特許第6807807号(P6807807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6807807動物用トイレに用いられる吸収性シート及び当該動物用トイレ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6807807
(24)【登録日】2020年12月10日
(45)【発行日】2021年1月6日
(54)【発明の名称】動物用トイレに用いられる吸収性シート及び当該動物用トイレ
(51)【国際特許分類】
   A01K 1/015 20060101AFI20201221BHJP
   A01K 23/00 20060101ALI20201221BHJP
【FI】
   A01K1/015 A
   A01K23/00 C
【請求項の数】7
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-119737(P2017-119737)
(22)【出願日】2017年6月19日
(65)【公開番号】特開2019-75(P2019-75A)
(43)【公開日】2019年1月10日
【審査請求日】2019年2月14日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115108
【氏名又は名称】ユニ・チャーム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100139022
【弁理士】
【氏名又は名称】小野田 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100192463
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 剛規
(74)【代理人】
【識別番号】100169328
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 健治
(74)【代理人】
【識別番号】100201112
【弁理士】
【氏名又は名称】上野 美紀
(72)【発明者】
【氏名】廣嶋 顕治
(72)【発明者】
【氏名】松尾 剛之
【審査官】 田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−287367(JP,A)
【文献】 特開2007−014321(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3058181(JP,U)
【文献】 みけはちです。猫トイレについて(ニャンとも清潔トイレ+デオシート),2011年 9月15日,URL,http://mikehachi.blog.fc2.com/blog-entry-56.html
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 1/01−1/015
A01K 23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向及び前記厚さ方向と垂直に交わる平面方向を有する動物用トイレと前記動物用トイレに用いられる吸収性シートとを含む動物用トイレセットであって、
前記動物用トイレは、前記吸収性シートを載置するための載置部を備え、
前記載置部は、前記平面方向において、前記吸収性シートが載置されて動物の排尿領域となる中央部と、前記中央部を包囲するように起立して設けられた防漏壁部と、前記防漏壁部の外側に延在する延出部とを有し、
前記防漏壁部は、前記中央部の高さよりも高い頂部と、前記防漏壁部の起立の基点となる内側基部及び外側基部とを有し、
前記吸収性シートは、前記載置部に載置されたときに、前記防漏壁部と前記延出部の少なくとも一部とを覆うように構成されており
前記吸収性シートが、平面視にて矩形形状を有し、
前記載置部が、前記吸収性シートの四隅に対応する部分において、それぞれ前記防漏壁部が配置されていない防漏壁部非配置部を有し、
前記吸収性シートの前記四隅が、前記平面方向において、前記防漏壁部非配置部の外側に延在している、前記動物用トイレセット。
【請求項2】
前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、その間に配置される吸収体とを備え、
前記吸収体は、前記吸収性シートが前記載置部に載置されたときに、前記厚さ方向において、前記中央部と重なる位置に配置され且つ前記吸収体の前記平面方向における外縁が、前記平面方向において、前記頂部に対応する部分と前記内側基部に対応する部分との間に位置するように配置されている、請求項1に記載の動物用トイレセット。
【請求項3】
前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、その間に配置される吸収体とを備え、
前記吸収体は、前記吸収性シートが前記載置部に載置されたときに、前記厚さ方向において、前記中央部と重なる位置に配置され且つ前記吸収体の前記平面方向における外縁が、前記平面方向において、前記内側基部に対応する部分よりも内側に位置するように配置されている、請求項1に記載の動物用トイレセット。
【請求項4】
前記動物用トイレは、内周縁部及び外周縁部を有し且つ前記防漏壁部を覆う枠体を備え、
前記枠体は、前記内周縁部が前記内側基部よりも前記平面方向の内側且つ前記外周縁部が前記外側基部よりも前記平面方向の外側に配置されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の動物用トイレセット。
【請求項5】
前記防漏壁部における、前記内側基部と前記頂部との間の面が、前記平面方向において、外側に傾斜している、請求項1〜のいずれか一項に記載の動物用トイレセット。
【請求項6】
前記動物用トイレが、前記延出部において、前記吸収性シートを包囲するように設置される柵部をさらに備える、請求項1〜のいずれか一項に記載の動物用トイレセット。
【請求項7】
厚さ方向及び前記厚さ方向と垂直に交わる平面方向を有する動物用トイレであって、
前記動物用トイレは、吸収性シートを載置するための載置部を備え、
前記載置部は、前記平面方向において、前記吸収性シートが載置されて動物の排尿領域となる中央部と、前記中央部を包囲するように起立して設けられた防漏壁部と、前記防漏壁部の外側に延在する延出部とを有し、
前記防漏壁部は、前記中央部の高さよりも高い頂部と、前記防漏壁部の起立の基点となる内側基部及び外側基部とを有し、
動物用トイレは、前記吸収性シートが前記載置部に載置されたときに、前記防漏壁部と前記延出部の少なくとも一部とが前記吸収性シートに覆われるように構成されており
前記動物用トイレは、内周縁部及び外周縁部を有し且つ前記防漏壁部を覆う枠体を備え、
前記枠体が、前記吸収性シートを直接的又は間接的に押さえる押さえ部材を有し、
前記動物用トイレが、前記厚さ方向において、前記吸収性シート上に載置される通液フィルタを備え、
前記通液フィルタの載置面の前記厚さ方向における投影面積が、前記頂部により区画される部分の前記厚さ方向における投影面積の99〜80%である、前記動物用トイレ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、動物用トイレに用いられる吸収性シート及び当該動物用トイレに関する。
【背景技術】
【0002】
室内で飼育する犬等の動物の排泄物等を処理するため、液透過性のトップシート、液不透過性のバックシート及びこれらの間に配設された吸収体を備えた吸収性シートが広く知られている。また、吸収性シートと、当該吸収性シートを載置するための載置部とを備える動物用トイレも知られている。
【0003】
例えば、下記特許文献1に開示される従来の動物用トイレは、吸収性シートの表面に被せるようにのせられるシート状で、吸収性シートの表面に被さるカバー部と、吸収性シートの表面を尿が通過する広さが露出する複数の隙間部とを有した吸収性シート固定補助具である。
この特許文献1に開示される発明は、平面方向において、吸収性シートを載置するための載置部と前記載置部を包囲するように配置された突状部とを備える。前記突状部は、厚さ方向において、前記載置部よりも低く構成され、前記吸収性シートの外縁を上方側から覆うカバー部と嵌合するように配置されている。
【0004】
また、下記特許文献2に開示される従来のペットシートは、透液性の表面シートと、不透液性の裏面シートと、前記表面シートと裏面シートとの間に介在する吸収体とを有し、側端部にて前記表面シートと裏面シートとが接合されているペットシートにおいて、互いに対向する少なくとも1対の側端部に、シート表面から立ち上がるフラップが、シート縁部に平行に形成されていることを特徴とするペットシートである。
下記特許文献2に開示される発明は、動物の尿がシートの縁部からシート外に漏れにくくすることを目的に、該縁部において表面シートと裏面シートとから構成されるフラップ部がシート表面から立ち上がるように形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−14321号公報
【特許文献2】特開平10−313721号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
一般に、犬など、室内で飼育されている動物が、動物用トイレにおいて排尿すると、当該動物から排出された尿は、前記吸収性シートにおける液透過性の表面シートから前記吸収性シート内に引き込まれ、前記表面シートと液不透過性の裏面シートとの間の吸収体に保持されることにより前記吸収性シートに吸収される。しかし、特に当該動物が複数回排尿する場合、吸収体に保持される尿が増えて尿が前記吸収性シート内に引き込まれにくくなることにより、前記吸収性シート内に引き込まれる前の尿が、前記吸収性シートの表面シート上を流れて前記吸収性シートの外にこぼれてしまうこと(以下、「伝い漏れ」という。)がある。その結果、前記伝い漏れした尿が、前記動物用トイレを汚してしまい、当該動物の飼育者に前記動物用トイレを清掃する手間がかかる虞があった。
【0007】
特に前記動物が犬である場合に、本発明の開示者は、当該動物用トイレにおいて、犬が複数回排尿する際、当該犬は、一度排尿した部分には再度排尿したがらない傾向があることに関する知見を得た。そのため、当該犬が複数回排尿する場合、排尿回数が増えるに従い、当該トイレにおいて当該犬が排尿するための排尿領域における排尿済み領域が広がると、当該排尿領域の外縁部分で犬が排尿し、伝い漏れした尿が、前記吸収性シート外に漏れる虞が高まる。
かかる状況下、前記動物が、上記特許文献1に記載された動物用トイレにおいて排尿すると、当該トイレは、動物の尿が吸収性シート外に漏れることを抑制することを意図していないので、特に動物が複数回排尿するような場合には、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れる虞があった。
【0008】
また、上記のように伝い漏れした尿を吸収性シート外に漏れにくくするため、ペットシートを上記特許文献2に開示されているように構成すると、前記動物が、上記特許文献2に記載されたペットシートにおいて排尿する場合、前記フラップ部は、前記動物が当該ペットシートに進入する際に踏まれて、潰れてしまい易く、動物の尿がシートの縁部から吸収性シート外に漏れにくくする機能が阻害されてしまう結果、依然として当該動物の尿が吸収性シート外に漏れる虞があった。
【0009】
そこで、本開示は、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることを抑制し易く、前記動物用トイレを汚染し難く、当該動物の飼育者に前記動物用トイレを清掃する手間を低減し易い、動物用トイレに用いられる吸収性シート及び動物用トイレを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示に係る動物用トイレに用いられる吸収性シートは、
厚さ方向及び前記厚さ方向と垂直に交わる平面方向を有する動物用トイレに用いられる吸収性シートであって、
前記動物用トイレは、前記吸収性シートを載置するための載置部を備え、
前記載置部は、前記平面方向において、前記吸収性シートが載置されて動物の排尿領域となる中央部と、前記中央部を包囲するように起立して設けられた防漏壁部と、前記防漏壁部の外側に延在する延出部とを有し、
前記防漏壁部は、前記中央部の高さよりも高い頂部と、前記防漏壁部の起立の基点となる内側基部及び外側基部とを有し、
前記吸収性シートは、前記載置部に載置されたときに、前記防漏壁部と前記延出部の少なくとも一部とを覆うように構成されている、
ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることを抑制し易く、前記動物用トイレを汚染し難く、当該動物の飼育者に前記動物用トイレを清掃する手間を低減し易い、動物用トイレに用いられる吸収性シート及び当該動物用トイレを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1図1は、本開示の第1実施形態に係る動物用トイレ3に用いられる吸収性シート1及び当該動物用トイレ3の構成例を示す平面図である。
図2図2は、図1の動物用トイレ3の構成を示す分解斜視図である。
図3図3は、図1の動物用トイレ3のIII−IIIに沿う端面図である。
図4図4は、図3の要部拡大部分に対応する吸収性シート1における、尿Uの流れを示す模式図である。
図5図5は、図1の動物用トイレ3の保持部材11を裏側から見た斜視図である。
図6図6は、本開示の第2実施形態に係る吸収性シート1の配置態様を示す図であって、第1実施形態に係る図3に対応する図である。
図7図7は、本開示に係る吸収性シート1が適用可能な本開示の第3実施形態に係る動物用トイレ3の構成例を示す斜視図である。
図8図8は、従来の動物用トイレ3’の要部拡大部分に対応する吸収性シート1’における、尿U’の流れを示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[態様1]
厚さ方向及び前記厚さ方向と垂直に交わる平面方向を有する動物用トイレに用いられる吸収性シートであって、
前記動物用トイレは、前記吸収性シートを載置するための載置部を備え、
前記載置部は、前記平面方向において、前記吸収性シートが載置されて動物の排尿領域となる中央部と、前記中央部を包囲するように起立して設けられた防漏壁部と、前記防漏壁部の外側に延在する延出部とを有し、
前記防漏壁部は、前記中央部の高さよりも高い頂部と、前記防漏壁部の起立の基点となる内側基部及び外側基部とを有し、
前記吸収性シートは、前記載置部に載置されたときに、前記防漏壁部と前記延出部の少なくとも一部とを覆うように構成されている、前記吸収性シート。
【0014】
本態様の吸収性シートは、上記動物用トイレに用いられると、前記動物用トイレが防漏壁部を備え、前記吸収性シートが、前記載置部に載置されたときに、前記防漏壁部を覆うように構成されているので、動物が前記動物用トイレで複数回排尿し、尿が前記吸収性シート内に引き込まれにくくなることにより、前記吸収性シート内に引き込まれる前の尿が、前記吸収性シートの表面シート上を伝い漏れしても、当該伝い漏れした尿が、前記吸収性シートにおける前記防漏壁部に対応する部分に堰き止められ、前記吸収性シート外に漏れることを抑制し易い。また、仮に前記伝い漏れした尿を、前記吸収性シートにおける前記防漏壁部に対応する部分により堰き止めきれなかったとしても、本態様の吸収性シートは、前記延出部の少なくとも一部を覆うように構成されているので、前記延出部に対応する部分において延在する吸収性シートの外縁部分により尿を該吸収性シート内に保持し、当該吸収性シート外に尿が漏れること、ひいては前記動物用トイレに尿が漏れ出て当該トイレが汚染されることを抑制し易い。
以上より、本態様の吸収性シートは、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることを抑制し易い結果、前記動物用トイレを汚染し難く、当該動物の飼育者に前記動物用トイレを清掃する手間を低減し易い。
【0015】
[態様2]
前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、その間に配置される吸収体とを備え、
前記吸収体は、前記吸収性シートが前記載置部に載置されたときに、前記厚さ方向において、前記中央部と重なる位置に配置され且つ前記吸収体の前記平面方向における外縁が、前記平面方向において、前記頂部に対応する部分と前記内側基部に対応する部分との間に位置するように配置されている、態様1に記載の吸収性シート。
【0016】
動物が複数回排尿する場合、吸収体に保持される尿が増えて、尿が前記吸収性シート内に引き込まれても、尿が吸収体に保持されずに前記吸収性シート内を移動し、前記表面シートから滲み出たり前記表面シートと前記裏面シートとの間から滲み出たりしてしまうこと(以下、「滲み漏れ」という。)がある。しかし、本態様の吸収性シートは、前記載置部に載置されたときに、吸収体の平面方向における外縁が、前記平面方向において、前記平面方向において、前記頂部に対応する部分と前記内側基部に対応する部分との間、より具体的には前記外縁が前記頂部に対応する部分上又は当該部分よりも内側に位置するように配置されるので、尿が、前記吸収性シートにおける、防漏壁部の頂部に対応する部分よりも平面方向における外側に位置する部分では滲み漏れしにくく、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることをより確実に抑制することができる。また、吸収体の平面方向における外縁が、前記平面方向において、前記頂部に対応する部分と前記内側基部に対応する部分との間、より具体的には前記外縁が前記内側基部に対応する部分上又は当該部分よりも外側に位置するように配置されるので、動物が複数回排尿しても、表面シート上において、防漏壁部と中央部との境界部分に対応する部分に尿が貯まりにくく、動物の尿が前記吸収性シートの表面上で伝い漏れすることを抑制し易いので、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0017】
[態様3]
前記吸収性シートは、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シートと、その間に配置される吸収体とを備え、
前記吸収体は、前記吸収性シートが前記載置部に載置されたときに、前記厚さ方向において、前記中央部と重なる位置に配置され且つ前記吸収体の前記平面方向における外縁が、前記平面方向において、前記内側基部に対応する部分よりも内側に位置するように配置されている、態様1に記載の吸収性シート。
【0018】
本態様の吸収性シートは、前記載置部に載置されたときに、吸収体の平面方向における外縁が、前記平面方向において、前記内側基部に対応する部分よりも内側に位置するように配置されている。したがって、前記吸収性シートにおいて、前記内側基部に対応する部分乃至当該部分よりも外側に位置する部分、すなわち、前記防漏壁部に対応する部分は、前記吸収体が存在せず、前記吸収体が存在する部分と比べて前記吸収性シートの厚さが薄くなり、前記吸収性シートは、前記防漏壁部に対応する部分において前記防漏壁部に沿って配置され易くなる。その結果、動物が前記動物用トイレで複数回排尿し、尿が前記吸収性シートの表面シート上を伝い漏れしても、当該伝い漏れした尿が、前記吸収性シートにおける前記防漏壁部に対応する部分に堰き止められ、前記吸収性シート外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0019】
[態様4]
前記動物用トイレは、内周縁部及び外周縁部を有し且つ前記防漏壁部を覆う枠体を備え、
前記枠体は、前記内周縁部が前記内側基部よりも前記平面方向の内側且つ前記外周縁部が前記外側基部よりも前記平面方向の外側に配置されている、態様1〜3のいずれかに記載の吸収性シート。
【0020】
前記動物用トイレは、前記構成を有する枠体を備えるので、前記吸収性シートが前記載置部に載置されると、前記吸収性シートにおける前記防漏壁部に対応する部分が枠体により覆われ、動物と接触し難い。そのため、前記吸収性シートが前記防漏壁部に沿って載置された状態を維持し易く、前記伝い漏れした尿が、前記吸収性シートにおける前記防漏壁部に対応する部分に堰き止められ、前記吸収性シート外に漏れることをより確実に抑制し易い。また、前記動物用トイレは、前記構成を有する枠体を備えるので、動物が、排尿領域となる前記中央部において、前記平面方向における内側、すなわち、前記防漏壁部から離れた位置において排尿し易い。したがって、本態様の吸収性シートは、前記動物用トイレに用いられると、動物が複数回排尿しても、動物から排出された尿が、前記吸収性シートにおける前記防漏壁部に対応する部分に到達し難く、前記吸収性シート外に漏れることを抑制し易い。
【0021】
[態様5]
前記枠体が、前記吸収性シートを直接的又は間接的に押さえる押さえ部材を有する、態様4に記載の吸収性シート。
【0022】
前記枠体が、上記構成を有する押さえ部材を有するので、本態様の吸収性シートは、前記動物用トイレに用いられると、吸収性シートが所望の位置からずれることを抑制し易く、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0023】
[態様6]
前記防漏壁部における、前記内側基部と前記頂部との間の面が、前記平面方向において、外側に傾斜している、態様1〜5のいずれかに記載の吸収性シート。
【0024】
前記防漏壁部が上記構成を有するので、本態様の吸収性シートは、前記動物用トイレに用いられると、当該吸収性シートを容易に載置部に載置する際に位置決めし易く、使用後においても防漏壁部に引っ掛からずに前記載置部から取り外し易いので、当該動物の飼育者による前記動物用トイレを清掃する手間をより確実に軽減し易い。
【0025】
[態様7]
前記吸収性シートが、平面視にて矩形形状を有し、
前記載置部が、前記吸収性シートの四隅に対応する部分において、それぞれ前記防漏壁部が配置されていない防漏壁部非配置部を有し、
前記吸収性シートの前記四隅が、前記平面方向において、前記防漏壁部非配置部の外側に延在している、態様1〜6のいずれかに記載の吸収性シート。
【0026】
本態様の吸収性シートは、その四隅が上記構成を有する漏壁部非配置部の外側に延在しているので、平面形状を有する吸収性シートが立体形状を有する載置部に配置されても、吸収性シートの四隅におけるだぶつきが抑制し易く、吸収性シートの前記載置部からの離間や位置ずれを抑制し易い。その結果、本態様の吸収性シートは、前記動物用トイレに用いられると、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0027】
[態様8]
前記動物用トイレが、前記厚さ方向において、前記吸収性シート上に載置される通液フィルタを備え、
前記通液フィルタの載置面の前記厚さ方向における投影面積が、前記頂部により区画される部分の前記厚さ方向における投影面積の99〜80%である、態様1〜7のいずれかに記載の吸収性シート。
【0028】
前記動物用トイレは、前記構成を有する通液フィルタを備えるので、動物から排出された尿の通液性を確保しつつ、通液フィルタの自重乃至中央部から当該通液フィルタが平面方向に移動することが規制され易いことにより、当該通液フィルタの下方に存在する吸収性シートが所望の位置からずれることを抑制し易い。その結果、本態様の吸収性シートは、前記動物用トイレに用いられると、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0029】
[態様9]
前記動物用トイレが、前記延出部において、前記吸収性シートを包囲するように設置される柵部をさらに備える、
態様1〜8のいずれかに記載の吸収性シート。
【0030】
前記動物用トイレが、上記構成を有するので、本態様の吸収性シートが前記動物用トイレに用いられると、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外、ひいては前記延出部に漏れることをより確実に抑制し易い。その結果、前記延出部や当該延出部に設置される柵部が汚染され難くなるので、当該動物の飼育者による前記動物用トイレを清掃する手間をより確実に軽減し易い。
【0031】
[態様10]
厚さ方向及び前記厚さ方向と垂直に交わる平面方向を有する動物用トイレであって、
前記動物用トイレは、吸収性シートを載置するための載置部を備え、
前記載置部は、前記平面方向において、前記吸収性シートが載置されて動物の排尿領域となる中央部と、前記中央部を包囲するように起立して設けられた防漏壁部と、前記防漏壁部の外側に延在する延出部とを有し、
前記防漏壁部は、前記中央部の高さよりも高い頂部と、前記防漏壁部の起立の基点となる内側基部及び外側基部とを有し、
前記吸収性シートは、前記載置部に載置されたときに、前記防漏壁部と前記延出部の少なくとも一部とを覆うように構成されている、前記動物用トイレ。
【0032】
本態様の動物用トイレは、上記構成を有する吸収性シートを具備するので、動物が複数回排尿しても、当該動物の尿が吸収性シート外に漏れることを抑制し易い。
【0033】
[第1実施形態]
以下、本開示の第1実施形態に係る動物用トイレに用いられる吸収性シート及び当該動物用トイレの構成例について説明する。ただし、本開示は本実施形態に限定されるものでは無く、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜変更等が可能である。
【0034】
なお、本開示における「動物」とは、犬をはじめ、猫、兎、フェレット、猿等、一般に室内等において放し飼いが可能な動物のことであるが、本開示に係る吸収性シート乃至動物用トイレを使用可能である限り、その種類及び大きさは何ら限定されるものではない。ただし、本開示に係る動物用トイレは、トイレのしつけが必要な愛玩用室内小型犬に対して特に好適に用いることができる。
また、本明細書において、内側及び外側とは、それぞれ、動物用トイレにおける後述する中央部を基準として、当該中央部の中心に向かう位置及び遠ざかる位置に存在することをいう。
【0035】
図1は、本開示の第1実施形態に係る動物用トイレ3に用いられる吸収性シート1及び当該動物用トイレ3の構成例を示す平面図である。図2は、図1の動物用トイレ3の構成を示す分解斜視図である。図3は、図1の動物用トイレ3のIII−IIIに沿う端面図である。
図1に示すように、本実施形態に係る動物用トイレ3は、互いに直交する縦方向Lと横方向Wと厚さ方向Tとを有し、横方向Wの中心を通り縦方向Lに延びる中心軸線CLと、縦方向Lの中心を通り横方向Wに延びる中心軸線CWとを有する。
中心軸線CLに向かう方向及び遠ざかる方向を、それぞれ横方向Wの内側の方向及び外側の方向とする。中心軸線CWに向かう方向及び遠ざかる方向を、それぞれ縦方向Lの内側の方向及び外側の方向とする。また、縦方向Lと横方向Wとを含む平面に平行な方向を平面方向ともいう。ここでは、縦方向Lの一方を前方又は前側、他方を後方又は後側ともいい、横方向Wの一方を左方又は左側、他方を右方又は右側ともいい、厚さ方向Tの一方を上方又は上側、他方を下方又は下側ともいう。平面視とは、厚さ方向Tに上方から見ることをいう。そして、上記各定義は、動物用トイレ3に載置された吸収性シート1の各構成や、動物用トイレ3の各構成に共通に用いるものとする。
【0036】
本実施形態に係る吸収性シート1は、動物の排泄物(尿等、液状の排泄物)を吸収するために、動物用トイレ3の後述する土台部材5に設けられた載置部7に載置されるものである。動物用トイレ3は、少なくとも載置部7を備え、本実施形態では、更に、液透過性部材9、と、保持部材11とを備える。
本実施形態において、吸収性シート1ないし動物用トイレ3は、吸収性シート1が土台部材5に設けられた載置部7上に載置され、液透過性部材9が吸収性シート1上に載置され、保持部材11が液透過性部材9の周縁部を保持しつつ、土台部材5上に載置された状態で用いられる。
なお、動物用トイレ(土台部材)の平面視における大きさについては、その使用対象である動物の大きさに応じて適宜変更可能であり、特に制限はないが、例えば30cm×30cm〜100cm×100cmの大きさが挙げられる。なお、本明細書において所定の面積を有する対象物の寸法に言及する場合には、(縦方向の寸法の長さ)×(横方向の寸法の長さ)と表すこととする。
【0037】
[土台部材]
本実施形態において、土台部材5は、吸収性シート1、液透過性部材9及び保持部材11が載置される部材であり、例えば室内の床面や棚や室外の地面などに載置される。土台部材5は、平面方向に拡がる略正方形の薄板形状を有する。土台部材5は、一体に形成された載置部7と、外壁部13とを備える。別の実施形態では、載置部7と外壁部13とは別体に形成され、それぞれを接着等してもよい。
【0038】
[載置部]
載置部7は、平面視で土台部材5の略中央に位置しており、略正方形の形状を有する。載置部7は、吸収性シート1や液透過性部材9や保持部材11や後述する柵部63等が載置される部分である。載置部の平面視における大きさについては、特に制限はないが、例えば28cm×28cm〜95cm×95cmの大きさが挙げられる。
【0039】
載置部7は、中央部17と、延出部19と、防漏壁部21とを含んでいる。
中央部17は、平面視で載置部7の略中央であるが、縦方向Lの一方側(例えば後方側)及び横方向Wの一方側(例えば右方側)に若干ずれた箇所に位置しており、略正方形で平坦な形状を有する。中央部17には吸収性シート1の少なくとも後述する吸収体31が配置される。それにより、中央部17は、動物の排泄物が排泄される領域(排尿領域)となる。中央部の平面視における大きさについては、特に制限はないが、例えば20cm×20cm〜60cm×60cmの大きさが挙げられる。
【0040】
延出部19は、平面視で載置部7の周縁部に位置し、中央部17の周りを囲み、平坦な形状を有する。延出部19は、保持部材11が載置される領域であり、中央部17の厚さ方向Tの高さと延出部19の厚さ方向Tの高さとは同じである。
【0041】
防漏壁部21は、平面視で中央部17と延出部19との間において中央部17の周りを囲み、中央部17及び延出部19の表面から厚さ方向Tの上方に略垂直に起立した壁状の形状を有し、平面視で略正方形の形状を有するように配置されている。したがって、延出部19は、載置部7において防漏壁部21の外側(外壁部13側)に延在する部分ということができる。防漏壁部21は、中央部17上の吸収性シート1に排泄された排泄物が延出部19へ漏えいすることを抑制する。
【0042】
また、防漏壁部21は、中央部17によりも厚さ方向Tの上方にある、すなわち高い位置にある頂部21bと、防漏壁部21の起立の基点となる中央部17側の内側基部21a及び延出部19側の外側基部21cとを有する。
【0043】
防漏壁部の高さ(すなわち、動物用トイレの載置面から頂部までの厚さ方向の距離)は、防漏壁部による、中央部に排泄された排泄物が延出部へ漏えいすることを抑制する機能を発揮しつつ、動物が動物用トイレに進入する際の心理的抵抗感や恐怖感を抑制する観点から、10〜100mm程度であることが好ましい。
【0044】
本実施形態において、防漏壁部21は、内側基部21a及び外側基部21cから略垂直に起立しているが、別の実施形態では、防漏壁部21は、内側基部21aと頂部21bとの間の面が、外側基部21c側に傾斜するように起立してもよく、その場合には、吸収性シート1を載置部7に載置するとき、適切な位置に容易に位置決めし易くなる。そのとき、中央部17と防漏壁部21との境界は内側基部21aであり、延出部19と防漏壁部21との境界が外側基部21cである。外側基部21cは、堤部25と防漏壁部21との境界でもある。
【0045】
更に、防漏壁部21は、中央部17に略正方形の吸収性シート1が配置されたとき、吸収性シート1の四隅に対応する部分、すなわち防漏壁部21の四隅に、防漏壁部21の配置されていない箇所、すなわち防漏壁部非配置部23を有する。それにより、吸収性シート1の四隅にだぶつきを生じさせずに吸収性シート1を中央部17に配置できる。別の実施形態では、防漏壁部21は、防漏壁部非配置部23を有さず、したがって連続的な略四角形の環状の形状を有してもよい。防漏壁部がこのような連続的な略四角形の環状の形状を有していると、中央部17上の吸収性シート1に排泄された排泄物を延出部19への漏えいをより抑制できる。
【0046】
延出部19は、防漏壁部21と接する側に、防漏壁部21の周囲を囲むように堤状に形成された堤部25を含む。堤部25の厚さ方向Tの高さは、中央部17及び延出部19の他の部分の厚さ方向Tの高さよりも高く、すなわち延出部19の他の部分から厚さ方向Tの上方に盛り上がっている。ただし、堤部25の厚さ方向Tの高さは、防漏壁部21の厚さ方向Tの高さよりも低い。堤部25は、中央部17に排泄された排泄物が防漏壁部非配置部23から延出部19へ漏れることを抑制する。別の実施形態では、延出部19は、堤部25を含まなくてもよい。
【0047】
外壁部13は、平面視で載置部7の周りを囲むように、載置部7の外縁から厚さ方向Tの上方に、平面方向に対して略垂直に起立して設けられている。外壁部13は、動物用トイレ3の輪郭を形成する部分である。別の実施形態では、外壁部13は、載置部7の外縁から厚さ方向Tの上方に、平面方向に対して傾いた状態で起立して設けられてもよい。動物用トイレ3が後述する柵部63をさらに備える場合には、外壁部13は、載置される後述する柵部63が動物用トイレ3からはみ出さないように外側への動きを遮る。
【0048】
[吸収性シート]
吸収性シート1は、表面シート27と、裏面シート29と、吸収体(吸収部)31と、を備える。表面シート27は、液透過性のシートであり、例えば不織布や多孔フィルムである。
裏面シート29は、液不透過性のシートであり、例えばフィルムである。
吸収体31は、表面シート27と裏面シート29との間に配置された吸液性を有する部材である。本開示における吸収体は、例えばパルプや吸水性ポリマーやこれらの組み合わせからなるものが挙げられ、パルプと吸水性ポリマーの両方を含むことが好ましい。なお、別の実施形態においては、吸収体31と表面シート27との間に他のシート、例えば着色、抗菌又は拡散用のシートを含んでもよく、吸収体31が吸収コアとコアラップから構成されてもよい。
【0049】
動物が排泄した排泄物(尿)は、表面シート27を通して吸収体31に吸収、保持される。表面シート27及び裏面シート29は、平面視で、互いにほぼ同一の略正方形を有する。吸収体31は、平面視で、略正方形の表面シート27及び裏面シート29に対応して、それらよりも小さな略正方形を有し、表面シート27及び裏面シート29の中央の部分に配置されている。表面シート27と裏面シート29とは、吸収体31が存在しない外周縁の部分において相互に重ね合わされ、接合されている。それにより、吸収性シート1の外周縁の部分には、表面シート27及び裏面シート29からなるフラップ部33が形成されている。
【0050】
本実施形態において、吸収性シート1、吸収体31、中央部17の形状は、それぞれ略正方形であり、吸収体31及び中央部17の大きさは同程度であり、フラップ部33の外縁は延出部19まで延在している。その場合、吸収体については例えば20cm×20cm〜60cm×60cmが挙げられ、吸収体を環状に囲むフラップ部の幅については例えば3cm〜10cmが挙げられる。フラップ部の幅と吸収体の一辺の長さとの比は、例えば約0.15〜0.2程度が挙げられる。
また、フラップ部を含む吸収性シート全体については、例えば26cm×26cm〜80cm×80cmの大きさが挙げられる。
【0051】
[液透過性部材]
液透過性部材9は、動物の排泄物を吸収性シート1へ通過させつつ、動物が吸収性シート1をいたずらすることや、動物の足裏が吸収性シート1表面の排泄物で濡れたりすること等を抑制する部材である。液透過性部材9は、平面視で中央部17及び防漏壁部21を覆うように形成され、略正方形の形状を有する。液透過性部材9は、動物用トイレ3の使用時には、吸収性シート1の上面であって少なくとも厚さ方向Tにおいて吸収体31と重なる部分に載置されて少なくとも吸収体31を覆う。ただし、対象物を「覆う」とは、厚さ方向Tの上方から対象物の表面の一面に広がり、その対象物を外界から遮られた状態にすることをいう(以下、同様である)。別の実施形態では、液透過性部材9は少なくとも少なくとも厚さ方向Tにおいて中央部17と重なる部分を覆えばよく、少なくとも厚さ方向Tにおいて中央部17から延出部19の少なくとも一部までと重なる部分を覆ってもよい。
【0052】
液透過性部材9は、吸収性シート1の膨張に伴う、吸収性シート1における上面の厚さ方向Tの上方への移動に応じて、厚さ方向Tの上方に移動可能に構成されている。液透過性部材9は、厚さ方向Tの上側のメッシュ部材35と、下側の通液フィルタ37と、を含んでいる。
【0053】
通液フィルタ37は、平面視で中央部17、すなわち載置部7に載置された吸収性シート1における主に中央部17上の吸収体31を覆うように形成され、中央部17よりも一回り小さい略正方形の形状を有する。
なお、当該「一回り小さい」とは、通液フィルタの載置面の厚さ方向における投影面積が、防漏壁部の頂部により区画される部分の厚さ方向における投影面積の99〜80%であることを意味する。ここで、頂部により区画される部分とは、頂部が平面視において所定の幅を有する場合にあっては、頂部において平面方向の最も内側の部分により区画される部分であり、また、当該頂部が非連続に存在する場合にあっては、頂部及び隣り合う頂部同士を結ぶ仮想線により区画される部分をいうものとする。
【0054】
通液フィルタ37は、メッシュ部材35を介して上面側から流入する排泄物を下面側の吸収性シート1の吸収体31へ向けて流通させると共に、排泄物の吸収や消臭が可能である。通液フィルタ37は、厚さ方向Tに貫通する多数の孔(又は隙間、開口部など)を備えるコルゲート構造を有するフィルタである。通液フィルタの平面視での開口率としては、例えば50〜90%が挙げられる。なお、本明細書において、対象物の平面視での開口率は、対象物の表面を30mm×30mmのサンプルとして切り出し、当該サンプル表面の開口部分の面積を算出し、当該サンプル面積で割って得られた値の百分率として得られる。吸収性シート1が排泄物を多量に吸収して吸収速度が低下したり、リウェットしたりして、吸収性シート1の上面に排泄物が一時的に残ったとしても、排泄物が通液フィルタ37を超えてメッシュ部材35に到達することを抑制でき、排泄物がメッシュ部材35に溜まる等により臭気が生じることを抑制できる。通液フィルタの平面視における大きさについては、特に制限はないが、例えば19cm×19cm〜58cm×58cmの大きさが挙げられる。別の実施形態では、通液フィルタ37は、厚さ方向Tに貫通する多数の孔(又は隙間、開口部など)を有する、コルゲート構造以外の構造を有してもよい。
【0055】
本実施形態では、好ましい態様として、動物用トイレ3の液透過性部材9は、吸収性シート1の側に位置する通液フィルタ37を含んでいる。そのため、そのような動物用トイレ3では、吸収性シート1が排泄物を多量に吸収して吸収速度が低下したり、リウェットしたりして、吸収性シート1の上面に排泄物が一時的に残ったとしても、排泄物が通液フィルタ37を超えて液透過性部材9(メッシュ部材35)の上面に到達することを抑制でき、排泄物が液透過性部材9に溜まる等により臭気が生じることを抑制できる。
【0056】
メッシュ部材35は、平面視で中央部17及び防漏壁部21、すなわち通液フィルタ37及び通液フィルタ37の外側に延在する吸収性シート1の外周縁の部分の一部、を覆うように形成され、防漏壁部21よりも一回り大きい略正方形の形状を有する。メッシュ部材35は、動物が排泄した排泄物を溜めることなく、厚さ方向Tの下方の通液フィルタ37へ流通させる。メッシュ部材の平面視における大きさについては、特に制限はないが、例えば22cm×22cm〜66cm×66cmの大きさが挙げられる。メッシュ部材35は、一体に形成されたメッシュ部39と、枠部41とを含んでいる。別の実施形態では、メッシュ部39と枠部41とは別体に形成され、接着等で一体に形成されてもよい。
【0057】
メッシュ部39は、平面方向に拡がる略正方形の薄板形状を有する。メッシュ部39は、上面に排泄物が溜まらないように液透過性を有する。具体的には、メッシュ部39は、厚さ方向Tに貫通する複数の開口部(又は隙間、孔など)を備えるハニカム構造を有する。開口率としては、例えば50〜90%が挙げられる。別の実施形態では、メッシュ部39は、厚さ方向Tに貫通する複数の開口部(又は隙間、孔など)を有する、ハニカム構造以外の構造を有してもよい。
【0058】
枠部41は、メッシュ部材35におけるメッシュ部39以外の部分であって、平面方向に拡がる、略平坦な枠状の部分である。枠部41は、平面方向における枠の内側にメッシュ部39を保持している。枠部41は、略正方形のメッシュ部39における縦方向L及び横方向Wに延びる各辺41−1、41−2、41−3、41−4に対応する、縦方向L及び横方向Wに延びる各辺の部分のそれぞれの縦方向L及び横方向Wの略中央に、移動制限部43が設けられている。移動制限部43は、平面視で円形の開口部であり、当該開口部の大きさの範囲内にある別体の凸部などを挿入可能である。なお、別の実施形態では、移動制限部43は設けられていなくてもよい。
【0059】
[保持部材]
保持部材11は、液透過性部材9をその周縁部で保持する枠体47と、平面方向において枠体47に囲まれる開口部45とを有する。保持部材11の枠体47は、平面視で、液透過性部材9の周縁部及び載置部7の中央部17の周縁部を覆うように形成され、液透過性部材9よりも一回り大きい略正方形の枠状の形状を有する。開口部45は、動物が排泄物を排泄する領域、すなわち吸収性シート1の吸収体31と厚さ方向Tにおいて重なる領域に対応している。言い換えると、開口部45は、平面視で中央部17、通液フィルタ37及びメッシュ部39と概ね重なる位置に設けられている。保持部材の平面視における大きさについては、特に制限はないが、例えば27cm×27cm〜90cm×90cmの大きさが挙げられる。
【0060】
枠体47は、平面方向の内側に開口部45を有する枠状の形状を有し、枠の内側(開口部45側)に向かうに連れて、厚さ方向Tの高さが低くなるように傾斜している。また、枠体47は、内周縁部49と外周縁部51とを備える。
開口部45は、平面視で保持部材11の略中央であるが、縦方向Lの一方側(例えば後側)及び横方向Wの一方側(例えば右側)に若干ずれた箇所に位置しており、略正方形の形状を有する。そのため、図2における枠体47の各辺の部分、すなわち枠体47における横方向Wの右辺部分47−1及び左辺部分47−3、縦方向Lの後辺部分47−2及び前辺部分47−4において、幅の狭い右辺部分47−1及び後辺部分47−2と、幅の広い左辺部分47−3及び前辺部分47−4とが存在することになる。ただし、右辺部分47−1及び後辺部分47−2と、左辺部分47−3及び前辺部分47−4とは、それらの幅が相違する以外は、いずれも構造が同じである。別の実施形態では、開口部45は、平面視で保持部材11の中央であって、縦方向L及び横方向Wにずれていない箇所に位置してもよく、すなわち右辺部分47−1、左辺部分47−3、後辺部分47−2及び前辺部分47−4とは、幅が同じでも良い。
【0061】
また、枠体47は、外周縁部51から厚さ方向Tに略垂直に下方に延びる側面部53において、厚さ方向Tの下方に開口部55を有している。かかる構成により、載置部7に載置された吸収性シート1の角部を開口部55から指で引っ張ることにより、吸収性シート1の位置の調整が可能である。
【0062】
図5は、図1の動物用トイレの保持部材を裏側から見た斜視図である。保持部材11は、枠体47の裏側、すなわち厚さ方向Tの下側に、枠体47の側面部53側の端縁から開口部55側の端縁に亘って延設された複数の第1のリブ57及び複数の第2のリブ59を更に備える。
【0063】
枠体47の各辺の部分(右辺部分47−1、後辺部分47−2、左辺部分47−3及び前辺部分47−4の各々)の両端部に一つずつ第1のリブ57が設けられ、両端部の第1のリブ57の間に二つの第2のリブ59が設けられている。別の実施形態では、枠体47の各辺の部分の一箇所又は三箇所以上に第1のリブ57が設けられてもよいし、又は第1のリブ57が設けられなくてもよい。更に別の実施形態では、枠体47の各辺の部分の一箇所又は三箇所以上に第2のリブ59が設けられてもよいし、又は第2のリブ59が設けられなくてもよい。なお、保持部材11では、右辺部分47−1及び後辺部分47−2と左辺部分47−3及び前辺部分47−4とは、それらの幅の相違以外はいずれも構造が同じであるから、各辺の部分における第1のリブ57及び第2のリブ59も、各辺の部分の幅に対応する寸法の相違以外はいずれも構造は同じである。
【0064】
第1のリブ57及び第2のリブ59は、いずれも枠体47における側面部53側の端から反対側の端まで、枠体47を厚さ方向Tの下側から保持するように延設されている。第1のリブ57及び第2のリブ59は、いずれも枠体47及び側面部53と一体に形成されている。別の実施形態では、第1のリブ57及び第2のリブ59は、枠体47及び/又は側面部53とは別体に形成され、それぞれ接着等されていてもよい。
【0065】
第2のリブ59は、厚さ方向Tの下方へ凸状に突出する突出部59aが形成されており、メッシュ部材35の枠部41の移動制限部43の開口部に挿入されるように形成されている。
【0066】
以上、本実施形態における、土台部材5の各部、吸収性シート1の各部、液透過性部材9の各部及び保持部材11の各部の構成を説明したが、それぞれは、略正方形の平面形状を有し、よって互いに同じ平面形状(相似形を含む)を有する。別の実施形態では、土台部材5の各部、吸収性シート1の各部、液透過性部材9の各部及び保持部材11の各部は、円形、楕円形、多角形又はこれらの組み合わせの平面形状を有してもよいし、互いに同じ平面形状(相似形を含む)を有さなくてもよい。ただし、中央部17、防漏壁部21、吸収性シート1及び液透過性部材9は、順次積層されて、互いに覆い覆われる関係にあるので、互いに概ね同じ平面形状(相似形を含む)を有することが好ましい。
【0067】
土台部材5、液透過性部材9及び保持部材11の形成に用いられる材料は、特に制限はなく、樹脂材料、あるいは、金属でもよい。通液フィルタ37については、上記の他にパルプが挙げられる。また、土台部材5、液透過性部材9、保持部材11の形成方法は、特に制限はないが、例えば、材料が樹脂材料である場合には、圧縮成形、射出成形及びブロー成形が挙げられる。材料が樹脂材料以外の材料を含む場合には、資材から部材を切り出して、部材同士を接着剤等で接着する方法や溶接等により接合する方法が挙げられる。
【0068】
また、本実施形態では、動物用トイレ3は、土台部材5、液透過性部材9、保持部材11を備えているが、別の実施形態では、動物用トイレ3は、土台部材5の内の載置部7を備えていればよく、液透過性部材9及び保持部材11は備えなくてもよい。
【0069】
[吸収性シート等の配置態様]
【0070】
次に、土台部材5、吸収性シート1、液透過性部材9及び保持部材11を積層した状態、すなわち吸収性シート1が配置された図1の状態について説明する。ただし、動物用トイレ3において、保持部材11の各辺の部分に対応する、土台部材5、液透過性部材9及び保持部材11の部分を、動物用トイレ3の各辺の部分とする。そして、動物用トイレ3の各辺の部分は、保持部材11の各辺の部分の幅が相違すること、及びそれら各辺の部分に対応する延出部19の幅が相違すること以外は、いずれも構造が同じである。したがって、以下では、動物用トイレ3の各辺の部分のうち、保持部材11の幅の狭い右辺部分47−1に対応する部分について、その積層状態を説明する。図3は、図1の動物用トイレのIII−IIIに沿う端面図である。
【0071】
土台部材5の載置部7の上面には吸収性シート1が載置される。具体的には、吸収性シート1が中央部17と、防漏壁部21と、延出部19の少なくとも一部とを覆うように、載置部7の上面に吸収性シート1が載置される。この場合、吸収性シート1は、吸収体31又はフラップ部33が防漏壁部21の内側基部21a及び頂部21bを含む表面に沿い、更にフラップ部33が防漏壁部21の外側基部21cを含む表面に沿い、外側基部21cを超えて堤部25の表面に延在するように載置される。フラップ部33の外側の端部は、堤部25の外側の延出部19まで延在している。
【0072】
本実施形態において、吸収性シート1の吸収体31は、吸収性シート1が載置部7に載置されたときに、厚さ方向Tにおいて、中央部17と重なる位置に配置され且つ吸収体31の平面方向における外縁31aが、平面方向において、頂部21bに対応する部分と内側基部21aに対応する部分との間に位置するように配置されている。つまり、吸収体31の平面方向における外縁31aは、防漏壁部21の頂部21bと内側基部21aとの間の面上に存在する。
なお、別の実施形態においては、後述の第2実施形態で説明するように、吸収体31の平面方向における外縁31aが内側基部21aに対応する部分よりも内側に存在していてもよい。さらに別の実施形態においては、吸収性シート1がフラップ部33に相当する部分を有しないように、その外側の端部まで吸収体31が存在するように構成し、吸収体の平面方向における外縁31aが延出部19まで延在しているように構成してもよい。
【0073】
なお、堤部25は、横方向Wにおいて側面部よりも所定の幅だけ外側に延在している。別の実施形態では、吸収性シート1は、フラップ部33の外側の端部が中央部17内部と防漏壁部21の外側基部21cとの間の範囲に存在してもよい。更に別の実施形態では、吸収性シート1は、吸収体31又はフラップ部33が防漏壁部21の内側基部21a、頂部21b及び外側基部21cのいずれかの表面に沿わずに、離れていてもよい。
【0074】
また、本実施形態において、吸収性シート1におけるフラップ部33の四隅が、平面方向において、防漏壁部非配置部23の外側に延在している。
【0075】
吸収性シート1の上面には液透過性部材9が載置される。具体的には、液透過性部材9の通液フィルタ37が吸収性シート1の上面に載置される。このとき、通液フィルタ37は、平面視で防漏壁部21の内側に位置するので、吸収性シート1の上面に直接接触できる。更に、通液フィルタ37の上面にはメッシュ部材35が載置される。具体的には、メッシュ部材35のメッシュ部39は、平面視で、中央部17の周縁部分を除く部分を覆い、メッシュ部材35の枠部41は、中央部17の周縁部分、防漏壁部21及び延出部19の堤部25(一部)を覆う。ここで、通液フィルタ37及び吸収性シート1を積層したとき、中央部17を基準とした厚さ方向Tの高さとしては、通液フィルタ37の上面の高さが、防漏壁部21の頂部21bの高さ以上となる。
【0076】
通液フィルタ37は、平面視で防漏壁部21の内側に位置する。また、メッシュ部材35は、平面視で中央部17、防漏壁部21及び延出部19の堤部25を覆う。
【0077】
土台部材5の延出部19の上面には、液透過性部材9の周縁部の上方を覆う保持部材11が載置される。そのとき、枠体47は、内周縁部49が防漏壁部21の内側基部21aよりも平面方向の内側且つ外周縁部51が防漏壁部21の外側基部21cよりも平面方向の外側に配置される。枠体47の第2のリブ59では、下面が延出部19に接し、内側(開口部45側)の面がメッシュ部材35の側面部と対向する。
【0078】
吸収性シート1のフラップ部33の外側の端部は、堤部25と第1のリブ57、第2のリブ59との間に挿入され、挟持される。したがって、枠体47の第1のリブ57、第2のリブ59は、吸収性シート1を直接的に押さえる押さえ部材とし機能する。また、第2のリブ59の突出部59aは、メッシュ部及び通液フィルタ37を介して吸収性シート1を間接的に押さえる押さえ部材として機能する。
【0079】
次に、吸収性シート1及び動物用トイレ3の作用について、従来の吸収性シート及び動物用トイレと比較しつつ説明する。
図4は、図3の要部拡大部分に対応する吸収性シート1における、尿Uの流れを示す模式図である。図8は、従来の動物用トイレ3’の要部拡大部分に対応する吸収性シート1’における、尿U’の流れを示す模式図である。
【0080】
図8に示す従来の動物用トイレ3’は、本実施形態の保持部材11に対応する部材と係合するための突起61を備えるが、当該トイレ3’は、動物の尿U’が吸収性シート1外に漏れることを抑制することを意図していないので、特に動物が複数回排尿するような場合には、当該動物の尿が吸収性シート1外に漏れる虞があった。より具体的には、動物が動物用トイレ3’で複数回排尿し、尿U’が前記吸収性シート内に引き込まれにくくなることにより、吸収性シート1’内に引き込まれる前の尿U’が、吸収性シート1’の表面シート27’上を流れて吸収性シート1’の外にこぼれてしまうと、すなわち、吸収性シート1’の表面シート27’上を伝い漏れすると(尿U’が矢印A1’のように流れると)、突起61が防漏機能を発揮しにくいので、尿U’がシート1’上を矢印A2’、A3’、A4’のように流れていき、最終的に矢印A5’のようにシート1’外に尿U’が漏れてしまい易い。
【0081】
一方で、本実施形態において、動物用トイレ3は、防漏壁部21を備え、吸収性シート1が、載置部7に載置されたときに、防漏壁部21を覆うように構成されている。したがって吸収性シート1が、動物用トイレ3に用いられると、動物が動物用トイレ3で複数回排尿し、尿Uが前記吸収性シート内に引き込まれにくくなることにより、前記吸収性シート内に引き込まれる前の尿Uが、吸収性シート1の表面シート27上を伝い漏れしても(尿Uが矢印A1のように流れると)、当該伝い漏れした尿Uが、前記吸収性シートにおける防漏壁部に対応する部分に堰き止められ、前記吸収性シート1外に漏れることを抑制し易い(尿Uは、矢印A2のようには流れにくい)。
また、仮に伝い漏れした尿Uを、吸収性シート1における防漏壁部21に対応する部分により堰き止めきれなかったとしても(尿Uが矢印A3のように流れてしまっても)、本実施形態の吸収性シート1は、延出部19の少なくとも一部を覆うように構成されているので、延出部19に対応する部分において延在する吸収性シート1の外縁部分により尿Uを該吸収性シート1内に保持し(尿Uが表面シート27を透過し、矢印A4の方に移動しても、吸収性シート1の外縁部分により尿Uを吸収性シート1内に封じ込め易く)、当該吸収性シート1外に尿が漏れること、ひいては動物用トイレ3に尿が漏れ出て当該トイレが汚染されることを抑制し易い。
以上より、吸収性シート1は、動物が複数回排尿しても、動物の尿が吸収性シート1に漏れることを抑制し易い結果、動物用トイレ3を汚染し難く、動物の飼育者に動物用トイレ3を清掃する手間を低減し易い。
【0082】
また、本実施形態において、吸収性シート1の吸収体31は、吸収性シート1が載置部7に載置されたときに、厚さ方向Tにおいて、中央部17と重なる位置に配置され且つ吸収体31の平面方向における外縁31aが、平面方向において、頂部21bに対応する部分と内側基部21aに対応する部分との間に位置するように配置されている。
【0083】
動物が複数回排尿する場合、吸収体に保持される尿が増えて、尿が前記吸収性シート内に引き込まれても(尿Uが矢印A5のように流れても)、尿が吸収体に保持されずに前記吸収性シート内を移動し(尿Uが矢印A6のように流れ)、前記表面シートから滲み出たり前記表面シートと前記裏面シートとの間から滲み出たりしてしまうこと、つまり滲み漏れすることがある。しかし、本実施形態の吸収性シート1は、上記のように載置されるので、尿Uが、吸収性シート1における、防漏壁部21の頂部21bに対応する部分よりも平面方向における外側に位置する部分では滲み漏れしにくく、動物が複数回排尿しても、動物の尿Uが吸収性シート1外に漏れることをより確実に抑制することができる。また、吸収体31の平面方向における外縁31aが、平面方向において、内側基部21aに対応する部分上又は当該部分よりも外側に位置するように載置されるので、動物が複数回排尿しても、表面シート27上において、防漏壁部21と中央部17との境界部分(すなわち、防漏壁部21の内側基部21a)に対応する部分に尿が貯まりにくく、動物の尿が吸収性シート1の表面上で伝い漏れすることを抑制し易いので、動物が複数回排尿しても、動物の尿Uが吸収性シート1外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0084】
また、動物用トイレ3は、上述の構成を有する枠体47を備えるので、吸収性シート1が載置部7に載置されると、吸収性シート1が防漏壁部21に沿って載置された状態を維持し易く、伝い漏れした尿が、吸収性シート1における防漏壁部21に対応する部分に堰き止められ、吸収性シート1外に漏れることをより確実に抑制し易い。また、動物用トイレ3は、動物が、排尿領域となる中央部17において、平面方向における内側、すなわち、防漏壁部21から離れた位置において排尿し易い。したがって、本実施形態の吸収性シート1は、動物用トイレ3に用いられると、動物が複数回排尿しても、動物から排出された尿が、吸収性シート1における防漏壁部21に対応する部分に到達し難く、吸収性シート1外に漏れることを抑制し易い。
【0085】
本実施形態において、枠体47が、上記構成を有する押さえ部材(枠体47の第1のリブ57、第2のリブ59及び第2のリブ59の突出部59a)を有するので、本実施形態の吸収性シート1は、動物用トイレ3に用いられると、吸収性シート1が所望の位置からずれることを抑制し易く、動物が複数回排尿しても、動物の尿Uが吸収性シート1外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0086】
さらに、別の実施形態において、防漏壁部21における、内側基部21aと頂部21bとの間の面が、平面方向において、外側に傾斜している場合、つまり内側基部21aと頂部21bとの間の面が、外側基部21c側に傾斜するように起立する場合にあっては、防漏壁部21がかかる構成を有するので、吸収性シート1が、動物用トイレ3に用いられると、当該吸収性シートを容易に載置部7に載置する際に位置決めし易く、使用後においても防漏壁部21に引っ掛からずに載置部7から取り外し易いので、動物の飼育者による動物用トイレ3を清掃する手間をより確実に軽減し易い。
【0087】
また、本実施形態の吸収性シート1は、その四隅が上記構成を有する防漏壁部非配置部23の外側に延在しているので、平面形状を有する吸収性シート1が立体形状を有する載置部7に配置されても、吸収性シート1の四隅におけるだぶつきが抑制し易く、吸収性シート1の載置部7からの離間や位置ずれを抑制し易い。その結果、吸収性シート1は、動物用トイレ3に用いられると、動物が複数回排尿しても、動物の尿が吸収性シート1外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0088】
また、動物用トイレ3は、上記構成を有する通液フィルタ37を備えるので、動物から排出された尿の通液性を確保しつつ、通液フィルタ37の自重乃至中央部から通液フィルタ37が平面方向に移動することが規制され易いことにより、通液フィルタ37の下方に存在する吸収性シート1が所望の位置からずれることを抑制し易い。その結果、吸収性シート1が、動物用トイレ3に用いられると、動物が複数回排尿しても、動物の尿が吸収性シート1外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0089】
続いて、本開示に係る動物用トイレの第2及び第3実施形態について説明する。なお、それぞれの実施形態においては、上述の第1実施形態の同様の部材については同一の符号を付してその説明を省略し、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
【0090】
[第2実施形態]
本開示に係る動物用トイレの第2実施形態について説明する。
図6は、本開示の第2実施形態に係る吸収性シート1の配置態様を示す図であって、第1実施形態に係る図3に対応する図である。
本実施形態において、第1実施形態と異なる点は、吸収性シート1における吸収体31の平面方向の大きさ及び当該吸収性シート1が動物用トイレ3に配置されたときの吸収体31の外縁31bと防漏壁部21との位置関係である。
【0091】
本実施形態において、吸収体31は、吸収性シート1が載置部7に載置されたときに、厚さ方向Tにおいて、中央部17と重なる位置に配置され且つ吸収体31の平面方向における外縁31bが、平面方向において、防漏壁部21の内側基部21aに対応する部分よりも内側に位置するように配置されている。
【0092】
本実施形態の吸収性シートは、上記のように配置されていることにより、吸収性シート1において、内側基部21aに対応する部分乃至当該部分よりも外側に位置する部分、すなわち、防漏壁部21に対応する部分には、フラップ部33が存在する。つまり、吸収性シート1において、防漏壁部21に対応する部分には、吸収体31が存在せず、吸収体31が存在する部分と比べて吸収性シート1の厚さが薄くなる。そのため、吸収性シートは、防漏壁部21に対応する部分において防漏壁部21に沿って配置され易くなる。その結果、動物が動物用トイレ3で複数回排尿し、尿が吸収性シート1の表面シート上を伝い漏れしても、当該伝い漏れした尿が、吸収性シート1における防漏壁部21に対応する部分に堰き止められ、吸収性シート1外に漏れることをより確実に抑制し易い。
【0093】
ただし、吸収体は、厚さ方向において、中央部と少なくとも60%以上、好ましくは70%以上重なっている。吸収性シートの吸収性を確保する観点からである。
【0094】
[第3実施形態]
続いて、本開示に係る動物用トイレの第3実施形態について説明する。
図7は、本開示に係る吸収性シートが適用可能な本開示の第3実施形態に係る動物用トイレの構成例を示す斜視図である。
【0095】
本実施形態において、動物用トイレ3は、延出部19上において、枠体47の各辺の部分、すなわち枠体47における横方向Wの右辺部分47−1及び左辺部分47−3、縦方向Lの後辺部分47−2及び前辺部分47−4の外周縁部51に沿うように柵部63を備えている。
柵部63は枠体47の各辺47−1、47−2、47−3、47−4のそれぞれに対応する位置に各面63−1、63−2、63−3、63−4を有し、それぞれの面には20mm間隔で棒状の柵が設けられている。なお、本実施形態では柵部63は4面のみからなるが、別の実施形態では、柵部63は、当該4面の他に、天井部分を構成する面をさらに備えていてもよい。
【0096】
本実施形態において、柵部63には、面63−3において、動物が動物用トイレ3内に進入可能な開口部63aを備えている。なお、当該開口部は、動物用トイレの適用対象となる動物の大きさに応じて適宜変更可能であるが、概ね200×200mm〜900×900mmの大きさを有していることが好ましい。また、当該開口部は、柵部における2面以上に設けられていてもよく、また開閉可能に構成されていてもよい。
【0097】
本実施形態において、柵部63は、平面視にて吸収性シート1を包囲するように設置されている。より具体的には、前述の第1実施形態における吸収性シート1を動物用トイレ3に配置後、柵部63は、延出部19上において、外壁部13と枠体47の外周縁部51との間に形成される隙間65に嵌合するように配置される。
【0098】
動物用トイレ3が、上記構成を有することにより、吸収性シート1が動物用トイレ3に用いられると、動物が複数回排尿しても、動物の尿が吸収性シート1外、ひいては延出部19に漏れることをより確実に抑制し易い。その結果、延出部19や延出部19に設置される柵部63が汚染され難くなるので、動物の飼育者による動物用トイレ3を清掃する手間をより確実に軽減し易い。
【0099】
なお、本開示に係る動物用トイレに用いられる吸収性シート及び当該動物用トイレは、上述の実施形態や例示的記載に制限されることなく、本開示の目的、趣旨を逸脱しない範囲内において、適宜組み合わせや変更等が可能である。
また、本開示において、「第1」、「第2」等の序数は、当該序数が付された事項を区別するためのものであり、各事項の順序や優先度、重要度等を意味するものではない。
【符号の説明】
【0100】
1 吸収性シート
3 動物用トイレ
5 土台部材
7 載置部
9 液透過性部材
11 保持部材
17 中央部
19 延出部
21 防漏壁部
21a 内側基部
21b 頂部
21c 外側基部
23 防漏壁部非配置部
27 表面シート
29 裏面シート
31 吸収体
31a 外縁
33 フラップ部
47 枠体
49 内周縁部
51 外周縁部
63 柵部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8