特許第6811378号(P6811378)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6811378
(24)【登録日】2020年12月17日
(45)【発行日】2021年1月13日
(54)【発明の名称】電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/228 20060101AFI20201228BHJP
   H01G 2/10 20060101ALI20201228BHJP
   H01G 4/32 20060101ALI20201228BHJP
   H01G 2/02 20060101ALN20201228BHJP
【FI】
   H01G4/228 Q
   H01G2/10 600
   H01G4/32 540
   H01G2/10 K
   !H01G2/02 101E
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-557690(P2017-557690)
(86)(22)【出願日】2016年11月30日
(86)【国際出願番号】JP2016005025
(87)【国際公開番号】WO2017110050
(87)【国際公開日】20170629
【審査請求日】2019年9月2日
(31)【優先権主張番号】特願2015-253886(P2015-253886)
(32)【優先日】2015年12月25日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106116
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100115554
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 幸一
(72)【発明者】
【氏名】木下 孝彦
(72)【発明者】
【氏名】三浦 寿久
【審査官】 田中 晃洋
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭56−070632(JP,U)
【文献】 実開昭61−182023(JP,U)
【文献】 実開昭62−184724(JP,U)
【文献】 特開昭57−092822(JP,A)
【文献】 特開2006−216756(JP,A)
【文献】 特開2009−105108(JP,A)
【文献】 特開2012−151378(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01G 4/228
H01G 2/10
H01G 4/32
H01G 2/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、前記ケースに収容されたデバイス素子と、前記デバイス素子を埋設するように前記ケースに充填された充填樹脂と、を備えた電子デバイスであって、
前記デバイス素子には前記ケースに固定する固定部が設けられ、前記ケースには、前記固定部の下面と対向する上面を備えた前記固定部を支持する支持部が設けられ、
前記固定部と前記支持部とは、前記固定部の下面の長辺方向における中央部を挟んだ二つの接触部で接触し、前記接触部以外の、前記固定部の下面と、前記支持部の上面と、の間には、前記固定部と、前記支持部と、が接触しない非接触領域が設けられ、前記固定部の下面の少なくとも一部は前記ケースの底面に対して傾斜し、前記非接触領域は前記充填樹脂に埋没していることを特徴とする電子デバイス。
【請求項2】
前記デバイス素子は、端子を含み、前記固定部が前記端子に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項3】
前記デバイス素子は、極性の異なる二つの端子と、前記極性の異なる二つの端子の間に介挿された絶縁部材とを含み、前記固定部は前記絶縁部材に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【請求項4】
前記固定部は、前記絶縁部材の長辺方向の両端部に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項5】
前記絶縁部材は係合部を有し、この係合部が前記二つの端子の被係合部と係合することで前記絶縁部材と前記二つの端子どうしが固定されていることを特徴とする請求項3に記載の電子デバイス。
【請求項6】
前記固定部の下端の、前記ケースの側壁における幅方向の寸法が、前記支持部の上端の、前記ケースの側壁における幅方向の寸法よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は各種電子機器、電気機器、産業機器、自動車の電装等に使用される電子デバイスに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、フィルムコンデンサをはじめとする電子デバイスは、小型化、高性能化、低コスト化のための開発が盛んに行われている。その中でも、自動車の電装等に使用される電子デバイスは、広い温度範囲と、高湿度という、過酷な環境で使用される。このため、温度変化や高い湿度による電子デバイスの性能や機能の劣化を抑えるために、デバイス素子を金属やプラスチックなどのケースに収納し、デバイス素子が埋まるように樹脂を充填した構成の電子デバイスが開発され、改良が重ねられている。
【0003】
従来のフィルムコンデンサについて図を参照しながら説明する。
【0004】
図9(a)、(b)は、コンデンサ素子をケースに収納した従来のフィルムコンデンサの構成を示した斜視図である。図10は、図9(b)に示す円Bで囲まれた部分を、矢印C方向に切断した断面を示す模式図である。
【0005】
図9(a)、(b)に示すように、フィルムコンデンサ121は、金属化フィルムを巻回または積層した複数の巻回体123または積層体に、外部の被装着体との接続用の極性の異なる端子124と端子125とを備えたコンデンサ素子122が、ケース140に収納され、端子124、125の外部の被装着体と接続される部分を除いて、充填樹脂127で埋められた構成となっている。
【0006】
コンデンサ素子121は、図10に示すように、コンデンサ素子122に設けられた固定部128(図9(b)では左端のみ表示)が、ケース140の側壁の上端部に設けられた支持部141に載置されることによって、ケース140内の所望の位置に固定されている。
【0007】
上記のように、コンデンサ素子をケースに収納して樹脂を充填した構成とすることで、過酷な使用環境においても、フィルムコンデンサの性能や機能の劣化を抑えることができる。
【0008】
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−216756号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら上記のような従来のフィルムコンデンサでは、図10に示すように、ケース140の側壁の上端部に設けられた支持部141と、コンデンサ素子122に設けられた固定部128とが、支持部141の上面と、固定部128の下面が、それぞれの面全体で接触するようになっているため、支持部141の上面、或いは固定部128の下面の一部にバリ等の僅かな突起が存在したり、支持部141の上面、或いは固定部128の下面に反りが生じたりした場合、微小な突起であっても突起が存在する箇所、或いは反る方向によっては、支持部141に固定部128を安定して載置することができなくなる。その結果、ケース140内へのコンデンサ素子122の固定強度が低下し、またケース140内におけるコンデンサ素子122や外部の被装着体に接続される端子124、125が所定の位置からずれてしまい、性能の早期の劣化や、外部の被装着体へ取り付けられなくなるなどの課題があった。
【0011】
本発明はこのような従来の課題を解決し、寸法精度と強度に優れた電子デバイスを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の電子デバイスは、ケースと、このケースに収容されたデバイス素子と、このデバイス素子が埋設するようにケースに充填された充填樹脂と、を備えた電子デバイスであって、デバイス素子にはケースに固定する固定部が設けられ、ケースには固定部を支持する支持部が設けられ、この支持部には、固定部の下面と対向する上面を有し、固定部と支持部とは、固定部の下面の長辺方向における中央部を挟んだ二つの接触部で接触し、接触部以外の固定部の下面と、支持部の上面と、の間には、固定部と支持部とが接触しない非接触領域が設けられ、固定部の下面の少なくとも一部はケースの底面に対して傾斜し、非接領域は充填樹脂に埋没している構成とする。
【発明の効果】
【0013】
このような構成とすることで、寸法精度と強度に優れた電子デバイスを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】(a)は、本発明の実施の形態1におけるフィルムコンデンサの外観を示す斜視図、(b)は、本発明の実施の形態1におけるコンデンサ素子とケースの構成を示す斜視図。
図2図1(b)に示す円Bに囲まれたケースの一部を矢印A方向から見た図。
図3図1(b)に示す円Bに囲まれたケースの一部を矢印C方向に切断した断面と、素子の固定部を示す図。
図4図3に示すコンデンサ素子の固定部がケースの支持部に嵌合した状態の断面を矢印D方向から見た図。
図5】本発明の実施の形態2におけるケースの一部を切断した断面と、コンデンサ素子の固定部を示す図。
図6図5に示すコンデンサ素子の固定部がケースの支持部に嵌合した状態の断面を矢印D方向から見た図。
図7】本発明の実施の形態3におけるコンデンサ素子の固定部がケースの支持部に嵌合した状態の断面を示す図。
図8】本発明の実施の形態4におけるコンデンサ素子の固定部がケースの支持部に嵌合した状態の断面を示す図。
図9】(a)は、従来のフィルムコンデンサの外観を示す斜視図、(b)は、従来のコンデンサ素子とケースの構成を示す斜視図。
図10】従来のフィルムコンデンサにおけるコンデンサ素子の固定部がケースの支持部に嵌合した状態の断面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図を用いて本発明の実施の形態について説明するが、本発明は実施の形態に限定されるものではない。
【0016】
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1における電子デバイスであるフィルムコンデンサ1の外観を示す斜視図、図1(b)は、本発明の実施の形態1におけるコンデンサ素子2とケース20の構成を示す斜視図である。図2は、図1(b)に示す円Bに囲まれたケース20の一部を矢印A方向から見た図である。図3は、図1(b)に示す円Bに囲まれたケース20の一部を矢印C方向に切断した断面と、コンデンサ素子2の固定部8を示す図(金属化フィルムを巻回した巻回体3は省略している)である。図4は、図3に示すコンデンサ素子2の固定部が、ケース20の支持部21に嵌合した状態の断面を矢印D方向から見た図である。
【0017】
図1(a)、(b)に示すように、電子デバイスであるフィルムコンデンサ1は、金属化フィルムを巻回または積層した複数の巻回体3または積層体に、外部の被装着体と電気的に接続するための、銅などの金属よりなる極性の異なる端子4と端子5と、端子4と端子5との間に介挿された絶縁性の樹脂等よりなる絶縁部材6と、を備えたコンデンサ素子2を、金属或いは樹脂よりなるケース20に収納している。さらに、フィルムコンデンサ1のケース20内は、端子4、5の外部の被装着体と接続される部分を除いて、エポキシ樹脂やウレタン樹脂などの充填樹脂7で埋められた構成となっている。コンデンサ素子2は、本願におけるデバイス素子の一例である。
【0018】
コンデンサ素子2は、このコンデンサ素子2に備えられた絶縁部材6の両端部に設けられた固定部8(図1(b)では左端のみ図示)が、ケース20の側壁の上端部に設けられた支持部21に嵌合することによって、ケース20内の所定の位置に配置され、コンデンサ素子2に備えられた端子4、5も所定の位置に配置されている。
【0019】
図2図3に示すように、ケース20に設けられた支持部21は、固定部8の下面10と対向する上面22を有している。
【0020】
図3図4に示すように、固定部8は矢印E方向にある支持部21に嵌合し、固定部8の下面10の一方端側の下面10aと、支持部21の一方端側の上面22aとは、接触部16で接触し、固定部8の下面10の他方端側の下面10bと、支持部21の他方端側の上面22bとは、接触部17で接触している。接触部16と接触部17の二つの接触部は、固定部8の下面の長辺方向(図4における左右方向)における中央部を挟むように位置しており、この二つの接触部16、17に挟まれた領域は、固定部8の下面10cと、支持部21の上面22cとが接触していない非接触領域18となっている。
【0021】
非接触領域18を形成する固定部8の下面10cは、ケース20の底面29に対して傾斜している。
【0022】
固定部8の下面10cに対向する支持部21の上面22は、固定部8の下面10cに平行に設けられている。
【0023】
充填樹脂7は非接触領域18が埋没するようにケース20内に充填されている。
【0024】
上記のように、コンデンサ素子2に備えられた絶縁部材6の固定部8の下面10と、ケース20に設けられた支持部21の上面22とが、二つの接触部16、17で接触した構成となっている。このような構成とすることで、固定部8の下面10或いは支持部21の上面22の一部に突起が存在したり、支持部21の上面22或いは固定部8の下面10に反りが生じたりした場合であっても、これらに影響されることなく支持部21に固定部8を安定して載置することができる。その結果、ケース20内にコンデンサ素子2を強固に固定することができ、コンデンサ素子2や、外部の被装着体に接続される端子4、5を精度良く所定の位置に配置することができる。
【0025】
また、固定部8の一方端側の下面10aと、支持部21の一方端側の上面22aとの接触部16および、固定部8の他方端側の下面10bと、支持部21の他方端側の上面22bとの接触部17の二つの接触部が、固定部8の下面10の長辺方向において、片方に偏らずに、必ず中央部を挟むようにそれぞれが位置した構成となっている。このような構成とすることで、支持部21上に固定部8が安定して載置され、ケース20内へのコンデンサ素子2の固定強度をより強固にすることができる。
【0026】
また、固定部8の下面10と、支持部21の上面22とが接触していない非接触領域18を形成する固定部8の下面10cは、固定部8の下面10a側が、下面10b側よりも上方になるように、ケース20の外側の底面29に対して傾斜した構成となっている。このような構成とすることで、固定部8の下面10cがケース20の底面29に対して傾斜していない場合に比べて、ケース20への充填樹脂7の充填時に、充填樹脂7の液面の上昇と共に非接触領域18に存在する空気が固定部8の下面10cの傾斜に沿って上方へ抜け易くなり、固定部8の下面10c部分に空気溜まりができ難くなる。その結果、非接触領域18への充填樹脂7の充填を満遍なく行うことが可能となり、ケース20内へのコンデンサ素子2の固定強度をより強固にすることができる。
【0027】
なお、固定部8が設けられた絶縁部材6と、端子4、5とを固定する方法としては、図3に示すように、固定部8に凸形状の係合部14を設け、端子4、5に孔または凹形状の被係合部15を設け、被係合部15に係合部14を係合させて固定してもよい。
【0028】
このような構成とすることで、絶縁部材6と端子4、5とが強固に固定されるので、端子4、5の固定強度と、配置位置の精度をさらに向上することができる。
【0029】
また、支持部21の上端部に切り欠き26、27を設けて、固定部8の下端の、ケース20の側壁における幅方向の寸法を、支持部21の上端のケース20の側壁における幅方向の寸法よりも小さくしてもよい、このような構成とすることで、固定部8の支持部21への嵌合が円滑に行えるようになり、嵌合不良による固定強度の低下を防ぐことができる。
【0030】
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2におけるケースの一部を切断した断面と、コンデンサ素子32の固定部38を示す図である。図6は、図5に示すコンデンサ素子32の固定部38がケース50の支持部に嵌合した状態の断面を矢印D方向から見た図である。
【0031】
実施の形態2は、固定部38を端子35の端部に端子35と一体構造で設けること、固定部38の下端付近に切り欠き49を設けること、ケース50の支持部51aの上端部に切り欠きを設けないこと以外は実施の形態1と同じ構成であるので、実施の形態1と同じ部分については一部説明を省略する。
【0032】
図5図6に示すように、固定部38は、コンデンサ素子32に備えられた端子35を延長した端部に設けられている。
【0033】
コンデンサ素子32は、このコンデンサ素子32に備えられた端子35の両端部に設けられた固定部38(図5では左端のみ図示)が、ケース50の側壁の上端部に設けられた支持部51aに嵌合することによって、ケース50内の所定の位置に配置されるとともに、コンデンサ素子32に備えられた端子34、35の外部の被装着体と接続される部分が所定の位置に配置される。
【0034】
ケース50に設けられた支持部51aは、固定部38の下面40と対向する上面52を有している。
【0035】
固定部38は、矢印E方向にある支持部51aに嵌合し、固定部38の下面40の一方端側の下面40aと、支持部51aの一方端側の上面52aとは、接触部46で接触し、固定部38の下面40の他方端側の下面40bと、支持部51aの他方端側の上面52bとは、接触部47で接触している。接触部46と接触部47の二つの接触部は、固定部38の下面40の長辺方向(図6における左右方向)における中央部を挟むように位置しており、この二つの接触部46、47に挟まれた領域は、固定部38の下面40cと、支持部51aの上面52cと、が接触していない非接触領域48となっている。
【0036】
非接触領域48を形成する固定部38の下面40cは、ケース50の外側の底面59に対して、固定部38の下面40a側が、下面40b側よりも上方になるように傾斜している。
【0037】
充填樹脂37は非接触領域48が埋没するようにケース50内に充填されている。
【0038】
上記のような構成とすることで、端子35の一部が、直接ケース50に固定されるので、実施に形態1の効果に加えて、端子34、35の配置位置の精度をさらに向上することができる。
【0039】
また、固定部38の下端部に切り欠き49を設けて、固定部38の下端のケース50の側壁における幅方向の寸法を、支持部51aの上端のケース20の側壁における幅方向の寸法よりも小さくしてもよい。このような構成とすることで、固定部38の支持部51aへの嵌合が円滑に行えるようになるので、嵌合不良による固定強度の低下を防ぐことができる。
【0040】
なお、本実施形態において、端子35の両端部に二つの固定部38をそれぞれ設けるようにしたが、二つの固定部38の内、一つを端子35の端部に、他の一つを端子35とは極性の異なる端子34の端部に設けてもよい。
【0041】
(実施の形態3)
実施の形態3について、構成が実施の形態1と同じ部分については一部説明を省略する。
【0042】
図7は、本発明の実施の形態3におけるコンデンサ素子の固定部68がケースの支持部に嵌合した状態の断面を示す図である。
【0043】
図7に示すように、本実施形態が実施の形態1と異なるのは、ケース80の側壁の上端部に設けられた支持部81aの、非接触領域78を形成する上面82cが、ケース80の外側の底面89に略平行で固定部68の下面70cに対向する上面82dと、この上面82dから略垂直にケース80の上方向に立ち上がる上面82eの二つの面から構成されており、この支持部81aの上面82cに対向する固定部68の下面70cに対して、ケース80の側壁の幅方向(図7における左右方向)において平行ではない構成となっている点である。
【0044】
このような構成とすることで、実施の形態1の構成のように、非接触領域を形成する、支持部21の上面と、固定部8の下面とが平行になっている構成に比較して、非接触領域78に充填される充填樹脂67と、ケース80との接触面積が大きくなり、充填樹脂67と、ケース80との接着強度が大きくなる。その結果、実施の形態1の構成による効果に加えて、コンデンサ素子の固定強度をより強固にできる。
【0045】
なお、本実施形態では、支持部81aの上面82cを、ケース80の外側の底面89に平行な上面82dと、この上面82dから略垂直にケース80の上方に立ち上がる上面82eによって構成している。このような構成とすることで、非接触領域に充填された充填樹脂67が、角度が略90度異なる2つの面と接触するので、コンデンサ素子の固定強度をより強固にできる。
【0046】
(実施の形態4)
実施の形態4について、構成が実施の形態1と同じ部分については一部説明を省略する。
【0047】
図8は、本発明の実施の形態4におけるコンデンサ素子の固定部98がケース110の支持部に嵌合した状態の断面を示す図である。
【0048】
図8に示すように、本実施形態が、実施の形態1と異なるのは、コンデンサ素子に設けられた固定部98の、非接触領域108を形成する下面100cがV字形状となっている点である。
【0049】
このような構成とすることで、実施の形態1のように、固定部8の下面10が一方向に傾斜した構成に比較して、下面100cの傾斜の角度が大きくなり、ケース110への充填樹脂97の充填時に、充填樹脂97の液面の上昇と共に非接触領域108に存在する空気が固定部98の下面100cの傾斜に沿って上方へ抜け易くなり、固定部98の下面100c部分に空気溜まりがよりでき難くなる。その結果、ケース110内へのコンデンサ素子の固定強度をより強固にすることができる。
【0050】
以上のように、本発明によれば、デバイス素子がケース内に強固に固定され、さらに外部の被装着体に接続される端子の配置位置の寸法精度に優れた電子デバイスを得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は各種電子機器、電気機器、産業機器、自動車の電装等に使用される、ケースにデバイス素子が収納された電子デバイスに有用である。
【符号の説明】
【0052】
1 フィルムコンデンサ
2、32 コンデンサ素子
3 巻回体
4、5、34、35 端子
6、36 絶縁部材
7、37、67、97 充填樹脂
8、38、68、98 固定部
10、10a、10b、10c、40、40a、40b、40c、70c、100c 下面
14 係合部
15 被係合部
16、17、46、47、76、77、106、107 接触部
18、48、78、108 非接触領域
20、50、80、110 ケース
21、51a、81a、111a 支持部
22、22a、22b、22c、52、52a、52b、52c、82c、82d、82e、112c 上面
26、27、49、 切り欠き部
29、59、89、119 底面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10