【文献】
ミスターペイン ,週刊ファミ通,株式会社エンターブレイン,2009年 1月23日,第24巻 第5号,pp.202-203
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0025】
初めに、本発明の情報処理装置の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に従う情報処理装置の一例を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、本発明の情報処理装置100は、移動オブジェクト表示部110と、領域変更部120とを備えるものとする。なお、
図1では、一例として、本発明の情報処理装置100が、ネットワーク10を介して1以上のプレイヤの端末20と接続される例が示されている。
【0027】
本実施形態では、一例として、複数のプレイヤで構成されるグループ同士がリアルタイムで陣地取りを行うゲームである場合を想定して説明を行う。
【0028】
本実施形態では、各プレイヤに情報が与えられており、プレイヤが与えられた情報としては、プレイをするそれぞれプレイヤの領域の広さ、場所および/または時間等の基本的な情報と、ゲームの進行に応じて変化する状態の情報(得られたアイテム、アイテムを操れる能力および/または攻撃力等)を有することができる。
【0029】
上記移動オブジェクト表示部110は、プレイヤによる所定の操作に応じて、ゲームのフィールド内に移動オブジェクトが射出されるように、当該移動オブジェクトを表示させる。
【0030】
上記移動オブジェクトは、プレイヤが領域を広げるための道具であって、丸形、球状(ボール状)、星形、槍型など、シチュエーションに合わせて形状を設定することができる。
【0031】
上記移動オブジェクトの射出方法としては、例えば、ピンボールゲームで使用されるフリッパーを射出手段として用いてはじき出すことができる。かかる構成によれば、プレイヤに対し、上記フリッパーを操るための難易度の高い操作を要求することができる。
【0032】
他の上記移動オブジェクトの射出方法としては、例えば、ビリヤードで用いられるキューを射出手段として用いてはじき出すことができる。かかる構成によれば、プレイヤに対し、上記キューを操るための難易度の高い操作を要求することができる。
【0033】
これらのような射出手段を用いると、プレイヤの運動能力によって上記移動オブジェクトの射出される方向や勢いが異なってくる。そして、射出手段の操作によって射出強度を調節することができるため、広げる陣地の方向や大きさに不確実性をもたらし、ゲームとしての興趣性を高めることができる。
【0034】
上記領域変更部120は、上記プレイヤが上記移動オブジェクトを射出可能なプレイヤ領域と、当該プレイヤ領域とは異なる他の領域との境界に、上記フィールド内に射出された移動オブジェクトの少なくとも一部が接触した場合、当該プレイヤ領域が当該他の領域に向けて拡大するように、当該プレイヤ領域を変更する。
【0035】
上記移動オブジェクト表示部110は、上記移動オブジェクトを弾力性があるボールと設定した場合には、その一部が、プレイヤ領域と、当該プレイヤ領域とは異なる他の領域との境界で跳ね返る演出をすることができる。
【0036】
この場合、上記境界に上記ボールの一部が接触することになり、上記領域変更部120は、当該プレイヤ領域を当該他の領域に向けて拡大するように当該プレイヤ領域を変更することができる。
【0037】
このように、上記プレイヤは、領域を広げたい方面を狙って、プレイヤ領域とは異なる他の領域に移動オブジェクトを接触させることによって、プレイヤの陣地を広げていくことができる。
【0038】
また、二人以上のプレイヤがそれぞれのプレイヤ領域を広げていき、お互いのプレイヤ領域が重なった場合、これら複数のプレイヤ同士で対戦を開始することができる。
【0039】
対戦における勝敗の決定方法としては、例えば、プレイヤの領域内において、プレイヤが上記射出手段よりも奥に対戦相手の移動オブジェクトの侵入を許した場合に負けとすることができる。
【0040】
プレイヤは、上記射出手段をプレイヤの領域ならばどこにでも設置することができるため、プレイヤ領域の任意の位置から上記移動オブジェクトを射出することができ、対戦相手からの攻撃をかわしやすい場所に設置することができる。
【0041】
図2は、本発明の情報処理装置100により生成されるゲームのゲーム画面の一例を示す模式図である。
【0042】
図2に示すように、ゲーム画面800は、4人のプレイヤa〜dがプレイする例を表示する。プレイヤa〜dは、射出手段300(
図2では、射出手段300a〜d)を操作して、プレイヤa〜dが領土を広げたい方向へ移動オブジェクト200(
図2では、移動オブジェクト200a〜d)をプレイヤ領域400(
図2では、プレイヤ領域400a〜d)とプレイヤ領域400とは異なる他の領域500との境界600に目掛けて射出することができる。
【0043】
例えば、プレイヤaの移動オブジェクト200aが境界600に接触すると、プレイヤ領域400aが他の領域500に向けて拡大して、プレイヤaのプレイヤ領域400aを広げることができる。
【0044】
なお、本発明の実施形態に従う情報処理装置100は、プレイヤの操作を受け付ける入力受付部101(不図示)と、移動オブジェクト表示部110を含めるオブジェクト認識部111(不図示)を備えることができる。
【0045】
上記入力受付部101でのプレイヤの操作の受付によって、射出手段300の操作が可能となる。
【0046】
上記オブジェクト認識部111は、射出された移動オブジェクト200がどの位置に配置されているのかを認識する。
【0047】
上記移動オブジェクト200には、当該移動オブジェクト200の性質を表す属性があらかじめ設定されており、上記情報処理装置100は、上記移動オブジェクト200に設定された属性に応じて、上記領域変更部120によって拡大される領域の大きさを決定する拡大領域決定部130をさらに備えることができる。
【0048】
上記拡大領域決定部130は、上記移動オブジェクト200に属性が設定されていることによって、領域の広がり方に変化を持たせることになり、プレイヤがより戦略的にプレイする必要性と、ゲームとしての興趣性とを高めることができる。
【0049】
上記移動オブジェクト200の属性には、例えば、火、水、木、騎馬隊および/または鉄砲隊等の性質を含ませることができる。
【0050】
本発明の情報処理装置100は、上記拡大領域決定部130が拡大される領域の大きさを決めると、上記領域変更部120がプレイヤ領域400を変更することができる。その際、移動オブジェクト200の属性によって、拡大される領域が丸く広がったり、裂けるように広がったりと、変化のある演出をすることができる。
【0051】
例えば、騎馬隊の属性を有する移動オブジェクト200は、境界600を浅く、かつ、広く打ち抜く設定とすることができる。また、例えば、鉄砲隊の属性を有する移動オブジェクト200は、境界600を深く打ち抜くことができる設定とするとすることができる。
【0052】
また、威力が同じ射出をした場合であっても、上記移動オブジェクト200の属性が異なれば、基準となる拡大される領域の大きさよりも広くまたは狭く拡大される領土の広さを変更することができる。
【0053】
二人以上のプレイヤの領域400が拡大して同じ領域になった場合には、それぞれの移動オブジェクト200が同じ領域内で射出されることになる。この場合には、プレイヤおよび対戦相手が射出した移動オブジェクト200同士が衝突することがあり得る。この場合は、移動オブジェクト200の属性に応じて衝突時の挙動を決めることができる。
【0054】
例えば、プレイヤの移動オブジェクト200の属性が火属性であり、対戦相手の移動オブジェクト200の属性が水属性であった場合には、上記衝突により、火属性の移動オブジェクト200の耐久度を下げる設定とすることができる。この耐久度は、各移動オブジェクトに対して設定されており、上記衝突によりこの耐久度は減少し、0になると、移動オブジェクトが壊れて消滅するなどの効果を生じさせることができる。また、この耐久度が低い程、境界に衝突時に拡大される領域が小さくなるものとすることもできる。さらに、この耐久度は、プレイヤが視認可能に表現されることもできる。詳細については後述する。
【0055】
また、本発明の情報処理装置100は、上記フィールド内に射出された移動オブジェクト200の少なくとも一部が上記境界600に接触するように、当該境界600に重畳して表示されたか否かを判定する境界判定部140をさらに備えることができる。
【0056】
上記境界判定部140は、上記移動オブジェクト200が、例えば、円形、球状で表わされて移動オブジェクト200の周囲すべてが境界600に触れることがないため、移動オブジェクト200の周囲の少なくとも一部が上記境界600に接触するか否かを判定することができる。
【0057】
また、本発明の情報処理装置100は、プレイヤの操作に応じて前記プレイヤ領域に領域確定オブジェクト700を配置する領域確定オブジェクト配置部150をさらに備えることができる。移動オブジェクト200がこの領域確定オブジェクト700に接触した場合、移動オブジェクト200は領域確定オブジェクト700に反射して、その移動経路が変更されるものとすることができる。
【0058】
図3は、本発明の情報処理装置100により生成されるゲームの一例を示す模式図である。
【0059】
図3には、プレイヤa,bのプレイヤ領域400a,bが領域拡大によって繋がり、同じプレイヤ領域400で、プレイヤおよび対戦相手の移動オブジェクト200a,bが射出される図を示す。また、プレイヤ領域400に領域確定オブジェクト700を配置することによって、移動オブジェクト200a,bの動きがより複雑に、また、プレイヤの戦略性がより必要とされる構成とすることができる。
【0060】
上記領域確定オブジェクト700は、ピンや旗のような形状とすることができる。
【0061】
プレイヤは、プレイヤ領域内に上記領域確定オブジェクト700を配置することによって、移動オブジェクト200の経路を制限することができる。
【0062】
また、上記領域確定オブジェクト700は、対戦相手の移動オブジェクト200の侵入を防ぐことができる。
【0063】
すなわち、上記領域確定オブジェクト700が、対戦相手の移動オブジェクト200と共にプレイヤ自身の移動オブジェクト200の射出も阻むため、プレイヤは、上記領域確定オブジェクト700の配置をするか否かおよび/または上記領域確定オブジェクト700の配置位置について戦略性が求められる。
【0064】
上記移動オブジェクト200および上記領域確定オブジェクト700には、当該移動オブジェクト200および当該領域確定オブジェクト700の各性質を表す属性がそれぞれ設定されており、上記情報処理装置100は、上記移動オブジェクト200が上記領域確定オブジェクト700に接触した場合、当該移動オブジェクト200に設定された属性と、当該領域確定オブジェクト700に設定された属性との組み合わせに応じて、当該移動オブジェクト200の移動および/または当該領域確定オブジェクト700の状態を変化させるオブジェクト変化部160をさらに備えることができる。
【0065】
例えば、上記オブジェクト変化部160は、上記移動オブジェクト200の性質を表す属性が火属性であり、上記領域確定オブジェクト700の属性が木属性である場合に、移動オブジェクト200が領域確定オブジェクト700に衝突すると、その後移動オブジェクト200が境界に衝突した際に拡大される領域が、領域確定オブジェクト700に衝突しなかった場合と比較して大きくなるものとすることができる。これは、火属性の移動オブジェクト200が木属性の領域確定オブジェクト700を燃料として火の威力を増した状態を表現したものであり、この状態は、移動オブジェクト200に炎のエフェクトを加えるなどして、プレイヤが視認可能に表現することもできる。
【0066】
本発明の情報処理装置100は、上記領域確定オブジェクト700の属性を変化させると、領域確定オブジェクト700を配置できる領域や領域確定オブジェクト700を配置できる間隔を変化させることができる。対戦相手の領域に配置できる領域確定オブジェクト700を設定しても良い。
【0067】
プレイヤの領域に配置するプレイヤおよび/または対戦相手の領域確定オブジェクト700と、対戦相手の領域に配置するプレイヤおよび/または対戦相手の領域確定オブジェクト700との配置ルールを異ならせることもできる。
【0068】
上記領域確定オブジェクト700の属性によっては、領域確定オブジェクト700を連続して立てることで壁を作ることができたり、所定の間隔を開けないと配置できないものとしたりすることができる。
【0069】
本発明の情報処理装置100は、上記移動オブジェクト200の少なくとも一部が上記プレイヤによって配置された上記領域確定オブジェクト700に接触した場合、当該プレイヤに所定の特典を付与する特典付与部170をさらに備えることができる。
【0070】
上記特典は、例えば、移動オブジェクト200の少なくとも一部が上記境界に接触した場合に、確定オブジェクト700に接触せずに直接上記境界に接触した場合と比較して、プレイヤ領域を他の領域に向けてより面積を多く拡大する特典とすることができる。
【0071】
また、上記特典付与部170は、プレイヤの移動オブジェクト200がプレイヤによって配置された領域確定オブジェクト700に接触した場合、得点やアイテム等を付与することもできる。
【0072】
上記アイテムをプレイヤが使用することによって、上記移動オブジェクト200の性能を強化したり、上記領域確定オブジェクト700の性能を強化したり、射出手段の性能を強化したりすることができる。
【0073】
上記移動オブジェクトの性能には、移動オブジェクトの耐久度、移動速度および威力等を含めることができる。また、上記領域確定オブジェクトの性能には、領域確定オブジェクトの耐久度、配置できる領域・間隔等を含めることができる。また、上記射出手段の性能には、射出手段が移動オブジェクトを射出する力の強さ等を含めることができる。
【0074】
本発明の情報処理装置100は、上記特典付与部170によって付与された所定の特典を用いることによって、上記移動オブジェクト200に設定された属性および/または上記領域確定オブジェクト700に設定された属性を変化させる属性変更部180をさらに備えることができる。
【0075】
上記属性変更部180は、プレイヤによって得られた特典を用いて、上記移動オブジェクト200に設定された属性および/または上記領域確定オブジェクト700に設定された属性を変化させ、プレイヤがより有利にゲームを進めるためのゲームの興趣性を高めることができる。
【0076】
付与された特典を使うことによって、プレイヤは、上記移動オブジェクト200を強化させたり、属性を変化させたりすることができる。
【0077】
付与された特典を使うことによって、プレイヤは、上記領域確定オブジェクト700を強化させたり、属性を変化させたりすることができる。
【0078】
他の例としては、付与された特典を使うことによって、プレイヤは、射出手段300を強化したり、射出強度を上げたり、上記移動オブジェクト200の数を増やして陣地を拡大する効率を上げたり、上記領域確定オブジェクト700の数を増やして対戦相手の移動オブジェクト200の侵入を確実に防ぐように領域確定オブジェクト700を配置ことができる。
【0079】
本発明の情報処理装置100は、上記フィールド内に上記移動オブジェクト200を射出する強度を指定する強度指定部190をさらに備え、上記移動オブジェクト表示部110は、上記強度指定部190によって指定された強度に応じて上記移動オブジェクト200が射出されるように、当該移動オブジェクト200を表示させることができる。
【0080】
上記強度指定部190の上記移動オブジェクト200を射出する強度の指定は、例えば、プレイヤによるフリッパーや、キューの操作の強度や速さを指定することである。
【0081】
本実施形態では、マルチプレイをする形態として、それぞれのプレイヤが順番に移動オブジェクト200を射出するターン制、それぞれのプレイヤが実時間でプレイをするリアルタイム制および一定時間で移動オブジェクトの射出回数が決まっており、各自が任意のタイミングでプレイをする射出回数制限制などを取ることができる。
【0082】
本実施形態では、他のプレイヤと同盟を結ぶことができる。これにより、領域を広げるためのバリエーションを増やすことができ、ゲームとしての興趣性を高めることができる。
【0083】
本実施形態では、プレイヤ領域の射出方向とは反対側に移動オブジェクト200が戻ってくるように、各プレイヤのプレイヤ領域400ごとに傾斜を設定することができる。
【0084】
本発明の情報処理装置100は、プレイヤの端末20とネットワーク10を介して接続されたサーバ装置として機能することもできるし、プレイヤの端末20自体が本発明の情報処理装置100を備える構成とすることもできる。前者の場合、本発明の情報処理装置100により処理されるゲームはブラウザゲームとして、後者の場合はネイティブゲームとして機能する。
【0085】
また、本発明の情報処理装置100が、プレイヤの端末20とネットワーク10を介して接続されたサーバ装置として機能する場合には、第一のゲーム画面および第二のゲーム画面をサーバ装置によるブラウザ表示とし、その他のメニュー画面等をプレイヤの端末20によるネイティブ表示としたハイブリッドゲームとすることもできる。
【0086】
また、プレイヤの端末20は、スマートフォン等の電子デバイスとして説明を行ったが、ゲーム専用機である家庭用ゲーム機や、携帯ゲーム機等のコンシューマ機とすることもできる。
【0087】
続いて、本発明の情報処理装置100により処理されるゲームの一例について図面を参照しながら説明する。
【0088】
図4は、本発明の情報処理装置により生成されるゲーム画面の一例を示す模式図であり、
図4(a)は、ゲーム画面800において対戦相手であるプレイヤcの移動オブジェクト200cがプレイヤaの領域400aに侵入した図を、
図4(b)は、移動オブジェクト200aが領域確定オブジェクト700に跳ね返ってから境界600に衝突する図を、
図4(c)は、領域確定オブジェクト700が移動オブジェクト200aを跳ね返す図を表示したものである。
【0089】
図4(a)に示すように、射出手段よりも、プレイヤaの射出する方向とは反対となる向きへ対戦相手の移動オブジェクト200cが侵入すると、負けとなる対戦ルールとすることができる。
【0090】
図4(b)に示すように、移動オブジェクト200が領域確定オブジェクト700に当たることによって、得点が獲得されて、当たった移動オブジェクト200が境界に接触すると、領域を拡大する威力をより増すことができる。
【0091】
また、
図4(c)に示すように、領域確定オブジェクト700は、対戦相手の移動オブジェクト200の侵入を防ぐことができる。
【0092】
図5は、本発明の情報処理装置100により生成されるゲーム画面の一例を示す模式図である。対象となる領域が日本であり、プレイヤの領域を拡大させることによって、ゲームを進行させることができる。上記ゲーム画面800に表示する国は、任意のもので構わない。
【0093】
図6は、本発明の情報処理装置100により生成されるゲーム画面の一例を示す模式図である。視覚的にも移動オブジェクト200および領域確定オブジェクト700の属性が分かるようにすることができる。
【0094】
図6(a)は、例えば、上記移動オブジェクト200aの性質を表す属性が火属性であり、上記領域確定オブジェクト700の属性が木属性である場合に、移動オブジェクト200aが領域確定オブジェクト700に衝突して、領域確定オブジェクト700に火を付けた表示を視覚的に分かるようにした例である。
【0095】
図6(b)は、例えば、プレイヤの移動オブジェクト200aの属性が火属性であり、対戦相手の移動オブジェクト200bの属性が水属性であった場合には、火属性の移動オブジェクト200aの耐久度が下がってヒビが入った表示を視覚的に分かるように表示をした例である。
【0096】
続いて、本発明のコンピュータの制御方法について図面を参照しながら説明する。
【0097】
図7は、本発明のコンピュータの制御方法のフローの一例を示すフローチャートである。
図7に示すように、本発明のコンピュータの制御方法は、操作入力受付ステップS101と、道具の作動ステップ102と、移動オブジェクト表示ステップS110と、境界判定ステップS115と、領域変更ステップS120と、領域確定オブジェクト700を配置するステップS130と、移動オブジェクト200および領域確定オブジェクト700の属性を変更させるステップS140と、特典を付与するステップS150と、道具の強度を指定するステップS160と、特典を使用するステップS161と、移動オブジェクト200の位置を判定するステップS170と、プレイヤ同士の勝敗を判定するステップS180とを備えることができる。
【0098】
操作入力受付ステップS101では、プレイヤが意図する方向へ移動オブジェクト200が向かうように入力する。操作入力受付手段は、入力受付部101とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0099】
道具の作動ステップ102では、プレイヤの操作によって、射出手段300が移動オブジェクト200を射出する。
【0100】
上記移動オブジェクト表示ステップS110では、プレイヤによる所定の操作に応じて、ゲームのフィールド内に移動オブジェクト200が射出されるように、移動オブジェクト200を表示させる。移動オブジェクト表示手段は、移動オブジェクト表示部110とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0101】
境界判定ステップS115では、移動オブジェクト200が境界600に接触したか否かを判定する。
【0102】
上記領域変更ステップS120では、プレイヤが移動オブジェクトを射出可能なプレイヤ領域と、プレイヤ領域とは異なる他の領域との境界に、フィールド内に射出した移動オブジェクトの少なくとも一部が接触した場合、プレイヤ領域が他の領域に向けて拡大するように、プレイヤ領域を変更する。プレイヤ領域変更手段は、領域変更部120とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0103】
領域確定オブジェクト700を配置するステップS130では、プレイヤがプレイヤ領域400に領域確定オブジェクト700を配置する。プレイヤの領域400に対戦相手の移動オブジェクト200が侵入しないよう配置することができる。配置手段は、領域確定オブジェクト配置部150とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0104】
移動オブジェクト200および領域確定オブジェクト700の属性を変更させるステップS140では、移動オブジェクト200が領域確定オブジェクト700に接触した場合、移動オブジェクト200に設定された属性と、領域確定オブジェクト700に設定された属性との組み合わせに応じて、移動オブジェクト200の移動および/または当該領域確定オブジェクト700の状態を変化させる。属性変更手段は、オブジェクト変化部160とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0105】
特典を付与するステップS150では、移動オブジェクト200がプレイヤによって配置された領域確定オブジェクト700に接触した場合、プレイヤに所定の特典を付与する。特典付与処理は、特典付与部170とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0106】
射出手段の強度を指定するステップS160では、フィールド内に移動オブジェクトを射出する強度を指定する。強度指定処理は、強度指定部190とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0107】
特典を使用するステップS161では、特典を付与するステップS150で付与された特典をプレイヤが使用する。
【0108】
移動オブジェクト200の位置を判定するステップS170では、射出された移動オブジェクト200がどこに位置するのかを認定する。位置判定手段は、オブジェクト認識部111とすることができる。詳細については上述した通りである。
【0109】
プレイヤ同士の勝敗を判定するステップS180では、オブジェクト認識部111によって移動オブジェクト200がプレイヤ領域400のどの位置にあるのかを判定されると、この判定を基にしてプレイヤ同士の勝敗を判定する。例えば、プレイヤの領域内において、移動オブジェクト200が移動オブジェクト200の射出手段300よりも奥に対戦相手の移動オブジェクト200が位置するとオブジェクト認識部111が認定した場合には、侵入されたプレイヤの負けと判定される。
【0110】
最後に、本発明のゲームプログラムについて説明する。
【0111】
本発明のゲームプログラムは、コンピュータに、移動オブジェクト表示機能と、領域変更機能とを実現させる。
【0112】
上記移動オブジェクト表示機能は、プレイヤによる所定の操作に応じて、ゲームのフィールド内に移動オブジェクトが射出されるように、当該移動オブジェクトを表示させる。移動オブジェクト表示機能は、上述した移動オブジェクト表示部110により実現されることができる。詳細については上述した通りである。
【0113】
上記、領域変更機能は、プレイヤが移動オブジェクトを射出可能なプレイヤ領域と、プレイヤ領域とは異なる他の領域との境界に、フィールド内に射出された移動オブジェクトの少なくとも一部が接触した場合、プレイヤ領域が他の領域に向けて拡大するように、プレイヤ領域を変更する領域変更機能とを実現させる。領域変更機能は、上述した領域変更部120により実現されることができる。詳細については上述した通りである。
【0114】
上記ゲームプログラムは、コンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録されて提供することができる。記録媒体としては、CD−ROMやDVD等、コンピュータが読み取り可能なものであれば特に限定されるものではない。
【0115】
あるいは、上記ゲームプログラムは、例えば、HTML5等のマークアップ言語で作成することもできる。
【0116】
上述したところは、代表的な実施形態の例を示したものであって、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。以下に、本願の原出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
コンピュータに、
入力受付部によって受け付けられた操作に応じて、ゲームのフィールド内に移動オブジェクトが射出されるように、当該移動オブジェクトを表示させる移動オブジェクト表示機能と、
前記ゲームのフィールド内に設置されたプレイヤ領域の広さに関する情報を用いて、前記フィールド内に射出された移動オブジェクトの少なくとも一部が当該プレイヤ領域と当該プレイヤ領域とは異なる他の領域との境界に接触したか否かを判定する境界判定機能と、
前記移動オブジェクトにあらかじめ設定された当該移動オブジェクトの性質を表す属性に応じて、領域の拡大の仕方を決定する拡大領域決定機能と、
前記移動オブジェクトが前記境界に接触したと判定された場合、前記プレイヤ領域が前記他の領域に向けて前記拡大領域決定機能が決定した仕方で拡大する領域変更機能とを実現させるゲームプログラム。
[2]
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータに、
プレイヤの操作に応じて前記プレイヤ領域に領域確定オブジェクトを配置する領域確定オブジェクト配置機能をさらに実現させ、
前記境界判定機能は、前記移動オブジェクトが前記領域確定オブジェクトに接触したか否かをさらに判定し、
前記領域確定オブジェクトは、前記移動オブジェクトが前記領域確定オブジェクトと接触したと判定された場合、当該移動オブジェクトの移動経路を変化させるものであることを特徴とする上記[1]に記載のゲームプログラム。
[3]
前記移動オブジェクトおよび前記領域確定オブジェクトには、当該移動オブジェクトおよび当該領域確定オブジェクトの各性質を表す属性がそれぞれ設定されており、
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータに、
前記移動オブジェクトが前記領域確定オブジェクトに接触した場合、当該移動オブジェクトに設定された属性と、当該領域確定オブジェクトに設定された属性との組み合わせに応じて、当該移動オブジェクトの移動および/または当該領域確定オブジェクトの状態を変化させるオブジェクト変化機能をさらに実現させることを特徴とする上記[1]または[2]に記載のゲームプログラム。
[4]
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータに、
前記移動オブジェクトの少なくとも一部が前記プレイヤによって配置された前記領域確定オブジェクトに接触した場合、当該プレイヤに所定の特典を付与する特典付与機能をさらに実現させることを特徴とする上記[2]または[3]に記載のゲームプログラム。
[5]
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータに、
前記特典付与機能によって付与された所定の特典を用いることによって、前記移動オブジェクトに設定された属性および/または前記領域確定オブジェクトに設定された属性を変化させる属性変更機能をさらに実現させることを特徴とする上記[4]に記載のゲームプログラム。
[6]
前記ゲームプログラムは、前記コンピュータに、
前記フィールド内に前記移動オブジェクトを射出する強度を指定する強度指定機能をさらに実現させ、
前記移動オブジェクト表示機能は、前記強度指定機能によって指定された強度に応じて前記移動オブジェクトが射出されるように、当該移動オブジェクトを表示させることを特徴とする上記[1]から[5]のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
[7]
前記移動オブジェクト表示機能は、前記移動オブジェクトの性質を表す属性に応じて、当該移動オブジェクトの表示態様を変えて表示することを特徴とする上記[1]から[6]のいずれか一項に記載のゲームプログラム。
[8]
入力受付部によって受け付けられた操作に応じて、ゲームのフィールド内に移動オブジェクトが射出されるように、当該移動オブジェクトを表示させる移動オブジェクト表示ステップと、
前記ゲームのフィールド内に設置されたプレイヤ領域の広さに関する情報を用いて、前記フィールド内に射出された移動オブジェクトの少なくとも一部が当該プレイヤ領域と当該プレイヤ領域とは異なる他の領域との境界に接触したか否かを判定する境界判定ステップと、
前記移動オブジェクトにあらかじめ設定された当該移動オブジェクトの性質を表す属性に応じて、領域の拡大の仕方を決定する拡大領域決定ステップと、
前記移動オブジェクトが前記境界に接触したと判定された場合、前記プレイヤ領域が前記他の領域に向けて決定された前記領域の拡大の仕方で拡大する領域変更ステップとをコンピュータのプロセッサが実行するコンピュータの制御方法。
[9]
入力受付部によって受け付けられた操作に応じて、ゲームのフィールド内に移動オブジェクトが射出されるように、当該移動オブジェクトを表示させる移動オブジェクト表示部と、
前記ゲームのフィールド内に設置されたプレイヤ領域の広さに関する情報を用いて、前記フィールド内に射出された移動オブジェクトの少なくとも一部が当該プレイヤ領域と当該プレイヤ領域とは異なる他の領域との境界に接触したか否かを判定する境界判定部と、
前記移動オブジェクトにあらかじめ設定された当該移動オブジェクトの性質を表す属性に応じて、領域の拡大の仕方を決定する拡大領域決定部と、
前記移動オブジェクトが前記境界に接触したと判定された場合、前記プレイヤ領域が前記他の領域に向けて決定された前記領域の拡大の仕方で拡大する領域変更部とを備えた情報処理装置。