特許第6592433号(P6592433)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6592433
(24)【登録日】2019年9月27日
(45)【発行日】2019年10月23日
(54)【発明の名称】自動分析装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/04 20060101AFI20191010BHJP
   G01N 35/02 20060101ALI20191010BHJP
【FI】
   G01N35/04 H
   G01N35/02 G
【請求項の数】14
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2016-529190(P2016-529190)
(86)(22)【出願日】2015年5月22日
(86)【国際出願番号】JP2015064812
(87)【国際公開番号】WO2015198764
(87)【国際公開日】20151230
【審査請求日】2018年2月13日
(31)【優先権主張番号】特願2014-131815(P2014-131815)
(32)【優先日】2014年6月26日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】501387839
【氏名又は名称】株式会社日立ハイテクノロジーズ
(74)【代理人】
【識別番号】110001829
【氏名又は名称】特許業務法人開知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千田 悟
(72)【発明者】
【氏名】中村 和弘
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 慶弘
(72)【発明者】
【氏名】折橋 敏秀
【審査官】 多田 達也
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/040196(WO,A1)
【文献】 特開2009−150859(JP,A)
【文献】 特開2009−180607(JP,A)
【文献】 特開昭62−218392(JP,A)
【文献】 特開昭53−089162(JP,A)
【文献】 特開平09−166600(JP,A)
【文献】 特開平04−266331(JP,A)
【文献】 特表2011−522270(JP,A)
【文献】 特開2010−032516(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N35/00−37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析対象の検体を収容した1つ以上の検体容器を搭載する検体ラックを搬送する搬送装置と、前記検体容器に収容された検体の分析を行う分析部とを有する自動分析装置において、
前記搬送装置は、
前記検体ラックが搬送される第1の搬送路上の前記検体ラックを搬送方向側方の両側から把持板で挟んで把持し、前記第1の搬送路に沿って搬送する検体ラック把持機構と、
前記検体ラックの幅に応じて、前記検体ラック把持機構の把持板間の距離を制御する把持幅制御部と
を備え、
前記搬送装置は、前記検体容器を1つのみ搭載する第1検体ラックと、複数の前記検体容器を搬送方向に等間隔に並べて搭載する第2検体ラックの2種類の検体ラックを搬送し、
前記第1検体ラックの搬送方向の長さは前記把持板よりも短く、かつ、幅は前記第2検体ラックよりも広く形成され、
前記第2検体ラックの長さは前記把持板と略同じ長さであり、かつ、幅は前記第1検体ラックよりも狭く形成され、
前記搬送装置は、前記第1検体ラックを複数同時に把持して搬送し前記第2検体ラックを1つのみ把持して搬送することを特徴とする自動分析装置。
【請求項2】
請求項記載の自動分析装置において、
前記第1検体ラックは搬送方向側面に曲面形状を有するとともに、前記第2検体ラックは搬送方向側面に平面形状を有し、
前記把持板の対向する面は、
前記第2検体ラックの側面形状に沿うように形成された平面部と、
前記平面部において、前記第1検体ラックの側面形状に沿うように曲面凹形状に形成され、前記第1検体ラックの搬送方向に等間隔に配置された複数の曲面部と、
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項3】
請求項記載の自動分析装置において、
前記把持板の対向する面には、把持されるときに接触する前記第1検体ラック又は前記第2検体ラックの側面形状に合わせて弾性変形する弾性変形部を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項4】
請求項記載の自動分析装置において、
検体分注位置での前記検体ラックの搬送においても前記検体ラック把持機構を用い、前記検体ラック把持機構が保持した検体ラックの形状に応じて分注位置での移動距離を制御する移動距離制御部を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項5】
請求項記載の自動分析装置において、
前記搬送装置の前記第1の搬送路に沿って複数配置され、前記第1の搬送路上の各配置位置における前記第1検体ラック又は前記第2検体ラックの有無を検知するセンサと、
前記複数のセンサからの検出結果に基づいて、前記第1の搬送路上の検体ラックが、前記第1検体ラックと前記第2検体ラックの何れであるかを判定する判定部と
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項6】
請求項記載の自動分析装置において、
前記第1の搬送路に沿うように配置された第2の搬送路を備え、
前記搬送装置は、前記第1検体ラック又は第2検体ラックを水平方向に搬送して前記第1の搬送路と前記第2の搬送路の間を移動させることを特徴とする自動分析装置。
【請求項7】
請求項記載の自動分析装置において、
前記第1の搬送路は、
前記第1の搬送路上の前記第1及び第2検体ラックを搬送方向に搬送するベルト機構と、
前記把持板の前記第1及び第2検体ラックの搬送方向における下流側の端部に設けられ、前記第1の搬送路における前記第1及び第2検体ラックの下流側への移動を制限する検体ラックストッパと
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項8】
請求項に記載の自動分析装置において、
前記第1検体ラックは、前記第1の搬送路よりも小径に形成された基部と、前記基部よりも小径に形成され前記検体容器を保持する検体容器保持部とから構成され、
前記第2検体ラックは、搬送方向における幅が前記第1検体ラックの前記検体容器保持部よりも狭く、かつ、前記第1検体ラックの検体容器保持部の上端部よりも高く形成された検体容器保持部を有し、
前記自動分析装置は、
前記第1の搬送路の両側に前記第1の搬送路に沿って設けられ、前記第1検体ラックの検体容器保持部の幅方向への移動を制限しつつ搬送方向への移動をガイドする第1のガイド部材と、
前記第1検体ラックの前記検体容器保持部の上端よりも上方において、前記第1の搬送路の両側に前記第1の搬送路に沿って設けられ、前記第2検体ラックの検体容器保持部の幅方向への移動を制限しつつ搬送方向への移動をガイドする第2のガイド部材と
を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項9】
請求項に記載の自動分析装置において、
前記第1の搬送路の下部に配置され、前記第1の搬送路の下方両側から前記搬送装置の前記把持板を駆動する把持板下部駆動機構を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項10】
請求項に記載の自動分析装置において、
前記第1の搬送路の上部に配置され、前記第1の搬送路の上方両側から前記搬送装置の前記把持板を駆動する把持板上部駆動機構を備えたことを特徴とする自動分析装置。
【請求項11】
請求項に記載の自動分析装置において、
前記第1の搬送路と異なる方向に向けて配置された第3の搬送路を備え、
前記搬送装置は、前記第1検体ラック又は第2検体ラックを水平方向に回転することで、前記第1検体ラック又は第2検体ラックの搬送路を前記第1の搬送路と前記第3の搬送路の間で切り換えることを特徴とする自動分析装置。
【請求項12】
請求項記載の自動分析装置において、
前記第1検体ラックと前記第2検体ラックとが前記検体ラック把持機構の把持位置のラックストッパにより連続して止められ、且つ、先頭側から複数の前記第1検体ラックが連続して止められている場合、前記検体ラック把持機構は連続する複数の前記第1検体ラックを同時に把持し下流側に搬送することを特徴とする自動分析装置。
【請求項13】
請求項12記載の自動分析装置において、
1つの前記第1検体ラックと1つの前記第2検体ラックとが前記ラックストッパにより連続して止められている場合、前記検体ラック把持機構は先頭の前記第1検体ラックのみを把持し下流側に搬送すると共に後続の前記第2検体ラックをその場に残すことを特徴とする自動分析装置。
【請求項14】
請求項1記載の自動分析装置において、
前記搬送装置は、前記把持幅制御部により前記把持板間の距離である把持幅を制御して、前記第1検体ラックと前記第2検体ラックとに振り分けて搬送することを特徴とする自動分析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検体容器に収容された血液や尿などの生体試料の定性・定量分析を行う自動分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
血液や尿などの生体試料(以下、検体と称する)の定性・定量分析を自動で行う装置として自動分析装置が知られており、多くの患者検体を短時間で処理する必要のある大病院や臨床検査センターなどでは、必要な処理能力に応じて小型から大型のものまで多種多様な自動分析装置が用いられている。
【0003】
このような自動分析装置では、検体が収容された検体容器を用いて各種処理を行っており、特に大型の自動分析装置では、膨大な量の検体容器を取り扱う必要があり、効率化を図るための種々の技術が開発されている。
【0004】
例えば、特許文献1(特開2004−61136号公報)には、検体を収納した複数の容器を同時に把持してラックからラックへ移し換える技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−61136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、自動分析装置においては、1つ、或いは複数の検体容器を検体ラックに搭載して搬送する場合があるが、形状の異なる複数種類の検体ラックを搬送する場合には、検体ラックの種類(形状)ごとに搬送ラインが必要となり、自動分析装置の構造及び制御が複雑となって、装置の大型化やコスト上昇に繋がってしまうという問題点があった。
【0007】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、装置の大型化やコストの上昇を抑制しつつ、複数の種類の検体ラックを搬送することができる自動分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は、分析対象の検体を収容した1つ以上の検体容器を搬送方向に等間隔に並べて搭載する検体ラックを搬送する搬送装置と、前記検体容器に収容された検体の分析を行う分析部とを有する自動分析装置において、前記搬送装置は、前記検体ラックが搬送される第1の搬送路上の前記検体ラックを搬送方向側方の両側から把持板で挟んで把持し、前記第1の搬送路に沿って搬送する検体ラック把持機構と、前記検体ラックの幅に応じて、前記検体ラック把持機構の把持板間の距離を制御する把持幅制御部とを備え、前記搬送装置は、第1検体ラックと第2検体ラックの2種類の検体ラックを搬送し、前記第1検体ラックを複数同時に把持し、搬送するものとする。
【発明の効果】
【0009】
装置の大型化やコストの上昇を抑制しつつ、複数の種類の検体ラックを搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図である。
図2】分析モジュールの構成を自動分析装置における周辺構成とともに概略的に示す図である。
図3】検体容器および検体ラックを概略的に示す図であり、1つの検体容器を搭載する検体ラックを示す上面図である。
図4】検体容器および検体ラックを概略的に示す図であり、1つの検体容器を搭載する検体ラックを示す側面図である。
図5】検体容器および検体ラックを概略的に示す図であり、1つの検体容器を搭載する検体ラックに検体容器を搭載した様子を示す側面図である。
図6】複数の検体容器を搬送方向に等間隔に並べて搭載する検体ラックを示す図であり検体容器を搭載した様子を示す上面図である。
図7】複数の検体容器を搬送方向に等間隔に並べて搭載する検体ラックを示す図であり検体容器を搭載した様子を示す側面図である。
図8】搬送装置の主要構成を模式的に示す上面図である。
図9】第1検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構と搬送路との位置関係を概略的に示す図である。
図10】第2検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構と搬送路との位置関係を概略的に示す図である。
図11】搬送機構の把持板の構成を示す図であり、搬送機構の把持板の開状態を示す図である。
図12】搬送機構の把持板の構成を示す図であり、第1検体ラックを把持している閉状態を示す図である。
図13】搬送機構の把持板の構成を示す図であり、第2検体ラックを把持している閉状態をそれぞれ示す図である。
図14】検体ラック把持機構の開閉モータにおける把持板の開閉構造を示す図であり、把持板の開状態を示す図である。
図15】検体ラック把持機構の開閉モータにおける把持板の開閉構造を示す図であり、第1検体ラックを把持した閉状態を示す図である。
図16】検体ラック把持機構の開閉モータにおける把持板の開閉構造を示す図であり、第2検体ラックを把持した閉状態をそれぞれ示す図である。
図17】検体ラック把持位置における各センサと検体ラックの位置関係を示す図であり、ラックストッパによって検体ラック把持位置に4つの第1検体ラックが止められた例示す図である。
図18】検体ラック把持位置における各センサと検体ラックの位置関係を示す図であり、第2検体ラックが止められた例をそれぞれ示す図である。
図19】搬送装置による検体ラックの搬送処理の流れを示すフローチャートであり、搬送処理の検体ラック搬送要求処理を示すフローチャートである。
図20】搬送装置による検体ラックの搬送処理の流れを示すフローチャートであり、搬送処理の検体ラック移動処理を示すフローチャートである。
図21】搬送装置による検体ラックの搬送処理の流れを示すフローチャートであり、搬送処理の検体分注処理を示すフローチャートである。
図22】検体ラック搬送要求処理における搬送機構待機時間の設定を行う設定画面を示す図である。
図23】検体ラック把持位置における検体ラックの把持動作および搬送動作の様子を概略的に示す図であり、1つの検体容器を搭載する検体ラック(第1検体ラック)が検体ラック把持位置のラックストッパにより4つ以上連続で止められている様子を示す図である。
図24】検体ラック把持位置における検体ラックの把持動作および搬送動作の様子を概略的に示す図であり、下流側4つの第1検体ラックが搬送機構により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
図25】複数(5つ)の検体容器1を搭載する検体ラック(第2検体ラック)が検体ラック把持位置のラックストッパにより複数止められている様子を示す図である。
図26】第2検体ラックが搬送機構57により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
図27】1つの検体容器を搭載する検体ラック(第1検体ラック)と複数(5つ)の検体容器を搭載する検体ラック(第2検体ラック)とが検体ラック把持位置のラックストッパにより連続して止められている様子を示す図である。
図28】最下流の第1検体ラックのみが搬送機構により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
図29】複数(5つ)の検体容器を搭載する検体ラック(第2検体ラック)と1つの検体容器を搭載する検体ラック(第1検体ラック)とが検体ラック把持位置のラックストッパにより連続して止められている様子を示す図である。
図30】最下流の第2検体ラックのみが搬送機構により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
図31】第1の実施の形態の変形例における搬送機構の把持板の構成を示す図であり、搬送機構の把持板の開状態を示す図である。
図32】第1の実施の形態の変形例における搬送機構の把持板の構成を示す図であり、第1検体ラックを把持している閉状態を示す図である。
図33】第1の実施の形態の変形例における搬送機構の把持板の構成を示す図であり、第2検体ラックを把持している閉状態を示す図である。
図34】第1の実施の形態の他の変形例における検体ラック把持機構の開閉モータにおける把持板の開閉構造を示す図である。
図35】第1の実施の形態の他の変形例における検体ラック把持機構の開閉モータにおける把持板の開状態を示す図である。
図36】第1の実施の形態の他の変形例における検体ラック把持機構の開閉モータにおける把持板の第2検体ラックを把持した閉状態を示す図である。
図37】第2の実施の形態における搬送装置の主要構成を模式的に示す上面図である。
図38】第1検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構の構成を概略的に示す図である。
図39】第2検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構の構成を概略的に示す図である。
図40】引込搬送機構の把持板の構成を示す図であり、搬送機構の把持板の開状態を示す図である。
図41】引込搬送機構の把持板の構成を示す図であり、第1検体ラックを把持している閉状態をそれぞれ示す図である。
図42】搬送処理の検体ラック搬送要求処理を概略的に示すフローチャートである。
図43】搬送処理の搬送機構移動処理を概略的に示すフローチャートである。
図44】搬送処理の引込搬送機構移動処理を概略的に示すフローチャートである。
図45】搬送処理のベルトコンベヤ駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
図46】搬送処理のベルトコンベヤ駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
図47】搬送処理の分注位置における搬送機構駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
図48】搬送処理の引込搬送機構駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
図49】分析処理を概略的に示すフローチャートである。
図50】第2の実施の形態の変形例における検体ラックの引込位置における搬送装置の構成を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
【0012】
<第1の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態を図1図30を参照しつつ説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図であり、図2は分析モジュールの構成を自動分析装置における周辺構成とともに概略的に示す図である。
【0014】
図1及び図2において、自動分析装置100は、血液や尿などの生体試料(以下、検体と称する)を収容した1つ以上の検体容器1(後述)を搬送方向に等間隔に並べて搭載する複数種類(本実施の形態では2種類)の検体ラック2,3(後述)を投入する検体ラック投入部21と、検体ラック2,3を自動分析装置100の各部に搬送する搬送装置23と、搬送装置23で搬送される検体ラック2,3のID(識別子:検体ラックIDと称する)やその検体ラック2,3に搭載された検体容器1のID(識別子:検体IDと称する)を読み取って全体管理用コンピュータ28に送るID読取部22と、搬送装置23により搬送される検体容器1の検体の分析を行う分析モジュール24,25,26と、分析モジュール24,25,26での分析が終了した検体容器1を搭載した検体ラック2,3または分析以来が無かった検体ラック2,3を回収する検体ラック回収部27と、自動分析装置100の全体の動作を制御する全体管理用コンピュータ28と、自動分析装置100における各種設定画面や分析結果等を表示する表示装置30とから概略構成されており、各構成は通信路106を介して接続されている。
【0015】
全体管理用コンピュータ28には、各種情報の入力や操作等を行う操作装置としてのキーボード102やマウス103と、分析指示情報や測定結果等の各種情報を記憶する記憶装置107と、情報を印刷して出力するためのプリンター105とを備えている。
【0016】
分析モジュール24,25,26は、搬送装置23に沿って配置されており、搬送装置23に対して着脱可能に接続されている。すなわち、自動分析装置100における分析モジュールの数は任意に設定でき、本実施形態では3個の分析モジュール(分析モジュール24,25,26)を接続した場合を示している。
【0017】
検体ラック2,3に搭載されて保持された検体容器1には、その検体容器1に収容された検体に関する属性情報(受付番号,患者氏名,依頼分析項目等)を示す検体IDが付されており、さらに、検体ラック2,3には、ラック番号等のラック識別情報を有するラックIDが付されている。全体管理用コンピュータ28は、検体容器1の属性情報の依頼分析項目等に基づいて、どの分析モジュール24,25,26で分析を実施するかを決定し、搬送装置23は、決定された分析モジュール24,25,26に検体ラック2,3を搬送し、その分析モジュール24,25,26で分析動作が実施される。
【0018】
分析モジュール24,25,26は、搬送装置23により搬送され、分析モジュール24,25,26内に取り込まれた検体ラック2,3を各分析モジュール24,25,26内で搬送する分析モジュール内搬送装置119と、検体の分析に用いる試薬を収容した複数の試薬ボトル112を搭載した試薬ディスク111と、検体と試薬とを反応させて測定を行う反応ディスク109と、インタフェース122を介して各分析モジュール24,25,26内の各構成に接続され、各分析モジュール24,25,26の全体の動作を制御するコンピュータ123とから概略構成されている。
【0019】
反応ディスク109には、同心円周状に配置された複数の反応容器110と、分析モジュール内搬送装置119の分注位置に搬送されてきた検体ラック2,3に搭載された検体容器1内の検体を反応容器110に分注する検体分注プローブ113と、反応容器110に試薬ボトル112の試薬を分注する試薬分注プローブ118と、反応容器110に分注されて検体と試薬の混合液を攪拌する攪拌装置114と、反応容器110の反応液に測定光を照射する光源116と、光源116から照射されて反応容器110の反応液を透過した光を検出する多波長光度計117と、多波長光度計117の検出信号をアナログ/ディジタル変換するし、インタフェース122を介してコンピュータ123に送るA/Dコンバータ124と、反応処理及び測定処理が終了した反応容器110を戦場する洗浄装置115とが備えられている。また、コンピュータ123は、インタフェース122を介して通信路106に接続されている。
【0020】
オペレータが、全体管理コンピュータ28の走査装置(キーボード102、マウス103)を用いて表示装置30の設定等を行って自動分析装置100に分析指示を与える。分析指示は、記憶装置107に記憶されると共に、通信路106を介して各分析モジュール24,25,26に送信される。
【0021】
各分析モジュール24,25,26は、受信した分析に従って、以下のように分析モジュール24,25,26を制御する。すなわち、検体分注プローブ113により、分注位置に搬送された検体ラック2,3に搭載された検体容器1に収容された検体を所定量だけ反応容器110に分注する。また、一つの検体容器1に対する分注処理を完了したら、次の検体容器1が検体分注プローブ113の真下(分注位置)に来るように分析モジュール内搬送装置119が検体ラック2,3を移動する。検体ラック2,3上の検体容器1の全ての分注処理を完了したら、検体ラック2,3は、分析モジュール内搬送装置119により搬出される。検体を分注された反応容器110は、反応ディスク109の回転動作により、反応ディスク109上を回転移動する。その間に反応容器110の中の検体に対し、試薬分注プローブ118により試薬ボトル112内の試薬が分注され、攪拌装置114による反応液(検体と試薬の混合液)の攪拌が行われ、光源116及び多波長光度計117による反応液の吸光度の測定が行われ、その後、洗浄装置115によって分析の終了した反応容器110が洗浄される。測定された吸光度の測定信号は、A/Dコンバータ124及びインタフェース122を介してコンピュータ123へ送られる。この吸光度信号から、予め被検物質ごとに設定された分析法に基づき各種データが算出される。分析対象の検体が標準液検体の場合は、設定された濃度データから検量線データが算出される。また、分析対象の検体が患者検体及びコントロール検体の場合は、標準液検体の測定で得られる検量線データから濃度データが算出される。これらの濃度データは測定結果として、検体の種類を記号化した情報を付加した後、通信路106を介して全体管理コンピュータ28に送信される。全体管理コンピュータ28は、受信した測定結果を記憶装置107に記憶すると共に、必要に応じて表示装置104への表示や印刷装置105からの印刷出力などを行う。
【0022】
図3図7は、本実施の形態で用いられる検体容器および検体ラックを概略的に示す図である。図3図5は、1つの検体容器を搭載する検体ラックを示す図であり、図3は上面図、図4は側面図、図5は検体容器を搭載した様子を示す側面図である。また、図6及び図7は、複数の検体容器を搬送方向に等間隔に並べて搭載する検体ラックを示す図であり、図6は検体容器を搭載した様子を示す上面図、図7は検体容器を搭載した様子を示す側面図である。
【0023】
図3図5において、1つの検体容器1を搭載する検体ラック2(第1検体ラック)は、搬送装置23における搬送路(後述)よりもよりも小径(例えば、外径30mm)に形成された基部2aと、基部2aの上部に基部2aよりも小径(例えば、外径24mm)に形成された、検体容器1を保持するための検体容器保持部2bとから構成されている。また、基部2aは、例えば、高さ15mmで形成されており、検体容器保持部2bは、基部2aの上方に高さ32mmで形成されている。すなわち、搬送路上に検体ラック2が基部2aを当接して並ぶ場合、例えば、4つの検体ラック2が並ぶ場合には長さが120mmになり、5つの検体ラック2が並ぶ場合には長さが150mmになる。
【0024】
図6及び図7において、複数(本実施の形態では5つ)の検体容器1を搭載する検体ラック3(第2検体ラック)は、搬送方向における幅が第1検体ラック2の検体容器保持部2bよりも狭く(例えば、幅20mm)、かつ、第1検体ラック2の検体容器保持部2bの上端部よりも高く(例えば、高さ66mm)形成された検体容器保持部3bを有している。
【0025】
図8は、搬送装置の主要構成を模式的に示す上面図である。また、図9は第1検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構と搬送路との位置関係を概略的に示す図であり、図10は第2検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構と搬送路との位置関係を概略的に示す図である。
【0026】
図8図10において、搬送装置23は、検体容器1が搭載された検体ラック2,3を搬送する搬送路に沿って縦列配置されたベルトコンベヤ60,61と、ベルトコンベヤ60,61の両側に配置されたガイド部材63と、ベルトコンベヤ60上に配置された検体ラック把持位置157に設けられたラックストッパ64と、検体ラック把持位置157における検体ラック2,3の有無を検知する複数のセンサ51〜56と、検体ラック把持位置157において検体ラック2,3を把持して搬送路に沿って搬送する搬送機構57と、ベルトコンベヤ61上に配置された検体分注位置162に設けられたラックストッパ65と、検体分注位置162において検体ラック2,3に搭載された検体容器1から検体を分注する分注プローブ62とから概略構成されている。
【0027】
ベルトコンベヤ60,61は、ベルトコンベヤ60,61上に配置された検体ラック2,3が搬送路下流側に向かって搬送されるように、図示しない駆動機構によって駆動されている。
【0028】
搬送機構57は、検体ラック把持位置157において検体ラック2,3を搬送方向側方の両側から把持板57aで挟んで把持し、搬送路に沿って搬送する検体ラック把持機構59と、検体ラック把持機構59を搬送路に沿って駆動する検体ラック搬送機構軸駆動モータ66とを備えている。
【0029】
検体ラック把持機構59は、2つの把持板57aと、各把持板57aをそれぞれ下方両側から保持するアーム58と、把持板57aを開状態の方向(すなわち、把持板57aの距離が遠くなる方向)にアーム58を付勢するバネ58aと、アーム58を駆動することによって把持板57aの開閉駆動を行う開閉モータ67とを備えている。開閉モータ67は、全体管理コンピュータ28によって制御されており、検体ラック2,3の幅に応じて、検体ラック把持機構59の把持板57a間の距離を制御する。
【0030】
ガイド部材63は、搬送路の両側に搬送路に沿って設けられ、第1検体ラック2の検体容器保持部2bの幅方向への移動を制限しつつ搬送方向への移動をガイドする第1のガイド部材63aと、第1検体ラック2の検体容器保持部2bの上端よりも上方において、搬送路の両側に搬送路に沿って設けられ、第2検体ラック3の検体容器保持部3aの幅方向への移動を制限しつつ搬送方向への移動をガイドする第2のガイド部材63bとから構成されている。なお、本実施の形態では、上部のガイド(第2のガイド部材63b)と下部のガイド(第1のガイド部材63a)の2段のガイドを有する構成を示したが、これに限られず、搬送対称となる検体ラックの形状に合わせて、3段以上の複数段のガイドを設け、検体ラックのガイド機能をさらに向上するよう構成しても良い。
【0031】
図11図13は、搬送機構の把持板の構成を示す図であり、図11は搬送機構の把持板の開状態を、図12は第1検体ラックを把持している閉状態を、図13は第2検体ラックを把持している閉状態をそれぞれ示す図である。
【0032】
図11図13において、把持板57aの対向する面には、第1検体ラック2の基部2aの側面形状に沿うように形成され、搬送方向に等間隔に配置された曲面部70と、第2検体ラック3の側面形状に沿うように形成され、搬送方向における曲面部の間に配置された平面部71とが設けられている。把持板57aの搬送方向における長さは、搬送方向における幅の細い検体ラック(本実施の形態では、第2検体ラック3)の長さと略同じに構成されている。
【0033】
搬送機構57の把持板57aが検体ラック2,3を解放した開状態(図11参照)から閉状態になることによって、第1検体ラック2が把持板57aによって把持されると、第1検体ラック2の基部2aの側面が搬送路両側の把持板57aの曲面部70により挟み込まれて安定に保持される(図12参照)。また、搬送機構57の把持板57aが検体ラック2,3を解放した開状態(図11参照)から閉状態になることによって、第2検体ラック3が把持板57aによって把持されると、第2検体ラック3の側面が搬送路両側の把持板57aの平面部71により挟み込まれて安定に保持される。
【0034】
図14図16は、検体ラック把持機構59の開閉モータ67における把持板57aの開閉構造を示す図であり、図14は把持板57aの開状態を、図15は第1検体ラックを把持した閉状態を、図16は第2検体ラックを把持した閉状態をそれぞれ示す図である。
【0035】
検体ラック把持機構59の開閉機構は、把持板57aの搬送路における搬送方向および幅方向の中央を回転中心として開閉モータ67により水平方向に回転駆動される円板形状部材73aと、円板形状部材73aの中心において点対称となる2箇所の位置の把持板57a側の面に設けられた摺動突起73bと、把持板57aに搬送路に沿うように設けられ、摺動突起73bの搬送方向への移動をガイドする縦方向ガイド73cと、把持板57aの搬送路における幅方向への移動をガイドする横方向ガイド73dとから構成されている。
【0036】
搬送機構57の把持板57aが検体ラック2,3を解放した開状態(図14参照)から、開閉モータ67によって円板形状部材73aが回転駆動され、摺動突起73bの搬送路における幅方向の相対位置が近づくことによって、摺動突起73bの動きをガイドする縦方向ガイド73cを有する把持板57aが横方向ガイド73dにガイドされつつ搬送路における幅方向に移動されることにより、第1検体ラック2や第2検体ラック3が把持板57aによって把持される(図15図16参照)。すなわち、開閉モータ67の回転方向を変えることにより、把持板57aを開閉駆動することができる。また、開閉モータ67による円板形状部材73aの回転角度を変えることにより、把持板57a間の距離(開閉距離)を制御することができる。
【0037】
図17及び図18は、検体ラック把持位置における各センサと検体ラックの位置関係を示す図であり、図17はラックストッパによって検体ラック把持位置に4つの第1検体ラックが止められた例を、図18は第2検体ラックが止められた例をそれぞれ示す図である。
【0038】
図17に示すように、センサ51〜56は、それぞれ、搬送路の下流側から順番に、1番目の第1検体ラック2の中心位置(センサ51)、1番目と2番目の第1検体ラック2の間の位置(センサ52)、2番目の第1検体ラック2の中心位置(センサ53)、3番目の第1検体ラック2の中心位置(センサ54)、4番目の第1検体ラック2の中心位置(センサ55)、及び、4番目の第1検体ラック2の上流側端部の位置(センサ56)の検体ラック2,3の有無を検知するように配置されている。各センサ51〜56は、各位置に検体ラック2,3を検知した場合には出力信号(検体ラック有無情報)がONとなり、検知しない場合には出力信号(検体ラック有無情報)がOFFとなる。
【0039】
4つの第1検体ラック2が検体ラック把持位置157にある場合(図17参照)には、センサ51,52から得られる出力信号がそれぞれON,OFFとなり、かつ、センサ55,56から得られる出力信号がそれぞれON,OFFとなる。
【0040】
また、図18に示すように、第2検体ラック3が検体ラック把持位置157にある場合には、センサ51,52から得られる出力信号はそれぞれON,ONとなり、かつ、センサ55,56から得られる情報がそれぞれON,ONとなる。
【0041】
このように、センサ51〜56から得られる検体ラック有無情報により、検体ラック把持位置157の検体ラック2,3が何れであるのかを判別することができ、したがって、幅の異なる複数種類の検体ラックを判別することができる。
【0042】
図19図21は、搬送装置による検体ラックの搬送処理の流れを示すフローチャートであり、図19は搬送処理の検体ラック搬送要求処理を示すフローチャートであり、図20は搬送処理の検体ラック移動処理を示すフローチャートであり、図21は、搬送処理の検体分注処理を示すフローチャートである。
【0043】
図19に示すように、搬送処理の検体ラック搬送要求処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、搬送機構57が待機状態(駆動されていない状態)であるかどうかを判定し(ステップS1101)、判定結果がNOの場合は、判定結果がYESになるまでステップS1101の判定を繰り返す。ステップS1101での判定結果がYESの場合には、ラックストッパ64をONにしてベルトコンベヤ60上の検体ラック2,3の移動を遮断し(ステップS1102)、ベルトコンベヤ60を駆動させる(ステップS1103)。続いて、センサ51がONであるかどうかを判定し(ステップS1104)、判定結果がNOの場合には、予め定めた搬送機構待機時間が経過したかどうかを判定する(ステップS1107)。ステップS1107での判定結果がNOの場合には、ステップS1103の処理に戻る。また、ステップS1104での判定結果がYESの場合、又は、ステップS1107での判定結果がYESの場合は、搬送機構57が検体ラック把持位置157に待機しているかどうかを判定する(ステップS1104)。ステップS1105での判定結果がYESの場合には、検体ラック把持位置157の検体ラック2,3を搬送する検体ラック搬送要求を搬送機構57に対して発行し(ステップS1106)、その後、ステップS1101の処理に戻る。また、ステップS1106での判定結果がNOの場合には、判定結果がYESになるまでステップS1106の判定を繰り返す。
【0044】
図22は、検体ラック搬送要求処理における搬送機構待機時間の設定を行う設定画面を示す図である。
【0045】
搬送機構待機時間の設定画面12は、表示装置30に表示され、操作装置(キーボード102、マウス103)による操作により設定されるものであり、待機時間の入力部13と、入力のキャンセルを行うキャンセルボタン14と、入力結果を決定するOKボタン15とを備えている。操作装置によって入力部13に搬送機構57の待機時間が入力され、OKボタン15の操作により決定される。
【0046】
図20に示すように、搬送処理の検体ラック移動処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、搬送機構57が検体ラック把持位置157に待機しているかどうかを判定し(ステップS1301)、判定結果がYESの場合には、検体ラック搬送要求処理において検体ラック搬送要求が発行されているかどうかを判定する(ステップS1302)。ステップS1302での判定結果がNOの場合には、ステップS1301の判定を繰り返し、判定結果がYESの場合には、ラックストッパ64をOFFにしてベルトコンベヤ60上の検体ラック2,3の移動を開放し、検体ラック把持位置157の検体ラックが、1つの検体容器1を搭載する検体ラック2(第1検体ラック)であるのか、複数(5つ)の検体容器1を搭載する検体ラック3(第2検体ラック)であるのかを判定する(ステップS1304)。ステップS1304での判定結果が第1検体ラック2である場合には、搬送機構57の把持板57a間の距離を第1検体ラック2の幅になるように閉じ(ステップS1305)、搬送機構57を検体分注位置162に移動して(ステップS1307)、その後、ステップS1301の処理に戻る。同様に、ステップS1304での判定結果が第2検体ラック3である場合には、搬送機構57の把持板57a間の距離を第2検体ラック3の幅になるように閉じ(ステップS1306)、搬送機構57を検体分注位置162に移動して(ステップS1307)、その後、ステップS1301の処理に戻る。また、ステップS1301での判定結果がNOの場合には、搬送機構57が検体分注位置162に待機しているかどうかを判定し(ステップS1308)、判定結果がYESの場合には、搬送機構57に対する検体分注スケジュールを作成し、ステップS1301の判定に戻る。また、ステップS1308での判定結果がNOの場合には、ステップS1301の判定に戻る。
【0047】
図21に示すように、搬送処理の検体分注処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、検体分注位置162の検体ラック2,3に搭載された検体容器1の検体の分注が完了したかどうかを判定し(ステップS1401)、判定結果がNOの場合には、判定結果がYESになるまでステップS1401の処理を繰り返す。また、ステップS1401での判定結果がYESの場合には、その検体ラック2,3に搭載された他の検体容器1に分注対象の検体があるかどうかを判定し(ステップS1402)、判定結果がYESの場合には、その分注対象の検体容器1を分注位置に移動させ(ステップS1403)、搬送機構57を開状態とし(ステップS1404)、ラックストッパ65をONにして検体ラック2,3の搬送路上の移動を遮断し(ステップS1405)、ベルトコンベヤ61を駆動して分注が完了した検体容器1を搭載した検体ラック2,3のみを搬送機構57から放して次の分析モジュールに搬送し(ステップS1406)、ラックストッパ65をOFFにして搬送路を開放し(ステップS1407)、搬送機構57を閉状態にし(ステップS1408)、その後、ステップS1401の判定に戻る。また、ステップS1402での判定結果がNOの場合には、搬送機構57を開状態にし(ステップS1409)、ベルトコンベヤ61を駆動し(ステップS1410)、搬送機構57を検体ラック把持位置157に移動し(ステップS1411)、その後、ステップS1401の判定に戻る。
【0048】
以上のように構成した本実施の形態における検体ラックの搬送動作を図23図30を参照しつつ説明する。図23図30は、検体ラック把持位置157における検体ラック2,3の把持動作および搬送動作の様子を概略的に示す図である。
【0049】
図23は、1つの検体容器1を搭載する検体ラック2(第1検体ラック)が検体ラック把持位置157のラックストッパ64により4つ以上連続で止められている様子を示す図であり、図24は、下流側4つの第1検体ラック2が搬送機構57により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
【0050】
図23に示すように、検体ラック把持位置157に4つ以上の検体ラック2(第1検体ラック)が停止している場合、センサ51,52から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON,ONであり、かつセンサ55,56から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON,OFFとなる。この場合には、検体ラック把持位置157に停止している検体ラックはすべて検体ラック2であると判別し、検体ラック2の幅に合わせて搬送機構57の把持板57a間の掴み幅を決定し、閉状態とすることで検体ラック2を把持する。
【0051】
その後、図24に示すように、ラックストッパ64を駆動してOFFとし、ベルトコンベヤ60を解放して、搬送機構57により把持した4つの検体ラック2のみを下流側のベルトコンベヤ61上を搬送される。
【0052】
また、ラックストッパ64によって、再度ベルトコンベヤ60上を遮断し、再度ベルトコンベヤ60を動作させることで、検体ラック把持位置157の上流側に位置している後続の検体ラック2を停止させ、同様の動作で搬送することができる。
【0053】
図25は、複数(5つ)の検体容器1を搭載する検体ラック3(第2検体ラック)が検体ラック把持位置157のラックストッパ64により複数止められている様子を示す図であり、図26は、第2検体ラック3が搬送機構57により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
【0054】
図25に示すように、検体ラック把持位置157に複数の検体ラック3(第2検体ラック)が停止している場合、センサ51,52から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON、ONであり、かつ、センサ55,56から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON,ONとなる。この場合には、検体ラック把持位置157に停止している検体ラックは検体ラック3(第2検体ラック)であると判別し、検体ラック3の幅に合わせて搬送機構57の把持板57a間の掴み幅を決定し、閉状態とすることで検体ラック3を把持する。
【0055】
その後、図26に示すように、ラックストッパ64を駆動してOFFとし、ベルトコンベヤ60を解放して、搬送機構57により把持した検体ラック3を下流側のベルトコンベヤ61上を搬送される。
【0056】
また、ラックストッパ64によって、再度ベルトコンベヤ60上を遮断し、再度ベルトコンベヤ60を動作させることで、検体ラック把持位置157の上流側に位置している後続の検体ラック3を停止させ、同様の動作で搬送することができる。
【0057】
図27は、1つの検体容器1を搭載する検体ラック2(第1検体ラック)と複数(5つ)の検体容器1を搭載する検体ラック3(第2検体ラック)とが検体ラック把持位置157のラックストッパ64により連続して止められている様子を示す図であり、図28は、最下流の第1検体ラック2のみが搬送機構57により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
【0058】
図27に示すように、検体ラック把持位置157に3つ以下の検体ラック2(第1検体ラック)と検体ラック3(第2検体ラック)が連続して停止している場合、センサ51,52から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON、OFFであり、かつ、センサ55,56から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON,ONとなる。この場合には、検体ラック把持位置157の最下流に停止している検体ラックは検体ラック2(第1検体ラック)であり、かつ、第2検体ラックが後続していると判定し、検体ラック2の幅に合わせて搬送機構57の把持板57a間の掴み幅を決定し、閉状態とすることで検体ラック2を把持する。
【0059】
その後、図28に示すように、ラックストッパ64を駆動してOFFとし、ベルトコンベヤ60を解放して、搬送機構57により把持した先頭の検体ラック2のみを下流側のベルトコンベヤ61上を搬送され、第1検体ラックよりも幅の狭い第2検体ラックはその場に残る。なお、先頭側から3つ以下の第1検体ラックが連続している場合には、その連続する第1検体ラックが全て下流側に搬送され、後続する第2検体ラックが残される。
【0060】
また、ラックストッパ64によって、再度ベルトコンベヤ60上を遮断し、再度ベルトコンベヤ60を動作させることで、検体ラック把持位置157の上流側に位置している後続の検体ラック3を停止させ、同様の動作で搬送することができる。このように、搬送機構57の幅は、掴むことが可能な検体ラックの数の幅と同一とすることで、検体ラック搬送機構57が掴むことができる検体ラックのみを移動させ、掴むことができない検体ラックをベルトコンベヤ60上に残すことができる。
【0061】
図29は、複数(5つ)の検体容器1を搭載する検体ラック3(第2検体ラック)と1つの検体容器1を搭載する検体ラック2(第1検体ラック)とが検体ラック把持位置157のラックストッパ64により連続して止められている様子を示す図であり、図30は、最下流の第2検体ラック3のみが搬送機構57により把持されて下流側に搬送されている様子を示す図である。
【0062】
図29に示すように、検体ラック把持位置157に検体ラック3(第2検体ラック)と検体ラック2(第1検体ラック)とが連続して停止している場合、センサ51,52から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON、ONであり、かつ、センサ55,56から得られる出力信号(検体ラック有無情報)はそれぞれON,ONとなる。この場合には、検体ラック把持位置157の最下流に停止している検体ラックは検体ラック3(第2検体ラック)であると判定し、検体ラック3の幅に合わせて搬送機構57の把持板57a間の掴み幅を決定し、閉状態とすることで検体ラック3を把持する。
【0063】
その後、図30に示すように、ラックストッパ64を駆動してOFFとし、ベルトコンベヤ60を解放して、搬送機構57により把持した検体ラック3のみを下流側のベルトコンベヤ61上を搬送され、把持板57aに把持されない後続の第1検体ラックはその場に残る。
【0064】
また、ラックストッパ64によって、再度ベルトコンベヤ60上を遮断し、再度ベルトコンベヤ60を動作させることで、検体ラック把持位置157の上流側に位置している後続の検体ラック3を停止させ、同様の動作で搬送することができる。
【0065】
以上のように構成した本実施の形態の効果を説明する。
【0066】
従来技術における自動分析装置においては、1つ、或いは複数の検体容器を検体ラックに搭載して搬送する場合があるが、形状の異なる複数種類の検体ラックを搬送する場合には、検体ラックの種類(形状)ごとに搬送ラインが必要となり、自動分析装置の構造及び制御が複雑となって、装置の大型化やコスト上昇に繋がってしまうという問題点があった。
【0067】
これに対して本実施の形態においては、検体ラック2,3が搬送される搬送路上の検体ラック2,3を搬送方向側方の両側から把持板57aで挟んで把持し、搬送路に沿って搬送するように構成したので、装置の大型化やコストの上昇を抑制しつつ、複数の種類の検体ラックを搬送することができる。
【0068】
<第1の実施の形態の変形例>
本発明の第1の実施の形態の変形例を図31図33を参照しつつ説明する。
【0069】
図31図33は、本変形例における搬送機構の把持板の構成を示す図であり、図31は搬送機構の把持板の開状態を、図32は第1検体ラックを把持している閉状態を、図33は第2検体ラックを把持している閉状態をそれぞれ示す図である。
【0070】
図31図33において、本変形例における把持板257aの対向する面には、第1検体ラック2や第2検体ラック3の側面お形状に合わせて変形する弾性体が配置されている。また、把持板257aの搬送方向における長さは、搬送方向における幅の細い検体ラック(本実施の形態では、第2検体ラック3)の長さと略同じに構成されている。
【0071】
図31及び図32に示すように、搬送機構57の把持板257aが検体ラック2,3を解放した開状態(図31参照)では、把持板257aの対向する面は平面であるが、閉状態(図32参照)になることによって、第1検体ラック2が把持板257aによって把持されると、把持板257aの形状が第1検体ラック2の基部2aの側面の形状に合わせて曲面に変形して第1検体ラック2を挟み込み、第1検体ラック2は安定に保持される。また、図33に示すように、開状態(図31参照)から閉状態(図33参照)になることによって、第2検体ラック3が把持板257aによって把持されると、第2検体ラック3の側面が平面の把持板257aにより挟み込まれて安定に保持される。
【0072】
その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0073】
以上のように構成した本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0074】
また、用いる検体ラックの形状に合わせて搬送機構の把持板を交換する必要がなくなり、効率性を向上することができる。
【0075】
<第1の実施の形態のその他の変形例>
本発明の第1の実施の形態のその他の変形例を図34図36を参照しつつ説明する。
【0076】
図34図36は、本変形例における検体ラック把持機構59の開閉モータ67における把持板57aの開閉構造を示す図であり、図34は把持板57aの開状態を、図35は第1検体ラックを把持した閉状態を、図36は第2検体ラックを把持した閉状態をそれぞれ示す図である。
【0077】
本変形例における検体ラック把持機構59Aの開閉機構は、把持板57aの搬送路における搬送方向および幅方向の中央を回転中心として開閉モータ67により水平方向に回転駆動される円板形状部材273aと、円板形状部材73aの中心において点対称となる2箇所の位置の把持板57a側の面に設けられた摺動突起273bと、把持板57aに搬送路に沿うように設けられ、摺動突起273bの搬送方向への移動をガイドする縦方向ガイド273cと、把持板57aの搬送路における幅方向への移動をガイドする横方向ガイド273dと、円板形状部材273aの中心273eを中心として回動可能に設けられた2本の棒状部材273gとから構成されている。同じ長さを有する2本の棒状部材273gは、その中央部において、円板形状部材273aの中心273eにおいて交差するように配置されており、それぞれの両端には、把持板57aの縦方向ガイド273cに沿って移動する摺動突起273fが設けられている。
【0078】
搬送機構57の把持板57aが検体ラック2,3を解放した開状態(図34参照)から、開閉モータ67によって円板形状部材273aが回転駆動され、摺動突起273bの搬送路における幅方向の相対位置が近づくことによって、摺動突起273bの動きをガイドする縦方向ガイド273cを有する把持板57aが横方向ガイド273dにガイドされつつ搬送路における幅方向に移動されることにより、第1検体ラック2や第2検体ラック3が把持板57aによって把持される(図35図36参照)。このとき、2本の棒状部材273gによって、把持板57aの平行性が保たれる。すなわち、開閉モータ67の回転方向を変えることにより、把持板57aを開閉駆動することができる。また、開閉モータ67による円板形状部材273aの回転角度を変えることにより、把持板57a間の距離(開閉距離)を制御することができる。
【0079】
その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0080】
以上のように構成した本変形例においても、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0081】
<第2の実施の形態>
本発明の第2の実施の形態を図37図49を参照しつつ説明する。図中、第1の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0082】
図1は、本実施の形態に係る自動分析装置の全体構成を概略的に示す図であり、図2は分析モジュールの構成を自動分析装置における周辺構成とともに概略的に示す図である。
【0083】
図37は、本実施の形態における搬送装置の主要構成を模式的に示す上面図である。また、図38は第1検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構の構成を概略的に示す図であり、図39は第2検体ラックを搬送している場合の搬送装置の搬送機構の構成を概略的に示す図である。
【0084】
図37図39において、本実施の形態における搬送装置323は、検体容器1が搭載された検体ラック2,3を搬送する搬送路に沿って縦列配置されたベルトコンベヤ60,61と、ベルトコンベヤ60,61の間に縦列接続された検体ラック搬送路360と、ベルトコンベヤ60上に配置された検体ラック把持位置157に設けられたラックストッパ64と、検体ラック把持位置157における検体ラック2,3の有無を検知する複数のセンサ51〜56と、検体ラック把持位置157において検体ラック2,3を把持して検体ラック搬送路360に沿って搬送する搬送機構57と、検体ラック搬送路360に沿うように縦列配置された第2の搬送路としてのベルトコンベヤ368,369と、ベルトコンベヤ60,61,368,369及び検体ラック搬送路360の両側に配置されたガイド部材63,363と、ベルトコンベヤ368に設けられたラックストッパ372〜375と、検体ラック搬送路360の検体ラック引込位置357とベルトコンベヤ368との間で検体ラック2,3を搬送する引込搬送機構376Aと、ストッパ373に保持された検体ラック2に付されたRFIDやバーコードを読み取るRFIDリーダ370及びバーコードリーダ371と、ベルトコンベヤ369とベルトコンベヤ61との間で検体ラック2,3を搬送する引込搬送機構376Bと、ベルトコンベヤ369上に配置された検体分注位置362aに設けられ、検体ラック2,3に搭載された検体容器1から検体を分注する分注プローブ362と、ラックストッパ459と、引込搬送機構376A,376Bによる検体ラック2,3の搬送路を塞ぐシャッタ366,367と、ベルトコンベヤ368,369に沿って検体ラック2,3を搬送する搬送機構377とから概略構成されている。
【0085】
ベルトコンベヤ60,61,368,369は、ベルトコンベヤ60,61上に配置された検体ラック2,3が搬送路下流側に向かって搬送されるように、図示しない駆動機構によって駆動されている。
【0086】
搬送機構57,377は、検体ラック把持位置157において検体ラック2,3を搬送方向側方の両側から把持板57aで挟んで把持し、搬送路に沿って搬送する検体ラック把持機構59と、検体ラック把持機構59を搬送路に沿って駆動する検体ラック搬送機構軸駆動モータ66とを備えている。
【0087】
検体ラック把持機構59は、2つの把持板57aと、各把持板57aをそれぞれ下方両側から保持するアーム58と、把持板57aを開状態の方向(すなわち、把持板57aの距離が遠くなる方向)にアーム58を付勢するバネ58aと、アーム58を駆動することによって把持板57aの開閉駆動を行う開閉モータ67とを備えている。開閉モータ67は、全体管理コンピュータ28によって制御されており、検体ラック2,3の幅に応じて、検体ラック把持機構59の把持板57a間の距離を制御する。
【0088】
引込搬送機構376A,376Bは、検体ラック2,3を搬送方向側方の両側から把持板357aで挟んで把持し、搬送路に沿って搬送する検体ラック把持機構359と、検体ラック把持機構359を搬送路に沿う方向および幅方向に駆動する検体ラック搬送機構軸駆動モータ380とを備えている。
【0089】
検体ラック把持機構359は、2つの把持板357aと、各把持板357aをそれぞれ上方両側から保持するアーム376と、把持板357aを開状態の方向(すなわち、把持板357aの距離が遠くなる方向)にアーム376を付勢するバネ376aと、アーム376を駆動することによって把持板357aの開閉駆動を行う開閉モータ379とを備えている。開閉モータ379は、全体管理コンピュータ28によって制御されており、検体ラック2,3の幅に応じて、検体ラック把持機構359の把持板357a間の距離を制御する。
【0090】
ガイド部材63,363は、搬送路の両側に搬送路に沿って設けられ、第1検体ラック2の検体容器保持部2bの幅方向への移動を制限しつつ搬送方向への移動をガイドする第1のガイド部材63aと、第1検体ラック2の検体容器保持部2bの上端よりも上方において、搬送路の両側に搬送路に沿って設けられ、第2検体ラック3の検体容器保持部3aの幅方向への移動を制限しつつ搬送方向への移動をガイドする第2のガイド部材63bとから構成されている。なお、本実施の形態では、上部のガイド(第2のガイド部材63b)と下部のガイド(第1のガイド部材63a)の2段のガイドを有する構成を示したが、これに限られず、搬送対称となる検体ラックの形状に合わせて、3段以上の複数段のガイドを設け、検体ラックのガイド機能をさらに向上するよう構成しても良い。
【0091】
図40及び図41は、引込搬送機構の把持板の構成を示す図であり、図40は搬送機構の把持板の開状態を、図41は第1検体ラックを把持している閉状態をそれぞれ示す図である。
【0092】
図40及び図41に示すように、把持板357aは、把持板57aとほぼ同様の構成を有しており、把持板357aの対向する面には、第1検体ラック2の検体容器保持部2bの側面形状に沿うように形成され、搬送方向に等間隔に配置された曲面部390と、第2検体ラック3の側面形状に沿うように形成され、搬送方向における曲面部の間に配置された平面部391とが設けられている。把持板357aの搬送方向における長さは、搬送方向における幅の細い検体ラック(本実施の形態では、第2検体ラック3)の長さと略同じに構成されている。
【0093】
引込搬送機構376A,376Bの把持板357aが検体ラック2,3を解放した開状態(図40参照)から閉状態になることによって、第1検体ラック2が把持板357aによって把持されると、第1検体ラック2の検体容器保持部2bの側面が搬送路両側の把持板357aの曲面部390により挟み込まれて安定に保持される(図41参照)。また、図示しないが、引込搬送機構376A,376Bの把持板357aが検体ラック2,3を解放した開状態(図40参照)から閉状態になることによって、第2検体ラック3が把持板357aによって把持されると、第2検体ラック3の側面が搬送路両側の把持板357aの平面部391により挟み込まれて安定に保持される。
【0094】
図42図49は、本実施の形態における搬送装置による検体ラックの搬送処理の流れを示すフローチャートである。
【0095】
図42は、搬送処理の検体ラック搬送要求処理を概略的に示すフローチャートである。
【0096】
図42に示すように、搬送処理の検体ラック搬送要求処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、搬送機構57が待機状態(駆動されていない状態)であるかどうかを判定し(ステップS2001)、判定結果がNOの場合は、判定結果がYESになるまでステップS2001の判定を繰り返す。ステップS2001での判定結果がYESの場合には、ラックストッパ64をONにしてベルトコンベヤ60上の検体ラック2,3の移動を遮断し(ステップS2002)、ベルトコンベヤ60を駆動させる(ステップS2003)。続いて、センサ51がONであるかどうかを判定し(ステップS2004)、判定結果がNOの場合には、予め定めた搬送機構待機時間が経過したかどうかを判定する(ステップS2007)。ステップS2007での判定結果がNOの場合には、ステップS2003の処理に戻る。また、ステップS2004での判定結果がYESの場合、又は、ステップS2007での判定結果がYESの場合は、搬送機構57が検体ラック把持位置157に待機しているかどうかを判定する(ステップS2004)。ステップS2005での判定結果がYESの場合には、検体ラック把持位置157の検体ラック2,3を搬送する検体ラック搬送要求を搬送機構57に対して発行し(ステップS2006)、その後、ステップS2001の処理に戻る。また、ステップS2006での判定結果がNOの場合には、判定結果がYESになるまでステップS2006の判定を繰り返す。
【0097】
図43は、搬送処理の搬送機構移動処理を概略的に示すフローチャートである。
【0098】
図43に示すように、搬送処理の搬送機構移動処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、搬送機構57が検体ラック2,3の受取位置に待機しているかどうかを判定し(ステップS2301)、判定結果がYESの場合は、ラックストッパ64をOFFにし(ステップS2302)、搬送機構57を閉じて検体ラック2,3を保持する(ステップS2303)。続いて、引込搬送機構376Aが待機しているかどうかを判定し(ステップS2304)、判定結果がNOの場合は、判定結果がYESになるまで待機し、判定結果がYESの場合は、搬送機構57を引込位置へ移動し(ステップS2305)、引込搬送機構376Aの移動要求を発行し(ステップS2306)、ステップS2301の処理に戻る。また、ステップS2301での判定結果がNOの場合には、搬送機構57が引き込み位置に待機しているかどうかを判定し(ステップS2307)、搬送機構57の受取位置への移動要求が発行されているかどうかを判定する(ステップS2308)。ステップS2307,S2308の判定結果の何れかがNOの場合には、ステップS2301の処理に戻り、ステップS2307,S2308の両方の判定結果がYESの場合には、搬送機構57を受取位置に移動させ(ステップS2309)、ステップS2301の処理に戻る。
【0099】
図44は、搬送処理の引込搬送機構移動処理を概略的に示すフローチャートである。
【0100】
図44に示すように、搬送処理の引込搬送機構移動処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、引込搬送機構376Aが待機しているかどうかを判定し(ステップS2401)、引込搬送機構376Aに動作要求が発行されているかどうかを判定する(ステップS2402)。ステップS2401,S2402の何れかの判定結果がNOの場合には、両方の判定結果がYESになるまでステップS2401,S2402の処理を繰り返す。また、ステップS2401,S2402の両方の判定結果がYESの場合には、引込搬送機構376Aを閉じ(ステップS2403)、搬送機構57を開け(ステップS2404)、搬送機構57に受取位置への移動要求を発行する(ステップS2405)。続いて、搬送機構57が受取位置に待機状態であるかどうかを判定し(ステップS2406)、判定結果がNOの場合には、ステップS2406の処理を繰り返す。ステップS2406での判定結果がYESの場合には、シャッタ366を開け(ステップS2407)、引込搬送機構376Aをベルトコンベヤ368に移動し(ステップS2408)、引込搬送機構376Aを開き(ステップS2409)、ベルトコンベヤ368の動作要求を発行する(ステップS2410)。続いて、引込搬送機構376Aの受取位置への移動要求が発行されたかどうかを判定し(ステップS2411)、判定結果がNOの場合は、ステップS2411の判定処理を繰り返す。また、ステップS2411での判定結果がYESの場合には、引込搬送機構376Aを待機位置へ移動させ(ステップS2412)、ステップS2401の処理に戻る。
【0101】
図45は、搬送処理のベルトコンベヤ駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
【0102】
図45に示すように、搬送処理のベルとコンベヤ駆動処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、引込搬送機構376Aの動作要求が発行されているかどうかを判定し(ステップS2501)、判定結果がNOの場合は、ステップS2501の処理を繰り返す。また、ステップS2501での判定結果がYESの場合には、ラックストッパ372を開くとともに、ラックストッパ373を閉じる(ステップS2502)。続いて、ベルトコンベヤ368を駆動し(ステップS2503)、検体容器1の検体識別子(検体ID)を読み取る(ステップS2504)。次に、検体分注位置362aに搬送機構377が待機しているかどうかを判定し(ステップS2505)、判定結果がNOの場合には、ステップS2505の処理を繰り返す。また、ステップS2505の判定結果がYESの場合には、ラックストッパ373,374を開けるとともに、ラックストッパ375を閉じ(ステップS2507)、ベルトコンベヤ368を駆動する(ステップS2508)。続いて、引込搬送機構376Aの検体ラック2,3が全て搬出されたかどうかを判定し(ステップS2508)、判定結果がNOの場合には、ステップS2502の処理に戻る。また、ステップS2508での判定結果がYESの場合には、引込搬送機構376Aに受取位置への移動要求を発行し(ステップS2509)、搬送機構377に移動要求を発行し(ステップS2510)、ステップS2502の処理に戻る。
【0103】
図46は、搬送処理のベルトコンベヤ駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
【0104】
図46に示すように、搬送処理のベルとコンベヤ駆動処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、搬送機構377が引き渡し位置に待機しているかどうかを判定し(ステップS2601)、判定結果がYESの場合には、ベルトコンベヤ368の動作要求が発行されているかどうかを判定する(ステップS2602)。ステップS2602での判定結果がNOの場合には、ステップS2602の処理を繰り返す。また、ステップS2602での判定結果がYESの場合には、ラックストッパ375を開き(ステップS2603)、搬送機構377を閉じ(ステップS2604)、検体分注位置362aに移動させ(ステップS2605)、ステップS2601の処理に戻る。また、ステップS2601での判定結果がNOの場合には、搬送機構377が分注位置に待機しているかどうかを判定し(ステップS2606)、判定結果がNOの場合には、ステップS2601の処理に戻る。また、ステップS2606の判定結果がYESの場合には、検体分注位置スケジュールを作成し(ステップS2607)、ステップS2601の処理に戻る。
【0105】
図47は、搬送処理の分注位置における搬送機構駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
【0106】
図47に示すように、搬送処理の分注位置における搬送機構駆動処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、搬送機構377が待機状態であるかどうかを判定し(ステップS2701)、判定結果がNOの場合には、ステップS2701の処理を繰り返す。また、ステップS2701の判定結果がYESの場合には、検体容器1の検体の分注処理が完了したかどうかを判定し(ステップS2702)、判定結果がNOの場合には、ステップS2702の処理を繰り返す。また、ステップS2702での判定結果がYESの場合には、他の分注対象の検体(すなわち、分析対象の検体)があるかどうかを判定し(ステップS2703)、判定結果がYESの場合には、搬送機構377が固定している検体容器に応じて移動距離を演算し(ステップS2714)、分析対象の検体を収容した検体容器1をステップS2714での演算結果に応じて分注位置362aに移動し(ステップS2704)、ステップS2701の処理に戻る。また、ステップS2703での判定結果がNOの場合には、搬送機構57を開き(ステップS2705)、引込搬送機構376Bが待機状態であるかどうかを判定する(ステップS2706)。ステップS2706での判定結果がNOの場合には、ステップS2706の処理を繰り返す。また、ステップS2706での判定結果がYESの場合には、ベルトコンベヤ369を駆動し(ステップ2707)、引込搬送機構376Bの動作要求を発行し(ステップS2708)、搬送機構377を検体ラック2,3の受取位置に移動させて(ステップS2709)、ステップS2701の処理に戻る。
【0107】
図48は、搬送処理の引込搬送機構駆動処理を概略的に示すフローチャートである。
【0108】
図48に示すように、搬送処理の引込搬送機構駆動処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、引込搬送機構376Bが待機状態であるかどうかを判定し(ステップS2801)、判定結果がNOの場合には、ステップS2801の処理を繰り返す。また、ステップS2801での判定結果がYESの場合には、検体ラック2,3の搬出要求が発行されているかどうかを判定し(ステップS2802)、判定結果がNOの場合には、ステップS202の処理を繰り返す。また、ステップS2802での判定結果がYESの場合には、引込搬送機構376Bを閉じ(ステップS2803)、シャッタ367を開き(ステップS2804)、引込搬送機構376Bを搬出位置へ移動し(ステップS2805)、引込搬送機構376Bを開き(ステップS2806)、ベルトコンベヤ61を駆動させて次の分析モジュールに検体ラックを搬送し(ステップS2807)、引込搬送機構376Bを受取位置に移動し(ステップS2808)、シャッタ367を閉じて(ステップS2809)、処理を終了する。なお、ステップS2802,S2803では、ベルトコンベヤ61より受領する動作要求とともに検体ラックの形状を判別可能な情報を受領し、検体ラックの形状に合わせた掴み幅を決定し、閉じることによって検体ラックを固定する。
【0109】
図49は、分析処理を概略的に示すフローチャートである。
【0110】
図49に示すように、分析処理において、全体管理用コンピュータ28は、まず、分析対象の検体が緊急検体かどうかを判定し(ステップS2901)、判定結果がYESの場合には、その検体の分注が完了したかどうかを判定する(ステップS2903)。ステップS2903の判定結果がNOの場合には、ステップS2903の処理を繰り返す。また、ステップS2903での判定結果がYESの場合には、他の分析対象の検体があるかどうかを判定し(ステップS2904)、判定結果がYESの場合には、分析対象の検体を分注位置へ移動し(ステップS2905)、搬送機構57を開き(ステップS2906)、ラックストッパ459をONにし(ステップS2907)、ベルトコンベヤ61を駆動し(ステップS2908)、ラックストッパ459をOFFにし(ステップS2909)、搬送機構57を閉じて(ステップS2910)、ステップS2901の処理に戻る。また、ステップS2904での判定結果がNOである場合には、搬送機構57を開き(ステップS2911)、ベルトコンベヤ61を駆動し(ステップS2912)、搬送機構57を検体ラックの受取位置に移動して(ステップS2913)、処理を終了する。また、ステップS2901での判定結果がNOの場合には、後続する緊急検体があるかどうかを判定し(ステップS2902)、判定結果がYESの場合には、ステップS2905の処理に進み、判定結果がNOの場合には、ステップS2903の処理に進む。
【0111】
その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0112】
以上のように構成した本実施の形態においても第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0113】
<第2の実施の形態の変形例>
本発明の第2の実施の形態の変形例を図50を参照しつつ説明する。
【0114】
本変形例は、引込搬送機構476により検体ラック2,3の搬送方向を変える場合を示すものである。
【0115】
図50は、検体ラックの引込位置における搬送装置の構成を概略的に示す図である。図中、第2の実施の形態と同様の部材には同じ符号を付し、説明を省略する。
【0116】
図50において、ベルトコンベヤ460上に設けられた検体ラック2,3の引込位置457には、検体ラック2,3の動きを遮断するラックストッパ464と、ベルトコンベヤ460とは異なる方向に検体ラック2,3を搬送するベルトコンベヤ461と、ベルトコンベヤ460からベルトコンベヤ461に検体ラック2,3を搬送する引込搬送機構476と、ベルトコンベヤ461上の検体ラック2,3の検体容器1の検体を分注する分注プローブ462と、センサ51〜56とが配置されている。引込搬送機構476は、引込位置457において、ベルトコンベヤ460からベルトコンベヤ461に検体ラック2,3を搬送する際に、検体ラック2,3の方向をベルトコンベヤ460からベルトコンベヤ461に合わせて変える。
【0117】
その他の構成は第2の実施の形態と同様である。
【0118】
以上のように構成した本変形例においても、第2の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0119】
1 検体容器
2 検体ラック(第1検体ラック)
3 検体ラック(第2検体ラック)
21 検体ラック投入部
22 ID読取部
23 搬送装置
24,25,26 分析モジュール
27 検体ラック回収部
28 全体管理コンピュータ
30 表示装置
57,377 搬送機構
57a,257a 把持板
376A,376B,476 引込搬送機構
60,61,368,369 ベルトコンベヤ
62,362 分注プローブ
100 自動分析装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
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図15
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図30
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図33
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図50