特許第6637808号(P6637808)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6637808
(24)【登録日】2019年12月27日
(45)【発行日】2020年1月29日
(54)【発明の名称】使い捨ておむつ
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/44 20060101AFI20200120BHJP
   A61F 13/496 20060101ALI20200120BHJP
   G01N 27/00 20060101ALI20200120BHJP
【FI】
   A61F5/44 S
   A61F13/496
   G01N27/00 H
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-64252(P2016-64252)
(22)【出願日】2016年3月28日
(65)【公開番号】特開2017-176252(P2017-176252A)
(43)【公開日】2017年10月5日
【審査請求日】2018年11月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】390029148
【氏名又は名称】大王製紙株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104927
【弁理士】
【氏名又は名称】和泉 久志
(72)【発明者】
【氏名】澤井 麻子
【審査官】 松江 雅人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−52563(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3105756(JP,U)
【文献】 特開平9−294762(JP,A)
【文献】 特開2005−144074(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/44,13/42,13/496
G01N 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
透液性トップシートとバックシートとの間に吸収体が介在された使い捨ておむつにおいて、
前記吸収体の全長に亘って、排泄を検知するセンサーを挿入するためのセンサー挿入用空間部が形成されるとともに、前記センサー挿入用空間部を貫通して、一方端に設けられたセンサー固定部に前記センサーを固定した状態で他方端を引っ張ることにより前記センサーを前記センサー挿入用空間部に引き込む引き込み部材が配設されていることを特徴とする使い捨ておむつ。
【請求項2】
前記センサー挿入用空間部は、前記吸収体の幅方向中央部を非肌側から肌側に向けて窪ませた凹部からなる請求項1記載の使い捨ておむつ。
【請求項3】
前記センサー固定部は、前記センサーの先端部が着脱可能な粘着剤層によって構成されるか、前記センサーの先端部が係合可能な切り込みによって構成されている請求項1、2いずれかに記載の使い捨ておむつ。
【請求項4】
前記引き込み部材を前記センサーの引き込み長に応じて切り取り可能な切り取り線が、1つ又は部材長手方向に離間して複数形成されている請求項1〜3いずれかに記載の使い捨ておむつ。
【請求項5】
前記引き込み部材の一方端側の前記センサー固定部及び他方端側の端部のみに、剥離可能な剥離材で覆われた粘着剤層が設けられている請求項1〜4いずれかに記載の使い捨ておむつ。
【請求項6】
前記引き込み部材の全長に亘って、剥離可能な剥離材で覆われた粘着剤層が設けられるとともに、前記剥離材の一方端側に、前記センサー固定部に対応する部分の前記剥離材を切り取り可能な切り取り線が形成され、かつ前記剥離材の他方端側に、前記センサーの引き込み長に応じて前記剥離材を切り取り可能な切り取り線が1つ又は部材長手方向に離間して複数形成されている請求項1〜4いずれかに記載の使い捨ておむつ。
【請求項7】
前記引き込み部材に、前記センサーの引き込み長が識別可能な目印が1つ又は部材長手方向に離間して複数付されている請求項1〜6いずれかに記載の使い捨ておむつ。
【請求項8】
前記バックシート側から識別可能な本体用デザインがおむつ長手方向に離間して複数設けられるとともに、前記センサーを前記センサー挿入用空間部に引き込んだときに前記引き込み部材がおむつから突出する位置に、前記センサーの先端部が位置する前記本体用デザインに対応するデザインからなる引き込み部材用デザインが部材長手方向に離間して複数設けられている請求項1〜7いずれかに記載の使い捨ておむつ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、排泄を検知するセンサーが適切な位置に設置可能な使い捨ておむつに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、排尿による水分などを検知するセンサーをおむつに配置して、保護者や介護者に排泄を知らせるシステムが開発されている。このシステムは、排泄時に生じる湿気や水分等をセンサーが検知すると、発信器が作動して受信器がその情報を受け取り、アラーム等の手段で排泄があったことを知らせるものである。これにより、おむつに直接触れることなく排泄の有無を確認することができ、保護者や介護者の負担軽減が図れるとともに、衛生的で、かつ汚れたおむつが速やかに交換できるため、使用者の不快感の軽減やかぶれ等の肌トラブルの軽減も図れるようになる。
【0003】
このような排泄を検知するセンサーを備えた使い捨ておむつとしては、例えば下記特許文献1、2などを挙げることができる。下記特許文献1では、水分を吸収する吸収部を具備するおむつにおいて、水分を検知するセンサーを取り付け可能なセンサー取り付け部が吸収部内部に設けられてなるおむつが開示されている。また、下記特許文献2では、面状のセンサーを裏面シートの非肌当接面側に固定して使用する吸収性物品が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−33055号公報
【特許文献2】特開2015−27391号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1記載のおむつでは、センサーをおむつ(予備パッド本体)に配置するには、センサーを表面シートに設けられた切り込みから予備パッド本体の空間部に挿入することにより取り付けなければならないため、センサーが身体の丸みや動きに伴って柔軟に変形できるシート状に形成される場合には、表面シートに設けられた切り込みから予備パッド本体の空間部に挿入する際、途中で折れ曲がったり、センサーの先端がシートの繊維に引っ掛かったりして、おむつに配置するのが非常に困難であった。また、シート状のセンサーを予備パッド本体の空間部に挿入した後、この空間内をセンサーがずれないように、センサーと空間部がほぼ一致した大きさで形成されると考えられるため、使用者の性別による排尿位置の違いや、使用者の主な姿勢(臥位、立位、座位など)による尿の拡散範囲の違いなどによって、センサーを適切な位置に配置することができず、前記空間部が形成された一定の位置にした配置できないという問題があった。
【0006】
また、上記特許文献2記載の吸収性物品では、センサーを尿とりパッドの裏面シートに取り付ける手段(センサー固定手段)として、ホットメルト等の接着剤や両面テープ、面ファスナなど引き剥がし可能な固定手段が用いられているため、センサーの着脱が面倒であるとともに、繰り返しの使用により接着剤や両面テープの粘着力が低下してしまい、うまく固定できないおそれもあった。
【0007】
そこで本発明の主たる課題は、センサーをおむつの適切な位置に容易に配置できるようにするとともに、センサーの繰り返しの使用を簡単にした使い捨ておむつを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性トップシートとバックシートとの間に吸収体が介在された使い捨ておむつにおいて、
前記吸収体の全長に亘って、排泄を検知するセンサーを挿入するためのセンサー挿入用空間部が形成されるとともに、前記センサー挿入用空間部を貫通して、一方端に設けられたセンサー固定部に前記センサーを固定した状態で他方端を引っ張ることにより前記センサーを前記センサー挿入用空間部に引き込む引き込み部材が配設されていることを特徴とする使い捨ておむつが提供される。
【0009】
上記請求項1記載の発明では、吸収体の全長に亘ってセンサー挿入用空間部が形成されるとともに、このセンサー挿入用空間部を貫通して、排泄を検知するセンサーを引き込むための引き込み部材が配設されている。従って、前記引き込み部材の一方端に設けられたセンサー固定部に前記センサーの先端部を固定した状態で、引き込み部材の他方端を引っ張ることにより、前記センサーをセンサー挿入用空間部の適切な位置に容易に配置することができるようになる。また、前記センサーは、先端部を前記引き込み部材の固定部に固定するだけなので、使用後は、センサーをセンサー挿入用空間部から引き抜いて前記固定部から取り外すだけで簡単に繰り返し使用できるようになる。
【0010】
請求項2に係る本発明として、前記センサー挿入用空間部は、前記吸収体の幅方向中央部を非肌側から肌側に向けて窪ませた凹部からなる請求項1記載の使い捨ておむつが提供される。
【0011】
上記請求項2記載の発明では、前記センサー挿入用空間部として、吸収体の幅方向中央部を非肌側から肌側に向けて窪ませた凹部からなるものとしているため、センサーによる排泄の検知がしやすくなるとともに、センサーによる装着時の違和感が軽減できるようになる。
【0012】
請求項3に係る本発明として、前記センサー固定部は、前記センサーの先端部が着脱可能な粘着剤層によって構成されるか、前記センサーの先端部が係合可能な切り込みによって構成されている請求項1、2いずれかに記載の使い捨ておむつが提供される。
【0013】
上記請求項3記載の発明では、前記センサー固定部にセンサーを固定する構造として、センサーの先端部が着脱可能な粘着剤層によって構成するか、センサーの先端部が係合可能な切り込みによって構成している。これによって、センサーをセンサー固定部に容易に着脱でき、センサーの繰り返し使用が簡単に行えるようになる。
【0014】
請求項4に係る本発明として、前記引き込み部材を前記センサーの引き込み長に応じて切り取り可能な切り取り線が、1つ又は部材長手方向に離間して複数形成されている請求項1〜3いずれかに記載の使い捨ておむつが提供される。
【0015】
上記請求項4記載の発明では、前記センサー固定部に固定したセンサーをセンサー挿入用空間部に引き込んだとき、センサーがどの位置まで引き込まれたか目印的な役割を果たすとともに、引き込み部材のおむつからはみ出た部分を切り取るため、前記引き込み部材をセンサーの引き込み長に応じて切り取り可能な切り取り線が、1つ又は部材長手方向に離間して複数形成されている。
【0016】
請求項5に係る本発明として、前記引き込み部材の一方端側の前記センサー固定部及び他方端側の端部のみに、剥離可能な剥離材で覆われた粘着剤層が設けられている請求項1〜4いずれかに記載の使い捨ておむつが提供される。
【0017】
上記請求項5記載の発明では、前記引き込み部材の一方端側の前記センサー固定部及び他方端側の端部のみに、剥離可能な剥離材で覆われた粘着剤層を設け、これらの中間には前記粘着剤層を設けないようにしている。このため、一方端側の粘着剤層は、前記センサーの先端部を固定するセンサー固定部として利用でき、他方端側の粘着剤層は、センサーをセンサー挿入用空間部に設置した後、引き込み部材をおむつに固定する固定部として利用することができるようになる。
【0018】
請求項6に係る本発明として、前記引き込み部材の全長に亘って、剥離可能な剥離材で覆われた粘着剤層が設けられるとともに、前記剥離材の一方端側に、前記センサー固定部に対応する部分の前記剥離材を切り取り可能な切り取り線が形成され、かつ前記剥離材の他方端側に、前記センサーの引き込み長に応じて前記剥離材を切り取り可能な切り取り線が1つ又は部材長手方向に離間して複数形成されている請求項1〜4いずれかに記載の使い捨ておむつが提供される。
【0019】
上記請求項6記載の発明では、前記引き込み部材の全長に亘って、剥離可能な剥離材で覆われた粘着剤層が設けられるとともに、前記剥離材の一方端側に、前記センサー固定部に対応する部分の剥離材を切り取り可能な切り取り線が形成され、かつ前記剥離材の他方端側に、前記センサーの引き込み長に応じて剥離材を切り取り可能な切り取り線が1つ又は部材長手方向に離間して複数形成されている。このため、センサーの引き込み長に応じた適切な位置まで剥離材を剥がして粘着剤層を露出させ、この粘着剤層で引き込み部材をおむつに固定できるようになる。
【0020】
請求項7に係る本発明として、前記引き込み部材に、前記センサーの引き込み長が識別可能な目印が1つ又は部材長手方向に離間して複数付されている請求項1〜6いずれかに記載の使い捨ておむつが提供される。
【0021】
上記請求項7記載の発明では、前記引き込み部材に、前記センサーの引き込み長が識別可能な目印を付しておくことにより、引き込み部材の他方端を引っ張ってセンサーをセンサー挿入用空間部に引き込んだときに、センサーの先端がどこに位置しているのかが一目で判るようになる。
【0022】
請求項8に係る本発明として、前記バックシート側から識別可能な本体用デザインがおむつ長手方向に離間して複数設けられるとともに、前記センサーを前記センサー挿入用空間部に引き込んだときに前記引き込み部材がおむつから突出する位置に、前記センサーの先端部が位置する前記本体用デザインに対応するデザインからなる引き込み部材用デザインが部材長手方向に離間して複数設けられている請求項1〜7いずれかに記載の使い捨ておむつが提供される。
【0023】
上記請求項8記載の発明では、おむつ本体にバックシート側から識別可能な本体用デザインを設けるとともに、センサーをセンサー挿入用空間部に引き込んだときに前記引き込み部材がおむつから突出する位置に、前記センサーの先端部が位置する本体用デザインに対応するデザインからなる引き込み部材用デザインを設けるようにしている。このため、引き込み部材がおむつから突出する部分に所定のデザインが現れたとき、センサーがこれに対応する本体用デザインが付された部分に位置していることが一目で判るようになる。
【発明の効果】
【0024】
以上詳説のとおり本発明によれば、センサーをおむつの適切な位置に容易に配置できるとともに、センサーの繰り返しの使用が簡単にできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明に係る使い捨ておむつ1の製品状態外観図である。
図2】展開状態での組立図である。
図3】外装シート20の展開図である。
図4】吸収性本体10の平面図である。
図5図4のV−V線矢視図である。
図6図4のVI−VI線矢視図である。
図7】センサー30の設置要領(その1)を示す使い捨ておむつ1の展開図である。
図8】センサー30の設置要領(その2)を示す使い捨ておむつ1の展開図である。
図9】変形例に係る引き込み部材32の平面図である。
図10】変形例に係る引き込み部材32を示す、(A)は平面図、(B)は側面図である。
図11】(A)、(B)は、変形例に係る引き込み部材32の組立図である。
図12】変形例に係る使い捨ておむつ1の外面側の展開図である。
図13】他の形態例に係る吸収性本体10の断面図である。
図14】他の形態例に係る使い捨ておむつ1Aの展開図である。
図15】(A)、(B)は、センサー固定部33を切り込みによって構成した場合の固定要領を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
〔吸収性物品の基本構成〕
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。本書において、「長手方向」とは使い捨ておむつ1の前側と後側を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは長手方向と直交する方向(使い捨ておむつ1の展開時の左右方向)を意味する。
【0027】
図1乃至図5に示されるように、本使い捨ておむつ1(以下、単におむつともいう。)は、不織布などからなる透液性トップシート11と、ポリエチレン等からなる防水シート12との間に、綿状パルプなどの吸収体13を介在させるとともに、肌面側の両側部にそれぞれおむつ長手方向に沿って肌側に起立する左右一対の立体ギャザーBS、BSが形成された吸収性本体10と、この吸収性本体10の外面側(非肌側)に一体的に設けられ、おむつのバックシートを構成する外装シート20とからなり、製品状態で前記外装シート20の前身頃と後身頃とが両側部において接合されることによりウエスト開口部及び左右一対のレッグ開口部が形成された構造のパンツ型のおむつである。
【0028】
以下、更に各構成部材について具体的に詳述する。
【0029】
(外装シート20)
先ず最初に、外装シート20の構造の一例について図3に基づいて詳述すると、
前記外装シート20は、上層不織布20A及び下層不織布20Bからなる2層構造の不織布シートとされ、前記上層不織布20Aと下層不織布20Bとの間に各種弾性部材が配設され、伸縮性が付与されている。平面形状は、中間両側部に夫々脚部開口を形成するための凹状の脚回りカットライン29により、全体として擬似砂時計形状を成している。
【0030】
本発明に係る外装シート20においては、前記弾性部材として、図3に示される展開形状において、前記ウエスト開口部回り23に配置されたウエスト部弾性部材24,24…と、前身頃及び後身頃に、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配置された複数の腰回り弾性部材群25,25…とを備えるものである。なお、前記脚回りカットライン29に沿って実質的に連続する、所謂脚回り弾性部材を設けてもよい。
【0031】
前記ウエスト部弾性部材24,24…は、前身頃と後身頃とが接合された脇部接合縁21、22の範囲の内、ウエスト開口縁近傍に上下方向に間隔をおいて配設された複数条の糸ゴム状弾性部材であり、身体のウエスト部回りを締め付けるように伸縮力を与えることによりおむつを身体に装着するためのものである。このウエスト部弾性部材24は、図示例では糸ゴムを用いたが、例えばテープ状の伸縮部材を用いてもよい。
【0032】
前記腰回り弾性部材群25,25…は、脇部接合縁21、22の内、概ね上部から下部までの範囲に亘り、上下方向に間隔をおいて水平方向に沿って配設された糸ゴム状の弾性部材であり、前身頃及び後身頃の腰回り部分に夫々水平方向の伸縮力を与え、おむつを身体に密着させるためのものである。なお、前記ウエスト部弾性部材24、24…と腰回り弾性部材群25、25…との境界は必ずしも明確でなくてよい。例えば、前身頃及び後身頃に上下方向に間隔をおいて水平方向に配置された弾性部材の内、数は特定できなくても、上部側の何本かがウエスト部弾性部材として機能し、残りの弾性部材が腰回り弾性部材として機能していればよい。
【0033】
(吸収性本体10)
吸収性本体10は、図4及び図5に示されるように、不織布などからなる透液性トップシート11と、ポリエチレン等からなる防水シート12との間に、綿状パルプなどの吸収体13を介在させた構造とされ、体液を吸収保持するものである。
【0034】
前記吸収体13は、図示例では平面形状を略方形状として成形されたものが使用され、その幅寸法は股間部への当たりによって着用者にゴワ付き感を与えない寸法幅となっている。この吸収体13は、形状保持と透液性トップシート11を透過した体液の拡散性向上のためにクレープ紙や不織布などからなる被包シート14によって囲繞されている。なお、前記吸収体13としては、嵩を小さくできるエアレイド吸収体を用いるのが望ましい。
【0035】
前記吸収体13の表面側(肌当接面側)を覆う透液性トップシート11としては、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維は、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、ドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性トップシート11に多数の透孔を形成した場合には、尿などが速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。前記透液性トップシート11は、吸収体13の側縁部を巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在している。
【0036】
前記吸収体13の裏面側(非肌当接面側)を覆う防水シート12は、ポリエチレンまたはポリプロピレンなどの不透液性プラスチックシートが用いられるが、近年はムレ防止の点から透湿性を有するものが好適に用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。
【0037】
前記吸収性本体10の肌面側の両側部にそれぞれ、おむつ長手方向に沿って肌側に起立する左右一対立体ギャザーBSが形成されている。前記立体ギャザーBSを形成するギャザー不織布15は、図5及び図6に示されるように、折返しによって二重シートとした不織布が用いられ、前記透液性トップシート11によって巻き込まれた吸収体13の側縁部をさらにその上側から巻き込んで吸収体13の裏面側まで延在して接着されている。より具体的には、前記ギャザー不織布15は、おむつの長手方向中間部では、図5に示されるように、立体ギャザーBS形成部分を残し、幅方向中間部から吸収体13の裏面側に亘る範囲がホットメルト接着剤等によって接着され、また長手方向前後端部では、図6に示されるように、前記幅方向中間部から一方側端縁までの区間が吸収体13の裏面側に亘る範囲で接着されるとともに、前記立体ギャザーBSを形成する部分を吸収体13の上面部にて折り畳むようにしながらホットメルト接着剤等により接着している。
【0038】
前記二重シート不織布によって形成されたギャザー不織布15の内部には、起立先端側部分におむつ長手方向に沿って1本又は複数本の、図示例ではギャザー起立方向に間隔をあけて複数本の糸状弾性伸縮部材16、16…が配設されている。前記糸状弾性伸縮部材16、16…は、製品状態において図5に示されるように、弾性伸縮力によりギャザー不織布15を肌側に起立させて立体ギャザーBSを形成するためのものである。
【0039】
前記防水シート12は、両側部が前記二重シート状のギャザー不織布15の内部まで進入し、図5に示されるように、立体ギャザーBSの下側(起立基端側)において防漏壁を構成するようになっている。前記防水シート12は、立体ギャザーBSの肌当たりを良くするため、ギャザー不織布15の折返し端側に若干の幅で二重シート状のギャザー不織布15、15のみからなる部分を残して、立体ギャザーBSの先端付近まで延在している。かかる防水シート12としては、排便や尿などの褐色が出ないように不透明のものを用いるのが望ましい。不透明化としては、プラスチック中に、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、ホワイトカーボン、クレイ、タルク、硫酸バリウムなどの顔料や充填材を内添してフィルム化したものが好適に使用される。
【0040】
前記糸状弾性伸縮部材16としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。また、外側から見え難くするため、太さは310〜940dtex、テンションは自然長を100%としたときの伸長率が250〜290%(2.5倍〜2.9倍)として配設するのがよい。なお、糸状弾性伸縮部材に代えて、ある程度の幅を有するテープ状弾性伸縮部材を用いるようにしてもよい。
【0041】
前述のギャザー不織布15を構成する素材繊維も前記透液性トップシート11と同様に、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、アミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法により得られた不織布を用いることができるが、特にはムレを防止するために坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。さらに前記ギャザー不織布15については、尿などの透過を防止するとともに、カブレを防止しかつ肌への感触性(ドライ感)を高めるために、シリコン系、パラフィン金属系、アルキルクロミッククロイド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いるのが望ましい。
【0042】
(センサー引き込み構造について)
本使い捨ておむつ1では、図4に示されるように、吸収体13の全長に亘って、排泄を検知するセンサー30(図7参照。)を挿入するためのセンサー挿入用空間部31が形成されるとともに、前記センサー挿入用空間部31を貫通して、一方端に設けられたセンサー固定部33に前記センサー30を固定した状態で他方端を引っ張ることにより、センサー30をセンサー挿入用空間部31に引き込む引き込み部材32が配設されている。
【0043】
これによって、前記引き込み部材32の一方端に設けられたセンサー固定部33にセンサー30の先端部を固定した状態で、引き込み部材32の他方端を引っ張ることにより、前記センサー30をセンサー挿入用空間部31の適切な位置に配置することができるようになる。また、前記センサー30は、先端部を引き込み部材32のセンサー固定部33に固定するだけなので、使用後は、センサー30を引っ張ってセンサー挿入用空間部31から引き抜いた後、センサー固定部33から取り外すだけで簡単に繰り返して使用できるようになる。
【0044】
前記センサー30としては、2以上に配列した電極間の抵抗値や静電容量の変化を検知するもの、湿度を検知するもの、臭いを検知するものなど、排尿や排便などの排泄が検知できるものであれば公知のセンサーを広く用いることができる。前記センサー30の形状としては、先端部に設けられた検知機能を有するセンサ本体と、このセンサ本体に接続されるとともに挿入状態でおむつ外部まで延びる、前記センサ本体で検知した信号を外部に伝送する伝送手段とからなるものなどを挙げることができる。前記センサ本体の大きさとしては、おむつ設置時におむつ長手方向に対応する長さが20〜40mm、おむつ幅方向に対応する幅が5〜15mm、おむつ厚み方向に対応する厚みが2〜8mm程度のものが一般的であり、一例を挙げれば、長さ30mm×幅10mm×厚み5mmのものを用いることができる。
【0045】
前記センサー挿入用空間部31は、図5及び図6に示されるように、吸収体13の幅方向中央部を非肌側から肌側に向けて窪ませた凹部からなるのが好ましい。これによって、このセンサー挿入用空間部31に挿入されたセンサー30による排泄の検知がしやすくなるとともに、センサー30と透液性トップシート11との間に少なくとも被包シート14が介在するので、センサー30による装着時の違和感が軽減できるようになる。
【0046】
図示例のセンサー挿入用空間部31の構造について更に詳しく説明すると、前記センサー挿入用空間部31は、吸収体13の幅方向中央部に全長に亘って形成された吸収体13の表裏を貫通するスリット17の両側面及び前記スリット17の肌側を覆う被包シート14に沿って吸収体13の非肌側を被包する被包シート14が断面コの字形に配設された部分と、前記被包シート14の非肌側に配設された防水シート12とで囲まれた空間部分によって構成されている。前記防水シート12は、前記センサー挿入用空間部31の両側において長手方向に沿って被包シート14の非肌側にホットメルト接着剤やヒートシールなどの接合手段によって接合されている。また、スリット17において吸収体13の肌側を覆う被包シート14と非肌側を覆う被包シート14との積層部分がホットメルト接着剤やヒートシールなどの接合手段によって接合されている。
【0047】
前記センサー挿入用空間部31は、吸収体13の幅方向中央部に長手方向の全長に亘って直線状に形成するのが好ましい。すなわち、前記センサー挿入用空間部31は、吸収体13の前端縁と後端縁を長手方向に貫通して真っ直ぐに形成されている。これによって、前記センサー挿入用空間部31に引き込み部材32を配置したとき、前記引き込み部材32の両端をそれぞれ吸収体13の前端縁及び後端縁から突出させることができるようになる。
【0048】
前記センサー挿入用空間部31の断面形状は、横長の略長方形状とされ、吸収体13の全長に亘ってほぼ同一の形状を成している。断面の大きさは、前記センサー30が挿入可能な大きさで形成され、具体的には、センサー30を挿入しやすくするとともに、装着時のセンサー30のズレを防止するため、幅寸法が8〜20mm、高さ寸法(吸収体13の厚み方向の寸法)が4〜10mm程度とするのが好ましい。
【0049】
次いで、前記引き込み部材32について説明すると、前記引き込み部材32は、プラスチックフィルム、不織布、織布などからなり、可撓性に富むとともに、伸縮性が低く、センサー30の引き込み時に破断しないある程度の引張強度を備えた、等幅帯状の細長部材によって形成されている。
【0050】
前記引き込み部材32の幅寸法は、前記センサー挿入用空間部31の幅寸法より小さく形成され、概ね5〜18mmとするのがよい。前記引き込み部材32が不織布からなる場合、不織布の目付は10〜60g/mのものを用いるのが好ましい。一方、前記引き込み部材32がフィルムからなる場合、フィルムの厚みは30〜80μmのものを用いるのがよい。また、前記引き込み部材32の引張強度としては、15N/50mm以上備えたものを用いるのが望ましい。
【0051】
前記引き込み部材32は、おむつの使用前では、図7に示されるように、両端がセンサー挿入用空間部31の前端及び後端から延出するように、前記センサー挿入用空間部31を貫通して、吸収体13の長手寸法より長く形成されている。また、前記引き込み部材32は、長手方向に連続する吸収性本体の連続体を個々の吸収性本体10に裁断する際などの製造上の理由から、吸収性本体10(透液性トップシート11及び防水シート12)の長手寸法とほぼ同等に形成するのが望ましい。更に、センサー30の固定や引き込み時の摘み易さなどを考慮して吸収性本体10の前端及び後端から延出するように形成してもよい。この場合には、おむつの使用前では、前記引き込み部材32の両端部が使い捨ておむつ1の肌当接面側に露出するようになる。
【0052】
前記引き込み部材32の一方端、図7に示される例では前側端には、前記センサー30を固定するためのセンサー固定部33が形成されている。前記センサー固定部33は、図10に示されるように、前記センサー30の先端部が着脱可能な粘着剤層によって構成してもよいし、図15に示されるように、前記センサー30の先端部が係合可能な部材長手方向に長い細長の切り込み33aによって構成してもよい。前記切り込み33aの場合の固定方法は、例えば、図15(A)に示されるように、センサー30の幅が切り込み33aの長手方向に一致する向きでセンサー30を切り込み33aに挿通し、センサー本体30aが切り込み33aを貫通し伝送手段30bと切り込み33aとが係合した状態で、センサー30を約90°回転させ、センサー本体30aと伝送手段30bとの段差部を切り込み33aに引っ掛けることにより、同図15(B)に示されるように、センサー30を引き込み部材32に固定する。従って、センサー30の伝送手段30bの太さ(センサー本体30aの幅方向の長さ)は、前記切り込み33aの幅寸法以下とするのが好ましい。前記切り込み33aは、引き込み部材32の一方端から部材長手方向に5〜10mm離間した位置の幅方向中央部から他方端側に向けて長く形成されている。前記切り込み33aの大きさとしては、長さが5〜15mm、幅が2〜8mm程度が好ましい。前記センサー固定部33が粘着剤層からなる場合、この粘着剤層は、おむつ使用前では剥離可能な剥離材によって覆われている。
【0053】
前記センサー固定部33にセンサー30の先端部を固定した状態で、引き込み部材32の他方端(図7に示される例では後側端)を引っ張ることにより、図8に示されるように、前記センサー30がセンサー挿入用空間部31に引き込まれるようになっている。前記引き込み部材32の長さが吸収性本体10の長さとほぼ同等に形成される場合、引き込み部材32の端部が透液性トップシート11及び防水シート12に覆われているが、透液性トップシート11や防水シート12の非接着部分をめくったり、引き込み部材32の端部を摘み出すことによって、センサー30の固定及び引き込み部材32の引っ張りを行うようにする。
【0054】
前記引き込み部材32には、図8に示されるように、センサー30の所定の引き込み長に応じて、該引き込み部材32を切り取り可能な切り取り線34が形成されるのが好ましい。前記切り取り線34で引き込み部材32を切り取ることにより、吸収性本体10の後端から突出した余分な部分を取り除くことができ、使用時に邪魔にならずに済むようになる。また、前記切り取り線34を目印として、センサー挿入用空間部31に引き込んだセンサー30がどこに位置しているのかを把握することができるようになり、センサー30を適切な位置に配置することが可能となる。
【0055】
前記切り取り線34は、引き込み部材32の全幅に亘って設けられたミシン目、圧搾線などの易引き裂き部であり、特にタイ:カット=1〜5mm:2〜5mmのミシン目であることが望ましい。また、目印的な役割を明確にするため、前記切り取り線34に沿って着色を施すのが好ましい。
【0056】
前記切り取り線34は、図8に示されるように、引き込み部材32に対して1箇所のみに設けてもよいし、図9に示されるように、部材長手方向に離間して複数箇所に設けてもよい。前記切り取り線34を複数箇所に設ける場合、引き込み部材32の部材長手方向の中央部に1箇所と、その前後にそれぞれ2〜5cmの間隔で1箇所又は複数箇所設けるのが好ましい。図9の例では3箇所に形成している。複数箇所に形成した場合には、使用者の性別や体型、主な姿勢の違いなどに基づいて、センサー30をより適切な位置に配置することが可能となり、より一層排泄を検知しやすくなるので好ましい。
【0057】
また、前記引き込み部材32の変形例として、図10に示されるように、引き込み部材32の一方端側のセンサー固定部33及び他方端側の端部のみに、それぞれ剥離可能な剥離材37、38で覆われた粘着剤層35、36を設けるようにしてもよい。これにより、一方端側の粘着剤層35は、剥離材37を剥がしてセンサー30の先端部を固定するセンサー固定部33として利用でき、他方端側の粘着剤層36は、センサー挿入用空間部31にセンサー30を引き込んだ後、剥離材38を剥がしておむつに固定する固定部として利用できるようになる。なお、図10では、他方端側の粘着剤層36と一方端側のセンサー固定部33を構成する粘着剤層35とを同一の面、すなわち引き込み部材32の肌側面に設けているが、他方端側の粘着剤層36をおむつに固定しやすくするため、一方端側の粘着剤層35とは逆の面、すなわち引き込み部材32の非肌側面に設けるようにしてもよい。
【0058】
更に、前記引き込み部材32の他の変形例として、図11に示されるように、引き込み部材32の全長に亘って、剥離可能な剥離材40で覆われた粘着剤層39を設けるとともに、この剥離材40の一方端側に、前記センサー固定部33に対応する部分の剥離材40を切り取り可能な切り取り線41を形成し、かつ剥離材40の他方端側に、センサー30の引き込み長に応じて剥離材40を切り取り可能な切り取り線42を形成したものとしてもよい。前記他方端側の切り取り線42は、同図11(A)に示されるように、1箇所でもよいし、同図11(B)に示されるように、複数箇所でもよい。これにより、センサー30の引き込み長に応じた適切な位置まで剥離材40を剥がして粘着剤層39を露出させ、この露出した粘着剤層39によっておむつに固定できるようになる。
【0059】
前記粘着剤層35、36、39を構成する粘着剤としては、たとえばスチレン系ポリマー、粘着付与剤、可塑剤のいずれかが主成分であるものが好適に使用される。前記スチレン系ポリマーとしては、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソブチレン−スチレン共重合体等が挙げられるが、これらのうち1種のみを使用しても、二種以上のポリマーブレンドであってもよい。この中でも熱安定性が良好であるという点で、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンブロック共重合体が好ましい。また、前記粘着付与剤および可塑剤としては、常温で固体のものを好ましく用いることができ、粘着付与剤ではたとえばC5系石油樹脂、C9系石油樹脂、ジシクロペンタジエン系石油樹脂、ロジン系石油樹脂、ポリテルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂等が挙げられ、前記可塑剤では例えば、リン酸トリフレシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等のモノマー可塑剤の他、ビニル重合体やポリエステルのようなポリマー可塑剤が挙げられる。
【0060】
また、他の変形例に係る使い捨ておむつ1として、図12に示されるように、おむつのバックシートを構成する外装シート20側から識別可能な本体用デザイン43、43…がおむつ長手方向に離間して複数設けられるとともに、前記センサー30をセンサー挿入用空間部31に引き込んだときに前記引き込み部材32の他方端側が使い捨ておむつ1の後側端から突出する位置に、センサー30の先端部が位置する前記本体用デザイン43に対応するデザインからなる引き込み部材用デザイン44が部材長手方向に離間して複数設けられるようにすることができる。
【0061】
図12に基づいてより詳細に説明すると、前記本体用デザイン43は、使い捨ておむつ1を外装シート20側から直接的又は外装シート20を透かして間接的に視認可能なように、外装シート20の外面又はこれより内側の部材に印刷されている。前記本体用デザイン43は、図示例では前側から順に43a、43b、43cの3つのデザインが設けられている。これら3つのデザイン43a、43b、43cは、同一の形状及び色彩を有していてもよいし、形状及び色彩のいずれか一方又は両方が異なるようにしてもよい。また、前記引き込み部材32の非肌面には、前記センサー30を引き込んだときに引き込み部材32がおむつの後側端から突出する位置、すなわち外装シート20の後側端から突出する外面側から直接目視できる位置に、センサー30の先端部が位置する本体用デザイン43に対応する形状及び色彩からなる引き込み部材用デザイン44が、前記本体用デザイン43a、43b、43cの間隔と同じ間隔で部材長手方向に離間して設けられている。図示例では、センサー30の先端部が前側から2番目の本体用デザイン43bに位置しているため、おむつ後端から突出する引き込み部材32のうち、外装シート20の後側端に近い位置に、本体用デザイン43bに対応する引き込み部材用デザイン44bが設けられている。これにより、センサー30がおむつのどこに位置しているのかが一目で判るようになる。
【0062】
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、前記センサー挿入用空間部31は、吸収体13の幅方向中央部に表裏を貫通するスリット17を形成することにより構成していたが、図13に示されるように、吸収体13の全長に亘って幅方向中央部に非肌側から肌側に向けて窪む凹部18を形成し、この凹部18に沿って配設された吸収体13の非肌側を被包する断面コの字形の被包シート14と防水シート12とで囲まれた空間部分によって構成してもよい。前記凹部18は、平坦な吸収体13を非肌側から圧搾することにより窪ませたものでもよいが、吸収体13の積繊時に、幅方向中央部を長手方向の全長に亘って薄く積繊することにより形成したものの方が、おむつ装着時の肌当たりが柔らかくなるので好ましい。
【0063】
(2)上記形態例では、吸収性本体10と外装シート20とからなるパンツ型の使い捨ておむつ1を例に挙げ説明したが、図14に示されるように、被包シート14Aによって囲繞された吸収体13Aと、該吸収体13Aの肌側を覆うように配設された透液性トップシート11Aと、前記吸収体13Aの非肌側に配設され、少なくとも吸収体13Aの全面積を覆うように配設されたポリエチレン等からなる防水シート12Aと、この防水シート12Aの非肌側に設けられた不織布からなるとともに、おむつ外形を画成するバックシート20Aと、おむつ背側両側部に設けられた機械接合式のファスニングテープ19とから主に構成されたテープ式の使い捨ておむつ1Aでも同様に適用できる。このテープ式の使い捨ておむつ1Aの場合、吸収体13Aの前後端部又はその近傍の透液性トップシート11Aに、引き込み部材32の両端部を肌当接面側に突出させるための切り込み11a、11aが形成され、この切り込み11aから引き込み部材32の先端部を摘み出すようにして、センサー30の固定及びセンサー30の引き込みを行う。
【0064】
(3)上記形態例では、引き込み部材32のおむつ前側端部にセンサー固定部33を形成し、おむつ後側端部を引っ張ることによりセンサー30をセンサー挿入用空間部31に引き込むようにしていたが、引き込み部材32のおむつ後側端部にセンサー固定部33を形成し、おむつ前側端部を引っ張ることによりセンサー30をセンサー挿入用空間部31に引き込むようにしてもよい。
【符号の説明】
【0065】
1…使い捨ておむつ、10…吸収性本体、11…透液性トップシート、12…防水シート、13…吸収体、14…被包シート、15…ギャザー不織布、16…糸状弾性伸縮部材、17…スリット、18…凹部、20…外装シート、30…センサー、31…センサー挿入用空間部、32…引き込み部材、33…センサー固定部、34…切り取り線、35・36…粘着剤層、37・38…剥離材、39…粘着剤層、40…剥離材、41・42…切り取り線、43…本体用デザイン、44…引き込み部材用デザイン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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