特許第6760597号(P6760597)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6760597電極スラリー及びそれを用いた電極の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6760597
(24)【登録日】2020年9月7日
(45)【発行日】2020年9月23日
(54)【発明の名称】電極スラリー及びそれを用いた電極の製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/1397 20100101AFI20200910BHJP
   H01M 4/58 20100101ALI20200910BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20200910BHJP
   G01N 23/085 20180101ALI20200910BHJP
   G01N 21/65 20060101ALI20200910BHJP
【FI】
   H01M4/1397
   H01M4/58
   H01M4/66 A
   G01N23/085
   G01N21/65
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2016-191912(P2016-191912)
(22)【出願日】2016年9月29日
(65)【公開番号】特開2018-55998(P2018-55998A)
(43)【公開日】2018年4月5日
【審査請求日】2019年4月3日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 掲載年月日 2016年6月9日 掲載アドレス http://www.prime−intl.org/https://ecs.confex.com/ecs/230/webprogram/Paper91444.html
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成25年度独立行政法人科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業(先端的低炭素化技術開発)「次世代蓄電池/次世代高性能リチウム硫黄電池の開発/新規硫黄炭素コンポジット正極材料を用いた全電池作製」委託研究、産業技術力強化法第19条の適用を受ける特許出願
(73)【特許権者】
【識別番号】301021533
【氏名又は名称】国立研究開発法人産業技術総合研究所
(74)【代理人】
【識別番号】110000796
【氏名又は名称】特許業務法人三枝国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安藤 尚功
(72)【発明者】
【氏名】竹市 信彦
(72)【発明者】
【氏名】小島 敏勝
(72)【発明者】
【氏名】妹尾 博
【審査官】 磯部 香
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/076958(WO,A1)
【文献】 特開2002−367678(JP,A)
【文献】 特開2013−161653(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 4/1397
G01N 21/65
G01N 23/085
H01M 4/58
H01M 4/66
JSTPlus(JDreamIII)
JST7580(JDreamIII)
JSTChina(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
硫黄を構成元素として含有する活物質を含む電極前駆体を機械粉砕する電極スラリーの製造方法であって、
前記活物質は、
(1)炭素、水素、酸素及び硫黄を構成元素として含有し、
(2)ラマン分光法によって検出されたラマンスペクトルにおいて、482cm−1付近、846cm−1付近、1066cm−1付近、1279cm−1付近、及び1442cm−1付近にピークを有し、且つ、前記1442cm−1付近のピークを最強ピークとすることを特徴とする、電極スラリーの製造方法。
【請求項2】
前記機械粉砕が、前記電極前駆体をボールミルにより粉砕する、請求項1に記載の電極スラリーの製造方法。
【請求項3】
前記活物質は、
X線吸収微細構造スペクトルにおいて、2469.2eV付近、2472.0eV付近、及び2473.2eV付近にピークを有し、且つ、前記2472.0eV付近のピーク強度、及び前記2473.2eV付近のピーク強度が、いずれも、前記前記2469.2eV付近のピーク強度の2倍以上である、
請求項1又は2に記載の電極スラリーの製造方法。
【請求項4】
前記活物質は、
炭素含有量が20〜50重量%であり、水素含有量が0.01〜5重量%であり、酸素含有量が0.1〜30重量%であり、硫黄含有量が45〜75重量%である、
請求項1〜3の何れか1項に記載の電極スラリーの製造方法。
【請求項5】
基材上に請求項1〜の何れか1項に記載の製造方法により得た電極スラリーを塗布する、電極の製造方法。
【請求項6】
前記基材は、銅及び/又はアルミニウムにより構成される、請求項に記載の電極の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電極スラリー及びそれを用いた電極の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の携帯電子機器、ハイブリッド車等の高性能化により、それらに用いられる二次電池は、ますます高容量化が求められている。高容量化が求められる二次電池を製造するに際し、スラリーをどのような材料を用いてどのように製造するかということが重要になってくる。
【0003】
従来より、二次電池のスラリーを製造するに際し、活物質等の原材料を、例えば乳鉢等により混合及び粉砕していた。しかしながら硫黄を構成元素として含有する活物質を使用して湿式法により電極を作製した場合、乾式にて作製した場合と同等の電池性能(放電容量、サイクル特性)を得るのが困難であった。これは、活物質が粉砕される際に、導電材や結着剤との混合が均一になりにくいことに起因していると考えられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、湿式法により電極スラリーを製造しても、放電容量やサイクル特性に優れた二次電池の得られるような、電極スラリーの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、硫黄を構成元素として含有する活物質を含む電極前駆体を機械粉砕することで、湿式法により電極スラリーを作製しても、放電容量やサイクル特性に優れた二次電池が得られることを見出した。本発明者らは、かかる知見に基づきさらに研究を重ね、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、
〔1〕硫黄を構成元素として含有する活物質を含む電極前駆体を機械粉砕することを特徴とする、電極スラリーの製造方法、
〔2〕前記機械粉砕が、前記電極前駆体をボールミルにより粉砕する、前記〔1〕に記載の電極スラリーの製造方法、
〔3〕前記活物質は、(1)炭素、水素、酸素及び硫黄を構成元素として含有し、(2)ラマン分光法によって検出されたラマンスペクトルにおいて、482cm−1付近、846cm−1付近、1066cm−1付近、1279cm−1付近、及び1442cm−1付近にピークを有し、且つ、前記1442cm−1付近のピークを最強ピークとする、前記〔1〕又は〔2〕に記載の電極スラリーの製造方法、
〔4〕前記活物質は、X線吸収微細構造スペクトルにおいて、2469.2eV付近、2472.0eV付近、及び2473.2eV付近にピークを有し、且つ、前記2472.0eV付近のピーク強度、及び前記2473.2eV付近のピーク強度が、いずれも、前記前記2469.2eV付近のピーク強度の2倍以上である、前記〔3〕に記載の電極スラリーの製造方法、
〔5〕前記活物質は、炭素含有量が20〜50重量%であり、水素含有量が0.01〜5重量%であり、酸素含有量が0.1〜30重量%であり、硫黄含有量が45〜75重量%である、前記〔3〕又は〔4〕に記載の電極スラリーの製造方法、
〔6〕基材上に前記〔1〕〜〔5〕の何れかの製造方法により得た電極スラリーを塗布する、電極の製造方法、
〔7〕前記基材は、銅及び/又はアルミニウムにより構成される、前記〔6〕に記載の電極の製造方法、
に関する。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る電極スラリーの製造方法によれば、湿式法により電極スラリーを製造しても、放電容量やサイクル特性に優れた二次電池を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の活物質の製造に使用される装置の一例を示す断面概略図。
図2】実施例及び比較例において使用した活物質のラマンスペクトルを示すグラフ(100〜4250cm−1)。
図3】実施例及び比較例において使用した活物質のXAFSスペクトル(2460〜2500eV)を示すグラフ。尚、左図は部分蛍光収量、右図は全電子収量である。参考として、硫黄及び硫化リチウムのスペクトルも示す。
図4】実施例及び比較例において使用した活物質のTG−DTA曲線(25〜500℃)を示すグラフ。
図5】実施例2及び比較例2の充放電試験結果を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明に係る電極スラリーの製造方法は、硫黄を構成元素として含有する活物質を含む電極前駆体を機械粉砕することを特徴とする。
【0010】
本発明に係る電極スラリーは、二次電池の電極を製造する際に、集電体としての基材に付着させるものである。二次電池としては公知の二次電池を広く挙げることができ特に限定はなく、例えばリチウムイオン二次電池、金属リチウム二次電池、ナトリウムイオン二次電池、マグネシウムイオン二次電池、カルシウムイオン二次電池、アルミニウムイオン二次電池を挙げることができる。
【0011】
1.電極前駆体
本発明の電極前駆体は、少なくとも硫黄を構成元素として含有する活物質を含む。また硫黄を構成元素として含有する活物質以外にも、導電助剤や結着剤等の添加物を含み得る。
【0012】
2.活物質
かかる活物質として、硫黄を構成元素として有する公知の活物質を広く採用することができ、特に限定はない。中でも、(1)炭素、水素、酸素及び硫黄を構成元素として含有し、(2)ラマン分光法によって検出されたラマンスペクトルにおいて、482cm−1付近、846cm−1付近、1066cm−1付近、1279cm−1付近、及び1442cm−1付近にピークを有し、且つ、前記1442cm−1付近のピークを最強ピークとする活物質が好ましい。
【0013】
この場合、原料に起因する炭化物に硫黄が包摂されていることが好ましく、また、このうち原料に起因する炭化物は非晶質であることが好ましい。また、このような活物質においては、ポリエチレングリコール由来の炭素原子が形成する炭化物骨格の中に硫黄が閉じ込められると考えられ、活物質に取り込まれなかった未反応の硫黄(遊離硫黄)を低減することができることから、充放電に伴うリチウムの挿入及び脱離の際に硫黄が多硫化リチウムとして遊離して電解液中へ溶出及び拡散することを抑制することができるため、優れた充放電特性(高容量及び優れたサイクル特性)を示すことができるとともに耐熱性にも優れる。
【0014】
本発明で使用する活物質は、硫黄以外に、炭素、水素及び酸素を構成元素として含有していることが好ましい。この場合の各元素の存在割合については、特に限定的ではないが、高い導電性を保持できる程度に炭素量が存在し、遊離硫黄が生じにくい程度にS-S結合が形成できそれらを構造内部に保持できるだけの炭素量、水素量、酸素量及び硫黄量が存在することが好ましい。このような観点から、本発明の活物質中の炭素含有量は20〜50重量%(特に25〜45重量%)、水素含有量は0.01〜5重量%(特に0.1〜4重量%)、酸素含有量は0.1〜30重量%(特に1〜25重量%)、硫黄含有量は45〜75重量%(特に50〜70重量%)であることが好ましい。
【0015】
また、本発明で使用する活物質には、上記炭素、水素、酸素及び硫黄以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、窒素、リン等の異種原子が少量含まれていてもよい。これらの異種原子の含有量は、10重量%以下、特に5重量%以下であれば、充放電特性に与える影響は限定的である。
【0016】
本発明で使用する活物質は、ラマン分光法によって検出されたラマンスペクトルにおいて、482 cm-1付近、846 cm-1付近、1066 cm-1付近、1279 cm-1付近、及び1442 cm-1付近にピークを有し、且つ、前記1442 cm-1付近のピークが最強ピークであることが好ましい。本発明において、ラマンスペクトルは、ラマン分光法によって求められる。
【0017】
本発明で使用する活物質は、S-S結合を有することが好ましく、この場合、S-S結合の伸縮振動を示す482 cm-1付近のピークを有する。このピーク位置は、±50 cm-1、特に±30 cm-1の誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、432〜532 cm-1、特に452〜512 cm-1にピークを有することが好ましい。
【0018】
本発明で使用する活物質は、846 cm-1付近のピークを有することが好ましい。このピーク位置は、±50 cm-1、特に±30 cm-1の誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、796〜896 cm-1、特に816〜876 cm-1にピークを有することが好ましい。
【0019】
本発明で使用する活物質は、1066 cm-1付近のピークを有することが好ましい。このピーク位置は、±50 cm-1、特に±30 cm-1の誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、1016〜1116 cm-1、特に1036〜1096 cm-1にピークを有することが好ましい。
【0020】
本発明で使用する活物質は、1279 cm-1付近のピークを有することが好ましい。このピーク位置は、±50 cm-1、特に±30 cm-1の誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、1229〜1329 cm-1、特に1249〜1309 cm-1にピークを有することが好ましい。
【0021】
本発明で使用する活物質は、1442 cm-1付近のピークを有することが好ましい。このピーク位置は、±50 cm-1、特に±30 cm-1の誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、1392〜1492 cm-1、特に1412〜1472 cm-1にピークを有することが好ましい。
【0022】
本発明で使用する活物質においては、これら5種のピークのうち、1442 cm-1付近のピークが最強ピークであることが好ましい。なお、本明細書において、「最強ピーク」とは、ピーク強度が最も高いピークを意味する。特に、前記482 cm-1付近のラマン散乱ピーク強度、前記846 cm-1付近のラマン散乱ピーク強度、前記1066 cm-1付近のラマン散乱ピーク強度、及び前記1279 cm-1付近のラマン散乱ピーク強度が、いずれも、前記1442 cm-1付近のラマン散乱ピーク強度の0.4倍以下、さらには0.35倍以下であることが好ましい。なお、従来のように、硫黄を樹脂(PAN等)、ピッチ等で処理した場合は、1331 cm-1付近及び1548 cm-1付近に2種類の強いピークを有する傾向があり、1442 cm-1付近に最強ピークは有し得ない。
【0023】
なお、本発明で使用する活物質は、ラマン分光法によって検出されたラマンスペクトルにおいて、上記の5種のピークを有するが、さらに、770 cm-1付近及び/又は1924 cm-1付近にラマン散乱強度のピークを有することが好ましい。
【0024】
770 cm-1付近のピーク位置は、±50 cm-1、特に±30 cm-1の誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、720〜820 cm-1、特に740〜800 cm-1にピークを有することが好ましい。
【0025】
1924 cm-1付近のピーク位置は、±50 cm-1、特に±30 cm-1の誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、1874〜1974 cm-1、特に1894〜1954 cm-1にピークを有することが好ましい。
【0026】
本発明で使用する活物質は、X線吸収微細構造(XAFS)スペクトルにおいて、2469.2 eV付近、2472.0 eV付近、及び2473.2 eV付近にピークを有し、且つ、前記2472.0 eV付近のピーク強度、及び前記2473.2 eV付近のピーク強度が、いずれも、前記2469.2 eV付近のピーク強度の2倍以上であることが好ましい。
【0027】
本発明で使用する活物質は、2469.2 eV付近のピークを有することが好ましい。このピーク位置は、±0.5 eV、特に±0.3 eVの誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、2468.7〜2469.7 eV、特に2468.9〜2469.5 eVにピークを有することが好ましい。
【0028】
本発明で使用する活物質は、2472.0 eV付近のピークを有することが好ましい。このピーク位置は、±0.5 eV、特に±0.3 eVの誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、2471.5〜2472.5 eV、特に2471.7〜2472.3 eVにピークを有することが好ましい。
【0029】
本発明で使用する活物質は、S-C結合及びS-H結合を有することが好ましく、S-C結合及びS-H結合の混成軌道からの遷移を示唆する2473.2 eV付近のピークを有することが好ましい。このピーク位置は、±0.5 eV、特に±0.3 eVの誤差が許容され得る。つまり、本発明で使用する活物質は、2472.7〜2473.7 eV、特に2472.9〜2473.5 eVにピークを有することが好ましい。
【0030】
本発明で使用する活物質においては、これら3種のピークのうち、前記2472.0 eV付近のピーク強度、及び前記2473.2 eV付近のピーク強度が、いずれも、前記2469.2 eV付近のピーク強度の2倍以上、さらには2.2倍以上が好ましい。なお、上限値は特に制限はないが、前記2472.0 eV付近のピーク強度、及び前記2473.2 eV付近のピーク強度は、いずれも、前記2469.2 eV付近のピーク強度の5倍以下が好ましい。なお、従来のように、硫黄を樹脂(PAN等)、ピッチ等で処理した場合は、2471.7 eV付近に強いピークを有する傾向があり、2473.2 eV付近には強いピークは有し得ない。
【0031】
本発明で使用する活物質は、上記した条件を満足するが、該活物質の性能を阻害しない範囲であれば、その他の不純物が含まれていてもよい。この様な不純物としては、原料及び製造時に混入する可能性のある窒素等を例示できる。さらに、原料の残存物(ポリエチレングリコール又はその誘導体、遊離硫黄等)や、本発明の目的物以外の生成物等も不純物として含まれることがある。これらの不純物の量については、上記した活物質の性能を阻害しない範囲であればよく、通常、上記した条件を満足する活物質の総量を100重量%として、30重量%以下が好ましく、20重量%以下がより好ましい。
【0032】
(2−1)活物質の製造方法
本発明で使用する活物質は、特に制限されないが、硫黄を含む原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体とを含む溶液を、不活性雰囲気下で熱処理する(特に還流法により熱処理する)工程を備える製造方法によって得ることが好ましい。この方法によれば、ポリエチレングリコール又はその誘導体が炭化して導電性を有する状態で硫黄を含む原料と結合し、遊離硫黄の発生を抑制した活物質を得ることができる。以下、この方法について具体的に説明する。
【0033】
(2−2)活物質の原料
本発明では、原料として、硫黄を含む原料と、適宜の溶媒を用いるとよいが、中でも溶媒としては、ポリエチレングリコール又はその誘導体とを用いることが、好ましい。
【0034】
硫黄を含む原料としては、特に限定的ではなく、硫黄元素以外にも、熱処理の過程で揮発又は脱離していく元素(炭素、水素、窒素、酸素等)が含まれていてもよい。ただし、硫黄を含む原料には、金属元素が含まれないことが好ましい。このような硫黄を含む原料としては、例えば、硫黄(S)等が挙げられる。なお、硫黄を含む原料は、1種単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
【0035】
硫黄を含有する原料の形状については、特に限定はなく、固体及び液体のいずれでもよく、固体である場合は平均粒径0.1〜100μm程度の粉末状であることが好ましい。原料の平均粒径は、乾式のレーザー回折・散乱式による粒度分布測定で、累積度数が50%となる粒径として求める。なお、粒径の大きな原料を使用し、乳鉢等で粉砕することにより、平均粒径を制御することもできる。
【0036】
上述の如く、溶媒としては活物質の製造において使用される公知の溶媒を、広く採用することができる。ここで溶媒としてポリエチレングリコール又はその誘導体を使用する場合、かかるポリエチレングリコール又はその誘導体としては、ポリエチレングリコールとポリエチレングリコールの誘導体のいずれも採用し得る。より高容量且つ高耐熱性とできる観点から、ポリエチレングリコールの誘導体としては、ポリエチレングリコールのアルキルエーテル(特にポリエチレングリコールのジメチルエーテル)が好ましい。
【0037】
また、ポリエチレングリコール又はその誘導体の平均分子量は、低分子量ほど気化しやすく反応系から脱出しやすく、末端が気化及び脱離しやすいという観点から、90〜20000が好ましく、200〜6000がより好ましい。
【0038】
このようなポリエチレングリコール又はその誘導体としては、例えば、平均分子量が200〜20000のポリエチレングリコールの他、エチレングリコールや、ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル(ポリエチレングリコールモノメチルエーテル等)や、モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム、ペンタグライム、オクタグライム、イコサグライム等のグライムや、ポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコール共重合体や、より高分子量のポリエチレンオキシド等も使用することができる。これらのポリエチレングリコール又はその誘導体は、1種単独で用いることもでき、2種以上を組合せて用いることもできる。
【0039】
硫黄を含有する原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体との混合割合については、特に限定的ではなく、反応過程において、硫黄成分が硫化水素(H2S)となって蒸散していくこと、硫黄を含有する原料が残存しても後述の加熱工程で除去できることを考慮し、硫黄を含有する原料が、ポリエチレングリコール又はその誘導体に比べて過剰量であることが好ましい。また、ポリエチレングリコール又はその誘導体の使用量は、最終生成物である活物質が十分な導電性を確保できる程度の炭素(ポリエチレングリコール又はその誘導体の炭化により生成)量が含まれる程度とすることが好ましい。このような観点から、ポリエチレングリコール又はその誘導体の炭素数、硫黄を含有する原料中の硫黄量等にもよるが、ポリエチレングリコール又はその誘導体の使用量は、硫黄を含有する原料100重量部に対して、10〜100重量部が好ましく、15〜90重量部がより好ましく、20〜50重量部がさらに好ましい。なお、硫黄を含有する原料の多くを有効に使用するためには、ポリエチレングリコール又はその誘導体の使用量を多くすることが好ましい。
【0040】
本発明においては、硫黄を含有する原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体を含有する原料とは、液体として使用することが好ましい。上記のような条件を満たすポリエチレングリコール又はその誘導体は、後述の還流条件では通常液体であるため、硫黄を含有する原料とポリエチレングリコール又はその誘導体とを混合すれば、硫黄を含む原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体とを含む溶液を得ることができる。なお、ポリエチレングリコール又はその誘導体が常温で液体ではない場合でも反応温度となる250℃以上では液体として使用可能である。
【0041】
(2−3)活物質の製造方法
本発明においては、上記原料を用いて、硫黄を含む原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体とを含む溶液を、不活性雰囲気下で熱処理する(特に還流法により熱処理する)ことが好ましい。本発明では、硫黄を含む原料とポリエチレングリコール又はその誘導体とを含む溶液を250℃以上で還流することが好ましい。
【0042】
還流法による熱処理は、例えば、図1に示されるように、反応容器(試験管等)に原料(硫黄を含む原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体とを含む溶液)を投入し、反応容器下部を電気炉等で加熱しながら反応容器上部を放冷することが好ましい。この際、反応容器は半封することが好ましい。なお、試験管の長さを長くすれば、硫黄蒸気止めとしての紙製ウエスを使用しなくてもよい。この過程で、硫黄を含む原料が反応容器底部で溶融し(固体のままでもよい)、加熱されたポリエチレングリコール又はその誘導体と反応するとともに、ポリエチレングリコール又はその誘導体自身は炭化を進行させることができる。加熱された原料物質(硫黄を含む原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体)及び反応中間体は、一部が蒸散するものの、還流することで反応系へと戻る。これを繰り返すことにより、原料物質(硫黄を含む原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体)が高活性な状態で反応し、効率よく反応が進行する。この反応過程において、ポリエチレングリコール又はその誘導体は脱水及び/又は脱水素による炭化が進行するとともに、ポリエチレングリコール又はその誘導体由来の炭素原子が形成する骨格の中に硫黄が閉じ込められると考えられる。なお、この際、反応容器(試験管等)に硫黄を含む原料を投入し、次いで、液体状態のポリエチレングリコール又はその誘導体を少しずつ添加していくと、収量を向上させやすい。
【0043】
この還流法において、不活性雰囲気としては、特に制限されず、窒素ガス雰囲気、アルゴンガス雰囲気等が採用できる。
【0044】
この還流法における反応温度及び保持時間は、特に限定的ではなく、原料(硫黄を含む原料と、ポリエチレングリコール又はその誘導体)の融点、沸点等にもよるが、通常は250℃以上、好ましくは300℃以上、より好ましくは310〜500℃、さらに好ましくは330〜450℃において、3〜400分間、好ましくは5〜100分間、より好ましくは10〜60分間、さらに好ましくは20〜40分間とすることができる。上記のような反応温度とすることで、各原料をより十分に反応させ、ポリエチレングリコール又はその誘導体の炭化及び硫黄を取り込む反応をより十分に進行させることができ、遊離硫黄をより低減してより高容量とすることができるとともに、ポリエチレングリコール又はその誘導体と硫黄を含む原料との揮発をより抑制し、生成物の収率をより向上させることができる。また、上記のような保持時間とすることで、各原料をより十分に反応させ、ポリエチレングリコール又はその誘導体の炭化及び硫黄を取り込む反応をより十分に進行させることができ、未反応の硫黄(遊離硫黄)をより低減してより高容量とすることができるとともに、ポリエチレングリコール又はその誘導体と硫黄を含む原料との揮発をより抑制し、生成物の収率をより向上させることができる。なお、本発明において、保持時間とは、最高到達温度に達するまでの時間を意味する。
【0045】
上記方法で還流反応させることで、本発明の活物質が得られるとともに、未反応物として残留する遊離硫黄を低減することが可能であるが、遊離硫黄が含まれていることもある。この場合、反応生成物を不活性ガス気流下、200〜450℃で加熱することにより、未反応物として残留する遊離硫黄を気化及び/又は除去することが好ましい。これにより、遊離硫黄が有機硫黄化合物中に残存している場合は、有機硫黄化合物の導電率が低下するとともに、有機電解液を用いた電池系で充放電を繰り返すと多硫化リチウムとして電解液に溶出及び拡散して容量低下を引き起こすが、この工程により、より確実に遊離硫黄を除去し、導電率及び容量をより向上させることができる。
【0046】
この遊離硫黄除去プロセスにおいて、使用する不活性ガスとしては、特に制限されないが、窒素ガス、アルゴンガス等が採用できる。
【0047】
この遊離硫黄除去プロセスを行う際の不活性ガスの流量は、特に制限されず、加熱により生じた硫黄蒸気を生成物から引き離すという観点から、10 gの粗生成物に対し50〜200 mL/分が好ましく、100〜150 mL/分がより好ましい。
【0048】
この遊離硫黄除去プロセスの反応温度及び保持時間については、特に限定的ではなく、残留硫黄量にも依存するが、通常は硫黄が気化及び/又は昇華する温度、つまり、200〜450℃、好ましくは250〜350℃、より好ましくは270〜330℃で、0.5〜5時間、好ましくは1〜3時間保持することができる。
【0049】
3.添加物
また上述の如く、本発明の電極前駆体は、硫黄を構成元素として含有する活物質以外にも、導電助剤や結着剤等の添加物を含んでいてもよい。
【0050】
導電助剤としては、二次電池の製造に使用される公知の導電助剤を広く使用することができ、特に限定されない。具体的には、黒鉛、コークス、カーボンブラック、針状カーボンなどの炭素材料を使用することができる。
【0051】
結着剤としても、二次電池の製造に使用される公知の結着剤を広く使用することができ、特に限定されない。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂;エチレン−プロピレン−ジエンポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、天然ブチルゴム(NBR)等を単独で、あるいは2種以上の混合物として用いることができる。その他、水系バインダーであるセルロース系やスチレンブタジエンゴム(SBR)の水分散体等を用いることもできる。
【0052】
4.電極スラリーの製造方法
本発明の電極スラリーの製造方法は、電極前駆体を機械粉砕することにより、電極スラリーを得る。尚、本明細書において粉砕とは、攪拌を行いながら砕く処理を意味する。
【0053】
機械粉砕に際して使用する機械としては、粉砕の目的で使用される公知の粉砕機を広く採用することができ、特に限定はない。具体的には、ボールミル、ビーズミル、コロイドミル、コニカルミル、ディスクミル、エッジミル、製粉ミル、ハンマーミル、ペレットミル、VSIミル、ウィリーミル、水車、ローラーミル、ジェットミル、ブレードミル、
等を試用することができ、勿論これらに限定されない。
【0054】
上記した粉砕機の中でも、ボールミルにより電極前駆体を機械粉砕するのが好ましい。ボールミル機を使用することにより、電極スラリー作製中に活物質が粉砕され、微細化した活物質が均一な状態(特に導電助剤や結着剤等の添加物と共に混合する際にも、これらの添加物と均一な状態)となるため、電極スラリー自体の密着度が増し、該電極スラリーを使用して製造した二次電池の放電容量及びサイクル特性の向上につながるものと考えられる。
【0055】
ボールミルによる粉砕の際に使用するボールミル機としては、転動ボールミル、振動ボールミル、遊星ボールミル等の公知のボールミル機を広く使用することができる。
【0056】
ボールミル機において使用するボールとしても、活物質等と反応しない材質である限り、公知のものを広く採用することができ、特に限定はなく、具体的には、天然ケイ石、ジルコニアボール、アルミナ球石、鉄芯入りナイロンボール等を使用することができる。ボールの球径としては、0.5〜20mmが好ましい。
【0057】
ボールミルの動作条件についても特に限定はなく、通常の一般的な動作条件で行えば問題はない。具体的には、電極前駆体の充填率を10〜40容量%、ボール投入量を10〜40容量%とすることが好ましい。ボールミル機の回転速度は数十〜数百回転/分が好ましく、処理時間としては、0.5時間〜100時間が好ましい。
【0058】
5.電極の製造方法
本発明の電極は、上記で得られた電極スラリーを、集電体としての基材に塗布することにより得ることができる。
【0059】
基材としては、電極作製において使用される集電体としての公知の金属を広く採用することができ、特に限定はない。かかる金属として具体的には、銅、アルミニウム、ニッケル、ステンレス等を挙げることができ、勿論これらに限定されない。上記した金属の中でも、特に銅及び/又はアルミニウムを使用することにより、優れた放電容量及びサイクル特性を有する二次電池を製造することが可能となる。
【0060】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【実施例】
【0061】
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0062】
(活物質の製造)
硫黄(キシダ化学(株), 99 %)5.1051 gとポリエチレングリコール(キシダ化学(株), 平均分子量190〜210)1.0256 gとを試験管((株)マルエム製, A-30, 直径30 mm×長さ200 mm)に取り、窒素ガス用入口、ガス出口、熱電対を挿入するためのアルミナ保護管(SSA-S, 内径2 mm, 外径4 mm, 長さ230 mm)を備えたシリコンゴム栓を取り付けた(図1)。電気炉加熱部位に試験管の下部100 mmを入れて加熱し、断熱材を詰めて固定し、試験管の上部を外気にさらしておいた。アルミナ保護管に熱電対(K種)を挿入し、試料の温度を測定した。窒素ガスを毎分50 mL流し、排気を10 %水酸化ナトリウム100 mLを入れた三角フラスコに導いて、発生するガス中の硫化水素を捕集した。電気炉設定温度を500℃に20分かけて徐々に上げ、内部で液体の凝結がみられなくなり、試料温度が443℃に達するまで1時間かけて加熱した。冷却後試験管内部の生成物を取り出し、石英ボートにのせ、石英管(内径30 mm, 長さ900 mm)内部に置き、窒素気流下300℃で2時間硫黄を気化及び除去した。得られた黒色固体粉末は0.1147 gであった。
【0063】
得られた試料を炭素・水素・窒素同時定量装置、Oマイクロコーダー及びイオンクロマトグラフィーにより元素分析したところ、炭素含有量が35.3重量%、水素含有量が0.4重量%、酸素含有量が2.9重量%、硫黄含有量が61.4重量%、窒素含有量が0.0重量%(存在しない)であった。
【0064】
また、得られた試料のラマンスペクトルは図2に示す通り、1441 cm-1に主ピークが存在し、且つ、1924 cm-1、1279 cm-1、1066 cm-1、846 cm-1、772 cm-1、及び481 cm-1にそれぞれピークが存在することが確認できた。これらのピーク強度の関係は、1924 cm-1のピーク強度が1441 cm-1のピーク強度の0.06倍程度、1279 cm-1のピーク強度が1441 cm-1のピーク強度の0.3倍程度、1066 cm-1のピーク強度が1441 cm-1のピーク強度の0.07倍程度、846 cm-1のピーク強度が1441 cm-1のピーク強度の0.04倍程度、481 cm-1のピーク強度が1441 cm-1のピーク強度の0.1倍程度であった。なお、ラマンスペクトルの条件は、分析装置ThermoFisherSCIENTIFIC社製ALMEGA XR、レーザー波長532 nm、スリット50μmピンホール、露光5秒×12回である。
【0065】
また、XAFSスペクトルは図3に示す通り、2472.0 eV及び2473.2 eVに強い吸収ピークが存在し、且つ、2469.2 eVに吸収ピークが存在することが分かった。部分蛍光収量の場合、これらのピーク強度の関係は、2472.0 eVのピーク強度が2469.2 eVのピーク強度の3倍程度、2473.2 eVのピーク強度が2469.2 eVのピーク強度の3倍程度であった。なお、図3には、参考として示す硫黄及び硫化リチウムの吸収ピークとの比較からも理解できるように、得られた活物質には硫黄及び硫化リチウムの吸収ピークが確認できないことから、遊離硫黄が存在していないことが理解できる。
【0066】
さらに、TG-DTA曲線は図4に示すとおり、300℃付近まで重量減少が確認できなかったことから、得られた活物質は耐熱性に優れ、安定な材料であることが示された。
【0067】
以上から、炭化の進んだ成分を有し、炭素と硫黄が相互作用を有し、耐熱性に優れた活物質を作製することができた。
【0068】
(実施例1〜6及び比較例1〜6)
得られた活物質を正極材料に用い、導電助剤としてアセチレンブラックを、結着剤としてポリイミド系樹脂を使用し、各実施例及び比較例について、それぞれ表1に記載の配合で混合、粉砕して、正極用の電極スラリーを作製した。実施例1〜6についてはボールミル機(フリッチュ社製、型番:P−6)を用いて機械粉砕し、正極用の電極スラリーを得た。ボールとしては球径4mmのジルコニアボールを使用し、ボールミル機中における電極前駆体(活物質、導電助剤、結着剤)の充填率、及びボール投入量は、それぞれ30容量%、30容量%に設定した。比較例1〜6についてはボールミル機ではなく、乳鉢により混合、粉砕することで電極スラリーを作製した。そして、得られた実施例1〜5及び比較例1〜5の電極スラリーについては銅製メッシュに、実施例6及び比較例6の電極スラリーについてはアルミニウム製メッシュに塗布し、正極を得た。また、負極としてリチウム金属、電解液としてリチウムトリフルオロメタンスルホニルアミド(LiTFSA)をテトラグライムにモル比1: 1で溶解させたもの、セパレータとしてポリプロピレンセパレータを用いて二次電池を作製した。
【0069】
(充放電評価試験)
各実施例及び各比較例の電極スラリーを使用して得られた電池について、定電流モード0.05 Cで、カットオフ1.0〜3.0 Vの条件で放電を開始した。その後充放電を繰り返し、2、10、20、30、40、50、60、70サイクル目の放電容量を測定した。また、それぞれの電池の30、40及び50サイクル目の放電容量の、2サイクル目の放電容量に対する比率を算出し、これを維持率として充放電を繰り返すことによる充電容量への影響について、検討を行った。
【0070】
(充放電評価試験結果)
表1及び図5に示されるように、活物質を含む電極前駆体をボールミル機により機械粉砕した各実施例の電極スラリーを用いて製造した二次電池については、乳鉢により粉砕した各比較例の電極スラリーを用いて製造した二次電池よりも、2サイクル目の放電容量において優れる上に、充放電を繰り返した際のサイクル特性においても優れた傾向にあることが確認された。
【0071】
【表1】
図1
図2
図3
図4
図5