(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、
図1〜
図10を参照して、この発明を適用した携帯端末の一実施形態について説明する。
この携帯端末は、
図1〜
図4に示すように、端末本体である機器ケース1を備えている。この機器ケース1は、長手方向である縦方向(
図1では上下方向)に長い縦長のほぼ長方形状に形成されている。
【0013】
この機器ケース1は、
図1〜
図4に示すように、上辺側のほぼ半分が幅広部1aに形成され、下辺側のほぼ半分が幅狭部1bに形成され、全体がほぼ羽子板形状に形成されている。すなわち、上辺側の幅広部1aは、その縦方向と直交する横方向(
図1では左右方向)の長さ(幅)が、下辺側の幅狭部1bの横方向(
図1では左右方向)の長さ(幅)よりも長く(広く)形成されている。
【0014】
また、この機器ケース1は、
図1〜
図5に示すように、上部ケース2と下部ケース3とを有し、これらの内部にモジュール(図示せず)が組み込まれるように構成されている。上部ケース2は、
図1および
図3に示すように、機器ケース1と同様、上辺側の幅広部と下辺側の幅狭部とを有するほぼ羽子板形状に形成され、その外周の側面部が下部ケース3に取り付けられるように構成されている。
【0015】
この場合、上部ケース2の上面である表面における上辺側の幅広部には、
図1および
図5に示すように、そのほぼ全域に亘って表示部4が設けられている。また、上部ケース2の表面における下辺側の幅狭部には、そのほぼ全域に亘ってキー操作部5が設けられている。表示部4は、液晶表示パネルやEL(エレクトロ・ルミネッセンス)表示パネルなどの平面型の表示パネルであり、ほぼ長方形状に形成されている。
【0016】
この表示部4は、
図1および
図5に示すように、上部ケース2の表面に設けられた表示窓部4aに対応した状態で上部ケース2内に配置され、表示された情報が表示窓部4aを通して上部ケース2の上方から見えるように構成されている。キー操作部5は、テンキー、カーソルキー、ファンクションキーなどの携帯端末に必要な各種のキーを備えている。この場合、キー操作部5は、その上辺の中間部に上面トリガーキー5aが配置されている。
【0017】
下部ケース3は、
図2〜
図4に示すように、上部ケース2と同様、上辺側の幅広部と下辺側の幅狭部とを有するほぼ羽子板形状に形成され、その外周の側面部が上部ケース2に取り付けられるように構成されている。この下部ケース3の上辺部側に位置する幅広部の下面である裏面には、光学読取部6が設けられている。
【0018】
この光学読取部6は、
図2〜
図5に示すように、レーザ読取部と撮像部(いずれも図示せず)とを備え、これらが下部ケース3の幅広部における上辺部側に位置する裏面に箱型形状に突出して設けられた読取突起部6a内に格納されている。この場合、読取突起部6aには、レーザ読取部に対応する第1窓部6bと、撮像部に対応する第2窓部6cと、が設けられている。
【0019】
これにより、光学読取部6は、
図2〜
図5に示すように、レーザ読取部がレーザ光線を読取突起部6aの第1窓部6bから機器ケース1の外部に出射させ、そのレーザ光線の反射光を受光することにより、物品のバーコードなどを読み取るように構成されている。また、この光学読取部6は、撮像部が第2窓部6cを通してレーザ読取部で読み取る物品の画像を撮影するように構成されている。
【0020】
また、機器ケース1の縦方向(長手方向)におけるほぼ中間部、つまり幅広部1aと幅狭部1bとの境界部側に位置する幅広部1aの両側部には、
図1〜
図5に示すように、側面トリガーキー8がそれぞれ設けられている。これら側面トリガーキー8およびキー操作部5の上面トリガーキー5aは、光学読取部6による読取動作を実行させるためのものである。
【0021】
さらに、この機器ケース1の下辺部側に位置する幅狭部1bには、
図2〜
図6に示すように、電池蓋10で覆われる電池収納部11がキー操作部5に対応して設けられている。この電池収納部11は、充電池12を収納するものであり、機器ケース1の幅狭部1bに設けられたキー操作部5に対応した状態で、機器ケース1の幅狭部1bの内部に設けられ、機器ケース1の裏面に設けられた開口部11aによって裏面側に開放されている。
【0022】
この場合、電池収納部11と光学読取部6との間に位置する下部ケース3の裏面には、
図2および
図4に示すように、電池収納部11を開閉可能に覆う電池蓋10を下部ケース3に着脱可能に取り付けるための一対の取付レバー13が設けられている。すなわち、一対の取付レバー13は、機器ケース1の両側部に設けられた側面トリガーキー8の近傍に設けられている。これら一対の取付レバー13は、これらを回転操作させて、電池蓋10の上辺部の縁部を下部ケース3の裏面に係脱可能に係止させるように構成されている。
【0023】
これにより、電池蓋10は、
図2、
図4および
図5に示すように、電池収納部11の開口部11aを開閉可能に覆った状態で、上辺部の縁部が一対の取付レバー13によって係止されることにより、電池収納部11の下辺部側から後述する下面トリガーキー20を超えた状態で、下部ケース3の裏面に取り付けられるように構成されている。また、この電池蓋10は、その下辺部側の端部に支点突起部10aが設けられ、この支点突起部10aを支点として回転することにより、電池収納部11を開閉するように構成されている。
【0024】
ところで、機器ケース1の下辺部側に位置する幅狭部1bには、
図1〜
図4に示すように、機器ケース1の第1の面である表面と、その反対側に位置する第2の面である裏面とに跨ってユーザの一方の手により把握可能なグリップ部14が設けられている。このグリップ部14は、ユーザの一方の手の母指F1を機器ケース1の表面に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザの一方の手により把握可能に構成されている。
【0025】
すなわち、このグリップ部14は、
図1〜
図4に示すように、機器ケース1の幅狭部1bである上部ケース2の幅狭部と、下部ケース3の幅狭部と、下部ケース3の電池蓋10と、で構成されている。この場合、グリップ部14における上部ケース2の幅狭部と下部ケース3の幅狭部との各側面部は、ユーザがグリップ部14を上述した把握態様で把握する手を自然に湾曲させる円弧状の湾曲面に形成されている。また、下部ケース3の電池蓋10は、下部ケース3の両側部から裏面側に向けて緩やかに湾曲して突出する湾曲形状に形成されている。
【0026】
これにより、グリップ部14は、
図1〜
図4に示すように、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、機器ケース1の表面にユーザが母指F1を被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様のときに、ユーザの他の指F2〜F5が機器ケース1の裏面に自然に曲がって巻き付くような形状に形成されている。
【0027】
このため、グリップ部14は、
図1〜
図4に示すように、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、機器ケース1の表面にユーザが母指F1を被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様でユーザが一方の手で機器ケース1を保持した際に、ユーザの把握手がフィットすることにより、ユーザの手の大きさに係わらず、ユーザが片手で握り易い形状に形成されている。
【0028】
また、このグリップ部14のうち、裏面に位置する電池蓋10には、
図2〜
図5に示すように、ユーザが母指F1を機器ケース1の表面に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様でユーザが一方の手で機器ケース1を保持した際に、ユーザが把握する手の示指F2と中指F3との間に膨らみを持たせる形状に盛り上がる盛上り部15が設けられている。
【0029】
この場合、機器ケース1の裏面には、
図2〜
図5に示すように、えぐれ部16がグリップ部14とこのグリップ部14の延長上に位置する機器ケース1の他端部側との間に窪んで設けられている。すなわち、このえぐれ部16は、電池蓋10の盛上り部15と光学読取部6の読取突起部6aとの間に窪んだ状態で設けられている。
【0030】
これにより、えぐれ部16は、
図2〜
図5に示すように、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、ユーザが母指F1を機器ケース1の表面に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様でユーザが一方の手でグリップ部14を保持した際に、ユーザが把握する手の示指F2がグリップ部14側に位置するえぐれ部16の斜面に配置されるように構成されている。
【0031】
この場合、盛上り部15は、
図2〜
図5に示すように、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、ユーザが母指F1を機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様でユーザが一方の手でグリップ部14を保持した際に、ユーザが把握する手の示指F2と中指F3との間に位置する山形状の頭頂部15aを有している。この頭頂部15aは、ユーザが把握する手の示指F2と中指F3との間に位置して、示指F2と中指F3との屈曲形状に沿って湾曲状に連続するように形成されている。
【0032】
すなわち、この頭頂部15aは、
図2〜
図5に示すように、機器ケース1の長手方向と直交する横方向に示指F2と中指F3との屈曲形状に沿って湾曲状に連続すると共に、その連続する横方向における中間部が機器ケース1の裏面側に向けて最も大きく突出し、横方向の中間部から横方向の両側に向かうに従って次第に突出長さが小さくなるように形成されている。また、この盛上り部15は、頭頂部15aの一方側の裾野である第1の指掛領域17と、頭頂部15aの他方側の裾野である第2の指掛領域18と、を備えている。
【0033】
第1の指掛領域17は、
図2〜
図5に示すように、ユーザが上述した把握態様でグリップ部14を把握した際に、示指F2が押し当てられる斜面であり、電池蓋10の上辺部側から頭頂部15aに向けて急な傾斜面に形成されている。第2の指掛領域18は、ユーザが上述した把握態様でグリップ部14を把握した際に、中指F3〜小指F5が押し当てられる斜面であり、頭頂部15aから電池蓋10の下辺側に向けて緩やかに傾斜する傾斜面に形成されている。
【0034】
すなわち、第1の指掛領域17は、
図2〜
図5に示すように、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様のときに、ユーザが把握する手の示指F2の腹が電池蓋10の縦方向(長手方向)における下辺部側、つまりユーザが把握する手側に向けて押し当てられて配置されるような傾斜面に形成されている。
【0035】
この第1の指掛領域17は、
図2〜
図5に示すように、グリップ部14側に位置するえぐれ部16の傾斜面であり、電池蓋10の上辺側に位置する上辺側から頭頂部15aに向けて急な角度で立ち上る傾斜面に形成されている。また、この第1の指掛領域17は、機器ケース1の縦方向(長手方向)と直交する横方向に連続する頭頂部15aに沿って示指F2の屈曲状態に対応する円弧状に湾曲して形成されている。
【0036】
このため、この盛上り部15は、
図2〜
図5に示すように、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザがグリップ部14を握った際に、ユーザの示指F2が第1の指掛領域17の湾曲に沿って屈曲した形状で、その示指F2の腹が第1の指掛領域17に押し当てられ、この状態で第1の指掛領域17を機器ケース1の縦方向における下辺部側、つまりユーザが把握する手側に向けて引き寄せるように構成されている。
【0037】
一方、第2の指掛領域18は、
図2〜
図5に示すように、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザがグリップ部14を把握するときに、ユーザが把握する手の他の指F3〜F5の各腹がグリップ部14の電池蓋10を機器ケース1に向けて押し当てられて、ユーザの中指F3〜小指F5が並んだ状態で自然に曲がるような湾曲面に形成されている。
【0038】
すなわち、この第2の指掛領域18は、
図2〜
図4に示すように、頭頂部15aから電池蓋10の下辺側に向けて緩やかに傾斜する湾曲面に形成されている。これにより、この第2の指掛領域18は、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザがグリップ部14を把握するときに、示指F2以外の指F3〜F5が並んで自然な状態で曲がるように、電池蓋10の裏面側に向けて凸となる緩やかな湾曲形状に形成されている。
【0039】
さらに、この機器ケース1は、
図1〜
図5に示すように、グリップ部14が機器ケース1の横方向における中心位置を軸にして左右対称な形状で形成されている。これにより、この機器ケース1は、ユーザがグリップ部14を握る際に、ユーザが右手でも、また左手でも、同じように握れるように構成されている。
【0040】
ところで、電池蓋10は、
図5、
図9および
図10に示すように、電池収納部11の下辺部の端部から盛上り部15の第1の指掛領域17を超えて下部ケース3の裏面に設けられた一対の取付レバー13に向けて延長されている。すなわち、この電池蓋10は、一対の取付レバー13に向けて延長された延長部17aが後述する下面トリガーキー20を超えるように形成されている。
【0041】
また、この電池蓋10は、
図5、
図9および
図10に示すように、盛上り部15の第1の指掛領域17および延長部17aが、下部ケース3に設けられた蓋保持部23の裏面に配置されて保持されるように構成されている。この蓋保持部23は、第1の指掛領域17と同じ形状に盛り上がって形成されている。
【0042】
この蓋保持部23の内部には、
図5、
図9および
図10に示すように、下面トリガーキー20が設けられている。この下面トリガーキー20は、キー操作部5の上面トリガーキー5aおよび側面トリガーキー8と同様、光学読取部6による読取動作を実行させるためのものである。この下面トリガーキー20は、スイッチ本体20aと操作釦20bとスイッチ保持部20cとを備えている。
【0043】
すなわち、この下面トリガーキー20のスイッチ保持部20cは、
図5、
図9および
図10に示すように、第1の指掛領域17に対応する蓋保持部23内に配置された状態で、蓋保持部23の内面にビス23bによって取り付けられている。スイッチ本体20aは、盛上り部15の第1の指掛領域17の傾斜面と平行に傾斜した状態で、スイッチ保持部20cに保持されている。
【0044】
このスイッチ本体20aは、
図9および
図10に示すように、スイッチ基板25とゴムシート26とばね部材27とを備えている。スイッチ基板25は、その表面に一対の接点(図示せず)が設けられ、第1の指掛領域17の傾斜面と平行に傾斜した状態で、スイッチ保持部20cに配置されている。このスイッチ基板25は、機器ケース1の幅広部1a内に設けられた回路基板22にフレキシブルな配線シート22aによって電気的に接続されている。
【0045】
ゴムシート26は、
図9および
図10に示すように、スイッチ基板25上に配置されている。このゴムシート26は、スイッチ基板25に対向する対向面に凹部26aが設けられ、この凹部26a内に凸部26bがスイッチ基板25の接点に対応して設けられている。このゴムシート26は、被押圧部である操作釦20bによって押圧された際に、凹部26aに対する箇所が弾性変形して、凸部26bがスイッチ基板25の接点に向けて変位するように構成されている。
【0046】
ばね部材27は、
図9および
図10に示すように、ほぼ円形状の皿ばねであり、スイッチ基板25とゴムシート26との間に配置されている。このばね部材27は、皿ばねの表裏を反転させた状態、つまり皿ばねの表面の周縁部をスイッチ基板25上に配置させて皿ばねの表面の中央部をスイッチ基板25の接点上に浮かせた状態で、スイッチ基板25上に配置されている。
【0047】
これにより、ばね部材27は、
図9および
図10に示すように、ゴムシート26が操作釦20bによって押圧されて、ゴムシート26の凹部26aに対する箇所が弾性変形した際に、ゴムシート26の凸部26bによって押圧されて弾性変形して、スイッチ基板25の接点に接触して接点を導通させるように構成されている。
【0048】
この場合、ばね部材27は、
図9および
図10に示すように、ゴムシート26の凸部26bによって押圧されてスイッチ基板25の接点を導通させる際に、急激な弾性変形をして、ユーザの把握手の示指F2にクリック感を付与させるように構成されている。これにより、ばね部材27は、ユーザの把握手の示指F2に付与されたクリック感によって、スイッチ基板25の接点が導通してスイッチ本体20aがオン状態になったことを知らせるように構成されている。
【0049】
操作釦20bは、
図5、
図9および
図10に示すように、被押圧部であり、第1の指掛領域17の傾斜面と平行に傾斜した状態でスイッチ本体20aに設けられ、蓋保持部23に設けられた釦孔23aを通して、電池蓋10の第1の指掛領域17に設けられた釦挿入孔21内に配置されている。これにより、操作釦20bは、機器ケース1の外部から押圧操作された際に、クリック感をもってスイッチ本体20aをオン動作させるように構成されている。
【0050】
すなわち、この操作釦20bは、
図5および
図9に示すように、第1の指掛領域17の傾斜面に対してほぼ直交する方向に押圧操作された際に、蓋保持部23の内部に向けて押し込まれて、ゴムシート26を介してばね部材27を弾性変形させることにより、スイッチ本体20aをオン動作させるように構成されている。この場合、操作釦20bは、その被押圧面が機器ケース1の外部に突出しない状態で、第1の指掛領域17の釦挿入孔21内に少し窪んで配置されている。
【0051】
このため、下面トリガーキー20は、
図5、
図9および
図10に示すように、ユーザが機器ケース1のグリップ部14を一方の手で握った際に、ユーザが把握する手の示指F2が屈曲した形状で示指F2の腹が第1の指掛領域17にその湾曲に沿って押し当てられ、この状態で盛上り部15を機器ケース1の下辺部側つまりユーザが把握する手側に向けて引き寄せても、操作釦20bが示指F2の腹で押し込まれることがなく、スイッチ本体20aがオン動作しないように構成されている。
【0052】
また、この下面トリガーキー20は、
図5、
図9および
図10に示すように、ユーザがグリップ部14を一方の手で握り、ユーザが把握する手の示指F2が屈曲した形状で、その示指F2の腹が第1の指掛領域17にその湾曲に沿って押し当てられた状態で、示指F2の腹が盛上り部15を機器ケース1の下辺部側つまりユーザが把握する手側に向けて引き寄せて、示指F2の腹が釦挿入孔21に強く押し込まれると、操作釦20bが示指F2の腹によって押し込まれてスイッチ本体20aがオン動作するように構成されている。
【0053】
一方、電池蓋10は、
図5〜
図8に示すように、機器ケース1の下辺部側の端部に対応する端部に設けられた支点突起部10aを支点として回転することにより、開閉するように構成されている。この場合、電池蓋10の釦挿入孔21と下面トリガーキー20の釦部である操作釦20bとは、電池蓋10の支点突起部10aを支点として回転して電池蓋10が開閉する際に、釦挿入孔21の内周面と操作釦部20bの外周部とが互いに当接しない形状に形成されている。
【0054】
ところで、下面トリガーキー20は、その操作力感が、
図1〜
図4に示されたキー操作部5の各キー、このキー操作部5の上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8の各操作力感と異なるように設定されている。すなわち、この下面トリガーキー20は、
図9に示すように、その操作釦20bが電池蓋10の釦挿入孔21内に少し窪んだ状態、つまり陥没状態または突出状態が異なることにより、下面トリガーキー20の操作力感が、キー操作部5の各キー、このキー操作部5の上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8の各操作力感よりも強く設定されている。
【0055】
また、この下面トリガーキー20は、その操作荷重が、
図1〜
図4に示されたキー操作部5の各キー、このキー操作部5の上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8の各操作荷重よりも重く設定されている。すなわち、この下面トリガーキー20は、
図9に示すように、そのスイッチ本体20aのばね部材27のばね力によって、下面トリガーキー20の操作荷重が、キー操作部5の各キー、このキー操作部5の上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8の各操作荷重よりも重く設定されている。
【0056】
さらに、この下面トリガーキー20は、スイッチ操作されてオン状態になるときに付与されるクリック感が、
図1〜
図4に示されたキー操作部5の各キー、このキー操作部5の上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8の各クリック感よりも大きく設定されている。すなわち、この下面トリガーキー20は、
図9に示すように、スイッチ操作されてオン状態になるときに、スイッチ本体20aの皿ばねであるばね部材27が急激な弾性変形をして、ユーザの把握手の示指F2にクリック感を付与するように構成されている。
【0057】
このため、この下面トリガーキー20は、
図9に示すように、スイッチ操作されてオン状態になるときに、スイッチ本体20aの皿ばねであるばね部材27が急激な弾性変形をすることにより、ユーザの把握手の示指F2に付与されるクリック感が、キー操作部5の各キー、このキー操作部5の上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8の各クリック感よりも大きく設定されている。
【0058】
次に、このような携帯端末の作用について説明する。
この携帯端末を使用する場合には、まず、機器ケース1の裏面に電池蓋10を取り付けて、機器ケース1の幅狭部1bに設けられた電池収納部11の開口部11aを覆う。このときには、電池蓋10の下辺部側の端部を電池収納部11の下辺側の内周部に装着させ、この装着された電池蓋10の端部の支点突起部10aを支点として、電池蓋10を回転させて電池蓋10の上辺部を下部ケース3の蓋保持部23上に配置させる。
【0059】
すると、電池蓋10の第1の指掛領域17の延長部17aが、下面トリガーキー20を超えて下部ケース3の蓋保持部23上に配置される。この状態では、電池蓋10に設けられた釦挿入孔21が蓋保持部23の釦孔23aに対応し、この釦孔23aを通して下面トリガーキー20の操作釦20bが電池蓋10の釦挿入孔21に相対的に挿入される。このときには、電池蓋10の釦挿入孔21の内周部が操作釦20bの外周部に当接することなく良好に挿入する。
【0060】
また、このときには、電池蓋10の上辺部の縁部が、下部ケース3の裏面に設けられた一対の取付レバー13に対応する。このため、これら一対の取付レバー13を回転操作させることにより、一対の取付レバー13によって電池蓋10の上辺部の縁部が下部ケース3の裏面に押し付けられて係止される。これにより、電池蓋10が、下面トリガーキー20を超えた状態で、電池収納部11の開口部11aを覆って下部ケース3の裏面に取り付けられる。
【0061】
このような携帯端末を使用する場合には、電池蓋10が位置する箇所のグリップ部14をユーザが一方の手で握って機器ケース1を保持する。すなわち、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザが一方の手でグリップ部14を把握する。
【0062】
このときには、母指F1が機器ケース1の表面のキー操作部5上に配置され、ユーザが把握する手の示指F2と中指F3との間に膨らみを持たせる形状の盛上り部15の頭頂部15aが配置され、この状態で示指F2の腹が機器ケース1の裏面側に位置する電池蓋10の盛上り部15における第1の指掛領域17に押し当てられ、他の指F3〜F5の各腹が盛上り部15の第2の指掛領域18上に配置される。
【0063】
この状態では、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザが把握する手の示指F2の腹を電池蓋10の盛上り部15における第1の指掛領域17の傾斜面に押し当て、この状態で第1の指掛領域17を盛上り部15の下辺部側つまりユーザが把握する手側に向けて、その把握手の示指F2を引き寄せる。
【0064】
この場合、示指F2の腹が電池蓋10の盛上り部15における第1の指掛領域17の傾斜面に押し当てられ、機器ケース1の下辺部側つまりユーザが把握する手側に向けて引き寄せられると、示指F2が第1の指掛領域17にその湾曲に沿って自然な状態で屈曲して押し当てられる。
【0065】
このときには、ユーザが把握する手の示指F2が第1の指掛領域17にその湾曲に沿って屈曲した形状で押し当てられても、示指F2の腹が第1の指掛領域17の釦挿入孔21に深く食い込むことがない。このため、操作釦20bが示指F2の腹によって押し込まれることがないので、スイッチ本体20aがオン動作することがない。
【0066】
また、このときには、ユーザがキー操作部5を母指F1で操作すべく、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せ機器ケース1の脇側から延ばした他の指F2〜F5で機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザが把握する手の他の指F3〜F5の各腹が盛上り部15の第2の指掛領域18上に押し当てられる。この状態では、指F3〜F5が第2の指掛領域18の湾曲面に沿って自然に曲がった状態で並んで配置される。
【0067】
これにより、ユーザが把握する手の示指F2と中指F3との間に、盛上り部15の頭頂部15aが配置された状態で、中指F3〜小指F5が盛り上がり部15の第2の指掛領域18を包み込むように自然に曲がった状態で第2の指掛領域18に並んで配置される。このため、指F3〜F5が第2の指掛領域18の湾曲面に沿って安定した状態で良好に配置される。これによって、ユーザが片手で機器ケース1のグリップ部14を確実にかつ良好に把握することができる。
【0068】
このように、ユーザが機器ケース1のグリップ部14を握った際には、グリップ部14が機器ケース1の幅狭部1bに設けられ、かつグリップ部14の両側部から裏面側に向けて緩やかに湾曲して突出する湾曲形状に形成されていることにより、ユーザが把握する手で機器ケース1のグリップ部14を確実にかつ良好に握ることができると共に、ユーザが把握する手をグリップ部14にフィットさせることができる。
【0069】
また、ユーザが機器ケース1のグリップ部14を一方の手で握る際には、グリップ部14が機器ケース1の横方向における中心位置を軸にして左右対称な形状に形成されていることにより、ユーザが右手でも、また左手でも、機器ケース1のグリップ部14を確実にかつ良好に握ることができる。この場合にも、グリップ部14の下面側が緩やかに湾曲して突出する湾曲形状に形成されていることにより、機器ケース1のグリップ部14を片手で握った際に、ユーザの把握手がグリップ部14にフィットする。
【0070】
このようにユーザが機器ケース1のグリップ部14を握った際には、母指F1が表示部4を遮ることなくキー操作部5上に配置されるので、表示部4に表示された情報を見ながら、母指F1をキー操作部5上において自由に移動させて、キー操作部5を良好にキー操作することができる。
【0071】
また、ユーザが機器ケース1のグリップ部14を握った際には、示指F2が盛上り部15の第1の指掛領域17の傾斜面に配置されるので、この第1の指掛領域17の傾斜面に設けられた釦挿入孔21に挿入された下面トリガーキー20の操作釦20bにユーザの把握手の示指F2が配置され、この状態で下面トリガーキー20の操作釦20bを示指F2で容易に操作することができる。
【0072】
すなわち、ユーザが機器ケース1のグリップ部14を一方の手で握った際には、ユーザが把握する手の示指F2が屈曲した形状で、その示指F2の腹が第1の指掛領域17にその湾曲に沿って押し当てられて、盛上り部15をその下辺部側、つまりユーザが把握する手側に向けて引き寄せた状態で、ユーザが把握する手の示指F2の腹を釦挿入孔21に強く押し込むことができる。
【0073】
このときには、下面トリガーキー20の操作釦20bが示指F2の腹によって押し込まれると、スイッチ本体20aのゴムシート26の凸部26bがばね部材27を押圧し、ばね部材27が急激に弾性変形した際に、ユーザが把握する手の示指F2にクリック感を付与して、ばね部材27がスイッチ基板25の接点に接触して接点を導通させる。これにより、下面トリガーキー20のスイッチ本体20aがオン動作する。
【0074】
このときには、下面トリガーキー20は、その操作力感がキー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8の各操作力感と異なるように設定されているため、キー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8の操作力感と下面トリガーキー20の操作力感との違いによって、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0075】
すなわち、この下面トリガーキー20は、その操作釦20bが電池蓋10の釦挿入孔21内に少し窪んで配置され、かつスイッチ本体20aのばね部材27のばね力によって操作荷重が、キー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8の操作荷重よりも重く設定されている。このため、下面トリガーキー20は、キー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8よりも操作荷重が重いので、その操作荷重の違いによって下面トリガーキー20と他のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0076】
また、下面トリガーキー20は、その操作釦20bが押されて、スイッチ本体20aがオン動作する際に、ユーザの示指F2に付与されるクリック感が、キー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8の各クリック感よりも強いので、そのクリック感の違いによって下面トリガーキー20と他のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0077】
このように、下面トリガーキー20がオン動作すると、機器ケース1の幅広部1aの裏面に設けられた光学読取部6が駆動されて、レーザ読取部がレーザ光線を読取突起部6aの第1窓部6bから機器ケース1の外部に出射させ、そのレーザ光線の反射光を受光することにより、物品のバーコードなどを読み取る。また、このときには、光学読取部6の撮像部が第2窓部6cを通してレーザ読取部で読み取る物品の画像を撮影する。
【0078】
このように、この携帯端末によれば、所定の把握態様でユーザの手により把握可能なグリップ部14と、当該端末本体である機器ケース1の裏面から少なくとも被押圧部である操作釦20bが露出するように設けられ、前記把握態様でユーザがグリップ部14を把握した手の示指F2によって操作可能な第1スイッチ部である下面トリガーキー20と、機器ケース1の表面から少なくとも被押圧部が露出するように設けられ、前記把握態様でユーザが把握した手の母指F1によって操作可能な第2スイッチ部である上面トリガーキー5aと、を備え、被押圧部に対して必要な操作力感が、上面トリガーキー5aよりも下面トリガーキー20の方が大きくなるように設定されていることにより、上面トリガーキー5aと下面トリガーキー20との操作力感の違いによって誤操作を防ぐことができる。
【0079】
また、この携帯端末によれば、当該端末本体である機器ケース1の側面から少なくとも被押圧部が露出するように、機器ケース1の両側に側面トリガーキー8が設けられた携帯端末であって、ユーザが一方の手の母指F1を機器ケース1の表面に被せ当該機器ケース1の脇側から延ばした少なくとも示指F2と中指F3とで当該機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザが一方の手により把握可能なグリップ部14と、機器ケース1の裏面から被押圧部が露出するように設けられ、前記把握態様のときに一方の手の示指F2によって操作可能な下面トリガーキー20と、を備え、前記被押圧部に対して必要な操作力感が、側面トリガーキー8よりも下面トリガーキー20の方が大きくなるように設定されていることにより、側面トリガーキー8と下面トリガーキー20との操作力感の違いによって誤操作を防ぐことができる。
【0080】
また、この携帯端末によれば、当該端末本体である機器ケース1の表面から少なくとも被押圧部が露出するように、当該機器ケース1の表面に複数の表面スイッチであるキー操作部5が設けられた携帯端末であって、ユーザが一方の手の母指F1を当該機器ケース1の表面に被せ当該機器ケース1の脇側から延ばした少なくとも示指F2と中指F3とで当該機器ケース1の裏面を支えるような把握態様で、ユーザの一方の手により把握可能なグリップ部14と、機器ケース1の裏面から被押圧部が露出するように設けられ、前記把握態様のときに一方の手の示指F2によって操作可能な下面トリガーキー20と、を備え、前記被押圧部に対して必要な操作力感が、キー操作部5の複数のキーのそれぞれよりも下面トリガーキー20の方が大きくなるように設定されていることにより、キー操作部5の複数のキーそれぞれと下面トリガーキー20との操作力感の違いによって誤操作を防ぐことができる。
【0081】
この場合、この携帯端末では、ユーザが母指F1を機器ケース1のグリップ部14の表面に被せるように且つ当該機器ケース1を脇から片手で掴むように当該機器ケース1を把握するときに、ユーザが把握する手の示指F2が配置される第1の指掛領域17がグリップ部14の裏面に突出して設けられ、下面トリガーキー20が第1の指掛領域17の傾斜面に対応して設けられていることにより、下面トリガーキー20をユーザの示指F2で容易に操作することができる。
【0082】
すなわち、この携帯端末では、ユーザが機器ケース1のグリップ部14を一方の手で握った際に、ユーザが把握する手の示指F2が屈曲した形状で、その示指F2の腹が第1の指掛領域17にその湾曲に沿って押し当てられて、機器ケース1の盛上り部15をその下辺部側、つまりユーザが把握する手側に向けて引き寄せた状態で、ユーザが把握する手の示指F2の腹を釦挿入孔21に強く押し込むことができるので、下面トリガーキー20をユーザの示指F2で容易に操作することができる。
【0083】
また、この携帯端末では、下面トリガーキー20の被押圧部である操作釦20bの突出状態または陥没状態を、上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8、キー操作部5の複数のキーとで異ならせることにより、必要な操作力感が下面トリガーキー20とこれ以外のキーとで異なるように構成されていることにより、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの操作力感の違いによって、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0084】
このため、この携帯端末では、ユーザが母指F1をキー操作部5に被せるように且つ機器ケース1をキー操作部5の脇から片手で掴むように機器ケース1を把握すると共に、ユーザが把握する手の示指F2を電池蓋10の第1の指掛領域17に押し当てた状態で、ユーザが母指F1でキー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8を操作する際に、これらのキーと下面トリガーキー20とで操作力感が違うことにより、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0085】
また、この携帯端末では、下面トリガーキー20の被押圧部である操作釦部20bに対して必要な操作荷重を、上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8、キー操作部5の複数のキーとで異ならせることにより、必要な操作力感が下面トリガーキー20とこれ以外のキーとで異なるように構成されていることにより、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの操作荷重の違いによって、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0086】
すなわち、この携帯端末では、下面トリガーキー20のスイッチ本体20aがスイッチ基板25とゴムシート26とばね部材27とを備えているので、下面トリガーキー20の操作釦20bが押されて、ゴムシート26がばね部材27を押圧する際に、ばね部材27のばね力によって下面トリガーキー20の操作荷重を、キー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8の各操作荷重よりも重くすることができる。
【0087】
また、この携帯端末では、下面トリガーキー20の被押圧部である操作部20bに生じる必要なクリック感を、上面トリガーキー5a、側面トリガーキー8、キー操作部5の複数のキーとで異ならせることにより、必要な操作力感が下面トリガーキー20とこれ以外のキーとで異なるように構成されていることにより、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとのクリック感の違いによって、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0088】
すなわち、下面トリガーキー20は、キー操作されてオン状態になるときにユーザの示指F2に付与されるクリック感を、キー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8がユーザの母指F1に付与される各クリック感よりも大きく設定することにより、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとのクリック感の違いによって、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0089】
なお、上述した実施形態では、下面トリガーキー20を電池蓋10の釦挿入孔21内に窪ませた状態で設けることにより、下面トリガーキー20の操作力をキー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8の各操作力よりも強く設定した場合について述べたが、この発明はこれに限らず、下面トリガーキー20の操作ストロークをキー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8の各操作ストロークよりも長く設定しても良い。
【0090】
このように構成しても、上述した実施形態と同様、ユーザが把握する手の示指F2を電池蓋10の第1の指掛領域17に押し当てた状態で、ユーザが母指F1でキー操作部5の各キー、上面トリガーキー5a、および側面トリガーキー8を操作する場合と、ユーザが把握する手の示指F2で下面トリガーキー20を操作する場合とで、操作ストロークが異なるため、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの操作ストロークの違いによって、下面トリガーキー20とこれ以外のキーとの誤操作を防ぐことができる。
【0091】
また、上述した実施形態では、機器ケース1の表面に表示部4とキー操作部5とを設けた場合について述べたが、この発明はこれに限らず、例えばキー操作部を透明なタッチパネルで形成して表示パネルを積層させた入力表示部であっても良い。
【0092】
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明は、これに限られるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
【0093】
(付記)
請求項1に記載の発明は、所定の把握態様でユーザの手により把握可能なグリップ部と、当該端末本体の第1の面から少なくとも被押圧部が露出するように設けられ、前記把握態様でユーザが前記グリップ部を把握した手の示指によって操作可能な第1スイッチ部と、前記第1の面に対して反対側に位置する当該端末本体の第2の面から少なくとも被押圧部が露出するように設けられ、前記把握態様でユーザが把握した手の母指によって操作可能な第2スイッチ部と、を備え、前記被押圧部に対して必要な操作力感が、前記第2スイッチ部よりも前記第1スイッチ部の方が大きくなるように設定されていることを特徴とする携帯端末である。
【0094】
請求項2に記載の発明は、当該端末本体の側面から少なくとも被押圧部が露出するように、当該端末本体の両側に側面スイッチが設けられた携帯端末であって、ユーザが一方の手の母指を当該端末本体の表面に被せ当該端末本体の脇側から延ばした少なくとも示指と中指とで当該端末本体の裏面を支えるような把握態様で、前記一方の手により把握可能なグリップ部と、前記裏面から被押圧部が露出するように設けられ、前記把握態様のときに前記一方の手の示指によって操作可能な下面スイッチ部と、を備え、前記被押圧部に対して必要な操作力感が、前記側面スイッチ部よりも前記下面スイッチ部の方が大きくなるように設定されていることを特徴とする携帯端末である。
【0095】
請求項3に記載の発明は、当該端末本体の表面から少なくとも被押圧部が露出するように、当該端末本体の表面に複数の表面スイッチが設けられた携帯端末であって、ユーザが一方の手の母指を当該端末本体の表面に被せ当該端末本体の脇側から延ばした少なくとも示指と中指とで当該端末本体の裏面を支えるような把握態様で、前記一方の手により把握可能なグリップ部と、前記裏面から被押圧部が露出するように設けられ、前記把握態様のときに前記一方の手の示指によって操作可能な下面スイッチ部と、を備え、前記被押圧部に対して必要な操作力感が、前記複数の表面スイッチ部のそれぞれよりも前記下面スイッチ部の方が大きくなるように設定されていることを特徴とする携帯端末である。
【0096】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の携帯端末において、前記被押圧部の突出状態または陥没状態を前記スイッチ部間で異ならせることにより、前記必要な操作力感が前記スイッチ部間で異なるように構成されていることを特徴とする携帯端末である。
【0097】
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のいずれかに記載の携帯端末において、前記被押圧部に対して必要な操作荷重を前記スイッチ部間で異ならせることにより、前記必要な操作力感が前記スイッチ部間で異なるように構成されている携帯端末である。
【0098】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のいずれかに記載の携帯端末において、
前記被押圧部に対して必要な操作ストロークを前記スイッチ部間で異ならせることにより、前記必要な操作力感が前記スイッチ部間で異なるように構成されていることを特徴とする携帯端末である。
【0099】
請求項7に記載の発明は、請求項1〜請求項6のいずれかに記載の携帯端末において、
前記被押圧部に対して必要なクリック感を前記スイッチ部間で異ならせることにより、前記必要な操作力感が前記スイッチ部間で異なるように構成されていることを特徴とする携帯端末である。