特許第6813937号(P6813937)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6813937
(24)【登録日】2020年12月22日
(45)【発行日】2021年1月13日
(54)【発明の名称】バッテリ熱管理のための仮想セル
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/20 20210101AFI20201228BHJP
   H01M 10/48 20060101ALI20201228BHJP
【FI】
   H01M2/10 E
   H01M10/48 301
   H01M10/48 P
   H01M2/10 M
【請求項の数】14
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-213299(P2014-213299)
(22)【出願日】2014年10月20日
(65)【公開番号】特開2015-92479(P2015-92479A)
(43)【公開日】2015年5月14日
【審査請求日】2017年10月17日
(31)【優先権主張番号】14/073,694
(32)【優先日】2013年11月6日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】500520743
【氏名又は名称】ザ・ボーイング・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】The Boeing Company
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】ガオ, リジュン
(72)【発明者】
【氏名】リウ, ションイー
(72)【発明者】
【氏名】ロウ, ジョージ エム.
【審査官】 坂東 博司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−041614(JP,A)
【文献】 特開2004−357481(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0036425(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2005/0001593(US,A1)
【文献】 特開2011−250622(JP,A)
【文献】 特開2013−046478(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0141208(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 2/10
H01M 10/48
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリパックの放電動作中における、熱的なバッテリ管理のための方法であって、
前記バッテリパックの外部への放電用の正極(140)および負極(150)に接続された少なくとも1つのバッテリセルの温度を、少なくとも1つの温度センサにより感知することと、
前記バッテリパックの外部に放電される電流(I)を、少なくとも1つの電流センサ(170a)により感知することと、
前記バッテリパック内のいずれかの前記バッテリセルの前記温度が温度限界(TLimit)を超えるか否かを決定することと、
前記バッテリパック内の前記バッテリセルのうち前記温度限界を超える少なくとも1つのバッテリセルの放電動作を継続させつつ、該少なくとも1つのバッテリセルが前記正極(140)に供給する電流を引き下げ、その引き下げられた電流を補償する電流を少なくとも1つの仮想セルにより前記正極(140)に供給するために、該少なくとも1つの仮想セルの出力の正極及び負極が前記少なくとも1つのバッテリセルに並列接続された前記少なくとも1つの仮想セルを活動化することと
を含み、
前記少なくとも1つの仮想セルの活動化に伴い、前記温度限界を超える前記少なくとも1つのバッテリセルについて引き下げられる電流の量は、該少なくとも1つのバッテリセルの温度が、前記温度限界を超えない温度域内となるように、放電動作による該少なくとも1つのバッテリセル内部からの熱発生を制御するのに十分な電流量であり、
前記少なくとも1つの仮想セルは、入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの前記正極(140)ならびに前記負極(150)と前記バッテリパックの外部にあるDC電源の端子とのいずれかに接続された双方向直流/直流(DC/DC)コンバータ、及び入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの外部にあるAC電源の端子に接続された双方向交流/直流(AC/DC)コンバータ、のうちの少なくとも1つである、
方法。
【請求項2】
バッテリパックの充電動作中における、熱的なバッテリ管理のための方法であって、
前記バッテリパックの外部から充電用の電流(I)を取り込むための正極(140)および負極(150)に接続された少なくとも1つのバッテリセルの温度を、少なくとも1つの温度センサにより感知することと、
前記バッテリパックの外部から取り込まれる充電用の前記電流(I)を、少なくとも1つの電流センサ(170a)により感知することと、
前記バッテリパック内のいずれかの前記バッテリセルの前記温度が温度限界(TLimit)を超えるか否かを決定することと、
前記バッテリパック内の前記バッテリセルのうち前記温度限界を超える少なくとも1つのバッテリセルの充電動作を継続させつつ、前記正極(140)から取り込まれる充電用の前記電流(I)の一部を少なくとも1つの仮想セルに引き込むことにより、前記少なくとも1つのバッテリセルが前記正極(140)から取り込む電流を引き下げるために、該少なくとも1つの仮想セルの出力の正極及び負極が前記少なくとも1つのバッテリセルに並列接続された前記少なくとも1つの仮想セルを活動化することと
を含み、
前記少なくとも1つの仮想セルの活動化に伴い、前記温度限界を超える前記少なくとも1つのバッテリセルについて引き下げられる電流の量は、該少なくとも1つのバッテリセルの温度が、前記温度限界を超えない温度域内となるように、充電動作による該少なくとも1つのバッテリセル内部からの熱発生を制御するのに十分な電流量であり、
前記少なくとも1つの仮想セルは、入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの前記正極(140)ならびに前記負極(150)と前記バッテリパックの外部にあるDC電源の端子とのいずれかに接続された双方向直流/直流(DC/DC)コンバータ、及び入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの外部にあるAC電源の端子に接続された双方向交流/直流(AC/DC)コンバータ、のうちの少なくとも1つである、
方法。
【請求項3】
前記バッテリセルのうち少なくとも1つのバッテリセルの前記温度に関する情報を含む、少なくとも1つの温度信号を、前記少なくとも1つの温度センサによって、BTMS制御装置へ送信すること
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記電流(I)に関する情報を含む、少なくとも1つの電流信号を、前記少なくとも1つの電流センサ(170a)によって、BTMS制御装置へ送信すること
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの仮想セルの各々に対する仮想セル電流センサに関連付けられる前記バッテリセルの層の、電流に関する情報を含む、少なくとも1つの電流信号を、前記仮想セル電流センサによって、BTMS制御装置へ送信すること
をさらに含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
バッテリパックの放電動作中における、熱的なバッテリ管理のためのシステムであって、
前記バッテリパックの外部への放電用の正極(140)および負極(150)と、
前記正極(140)および前記負極(150)に接続された少なくとも1つのバッテリセルの温度を感知するための、少なくとも1つの温度センサと、
前記バッテリパックの外部に放電される電流(I)を感知するための、少なくとも1つの電流センサ(170a)と、
出力の正極及び負極が前記少なくとも1つのバッテリセルに並列接続された少なくとも1つの仮想セルと、
前記バッテリパック内のいずれかの前記バッテリセルの前記温度が温度限界(TLimit)を超えるか否かを決定し、前記バッテリパック内の前記バッテリセルのうち前記温度限界を超える少なくとも1つのバッテリセルの放電動作を継続させつつ、該少なくとも1つのバッテリセルが前記正極(140)に供給する電流を引き下げ、その引き下げられた電流を補償する電流を前記少なくとも1つの仮想セルにより前記正極(140)に供給するために、前記少なくとも1つの仮想セルを活動化するための、バッテリ熱管理システム(BTMS)制御装置と
を含み、
前記BTMS制御装置による前記少なくとも1つの仮想セルの活動化に伴い、前記温度限界を超える前記少なくとも1つのバッテリセルについて引き下げられる電流の量は、該少なくとも1つのバッテリセルの温度が、前記温度限界を超えない温度域内となるように、放電動作による該少なくとも1つのバッテリセル内部からの熱発生を制御するのに十分な電流量であり、
前記少なくとも1つの仮想セルは、入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの前記正極(140)ならびに前記負極(150)と前記バッテリパックの外部にあるDC電源の端子とのいずれかに接続された双方向直流/直流(DC/DC)コンバータ、及び入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの外部にあるAC電源の端子に接続された双方向交流/直流(AC/DC)コンバータ、のうちの少なくとも1つである、
システム。
【請求項7】
バッテリパックの充電動作中における、熱的なバッテリ管理のためのシステムであって、
前記バッテリパックの外部から充電用の電流(I)を取り込むための正極(140)および負極(150)と、
前記正極(140)および前記負極(150)に接続された少なくとも1つのバッテリセルの温度を感知するための、少なくとも1つの温度センサと、
前記バッテリパックの外部から取り込まれる充電用の前記電流(I)を感知するための、少なくとも1つの電流センサ(170a)と、
出力の正極及び負極が前記少なくとも1つのバッテリセルに並列接続された少なくとも1つの仮想セルと、
前記バッテリパック内のいずれかの前記バッテリセルの前記温度が温度限界(TLimit)を超えるか否かを決定し、前記バッテリパック内の前記バッテリセルのうち前記温度限界を超える少なくとも1つのバッテリセルの充電動作を継続させつつ、前記正極(140)から取り込まれる充電用の前記電流(I)の一部を前記少なくとも1つの仮想セルに引き込むことにより、前記少なくとも1つのバッテリセルが前記正極(140)から取り込む電流を引き下げるために、前記少なくとも1つの仮想セルを活動化するための、バッテリ熱管理システム(BTMS)制御装置と
を含み、
前記BTMS制御装置による前記少なくとも1つの仮想セルの活動化に伴い、前記温度限界を超える前記少なくとも1つのバッテリセルについて引き下げられる電流の量は、該少なくとも1つのバッテリセルの温度が、前記温度限界を超えない温度域内となるように、充電動作による該少なくとも1つのバッテリセル内部からの熱発生を制御するのに十分な電流量であり、
前記少なくとも1つの仮想セルは、入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの前記正極(140)ならびに前記負極(150)と前記バッテリパックの外部にあるDC電源の端子とのいずれかに接続された双方向直流/直流(DC/DC)コンバータ、及び入力の正極ならびに負極が前記バッテリパックの外部にあるAC電源の端子に接続された双方向交流/直流(AC/DC)コンバータ、のうちの少なくとも1つである、
システム。
【請求項8】
前記バッテリセルは前記バッテリパック内に層状に配置される、請求項6または7に記載のシステム。
【請求項9】
前記バッテリセルは、各層において並列接続される、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記層は直列接続される、請求項8または9に記載のシステム。
【請求項11】
前記仮想セルの各々は、前記バッテリセルの前記層のうちの1つに接続される、請求項8から10のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの温度センサはさらに、少なくとも1つの温度信号を前記BTMS制御装置へ送信し、
前記少なくとも1つの温度信号は、前記バッテリセルのうち少なくとも1つのバッテリセルの前記温度に関する情報を含む、請求項6から11のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの電流センサ(170a)は、前記電流(I)に関する情報を含む少なくとも1つの電流信号を前記BTMS制御装置へ送信する、請求項6から12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの仮想セルの各々に対する仮想セル電流センサをさらに含み、
前記仮想セル電流センサは、少なくとも1つの電流信号を前記BTMS制御装置へ送信し、
前記少なくとも1つの電流信号は、前記仮想セル電流センサに関連付けられる前記バッテリセルの層の、電流に関する情報を含む、請求項6から13のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバッテリ熱管理に関する。具体的には、バッテリ熱管理のための仮想セルに関する。
【背景技術】
【0002】
バッテリからの熱発生は、バッテリが運ぶ電流に直接関連する。電流が大きい程より多くの熱が発生する。実際、外的なバッテリ熱管理システムでは十分に低減させることができないような、膨大な量の熱がバッテリから発生する可能性がある。このような大きな熱発生は、(1)負荷要求超過又は負荷障害に起因する極度の高電流、(2)バッテリ内部の障害、及び/又は(3)充電/放電回路の故障から起こり得る。さらに、熱管理システムが熱を素早く追い出すことに失敗する又はできない場合、熱はバッテリ内に急速に溜まり、結果としてバッテリが非常に高温となる。
【0003】
従来型のバッテリ熱管理システムは、外的な能動的又は受動的冷却システムによってバッテリから熱を追い出す手段を提供する。高度な高エネルギ密度バッテリ(例えばリチウムタイプのバッテリ)に対し、従来型のバッテリ熱管理システムは、障害又は連続的な悪条件の際には不適切であることが多い。現在、従来方法はバッテリ内部からの熱発生の制御には対処しない。
【0004】
したがって、定格負荷要求を損なわずに、バッテリの温度が常に安全限界内に維持されるよう、バッテリ内部からの熱発生を制御できる改良されたバッテリ熱管理システムが必要とされる。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、バッテリ熱管理のための仮想セルの方法、システム、及び装置に関する。一又は複数の実施形態において、熱的なバッテリ管理のための方法は、バッテリパック内の少なくとも1つのバッテリセルの温度を、少なくとも1つの温度センサにより感知することを含む。方法はさらに、バッテリパック内の少なくとも1つの電流を、少なくとも1つの電流センサにより感知することを含む。方法はさらに、バッテリパック内のいずれかのバッテリセルの温度が温度限界(TLimit)を超えるか否かを、バッテリ熱管理システム(BTMS)制御装置により決定することを含む。方法はさらに、バッテリパック内のバッテリセルのうち温度限界を超える少なくとも1つのバッテリセルに対して電流を供給する又は電流をシンクするために、少なくとも1つの仮想セルをBTMS制御装置によって活動化することを含む。
【0006】
一又は複数の実施形態において、バッテリセルはバッテリパック内に層状に配置される。幾つかの実施形態で、各層のバッテリセルは並列接続される。少なくとも1つの実施形態で、層は直列接続される。幾つかの実施形態で、仮想セルの各々は、バッテリセルの層のうちの1つに接続される。
【0007】
少なくとも1つの実施形態で、方法は、少なくとも1つの温度センサによって、少なくとも1つの温度信号をBTMS制御装置へ送信することをさらに含み、少なくとも1つの温度信号は、バッテリセルのうち少なくとも1つのバッテリセルの温度に関する情報を含む。
【0008】
一又は複数の実施形態において、少なくとも1つの電流センサは、バッテリパック電流センサ及び/又は少なくとも1つの仮想セル電流センサを含む。幾つかの実施形態において、方法は、バッテリパック電流センサによって、少なくとも1つの電流信号をBTMS制御装置へ送信することをさらに含み、少なくとも1つの電流信号は、バッテリパックの電流(I)に関する情報を含む。少なくとも1つの実施形態で、方法は、少なくとも1つの仮想セル電流センサによって、少なくとも1つの電流信号をBTMS制御装置へ送信することをさらに含み、少なくとも1つの電流信号は、少なくとも1つの仮想セル電流センサに関連付けられるバッテリセルの層の、電流に関する情報を含む。
【0009】
少なくとも1つの実施形態で、少なくとも1つの仮想セルは、直流/直流(DC/DC)コンバータ及び/又は交流/直流(AC/DC)コンバータである。幾つかの実施形態で、DC/DCコンバータは双方向DC/DCコンバータである。少なくとも1つの実施形態で、AC/DCコンバータは双方向AC/DCコンバータである。一又は複数の実施形態において、DC/DCコンバータの入力は、バッテリパックの端子又はDC電源に接続される。少なくとも1つの実施形態で、AC/DCコンバータの入力は、AC電源の端子に接続される。
【0010】
一又は複数の実施形態において、熱的なバッテリ管理のためのシステムは、バッテリパック内の少なくとも1つのバッテリセルの温度を感知するための、少なくとも1つの温度センサを含む。システムは、バッテリパック内の少なくとも1つの電流を感知するための、少なくとも1つの電流センサをさらに含む。さらに、システムは、バッテリパック内のいずれかのバッテリセルの温度が温度限界(TLimit)を超えるか否かを決定し、バッテリパック内のバッテリセルのうち温度限界を超える少なくとも1つのバッテリセルに対して電流を供給する又は電流をシンクするために、少なくとも1つの仮想セルを活動化するための、バッテリ熱管理システム(BTMS)制御装置を含む。
【0011】
少なくとも1つの実施形態で、少なくとも1つの温度センサはさらに、少なくとも1つの温度信号をBTMS制御装置へ送信し、少なくとも1つの温度信号は、バッテリセルのうち少なくとも1つのバッテリセルの温度に関する情報を含む。
【0012】
一又は複数の実施形態において、少なくとも1つの電流センサは、バッテリパック電流センサ及び/又は少なくとも1つの仮想セル電流センサを含む。少なくとも1つの実施形態で、バッテリパック電流センサは、少なくとも1つの電流信号をBTMS制御装置へ送信し、少なくとも1つの電流信号は、バッテリパックの電流(I)に関する情報を含む。少なくとも1つの実施形態で、少なくとも1つの仮想セル電流センサは、少なくとも1つの電流信号をBTMS制御装置へ送信し、少なくとも1つの電流信号は、少なくとも1つの仮想セル電流センサに関連付けられるバッテリセルの層の、電流に関する情報を含む。
【0013】
特徴、機能、及び利点は、本発明の種々の実施形態において単独で達成することができるか、又は他の実施形態において組み合わせることができる。
【0014】
本開示の上記及び他の特徴、態様、及び利点に対する理解は、後述の説明、特許請求の範囲、及び添付図面を参照することにより深まるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の少なくとも1つの実施形態による、仮想セルに対しDC/DCコンバータを用いた、バッテリ熱管理のための開示されるシステムの概略図である。
図2】本発明の少なくとも1つの実施形態による、仮想セルに対しAC/DCコンバータを用いた、バッテリ熱管理のための開示されるシステムの概略図である。
図3】本発明の少なくとも1つの実施形態による、図1及び図2のバッテリ熱管理システムの、開示される作動方法の概観フロー図である。
図4】本発明の少なくとも1つの実施形態による、図1及び図2のバッテリ熱管理システムの、開示される作動方法のフロー図である。
図5】本発明の少なくとも1つの実施形態による、図4の開示される方法のための仮想セル放電サブルーチンのフロー図である。
図6】本発明の少なくとも1つの実施形態による、図4の開示される方法のための仮想セル充電サブルーチンのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書に開示する方法及び装置は、バッテリ熱管理のための仮想セルの作動システムを提供する。開示されるシステムは、バッテリ温度が定格負荷要求を損なわずに常に安全限界内に維持されるよう、バッテリ内部からの熱発生を制御するためのソリューションを提供する。具体的には、開示されるシステムの作動中、システムは個々のバッテリセルの温度を感知し、最高温度限界に接近するもしくはそれ以上の温度にある一又は複数のセルを識別し、不具合のある一又は複数のセルの電流を、より少ない熱が発生されるよう、低減させる。したがってシステムは、一又は複数のバッテリセルがオーバーヒート及び/又は熱暴走に到達することを防止することができる。
【0017】
上述のように、バッテリ熱管理を実施するための従来型の方法は、能動的又は受動的に熱をバッテリの外へと外的に取り去ることのみを扱う。一方で本発明の開示は、従来の外的な冷却システムの使用を伴いつつ、バッテリ熱管理を実施するためにバッテリ内部からの熱発生を直接管理する。本発明の開示は、バッテリセル温度の測定を要求し、オーバーヒートを防ぐため温度管理に部分的に注力する。
【0018】
具体的には、開示されるシステムはまず、個々のバッテリセルの温度を感知し、最高温度限界に接近するもしくはそれ以上の温度にある一又は複数のバッテリセルを識別する。次いでシステムは、不具合のある一又は複数のバッテリセルによってより少ない熱が発生するよう、それら不具合のある一又は複数のバッテリセルの電流負荷を低減し、これにより、より低く且つ安定した温度レベルに到達する。不具合のある一又は複数のバッテリセルの負荷低減により生み出された電流損失は、一又は複数の仮想セル(例えば能動的に制御される双方向直流/直流(DC/DC)コンバータ又は交流/直流(AC/DC)コンバータ)によって補償され、仮想セルは、一又は複数のバッテリセルに並列接続される。
【0019】
開示されるシステムは、(1)最高温度限界に接近するもしくはそれ以上の温度を有するバッテリセルの電流を低減させ、(2)負荷により決定されるバッテリ電流要件を全て満たすために、バッテリセル電流低減に起因する電流損失を、仮想セルの使用によって補償することができる。したがって開示されるシステムによって、従来型のバッテリ熱管理システムでは現在可能でない、バッテリ温度の先制的な制御が可能となる。開示されるシステムは、温度が常に安全域内に留まるようバッテリの熱発生を制御し、これによりシステムのオーバーヒートを防ぐ。
【0020】
下記の説明には、システムのさらに徹底した説明を提供するため、多数の詳細事項が記載されている。しかしながら、開示されたシステムがこれら具体的な詳細事項なしで実施可能であることは、当業者には明らかであろう。その他の場合では、システムを不要に分かりにくくしないよう、よく知られる特徴については詳細に説明していない。
【0021】
図1は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、仮想セル110a、110bに対しDC/DCコンバータ110a、110bを用いた、バッテリ熱管理のための開示されるシステム100の概略図である。この図では、システム100のための6つの主要素が示される。第1の主要素はバッテリパック120(例えば、「バッテリアレイ」とも称されるバッテリセルのアレイ)である。バッテリパック120はM×N個のバッテリセル130a〜130fから成り、ここでM個の層(すなわち行)及び各層にN個のセル(すなわち列)が存在する。バッテリセル130a〜130fは、合計M層の各々が並列接続されたNバッテリセル130a〜130cを有するよう相互接続され、合計Mバッテリセル層は直列接続される。この構成によりM×Nバッテリアレイ120が作成される。
【0022】
数M及びNは任意であるが、Mは一(1)以上(≧)であり、N≧1である。M番目の層及びN番目の列に位置するバッテリセル130fに対し、このバッテリセル130fの変数は添字(M,N)により指定される。バッテリセルの最上層130a〜130cの正極は共接続され、バッテリパック120の正極140を形成する。最下層バッテリセル130d〜130fの負極は共接続され、バッテリパック120の負極150を形成する。
【0023】
第2の主要素は仮想セル110a、110bである。この図では、仮想セル110a、110bの各々に対しDC/DCコンバータが用いられる。仮想セル110a、110bに対し、任意のタイプの電流双方向DC/DCコンバータが使用され得る。さらに、1つの仮想セル110a、110bがバッテリセル130a〜130fの各層に対して用いられ(例えば、1つの仮想セル110aがバッテリセルの最上層130a〜130cに対し用いられ、仮想セル110bはバッテリセルの最下層130d〜130fに対し用いられる)、したがって合計でM個の仮想セル110a、110bが存在する。各仮想セル110a、110bの出力の正極及び負極は、仮想セルの対応するバッテリセル層130a〜130c、130d〜130fの正極及び負極に接続される。各仮想セルの入力の正極及び負極は、バッテリパック120の正極140及び負極150に接続される。他の実施形態においては、各仮想セルの入力の正極及び負極が、バッテリパック120の端子に代わってDC電源の端子に接続されることに留意されたい。他の実施形態(図2を参照のこと)では、仮想セル110a、110bの各々に対しAC/DCコンバータが用いられ得ることにも留意されたい。
【0024】
第3の主要素はバッテリセル温度センサであり、これは図面においてダイヤ記号で表される。各バッテリセル130a〜130fの温度は温度センサによって感知され、温度センサは、感知された温度に関する情報を含む温度信号を、バッテリ熱管理システム(BTMS)制御装置160へ送信する。M番目の層及びN番目の列のバッテリセル130fに対し、温度はTM,Nと記される。この図では、各バッテリセル130a〜130fに対し温度センサが用いられる。しかしながら他の実施形態では、各バッテリセル130a〜130fに対し、より多くの又はより少ない温度センサが用いられ得ることに留意されたい。例えば、より重要なバッテリセルに対してはより多くの温度センサが用いられ得る。
【0025】
第4の主要素は電流センサ170a〜170c(すなわちバッテリセル(すなわちバッテリアレイ)及び仮想セルに対する電流センサ)であり、これは図において、半円で囲まれた点で表される。この図では、バッテリパック120に対して及び仮想セル110a、110bの各々に対して、電流センサ170aが用いられる。バッテリパック電流は、正方向を矢印で示すIで表される。M番目の仮想セルの電流は、正方向を矢印で示すIで表される。バッテリパック120の電流はバッテリパック電流センサ170aにより感知され、仮想セル110a、110bの電流は仮想セル電流センサ170b、170cにより感知され、バッテリパック電流センサ170a及び仮想セル電流センサ170b、170cの各々は、感知された電流に関する情報を含む電流信号を、BTMS制御装置160へ送信する。
【0026】
第5の主要素はBTMS制御装置160である。BTMS制御装置160は、デジタル及び/又はアナログエレクトロニクスを使用して実装され得る。BTMS制御装置160は温度信号及び電流信号を受信する。BTMS制御装置160は、受信した温度信号及び電流信号に従って、M個の仮想セル110a、110bの各々に対して特定の制御決定を下す。次いでBTMS制御装置160は、制御決定に関する制御信号を仮想セル110a、110bへ放出する。
【0027】
第6の主要素はシステム制御装置180である。システム制御装置180はBTMS制御装置160に適合する。システム制御装置180は、システム指令及び制御信号のBTMS制御装置160への送信、並びに、BTMS制御装置160からの温度信号及び電流信号の受信を担当する。システム制御装置180は、バッテリ充電/放電制御システム、バッテリ過電流保護システム、短絡保護システム、バッテリ寿命管理システム、及び配電制御システムを含むがこれらに限定されない、他の管理システムとの適合も担当する。
【0028】
上述のように、バッテリセルの熱発生は、バッテリセルが運ぶ電流に直接関連する。電流が上昇するときバッテリセル温度は上昇し、外的な冷却システムによって熱が直ちに追い出されない場合、オーバーヒート状態が起こり得る。これを防ぐための、開示されるBTMS制御装置160による基本的なメカニズムは、熱源の強度を低減させる(すなわち電流を低減させる)ことである。電流低減に起因するバッテリ電流の損失は、一又は複数の仮想セル110a、110bにより補償される。
【0029】
システムの作動中、システム制御装置180はバッテリセル温度限界TLimitをBTMS制御装置160へ伝える。次いでBTMS制御装置160は、バッテリセル温度を絶えず監視し、対応するバッテリセル層において最高温度を示しているバッテリセル130a〜130fを抽出する。あるバッテリセル層においてバッテリセル130a〜130fの最高温度が温度限界(TLimit)に接近する及び/又はそれ以上である場合、電流を供給する又は電流をシンクするために、そのバッテリセル層に対応する仮想セル110a、110bが、BTMS制御装置160からの制御信号を受信することによって活動化される。このように、そのバッテリセル層におけるバッテリセル電流は低減され、したがって熱発生が減少する。
【0030】
一又は複数の実施形態においては、電流増分ΔIがシステム制御装置180によって設定され、これは特定のバッテリシステムデザインに依拠し得る。作動中の各時間ステップΔtに対し、温度限界を上回るバッテリセル温度が検知される場合、対応する仮想セル110a、110bの電流はΔIによって調整される。システム制御装置180が停止の指令信号を送信するまで、プロセスは継続される。BTMS制御装置160の制御アルゴリズムの詳細な説明は、図4、5、及び6の記載において説明する。
【0031】
図2は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、仮想セル210a、210bに対しAC/DCコンバータ210a、210bを用いた、バッテリ熱管理のための開示されるシステム200の概略図である。図2のシステム200は図1のシステム100と同様であるが、図2のシステム200においては、仮想セル210a、210bに対して、DC/DCコンバータ110a、110bに代わりAC/DCコンバータ210a、210bが用いられる点で、システム100とは異なる。任意のタイプの電流双方向AC/DCコンバータ210a、210bが、仮想セルに対し用いられ得る。付加的に、各AC/DCコンバータ210a、210bの入力の正極及び負極は、AC電源260(例えばシステム内の既存のACバス)の正極240及び負極250に接続される。
【0032】
図3は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、図1及び図2のバッテリ熱管理システムの、開示される作動方法300の概観フロー図である。この図では、方法300の開始時310、少なくとも1つの温度センサが、バッテリパック内の少なくとも1つのバッテリセルの温度を感知する320。少なくとも1つの電流センサが、バッテリパック内の少なくとも1つの電流を感知する330。次いで、バッテリ熱管理システム(BTMS)制御装置は、バッテリパック内のいずれかのバッテリセルの温度が温度限界(TLimit)を超えるか否かを決定する340。BTMS制御装置は、バッテリパック内のバッテリセルのうち温度限界を超える少なくとも1つのバッテリセルに対して電流を供給する又は電流をシンクするために、少なくとも1つの仮想セルを活動化する350。次いで方法300は終了する360。
【0033】
図4は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、図1及び図2のバッテリ熱管理システム100、200の、開示される作動方法400のフロー図である。この図では、方法400の開始時に、BTMS制御装置が時間(t)=0(すなわち開始時間を0に等しく初期化すること)の開始指令を、システム制御装置から受信する405。次いで、BTMS制御装置は、TLimitの値(すなわちバッテリセルに対する温度限界)、Δt(すなわち時間増分)の値、及びΔI(すなわち電流増分)の値を、システム制御装置から入力する又は取得する410。温度センサは、バッテリセル温度(Tm,nであって、ここでm=1,2,・・・M且つn=1,2,・・・Nである)を測定する415。電流センサは、電流(I及びIであって、ここでm=1,2,・・・Mである)を測定する420。次いでBTMS制御装置は、各層に対して最高バッテリセル温度(Tmax,m=Max(Tm,1,Tm,2,・・・Tm,N)であって、ここでm=1,2,・・・Mである)を得る425。
【0034】
次いで、BTMS制御装置は、バッテリパック電流Iがゼロ(0)を上回る、ゼロ(0)に等しい、又はゼロ(0)を下回る(すなわち、I>0もしくはI=0もしくはI<0)かどうかを決定する430。バッテリパック電流Iがゼロを上回る場合、BTMS制御装置は、図5において説明される仮想セル放電サブルーチン435を遂行する。バッテリパック電流Iがゼロを下回る場合、BTMS制御装置は、図6の記載において説明される仮想セル充電サブルーチン440を遂行する。しかしながら、バッテリパック電流Iがゼロに等しい場合、BTMS制御装置は仮想セルをスタンバイモード445に保持し(例えばBTMS制御装置は本質的には何もせず)、BTMS制御装置はシステム制御装置からの最新の指令をチェックする450。
【0035】
BTMS制御装置が仮想セル放電サブルーチン435もしくは仮想セル充電サブルーチン440もしくはスタンバイモード445を遂行した後、BTMS制御装置は、システム制御装置からの最新の指令をチェックする450。BTMS制御装置は、指令が継続であるか否かを決定する445。指令が継続である場合、方法400はステップ415に進む。しかしながら、指令が継続でない場合、方法400は停止する465。
【0036】
図5は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、図4の開示される方法400のための仮想セル放電サブルーチン435のフロー図である。この図では、方法が第1の層(すなわち層1)から開始されるよう、放電サブルーチン435の開始時に、mは1に等しく(すなわちm=1)に設定される505。BTMS制御装置は、層の最高温度が温度限界を上回るか否か(すなわちTmax,m>TLimit?)を決定する510。
【0037】
BTMS制御装置が、最高温度が温度限界を上回らないことを決定する場合、BTMS制御装置は、その層における仮想セルに対する電流がゼロを上回るか否か(すなわちIm>0?)を決定する515。BTMS制御装置が、仮想セルに対する電流がゼロを上回らないことを決定する場合には、バッテリセル層は仮想セルからのサポートを必要とせず、したがってゼロ値が仮想セルに対する基準として設定される(すなわちIm(t+Δt)=0)520。次いで、サブルーチン435はステップ530へと進む。しかしながら、BTMS制御装置が、仮想セルに対する電流がゼロを上回ることを決定する場合には、その層は仮想セルからのサポートを受けて(すなわち仮想セルはバッテリセル電流の一部を供給して)おり、BTMS制御装置は仮想セルの電流をΔIだけ低下させる(すなわちIm(t+Δt)=Im(t)−ΔI)525。次いで、サブルーチン435はステップ530へと進む。
【0038】
しかしながら、BTMS制御装置が、最高温度が温度限界を上回ることを決定する場合、BTMS制御装置は仮想セルの電流をΔIだけ増大させ(すなわちIm(t+Δt)=Im(t)+ΔI)、その層のバッテリセルの電流を引き下げる535。次いでBTMS制御装置は、仮想セルの新しく増大された電流設定をチェックし、これがバッテリパック電流を上回るか否か(すなわちIm(t+Δt)>I?)を決定する540。BTMS制御装置が、仮想セルの電流がバッテリパック電流を上回ることを決定する場合、BTMS制御装置は、仮想セル電流をバッテリパック電流に制限する(すなわちIm(t+Δt)=I)545。次いで、サブルーチン435はステップ530へと進む。しかしながら、BTMS制御装置が、仮想セルの電流がバッテリパック電流を上回らないことを決定する場合には、サブルーチン435はステップ530へと進む。
【0039】
ステップ530で、BTMS制御装置はmがMを下回るか否か(すなわちm<M?)を決定する530。BTMS制御装置が、mがMを下回ることを決定する場合、BTMS制御装置は、方法が(ステップ510へと戻ることによって)次の層(すなわち層2)から再開されるために、mをm+1に等しく(すなわちm=m+1)設定する550。次いで、サブルーチン435はステップ510へと進む。しかしながら、BTMS制御装置が、mがMを下回らないことを決定する場合、BTMS制御装置は、仮想セルの電流をIm(t+Δt)に等しくするよう制御し、ここでm=1、2、・・・Mである555。次いで、サブルーチン435は方法400のステップ450(図4を参照のこと)へと進む。
【0040】
図6は、本開示の少なくとも1つの実施形態による、図4の開示される方法400のための仮想セル充電サブルーチン440のフロー図である。この図では、方法が第1の層(すなわち層1)から開始されるよう、充電サブルーチン440の開始時に、mは1に等しく(すなわちm=1)に設定される605。BTMS制御装置は、層の最高温度が温度限界を上回るか否か(すなわちTmax,m>TLimit?)を決定する610。
【0041】
BTMS制御装置が、最高温度が温度限界を上回らないことを決定する場合、BTMS制御装置は、その層における仮想セルに対する電流がゼロを下回るか否か(すなわちIm<0?)を決定する615。BTMS制御装置が、仮想セルに対する電流がゼロを下回らないことを決定する場合には、バッテリセル層は仮想セルからのサポートを必要とせず、したがってゼロ値が仮想セルに対する基準として設定される(すなわちIm(t+Δt)=0)620。次いで、サブルーチン440はステップ630へと進む。しかしながら、BTMS制御装置が、仮想セルに対する電流がゼロを下回ることを決定する場合には、その層は仮想セルからのサポートを受けて(すなわち仮想セルはバッテリセル電流の一部をシンクして)おり、BTMS制御装置は仮想セルの電流をΔIだけ増大させる(すなわちIm(t+Δt)=Im(t)+ΔI)625。次いで、サブルーチン440はステップ630へと進む。
【0042】
しかしながら、BTMS制御装置が、最高温度が温度限界を上回ることを決定する場合、BTMS制御装置は、その層のバッテリセルの電流を引き下げるために、電流をΔIだけより多くシンクする(すなわちIm(t+Δt)=Im(t)−ΔI)よう仮想セルを制御する635。次いでBTMS制御装置は、仮想セルの新しい電流設定をチェックし、これがバッテリパック電流を下回るか否かを決定する(すなわちIm(t+Δt)<I?)640。BTMS制御装置が、仮想セルの電流がバッテリパック電流を下回ることを決定する場合、BTMS制御装置は、仮想セル電流をバッテリパック電流に制限する(すなわちIm(t+Δt)=I)645。次いで、サブルーチン440はステップ630へと進む。しかしながら、BTMS制御装置が、仮想セルの電流がバッテリパック電流を下回らないことを決定する場合には、サブルーチン440はステップ630へと進む。
【0043】
ステップ630で、BTMS制御装置はmがMを下回るか否か(すなわちm<M?)を決定する630。BTMS制御装置が、mがMを下回ることを決定する場合、BTMS制御装置は、方法が(ステップ610へと戻ることによって)次の層(すなわち層2)から再開されるために、mをm+1に等しく(すなわちm=m+1)設定する650。次いで、サブルーチン440はステップ610へと進む。しかしながら、BTMS制御装置が、mがMを下回らないことを決定する場合、BTMS制御装置は、仮想セルの電流をIm(t+Δt)に等しくするよう制御し、ここでm=1、2、・・・Mである655。次いで、サブルーチン440は方法400のステップ450(図4を参照のこと)へと進む。
【0044】
特定の実施形態が示され説明されたが、上述の記載はこれら実施形態の範囲を限定することを意図しないということが、理解されるべきである。本発明の多くの態様の実施形態及び変形例が、本明細書において開示され記載されたが、これら開示は解説及び例示目的でのみ提供されるものである。したがって、特許請求の範囲を逸脱することなく様々な変更及び修正が加えられ得る。
【0045】
上述の方法が特定の順序で起こる特定の事象を表す場合、本開示から利益を得る当業者は、順序は修正され得ること、及び、それら修正は本発明の変形例によるものであることを認識するであろう。さらに、方法の部分は可能であれば平行プロセスにおいて同時に実施されてもよく、連続して実施されてもよい。さらに、方法のより多くの部分又はより少ない部分が実施され得る。
【0046】
したがって実施形態は、特許請求の範囲内に包含される代替例、修正例、及び等価物を例示することを意図する。
【0047】
特定の例示的実施形態及び方法を本明細書中に開示したが、前述の開示内容から、当業者には、本開示の精神及び範囲から逸脱することなくこのような実施形態及び方法に変更及び修正を加えることが可能であることは明らかであろう。その他多数の本開示の実施例があり、各実施例はその詳細事項においてのみ他と異なる。したがって、本開示は特許請求の範囲及び適用法の規則及び原理によって必要とされる範囲にのみ制限されることが意図されている。
【符号の説明】
【0048】
100 システム
110a、110b 仮想セル、DC/DCコンバータ
120 バッテリパック
130a〜130f バッテリセル
140 バッテリパックの正極
150 バッテリパックの負極
160 バッテリ熱管理システム(BTMS)制御装置
170a バッテリパック電流センサ
170b、170c 仮想セル電流センサ
180 システム制御装置
200 システム
210a、210b 仮想セル、AC/DCコンバータ
300 方法
400 方法
435 仮想セル放電サブルーチン
440 仮想セル充電サブルーチン
図1
図2
図3
図4
図5
図6