特許第6849970号(P6849970)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6849970
(24)【登録日】2021年3月9日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】軸部材の形状測定方法及び形状測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01B 21/00 20060101AFI20210322BHJP
   G01B 11/00 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
   G01B21/00 D
   G01B11/00 B
【請求項の数】11
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-39486(P2017-39486)
(22)【出願日】2017年3月2日
(65)【公開番号】特開2018-146296(P2018-146296A)
(43)【公開日】2018年9月20日
【審査請求日】2020年1月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001247
【氏名又は名称】株式会社ジェイテクト
(74)【代理人】
【識別番号】100130188
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜一
(74)【代理人】
【識別番号】100089082
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 脩
(74)【代理人】
【識別番号】100190333
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 群司
(73)【特許権者】
【識別番号】592059057
【氏名又は名称】東和精機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100130188
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜一
(72)【発明者】
【氏名】加藤 実
(72)【発明者】
【氏名】大川 浩司
(72)【発明者】
【氏名】藤田 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】小山 真琴
(72)【発明者】
【氏名】久間 博敬
【審査官】 仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭49−40761(JP,A)
【文献】 特開2003−262514(JP,A)
【文献】 実開昭62−51211(JP,U)
【文献】 特開平5−123753(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 21/00−21/32
G01B 11/00−11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
径方向断面が円形に形成された基準外周面を有する第一軸部と、径方向断面が前記基準外周面と同径となる円弧形状に形成された被測定外周面を備える第二軸部と、を備える軸部材の形状測定方法であって、
接触式又は非接触式の第一センサによって、前記基準外周面において所定位相に位置し軸線方向位置が異なる複数の基準点の位置を測定する第一工程と、
接触式又は非接触式の第二センサによって、前記被測定外周面において前記所定位相と同位相に位置する対象点の位置を測定する第二工程と、
前記対象点を含む径方向断面において前記複数の基準点に対応する理想対象点を演算し、前記理想対象点と前記対象点とを比較することにより前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算する第三工程と、
を備え
前記第二工程は、前記軸部材の軸線方向に移動しながら、前記被測定外周面において軸線方向位置が異なる複数の前記対象点の位置を測定し、
前記第三工程は、前記複数の前記対象点に関する前記変位量を演算する、軸部材の形状測定方法。
【請求項2】
径方向断面が円形に形成された基準外周面を有する第一軸部と、径方向断面が前記基準外周面と同径となる円弧形状に形成された被測定外周面を備える第二軸部と、を備える軸部材の形状測定方法であって
接触式の第一センサによって、前記基準外周面において所定位相に位置し軸線方向位置が異なる複数の基準点の位置を測定する第一工程と
接触式の第二センサによって、前記被測定外周面において前記所定位相と同位相に位置する対象点の位置を測定する第二工程と、
前記対象点を含む径方向断面において前記複数の基準点に対応する理想対象点を演算し、前記理想対象点と前記対象点とを比較することにより前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算する第三工程と、
を備え、
前記第一工程は、前記軸部材の軸線方向に移動しながら、前記軸線方向位置が異なる前記複数の基準点の位置を測定し、
前記第二工程は、前記被測定外周面において前記対象点の位置を測定する、軸部材の形状測定方法。
【請求項3】
前記第二軸部は、周方向において前記被測定外周面の前記円弧形状とは異なる非円弧形状に形成された非円弧外周面を備える不完全円柱である、請求項1又は2に記載の軸部材の形状測定方法。
【請求項4】
前記第二軸部の前記非円弧外周面は、前記被測定外周面と背向する部分にラック歯が形成されている、請求項に記載の軸部材の形状測定方法。
【請求項5】
前記第二軸部の前記被測定外周面は、前記周方向において軸線回りで180度未満の範囲に形成されている、請求項3又は4に記載の軸部材の形状測定方法。
【請求項6】
前記第一工程は、前記基準外周面において第一所定位相に位置し前記軸線方向位置が異なる複数の第一基準点の位置、及び、第二所定位相に位置し前記軸線方向位置が異なる複数の第二基準点の位置を測定し、
前記第二工程は、前記被測定外周面において前記第一所定位相と同位相に位置する第一対象点の位置、及び、前記第二所定位相と同位相に位置する第二対象点の位置を測定し、
前記第三工程は、
前記第一対象点を含む径方向断面において前記複数の第一基準点に対応する第一理想対象点を演算し、
前記第二対象点を含む径方向断面において前記複数の第二基準点に対応する第二理想対象点を演算し、
前記第一理想対象点と前記第一対象点とを比較することにより、前記第一所定位相における前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算し、
前記第二理想対象点と前記第二対象点とを比較することにより、前記第二所定位相における前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算する、請求項1−5の何れか一項に記載の軸部材の形状測定方法。
【請求項7】
前記第一工程は、前記基準外周面において第一所定位相に位置し前記軸線方向位置が異なる複数の第一基準点の位置、前記第一所定位相から90°未満である第二所定位相に位置し前記軸線方向位置が異なる複数の第二基準点の位置を測定し、及び、前記第一所定位相から90°未満である第三所定位相に位置し前記軸線方向位置が異なる複数の第三基準点の位置を測定し、
前記第二工程は、前記被測定外周面において前記第一所定位相と同位相に位置する第一対象点の位置、前記第二所定位相と同位相に位置する第二対象点の位置を測定し、及び、前記第三所定位相と同位相に位置する第三対象点の位置を測定し、
前記第三工程は、
前記第一対象点を含む径方向断面において前記複数の第一基準点に対応する第一理想対象点を演算し、
前記第二対象点を含む径方向断面において前記複数の第二基準点に対応する第二理想対象点を演算し、
前記第三対象点を含む径方向断面において前記複数の第三基準点に対応する第三理想対象点を演算し、
前記第一理想対象点と前記第一対象点とを比較することにより、前記第一所定位相における前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算し、
前記第二理想対象点と前記第二対象点とを比較することにより、前記第二所定位相における前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算し、
前記第三理想対象点と前記第三対象点とを比較することにより、前記第三所定位相における前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算する、請求項1−5の何れか一項に記載の軸部材の形状測定方法。
【請求項8】
前記第一センサは、
前記軸部材の軸線に直交する方向であって前記基準点を通る方向である所定の測定方向における前記基準点の位置を測定するセンサであり、
前記所定の測定方向と直交する方向に所定の測定範囲を備え、
前記所定の測定範囲内で前記所定の測定方向と直交する前記基準外周面から離れたセンサ基準面を備え、
前記センサ基準面と前記基準点との距離が、前記センサ基準面と前記基準外周面における前記基準点以外の点との距離に対して最短距離となることにより、前記基準点の位置が測定可能となり、
前記第二センサは、
前記軸部材の軸線に直交する方向であって前記対象点を通る方向である所定の測定方向における前記対象点の位置を測定するセンサであり、
前記所定の測定方向と直交する方向に所定の測定範囲を備え、
前記所定の測定範囲内で前記所定の測定方向と直交する前記被測定外周面から離れたセンサ基準面を備え、
前記センサ基準面と前記対象点との距離が、前記センサ基準面と前記被測定外周面における前記対象点以外の点との距離に対して最短距離となることにより、前記対象点の位置が測定可能となる、請求項1−7の何れか一項に記載の軸部材の形状測定方法。
【請求項9】
前記第一及び第二センサはレーザセンサであり、
前記レーザセンサが所定のスポット径で照射するレーザ光の光軸の方向が前記所定の測定方向と一致し、
前記所定の測定範囲は前記所定のスポット径と一致する、請求項に記載の軸部材の形状測定方法。
【請求項10】
径方向断面が円形に形成された基準外周面を有する第一軸部と、径方向断面が前記基準外周面と同径となる円弧形状に形成された被測定外周面を備える第二軸部と、を備える軸部材の形状測定装置であって、
前記基準外周面において所定位相に位置し軸線方向位置が異なる複数の基準点の位置を測定する接触式又は非接触式の第一センサと、
前記被測定外周面において、前記軸部材の軸線方向に移動しながら、前記所定位相と同位相で、且つ軸線方向位置が異なる複数の対象点の位置を測定する接触式又は非接触式の第二センサと、
前記対象点を含む径方向断面において前記複数の基準点に対応する理想対象点を演算し、前記理想対象点と前記対象点とを比較することにより前記基準外周面に対する前記被測定外周面の前記複数の前記対象点に関する変位量を演算する制御部と、
を備える軸部材の形状測定装置。
【請求項11】
径方向断面が円形に形成された基準外周面を有する第一軸部と、径方向断面が前記基準外周面と同径となる円弧形状に形成された被測定外周面を備える第二軸部と、を備える軸部材の形状測定装置であって、
前記基準外周面において、前記軸部材の軸線方向に移動しながら、所定位相に位置し軸線方向位置が異なる複数の基準点の位置を測定する非接触式の第一センサと、
前記被測定外周面において、前記所定位相と同位相に位置する対象点の位置を測定する非接触式の第二センサと、
前記対象点を含む径方向断面において前記複数の基準点に対応する理想対象点を演算し、前記理想対象点と前記対象点とを比較することにより前記基準外周面に対する前記被測定外周面の前記対象点に関する変位量を演算する制御部と、
を備える軸部材の形状測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、軸部材の形状測定方法及び形状測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、ステアリング装置のラック軸に例示されるような径方向断面が不完全な円を有する長尺状の軸部材においては、その形状上、軸線方向において歪(変形)を生じやすい。このため、生じた歪を除去するための作業が必要となる場合がある。しかしながら、歪を除去するためには、まず、実際に生じている歪の状態を正確に把握する必要がある。これに対し、従来、接触式センサのひとつである公知の差動トランス式変位形を用いて、歪(変形)を検出する方法がある。
【0003】
具体的には、差動トランス式変位形を用いて、まず、歪みの少ない長軸部、及び短軸部の外形形状をラック軸を軸線回りに回転させながら測定する。そして、長軸部、及び短軸部の外形形状の測定結果から、制御部が長軸部と短軸部と間の理想の軸線位置を推定する。また同様に径方向断面が不完全な円で形成されるラック歯形成部の円弧形状部の円弧形状を差動トランス式変位形によって測定する。そして、測定結果から円弧形状部の軸線位置を推定し、推定した円弧形状部の軸線位置と、上述した理想の軸線位置との差を演算し、演算した差をラック歯形成部の歪量(変形量)とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−123753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、前述したように円弧形状部はその径方向断面形状が完全な円ではなく円の一部で形成されている。このため、差動トランス式変位形を用いた円弧形状部の軸線位置の検出精度には限界がある。また、近年、ラック歯形成部の歯の形状が複雑になってきており、これに対応するため、ラック歯形成部が鍛造で形成される場合がある。この場合、鍛造後のラック軸素材におけるラック歯の両側にはラック歯の歯筋と平行な方向で、かつ外方に向って余肉が発生するため、例えば、フライスにより余肉を除去加工する。これにより、円弧で形成された円弧形状部の一部がさらに除去されるので、円弧の大きさは一層小さくなり、差動トランス式変位形による軸線位置の検出精度がさらに低下してしまう。なお、差動トランス式変位形を用いたラック軸の歪取りの別の例として特許文献1に開示される技術もある。特許文献1に開示される技術においても、同様の課題を有する。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、軸部材の形状に関わらず、精度よく歪の測定が可能な軸部材の形状測定方法及び形状測定装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1.軸部材の形状測定方法)
本発明に係る軸部材の形状測定方法は、径方向断面が円形に形成された基準外周面を有する第一軸部と、径方向断面が前記基準外周面と同径となる円弧形状に形成された被測定外周面を備える第二軸部と、を備える軸部材の形状測定方法である。形状測定方法は、接触式又は非接触式の第一センサによって、前記基準外周面において所定位相に位置し軸線方向位置が異なる複数の基準点の位置を測定する第一工程と、接触式又は非接触式の第二センサによって、前記被測定外周面において前記所定位相と同位相に位置する対象点の位置を測定する第二工程と、前記対象点を含む径方向断面において前記複数の基準点に対応する理想対象点を演算し、前記理想対象点と前記対象点とを比較することにより前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算する第三工程と、を備える。
【0008】
このように、本発明では、基準外周面(第一軸部)上の、周方向における所定位相において、軸線方向位置が異なる複数の基準点を実際に測定し、測定した複数の基準点から被測定外周面(第二軸部)上の理想対象点の位置を演算し推定する。また、基準点の所定位相と同位相に位置する被測定外周面上の対象点の位置を測定する。そして、対象点の位置と、理想対象点の位置とを比較して、同位相における基準外周面と被測定外周面との間の差分、即ち基準外周面に対する被測定外周面の変位量を求める。これにより、従来技術とは異なり、第二軸部の被測定外周面が大きな円弧を有さなくても、第二軸部の変位量(歪量)が精度よく測定できる。
【0009】
(2.軸部材の形状測定装置)
本発明に係る軸部材の形状測定装置は、径方向断面が円形に形成された基準外周面を有する第一軸部と、径方向断面が前記基準外周面と同径となる円弧形状に形成された被測定外周面を備える第二軸部と、を備える。形状測定装置は、前記基準外周面において所定位相に位置し軸線方向位置が異なる複数の基準点の位置を測定する接触式又は非接触式の第一センサと、前記被測定外周面において前記所定位相と同位相に位置する対象点の位置を測定する接触式又は非接触式の第二センサと、前記対象点を含む径方向断面において前記複数の基準点に対応する理想対象点を演算し、前記理想対象点と前記対象点とを比較することにより前記基準外周面に対する前記被測定外周面の変位量を演算する制御部と、を備える。これにより、軸部材の形状測定装置による測定によって、上記、軸部材の形状測定方法と同様、被測定外周面が円弧を多く有さない形状であっても、基準外周面に対する被測定外周面の変位量(歪量)が精度よく検出できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るラック軸の側面図である。
図2】本実施形態に係るラック軸の上面図である。
図3図1におけるIII-III矢視断面図である。
図4図1におけるIV-IV矢視断面図である。
図5】ラック歯形成部(第二軸部)と長軸部(第一軸部)とが相対変位した状態を説明するラック軸の軸方向から視た概要図である。
図6】形状測定装置の概要図である。
図7】第一センサによって、基準外周面の基準点の位置を測定する状態の説明図である。
図8】第二センサによって、被測定外周面の対象点の位置を測定する状態の説明図である。
図9】形状測定方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<1.第一実施形態>
(1−1.概要)
以下、本発明の実施形態に係る軸部材の外周面形状を測定する形状測定装置について説明する。なお、本実施形態において、軸部材は、自動車用のステアリング装置に用いられるラック軸をその一例として説明する。このため、以下において、まず、測定対象となるラック軸10についての説明を行なう。なお、ステアリング装置のラック軸については、公知の製品であるので、必要な部分を除いて機能等の詳細な説明については省略する。
【0012】
(1−2.ラック軸10)
図1の側面図に示すように、ラック軸10は、先端(図1において右側)から左に向かって順に、長軸部12(第一軸部に相当)、ラック歯形成部13(第二軸部に相当)、及び短軸部14を有している。なお、図1に示すラック軸10は、後述する形状測定装置20によって外周面形状が測定される際の姿勢で記載してある。長軸部12(第一軸部)は、径方向断面が円形に形成された基準面となる基準外周面12aを備える(図3参照)。基準外周面12aは、長軸部12(第一軸部)の軸線方向全長に亘って形成される。
【0013】
基準外周面12aは、データム面として使用する。このため、基準外周面12aは、例えば、周方向における輪郭線が、長軸部12の軸線を中心として所定の間隔(範囲)を有して形成された二つの理想の円筒の間に収まるよう形成される。即ち、円筒度(JIS B 0621参照)が所定の範囲内に収まるよう形成される。このとき、所定の間隔は、各製品毎に必要な形状精度を考慮して任意の値を設定すればよい。ただし、上記態様に限らず、基準外周面12aは、基準外周面12aの円周振れ、又は全振れ(ともにJIS B 0621参照)が所定の範囲に入るよう設定してもよい。
【0014】
図2は、ラック軸10の上面図である。ラック軸10は、二点鎖線で図示するラック軸素材11の一部(余肉15、15)をフライス加工等により除去加工して得られる。余肉15、15は、ラック歯形成部13を上下の鍛造型をプレスして形成する際に、鍛造型の間で軸直交方向に突出して形成されたバリである。
【0015】
図4の径方向断面に示すように、ラック歯形成部13(第二軸部)は、上述した基準外周面12aの外径(=φD)と同径となる円弧形状に形成された被測定外周面13aを備える。図1図2に示すように、本実施形態においては、被測定外周面13aは基準外周面12aと同一面となるよう連続して形成される。図4に示すように、余肉15,15が除去された後の被測定外周面13aの円弧の大きさは、軸線回りに約140deg程度である。換言すれば、ラック歯形成部13(第二軸部)の被測定外周面13aは、周方向において軸線回りで180度未満の範囲に形成される。
【0016】
図1図2に示すように、長軸部12及び短軸部14には、ラック歯が設けられていない。長軸部12は、短軸部14より長くなるよう形成される。なお、以降において、軸線方向とは、ラック軸10の伸長方向、即ちラック軸10の軸線方向をいうものとする。
【0017】
図1におけるラック歯形成部13(第二軸部)の下面(図1においては下側、図2においては紙面奥側)には、複数のラック歯16が形成される。複数のラック歯16は、被測定外周面13aと背向する部分(非円弧外周面に相当する)に形成される。このように、ラック歯形成部13は、軸線回りの周方向において被測定外周面13aの円弧形状とは異なる非円弧形状で形成された非円弧外周面を備える不完全円柱である。
【0018】
複数のラック歯16は、例えば、温間鍛造により塑性変形されて形成される。本実施形態に係るラック軸10の各ラック歯16は、軸線方向において、均一には形成されていない。即ち、各ラック歯16は、図略のピニオンとの噛合において、可変のギヤレシオ(つまり、バリアブルギヤレシオ(VGR))の出力特性が出力されるよう形成され配列されている。詳細な説明については省略する。
【0019】
(1−2−1.基準外周面12a上の基準点について)
次に、後述する第一センサ21により測定する長軸部12(第一軸部)の基準外周面12aに設定される基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)について説明する。基準点を説明するにあたり、まず、長軸部12(第一軸部)の径方向断面を示す図3において、基準外周面12a上における最上点(頂点)位置を周方向における第一所定位相Ph1と定義する。また、図3に示すように、第一所定位相Ph1から、周方向において70deg、左方向に回転させた位置(90deg未満に相当)を周方向における第二所定位相Ph2とし、周方向において70deg、右方向に回転させた位置(90deg未満に相当)を周方向における第三所定位相Ph3と定義する。
【0020】
そして、第一所定位相Ph1における基準外周面12a上の複数の点を第一基準点RP1と定義する。また、第二所定位相Ph2における基準外周面12a上の複数の点を第二基準点RP2と定義し、第三所定位相Ph3における基準外周面12a上の複数の点を第三基準点RP3と定義する。第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3は、それぞれ長軸部12(第一軸部)の軸線方向において、軸線方向位置が異なる任意の二箇所(複数に相当する)である第一位置P1,及び第二位置P2に設定される(図1参照)。つまり、各第一基準点RP1,第二基準点RP2及び第三基準点RP3は、それぞれ軸線方向において同じ位置(同位相)に位置する。
【0021】
軸線方向において二箇所(第一位置P1,第二位置P2)に設定された各第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3の各位置(座標)は、後述する第一センサ21によって測定される。後に詳述するが、第一センサ21は、三つのセンサによって構成される。
【0022】
なお、上記態様に限らず、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3は、長軸部12(第一軸部)の軸線方向において、軸線方向位置が異なる任意の三箇所以上にそれぞれ設定しても良い。これにより、演算する際の制御部の負荷、及び測定に要する時間は増加するが、演算によって求められる基準外周面12aの位置精度は向上する。
【0023】
また、上記において第二所定位相Ph2及び第三所定位相Ph3を、第一所定位相Ph1から、軸周りで周方向両側にそれぞれ70deg回転させた位置としたのは、ラック歯形成部13(第二軸部)の被測定外周面13aの円弧(140deg)の端部の位相に一致させたものである。第二所定位相Ph2及び第三所定位相Ph3の位置は、被測定外周面13aの範囲内において任意の他の位置に変更しても良い。
【0024】
(1−2−2.被測定外周面上の対象点について)
次に、後述する第二センサ22により測定するラック歯形成部13(第二軸部)の被測定外周面13aの軸線方向において、それぞれ測定される軸線方向位置が異なる複数の各対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)について説明する。本実施形態では各対象点TP1,TP2,TP3は被測定外周面13aの周方向において、第一〜第三所定位相Ph1,Ph2,Ph3にそれぞれ対応する点である。
【0025】
被測定外周面13aにおいて、第一所定位相Ph1と同位相に位置する点を第一対象点TP1(対象点)と定義する。また、第二所定位相Ph2と同位相に位置する点を第二対象点TP2(対象点)と定義する。また、第三所定位相Ph3と同位相に位置する点を第三対象点TP3(対象点)と定義する。本実施形態においては、第一対象点TP1,第二対象点TP2,及び第三対象点TP3は、各位相の軸線方向位置が異なる位置にそれぞれ六箇所(複数に相当)ずつ設定されている(図1図2参照)。
【0026】
なお、本実施形態では、ラック歯形成部13(第二軸部)の被測定外周面13aは、図5に示すように、長軸部12(第一軸部)の基準外周面12aに対し若干変位(変形)しているものとして説明を進める。このとき、変位した原因等は問わない。図5では、ラック歯形成部13(第二軸部)の被測定外周面13aに対し、長軸部12(第一軸部)の基準外周面12aは二点鎖線で示す。このように、被測定外周面13aと基準外周面12aとの間には、相対変位が生じているものとする。
【0027】
第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3は、後述する第二センサ22によってそれぞれの位置(座標)が測定される。なお、本実施形態において、第二センサ22は、第一センサ21と全く同一の三つのセンサによって構成される。そして、第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の位置(座標)を三つの各センサがそれぞれ測定する。つまり、三つのセンサが第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3及び第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の各位置を測定する。詳細については後に述べる。ただし、上記態様に限らず、第一センサ21と第二センサ22とが、それぞれ異なる三つのセンサによって構成されてもよい。
【0028】
上述したように、第一対象点TP1,第二対象点TP2及び第三対象点TP3は、それぞれの位相においてラック歯形成部13(第二軸部)の軸線方向における異なる軸線方向位置で複数点(複数箇所)測定される。このとき、測定される複数の点は所定の距離毎に測定しても良いし、任意に設定したランダムな距離毎に測定しても良い。
【0029】
(1−3.形状測定装置)
次に、形状測定装置20について説明する(図6参照)。形状測定装置20は、上述したラック軸10(軸部材)の基準外周面12a上及び被測定外周面13a上の各位置(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3、及び第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の各位置)を測定する。そして、形状測定装置20は、測定された基準外周面12a及び被測定外周面13aの各位置(座標)に基づき、基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変形量を演算する。
【0030】
なお、前述したように、形状測定装置20においてラック軸10(軸部材)は、図6に示すように、ラック歯16を下方に向けて支持される。ラック軸10が支持される位置A,Bは、長軸部12(第一軸部)の基準外周面12a上における軸線方向の任意の二点である。ただし、支持される位置は、二点に限らず、三点以上でもよい。また、支持の方法についても、限定されない。例えば、各支持位置において、三つのローラを基準外周面12aの周方向に等間隔に配置することによりラック軸10を軸線回りに回転可能に支持しても良い。また、ラック軸10を、軸線回りに回転不能に支持してもよい。
【0031】
図6に示すように、形状測定装置20は、主に第一センサ21(第二センサ22)と、センサレール30と、制御部40と、を備える。本実施形態においては、第一センサ21と第二センサ22とは同一のセンサであり、共用される。図7図8に示すように、第一センサ21(第二センサ22)は、それぞれ第一所定位相Ph1用のレーザセンサ23_Ph1,第二所定位相Ph2用のレーザセンサ24_Ph2,及び第三所定位相Ph3用のレーザセンサ25_Ph3という三つのレーザセンサによって構成される。レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3は、何れも同様のセンサであるとともに非接触式のセンサである。
【0032】
なお、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3は、公知のレーザセンサであり、レーザ照射面から測定対象部にレーザ光を照射し、測定対象物のうちのレーザ照射面から最も近くにある部位までの距離を計測可能なレーザセンサである。
【0033】
センサレール30は、図6におけるラック軸10の上方において、ラック軸10の軸線と平行に配置される。センサレール30には、各レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3がセンサレール30に沿って移動可能に設けられる。センサレール30は、1本でもよいし、各レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3がそれぞれ設けられるよう3本であってもよい。センサレール30が1本の場合は、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3は、一体的に構成される。
【0034】
レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3は、制御部40の制御によって、センサレール30上を、所望の量だけ軸線方向に移動される。そして、図7に示すように、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3(第一センサ21)は、制御部40の制御によって、それぞれラック軸10(軸部材)の軸線に直交する方向であって、且つ各基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)を通る方向である各測定方向DR1,DR2,DR3(所定の測定方向に相当)における各基準点(第一〜第三基準点RP1〜RP3)の位置(座標)を測定する。
【0035】
なお、上記において、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3(第一センサ21),第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3及び測定方向DR1,DR2,DR3は、番号の若い順から順番にそれぞれ対応するものとする。例えば、レーザセンサ23_Ph1によって測定される基準点は、第一基準点RP1であり、レーザセンサ23_Ph1のレーザ光LB1が照射される測定方向は、測定方向DR1である。
【0036】
レーザセンサ24_Ph2も同様であり、レーザセンサ24_Ph2によって測定される基準点は、第二基準点RP2であり、レーザセンサ24_Ph2のレーザ光LB2が照射される測定方向は、測定方向DR2である。レーザセンサ25_Ph3についても、同様である。また、以降で説明する各センサ基準面E1,E2,E3、各スポット径φD1,φD2,φD3、及び最短距離L1,L2,L3等についても同様である。
【0037】
図7に示すように、各レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3(第一センサ21)は、制御部40の制御によって、各レーザ照射面である各センサ基準面E1,E2,E3から、それぞれ測定方向DR1,DR2,DR3(所定の測定方向に相当)の方向で、且つ第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3に向けて、各スポット径φD1,φD2,φD3(所定のスポット径に相当)を有する各レーザ光LB1,LB2,LB3を照射する。
【0038】
このとき、レーザ光LB1,LB2,LB3は、センサ基準面E1,E2,E3から第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3に向けて円柱状に照射される。つまり、各レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3(第一センサ21)は、測定方向DR1,DR2,DR3と直交する方向に、照射した円柱状のレーザ光LB1,LB2,LB3の径方向断面の断面積に応じた測定範囲(所定の測定範囲に相当)を備える。なお、本実施形態において、各スポット径φD1,φD2,φD3は同一径とする。よって、各測定範囲も同一面積である。但し、これに限らず同一径でなくてもよい。
【0039】
上記より、各センサ基準面E1,E2,E3も、それぞれ各測定範囲内において、各測定方向DR1,DR2,DR3と直交する。また、各センサ基準面E1,E2,E3と、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3(基準点)との間は所定の距離を有して配置される。
【0040】
このような構成により、各センサ基準面E1,E2,E3と第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3(基準点)との間の距離を、センサ基準面E1,E2,E3と基準外周面12aにおける基準点以外の点との距離に対して最短距離L1,L2,L3にできるので、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3の位置(座標)が測定できる。
【0041】
また、図8に示すように、第二センサ22(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)についても、上記第一センサ21と同様の作用によって各対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置(座標)が測定可能となる。第二センサ22(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)においては、上記第一センサ21の説明に対し、第一センサ21を第二センサ22と読み替え、各基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)を各対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)と読み替え、さらに、基準外周面12aを被測定外周面13aと読み替えればよい。他は、上記第一センサ21に対する説明と同様である。
【0042】
このような構成により、各センサ基準面E1,E2,E3と、第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)との間の距離を、センサ基準面E1,E2,E3と被測定外周面13aにおける対象点以外の点との距離に対して最短距離L4,L5,L6とすることができるので、第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の位置(座標)が測定可能となる。
【0043】
上記より、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3及び第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3が、基準外周面12a及び被測定外周面13a上において、その位置がばらついたり、移動したりしても、所定の測定範囲内においては、各レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3の第一〜第三レーザ光LB1,LB2,LB3が基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)及び対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置を確実に検出することができる。
【0044】
(2.軸部材の形状測定方法)
次に、上記で説明したラック軸10の被測定外周面13aの形状測定方法について図9のフローチャートに基づき説明する。本発明に係るラック軸10(軸部材)の形状測定方法は、第一工程(ステップS10−S18)と、第二工程(ステップS20−S28)と、第三工程(ステップS30−S34)と、を備える。
【0045】
(2−1.第一工程)
上述したように、第一工程は、非接触式の第一センサ21(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)によって、基準外周面12a上の周方向における所定位相(第一〜第三所定位相Ph1,Ph2,Ph3)にそれぞれ位置する3箇所の基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)の位置(座標)を軸線方向位置が異なる二点(複数)で測定する工程である。
【0046】
ステップS10(第一工程)では、制御部40の制御により、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、ラック軸10(軸部材)の上方に配置されたセンサレール30上において、軸線方向に移動され、予め設定された基準外周面12a(第一軸部)上の第一位置P1に到達する。なお、既にレーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、第一位置P1に位置している場合には第二位置P2に移動する。
【0047】
次に、ステップS12(第一工程)では、制御部40の制御により、円柱形状の各レーザ光LB1,LB2,LB3をレーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3の各レーザ照射面であるセンサ基準面E1,E2,E3から第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3に向けて照射する(図7参照)。なお、各レーザ光LB1,LB2,LB3は、各スポット径φD1,φD2,φD3(φD1=φD2=φD3)を有し、各スポット径に応じた各測定範囲を有して照射される。
【0048】
次に、ステップS14(第一工程)において、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3の位置(座標)が測定される。上述したように、このとき、センサ基準面E1,E2,E3と第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3との間の距離は、最短距離L1,L2,L3(図7参照)となるよう設定されているため、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3の位置(座標)が測定される。
【0049】
なお、上記において、第一基準点RP1の位置(座標)は、上下方向(測定方向DR1)に沿って測定された位置である。また、第二基準点RP2の位置(座標)は、測定方向DR2に沿って測定された位置である。さらに、第三基準点RP3の位置(座標)は、測定方向DR3に沿って測定された位置である。そして、ステップS16(第一工程)において、各基準点の位置の測定結果が制御部40の記憶部41に送信される。
【0050】
次に、ステップS18(第一工程)において、ステップS14における第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3の位置(座標)の測定が2回目か否かの確認を行なう。測定が1回目であれば、「N」(No)に従いステップS10に移動する。
【0051】
なお、2回目のステップS10では、制御部40の制御により、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、センサレール30上を軸線方向に移動され、第一位置P1から第二位置P2に到達する。そしてステップS12、及びステップS14において第二位置P2における第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3の位置(座標)がそれぞれ測定され、ステップS16において、測定結果が制御部40の記憶部41に送信される。
【0052】
このように、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、ラック軸10(軸部材)の軸線方向に移動しながら、軸線方向位置が異なる二箇所(複数)の第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3(基準点)の位置を測定する。そして、ステップS18の確認工程において、測定が2回目であるので、「Y」(Yes)に従いステップS20(第二工程)に移動する。
【0053】
(2−2.第二工程)
第二工程は、非接触式の第二センサ22(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)によって、被測定外周面13aにおいて基準外周面12a上の所定位相(第一〜第三所定位相Ph1,Ph2,Ph3)と同位相に位置する第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)の位置を測定する工程である。第二センサ22は第一センサ21と共用である。第二工程では、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3(第二センサ22)が、ラック軸10(軸部材)の軸線方向に移動しながら、被測定外周面13aにおいて軸線方向位置が異なる複数の対象点の位置を測定する。
【0054】
ステップS20(第二工程)では、制御部40の制御により、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、センサレール30上を軸線方向に移動され、予め設定されたラック歯形成部13(第二軸部)の被測定外周面13a上の任意の位置P3(図6参照)まで移動する。
【0055】
次に、ステップS12と同様、ステップS22(第二工程)において、制御部40の制御により、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、円柱形状のレーザ光LB1,LB2,LB3をレーザ照射面であるセンサ基準面E1,E2,E3から被測定外周面13a上の第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)に向けて照射する。なお、各レーザ光LB1,LB2,LB3は、各スポット径φD1,φD2,φD3(φD1=φD2=φD3)を有し、各スポット径に応じた各測定範囲を有して照射される。
【0056】
このとき、各レーザ光LB1,LB2,LB3の光軸は、それぞれ各測定方向DR1,DR2,DR3と平行である。また、センサ基準面E1,E2,E3は、測定方向DR1,DR2,DR3と直交している。これにより、ステップS24(第二工程)でセンサ基準面E1,E2,E3との間が最短距離L4,L5,L6(図8参照)となる第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の位置(座標)が測定される。
【0057】
なお、上記において、第一対象点TP1の位置(座標)は、上下方向(測定方向DR1)に沿って測定された位置である。また、第二対象点TP2の位置(座標)は、測定方向DR2に沿って測定された位置である。さらに、第三対象点TP3の位置(座標)は、測定方向DR3に沿って測定された位置である。そして、ステップS26(第二工程)で、各対象点の位置データ(測定結果)が制御部40の記憶部41に送信される。
【0058】
次に、ステップS28(第二工程)において、ステップS24における第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の位置(座標)の測定が予め設定したN回目に到達したか否かの確認を行なう。測定回数がN回に到達していなければ、「N」(No)に従いステップS20に移動する。
【0059】
そして、2回目以降のステップS20(第二工程)では、制御部40の制御により、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、センサレール30上を軸線方向に移動され、予め設定されたラック歯形成部13(第二軸部)の被測定外周面13a上の任意の位置P4(図6参照)まで移動する。そして、ステップS20−ステップS24の処理によって任意の位置P4における第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の位置(座標)がそれぞれ測定され、ステップS26で位置データ(測定結果)が制御部40の記憶部41に送信される。
【0060】
そして、ステップS28において、ステップS24での測定が予め設定されたN回(本実施形態では六回)実施されたことが確認されるまで、ステップS20−ステップS28の処理を繰り返し行なう。ステップS28において、測定がN回実施されたことが確認されたら、「Y」(Yes)に従いステップS30(第三工程)に移動する。なお、判定基準となる測定回数(N回)は、任意に設定すればよい。
【0061】
このように第二工程では、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が、ラック軸10(軸部材)の軸線方向に移動しながら、複数個所の第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)の位置を測定する。
【0062】
(2−3.第三工程)
ステップS30(第三工程)では、制御部40が、第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)を含む径方向断面において、記憶部41に記憶された二箇所(複数)分の第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3(基準点)の位置データを取り出す。そして、ステップS32(第三工程)で、取り出した位置データに基づき、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3にそれぞれ対応する第一〜第三理想対象点ITP1,ITP2,ITP3(理想対象点)を演算する。
【0063】
具体的には、二箇所(複数)分の基準外周面12aにおける第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3(基準点)データに基づき演算した外周面形状を理想の外周面形状とする。そして、演算した理想の外周面形状を軸線方向位置毎の各第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)を含む仮想の径方向断面まで延在させ、交わった点を、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3に対応する仮想の第一〜第三理想対象点ITP1,ITP2,ITP3(理想対象点)として演算する(図8参照)。なお、図8においては、第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3(基準点)の位置と第一〜第三理想対象点ITP1,ITP2,ITP3(理想対象点)の位置とは一致している。
【0064】
そして、ステップS34(第三工程)では、記憶部41に記憶させた第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3の位置データを取り出し、第一〜第三理想対象点ITP1,ITP2,ITP3と第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)とを比較する(図8参照)。これにより、各位相(第一〜第三所定位相Ph1,Ph2,Ph3)における基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変位量(第一〜第三変位量Q1,Q2,Q3)を各々演算する。
【0065】
なお、第一〜第三変位量Q1,Q2,Q3は、第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3(対象点)に関する変位量である。よって、この変位量(第一〜第三変位量Q1,Q2,Q3)をもって、ラック歯形成部13(第二軸部)が基準外周面12a(第一軸部)に対して変位した大きさとする。これにより、演算した第一〜第三変位量Q1,Q2,Q3に基づき、ラック軸10に対して精度の良い歪取り作業が実行可能となる。
【0066】
(3.その他)
なお、上記実施形態では、基準点(RP1,RP2,RP3)、対象点(TP1,TP2,TP3)及び理想対象点(ITP1,ITP2,ITP3)を演算するための位相(Ph1,Ph2,Ph3)をラック軸10(軸部材)の周方向において140degの範囲内に三つ設定した。しかし、この態様には限らず、位相は二つでもよい。つまり、二つの位相に応じて、基準点(RP1,RP2)、対象点(TP1,TP2)及び理想対象点(ITP1,ITP2)を演算してもよい。この場合、二つの位相が形成する角度は90deg程度であることが好ましい。これによっても、相応の効果が得られる。
【0067】
また、上記実施形態では、ラック歯形成部13(第二軸部)における被測定外周面13aの円弧の大きさを周方向において140degの範囲としたが、この態様には限らない。被測定外周面13aの円弧は、180deg未満であれば何度でもよい。円弧が180deg未満であることによって、差動トランス変位計を使用した従来技術による測定においては、精度よく被測定外周面13aの形状の測定はできないが、本発明にかかる測定方法によって、精度のよい測定結果が望める。
【0068】
また、本実施形態では、軸部材をラック軸10として説明したが、この態様にはかぎらない。基準となる基準外周面(第一軸部)を備えていれば軸部材はどのようなものを適用しても良い。例えば、エンジン部品であるスロットルボデー等に使用されるバタフライバルブ用のシャフト等でもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、第二工程(ステップS20-S28)では、非接触式のレーザセンサ(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)が、ラック軸10(軸部材)の軸線方向に移動しながら、被測定外周面13aにおいて軸線方向位置が異なる複数の対象点(TP1,TP2,TP3)の位置を測定した。しかし、この態様には限らず、固定した複数のレーザセンサを用いて、軸線方向位置が異なる複数の対象点の位置を測定してもよい。なお、第一工程においても同様である。
【0070】
また、上記実施形態では、ラック軸10(軸部材)の外形形状を測定するため、非接触式のレーザセンサ(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)を用いた。しかし、この態様には限らない。非接触式のレーザセンサに替えて接触式のセンサを適用してもよい。この場合、適用できる接触式のセンサは、測定方向に移動可能な円筒状の接触子を備え、基準点(RP1,RP2,RP3)、及び対象点(TP1,TP2,TP3)と接触する接触子の端面が、測定方向と直交する平面を備えていればよい。これによっても、相応の効果が期待出来る。
【0071】
また、上記実施形態では、第一センサ21と第二センサ22とは同じセンサであるものとして説明した。しかし、この態様には限らない。第一センサ21と第二センサ22とを別々に設けても良い。この場合、第一センサ21による基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)の測定と、第二センサ22による対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の測定とを同時に行なうことができるので、効率的である。
【0072】
(4.実施形態による効果)
上記実施形態の軸部材の形状測定方法によれば、基準外周面12a(第一軸部)上の、周方向における所定位相(第一〜第三所定位相Ph1,Ph2,Ph3)のそれぞれにおいて、軸方向位置が異なる複数(二箇所)の基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)を実際に測定し、測定した複数(二箇所)の基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)から被測定外周面13a(第二軸部)上の理想対象点(第一〜第三理想対象点ITP1,ITP2,ITP3)の位置を演算し推定する。また、基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)の所定位相(第一〜第三所定位相Ph1,Ph2,Ph3)と同位相に位置する被測定外周面13a上の対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置を測定する。そして、測定した対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置と、測定した基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)に対応する理想対象点(第一〜第三理想対象点ITP1,ITP2,ITP3)の位置とを比較して、同位相における基準外周面12aと被測定外周面13aとの間の差分、即ち基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変位量を求める。これにより、従来技術とは異なり、第二軸部の被測定外周面13aが大きな円弧を有さなくても、第二軸部の変位量(歪量)が精度よく測定できる。
【0073】
また、上記実施形態によれば、第二工程は、ラック軸10(軸部材)の軸線方向に移動しながら、被測定外周面13aにおいて軸線方向位置が異なる複数の対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置を測定し、第三工程は、複数の対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)に関する変位量(第一〜第三変位量Q1,Q2,Q3)を演算する。このように、軸線方向で移動しながら被測定外周面13aの変位量が測定されるので、ラック軸10(軸部材)の歪(変形)が精度よく測定できる。
【0074】
また、上記実施形態によれば、第一センサ(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)は、非接触式のセンサであり、第一工程は、ラック軸10(軸部材)の軸線方向に移動しながら、軸線方向位置が異なる複数の各基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)の位置を測定する。第二センサ(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)は、非接触式のセンサであり、第二工程は、ラック軸10(軸部材)の軸線方向に移動しながら、被測定外周面13aにおいて各対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置を測定する。このように、軸線方向に移動しながら非接触式のセンサによって、被測定外周面13aの形状が測定されるので、ラック軸10(軸部材)の全長に亘って歪(変形)が短時間で精度よく測定できる。
【0075】
また、上記実施形態によれば、被測定外周面13a(第二軸部)は、周方向において被測定外周面13aの円弧形状とは異なる非円弧形状に形成された非円弧外周面を備える不完全円柱である。このような、不完全円柱で形成される第二軸部は歪みやすい上に、外周面形状の測定がしにくい。しかし、本発明に係る形状測定方法では、非円弧外周面を備える不完全円柱であっても、精度よく外周面形状の測定が出来る。
【0076】
また、上記実施形態によれば、被測定外周面13a(第二軸部)は、被測定外周面13aと背向する部分にラック歯16が形成されている。このように、ラック軸10(軸部材)がラック歯16を有していても、ラック歯16と背向する部分の円弧形状で形成された被測定外周面13aを測定することで、精度よく外周面形状の測定が出来る。
【0077】
また、上記実施形態によれば、第二軸部の被測定外周面13aは、周方向において軸線回りで180度未満の範囲に形成されている。このように、被測定外周面13aの円弧が周方向において180度未満で形成されており、従来技術による差動トランスによって円弧の軸線が精度よく検出できなくても、本発明に係る形状測定方法では、被測定外周面13aの歪が精度よく測定できる。
【0078】
また、上記実施形態によれば、第一工程は、基準外周面12aにおいて第一所定位相Ph1に位置し軸線方向位置が異なる複数の第一基準点RP1の位置、第一所定位相から90°未満である第二所定位相Ph2に位置し軸線方向位置が異なる複数の第二基準点RP2の位置を測定し、及び、第一所定位相Ph1から90°未満である第三所定位相Ph3に位置し軸線方向位置が異なる複数の第三基準点RP3の位置を測定する。第二工程は、被測定外周面13aにおいて第一所定位相Ph1と同位相に位置する第一対象点TP1の位置、第二所定位相Ph2と同位相に位置する第二対象点TP2の位置を測定し、及び、第三所定位相Ph3と同位相に位置する第三対象点TP3の位置を測定する。また、第三工程は、第一対象点TP1を含む径方向断面において複数の第一基準点RP1に対応する第一理想対象点ITP1を演算する。また、第二対象点TP2を含む径方向断面において複数の第二基準点RP2に対応する第二理想対象点ITP2を演算する。また、第三対象点TP3を含む径方向断面において複数の第三基準点RP3に対応する第三理想対象点ITP3を演算する。そして、第一理想対象点ITP1と第一対象点TP1とを比較することにより、第一所定位相Ph1における基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変位量(第一変位量Q1)を演算する。また、第二理想対象点ITP2と第二対象点TP2とを比較することにより、第二所定位相Ph2における基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変位量(第二変位量Q2)を演算する。さらに第三理想対象点ITP3と第三対象点TP3とを比較することにより、第三所定位相Ph3における基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変位量(第二変位量Q3)を演算する。
【0079】
このように、基準外周面12aにおいて周方向に三つの位相を設定し、三つの位相に対してそれぞれ、基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変位量Q1−Q3が演算されるので、精度よく被測定外周面13aの歪(変形)が検出できる。
【0080】
また、上記実施形態によれば、第一センサ21(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)は、ラック軸10(軸部材)の軸線に直交する方向であって、基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)を通る方向である所定の測定方向DR1,DR2,DR3における基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)の位置を測定するセンサである。第一センサ21(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)は、所定の測定方向DR1,DR2,DR3と直交する方向に所定の測定範囲を備える。また、所定の測定範囲内で所定の測定方向DR1,DR2,DR3と直交する基準外周面12aから離れたセンサ基準面E1,E2,E3を備える。そして、センサ基準面E1,E2,E3と基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)との距離が、センサ基準面E1,E2,E3と基準外周面12aにおける基準点以外の点との距離に対して最短距離L1,L2,L3となることにより、基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)の位置が測定可能となる。
【0081】
第二センサ22(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)は、ラック軸10(軸部材)の軸線に直交する方向であって対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)を通る方向である所定の測定方向DR1,DR2,DR3における対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置を測定するセンサである。第二センサ22は、所定の測定方向DR1,DR2,DR3と直交する方向に所定の測定範囲を備える。また、所定の測定範囲内で所定の測定方向DR1,DR2,DR3と直交する被測定外周面13aから離れたセンサ基準面E1,E2,E3を備える。そして、センサ基準面E1,E2,E3と対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)との距離が、センサ基準面E1,E2,E3と被測定外周面13aにおける対象点以外の点との距離に対して最短距離L4,L5,L6となることにより、対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置が測定可能となる。
【0082】
このような構成によって、所定の測定範囲内では、第一、第二センサ21,22が、基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)及び対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置を精度よく確実に測定することができる。つまり、被測定外周面13aの円弧が小さくても、基準点及び対象点の位置が精度よく求められ、延いては被測定外周面13aの変位量が精度よく求められる。
【0083】
また、上記実施形態によれば、第一及び第二センサ21,22はレーザセンサ(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)であり、レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3が所定のスポット径φD1,φD2,φD3で照射するレーザ光LB1,LB2,LB3の光軸の方向が所定の測定方向DR1,DR2,DR3と一致し、所定の測定範囲は所定のスポット径φD1,φD2,φD3と一致する。このように、レーザ光LB1,LB2,LB3のスポット径を大きくすることで、測定範囲が広く確保でき、基準点及び対象点が確実に測定できるので、低コストに対応できる。
【0084】
また、上記実施形態によれば、ラック軸10(軸部材)の形状測定装置20は、径方向断面が円形に形成された基準外周面12aを有する長軸部12(第一軸部)と、径方向断面が基準外周面12aと同径となる円弧形状に形成された被測定外周面13aを備えるラック歯形成部13(第二軸部)と、を備える。形状測定装置20は、基準外周面12aにおいて所定位相(第一〜第三所定位相Ph1,Ph2,Ph3)に位置し、軸線方向位置が異なる複数の基準点(第一〜第三基準点RP1,RP2,RP3)の位置を測定する非接触式の第一センサ21(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)と、被測定外周面において所定位相と同位相に位置する対象点(第一〜第三対象点TP1,TP2,TP3)の位置を測定する非接触式の第二センサ22(レーザセンサ23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3)と、対象点を含む径方向断面において軸線方向位置が異なる複数の基準点に対応する理想対象点(第一〜第三理想対象点ITP1,ITP2,ITP3)を演算し、理想対象点と対象点とを比較することにより基準外周面12aに対する被測定外周面13aの変位量を演算する制御部40と、を備える。この形状測定装置20により、上記形状測定方法によって測定したのと同様、精度よく外周面の形状が測定できる。
【符号の説明】
【0085】
10;軸部材(ラック軸)、 12;第一軸部(長軸部)、 12a;基準外周面、 13;第二軸部(ラック歯形成部)、 13a;被測定外周面、 20;形状測定装置、 21;第一センサ、 22;第二センサ、 23_Ph1,24_Ph2,25_Ph3;レーザセンサ、 30;センサレール、 40;制御部、 41;記憶部、 DR1,DR2,DR3;測定方向、 E1,E2,E3;センサ基準面、 ITP1,ITP2,ITP3;理想対象点、 LB1,LB2,LB3;レーザ光、 L1,L2,L3,L4,L5,L6;最短距離、 P1;第一位置、 P2;第二位置、 Ph1,Ph2,Ph3;所定位相、 Q1,Q2,Q3;変位量、 RP1,RP2,RP3;基準点、 TP1,TP2,TP3;対象点、 φD1,φD2,φD3;スポット径。
図1
図2
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図9