【実施例】
【0024】
先ず、実施例のシート床材の敷設方法について説明する。
初めに、
図1に示したように、床下地1の面上に、この床下地1の長手方向の中心部に基準線Kを引く。
【0025】
続いて、
図2に示したように、この基準線Kの上から両面粘着テープ2を貼り付ける。
なお、この両面粘着テープ2には、基準線Kが透けて見える透明又は半透明のものを用いる。
また、この両面粘着テープ2には、アクリル構造等の防水性の高い材料から成り、その上面には、図示省略の剥離シートが設けられている。
さらに、この両面粘着テープ2には、後述する接着剤4の塗布する厚さと略同じ厚さの薄いものを用いる。
なお、この両面粘着テープ2は、基準線Kが略中央となるように貼り付ける。
【0026】
続いて、
図3に示したように、両面粘着テープ2の上面の図示省略の剥離シートを剥がし、まず手前側から、二点鎖線で示したように、ロール状に巻いたシート床材3の左側端部を床下地1の左側端部に合わせ、シート床材3の奥側端部は、基準線Kに合わせて、両面粘着テープ2の上面に貼り付ける。
そして、シート床材3をめくりあげて接着剤4で床下地1の面上に貼り付けた後、床下地1の面上の残る部分にも接着剤4を塗布し、図示省略の圧着ローラーで空気を抜きながら矢印の方向へ貼り付けていく。
【0027】
こうして、奥側の床下地1の面上にも、同様に施工すると、
図4に示したように、この実施例のシート床材の敷設方法が完了し、
図5に示したような実施例のシート床材の敷設構造となる。
なお、基準線Kの上側が、シート床材3,3の継目となる。
【0028】
次に、実施例の作用効果について説明する。
このような実施例のシート床材の敷設方法は、床下地1の面上にシート床材3,3を固定して敷設するためのシート床材の敷設方法であって、床下地1の面上のシート床材3,3の端部同士の継目となる位置の下方に表された基準線Kの上に、両面粘着テープ2を貼り付け、両面粘着テープ2の上面にシート床材3の端部を固定し、床下地1の面上の残る箇所に接着剤4を塗布し、その上にシート床材3の残りの部分を貼り付け固定して、床下地1の面上にシート床材3,3を固定して敷設する構成とされている。
【0029】
上記した構成なので、床下地1の面上の基準線Kの上に両面粘着テープ2を貼り付け、シート床材3の端部を両面粘着テープに貼り付けて固定してから残る部分を接着剤4で貼り付け固定するだけの手順で、熟練者でなくても容易且つ精度良く施工することができる。
また、シート床材3,3間の継目の下方が両面粘着テープ2なので、シート床材3,3間の継目の防水性を長期間保つことができる。
そのうえ、シート床材3,3間の継目は溶接しないので、この部分から剥がすことができ、貼り替えの際に手間が掛からない。
【0030】
ここで、両面粘着テープ2として、床下地1の面上に貼り付けた際に、基準線Kが透けて見えるものを用いる。
このため、透けて見える基準線Kを沿って、シート床材3,3の端部をより正確に貼り付け固定することができる。
【0031】
また、両面粘着テープ2として、床下地1の面上に塗布される接着剤4の厚さと略同じ厚さの薄いものを用いる。
このため、シート床材3,3間の継目とその他の部分との段差を無くすことができる。
【0032】
さらに、両面粘着テープ2として、上面側に図示省略の剥離シートが設けられたものを用いる。
このため、シート床材3,3を貼り付ける前に両面粘着テープ2の上面の粘着性が低下するのを防止することができる。
【0033】
また、両面粘着テープ2として、アクリル構造等の防水性の高い材料から成るものを用いる。
このため、シート床材3,3間の継目の防水性をより高めることができる。
【0034】
このような実施例のシート床材の敷設構造は、床下地1の面上にシート床材3,3を固定して敷設するためのシート床材の敷設構造であって、床下地1の面上に両面粘着テープ2が貼り付けられ、両面粘着テープ2の上面に一対のシート床材3,3の端部が対向するように固定され、継目が形成されており、床下地1の面上の残る部分とシート床材3,3の残る部分との間に接着剤4が充填され、床下地1の面上にシート床材3,3が固定して敷設された構成とされている。
【0035】
上記した構成なので、床下地1の面上の基準線Kの上に両面粘着テープ2を貼り付け、シート床材3の端部を両面粘着テープ2に貼り付けて固定してから残る部分を接着剤4で貼り付け固定するだけの手順で、熟練者でなくても容易且つ精度良く施工することができる。
また、シート床材3,3間の継目の下方が両面粘着テープ2なので、シート床材3,3間の継目の防水性を長期間保つことができる。
そのうえ、シート床材3,3間の継目は溶接しないので、この部分から剥がすことができ、貼り替えの際に手間が掛からない。
【0036】
以上、図面を参照して、本発明を実施するための形態を実施例に基づいて詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
【0037】
例えば、上記した実施例では、シート床材3,3間の継目を溶接せずに実施したが、これに限定されず、例えば、両面粘着テープ2に耐熱性のものを用いれば、溶接して実施してもよい。