特許第6790493号(P6790493)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6790493画像形成装置および画像形成制御プログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6790493
(24)【登録日】2020年11月9日
(45)【発行日】2020年11月25日
(54)【発明の名称】画像形成装置および画像形成制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/47 20060101AFI20201116BHJP
   G03G 21/14 20060101ALI20201116BHJP
   G03G 15/043 20060101ALI20201116BHJP
   G02B 26/10 20060101ALI20201116BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20201116BHJP
【FI】
   B41J2/47 101M
   G03G21/14
   G03G15/043
   G02B26/10 B
   H04N1/00 C
【請求項の数】9
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2016-124991(P2016-124991)
(22)【出願日】2016年6月23日
(65)【公開番号】特開2017-226162(P2017-226162A)
(43)【公開日】2017年12月28日
【審査請求日】2019年4月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】特許業務法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関谷 知之
(72)【発明者】
【氏名】江角 禎宏
【審査官】 上田 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−114426(JP,A)
【文献】 特開2016−114832(JP,A)
【文献】 特開2010−115904(JP,A)
【文献】 特開2010−253855(JP,A)
【文献】 特開2000−253236(JP,A)
【文献】 米国特許第05532859(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/47
G02B 26/10
G03G 15/043
G03G 21/14
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置であって、
画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部と、
複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御する制御部と、を備え
前記制御部は、
各発光部の間隔が規定位置における間隔未満である場合に、
副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正し、
副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正する、
とを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置であって、
画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部と、
複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
各発光部の間隔が規定位置における間隔超過である場合に、
副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正し、
副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正する
ことを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、複数nの発光部の光量のそれぞれの補正値を、各発光部それぞれの基準位置からの位置ずれ量の大きさに応じて定める
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
記光源が1素子で複数nの発光部を有して構成される
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
記光源が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成される
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記光源が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成され場合に、各発光部の間隔が規定位置における間隔未満又は間隔超過に該当する素子について補正を実行する
ことを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、副走査方向上流側エッジと副走査方向下流側エッジのいずれにも該当しない発光部では光量を変更しない
ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置を制御する画像形成制御プログラムであって、
画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部、
複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御し、各発光部の間隔が規定位置における間隔未満である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正する制御部
として画像形成装置のコンピュータを機能させる画像形成制御プログラム
【請求項9】
複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置を制御する画像形成制御プログラムであって、
画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部、
複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御し、各発光部の間隔が規定位置における間隔超過である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正する制御部、
として画像形成装置のコンピュータを機能させる画像形成制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタなどの画像形成装置と画像形成制御プログラムとに関し、特に、複数のレーザビームを用いて複数ライン分の画像を1回の走査で感光体などの記録媒体に書き込む機能を有するマルチビーム型の画像形成装置とその制御プログラムとに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置として、画像データに応じた主走査方向の1ラインの画像形成を行うと共に、主走査方向の1ライン毎の画像形成を副走査方向に繰り返して1頁分の画像形成を行うものが知られている。
その一例として、電子写真方式の画像形成装置では、画像データに応じて変調したレーザビームを像担持体の主走査方向に走査し、これと並行して、副走査方向に回転する像担持体(感光体ドラム)上に、前記レーザビームによって画像を形成している。この場合に、ドットクロックと呼ばれるクロック信号(画素クロック)を基準にして、レーザビームを画像データで変調するようにしている。
【0003】
また、画像形成を高速に、または、高解像度で行うために、ポリゴンミラーの回転数上昇やレーザビームの変調周波数上昇では、装置の大型化やコスト上昇が発生する。そこで、高速あるいは高解像度の画像形成のため、2または3以上の複数の発光部を有するレーザダイオード(LD)などの光源を備え、この複数の発光部からの複数のレーザビームを用いて、画像データに応じた主走査方向の複数ライン毎の画像形成を副走査方向に繰り返して1頁分の画像形成を行うものが知られている。
【0004】
ここで、図16図18に、複数の発光部としてLD#1〜LD#8の発光による8ビームを用いて、1走査で8ラインずつ画像形成を実行する画像形成装置について、具体例を示す。なお、これら図16図18では、8発光部のうちの隣接する2発光部を発光させて、2ドットを形成した様子を示す。ここで、ハッチングで示される部分は、感光体への発光と現像とにより、2ドットのトナー像が形成された様子を模式的に示している。
【0005】
図16は、LD#1〜LD#8の配置が規定位置(LD#1〜LD#8の間隔が規定間隔となる位置)に構成されており、LD#1〜LD#8の発光による8ビームの間隔が規定値で像担持体上に照射される場合である。この場合、N回目の走査のLD#8における8番目の露光と、N+1回目の走査のLD#1における1番目の露光との隣接箇所(LD#8〜LD#1(図16(a)))は、他の露光の隣接箇所(LD#1〜LD#2,LD2#〜LD#3,LD3#〜LD#4,LD4#〜LD#5,LD5#〜LD#6,LD6#〜LD#7,LD7#〜LD#8)と、同間隔である。すなわち、LD#1〜LD#2,LD2#〜LD#3,LD3#〜LD#4,LD4#〜LD#5,LD5#〜LD#6,LD6#〜LD#7,LD7#〜LD#8と、LD#8〜LD#1とは、トナー付着面積が同じであり、濃度差は発生しない。
【0006】
図17は、LD#1〜LD#8の間隔が規定間隔より狭く構成されており、LD#1〜LD#8の発光による8ビームの間隔が規定間隔より狭く像担持体上に照射される場合である。N回目の走査のLD#8における8番目の露光と、N+1回目の走査のLD#1における1番目の露光との隣接箇所(LD#8〜LD#1(図17(b)))は、他の露光の隣接箇所(LD#1〜LD#2,LD2#〜LD#3,LD3#〜LD#4,LD4#〜LD#5,LD5#〜LD#6,LD6#〜LD#7,LD7#〜LD#8)よりも広い間隔になる。すなわち、LD#8〜LD#1では、トナー像の面積が他よりも広がることになり、濃度が上昇したように視認される。スクリーンパターン等を用いた画像形成では、この濃度が上昇した部分は、スクリーンパターンとの干渉によりモアレが発生し、画質が低下する問題がある。
【0007】
図18は、LD#1〜LD#8の間隔が規定間隔より広く構成されており、LD#1〜LD#8の発光による8ビームの間隔が規定間隔より広く像担持体上に照射される場合である。N回目の走査のLD#8における8番目の露光と、N+1回目の走査のLD#1における1番目の露光との隣接箇所(LD#8〜LD#1(図18(c)))は、他の露光の隣接箇所(LD#1〜LD#2,LD2#〜LD#3,LD3#〜LD#4,LD4#〜LD#5,LD5#〜LD#6,LD6#〜LD#7,LD7#〜LD#8)よりも狭い間隔になる。すなわち、LD#8〜LD#1では、トナー像の面積が他よりも縮むことになり、濃度が低下したように視認される。スクリーンパターン等を用いた画像形成では、この濃度が低下した部分は、スクリーンパターンとの干渉によりモアレが発生し、画質が低下する問題がある。
【0008】
図19図21は、LD#1〜LD#8による8ビームを用いて、4画素線(副走査方向の4ドット)と8画素線(副走査方向の8ドット)を、副走査方向に1画素ずつずらしたパターンを示している。
図19は、以上の図16相当のLD#1〜LD#8の配置が規定位置(LD#1〜LD#8の間隔が規定間隔となる位置)に構成されている場合において、副走査方向に4ドットを形成した場合と、副走査方向に8ドットを形成した場合の様子を示している。この場合、各ドット間でトナー付着面積が同じであり、濃度差は発生しない。
【0009】
図20は、以上の図17相当のLD#1〜LD#8の間隔が規定間隔未満に構成されている場合において、副走査方向に4ドットを形成した場合と、副走査方向に8ドットを形成した場合の濃度差発生の様子を模式的に示している。ここでは、LD#1〜LD#8の間隔が規定間隔より狭いため、走査周期内(LD#8〜次の走査のLD#1を含まない範囲)において各LDの副走査方向線幅は、規定間隔より狭くなる。これにより、トナーが付着する面積が狭くなることで規定状態より濃度が薄くなる。一方、感光体の移動速度は一定のため、N回目の走査におけるLD#8とN+1回目の走査におけるLD#1の副走査方向間隔が他のLDの副走査方向間隔より広くなる。これにより、トナーが付着する面積が広くなることで濃度が濃くなったように視認される。すなわち、各ドット間でトナー付着面積に変化が生じて濃度差は発生する。
【0010】
図21は、以上の図18相当のLD#1〜LD#8の間隔が規定間隔超過に構成されている場合において、副走査方向に4ドットを形成した場合と、副走査方向に8ドットを形成した場合の濃度差発生の様子を模式的に示している。ここでは、LD#1〜LD#8の間隔が規定間隔より広いため、走査周期内(LD#8〜次の走査のLD#1を含まない範囲)において各LDの副走査方向線幅は、規定間隔より広くなる。これにより、トナーが付着する面積が広くなることで規定状態より濃度が濃くなる。一方、感光体の移動速度は一定のため、N回目の走査におけるLD#8とN+1回目の走査におけるLD#1の副走査方向間隔が他のLDの副走査方向間隔より狭くなる。これにより、トナーが付着する面積が狭くなることで濃度が薄くなったように視認される。すなわち、各ドット間でトナー付着面積に変化が生じて濃度差は発生する。
【0011】
以上のような副走査方向のビームピッチの誤差による画質低下を抑えるべく、後述する特許文献1では、各発光素子の光量の調整により濃度差を解消する手法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】特開2010−115904号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
以上の特許文献1では、複数nの光源を用いて1回の走査で複数nライン分の露光を行う画像形成装置において、N回目の走査におけるn番目の露光とN+1回目の走査における1番目の露光との隣接箇所に発生する濃度ムラに応じて、各光源の光量を濃度ムラが解消するように補正値を定めることが提案されている。
【0014】
なお、この特許文献1によると、光量の補正値の決め方について、「マルチビームの中心に向かって補正値の絶対値が徐々に小さくなるように符号を反転させつつそれぞれの光量の補正値を定める」とある。しかし、この場合だと2画素線(副走査方向の隣接する2ドット)のみで適切な効果を得ることができるが、全ての画像に対応できないという問題があることを本件出願の発明者が発見した。
【0015】
図22(a)〜(b)は、以上の特許文献1の実施形態に表記されていた補正値と、その補正値による2画素線における光量変化分を表形式で示している。また、図22(c)〜(d)は、以上の特許文献1の実施形態に表記されていた補正値に対応して、その補正値によって生じる3画素線と4画素線における光量変化分を本件出願の発明者が算出したものである。また、図23(b)〜(d)は、以上の図22(b)〜(d)における光量変化分をグラフ形式で示している。
【0016】
この特許文献1における補正値の決め方として、2画素線時にN回目の走査のおけるLD#8とN+1回目の走査におけるLD#1の露光が濃度ムラを解消すると共にビームの中心に向かって補正値の絶対値が徐々に小さくなるように符号を反転させつつそれぞれのLD#の光量の補正量を定めている。この場合だと、図22(b)に示す2画素線では、各LDを使用した線幅のずれはほぼ無いことから、比較的良好な補正効果を望むことが出来る(図22(b)のLD#8−LD#1光量変化分:−12(→±0))。
【0017】
しかし、図22(c)と図23(c)とに示す3画素線では、線幅のずれが大きくなっており、良好な補正効果を望むことができない。また、図22(d)と図23(d)とに示す4画素線では、更に線幅のずれが大きくなっており、良好な補正効果を望むことができない。
【0018】
なお、ここに示していないが、2画素線以外の他の状況でも、良好な補正効果が得られない。つまり、補正値の決定に用いた2画素線は比較的良好に対応するが、それ以外の複数画素線は補正が良好に作用しないことがわかる。
また、以上の特許文献1では2画素線で補正値を求めたために2画素線以外で良好な補正を得られないのであり、3画素線で補正値を求めたとすれば3画素線以外で良好な補正を得られないことになる。すなわち、特許文献1の手法によると、補正値を求めた状況以外では良好な補正が得られない問題が存在している。
【0019】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる線幅変化に起因する画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能な画像形成装置および画像形成制御プログラムを実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0020】
すなわち、課題を解決する手段としての本発明は以下に説明するものである。
(1)本発明の一側面が反映された画像形成装置の一態様は、複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置であって、画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部と、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各発光部の間隔が規定位置における間隔未満である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正する。
(2)また、本発明の一側面が反映された画像形成装置の一態様は、複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置であって、画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部と、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御する制御部と、を備え、前記制御部は、各発光部の間隔が規定位置における間隔超過である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正する。
【0021】
また、本発明の一側面が反映された画像形成制御プログラムの一態様は、複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置を制御する画像形成制御プログラムであって、画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御し、各発光部の間隔が規定位置における間隔未満である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正する制御部、として画像形成装置のコンピュータを機能させる。
さらに、本発明の一側面が反映された画像形成制御プログラムの一態様は、複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を前記主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置を制御する画像形成制御プログラムであって、画像データに応じて前記複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、前記発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御し、各発光部の間隔が規定位置における間隔超過である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きくなるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さくなるように補正する制御部、として画像形成装置のコンピュータを機能させる。
【0022】
)以上の(1)〜(2)において、前記制御部は、複数nの発光部の光量のそれぞれの補正値を、各発光部それぞれの基準位置からの位置ずれ量の大きさに応じて定める。
)以上の(1)〜()において、前記光源が1素子で複数nの発光部を有して構成される
【0024】
(5)以上の(1)〜()において、前記光源が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成される
【0026】
)以上の(5)において、前記制御部は、前記光源が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成された場合に、各発光部の間隔が規定位置における間隔未満又は間隔超過に該当する素子について補正を実行する。
)以上の(1)〜()において、前記制御部は、副走査方向上流側エッジと副走査方向下流側エッジのいずれにも該当しない発光部では光量を変更しない。
【発明の効果】
【0027】
本発明の一側面が反映された画像形成装置と画像形成制御プログラムの一態様によると、以下のような効果が得られる。
(1)複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を主走査方向と直交する副走査方向に駆動する際に、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように補正値を定められた補正値に基づいて、発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御する。ここで、補正値は、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差に基づいて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められている。また、各発光部の間隔が規定間隔未満である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく(上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく)なるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく)なるように補正する。この結果、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
(2)複数nの発光部を有する光源からの複数nの光線を像担持体の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、像担持体を主走査方向と直交する副走査方向に駆動する際に、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように補正値を定められた補正値に基づいて、発光駆動部による複数nの発光部の光量を補正するよう制御する。ここで、補正値は、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差に基づいて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められている。また、各発光部の間隔が規定間隔超過である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく(上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく)なるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく)なるように補正する。この結果、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【0028】
)以上の(1)〜(2)において、複数nの発光部の光量のそれぞれの補正値は、各発光部それぞれの基準位置からの位置ずれ量の大きさに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められている。この結果、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【0029】
)以上の(1)〜()において、光源が1素子で複数nの発光部を有して構成される。この結果、光源が1素子で複数nの発光部を有する場合に、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【0031】
(5)以上の(1)〜()において、光源が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成される。この結果、光源が複数素子で合計複数nの発光部を有する場合に、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【0033】
)以上の(5)において、光源が複数素子で合計複数nの発光部を有する場合に、各発光部の間隔が規定間隔未満又は規定間隔超過に該当する素子について補正を実行する。この結果、光源が複数素子で合計複数nの発光部を有して複数ライン同時露光する際に、適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【0034】
)以上の(1)〜()において、副走査方向上流側エッジと副走査方向下流側エッジのいずれにも該当しない発光部では光量を変更しない。この結果、適切な補正を実行し、かつ、不要な補正を実行しないため、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】本発明の実施形態の画像形成装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態の画像形成装置の構成を示す説明図である。
図3】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図4】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図5】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図6】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図7】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図8】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図9】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図10】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図11】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図12】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図13】本発明の一実施形態の画像形成の様子を示す説明図である。
図14】本発明の一実施形態の画像形成の様子を従来例と対比して示す説明図である。
図15】本発明の一実施形態の画像形成の様子を従来例と対比して示す説明図である。
図16】従来の様子を示す説明図である。
図17】従来の様子を示す説明図である。
図18】従来の様子を示す説明図である。
図19】従来の様子を示す説明図である。
図20】従来の様子を示す説明図である。
図21】従来の様子を示す説明図である。
図22】従来の様子を示す説明図である。
図23】従来の様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、図面を参照して本発明を実施するための最良の形態(実施形態)を詳細に説明する。
〔構成〕
本実施形態が適用される画像形成装置は、複数の発光部を有する光源からの複数n本のレーザビームを像担持体の主走査方向に走査して、複数nライン分の露光を並行して行うマルチビーム型の画像形成装置である。
【0037】
以下、本実施形態のマルチビーム型の画像形成装置100の第1の実施形態の構成を、図1に基づいて詳細に説明する。
なお、この実施形態では、画質を劣化させることなく、複数のレーザビームを露光に用いる画像形成装置100の基本的な構成要件を中心に説明する。したがって、画像形成装置として一般的であり、周知となっている構成要件については省略している。
【0038】
〔第一実施形態の構成〕
この図1において、101は画像形成装置100の各部を制御するためにCPUやプロセッサなどで構成された、画像データや所定の命令データに応じてレーザの発光の制御を行う制御部である。105は予め測定された濃度むらのデータ、各種補正に必要なデータなどを記憶する記憶部である。110は外部機器や図示されないスキャナなどからの画像データを受ける画像入力部である。120は画像データに応じて所定の画像処理を実行する画像処理部である。130は制御部101の制御に基づいて、複数nの発光部を有する光源を駆動する発光駆動部である。150は複数n本のレーザビームで走査を行う露光ユニットである。この露光ユニット150は、後述する各種の光学部品で構成されている。161はプロセスユニットに含まれる感光体ドラムである。
【0039】
この図1において、露光ユニット150は、複数レーザビームを発生させる複数の発光部を有する半導体レーザ等の光源151、レーザビームを光学的に各種補正をするコリメータレンズ152とシリンドリカルレンズ153、レーザビームを主走査方向に走査するポリゴンミラー154、光学的に走査角度の補正を行うfθレンズ155、光学的な補正を行うシリンドリカルレンズ156、水平同期信号検出のためのミラー157、水平同期信号検出のための水平同期センサ158とを備えて構成されている。
【0040】
なお、この図1で光源151として示した部分は、1素子で構成されて複数nのレーザビームを発生するものでも良いし、複数素子で構成されて合計で複数nのレーザビームを発生するものでも良い。
なお、この図1では紙面の都合で4ラインのレーザビームが生成される状態を示しているが、後述する光量補正の具体例では8ラインのレーザビームの具体例で示している。なお、複数nについては、4あるいは8に限定されるものではない。
【0041】
そして、以上のようにして走査される複数のレーザビームが像担持体としての感光体ドラム161上に走査され、感光体ドラム161の回転を副走査方向の走査として、感光体ドラム161表面にはレーザビームに応じた潜像が形成される。なお、カラー画像形成装置の場合には、ここに示した露光ユニット150を色数分配置する。
【0042】
なお、以上の構成において、画像処理部120は画像形成に必要な各種の画像処理を施す画像処理部であり、この実施形態では複数の発光部を有する光源151で同時露光を行うために、複数の発光部を有する光源151に対応して、各ライン分の画像データを並行して出力する機能を有している。または、画像処理部120からは1ライン分ずつの画像データが出力されていて、発光駆動部130において複数ライン分の画像データを蓄積して、複数ライン分並行して光源151を駆動するようにしてもよい。
【0043】
なお、以上の構成において、この画像形成装置において生じる濃度むらについては、予め求めておいて、記憶部105に記憶されているものとする。
また、以上の構成において、制御部101が複数nラインのレーザビームについての光量の補正値を定め、それぞれの補正値に基づいて、発光駆動部130による複数nの発光部を有する光源151の光量を補正するようになっている。
【0044】
なお、制御部101から発光駆動部130に対して各レーザビームの補正値を指示する際に、必要に応じて、制御部101の制御出力と発光駆動部130の制御入力との間にD−A変換器を配置しても良い。
すなわち、この実施形態では、複数nの発光部を有する光源151からの複数nの光線を感光体ドラム161の主走査方向に走査することで1回の走査で複数nライン分の露光を行い、感光体ドラム161を主走査方向と直交する副走査方向に駆動する画像形成装置であって、画像データに応じて複数nの発光部をそれぞれ発光駆動する発光駆動部130と、複数nの発光部の発光位置における規定位置との差と画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値に基づいて、発光駆動部130による複数nの発光部の光量を補正するよう制御する制御部101と、を備えたことを特徴としている。
【0045】
ここで、制御部101は、複数nの発光部の光量のそれぞれの補正値を、各発光部それぞれの基準位置からの位置ずれ量の大きさに応じて定める、ことを特徴とする。
また、制御部101は、光源151が1素子で複数nの発光部を有して構成され、かつ、各発光部の間隔が規定位置における間隔未満である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく(上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく)なるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく)なるように補正する。
【0046】
また、制御部101は、光源151が1素子で複数nの発光部を有して構成され、かつ、各発光部の間隔が規定位置における間隔超過である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく(上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく)なるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく)なるように補正する。
【0047】
また、制御部101は、光源151が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成され、かつ、各素子における各素子における各発光部の間隔が規定位置における間隔未満である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく(上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく)なるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく)なるように補正する。
【0048】
また、制御部101は、光源151が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成され、かつ、各素子における各発光部の間隔が規定位置における間隔超過である場合に、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく(上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく)なるように補正し、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量が小さく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量が大きく)なるように補正する。
【0049】
また、制御部101は、光源151が複数素子で合計複数nの発光部を有して構成された場合に、各発光部の間隔が規定位置における間隔未満又は間隔超過に該当する素子について補正を実行する、ことを特徴とする。
また、制御部101は、副走査方向上流側エッジと副走査方向下流側エッジのいずれにも該当しない発光部では光量を変更しない、ことを特徴とする。
【0050】
〔補正の原理〕
本実施形態では、複数nの発光部の発光位置における規定位置(予想される本来の各発光部の発光位置:以下、「規定位置」とする)との差と、画像データの副走査方向のエッジ判別結果とに応じて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように、補正値を定めている。以下、エッジと線幅誤差及び補正についての関係を、原理的に説明する。
【0051】
図2において、p1〜p5まで副走査方向の5画素の場合を例示している(図2(a))。
まず、ドット有(黒)の画素p2を着目画素としてエッジ判別を行う場合、副走査方向上流側に隣接する画素p1と、副走査方向下流側に隣接する画素p3とを抽出し、ドット有(黒)/ドット無(白)を調べる。画素p2がドット有(黒)である場合に、画素p1がドット無(白)であれば、画素p2が[上流側エッジ]であると判別する(図2(b))。なお、画素p2がドット有(黒)であって、画素p3がドット有(黒)である場合に、画素p3側には[エッジなし]と判別する(図2(b))。
【0052】
また、ドット有(黒)の画素p3を着目画素としてエッジ判別を行う場合、副走査方向上流側に隣接する画素p2と、副走査方向下流側に隣接する画素p4とを抽出し、ドット有(黒)/ドット無(白)を調べる。画素p2がドット有(黒)であって、画素p4がドット有(黒)である場合に、両側に[エッジなし]と判別する(図2(c))。
【0053】
また、ドット有(黒)の画素p4を着目画素としてエッジ判別を行う場合、副走査方向上流側に隣接する画素p3と、副走査方向下流側に隣接する画素p5とを抽出し、ドット有(黒)/ドット無(白)を調べる。画素p4がドット有(黒)である場合に、画素p5がドット無(白)であれば、画素p4が[下流側エッジ]であると判別する(図2(d))。なお、画素p4がドット有(黒)であって、画素p3がドット有(黒)である場合に、画素p3側には[エッジなし]と判別する(図2(d))。
【0054】
すなわち、エッジ判別は、以下のアルゴリズムに基づいて制御部101が行う。
・上流側エッジ:下流側のみにドットが存在する。
・エッジなし :上流側/下流側共にドットが存在する。
・下流側エッジ:上流側のみにドットが存在する。
【0055】
そして、本実施形態では、以上のエッジ判別結果と、複数発光部における発光位置(複数発光部の発光位置における規定位置との差(後述する「位置ずれ量」))とに基づいて、制御部101が各発光部の光量を補正する。
以下、図3図4とを用いて、エッジ判別結果と、複数発光部における発光位置(複数発光部の発光位置における規定位置との差)とに基づいて、制御部101が各発光部の光量を補正する様子を、原理的に説明する。なお、図3図4では、副走査方向の3画素線の様子を示している。
【0056】
図3(a1)では円で示される各発光部が理想状態の規定間隔(各発光部が規定位置に存在する場合に予想される間隔:以下、「規定間隔」とする)で配置されている様子を模式的に示し、図3(a2)では規定間隔で配置された発光部の発光により規定線幅の3画素線が形成された様子を塗りつぶしにより模式的に示している。図3(b1)では円で示される各発光部が理想状態の規定間隔より狭い規定間隔未満で配置されている様子を模式的に示し、図3(b2)では規定間隔未満で配置された発光部の発光により規定線幅より狭い3画素線が形成された様子を塗りつぶしにより模式的に示している。図3(c1)では円で示される各発光部が理想状態の規定間隔より狭い規定間隔未満で配置された状態において、上流側エッジに該当する発光部の光量を増大させると共に、下流側エッジに該当する発光部の光量を増大させた様子を模式的に示している。図3(c2)では規定間隔未満で配置されているが光量補正された発光部の発光により、規定線幅になるように補正された3画素線が形成された様子を塗りつぶしにより模式的に示している。
【0057】
図4(a1)では円で示される各発光部が理想状態の規定間隔で配置されている様子を模式的に示し、図4(a2)では規定間隔で配置された発光部の発光により規定線幅の3画素線が形成された様子を塗りつぶしにより模式的に示している。図4(b1)では円で示される各発光部が理想状態の規定間隔より広い規定間隔超過で配置されている様子を模式的に示し、図4(b2)では規定間隔超過で配置された発光部の発光により規定線幅より広い3画素線が形成された様子を塗りつぶしにより模式的に示している。図4(c1)では円で示される各発光部が理想状態の規定間隔より広い規定間隔超過で配置された状態において、上流側エッジに該当する発光部の光量を減少させると共に、下流側エッジに該当する発光部の光量を減少させた様子を模式的に示している。図4(c2)では規定間隔超過で配置されているが光量補正された発光部の発光により、規定線幅になるように補正された3画素線が形成された様子を塗りつぶしにより模式的に示している。
【0058】
以上の図3図4とにおいて、各発光部の間隔間隔が規定間隔未満又は規定間隔超過の場合、上流側エッジと下流側エッジで発光部の発光位置がずれることに起因して、線幅が増大又は減少する。このため、本実施形態では、各発光部の間隔間隔が規定間隔未満又は規定間隔超過の場合、上流側エッジと下流側エッジで発光部の発光位置のずれに応じた光量補正を実行して、エッジが本来の位置(本来の上端と本来の下端)に来るようにして規定の線幅になるようにしている。なお、エッジなしに該当する発光部では、線幅に寄与していないため、光量補正は行わない。
【0059】
〔補正の具体例(1)〕
以下、各発光部#1〜#8による光源から照射される8ビームを用いて、副走査方向に8ラインずつ画像形成を主走査方向に繰り返し行う画像形成装置について考える。
複数の発光部を備えた単一素子光源の各発光部の位置ずれ:
図5では、1素子で8発光部を備えた光源151を用いた場合における、各発光部の位置や間隔を示している。
【0060】
ここで、各発光部#1〜#8の間隔は一定であるため、中心付近(#4,#5付近)と端部付近(#1,#8付近)とで、本来の位置である規定位置からの位置ずれ量は異なり、先端付近ほど位置ずれ量が累積して大きくなる。
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔の場合の位置ずれ量:
図5(a)に示すように、各発光部は規定間隔であるため、各発光部は規定位置に位置している。
【0061】
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔未満の場合の位置ずれ量:
図5(b)に示すように、#4と#5が中心にx近づいたとする。すなわち、#4−#5間の間隔は、規定間隔−2xとなる。同様に、他の発光部間の間隔も、規定間隔−2xとなる。この結果、規定位置からの位置ずれ量ΔPは、
ΔP#4=ΔP#5=−x,
ΔP#3=ΔP#6=−3x,
ΔP#2=ΔP#7=−5x,
ΔP#1=ΔP#8=−7x,と表すことができる。
【0062】
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔超過の場合の位置ずれ量:
図5(c)に示すように、#4と#5が中心からx離れたとする。すなわち、#4−#5間の間隔は、規定間隔+2xとなる。同様に、他の発光部間の間隔も、規定間隔+2xとなる。
【0063】
この結果、規定位置からの位置ずれ量ΔPは、
ΔP#4=ΔP#5=x,
ΔP#3=ΔP#6=3x,
ΔP#2=ΔP#7=5x,
ΔP#1=ΔP#8=7x,と表すことができる。
【0064】
以上のように各発光部における位置ずれ量は、それぞれ異なっている。そして、この位置ずれ量に基づいて、各発光部が以上のエッジに該当する場合に、線幅の変化が生じることを、本件出願の発明者が見出した。よって、この位置ずれ量とエッジ該当有無により、異なる補正量を割り当てる必要がある。
【0065】
図6は、各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔未満の場合(図5(b))に、線幅(エッジ)を適正に補正するために、各エッジパターンに対しての光量補正の説明図である。また、図7は、各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔超過の場合(図5(c))に、線幅(エッジ)を適正に補正するために、各エッジパターン(上流側エッジ/下流側エッジ)に対しての光量補正の説明図である。なお、以下の図において円は各発光部を意味しており、円の大きさは光量補正によって形成されるドットの大きさが変化することを意味している。すなわち、以下の図6及び図7に示すように、使用する発光部の該当するエッジパターンに応じた補正を適用することで、各発光部が規定位置に存在するのと同じ線幅に合わせることができる。
【0066】
複数の発光部を備えた単一素子光源の各発光部の光量補正:
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔未満の場合の補正量:
各発光部が図3で説明した上流側エッジ/下流側エッジに該当する場合に、補正後の光量により感光体上で形成されるドットの端部が規定位置の端部に達するように、各発光部の光量を補正すべく補正量を決定する。
【0067】
各発光部の間隔が規定間隔未満である場合には、線幅が縮む傾向にあるため、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きくなるように補正する(図6(b))。また、各発光部の間隔が規定間隔未満である場合には、線幅が縮む傾向にあるため、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく)なるように補正する(図6(c))。この結果、光源が1素子で複数nの発光部を有する場合に、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。なお、エッジなしの発光部はエッジに挟まれており線幅に影響しない。よって補正は不要である(図6(a))。
【0068】
上流側エッジの光量L#nについて:
L#1>L#2>L#3>L#4>L#5>L#6>L#7>L#8,と表すことができる。
エッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,と表すことができる。
【0069】
下流側エッジの光量L#nについて:
L#1<L#2<L#3<L#4<L#5<L#6<L#7<L#8,と表すことができる。
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔の場合の補正量:
各発光部の間隔が規定間隔である場合には、線幅は規定通りであり、補正は必要ない(図6(d))。
【0070】
上流側エッジの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
エッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
下流側エッジの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
と表すことができる。
【0071】
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔超過の場合の補正量:
各発光部が図4で説明した上流側エッジ/下流側エッジに該当する場合に、補正後の光量により感光体上で形成されるドットの端部が規定位置の端部に達するように、各発光部の光量を補正すべく補正量を決定する。
【0072】
各発光部の間隔が規定間隔超過である場合には、線幅が広がる傾向にあるため、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nを大きく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さくなるように補正する(図7(b))。また、各発光部の間隔が規定間隔超過である場合には、線幅が広がる傾向にあるため、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きくなるように補正する(図7(c))。なお、エッジなしの発光部はエッジに挟まれており線幅に影響しない。よって補正は不要である(図7(a))。
【0073】
上流側エッジの光量L#nについて:
L#1<L#2<L#3<L#4<L#5<L#6<L#7<L#8,と表すことができる。
エッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,と表すことができる。
【0074】
下流側エッジの光量L#nについて:
L#1>L#2>L#3>L#4>L#5>L#6>L#7>L#8,と表すことができる。
光源内の各発光部の相対光量について:
複数の発光部を備えた単一素子光源の光量補正による各発光部間の相対光量については、エッジの有無、上流側/下流側エッジにより、以下のような関係を有する。
【0075】
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔未満の場合の相対光量:
L#1〜L#4:上流側エッジ>エッジなし>下流側エッジ,
L#5〜L#8:上流側エッジ<エッジなし<下流側エッジ,となる。
・各発光部(L#1〜L#8)の間隔が規定間隔の場合の相対光量:
L#1〜L#8:上流側エッジ=エッジなし=下流側エッジ,となる。
【0076】
・各発光部(L#1〜L#8)の間隔が規定間隔超過の場合の相対光量:
L#1〜L#4:上流側エッジ<エッジなし<下流側エッジ,
L#5〜L#8:上流側エッジ>エッジなし>下流側エッジ,となる。
〔補正の具体例(2)〕
以下、複数の素子で構成された各発光部#1〜#8による光源から照射される8ビームを用いて、副走査方向に8ラインずつ画像形成を主走査方向に繰り返し行う画像形成装置について考える。ここでは、光源が2素子であって、2素子中の各発光部が交互に配列される場合を具体例とする。
【0077】
複数の発光部を交互に備えた複数素子光源の各発光部の位置ずれ:
図8では、2素子で8発光部を備えた光源151を用いた場合における、各発光部の位置や間隔を示している。
ここで、図8において、発光部#1,#3,#5,#7は第1素子(図8(a)中の発光部に(A)が付された部分)に配置され、発光部#2,#4,#6,#8は第2素子(図8(a)中の発光部に(B)が付された部分)に配置され、互いに交互に位置するように発光部が配置されている。
【0078】
第1素子を構成する発光部間の間隔が一定であるが、第1素子と第2素子との発光部間の間隔は一定ではない。また、中心付近(図8:第1素子(#3、#5)、第2素子(#4、#6))と、先端付近(図8:第1素子(#1、#7)、第2素子(#2、#8))とで、各発光部の規定位置からの位置ずれ量は異なり、先端付近ほど位置ずれ量は大きくなる。また、第1素子と第2素子とで、位置ずれ量は異なる場合がある。
【0079】
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔の場合の位置ずれ量:
図8(a)に示すように、各発光部は規定間隔であるため、各発光部は規定位置に位置している。
【0080】
・各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔未満の場合の位置ずれ量:
図8(b)に示すように、第1素子を構成する発光部の中心付近の#3と#5が2x、第2素子を構成する発光部の中心付近の#4と#6がx、各素子を構成する発光部の中心に近づいたとする。この結果、規定位置からの位置ずれ量ΔPは、
ΔP#1=ΔP#7=−6x,
ΔP#2=ΔP#8=−3x,
ΔP#3=ΔP#5=−2x,
ΔP#4=ΔP#6=−x,
と表すことができる。
【0081】
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔超過の場合の位置ずれ量:
図8(c)に示すように、第1素子を構成する発光部の中心付近の#3と#5が2x、第2素子を構成する発光部の中心付近の#4と#6がx、各素子の発光部の中心から離れたとする。この結果、規定位置からの位置ずれ量ΔPは、
ΔP#1=ΔP#7=6x,
ΔP#2=ΔP#8=3x,
ΔP#3=ΔP#5=2x,
ΔP#4=ΔP#6=x,
と表すことができる。
【0082】
以上のように各発光部における位置ずれ量は、それぞれ異なっている。そして、この位置ずれ量に基づいて、各発光部が以上のエッジに該当する場合に、線幅の変化が生じることを、本件出願の発明者が見出した。よって、この位置ずれ量とエッジ該当有無により、異なる補正量を割り当てる必要がある。
【0083】
図9は、2素子交互の各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔未満の場合(図8(b))に、線幅(エッジ)を適正に補正するために、各エッジパターンに対しての光量補正の説明図である。また、図10は、2素子交互の各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔超過の場合(図8(c))に、線幅(エッジ)を適正に補正するために、各エッジパターン(上流側エッジ/下流側エッジ)に対しての光量補正の説明図である。すなわち、以下の図9及び図10に示すように、使用する発光部の該当するエッジパターンに応じた補正を適用することで、2素子交互の各発光部が規定位置に存在するのと同じ線幅に合わせることができる。
【0084】
複数の発光部を交互に備えた複数素子光源の各発光部の光量補正:
複数素子光源の場合、素子毎の発光部の位置ずれ量によって発光部毎の補正大小関係は変化する。このため、素子間の関係も一定ではない。このため、素子間の大小関係は、素子毎の位置ずれ量で決まる。図8で例示した場合であれば、素子間の位置ずれ量は、第1素子>第2素子となっている。
【0085】
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔未満の場合の補正量:
各発光部が図3で説明した上流側エッジ/下流側エッジに該当する場合に、補正後の光量により感光体上で形成されるドットの端部が規定位置の端部に達するように、各発光部の光量を補正すべく補正量を決定する。
【0086】
各発光部の間隔が規定間隔未満である場合には、線幅が縮む傾向にあるため、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きくなるように補正する(図9(b))。また、各発光部の間隔が規定間隔未満である場合には、線幅が縮む傾向にあるため、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく)なるように補正する(図9(c))。この結果、光源が複数素子交互に複数nの発光部を有する場合に、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。なお、エッジなしの発光部はエッジに挟まれており線幅に影響しない。よって補正は不要である(図9(a))。
【0087】
第1素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#1>L#3>L#5>L#7,と表すことができる。
第1素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#3=L#5=L#7,と表すことができる。
【0088】
第1素子の下流側エッジの光量L#nについて:
L#1<L#3<L#5<L#7,と表すことができる。
第2素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#2>L#4>L#6>L#8,と表すことができる。
【0089】
第2素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#2=L#4=L#6=L#8,と表すことができる。
第2素子の下流側エッジの光量L#nについて:
L#2<L#4<L#6<L#8,と表すことができる。
【0090】
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔の場合の補正量:
各素子の各発光部の間隔が規定間隔である場合には、線幅は規定通りであり、補正は必要ない(図9(d))。
【0091】
上流側エッジの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
エッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
下流側エッジの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
と表すことができる。
【0092】
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔超過の場合の補正量:
各発光部が図4で説明した上流側エッジ/下流側エッジに該当する場合に、補正後の光量により感光体上で形成されるドットの端部が規定位置の端部に達するように、各発光部の光量を補正すべく補正量を決定する。
【0093】
各発光部の間隔が規定間隔超過である場合には、線幅が広がる傾向にあるため、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nを大きく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さくなるように補正する(図10(b))。また、各発光部の間隔が規定間隔超過である場合には、線幅が広がる傾向にあるため、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きくなるように補正する(図10(c))。この結果、光源が複数素子交互に複数nの発光部を有する場合に、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。なお、エッジなしの発光部はエッジに挟まれており線幅に影響しない。よって補正は不要である(図9(a))。
【0094】
第1素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#1<L#3<L#5<L#7,と表すことができる。
第1素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#3=L#5=L#7,と表すことができる。
【0095】
第1素子の下流側エッジの光量L#nについて:
L#1>L#3>L#5>L#7,と表すことができる。
第2素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#2<L#4<L#6<L#8,と表すことができる。
【0096】
第2素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#2=L#4=L#6=L#8,と表すことができる。
第2素子の下流側エッジの光量L#nについて:
L#2>L#4>L#6>L#8,と表すことができる。
【0097】
複数の発光部を交互に備えた複数素子光源の光量補正による各発光部間の相対光量については、エッジの有無、上流側/下流側エッジにより、以下のような関係を有する。
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔未満の場合の相対光量:
L#1,3、L#2,4:上流側エッジ>エッジなし>下流側エッジ,
L#5,7、L#6,8:上流側エッジ:<エッジなし:<下流側エッジ,となる。
【0098】
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔の場合の相対光量:
L#1〜L#8:上流側エッジ=エッジなし=下流側エッジ,となる。
・各発光部(#1,3,5,7、#2,4,6,8)の間隔が規定間隔超過の場合の相対光量:
L#1〜L#4:上流側エッジ<エッジなし下流側エッジ,
L#5〜L#8:上流側エッジ>エッジなし下流側エッジ,となる。
【0099】
・各発光部(L#1〜L#8)の間隔が規定間隔超過の場合の相対光量:
L#1,3、L#2,4:上流側エッジ<エッジなし<下流側エッジ,
L#5,7、L#6,8:上流側エッジ>エッジなし>下流側エッジ,となる。
〔補正の具体例(3)〕
以下、複数の素子で構成された各発光部#1〜#8による光源から照射される8ビームを用いて、副走査方向に8ラインずつ画像形成を主走査方向に繰り返し行う画像形成装置について考える。ここでは、光源が2素子であって、2素子が直列に配列される場合を具体例とする。
【0100】
複数の発光部を備えた複数素子直列光源の各発光部の位置ずれ:
図11では、2素子で8発光部を備えた光源151を用いた場合における、各発光部の位置や間隔を示している。
ここで、図11において、発光部#1,#2,#3,#4は第1素子(A)に配置され、発光部#5,#6,#7,#8は第2素子(B)に配置され、4発光部の発光第2素子個が直列配置されている。
【0101】
第1素子を構成する発光部間の間隔が一定であるが、第1素子と第2素子との発光部間の間隔は一定ではない。また、中心付近(図11:第1素子(#2、#3)、第2素子(#6、#7))と先端付近(図11:第1素子(#1、#4)、第2素子(#5、#8))とで、発光部の規定位置からの位置ずれ量は異なり、先端付近ほど位置ずれ量は大きくなる。また、第1素子と第2素子とで、位置ずれ量は異なる場合がある。
【0102】
・各発光部(#1〜4、#5〜8)の間隔が規定間隔の場合の位置ずれ量:
図11(a)に示すように、各発光部は規定間隔であるため、各発光部は規定位置に位置している。
図11(b)に示すように、第1素子を構成する発光部の中心付近の#2と#3がx、第2素子を構成する発光部の中心付近の#6と#7がx、各素子の発光部の中心に近づいたとする。この結果、規定位置からの位置ずれ量ΔPは、
ΔP#1=ΔP#4=−6x,
ΔP#2=ΔP#3=−2x,
ΔP#5=ΔP#8=−3x,
ΔP#6=ΔP#7=−x,
と表すことができる。
【0103】
・各発光部(#1〜4、#5〜8)の間隔が規定間隔超過の場合の位置ずれ量:
図11(c)に示すように、第1素子を構成する発光部の中心付近の#2と#3が2x、第2素子を構成する発光部の中心付近の#6と#7がx、各素子の発光部の中心から離れたとする。この結果、規定位置からの位置ずれ量ΔPは、
ΔP#1=ΔP#4=6x,
ΔP#2=ΔP#3=2x,
ΔP#5=ΔP#8=3x,
ΔP#6=ΔP#7=x,
と表すことができる。
【0104】
以上のように各発光部における位置ずれ量は、それぞれ異なっている。そして、この位置ずれ量に基づいて、各発光部が以上のエッジに該当する場合に、線幅の変化が生じることを、本件出願の発明者が見出した。よって、この位置ずれ量とエッジ該当有無により、異なる補正量を割り当てる必要がある。
【0105】
図12は、2素子直列の各発光部(#1〜4、#5〜8)の間隔が規定間隔未満の場合(図11(b))に、線幅(エッジ)を適正に補正するために、各エッジパターンに対しての光量補正の説明図である。また、図13は、2素子直列の各発光部(#1〜#8)の間隔が規定間隔超過の場合(図11(c))に、線幅(エッジ)を適正に補正するために、各エッジパターン(上流側エッジ/下流側エッジ)に対しての光量補正の説明図である。すなわち、以下の図12及び図13に示すように、使用する発光部の該当するエッジパターンに応じた補正を適用することで、2素子直列の各発光部が規定位置に存在するのと同じ線幅に合わせることができる。
【0106】
複数の発光部を備えた複数素子直列光源の各発光部の光量補正:
複数素子光源の場合、素子毎の発光部の位置ずれ量によって発光部毎の補正大小関係は変化する。このため、素子間の関係も一定ではない。このため、素子間の大小関係は、素子毎の位置ずれ量で決まる。図11で例示した場合であれば、素子間の位置ずれ量は、第1素子>第2素子となっている。
【0107】
・各発光部(#1〜#4、#5〜#8)の間隔が規定間隔未満の場合の補正量:
各発光部が図3で説明した上流側エッジ/下流側エッジに該当する場合に、補正後の光量により感光体上で形成されるドットの端部が規定位置の端部に達するように、各発光部の光量を補正すべく補正量を決定する。
【0108】
各発光部の間隔が規定間隔未満である場合には、線幅が縮む傾向にあるため、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きくなるように補正する(図12(b))。また、各発光部の間隔が規定間隔未満である場合には、線幅が縮む傾向にあるため、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きく(副走査方向の上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく)なるように補正する(図12(c))。この結果、光源が複数素子直列に複数nの発光部を有する場合に、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。なお、エッジなしの発光部はエッジに挟まれており線幅に影響しない。よって補正は不要である(図12(a))。
【0109】
第1素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#1>L#2>L#3>L#4,と表すことができる。
第1素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4,と表すことができる。
【0110】
第1素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#1<L#2<L#3<L#4,と表すことができる。
第2素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#5>L#6>L#7>L#8,と表すことができる。
【0111】
第2素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#5=L#6=L#7=L#8,と表すことができる。
第2素子の下流側エッジの光量L#nについて:
L#5<L#6<L#7<L#8,と表すことができる。
【0112】
・各発光部(#1〜#4、#5〜#8)の間隔が規定間隔の場合の補正量:
各素子の各発光部の間隔が規定間隔である場合には、線幅は規定通りであり、補正は必要ない(図12(d))。
上流側エッジの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
エッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
下流側エッジの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4=L#5=L#6=L#7=L#8,
と表すことができる。
【0113】
・各発光部(#1〜#4、#5〜#8)の間隔が規定間隔超過の場合の補正量:
各発光部が図4で説明した上流側エッジ/下流側エッジに該当する場合に、補正後の光量により感光体上で形成されるドットの端部が規定位置の端部に達するように、各発光部の光量を補正すべく補正量を決定する。
【0114】
各発光部の間隔が規定間隔超過である場合には、線幅が広がる傾向にあるため、副走査方向上流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nを大きく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さくなるように補正する(図13(b))。また、各発光部の間隔が規定間隔超過である場合には、線幅が広がる傾向にあるため、副走査方向下流側エッジに対応する発光部では副走査方向の下流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが小さく、上流側に位置する発光部ほど徐々に光量L#nが大きくなるように補正する(図13(c))。この結果、光源が複数素子直列に複数nの発光部を有する場合に、複数ライン同時露光における上流側エッジ/下流側エッジそれぞれの位置に応じた適切な光量補正がなされ、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。なお、エッジなしの発光部はエッジに挟まれており線幅に影響しない。よって補正は不要である(図13(a))。
【0115】
第1素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#1<L#2<L#3<L#4,と表すことができる。
第1素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#1=L#2=L#3=L#4,と表すことができる。
【0116】
第1素子の下流側エッジの光量L#nについて:
L#1>L#2>L#3>L#4,と表すことができる。
第2素子の上流側エッジの光量L#nについて:
L#5<L#6<L#7<L#8,,と表すことができる。
【0117】
第2素子のエッジなしの光量L#nについて:
L#5=L#6=L#7=L#8,,と表すことができる。
第2素子の下流側エッジの光量L#nについて:
L#5>L#6>L#7>L#8,,と表すことができる。
【0118】
複数の発光部を備えた複数素子直列光源の光量補正による各発光部間の相対光量については、エッジの有無、上流側/下流側エッジにより、以下のような関係を有する。
・各発光部(#1〜#4、#5〜#8)の間隔が規定間隔未満の場合の相対光量:
L#1、L#2、L#5、L#6:上流側エッジ>エッジなし:>下流側エッジ,となる。
L#3、L#4、L#7、L#8:上流側エッジ<エッジなし:<下流側エッジ,となる
・各発光部(#1〜#4、#5〜#8)の間隔が規定間隔超過の場合の相対光量:
L#1〜L#8:上流側エッジ=エッジなし=下流側エッジ,となる。
【0119】
・各発光部(#1〜#4、#5〜#8)の間隔が規定間隔超過の場合の相対光量:
L#1、L#2、L#5、L#6:上流側エッジ<エッジなし:<下流側エッジ,となる。
L#3、L#4、L#7、L#8:上流側エッジ>エッジなし:>下流側エッジ,となる。
【0120】
〔実施形態による効果の検証〕
以上のように光量を補正した実施形態の効果と、従来補正無し、従来補正あり(先行技術)、について、それぞれの処理による結果の比較を行う。
・検証(1):
ここで本実施形態の効果の検証を行うため、1素子で構成された各発光部(#1〜#8)による8ビームを用いて、8ラインずつ画像形成を行う画像形成装置を用いる。また、ここでは、光源に含まれる複数の各発光部が規定間隔未満で配置されている場合を具体例にして検証を行う。
【0121】
この画像形成装置において、#3〜#5の3画素を使用した3画素線と、#7〜#1の3画素を使用した3画素線とについて考える。また、以下の図において円は各発光部を意味しており、円の大きさは光量補正によって形成されるドットの大きさが変化することを意味している。
【0122】
図14(a)は、円で示される各発光部が規定間隔で配置された理想状態を示しており、ハッチング部分は3画素線が形成された様子を示している。
図14(b)は、円で示される各発光部が規定間隔未満で配置された状態を示しており、ハッチング部分は3画素線が形成された様子を示している。#3〜#5では副走査方向の線幅が発光部間隔に応じて狭くなっており、#7〜#1では次の主走査にまたがっているため副走査方向の線幅が広くなっている。
【0123】
図14(c)は、円で示される各発光部が規定間隔未満で配置された状態であって、特許文献1記載の従来例の発光の様子を示しており、ハッチング部分は3画素線が形成された様子を示している。この場合、想定した2画素線とは異なる3画素線であるため、副走査方向の線幅は理想状態に一致することはない。
【0124】
図14(d1)は本実施形態による上流側エッジ用に制御された発光であり、#3と#7が選択される。図14(d2)は本実施形態によるエッジなし用に制御された発光であり、#4と#8が選択される。図14(d3)は本実施形態による下流側エッジ用に制御された発光であり、#5と#1が選択される。図14(d4)は、以上の図14(d1)(d2)(d3)の発光により3画素線が形成された様子を示している。
【0125】
ここで、図14(d1)の#3の上端は理想状態で発光した場合の上端(図14(a))と一致しており、図14(d3)の#5の下端は理想状態で発光した場合の下端(図14(a))と一致している。このため、各発光部が規定間隔未満であっても、理想状態である規定間隔の発光部と等しい線幅を実現できる。また、線幅が理想状態であるだけでなく、線の上端・下端の位置についてもずれが生じることがない。
【0126】
そして、図14(d1)の#7の上端は理想状態で発光した場合の上端(図14(a))と一致しており、図14(d3)の#1の下端は理想状態で発光した場合の下端(図14(a))と一致している。このため、各発光部が規定間隔未満であってN〜N+1走査間に生じた余白部分が加わっていたとしても、理想状態である規定間隔の発光部と等しい線幅を実現できる。また、線幅が理想状態であるだけでなく、線の上端・下端の位置についてもずれが生じることがない。以上のように、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【0127】
・検証(2):
ここで本実施形態の効果の検証を行うため、1素子で構成された各発光部(#1〜#8)による8ビームを用いて、8ラインずつ画像形成を行う画像形成装置を用いる。また、ここでは、光源に含まれる複数の各発光部が規定間隔超過で配置されている場合を具体例にして検証を行う。
【0128】
この画像形成装置において、#3〜#5の3画素を使用した3画素線と、#7〜#1の3画素を使用した3画素線とについて考える。また、以下の図において円は各発光部を意味しており、円の大きさは光量補正によって形成されるドットの大きさが変化することを意味している。
【0129】
図15(a)は、円で示される各発光部が規定間隔で配置された理想状態を示しており、ハッチング部分は3画素線が形成された様子を示している。
図15(b)は、円で示される各発光部が規定間隔超過で配置された状態を示しており、ハッチング部分は3画素線が形成された様子を示している。#3〜#5では副走査方向の線幅が発光部間隔に応じて広くなっており、#7〜#1では次の主走査にまたがっているため副走査方向の線幅が狭くなっている。
【0130】
図15(c)は、円で示される各発光部が規定間隔超過で配置された状態であって、特許文献1記載の従来例の発光の様子を示しており、ハッチング部分は3画素線が形成された様子を示している。この場合、想定した2画素線とは異なる3画素線であるため、副走査方向の線幅は理想状態に一致することはない。
【0131】
図15(d1)は本実施形態による上流側エッジ用に制御された発光であり、#3と#7が選択される。図15(d2)は本実施形態によるエッジなし用に制御された発光であり、#4と#8が選択される。図15(d3)は本実施形態による下流側エッジ用に制御された発光であり、#5と#1が選択される。図15(d4)は、以上の図15(d1)(d2)(d3)の発光により3画素線が形成された様子を示している。
【0132】
ここで、図15(d1)の#3の上端は理想状態で発光した場合の上端(図15(a))と一致しており、図15(d3)の#5の下端は理想状態で発光した場合の下端(図15(a))と一致している。このため、各発光部が規定間隔超過であっても、理想状態である規定間隔の発光部と等しい線幅を実現できる。また、線幅が理想状態であるだけでなく、線の上端・下端の位置についてもずれが生じることがない。
【0133】
そして、図15(d1)の#7の上端は理想状態で発光した場合の上端(図15(a))と一致しており、図15(d3)の#1の下端は理想状態で発光した場合の下端(図15(a))と一致している。このため、各発光部が規定間隔超過であってN〜N+1走査間に生じた重なりによる線幅減少が生じたとしても、理想状態である規定間隔の発光部と等しい線幅を実現できる。また、線幅が理想状態であるだけでなく、線の上端・下端の位置についてもずれが生じることがない。以上のように、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
【0134】
・検証(その他):
以上の検証では光源が1素子である場合であったが、光源が複数素子で構成される場合であっても、以上の1素子の場合と同様にエッジに該当する発光部の端部が理想状態と一致するため、複数素子の光源に含まれる各発光部が規定間隔未満や規定間隔超過であっても、理想状態である規定間隔の発光部と等しい線幅を実現できる。また、線幅が理想状態であるだけでなく、線の上端・下端の位置についてもずれが生じることがない。
【0135】
また、以上の検証では3画素線を構成する場合であったが、他の画素線の場合であっても、以上の3画素線の場合と同様にエッジに該当する発光部の端部が理想状態と一致するため、複数素子の光源に含まれる各発光部が規定間隔未満や規定間隔超過であっても、理想状態である規定間隔の発光部と等しい線幅を実現できる。また、線幅が理想状態であるだけでなく、線の上端・下端の位置についてもずれが生じることがない。
【0136】
従って、複数ライン同時露光による画像形成の際に副走査方向ビーム間隔差によって生じる線幅変化に起因する画像濃度差を、特定の条件下だけでなく良好に解消することが可能になる。
〔その他の実施形態〕
以上の実施形態の説明において、各発光部の発光及び当該発光により形成されるドットを円で近似して示しているが、実際の形状は図示された円形状に限定されるものではなく、いずれの形状であっても上述した実施形態を適用して良好な結果が得られる。
【0137】
以上の実施形態において、光源が複数素子で構成される場合には、それぞれの素子で上述した実施形態の補正を適用すれば良い。従って、光源の一方の素子は規定間隔未満、光源の他方の素子は規定間隔超過といった状況でも、それぞれの素子で上述した実施形態の補正を適用すれば良い。また、光源の一方の素子は規定間隔未満又は超過、光源の他方の素子は規定間隔といった状況では、一方の素子にのみ上述した実施形態の補正を適用すれば良い。
【0138】
以上の実施形態では、レーザビームを用いた電子写真方式の画像形成装置について説明してきたが、これに限定されるものではない。たとえば、レーザビームを用いて印画紙に露光を行うレーザイメージャなど、各種の画像形成装置に本発明の各実施形態を適用することが可能であり、良好な結果を得ることが可能である。
【0139】
また、光源としては、半導体レーザ(LD)以外の他の光源を用いた場合であっても適用することが可能である。
また、以上の実施形態において、「複数nの発光部の発光位置における規定位置」、あるいは、「各発光部の間隔が規定間隔となる位置」と説明した部分を、感光体表面において照射されるドットについての規定位置と読み替えて、副走査方向に発生する濃度むらを解消するように定められた補正値を定めるようにすることも可能である。
【符号の説明】
【0140】
100 画像形成装置
101 全体制御部
120 画像処理部
130 発光駆動部
140 プリントエンジン
150 露光ユニット
160 プロセスユニット
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