(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
光学的に認識可能な表示情報を外観に有する複数のメモリカードそれぞれに記憶されている複数の画像情報それぞれを縮小した複数の縮小画像情報に、前記複数の画像情報を記憶しているメモリカードに記憶されているカードID情報を関連付けて記憶する第1記憶手段と、
前記複数のメモリカードのいずれかの前記表示情報を認識する認識手段と、
前記第1記憶手段に記憶されている複数の縮小画像情報のうち、前記認識手段により表示情報が認識されたメモリカードに記憶されている画像情報に対応する縮小画像情報を利用者の操作に基づき選択する選択手段と、
前記第1記憶手段に記憶されている、前記選択手段により選択された縮小画像情報に関連付けられているカードID情報を検索する検索手段と、
前記認識手段による前記複数のメモリカードのいずれかの表示情報を認識した結果に、前記検索手段により検索がされたカードID情報を、関連付けて記憶する第2記憶手段と、
前記複数のメモリカードのいずれかの表示情報の認識を再度すると、前記再度の表示情報の認識の結果に関連付けて前記第2記憶手段に記憶されているカードID情報に関連付けて前記第1記憶手段に記憶されている縮小画像情報を出力する出力手段と、
を備えることを特徴とする情報端末。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に本発明を実施するための、現在考えられる最善の形態について説明する。本発明の範囲は、添付特許請求の範囲によって明確に定義されているため、この説明は限定的な意味に解釈すべきではなく、単に発明の一般原理を例示する目的で行う。なお、以下の説明においては、主にファイルには、画像情報が格納され、ファイルに関する情報が出力されるとは、画像情報の画像が表示装置に表示されることとして説明を行う。ただし、ファイルには、いかなる情報、例えば、音楽情報、映像情報などが格納されていてもよく、ファイルに関する情報の出力には、音楽情報や映像情報の再生や、楽曲などの情報の表示などが含まれる。
【0023】
図1(a)は、本発明の実施形態の一例である画像表示システムを実現するための、携帯情報端末の一例である。携帯情報端末101は、タッチスクリーン120、光学的読み取り手段103および入力手段102を有する。タッチスクリーン120は、携帯情報端末101に対する入力機能と表示機能を有する。
図1(b)は、タッチスクリーン120の概略構成図の一例である。タッチスクリーン120は、液晶表示ユニット121、タッチ位置検出ユニット122および透明保護パネル123を積層した構造を有する。液晶表示ユニット121は表示機能を提供し表示手段として動作する。また、タッチ位置検出ユニット122が入力機能を提供する。携帯情報端末101の利用者は、液晶表示ユニット121で表示された図形やアイコンなどの表示に応じて、透明保護パネルを指100などで接触することにより、タッチ位置検出ユニット122がタッチスクリーン上で接触された位置を検出し、これを入力情報として利用する。
【0024】
図2は、本発明の実施形態の一例である画像表示システムを実現するための、メモリカードの外観の一例である。
図2(a)がメモリカード200正面の外観、
図2(b)が同じメモリカード200の背面の外観の一例である。メモリカード背面にはラベル210が貼り付けられており、ラベル210にはメモリカードに関する情報が表示されている。メモリカード200はその内部に記憶素子を有し、電気的入出力端子201を経由して情報の書き込みによる記憶および情報の読み出しによる出力がおこなわれる。
【0025】
本発明の実施形態の一例であるメモリカード200には、メモリカード200を一意に特定可能なカードIDコード211が表示されている。一意とは、複数のメモリカード200の特定の集合において、メモリカード200を特定することができることをいう。例えば、一人の利用者やさらにその利用者の家族や知人が所持するメモリカード200の集合を考えた場合に、その一人の利用者やその知人が所持するメモリカード200それぞれのカードIDコード211が異なり、外観が異なっていることをいう。
【0026】
図2(b)の一例ではカードIDコード211は「846512」であるとする。これは本発明の原理を説明するための一例であり、
図8および
図12の説明で利用する。
図2(b)の一例において、カードIDコード211として二次元バーコードがメモリカード200の外観に含まれて表示されているが、ID情報が光学的に読み取り可能な表示であればどのような方法でメモリカード200の外観に含まれて表示されていてもよい。たとえば一次元バーコード、文字、数字など、携帯情報端末101が認識することができる情報でもよい。また、携帯情報端末101が認識することが可能であれば、一般的な映像や、手書きの文字、記号であってもよい。ただし、バーコードを用いることにより、カードIDコード211のデコードをより確実に行うことができる。なお、
図2(b)の一例では、カードIDコード211はラベル210上に表示されているが、カードIDコード211はメモリカードのパッケージ本体などに表示されていてもよい。
【0027】
図3に、本発明の実施形態の一例であるシステムの概略構成図の一例を示す。携帯情報端末101は、処理部310、外部記憶手段321、光学的読み取り手段103、タッチスクリーン120および通信手段330を有する。携帯情報端末101は、通信手段330、ネットワーク300経由して、メモリカードとの電気的入出力手段380を有する情報端末301と通信することができる。ネットワーク300は所謂Local Area Networkでもよく、またサーバを経由するインターネットでもよい。情報端末301は、処理部350、外部記憶手段361、通信手段371、入力手段372、表示手段373および電気的入出力手段380を有する。なお、外部記憶手段361の外部という形容詞は、処理部350の外部に配置されているという意味で用いられている。メモリカード200は、電気的入出力端子201および記憶手段391を有する。記憶手段391には、画像情報392およびカードID情報393が記憶される。ここで説明する本発明の実施形態の一例では、画像情報392はたとえば、電気的入出力端子201を経由して、カメラ等の情報端末より記憶手段391にあらかじめ書き込まれ、記憶されているとする。
図4、
図5、
図8および
図13のフロー図で説明する本発明の実施形態の一例では、カードID情報393は、メモリカード200が情報端末301に初めて接続された時に、情報端末301が生成してメモリカード200に書き込まれメモリカード200に記憶することができる。本発明の実施形態の他の一例では、カードID情報393は、メモリカード200の製造時などにあらかじめメモリカードの記憶手段391に記憶されていてもよい。カードID情報393は、メモリカード200を一意に特定可能な情報であれば何でもよい。本発明では、カードID情報393は、ラベル上のカードIDコード211と同じでも、異なっていてもよい。またカードID情報393は、カードIDコード211より一意に導き出されるものであっても、一意に導き出されないものであってもよい。カードIDコード211は、カードID情報393より一意に導き出されるものであっても、一意に導き出されないものであってもよい。以下、
図4、
図5、
図8および
図13のフロー図で説明する本発明の実施形態の一例では、カードID情報393およびカードIDコード211より導き出される光学読取りカードID情報は異なり、かつカードID情報393よりカードIDコード211を導き出すことも、またカードIDコード211よりカードID情報393を導き出すこともできないとして説明する。すなわち、カードIDコード211とカードID情報393とを異ならせることができる。
【0028】
このように、カードIDコードとカードID情報とを異ならせてもよいことにより、カードIDコードとカードID情報とが一致していることを確認する必要がなくなり、また、カードIDコードとカードID情報との管理の手間を発生させることなく、カードIDコードの生成とカードID情報の生成とを異なる者が異なる時に行うことができる。したがって、メモリカードの製造コストや管理コストの増加を招かないようにすることができる。
【0029】
情報端末301の電気的入出力手段380にメモリカード200が接続されると、情報端末301からメモリカード200への情報の書き込み、およびメモリカード200から情報端末301への情報の読み出しが可能である。本発明において、情報端末301はパーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット、ストレージデバイスのいずれかであってよいが、これらに限定されない。たとえば、入力手段372や表示手段373を持たない何らかの情報端末であってもよい。
図3に示す本発明の実施形態の一例では、メモリカードと情報端末301は電気的入出力手段を経由して情報の読み出しおよび書き込みを行うが、本発明ではこれに限定されず、たとえば情報端末301とメモリカード200は無線通信を経由して読み出しおよび書き込みを行ってもよい。
【0030】
以下では
図4、
図5、
図8および
図13に示すフロー図を用いて本発明の実施形態の一例を説明する。はじめに、メモリカード200の電気的入出力端子201と、情報端末301の電気入出力手段380が接続される(ステップS401)。次に、情報端末301の演算手段351がメモリカード200を一意に特定するためのID情報を生成し、電気的入出力手段380を経由してメモリカードの記憶手段391に、カードID情報393として書き込む(ステップS402)。次にメモリカード200が情報端末301より取り外される。次にメモリカード200はデジタルカメラなどの撮像端末に接続された後、利用者が撮影した情報を画像情報392としてメモリカード200の記憶手段391に画像情報392として書き込む(ステップS403)。
【0031】
なお、本明細書においては、メモリカード200には、画像情報が記憶されているとして説明する。ただし、本願発明は、メモリカード200に画像情報が記憶されていることに限定はされず、音声情報、映像情報、プログラムなどの画像情報以外の情報が記録されている場合にも適用することは可能である。
【0032】
続いて、
図5に示すフロー図を用いて、本発明の実施形態の一例を説明する。メモリカード200は撮像端末より取り外された後、再度情報端末301の電気的入出力手段380に接続される(ステップS501)。次に、情報端末301の演算手段351は、外部記憶手段361に記憶された保存画像情報テーブル362の画像情報とカードID情報を記憶手段352に呼び出し、画像情報テーブル353に記憶する(ステップS502)。次に情報端末301の演算手段351が電気的入出力手段380を経由して、メモリカード200の記憶手段391より、画像情報392およびカードID情報393を読み出す(ステップS503)。演算手段351は、ステップS402で読み出した画像情報392およびカードID情報393を関連づけた状態で、記憶手段352の画像情報テーブル353に追加する(ステップS504)。
【0033】
図6(a)には、ステップS501以前より画像情報が保存されていた、保存画像情報テーブル362の一例を示す。保存画像テーブル362は、画像情報の列610およびカードID情報620の列を有し、画像情報にカードID情報を各々関連づけて記憶している。保存画像テーブル362は、この他、
図6(a)に例示すように、各々の画像情報に関連づけて、撮影日時、撮影位置などのメタ情報が記憶されていてもよい。
図5(b)に、ステップS502およびステップS504で記憶した後の画像情報テーブル353の一例を示す。画像情報テーブル353は、画像情報の列650、カードIDの列660を有し、画像情報にカードID情報を各々関連づけて記憶している。画像テーブル353はこの他、
図6(b)に例示すように、各々の画像情報に関連づけて、撮影日時、撮影位置などのメタ情報が記憶されていてもよい。
【0034】
図6(a)に例示する画像情報611乃至614およびカードID情報621乃至624は、ステップS501以前にメモリカード200以外のメモリカードより情報端末301が読出して記憶したものである。画像情報613および614はカードID情報623および624を有するメモリカードから読みだされた。画像情報611および612はカードID情報を読み出せないメモリカードから読みだされた。例えば、画像情報611および612は、カードID情報が記憶されていないメモリカードから読み出された。
【0035】
図6(b)として例示する画像情報テーブル353において、画像情報654乃至657およびカードID情報664乃至667は、ステップS502で、外部記憶手段の保存画像情報テーブル362より読み出され、画像情報テーブル353に記憶されたものである。
図6(b)に例示する画像情報651乃至653およびカードID情報661乃至663は、ステップS503およびS504で、メモリカード200より読み出され、画像情報テーブル353に記憶されたものである。たとえば
図6(b)に示す一例では、画像情報651はメモリカード200の記憶手段391の画像情報392がステップS503で読み出され、ステップS504で画像情報テーブル353に記憶されたものである。同様にカードID情報661は、メモリカード200の記憶手段391の画像情報393がステップS503で読み出され、ステップS504で画像情報テーブル353に記憶されたものである。そして画像情報テーブル353は、これら画像情報651にカードID情報661を関連づけて記憶している。
【0036】
次に情報端末301は、ステップS504で生成された画像情報テーブル353に記憶されている情報(内容)を、その通信手段371およびネットワーク300を経由して携帯情報端末101に送る(ステップS505)。携帯情報端末101は、その通信手段330を経由してこれを受け取り、画像情報テーブル353の内容を保存画像情報テーブル322に記憶する(ステップS506)。保存画像情報テーブル322がステップS506以前に、画像情報およびカードID情報を記憶している場合には、ステップS505で情報端末301より受信した画像情報テーブル353の情報を追加して、更新された保存画像情報テーブルとする。なお、保存画像情報テーブル322を、携帯情報端末101の第1記憶手段という場合がある。また、保存画像情報テーブル322に情報を追加したり、更新したり、読み出したり、削除したりなどして保存画像情報テーブル322を管理するための手段を、第1記憶管理手段という場合がある。第1記憶管理手段は、携帯情報端末101の記憶手段312などに記憶され、演算手段311により実行されるプログラムによって実現することができる。例えば、第1記憶管理手段は、外部記憶手段321との情報の入出力を行うデバイスドライバや、そのようなデバイスドライバを操作するプログラムのモジュールに対応する。また、第1記憶管理手段は、ハードウェアのみ構成によっても実現することができる。
【0037】
図7には、情報テーブル353に記憶されている内容を追加して、更新された保存画像情報テーブル322の一例を示す。
図7に示す一例では、画像情報718および719、カードID情報728および729がステップS506以前に保存画像テーブル322に記憶されていたものである。画像情報711乃至717およびカードID情報721乃至727がステップS505で情報端末301から受信した画像情報およびカードID情報である。
図7に示す一例では、カードID情報724および725は「NULL」であり、画像情報714および715に関連づけられたカードID情報がないことを表している。またカードID情報729は「201354」であり、これはメモリカード200のカードID情報393と同じである。したがって、画像情報719は、ステップS501以前に、情報端末301経由またはその他の方法によって、携帯情報端末101が受信ないし取得し、保存画像情報テーブル322に記憶したものである。
【0038】
なお、
図4、
図5、
図8および
図13で説明する本発明の施形態の一例では、情報端末301の画像情報テーブル353に記憶された画像情報651乃至657をそのまま携帯情報端末101に送り、これを保存画像情報テーブル322に追加した。本発明の実施形態の他の一例によれば、ステップS505において情報端末301は演算手段351が画像情報651乃至657を縮小して携帯情報端末101に送り、さらにステップ506においては携帯情報端末101が縮小された画像情報を保存画像情報テーブル322に追加してもよい。この一例の場合は、携帯情報端末101で処理される画像情報711乃至717は各々、情報端末301に記憶された画像情報651乃至657の縮小画像となる。この一例によれば携帯情報端末101における外部記憶手段で必要とする容量が少なくて済む。本発明は、複数のメモリカードに記憶された多数の画像情報を、携帯情報端末101で一括して管理する際に大きな効果を得ることができる。多数の画像情報を携帯情報端末101で記憶すると、外部記憶手段321の記憶容量が不足する可能性があるが、この一例によれば外部記憶手段321の容量不足の問題を解決できる。この一例の場合、
図9、
図11および
図14に示す、表示手段123に表示される画像は、縮小された画像情報を表示したものとなる。なお、この一例において情報端末301で画像情報テーブル353の画像情報を縮小する方法はどのような方法でもよい。
【0039】
なお、メモリカード200が、携帯情報端末101と通信を行う無線通信機能を有していてもよい。この場合、メモリカード200が携帯カメラや情報端末301に装着され、電源が供給されている状態になると、メモリカード200は、記憶している画像情報とカードID情報とを情報端末301を経由しないで携帯情報端末101に送信する。この場合、携帯情報端末101は、通信手段330によりメモリカード200より画像情報とカードID情報とを受信し、保存画像情報テーブル322に、画像情報にカードID情報を関連付けて記憶する。また、メモリカード200は、携帯情報端末101に装着されて、携帯情報端末101が、情報端末301およびネットワーク300を介さずに、メモリカード200に記憶されている情報を直接読み取り、保存画像情報テーブル322に、画像情報にカードID情報を関連付けて記憶してもよい。
【0040】
メモリカード200に記憶されている情報を情報端末301に記憶させてから、情報端末301から携帯情報端末101に情報を送信することにより、情報端末301をメモリカード200に記憶されている情報のバックアップ装置として機能させることができる。複数枚のメモリカードに記憶されている情報を情報端末301に記憶させ、一回の情報端末301と携帯情報端末101との通信により、複数枚のメモリカードに記憶されている情報を携帯情報端末101に記憶させることができ、利用者の操作が容易となる。また、上述のように携帯情報端末101には、メモリカード200に記憶されている画像情報の縮小された画像情報を送信するなど、メモリカード200に記憶されている画像情報の加工を行うことができる。
【0041】
続いて、
図8に示すフロー図を用いて、本発明の実施形態の一例を説明する。携帯情報端末101の表示手段123が保存画像情報テーブル313の画像情報を表示する(ステップS801)。この一例では、外部記憶手段321の有する保存画像情報テーブル322を、処理部の記憶手段312にコピーし、表示画像情報テーブル313を作成し、これを表示手段123に表示する。保存画像情報テーブルを記憶手段312にコピーせずに表示手段123に表示してもよい。
図9には、この表示画像情報テーブル313に記憶されている画像情報すべてを、タッチスクリーン120の表示手段123に表示した一例を示す。
図9の一例において、画像901は
図7に示した画像情報711を表示したものである。同様に、画像902、903、904、905、906、907、908および909は、各々画像情報712、713、714、715、716、717、718および719を表示したものである。
【0042】
次に、利用者は携帯情報端末101の有するカメラなどの光学的読取り手段103を使って、
図2(b)に示すメモリカード200を撮影する。この結果カードIDコード211が読み取られる(ステップS802)。次に演算手段311が、読み取ったカードIDコード211をカードID情報に変換する(ステップS803)。この結果、携帯情報端末101は、ステップ撮影した画像を用いて、メモリカード200の外観を認識する。例えば、バーコードの認識とデコードが行われる。ここで、認識した結果である情報を、光学読取りカードID情報と呼ぶ。また、メモリカード200の外観を認識する手段を、認識手段という。認識手段は、携帯情報端末101の記憶手段312などに記憶され、演算手段311により実行されるプログラムによって実現することができる。また、認識手段は、ハードウェアのみ構成によっても実現することができる。
【0043】
既に述べたとおりカードIDコード211は、メモリカード200を一意に特定可能な情報であるので、光学読取りカードID情報もメモリカード200を一意に特定可能な情報である。しかし、メモリカード200において記憶手段391に記憶されたカードID情報393と、ラベル210に表示されたカードIDコード211が同一ではない場合があるため、ステップS803の段階では、光学読取りカードID情報は保存画像情報テーブル322のカードID情報の列720に記憶されたカードID情報の中で、どのカードID情報と対応するかは特定できない場合がある。
【0044】
次に、表示手段123に表示された画像情報の一覧の中から、メモリカード200に記憶されている画像の選択がされる。例えば、携帯情報端末101の演算手段311が、ステップS801で光学的読取り手段103が取得した、メモリカード200のラベル210を表示手段123に表示する。加えて、表示手段123に表示された画像情報の一覧の中から、携帯情報端末101の利用者に対してメモリカード200に記憶されている画像を選択するように指示する画像を、表示手段123に表示する(ステップS804)。
図10には、ステップS804でタッチスクリーン120の表示手段123に表示した画像の一例を示す。この画像は、ステップS802で光学的に読み取ったメモリカード200の外観画像1001、およびそのメモリカードに記憶された画像を選択するよう要求する画像1002を含む。したがって、ステップS802で光学的に読み取ったメモリカード200の外観画像1001およびそのメモリカードに記憶された画像を選択するよう要求する画像1002を表示することにより、外観画像1001の認識が携帯情報端末101の認識手段により行われたことを利用者に知らせることができる。
【0045】
なお、このように選択をする手段を、選択手段という。選択手段は、タッチスクリーン120というハードウェアと、携帯情報端末101の記憶手段312などに記憶され、演算手段311により実行されるプログラムと、の組み合せによって実現することができる。また、選択手段は、ハードウェアのみ構成によっても実現することができる。
【0046】
このようにメモリカードに記憶された画像を選択することにより、カードID情報とメモリカードの外観から得られる光学読み取りカードID情報との関連付けを容易にかつ正確に行うことができる。また、複数枚のメモリカードに記憶されている情報が一度に携帯情報端末101に記憶されても、利用者は時間があいたときなど好きな時に、カードID情報とメモリカードの外観から得られる光学読み取りカードID情報との関連付けを行うことができる。
【0047】
なお、メモリカード200に、画像情報以外の情報が記憶されている場合には、表示手段123に画像情報を表示する代わりに、画像情報以外の情報を表わすアイコンなどの画像や、画像情報以外の情報を格納しているファイル名や属性情報を表示することができる。
【0048】
ここで説明する本発明の実施形態の一例では、ステップS804で表示手段123に表示するメモリカード200の外観画像1001として、ステップS802で読み取られた画像を用いている。本発明の他の実施形態の一例では、携帯情報端末101の外部記憶手段
321にカード外観画像テーブル323を有し、カード外観画像テーブルに記憶されたメモリカードの外観画像を外観画像1001として用いてもよい。この場合、カード外観画像テーブル323は、カード外観画像と各々に対応する光学読取りカードID情報を関連づけて記憶している。
【0049】
次に、タッチスクリーン120の入力手段121に利用者が接触することで、メモリカード200に記憶された画像のうち1つが選択される(ステップS805)。
図11には、ステップS805における画像選択のための画像の一例を示す。
図11の一例における画像1101乃至1109は、各々
図9の画像901乃至画像909に対応する。また画像1101乃至1109の各々に対応する、画像選択のためのチェックボックスが表示されている。たとえば、画像1111は、画像1101を選択するためのチェックボックスである。
図11に示す一例では、利用者がタッチスクリーン120のチェックボックス1112に接触することで、画像1102を選択している。画像選択の方法は、チェックボックスに限定されず、タッチスクリーン上で画像を選択できる方法であれば、どのような方法であってもよい。
【0050】
ステップS805で選択された画像情報1102は、保存画像情報テーブル322に記憶されている画像情報712が表示されたものである。そこで次に、画像情報712で保存画像情報テーブル322を検索し、検索結果としてこれに関連づけられたカードID情報722を抽出する(ステップS806)。ここで読み出されたカードID情報722をユーザ選択カードID情報と呼ぶ。このユーザ選択カードID情報は、ステップ503でメモリカード200より電気的に読み出され、情報端末301およびネットワーク300を経由して携帯情報端末101に記憶された情報でもある。このステップS806の検索は、外部記憶手段にある保存画像情報テーブル322に対して行ってもよく、またこの検索は、処理部310に保存画像情報テーブル322に記憶されている画像情報にカードID情報を関連付けてコピーがされた表示画像情報テーブル313に対して行ってもよい。このように検索を行う手段を検索手段という。検索手段は、携帯情報端末101の記憶手段312などに記憶され、演算手段311により実行されるプログラムによって実現することができる。また、検索手段は、ハードウェアのみ構成によっても実現することができる。
【0051】
ステップS806の検索によって、携帯情報端末101は、メモリカードのラベルに表示されたカードIDコード211から取得された光学読取りカードID情報と、電気的入出力端子201などを経由して取得されたユーザ選択カードID情報722とが、同じメモリカード200を指し示すID情報であるとして処理することが可能となる。次に、この対応関係を外部記憶手段321のカードID対応テーブル324に記憶する(ステップS807)。
【0052】
図12にカードID対応テーブル324の一例を示す。カードID対応テーブル324は、光学読取りカードID情報の列1210およびユーザ選択カードID情報の列1220を有する。
図12の一例では、カードID対応テーブル324には、ステップS803で得られた光学読取りカードID情報1211と、ステップS806で得られたユーザ選択ID情報1221が関連づけて記憶される。このようにカードID対応テーブル324は、メモリカードの外観に表示されたメモリカードのIDと、電気的に読み出し可能なメモリカードのIDの対応関係を記憶するテーブルである。
図7を参照すれば、たとえば携帯情報端末101は、メモリカード200のほかに、カードID情報726を有するメモリカード、およびカードID情報728を有するメモリカードより取得された画像情報を記憶していることがわかる。
図12においてはこれらが各々ユーザ選択ID情報1222および11223であり、カードIDテーブルではこれら各々に対応する光学読取りカードID情報として1212および1213が関連づけて記憶されている。
【0053】
以上
図4、
図5、および
図8で説明した処理が、特定のメモリカードに記憶された写真を、携帯情報端末101で選択的に表示するための準備である。これらの処理は、メモリカード1つにつき1回のみ実行される。ステップS807以降、携帯情報端末101がメモリカード200のカードIDコードを光学的に再度読み取り認識をすると、カードID対応テーブル324を検索することにより、メモリカード200のカードIDコードが再度読み取られ認識されたことを検出することができる。このため、携帯情報端末101は、以下の
図13の処理のみを実行することができる。カードID対応テーブル324を、第2記憶手段という場合がある。また、カードID対応テーブル324に情報を追加したり、更新したり、読み出したり、削除したりなどしてカードID対応テーブル324を管理するための手段を、第2記憶管理手段という場合がある。第1記憶管理手段は、携帯情報端末101の記憶手段312などに記憶され、演算手段311により実行されるプログラムによって実現することができる。例えば、第2記憶管理手段は、外部記憶手段321との情報の入出力を行うデバイスドライバや、そのようなデバイスドライバを操作するプログラムのモジュールに対応する。また、第2記憶管理手段は、ハードウェアのみ構成によっても実現することができる。
【0054】
図13に示すフローチャートを用いて、本発明の実施形態の一例として、特定のメモリカードに記憶された画像情報を携帯情報端末で選択的に表示するため処理について説明する。ここに選択的に表示するとは、特定のメモリカードとは異なるメモリカードに記憶されている画像情報を表示しないようにすることをいう。この一例では、利用者は携帯情報端末101に記憶された複数のメモリカードから取得された画像情報の中から、メモリカード200に記憶された画像情報のみを表示させて、利用者がメモリカード200に記憶された内容を確認する場合について説明する。記憶された画像情報を確認する対象であるメモリカード200の外観に含まれるラベル210を携帯情報端末101の光学的読み取り手段103で撮影し(ステップS1301)、メモリカード200の外観の認識が行われる。認識の結果は、
図2に示す一例では、カードIDコード211から読み取られる読取りカードID情報である「846512」1211である。次に、携帯情報端末101の演算手段311が、この読取りカードID情報1211を検索キーとしてカードID対応テーブル324の、光学読取りカードID情報の列1220を検索する。この検索結果として、光学読取りカードID情報1211に対応するユーザ選択カードID情報1221を得る(ステップS1302)。
図12に示す一例では、検索されたユーザ選択カードID情報は「201354」である。次に演算手段311が、ステップS1302で得たユーザ選択カードID情報1221を検索キーとして、
図7に例示された、保存画像情報テーブル322のカードID情報の列720を検索する。この検索結果として、画像情報711、712、713および719を得る(ステップS1303)。そして、携帯情報端末310の表示手段123が、これらの画像情報を表示する(ステップS1304)。
【0055】
図14には、ステップS1304の結果、表示手段123に表示された画像の一例を示す。ステップS1303で検索された画像情報711、712、713および719が各々、画像1401、1402、1403および1409として、表示手段123に表示されている。また、
図14の一例では、メモリカード200の外観画像1401が表示され、
図14に表示された画像がどのメモリカードに記憶されたものであるかを明示的に表示している。また本発明の一実施形態では、
図14の一例のように、メモリカードのタイトル1411を表示してあってもよい。これらの場合は、たとえばカードID対応テーブル324に、カード外観情報の列やメモリカードのタイトル情報の列を付加し、光学読取りカードID情報およびユーザ選択カードID情報と関連づけて記憶しておくことで実現可能である。
図9は、複数のメモリカードに記憶された画像が一括して表示されているのに対して
図14では、メモリカード200に記憶された画像のみが、選択的に表示されている。このように、携帯情報端末101の利用者は、メモリカード200の外観を撮影するだけで、メモリカード200の記憶している画像情報を確認することができる。
【0056】
また、メモリカード200に、画像情報以外の情報が記憶されている場合には、例えば、音楽情報がファイルの形式などにより記憶されている場合には、メモリカード200の外観を撮影すると、メモリカード200の記憶している音楽情報のタイトルなどを表示することもできる。これにより、音楽情報を全て視聴せずに、メモリカード200に記憶されている音楽情報についての情報を得ることができる。動画情報についても同様である。また、メモリカード200に画像情報が記憶されている場合には、上述のようにデジタルカメラにより多数の画像情報が多数のメモリカードに記録されている場合が多く、どのメモリカードにどのような画像情報が記憶されているかをより簡単に把握することができる。
【0057】
なお、
図7を参照するとたとえば、カードID情報726および727は、上記ステップS1303で検索されたものとは異なるユーザ選択カードID情報である。したがって画像情報716および717は、メモリカード200以外のメモリカードより携帯情報端末101が取得したものであり、
図4、
図5、および
図8に相当する処理を経て、画像情報が記憶されているメモリカードが特定可能な状態にある。また、カードID情報724および725は、NULLである。したがって画像情報714よび715は、どのメモリカードに記憶されている画像かが不明である。また、画像719はメモリカード200のユーザ選択カードID情報729に関連づけられている。ステップ506では、保存画像情報テーブル322に画像情報711乃至713が記憶されたのみであり、画像情報729は記憶されなかった。この画像情報729は、ステップS807とステップS1301の間に、メモリカード200より、そのカードID情報393と関連づけられて携帯情報端末101が取得したものであるが、
図8に示す処理は行われていない。
【0058】
以上、
図4、
図5、
図8および
図13のフロー図では、本発明の実施形態の一例として、メモリカードからの電気的読出しが可能なカードID情報と、光学的読出しが可能なカードID情報の対応関係を、カードID対応テーブル324に記憶する方法について説明した。しかし、本発明は光学的読出しが可能なカードIDと電気的読出し可能なカードIDとの対応関係をどのような状態で記憶していてもよい。たとえば本発明の実施形態の他の一例としては、ステップS803において取得た光学読取りID情報を、カードID対応テーブル324ではなく、保存画像情報テーブル322に記憶してもよい。この場合は、ステップS806で得られたユーザ選択カードID情報に関連づけられた画像情報711、712、713、および719に関連づけて、ステップ803で得られた光学読取りID情報を記憶しておいてもよい。
【0059】
なお、以上の説明では、携帯情報端末101は情報端末301を経由してメモリカード200の画像情報392およびカードID情報393を取得したが、本発明の実施形態の他の一例では、電気的入出力手段を有する携帯情報端末101が、メモリカード200を直接携帯情報端末101に接続することで、画像情報392およびカードID情報393を取得してもよい。
【0060】
また、以上の説明において、携帯情報端末101は、携帯可能な端末である。ただし、本発明は、携帯可能な端末に限定されることはなく、デスクトップ型のパーソナルコンピュータにおいても実施することが可能である。
【0061】
上述のように、携帯情報端末101は、携帯情報端末101の記憶手段312などに記憶されているプログラムを、演算手段311により実行することにより実現できる。このようなプログラムまたはこのようなプログラムを携帯情報端末101にインストールするプログラムを、携帯情報端末101と通信が可能なサーバに蓄積しておき、携帯情報端末101がそのサーバと通信を行い、プログラムを記憶手段312に記憶させてもよい。また、プログラムを、メモリカードなどの記憶媒体に記憶させておき、その記憶媒体に記憶されているプログラムを携帯情報端末101に読み取らせてもよい。