特許第6494498号(P6494498)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社クボタの特許一覧

<>
  • 特許6494498-多目的車両 図000002
  • 特許6494498-多目的車両 図000003
  • 特許6494498-多目的車両 図000004
  • 特許6494498-多目的車両 図000005
  • 特許6494498-多目的車両 図000006
  • 特許6494498-多目的車両 図000007
  • 特許6494498-多目的車両 図000008
  • 特許6494498-多目的車両 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6494498
(24)【登録日】2019年3月15日
(45)【発行日】2019年4月3日
(54)【発明の名称】多目的車両
(51)【国際特許分類】
   B60K 6/40 20071001AFI20190325BHJP
   B60K 6/44 20071001ALI20190325BHJP
   B60K 6/547 20071001ALI20190325BHJP
   B60W 10/06 20060101ALI20190325BHJP
   B60W 10/08 20060101ALI20190325BHJP
   B60W 10/10 20120101ALI20190325BHJP
   B60W 20/00 20160101ALI20190325BHJP
   B60K 17/34 20060101ALI20190325BHJP
   B60K 17/356 20060101ALI20190325BHJP
   B60K 23/08 20060101ALI20190325BHJP
   B60K 20/02 20060101ALI20190325BHJP
【FI】
   B60K6/40
   B60K6/44
   B60K6/547ZHV
   B60W10/06 900
   B60W10/08 900
   B60W10/10 900
   B60W20/00
   B60K17/34 Z
   B60K17/356 B
   B60K23/08 Z
   B60K20/02 A
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-238679(P2015-238679)
(22)【出願日】2015年12月7日
(65)【公開番号】特開2017-105243(P2017-105243A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2017年12月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001052
【氏名又は名称】株式会社クボタ
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】酒井 雅敏
(72)【発明者】
【氏名】別所 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】田代 和之
【審査官】 神山 貴行
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−203295(JP,A)
【文献】 特開2011−046300(JP,A)
【文献】 特開2008−213713(JP,A)
【文献】 特開平02−101903(JP,A)
【文献】 特開2002−321542(JP,A)
【文献】 特開平07−052673(JP,A)
【文献】 実開昭61−004218(JP,U)
【文献】 特開2002−276804(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60W 10/00〜20/50
B60K 6/20〜 6/547
B60K 17/28〜17/36
B60K 20/00〜23/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
左右一対の前走行装置と左右一対の後走行装置とを有する走行ユニットと、
前記前走行装置と前記後走行装置のうちいずれか一方の第一走行装置を駆動可能なエンジンと、
前記前走行装置と前記後走行装置のうちいずれか他方の第二走行装置を駆動可能なモータと、
前記エンジンのみを駆動するエンジン二駆モード、前記モータのみを駆動するモータ二駆モード、及び、前記エンジンと前記モータとの両方を駆動するハイブリッド四駆モードを切り換え可能な制御装置と、が備えられ
前記エンジンの駆動力を変速して前記第一走行装置に伝達可能な変速装置と、
前記エンジン及び前記モータのうち少なくともいずれか一方の回転速度の変更を操作入力可能なアクセル操作具と、
前記エンジンの駆動及び停止を操作入力可能なキースイッチと、
前記モータの駆動及び停止を操作入力指令可能な駆動切換スイッチと、
前記変速装置の変速を操作入力可能な変速レバーと、
前記モータ二駆モードにおいて前記モータの前進駆動及び後進駆動の切り換えを操作入力可能な前後進切換手段と、が備えられ、
前記エンジン二駆モードにおいて、前記変速レバーの第一方向の移動操作により前記変速装置の変速を行うように構成され、
前記モータ二駆モードにおいて、前記変速レバーが前記前後進切換手段として機能し、前記変速レバーの前記第一方向と交差する第二方向の移動操作により前記モータの前進駆動及び後進駆動の切り換えを行うように構成されている多目的車両。
【請求項2】
前記制御装置が、前記ハイブリッド四駆モードにおいて、前記変速レバーの操作に基づいて前記モータの前進駆動及び後進駆動の切り換えを行うように構成されている請求項に記載の多目的車両。
【請求項3】
前記走行ユニットの操向を操作入力可能なステアリングホイールが備えられ、
前記前後進切換手段が、前記ステアリングホイールに対して前記変速レバーとは左右反対側の箇所に設けられている請求項1または2に記載の多目的車両。
【請求項4】
前記前後進切換手段が、前記変速レバーの握り部に設けられている請求項1または2に記載の多目的車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、左右一対の前走行装置と左右一対の後走行装置とを有する走行ユニットが備えられている多目的車両に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下記特許文献1に従来の多目的車両が記載されている。この多目的車両には、前走行装置(同文献では「前車輪」)と後走行装置(同文献では「後車輪」)とを駆動可能なエンジンが備えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−239978号公報(図2
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、従来の技術では、前走行装置の動力源と後走行装置の動力源とが両方ともエンジンであるため、エンジンの排気による環境負荷が高かったり、燃費が嵩んだりする等の不利があった。
【0005】
上記実情に鑑み、環境負荷の低減、及び、燃費の低減を図ることができる多目的車両を提供することが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の多目的車両は、
左右一対の前走行装置と左右一対の後走行装置とを有する走行ユニットと、
前記前走行装置と前記後走行装置のうちいずれか一方の第一走行装置を駆動可能なエンジンと、
前記前走行装置と前記後走行装置のうちいずれか他方の第二走行装置を駆動可能なモータと、
前記エンジンのみを駆動するエンジン二駆モード、前記モータのみを駆動するモータ二駆モード、及び、前記エンジンと前記モータとの両方を駆動するハイブリッド四駆モードを切り換え可能な制御装置と、が備えられ
前記エンジンの駆動力を変速して前記第一走行装置に伝達可能な変速装置と、
前記エンジン及び前記モータのうち少なくともいずれか一方の回転速度の変更を操作入力可能なアクセル操作具と、
前記エンジンの駆動及び停止を操作入力可能なキースイッチと、
前記モータの駆動及び停止を操作入力指令可能な駆動切換スイッチと、
前記変速装置の変速を操作入力可能な変速レバーと、
前記モータ二駆モードにおいて前記モータの前進駆動及び後進駆動の切り換えを操作入力可能な前後進切換手段と、が備えられ、
前記エンジン二駆モードにおいて、前記変速レバーの第一方向の移動操作により前記変速装置の変速を行うように構成され、
前記モータ二駆モードにおいて、前記変速レバーが前記前後進切換手段として機能し、前記変速レバーの前記第一方向と交差する第二方向の移動操作により前記モータの前進駆動及び後進駆動の切り換えを行うように構成されているものである。
【0007】
本発明によれば、前走行装置の動力源と後走行装置の動力源とが、別々に分離して備えられている。
エンジン二駆モードでは、エンジンのみが駆動されて、エンジンの駆動力により、前走行装置と後走行装置のうちいずれか一方の第一走行装置のみが駆動される。
また、モータ二駆モードでは、モータのみが駆動されて、モータの駆動力により、前走行装置と後走行装置のうちいずれか他方の第二走行装置のみが駆動される。
また、ハイブリッド四駆モードでは、エンジンとモータとの両方が駆動されて、エンジンの駆動力により、第一走行装置が駆動されるとともに、モータの駆動力により、第二走行装置が駆動される。
つまり、エンジン二駆モード、モータ二駆モード、ハイブリッド四駆モードを切り換えることにより、状況に応じた適切な走行態様を自在に選択できる。
例えば、モータを駆動する電力が不足している場合等には、エンジン二駆モードを用いれば、走行を支障なく行うことができる。
また、例えば、平地等で大きな走行トルクが必要ない場合等には、モータ二駆モードを用いれば、エンジンが駆動されないので、静音で走行可能になり、エンジンからの排気が出ずに環境負荷の低減を図ることができ、さらに、燃費の低減を図ることができる。
また、例えば、荷を積載した状態で登坂を走行する場合等には、ハイブリッド四駆モードを用いれば、エンジンの駆動力とモータの駆動力により十分な走行トルクが確保され、走行トルクの不足を生じにくい走行を行うことができる。
すなわち、本発明であれば、必要に応じてモータ二駆モード等を有効活用することにより、環境負荷の低減、及び、燃費の低減を図ることができる。
更に、本構成によれば、エンジンの駆動及び停止を操作入力可能なキースイッチと、モータの駆動及び停止を操作入力可能な駆動切換スイッチとが、別々に独立して備えられている。
そして、エンジン二駆モードやハイブリッド四駆モードでは、エンジンの駆動力を第一走行装置に伝達する変速装置の変速は、変速レバーの操作により行う。
一方、モータ二駆モードでは、モータの前進駆動及び後進駆動の切り換えは、変速レバーとは別に備えられた前後進切換手段の操作により行う。
エンジン二駆モードにおけるエンジンの回転速度、モータ二駆モードにおけるモータの回転速度、及び、ハイブリッド四駆モードにおけるエンジンとモータの回転速度の変更は、アクセル操作具の操作により行う。
このように、エンジンに関する操作系と、モータに関する操作系とが、アクセル操作具を除いて、基本的に別々となるので、操縦者が誤操作を行う可能性が低減され、例えば、操縦者の意図しない走行機体の発進等の不都合を回避できる。
特に、本構成によれば、変速レバーとは別の前後進切換手段を備える必要が無いので、簡素な構成にできる。そして、エンジン二駆モードにおける変速レバーの操作方向である第一方向と、モータ二駆モードにおける変速レバーの操作方向である第二方向とが交差する異なる方向となるので、エンジン二駆モードとモータ二駆モードとで、同じ変速レバーを操作するものとしながら、各モードにおける操作感覚に違いを持たせることができる。
【0010】
上記構成において、
前記制御装置が、前記ハイブリッド四駆モードにおいて、前記変速レバーの操作に基づいて前記モータの前進駆動及び後進駆動の切り換えを行うように構成されていると好適である。
【0011】
本構成によれば、ハイブリッド四駆モードでは、変速レバーの操作により、エンジンの駆動力を第一走行装置に伝達する変速装置の変速が行われるとともに、変速装置の変速と連動するように第二走行装置を駆動するモータの前進駆動及び後進駆動の切り換えが行われる。このため、ハイブリッド四駆モードにおいて、例えば、操縦者が変速レバーと前後進切換手段とを別々の手で操作する必要がなく、変速レバーの操作のみで第一走行装置と第二走行装置の駆動状態の変更を好適に行うことができる。
【0012】
上記構成において、
前記走行ユニットの操向を操作入力可能なステアリングホイールが備えられ、
前記前後進切換手段が、前記ステアリングホイールに対して前記変速レバーとは左右反対側の箇所に設けられていると好適である。
【0013】
本構成によれば、エンジン二駆モードにおいて変速レバーを操作し、モータ二駆モードにおいて前後進切換手段を操作するのであるが、変速レバーと前後進切換手段とが、両手で把持して操作するステアリングホイールを挟んだ左右両側に振り分け配置されている。つまり、操縦者は、エンジン二駆モードにおける変速レバーの操作と、モータ二駆モードにおける前後進切換手段の操作とを、それぞれ、左右の異なる手で行うことになる。このため、操縦者が誤操作を行う可能性が低減され、操縦者の意図しない発進等の不都合を回避できる。
【0014】
上記構成において、
前記前後進切換手段が、前記変速レバーの握り部に設けられていると好適である。
【0015】
本構成によれば、前後進切換手段を、変速レバーとは関係のない箇所に備える場合に比べて、前後進切換手段の配置スペースが小さくなるので、操作系のレイアウトに余裕が生まれるものとなる。さらに、変速レバーの手操作と、変速レバーの握り部に設けられた前後進切換手段の指操作とを、同じ手で行うものとなるので、操作が行い易くなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】多目的車両の側面図である。
図2】多目的車両における動力伝達構造を平面視で示す模式図である。
図3】制御構成を示すブロック図である。
図4】各モードの状態を示す表である。
図5】モード間の遷移を説明するフローチャートである。
図6】前後進駆動切換スイッチ等の配置を示す背面図である。
図7】第二実施形態における前後進駆動切換スイッチ等の配置を示す背面図である。
図8】第三実施形態における前後進駆動切換スイッチ等の配置を示す背面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一例である実施形態を図面に基づいて説明する。
〔第一実施形態〕
以下、第一実施形態について説明する。
図1図2に示される多目的車両の走行機体には、走行のための走行ユニット11、動力源であるエンジン12、エンジン12とは異なる他の動力源であるモータ13、ギヤ機構等を有する変速装置14、搭乗者が乗り込む運転部15、荷物を積載可能な荷台16、エンジン12やモータ13等の制御を行う制御装置17等が備えられている。
【0020】
図1図2に示されるように、走行ユニット11には、左右一対の後車輪18(「後走行装置」、「第一走行装置」の一例)と、操向可能な左右一対の前車輪19(「前走行装置」、「第二走行装置」の一例)と、が備えられている。
【0021】
図1に示されるように、エンジン12は、変速装置14、後車軸20を介して、後車輪18を駆動可能に構成されている。モータ13は、入状態と切状態とを切り換え可能なクラッチ21、前車軸22を介して、前車輪19を駆動可能に構成されている。モータ13と前車軸22との間には、モータ13の回転速度を減速する減速装置22Aが備えられている。このように、前車輪19の動力源(モータ13)と、後車輪18の動力源(エンジン12)とは、別々に分離して備えられている。
【0022】
図2に示される変速装置14は、エンジン12の駆動力を変速して後車軸20を介して後車輪18に伝達可能に構成されている。
【0023】
図1に示されるように、運転部15は、走行機体の前後中央部側に位置し、荷台16の前方に配置されている。図1図2図6に示されるように、運転部15には、操縦者が着座可能な座席23、ステアリングホイール24、キースイッチ25、駆動切換スイッチ26、変速レバー27、前後進切換スイッチ28(「前後進切換手段」の一例)、アクセルペダル29(「アクセル操作具」の一例)、足で踏み込む操作するブレーキペダル30等が備えられている。
【0024】
図1図2図6に示されるように、ステアリングホイール24、キースイッチ25、駆動切換スイッチ26、変速レバー27、前後進切換スイッチ28は、座席23の前方に位置する操作パネル31に備えられている。
【0025】
図1図2図6に示されるステアリングホイール24は、走行ユニット11における前車輪19の操向を操作入力可能に構成されている。図2図6に示されるように、ステアリングホイール24は、走行機体の左右中心に対して左右一方側の左側に偏倚した箇所に配置されている。
【0026】
図2図3図6等に示されるキースイッチ25は、エンジン12の駆動及び停止を操作入力可能に構成されている。図3図6に示されるように、キースイッチ25は、切位置P1、入位置P2、始動位置P3との間で操作可能に構成されている。キースイッチ25を切位置P1に操作すると、エンジン12が停止した状態となる。キースイッチ25を切位置P1から入位置P2に操作すると、エンジン12が停止した状態のまま、電装系に電力が供給される。キースイッチ25を入位置P2から始動位置P3に操作すると、エンジン12が始動される。キースイッチ25は、始動位置P3から手を離すと、入位置P2に自動復帰するように付勢されている。
【0027】
図2図3図6等に示される駆動切換スイッチ26は、モータ13の駆動及び停止を操作入力指令可能に構成されている。図2図3図6に示されるように、駆動切換スイッチ26には、プッシュ式の二駆ボタン部26Aと、プッシュ式の四駆ボタン部26Bと、が備えられている。二駆ボタン部26Aが押圧されると、駆動切換スイッチ26は、切状態Q1となる。一方、四駆ボタン部26Bが押圧されると、駆動切換スイッチ26は、入状態Q2となる。
【0028】
図2図3図6等に示される変速レバー27は、変速装置14の変速を操作入力可能に構成されている。図3図6に示されるように、変速レバー27は、レバーガイド溝32に沿って揺動可能に構成されている。変速レバー27は、後進位置R、中立位置N、低速前進位置L、高速前進位置Hに位置変更可能となる。変速レバー27を中立位置Nにすると、変速装置14は、中立状態となる。変速レバー27を低速前進位置Lにすると、変速装置14は、低速前進状態となる。変速レバー27を高速前進位置Hにすると、変速装置14は、低速前進状態よりも変速比が小さな高速前進状態となる。変速レバー27を後進位置Rにすると、変速装置14は、後進状態となる。
【0029】
図2図3図6等に示される前後進切換スイッチ28は、後進位置RMと前進位置FMとに操作可能となっている。前後進切換スイッチ28は、後進位置RMまたは前進位置FMから手を離すと、後進位置RMと前進位置FMとの間の中立位置NMに自動復帰するように付勢されている。前後進切換スイッチ28を後進位置RMにすると、モータ13が後進駆動される。前後進切換スイッチ28を前進位置FMにすると、モータ13が前進駆動される。つまり、前後進切換スイッチ28は、モータ13の前進駆動及び後進駆動の切り換えを操作入力可能に構成されている。
【0030】
図2図3に示されるアクセルペダル29は、足で踏み込み操作されるように構成されている。アクセルペダル29は、足を離すと初期位置に復帰するように付勢されている。
【0031】
図2図3に示されるブレーキペダル30は、足で踏み込み操作されるように構成されている。ブレーキペダル30は、足を離すと初期位置に復帰するように付勢されている。ブレーキペダル30を踏み込み操作することにより、不図示のブレーキ機構が操作されて、前車輪19と後車輪18とに制動力が作用する。
【0032】
図2図3に示されるように、走行機体には、その他、エンジン12の駆動に基づいて交流を発電可能な発電機33、バッテリ34、バッテリ34の蓄電量を残量を検知する残量センサ35、バッテリ34の直流を交流に変換してモータ13に供給可能なインバータ・コンバータ装置36、後車輪18の回転速度を検知する車速センサ37等が備えられている。インバータ・コンバータ装置36は、発電機33の駆動に基づく交流、及び、モータ13の駆動に基づく交流を直流に変換してバッテリ34に充電する機能も有している。
【0033】
〔制御構成、及び、各モードについて〕
図3に示される制御装置17は、ECU(Electric Control Unit)により構成されている。制御装置17は、図4図5に示されるように、走行機体の状態を、電装系に給電しないオフ状態M1、電装系に給電する待機状態M2、エンジン12のみ(後車輪18のみ)を駆動するエンジン二駆モードM4、モータ13のみ(前車輪19のみ)を駆動するモータ二駆モードM3、及び、エンジン12とモータ13との両方(後車輪18及び前車輪19)を駆動するハイブリッド四駆モードM5を切り換え可能に構成されている。
【0034】
〔オフ状態について〕
図4に示されるように、キースイッチ25が切位置P1の場合、オフ状態M1となる。オフ状態M1では、電装系への給電は行われず、エンジン12、及び、モータ13は、非駆動状態となる。クラッチ21は、切状態となる。つまり、後車輪18、及び、前車輪19は、非駆動状態となる。また、変速レバー27の操作、及び、前後進切換スイッチ28の操作は、無効とされている。また、オフ状態M1では、駆動切換スイッチ26の操作も、無効とされている。
【0035】
図5に示されるように、オフ状態M1では、キースイッチ25を切位置P1から入位置P2に操作されたか否かが判定される(ステップ♯01)。ステップ♯01において、キースイッチ25が切位置P1から入位置P2に操作されると(ステップ♯01:Yes)、電装系への給電が行われ、次に、駆動切換スイッチ26の直前の状態が入状態Q2であるか否かが判定される(ステップ♯02)。一方、ステップ♯01において、キースイッチ25が切位置P1のままであると(ステップ♯01:No)、オフ状態M1が維持される。なお、駆動切換スイッチ26の直前の状態が、切状態Q1、入状態Q2のいずれの状態であるかの情報は、制御装置17に記憶されている。
【0036】
ステップ♯02において、駆動切換スイッチ26の直前の状態が切状態Q1であると(ステップ♯02:No)、待機状態M2に遷移する。
【0037】
〔待機状態について〕
図4に示されるように、待機状態M2では、キースイッチ25が入位置P2となっており、電装系への給電が行われるが、エンジン12、及び、モータ13は、非駆動状態となる。クラッチ21は、切状態となる。つまり、後車輪18、及び、前車輪19は、非駆動状態となる。また、変速レバー27の操作、及び、前後進切換スイッチ28の操作は、無効とされている。
【0038】
図5に示されるように、待機状態M2では、駆動切換スイッチ26が切状態Q1から入状態Q2に操作されたか否かが判定される(ステップ♯03)。ステップ♯03において、駆動切換スイッチ26が切状態Q1のままであると(ステップ♯03:No)、次に、キースイッチ25が入位置P2から始動位置P3に操作されたか否かが判定される(ステップ♯04)。ステップ♯04において、キースイッチ25が入位置P2のままであると(ステップ♯04:No)、次に、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されたか否かが判定される(ステップ♯05)。ステップ♯05において、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されると(ステップ♯05:Yes)、オフ状態M1に遷移する。一方、ステップ♯05において、キースイッチ25が入位置P2のままであると(ステップ♯05:No)、待機状態M2が維持される。
【0039】
ステップ♯03において、駆動切換スイッチ26が切状態Q1から入状態Q2に操作されると(ステップ♯03:Yes)、モータ二駆モードM3に遷移する。また、ステップ♯02において、駆動切換スイッチ26の直前の状態が入状態Q2であると(ステップ♯02:Yes)、モータ二駆モードM3に遷移する。
【0040】
〔モータ二駆モードについて〕
図4に示されるように、モータ二駆モードM3は、エンジン12を駆動せず、モータ13のみを駆動するモードであり、言い換えると、EV(Electric Vehicle;電動車両)モードとなっている。モータ二駆モードM3では、キースイッチ25が入位置P2となっており、駆動切換スイッチ26が入状態Q2となっている。モータ二駆モードM3では、電装系への給電が行われ、エンジン12は、非駆動状態となり、モータ13は、駆動可能状態となる。クラッチ21は、入状態となる。つまり、後車輪18は、非駆動状態である一方、前車輪19は、駆動可能状態となる。変速レバー27の操作は、無効とされている一方、前後進切換スイッチ28の操作は、有効とされている。
【0041】
モータ二駆モードM3では、図2図3図6等から理解されるように、前後進切換スイッチ28を、前進位置FMに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、インバータ・コンバータ装置36からモータ13に電力が供給されて、モータ13の回転速度が変化して前進駆動され、前車輪19が前進駆動される。一方、前後進切換スイッチ28を、後進位置RMに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、インバータ・コンバータ装置36からモータ13に電力が供給されて、モータ13の回転速度が変化して後進駆動され、前車輪19が後進駆動される。つまり、前後進切換スイッチ28は、モータ二駆モードM3において、モータ13の前進駆動及び後進駆動の切り換えを操作入力可能に構成されている。
【0042】
図5に示されるように、モータ二駆モードM3では、キースイッチ25が入位置P2から始動位置P3に操作されたか否かが判定される(ステップ♯06)。ステップ♯06において、キースイッチ25が入位置P2のままであると(ステップ♯06:No)、次に、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されたか否かが判定される(ステップ♯07)。ステップ♯07において、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されると(ステップ♯07:Yes)、オフ状態M1に遷移する。一方、ステップ♯07において、キースイッチ25が入位置P2のままであると(ステップ♯07:No)、モータ二駆モードM3が維持される。
【0043】
ステップ♯04において、キースイッチ25が入位置P2から始動位置P3に操作されると(ステップ♯04:Yes)、エンジン二駆モードM4に遷移する。
【0044】
〔エンジン二駆モードについて〕
図4に示されるように、エンジン二駆モードM4は、モータ13を駆動せず、エンジン12のみを駆動するモードである。エンジン二駆モードM4では、キースイッチ25が入位置P2となっており、かつ、駆動切換スイッチ26が切状態Q1となっている。エンジン二駆モードM4では、電装系への給電が行われ、モータ13は非駆動状態となり、エンジン12は駆動状態となる。クラッチ21は、切状態となる。つまり、前車輪19は、非駆動状態である一方、後車輪18は、駆動可能状態となる。前後進切換スイッチ28の操作は、無効とされている一方、変速レバー27の操作は、有効とされている。
【0045】
エンジン二駆モードM4では、図2図3図6等から理解されるように、変速レバー27を低速前進位置Lまたは高速前進位置Hに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、エンジン12の回転速度が変化し、後車輪18が前進駆動される。一方、変速レバー27を、後進位置Rに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、エンジン12の回転速度が変化し、後車輪18が後進駆動される。
【0046】
エンジン二駆モードM4では、エンジン12の駆動に基づいて発電機33(図2参照)の回転駆動により発電される交流を、インバータ・コンバータ装置36により直流に変換してバッテリ34に充電するようになっている。
【0047】
図5に示されるように、エンジン二駆モードM4では、駆動切換スイッチ26が切状態Q1から入状態Q2に操作されたか否かが判定される(ステップ♯08)。ステップ♯08において、駆動切換スイッチ26が切状態Q1のままであると(ステップ♯08:No)、次に、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されたか否かが判定される(ステップ♯09)。ステップ♯09において、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されると(ステップ♯09:Yes)、オフ状態M1に遷移する。一方、ステップ♯09において、キースイッチ25が入位置P2のままであると(ステップ♯09:No)、エンジン二駆モードM4が維持される。
【0048】
ステップ♯06において、キースイッチ25が入位置P2から始動位置P3に操作されると(ステップ♯06:Yes)、ハイブリッド四駆モードM5に遷移する。また、ステップ♯08において、駆動切換スイッチ26が切状態Q1から入状態Q2に操作されると(ステップ♯08:Yes)、ハイブリッド四駆モードM5に遷移する。
【0049】
〔ハイブリッド四駆モードについて〕
図4に示されるように、ハイブリッド四駆モードM5は、エンジン12、及び、モータ13の両方を駆動するモードである。ハイブリッド四駆モードM5では、キースイッチ25が入位置P2となっており、駆動切換スイッチ26が入状態Q2となっている。ハイブリッド四駆モードM5では、電装系への給電が行われ、エンジン12は、駆動状態となり、モータ13は駆動可能状態となる。クラッチ21は、入状態となる。つまり、後車輪18、及び、前車輪19の両方が駆動可能状態となる。前後進切換スイッチ28の操作は、無効とされている一方、変速レバー27の操作は、有効とされている。
【0050】
ハイブリッド四駆モードM5では、図2図3図6等から理解されるように、変速レバー27を低速前進位置Lまたは高速前進位置Hに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、エンジン12の回転速度が変化し、後車輪18が前進駆動される。一方、変速レバー27を、後進位置Rに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、エンジン12の回転速度が変化し、後車輪18が後進駆動される。
【0051】
これとともに、変速レバー27を低速前進位置Lまたは高速前進位置Hに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、低速前進位置Lまたは高速前進位置Hであるかに応じて、アクセルペダル29の踏み込み量に応じたインバータ・コンバータ装置36からモータ13に供給される電力の比率が変化し、所定の電力がモータ13に供給されて、モータ13の回転速度が変化して前進駆動され、前車輪19が前進駆動される。一方、変速レバー27を、後進位置Rに操作して、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、アクセルペダル29の踏み込み量に応じて、所定の電力がモータ13に供給されて、モータ13の回転速度が変化して前進駆動され、前車輪19が後進駆動される。このように、ハイブリッド四駆モードM5において、変速レバー27を操作すると、変速装置14が操作されるとともに、モータ13の駆動状態が変更される。つまり、制御装置17は、ハイブリッド四駆モードM5において、変速レバー27の操作に基づいてモータ13の前進駆動及び後進駆動の切り換えを行うように構成されている。
【0052】
ハイブリッド四駆モードM5では、後車軸20を介して後車輪18の回転速度を検出する車速センサ37(図2図3参照)により検知された回転速度に基づいて、後車輪18の回転速度と前車輪19の回転速度が同期するように、モータ13の回転速度が、制御装置17によって調節されるようになっている。
【0053】
また、ハイブリッド四駆モードM5では、エンジン12の駆動に基づいて発電機33(図2参照)の回転駆動により発電される交流を、インバータ・コンバータ装置36により直流に変換してバッテリ34に充電するようになっている。また、ハイブリッド四駆モードM5では、モータ13を回生ブレーキとして利用することにより、前車輪19の駆動に基づいてモータ13の回転駆動より発電される交流を、インバータ・コンバータ装置36により直流に変換してバッテリ34に充電可能となっている。
【0054】
図5に示されるように、ハイブリッド四駆モードM5では、駆動切換スイッチ26が入状態Q2から切状態Q1に操作されたか否かが判定される(ステップ♯10)。ステップ♯10において、駆動切換スイッチ26が入状態Q2から切状態Q1に操作されると(ステップ♯10:Yes)、エンジン二駆モードM4に遷移する。一方、ステップ♯10において、駆動切換スイッチ26が入状態Q2のままであると(ステップ♯10:No)、次に、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されたか否かが判定される(ステップ♯11)。ステップ♯11において、キースイッチ25が入位置P2から切位置P1に操作されると(ステップ♯11:Yes)、オフ状態M1に遷移する。一方、ステップ♯11において、キースイッチ25が入位置P2のままであると(ステップ♯11:No)、ハイブリッド四駆モードM5が維持される。
【0055】
上記のように、エンジン二駆モードM4では、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、エンジン12の回転速度が変更される。また、モータ二駆モードM3では、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、モータ13の回転速度が変更される。また、ハイブリッド四駆モードM5では、アクセルペダル29を踏み込み操作すると、エンジン12及びモータ13の回転速度が変更される。つまり、アクセルペダル29は、エンジン12及びモータ13のうち少なくともいずれか一方の回転速度の変更を操作入力可能に構成されている。
【0056】
また、モータ二駆モードM3、及び、ハイブリッド四駆モードM5においては、残量センサ35(図2図3参照)の検知に基づいてバッテリ34の蓄電量が残量不足であるか否かが逐次判定されている。バッテリ34が残量不足であると判定されると、モータ13が強制的に非駆動状態となる。その後、残量センサ35の検知に基づいてバッテリ34の蓄電量の残量が回復した否かかが判定され、バッテリ34の蓄電量の残量が回復したと判定されると、モータ13の強制的な非駆動状態が解除される。
【0057】
〔前後進切換スイッチの配置について〕
図6に示されるように、前後進切換スイッチ28は、ステアリングホイール24に対して変速レバー27とは左右反対側の箇所に設けられている。説明を加えると、前後進切換スイッチ28と変速レバー27とは、ステアリングホイール24の左右中心Cを挟んで左右に振り分け配置されている。ステアリングホイール24の左右中心Cは、走行機体の左右中心よりも偏倚して左側に位置している。また、キースイッチ25は、ステアリングホイール24の左右中心Cに対して変速レバー27と同じ側である右側に配置されている。そして、駆動切換スイッチ26は、ステアリングホイール24の左右中心Cに対して前後進切換スイッチ28と同じ側である左側に配置されている。このように、エンジン12に関連する操作系と、モータ13に関連する操作系とを、ステアリングホイール24の左右中心Cを挟んで左右に振り分け配置してあることにより、エンジン二駆モードM4と、モータ二駆モードM3とで、操作感覚に違いを生じさせることができる。
【0058】
〔第二実施形態〕
以下、上記第一実施形態に変更を加えた第二実施形態について説明する。第二実施形態は、第一実施形態の「前後進切換手段」を変更したものであり、その他の構成は第一実施形態の構成と同じである。
【0059】
第二実施形態では、図7に示されるように、前後進切換ボタン装置128(「前後進切換手段」の一例)が、変速レバー127の握り部127Aに設けられている。前後進切換ボタン装置128は、変速レバー127の握り部127Aのうち上端の膨出部の下方に位置している。前後進切換ボタン装置128は、変速レバー127の握り部127Aを操作する手の親指で操作可能に構成されている。前後進切換ボタン装置128は、上記第一実施形態の前後進切換スイッチ28と同様に、モータ二駆モードM3において操作するものとなる。前後進切換ボタン装置128には、前進ボタン128Aと、後進ボタン128Bと、が並べて備えられている。前進ボタン128Aの機能は、上記第一実施形態の前後進切換スイッチ28の前進位置FMの操作時と同様である。また、後進ボタン128Bの機能は、上記第一実施形態の前後進切換スイッチ28の後進位置RMの操作時と同様である。つまり、前進ボタン128Aを押圧すると、モータ13が前進駆動される。一方、後進ボタン128Bを押圧すると、モータ13が後進駆動される。
【0060】
〔第三実施形態〕
以下、上記第一実施形態に変更を加えた第三実施形態について説明する。第三実施形態は、第一実施形態の「前後進切換手段」について変更を加えたものであり、その他の構成は第一実施形態の構成と同じである。
【0061】
第三実施形態では、図8に示されるように、変速レバー227を案内するレバーガイド溝232が、十字形状となっている。エンジン二駆モードM4においては、変速レバー227の第一方向D1の移動操作により変速装置14の変速を行うように構成されている。一方、モータ二駆モードM3においては、変速レバー227が「前後進切換手段」として機能し、変速レバー27の第一方向D1と交差する第二方向D2の移動操作によりモータ13の前進駆動及び後進駆動の切り換えを行うように構成されている。モータ二駆モードM3では、前進位置FMAと後進位置RMAとが、中立位置NMAを中心に左右に振り分け配置されている。変速装置14に変速に係る中立位置Nと、モータ13の駆動に係る中立位置NMAは、同じ位置となっている。また、ハイブリッド四駆モードM5においては、変速レバー227の第一方向D1の移動操作により変速装置14の変速、及び、モータ13の前進駆動及び後進駆動の切り換えを行うように構成されている。
【0062】
〔その他の実施形態〕
以下、第一実施形態〜第三実施形態に変更を加えた別実施形態について説明する。第一実施形態〜第三実施形態、及び、各別実施形態は、矛盾が生じない限り、選択的に組み合わせることが可能である。なお、本発明の範囲は、各実施形態の内容に限られるものではない。
【0063】
(1)上記第一実施形態〜第三実施形態では、「前走行装置」が左右一対の前車輪19であり、「後走行装置」が左右一対の後車輪18であるものが例示されているが、これに限られない。例えば、「前走行装置」及び「後走行装置」の少なくともいずれか一方が、左右一対のクローラ走行装置であってもよい。
【0064】
(2)上記第一実施形態〜第三実施形態では、エンジン12が、「後走行装置」である後車輪18を駆動可能に構成され、モータ13が、「前走行装置」の前車輪19を駆動可能に構成されているものが例示されているが、これに限られない。例えば、エンジン12が、「前走行装置」の前車輪19を駆動可能に構成され、モータ13が、「後走行装置」である後車輪18を駆動可能に構成されていてもよい。
つまり、エンジン12が、前車輪19と後車輪18のうちいずれか一方の第一走行装置を駆動可能に構成され、モータ13が、前車輪19と後車輪18のうちいずれか他方の第二走行装置を駆動可能に構成されていればよい。
【0065】
(3)上記第一実施形態〜第三実施形態では、「アクセル操作具」として足で踏み込み操作するアクセルペダル29が例示されているが、これに限られない。例えば、手で操作するアクセルレバー等の他の「アクセル操作具」であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明は、左右一対の前走行装置と左右一対の後走行装置とを有する走行ユニットが備えられている多目的車両に利用できる。
【符号の説明】
【0067】
〔第一実施形態〕
11 :走行ユニット
12 :エンジン
13 :モータ
14 :変速装置
17 :制御装置
18 :後車輪(後走行装置)
19 :前車輪(前走行装置)
24 :ステアリングホイール
25 :キースイッチ
26 :駆動切換スイッチ
27 :変速レバー
28 :前後進切換スイッチ(前後進切換手段)
29 :アクセルペダル(アクセル操作具)
M3 :モータ二駆モード
M4 :エンジン二駆モード
M5 :ハイブリッド四駆モード
〔第二実施形態〕
127 :変速レバー
127A :握り部
128 :前後進切換ボタン装置(前後進切換手段)
〔第三実施形態〕
227 :変速レバー(前後進切換手段)
D1 :第一方向
D2 :第二方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8