特許第6794709号(P6794709)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6794709
(24)【登録日】2020年11月16日
(45)【発行日】2020年12月2日
(54)【発明の名称】電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01M 2/10 20060101AFI20201119BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20201119BHJP
   H01M 10/647 20140101ALI20201119BHJP
   H01M 10/6554 20140101ALI20201119BHJP
【FI】
   H01M2/10 S
   H01M2/10 E
   H01M10/613
   H01M10/647
   H01M10/6554
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2016-156826(P2016-156826)
(22)【出願日】2016年8月9日
(65)【公開番号】特開2018-26244(P2018-26244A)
(43)【公開日】2018年2月15日
【審査請求日】2019年5月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003218
【氏名又は名称】株式会社豊田自動織機
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100124062
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 敬史
(74)【代理人】
【識別番号】100148013
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 浩光
(72)【発明者】
【氏名】植田 浩生
(72)【発明者】
【氏名】井上 拓
(72)【発明者】
【氏名】秋山 泰有
【審査官】 浅野 裕之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−222554(JP,A)
【文献】 特開2016−091780(JP,A)
【文献】 特開2014−044884(JP,A)
【文献】 特開2015−153470(JP,A)
【文献】 特開2015−191836(JP,A)
【文献】 特開2007−042918(JP,A)
【文献】 特開2001−236937(JP,A)
【文献】 特開2007−010508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 10/613
H01M 10/647
H01M 10/6554
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に沿って互いに積層された複数の電池セルを含む積層体と、
前記第1方向に沿って前記積層体に拘束荷重を負荷すると共に、前記第1方向における前記積層体の両端側において前記積層体を被固定部材に対して固定するための一対の拘束固定機構と、
前記一対の拘束固定機構の間に配置され、前記積層体を前記被固定部材に固定する固定部材と、を備え、
前記拘束固定機構は、前記電池セルが前記拘束荷重に抗しつつ前記第1方向に沿ってスライド可能なように、前記積層体を前記被固定部材に固定し、
前記拘束固定機構は、前記第1方向に沿って前記電池セルと共に配列され前記積層体に前記拘束荷重を負荷する拘束部と、ボルトにより前記被固定部材に固定されることによって前記積層体を前記被固定部材に固定する第2固定部と、を有し、
前記第2固定部と前記ボルトとの間には、弾性部材が配置されており、
前記第2固定部は、前記弾性部材の圧縮量に応じた力によって固定される、
電池モジュール。
【請求項2】
前記固定部材は、前記第1方向に沿って前記電池セルと共に配列された板状部と、前記板状部と一体に形成され、前記被固定部材に固定されることによって前記積層体を前記被固定部材に固定する第1固定部と、を含む、
請求項1に記載の電池モジュール。
【請求項3】
前記第1固定部には、第1貫通孔が設けられており、
前記第1固定部は、前記第1貫通孔に挿通されるボルトによって前記被固定部材に固定され、
前記第1貫通孔は、前記第1方向に沿って延びる長穴である、
請求項2に記載の電池モジュール。
【請求項4】
前記拘束固定機構のうちの少なくとも1つは、前記拘束部と前記積層体との間に配置された別の弾性部材を含み、
前記拘束固定機構は、前記別の弾性部材の前記第1方向に沿った変形によって、前記電池セルの前記スライドを許容する、
請求項2又は3に記載の電池モジュール。
【請求項5】
前記拘束固定機構は、それぞれ、前記別の弾性部材を含む、
請求項4に記載の電池モジュール。
【請求項6】
前記固定部材は、前記板状部が前記積層体と前記別の弾性部材との間に介在するように配置されている、
請求項4又は5に記載の電池モジュール。
【請求項7】
前記固定部材は、前記板状部が前記電池セルの間に介在するように配置されている、
請求項2〜6のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項8】
前記第2固定部には、第2貫通孔が設けられており、
前記第2固定部は、前記第2貫通孔に挿通される前記ボルトによって前記被固定部材に固定され、
前記第2貫通孔は、前記第1方向に沿って延びる長穴であり、
前記拘束固定機構は、前記ボルトに対する前記第2貫通孔の前記第1方向に沿った相対的な位置の変化によって、前記電池セルの前記スライドを許容する、
請求項1〜7のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項9】
前記積層体は、前記複数の電池セルの一部を含む第1部分と、前記複数の電池セルの残部を含む第2部分と、を有し、
前記固定部材は、前記第1部分と前記第2部分との間に配置されており、
前記拘束固定機構は、前記拘束部のそれぞれを前記固定部材に締結することにより、一方の前記拘束部と前記固定部材とによって前記第1部分に前記拘束荷重を負荷すると共に、他方の前記拘束部と前記固定部材とによって前記第2部分に前記拘束荷重を負荷する、
請求項1〜8のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項10】
2つ以上の前記固定部材を備え、
前記固定部材同士の間には、前記電池セルが介在している、
請求項1〜9のいずれか一項に記載の電池モジュール。
【請求項11】
第1方向に沿って互いに積層された複数の電池セルを含む積層体と、
前記第1方向に沿って前記積層体に拘束荷重を負荷すると共に、前記第1方向における前記積層体の両端側において前記積層体を被固定部材に対して固定するための一対の拘束固定機構と、
前記一対の拘束固定機構の間に配置され、前記積層体を前記被固定部材に固定する固定部材と、を備え、
前記拘束固定機構は、前記電池セルが前記拘束荷重に抗しつつ前記第1方向に沿ってスライド可能なように、前記積層体を前記被固定部材に固定し、
前記固定部材は、前記第1方向に沿って前記電池セルと共に配列された板状部と、前記板状部と一体に形成され、前記被固定部材に固定されることによって前記積層体を前記被固定部材に固定する第1固定部と、を含み、
前記第1固定部には、第1貫通孔が設けられており、
前記第1固定部は、前記第1貫通孔に挿通されるボルトによって前記被固定部材に固定され、
前記第1貫通孔は、前記第1方向に沿って延びる長穴である、
電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の角型電池セルを一体的に積層してなる組電池(電池モジュール)が記載されている。この組電池においては、積層された角型電池セルのうちの端部に位置する角型電池セルに対して、金属製の拘束プレートが突き当てられている。それらの一対の拘束プレートは、角型電池セルが押圧されるように、長手状の連結部材によって相互に連結されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−236937号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した電池モジュールを電池パックの筐体に固定する際には、例えば、電池セルの積層方向における電池モジュールの両端に所定の固定部材を設置し、電池モジュールの両端側において電池モジュールを筐体に固定することが想定される。この場合には、電池モジュールに対して振動や衝撃が加わると、電池セルの積層体が、その積層方向に交差する方向に撓むおそれがある。また、電池セルの劣化等に起因した電池セルの膨張も、積層体の撓みの原因になる場合がある。
【0005】
本発明は、電池セルの積層体の撓みを抑制可能な電池モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る電池モジュールは、第1方向に沿って互いに積層された複数の電池セルを含む積層体と、第1方向に沿って積層体に拘束荷重を負荷すると共に、第1方向における積層体の両端側において積層体を被固定部材に対して固定するための一対の拘束固定機構と、一対の拘束固定機構の間に配置され、積層体を被固定部材に固定する固定部材と、を備え、拘束固定機構は、電池セルが拘束荷重に抗しつつ第1方向に沿ってスライド可能なように、積層体を被固定部材に固定する。
【0007】
この電池モジュールにおいては、拘束固定機構が、第1方向(積層方向)に沿って互いに積層された複数の電池セルを含む積層体に対して拘束荷重を加えると共に、電池セルが拘束荷重に抗しながら積層方向に沿ってスライド可能なように、積層体の両端側において積層体を被固定部材に固定している。したがって、電池セルが膨張した場合に電池セルのスライドが許容されるので、電池セルの膨張に起因した積層体の撓みが抑制される。さらに、この電池モジュールにあっては、拘束固定機構の間において、固定部材が積層体を被固定部材に固定している。したがって、電池モジュールに振動や衝撃が加わった際の積層体の撓みが抑制される。なお、被固定部材の一例としては、複数の電池モジュールを備える電池パックの筐体等が挙げられる。
【0008】
本発明に係る電池モジュールにおいては、固定部材は、第1方向に沿って電池セルと共に配列された板状部と、板状部と一体に形成され、被固定部材に固定されることによって積層体を被固定部材に固定する第1固定部と、を含むでもよい。このように、積層体の固定に際して、板状の部分(板状部)を有する固定部材を用いることができる。
【0009】
本発明に係る電池モジュールにおいては、第1固定部には、第1貫通孔が設けられており、第1固定部は、第1貫通孔に挿通されるボルトによって被固定部材に固定され、第1貫通孔は、第1方向に沿って延びる長穴であってもよい。この場合、固定部材の固定に用いられる第1貫通孔(ボルト穴)が積層方向に沿って延びる長穴であるので、ボルトに対する第1貫通孔の相対的な位置の変化によって固定部材のスライドが許容される。すなわち、電池セルが膨張した場合に、固定部材がスライドすることによって、電池セルのスライドが阻害されない。このため、電池セルの膨張に起因した積層体の撓みを確実に抑制可能である。
【0010】
本発明に係る電池モジュールにおいては、拘束固定機構は、それぞれ、第1方向に沿って電池セルと共に配列され積層体に拘束荷重を負荷する拘束部と、被固定部材に固定されることによって積層体を被固定部材に固定する第2固定部と、を有してもよい。
【0011】
本発明に係る電池モジュールにおいては、拘束固定機構のうちの少なくとも1つは、拘束部と積層体との間に配置された弾性部材を含み、拘束固定機構は、弾性部材の第1方向に沿った変形によって、電池セルのスライドを許容してもよい。このように、弾性部材の変形によって電池セルをスライド可能とすれば、電池セルの膨張に起因した積層体の撓みを確実に抑制可能である。一方、この場合には、例えば電池セルの膨張時や電池モジュールに振動・衝撃が加えられたときに、弾性部材が剪断変形することによって、積層体における弾性部材側の部分が撓みやすくなる。このため、固定部材によって撓みを抑制することがより有効である。
【0012】
本発明に係る電池モジュールにおいては、拘束固定機構は、それぞれ、弾性部材を含んでもよい。この場合、積層体の両端側に弾性部材が配置されることになる。したがって、電池セルの膨張に起因した積層体の撓みをより確実に抑制可能である。また、固定部材によって撓みを抑制することの有効性がさらに高い。さらに、この場合には、電池セルのスライドが、積層体の両端側の弾性部材によって許容されるので(すなわち両側に分散されるので)、それぞれの電池セルのスライド量を低減することが可能である。
【0013】
本発明に係る電池モジュールにおいては、固定部材は、板状部が積層体と弾性部材との間に介在するように配置されていてもよい。この場合、積層体における弾性部材側の部分の撓みを効果的に抑制可能である。
【0014】
本発明に係る電池モジュールにおいては、固定部材は、板状部が電池セルの間に介在するように配置されていてもよい。例えば、弾性部材の剛性が大きく剪断変形しにくく、且つ、積層体の全体の剛性が低く撓みやすい場合には、このように固定部材を弾性部材から離して電池セル間に配置することによって、積層体の撓みを効果的に抑制可能である。
【0015】
本発明に係る電池モジュールにおいては、第2固定部には、第2貫通孔が設けられており、第2固定部は、第2貫通孔に挿通されるボルトによって被固定部材に固定され、第2貫通孔は、第1方向に沿って延びる長穴であり、拘束固定機構は、ボルトに対する第2貫通孔の第1方向に沿った相対的な位置の変化によって、電池セルのスライドを許容すしてもよい。この場合、拘束固定機構の第2固定部を利用して、電池セルをスライド可能とすることができる。つまり、弾性部材を用いることなく、電池セルの膨張に起因した積層体の撓みを抑制可能である。ただし、弾性部材を併せて利用することにより、電池セルのスライドを確実に許容可能としてもよい。
【0016】
本発明に係る電池モジュールにおいては、積層体は、複数の電池セルの一部を含む第1部分と、複数の電池セルの残部を含む第2部分と、を有し、固定部材は、第1部分と第2部分との間に配置されており、拘束固定機構は、拘束部のそれぞれを固定部材に締結することにより、一方の拘束部と固定部材とによって第1部分に拘束荷重を負荷すると共に、他方の拘束部と固定部材とによって第2部分に拘束荷重を負荷してもよい。このように、積層体の第1部分と第2部分との間に配置された固定部材を用いて、拘束部の締結を行えば、積層体の両端の拘束部同士を締結する場合と比較して、締結のためのボルトを短くできる。これにより、コストを低減できる。
【0017】
本発明に係る電池モジュールにおいては、2つ以上の固定部材を備え、固定部材同士の間には、電池セルが介在していてもよい。このように、2つ以上の固定部材を用いれば、積層体の撓みをより確実に抑制可能である。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、電池セルの積層体の撓みを抑制可能な電池モジュールを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。
図2図1に示された電池ユニットを示す分解斜視図である。
図3図1に示された電池モジュールの一部を示す図である。
図4】本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。
図5】本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。
図6】本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。
図7】本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面参照して電池モジュールの一実施形態について説明する。なお、図面の説明において、同一の要素同士、又は、相当する要素同士には互いに同一の符号を付し、重複する説明を省略する場合がある。また、各図面には、X軸、Y軸、及びZ軸からなる直交座標系Sを示す場合がある。
[第1実施形態]
【0021】
図1は、本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。図1の(a)は電池モジュールの模式的な側面図であり、図1の(b)は撓みに関する特性を示すグラフである。図1に示されるように、電池モジュール1は、例えば、電池パックの筐体等の被固定部材Mに固定されている。電池モジュール1は、積層体10と、一対の拘束固定機構20と、締結部材30と、固定部材40と、を備えている。積層体10は、第1方向(ここではX軸方向)に沿って互いに積層された複数(例えば10個)の電池ユニット11を含む。
【0022】
図2は、図1に示された電池ユニットを示す分解斜視図である。図2に示されるように、電池ユニット11は、それぞれ、電池セル12と、セルホルダ13と、伝熱プレート14と、を含む。したがって、積層体10は、第1方向に沿って互いに積層された複数(例えば10個)の電池セル12を含む。電池セル12は、例えば、リチウムイン二次電池等の非水電解質二次電池である。
【0023】
電池セル12は、電極組立体15と、電極組立体15を収容する直方体状のケース16と、電極組立体15の電極(正極及び負極のそれぞれ)に電気的に接続された一対の端子17と、を含む。電極組立体15は、複数の正極(不図示)及び負極(不図示)と、正極と負極との間に配置されたセパレータ(不図示)と、を含む。正極及び負極は、第1方向に沿って、セパレータを介して交互に積層されている。ケース16は、第1方向(電池セル12の積層方向)に沿った一対の側面16aと、第1方向に交差する方向(ここではY軸方向及びZ軸方向)に沿って延び、側面16a同士を接続する一対の側面16bと、を含む。
【0024】
セルホルダ13は、電池セル12を保持する。より具体的には、セルホルダ13は、互いに対向する一対の側壁部13aと、背面部13b及び底壁部13cと、を含む。側壁部13aは、長方形板状を呈している。背面部13bは、長方形板状を呈しており、側壁部13aの長手方向の一端部において側壁部13a同士を互いに接続している。底壁部13cは、長方形板状を呈しており、側壁部13aの長手方向の他端部において側壁部13a同士を互いに接続している。
【0025】
セルホルダ13においては、側壁部13aと背面部13b及び底壁部13cとによって、電池セル12が嵌め合される直方体状の空間部が画成されている。側壁部13aは、それぞれ、当該空間部に電池セル12が嵌め合されたときに、ケース16の側面16a上に配置される。同様に、背面部13bは、ケース16の側面16b上に配置される。
【0026】
背面部13bには、一対の突設部13pが設けられている。また、底壁部13cにおける側壁部13aとの接続部分にも、一対の突設部13pが設けられている。突設部13pは、直方体状を呈している。突設部13pには、第1方向に沿った挿通孔13hが形成されている。この挿通孔13hには、後述するように、締結部材30のボルト31が挿通される。
【0027】
伝熱プレート14は、矩形板状の本体部14aと、矩形板状の延在部14bと、を含む。伝熱プレート14は、本体部14aと延在部14bとによってL字板状に形成されている。本体部14aは、電池セル12(ケース16)の側面16b上に配置される。延在部14bは、本体部14aから第1方向に沿って延び、電池セル12(ケース16)の側面16a上に配置される。特に、延在部14bは、セルホルダ13の側壁部13aを介して側面16a上に配置される。
【0028】
伝熱プレート14は、本体部14aにおいて電池セル12に接触すると共に、延在部14bにおける側壁部13aと反対側の面において、被固定部材Mに接触する(直接的な接触に限らず、所定の熱伝導部材を介して接触する場合もある)。これにより、伝熱プレート14は、電池セル12と被固定部材Mとを熱的に接続する。特に、延在部14bにおける側壁部13aと反対側の面は、電池セル12を被固定部材Mに熱的に接続する伝熱面14sである。すなわち、電池ユニット11は、伝熱面14sが被固定部材Mに対向するように配置される。
【0029】
引き続いて図1を参照する。拘束固定機構20は、第1方向に沿って積層体10に拘束荷重を負荷する。また、拘束固定機構20は、第1方向における積層体10の両端側において積層体10を全体として被固定部材Mに対して固定する。より具体的には、拘束固定機構20は、第1方向及び第1方向に交差する第2方向(ここではY軸方向)について、積層体10を被固定部材Mに固定する。第2方向は、第1方向に交差する方向であって、被固定部材Mから離れる方向である。
【0030】
一方、拘束固定機構20は、例えば、電池セル12が膨張したときに、その膨張分だけ、電池セル12(電池ユニット11)が拘束荷重に抗しつつ第1方向に沿ってスライド可能なように、積層体10を被固定部材Mに固定している。なお、ここでの電池セル12がスライド可能であるとは、電池モジュール1の組み立ての際に電池セル12を初期拘束した状態において、電池セル12が第1方向について位置決めされており、且つ、電池セル12の劣化等に応じて電池セル12が膨張した際に、その膨張量の分だけ電池セル12が第1方向に沿って移動可能であることを意味する。拘束固定機構20についてより具体的に詳細に説明する。
【0031】
一対の拘束固定機構20のうちの積層体10の一方の端部側に位置する拘束固定機構20Aは、ブラケット21と、弾性部材22と、を含む。一対の拘束固定機構20のうちの積層体10の他方の端部側に位置する拘束固定機構20Bは、ブラケット21を含む。ここでは、拘束固定機構20Aがブラケット21及び弾性部材22であり、拘束固定機構20Bがブラケット21である。このため、電池モジュール1においては、積層体10の一方の端部側のみに弾性部材22が配置されることになる。
【0032】
ブラケット21は、第1方向に交差する第2方向及び第3方向に沿って延びる板状の拘束部21aと、第1方向に沿って拘束部21aから積層体10の外側に向けて延びる板状の固定部(第2固定部)21bと、を含む。ここでは、ブラケット21は、拘束部21aと固定部21bとによってL字板状に形成されている。拘束部21aは、第1方向に沿って電池セル12共に配列されている。拘束部21aには、貫通孔が形成されている。拘束部21aは、その貫通孔に挿通される締結部材30のボルト31によって互いに締結されることにより、第1方向に沿って積層体10に拘束荷重を負荷する。
【0033】
固定部21bには、貫通孔が形成されている。固定部21bは、拘束部21aが積層体10を拘束した状態において、その貫通孔に挿通されるボルトBにより被固定部材Mに固定されることによって、積層体10を被固定部材Mに固定する。その状態において、弾性部材22は、積層体10と共に拘束されている。したがって、拘束固定機構20(ここでは拘束固定機構20A)は、例えば電池セル12が膨張したときに、その膨張分だけ、弾性部材22が第1方向に沿って変形することによって、電池セル12の第1方向に沿ったスライドを許容する。
【0034】
締結部材30は、複数(例えば4つ)のボルト31、及び、ボルト31の数に対応する数のナット32を含む。ボルト31は、ブラケット21の拘束部21aの貫通孔、及び、セルホルダ13の突設部13pの挿通孔13hに挿通される。ナット32は、拘束部21aの貫通孔及び挿通孔13hに挿通された状態のボルト31の端部に螺合される。これにより、締結部材30は、拘束部21a同士を互いに締結する。
【0035】
図3は、図1に示された電池モジュールの一部を示す図である。図3の(a)は平面図であり、図3の(b)は図1の領域ARの拡大断面図である。図1,3に示されるように、固定部材40は、一対の拘束固定機構20A,20Bの間に配置され、積層体10を被固定部材Mに固定する。固定部材40は、第1方向に沿って電池セル12と共に配列された板状部41と、板状部41と一体に形成され、被固定部材Mに固定されることによって少なくとも第2方向について積層体10を被固定部材Mに固定する一対の固定部(第1固定部)42と、を含む。板状部41は、第2方向及び第3方向に沿って延びている。
【0036】
固定部材40は、ここでは、板状部41が積層体10と弾性部材22との間に介在するように配置されている。すなわち、ここでは、固定部材40は、第1方向における積層体10の一端側に配置されている。板状部41には、ボルト31が挿通される貫通孔が設けられている。これにより、板状部41は、積層体10の撓み(ボルト31の撓み)を、貫通孔の内面とボルト31の外周面とのクリアランスの範囲に抑制するように機能する。また、板状部41は、弾性部材22から積層体10への拘束荷重を第1方向に交差する面内において均一化する機能を有する。つまり、固定部材40は、積層体10と弾性部材22との間に配置されたミドルプレートとしての機能を有する。
【0037】
固定部42は、板状部41の下端側において板状部41の両側に突設されている。固定部42のそれぞれには、貫通孔(第1貫通孔)42hが設けられている。固定部42は、貫通孔42hに挿通されるボルトBによって被固定部材Mに固定されている。貫通孔42hは、第1方向に沿って延びる長穴である。したがって、固定部42は、少なくとも第2方向について、ボルトBによって被固定部材Mに固定された状態において、ボルトBに対する貫通孔42hの第1方向に沿った相対的な位置の変化を許容する。
【0038】
これにより、固定部材40は、少なくとも第2方向について被固定部材Mに固定された状態において、貫通孔42hの寸法に応じた距離だけ第1方向に沿ってスライド可能とされている。したがって、上述したように電池セル12の膨張により電池セル12がスライドしたときに、固定部材40は、積層体10の第2方向についての固定を維持しながら、電池セル12と共に同方向にスライドする。
【0039】
以上説明したように、この電池モジュール1においては、拘束固定機構20が、第1方向(積層方向)に沿って互いに積層された複数の電池セル12を含む積層体10に対して拘束荷重を加えると共に、電池セル12が拘束荷重に抗しながら積層方向に沿ってスライド可能なように、積層体10の両端側において積層体10を被固定部材Mに固定している。したがって、電池セル12が膨張した場合に電池セル12のスライドが許容されるので、電池セル12の膨張に起因した積層体10の撓みが抑制される。さらに、電池モジュール1にあっては、拘束固定機構20の間において、固定部材40が積層体10を被固定部材Mに固定している。したがって、電池モジュール1に振動や衝撃が加わった際の積層体10の撓みが抑制される。
【0040】
特に、電池モジュール1においては、拘束固定機構20は、それぞれ、第1方向に沿って電池セル12と共に配列され積層体10に拘束荷重を負荷する拘束部21aと、被固定部材Mに固定されることによって積層体10を被固定部材Mに固定する固定部21bと、を有する。そして、拘束固定機構20Aは、拘束部21aと積層体10との間に配置された弾性部材22を含む。これにより、拘束固定機構20Aは、弾性部材22の第1方向に沿った変形によって、電池セル12のスライドを許容する。
【0041】
このように、弾性部材22の変形によって電池セル12をスライド可能とすれば、電池セル12の膨張に起因した積層体10の撓みを確実に抑制可能である。一方、この場合には、図1の(b)の破線に示されるように、例えば電池セル12の膨張時や電池モジュール1に振動・衝撃が加えられたときに、弾性部材22が剪断変形することによって、積層体10における弾性部材22側の部分が撓みやすくなる(たわみ量が大きくなる)。このため、固定部材40によって撓みを抑制することがより有効である。
【0042】
特に、電池モジュール1においては、固定部材40が、第1方向に沿って電池セル12と共に配列された板状部41と、板状部41と一体に形成され、被固定部材Mに固定されることによって積層体10を被固定部材Mに固定する固定部42と、を含む。そして、電池モジュール1においては、固定部材40が、その板状部41が積層体10と弾性部材22との間に介在するように配置されている。このため、図1の(b)の実線に示されるように、積層体10における弾性部材22側の部分の撓みを効果的に抑制可能である。
【0043】
なお、電池モジュール1においては、固定部材40の固定部42には、貫通孔42hが設けられており、固定部42は、貫通孔42hに挿通されるボルトBによって被固定部材Mに固定されている。そして、貫通孔42hは、第1方向に沿って延びる長穴である。このため、貫通孔に42h対するボルトBの相対的な位置の変化(第1方向に沿った変化)によって固定部材40のスライドが許容される。すなわち、電池セル12が膨張した場合に、固定部材40がスライドすることによって、電池セル12のスライドが阻害されない。このため、電池セル12の膨張に起因した積層体10の撓みを確実に抑制可能である。
[第2実施形態]
【0044】
引き続いて、電池モジュールの第2実施形態について説明する。図4は、本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。図4の(a)は電池モジュールの模式的な側面図であり、図4の(b)は撓みに関する特性を示すグラフである。図4に示されるように、本実施形態に係る電池モジュール2は、第1実施形態に係る電池モジュール1と比較して、固定部材40の位置が異なる。電池モジュール2の他の点は、電池モジュール1と同様である。
【0045】
より具体的には、電池モジュール2においては、固定部材40は、その板状部41が電池セル12の間に介在するように配置されている。ここでは、固定部材40は、その板状部41が第1方向における積層体10の中央に位置するように(すなわち、板状部41の両側の電池セル12の個数が同じになるように)配置されている。これにより、図4の(b)の実線に示されるように、固定部材40に対応する位置において、積層体10の撓みが抑制される。なお、同図に示されるように、固定部材40を積層体10の中央に配置した場合(実線)であっても、破線に示される固定部材40を用いない場合と比較して、弾性部材22側の撓み(さらには全体の撓み)も抑制される。
【0046】
このような電池モジュール2においても、電池モジュール1と同様に効果を奏することができる。特に、電池モジュール2にあっては、例えば、弾性部材22の剛性が比較的大きく剪断変形しにくく、且つ、積層体10の全体の剛性が低く撓みやすい場合に効果的である。すなわち、そのような場合においては、電池モジュール2のように固定部材40を弾性部材22から離して電池セル12間に配置することによって、積層体10の全体の撓みを効果的に抑制可能である。なお、固定部材40の位置は、積層体10の中央に限定されない。すなわち、固定部材40は、第1方向における積層体10の一方側(又は他方側)に偏って配置されていてもよい。
[第3実施形態]
【0047】
引き続いて、電池モジュールの第3実施形態について説明する。図5は、本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。図5の(a)は電池モジュールの模式的な側面図であり、図5の(b)は撓みに関する特性を示すグラフである。図5に示されるように、本実施形態に係る電池モジュール3は、第1実施形態に係る電池モジュール1と比較して、固定部材40の位置及び数が異なる。電池モジュール3の他の点は、電池モジュール1と同様である。
【0048】
より具体的には、電池モジュール3は、2つの固定部材40を備えている。ここでは、2つの固定部材40は、それぞれ、板状部41が電池セル12の間に介在するように配置されている。一方の固定部材40は、その板状部41が第1方向における積層体10の中央に位置するように配置されている。また、他方の固定部材40は、その板状部41が第1方向における積層体10の中央よりも一方の端部側(弾性部材22側)に位置するように配置されている。そして、固定部材40同士の間には、複数の電池セル12が介在している。
【0049】
このような電池モジュール3においても、第1実施形態に係る電池モジュール1、及び、第2実施形態に係る電池モジュール2と同様の効果を奏することができる。特に、電池モジュール3は、2つの固定部材40を備え、固定部材40同士の間には、電池セル12が介在している。このように、2つの固定部材40を用いれば、図5の(b)の実線に示されるように、積層体10の撓みをより確実に抑制可能である。
【0050】
なお、電池モジュール3においては、固定部材40の個数、及び、位置は、図5の例に限定されない。電池モジュール3は、例えば、3つ以上の固定部材40を備えていてもよい(すなわち、固定部材40は2つ以上であればよい)。また、例えば、一の固定部材40を、その板状部41が電池セル12の間に介在するように配置すると共に、別の固定部材40を、その板状部41が積層体10と弾性部材22との間に介在するように配置してもよい。さらに、その一の固定部材40の位置は、積層体10の中央でもなくてもよい。
[第4実施形態]
【0051】
引き続いて、電池モジュールの第4実施形態について説明する。図6は、本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。図6の(a)は電池モジュールの模式的な側面図であり、図6の(b)は図6の(a)の領域BRの拡大断面図である。図6に示されるように、本実施形態に係る電池モジュール4は、第2実施形態に係る電池モジュール2と比較して、拘束固定機構20の構成、及び、固定部材40の構成が異なる。電池モジュール4の他の点は、電池モジュール2と同様である。
【0052】
より具体的には、電池モジュール4においては、拘束固定機構20のうちの拘束固定機構20Bも、ブラケット21と弾性部材22とを含む。すなわち、電池モジュール4においては、拘束固定機構20のそれぞれが、弾性部材22を含む。したがって、ここでは、積層体10の両端側に弾性部材22が配置されることになる。このため、拘束固定機構20Bも、例えば電池セル12が膨張したときに、その膨張分だけ弾性部材22が第1方向に沿って変形することによって、電池セル12の第1方向に沿ったスライドを許容する。
【0053】
また、ここでは、ブラケット21が、固定部21bに代えて固定部(第2固定部)21cを含む。固定部21cは、固定部21bと同様に、拘束部21aから積層体10の外側に向けて第1方向に沿って延びる板状となっている。したがって、ここでも、ブラケット21は、拘束部21aと固定部21cとによってL字板状に形成されている。固定部21cには、貫通孔(第2貫通孔)21hが形成されている。固定部21cは、拘束部21aが積層体10を拘束した状態において、その貫通孔21hに挿通されるボルトCにより被固定部材Mに固定されることによって、積層体10を被固定部材Mに固定する。
【0054】
特に、貫通孔21hは、第1方向に沿って延びる長穴である。したがって、拘束固定機構20A,20Bは、少なくとも第2方向について、ボルトCによってブラケット21が被固定部材Mに固定された状態において、ボルトCに対する貫通孔21hの第1方向に沿った相対的な位置の変化を許容する。
【0055】
これにより、ブラケット21(拘束部21a)は、少なくとも第2方向について被固定部材Mに固定された状態において、貫通孔21hの寸法に応じた距離だけ第1方向に沿ってスライド可能とされている。したがって、電池セル12の膨張により電池セル12がスライドしたときに、ブラケット21は、積層体10の第2方向についての固定を維持しながら、電池セル12と共に同方向にスライドする。この構成について具体的に説明する。
【0056】
図6の(b)に示されるように、固定部21cの固定に用いられるボルトCは、頭部C1と、ねじ山が形成された軸部C2と、頭部C1と軸部C2とを接続する接続部C3と、からなる。接続部C3は、頭部C1よりも小さく軸部C2よりも大きな柱形状を呈している。つまり、ボルトCは、段付ボルトである。接続部C3には、ねじ山が形成されていない。このようなボルトCは、貫通孔21hに挿通された状態において、軸部C2と接続部C3との間の段差部分が被固定部材Mに接触するまで、軸部C2が被固定部材Mのねじ穴に螺合される。
【0057】
これにより、固定部21cの表面(被固定部材Mと反対側の面)から頭部C1の裏面(固定部21cの表面に対向する面)までの距離が、固定部21cの厚さ及び接続部C3の長さに応じて一定となる。固定部21cの表面と頭部C1の裏面との間には、例えばバネ等の弾性部材Dが配置されている。この弾性部材Dには、当該一定の距離に応じた圧縮量が付与される。これにより、固定部21cを固定する力が、弾性部材Dの圧縮量に応じて一定となる。したがって、弾性部材Dの設計によって、電池セル12の初期圧縮の際の荷重にスライドせずに耐え、且つ、その後の電池セル12の膨張の際には第1方向にスライドするように、ブラケット21の固定の形態を設計できる。
【0058】
また、電池モジュール4においては、固定部材40は、その板状部41が電池セル12の間に介在するように配置されている。この例では、固定部材40は、その板状部41が積層体10の中央に位置するように配置されている。一方、固定部材40の固定部42に設けられた貫通孔42hは、長穴でなく、ボルトBの形状に応じた形状である。したがって、ボルトBに対する貫通孔42hの相対的な位置の変化は生じない。つまり、電池モジュール4においては、固定部材40はスライドしない。これは、電池セル12の膨張による変位を、積層体10の両端側の弾性部材22及び拘束固定機構20によって許容可能であるためである。
【0059】
このような電池モジュール4においても、固定部材40がスライド可能なことによる効果を除いて、第2実施形態に係る電池モジュール2と同様の効果を奏することができる。特に、電池モジュール4においては、拘束固定機構20のそれぞれが、弾性部材22を含み、積層体10の両端側に弾性部材22が配置される。このため、電池セル12の膨張に起因した積層体10の撓みをより確実に抑制可能である。
【0060】
また、電池モジュール4においては、積層体10の両端側に、剪断変形するおそれのある弾性部材22が配置されているので、固定部材40によって積層体10の撓みを抑制することの有効性が高い。また、電池モジュール4においては、電池セル12のスライドが、積層体10の両端側の弾性部材22によって許容されるので(すなわち両側に分散されるので)、それぞれの電池セル12のスライド量を低減することが可能である。
【0061】
さらに、電池モジュール4においては、拘束固定機構20の固定部21cには、貫通孔21hが設けられており、固定部21cは、貫通孔21hに挿通されるボルトCによって被固定部材Mに固定される。貫通孔21hは、第1方向に沿って延びる長穴である。そして、拘束固定機構20は、ボルトCに対する貫通孔21hの第1方向に沿った相対的な位置の変化によって、電池セル12のスライドを許容する。
【0062】
このように、この電池モジュール4においては、拘束固定機構20の固定部21cを利用して、電池セル12をスライド可能とすることができる。つまり、図6の例では弾性部材22を用いているが、弾性部材22を用いない場合であっても、電池セル12の膨張に起因した積層体10の撓みを抑制可能である。ただし、図6の例のように、弾性部材22を併せて利用すれば、電池セル12のスライドを確実に許容可能となる。
[第5実施形態]
【0063】
引き続いて、電池モジュールの第5実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係る電池モジュールを示す図である。図7に示されるように、本実施形態に係る電池モジュール5は、第4実施形態に係る電池モジュール4と比較して、積層体10の拘束の態様、及び、固定部材40に代えて固定部材50を備える点が異なる。電池モジュール5の他の点は、電池モジュール4と同様である。より具体的に説明する。
【0064】
電池モジュール5においては、積層体10は、複数の電池セル12の一部を含む第1部分10Aと、複数の電池セル12の残部を含む第2部分10Bと、を有する。一例として、ここでは、第1部分10Aに含まれる電池セル12の個数と、第2部分10Bに含まれる電池セル12の個数と、が互いに同一である。すなわち、ここでは、積層体10が第1部分10Aと第2部分10Bとに2分割されている。
【0065】
固定部材50は、第1部分10Aと第2部分10Bとの間に配置されている。より具体的には、固定部材50は、第1方向に沿って電池セル12と共に配列された板状部51と、板状部51と一体に形成され、被固定部材Mに固定されることによって積層体10を被固定部材Mに固定する固定部(第1固定部)52と、を含む。固定部材50は、その板状部51が第1部分10Aと第2部分10Bとの間に位置するように配置されている。
【0066】
すなわち、ここでは、固定部材50は、その板状部51が、第1部分10Aに属する電池セル12と、第2部分10Bに属する電池セル12との間に介在するように配置されている。また、固定部52は、ボルトBが挿通されることにより被固定部材Mに固定される。固定部52に設けられたボルトBの挿通孔は、長穴でなく、ボルトBの形状に応じた形状である。したがって、電池モジュール5においては、固定部材50はスライドしない。
【0067】
そして、拘束固定機構20は、拘束部21aのそれぞれを固定部材50の板状部51に締結することにより、一方の拘束部21a(ここでは、拘束固定機構20Aの拘束部21a)と固定部材50とによって第1部分10Aに拘束荷重を負荷すると共に、他方の拘束部21a(ここでは、拘束固定機構20Bの拘束部21a)と固定部材50とによって第2部分10Bに拘束荷重を負荷する。拘束部21aは、それぞれ、締結部材30のボルト31によって固定部材50に締結される。ボルト31は、その頭部と反対側の先端部が固定部材50のねじ穴に螺合される。
【0068】
このような電池モジュール5においても、第4実施形態に係る電池モジュール4と同様の効果を奏することができる。特に、この電池モジュール5においては、積層体10が、複数の電池セル12の一部を含む第1部分10Aと、複数の電池セル12の残部を含む第2部分10Bと、を有し、固定部材50が、第1部分10Aと第2部分10Bとの間に配置されている。そして、拘束固定機構20は、拘束部21aのそれぞれを固定部材50に締結することにより、一方の拘束部21aと固定部材50とによって第1部分10Aに拘束荷重を負荷すると共に、他方の拘束部21aと固定部材50とによって第2部分10Bに拘束荷重を負荷する。
【0069】
このように、電池モジュール5においては、積層体10の第1部分10Aと第2部分10Bとの間に配置された固定部材50を用いて、拘束部21aの締結を行えば、積層体10の両端の拘束部21a同士を締結する場合と比較して、締結のためのボルト31を短くできる。これにより、コストを低減できる。また、生産性が向上する。
【0070】
以上の実施形態は、本発明に係る電池モジュールの一実施形態について説明したものである。したがって、本発明に係る電池モジュールは、上述した電池モジュール1〜5に限定されない。本発明に係る電池モジュールは、各請求項の要旨を変更しない範囲において、上述した電池モジュール1〜5を任意に変形可能である。
【0071】
例えば、上述した電池モジュール1〜5は、その各部の構成を互いに適用可能である。具体的には、例えば、電池モジュール1,2,4,5に対して、電池モジュール3のように複数の固定部材40を用いる構成を適用してもよい。また、電池モジュール1〜3に対して、電池モジュール4,5のように、拘束固定機構20A,20Bのそれぞれが弾性部材22を有する構成や、固定部21cを適用してもよい。
【0072】
逆に、電池モジュール4,5に対して、電池モジュール1〜3のように、拘束固定機構20のうちの一方の拘束固定機構20Aのみが弾性部材22を有する構成を適用してもよい。また、電池モジュール4,5にあっては、拘束固定機構20のいずれもが弾性部材22を有していなくてもよい。また、電池モジュール2〜5に対して、電池モジュール1のように、固定部材40を、その板状部41が積層体10と弾性部材22との間に介在するように配置する構成を適用してもよい。さらに、電池モジュール1〜5の変形は、これらの態様に限らず、任意に、各部の構成を相互に適用可能である。
【符号の説明】
【0073】
1〜5…電池モジュール、10…積層体、10A…第1部分、10B…第2部分、12…電池セル、20,20A,20B…拘束固定機構、21a…拘束部、21b,21c…固定部(第2固定部)、21h…貫通孔(第2貫通孔)、22…弾性部材、40,50…固定部材、41,51…板状部、42,52…固定部(第1固定部)、42h…貫通孔(第1貫通孔)、M…被固定部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7