(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本実施形態について説明する。なお、以下に説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
【0014】
1.遊技機の構成
図1は、本実施形態に係る遊技機の外観構成を示す斜視図である。本実施形態の遊技機は、遊技場から貸し出された遊技球(遊技媒体)を用いて遊技を行うものであり、遊技機の外側面を形成する外枠2と、遊技機の内部に設けられ、遊技球が移動する遊技領域4を形成する遊技盤6と、遊技盤6を遊技者が視認可能かつ接触不可能にするガラスユニット8と、ガラスユニット8が取り付けられている前枠10を備えている。
【0015】
そして前枠10のうちガラスユニット8を取り囲む部分は、光を透過する半透明の素材により構成されており、半透明の素材により構成されている部分の内部には、遊技を盛り上げるための演出光などを出力する複数の前枠ランプ12が設けられている。また、前枠10の上部の左右および下部の左右には、遊技を盛り上げるための演出音などを出力するスピーカー14が設けられている。
【0016】
また前枠10の下部中央には、遊技球を貯留するための上皿16が設けられており、上皿16の内側側面の左部には、遊技機から遊技者に遊技球を払い出すための払出口18が設けられている。また前枠10の下部右側には、グリップユニット20が設けられており、遊技者がグリップユニット20を遊技機に向かって右回りに回転させる操作を行うと、遊技機内部に設けられた図示しない発射装置が作動して、遊技領域4内に遊技球が発射されるようになっている。なお本実施形態の発射装置は、1分間に99個(1秒間に1.65個)の遊技球を発射することができる。
【0017】
そして上皿16の内側側面の右部には、上皿16から遊技球を発射装置に供給するための供給口22が設けられている。また上皿16の下方には、上皿16に遊技球を貯留しきれなくなった場合に余剰の遊技球を貯留しておく下皿24が設けられている。
【0018】
また上皿16の縁部手前側には、演出ボタン26(演出操作手段)が設けられており、遊技者が演出ボタン26を操作すると、遊技機で行われる演出が変化する。
【0019】
図2は、
図1で示した遊技盤6の外観構成を示す正面図である。
図2に示すように遊技盤6には、円形状に外レール28が設けられており、外レール28に囲まれた領域が、遊技球が移動する遊技領域4となっている。また遊技領域4の左端部には、外レール28に沿うように円弧状に内レール30が設けられており、外レール28と内レール30は、遊技盤6の下方に設けられた図示しない発射装置から発射された遊技球を遊技領域4に誘導する。
【0020】
また遊技盤6の中央部には、遊技を盛り上げるための演出画像などを表示する液晶ディスプレイ32(演出表示手段)と、液晶ディスプレイ32を取り囲むように形成されたディスプレイ枠34を備える演出ユニット36が設けられている。そしてディスプレイ枠34には、液晶ディスプレイ32の中央上方に、遊技を盛り上げるための演出光などを出力するディスプレイ枠ランプ38が設けられている。
【0021】
そして本実施形態では、液晶ディスプレイ32の手前側を遊技球が通過できないようになっており、発射装置から発射された遊技球は、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4か右側の遊技領域4を落下するようになっている。そして遊技領域4には、遊技盤6の表面に交差するように図示しない多数の遊技釘が打ち付けられており、遊技領域4を移動する遊技球の移動方向がランダムに変化するようになっている。
【0022】
またディスプレイ枠34の左部には、液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を落下する遊技球が通過できる開口40が形成されており、この開口40を通過した遊技球はディスプレイ枠34に設けられている左通路42を通過して、液晶ディスプレイ32の下方に設けられたステージ44に落下するようになっている。このステージ44の上面は滑らかな曲面となっているとともに、ステージ44とガラスユニット8との間に遊技球がステージ44から下方に落下できる隙間が形成されており、左通路42からステージ44上に落下した遊技球がステージ44上を左右に往復移動した後にステージ44の中央部付近から下方に落下するようになっている。
【0023】
そしてステージ44の中央部の下方には、ステージ44の中央部付近から下方に落下した遊技球が進入可能な第1始動入賞口46が設けられている。この第1始動入賞口46は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵し、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収されるように構成されており、第1始動入賞口46に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば3個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値(抽選情報)を取得して大当たり(特定当たり)の当否を決定する特別抽選(遊技抽選)が行われる。
【0024】
また液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、遊技球が遊技機内部に回収されずに通過する通過ゲート48が設けられている。この通過ゲート48は、遊技球が通過したことを検出するセンサを内蔵し、通過ゲート48を遊技球が通過するたびに、乱数値(抽選情報)を取得して普通当たりの当否を決定する普通抽選が行われる。ここで本実施形態では、通過ゲート48は、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を落下する遊技球が高確率で通過ゲート48を通過するように設けられている。
【0025】
また液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、通過ゲート48の下方に、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第1大入賞口50が設けられている。この第1大入賞口50は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、第1大入賞口50を塞ぐ板状部材を備える第1特別役物51が設けられており、第1特別役物51は、第1大入賞口50に遊技球が進入不可能な閉状態(進入不可状態)と遊技球が進入可能な開状態(進入可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして第1特別役物51は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で大当たりに当選すると実行される大当たり遊技において所定条件下で開状態となるように制御される。そして第1大入賞口50に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(例えば15個)の遊技球が払い出される。
【0026】
また液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、第1大入賞口50の下方に、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を落下する遊技球が通過する右通路52が設けられており、右通路52には、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第2始動入賞口53が設けられている。この第2始動入賞口53は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、第2始動入賞口53を塞ぐ可動部材54を備える普通役物55(補助手段)が設けられており、普通役物55は、第2始動入賞口53に遊技球が進入不可能な閉状態(進入不可状態)と遊技球が進入可能な開状態(進入可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして普通役物55は、可動部材54を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、普通抽選で普通当たりが当選すると所定条件下で開状態となるように制御される。そして第2始動入賞口53に遊技球が進入するごとに、遊技者に対して所定個数(1個以上の規定数、例えば1個)の遊技球が払い出されるとともに、乱数値(抽選情報)を取得して大当たりの当否を決定する特別抽選(遊技抽選)が行われる。
【0027】
ここで可動部材54は、閉状態では、
図2において実線で示すように、第2始動入賞口53の上方を覆うように右通路52の底部に沿って横方向となることにより、右通路52を通過する遊技球が第2始動入賞口53に進入せずにそのまま通過するようにし、開状態では、
図2において破線で示すように、第2始動入賞口53の上方を覆わずに右通路52の底部に対して縦方向となることにより、右通路52を通過する遊技球のほぼ全てが第2始動入賞口53に進入するようにしている。
【0028】
なお、可動部材54は、第2始動入賞口53に遊技球が進入しにくい縮小状態(遊技媒体が検出される可能性が低い状態)と遊技球が進入しやすい拡大状態(遊技媒体が検出される可能性が高い状態)との間で動作可能に構成してもよい。すなわち可動部材54は、第2始動入賞口53への遊技球の進入を補助しない補助状態と遊技球の進入を補助する補助状態との間で動作可能に構成することができる。
【0029】
なお、第1始動入賞口46に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数と、第2始動入賞口53に遊技球が進入するごとに遊技者に払い出される遊技球の個数は、同一の個数であっても異なる個数であってもよい。
【0030】
また液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4には、右通路52の左下方に、第2始動入賞口53に進入せずに右通路52を通過した遊技球が進入可能であり、遊技球が進入すると遊技球が遊技機内部に回収される第2大入賞口56が設けられている。この第2大入賞口56は、遊技球が進入したことを検出するセンサを内蔵するとともに、第2大入賞口56を塞ぐ板状部材を備える第2特別役物57が設けられており、第2特別役物57は、第2大入賞口56に遊技球が進入不可能な閉状態(進入不可状態)と遊技球が進入可能な開状態(進入可能状態)との間で動作可能に構成されている。そして第2特別役物57は、板状部材を動作させるソレノイドなどの駆動装置を内蔵しており、特別抽選で小当たりに当選すると実行される小当たり遊技において所定条件下で開状態となるように制御される。そして第2大入賞口56に遊技球が進入するたびに、遊技者に対して所定個数(例えば15個)の遊技球が払い出される。
【0031】
また
図2に示すように、遊技領域4の最下部には、いずれの入賞口にも進入せずに遊技領域4を落下した遊技球を遊技機内部に回収するアウト口62が設けられている。
【0032】
そして遊技球の発射装置は、
図1で示したグリップユニット20の回転量を調整することにより遊技球の射出力が変化するように構成されており、グリップユニット20の回転量が少ない場合には液晶ディスプレイ32の左側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射され、グリップユニット20の回転量が多い場合には液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を遊技球が落下するように遊技球が発射される。
【0033】
従って遊技者は、遊技状況に応じてグリップユニット20の回転量を調整し、遊技球が左側の遊技領域4を落下して、第1始動入賞口46に遊技球が進入するように遊技球を発射させる左打ちを行ったり、遊技球が右側の遊技領域4を落下して、通過ゲート48を遊技球が通過したり、第1大入賞口50、第2始動入賞口53または第2大入賞口56に遊技球が進入するように遊技球を発射させる右打ちを行ったりする。
【0034】
なお本実施形態の遊技機では、遊技球が左側の遊技領域4を落下する場合には、第1大入賞口50、第2始動入賞口53または第2大入賞口56に遊技球が入賞することがなく、また遊技球が右側の遊技領域4を落下する場合には、第1始動入賞口46に遊技球が入賞することがないようになっている。
【0035】
また遊技盤6の右下部であって、遊技領域4の外側には、遊技機の各種状態をランプ等の点灯および消灯により示す状態表示部70が設けられている。
【0036】
図3(A)は、状態表示部70の外観構成を示す正面図である。状態表示部70は、
図3(A)に示すように、普通図柄表示部72、普通保留表示部74、第1特別図柄表示部76、第1特別保留表示部78、第2特別図柄表示部80、第2特別保留表示部82、遊技状態表示部84が設けられている。
【0037】
普通図柄表示部72は、2つのランプにより構成され、普通抽選が行われる場合に2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示し、2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示して、普通抽選の結果を表示する。
【0038】
普通保留表示部74は、2つのランプにより構成され、通過ゲート39を遊技球が通過した時点で既に普通図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、普通抽選用乱数値を取得しても普通抽選を行うことができないことにより普通抽選用乱数値が保留された場合に、保留されている普通抽選用乱数値の数に対応する普通保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の普通保留数を表示する。
【0039】
第1特別図柄表示部76は、7セグメントディスプレイにより構成され、第1始動入賞口46に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
【0040】
第1特別保留表示部78は、2つのランプにより構成され、第1始動入賞口46に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、特別抽選用乱数値(抽選情報)を取得しても特別抽選を行うことができないことにより特別抽選用乱数値が第1特別乱数値として保留された場合に、保留されている第1特別乱数値の数に対応する第1特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第1特別保留数を表示する。
【0041】
第2特別図柄表示部80は、7セグメントディスプレイにより構成され、第2始動入賞口53に遊技球が進入することにより特別抽選が行われる場合に、7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示し、7セグメントディスプレイを複数種類の態様のうちいずれかの態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示して、特別抽選の結果を表示する。
【0042】
第2特別保留表示部82は、2つのランプにより構成され、第2始動入賞口53に遊技球が進入した時点で既に第1特別図柄または第2特別図柄が変動表示中または停止表示中である場合など、特別抽選用乱数値を取得しても特別抽選を行うことができないことにより特別抽選用乱数値が第2特別乱数値として保留された場合に、保留されている第2特別乱数値の数に対応する第2特別保留数を表示するものであり、2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第2特別保留数を表示する。
【0043】
遊技状態表示部84は、6つのランプにより構成され、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、現在設定されている遊技状態の種類を表示する。本実施形態では、上述した特別遊技状態の他にも、
図3(B)に示す通常状態、確変状態(第1遊技状態)、特殊状態(第2遊技状態)、時短状態の4種類の遊技状態が設定可能となっており、6つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、いずれの遊技状態に設定されているかを表示する。
【0044】
ここで本実施形態では、
図3(B)に示すように、通常状態では、特別抽選で大当たりに当選する確率が低く、第2特別図柄の変動時間が長く、普通抽選で普通当たりに当選する確率が低く、普通図柄の変動時間が長く、普通役物55が開状態となる開放時間が短く設定され、確変状態では、特別抽選で大当たりに当選する確率が高く、第2特別図柄の変動時間が短く、普通抽選で普通当たりに当選する確率が高く、普通図柄の変動時間が短く、普通役物55が開状態となる開放時間が長く設定され、特殊状態では、特別抽選で大当たりに当選する確率が高く、第2特別図柄の変動時間が短く、普通抽選で普通当たりに当選する確率が低く、普通図柄の変動時間が長く、普通役物55が開状態となる開放時間が短く設定され、時短状態では、特別抽選で大当たりに当選する確率が低く、第2特別図柄の変動時間が短く、普通抽選で普通当たりに当選する確率が高く、普通図柄の変動時間が短く、普通役物55が開状態となる開放時間が長く設定されている。
【0045】
図4は、本実施形態の遊技機の機能ブロック図である。本実施形態の遊技機は、メイン基板100(遊技制御手段)およびサブ基板102を含む制御基板によって制御される。そしてメイン基板100やサブ基板102等の各基板の機能は、各種のプロセッサ(CPU、DSPなど)、ASIC(ゲートアレイなど)、ROM(情報記憶媒体の一例)、あるいはRAMなどのハードウェアや、ROMなどに予め記憶されている所与のプログラムからなるソフトウェアにより実現される。
【0046】
メイン基板100は、通過ゲートセンサ104、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口センサ108、第1大入賞口センサ110、第2大入賞口センサ112、払出センサ116等の入力手段からの入力信号を受けて、遊技を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、状態表示駆動装置120、普通役物駆動装置122、第1特別役物駆動装置124、第2特別役物駆動装置126、払出装置130等の出力手段の動作制御を行う。
【0047】
またサブ基板102は、メイン基板100から送られてくる信号や、演出ボタンスイッチ150からの入力信号を受けて、遊技の進行状況に合わせた演出を実行するための各種の演算を行い、演算結果に基づいて、演出表示装置170、音響装置172、演出物駆動装置174等の演出装置176の動作制御を行う。
【0048】
そしてメイン基板100は、乱数発生手段210、普通抽選手段220、普通表示制御手段222、普通役物制御手段224、特別抽選手段230、特別表示制御手段240、遊技状態移行制御手段250、特別遊技実行手段260、小当たり遊技実行手段262、払出制御手段270、通信制御手段280、メインメモリ290を含んで構成されている。
【0049】
乱数発生手段210は、抽選用の乱数値を発生させる手段であり、ハードウェア乱数を発生させる乱数発生器や、ソフトウェア乱数を発生させるプログラムにより実現される。ソフトウェア乱数は、例えば、インクリメントカウンタ(所定のカウント範囲を循環するように数値をカウントするカウンタ)のカウント値に基づいて発生させることができる。なお本実施形態において「乱数値」には、数学的な意味でランダムに発生する値のみならず、その発生自体は規則的であっても、その取得タイミング等が不規則であるために実質的に乱数として機能しうる値も含まれる。
【0050】
普通抽選手段220は、通過ゲート39を通過する遊技球を1個ずつ検出する通過ゲートセンサ104から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から普通抽選用乱数値を取得してメインメモリ290の普通乱数記憶手段2912に格納し、普通乱数記憶手段2912から読み出した普通抽選用乱数値について普通当たりの当否などを決定する普通抽選を行う。
【0051】
詳細には普通乱数記憶手段2912には、取得した普通抽選用乱数値を格納する記憶領域として、普通保留記憶領域1〜普通保留記憶領域4の4つの普通保留記憶領域が設けられ、普通保留記憶領域1から読み出して普通抽選を行った普通抽選用乱数値を普通図柄の変動表示および停止表示が終了するまで格納する記憶領域として、1つの当該普通保留記憶領域が設けられている。そして普通抽選手段220は、乱数発生手段210から普通抽選用乱数値を取得すると、普通保留記憶領域1〜普通保留記憶領域4のいずれにも普通抽選用乱数値が格納されていない状態では、取得した普通抽選用乱数値をまずは普通保留記憶領域1に格納する。そして普通保留記憶領域1に普通抽選用乱数値が格納された時点で、普通図柄が変動表示中または停止表示中でなく、すなわち当該普通保留記憶領域に普通抽選用乱数値が格納されておらず、普通役物55の可動部材54を開状態にする制御の実行中でない場合には、直ちに普通保留記憶領域1から普通抽選用乱数値を読み出して普通抽選を行い、普通抽選を行った普通抽選用乱数値を当該普通保留記憶領域に格納する。一方、普通図柄が変動表示中または停止表示中であるか、すなわち当該普通保留記憶領域に普通抽選用乱数値が格納されているか、普通役物55の可動部材54を開状態にする制御の実行中である場合には、普通保留記憶領域1において普通抽選用乱数値を保留する。
【0052】
そして、普通保留記憶領域1において普通抽選用乱数値が保留されている状態で更に通過ゲートセンサ104から検出信号が入力されて普通抽選用乱数値が取得された場合には、普通抽選手段220は、普通保留記憶領域1〜普通保留記憶領域4において保留されている普通抽選用乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち普通保留数が4個未満であることを条件に、普通保留記憶領域1〜普通保留記憶領域4のうち普通抽選用乱数値が保留されていない普通保留記憶領域であって序数が最小である普通保留記憶領域に普通抽選用乱数値を格納する。
【0053】
そして普通抽選手段220は、普通図柄の変動表示および停止表示が終了すると、当該普通保留記憶領域に格納されている普通抽選用乱数値を消去し、普通保留記憶領域1において普通抽選用乱数値が保留されている場合には、普通役物55の可動部材54を開状態にする制御の実行中でないことを条件に、普通保留記憶領域1から普通抽選用乱数値を読み出して普通抽選を行い、普通抽選を行った普通抽選用乱数値を当該普通保留記憶領域に格納する。ここで、普通保留記憶領域2以降に普通抽選用乱数値が残存している場合には、残存している普通抽選用乱数値を元の普通保留記憶領域から序数が1つ小さい普通保留記憶領域に移動させる。例えば、普通保留記憶領域2〜普通保留記憶領域3に普通抽選用乱数値が残存している場合には、普通保留記憶領域1〜普通保留記憶領域2に移動させる。
【0054】
こうして普通乱数記憶手段2912では、普通抽選が行われた普通抽選用乱数値が当該普通保留記憶領域において1個を上限として保留され、普通抽選が行われていない普通抽選用乱数値が普通保留記憶領域1〜普通保留記憶領域4において4個を上限として保留される。
【0055】
以下では、普通抽選の詳細について説明する。普通抽選手段220は、普通抽選として、普通当たり決定処理、普通変動パターン決定処理などを行う。
【0056】
普通当たり決定処理は、普通当たりの当否を決定する処理である。普通当たり決定処理では、普通抽選手段220は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の普通抽選テーブルのうち、いずれの普通抽選テーブルを参照して乱数判定処理を行うかを遊技状態に応じて決定する。
【0057】
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に普通抽選テーブルAおよび普通抽選テーブルBが記憶されており、各普通抽選テーブルでは、0〜99の100個の普通抽選用乱数値のそれぞれに対して、普通当たりまたはハズレが対応づけられている。詳細には普通抽選テーブルAでは、約13/20の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと複数の乱数値との対応関係が設定され、普通抽選テーブルBでは、約19/20の確率で普通当たりが当選するように、普通当たりまたはハズレと0〜99の普通抽選用乱数値との対応関係が設定されている。そして普通抽選手段220は、遊技状態が通常状態または特殊状態である場合には、普通抽選テーブルAを選択し、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、普通抽選テーブルBを選択する。
【0058】
そして普通抽選手段220は、選択した普通抽選テーブルを参照して、普通乱数記憶手段2912の普通保留記憶領域1から読み出した1つの普通抽選用乱数値が普通当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、普通当たりが当選したか否かを判定する。
【0059】
そして普通抽選手段220は、普通当たりが当選した場合には、メインメモリ290のフラグ記憶手段2916において、普通当たりの当選フラグをON状態に設定し、ハズレとなった場合には、普通当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
【0060】
普通変動パターン決定処理は、遊技状態に応じて普通図柄の変動パターンを複数の変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。普通変動パターン決定処理では、普通抽選手段220は、遊技状態が通常状態または特殊状態である場合には、普通図柄の変動パターンを普通変動パターン1に決定し、遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、普通図柄の変動パターンを普通変動パターン2に決定する。
【0061】
普通表示制御手段222は、普通抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、普通図柄表示制御処理、普通保留表示制御処理を行う。
【0062】
普通図柄表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通変動パターン決定処理において決定された普通図柄の変動パターンに応じた変動時間が経過するまで、普通図柄表示部72の2つのランプを点滅させることにより普通図柄を変動表示させ、普通当たり決定処理において普通当たりが当選したか否かに応じて、普通図柄表示部72の2つのランプを点灯または消灯させることにより普通図柄を停止表示させることにより、普通図柄表示部72に普通抽選の結果を表示させる。
【0063】
詳細には本実施形態では、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン1である場合には普通図柄の変動時間が2秒に設定され、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン2である場合には普通図柄の変動時間が0.5秒に設定される。従って本実施形態では、普通抽選が行われた時点の遊技状態が通常状態または特殊状態である場合には、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン1に決定されることにより普通図柄の変動時間が2秒に設定され、普通抽選が行われた時点の遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、普通図柄の変動パターンが普通変動パターン2に決定されることにより普通図柄の変動時間が0.5秒に設定されるため、遊技状態が確変状態または時短状態である場合の方が、普通抽選の実行契機が頻繁に到来するようになっている。
【0064】
普通保留表示制御処理では、普通表示制御手段222は、普通乱数記憶手段2912に格納されている普通抽選用乱数値の数に応じて、普通保留表示部74の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の普通保留数を表示する。
【0065】
普通役物制御手段224は、普通抽選の抽選結果に基づいて普通役物駆動装置122を制御する手段であって、普通役物制御処理1、普通役物制御処理2などを行う。
【0066】
普通役物制御処理1では、遊技状態が通常状態または特殊状態である場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、3秒が経過するまで普通役物55が開状態となってから閉状態に復帰するように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
【0067】
普通役物制御処理2では、遊技状態が確変状態または時短状態である場合に、普通図柄が普通当たりの当選を示す態様で停止表示されたことを契機として、5秒が経過するまで普通役物55が開状態となってから閉状態に復帰するように普通役物駆動装置122の駆動制御が行われる。
【0068】
従って本実施形態では、普通役物制御処理1よりも普通役物制御処理2の方が、第2始動入賞口53への遊技球の進入しやすさが増加するように普通役物55が動作する。
【0069】
特別抽選手段230は、第1始動入賞口46に進入する遊技球を1個ずつ検出する第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値として格納する。また特別抽選手段230は、第2始動入賞口53に進入する遊技球を1個ずつ検出する第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得して、特別乱数記憶手段2914に第2特別乱数値として格納する。そして特別抽選手段230は、特別乱数記憶手段2914から読み出した第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を用いて、大当たりの当否などを決定する特別抽選を行う。
【0070】
詳細には特別乱数記憶手段2914には、取得した第1特別乱数値を格納する記憶領域として第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4の4つの第1特別保留記憶領域が設けられ、第1特別保留記憶領域1から読み出して特別抽選を行った第1特別乱数値を第1特別図柄の変動表示および停止表示が終了するまで格納する記憶領域として、1つの第1当該特別保留記憶領域が設けられ、取得した第2特別乱数値を格納する記憶領域として第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4の4つの第2特別保留記憶領域が設けられ、第2特別保留記憶領域1から読み出して特別抽選を行った第2特別乱数値を第2特別図柄の変動表示および停止表示が終了するまで格納する記憶領域として、1つの第2当該特別保留記憶領域が設けられている。
【0071】
そして特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されたことに基づいて特別抽選用乱数値を取得すると、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4のいずれにも第1特別乱数値が格納されていない状態では、取得した特別抽選用乱数値をまずは第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値として格納する。そして第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納された時点で、第1特別図柄が変動表示中または停止表示中でなく、すなわち第1当該特別保留記憶領域に第1特別乱数値が格納されておらず、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でない場合には、直ちに第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第1特別乱数値を第1当該特別保留記憶領域に格納する。一方、第1特別図柄が変動表示中または停止表示中であるか、すなわち第1当該特別保留記憶領域に第1特別乱数値が格納されているか、または遊技状態が特別遊技状態であるか、小当たり遊技の実行中である場合には、第1特別保留記憶領域1において第1特別乱数値を保留する。
【0072】
そして、第1特別保留記憶領域1において第1特別乱数値が保留されている状態で更に第1始動入賞口センサ106から検出信号が入力されて特別抽選用乱数値が取得された場合には、特別抽選手段230は、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち第1特別保留数が4個未満であることを条件に、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4のうち第1特別乱数値が保留されていない保留記憶領域であって序数が最小である第1特別保留記憶領域に第1特別乱数値として格納する。
【0073】
また特別抽選手段230は、第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて特別抽選用乱数値を取得すると、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていない状態では、取得した特別抽選用乱数値をまずは第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値として格納する。そして第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値が格納された時点で、第2特別図柄が変動表示中または停止表示中でなく、すなわち第2当該特別保留記憶領域に第2特別乱数値が格納されておらず、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でない場合には、直ちに第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第2特別乱数値を第2当該特別保留記憶領域に格納する。一方、第2特別図柄が変動表示中または停止表示中であるか、すなわち第2当該特別保留記憶領域に第2特別乱数値が格納されているか、または遊技状態が特別遊技状態であるか、小当たり遊技の実行中である場合には、第2特別保留記憶領域1において第2特別乱数値を保留する。
【0074】
そして、第2特別保留記憶領域1において第2特別乱数値が保留されている状態で更に第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されて特別抽選用乱数値が取得された場合には、特別抽選手段230は、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の数が4個未満であることを条件に、すなわち第2特別保留数が4個未満であることを条件に、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のうち第2特別乱数値が保留されていない第2特別保留記憶領域であって序数が最小である第2特別保留記憶領域に第2特別乱数値として格納する。
【0075】
そして特別抽選手段230は、第1特別図柄の変動表示および停止表示が終了すると、第1当該特別保留記憶領域に格納されている第1特別乱数値を消去する。そして、第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納されている場合には、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でないことを条件に、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第1特別乱数値を第1当該特別保留記憶領域に格納する。また、第2特別図柄の変動表示および停止表示が終了すると、第2当該特別保留記憶領域に格納されている第2特別乱数値を消去する。そして、第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値が格納されている場合には、遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でないことを条件に、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、特別抽選を行った第2特別乱数値を第2当該特別保留記憶領域に格納する。すなわち本実施形態では、第1特別乱数値と第2特別乱数値を並行して消化するため、第1特別図柄の変動表示中に第2特別図柄の変動表示が開始されたり、第2特別図柄の変動表示中に第1特別図柄の変動表示が開始されたりすることがあるようになっている。
【0076】
なお、第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納されている場合には、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていないことを条件に、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選を行い、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値が格納されている場合には、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4のいずれかに第1特別乱数値が格納されていたとしても、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行うようにしてもよい。すなわち、第1特別乱数値よりも第2特別乱数値を優先して消化するようにしてもよい。また、第1特別乱数値であるか第2特別乱数値であるかに関わらず、特別乱数記憶手段2914に格納された順序で第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を読み出して特別抽選を行うようにしてもよい。すなわち第1始動入賞口46あるいは第2始動入賞口53に遊技球が進入した順序で第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を消化するようにしてもよい。
【0077】
そして、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出した時点で、第1特別保留記憶領域2以降に第1特別乱数値が残存している場合には、あるいは第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出した時点で、第2特別保留記憶領域2以降に第2特別乱数値が残存している場合には、残存している第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を元の特別保留記憶領域から序数が1つ小さい特別保留記憶領域に移動させる。例えば、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出した時点で、第1特別保留記憶領域2〜第1特別保留記憶領域4のそれぞれに第1特別乱数値が残存している場合には、第1特別保留記憶領域2〜第1特別保留記憶領域4のそれぞれに格納されている第1特別乱数値を、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域3のそれぞれに移動させ、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出した時点で、第2特別保留記憶領域2〜第2特別保留記憶領域3のそれぞれに第2特別乱数値が残存している場合には、第2特別保留記憶領域2〜第2特別保留記憶領域3のそれぞれに格納されている第2特別乱数値を、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域2のそれぞれに移動させる。
【0078】
こうして特別乱数記憶手段2914では、特別抽選が行われていない第1特別乱数値が第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4において4個を上限として保留され、特別抽選が行われていない第2特別乱数値が第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において4個を上限として保留される。
【0079】
以下では、特別抽選の詳細について説明する。特別抽選手段230は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、特別抽選用乱数値として、大当たり決定乱数値、図柄決定乱数値、変動グループ決定乱数値、前半変動パターン決定乱数値および後半変動パターン決定乱数値などの複数種類の乱数値を取得し、これらの複数種類の乱数値を特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納する。そして特別抽選手段230は、特別抽選として、大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行う。
【0080】
大当たり決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの大当たり決定乱数値を読み出して、大当たりまたは小当たりの当否を決定する処理である。ここで1つの大当たり決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜65535の65536個の大当たり決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
【0081】
そして大当たり決定処理では、特別抽選手段230は、メインメモリ290の抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の大当たり抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの大当たり決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて、そして大当たり決定処理を行う時点における遊技状態に応じて選択する。
【0082】
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、
図5(A)〜
図5(D)に示す大当たり抽選テーブルA〜大当たり抽選テーブルDが記憶されており、各大当たり抽選テーブルでは、0〜65535の65536個の大当たり決定乱数値のそれぞれに対して、大当たり、小当たりまたはハズレが対応づけられている。
【0083】
詳細には、
図5(A)に示す大当たり抽選テーブルAは、第1特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態または時短状態である場合に選択され、大当たりが約1/315の確率で当選し、小当たりが1/65536すなわち約0の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0〜65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
【0084】
また
図5(B)に示す大当たり抽選テーブルBは、第1特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が確変状態または特殊状態である場合に選択され、大当たりが約1/50の確率で当選し、小当たりが約1/2の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0〜65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
【0085】
また
図5(C)に示す大当たり抽選テーブルCは、第2特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態または時短状態である場合に選択され、大当たりが約1/315の確率で当選し、小当たりが約1/5の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0〜65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
【0086】
また
図5(D)に示す大当たり抽選テーブルDは、第2特別乱数値について大当たり決定処理を行う時点における遊技状態が確変状態または特殊状態である場合に選択され、大当たりが約1/50の確率で当選し、小当たりが約1/2の確率で当選するように、大当たり、小当たりまたはハズレと0〜65535の大当たり決定乱数値との対応関係が設定されている。
【0087】
そして特別抽選手段230は、選択した大当たり抽選テーブルを参照して、第1保留記憶領域1あるいは第2保留記憶領域1から読み出した大当たり決定乱数値が、大当たりまたは小当たりに対応づけられているか否かを判定することにより、大当たりまたは小当たりが当選したか否かを決定する。
【0088】
そして特別抽選手段230は、大当たり決定処理で大当たりが当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、大当たりの当選フラグをON状態に設定し、大当たり決定処理で小当たりが当選した場合には、フラグ記憶手段2916において、小当たりの当選フラグをON状態に設定し、大当たり決定処理でハズレとなった場合には、大当たりの当選フラグおよび小当たりの当選フラグをOFF状態に設定する。
【0089】
図柄決定処理は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選した場合に行われる処理であり、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの図柄決定乱数値を読み出して、大当たりに当選した場合には、大当たり図柄(大当たりの種別)を、16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄K、2ラウンド確変図柄、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄B、2ラウンド通常図柄の15種類の大当たり図柄のうちいずれにするかを決定し、小当たりに当選した場合には、小当たり図柄(小当たりの種別)を小当たり図柄Aおよび小当たり図柄Bのうちいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの図柄決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106、第2始動入賞口108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の図柄決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
【0090】
そして図柄決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の図柄抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて選択する。
【0091】
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、
図6(A)〜
図6(D)に示す図柄抽選テーブルA〜図柄抽選テーブルDが記憶されており、各図柄抽選テーブルでは、0〜99の100個の図柄決定乱数値のそれぞれに対して、16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄K、2ラウンド確変図柄、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄B、2ラウンド通常図柄のいずれか、あるいは小当たり図柄A、小当たり図柄Bのいずれかが対応づけられている。
【0092】
詳細には
図6(A)に示す図柄抽選テーブルAは、大当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていた場合に選択され、16ラウンド確変図柄Aが22%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Bが16%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Cが12%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Dが8%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Eが2%の確率で当選し、16ラウンド通常図柄Aが20%の確率で当選し、16ラウンド通常図柄Bが20%の確率で当選するように、各図柄と0〜99の乱数値との対応関係が設定されている。
【0093】
また
図6(B)に示す図柄抽選テーブルBは、大当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第2特別乱数値として格納されていた場合に選択され、16ラウンド確変図柄Eが2%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Fが5%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Gが7%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Hが3%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Iが20%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Jが15%の確率で当選し、16ラウンド確変図柄Kが3%の確率で当選し、2ラウンド確変図柄が5%の確率で当選し、16ラウンド通常図柄Aが20%の確率で当選し、16ラウンド通常図柄Bが10%の確率で当選し、2ラウンド通常図柄が10%の確率で当選するように、各図柄と0〜99の乱数値との対応関係が設定されている。
【0094】
また
図6(C)に示す図柄抽選テーブルCは、小当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていた場合に選択され、小当たり図柄Aが100%の確率で当選するように、小当たり図柄Aと0〜99の乱数値との対応関係が設定されている。
【0095】
また
図6(D)に示す図柄抽選テーブルDは、小当たりに当選した場合であって、読み出した1つの図柄決定乱数値が第2特別乱数値として格納されていた場合に選択され、小当たり図柄Bが100%の確率で当選するように、小当たり図柄Bと0〜99の乱数値との対応関係が設定されている。
【0096】
そして特別抽選手段230は、選択した図柄抽選テーブルを参照して、読み出した1つの図柄決定乱数値が複数種類の大当たり図柄あるいは複数種類の小当たり図柄のいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の大当たり図柄あるいは複数種類の小当たり図柄のいずれが当選したかを決定する。
【0097】
そして特別抽選手段230は、フラグ記憶手段2916において、当選した大当たり図柄あるいは小当たり図柄に対応する当選フラグをON状態に設定する。
【0098】
変動グループ決定処理は、大当たり決定処理でハズレとなった場合に行われる処理であり、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの変動グループ決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動パターンが属する変動グループをグループ0〜グループ5のいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの変動グループ決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
【0099】
そして変動グループ決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の変動グループ抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、読み出した1つの変動グループ決定乱数値が第1特別乱数値として格納されていたか第2特別乱数値として格納されていたかに応じて、そして変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態および第1特別保留数あるいは第2特別保留数に応じて選択する。
【0100】
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、
図7(A)〜
図7(G)に示す変動グループ抽選テーブルA〜変動グループ抽選テーブルGが記憶されている。そして各変動グループ抽選テーブルでは、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0〜グループ7のいずれかが対応づけられている。
【0101】
詳細には
図7(A)に示す変動グループ抽選テーブルAは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が0〜1個である場合に選択され、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ2〜グループ5のいずれかが対応づけられている。また
図7(B)に示す変動グループ抽選テーブルBは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が2〜3個である場合に選択され、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ1〜グループ2、グループ4〜グループ5のいずれかが対応づけられている。また
図7(C)に示す変動グループ抽選テーブルCは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が4個である場合に選択され、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ1、グループ4〜グループ5のいずれかが対応づけられている。また
図7(D)に示す変動グループ抽選テーブルDは、第1特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態である場合に第1特別乱数値の保留数に関わらず選択され、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0、グループ4〜グループ5のいずれかが対応づけられている。
【0102】
また
図7(E)に示す変動グループ抽選テーブルEは、第2特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が通常状態である場合に第2特別乱数値の保留数に関わらず選択され、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ4〜グループ6のいずれかが対応づけられている。また
図7(F)に示す変動グループ抽選テーブルFは、第2特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態であって第2特別乱数値の保留数が0〜1個である場合に選択され、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ4〜グループ5、グループ7のいずれかが対応づけられている。また
図7(G)に示す変動グループ抽選テーブルGは、第2特別乱数値について変動グループ決定処理を行う時点における遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態であって第2特別乱数値の保留数が2〜4個である場合に選択され、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ0、グループ4〜グループ5のいずれかが対応づけられている。
【0103】
そして特別抽選手段230は、選択した変動グループ抽選テーブルを参照して、読み出した1つの変動グループ決定乱数値が複数種類の変動グループのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の変動グループから1つの変動グループを決定する。
【0104】
従って、第1特別乱数値についての変動グループ決定処理では、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が0〜1個である場合には、グループ2、グループ3、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が2〜3個である場合には、グループ1、グループ2、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が4個である場合には、グループ1、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらずグループ0、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定される。
【0105】
また第2特別乱数値についての変動グループ決定処理では、遊技状態が通常状態である場合には第2特別乱数値の保留数に関わらず、グループ4、グループ5およびグループ6のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態であって第2特別乱数値の保留数が0〜1個である場合には、グループ4、グループ5およびグループ7のうちのいずれか1つが決定され、遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態であって第2特別乱数値の保留数が2〜4個である場合には、グループ0、グループ4およびグループ5のうちのいずれか1つが決定される。
【0106】
前半変動パターン決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの前半変動パターン決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示のうちの前半部分(第1部分)に対応する前半変動パターンを、複数種類の前半変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの前半変動パターン決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
【0107】
そして前半変動パターン決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の前半変動パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、大当たり決定処理でハズレとなった場合には変動グループ決定処理で決定された変動グループに応じて選択し、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄または小当たり図柄の種類に応じて選択する。
【0108】
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、
図8に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルA〜ハズレ時前半変動パターン抽選テーブルHと、
図9に示す大当たり時前半変動パターン抽選テーブルA〜大当たり時前半変動パターン抽選テーブルB、小当たり時前半変動パターン抽選テーブルが記憶されている。そして各前半変動パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の前半変動パターンとして前半変動パターンなし〜前半変動パターン9のいずれかが対応づけられている。
【0109】
詳細には
図8(A)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルAは、ハズレとなってグループ1が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が3秒に設定された前半変動パターン1が対応づけられている。
【0110】
また
図8(B)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルBは、ハズレとなってグループ2が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン1または変動時間が5秒に設定された前半変動パターン2が対応づけられている。
【0111】
また
図8(C)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルCは、ハズレとなってグループ3が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン2または変動時間が10秒に設定された前半変動パターン3が対応づけられている。
【0112】
また
図8(D)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルDは、ハズレとなってグループ4が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が15秒に設定された前半変動パターン4または変動時間が20秒に設定された前半変動パターン5が対応づけられている。
【0113】
また
図8(E)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルEは、ハズレとなってグループ5が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が25秒に設定された前半変動パターン6または変動時間が30秒に設定された前半変動パターン7が対応づけられている。
【0114】
また
図8(F)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルFは、ハズレとなってグループ6が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が590秒に設定された前半変動パターン8が対応づけられている。
【0115】
また
図8(G)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルGは、ハズレとなってグループ7が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が1秒に設定された前半変動パターン9が対応づけられている。
【0116】
また
図8(H)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルHは、ハズレとなってグループ0が決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が0秒に設定された前半変動パターンなしが対応づけられている。
【0117】
また
図9(A)に示す大当たり時前半変動パターン抽選テーブルAは、大当たりに当選した場合であって、16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Kまたは2ラウンド確変図柄のいずれかが決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン3〜前半変動パターン7のいずれかが対応づけられている。
【0118】
また
図9(B)に示す大当たり時前半変動パターン抽選テーブルBは、大当たりに当選した場合であって、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bまたは2ラウンド通常図柄のいずれかが決定された場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターン3〜前半変動パターン7のいずれかが対応づけられている。
【0119】
また
図9(C)に示す小当たり時前半変動パターン抽選テーブルは、小当たりに当選した場合に選択され、0〜99の100個の前半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、前半変動パターンなしが対応づけられている。
【0120】
そして特別抽選手段230は、選択した前半変動パターン抽選テーブルを参照して、読み出した1つの前半変動パターン決定乱数値が複数種類の前半変動パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の前半変動パターンから1つの前半変動パターンを決定する。
【0121】
従って前半変動パターン決定処理では、ハズレとなった場合には、
図8に示す前半変動パターンなし〜前半変動パターン7のうちのいずれか1つが決定され、大当たりに当選した場合には、
図9(A)および
図9(B)に示す前半変動パターン3〜前半変動パターン7のうちのいずれか1つが決定され、小当たりに当選した場合には、
図9(C)に示す前半変動パターンなしが決定される。
【0122】
後半変動パターン決定処理は、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1あるいは第2特別保留記憶領域1に格納されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる1つの後半変動パターン決定乱数値を読み出して、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示のうちの後半部分(第2部分)に対応する後半変動パターンを、複数種類の後半変動パターンのいずれにするかを決定する処理である。ここで1つの後半変動パターン決定乱数値は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値から取得され、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値として格納されたものである。
【0123】
そして後半変動パターン決定処理では、特別抽選手段230は、抽選テーブル記憶手段2910に記憶されている複数種類の後半変動パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じて選択する。
【0124】
本実施形態の遊技機では、抽選テーブル記憶手段2910に、
図10に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルA〜ハズレ時後半変動パターン抽選テーブルFと、
図11に示す大当たり時後半変動パターン抽選テーブルA〜大当たり時後半変動パターン抽選テーブルEと、小当たり時後半変動パターン抽選テーブルが記憶されている。そして各後半変動パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、リーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のいずれかが対応づけられている。
【0125】
詳細には
図10(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAは、ハズレとなって前半変動パターンなしまたは前半変動パターン8が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が1秒に設定されたリーチなし変動パターン1が対応づけられている。
【0126】
また
図10(B)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルBは、ハズレとなって前半変動パターン1が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が2秒に設定されたリーチなし変動パターン2が対応づけられている。
【0127】
また
図10(C)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルCは、ハズレとなって前半変動パターン2が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチなし変動パターン2または変動時間が5秒に設定されたリーチなし変動パターン3が対応づけられている。
【0128】
また
図10(D)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルDは、ハズレとなって前半変動パターン3が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、変動時間が20秒に設定されたリーチ変動パターン1または変動時間が30秒に設定されたリーチなし変動パターン2が対応づけられている。
【0129】
また
図10(E)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルEは、ハズレとなって前半変動パターン4または前半変動パターン5が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1、リーチ変動パターン2または変動時間が40秒に設定されたリーチ変動パターン3が対応づけられている。
【0130】
また
図10(F)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルFは、ハズレとなって前半変動パターン6または前半変動パターン7が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン3、変動時間が50秒に設定されたリーチ変動パターン4または変動時間が60秒に設定されたリーチ変動パターン5が対応づけられている。
【0131】
また
図11(A)に示す大当たり時後半変動パターン抽選テーブルAは、大当たりに当選し前半変動パターン3が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5が対応づけられている。
【0132】
また
図11(B)に示す大当たり時後半変動パターン抽選テーブルBは、大当たりに当選し前半変動パターン4が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5が対応づけられている。
【0133】
また
図11(C)に示す大当たり時後半変動パターン抽選テーブルCは、大当たりに当選し前半変動パターン5が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5が対応づけられている。
【0134】
また
図11(D)に示す大当たり時後半変動パターン抽選テーブルDは、大当たりに当選し前半変動パターン6が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5が対応づけられている。
【0135】
また
図11(E)に示す大当たり時後半変動パターン抽選テーブルEは、大当たりに当選し前半変動パターン7が決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5が対応づけられている。
【0136】
また
図11(F)に示す小当たり時後半変動パターン抽選テーブルは、小当たりに当選し前半変動パターンなしが決定された場合に選択され、0〜99の100個の後半変動パターン決定乱数値のそれぞれに対して、リーチなし変動パターン1が対応づけられている。
【0137】
そして特別抽選手段230は、選択した後半変動パターン抽選テーブルを参照して、読み出した1つの後半変動パターン決定乱数値が複数種類のリーチなし変動パターンおよび複数種類のリーチ変動パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類のリーチなし変動パターンおよび複数種類のリーチ変動パターンから1つの後半変動パターンを決定する。
【0138】
従って後半変動パターン決定処理では、ハズレとなった場合には、
図10に示すリーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のうちのいずれか1つが決定され、大当たりに当選した場合には、
図11(A)〜
図11(E)に示すリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のうちのいずれか1つが決定され、小当たりに当選した場合には、
図11(F)に示すリーチなし変動パターン1が決定される。
【0139】
ここで本実施形態では、
図8〜
図11に示すように、複数種類の前半変動パターンと複数種類の後半変動パターンのそれぞれに変動時間が設定されている。詳細には、
図8および
図9に示すように、ハズレとなった場合の前半変動パターン決定処理で決定され得る前半変動パターンなし〜前半変動パターン2、前半変動パターン9には、0秒から5秒の比較的短い変動時間が設定され、ハズレとなった場合と大当たりに当選した場合の双方で前半変動パターン決定処理で決定され得る前半変動パターン3〜前半変動パターン7には、10秒から30秒の比較的長い変動時間が設定されている。
【0140】
また
図10に示すように、ハズレとなった場合の後半変動パターン決定処理で決定され得るリーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3には、1秒から5秒の比較的短い変動時間が設定され、ハズレとなった場合と大当たりに当選した場合の双方の後半変動パターン決定処理で決定され得るリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5には、20秒から60秒の比較的長い変動時間が設定されている。
【0141】
従って、ハズレとなった場合であっても、前半変動パターン決定処理において、比較的長い変動時間が設定されている前半変動パターン3〜前半変動パターン7が決定され、後半変動パターン決定処理において、比較的長い変動時間が設定されているリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5が決定された場合には、大当たりに当選することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
【0142】
また本実施形態では、第1特別乱数値については、ハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が0〜1個である場合には、変動グループ決定処理では、
図7(A)に示す変動グループ抽選テーブルAが参照され、グループ2あるいはグループ3が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、
図8(B)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルBあるいは
図8(C)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルCが参照されて、変動時間が3秒に設定されている前半変動パターン1や、変動時間が5秒に設定されている前半変動パターン2が決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、
図10(B)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルBまたは
図10(C)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルCが参照されて、変動時間が2秒に設定されているリーチなし変動パターン2や変動時間が5秒に設定されているリーチなし変動パターン3が決定されやすくなる。
【0143】
また第1特別乱数値については、ハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が2〜3個である場合には、変動グループ決定処理では、
図7(B)に示す変動グループ抽選テーブルBが参照され、グループ1あるいはグループ2が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、
図8(A)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルAあるいは
図8(B)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルBが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしや、変動時間が3秒に設定されている前半変動パターン1が決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、
図10(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAまたは
図10(B)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルBが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1や、変動時間が2秒に設定されているリーチなし変動パターン2が決定されやすくなる。
【0144】
また第1特別乱数値については、ハズレとなり、遊技状態が通常状態であって第1特別乱数値の保留数が4個である場合には、変動グループ決定処理では、
図7(C)に示す変動グループ抽選テーブルCが参照され、グループ1が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、
図8(A)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、
図10(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
【0145】
また第1特別乱数値については、ハズレとなり、遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態である場合には、第1特別乱数値の保留数に関わらず、変動グループ決定処理では、
図7(D)に示す変動グループ抽選テーブルDが参照され、グループ0が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、
図8(H)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルHが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、
図10(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
【0146】
また第2特別乱数値については、ハズレとなり、遊技状態が通常状態である場合には、第2特別乱数値の保留数に関わらず、変動グループ決定処理では、
図7(E)に示す変動グループ抽選テーブルEが参照され、グループ6が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、
図8(F)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルFが参照されて、変動時間が590秒に設定されている前半変動パターン8が決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、
図10(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
【0147】
また第2特別乱数値については、ハズレとなり、遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態であって第2特別乱数値の保留数が0〜1個である場合には、変動グループ決定処理では、
図7(F)に示す変動グループ抽選テーブルFが参照され、グループ7が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、
図8(G)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルGが参照されて、変動時間が1秒に設定されている前半変動パターン9が決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、
図10(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
【0148】
また第2特別乱数値については、ハズレとなり、遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態であって第2特別乱数値の保留数が2〜4個である場合には、変動グループ決定処理では、
図7(G)に示す変動グループ抽選テーブルGが参照され、グループ0が決定されやすくなることにより、前半変動パターン決定処理では、
図8(H)に示すハズレ時前半変動パターン抽選テーブルHが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定されやすくなり、後半変動パターン決定処理では、
図10(A)に示すハズレ時後半変動パターン抽選テーブルAが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定されやすくなる。
【0149】
従って本実施形態では、第1特別乱数値については、ハズレとなった場合には、通常状態では第1特別乱数値の保留数が多くなるほど、第1特別図柄の変動時間として短い変動時間が設定されることが多くなるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を高くすることができる。更に、確変状態、特殊状態または時短状態では第1特別乱数値の保留数に関わらず、第1特別図柄の変動時間として極めて短い変動時間が設定されることが多くなるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を極めて高くすることができる。
【0150】
一方、第2特別乱数値については、ハズレとなった場合には、通常状態では第2特別乱数値の保留数に関わらず、第2特別図柄の変動時間として極めて長い変動時間が設定されることが多くなるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を極めて低くすることができる。一方、確変状態、特殊状態または時短状態では第2特別乱数値の保留数が多くなるほど、第2特別図柄の変動時間として極めて短い変動時間が設定されることが多くなるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を極めて高くすることができる。
【0151】
また小当たりとなった場合には、第1特別乱数値であるか第2特別乱数値であるかに関わらず、また保留数に関わらず、前半変動パターン決定処理では、
図9(C)に示す小当たり時前半変動パターン抽選テーブルが参照されて、変動時間が0秒に設定されている前半変動パターンなしが決定され、後半変動パターン決定処理では、
図11(F)に示す小当たり時後半変動パターン抽選テーブルが参照されて、変動時間が1秒に設定されているリーチなし変動パターン1が決定される。
【0152】
従って本実施形態では、小当たりとなった場合には、保留数に関わらず、第1特別図柄または第2特別図柄の変動時間として極めて短い変動時間が設定されるため、特別抽選の実行契機が到来する頻度を極めて高くすることができる。
【0153】
また特別抽選手段230は、上述したように、第1特別図柄あるいは第2特別図柄が変動表示中でなく、かつ遊技状態が特別遊技状態でなく、小当たり遊技の実行中でない場合に、特別乱数記憶手段2914から第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を読み出して、特別抽選として大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行うが、特別乱数記憶手段2914に第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値を格納する際にも、事前判定処理として大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行う(事前判定手段)。
【0154】
詳細には特別抽選手段230(事前判定手段)は、第1始動入賞口センサ106あるいは第2始動入賞口センサ108から検出信号が入力されたことに基づいて、乱数発生手段210から特別抽選用乱数値を取得すると、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4のいずれかに第1特別乱数値として格納する前に、あるいは第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値として格納する前に、その時点における遊技状態および保留数に応じて、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について事前判定処理として大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理などを行う。
【0155】
すると特別抽選手段230は、事前判定処理としての大当たり決定処理、図柄決定処理、変動グループ決定処理、前半変動パターン決定処理および後半変動パターン決定処理のそれぞれの結果を含む事前判定結果を、事前判定処理の対象となった第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応づけて、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4のいずれか、あるいは第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれかに格納する。
【0156】
特別表示制御手段240は、特別抽選の抽選結果に基づいて状態表示駆動装置120を制御する手段であって、第1特別図柄表示制御処理、第2特別図柄表示制御処理、第1特別保留表示制御処理、第2特別保留表示制御処理を行う。
【0157】
第1特別図柄表示制御処理は、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じた変動時間と、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じた変動時間の合計の変動時間が経過するまで、第1特別図柄表示部76の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第1特別図柄を変動表示させた後に、第1特別図柄表示部76の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させる。
【0158】
本実施形態では、15種類の大当たり図柄、小当たりおよびハズレのそれぞれに対応して7セグメントディスプレイの表示態様が予め定められており、特別表示制御手段240は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選したか否かに応じた態様で、そして大当たり決定処理で大当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、第1特別図柄表示部76の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第1特別図柄を停止表示させ、第1特別図柄表示部76に特別抽選の結果を表示させる。
【0159】
第2特別図柄表示制御処理は、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値が読み出されて特別抽選が行われた場合に行われる処理であり、特別表示制御手段240は、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じた変動時間と、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じた変動時間の合計の変動時間が経過するまで、第2特別図柄表示部80の7セグメントディスプレイを点滅させることにより第2特別図柄を変動表示させた後に、第2特別図柄表示部80の7セグメントディスプレイを所定の態様で点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させる。
【0160】
そして特別表示制御手段240は、大当たり決定処理で大当たりまたは小当たりに当選したか否かに応じた態様で、そして大当たり決定処理で大当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、第2特別図柄表示部80の7セグメントディスプレイを点灯させることにより第2特別図柄を停止表示させ、第2特別図柄表示部80に特別抽選の結果を表示させる。
【0161】
第1特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第1特別乱数値の数に応じて、第1特別保留表示部78の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第1特別保留数を表示させる。
【0162】
第2特別保留表示制御処理では、特別表示制御手段240は、特別乱数記憶手段2914に格納されている第2特別乱数値の数に応じて、第2特別保留表示部82の2つのランプを点灯または消灯または点滅させることの組み合わせによって、0〜4個の第2特別保留数を表示させる。
【0163】
遊技状態移行制御手段250は、
図12に示すように、所定の移行条件の成立に基づいて、特別遊技状態を経由しながら、通常状態、確変状態、特殊状態、時短状態の間で遊技状態を移行させる遊技状態移行制御処理を行う。
【0164】
通常状態は、複数種類の遊技状態の中で初期状態に相当する遊技状態であり、通常状態における特別抽選で大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして通常状態では、
図3(B)等で示したように、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約13/20に設定され、普通図柄の変動時間が2秒に設定され、普通役物55の開放時間が3秒に設定されており、確変状態および時短状態よりも第2始動入賞口53に遊技球が進入しにくくなっている。
【0165】
そして特別抽選については、大当たりの当選確率が約1/315と低く設定され、第1特別図柄の変動時間は保留数に応じた変動時間となる一方で、第2特別図柄の変動時間が591秒と極めて長くなることが多いため、通常状態は、第1始動入賞口46に遊技球が進入するように左打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。
【0166】
特別遊技状態は、通常状態、確変状態、特殊状態、時短状態における特別抽選において大当たりに当選したことに基づいて開始され、大当たり図柄の種類に応じて予め定められたラウンド数(実行回数)の特別遊技が実行されると終了する。
【0167】
詳細には、特別抽選において16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄K、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選したことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第16ラウンドの16ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
【0168】
また、特別抽選において2ラウンド確変図柄または2ラウンド通常図柄が当選したことに基づいて特別遊技状態が開始されると、第1ラウンド〜第2ラウンドの2ラウンドの特別遊技が実行されたことを条件に特別遊技状態が終了する。
【0169】
確変状態は、16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄D、16ラウンド確変図柄F〜16ラウンド確変図柄K、2ラウンド確変図柄のいずれかが当選したことに基づいて開始された特別遊技状態が終了したことを契機に開始され、確変状態における特別抽選で大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして確変状態では、
図3(B)等で示したように、普通抽選については、普通当たりの当選確率が約19/20に設定され、普通図柄の変動時間が0.5秒に設定され、普通役物55の開放時間が5秒に設定されており、通常状態および特殊状態よりも普通役物55が開状態に制御される頻度が高く期間が長くなっている。そして通過ゲート48は、上述したように液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を落下する遊技球が高確率で通過ゲート48を通過するように設けられているとともに、第2始動入賞口53は、通過ゲート48を通過した遊技球が5秒以内に到達するように設けられているため、確変状態では、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を落下する遊技球のほとんどが第2始動入賞口53に進入するようになっている。
【0170】
そして特別抽選については、大当たりの当選確率が約1/50と高く設定され、第1特別図柄および第2特別図柄の変動時間が1秒〜2秒と極めて短くなることが多いため、確変状態は、第2始動入賞口53に遊技球が進入するように右打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。そして確変状態では、特別抽選については、小当たりの当選確率が約1/2に設定されているが、右通路52を通過する遊技球のほとんどが第2始動入賞口53に進入するため、小当たり遊技が実行されても、遊技球が第2大入賞口56に進入することがほとんどないようになっている。
【0171】
また確変状態は、確変状態において特別抽選が行われた回数が予め定められた規定回数に達したことを条件に終了し、特殊状態に移行される。詳細には本実施形態では、16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄K、2ラウンド確変図柄のそれぞれに対して規定回数が100回、80回、60回、40回、20回または1回のいずれかに予め定められており、各確変図柄が当選したことに基づいて開始された特別遊技状態が終了すると、遊技状態移行制御手段250が、各確変図柄に対応する規定回数に相当する値(例えば、80)をメインメモリ290の規定回数カウンタ2930に書き込む。そして、確変状態において特別抽選が行われるごとに規定回数カウンタ2930の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行い、規定回数カウンタ2930の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、確変状態を終了させて特殊状態を開始させる。
【0172】
特殊状態は、確変状態において特別抽選が行われた回数が規定回数に達するか、16ラウンド確変図柄Eが当選したこと等に基づいて開始された特別遊技状態が終了したことを契機に開始され、特殊状態における特別抽選で大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして特殊状態では、
図3(B)等で示したように、普通抽選については、通常状態と同様に、普通当たりの当選確率が約13/20に設定され、普通図柄の変動時間が2秒に設定され、普通役物55の開放時間が3秒に設定されており、確変状態および時短状態よりも普通役物55が開状態に制御される頻度が低く期間が短いため、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を落下する遊技球のうち第2始動入賞口53に進入せずに右通路52を通過する遊技球が多くなるが、右打ちを継続して行えば、保留されている第2特別乱数値がなくなることがない程度に第2始動入賞口53に遊技球が進入するようになっている。
【0173】
そして特別抽選については、通常状態とは異なり、大当たりの当選確率が約1/50と高く設定され、第1特別図柄および第2特別図柄の変動時間が1秒〜2秒と極めて短くなることが多く、更に小当たりの当選確率が約1/2と極めて高く設定されており、小当たり遊技が頻繁に実行されるため、第2始動入賞口53に進入せずに右通路52を通過した遊技球が第2大入賞口56に進入しやすくなっている。従って特殊状態は、第2大入賞口56に遊技球が進入するように右打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。
【0174】
また特殊状態は、確変状態において特別抽選が行われた回数が規定回数に達したことを契機に開始された場合には、確変状態および特殊状態において特別抽選が行われた回数が確変回数として予め定められた10000回に達したことを条件に終了し、一方、特別遊技状態が終了したことを契機に開始された場合には、特殊状態において特別抽選が行われた回数が確変回数として予め定められた10000回に達したことを条件に終了し、通常状態に移行される。詳細には遊技状態移行制御手段250は、特別遊技状態の終了後に遊技状態を確変状態に移行させる際に、または特別遊技状態の終了後に遊技状態を特殊状態に移行させる際に、メインメモリ290の確変回数カウンタ2931に規定回数として10000回に相当する値(例えば、10000)を書き込み、確変状態あるいは特殊状態において特別抽選が行われるごとに確変回数カウンタ2931の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行う。そして確変回数カウンタ2931の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、特殊状態を終了させて通常状態を開始させる。ただし特殊状態では、特別抽選における大当たりの当選確率が約1/50に設定されるため、確変状態あるいは特殊状態において特別抽選が行われた回数が10000回に達する前に大当たりが当選して特別遊技状態が開始されることがほとんどで、特殊状態から通常状態に移行することはほとんどないようになっている。すなわち特殊状態は、実質的に大当たりが当選するまで継続されるようになっている。
【0175】
時短状態は、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄B、2ラウンド通常図柄のいずれかが当選したことに基づいて開始された特別遊技状態が終了したことを契機に開始され、時短状態における特別抽選で大当たりに当選すると特別遊技状態に移行される。そして時短状態では、
図3(B)等で示したように、普通抽選については、確変状態と同様に、普通当たりの当選確率が約19/20に設定され、普通図柄の変動時間が0.5秒に設定され、普通役物55の開放時間が5秒に設定されているため、液晶ディスプレイ32の右側の遊技領域4を落下する遊技球のほとんどが第2始動入賞口53に進入するようになっている。
【0176】
そして特別抽選については、大当たりの当選確率が約1/315と低く設定されているものの、第1特別図柄および第2特別図柄の変動時間が1秒〜2秒と極めて短くなることが多いため、時短状態は、第2始動入賞口53に遊技球が進入するように右打ちを行う方が遊技者に有利な遊技状態となっている。そして時短状態では、特別抽選については、小当たりの当選確率が約1/5に設定されているが、右通路52を通過する遊技球のほとんどが第2始動入賞口53に進入するため、小当たり遊技が実行されても、遊技球が第2大入賞口56に進入することがほとんどないようになっている。
【0177】
また時短状態は、時短状態において特別抽選が行われた回数が予め定められた規定回数に達したことを条件に終了し、通常状態に移行される。詳細には本実施形態では、16ラウンド通常図柄Aに対して規定回数が80回に、16ラウンド通常図柄Bに対して規定回数が60回に予め定められており、各通常図柄が当選したことに基づいて開始された特別遊技状態が終了すると、遊技状態移行制御手段250が、各通常図柄に対応する規定回数に相当する値(例えば、80)を規定回数カウンタ2930に書き込む。そして、時短状態において特別抽選が行われるごとに規定回数カウンタ2930の記憶値から1回分の遊技回数に相当する値(例えば、1)を減算するデクリメント更新を行い、規定回数カウンタ2930の記憶値が閾値(例えば、0)に達すると、時短状態を終了させて通常状態を開始させる。
【0178】
特別遊技実行手段260は、特別抽選の抽選結果に基づいて特別遊技を実行する手段であって、特別遊技実行処理1〜特別遊技実行処理4などを行う。
【0179】
特別遊技実行処理1は、特別抽選において16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄K、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、メインメモリ290のラウンドカウンタ2933の上限値として16ラウンド確変図柄および16ラウンド通常図柄について予め定められたラウンド数である16回に相当する値(例えば、16)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で第1特別役物51が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、16)に達すると、特別遊技状態が終了する。
【0180】
詳細には特別遊技実行処理1では、第1ラウンド〜第16ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、第1特別役物51が開状態となってからメインメモリ290の開放タイマー2934が29秒をカウントするか、第1大入賞口センサ110が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)が加算される大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると第1特別役物51が閉状態となるように第1特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
【0181】
特別遊技実行処理2は、特別抽選において2ラウンド確変図柄または2ラウンド通常図柄が当選したことに基づいて実行され、特別遊技実行手段260は、ラウンドカウンタ2933の上限値として2ラウンド確変図柄および2ラウンド通常図柄について予め定められたラウンド数である2回に相当する値(例えば、2)を設定し、各ラウンドにおいて予め定められた態様で第1特別役物51が動作を完了するごとに、ラウンドカウンタ2933の記憶値に1回分のラウンド数に相当する値(例えば、1)を加算するインクリメント更新を行う。そしてラウンドカウンタ2933の記憶値が上限値(例えば、2)に達すると、特別遊技状態が終了する。
【0182】
詳細には特別遊技実行処理2では、第1ラウンド〜第2ラウンドの各ラウンドの特別遊技において、第1特別役物51が開状態となってから開放タイマー2934が29秒をカウントするか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると第1特別役物51が閉状態となるように第1特別役物駆動装置124の駆動制御が行われる。すると、1回分のラウンドの終了条件が満たされたとして、ラウンドカウンタ2933の値に「1」が加算される。
【0183】
小当たり遊技実行手段262は、特別抽選において小当たりが当選したことに基づいて小当たり遊技を実行する手段であって、小当たり遊技実行処理1〜小当たり遊技実行処理2などを行う。
【0184】
小当たり遊技実行処理1は、特別抽選において小当たり図柄Aが当選したことに基づいて実行され、小当たり遊技実行処理1では、小当たり遊技実行手段262は、1ラウンドの小当たり遊技において、小当たり遊技の開始とともに第2特別役物57が開状態となってから1.8秒が経過すると第2特別役物57が閉状態となる動作を行うように第2特別役物駆動装置126の駆動制御を行う。
【0185】
そして、第2大入賞口センサ112が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)を大入賞数カウンタ2936の値に加算し、第2特別役物57が小当たり遊技実行処理1による動作を完了するか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると、1ラウンドの小当たり遊技の終了条件が満たされたとして、小当たり遊技を終了させる。
【0186】
小当たり遊技実行処理2は、特別抽選において小当たり図柄Bが当選したことに基づいて実行され、小当たり遊技実行処理2では、小当たり遊技実行手段262は、1ラウンドの小当たり遊技において、小当たり遊技の開始とともに第2特別役物57が開状態となってから5.0秒が経過すると第2特別役物57が閉状態となる動作を行うように第2特別役物駆動装置126の駆動制御を行う。
【0187】
そして、第2大入賞口センサ112が1個の遊技球の進入を検出すると1個分の遊技球に相当する値(例えば、1)を大入賞数カウンタ2936の値に加算し、第2特別役物57が小当たり遊技実行処理2による動作を完了するか、大入賞数カウンタ2936の値が上限値(例えば、10)に達すると、1ラウンドの小当たり遊技の終了条件が満たされたとして、小当たり遊技を終了させる。
【0188】
払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106からの検出信号、第2始動入賞口センサ108からの検出信号、第1大入賞口センサ110からの検出信号、第2大入賞口センサ112からの検出信号が入力されたことに基づいて、検出信号ごとに予め定められている賞球数に相当する数の遊技球を払出装置130に払い出させる制御を行う。詳細には払出制御手段270は、第1始動入賞口センサ106が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に4個の遊技球を払い出させるコマンドを送信し、第2始動入賞口センサ108が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に1個の遊技球を払い出させるコマンドを送信し、第1大入賞口センサ110が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に15個の遊技球を払い出させるコマンドを送信し、第2大入賞口センサ112が1個の遊技球の入賞を検出するごとに、払出装置130に15個の遊技球を払い出させるコマンドを送信する。
【0189】
払出装置130は、払出制御手段270によって指示された払出数の遊技球を払い出す動作を行う。この払出装置130には、遊技球を貯めておく遊技球タンクに払出モーターが設けられており、払出制御手段270は、払出モーターの回転角度を制御することにより、指示通りの数の遊技球を遊技球タンクから払い出させる。また払出装置130には、遊技球を1個払い出すごとに作動する払出センサ116が備えられており、払出制御手段270は、払出センサ116からの払出信号に基づいて払出装置130から実際に払い出された遊技球の数を管理することができる。
【0190】
通信制御手段280は、メイン基板100における各種の演算結果に応じて生成された各種のコマンドをサブ基板102に送信する制御を行っている。なお本実施形態の遊技機では、メイン基板100とサブ基板102との間では、メイン基板100からサブ基板102への単方向通信のみが可能となっており、サブ基板102からはメイン基板100へ情報を送信することができないように通信接続されている。
【0191】
続いて、サブ基板102について説明する。サブ基板102は、演出制御手段300と、サブメモリ310とを含んで構成されている。
【0192】
演出制御手段300は、メイン基板100から送信される各種のコマンドや、演出ボタンスイッチ150からの入力信号や、サブメモリ310の演出データ記憶手段3110に記憶されている演出データに基づいて、演出表示装置170を制御して前枠ランプ12やディスプレイ枠ランプ38を点灯あるいは点滅させたり、液晶ディスプレイ32に演出画像を表示させたり、音響装置172を制御してスピーカー14から演出音を出力させたり、演出物駆動装置174を駆動して演出物を動作させたりするなど、演出装置176を制御することにより、遊技を盛り上げたり、遊技を補助したりするための演出を演出装置176に実行させる。
【0193】
特に演出データ記憶手段3110には、液晶ディスプレイ32に画像を表示させるための多数の演出画像データが記憶されており、演出制御手段300は、これらの演出画像データに基づいて、1フレーム(1/60秒)ごとにサブメモリ310のフレームバッファに画像を描画して、描画した画像を液晶ディスプレイ32に表示させることにより、液晶ディスプレイ32に動画を再生表示させる。
【0194】
そして演出制御手段300は、演出装置176に演出を実行させる処理として、状態演出処理、特別抽選演出処理、保留表示演出処理などを行う。
【0195】
状態演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100における遊技状態やカウンタの値に応じたコマンドに基づいて、現在の遊技状態に応じて液晶ディスプレイ32においてキャラクター画像を動作させたり、背景画像を変化させたり、スピーカー14から出力させる演出音を変化させたりすることにより、現在の遊技状態を遊技者に示唆する演出を実行する。
【0196】
例えば、演出制御手段300は、現在の遊技状態が特殊状態である場合には、液晶ディスプレイ32に現在の遊技状態が特殊状態であることを示す画像を表示させ、現在の遊技状態が確変状態または時短状態である場合には、液晶ディスプレイ32に現在の遊技状態が確変状態または時短状態であることを示す画像を表示させる。
【0197】
また現在の遊技状態が特別遊技状態である場合には、演出制御手段300は、液晶ディスプレイ32に現在の遊技状態が特別遊技状態であることを示すとともに、第何回目のラウンドの特別遊技が実行中であるかを示す特別遊技状態画像(特別遊技演出)を表示させる。
【0198】
特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100において事前判定処理が行われると、事前判定結果に応じたコマンドに基づいて、特別抽選演出の演出内容を仮に決定する演出抽選を行い、メイン基板100において特別抽選が行われると、特別抽選の結果に応じたコマンドに基づいて、特別抽選演出の演出内容を最終的に決定する演出抽選を行う。そして、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄の変動表示および停止表示に合わせるように、特別抽選演出を演出装置176に実行させる。
【0199】
具体的には特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、
図13(A)に示すように、液晶ディスプレイ32において背景画像(図示省略)を表示させ、背景画像の手前側に、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を表示させる。そして演出制御手段300は、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われるごとに、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄の変動表示の開始にともなって、あるいは第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選が行われるごとに、第2特別図柄表示部80における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、
図13(B)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を変動表示させた後に、第1特別抽選あるいは第2特別抽選における大当たり決定処理で大当たりに当選したか否かに応じた態様で、そして大当たりに当選した場合には図柄決定処理で決定された大当たり図柄に応じた態様で、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を停止表示させるとともに、複数種類の演出パターンのそれぞれに応じた態様で、液晶ディスプレイ32において背景画像を変化させたり、キャラクター画像が動作する演出動画を再生表示させたりすることにより、演出パターンの種類に応じた特別抽選演出を液晶ディスプレイ32において実行する。なお図中下向きの矢印は、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354のそれぞれが高速で変動表示中であることを示している。
【0200】
詳細には特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100から事前判定結果に応じたコマンドあるいは特別抽選の結果に応じたコマンドが入力されたことに基づいて、演出抽選用乱数値として、第1演出パターン決定乱数値および第2演出パターン決定乱数値などの複数種類の乱数値を取得し、演出抽選として、第1演出パターン決定処理および第2演出パターン決定処理などを行う。
【0201】
第1演出パターン決定処理は、取得した1つの第1演出パターン決定乱数値に基づいて、特別抽選演出のうちの前半部分に対応する前半演出パターンを、複数種類の前半演出パターンのいずれにするかを決定する処理である。そして第1演出パターン決定処理では、演出制御手段300は、サブメモリ310の演出抽選テーブル記憶手段3112に記憶されている複数種類の第1演出パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに応じて選択する。
【0202】
本実施形態の遊技機では、メイン基板100における前半変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン1〜前半変動パターン9のそれぞれである場合に対応して、演出抽選テーブル記憶手段3112に、第1演出パターン抽選テーブルA〜第1演出パターン抽選テーブルIの9種類の第1演出パターン抽選テーブルが記憶されている(図示省略)。そして各第1演出パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の第1演出パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の前半演出パターンのいずれかが対応づけられている。そして演出制御手段300は、前半変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン1である場合には、第1演出パターン抽選テーブルAを選択し、前半変動パターン決定処理の結果が前半変動パターン2である場合には、第1演出パターン抽選テーブルBを選択し、というように、前半変動パターン決定処理で決定された前半変動パターンに対応する第1演出パターン抽選テーブルを選択する。
【0203】
そして演出制御手段300は、選択した第1演出パターン抽選テーブルを参照して、1つの第1演出パターン決定乱数値が複数種類の前半演出パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類の前半演出パターンから1つの前半演出パターンを決定する。
【0204】
第2演出パターン決定処理は、取得した1つの第2演出パターン決定乱数値に基づいて、特別抽選演出のうちの後半部分に対応する後半演出パターンを、複数種類の後半演出パターンのいずれにするかを決定する処理である。そして第2演出パターン決定処理では、演出制御手段300は、演出抽選テーブル記憶手段3112に記憶されている複数種類の第2演出パターン抽選テーブルのうちいずれを参照して乱数判定処理を行うかを、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに応じて選択する。
【0205】
本実施形態の遊技機では、メイン基板100における後半変動パターン決定処理の結果がリーチなし変動パターン1〜リーチなし変動パターン3およびリーチ変動パターン1〜リーチ変動パターン5のそれぞれである場合に対応して、演出抽選テーブル記憶手段3112に、第2演出パターン抽選テーブルA〜第2演出パターン抽選テーブルHの8種類の第2演出パターン抽選テーブルが記憶されている(図示省略)。そして各第2演出パターン抽選テーブルでは、0〜99の100個の第2演出パターン決定乱数値のそれぞれに対して、複数種類の後半演出パターンとして複数種類のリーチなし演出パターン(不当選態様)および複数種類のリーチ演出パターン(共通態様)のいずれかが対応づけられている。そして演出制御手段300は、後半変動パターン決定処理の結果がリーチなし変動パターン1である場合には、第2演出パターン抽選テーブルAを選択し、後半変動パターン決定処理の結果がリーチ変動パターン1である場合には、第2演出パターン抽選テーブルDを選択し、というように、後半変動パターン決定処理で決定された後半変動パターンに対応する第2演出パターン抽選テーブルを選択する。
【0206】
そして演出制御手段300は、選択した第2演出パターン抽選テーブルを参照して、1つの第2演出パターン決定乱数値が複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンのいずれに対応づけられているかを判定することにより、複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンから1つのリーチなし演出パターンあるいは1つのリーチ演出パターンを決定する。
【0207】
ここで、複数種類の前半演出パターンのそれぞれには演出時間が設定されており、第1演出パターン抽選テーブルAによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、いずれも前半変動パターン1の変動時間と同一の3秒に設定され、第1演出パターン抽選テーブルBによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、いずれも前半変動パターン2の変動時間と同一の5秒に設定され、というように、各第1演出パターン抽選テーブルによって決定され得る前半演出パターンの演出時間は、各第1演出パターン抽選テーブルに対応する前半変動パターンの変動時間と同一に設定されている。
【0208】
また、複数種類のリーチなし演出パターンおよび複数種類のリーチ演出パターンのそれぞれにも演出時間が設定されており、第2演出パターン抽選テーブルAによって決定され得る複数種類のリーチなし演出パターンの演出時間は、いずれもリーチなし変動パターン1の変動時間と同一の1秒に設定され、第2演出パターン抽選テーブルEによって決定され得る複数種類のリーチ演出パターンの演出時間は、いずれもリーチ変動パターン1の変動時間と同一の20秒に設定され、というように、各第2演出パターン抽選テーブルによって決定され得る複数種類のリーチなし演出パターンあるいは複数種類のリーチ演出パターンの演出時間は、各第2演出パターン抽選テーブルに対応するリーチなし変動パターンあるいはリーチ変動パターンの変動時間と同一に設定されている。
【0209】
そして特別抽選演出処理では、演出制御手段300は、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄の変動表示の開始に合わせて特別抽選演出の実行を開始させ、第1演出パターン決定処理で決定された前半演出パターンに応じた演出時間と、第2演出パターン決定処理で決定された後半演出パターンに応じた演出時間の合計の演出時間で、特別抽選演出を実行する。これにより、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄の変動時間と、特別抽選演出の演出時間が同期される。
【0210】
例えば、大当たり決定処理でハズレとなった場合に、第2演出パターン決定処理でリーチなし演出パターンが決定された場合には、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、
図13(B)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示が開始され、
図13(C)に示すように、まずは左演出図柄350が、いずれかの態様(
図13(C)では「5」を示す態様)で完全に停止されずにわずかに揺れるように仮停止表示され、その後、
図13(D)に示すように、右演出図柄354が左演出図柄350とは異なる態様(非リーチ態様)で仮停止表示される。
【0211】
そして、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄が停止表示される前に、
図13(E)に示すように、中演出図柄352が左演出図柄350および右演出図柄354とは異なる態様(ハズレ態様)で仮停止表示され、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄が停止表示されるのとほぼ同じタイミングで、
図13(F)に示すように、中演出図柄352が左演出図柄350および右演出図柄354とは異なる態様(ハズレ態様)で完全に停止されるように確定停止表示される。
【0212】
また例えば、大当たり決定処理で大当たりに当選した場合、または大当たり決定処理でハズレとなった場合であって、第2演出パターン決定処理でリーチ演出パターンが決定された場合には、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄の変動表示の開始にともなって、
図14(A)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示が開始され、
図14(B)に示すように、まずは左演出図柄350が仮停止表示され、その後、
図14(C)に示すように、中演出図柄352が変動表示されたまま、右演出図柄354が左演出図柄350と同一の態様(リーチ態様)で仮停止表示される。すると、
図14(D)に示すように、決定されたリーチ演出パターンに対応する演出動画の再生表示が開始され、第1特別図柄表示部76における第1特別図柄あるいは第2特別図柄表示部80における第2特別図柄の変動時間内に演出動画の再生表示が終了される。
【0213】
詳細には、
図14(D)の例では、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、主人公キャラクターAが敵キャラクターBと戦う演出動画が再生表示されており、この演出動画が再生表示されている場合には、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において表示される左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の代わりに、液晶ディスプレイ32の表示領域の右上において、左演出図柄350に対応する縮小左演出図柄360、中演出図柄352に対応する縮小中演出図柄362および右演出図柄354に対応する縮小右演出図柄364が表示される。すなわち
図14(D)に示すように、縮小左演出図柄360と縮小右演出図柄364が同一の態様(リーチ態様)で仮停止表示されつつ縮小中演出図柄362が変動表示される。
【0214】
そして大当たりに当選していた場合には、
図14(E)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに勝利する演出動画が再生表示されるとともに、液晶ディスプレイ32の表示領域の右上において、縮小中演出図柄362が縮小左演出図柄360および縮小右演出図柄364と同一の態様(大当たり態様)で仮停止表示されることにより、大当たりに当選したことが遊技者に仮に報知される。
【0215】
すると、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに勝利する演出動画が終了し、
図14(F)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、仮停止表示された左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が表示された後、
図14(G)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が確定停止表示されるとともに、スピーカー14から、大当たりに当選したことを遊技者に報知する効果音が出力されることにより、大当たりに当選したことが遊技者に確定的に報知される。
【0216】
一方、大当たりに当選していなかった場合には、
図14(H)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに敗北する演出動画が再生されるとともに、液晶ディスプレイ32の表示領域の右上において、縮小中演出図柄362が縮小左演出図柄360および縮小右演出図柄364と異なる態様(リーチハズレ態様)で仮停止表示されることにより、ハズレとなったことが遊技者に仮に報知される。
【0217】
すると、主人公キャラクターAが敵キャラクターBに敗北する動画が終了し、
図14(I)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、仮停止表示された左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が表示された後、
図14(J)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の中央において、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354が確定停止表示されることにより、ハズレとなったことが遊技者に確定的に報知される。
【0218】
ここで特別抽選演出処理では、大当たりに当選した場合とハズレとなった場合の双方で、共通の演出動画が再生表示されることがあるため、共通の演出動画が再生表示される場合には、大当たりの当選に対する遊技者の期待感を大いに高めることができる。
【0219】
こうして本実施形態では、状態表示装置70における第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動種別に応じた演出パターンで、液晶ディスプレイ32に左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を変動表示させることにより、大当たりに当選することに対する遊技者の期待感を高めるようにしつつ、特別抽選の結果に応じた態様で左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を仮停止表示させてから確定停止表示させることにより、遊技者に特別抽選の結果を報知している。
【0220】
保留表示演出処理では、演出制御手段300は、メイン基板100における第1特別保留数あるいは第2特別保留数に応じたコマンドに基づいて、メインメモリ290の特別乱数記憶手段2914において保留されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値の状況を示す画像を液晶ディスプレイ32に表示させる。本実施形態では、
図15(A)に示すように、液晶ディスプレイ32の表示領域の下部に、特別乱数記憶手段2914の第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4、あるいは第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4に対応させて、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414の4つの保留表示領域(表示領域)が設けられており、各保留表示領域には、
図15(A)に示すように、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4のいずれに第1特別乱数値が格納されているかを示す第1保留画像420、あるいは
図15(B)に示すように、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれに第2特別乱数値が格納されているかを示す第2保留画像422が表示可能となっている。
【0221】
詳細には演出制御手段300は、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていない場合であって、第1特別保留記憶領域1に第1特別乱数値が格納されている場合には、第1保留表示領域411に第1保留画像420を表示させ、第1特別保留記憶領域1と第1特別保留記憶領域2のそれぞれに第1特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411および第2保留表示領域412のそれぞれに第1保留画像420を表示させ、というように、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されていない場合には、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値の数に応じて、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のそれぞれに第1保留画像420を表示させる。
図15(A)の例では、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれにも第2特別乱数値が格納されておらず、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域3のそれぞれに第1特別乱数値が保留されていることにより、第1保留表示領域411〜第3保留表示領域413のそれぞれにおいて第1保留画像420が表示されている。
【0222】
また演出制御手段300は、第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4のいずれに第1特別乱数値が格納されているか否かに関わらず、第2特別保留記憶領域1に第2特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411に第2保留画像422を表示させ、第2特別保留記憶領域1と第2特別保留記憶領域2のそれぞれに第2特別乱数値が保留されている場合には、第1保留表示領域411および第2保留表示領域412のそれぞれに第2保留画像422を表示させ、というように、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4のいずれかに第2特別乱数値が格納されている場合には、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の数に応じて、第1保留表示領域411〜第4保留表示領域414のそれぞれに第2保留画像422を表示させる。
図15(B)の例では、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域2のそれぞれに第2特別乱数値が保留されていることにより、第1保留表示領域411〜第2保留表示領域412のそれぞれにおいて第2保留画像422が表示されている。
【0223】
また本実施形態では、液晶ディスプレイ32の表示領域の下部のうち第1保留表示領域411の左方の領域に、特別乱数記憶手段2914の第1当該特別保留記憶領域あるいは第2当該特別保留記憶領域に対応させて、1つの当該保留表示領域430が設けられており、当該保留表示領域430には、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値が読み出されて第1当該特別保留記憶領域に格納された場合には第1保留画像420が表示され、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値が読み出されて第2当該特別保留記憶領域に格納された場合には第2保留画像422が表示されるようになっている。
【0224】
例えば、
図15(A)に示す状態で、第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われて第1当該特別保留記憶領域に第1特別乱数値が格納されると、演出制御手段300は、
図15(C)に示すように、第1保留表示領域411に表示されている第1保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている第1保留画像420を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。これにより、当該保留表示領域430に表示される第1保留画像420が、今回の特別抽選の対象となる第1特別乱数値に対応し、第1保留表示領域411以降に表示される第1保留画像420が、次回以降の特別抽選の対象となる第1特別乱数値に対応していることを示すことができる。
【0225】
そして
図15(D)に示すように、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354を確定停止表示させて今回の特別抽選の結果を表示すると、第1当該特別保留記憶領域に格納されている第1特別乱数値が消去されることにともなって、当該保留表示領域430に表示されている第1保留画像420を消去する。そして、更に第1特別保留記憶領域1から第1特別乱数値を読み出して特別抽選が行われると、演出制御手段300は、図示しないが、第1保留表示領域411に表示されている第1保留画像420を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている第1保留画像420を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。
【0226】
また図示しないが、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において複数個の第2特別乱数値が保留されている状態で、第2特別保留記憶領域1から第2特別乱数値を読み出して特別抽選が行われて第2当該特別保留記憶領域に第2特別乱数値が格納されると、演出制御手段300は、第1保留表示領域411に表示されている第2保留画像422を当該保留表示領域430に移動させるとともに、左演出図柄350、中演出図柄352および右演出図柄354の変動表示を開始させ、第2保留表示領域412以降の保留表示領域において表示されている第2保留画像422を、元の保留表示領域から序数が1つ小さい保留表示領域に移動させる表示制御を行う。これにより、当該保留表示領域430に表示される第2保留画像422が、今回の特別抽選の対象となる第2特別乱数値に対応し、第1保留表示領域411以降に表示される第2保留画像422が、次回以降の特別抽選の対象となる第2特別乱数値に対応していることを示すことができる。
【0227】
また演出制御手段300は、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する事前判定結果に応じて、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が取得されてからその第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了するまでの間において、あるいは第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値が取得されてからその第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値の直前に取得された第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動表示が終了するまでの間において、先読み演出を演出装置176に実行させる。本実施形態では、先読み演出としては、例えば、先読み演出の実行が決定された第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する第1保留画像420あるいは第2保留画像422の色や形状を変化させたり、第1保留画像420あるいは第2保留画像422の周囲にエフェクト画像を表示させたり、キャラクター画像などのオブジェクト画像を表示させたり、通常の背景画像とは異なる特殊な背景画像を表示させたりする。なお本実施形態では、遊技状態が通常状態またはペナルティ状態である場合には、第2特別乱数値については先読み演出を行わず、遊技状態が確変状態、特殊状態または時短状態である場合には、第1特別乱数値について先読み演出を行わないようにしている。
【0228】
ここで演出制御手段300は、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に対応する事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が大当たりに当選したものである場合か、ハズレとなったものである場合には、特別抽選演出がリーチ演出パターンで行われる場合に限って、その第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出を行うようにしている。
【0229】
詳細には本実施形態では、
図7で示した変動グループ抽選テーブルA〜変動グループ抽選テーブルGのそれぞれでは、0〜99個の変動グループ決定乱数値のうち、0〜89の90個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対しては、グループ4およびグループ5を除くグループ0〜グループ7のいずれかが対応づけられ、90〜97の8個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対しては、グループ4が対応づけられ、98〜99の2個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対しては、グループ5が対応づけられているため、変動グループ決定乱数値が0〜89のいずれかである場合には、保留数あるいは遊技状態に応じて、リーチなし変動パターンが決定される場合と、リーチ変動パターンが決定される場合が存在し、変動グループ決定乱数値が90〜99のいずれかである場合には、保留数あるいは遊技状態に関わらず、必ずリーチ変動パターンが決定され、リーチなし変動パターンが決定されることがないようになっている。
【0230】
そこで本実施形態では、特別抽選手段230が、事前判定処理として行った大当たり決定処理でハズレとなった場合であって、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値に含まれる変動グループ決定乱数値が、0〜89のいずれかである場合には、リーチ変動パターンが決定されることが不定であることを示す不定値情報を事前判定結果として設定し、90〜99のいずれかである場合には、リーチ変動パターンが必ず決定されることを示す固定値情報を事前判定結果として設定する。
【0231】
そして演出制御手段300は、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が、大当たりが当選したものである場合には、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出の実行可否を決定する先読演出抽選を行うが、大当たりが当選しなかったものである場合には、事前判定結果に固定値情報が含まれているか否かを判断し、固定値情報が含まれている場合に、先読演出抽選を行うようにしている。
【0232】
これにより本実施形態では、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について事前判定処理を行った時点と、同一の第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選を行った時点とで、保留数が変化していても、先読み演出の実行が決定された第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について特別抽選が行われると、大当たりに当選するか、ハズレである場合であっても、特別抽選演出がリーチ演出パターンで実行されるようにすることができる。
【0233】
そして演出制御手段300は、第1特別乱数値について先読演出抽選で先読み演出の実行を決定した場合には、第1当該特別保留記憶領域および第1特別保留記憶領域1〜第1特別保留記憶領域4において保留されている第1特別乱数値であって、先読み演出の実行が決定された第1特別乱数値よりも先に取得された第1特別乱数値の中に、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が大当たりに当選したものである第1特別乱数値、または事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果がハズレとなったものであるが事前判定結果に固定値情報が含まれている第1特別乱数値が存在しない場合に、先読み演出の開始条件が満たされているとして先読み演出を開始する。
【0234】
また、第2特別乱数値について先読演出抽選で先読み演出の実行を決定した場合には、第2当該特別保留記憶領域および第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値であって、先読み演出の実行が決定された第2特別乱数値よりも先に取得された第2特別乱数値の中に、事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果が大当たりに当選したものである第2特別乱数値、または事前判定結果に含まれる大当たり決定処理の結果がハズレとなったものであるが事前判定結果に固定値情報が含まれている第2特別乱数値が存在しない場合に、先読み演出の開始条件が満たされているとして先読み演出を開始する。
【0235】
これにより本実施形態では、第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について先読み演出の実行を決定した時点において、既に保留されている第1特別乱数値あるいは第2特別乱数値について大当たりの当選が確定している場合、特別抽選演出がリーチ演出パターンで実行されている場合、および特別抽選演出がリーチ演出パターンで実行されることが確定している場合には、確定している大当たりにより実行される特別遊技状態が終了してから、あるいは実行されているまたは実行されることが確定しているリーチ演出パターンによる特別抽選演出が終了してから、先読み演出が開始されるようにすることができる。
【0236】
3.本実施形態の制御手法
以下では、本実施形態の制御手法について詳細に説明する。
図16(A)は、第1特別乱数値についての特別抽選において当選しうる16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄E、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのそれぞれが、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のそれぞれで当選した場合に、特別遊技状態の終了後の規定回数を決定するための規定回数決定テーブルAを示す図である。
【0237】
図16(A)に示すように、規定回数決定テーブルAでは、16ラウンド確変図柄Aについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、規定回数が80回に決定される。
【0238】
また16ラウンド確変図柄Bについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が60回に決定される。
【0239】
また16ラウンド確変図柄Cについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が40回に決定される。
【0240】
また16ラウンド確変図柄Dについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が20回に決定される。
【0241】
また16ラウンド確変図柄Eについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後に特殊状態に移行されるため、規定回数は決定されない。
【0242】
また16ラウンド通常図柄Aについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の時短状態の規定回数が80回に決定される。
【0243】
また16ラウンド通常図柄Bについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の時短状態の規定回数が60回に決定される。
【0244】
図16(B)は、第2特別乱数値についての特別抽選において当選しうる16ラウンド確変図柄E〜16ラウンド確変図柄K、2ラウンド確変図柄、16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄B、2ラウンド通常図柄のそれぞれが、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のそれぞれで当選した場合に、特別遊技状態の終了後の規定回数を決定するための規定回数決定テーブルBを示す図である。
【0245】
図16(B)に示すように、規定回数決定テーブルBでは、16ラウンド確変図柄Fについては、通常状態、確変状態または時短状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が100回に決定され、特殊状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が60回に決定される。
【0246】
また16ラウンド確変図柄Gについては、通常状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が100回に決定され、確変状態または時短状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が80回に決定され、特殊状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が60回に決定される。
【0247】
また16ラウンド確変図柄Hについては、通常状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が100回に決定され、確変状態、特殊状態または時短状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が60回に決定される。
【0248】
また16ラウンド確変図柄Iについては、通常状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が100回に決定され、確変状態または時短状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が40回に決定されるが、特殊状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後に特殊状態に移行されるため、規定回数は決定されない。
【0249】
また16ラウンド確変図柄Jについては、通常状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が100回に決定され、確変状態または時短状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が20回に決定されるが、特殊状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後に特殊状態に移行されるため、規定回数は決定されない。
【0250】
また16ラウンド確変図柄Kについては、通常状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が100回に決定され、確変状態または時短状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が1回に決定されるが、特殊状態において当選した場合には、特別遊技状態の終了後に特殊状態に移行されるため、規定回数は決定されない。
【0251】
また16ラウンド確変図柄Eについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後に特殊状態に移行されるため、規定回数は決定されない。
【0252】
また2ラウンド確変図柄については、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の確変状態の規定回数が60回に決定される。
【0253】
また16ラウンド通常図柄Aについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の時短状態の規定回数が80回に決定される。
【0254】
また16ラウンド通常図柄Bについては、通常状態、確変状態、特殊状態および時短状態のいずれにおいて当選した場合であっても、特別遊技状態の終了後の時短状態の規定回数が60回に決定される。
【0255】
そして本実施形態では、
図12で示したように、特別遊技状態を経由しながら、通常状態、確変状態、特殊状態、時短状態の間で遊技状態が移行される。そして初期状態となる通常状態は、上述したように左打ちを行うべき遊技状態となっているため、通常状態では基本的に第1特別乱数値について特別抽選が行われるが、通常状態において大当たりが当選しかつ16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Dのいずれかが当選すると、特別遊技状態の終了後に確変状態に移行される。そしてこの場合には、
図16(A)で示した規定回数決定テーブルAが参照され、通常状態において16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Dのいずれかが当選した場合の規定回数である80回、60回、40回または20回が、確変状態の規定回数として設定される。
【0256】
そして確変状態は、上述したように右打ちを行うべき遊技状態となっており、通常状態とは異なり基本的に第2特別乱数値について特別抽選が行われ、確変状態において大当たりに当選せずに特別抽選が行われた回数が各確変図柄に応じた規定回数に達すると、特殊状態に移行される。
【0257】
一方、通常状態において大当たりが当選しかつ16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選すると、特別遊技状態の終了後に時短状態に移行される。そしてこの場合には、
図16(A)で示した規定回数決定テーブルAが参照され、通常状態において16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選した場合の規定回数である80回または60回が、時短状態の規定回数として設定される。
【0258】
そして時短状態は、上述したように右打ちを行うべき遊技状態となっており、確変状態と同様に基本的に第2特別乱数値について特別抽選が行われ、時短状態において大当たりに当選せずに特別抽選が行われた回数が各通常図柄に応じた規定回数に達すると、通常状態に移行される。
【0259】
そして特殊状態は、上述したように右打ちを行うべき遊技状態となっており、確変状態および時短状態と同様に基本的に第2特別乱数値について特別抽選が行われ、小当たり遊技が頻繁に実行されるとともに、確変状態および時短状態よりも普通役物55が開状態に制御される頻度が低く、普通役物55が開状態に制御される期間も短いことにより、第2大入賞口56に遊技球が進入しやすくなっているため、大当たりが当選せずに小当たりが当選すればするほど小当たり遊技によって多くの遊技球を獲得することができるようになっている。
【0260】
そして特殊状態では、特殊状態において大当たりが当選しかつ16ラウンド確変図柄E、16ラウンド確変図柄I〜16ラウンド確変図柄Kのいずれかが当選すると、特別遊技状態の終了後に再び特殊状態に移行される。
【0261】
一方、特殊状態において大当たりが当選しかつ16ラウンド確変図柄F〜16ラウンド確変図柄Hおよび2ラウンド確変図柄のいずれかが当選すると、特別遊技状態の終了後に確変状態に移行される。そしてこの場合には、
図16(B)で示した規定回数決定テーブルBが参照され、特殊状態において16ラウンド確変図柄F〜16ラウンド確変図柄Hおよび2ラウンド確変図柄のいずれかが当選した場合の規定回数である60回が、確変状態の規定回数として設定される。
【0262】
また、特殊状態において大当たりが当選しかつ16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄B、2ラウンド通常図柄のいずれかが当選すると、特別遊技状態の終了後に時短状態に移行される。そしてこの場合には、
図16(B)で示した規定回数決定テーブルBが参照され、特殊状態において16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄B、2ラウンド通常図柄のいずれかが当選した場合の規定回数である80回または60回が、時短状態の規定回数として設定される。
【0263】
このように本実施形態では、特殊状態において16ラウンド確変図柄E、16ラウンド確変図柄I〜16ラウンド確変図柄Kのいずれかが当選する限り特殊状態と特別遊技状態が繰り返され、特殊状態では小当たり遊技によって、特別遊技状態では特別遊技によって、多くの遊技球を獲得することができるようになっている。
【0264】
ここで本実施形態では、通常状態において16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Eのいずれかが当選した場合と16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選した場合で、特別抽選演出として共通の演出が実行されるため、特別抽選演出の内容からでは16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Eおよび16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれが当選したのかを遊技者が判別できないようになっており、更に通常状態において16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Eのいずれかが当選した場合と16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選した場合で、特別遊技状態における演出としても共通の演出が実行されるため、特別遊技状態における演出の内容からでは、特別遊技状態の終了後の遊技状態が確変状態および時短状態のいずれとなるのかを遊技者が判別できないようになっている。これにより本実施形態では、通常状態において16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Eのいずれかが当選した場合と16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選した場合では、その後の特別遊技状態の途中ないし終了するまで、遊技状態が特殊状態に移行することに対する遊技者の期待感を高めるようにしている。
【0265】
更に本実施形態では、16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Dのいずれかが当選したことに基づいて開始された特別遊技状態の終了後の確変状態における演出、および16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選したことに基づいて開始された特別遊技状態の終了後の時短状態における演出としても共通の演出が実行されるため、確変状態または時短状態における演出の内容からでは、特別遊技状態の終了後の遊技状態が確変状態であるのか時短状態であるのかを遊技者が判別できないようになっている。これにより本実施形態では、通常状態において16ラウンド確変図柄A〜16ラウンド確変図柄Dのいずれかが当選した場合と16ラウンド通常図柄A〜16ラウンド通常図柄Bのいずれかが当選した場合では、特別遊技状態の終了後の確変状態または時短状態における特別抽選の回数が規定回数に達するまで、遊技状態が特殊状態に移行することに対する遊技者の期待感を高めるようにしている。
【0266】
そして本実施形態では、確変状態または時短状態における特別抽選の回数が規定回数に達した回(以下では規定回数到達回という)の特別抽選についての特別抽選演出において、液晶ディスプレイ32において、キャラクターAがキャラクターBと戦う演出画像が表示され、キャラクターAがキャラクターBに勝利するか敗北するかによって、遊技状態が特殊状態に移行するか通常状態に移行するかを遊技者に報知するようにしている。
【0267】
詳細には本実施形態では、規定回数到達回の特別抽選で用いる変動グループ抽選テーブルとして、0〜99の100個の変動グループ決定乱数値のそれぞれに対して、グループ4またはグループ5のいずれかが対応づけられている特殊変動グループ抽選テーブルが用意されており、規定回数到達回の特別抽選では、大当たりが当選しなかった場合に、変動グループ決定処理において特殊変動グループ抽選テーブルが参照されてグループ4またはグループ5が決定されることにより、後半変動パターン決定処理では、必ずリーチ変動パターンが決定され、リーチなし変動パターンが決定されることがないようになっている。
【0268】
すると、遊技状態が確変状態である場合には、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が決定され、遊技状態が時短状態である場合には、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに敗北して遊技状態が通常状態に移行することを報知する演出が決定される。
【0269】
これにより本実施形態では、遊技状態が確変状態である場合には、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知され、遊技状態が時短状態である場合には、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAがキャラクターBに敗北する演出画像が表示されることにより、遊技状態が通常状態に移行することが遊技者に報知される。
【0270】
また本実施形態では、確変状態または時短状態における特別抽選であって規定回数到達回よりも前の回の特別抽選において、大当たりが当選しなかった場合であって、いずれかのリーチ変動パターンが決定された場合には、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBと戦うが、キャラクターAとキャラクターBが引き分けて確変状態または時短状態が継続することを報知する演出が決定される。そして、その特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAとキャラクターBが引き分け、「継続!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、確変状態または時短状態が継続することが遊技者に報知される。
【0271】
また、確変状態または時短状態における特別抽選で大当たりが当選した場合には、上述したようにいずれかのリーチ変動パターンが決定され、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特別遊技状態に移行することを報知する演出が決定され、その特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「ボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特別遊技状態に移行することが遊技者に報知される。
【0272】
このように本実施形態では、確変状態または時短状態における特別抽選で大当たりが当選した場合を除いて、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、遊技状態が特殊状態に移行するか通常状態に移行するかを遊技者に報知する演出が実行される。
【0273】
ここで本実施形態では、遊技状態が確変状態である場合には、規定回数到達回の特別抽選が行われる前であっても、規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が保留された時点で、保留されている第2特別乱数値の中に事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しない場合には、遊技状態が特殊状態に移行することが確定するため、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に報知する特定報知演出が実行されることがあるようにしている。
【0274】
詳細には本実施形態では、遊技状態が確変状態である場合には、第2特別乱数値が保留されると、第2当該特別保留記憶領域において保留されている第2特別乱数値の事前判定結果が大当たりの当選でなく、規定回数到達回までの残り回数、すなわち規定回数カウンタ2930の値が4以下である場合に、第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致するか否か判断される。そして、第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致する場合に、規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が保留されたとして、第2特別保留記憶領域において保留されている第2特別乱数値の中に事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しないか否か判断される。
【0275】
例えば、通常状態において16ラウンド確変図柄Bが当選したことに基づいて開始された特別遊技状態の終了後の確変前兆状態では、規定回数が60回に設定されるため、
図17(A)の例に示すように、確変状態における56回目の特別抽選が行われると、規定回数カウンタ2930の値が4となるが、この状態で第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致する4個となった場合に、第2特別保留記憶領域4に保留された第2特別乱数値が規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値となることから、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しないか否か判断される。
【0276】
そして、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しない場合には、第2特別保留記憶領域において保留されている第2特別乱数値の中に、いずれかのリーチ変動パターンが決定される第2特別乱数値、すなわち事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在するか否か判断される。そして、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在する場合には、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定される。
【0277】
具体的には
図17(A)の例では、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在せず、第2特別保留記憶領域2において保留されている第2特別乱数値、すなわち確変状態における58回目の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値となっているため、確変前兆状態における58回目の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定される。
【0278】
ここで本実施形態では、上述したように、確変状態における特別抽選であって規定回数到達回よりも前の回の特別抽選において、大当たりが当選せずにいずれかのリーチ変動パターンが決定される場合には、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAとキャラクターBが引き分けて確変状態または時短状態が継続することを報知する演出が決定されるが、特定報知演出を実行することが決定された場合には、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が決定される。
【0279】
そして本実施形態では、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定された場合には、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、特殊演出を実行することが決定され、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAが仲間達と再会して遊技状態が特殊状態に移行することを祝福する演出が決定される。
【0280】
従って
図17(A)の例では、確変状態における58回目の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知され、規定回数到達回である60回目の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAが仲間達と再会し、「おめでとう!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが祝福される。
【0281】
また本実施形態では、
図17(B)の例に示すように、規定回数到達回である60回目の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値となっている場合であって、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が他に存在しない場合には、規定回数到達回である60回目の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定され、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が決定される。
【0282】
また本実施形態では、
図17(C)の例に示すように、事前判定結果に固定値情報を含む複数の第2特別乱数値が存在する場合には、事前判定結果に固定値情報を含む複数の第2特別乱数値から1個の第2特別乱数値を抽選で決定し、決定された第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定され、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が決定される。
【0283】
ここで
図17(C)の例に示すように、確変状態における58回目の特別抽選で用いられる第2特別乱数値と、規定回数到達回である60回目の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値となっている場合であって、規定回数到達回である60回目の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定された場合には、確変状態における58回目の特別抽選についての特別抽選演出に関しては、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAとキャラクターBが引き分けて確変状態または時短状態が継続することを報知する演出が決定される。一方、図示しないが、確変状態における58回目の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定された場合には、規定回数到達回である60回目の特別抽選についての特別抽選演出に関しては、特殊演出を実行することが決定され、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAが仲間達と再会して遊技状態が特殊状態に移行することを祝福する演出が決定される。
【0284】
また本実施形態では、第2特別保留記憶領域において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在しない場合には、事前判定結果に不定値情報を含むいずれかの第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出を実行するか、または規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が保留されたことを契機として直ちに特定報知演出を実行するかのいずれかを決定する特定報知演出抽選が実行される。
【0285】
具体的には
図17(D)の例では、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在しないため、特定報知演出抽選が実行され、第2特別保留記憶領域1において保留されている第2特別乱数値を用いた特別抽選、すなわち確変前兆状態における57回目の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定されている。
【0286】
ここで本実施形態では、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出であって、事前判定結果に不定値情報を含む第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出では、リーチなし変動パターンが決定される場合と、リーチ変動パターンが決定される場合が存在するが、かかる第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定された場合であって、リーチ変動パターンが決定される場合には、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が決定されるが、リーチなし変動パターンが決定される場合には、リーチなし演出パターンに対応する演出として、遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が決定される。
【0287】
そして本実施形態では、上述したように、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定された場合には、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、特殊演出を実行することが決定され、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAが仲間達と再会して遊技状態が特殊状態に移行することを祝福する演出が決定される。
【0288】
従って
図17(D)の例では、確変状態における57回目の特別抽選についての特別抽選演出において、リーチ変動パターンが決定される場合には、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知され、リーチなし変動パターンが決定される場合には、キャラクターAがキャラクターBに勝利する演出画像は表示されないが、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知される。そして、規定回数到達回である60回目の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAが仲間達と再会し、「おめでとう!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが祝福される。
【0289】
また本実施形態では、
図17(E)の例に示すように、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在しないため、特定報知演出抽選が実行され、第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値を用いた特別抽選、すなわち規定回数到達回である60回目の特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することが決定された場合には、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が決定される。
【0290】
また本実施形態では、
図18(A)の例に示すように、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域4において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在しないため、特定報知演出抽選が実行され、規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が保留されたことを契機として直ちに特定報知演出を実行することが決定された場合には、キャラクターAがキャラクターBに勝利する演出画像は表示されないが、直ちに、すなわち確変状態における56回目の特別抽選についての特別抽選演出において、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知される。
【0291】
そして本実施形態では、直ちに特定報知演出を実行することが決定された場合には、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、特殊演出を実行することが決定され、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAが仲間達と再会して遊技状態が特殊状態に移行することを祝福する演出が決定される。
【0292】
また本実施形態では、確変状態における56回目の特別抽選が行われた状態で第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致する4個とならなかった場合であっても、
図18(B)に示すように、確変状態における57回目の特別抽選が行われた状態で第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致する3個となった場合には、第2特別保留記憶領域3に保留された第2特別乱数値が規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値となることから、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域3において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しないか否か判断される。そして、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しない場合に、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在するか否か判断される。そして、確変前兆状態における58回目〜60回目のいずれかの回の特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出を実行することが決定されるか、直ちに特定報知演出を実行することが決定される。
【0293】
同様に、確変前兆状態における57回目の特別抽選が行われた状態で第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致する3個とならなかった場合であっても、
図18(C)に示すように、確変前兆状態における58回目の特別抽選が行われた状態で第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致する2個となった場合には、第2特別保留記憶領域2に保留された第2特別乱数値が規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値となることから、第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域2において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しないか否か判断される。そして、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しない場合に、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在するか否か判断される。そして、確変前兆状態における59回目〜60回目のいずれかの回の特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出を実行することが決定されるか、直ちに特定報知演出を実行することが決定される。
【0294】
そして本実施形態では、特定報知演出を実行することが決定されないまま、規定回数到達回である60回目の特別抽選が行われると、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知される。
【0295】
こうして本実施形態では、遊技状態が確変前兆状態である場合には、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に報知する特定報知演出が実行されることがあるようにして、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出における演出効果を高めるようにしている。
【0296】
以下では、特定報知演出の実行を決定することに関して確変状態において演出制御手段300が行う処理の流れを、フローチャートを用いて説明する。本実施形態では演出制御手段300は、
図19に示す確変状態中処理1において、まず第2特別乱数値が保留されると(ステップS100でY)、第2当該特別保留記憶領域において保留されている第2特別乱数値の事前判定結果が大当たりの当選でなく(ステップS102でY)、規定回数カウンタ2930の値が4以下である場合に(ステップS104でY)、第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致するか否か判断する(ステップS106)。
【0297】
そして、第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値と一致する場合に(ステップS106でY)、第2特別保留記憶領域において保留されている第2特別乱数値の中に事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しないか否か判断する(ステップS108)。
【0298】
そして、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しない場合には(ステップS108でY)、第2特別保留記憶領域において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在するか否か判断する(ステップS110)。
【0299】
そして、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在する場合には(ステップS110でY)、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することを決定する(ステップS112)。
【0300】
一方、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在しない場合には(ステップS110でN)、事前判定結果に不定値情報を含むいずれかの第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出を実行するか、または直ちに特定報知演出を実行するかのいずれかを決定する(ステップS114)。
【0301】
4.変形例
本発明は、上記の実施形態で説明したものに限らず、種々の変形実施が可能であり、以下に変形例を紹介する。なお、上記実施形態や、以下において変形例として説明する各種の手法は、本発明を実現する制御手法として適宜組み合わせて採用することができる。
【0302】
まず上記実施形態では、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在する場合には、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において、特定報知演出を実行することを決定する例を挙げて説明したが、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在する場合であっても、特定報知演出を実行することを決定しない場合があるようにしてもよい。
【0303】
また上記実施形態では、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在しない場合には、事前判定結果に不定値情報を含むいずれかの第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出を実行するか、または直ちに特定報知演出を実行するかのいずれかを決定する例を挙げて説明したが、事前判定結果に固定値情報を含む第2特別乱数値が存在しない場合であっても、特定報知演出を実行することを決定しない場合があるようにしてもよい。
【0304】
また上記実施形態では、遊技状態が確変状態である場合には、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、遊技状態が遊技者に有利な特殊状態に移行することを遊技者に報知する演出が実行されることがあるようにする例を挙げて説明したが、遊技状態が時短状態である場合に、規定回数到達回の特別抽選が行われる前であっても、規定回数到達回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が保留された時点で、保留されている第2特別乱数値の中に事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しない場合には、遊技状態が通常状態に移行することが確定するため、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、遊技状態が遊技者に不利な通常状態に移行することを遊技者に報知するようにしてもよい。
【0305】
また上記実施形態では、遊技状態(制御状態)が移行する契機となっている規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、遊技状態が他の遊技状態に移行することを遊技者に報知する演出が実行されることがあるようにする例を挙げて説明したが、規定回数到達回が、演出状態(制御状態)が移行する契機となっており、かかる規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、演出状態が他の演出状態に移行することを遊技者に報知する演出が実行されることがあるようにしてもよい。この場合には、演出を決定する際に参照される演出抽選テーブルが異なる複数種類の演出状態の間で演出状態が移行されるようにしてもよいし、第1特別図柄あるいは第2特別図柄の変動パターンを決定する際に参照される変動パターン抽選テーブルが異なる複数種類の演出状態の間で演出状態が移行されるようにしてもよい。そしてこの場合には、規定回数到達回が、演出状態が移行する契機となっているが、遊技状態が移行する契機とはなっていないようにしてもよい。
【0306】
また上記実施形態では、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出が実行される場合に、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において実行される特殊演出として、キャラクターAが仲間達と再会して遊技状態が特殊状態に移行することを祝福する演出が決定される例を挙げて説明したが、特殊演出においても特定報知演出と同様に、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知されるようにしてもよい。
【0307】
また上記実施形態では、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出が実行される場合には、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知される例を挙げて説明したが、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出が実行される場合には、キャラクターAがキャラクターBと引き分けるが、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知されるようにしてもよい。そしてこの場合には、規定回数到達回である20回目の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特殊状態に移行することが遊技者に報知されるようにしてもよい。
【0308】
また、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出が実行される場合には、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示され、更に規定回数到達回である60回目の特別抽選についての特別抽選演出においても、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「スペシャルボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されるようにしてもよい。
【0309】
すなわち、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において実行される演出と、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において実行される演出に、遊技状態が特殊状態に移行することを報知する演出が含まれるようにしてもよく、また、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において実行される演出と、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において実行される演出に、共通の演出が含まれるようにしてもよい。
【0310】
また上記実施形態では、遊技状態が確変前兆状態である場合には、規定回数到達回よりも前の回の特別抽選についての特別抽選演出において、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に報知する演出が実行されることがあるようにする例を挙げて説明したが、遊技状態が確変状態である場合には、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に報知する演出が実行される前に、規定回数到達回よりも後の回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値として、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が保留された場合には、遊技状態が特殊状態に移行した後に間もなく遊技状態が特別遊技状態に移行することが確定するため、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に報知する演出が実行されないようにしてもよい。
【0311】
詳細にはこの例では、演出制御手段300は、
図20に示す確変状態中処理2において、遊技状態が確変状態である場合に第2特別乱数値が保留されると(ステップS200でY)、特定報知演出が未実行であって(ステップS202でY)、規定回数カウンタ2930の値が1以上3以下であり(ステップS204でY)、第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値よりも大きい場合に(ステップS206でY)、規定回数到達回よりも後の回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値が保留されたとして、保留された第2特別乱数値の事前判定結果が大当たりの当選であるか否か判断する(ステップS208)。
【0312】
例えば、通常状態において16ラウンド確変図柄Aが当選したことに基づいて開始された特別遊技状態の終了後の確変状態では、規定回数が60回に設定されるため、
図21の例に示すように、確変状態における57回目の特別抽選が行われると、規定回数カウンタ2930の値が3となるが、この状態で第2特別保留数が規定回数カウンタ2930の値よりも大きい4個となった場合に、第2特別保留記憶領域4に保留された第2特別乱数値が規定回数到達回の次の回の特別抽選で用いられる第2特別乱数値となることから、第2特別保留記憶領域4に保留された第2特別乱数値の事前判定結果が大当たりの当選であるか否か判断される。
【0313】
そして
図20に示すように、保留された第2特別乱数値の事前判定結果が大当たりの当選である場合には(ステップS208でY)、第2当該特別保留記憶領域および第2特別保留記憶領域において先に保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しないか否か判断する(ステップS210)。そして、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しない場合には(ステップS210でY)、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、確変状態または時短状態が継続することを報知する演出を実行することを決定する(ステップS212)。そして、いずれかの回の特別抽選についての特別抽選演出において特定報知演出を実行することが決定されている場合には、特定報知演出の実行を取り消す。
【0314】
具体的には
図21の例では、第2特別保留記憶領域4に保留された第2特別乱数値の事前判定結果が大当たりの当選であって、第2当該特別保留記憶領域および第2特別保留記憶領域1〜第2特別保留記憶領域3において保留されている第2特別乱数値の中に、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値が存在しないため、規定回数到達回である20回目の特別抽選についての特別抽選演出において、確変状態または時短状態が継続することを報知する演出を実行することが決定される。
【0315】
従ってこの例では、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出に関しては、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBと戦うが、キャラクターAとキャラクターBが引き分けて確変状態または時短状態が継続することを報知する演出が決定される。そして、規定回数到達回の特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAとキャラクターBが引き分け、「継続!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、実際は遊技状態が特殊状態に移行するが、確変状態または時短状態が継続するかのように遊技者に報知される。
【0316】
そして、遊技状態が特殊状態に移行しても、確変状態または時短状態における演出が継続して実行される。
【0317】
そして、事前判定結果が大当たりの当選である第2特別乱数値を用いた特別抽選についての特別抽選演出に関しては、リーチ演出パターンに対応する演出として、キャラクターAがキャラクターBに勝利して遊技状態が特別遊技状態に移行することを報知する演出が決定され、その特別抽選についての特別抽選演出において、キャラクターAがキャラクターBに勝利し、「ボーナス獲得!」との文字画像が出現する演出画像が表示されることにより、遊技状態が特別遊技状態に移行することが遊技者に報知される。
【0318】
こうしてこの例では、遊技状態が特殊状態に移行した後に間もなく大当たりが当選して遊技状態が特別遊技状態に移行する場合には、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に報知する演出が実行されないようにして、あたかも確変状態または時短状態において大当たりが当選したかのように遊技者に感じさせることにより、特殊状態が短期間で終了することに対して遊技者が落胆しないようにすることができる。
【0319】
また上記実施形態および変形例では、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に報知する演出や、遊技状態が通常状態に移行することを遊技者に報知する演出や、確変状態または時短状態が継続することを報知する演出や、遊技状態が特別遊技状態に移行することを報知する演出が実行される例を挙げて説明したが、遊技状態が特殊状態に移行することを遊技者に示唆する演出や、遊技状態が通常状態に移行することを遊技者に示唆する演出や、確変状態または時短状態が継続することを示唆する演出や、遊技状態が特別遊技状態に移行することを示唆する演出が実行されるようにしてもよい。すなわち、遊技状態が特殊状態に移行することに対応する演出や、遊技状態が通常状態に移行することに対応する演出や、確変状態または時短状態が継続することに対応する演出や、遊技状態が特別遊技状態に移行することに対応する演出が実行されるようにすることができる。
【0320】
そして、遊技状態が特殊状態に移行することに対応する演出や、遊技状態が通常状態に移行することに対応する演出や、確変状態または時短状態が継続することに対応する演出や、遊技状態が特別遊技状態に移行することに対応する演出のそれぞれについては、キャラクターAがキャラクターBと戦う演出画像だけでなく、表示される演出画像が異なる複数種類の演出が用意されているようにしてもよい。
【0321】
また
図5(A)で示した大当たり抽選テーブルAでは、小当たりの当選確率が0となるようにしてもよく、
図5(B)で示した大当たり抽選テーブルBでは、小当たりの当選確率が大当たり抽選テーブルAと同一か僅かに高いが約0となるようにしてもよい。また
図5(A)〜
図5(D)で示した大当たり抽選テーブルA〜大当たり抽選テーブルDでは、小当たりの当選確率が同一となるようにしてもよい。
【0322】
また
図6(D)で示した図柄抽選テーブルDでは、複数種類の小当たり図柄が当選するようにし、小当たり図柄の種類に応じて、第2特別図柄の変動パターンが異なるようにしたり、小当たり遊技において第2特別役物57が開状態に制御される期間やタイミングやパターンが異なるようにしたり、小当たり遊技における演出が異なるようにしてもよい。