特許第6604066号(P6604066)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6604066シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6604066
(24)【登録日】2019年10月25日
(45)【発行日】2019年11月13日
(54)【発明の名称】シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 29/58 20060101AFI20191031BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20191031BHJP
   B65H 85/00 20060101ALI20191031BHJP
【FI】
   B65H29/58 B
   H04N1/00 K
   B65H85/00
【請求項の数】9
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-143633(P2015-143633)
(22)【出願日】2015年7月21日
(65)【公開番号】特開2017-24837(P2017-24837A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2018年2月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士ゼロックス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100137752
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 岳行
(74)【代理人】
【識別番号】100085040
【弁理士】
【氏名又は名称】小泉 雅裕
(74)【代理人】
【識別番号】100108925
【弁理士】
【氏名又は名称】青谷 一雄
(74)【代理人】
【識別番号】100087343
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 智廣
(72)【発明者】
【氏名】加藤 嵩大
(72)【発明者】
【氏名】鳥羽 高清
(72)【発明者】
【氏名】香田 一行
(72)【発明者】
【氏名】芹川 将人
【審査官】 佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−084519(JP,A)
【文献】 特開2005−170637(JP,A)
【文献】 特開2010−254409(JP,A)
【文献】 特開2012−180217(JP,A)
【文献】 特開2007−217179(JP,A)
【文献】 特開2009−292639(JP,A)
【文献】 特開2001−226016(JP,A)
【文献】 実開平2−28860(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 29/54−29/70
B65H 83/00−85/00
H04N 1/00
G03G 13/04
G03G 13/045
G03G 13/056
G03G 15/00
G03G 15/04−15/043
G03G 15/047
G03G 15/056
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートを第1の搬送ローラにより読取位置へ搬送するとともに、前記読取位置を通過した前記シートを第2の搬送ローラによりスイッチバックさせて表裏を反転して前記第1の搬送ローラへ搬送する搬送手段と、
第1及び第2の方向に回転方向を切替可能な単一の駆動手段と、
鉛直方向の下方に配置される駆動ローラと鉛直方向の上方に配置される従動ローラとからなる前記第2の搬送ローラのうち、前記従動ローラを回転自在に保持した保持部材を前記駆動ローラから離間する方向の離間位置に移動させる移動手段と、
を備え、
前記従動ローラは、前記移動手段によって前記保持部材を前記駆動ローラから離間する方向の離間位置に移動させたとき、前記駆動ローラから更に離間する方向への移動を許容する状態で鉛直方向に沿った長円形状の軸受孔を介して前記保持部材に回転自在に支持されているシート搬送装置。
【請求項2】
前記第2の搬送ローラの従動ローラは、前記シート搬送装置の本体に対して開閉自在に設けられた開閉ユニットに装着されている請求項1に記載のシート搬送装置。
【請求項3】
前記開閉ユニットは、前記反転して前記第1の搬送ローラへ搬送する搬送経路を露出させる請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項4】
前記従動ローラは、前記駆動ローラから離間する方向の延長上に、前記開閉ユニットの壁部がある請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項5】
前記開閉ユニットの開閉支点と、前記開閉ユニットを開閉する操作部とを備え、
前記従動ローラの軸は、前記開閉支点に対して前記操作部と反対側に位置する請求項2に記載のシート搬送装置。
【請求項6】
前記第1の搬送ローラは、前記駆動手段の回転方向にかかわらず一定方向に回転駆動する回転手段を介して前記駆動手段に接続されている請求項1乃至5のいずれかに記載のシート搬送装置。
【請求項7】
前記保持部材は、前記駆動手段の回転駆動力を間欠的に伝達する歯欠けギアを介して前記離間位置に移動される請求項1乃至6のいずれかに記載のシート搬送装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載のシート搬送装置と、
前記シート搬送装置によって搬送されるシートから画像を読み取る画像読取手段と、
を備える画像読取装置。
【請求項9】
請求項8に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置によって読み取られた画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、
を備える画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シート搬送装置、画像読取装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、シート搬送装置に関する技術としては、例えば、特許文献1に開示されたものが既に提案されている。
【0003】
特許文献1は、読取位置を通過した原稿を第2の搬送ローラによりスイッチバック搬送して表裏を裏返して第1の搬送ローラの上流側に送り込む際に、第1の搬送ローラと第2の搬送ローラがともに逆回転して、原稿がスイッチバック搬送されて第1の搬送ローラに到達した後、第1の搬送ローラが正回転したとき、第2の搬送ローラの原稿搬送動作を停止させる動作解除手段を設け、第1の搬送ローラと第2の搬送ローラとの間で原稿の引っ張り合いが生じないように構成したものである。
【0004】
また、特許文献1は、動作解除手段として、第1の搬送ローラが正回転させられたとき、第2の搬送ローラを回転自在とする回転自在手段からなる態様を含むものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−217179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明は、第2の搬送ローラを回転自在とする回転自在手段を用いた場合に比較して、第2の搬送手段がシートの搬送抵抗となるのを抑制しつつ、シートの排出性を確保することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載された発明は、シートを第1の搬送ローラにより読取位置へ搬送するとともに、前記読取位置を通過した前記シートを第2の搬送ローラによりスイッチバックさせて表裏を反転して前記第1の搬送ローラへ搬送する搬送手段と、
第1及び第2の方向に回転方向を切替可能な単一の駆動手段と、
鉛直方向の下方に配置される駆動ローラと鉛直方向の上方に配置される従動ローラとからなる前記第2の搬送ローラのうち、前記従動ローラを回転自在に保持した保持部材を前記駆動ローラから離間する方向の離間位置に移動させる移動手段と、
を備え、
前記従動ローラは、前記移動手段によって前記保持部材を前記駆動ローラから離間する方向の離間位置に移動させたとき、前記駆動ローラから更に離間する方向への移動を許容する状態で鉛直方向に沿った長円形状の軸受孔を介して前記保持部材に回転自在に支持されているシート搬送装置である。
【0008】
請求項2に記載された発明は、前記第2の搬送ローラの従動ローラは、前記シート搬送装置の本体に対して開閉自在に設けられた開閉ユニットに装着されている請求項1に記載のシート搬送装置である。
請求項3に記載された発明は、前記開閉ユニットは、前記反転して前記第1の搬送ローラへ搬送する搬送経路を露出させる請求項2に記載のシート搬送装置である。
請求項4に記載された発明は、前記従動ローラは、前記駆動ローラから離間する方向の延長上に、前記開閉ユニットの壁部がある請求項2に記載のシート搬送装置である。
請求項5に記載された発明は、前記開閉ユニットの開閉支点と、前記開閉ユニットを開閉する操作部とを備え、
前記従動ローラの軸は、前記開閉支点に対して前記操作部と反対側に位置する請求項2に記載のシート搬送装置である。
【0009】
請求項6に記載された発明は、前記第1の搬送ローラは、前記駆動手段の回転方向にかかわらず一定方向に回転駆動する回転手段を介して前記駆動手段に接続されている請求項1乃至5のいずれかに記載のシート搬送装置である。
【0011】
請求項7に記載された発明は、前記保持部材は、前記駆動手段の回転駆動力を間欠的に伝達する歯欠けギアを介して前記離間位置に移動される請求項1乃至6のいずれかに記載のシート搬送装置である。
【0012】
請求項8に記載された発明は、請求項1乃至7のいずれかに記載のシート搬送装置と、
前記シート搬送装置によって搬送されるシートから画像を読み取る画像読取手段と、
を備える画像読取装置である。
【0013】
請求項9に記載された発明は、請求項8に記載の画像読取装置と、
前記画像読取装置によって読み取られた画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、
を備える画像形成装置である。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載された発明によれば、第2の搬送ローラを回転自在とする回転自在手段を用いた場合に比較して、第2の搬送手段がシートの搬送抵抗となるのを抑制しつつ、シートの排出性を確保することができる。
請求項1に記載された発明によれば、従動ローラを、駆動ローラから離間又は接触する方向への移動を許容する状態で保持部材に回転自在に支持しない場合に比較して、第2の搬送手段がシートの搬送抵抗となるのを確実に抑制することができる。
【0015】
請求項2に記載された発明によれば、移動が難しい駆動ローラを開閉ユニットに装着する場合に比較して、紙詰まりした原稿を容易に除去することができる。
請求項3に記載された発明によれば、開閉ユニットは、反転して第1の搬送ローラへ搬送する搬送経路を露出させない場合に比較して、搬送不良が発生したシートを容易に除去することができる。
請求項4に記載された発明によれば、従動ローラは、駆動ローラから離間する方向の延長上に、開閉ユニットの壁部がない場合に比較して、従動ローラを覆いつつ、従動ローラによる負荷を抑止することができる。
請求項5に記載された発明によれば、開閉ユニットの開閉支点と、開閉ユニットを開閉する操作部とを備え、従動ローラの軸は、開閉支点に対して操作部と反対側に位置しない場合に比較して、従動ローラの軸が開閉支点に対して操作部と反対側にあるので、開閉ユニットが開閉される際における従動ローラの退避距離が短くなるが、従動ローラは、駆動ローラから離間又は接触する方向への移動が許容されているため、シートの搬送抵抗となるのを確実に抑制することができる。
【0016】
請求項6に記載された発明によれば、第1の搬送ローラを駆動手段の回転方向にかかわらず一定方向に回転駆動する回転手段を備えない場合に比較して、2枚目の原稿の搬送を早期に開始することができる。
【0018】
請求項7に記載された発明によれば、保持部材を、第2の搬送ローラの回転方向を逆転方向から正転方向に切り替える動作に同期させずに離間位置に移動させる場合に比較して、第2の搬送手段がシートの搬送抵抗となるのをより確実に抑制することができる。
【0019】
請求項8に記載された発明によれば、請求項1乃至7のいずれかに記載のシート搬送装置を備えない場合に比較して、第2の搬送手段が原稿の搬送抵抗となるのを抑制することができる。
【0020】
請求項9に記載された発明によれば、請求項8に記載の画像読取装置を備えない場合に比較して、原稿の搬送不良に起因した記録媒体への画像形成動作が中断するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】この発明の実施の形態1に係る画像読取装置を適用した画像形成装置を示す全体構成図である。
図2】この発明の実施の形態1に係る画像読取装置を示す構成図である。
図3】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置を示す構成図である。
図4】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置を示す斜視構成図である。
図5】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置を示す正面構成図である。
図6】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置を示す平面構成図である。
図7】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置の要部を示す斜視構成図である。
図8】電磁クラッチを示す断面構成図である。
図9】排出ローラを示す斜視構成図である。
図10】排出ローラを示す斜視構成図である。
図11】開閉ユニットを示す斜視構成図である。
図12】同図(a)は従動ローラが駆動ローラに圧接した状態を、同図(b)は従動ローラが駆動ローラから離間した状態をそれぞれ示す構成図である。
図13】排出ローラを示す構成図である。
図14】歯欠けギアを示す斜視構成図である。
図15】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置の動作を示すタイミングチャートである。
図16】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置の動作を示す説明図である。
図17】この発明の実施の形態1に係るシート搬送装置の動作を示す説明図である。
図18】同図(a)は歯欠けギアの一方の係合部がソレノイドの先端部と係合した状態を示す構成図、同図(b)は歯欠けギアの一方の係合部とソレノイドの先端部との係合が解除された状態を示す構成図である。
図19】同図(a)は歯欠けギアのカム部が回転する中間の状態を示す構成図、同図(b)は歯欠けギアのカム部が停止した状態を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に、この発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0023】
[実施の形態1]
図1はこの発明の実施の形態1に係るシート搬送装置及び画像読取装置を適用した画像形成装置の全体の概要を示す構成図である。
【0024】
<画像形成装置の全体の構成>
実施の形態1に係る画像形成装置1は、例えばカラー複写機として構成されたものである。画像形成装置1は、シートの一例としての原稿6の画像を読み取る画像読取装置3と、画像読取装置3で読み取られた画像データや外部のパーソナルコンピュータ等から送られてくる画像データなどに基づいて記録媒体に画像を形成する画像形成手段の一例としての画像形成部2とを備えている。画像読取装置3は、画像形成部2を収容した装置本体1aの上方に支持部4により支持された状態で配置されている。画像読取装置3と装置本体1aとの間には、画像が形成された記録媒体を排出するための空間が形成されている。
【0025】
画像読取装置3には、図1に示されるように、その筐体31の前面に位置する前壁311の上部に、画像形成装置1及び画像読取装置3を操作する操作部としてのコントロールパネル66が設けられている。コントロールパネル66は、ユーザに操作メニューや警告、メッセージ等を表示する表示部を兼ねるとともに表示した操作メニューに対する各種設定等を受け付けるタッチパネル67、及び複数の操作ボタン68を有している。
【0026】
画像形成部2は、現像剤を構成するトナーで現像されるトナー像を形成する複数の作像装置10と、各作像装置10で形成されるトナー像をそれぞれ保持して最終的に記録媒体の一例としての記録用紙5に二次転写する二次転写位置まで搬送する中間転写装置20と、中間転写装置20の二次転写位置に供給すべき所要の記録用紙5を収容して搬送する給紙装置50と、中間転写装置20で二次転写された記録用紙5上のトナー像を定着させる定着装置40等を備えている。装置本体1aは支持構造部材、外装カバー等で形成されている。なお、画像形成部2は、電子写真方式に限定されるものではなく、記録媒体に画像を形成可能なものであればインクジェット方式やサーマルヘッド方式、あるいはリソグラフ方式など他の方式を採用したものであっても良い。
【0027】
給紙装置50は、露光装置13の下方側の位置に存在するように配置される。この給紙装置50は、所望のサイズ、種類等の記録用紙5を積載した状態で収容する複数(又は単数)の用紙収容体51〜51と、用紙収容体51〜51から記録用紙5を1枚ずつ送り出す送出装置52,53とで主に構成されている。用紙収容体51は、例えば、装置本体1aの正面(使用者が操作時に向き合う側面)側に引き出すことができるように取り付けられている。
【0028】
給紙装置50と中間転写装置20との間には、給紙装置50から送り出される記録用紙5を二次転写位置まで搬送する複数の用紙搬送ローラ54,55や図示しない搬送ガイドで構成される給紙搬送路56が設けられている。給紙搬送路56において二次転写位置の直前の位置に配置される用紙搬送ローラ55は、例えば記録用紙5の搬送時期を調整するローラ(レジストローラ)として構成されている。さらに、定着装置40の用紙搬送方向に沿った下流側には、記録用紙5を装置本体1aの上部に設けられた排出収容部57へと排出する搬送ローラ58及び排出ローラ59が配置されている。
【0029】
複数の作像装置10は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)及びブラック(K)の4色のトナー像をそれぞれ専用に形成する4つの作像装置10Y,10M,10C,10Kで構成されている。各作像装置10(Y,M,C,K)は、像保持体の一例としての回転する感光体ドラム11と、感光体ドラム11の像形成が可能な周面(像保持面)を所要の電位に帯電させる帯電装置12と、感光体ドラム11の帯電された周面に画像の情報(信号)に基づく光LBを照射して電位差のある(各色用の)静電潜像を形成する露光装置13と、その静電潜像を対応する色(Y,M,C,K)の現像剤のトナーで現像してトナー像にする現像装置14と、その各トナー像を中間転写装置20に転写する一次転写装置15と、一次転写後における感光体ドラム11の像保持面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するドラム清掃装置16を備えている。
【0030】
中間転写装置20は、中間転写ベルト21と、中間転写ベルト21を矢印方向に沿って搬送する複数の搬送ローラ22〜26と、中間転写ベルト21の表面に残留して付着するトナー等の付着物を取り除いて清掃するベルト清掃装置27とを有している。また、搬送ローラ26には、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に一括して二次転写する二次転写装置としての二次転写ローラ28が中間転写ベルト21を介して接触するように配置されている。
【0031】
また、定着装置40は、加熱用の回転体41と加圧用の回転体42とを備えている。加熱用の回転体41と加圧用の回転体42の接触部は、記録用紙5上にトナー像を定着する定着処理部を構成している。
【0032】
さらに、画像形成装置1は、記録用紙5の両面に画像を形成するための両面ユニット60を備えている。両面ユニット60は、片面に画像が形成された記録用紙5を排出ローラ59によって排出収容部57へ搬送する際に、排出ローラ59が記録用紙5の後端を保持している間に当該排出ローラ59を逆方向に回転させることで、切替ゲート61を介して記録用紙5を導入する。両面ユニット60は、導入された記録用紙5をその表裏を反転させた状態で搬送する複数の搬送ローラ62〜64及び図示しない搬送ガイドから構成される両面用搬送経路65を有している。
【0033】
なお、図1中、符号140(Y,M,C,K)は、対応する現像装置14に供給する少なくともトナーを含む現像剤を収容した現像剤収納容器としてのトナーカートリッジをそれぞれ示している。この実施の形態では、トナーカートリッジ140(Y,M,C,K)の内部にトナーのみを収納している。
【0034】
また、符号100は、画像形成装置1の画像形成動作及び画像読取装置3の画像読取動作を制御する制御装置を示している。なお、画像読取装置3の画像読取動作を制御する制御装置は、画像形成装置1の制御装置とは別個に設けても良い。
【0035】
<画像形成装置の基本的な動作>
以下、画像形成装置1による基本的な画像形成動作について説明する。
【0036】
ここでは、前記4つの作像装置10(Y,M,C,K)を使用して、4色(Y,M,C,K)のトナー像を組み合わせて構成されるフルカラー画像を形成するときの画像形成動作について説明する。
【0037】
画像形成装置1は、画像形成動作(プリント)の要求の指令情報を受けると、4つの作像装置10(Y,M,C,K)、中間転写装置20、二次転写装置28、定着装置40等が始動する。
【0038】
そして、各作像装置10(Y,M,C,K)においては、例えば、画像読取装置3で読み取られた原稿6の表面(第1面)の画像データなどに基づいて、対応する色のトナーでそれぞれ現像された4色(Y,M,C,K)のトナー像として顕像化される。各作像装置10(Y,M,C,K)で形成された各色のトナー像が一次転写位置まで搬送されると、一次転写装置15が、その各色のトナー像を中間転写装置20の矢印で示す方向に回転する中間転写ベルト21に対して順番に重ね合わせるような状態で一次転写させる。続いて、中間転写装置20は、中間転写ベルト21の回転により一次転写されたトナー像を保持して二次転写位置まで搬送する。一方、給紙装置50では、作像動作に合わせて所要の記録用紙5を給紙搬送路56に送り出す。給紙搬送路56では、レジストローラとしての用紙搬送ローラ55が記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。
【0039】
二次転写位置においては、二次転写ローラ28が、中間転写ベルト21上のトナー像を記録用紙5に一括して二次転写させる。また、二次転写が終了した後の中間転写装置20では、ベルト清掃装置27が、二次転写後の中間転写ベルト21の表面に残留したトナー等の付着物を取り除いて清掃する。
【0040】
続いて、トナー像が二次転写された記録用紙5は、中間転写ベルト21と二次転写ローラ28から剥離された後に定着装置40まで搬送される。定着装置40では、必要な定着処理(加熱及び加圧)を施して未定着のトナー像を記録用紙5に定着させる。最後に、定着が終了した後の記録用紙5は、搬送ローラ58及び排出ローラ59により、例えば装置本体1aの上部に配置された排出収容部57に排出される。
【0041】
また、記録用紙5の両面に画像を形成するときは、片面に画像が形成された記録用紙5を排出ローラ59により用紙排出部57へ搬送する際、排出ローラ59が記録用紙5の後端を保持している間に当該排出ローラ59の回転方向を逆方向に切り替える。排出ローラ59により逆方向に搬送される記録用紙5は、切替ゲート61によって搬送方向が両面ユニット60側へ切り替えられる。その後、記録用紙5は、搬送ローラ62〜64等を備えた両面用搬送経路65を介して表裏が反転された状態で搬送ローラ55へと搬送される。搬送ローラ55は、記録用紙5を転写時期に合わせて二次転写位置に送り出して供給する。記録用紙5は、画像読取装置3で読み取られた原稿6の裏面(第2面)の画像データなどに基づいて、その裏面(第2面)に中間転写ベルト21からトナー像が二次転写される。トナー像が二次転写された記録用紙5は、定着装置40による定着処理が施されて、排出ローラ59により装置本体1aの上部に設置された排出収容部57に第2面を下にして排出される。
【0042】
以上の動作により、4色のトナー像を組み合わせて形成されるフルカラー画像が形成された記録用紙5が排出される。なお、画像形成装置1では、ブラック(K)の作像装置10Kのみを用いて記録用紙5にモノクロの画像を形成しても勿論よい。
【0043】
<画像読取装置の構成>
図2はこの実施の形態1に係るシート搬送装置を適用した画像読取装置の構成を示す概略構成図である。
【0044】
画像読取装置3は、大別して、上端面に原稿読取面が形成された筐体31と、筐体31に対して開閉自在に取り付けられた原稿押さえカバー32と、原稿押さえカバー32の一端部(図示例では左側端部)に設けられた自動原稿搬送装置(DADF: Duplex Automatic Document Feeder)33とを備えている。
【0045】
画像読取装置3は、ユーザの操作に応じて、自動原稿搬送装置33によって原稿6を一枚ずつ自動的に搬送しながら原稿6の表面及び裏面の画像を読み取る第1の読取モードと、後述する原稿台83の上に置かれた原稿6の画像を読み取る第2の読取モードとに切り替え可能に構成されている。図2は、第1の読取モードにおける原稿読み取り時の各部材の状態を示している。
【0046】
自動原稿搬送装置33は、読取面(第1面)を上にした状態で複数枚の原稿6を積載して収容可能な原稿収容部70と、原稿収容部70から原稿6を送り出すナジャーローラ71と、ナジャーローラ71によって送り出された原稿6を1枚ずつ捌いて供給するフィードローラ72と、フィードローラ72に押圧されて原稿6を1枚ずつ捌くリタードパッド72aと、原稿6を読取位置へ搬送する第1の搬送ローラ73と、第1の搬送ローラ73によって搬送される原稿6を読取位置を通過するように搬送する搬送ローラ74,75と、原稿6を排出収容部76へ排出する第2の搬送ローラの一例としての排出ローラ77から構成される原稿搬送機構(搬送手段)を有している。これらのナジャーローラ71、フィードローラ72、搬送ローラ73〜75及び排出ローラ77は、原稿6の読み取り時に後述する駆動手段によって駆動される。第1の搬送ローラ73は、原稿6の読取位置への搬送時期を調整するレジストローラである。尚、この実施の形態では、特にローラ対として明示的に記載していないが、搬送ローラや排出ローラなる用語は一対のローラを含むものである。
【0047】
また、第1の搬送ローラ73は、搬送方向に対する原稿6の傾きを機械的に補正(以下、「スキュー補正」という。)して原稿6の端縁を搬送方向と同一方向に補正する補正手段としても機能する。第1の搬送ローラ73のうち駆動ローラとしての搬送ローラ73bは、図2に示されるように、後述する駆動モータ等を駆動手段として、停止した状態から予め定められたタイミングで図の正転方向Raに回転するように駆動される。従動ローラである搬送ローラ73aは、搬送ローラ73bに圧接した状態で、搬送ローラ73bに従って回転する。
【0048】
第1の搬送ローラ73は、駆動ローラとしての搬送ローラ73bが停止している間に、原稿6の搬送方向に沿った上流側に位置するフィードローラ72により搬送される原稿6の先端が当該搬送ローラ73bと搬送ローラ73aとの圧接部に突き当てられる。そして、第1の搬送ローラ73は、原稿6の先端領域を撓ませることで、原稿6の先端を第1の搬送ローラ73の軸方向と一致させた後に原稿6の搬送を開始することによりスキュー補正を行う。
【0049】
また、自動原稿搬送装置33は、原稿6を読取位置に案内するとともに読取位置から排出方向に案内する湾曲形状の読取ガイド78と、読取窓79の上方であって読取ガイド78に設けられ原稿6の背面を支持する背面支持部材80と、原稿収容部70に設けられて原稿6の副走査方向のサイズを検知する第1のサイズ検知センサ81と、同じく原稿収容部70に設けられて原稿6の副走査方向のサイズを検知する第2のサイズ検知センサ82とを有する。
【0050】
画像読取装置3の筐体31は、上端面の一部が開口した直方体状の箱体として形成されている。筐体31は、原稿押さえカバー32に対向する上壁312と、上壁312に対向する底壁313と、底壁313を挟んで副走査方向(図2の左右方向)に対向する側壁314及び側壁315と、上述した前壁311(図1参照)と、前壁311に対して主走査方向(図2の紙面に直交する方向)に沿って対向する後壁316とを有している。
【0051】
筐体31の上壁312には、第2の読取モード時に読み取られる原稿6の原稿読取位置に対応する部位に平面矩形状の大きな開口部317が形成されている。開口部317には、原稿6を支持する透明な原稿台83(プラテンガラス)が配置されている。また、原稿台83の自動原稿搬送装置33側には、第1の読取モード時に原稿6を読み取るための透明な読取窓79が設けられている。読取窓79と原稿台83との間には、第1の読取モード時に読取位置を通過した原稿6を搬送ローラ75へと案内する上端面が傾斜した案内部材84が設けられている。
【0052】
画像読取装置3は、筐体31の内部に、原稿6を照明するための光を照射する照明ランプやLED(Light Emitting Diode)等からなる照明手段の一例としての光源85と、光源85から出射された光の一部を原稿6の方向へ向けて反射するリフレクタ86と、原稿6からの反射光を受ける第1のミラー87と、第1のミラー87からの反射光を受ける第2のミラー88と、第2のミラー88からの反射光を受ける第3のミラー89と、第3のミラー89からの反射光をCCD(Charge-Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等からなる画像読取手段の一例としての画像読取素子90に結像する結像レンズ91などを有する画像読取部とを備えている。光源85は、原稿6及びリフレクタ86の方向に向けて光を照射する。第1乃至第3のミラー87〜89及び結像レンズ91は、原稿6の画像を画像読取素子90で読み取るための読取光学系を構成している。
【0053】
光源85、リフレクタ86及び第1のミラー87は、主走査方向に沿って配置され、副走査方向に沿って駆動手段により移動可能に構成されたキャリッジからなる第1の移動体92に取り付けられている。第1の移動体92は、第1のレール93によって案内され、副走査方向に沿って移動しながら原稿6の読取対象領域を照明しつつ、第1のミラー87によって原稿6の反射光を第2の移動体94の第2のミラー88に向けて反射する。第1のレール93は、筐体31の後壁316に副走査方向に沿って配置されている。
【0054】
また、第2のミラー88及び第3のミラー89は、主走査方向に沿って配置され、副走査方向に沿って駆動手段により移動可能に設けられたキャリッジからなる第2の移動体94に取り付けられている。第2の移動体94は、第2のレール95によって案内されて副走査方向に移動しながら、原稿6の反射光を画像読取部の結像レンズ91に向けて反射する。第2のレール95は、筐体31の底壁313に副走査方向に沿って配置されている。第1のレール93及び第2のレール95は、主走査方向に沿った両端部に対向するようにそれぞれ1つずつ配置されている。
【0055】
画像読取部は、画像読取素子90を実装した画像読取基板97を有する。結像レンズ91及び画像読取基板97は、底壁313に支持されたベース板96に取り付けられている。画像読取部は、第3のミラー89からの反射光が結像レンズ91を透過してCCDやCMOS等からなる画像読取素子90に結像し、画像読取素子90によって原稿6の画像を読み取って画像データを出力する。画像読取素子90によって読み取られた画像データは、図示しない画像処理装置により必要に応じてシェーディング補正等の予め定められた画像処理が施され、制御装置100へと送られる。
【0056】
第1の読取モード時には、図2に実線で示されるように、第1及び第2の移動体92,94を筐体31の左側の端部に設定された読取位置に停止させた状態で、自動原稿搬送装置33によって原稿6を自動的に搬送し、読取窓79の上部を通過する原稿6を光源85により照明し、原稿6からの反射光像を第1のミラー87によって第2及び第3のミラー88,89を介して結像レンズ91へと反射する。画像読取部は、第3のミラー89からの反射光像を結像レンズ91によって画像読取素子90に結像し、画像読取素子90により原稿6の画像を読み取って画像読取素子90から画像データを出力する。
【0057】
一方、第2の読取モード時には、第1の移動体92及び第2の移動体94を図示しない駆動手段によって駆動し、第1の移動体92が副走査方向に沿って移動する間に、原稿6の画像読取位置から画像読取素子90に至る光路長が変化しないように、第2の移動体94の移動量が第1の移動体92の移動量の1/2となるよう構成されている。図2中、二点鎖線は、第1の移動体92が原稿6の副走査方向の端部付近に移動したときの第1の移動体92及び第2の移動体94の位置を示す。
【0058】
<画像読取装置の要部の構成>
この実施の形態1に係る画像読取装置3は、図3に示されるように、原稿収容部70に収容されたシートの一例としての原稿6を1枚ずつ捌いて読取位置へ搬送するとともに、読取位置を通過した原稿6をスイッチバックさせて表裏を反転した状態で読取位置へと再度搬送して排出するシート搬送装置320を備えている。シート搬送装置320は、ナジャーローラ71と、フィードローラ72と、リタードパッド72aと、第1の搬送ローラ73と、搬送ローラ74,75と、排出ローラ77と、これらのローラを駆動する駆動手段の一例としての単一の駆動源321と、第1の搬送ローラ73を駆動源321の回転方向にかかわらず一定方向に回転させる回転手段の一例としての一定方向回転機構322と、第1の搬送ローラ73へ駆動力を伝達する状態と伝達しない状態とに切り替える切替手段の一例としての第1の駆動伝達切替手段323と、フィードローラ72及びナジャーローラ71へ駆動力を伝達する状態と伝達しない状態とに切り替える切替手段の一例としての第2の駆動伝達切替手段324とを有している。
【0059】
シート搬送装置320は、図3に示されるように、ナジャーローラ71によって搬送される原稿6がフィードローラ72、第1の搬送ローラ73、搬送ローラ74,75、排出ローラ77を通過するように搬送する通常の搬送経路325と、排出ローラ77によって後端が保持された原稿6を当該排出ローラ77の回転方向を逆転方向に切り替えることにより原稿6の表裏を反転させて第1の搬送ローラ73へと再度搬送する反転搬送経路326とを備えている。通常の搬送経路325は、原稿6の表裏を案内するガイド部材325a,325bと、読取ガイド78及び背面支持部材80を有している。ガイド部材325a,325bは、通常の搬送経路325に沿って複数に分割されている。反転搬送経路326は、原稿6の表裏を案内するガイド部材326a,326bを有している。
【0060】
また、通常の搬送経路325と反転搬送経路326とが分岐する分岐位置には、原稿6の搬送経路を通常の搬送経路325から反転搬送経路326へと切り替える切替ゲート327が設けられている。この切替ゲート327は、断面略Y字形状に形成された弾性変形自在な合成樹脂製のフィルム等からなる。切替ゲート327は、通常、図3に示されるように、その一部が通常の搬送経路325を斜めに横切るように配置されている。切替ゲート327は、原稿6を通常の搬送経路325に沿って排出ローラ77へと搬送する際、原稿6に押されて通常の搬送経路325を開放するように弾性変形し、原稿6の搬送方向を排出ローラ77へと切り替える。一方、切替ゲート327は、排出ローラ77が原稿6の後端を保持している間に当該排出ローラ77の回転方向を逆転させ、原稿6を反転搬送経路326へと搬送する際、排出ローラ77によって搬送される原稿6の搬送経路を通常の搬送経路325から反転搬送経路326へと切り替える。
【0061】
シート搬送装置320は、ナジャーローラ71に対応した位置に原稿6の先端を検出する原稿センサ328を備えている。また、第1の搬送ローラ73の原稿6の搬送方向に沿った上流側には、原稿6の先端及び後端を検出するプリレジセンサ329を備えている。さらに、シート搬送装置320は、搬送ローラ74の原稿6の搬送方向に沿った下流側に配置され、原稿6の先端を検出するレジセンサ329aと、排出ローラ77の原稿6の搬送方向に沿った上流側に配置され、原稿6の後端を検出するインバータセンサ329bとを備えている。
【0062】
シート搬送装置320の構成について更に具体的に説明すると、シート搬送装置320は、図4及び図5に示されるように、駆動手段の一例としての駆動モータ321を有している。駆動モータ321は、第1の方向(正転方向)及び第2の方向(逆転方向)に回転方向を切替可能に構成されている。駆動モータ321の出力軸331(図5参照)には、出力ギア332が取り付けられている。出力ギア332は、駆動モータ321の回転方向に従って第1及び第2の方向R1,R2に回転する。出力ギア332は、一体的に構成された2連のアイドラギア333のうち、第1のアイドラギア333aと噛み合わされている。2連のアイドラギア333のうち、第2のアイドラギア333bには、第1の搬送ロー73及び搬送ローラ74,75を回転駆動するための第1の駆動ギア334が噛み合わされている。この第1の駆動ギア334には、その軸方向に沿った一側に太陽ギア335が、その他側に駆動プーリ336がそれぞれ一体的に設けられている。
【0063】
第1の駆動ギア334、太陽ギア335及び駆動プーリ336は、図6に示されるように、シート搬送装置320の第1及び第2のフレーム397,398との間に掛け渡された支持軸399に回転自在に取り付けられている。駆動プーリ336には、図4及び図5に示されるように、駆動ベルト338が掛け渡されている。駆動ベルト338は、当該駆動ベルト338に張力を付与するテンションプーリ339と、搬送ローラ74の回転軸340の一端部に取り付けられた従動プーリ341と、駆動ベルト338の張架方向を変更する従動プーリ(図示を省略)と、搬送ローラ75の回転軸342の一端部に取り付けられた従動プーリ343(図5参照)と、に掛け渡されている。尚、図6中、符号Sはテンションプーリ339に張力を付与するコイルスプリングを示している。
【0064】
太陽ギア335の外周には、図5及び図7に示されるように、当該太陽ギア335より直径が小さく設定された第1及び第2の遊星ギア344,345が噛み合わされている。第1及び第2の遊星ギア344,345は、遊星キャリア346の先端部にそれぞれ取り付けられている。遊星キャリア346は、太陽ギア335の支持軸399に回転自在に装着されている。第1及び第2の遊星ギア344,345は、後述する一方向ギア348側の中心角が180度より小さい角度を成すよう配置されている。遊星キャリア346は、側面形状が湾曲した形状に形成された環状の板バネ347(図4参照)により太陽ギア335の側面に所要の圧力をもって圧接されている。遊星キャリア346は、太陽ギア335の回転に伴って当該太陽ギア335の回転方向と同方向に回転する。
【0065】
太陽ギア335の側方には、図4に示されるように、第1又は第2の遊星ギア344,345と選択的に噛み合う一方向歯車の一例としての一方向ギア348を備えている。一方向ギア348は、第1の搬送ローラ73の回転軸349に回転自在に装着されている。一方向ギア348は、太陽ギア335が正転方向(図中時計回り方向)に回転すると、遊星キャリア346に取り付けられた第1の遊星ギア344と直接噛み合うことにより図中時計回り方向に回転する。また、一方向ギア348は、太陽ギア335が逆転方向(図中反時計回り方向)に回転すると、遊星キャリア346が逆転方向に回転し、遊星キャリア346に取り付けられた第2の遊星ギア345と中間ギア351を介して噛み合うことにより同じく図中時計回り方向に回転する。このように、一方向ギア348は、太陽ギア335を正転方向及び逆転方向に駆動する駆動モータ321の回転方向にかかわらず、常に一定方向(図4中、時計回り方向)に回転する。太陽ギア335、第1及び第2の遊星ギア344,345、中間ギア351及び一方向ギア348は、一定方向回転機構322を構成している。
【0066】
中間ギア351は、図5及び図7に示されるように、アーム部材352の先端352aに回転自在に取り付けられている。中間ギア351は、常時、一方向ギア348と噛み合わされている。アーム部材352は、支持軸399に対して位置を固定した状態で装着されている。アーム部材352は、図6に示されるように、第2のフレーム398と遊星キャリア346との間に配置されている。遊星キャリア346は、上述したように、当該遊星キャリア346とアーム部材352との間に介在された環状の板バネ347によって太陽ギア335の側面に圧接されている。また、アーム部材352には、第1及び第2の遊星ギア344,345を回転自在に支持した支持部の側面352b,352cに、遊星キャリア346に設けられた円柱形状の凸部346a,346bが当接し、太陽ギア335と共に回動する遊星キャリア346が位置決めされる。また、中間ギア351には、駆動ベルト338の張架方向を変更する従動プーリ(図示を省略)が同軸状に設けられている。中間ギア351は、第2の遊星ギア345の回転方向を逆転させて一方向ギア348に伝達する。中間ギア351は、1つに限らず、互いに噛み合わされた奇数個の中間ギアから構成しても良い。
【0067】
なお、この実施の形態では、部品の共通化を図るため、第1及び第2の遊星ギア344,345、並びに中間ギア351として同一のギアを用いている。
【0068】
一方向ギア348は、図4に示されるように、第1の駆動伝達切替手段の一例としての第1の電磁クラッチ323に取り付けられている。第1の電磁クラッチ323は、図8に示されるように、第1の搬送ローラ73の回転軸349に形成されたDカット面349aを介して回転軸349に固定した状態で取り付けられたロータ323aと、ロータ323aに対して軸受323bを介して固定した状態で配置されるステータ323cと、回転軸349に回転自在に取り付けられ、一方向ギア348が固定した状態で装着された可動片であるアーマチュア323dと、ステータ323cに設けられてロータ323aの軸方向に貫通する磁気回路を形成する励磁コイル323eと、ヨークを兼ねるとともに励磁コイル323eを保護する円筒形状の外装323fとを備えている。外装323fは、一方向ギア348に隣接して配置されている。外装323fの外径は、一方向ギア348より大きく設定されている。外装323fは、ステータ323cと一体に構成しても良い。また、ステータ323cは、回り止め部323gを介してシート搬送装置320の第2のフレーム398に固定されている。アーマチュア323dは、ロータ323aから離反させる方向に付勢する図示しない離反バネを有しており、アーマチュア323dの垂直面とロータ323aの側面との間に空隙Gを形成している。
【0069】
第1の電磁クラッチ323は、励磁コイル323eに通電することにより、離反バネに抗してアーマチュア323dとロータ323aを結合させ、一方向ギア348によって回転駆動されるアーマチュア323dの回転駆動力をロータ323aに伝達し、ロータ323aが固定された回転軸349を回転させる。
【0070】
一方、第1の電磁クラッチ323は、励磁コイル323eへの通電を遮断することにより、アーマチュア323dが離反バネの弾性力によってロータ323aから離間し、アーマチュア323dの回転駆動力がロータ323aに伝達されず、ロータ323aが固定された回転軸349を停止させる。その際、一方向ギア348が取り付けられたアーマチュア323dは、一方向ギア348と共に回転を継続する。
【0071】
また、2連のアイドラギア333のうち、第2のアイドラギア333bには、図5に示されるように、ナジャーローラ71、フィードローラ72及び排出ローラ77を回転駆動するための第2の駆動ギア355が噛み合わされている。第2の駆動ギア355は、排出ローラ77のうち、駆動ローラ77bの回転軸356の端部に取り付けられた従動ギア357と噛み合わされている。さらに、従動ギア357には、図4に示されるように、ナジャーローラ71及びフィードローラ72に回転駆動力を伝達する伝達ギア358が噛み合わされている。伝達ギア358の回転軸359には、第2の駆動伝達切替手段の一例としての第2の電磁クラッチ324が装着されている。第2の電磁クラッチ324は、第1の電磁クラッチ323と同様に構成されている。図4中、符号324gは、第2の電磁クラッチ324の周り止め部を示している。
【0072】
伝達ギア358の回転軸359には、図4に示されるように、はすばギアや平歯ギアからなる従動ギア360が固定した状態で取り付けられている。また、従動ギア360には、フィードローラ72に回転駆動力を伝達する同じくはすばギアや平歯ギアからなる伝達ギア361が噛み合わされている。
【0073】
更にこの実施の形態では、図5に示されるように、排出ローラ77が原稿6をスイッチバックさせて第1の搬送ローラ73へと搬送した後、駆動モータ321の回転方向を正転方向に切り替えたとき、原稿6に対する搬送力を予め設定されたタイミングで解放する解放手段(移動手段)362を備えている。
【0074】
解放手段362は、図3に示されるように、互いに圧接する一対のローラからなる排出ローラ77のうち、鉛直方向の上方に位置する従動ローラ77aを鉛直方向の下方に位置する駆動ローラ77bから離間した離間位置に移動させる。排出ローラ77の従動ローラ77aは、図9及び図10に示されるように、画像読取装置3の筐体31に開閉自在に取り付けられた開閉ユニット400に取り付けられている。開閉ユニット400は、図3に示されるように、ナジャーローラ17及びフィードローラ72の下方に配置される通常の搬送経路325の上流側の端部と、反転搬送経路326の上面を構成している。
【0075】
開閉ユニット400の本体401には、図9に示されるように、その上部において排出ローラ77側に位置する端部の軸方向に沿った両端に装着部402がそれぞれ設けられている。開閉ユニット400の本体401は、図11に示されるように、画像読取装置3の筐体31に装着部402を支点として開閉自在に装着されている。開閉ユニット400は、排出ローラ77側の端部に設けられた装着部402を支点として、原稿6の搬送方向に沿った下流側の端部である第1の搬送ローラ73側が開閉するように構成されている。開閉ユニット400は、画像読取装置3のカバー403を開くことにより外部に露出する。開閉ユニット400の本体401には、第1の搬送ローラ73側に位置する端部の一側に、当該本体401を開閉操作するための操作部404が設けられている。
【0076】
開閉ユニット400の本体401には、図9及び図10に示されるように、排出ローラ77の従動ローラ77aが回転自在に取り付けられている。開閉ユニット400の本体401は、回転自在に支持された支持軸363を備えている。支持軸363には、当該支持軸363と交差する方向に延びたアーム状の保持部材364が固定した状態で取り付けられている。保持部材364は、従動ローラ77aの軸方向に沿った両端部にそれぞれ配置されている。保持部材364の先端部には、図12(a)に示されるように、従動ローラ77aを回転自在に保持する円板状の保持部405が設けられている。保持部405には、従動ローラ77aの回転軸77a’を回転自在に支持する軸受孔406が略鉛直方向に沿った長円形状に形成されている。軸受孔406は、その鉛直方向に沿った長さが従動ローラ77aの回転軸77a’の直径よりも長く設定されている。そのため、従動ローラ77aは、回転軸77a’が保持部405の軸受孔406に支持された状態では、駆動ローラ77bに間隙ΔLだけ近づく方向へ移動が許容される。なお、図示の実施形態では、軸受孔406の下端部が開口されており、当該開口幅が回転軸77a’の直径より小さく設定されている。
【0077】
また、保持部材364の基端部と開閉ユニット400の本体401との間には、図13に示されるように、コイルスプリング407が掛け渡されている。保持部材364に回転自在に取り付けられた従動ローラ77aは、コイルスプリング407の弾性力により支持軸363を中心として駆動ローラ77bに圧接する方向(図13中、時計回り方向)に付勢されている。また、保持部材364は、図示しないストッパーに突き当たることにより、時計回り方向の回動位置が規制されている。
【0078】
支持軸363の一端部には、図9及び図10に示されるように、従動ローラ77aを駆動ローラ77bから離間させる方向に昇降させる昇降アーム365が、支持軸363と交差する方向に一体的に設けられている。昇降アーム365は、図5に示されるように、従動ギア357から歯欠けギア367を介して間欠的に駆動力が伝達され昇降駆動される。
【0079】
従動ギア357の一側には、図4及び図5に示されるように、周方向に沿った一部に歯が設けられていない歯欠けギア367が配置されている。また、歯欠けギア367の一側には、当該歯欠けギア367を間欠的に駆動するためのソレノイド370が設けられている。
【0080】
歯欠けギア367は、図14に示されるように、第1の歯欠けギア368と第2の歯欠けギア369とを同軸状に組み合わせて構成されている。第1の歯欠けギア368は、相対的に大きい外径を有する円筒形状に形成された大径部371と、大径部371の軸方向に沿った一端側に一体的に設けられ、大径部371よりも相対的に小さい外径を有する中空の円筒形状に形成された小径部372とを有している。大径部371の外周には、中心角が180度よりも小さい角度をなす第1のギア部373と第2のギア部374とが軸の中心に対して対称となる位置にそれぞれ形成されている。そして、第1のギア部373と第2のギア部374との間には、歯が形成されていない第1及び第2の歯欠け部375,376が設けられている。また、小径部372の外周には、2つの係合部377,378(図5参照)が180度異なる位置に設けられている。係合部377,378は、図5に示されるように、半径方向に沿って形成された係合面377a,378aと、係合面377a,378aの先端から周方向の一方に沿って傾斜するよう形成された傾斜面377b,378bとを有している。小径部372の係合部377,378には、図5に示されるように、ソレノイド370がオフ状態のとき、バネ370aにより付勢された作動片379の先端379aが係合される。
【0081】
一方、第2の歯欠けギア369は、図14に示されるように、相対的に大きい外径を有する円筒形状に形成された大径部380と、大径部380の軸方向に沿った一端側に一体的に設けられたカム部381とを有している。大径部380の外周には、第1の歯欠けギア368と同様に、中心角が180度よりも小さい角度をなす第3のギア部382と第4のギア部383とが、軸の中心に対して対称となる位置に形成されている。そして、第3のギア部382と第4のギア部383との間には、第3及び第4の歯欠け部384,385が設けられている。なお、第3及び第4のギア部382,383と第3及び第4の歯欠け部384,385は、第1及び第2のギア部373,374と第1及び第2の歯欠け部375,376と同様に構成されている。
【0082】
カム部381は、回転軸に近い位置に回転軸と平行な平面状に設けられた第1の平坦部381aと、第1の平坦部381aよりも回転軸から離間した位置に平面状に設けられた第2の平坦部381bと、これら第1及び第2の平坦部381a,381bを繋ぐ湾曲部381c,381dとを有している。
【0083】
第1の歯欠けギア368と第2の歯欠けギア369との間には、第2の歯欠けギア369に対して第1の歯欠けギア368を図5中時計回り方向に回転させる回転力を付与する回転力付与手段の一例としてのコイルスプリング386が設けられている。コイルスプリング386の一端は、第1の歯欠けギア368の挿入孔387に挿入されている。また、コイルスプリング386の他端は、第2の歯欠けギア369の挿入孔388(図18参照)に挿入されている。
【0084】
第2の歯欠けギア369には、第1の歯欠けギア368側に位置する側面に被案内部材の一例としてのピン389が設けられている。一方、第1の歯欠けギア368には、ピン389に対応して、案内部の一例としてのガイド溝390が形成されている。ガイド溝390は、軸を中心とする所要の位置に所要の中心角をなすよう円弧状に形成されている。なお、第1の歯欠けギア368と第2の歯欠けギア369を組み合わせた状態では、コイルスプリング386によって第1の歯欠けギア368が第2の歯欠けギア369に対して図5中時計回り方向に回転する回転力が付与されている。また、図5に示す状態では、ピン389がガイド溝390の一方の端部390a側に位置している。
【0085】
第2の歯欠けギア369のカム部381には、図10に示されるように、作動部材391の先端部392が図示しないコイルスプリング等の弾性力により常時圧接するように配置されている。作動部材391は、その基端部に設けられた支持軸393を介して第1のフレーム397に回転自在に取り付けられている。作動部材391の基端部には、昇降アーム365を昇降させる作動部394が、当該基端部の側面に支持軸393の軸方向に沿って突出するように設けられている。また、作動部材391の先端には、位置センサ396によって作動部材391の位置を検出するための平板状の検出部395が設けられている。
【0086】
<画像読取装置の特徴部分の動作>
この実施の形態に係る画像読取装置3では、次のようにして原稿6の表面及び裏面の画像が読み取られる。
【0087】
すなわち、画像読取装置3では、図15に示されるように、制御装置100によってシート搬送装置320の駆動モータ321やソレノイド370などが、プリレジセンサ329等からの検出信号に基づいて制御される。まず、画像読取装置3では、駆動モータ321が起動され、駆動モータ321によってナジャーローラ71、フィードローラ72等が駆動される。原稿収容部70に収容された原稿6は、ナジャーローラ71及びフィードローラ72により1枚ずつ搬送される。このとき、第1の搬送ローラ73は、第1の電磁クラッチ323がオフ状態であり停止している。フィードローラ72によって搬送される原稿6は、その先端が停止している第1の搬送ローラ73に当接することでスキューが補正される。
【0088】
このとき、画像読取装置3は、図4及び図5に示されるように、駆動モータ321を正転方向R1に回転駆動すると、当該駆動モータ321の回転駆動に伴って太陽ギア335と噛み合わされた第1の遊星ギア344が一方向ギア348側に移動する。そして、第1の遊星ギア344は、一方向ギア348と噛み合される。
【0089】
その後、第1の搬送ローラ73は、図16の「1」に示されるように、第1の電磁クラッチ323がオン状態とされることにより、一方向ギア348の回転駆動力が回転軸349に伝達されて原稿6を搬送ローラ73,74を介して排出ローラ77へと搬送する。原稿6の第1面の画像は、図2に示されるように、読取窓79の上部を通過する間に、第1の読取位置に停止した画像読取部の画像読取素子90により読み取られる。その後、原稿6は、片面読取の場合には排出ローラ77によって排出収容部76へ排出される。
【0090】
また、画像読取装置3において原稿6の両面の画像を読み取る場合には、図15に示されるように、排出ローラ77が原稿6の後端を保持している間に駆動モータ321を一旦停止させた後に逆転方向R2に回転させる。駆動モータ321を逆転方向に回転させると、駆動モータ321によって駆動される搬送ローラ73,74も逆方向に回転する。一方、第1の搬送ローラ73は、一定方向回転機構322によって一方向に回転駆動される。
【0091】
排出ローラ77によって逆方向に搬送された原稿6は、図16の「2」に示されるように、切替ゲート327(図3参照)を介して表裏が反転された状態で反転搬送経路326へと搬送される。
【0092】
駆動モータ321は、予め設定された時間だけ逆転方向に回転した後に一旦停止される。このとき、解放手段362のソレノイド370は、図15に示されるように、予め設定された時間だけオン状態とされる。
【0093】
解放手段362は、通常、図18(a)に示されるように、ソレノイド370がオフ状態となっており、作動レバー379の先端379aが歯欠けギア367の一方の係合部377と係合されている。このとき、歯欠けギア367は、第2及び第4の歯欠け部376,385が従動ギア357と対向する位置で停止している。そのため、従動ギア357の回転駆動力は、歯欠けギア367に伝達されない。このとき、歯欠けギア367のカム部381は、第1のカム部381aが作動部材391の先端部392に接触している。よって、作動部材391は、図9中、反時計回り方向に回転した位置にある。そのため、作動部材391の作動部394は、下方に回転して昇降アーム365が押し下げられており、排出ローラ77の従動ローラ77aは、図12(a)に示されるように、駆動ローラ77bと圧接している。
【0094】
次に、解放手段362は、図15及び図18(b)に示されるように、ソレノイド370を予め設定された時間だけオン状態とすることにより、作動レバー379の先端379aと歯欠けギア367の係合部377との係合状態が解除される。すると、歯欠けギア367のうち、第1の歯欠けギア368は、コイルスプリング386の弾性力によって回動し、第1の歯欠けギア368の第1のギア部373が従動ギア357と噛み合わされる。そのため、第1の歯欠けギア368は、従動ギア357によって図18中反時計回り方向に回転駆動される。その際、第2の歯欠けギア369は停止している。第1の歯欠けギア368が図中反時計回り方向に所要の角度以上回転すると、第2の歯欠けギア369のピン389が図14に示されるように第1の歯欠けギア368におけるガイド溝390の端部390bに当接する。その結果、第2の歯欠けギア369は、第1の歯欠けギア368に対して所要の角度だけ遅れて同方向に回転駆動され、第3のギア部382が従動ギア357と噛み合わされる。
【0095】
第1の歯欠けギア368は、図19(a)に示されるように、第1のギア部373と従動ギア357との噛み合いが終了し、第1の歯欠け部375が従動ギア357と対向する位置まで回転すると、従動ギア357から回転駆動力が伝達されない。しかしながら、第1の歯欠けギア368には、コイルスプリング386によって図5中時計回り方向の弾性力が付与されている。そのため、第1の歯欠けギア368は、図19(a)に示されるように、図5中時計回り方向への回転を継続し、他方の係合部378がソレノイド370の作動レバー379の先端379aと係合した状態で停止する。
【0096】
一方、第2の歯欠けギア369は、上述したように、第1の歯欠けギア368より所要の角度だけ遅れて第1の歯欠けギア368と同方向に回転する。そのため、第1の歯欠けギア368の第1の歯欠け部375が従動ギア357と対向する位置まで回転した時点で、第2の歯欠けギア369は、第3のギア部382が未だ従動ギア357と噛み合わされて回転を継続している。
【0097】
その後、第2の歯欠けギア369は、図19(a)(b)に示されるように、第3のギア部382と従動ギア357との噛み合いが終了し、第3の歯欠け部384が従動ギア357と対向する位置まで回転する。すると、第2の歯欠けギア369には、従動ギア357から回転駆動力が伝達されない。このとき、第2の歯欠けギア369のカム部381は、作動部材391の先端部392と圧接する位置が、湾曲部381dと第2の平坦部382bとの間に位置し、カム部381の偏心量が最も大きい死点を既に通過した位置となるよう設定されている。そのため、第2の歯欠けギア369には、第3のギア部382と従動ギア357との噛み合いが終了した時点で、カム部381の第2の平坦部381bと作動部材391の先端部392との圧接力によって、第2の歯欠けギア369を図19(a)中反時計回り方向に回転させる回転モーメントが作用する。その結果、第2の歯欠けギア369は、図19(b)に示されるように、カム部381の第2の平坦部381bの全面が作動部材391の先端部392と圧接した位置まで回転して停止する。
【0098】
このとき、作動部材391の先端部392は、第2の歯欠けギア369のカム部381によって押し下げられる。作動部材391は、図10中、時計回り方向に回転した位置となる。そのため、作動部材391の作動部394は、上方に回転して昇降アーム365を押し上げる。昇降アーム365が設けられた支持軸363は、図10中反時計回り方向に回転する。したがって、排出ローラ77の従動ローラ77aは、図12(b)に示されるように、駆動ローラ77bから離間した離間位置に移動する。
【0099】
なお、歯欠けギア367は、第1の歯欠けギア368が先に停止した後、第2の歯欠けギア369が遅れて第1の歯欠けギア368と同方向に回転して停止する。その間、コイルスプリング386は、停止した第1の歯欠けギア368に対して回転する第2の歯欠けギア369によって巻き締められる。
【0100】
このように、ソレノイド370がオン状態とされることで、排出ローラ77の従動ローラ77aは、図12(b)に示されるように、駆動ローラ77bから離間した離間位置に移動する。その後、駆動モータ321は、図15に示されるように、正転方向R1に回転駆動され、第1の搬送ローラ73及び搬送ローラ74,75は、図16の「3」に示されるように、正転方向に駆動されて原稿6が搬送される。一方、排出ローラ77の駆動ローラ77bは、排出方向に駆動される。
【0101】
その後、駆動モータ321は、図15の「4」に示されるように、一旦停止された後、正転方向に再度駆動される。このとき、駆動モータ321が一旦停止されたタイミングで、ソレノイド370を予め設定された時間だけオン状態とすることで、図19(b)に示す状態から図18(a)に示す状態へと復帰する。これに伴い、排出ローラ77の従動ローラ77aは、図12(a)に示されるように、駆動ローラ77bに圧接した位置へ移動する。
【0102】
その後、排出ローラ77が原稿6の後端を保持している間に駆動モータ321を一旦停止させた後、逆転方向に駆動させて原稿6を反転搬送路326へと搬送する。そして、プリレジセンサ329がオン状態となった後に予め設定された時間が経過した後、駆動モータ321を一旦停止させ、ソレノイド370をオンにして従動ローラ77aを駆動ローラ77bから離間させる。
【0103】
そして、図15の「5」に示されるように、プリレジセンサ329がオフ状態となった後にソレノイド370をオンにし、図19(b)に示す状態から図18(a)に示す状態へと復帰させる。これに伴い、排出ローラ77の従動ローラ77aは、図12(a)に示されるように、駆動ローラ77bに圧接した位置へ移動する。こうすることにより、原稿6は、排出ローラ77によって第1面を下にした状態で排出収容部76へと排出される。
【0104】
このように、図15の「3」に示されるように、原稿6の先端が搬送ローラ74に到達する以前に、駆動モータ321の回転方向が逆転方向R2から正転方向R1へ切り替えられ、排出ローラ77は、図12(b)に示されるように、従動ローラ77aが駆動ローラ77bから離間する。このとき、従動ローラ77aを回転自在に保持する保持部材364には、従動ローラ77aを駆動ローラ77bへ近づく方向に移動させる間隙ΔLが設けられている。そのため、従動ローラ77aを離間位置へと移動させる解放手段362を構成する部品自体の公差や部品の組立公差などが存在し、仮に、従動ローラ77aが開閉ユニット400の本体401に突き当たってしまう場合であっても、従動ローラ77aは、開閉ユニット400の本体401に突き当たっても負荷をかけない位置への移動が許容される。したがって、保持部材364の可動量を、狭い範囲でも大きく設定することが可能となり、駆動モータ321が正転方向R1に回転し、図16「3」に示されるように、排出ローラ77の駆動ローラ77bが排出方向に回転駆動される場合に、原稿6に駆動ローラ77bの搬送力が作用することが回避される。
【0105】
したがって、解放手段362は、ソレノイド370をオン/オフすることにより作動部材391を回転させ、排出ローラ77の従動ローラ77aを駆動ローラ77bから離間させることで、排出ローラ77の搬送力が原稿6に作用する状態を解放する。
【0106】
その際、排出ローラ77は、図12(b)に示されるように、従動ローラ77aが駆動ローラ77bから離間した離間位置に移動した場合であっても、従動ローラ77aが更に駆動ローラ77bから離間する方向に移動自在となっており、排出ローラ77の搬送力が原稿6に作用することが確実に回避される。
【0107】
また、この実施の形態では、図11に示されるように、開閉ユニット400が画像読取装置3の筐体31に対して開閉自在に装着されているため、通常の搬送経路325及び反転搬送経路326で原稿6のジャムが発生した場合であっても、原稿6の除去が容易に行える。また、排出ローラ77の従動ローラ77aは、駆動ローラ77側に位置しているが、当該従動ローラ77aが駆動ローラ77bから離間した状態であっても、更に駆動ローラ77bから離間する方向に移動自在となっているため、排出ローラ77の近傍で原稿6のジャムが発生しても、原稿6の除去が容易に行える。
【符号の説明】
【0108】
1…画像形成装置
1a…画像形成装置本体
3…画像読取装置
31…画像読取装置筐体
62…解放手段(移動手段)
71…ナジャーローラ
72…フィードローラ
72…第1の搬送ローラ
77…排出ローラ
77a…従動ローラ
77b…駆動排出ローラ
図1
図2
図3
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