特許第6420836号(P6420836)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6420836発泡法及び膨張法の組み合わせを用いて作製される低密度ポリウレタンフォームが取り付けられた織物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6420836
(24)【登録日】2018年10月19日
(45)【発行日】2018年11月7日
(54)【発明の名称】発泡法及び膨張法の組み合わせを用いて作製される低密度ポリウレタンフォームが取り付けられた織物
(51)【国際特許分類】
   B32B 5/24 20060101AFI20181029BHJP
   B32B 5/20 20060101ALI20181029BHJP
   C08G 18/00 20060101ALI20181029BHJP
   C08G 18/16 20060101ALI20181029BHJP
   C08G 18/40 20060101ALI20181029BHJP
   C08G 101/00 20060101ALN20181029BHJP
【FI】
   B32B5/24 101
   B32B5/20
   C08G18/00 H
   C08G18/00 J
   C08G18/16
   C08G18/40
   C08G101:00
【請求項の数】10
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-536302(P2016-536302)
(86)(22)【出願日】2014年8月12日
(65)【公表番号】特表2016-533928(P2016-533928A)
(43)【公表日】2016年11月4日
(86)【国際出願番号】US2014050680
(87)【国際公開番号】WO2015026567
(87)【国際公開日】20150226
【審査請求日】2017年8月3日
(31)【優先権主張番号】61/869,413
(32)【優先日】2013年8月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】502141050
【氏名又は名称】ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100092783
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100095360
【弁理士】
【氏名又は名称】片山 英二
(74)【代理人】
【識別番号】100120134
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 規雄
(74)【代理人】
【識別番号】100104282
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 康仁
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィット・ジェイ・ホンコンプ
【審査官】 伊藤 寿美
(56)【参考文献】
【文献】 特表2004−526021(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0197674(US,A1)
【文献】 特開平04−246430(JP,A)
【文献】 米国特許第5491174(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0086708(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
C08G 18/00−18/87
D06N 1/00− 7/06
C08J 9/00− 9/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
クッションが裏打ちされた織物を製造するための方法であって、
a)ポリウレタン形成組成物を発泡させて、1リットル当たり250〜600グラムの密度を有する未硬化の発泡体を形成する工程であって、前記ポリウレタン形成組成物が、
少なくとも400のヒドロキシル当量を有する少なくとも1つのポリオールを含む1つ以上のポリオール、
少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり0.25〜2部の水、
少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり3〜10重量部の、炭化水素、フッ化炭素、ヒドロフルオロカーボン、ヒドロフルオロクロロカーボンまたはジアルキルエーテルを含み、−30〜40℃の沸点を有する物理的膨張剤、
少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり100〜400重量部の充填剤、
泡沫安定化界面活性剤、
85〜130のイソシアネート指数を提供するのに十分な量の少なくとも1つのポリイソシアネート、及び
前記ポリウレタン形成組成物が少なくとも180秒のゲル化時間を有するような量のポリウレタン触媒
を含む、工程と、
b)前記未硬化の発泡体を、少なくとも24インチ(61cm)の幅を有する織物の上面わたる0.05〜0.75インチ(0.127〜1.9cm)の厚さの層にする工程と、
c)前記未硬化の発泡体が自由に上昇できるようにその上面が大気に開放された状態で前記未硬化の発泡体の層を硬化させて、前記織物に結合された176グラム/リットル(11ポンド/立方フィート)以下の密度を有する発泡ポリウレタンクッションを形成する工程と、を含む、前記方法。
【請求項2】
前記水の量が、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり1〜1.8部である、請求項1に記載の前記方法。
【請求項3】
前記物理的膨張剤が、10〜30℃の沸点を有する、請求項1または2に記載の前記方法。
【請求項4】
前記物理的膨張剤の量が、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり5〜8重量部である、請求項1〜3のいずれかに記載の前記方法。
【請求項5】
前記発泡ポリウレタンクッションが、96〜160g/Lの密度を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の前記方法。
【請求項6】
工程a)が、前記ポリオール(複数可)及び前記充填剤を混合することと、前記ポリイソシアネート及び前記物理的膨張剤を別々の流れとして発泡装置に添加することによって、前記発泡と同時に、前記ポリオール及び充填剤の混合物を、前記ポリイソシアネート及び前記物理的膨張剤と組み合わせることと、によって行われる、請求項1〜5のいずれかに記載の前記方法。
【請求項7】
前記水が、前記発泡後に添加される、請求項1〜6のいずれかに記載の前記方法。
【請求項8】
工程a)が、前記ポリオール(複数可)及び前記充填剤を混合することと、次いで前記ポリオール及び充填剤の混合物を前記ポリイソシアネートと組み合わせることと、次いで発泡と同時に前記物理的膨張剤及び水を添加することと、によって行われる、請求項1〜5のいずれかに記載の前記方法。
【請求項9】
前記触媒が、前記発泡の後に添加される、請求項1〜8のいずれかに記載の前記方法。
【請求項10】
工程b)が、前記未硬化の発泡体を分与して、前記織物上に液だまりを形成することと、次いで前記層を標準寸法にするために前記液だまりをドクターブレードの下に通すことと、によって行われる、請求項1〜9に記載の前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、低密度発泡ポリウレタン裏地を有する織物、及びそのような織物を作製する方法に関する。
【0002】
取り付けられたポリウレタンクッションが裏打ちされたカーペットは、長年市販されている。これらのカーペットを作製するための方法は、例えば、米国特許第4,296,159号、同第4,336,089号、同第4,405,393号、同第4,483,894号、同第4,853,054号、同第4,853,280号、同第5,104,693号、同第5,646,195号、同第6,372,810号、及び同第6,790,872号に記載されている。
【0003】
取り付けられたクッションは、ポリウレタン形成組成物をカーペットの裏面に適用し、該組成物が定位置に硬化するのを可能にすることによって調製される。ガスを安定化したポリウレタン形成組成物に組み込むことによって気泡構造が作り出される。
【0004】
ポリウレタンフォーム製造プロセスの大部分において、気泡構造は、化学膨張剤及び/または物理的膨張剤をポリウレタンフォーム配合物に組み込むことによって付与される。化学膨張剤は、硬化反応の条件下で反応して、ガスを発生させる。最も一般的に使用される化学膨張剤は、水であり、ガス(二酸化炭素)を発生することに加えて、イソシアネート基と反応して、ポリマー鎖を伸長する尿素結合をもたらす。物理的膨張剤は、硬化条件下で揮発して膨張ガスを形成する、低沸点の液体である。様々な種類の炭化水素、フッ化炭素、ヒドロフルオロカーボン、及び他のハロゲン化合物が使用されている。
【0005】
膨張系が織物裏打ち用途(例えば、米国特許第4,405,393号及び同第4,312,817号を参照のこと)に試みられているが、製造プロセスは、これらの系の使用には適していない。これにおける理由は、ポリウレタン配合物が、分与され、織物表面上に広げられ、既定の厚さに計量されなければならないためである。これらの作業を行うには、ある程度の時間を要する。化学的膨張系は、迅速に反応しすぎて、これらの作業に適応しない。それらは、とても迅速に分子量及び粘度が上昇するため、特別な器具を用いて、困難を伴いながら広げ、計量することができるのみである。別の問題は、適用したクッションが、通常非常に薄く、そのため、非常に高い表面積を有することである。ポリウレタン配合物が硬化する際に、膨張剤が大量のガスを形成する場合、ガスは、硬化混合物の露出面を通して漏出する傾向があり、これにより、膨張効率の大きな損失をもたらす。同様の考慮は、織物裏打ちプロセスにおける物理的膨張剤の使用を本質的に妨げてきた。物理的膨張剤の揮発は、高温を必要とし、構成成分を加熱するか、または硬化反応の発熱によって達成され得る。しかしながら、温度の上昇はまた、硬化速度も増加させ、そのため、粘性がありすぎて制御することができなくなる前に、泡沫配合物を適用し、計量する際にも困難に直面する。実際には、プロセスの残りのステップに対する膨張の順番付けは、商業的規模において管理するのが困難である。
【0006】
これらの理由により、商業的プロセスは、ほとんど均一に発泡ポリウレタン系を使用する。配合物を織物に適用する前に、ガスを泡沫配合物中へ泡立てる。硬化反応時にガスを発生させる必要がないため、膨張及び硬化プロセスを順番付ける問題が排除される。このことは、これらの系が配合されるのを可能にし、そのため、それらは最初に混合されるときにゆっくりと反応する。遅い初期硬化は、配合物が混合され、分注され、カーペットの裏面に均一に適用し、計量するのに十分な時間を許容する。計量された泡沫配合物は、その後、それを高温に曝露することによって、比較的迅速に硬化される。
【0007】
発泡系による問題は、硬化ポリウレタンフォームにおいて11〜12ポンド/立方フィート未満の密度をもたらすのが困難であることである。ある特定の製品に対する性能要求が、あまり厳しくない、または単に費用を削減するのみであり得るため、より柔軟な手触りを得るためにある特定のカーペット製品においては、より低い泡沫密度が所望される。より低密度の発泡ポリウレタンカーペット裏打ちを生産することができないことで、取り付けられたポリウレタンクッションを有して生産されたカーペット製品の範囲は限定されてきた。
【0008】
場合によっては、水が、発泡ポリウレタンカーペット裏打ち配合物に組み込まれてきた。この実施の例は、例えば、米国特許第4,853,280号、同第6,372,810号、及び同第6,790,872号に記載されている。米国特許第4,853,280号に記載される方法において、取り付けられたポリウレタンクッションは発泡系から調製され、これに、約0.1重量%の水(未充填系を基準にして〜0.2%)が添加される。結果として生じるクッションの密度は、11ポンド/立方フィートとして報告されている。米国特許第6,372,810号において、約10倍高いレベルの水が、発泡泡沫配合物に組み込まれる。しかしながら、結果として生じる取り付けられたクッションの密度は、依然として、12ポンド/立方フィート超として報告されている。米国特許第6,372,810号の例に報告されるより高い充填剤レベルを考慮に入れたとしても、追加の水は、泡密度のさらなる減少をもたらさない。同様に、高いクッション密度が、米国特許第6,790,872号に報告されている。
【0009】
米国特許出願公開第2007−0197674号は、低密度(10ポンド/立方フィート(160g/L)未満)の取り付けられたクッションが織物に適用され得る手法を記載している。発泡剤及び化学的膨張剤の混合物が使用される。閉じ込め層を、適用され、計量された泡沫配合物の露出面に適用して、膨張するガスが漏出するのを防止し、10ポンド/立方フィート(160g/L)未満の泡沫密度を得ることができる。この方法は、商業的成功を見出した。しかしながら、閉じ込め層を必要とし、材料費用がかさみ、さらなる装備を必要とし、操業費用を増加させ、この方法にさらなる複雑性を導入する。さらに、水/イソシアネートの反応を触媒するためには、より高い触媒レベルが必要となり、同様に、硬化反応を加速し、開放時間を削減し、配合物に適用し、計量することをより困難にする。水の使用はまた、場合によっては所望されるよりも堅く、硬質な泡沫を生成する。
【0010】
それ故に、閉じ込め層を必要とせず、より低密度の取り付けられたポリウレタンクッションがカーペットまたは他の織物に適用され得る、実用的で容易に制御可能な方法は、この業界において未だ満たされない必要性である。
【0011】
本発明は、クッションが裏打ちされた織物を作製するための方法であって、
a)1リットル当たり約250〜600グラムの密度を有する発泡ポリウレタン形成組成物であって、該ポリウレタン形成組成物が、少なくとも400のヒドロキシル当量を有する少なくとも1つのポリオールを含む1つ以上のポリオール、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり0.25〜2部の水、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり3〜10重量部の、−30〜40℃の沸点を有する物理的膨張剤、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり100〜400重量部の充填剤、泡沫安定化界面活性剤、85〜130のイソシアネート指数を提供するのに十分な量の少なくとも1つのポリイソシアネート、及び該ポリウレタン形成組成物が少なくとも180秒のゲル化時間を有するような量のポリウレタン触媒を含む、発泡ポリウレタン形成組成物を形成することと、
b)少なくとも24インチ(61cm)の幅を有する織物の上面をわたる0.05〜0.75インチ(0.127〜1.9cm)の厚さの層へと未硬化の泡を形成することと、
c)発泡組成物が自由に上昇して、織物に結合された176グラム/リットル(11ポンド/立方フィート)以下の密度を有する発泡ポリウレタンクッションを形成することができるように、発泡組成物の層を、その上面が大気に開放された状態で硬化させることと、を含む。
【0012】
本発明の方法は、良質で低密度ポリウレタンクッションがカーペット等の織物に取り付けることを可能にする。176グラム/リットル以下、多くの場合、160グラム/リットル以下の密度を有する取り付けられたクッションは、商業的規模の実装に有用である方法において容易に調製される。驚くべきことに、米国特許出願公開第2007−0197674号の方法において必要とされるような閉じ込め層は、必要とされない。硬化された泡沫は、米国特許出願公開第2007−0197674号の方法において形成されるものよりも柔らかい傾向があり、そのため、より良好なクッション性、弾力、及び手触りを提供する。
【0013】
本発明の方法は、ポリウレタン形成組成物が発泡され、化学的に膨張し(水とイソシアネート基との反応によって)、物理的に膨張する(物理的膨張剤の揮発によって)ことを特徴とする。発泡自体が使用される場合とは異なり、176グラム/リットル以下のクッション密度が本発明により容易に得られる。発泡及び化学的膨張が組み合わせて使用される場合(米国特許出願公開第2007−0197674号等の場合)とは異なり、本発明は、閉じ込め層を必要としない、低密度の取り付けられたクッションを提供する。米国特許出願公開第2007−0197674号に記載される方法にわたる本発明のさらなる利点は、ポリウレタン反応がよりゆっくりと進行する傾向にあり、泡を基板に適用し、それを層に形成するためのより多くの時間を提供することである。
【0014】
米国特許出願公開第2007−0197674号の方法と比較した別の利点は、物理的膨張剤がポリウレタン形成組成物の粘度を軽減する(同等レベルの充填剤で)ことである。これは、依然として加工粘度を維持しつつ、より低い動作圧力を使用することを可能にするか、またはより高いレベルの充填剤を本組成物に組み込むことを可能にする。充填剤の量の増加は、重大な経済上の利点を提供することができる。さらなる別の利点は、このクッションがより柔軟になる傾向があり、これはより良好なクッション性を提供する。
【0015】
発泡ポリウレタン形成組成物は、この方法のステップa)において形成される。ポリウレタン形成組成物は、少なくとも1つのポリオール、水、−30〜40℃の沸点を有する液体物理的膨張剤、充填剤粒子、フォームを安定化する界面活性剤、少なくとも1つのポリイソシアネート、及びポリウレタン触媒を含有する。ポリウレタン形成組成物に提供されるこれらの構成成分の相対量は、以下により十分に記載されている。
【0016】
これらの材料の混合する順序は、一般に、重要な意味を持たないが、但し、水及び物理的膨張剤の作用により、組成物が十分に膨張する前に、組成物を発泡させ、織物上の層に形成することとする。しかしながら、ある特定の混合順序は、利点があり、したがって好ましい。概して、ポリオールを水、物理的膨張剤、及びポリイソシアネートと混合する前に、充填剤をポリオールと混合することが好ましい。したがって、好ましい方法において、ポリオール及び充填剤がブレンドされ、続いて、これらの他の材料が添加される。
【0017】
界面活性剤は、いつでも適宜に添加されるが、好ましくは、ポリイソシアネートより前、または同時にポリオールに添加される。
【0018】
ポリイソシアネートは、発泡ステップ直前に、ポリオール/充填剤の混合物に添加されるのが好ましい。
【0019】
ポリオールをポリイソシアネート、界面活性剤、触媒、及び他の構成成分と混合する前に、水を(典型的には、ポリオールを充填剤と混合した後に)ポリオールに混合してもよい。しかしながら、発泡ステップの直前、それと同時に、またはあまり好ましくないが、発泡ステップが完了した後に、充填したポリオール、ポリイソシアネート、及び界面活性剤の混合物に水を導入することが好ましい。水とイソシアネートとの反応は、ポリオールとイソシアネート基との反応よりも迅速に起こりやすいため、水添加の遅れは、初期硬化を遅らせ、さらなる開放時間を提供するという利点がある。
【0020】
水は、担体ポリオールとのブレンドとして適宜添加される。そのようなブレンドは、しばしば、混合するのが容易であり、体積が大きいほど、正確に計測するのが容易になり得るため、(水の体積のみと比較して)ポリオール/水のブレンドの粘度が高いほど、他の構成成分に混合するのを容易にする。さらに、水が高い溶解度を有するポリオールを選択することは、水の混和性を増加させ、反応混合物により密接に水を分散させるのに役立つと考えられている。これは、微細で不均一なセルを生成するのに役立ち、製品耐久性及び静的荷重回復を向上し得る。そのような担体ポリオールは、好適には、ポリオール100重量部当たり少なくとも30、特に少なくとも40重量部の水が、室温(〜22℃)で溶解できるものである。担体ポリオール及び水の混合物は、好適には、5〜30重量%の水、特に20〜30重量%の水を含有する。好ましい担体ポリオールは、エチレンオキシドの液体(22℃で)ホモポリマー、エチレンオキシドのランダムまたはブロックコポリマー、及び少なくとも1つの他のアルキレンオキシドを含み、少なくとも10重量%、より好ましくは、少なくとも30重量%の重合エチレンオキシドを含有する。
【0021】
物理的膨張剤は、好ましくは、ポリオール及び充填剤を混合した後に添加される。より好ましくは、物理的膨張剤は、ポリイソシアネートを添加すると同時に、またはそれを添加した後に添加される。物理的膨張剤は、発泡ステップ直前に、または発泡ステップと同時に添加され得る。発泡ステップ後に物理的膨張剤を添加することは可能であるが、物理的膨張剤を発泡混合物に配合することが困難となり得るため、あまり好ましくない。
【0022】
いくつかの実施形態において、ポリオール及び充填剤の混合物、ポリイソシアネート、及び物理的膨張剤は、発泡装置の1つ以上の上流混合デバイス中で一緒にして、一緒に混合し、発泡装置に移動される。水はまた、そのような上流混合デバイスで導入され得るか、あるいは発泡ステップ前またはそれと同時に、別々に添加され得る。
【0023】
他の実施形態において、ポリオール/充填剤の混合物は、混合デバイス中でポリイソシアネートと組み合わせられ、続いて物理的膨張剤及び水が、これもまた発泡ステップ前またはそれと同時に、添加される。
【0024】
さらに他の実施形態において、ポリオール/充填剤の混合物は、発泡装置中に別々の流れとしてこれらの構成成分を導入することによって、発泡ステップと同時にポリイソシアネート及び物理的膨張剤と組み合わせられる。これらの実施形態において、触媒及び水は、それぞれ、発泡ステップ前、発泡ステップ時、または発泡ステップ後に添加され得る。これらの実施形態において、界面活性剤は、発泡ステップより前に添加される。
【0025】
必要に応じて、物理的膨張剤は、超大気圧下で及び/または冷却流れとして送達され、他の構成成分と混合する前に物理的膨張剤が揮発するのを防止し得る。ほとんどの場合、物理的膨張剤の少なくとも一部分が、発泡ステップ時に揮発することが予想され、そのような場合には、物理的膨張剤は、ポリウレタン形成組成物の層を適用及び計量するステップ時に継続して揮発するであろう。
【0026】
十分な「開放時間」が基板上に発泡体を送達、分与、及び計測または計量するのに必要とされる。ゲル化の開始は、重合触媒(複数可)を以前に形成した発泡体に混合することによって遅延させ得る。触媒の添加は、水の添加と同時に、または添加後に行われるのが最も好ましい。最も好ましい実施形態において、触媒を予め発泡させた組成物に添加し、その後、水も添加し、密接に混合する。水と同様に、ほとんどの場合、触媒を、好ましくは、ブレンドとして共に添加するか、またはポリオール中で希釈して、より計測及び混合を容易にする。
【0027】
触媒等の構成成分を、発泡ステップ後に添加する場合、構成成分をより均一に配合するために、好ましくは、静的混合デバイス(Chemineer−Kenics混合機、TAH混合機、または他の静止混合デバイス等)に製剤を流すことによって、製剤に供し、続いて混合することが好ましい。静的または静止混合機は、発泡体を著しく分解しない、または発泡体内に発泡ガスの分与しない傾向がある。
【0028】
Oakes混合機、Lessco混合機、またはHansa Frothing Unit等の任意の従来の装置を用いて、空気または他の気体をポリウレタン形成組成物またはそれらの一部分に泡立てることによって機械的に発泡させることにより発泡が行われる。そのような機械的に発泡させた混合物を調製する方法は、米国特許第4,853,054号、同第5,104,693号、同第5,908,701号、同第6,040,381号、同第6,096,401号、及び同第6,555,199号に記載されており、すべては参照により本明細書に組み込まれる。ポリウレタン形成組成物は、適用前に、約2500〜600、特に、275〜400グラム/リットルの泡密度まで発泡される。
【0029】
次いで、結果として生じる発泡ポリウレタン形成組成物は、少なくとも24インチ(61cm)の幅を有する織物の表面をわたる層へと形成される。組成物の層を広げ、それを既定の厚さに標準寸法にすることは、織物が広い場合には、かなりの時間を要し得るため、広い幅の織物は、ポリウレタン形成組成物の反応性において有意な混入物質を課す。織物は、6メートルまたはそれ以上の幅があってもよく、床仕上げ用途における典型的な幅は、1〜3メートル、特に1〜2メートルであってもよい。例えば、数ある中でもポリマーフィルムまたはシート、カーペット(パイル糸カーペットを含む)、織布、紙シート、剛体材料、例えば、木材、べにや、金属箔もしくはシート、または複合材料等を含む、多種多様の材料が基板として機能し得る。
【0030】
特に興味深い基板は、房状または製織カーペット材料、特に単一層を有するものか、またはパイル糸を固定及び結束するために適切なポリマー接着剤で予めコーティングされたものである。カーペットは、カーペット表面を作製するために仕上げ繊維がそれを通じて房付けまたは製織される複数の開口を画成する主要な裏打ち材を含む。主要な裏打ち材は、一般に、製織または不織スクリムの形態であり、いずれかの好都合な材料、例えばジュート、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリアクリレート、綿、羊毛、または他の材料等から作製され得る。仕上げ繊維も、いずれかの好都合な材料、例えば羊毛、綿、ナイロン、ポリエステル、アクリル繊維、ポリプロピレン、ポリエチレン、これらのいずれか2つまたはそれ以上のブレンド等からなり得る。単一層は、好適には、ラテックス、ポリウレタン、またはホットメルトであるか、またはビチューメンまたはポリオレフィン等の1つ以上の他の複合層と組み合わせた単一の裏打ちである。仕上げ繊維は、典型的に、カーペット表面及び対向する下側を作製するために主要な裏打ち材を通じて房付けまたは製織される繊維束の形態である。仕上げ繊維はまた、糸の束が主な織物を通して房付けされない結合カーペットとして知られている構造において組み立てられ得るが、結合ポリマーと共に最小限に接着される。典型的には、結合カーペットは、本明細書に記述されるさらなる構造上の構成成分を有するであろう。
【0031】
織物上に層を形成するステップは、ポリウレタン形成組成物が十分に配合され(水及び触媒の添加を含む)、発泡した後、及び水とポリイソシアネート基との反応により、ポリウレタン形成組成物の任意の有意な膨張前、できるだけ早く行われる。物理的膨張剤の沸点及び動作温度に応じて、層への泡の形成前または形成時に、物理的膨張剤の揮発により、発泡を開始して、多少膨張させてもよい。織物上の層に泡が形成された時に、泡密度は、好ましくは、少なくとも250グラム/リットルである。
【0032】
様々な装置の種類が、ポリウレタン形成組成物を分与し、それを層に形成するのに適している。組成物を分与する好ましい方法は、基板を前後に移動して基板表面にわたって組成物を多かれ少なかれ均一に分与する、移動式分与ノズル、ホース、またはヘッドによってである。組成物は、組成物を所望の厚さに標準寸法にして、組成物を基板の表面へ押し進めるのに役立つドクターブレードの上流で適切に分与される。ポリウレタン形成組成物を層へと形成して、それを標準寸法にするための別の好適な装置は、エアナイフである。これらの方法において、織物は、ポリウレタン形成組成物を織物と接触させ、層へと形成して、標準寸法にする1つ以上のステーションを通って継続的に移動させることが好ましい。
【0033】
ポリウレタン形成組成物がドクターブレードの上流に分与される場合、液だまりが形成される。分与速度及びライン速度は、有利には、300秒以下、好ましくは、200秒以下の液だまりにおける平均残留時間(すなわち、分与からブレードの下を通過するまでの時間)を提供するように選択される。
【0034】
構成成分は、早期の反応を最小限に抑える、またはその反応を防ぐために、好ましくは、40℃以下、好ましくは、約0℃〜約30℃、特に、約18℃〜約24℃の温度で、混合され、発泡され、層へと形成される。
【0035】
発泡組成物は、約10〜約70オンス/立方ヤード(0.33〜2.31kg/m)、特に、約15〜約30オンス/立方ヤード(0.49〜0.99kg/m)のコーティング重量で適用されるのが好ましい。適用された層の厚さは、通常、約0.05〜約0.75インチ(0.13〜1.9cm)、好ましくは0.1〜0.6インチ(0.25〜1.5cm、及びより好ましくは約0.2〜約0.5インチ(0.52〜1.27cm)である。
【0036】
次いで、発泡組成物が自由に上昇して、発泡ポリウレタンクッションを形成することができるように、発泡ポリウレタン形成組成物の層を、その上面が大気に開放された状態で硬化させる。硬化ステップ時、水がイソシアネート基と反応して、二酸化炭素を発生し、核を成し、気泡を形成し、発泡層をさらに膨張させる。物理的膨張剤はまた、硬化ステップ時に、連続して揮発させることができ、そのような場合には、このさらなる膨張にも起因するであろう。本発明の重要な特性は、適用された層のさらなる膨張が、基板上に形成された後に生じることである。適用された泡沫層の密度を176グラム/リットル以下に低下させることができるのが、このさらなる膨張である。膨張は、約64〜160g/L、及びより好ましくは96〜160g/L、特に、96〜136グラム/リットルの泡密度であることが望ましい。硬化された泡沫は、同じ範囲内の密度を有するべきである。
【0037】
米国特許第2007−0197674号に記載される方法とは対照的に、閉じ込め層は、ポリウレタン形成層には適用されない。その代わりに、ポリウレタン形成組成物の層の上部が大気に開放されて、それによって、それが硬化された後まで、ポリウレタン形成組成物に適用されるいかなる材料の層もない(すなわち、覆われていない)、またはそのような層が適用される場合、層は、大気へのポリウレタン形成組成物からのガスの漏出にいかなる有意な障害を提供しないことを意味する。例えば、目の荒いスクリムまたは他の材料は、硬化する場合に、ポリウレタン形成組成物の上に適用され得るが、但し、材料の開口がその表面積の50%以上、好ましくは80%以上を構成するものとする。開口を有するジュートまたはポリエステル裏打ちは、例えば、コーティングされた織物へのさらなる寸法安定性を与え、グルーダウン装置から織物の開放を促進する、または他の理由のために適用され得る。ポリウレタン形成組成物に適用される任意のそのような層は、組成物が膨張するのを妨げない十分に軽い重量でなければならず、好ましくは、任意のそのような層が125g/m以下、好ましくは100g/m以下の重さである。
【0038】
硬化は、好ましくは、ポリウレタン形成組成物の層を高温に供することによって達成される。一般に、ポリウレタン組成物が、約30分以内、好ましくは約2〜約10分、特に約2.5〜約5分、非粘着状態になるまで硬化する硬化温度を選択することが望ましい。好ましい温度範囲は、80〜170℃、特に約100〜150℃であり、これらの範囲は、基板、閉じ込め層及び/中間層として豊富な材料の選択の使用を可能にするのに十分広範である。硬化は、高温の硬化温度で所望の滞留時間を提供する速度でオーブンを通してアセンブリを通過させることによって、適宜行われる。加熱したコンベヤーベルトは、硬化に必要とされる加熱を提供するために使用され得る。基板は、ポリウレタン形成組成物と接触させる前に、若干、例えば、70〜110℃またはそれ以上で加熱され得、そのため、これらの層は、組成物からの熱を取り出さないため、その硬化を引き延ばす、または防ぐ。
【0039】
したがって、上述されたゲル時間に加えて、本発明で用いるのに好ましいポリウレタン形成組成物は、130〜150℃の範囲内の高温に曝す場合、2〜10分以内、好ましくは2.5〜5分以内非粘着状態になるまで硬化する。
【0040】
ポリウレタンが十分に硬化された後に、製品は、有利には、(例えば、巻き付けること、またはアキュムレータデバイスにそれをカスケードすることによって)屈曲または湾曲される前に40℃以下、特に35℃以下に冷却される。冷却は、製品がカーペットタイルの場合のように、ダイカットされる、または独立モジュールとして機能することを目的とする場合に特に好ましい。
【0041】
ポリイソシアネートには、少なくとも1つの有機ポリイソシアネートが含まれ、芳香族、脂環式、または脂肪族イソシアネートであり得る。好適なポリイソシアネートの例としては、m−フェニレンジイソシアネート、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、メトキシフェニル−2,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4−4’−ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’,4’’−トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート(PMDI)、トルエン−2,4,6−トリイソシアネート、及び4,4’−ジメチルジフェニルメタン−2,2’,5,5’−テトライソシアネートが挙げられる。好ましいポリイソシアネートは、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、PMDI、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2−6−ジイソシアネート、またはこれらの混合物である。ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4’−ジイソシアネート、及びこれらの混合物は、概して、MDIと称され、すべて使用することができる。トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネート、及びこれらの混合物は、概して、TDIと称され、すべて使用することができる。平均して約1.8〜約2.5のイソシアネート基/分子を有するポリイソシアネート化合物またはこれらの混合物は、特に、平均約1.9〜約2.3のイソシアネート基/分子を有するものが好ましい。化学量論的過剰量の、前述のポリイソシアネートのうちのいずれかを以下に記載されるもの等のイソシアネート反応化合物と反応させることによって作製されるプレポリマーも使用することができる。好適なプレポリマーは、米国特許第5,104,693号に記載されるソフトセグメントプレポリマー及び米国特許第6,372,810号に記載されるハードセグメントプレポリマーを含む。
【0042】
使用されるポリイソシアネートの量は、適宜に、出発反応混合物において、約85〜約130、好ましくは約90〜125、特に約95〜115のイソシアネート指数、すなわち、NCO基対イソシアネート反応性基の比の100倍したものを提供するのに十分な量である。
【0043】
ポリウレタン形成組成物は、少なくとも400のヒドロキシル当量を有する少なくとも1つのポリオールを含む。ポリオールのヒドロキシル当量は、好ましくは、約500〜約3000、特に約500〜約1500である。ポリオールは、有利には、約1.8〜約4、特に約2〜約3のヒドロキシル基/分子の平均公称官能基数を有する。そのようなポリオールの混合物を使用することができる。好適なポリオールは、ポリエーテルポリオール及びポリエステルポリオールを含む。ポリエーテルポリオールが、一般に、より好ましい。特に好適なポリエーテルポリオールは、最大20重量%の末端ポリ(エチレンオキシド)ブロックを有していてもよいプロピレンオキシドのポリマー、プロピレンオキシド及び最大約15重量%のエチレンオキシドのランダムコポリマー、ポリ(テトラメチレンオキシド)ポリマー、及びポリ(ブチレンオキシド)ポリマーである。好適なポリエステルポリオールは、国際公開第WO04/096882号及び同第WO04/096883号に記載される種類のヒドロキシメチル基含有ポリエステルポリオールを含む。好ましいポリオールは、主に、第2級ヒドロキシル基を有し、少なくとも70%、80%、90%、または98%が第2級ヒドロキシル基である。第2級基は、第1級基よりも低速でポリイソシアネートと反応する傾向があり、組成物が混合、発泡、及び適用されるときに反応開始を遅延させるのにさらに役立つように選択され得る。
【0044】
ポリウレタン形成組成物はまた、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり0.2〜2部の水も含む。好ましい量は、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール100重量部当たり0.6〜2部の水、またはポリオール(複数可)100重量部当たり1〜1.8部の水である。
【0045】
物理的膨張剤は、−30〜40℃の沸点(1大気圧で)を有する任意の化合物であり、硬化ステップの条件下で、ポリウレタン形成組成物の他の構成成分とは反応しない。好ましい沸点は、0〜40℃であり、より好ましい沸点は、10〜30℃である。物理的膨張剤は、例えば、炭化水素、フッ化炭素、ヒドロフルオロカーボン、ヒドロフルオロクロロカーボン、ジアルキルエーテル、または他の化合物であり得る。ゼロオゾン消耗ポテンシャル及び20未満の地球温暖化ポテンシャルを有するものが好ましい。その中で好適な物理的膨張剤は、1,1,1,3,3−ペンタフルオロプロパン及び1−クロロ−3,3,3−トリフルオロプロパンである。物理的膨張剤の量は、好適には、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり3〜10重量部である。より好適な量は、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり5〜8重量部である。
【0046】
鎖延長剤または架橋剤もまた、ポリウレタン形成組成物中に存在し得る。本発明の目的では、鎖延長剤は、2個のイソシアネート反応性基/分子及び約30〜150のイソシアネート反応性基当たりの当量を有する物質である。架橋剤は、本発明の目的では、3個以上のイソシアネート反応性基及び150以下のイソシアネート反応性基当たりの当量を有する化合物である。イソシアネート反応性基は、ヒドロキシル基、第1級アミン基、または第2級アミン基であり得る。ヒドロキシル基を有する鎖延長剤及び架橋剤は、ヒドロキシル基がより低速で反応して、したがってポリウレタン形成層を適用及び標準寸法にするためにより長い時間を与えるために好ましい。好適な鎖延長剤の例には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,4−ジメチロールシクロへキサン、ジエチルトルエンジアミン、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−プロパンジオール、アミン末端ポリエーテル、例えばHuntsman Chemical CompanyからのJeffamine D−400、アミノエチルピペラジン、2−メチルピペラジン、1,5−ジアミノ−3−メチル−ペンタン、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ヘキサンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン、それらの混合物等が含まれる。配合物の反応性を低下させて、泡沫層を適用及び計量するための作業時間をさらに提供するために、アミン鎖延長剤は、遮断、カプセル化、またはそうでなければ反応性を低くすることができる。鎖延長剤は、有利には、すべてのイソシアネート反応性材料の組み合わせた重量の最大約30%、特に最大約20%を構成する。
【0047】
ポリウレタン形成組成物はまた、1つ以上の触媒も含有し、ポリイソシアネートとイソシアネート反応性材料の反応を促進する。好適な触媒には、第3級アミン、有機金属化合物、またはそれらの混合物が含まれる。これらの特定の例には、ジ−n−ブチルスズビス(メルカプト酢酸イソオクチルエステル)、ジメチルスズジラウレート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズスルフィド、第一スズオクトアート、鉛オクトアート、ニッケルアセチルアセトネート、鉄アセチルアセトネート、ビスマスカルボキシレート、トリエチレンジアミン、N−メチルモルホリン、様化合物、及びそれらの混合物が含まれる。米国特許第5,491,174号に記載されるもの等のアミン遮断スズ(IV)触媒を使用することができる。特に好ましい触媒は、米国特許第5,646,195号に記載される、ジアルキルスズスルフィド触媒等の遅延作用触媒である。最新の種類のうちで、ジメチル−、ジブチル−、及びジオクチルスズスルフィド触媒が、特に興味深いものである。触媒は、遅延反応を得るために、ワックスまたは他の低融点材料中にカプセル化され得る。
【0048】
触媒の量は、有利には、ポリウレタン形成組成物が少なくとも180秒のゲル時間を有するように使用される。ゲル時間は、すべての構成成分を20℃にし、その温度でそれらを混合し、構成成分の反応によって発生した熱により、49℃の温度を得るために反応混合物に対して必要とされる時間を測定することによって、適宜に測定される。好ましい組成物は、180〜600秒、特に180〜約300秒のゲル時間を有する。
【0049】
有機金属触媒が使用される場合、そのような硬化は、ポリウレタン形成組成物の100重量部当たり約0.01〜約0.5重量部であり得る。第3アミン級触媒が使用される場合、触媒は、好ましくは、ポリウレタン形成組成物の100重量部当たり約0.01〜約3重量部の第3級アミン触媒を提供する。組成物は、有利には、少なくとも30秒、好ましくは30〜90秒のクリーム時間を示す。クリーム時間は、すべての材料が混合されると、ポリウレタン形成組成物が膨張し始めるのに必要とされる時間である。
【0050】
ポリウレタン形成組成物は、全費用を削減して、難燃性、硬度、及び他の物理的特性を改善し得る充填剤を含有する。充填剤の量は、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり100〜400重量部、好ましくは、同じ基準にして200〜400重量部、より好ましくは250〜350重量部である。好適な充填剤には、タルク、雲母、モンモリロナイト、大理石、硫酸バリウム(バライト)、花こう岩、粉砕ガラス、炭酸カルシウム、アルミニウムトリハイドレート、炭素、アラミド、シリカ、シリカ−アルミナ、ジルコニア、タルク、ベントナイト、アンチモントリオキシド、カオリン、石炭ベースフライアッシュ、及びボロンニトリドが含まれる。
【0051】
ポリウレタン形成組成物はまた、組成物が硬化されるまで気泡を安定化させる役割を果たす少なくとも1つの泡沫安定化界面活性剤も含む。米国特許第4,483,894号に記載されるもの等のオルガノシリコーン界面活性剤が好ましい。典型的には、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり約0.5〜約3部の界面活性剤が、使用される。
【0052】
難燃剤、顔料、静電気防止剤、補強繊維、酸化防止剤、保存料、酸掃去剤等を含む、他の添加物が使用され得る。
【0053】
この方法からなる製品が、基板の織物の片側に取り付けられたポリウレタンクッションである。織物の全幅は、コーティングプロセス及び硬化プロセス時、織物を保持または輸送するいくつかの器具によって握られるか、またはそうでなければ、保持される対向する端に沿った限界地域を(任意に)除いて、取り付けられたクッションで覆われていることが好ましい。この製品は、例えば、広幅カーペット、カーペットタイル、下敷きまたは他のクッション性のある製品、遊び場表面、体育館の床または体操用マット等のマット、人工芝生等であり得る。
【0054】
次の実施例は本発明を例証するが、その範囲を制限することは意図されない。すべての部及びパーセンテージは、別途明記されない限り、重量による。別途明記されない限り、本明細書で示すすべての分子量は、数平均分子量である。
【0055】
実施例1及び2ならびに比較サンプルA及びB
実施例1:ポリオール混合物を、87% プロピレンオキシド及び13% エチレンオキシドの3000分子量の公称3官能性ランダムコポリマー48.3部、プロピレンオキシド及びエチレンオキシドの4800分子量の公称3官能性ブロックコポリマー40部、プロピレンオキシド及びエチレンオキシドの2000分子量の公称2官能性ブロックコポリマー10部、ジエチレングリコール4部、ヒマシ油1部、シリコーン泡沫安定化界面活性剤1.2部、粘度抑制剤1部、ポリエーテルポリオール中1% ジブチルスズスルフィド溶液2部、及び水1.8部から形成する。このポリオール混合物を、ブレンドが120°F(49℃)の温度に達するまで炭酸カルシウム粒子190部とブレンドする。得られた充填ポリオール混合物を約20℃まで冷却する。
【0056】
充填ポリオールを、2インチ(5.08cm)のOakes分与/発泡機械に装填する。別々に、ポリマーMDI(イソシアネート指数90)43部、及びHFC−245fa(1,1,1−3,3−ペンタフルオロプロパン)6部を、Oakes機械に装填し、それらを充填ポリオール混合物と組み合わせ、得られた反応混合物を、泡密度が301g/Lになるまで発泡させる。存在する泡の温度は、31℃である。
【0057】
Oakes機械から放出された泡の一部を容器中に捕捉し、反応物の発熱が49℃の温度に上昇するまで、その温度を測定する。この温度に達するのに必要とされる時間(すなわち、ゲル化時間)は、6分5秒である。
【0058】
泡の別の一部を非粘着裏打ち材上に放出し、約7/16インチ〜5/8インチ(1.1〜1.58cm)の厚さに計量し、次いで140℃のオーブン中で覆わずに硬化した。硬化した材料を非粘着裏打ち材から取り外す。試験サンプルを調製し、密度25% IFD及び65% IFDが測定され、表1にあるような結果を有する。二重の試験サンプルを、ASTM D 5252に従ってHexapodタンブルドラムテスターにおいて20,000サイクルで処理し、25% IFD及び65% IFDが測定される。元のサンプルと比較して、IFDの損失は、表1に報告された通りである。IFDの増加は、負の損失として報告されている。
【0059】
比較サンプルAは、第一に、水の量が2.3重量部まで増加する、これらの違いがあるが、同じ一般的な方法において作製される。触媒の量を、2.3部まで増加させ、増加した水の量に適応させる。HFC−245faは省略する。組成物の粘度は、物理的膨張剤を省略する結果としてより高くなるため、炭酸カルシウム粒子の量は、190部から170部のみに軽減される。
【0060】
比較サンプルCは、触媒の量を1.4部に軽減し、炭酸カルシウム粒子の量が180部であることを除いて、比較サンプルAと同じ様式で作製される。
【0061】
実施例2は、イソシアネート指数を100まで増加することを除いて、実施例1と同じ様式で作製される。
【0062】
比較サンプルA及びBならびに実施例2のそれぞれについては、発泡材のゲル化時間及び密度25% IFD及び65 IFDは、これまでと同じように測定される。結果は、表1にある通りである。
【0063】
【表1】
【0064】
実施例1及び比較サンプルAは、直接比較である。物理的膨張剤を追加の水と置き換え、それに対応して、触媒レベルを増加させることにより、ゲル化時間がはるかに短い系が得られる。比較サンプルAにおける泡密度は、実施例1よりも著しく高い。これは、比較サンプルAが発泡をより困難にするより高い粘度を有することを示す。閉じ込め層を用いずに、比較サンプルAの材料は、183g/Lの(または実施例1よりも約15%高い)硬化密度をもたらす。物理的膨張剤を一部の水と置き換える場合(実施例1等の場合)、閉じ込め層がないにもかかわらず、より低い密度が得られる。
【0065】
比較サンプルBにおいて、触媒レベル及び硬化温度を、それぞれ、低減させて、より低速に硬化する系を得るように試みる(不成功に終わった)。これにより、硬化生成物においてさらに高い密度をもたらす。
【0066】
実施例2は、イソシアネート指数を100まで増加させる効果を示す。実施例1よりも若干高い密度が得られるが、密度は、依然として、比較サンプルの密度よりもはるかに下回っている。
【0067】
25% ILD値は、実施例1及び2の硬化したクッションが比較サンプルA及びBよりもはるかに柔軟であり、これはクッション性のある製品において望ましい。
【0068】
25% ILDの損失値及び65% ILDの損失値は、実施例1及び2の材料が、比
較サンプルよりもはるかに耐久性があることを示した。負の値は、耐久性試験後の増加を
示す。それに対して、比較サンプルは、この試験において耐荷重性における非常に重大な
損失、特に、25%の圧入を示す。

上記の開示に基づく発明の例として、以下のものが挙げられる。
[1] クッションが裏打ちされた織物を製造するための方法であって、
a)1リットル当たり約250〜600グラムの密度を有する発泡ポリウレタン形成組成物であって、前記ポリウレタン形成組成物が、少なくとも400のヒドロキシル当量を有する少なくとも1つのポリオールを含む1つ以上のポリオール、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり0.25〜2部の水、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり3〜10重量部の、−30〜40℃の沸点を有する物理的膨張剤、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり100〜400重量部の充填剤、泡沫安定化界面活性剤、85〜130のイソシアネート指数を提供するのに十分な量の少なくとも1つのポリイソシアネート、及び前記ポリウレタン形成組成物が少なくとも180秒のゲル化時間を有するような量のポリウレタン触媒を含む、発泡ポリウレタン形成組成物を形成することと、
b)少なくとも24インチ(61cm)の幅を有する織物の上面をわたる0.05〜0.75インチ(0.127〜1.9cm)の厚さの層へと未硬化の泡を形成することと、
c)前記発泡組成物が自由に上昇して、前記織物に結合された176グラム/リットル(11ポンド/立方フィート)以下の密度を有する発泡ポリウレタンクッションを形成することができるように、前記発泡組成物の層を、その上面が大気に開放された状態で硬化させることと、を含む、前記方法。
[2] 前記水の量が、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり1〜1.8部である、[1]に記載の前記方法。
[3] 前記物理的膨張剤が、10〜30℃の沸点を有する、[1]または[2]に記載の前記方法。
[4] 前記物理的膨張剤の量が、少なくとも400のヒドロキシル当量を有するポリオール(複数可)100重量部当たり5〜8重量部である、[1]〜[3]のいずれかに記載の前記方法。
[5] 前記発泡ポリウレタンクッションが、96〜160g/Lの密度を有する、[1]〜[4]のいずれかに記載の前記方法。
[6] ステップa)が、前記ポリオール(複数可)及び前記充填剤を混合することと、前記ポリイソシアネート及び物理的膨張剤を別々の流れとして起泡装置に添加することによって、前記起泡ステップと同時に、前記ポリオール及び充填剤の混合物を、前記ポリイソシアネート及び前記物理的膨張剤と組み合わせることと、によって行われる、[1]〜[5]のいずれかに記載の前記方法。
[7] 前記水が、前記発泡ステップ後に添加される、[1]〜[6]のいずれかに記載の前記方法。
[8] ステップa)が、前記ポリオール(複数可)及び前記充填剤を混合することと、次いで前記ポリオール及び充填剤の混合物を前記ポリイソシアネートと組み合わせることと、次いで発泡と同時に前記物理的膨張剤及び水を添加することと、によって行われる、[1]〜[5]のいずれかに記載の前記方法。
[9] 前記触媒が、前記発泡ステップ後に添加される、[1]〜[8]のいずれかに記載の前記方法。
[10] ステップb)が、前記発泡ポリウレタン形成組成物を分与して、前記基板上に液だまりを形成することと、次いで前記層を標準寸法にするために前記液だまりをドクターブレードの下に通すことと、によって行われる、[1]〜[9]に記載の前記方法。