特許第6730972号(P6730972)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6730972情報制御プログラム、情報制御方法および端末装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6730972
(24)【登録日】2020年7月7日
(45)【発行日】2020年7月29日
(54)【発明の名称】情報制御プログラム、情報制御方法および端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/0484 20130101AFI20200716BHJP
【FI】
   G06F3/0484
【請求項の数】11
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2017-204046(P2017-204046)
(22)【出願日】2017年10月20日
(65)【公開番号】特開2019-79152(P2019-79152A)
(43)【公開日】2019年5月23日
【審査請求日】2018年2月15日
【審判番号】不服2018-13812(P2018-13812/J1)
【審判請求日】2018年10月17日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉崎 義樹
【合議体】
【審判長】 稲葉 和生
【審判官】 ▲吉▼田 耕一
【審判官】 野崎 大進
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−207312(JP,A)
【文献】 特表2015−505116(JP,A)
【文献】 特開2015−197822(JP,A)
【文献】 特開2014−149819(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/64895(WO,A1)
【文献】 特開平11−327433(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置の表示画面に触れる所定の操作として、前記表示画面をダブルタップすることにより前記表示画面に触れた状態であって、前記表示画面に触れている接触位置において静止した状態から前記表示画面をなぞる操作が行われたと判定されている状態において、前記所定の操作が行われたことにより前記表示画面に触れた状態であって、前記表示画面に触れている接触位置において静止した状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する判定手順と、
前記判定手順により維持操作が行われていると判定された場合には、前記維持操作が行われている間、前記所定の操作に応じて開始される変更動作であって、前記表示画面に表示されるコンテンツの表示態様を変更する変更動作を継続する情報制御手順と
をコンピュータに実行させ
前記情報制御手順は、前記変更動作として、前記コンテンツに対するズームイン動作またはズームアウト動作、前記コンテンツに対する回転動作、前記コンテンツが表示される明るさを変更する変更動作、前記コンテンツが表示されるコントラストを変更する変更動作、前記コンテンツの表示態様を2次元表示から3次元表示へ変更する変更動作または3次元表示から2次元表示へ変更する変更動作の少なくともいずれかを継続する
処理であることを特徴とする情報制御プログラム。
【請求項2】
前記情報制御手順は、前記維持操作により前記表示画面に触れられている態様に基づいて、前記変更動作を継続する
処理であることを特徴とする請求項1に記載の情報制御プログラム。
【請求項3】
前記情報制御手順は、前記判定手順により前記維持操作が終了したと判定された場合には、前記変更動作を終了する
処理であることを特徴とする請求項1または2に記載の情報制御プログラム。
【請求項4】
前記情報制御手順は、前記所定の操作が行われた操作速度に応じた速さで、前記変更動作を継続する
処理であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の情報制御プログラム。
【請求項5】
前記情報制御手順は、前所定の操作として、前記表示画面をなぞる操作が行われたと判定されている状態において、前記所定の操作が行われたことにより前記表示画面に触れた状態であって、前記表示画面に触れている接触位置において静止した状態を維持する維持操作が行われていると判定された場合には、前記なぞる操作の操作速度に応じた速さで、前記変更動作を継続する
処理であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の情報制御プログラム。
【請求項6】
前記情報制御手順は、前記維持操作により前記表示画面に触れられている強さに応じた速さで、前記変更動作を継続する
処理であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の情報制御プログラム。
【請求項7】
前記情報制御手順は、前記判定手順により維持操作が行われていると判定された場合には、前記変更動作として、前記所定の操作に含まれる維持操作が行われた位置を中心として動作される変更動作を、前記維持操作が行われている間継続する
処理であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の情報制御プログラム。
【請求項8】
前記情報制御手順は、前記所定の操作に含まれる維持操作が行われている位置を中心として動作されるズームイン動作またはズームアウト動作を、前記維持操作が行われている間継続する
処理であることを特徴とする請求項に記載の情報制御プログラム。
【請求項9】
前記情報制御手順は、前記変更動作を継続している間に、前記維持操作から所定の操作へと移行された場合には、前記変更動作から前記変更動作に基づく変更動作へと切り替える
処理であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の情報制御プログラム。
【請求項10】
端末装置が実行する情報制御方法であって、
前記端末装置の表示画面に触れる所定の操作として、前記表示画面をダブルタップすることにより前記表示画面に触れた状態であって、前記表示画面に触れている接触位置において静止した状態から前記表示画面をなぞる操作が行われたと判定されている状態において、前記所定の操作が行われたことにより前記表示画面に触れた状態であって、前記表示画面に触れている接触位置において静止した状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する判定工程と、
前記判定工程により維持操作が行われていると判定された場合には、前記維持操作が行われている間、前記所定の操作に応じて開始される変更動作であって、前記表示画面に表示されるコンテンツの表示態様を変更する変更動作を継続する情報制御工程と
を含み、
前記情報制御工程は、前記変更動作として、前記コンテンツに対するズームイン動作またはズームアウト動作、前記コンテンツに対する回転動作、前記コンテンツが表示される明るさを変更する変更動作、前記コンテンツが表示されるコントラストを変更する変更動作、前記コンテンツの表示態様を2次元表示から3次元表示へ変更する変更動作または3次元表示から2次元表示へ変更する変更動作の少なくともいずれかを継続する
処理であることを特徴とする情報制御方法。
【請求項11】
端末装置であって、
前記端末装置の表示画面に触れる所定の操作として、前記表示画面をダブルタップすることにより前記表示画面に触れた状態であって、前記表示画面に触れている接触位置において静止した状態から前記表示画面をなぞる操作が行われたと判定されている状態において、前記所定の操作が行われたことにより前記表示画面に触れた状態であって、前記表示画面に触れている接触位置において静止した状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する判定部と、
前記判定部により維持操作が行われていると判定された場合には、前記維持操作が行われている間、前記所定の操作に応じて開始される変更動作であって、前記表示画面に表示されるコンテンツの表示態様を変更する変更動作を継続する情報制御部と
を備え、
前記情報制御部は、前記変更動作として、前記コンテンツに対するズームイン動作またはズームアウト動作、前記コンテンツに対する回転動作、前記コンテンツが表示される明るさを変更する変更動作、前記コンテンツが表示されるコントラストを変更する変更動作、前記コンテンツの表示態様を2次元表示から3次元表示へ変更する変更動作または3次元表示から2次元表示へ変更する変更動作の少なくともいずれかを継続する
ことを特徴とする端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報制御プログラム、情報制御方法および端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、端末装置はタッチパネルを備え、タッチパネル操作が可能である。タッチパネルを使用することにより、ユーザは端末装置を容易に操作できる。例えば、ユーザはタッチパネルに対してタッチ操作を行うことにより、画面に表示されたコンテンツを容易にズームイン(拡大表示)させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015−64896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の従来技術では、必ずしもコンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができるとは限らない。例えば、上記の従来技術では、予め設定された時間以上にタッチの感知状態が維持されない場合において、タッチ状態を維持しながらタッチ位置を移動させる動作を感知すると、移動したタッチ位置に従って、イメージのズーミングを実行し、タッチスクリーン上に表示する。
【0005】
このような上記の従来技術では、例えば、ズーミングされたイメージをさらにズーミングしたい場合、ユーザは、タッチ状態を維持しながらタッチ位置を移動させる動作を繰り返さなければならず煩雑である。また、ユーザは、端末装置を片手で操作する場合が多いことが考えられるが、かかる場合、片手操作といった不安定な状態で上記動作を繰り返えさなければならないとなるとストレスである。このようなことから、上記の従来技術は、必ずしもコンテンツ表示に関してユーザビリティが高いものとはいえない。
【0006】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願にかかる情報制御プログラムは、端末装置の表示画面に触れる所定の操作が行われた後に、前記所定の操作が行われたことにより前記表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する判定手順と、前記判定手順により維持操作が行われていると判定された場合には、前記所定の操作に応じて開始される第1の変更動作であって、前記表示画面に表示されるコンテンツに関する所定の情報が変更される第1の変更動作に基づく第2の変更動作を継続する情報制御手順とをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
実施形態の一態様によれば、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態にかかる情報制御処理の一例を示す図である。
図2図2は、実施形態にかかる情報制御システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態にかかる端末装置の構成例を示す図である。
図4図4は、実施形態にかかる情報制御処理の一例を示すフローチャートである。
図5図5は、ホールド位置に基づく情報制御処理の一例を示す図である。
図6図6は、ズームの切り替え処理の一例を示す図である。
図7図7は、端末装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本願にかかる情報制御プログラム、情報制御方法および端末装置を実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ説明する。なお、この実施形態により本願にかかる情報制御プログラム、情報制御方法および端末装置が限定されるものではない。また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0011】
〔1.情報制御処理〕
まず、本実施形態の情報制御プログラム等により実現される情報制御処理の概要を説明する。以下の説明では、本実施形態の情報制御装置の一例である端末装置10の動作を例に、情報制御処理の概要を説明する。
【0012】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等である。実施形態にかかる端末装置10は、スマートフォンであるものとする。端末装置10の出力部14は、ユーザの画面のタッチを検知する入力部と一体となってタッチパネル式の画面(表示画面D)を構成している。また、図1の例では、端末装置10は、ユーザU1によって利用されているものとする。
【0013】
実施形態にかかる情報制御プログラムは、例えば、端末装置10を介して、各種の地図情報(コンテンツの一例)を提供するアプリケーション(以下「地図アプリAP」とする)として機能するものとする。端末装置10には、予めこの地図アプリAPがインストールされているものとする。これにより、端末装置10は、実施形態にかかる情報制御プログラムの制御に従って、各種の情報処理を実行する。
【0014】
例えば、端末装置10は、地域情報(例えば、住所、施設名等)の入力を受け付けると、受け付けた地域情報周辺の地図情報を表示画面Dに表示する。また、端末装置10は、タッチパネルに入力された各種入力操作(例えば、タッチ操作やスワイプ操作)に応じて、現在表示している地図情報の表示態様を変更する。一例を示すと、端末装置10は、現在表示している地図情報をズームイン(拡大表示)あるいはズームアウト(縮小表示)する。
【0015】
特に、端末装置10は、情報制御プログラムによる制御に従って、表示画面Dに触れる所定の操作が行われた後に、所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。そして、端末装置10は、維持操作が行われていると判定した場合には、所定の操作に応じて開始される第1の変更動作であって、表示画面Dに表示されるコンテンツに関する所定の情報が変更される第1の変更動作に基づく第2の変更動作を継続する。
【0016】
例えば、端末装置10は、所定の操作として、表示画面Dのある一点に所定回数触れるタッチ操作(例えば、ダブルタップ)を行うことにより表示画面Dに触れた状態から表示画面をなぞる操作(例えば、スワイプ操作)が行われた後に、この所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作(例えば、ホールド)が行われているか否か判定する。
【0017】
また、この維持操作とは、例えば、上記所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れられている位置において静止して、表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作である。本実施形態では、このように、表示画面Dに対して上記所定の操作等の入力操作を行うことにより表示画面Dに触れ、触れた位置から指を動かすことなく、静止させた状態を維持する維持操作のこと(例えば、人差し指で表示画面Dに触れた場合、触れた位置から人差し指を離さず静止させた状態を維持すること)を「ホールドする」と表現する。以下では、図1の例を用いて、情報制御プログラムによる制御に従って端末装置10が行う情報制御処理の一例について説明する。図1は、実施形態にかかる情報制御処理の一例を示す図である。
【0018】
例えば、ユーザU1が端末装置10を操作し、地図アプリAPを起動したものとする。かかる場合、端末装置10は、自装置の現在位置(ユーザU1の現在位置)を示す現在位置情報を取得する。例えば、端末装置10は、GPS(Global Positioning System)機能を用いて、現在位置情報を取得する。そして、端末装置10は、取得した現在位置情報に基づく地図情報を表示画面Dに表示する。例えば、端末装置10は、現在位置およびその周辺を含む地図情報であって、所定の縮尺レベル(例えば、5,000分の1)の地図情報を表示画面Dに表示する。図1(a)に示す地図情報は、このようにして表示された初期状態の地図情報である。
【0019】
図1(a)の状態において、ユーザU1は、表示画面Dの任意の位置において、所定回数触れるタッチ操作、すなわちダブルタップを行うとともに、ダブルタップした任意の位置においてホールドする。ダブルタップとは2回連続でタッチすることであるため、ユーザU1は、2回目のタッチにより表示画面Dに触れた位置である任意の位置から指を離さず静止した状態を維持するホールドを行う。図1(a)の例では、ユーザU1が、表示画面Dの位置P11においてダブルタップし、位置P11でホールドした例を示す。かかる場合、端末装置10は、表示画面Dに対してタッチ操作(ダブルタップ)が行われることにより表示画面Dに触れた状態が維持されるホールドが行われたと判定する(ステップS1)。
【0020】
また、ユーザU1は、図1(a)の通りホールドしていることにより表示画面Dに触れているままの状態で、下方向へと表示画面Dをなぞる操作(例えば、スワイプ操作)を行うとともに、表示画面Dの任意の位置でなぞる操作を停止する。また、ユーザU1は、なぞる操作を停止したこの任意の位置でホールドする。図1(b)の例では、ユーザU1が、位置P11でのダブルタップにより位置P11に触れているままの状態で、任意の位置P12までスワイプ操作を行い、スワイプ操作を停止したこの位置P12でホールドした例を示す。
【0021】
図1(b)に示す上記ユーザ操作が行われたことに応じて端末装置10は、ステップS4までの処理を行う。まず端末装置10は、図1(c)に示すように、スワイプ操作に連動させて、地図情報を段階的に拡大する変更動作であるズームイン(第1の変更動作の一例)を開始する(ステップS2)。また、端末装置10は、位置P12でスワイプ操作が終了された時点で、ズームインを停止する(ステップS3)。また、端末装置10は、タッチ操作(ダブルタップ)が行われることより表示画面Dに触れた状態で表示画面Dをなぞる操作(スワイプ操作)が行われた後にこの操作により表示画面Dに触れた状態を維持するホールド(図1(b)でのユーザ操作)が行われたと判定する(ステップS4)。
【0022】
そして、端末装置10は、ステップS4のように判定したことにより、ステップS2のズームインに連動するように、ステップS2でのズームインと同様のズームイン(第2の変更動作の一例)を開始し、位置P12でホールドされていると判定している間、このズームインを継続する(ステップS5)。つまり、端末装置10は、ユーザU1にスワイプ操作が行われていなくとも、ステップS4のように判定している間(スワイプ操作後そのままホールドされている間)は、動的にズームインを継続する。例えば、端末装置10は、スワイプ操作後そのままホールドされている間は、図1(d)〜図1(e)といったように、段階的なズームインを継続する。
【0023】
また、ユーザU1は、図1(e)の状態までズームインされたところでホールドを終了したとする。ホールドを終了するとは、表示画面に触れることをやめることであり、図1(e)の例では、例えば、表示画面Dの位置P12に触れていた指を表示画面Dから離すことである。かかる場合、端末装置10は、ホールドが終了されたと判定し、ステップS5で開始し、これまで継続していたズームインを終了する(ステップS6)。
【0024】
これまで説明してきた通り、実施形態にかかる端末装置10は、情報制御プログラムによる制御に従って、表示画面Dに対してタッチ操作(ダブルタップ)が行われることにより表示画面Dに触れられている位置において静止して、表示画面Dに触れた状態を維持するホールドが行われたか否かを判定する。かかるホールドが行われたと判定した場合、端末装置10は、このホールドにより表示画面Dに触れた状態で表示画面Dをなぞる操作(スワイプ操作)が行われ、このなぞる操作が終了された位置において静止して、表示画面Dに触れた状態を維持するホールドが行われたか否かを判定する。スワイプ操作後ホールドされたと判定した場合、端末装置10は、スワイプ操作に応じて開始した変更動作(ズームイン)に連動するよう、さらに変更動作(ズームイン)を開始する。そして、端末装置10は、ホールドされている間、変更動作(ズームイン)を継続する。
【0025】
ここで、例えば、ダブルタップをトリガーとして、ダブルタップ後のホールドに続くスワイプ操作により地図情報をズームインさせることが可能である場合、ユーザは、一度のスワイプ操作で希望するところまで地図情報をズームインさせることができないといったことが起こり得る。このような場合、ユーザは、スワイプ操作を繰り返さなくてはならなず煩雑である。また、端末装置10は、片手で操作される場合も多いため、片手操作で上記繰り返す操作が行われることも多いと考えられる。片手操作の場合、端末装置10は、不安定になりがちであるため、このような不安定な状況で繰り返し操作を強いられるユーザは、ストレスを感じることもある。
【0026】
しかしながら、実施形態にかかる端末装置10は、スワイプ操作後そのままホールドされていれば、スワイプ操作されておらずともズームインを継続するため、上記のような繰り返し操作を排除することができる。この結果、端末装置10は、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0027】
なお、端末装置10は、図1(b)において、上方向へスワイプ操作された場合には、地図情報のズームアウト(縮小表示)を継続する。つまり、本実施形態では、端末装置10は、下方向へのスワイプ操作でズームインし、上方向へのスワイプ操作でズームアウトするものである。しかしながら、どのような方向、あるいはどのような軌跡でスワイプ操作された場合に、どのような変更動作を実行するよう端末装置10を制御するかは限定されない。
【0028】
〔2.情報制御システムの構成〕
次に、図2を用いて、実施形態にかかる情報制御システムの構成について説明する。図2は、実施形態にかかる情報制御システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、情報制御システム1は、端末装置10と、配信サーバ20とを含む。端末装置10と、配信サーバ20とは、ネットワークNを介して有線または無線により通信可能に接続される。なお、図1に示す情報制御システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の配信サーバ20が含まれてもよい。
【0029】
端末装置10は、図1で説明した情報制御処理を実行する。言い換えれば、実施形態にかかる情報制御プログラムは、地図アプリAPとして、端末装置10にインストールされることにより、端末装置10に対して、図1で説明した情報制御処理を実行するよう制御する。
【0030】
配信サーバ20は、例えば、地図アプリAPがインストールされている端末装置10に最新の地図情報を配信する。地図情報に含まれる各種情報(例えば、道路情報や施設情報)は日々変化するものであるため、配信サーバ20は、例えば、定期的に最新の地図情報を端末装置10に配信する。なお、配信サーバ20は、端末装置10がアクセスしてきた場合に、地図情報を配信してもよい。
【0031】
〔3.端末装置の構成〕
次に、図3を用いて、実施形態にかかる端末装置10について説明する。図3は、実施形態にかかる端末装置10の構成例を示す図である。図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、記憶部13と、出力部14と、アプリ制御部15とを有する。
【0032】
(通信部11について)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、ネットワークNと有線または無線で接続され、例えば、配信サーバ20との間で情報の送受信を行う。
【0033】
(入力部12について)
入力部12は、外部から各種入力を受け付ける入力装置である。例えば、入力部12は、キーボードやマウスや操作キー等、ユーザが各種操作を行うための操作装置である。入力部12は、端末装置10の入力手段として機能する。なお、入力部12にはタッチパネルも含まれる。この場合、ユーザは、指やスタイラスで画面をタッチすることにより各種操作を行う。入力部12を構成するタッチパネルは感圧センサーが配置されている。入力部12は、ユーザのタッチ操作に加えて、押し込み操作を捉えることが可能である。
【0034】
(記憶部13について)
記憶部13は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ハードディスク等のデータ読み書き可能な記憶装置である。記憶部13は、端末装置10の記憶手段として機能する。記憶部13は、ウェブブラウザ等のアプリケーションソフトのデータが格納されている。ユーザはアプリケーションソフトを介して配信サーバ20と通信する。例えば、記憶部13は、配信サーバ20から配信された地図情報を格納する。
【0035】
(出力部14について)
出力部14は、音、光、振動、画像等、外部に各種出力を行う装置である。出力部14は、端末装置10の出力手段として機能する。出力部14は、各種情報を表示する表示装置を備える。表示装置は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。なお、表示装置は入力部12と一体であってもよい。上述したように、入力部12は、感圧センサーが配置されたタッチパネルを備える。本実施形態では、出力部14は、感圧センサーが配置されたタッチパネルと一体となったディスプレイであるものとする。出力部14は、アプリ制御部15の制御に従って、画面(ディスプレイ)に画像を表示する。本実施形態では、出力部14は、表示画面Dに対応するものとする。
【0036】
(アプリ制御部15について)
アプリ制御部15は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、アプリ制御部15は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。また、アプリ制御部15は、実施形態にかかる情報処理プログラムにより実行される処理部である。
【0037】
図3に示すように、アプリ制御部15は、受信部151と、表示部152と、判定部153と、情報制御部154とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、アプリ制御部15の内部構成は、図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、アプリ制御部15が有する各処理部の接続関係は、図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0038】
(受信部151について)
受信部151は、コンテンツを受信する。例えば、受信部151は、配信サーバ20から配信されたコンテンツとして、例えば、地図情報を受信する。また、受信部151は、受信したコンテンツを記憶部13に格納する。
【0039】
(表示部152について)
表示部151は、出力部14である表示画面Dにコンテンツを表示する。例えば、表示部151は、後述する情報制御部154による情報制御されたコンテンツを出力部14に表示する。
【0040】
(判定部153について)
判定部153は、端末装置10の表示画面Dに触れる所定の操作が行われた後に、この所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。
【0041】
具体的には、判定部153は、表示画面Dを押下するタッチ操作を含む所定の操作が行われた後に、この所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。例えば、判定部153は、タッチ操作として、表示画面Dを所定回数連続で押下するタッチ操作(例えば、ダブルタップ)を含む所定の操作が行われた後に、この所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。また、判定部153は、表示画面Dをなぞる操作(例えば、スワイプ操作、あるいは、スライド操作)を含む所定の操作が行われた後に、この所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。
【0042】
上記例を踏まえて、より具体的には、判定部153は、所定の操作として、タッチ操作を(例えば、ダブルタップ)行うことにより表示画面Dに触れた状態で表示画面Dをなぞる操作が行われた後に、この所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。また、判定部153は、この維持操作として、所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れられている位置において静止して、表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作(図1で説明したホールド)が行われているか否か判定する。
【0043】
(情報制御部154について)
情報制御部154は、判定部153により維持操作が行われていると判定された場合には、所定の操作(タッチ操作を行うことにより表示画面Dに静止して触れた状態から表示画面Dをなぞる操作)に応じて開始される第1の変更動作であって、表示画面Dに表示されるコンテンツに関する所定の情報が変更される第1の変更動作に基づく第2の変更動作を継続する。例えば、情報制御部154は、判定部154により維持操作が行われていると判定された場合には、第2の変更動作として、上記所定の操作に応じて開始される第1の変更動作と同様の変更動作を継続する。例えば、情報制御部154は、上記所定の操作に応じて開始される第1の変更動作が図1の例のようにズームインであれば、このズームインと同等のズームインを第2の変更動作として継続する。
【0044】
また、情報制御部154は、判定部154により維持操作が行われていると判定された場合には、第1の変更動作に連動するように第2の変更動作を開始し、開始した第2の変更動作を、維持操作が行われている間継続する。そして、情報制御部154は、判定部153により維持操作が終了したと判定された場合には、第2の変更動作を終了する。
【0045】
〔4.情報制御処理における作用効果の一例〕
以下、図4に示すフローチャートを用いて、各処理部(特に、判定部153および情報制御部154)が実行・実現する処理の内容について説明する。図4は、実施形態にかかる情報制御処理の一例を示すフローチャートである。なお、図4で説明する情報制御処理は、図1で示した情報制御処理をより詳細に説明するものである。このため、適宜、図1の例を用いることにする。
【0046】
図4の例では、ユーザU1の端末装置10には、予め実施形態にかかる情報制御プログラム(地図アプリAP)がインストールされているものとする。また、地図アプリAPが起動されることにより、表示画面Dには、図1(a)のように地図情報が表示されているものとする。
【0047】
このような状態において、判定部153は、表示画面Dがダブルタップされ、また、ダブルタップされた位置(例えば、2連続のタッチ操作のうち2回目のタッチ操作で触れられた位置)において静止して、表示画面Dに触れた状態を維持されたか、すなわちホールドされたか否かを判定する(ステップS101)。判定部153は、ホールドされていないと判定した場合には(ステップS101;No)、ダブルタップに続いてホールドされるまで待機する。一方、例えば、図1(a)に示すように、ユーザU1が、表示画面Dの位置P11においてダブルタップし、位置P11でホールドしたとする。かかる場合、判定部153は、ダブルタップに続いてホールドされたと判定する(ステップS101;Yes)。
【0048】
判定部153は、ダブルタップに続いてホールドされたと判定した場合には(ステップS101;Yes)、ホールドしていることにより表示画面Dに触れているままの状態で、所定方向へと表示画面Dをなぞる操作、すなわちスワイプ操作が行われたか否かを判定する(ステップS102−1)。
【0049】
判定部153は、ホールドに続くスワイプ操作が行われていないと判定した場合には(ステップS102−1;No)、ホールドが終了されたか否かを判定する(ステップS102−2)。ホールドの終了とは、例えば、表示画面Dへの接触をやめることである。判定部153は、ホールドが終了されていないと判定している間(位置P11でホールドされている間)は(ステップS102−2;No)、ステップS102−1での判定処理を継続する。一方、判定部153は、ホールドが終了されたと判定した場合には(ステップS102−2;Yes)、処理を終了する。
【0050】
元の説明に戻り、例えば、図1(b)に示すように、ユーザU1が、位置P11でホールドした状態から、下方向にスワイプ操作を行ったとする。かかる場合、判定部153は、ホールドに続く下方向のスワイプ操作が行われたと判定する(ステップS102−1;Yes)。
【0051】
情報制御部154は、ホールドに続く下方向のスワイプ操作が行われたと判定された場合には(ステップS102−1;Yes)、このスワイプ操作が行われている間、このスワイプ操作に連動させて、地図情報を段階的に拡大する変更動作であるズームイン(第1の変更動作の一例)を開始する(ステップS103)。なお、情報制御部154は、ホールドに続く上方向のスワイプ操作が行われたと判定された場合には、このスライド操作が行われている間、このスワイプ操作に連動させて、地図情報を段階的に縮小する変更動作であるズームアウト(第1の変更動作の一例)を開始する。また、判定部153は、ステップS103で開始した第1の変更動作としてのズームインを保存する(ステップS104)。例えば、判定部153は、ステップS103においてズームインを行った旨の情報を保存する。
【0052】
次に、判定部153は、ステップS102−1でスワイプ操作されていると判定した場合、このスワイプ操作が行われている間、スワイプ操作が終了されたか否かを判定する(ステップS105)。判定部153は、スワイプ操作が終了されていない場合(ステップS105;No)には、ステップS103からの処理を継続する。一方、例えば、図1(b)に示すように、ユーザU1が、表示画面Dの位置P11から開始したスワイプ操作を位置P12で終了したとする。かかる場合、判定部153は、スワイプ操作が終了されたと判定する(ステップS105;Yes)。例えば、判定部153は、スワイプ操作により表示画面Dに触れたまま動かされている指が、表示画面Dに触れたまま静止された場合に、スワイプ操作が終了されたと判定する。また、不図示であるが、情報制御部154は、スワイプ操作が終了されたと判定された場合には、ステップS103で開始したズームイン(第1の変更動作の一例)を終了する。
【0053】
また、判定部153は、スワイプ操作が終了されたと判定した場合には(ステップS105;Yes)、このスワイプ操作が終了された位置において静止して、このスワイプ操作により表示画面Dに触れられた状態が維持されたか、すなわちホールドされたか否かを判定する(ステップS106)。判定部153は、ホールドされていないと判定した場合には(ステップS106;No)、ズームインを終了する(ステップS108)。一方、例えば、図1(b)に示すように、ユーザU1が、位置P12でホールドしたとする。かかる場合、判定部153は、タッチ操作(ダブルタップ)が行われることより表示画面Dに触れた状態で表示画面Dをなぞる操作(スワイプ操作)が行われた後にこの操作により表示画面Dに触れて静止した状態を維持するホールドが行われたと判定する(ステップS106;Yes)。
【0054】
次に、情報制御部154は、スワイプ操作に続きホールドされたと判定された場合には(ステップS106;Yes)、ステップS104で保存した第1の変更動作としてのズームインに連動するように、さらにステップS104で保存したズームインと同様のズームイン(第2の変更動作の一例)を開始し、ステップS106でホールドされていると判定されている間、このズームインを継続する(ステップS107)。また、判定部153は、情報制御部154によってホールド中ズームインが継続されている間、ステップS102−1からの判定処理に戻る。例えば、判定部153は、判定部153は、情報制御部154によってホールド中ズームインが継続されている間、スワイプ操作される方向がこれまでの方向(下方向)から、別の方向(例えば、上方向)に切り替えられたか否かを判定する。この点については、後の変形例「5−2」で詳細に説明する。
【0055】
なお、情報制御部154は、ステップS105でスワイプ操作が終了されたと判定された場合、ズームイン(第1の変更動作の一例)を一旦停止するが、このズームイン(第1の変更動作の一例)に対して、ステップS107でのズームイン(第2の変更動作の一例)を連動させるため、ユーザU1目線では、一連のズームインのように見える。
【0056】
なお、判定部153は、ステップS106において、ユーザU1がスワイプ操作に続くホールドを行っている間は、常にホールドされているとの判定を行っている一方で、ホールドが終了したか否かの判定も行っている。判定部153は、継続されていたホールドが終了された場合には、これまで継続していたズームインを終了する(ステップS108)。
【0057】
〔5.変形例〕
上記実施形態にかかる情報制御プログラムは、端末装置10が上記実施形態以外にも種々の異なる処理を行うよう端末装置10を制御してよい。そこで、以下では、情報制御プログラムにより機能する端末装置10の他の実施形態について説明する。
【0058】
〔5−1.ホールドされた位置を中心にズーム〕
情報制御部154は、判定部153により維持操作が行われていると判定された場合には、所定の操作に応じて開始される第1の変更動作であって、所定の操作に含まれる維持操作が行われている位置を中心として動作される第1の変更動作に連動するように第2の変更動作を開始し、開始した第2の変更動作を、維持操作が行われている間継続する。例えば、情報制御部154は、所定の操作に含まれる維持操作が行われている位置を中心として動作されるズームインまたはズームアウトに連動するように、ズームインまたはズームアウトを開始し、開始したズームインまたはズームアウトを、維持操作が行われている間継続する。
【0059】
これまでの例では、所定の操作は、タッチ操作(図1の例では、ダブルタップ)を行うことにより表示画面Dに触れた状態で表示画面Dをなぞる操作(図1の例では、スワイプ操作)であることを示した。そして、この所定の操作には、2つの維持操作が含まれる。1つは、タッチ操作(図1の例では、ダブルタップ)を行うことにより表示画面Dに触れた状態を維持するホールドであり、かかるホールドは、図4の例では、ステップS101での判定対象になっているホールドである。かかるホールドを利用した本変形例の一例について、図5の例を用いて説明する。
【0060】
図5は、ホールド位置に基づく情報制御処理の一例を示す図である。なお、本変形例でも端末装置10による基本的な動作は、図1を用いてこれまで説明してきたものと同様であるため、重複する説明は省略する。
【0061】
図5(a)の状態において、ユーザU1は、「札幌」周辺が拡大された地図を閲覧したいものとする。かかる場合、ユーザU1は、「札幌」が位置する表示画面D上の位置P21に対して、ダブルタップし、この位置P21でホールドする。かかる場合、判定部153は、表示画面Dの位置P21に対してダブルタップが行われることにより表示画面Dに触れた状態が維持されるホールドが行われたと判定する(ステップS21)。
【0062】
また、ユーザU1は、図5(a)の通りホールドしていることにより表示画面Dに触れているままの状態で、下方向へとスワイプ操作を行うとともに、表示画面Dの任意の位置でスワイプ操作を停止する。また、ユーザU1は、スワイプ操作を停止したこの任意の位置でホールドする。図5(b)の例では、ユーザU1が、位置P22でのダブルタップにより位置P21で静止して触れているままの状態で、任意の位置P22までスワイプ操作を行い、スワイプ操作を停止したこの位置P22でホールドした例を示す。
【0063】
図5(b)に示す上記ユーザ操作が行われたことに応じて端末装置10は、ステップS24までの処理を行う。まず情報制御部154は、図5(c)に示すように、ダブルタップにより表示画面Dでホールドされた位置P21を中心として(「札幌」を示す位置P21を中心として)、スワイプ操作に連動させて、地図情報を段階的に拡大するズームイン(第1の変更動作の一例)を開始する(ステップS22)。また、情報制御部154は、位置P22でスワイプ操作が終了された時点で、ズームインを停止する(ステップS23)。また、判定部153は、ダブルタップが行われることより表示画面Dに触れた状態でスワイプ操作が行われた後にこの操作により表示画面Dに触れた状態を維持するホールド(図5(b)でのユーザ操作)が行われたと判定する(ステップS24)。
【0064】
情報制御部154は、ステップS24のように判定されたことにより、ステップS22のズームインに連動するように、ステップS22でのズームインと同様のズームイン(第2の変更動作の一例)を開始し、位置P22でホールドされていると判定している間、このズームインを継続する(ステップS25)。言い換えれば、情報制御部154は、位置P21を中心としたズームインを継続する。例えば、情報制御部154は、スワイプ操作後そのままホールドされている間は、図5(d)〜図5(e)といったように、段階的なズームインであって位置P21を中心としたズームインを継続する。
【0065】
また、ユーザU1は、図5(e)の状態までズームインされたところでホールドを終了したとする。かかる場合、情報制御部154は、ホールドが終了しと判定されたことにより、ステップS25で開始し、これまで継続していたズームインを終了する(ステップS6)。
【0066】
このように実施形態にかかる情報処理プログラムは、端末装置10に対して、タッチ操作(例えば、ダブルタップ)された位置でホールドされた場合に、ホールドされている位置を中心とする変更動作を実行するよう制御する。これにより、実施形態にかかる情報処理プログラムは、ユーザが拡大したい位置が拡大された拡大図を提供することができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0067】
本変形例では、所定の操作に含まれる2つの維持操作のうち、最初の維持操作が行われた位置を中心としたズームインの継続について説明した。しかし、端末装置10は、情報処理プログラムの制御に従って、2番目の維持操作、すなわちダブルタップに続くスワイプ操作が行われたことによる維持操作であるホールドが行われた場合に、このホールドが行われている位置を中心としてズームインを継続してもよい。かかるホールドは、図4の例では、ステップS105での判定対象になっているホールドである。
【0068】
このような場合、ユーザU1は、「札幌」周辺が拡大された地図を閲覧したい場合には、表示画面Dにおいて位置P21よりも上の任意の位置でダブルタップおよびホールドを行い、ホールドした位置から位置P21に向けてスワイプ操作する。そして、ユーザU1は、位置P21においてスワイプを終了し、そのままホールドする。このようなユーザ操作が行われることで、端末装置10は、スワイプ操作に応じて実行していたズームインに連動するよう、位置P21を中心としたズームインを開始する。
【0069】
なお、本変形例では、ズームインを例に説明したが、端末装置10は、ホールドされた位置を中心としたズームアウトも行ってもよい。
【0070】
〔5−2.ズームの切り替え〕
また、情報制御部154は、第2の変更動作を継続している間に、維持操作から所定の操作へと移行された場合には、第2の変更動作から第2の変更動作に基づく変更動作へと切り替える。これまで説明したように、情報制御部154は、ダブルタップをトリガーとして、下方向へのスワイプ操作に続くホールドが行われた場合、ホールドされている間は、第1の変更動作としてのズームインと同様のズームイン(第2の変更動作)を継続する。ここで、情報制御部154は、第2の変更動作としてのズームインを継続している間、すなわちユーザによりホールドが行われていると判定されている間において、ユーザによって上方向へのスワイプ操作(所定の操作の一例)へと移行された場合には、ズームインからズームアウト(第2の変更動作に基づく変更動作の一例)へと切り替える。この点について、図6の例を用いて説明する。
【0071】
図6は、ズームの切り替え処理の一例を示す図である。図6(a)は、図1(e)に対応する。また、図6(a)は、ユーザU1によって図1(b)でのホールドが継続されていることにより、情報制御部154によってズームインされてきた状態の地図情報を示す。このような状態において、ユーザU1が、位置P12でホールドした状態から、表示画面Dに触れたまま上方向へスワイプ操作(所定の操作の一例)し、位置P13でスワイプ操作を終了しそのままホールドしたとする。なお、図1(b)で示す通り、ユーザU1は、位置P12に至るスワイプ操作として、位置P11から下方向へのスワイプ操作を行っている。
【0072】
図6(a)に示す上記ユーザ操作が行われたことに応じて端末装置10は、ステップS33までの処理を行う。まず情報制御部154は、図6(b)に示すように、スワイプ操作に連動させて、これまで継続していたズームインから、地図情報を段階的に縮小するズームアウト(第2の変更動作に基づく変更動作)へと切り替える(ステップS31)。また、情報制御部154は、位置P13でスワイプ操作が終了された時点で、ズームアウトを停止する(ステップS32)。また、判定部153は、位置P13でホールドされたと判定する(ステップS33)。
【0073】
情報制御部154は、ステップS33のように判定されたことにより、ステップS33のズームアウトに連動するように、ステップS31でのズームアウトと同様のズームアウトを開始し、位置P13でホールドされていると判定している間、このズームアウトを継続する(ステップS34)。
【0074】
このように実施形態にかかる情報処理プログラムは、端末装置10に対して、維持操作から所定の操作へと移行された場合には、変更動作を切り替えるよう制御する。これにより、実施形態にかかる情報処理プログラムは、例えば、コンテンツが自動で変動動作されている場合であっても、ユーザ操作が加えられれば、このユーザ操作に応じた変更動作へと瞬時に切り替えることができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0075】
〔5−3.操作速度に応じたズーム〕
また、情報制御部154は、所定の操作が行われた操作速度に応じた速さで、第2の変更動作を行う。具体的には、情報制御部154は、所定の操作として、表示画面Dを押下するタッチ操作を行うことにより表示画面Dに静止して触れた状態から表示画面Dをなぞる操作が行われた後に、この所定の操作が行われたことにより表示画面Dに触れた状態を維持する維持操作が行われていると判定された場合には、なぞる操作の操作速度に応じた速さで、第2の変更動作を行う。
【0076】
一例を示すと、情報制御部154は、スワイプ操作が行われた後に、そのままホールドされていると判定された場合には、このスワイプ操作の速度に応じた速さのズームイン(第2の変更動作の一例)を、このスワイプ操作に応じて開始されるズームイン(第1の変更動作の一例)に連動するよう開始する。なお、スワイプ操作に応じて開始されるズームイン(第1の変更動作の一例)も、スワイプ操作の速度に応じたものであってよい。また、情報制御部154は、スワイプ操作の速度に応じたズームズームアウトを行ってよいことはいうまでもない。
【0077】
これにより、実施形態にかかる情報処理プログラムは、端末装置10に対して、ユーザ操作の操作速度に応じて変更動作を行うよう制御することができるため、ユーザビリティを高めることができる。
【0078】
〔5−4.操作強度に応じたズーム〕
また、情報制御部154は、維持操作により表示画面Dに触れられている強さに応じた速さで、第2の変更動作を行う。この点について、図4の例を用いて説明する。例えば、判定部153は、ステップS105でホールドされたと判定した場合には、ホールドにより表示画面Dが押下されている強さを検出する。なお、判定部153以外の処理部で強さが検出されてもよい。ここでは、表示画面Dが押下された強さを検出した際の感度(検出感度)として「弱」、「中」、「強」の3つの感度を例に用いて説明する。
【0079】
例えば、判定部153は、ホールドにより表示画面Dが押下されている強さに基づき、感度「中」を検出したとする。かかる場合、判定部153は、デフォルトの速さ(予め設定されている基本速度)で、ズームインするよう情報制御部154に対して指示する。これに応じて、情報制御部154は、デフォルトの速さでのズームイン(第2の変更動作の一例)を、スワイプ操作に応じて開始されるズームイン(第1の変更動作の一例)に連動するよう開始する。
【0080】
また、例えば、情報制御部154は、感度「強」が検出されたことにより判定部153からデフォルトの速さより早い所定の速さでズームインするよう指示を受けた場合には、この所定の速さでのズームイン(第2の変更動作の一例)を、スワイプ操作に応じて開始されるズームイン(第1の変更動作の一例)に連動するよう開始する。
【0081】
また、ユーザは、ホールドしていたとしても、途中でホールドにより表示画面Dを押下する強さを変える場合がある。例えば、ユーザU1は、感度「中」に対応する強さで押下していた状態から、感度「強」に対応する強さに変えてホールドを継続したとする。判定部153は、ホールド中の押下する強さが変更されたか否かも検出する。これにより、判定部153は、上記例に伴い、感度「中」から感度「強」への変更を検出し、情報制御部154に対して、デフォルトの速さでのズームインから、デフォルトの速さより早い所定の速さでのズームインに変更するよう指示する。これに応じて、情報制御部154は、これまで行っていたデフォルトの速さでのズームインから、デフォルトの速さより早い所定の速さでのズームインに変更する。
【0082】
これにより、実施形態にかかる情報処理プログラムは、端末装置10に対して、ユーザの維持操作の強度に応じた速さで変更動作を行うよう制御することができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0083】
〔5−5.感度補正〕
また、情報制御部154は、維持操作により表示画面Dに触れられている態様に基づいて、第2の変更動作を開始する。この点について、図4の例を用いて説明する。例えば、判定部153は、ステップS105でホールドされたと判定した場合には、ホールドにより表示画面Dに触れられている態様として、接触のブレを検出する。例えば、ユーザU1は、人差し指でホールドしているとする。かかる場合、判定部153は、人差し指でのホールドにより表示画面Dに触れられている態様として、人差し指が表示画面Dに接触している際のブレを検出する。ここでのブレとは、ホールドされたと判定された場合のホールド位置(図1の例では、位置P12)から、人差し指での接触位置がどれだけ動いたかといったものである。
【0084】
例えば、ユーザは、全く同じ位置で指を動かさずホールドしていたつもりであっても意図せず指を動かしてしまう場合がある。また、人体の構造上、ユーザは、全く同じ位置で指を動かさずホールドすることが困難な場合がある。つまり、最初にホールドしたホールド位置から、手ぶれによりホールド位置が変わってしまうといったことが起こり得る。
【0085】
このようなホールド位置の変化が、例えば、スワイプ操作と認識されてしまった場合、例えば、ユーザの望まないズームが開始されてしまうことがある。このような状況を回避するために、判定部153は、ホールドにより表示画面Dに触れられている態様として、接触のブレを検出する。具体的には、判定部153は、ホールドされている間、ホールドされたと判定された場合のホールド位置(図1の例では、位置P12)から、ホールド位置がどれだけ移動したかを算出する。例えば、判定部153は、算出した移動距離が、所定距離より短ければ、ホールド位置の変化に伴う指の動きは手ぶれと判定する。一方、判定部153は、算出した移動距離が、所定距離より長ければ、ホールド位置の変化に伴う指の動きは例えばスワイプ操作と判定する。
【0086】
また、判定部153は、手ぶれと判定している間は、ユーザU1がホールドしていると判定し、この間、第2の変更動作を継続するよう情報制御部154に指示する。このような指示に応じることで、情報制御部154は、維持操作により表示画面に触れられている態様に基づいて、第2の変更動作を開始し、開始した第2の変更動作を継続することができる。
【0087】
また、実施形態にかかる情報処理プログラムは、端末装置10に対して、手ぶれであるのかそうでないのかを判定させることができるため、例えば、ユーザの望まない挙動であってコンテンツ表示に関する挙動が起こることを回避することができる。
【0088】
〔5−6.各種の変更動作〕
上記実施形態では、端末装置10が、情報制御プログラムにしたがって、変更動作として、ズーム(ズームインおよびズームアウト)を行う例を示した。具体的には、端末装置10が、タッチ操作(ダブルタップ)が行われることより表示画面Dに触れたままホールドし、ホールドから表示画面Dをなぞる操作(スワイプ操作)が行われた後に、なぞる操作により表示画面Dに触れたままホールドが行われたと判定すると、これまでのズームイン(またはズームアウト)に連動するようズームイン(またはズームアウト)を開始する例を示した。また、端末装置10が、ホールドされている間、ズームイン(またはズームアウト)を継続する例を示した。
【0089】
しかしながら、第2の変更動作(第1の変更動作も同様であってよい)は、ズームイン(またはズームアウト)に限定されない。例えば、第2の変更動作(第1の変更動作も同様であってよい)は、ユーザ操作(例えば、スワイプ操作等)に応じてコンテンツの表示位置を移動させるスクロール、ユーザ操作(例えば、スワイプ操作等)に応じてコンテンツを回転させる回転表示、コンテンツが表示される明るさを変更する変更動作(輝度変更)、コンテンツが表示されるコントラスト(鮮明度)を変更する変更動作(コントラスト変更)、コンテンツの表示態様を2次元表示から3次元表示へ変更する変更動作または3次元表示から2次元表示へ変更する変更動作、といった各種の変更動作であってよい。
【0090】
〔5−7.変更動作がスクロールの場合〕
情報制御部154は、ダブルタップが行われることにより表示画面Dに触れたままホールドし、ホールドからスワイプ操作が行われた後に、スワイプ操作により表示画面Dに触れたままホールドされたと判定されると、これまでのスクロールに連動するようスクロールを開始する。
【0091】
まず、ユーザU1は、表示画面Dの任意の位置において、所定回数触れるタッチ操作、すなわちダブルタップを行うとともに、ダブルタップした任意の位置においてホールドする。例えば、ユーザU1が、表示画面Dの位置P41においてダブルタップし、位置P41でホールドしたとする。かかる場合、判定部153は、ホールドが行われたと判定する。
【0092】
また、ユーザU1は、位置P41でホールドしていることにより表示画面Dに触れているまま状態で、スワイプ操作を行うとともに、表示画面Dの任意の位置でスワイプ操作を停止する。また、ユーザU1は、スワイプ操作を停止したこの任意の位置でホールドする。ここでは、ユーザU1が、位置P41でのホールドにより位置P41に触れているままの状態で、左下方向へスワイプ操作を行い、位置P42でスワイプ操作を停止しホールドしたとする。
【0093】
このようにスワイプ操作が行われたことに応じて端末装置10は、次の処理を行う。情報制御部154は、左下方向へのスワイプ操作に連動させて、地図情報を左下方向へ移動させるスクロール(第1の変更動作の一例)を開始する。これまでの例では、ここで情報制御部154が、ズームインする例を示したが、情報制御部154は、ズームインするのではなく、地図情報をスクロールさせる。かかるスクロールにより、これまで表示画面Dに表示されてなかった地図情報であって、表示画面Dの右上方向の地図情報が表示画面Dに表示されるようになる。また、情報制御部154は、位置P42でスワイプ操作が終了された時点で、左下方向へのスクロールを停止する。また、判定部153は、ダブルタップしたままホールドすることにより表示画面Dに触れた状態でスワイプ操作が行われた後にこのスワイプ操作にに続きホールドされたと判定する。
【0094】
そして、情報制御部154は、上記のようにホールドされたと判定されたことにより、これまでの左下方向へのスクロール第1の変更動作の一例)に連動するように、左下方向へのスクロール(第2の変更動作の一例)を開始し、位置P42でホールドされていると判定されている間、左下方向へのスクロールを継続する。また、ユーザU1が、位置P42でのホールドを終了した場合には、情報制御部154は、これまで継続していたスクロールを終了する。
【0095】
このように実施形態にかかる情報制御プログラムは、コンテンツの拡大縮小だけでなくスクロールにも対応することができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0096】
また、本変形例では、コンテンツの拡大縮小をスクロールに置き変えた場合の処理について説明したが、拡大縮小やスクロール以外の変更動作であってもよい。上記の通り、変更動作は、回転表示、輝度変更、コントラスト(鮮明度)変更、2次元表示と3次元表示との切り替え変更へ変更等であってもよい。
【0097】
〔5−8.ユーザ操作について〕
上記実施形態では、端末装置10が、第1の変更動作に連動するよう第2の変更動作を開始し、ホールドされている間、第2の変更動作を継続する、といった処理行うきっかけ(トリガー)となるユーザ操作の一例に、タッチ操作(具体的には、ダブルタップ)を挙げた。しかし、表示画面Dに触れる操作であれば、ダブルタップに限定されない。例えば、1回のタッチ操作(シングルタップ)であってもよいし、3回連続のタッチ操作(トリプルタップ)であってもよい。また、例えば、2本指でのシングルタップ、ダブルタップ、トリプルタップであってもよい。
【0098】
また、上記実施形態では、端末装置10が、ユーザ操作として、スワイプ操作(具体的には、直線軌道のスワイプ操作)に応じて、第1の変更動作を行う例を示した。しかし、かかるユーザ操作は、表示画面Dをなぞる操作であれば、なぞる軌道の態様は限定されない。例えば、ユーザは、表示画面Dに対して親指で入力操作をする場合があるが、一般的に親指での入力操作は親指の付け根を支点に弧を描くように行われる。このため、かかるユーザ操作は、弧を描くように表示画面Dをなぞる操作であってもよい。また、かかるユーザ操作は、時計回り(あるいは反時計回り)に円を描く操作であってもよい。
【0099】
〔6.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態にかかる端末装置10は、例えば図7に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図7は、端末装置10の機能を実現するコンピュータ1000の一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0100】
CPU1100は、ROM1300又はHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0101】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、および、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、通信網50を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを、通信網50を介して他の機器へ送信する。
【0102】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを、入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0103】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラム又はデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0104】
例えば、コンピュータ1000が実施形態にかかる端末装置10として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部15の機能を実現する。また、HDD1400には、記憶部13内のデータが格納される。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを、記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から、通信網50を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0105】
〔7.その他〕
上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0106】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0107】
また、上述してきた各実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0108】
〔8.効果〕
実施形態にかかる端末装置10は、情報制御プログラムの制御に従って、以下の処理を行う。端末装置10は、表示画面に触れる所定の操作が行われた後に、所定の操作が行われたことにより表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。そして、端末装置10は、維持操作が行われていると判定された場合には、所定の操作に応じて開始される第1の変更動作であって、表示画面に表示されるコンテンツに関する所定の情報が変更される第1の変更動作に基づく第2の変更動作を継続する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0109】
また、実施形態にかかる端末装置10は、表示画面を押下するタッチ操作を含む所定の操作が行われた後に、所定の操作が行われたことにより表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、表示画面を押下するタッチ操作を起点としたコンテンツ表示を行うことができる。
【0110】
また、実施形態にかかる端末装置10は、タッチ操作として、表示画面を所定回数連続で押下するタッチ操作を含む所定の操作が行われた後に、所定の操作が行われたことにより表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、表示画面を押下するタッチ操作を起点としたコンテンツ表示を行うことができる。
【0111】
また、実施形態にかかる端末装置10は、表示画面をなぞる操作を含む所定の操作が行われた後に、所定の操作が行われたことにより表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、表示画面をなぞる操作に応じてコンテンツの表示態様を変更する変更動作を行うことができる。
【0112】
また、実施形態にかかる端末装置10は、所定の操作として、タッチ操作を行うことにより表示画面に静止して触れた状態から表示画面をなぞる操作が行われた後に、所定の操作が行われたことにより表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、第2の変更動作を行うか否かをユーザによる簡単な入力操作から判定することができる。
【0113】
また、実施形態にかかる端末装置10は、維持操作として、所定の操作が行われたことにより表示画面に触れられている位置において静止して、表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われているか否か判定する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、第2の変更動作を行うか否かをユーザによる簡単な入力操作から判定することができる。
【0114】
また、実施形態にかかる端末装置10は、維持操作が行われていると判定された場合には、第2の変更動作として、所定の操作に応じて開始される第1の変更動作と同様の変更動作を継続する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、ユーザの意図しない変更動作を行わないようにすることができる。
【0115】
また、実施形態にかかる端末装置10は、維持操作が行われていると判定された場合には、第1の変更動作に連動するように第2の変更動作を開始し、開始した前記第2の変更動作を、維持操作が行われている間継続する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、例えば、ユーザに対して繰り返しの入力操作をさせることなく、動的に第2の変更動作を継続することができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0116】
また、実施形態にかかる端末装置10は、維持操作により表示画面に触れられている態様に基づいて、前記第2の変更動作を開始する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、例えば、維持操作により表示画面に触れられている態様が手ぶれであるのかそうでないのかを判定することができるため、ユーザの望まない挙動が起こることを回避することができる。
【0117】
また、実施形態にかかる端末装置10は、維持操作が終了したと判定された場合には、第2の変更動作を終了する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、動的に第2の変更動作を継続していたとしてもユーザ操作に応じて、第2の変更動作を停止することができる。
【0118】
また、実施形態にかかる端末装置10は、所定の操作が行われた操作速度に応じた速さで、第2の変更動作を行う。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、ユーザ操作の操作速度に応じて変更動作を行うことができるため、ユーザビリティを高めることができる。
【0119】
また、実施形態にかかる端末装置10は、所定の操作として、表示画面を押下するタッチ操作を行うことにより前記表示画面に触れた状態から表示画面をなぞる操作が行われた後に、所定の操作が行われたことにより表示画面に触れた状態を維持する維持操作が行われていると判定された場合には、なぞる操作の操作速度に応じた速さで、第2の変更動作を行う。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、ユーザ操作の操作速度に応じて変更動作を行うことができるため、ユーザビリティを高めることができる。
【0120】
また、実施形態にかかる端末装置10は、維持操作により前記表示画面に触れられている強さに応じた速さで、前記第2の変更動作を行う。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、ユーザの維持操作の強度に応じた速さで変更動作を行うことができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0121】
また、実施形態にかかる端末装置10は、第2の変更動作として、コンテンツに対するズームイン動作またはズームアウト動作、コンテンツに対するスクロール動作、コンテンツに対する回転動作、コンテンツが表示される明るさを変更する変更動作、コンテンツが表示されるコントラストを変更する変更動作、コンテンツの表示態様を2次元表示から3次元表示へ変更する変更動作または3次元表示から2次元表示へ変更する変更動作の少なくともいずれかを継続する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、コンテンツに対する様々な変更動作に対応することができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0122】
また、実施形態にかかる端末装置10は、維持操作が行われていると判定された場合には、所定の操作に応じて開始される第1の変更動作であって、所定の操作に含まれる維持操作が行われた位置を中心として動作される第1の変更動作に連動するように第2の変更動作を開始し、開始した第2の変更動作を、維持操作が行われている間継続する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、ユーザが拡大したい位置が拡大された拡大図を提供することができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0123】
また、実施形態にかかる端末装置10は、所定の操作に含まれる維持操作が行われている位置を中心として動作されるズームイン動作またはズームアウト動作に連動するように、ズームイン動作またはズームアウト動作を開始し、開始したズームイン動作またはズームアウト動作を、維持操作が行われている間継続する。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、ユーザが拡大したい位置が拡大された拡大図を提供することができるため、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0124】
また、実施形態にかかる端末装置10は、第2の変更動作を継続している間に、維持操作から所定の操作へと移行された場合には、第2の変更動作から第2の変更動作に基づく変更動作へと切り替える。これにより、実施形態にかかる端末装置10は、コンテンツ表示に関するユーザビリティを高めることができる。
【0125】
以上、本願の実施形態をいくつかの図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0126】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、判定部は、判定手段や判定回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0127】
1 情報制御システム
10 端末装置
12 入力部
13 記憶部
14 出力部
15 アプリ制御部
151 受信部
152 表示部
153 判定部
154 情報制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7