特許第6859034号(P6859034)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6859034共振変換器における同期整流のための回路および方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6859034
(24)【登録日】2021年3月29日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】共振変換器における同期整流のための回路および方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20210405BHJP
   H02M 7/21 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   H02M3/28 Q
   H02M3/28 F
   H02M7/21 A
【請求項の数】19
【外国語出願】
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2016-135586(P2016-135586)
(22)【出願日】2016年7月8日
(65)【公開番号】特開2017-28987(P2017-28987A)
(43)【公開日】2017年2月2日
【審査請求日】2019年7月5日
(31)【優先権主張番号】14/806,793
(32)【優先日】2015年7月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】100133503
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 一哉
(74)【代理人】
【識別番号】100137545
【弁理士】
【氏名又は名称】荒川 聡志
(74)【代理人】
【識別番号】100105588
【弁理士】
【氏名又は名称】小倉 博
(74)【代理人】
【識別番号】100129779
【弁理士】
【氏名又は名称】黒川 俊久
(74)【代理人】
【識別番号】100113974
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 拓人
(72)【発明者】
【氏名】ラマヌジャム・ラマバードラン
(72)【発明者】
【氏名】イェフダ・ダニエル・レヴィ
(72)【発明者】
【氏名】シュー・シェ
【審査官】 遠藤 尊志
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−274789(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0124489(US,A1)
【文献】 特開2002−354803(JP,A)
【文献】 特開2013−081283(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/025043(WO,A1)
【文献】 特開2006−109546(JP,A)
【文献】 特開2013−027066(JP,A)
【文献】 特開2014−090534(JP,A)
【文献】 特開平07−087736(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 3/00−3/44
H02M 7/00−7/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のスイッチと、
前記第1のスイッチと直列に結合される第2のスイッチと、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチに結合されて前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの動作を制御するようプログラムされる制御器と、
前記第1のスイッチおよび前記第2のスイッチの間のノードに結合される一次コイルを備える第1の変圧器と、
前記第1の変圧器の前記一次コイルに結合される共振インダクタと、
を含む共振変換器一次段階と、
第2の変圧器であって、
前記共振インダクタに結合される一次コイルと、
第1のコイル部分および前記第1のコイル部分に結合される第2のコイル部分を備える二次コイルと、
を備える第2の変圧器と、
前記第2の変圧器の前記二次コイルの前記第1のコイル部分に結合される第3のスイッチと、
前記第2の変圧器の前記二次コイルの前記第2のコイル部分に結合される第4のスイッチと、
を含む共振変換器二次段階と、
同期整流のために前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチを駆動するように構成されるスイッチ駆動回路であって、前記スイッチ駆動回路が前記第1の変圧器の二次コイルを備える、スイッチ駆動回路と、
を備え、
前記スイッチ駆動回路が、
前記第1の変圧器の前記二次コイルに結合される入力および出力を含む電圧フォロア回路と、
前記電圧フォロア回路の前記出力に結合される入力および出力を含む反転増幅器回路と、
前記第3のスイッチを駆動するための第1のコンパレータ回路であって、前記第1のコンパレータ回路が前記反転増幅器回路の前記出力に結合される第1のコンパレータ回路と、
前記第4のスイッチを駆動するための第2のコンパレータ回路であって、前記第2のコンパレータ回路が前記反転増幅器回路の前記出力に結合される第2のコンパレータ回路とをさらに備える、
共振変換器。
【請求項2】
前記第1の変圧器の前記一次コイルが、前記共振インダクタと一体化される、請求項1に記載の共振変換器。
【請求項3】
前記第1の変圧器の前記一次コイルが、分割ボビン構成で前記共振インダクタと一体化される、請求項2に記載の共振変換器。
【請求項4】
前記スイッチ駆動回路の前記第1のコンパレータ回路が、演算増幅器を備え、前記スイッチ駆動回路の前記第2のコンパレータ回路が、演算増幅器を備え、各演算増幅器が、非反転入力および反転入力を備える、請求項1に記載の共振変換器。
【請求項5】
前記第1のコンパレータ回路の前記演算増幅器の前記非反転入力が、前記反転増幅器回路の前記出力に結合され、
前記第2のコンパレータ回路の前記演算増幅器の前記反転入力が、前記反転増幅器回路の前記出力に結合される、請求項4に記載の共振変換器。
【請求項6】
前記第1の変圧器が、空気コア変圧器である、請求項1に記載の共振変換器。
【請求項7】
前記第1の変圧器が、変流器である、請求項1に記載の共振変換器。
【請求項8】
前記第1のスイッチと並列に結合される第1のダイオードと、前記第2のスイッチと並列に結合されて前記第1のスイッチと直列に結合される第2のダイオードと、
前記第2のダイオードと並列に結合されるコンデンサとをさらに備える、請求項1に記載の共振変換器。
【請求項9】
共振変換器において同期整流するための方法であって、前記方法は、
スイッチの一次ペアをもたらすステップと、
スイッチの前記一次ペアに制御器を結合するステップであって、前記制御器がスイッチの前記一次ペアの動作を制御するよう構成されるステップと、
スイッチの前記一次ペアに変流器の一次コイルを結合するステップと、
前記変流器に計器用変圧器の一次コイルを結合するステップと、
を備える共振変換器一次段階を提供するステップと、
前記計器用変圧器の二次コイルを提供するステップと、
前記計器用変圧器の前記二次コイルに二次スイッチのペアを結合するステップと、
を備える共振変換器二次段階を提供するステップと、
二次スイッチの前記ペアをスイッチ駆動回路に結合するステップであって、
前記スイッチ駆動回路が前記変流器の二次コイルを備えるステップと、
前記共振変換器一次段階に電力をもたらすステップと、
前記変流器の前記一次コイルおよび前記計器用変圧器の前記一次コイルを通って電力を導くよう前記制御器でスイッチの前記一次ペアを制御するステップと、
を備え、
前記計器用変圧器の前記一次コイルを通って流れる前記電力により、電力が、前記計器用変圧器の前記二次コイルを通って流れ、
前記変流器の前記一次コイルを通って流れる前記電力により、電力が、前記変流器の前記二次コイルを通って流れ、
前記変流器の前記二次コイルを通って流れる前記電力により、前記スイッチ駆動回路が、二次スイッチの前記ペアを駆動し、前記計器用変圧器の前記二次コイルを通って流れる前記電力を負荷に導き、
二次スイッチの前記ペアにスイッチ駆動回路を結合するステップが、
前記変流器の前記二次コイルを電圧フォロア回路の入力に結合するステップと、
前記電圧フォロア回路の出力を反転増幅器回路の入力に結合するステップと、
前記反転増幅器回路の出力を第1のコンパレータ回路の入力に結合するステップと、
前記反転増幅器回路の前記出力を第2のコンパレータ回路の入力に結合するステップとを備える、
方法。
【請求項10】
前記反転増幅器回路の前記出力を前記第1のコンパレータ回路の前記入力に結合するステップが、前記反転増幅器回路の前記出力を前記第1のコンパレータ回路の演算増幅器に結合するステップを備え、
前記反転増幅器回路の前記出力を前記第2のコンパレータ回路の前記入力に結合するステップが、前記反転増幅器回路の前記出力を前記第2のコンパレータ回路の演算増幅器に結合するステップを備える、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記反転増幅器回路の前記出力を前記第1のコンパレータ回路の前記演算増幅器に結合するステップが、前記反転増幅器回路の前記出力を前記第1のコンパレータ回路の前記演算増幅器の非反転入力に結合するステップを備え、
前記反転増幅器回路の前記出力を前記第2のコンパレータ回路の演算増幅器に結合するステップが、前記反転増幅器回路の前記出力を前記第2のコンパレータ回路の前記演算増幅器の反転入力に結合するステップを備える、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記共振変換器一次段階を提供するステップが、前記変流器の前記一次コイルと前記計器用変圧器の前記一次コイルとの間にインダクタを結合するステップをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記共振変換器一次段階を提供するステップが、前記変流器の前記一次コイルを、前記インダクタと、分割ボビン構成で一体化するステップをさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記共振変換器一次段階を、前記共振変換器二次段階および前記スイッチ駆動回路から切り離すステップをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
第1のスイッチおよび前記第1のスイッチと直列に結合される第2のスイッチを備えるハーフブリッジ回路と、
前記ハーフブリッジ回路に結合されて、前記ハーフブリッジ回路を制御するようプログラムされる第1の制御器と、
前記ハーフブリッジ回路と並列に結合されるダイオードのペアであって、ダイオードの前記ペアが第2のダイオードと直列の第1のダイオードを備えるダイオードのペアと、
ダイオードの前記ペアの前記第2のダイオードと並列に結合される第1のコンデンサと、
前記ハーフブリッジ回路の前記第1のスイッチおよび前記ハーフブリッジ回路の前記第2のスイッチの間のノードに結合されるインダクタと、
変圧器であって、
前記インダクタに結合されて、前記第1のダイオードおよび前記第2のダイオードの間のノードに結合される一次コイルと、
第1のコイル部分および前記第1のコイル部分に結合される第2のコイル部分を備える二次コイルと、
を備える変圧器と、
前記変圧器の前記二次コイルの前記第1のコイル部分に結合される第3のスイッチおよび前記変圧器の前記二次コイルの前記第2のコイル部分に結合される第4のスイッチを含むスイッチのペアと、
前記第3のスイッチを通る電流を感知するために前記第3のスイッチに結合される第1の電流センサと、
前記第4のスイッチを通る電流を感知するために前記第4のスイッチに結合される第2の電流センサと、
前記第1の電流センサ、前記第2の電流センサ、およびスイッチの前記ペアに結合されて、前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサによって感知された電流に基づいて前記ハーフブリッジ回路で同期的にスイッチの前記ペアを制御するようプログラムされる第2の制御器と、
同期整流のために前記第3のスイッチおよび前記第4のスイッチを駆動するように構成されるスイッチ駆動回路であって、前記スイッチ駆動回路が第1の変圧器の二次コイルを備える、スイッチ駆動回路と、
を備え、
前記スイッチ駆動回路が、
前記第1の変圧器の前記二次コイルに結合される入力および出力を含む電圧フォロア回路と、
前記電圧フォロア回路の前記出力に結合される入力および出力を含む反転増幅器回路と、
前記第3のスイッチを駆動するための第1のコンパレータ回路であって、前記第1のコンパレータ回路が前記反転増幅器回路の前記出力に結合される第1のコンパレータ回路と、
前記第4のスイッチを駆動するための第2のコンパレータ回路であって、前記第2のコンパレータ回路が前記反転増幅器回路の前記出力に結合される第2のコンパレータ回路とをさらに備える、
クランプ直列共振変換器。
【請求項16】
スイッチの前記ペアの前記第3のスイッチが、第1の金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を備え、スイッチの前記ペアの前記第4のスイッチが、第2のMOSFETを備え、
前記第1の電流センサが、前記第1のMOSFETに対するソース電流へのドレインを感知し、前記第2の電流センサが、前記第2のMOSFETに対するソース電流へのドレインを感知する、請求項15に記載のクランプ直列共振変換器。
【請求項17】
前記第2の制御器が、前記第1の電流センサおよび前記第2の電流センサによって感知されたゼロ電流遷移に基づいて、スイッチの前記ペアをオンおよびオフにするようプログラムされる、請求項15に記載のクランプ直列共振変換器。
【請求項18】
前記第2の制御器が、集積回路である、請求項15に記載のクランプ直列共振変換器。
【請求項19】
ダイオードの前記ペアの前記第1のダイオードと並列に結合される第2のコンデンサをさらに備え、前記第1のコンデンサおよび前記第2のコンデンサが分割構成である、請求項15に記載のクランプ直列共振変換器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、変換器における整流に関し、より詳しくは、共振変換器における同期整流のための回路および方法に関する。
【背景技術】
【0002】
共振変換器は、直流電流(DC)電力におけるDC電圧を、増大または降下されたDC電圧に変換するためによく使用される回路であり、共振変換器をDC−DC変換器にする。変換処理は、DC電力を交流電流(AC)電力に反転すること、AC電力の電圧を増大または降下すること、およびAC電力をDC電圧が増大または降下されたDC電力に変換することを含むことができる。電力をACからDCに変換する処理は、整流と呼ばれることが多い。共振変換器は、共振変換器がどのように構築され(例えば、直列負荷なのか並列負荷なのか)、どのように制御されるか(例えば、固定周波数なのか可変周波数なのか、ゼロ電流スイッチング(ZCS)なのかゼロ電圧スイッチング(ZVS)なのか、および連続共振なのか非連続共振なのか)に基づいて、さまざまな分類を有する。共振変換器のそのような分類の1つは、クランプ直列共振変換器(CSRC)である。
【0003】
図1を参照すると、当業者には既知のCSRC12を含む電力変換回路10が示される。AC電力をもたらすAC電源14が、3つの回路部品を介してCSRC12に結合される。AC電源14は、電磁妨害(EMI)フィルタ16と直列に結合され、AC電源14によってもたらされるAC電力からEMIを除去する。EMIフィルタ16は、4ダイオード全波ブリッジ整流器(ダイオードブリッジ)18に結合され、AC電源14からのAC電力を、AC電力がEMIフィルタ16を通過した後、DC電力に整流する。ダイオードブリッジ18は、DC電力を出力し、DCリンク電圧VDCLがDCリンク20にもたらされる。ダイオードブリッジ18は、1つまたは複数のコンデンサを含むコンデンサバンク22と並列に結合され、DCリンク電圧を平滑化し、次いで、平滑化された電圧が、CSRC12にもたらされる。CSRC12は、この場合、DC−DC変換器の役目を果たす。以下でさらに説明するように、CSRC12は、ダイオードブリッジ18からのDC電力をAC電力に反転し、AC電力の電圧を増大し、AC電力を、増大されたDC電圧を伴うDC電力に変換する。CSRC12の出力は、フィルタコンデンサ24に結合され、フィルタコンデンサ24は、負荷26と並列に結合される。
【0004】
CSRC12は、2つのスイッチ30、32を伴うハーフブリッジ回路28を含む。スイッチ30、32は、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などの、任意の適切な電子スイッチとすることができる。スイッチ30、32は、互いと直列に結合され、コンデンサバンク22と並列に結合される。スイッチ30は、ボディダイオード36および寄生接合コンデンサ38と並列のスイッチ本体34を含み、スイッチ32は、ボディダイオード42および寄生接合コンデンサ44と並列のスイッチ本体40と並列に結合される。スイッチ30、32は、制御システム46によって制御され、制御システム46は、例えば、集積回路などの、任意の適切な電子制御器を含むことができる。制御システム46は、スイッチ30、32を制御して、ダイオードブリッジ18からのDC電力を、AC電力に反転する。スイッチ30、32はまた、互いに直列に結合される2つのクランプダイオード48、50と並列に結合される。
【0005】
CSRC12は、クランプダイオード50と並列に結合される共振コンデンサ54を含む共振回路52と、スイッチ30、32の間のノード58に結合される共振インダクタ56と、共振コンデンサ54および共振インダクタ56と直列に結合される磁化インダクタ60とを含む。単一変圧器ハイブリッドコイルとして構成される計器用変圧器62が、磁化インダクタ60と並列に結合される。磁化インダクタ60が、計器用変圧器62と並列に結合されるディスクリート回路要素として示されているが、磁化インダクタ60が、計器用変圧器62に組み込まれ、計器用変圧器62のコアの磁化を示すことが当業者には知られている。計器用変圧器62は、磁化インダクタ60と並列に結合される一次コイル64と、一次コイル64から分離されている二次コイル66とを含む。二次コイル66は、第1のコイル部分68と第2のコイル部分70とを含み、二次コイル66は、3つの出力72、74、および76を含む。一次コイル64に入力された電力は出力72、74に現れるが、出力76が第1のコイル部分68と第2のコイル部分70との間でブリッジされるため、何らの電力も出力76に現れない。計器用変圧器62は、スイッチ30、32によってもたらされて一次コイル64に入力されるAC電力を、出力72、74でスケーリング電圧出力を伴うAC電力に変換する。
【0006】
出力72、74は、全波整流器回路78に結合され、全波整流器回路78は、出力72およびノード82の間に結合される整流ダイオード80と、出力74およびノード82の間に結合される整流ダイオード84とを含む。整流ダイオード80のアノードは、出力72に結合され、整流ダイオード84のアノードは、出力74に結合される。整流ダイオード80、84のカソードは、ノード82に結合される。全波整流器回路78は、整流ダイオード80、84の構成により、出力72、74で出力される増大電圧を伴うAC電力を整流する。整流ダイオード80、84は正の電圧降下によってのみ作動するので、負荷26にかかる電圧は常に正である。フィルタコンデンサ24および負荷26は、それぞれ、ノード82と出力76との間に結合される。
【0007】
全波整流器回路78の整流ダイオード80、84は、DC電力を負荷26にもたらすのに有効であるが、ダイオード整流と関連した効率問題が存在する。例えば、ダイオードにおける順方向電圧降下は、出力電圧が降下した場合に著しくなり、変換器の効率を下げる。したがって、当業者は、整流ダイオードの代わりに整流スイッチを使用することを含む、同期整流を使用するようになってきた。しかしながら、整流スイッチに対する駆動回路は、かなり複雑で大型であることが多く、整流スイッチを使用するためにコストおよびエネルギを多く消費する。したがって、整流ダイオードを整流スイッチで置き換えることによって得られる効率は失われ、多くの当業者は、共振変換器で整流ダイオードのままにすることを選択する。
【0008】
したがって、コストおよびエネルギ消費を減らすために、単純化され、小型化された共振変換器内で同期整流するための駆動回路を提供することが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国特許第8854840号明細書
【発明の概要】
【0010】
本発明の実施形態は、共振変換器に同期整流をもたらすこと、およびその動作方法を提供する。スイッチ駆動回路は、AC電力を同期的に整流するように整流スイッチを制御する。スイッチは、例えば、変流器などの変圧器、または、例えば、集積回路などの制御システムを含むことができる。
【0011】
本発明の一実施態様によれば、共振変換器は、第1のスイッチ、第1のスイッチと直列に結合される第2のスイッチ、第1のスイッチおよび第2のスイッチに結合されて第1のスイッチおよび第2のスイッチの動作を制御するようプログラムされる制御器、第1のスイッチおよび第2のスイッチの間のノードに結合される一次コイルを備える第1の変圧器、ならびに第1の変圧器の一次コイルに結合される共振インダクタを有する共振変換器一次段階を含む。共振変換器はまた、共振インダクタに結合される一次コイルと第1のコイル部分および第1のコイル部分に結合される第2のコイル部分を備える二次コイルとで形成される第2の変圧器、第2の変圧器の二次コイルの第1のコイル部分に結合される第3のスイッチ、ならびに第2の変圧器の二次コイルの第2のコイル部分に結合される第4のスイッチを有する共振変換器二次段階を含む。共振変換器は、同期整流のために第3のスイッチおよび第4のスイッチを駆動するよう構成されるスイッチ駆動回路をさらに含み、スイッチ駆動回路は、第1の変圧器の二次コイルを備える。
【0012】
本発明の別の態様によれば、共振変換器において同期整流するための方法は、スイッチの一次ペアを設けることによって共振変換器一次段階を提供すること、スイッチの一次ペアの動作を制御するよう構成される制御器をスイッチの一次ペアに結合すること、スイッチの一次ペアに変流器の一次コイルを結合すること、および変流器に計器用変圧器の一次コイルを結合すること、を含む。本方法はまた、計器用変圧器の二次コイルを設けて、変圧器の二次コイルに二次スイッチのペアを結合することによって、共振変換器二次段階を提供することを含む。本方法は、変流器の二次コイルを備えるスイッチ駆動回路を二次スイッチペアに結合すること、共振変換器一次段階に電力をもたらすこと、ならびに変流器の一次コイルおよび計器用変圧器の一次コイルを電力が通るよう制御器でスイッチの一次ペアを制御することをさらに含み、計器用変圧器の一次コイルを通って流れる電力により、電力が、計器用変圧器の二次コイルを通って流れ、変流器の一次コイルを通って流れる電力により、電力が、変流器の二次コイルを通って流れ、変流器の二次コイルを通って流れる電流により、スイッチ駆動回路が、二次スイッチのペアを駆動して、計器用変圧器の二次コイルを通って流れる電力を負荷に導く。
【0013】
本発明のさらに別の態様によれば、クランプ直列共振変換器は、第1のスイッチおよび第1のスイッチと直列に結合される第2のスイッチを備えるハーフブリッジ回路、ハーフブリッジ回路に結合されてハーフブリッジ回路を制御するようプログラムされる第1の制御器、ならびにハーフブリッジ回路と並列に結合されるダイオードのペアを含み、ダイオードのペアは、第2のダイオードと直列の第1のダイオードを備える。クランプ直列共振変換器はまた、ダイオードのペアの第2のダイオードと並列に結合されるコンデンサと、ハーフブリッジ回路の第1のスイッチおよびハーフブリッジ回路の第2のスイッチの間のノードに結合されるインダクタと、インダクタに結合され、さらに第1のダイオードおよび第2のダイオードの間のノードに結合される一次コイルならびに第1のコイル部分および第1のコイル部分に結合される第2のコイル部分を備える二次コイルを備える変圧器とを含む。クランプ直列共振変換器は、変圧器の二次コイルの第1のコイル部分に結合される第3のスイッチおよび変圧器の二次コイルの第2のコイル部分に結合される第4のスイッチと、第3のスイッチを通る電流を感知するために第3のスイッチに結合される第1の電流センサと、第4のスイッチを通る電流を感知するために第4のスイッチに結合される第2の電流センサと、第1の電流センサ、第2の電流センサ、およびスイッチのペアに結合されて、第1の電流センサおよび第2の電流センサによって感知された電流に基づいてハーフブリッジ回路で同期的にスイッチのペアを制御するようプログラムされる第2の制御器とをさらに含む。
【0014】
本発明のさまざまな他の特徴および利点は、以下の詳細な説明および図面から明らかになるだろう。
【0015】
本図面は、本発明を実行するために現在予期される好適な実施形態を示す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】当業者には既知のCSRCを含む電力変換回路を示す図である。
図2】本発明の一実施形態による、CSRCを含む電力変換回路を示す図である。
図3】本発明の一実施形態による、図2のCSRCの場合の動作波形を示す図である。
図4】本発明の別の実施形態による、CSRCを含む電力変換回路を示す図である。
図5】本発明の一実施形態による、図4のCSRCの場合の動作波形を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書で説明する本発明の実施形態は、共振変換器において同期整流を実現するための回路および方法に関する。スイッチ駆動回路が、共振変換器内の整流スイッチを制御して、ハーフブリッジ回路で同期的にAC電力を整流するために設けられる。同期整流のためのシステムおよび方法が、クランプ直列共振変換器に関して本明細書で記載されるが、同期整流のための回路および方法は、他の種類の共振変換器で使用してもよい。
【0018】
図2を参照すると、本発明の一実施形態による、CSRC88を含む電力変換回路86が示される。DC電源90は、CSRC88に結合されるDCリンク92に、DC電圧VDCをもたらす。CSRC88の出力は、電圧安定化コンデンサ94に結合され、電圧安定化コンデンサ94は、負荷96と並列に結合される。CSRC88は、図1のCSRC12の構成要素と同様の多くの構成要素を含み、したがって、図1で構成要素を示すために使用される番号はまた、図2で同様の構成要素を示すために使用される。CSRC88は、一次段階87と、一次段階87から分離された二次段階89とを含む。一次段階87は、制御システム46に結合されるスイッチ30、32を含むCSRC12のハーフブリッジ回路28を含む。スイッチ30、32のそれぞれは、(図1の)CSRC12に示すような3つのスイッチ部品ではなく、CSRC88内の単一スイッチ部品として示される。一次段階87はまた、クランプダイオード48、50と、共振コンデンサ54、共振インダクタ56、および磁化インダクタ60を含む共振回路52と、計器用変圧器62の一次コイル64とを含む。いくつかの実施形態において、共振コンデンサ54は、分割構成である。分割構成では、共振コンデンサ54のキャパシタンスは、50%減少し、共振コンデンサ54のキャパシタンスと等しいキャパシタンスを有する第2の共振コンデンサ(図示せず)が、クランプダイオード48と並列に結合される。この分割構成は、リプル電流を50%下げることができる。電流iLは、共振インダクタ56を通って流れ、電圧VCは、共振コンデンサ54に存在し、電圧VTPは、一次コイル64に存在する。二次段階89は、第1のコイル部分68、第2のコイル部分70、および出力72、74、76を含む変圧器62の二次コイル66を含む。しかしながら、CSRC12(図1)はダイオード整流のために構成されるが、図2のCSRC88は、同期整流のために構成される。
【0019】
図2にさらに示すように、二次段階89はまた、整流スイッチ100、102を含む同期整流器回路98を含む。整流スイッチ100、102は、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などの、任意の適切な電子スイッチとすることができる。整流スイッチ100は、ノード104および出力72に結合される。整流スイッチ102は、ノード104および出力74に結合される。同期整流器回路98は、スイッチ駆動回路110によって制御され、スイッチ駆動回路110は、一次段階87から分離されている。
【0020】
CSRC88の一次段階87は、スイッチ30、32の間のノード58と共振インダクタ56との間に結合される一次コイル114を含む変流器112を含む。変流器112はまた、スイッチ駆動回路110に電力供給する二次コイル116を含む。変流器112は、典型的に、磁気コアを含む。しかしながら、代替実施形態において、変流器112は、空気コアを含み、より高いスイッチング周波数を可能にすることができる。また、代替実施形態において、変流器112の一次コイル114は、共振インダクタ56または共振回路52と一体化される。変流器112は、分割ボビン構成で共振インダクタ56と一体化してもよく、その結果、変流器112および共振インダクタ56は、共通のコアを有する。二次コイル116は、抵抗器118と並列に結合され、電圧フォロア回路120と直列に結合される。電圧フォロア回路120は、演算増幅器(op−amp)122を含む。Op−amp122は、二次コイル116に結合される非反転入力124と、op−amp122の出力128に結合される反転入力126を含む。電圧フォロア回路120は、ユニティバッファ増幅器の役目を果たすよう構成される。電圧フォロア回路120の出力129は、二次コイル116が非反転入力124に入力する電圧V124に等しい電圧V129を出力するが(V129=V124)、任意の負荷影響が除去される。
【0021】
電圧フォロア回路120は、反転増幅器回路130に結合される。反転増幅器回路130は、出力129に結合される入力抵抗器Rinと、接地138に結合される非反転入力136を含むop−amp134とを含む。Op−amp134はまた、反転入力140と、フィードバック抵抗器Rfを介して反転入力140に結合される出力142とを含む。反転増幅器回路130は、反転増幅器回路130の出力146が、電圧フォロア回路120により出力された電圧V129と反転増幅器回路130の利得G130とを掛け合わせた値と等しい電圧V146(V146=G130×V129)を出力するよう構成される。反転増幅器回路130の利得G130は、フィードバック抵抗器Rfの抵抗のマイナス値を入力抵抗器Rinの抵抗値で割った値に等しい(G130=−Rf/Rin)。
【0022】
反転増幅器回路130は、コンパレータ回路148、150に結合される。コンパレータ回路148は、op−amp152を含む。Op−amp152は、正のDC基準電圧V156に結合される反転入力154と、出力146に結合される非反転入力158と、整流スイッチ102に結合される出力160とを含む。Op−amp152は、出力160が、非反転入力158に入力された電圧V158から反転入力154に入力された電圧V154を引き、それにop−amp152の利得を駆けた値に等しい電圧V160(V160=G152×(V158−V154))を出力するよう構成される。したがって、出力160は、利得G152に、反転増幅器回路130によって出力されたV146から正のDC基準電圧V156を引いた値を掛け合わせた値(V160=G152×(V146−V156))を出力する。したがって、出力160は、電圧V146が、正のDC基準電圧V156よりも大きい場合、正の電圧V160を、整流スイッチ102に出力し(V146>V156の場合、V160が正である)、整流スイッチ102をオンに切り替え、出力160は、電圧V146が、正のDC基準電圧V156よりも小さい場合、負の電圧V160を、整流スイッチ102に出力し(V146<V156の場合、V160が負である)、整流スイッチ102をオフに切り替える。
【0023】
コンパレータ回路150は、負のDC基準電圧V166に結合される非反転入力164と、出力146に結合される反転入力168と、整流スイッチ100に結合される出力170とを有するop−amp162を含む。Op−amp162は、出力170が、非反転入力164に入力された電圧V164から反転入力168に入力された電圧V168を引き、それにop−amp162の利得G162をかけた値に等しい電圧V170(V170=G162×(V164−V168))を出力するよう構成される。したがって、出力170は、G162に、負のDC基準電圧V166から反転増幅器回路130によって出力された電圧V146を引いた値をかけた値(V170=G162×(V166−V146))を出力する。したがって、出力170は、電圧V146が、負のDC基準電圧V166よりも小さい場合、正の電圧V170を、整流スイッチ100に出力し(V166>V146の場合、V170が正である)、整流スイッチ100をオンに切り替え、出力170は、電圧V146が、負のDC基準電圧V166よりも大きい場合、負の電圧V170を、整流スイッチ100に出力し(V146>V166の場合、V170が負である)、整流スイッチ100をオフに切り替える。
【0024】
図3を参照し、図2を引き続き参照すると、図172は、CSRC88の動作を示す。スイッチング波形174、176は、それぞれ、図2のスイッチ30、32の動作に対応する。図のように、スイッチ30、32のスイッチング波形174、176は、互いに補完し、短絡を防ぐために、スイッチ30は、スイッチ32と決して同時にオンにならない。実際に、デッドタイムは、スイッチング波形174、176に組み込まれ、その結果、スイッチ30またはスイッチ32は、時間t3から時間t4の間、および時間t7からt8の間、オンに切り替わらない。スイッチング波形174、176は、図2の電流iLに対応する電流波形178と、図2の電圧VCおよび電圧VTPにそれぞれ対応する電圧波形180、182を、時間t0から時間t8へのパターンに従って制御する。
【0025】
時間t0で、スイッチ30は、オンに切り替わる。スイッチ30がオンに切り替えられたので、電流iLは正弦曲線的に増加し、電圧VCは指数関数的に増加し、電圧VTPは、VDCに増加しており、ここで、電圧VTPは、クランプされる。電圧VTPが正である間、計器用変圧器62は、計器用変圧器62の二次コイル66の出力74と出力76との間に負の二次電圧VTSをもたらす。電流iLが正であるので、変流器112は、負の二次電圧V124と電流とをスイッチ駆動回路110にもたらす。電圧フォロア回路120は、変流器112の二次コイル116から負の二次電圧V124を受け取り、電圧フォロア回路120の出力129は、負荷影響を負の二次電圧V124から取り除いた後、負の電圧V129を出力する。反転増幅器回路130は、電圧フォロア回路120から負の電圧V129を受け取り、反転増幅器回路130の出力146は、上記のように、V146=−Rf/Rin×V129であるため、正の電圧V146を出力する。コンパレータ回路148は、反転増幅器回路130から正の電圧V146を受け取り、コンパレータ回路148の出力160は、V160=G152×(V146−V156)であり、V146がV156より大きいので、正の電圧V160を出力して、整流スイッチ102をオンに切り替える。コンパレータ回路150は、反転増幅器回路130から正の電圧V146を受け取り、コンパレータ回路150の出力170は、V170=G162×(V166−V146)であり、V166がV146より小さいので、負の電圧V170を出力して、整流スイッチ100をオフに切り替える。したがって、整流スイッチ102は、オンに切り替えられ、整流スイッチ100は、オフに切り替えられる。正の電圧VTSが出力72と出力74との間に存在するので、負の電圧が出力74と出力76との間に存在し、正の電圧VOUTを負荷96に存在させる。
【0026】
電圧VC-が時間t1でVDCに増加した場合、図2のクランプダイオード48が起動し、電圧VCからVDCにクランプし、電流iLが線形状に減少し始める。電流iLが依然として正であるため、電圧VTP−がVDCで維持され、整流スイッチ102がオンに切り替えられたままであり、整流スイッチ100がオフに切り替えらたままである。スイッチ30、32のスイッチング期間が、共振コンデンサ54と共振インダクタ56との間の共振期間より長いので、電流iLは、スイッチ30がオフに切り替えられる前に、磁化インダクタ60を流れる電流(磁化電流)のレベルに減少する。電流iLが時間t2で磁化電流に達した場合、電圧VCはVDCのままであり、電圧VTPは、ゼロボルトに線形状に減少する。電流iLが時間t2と時間t3との間で一定レベルである間、電圧VTSおよび電圧V124-は、ゼロボルトに降下し、整流スイッチ100、102が、オフに切り替わる。
【0027】
時間t3で、スイッチ30はオフに切り替えられ、電圧VCが指数関数的に減少し始める。共振コンデンサ54が放電しているので、電流iLが正弦曲線的に減少し始め、電圧VTPが−VDCに線形的に減少し始める。電圧VTPが負である間、計器用変圧器62は、計器用変圧器62の二次コイル66の出力72と出力76との間に負の二次電圧VTSをもたらす。電流iLが負であるので、変流器112は、正の二次電圧V124と電流とをスイッチ駆動回路110にもたらす。電圧フォロア回路120は、変流器112の二次コイル116から正の二次電圧V124を受け取り、電圧フォロア回路120の出力129は、負荷影響を正の二次電圧V124から取り除いた後、正の電圧V129を出力する。反転増幅器回路130は、電圧フォロア回路120から正の電圧V129を受け取り、反転増幅器回路130の出力146は、上記のように、V146=−Rf/Rin×V129であるため、負の電圧V146を出力する。コンパレータ回路148は、反転増幅器回路130から負の電圧V146を受け取り、コンパレータ回路148の出力160は、V160=G152×(V146−V156)であり、V146がV156より小さいので、負の電圧V160を出力して、整流スイッチ102をオフに切り替える。コンパレータ回路150は、反転増幅器回路130から負の電圧V146を受け取り、コンパレータ回路150の出力170は、V170=G162×(V166−V146)であり、V166がV146より大きいので、正の電圧V170を出力して、整流スイッチ100をオンに切り替える。したがって、整流スイッチ100は、オンに切り替えられ、整流スイッチ102は、オフに切り替えられる。負の電圧VTSが出力72と出力74との間に存在するので、負の電圧が出力72と出力76との間に存在し、正の電圧VOUTを負荷96に存在させる。
【0028】
時間t4で、スイッチ32はオンに切り替えられ、電圧VTPが−VDCに減少する。また、時間t4で、電流iLおよび電圧VCは、以前のように減少し続ける。電圧VC-が時間t5でゼロに減少した場合、図2のクランプダイオード50が起動し、電圧VCからゼロボルトにクランプし、電流iLが線形状に増加し始める。また、時間t5で、電圧VTP−が−VDCで維持され、整流スイッチ100がオンに切り替えられたままであり、整流スイッチ102がオフに切り替えらたままである。スイッチ30、32のスイッチング期間が、共振コンデンサ54と共振インダクタ56との間の共振期間より長いので、電流iLは、スイッチ32がオフに切り替えられる前に、磁化インダクタ電流に増加する。
【0029】
電流iLが時間t6で磁化電流に達した場合、電圧VCはゼロボルトのままであり、電圧VTPは、ゼロボルトに線形状に増加する。電流iLが時間t6と時間t7との間で一定レベルである間、電圧VTSおよび電圧V124-は、ゼロボルトに上昇し、整流スイッチ100、102が、オフに切り替わる。スイッチ32が時間t7でオフに切り替えられた場合、電流iLがゼロボルトに増加し始め、電圧VTPがVDCに線形的に増加し始め、上記のように、スイッチ駆動回路110が、整流スイッチ102をオンに切り替え、整流スイッチ100をオフに切り替える。時間t8で、スイッチ30がオンに切り替えられ、時間t0から時間t8で確立されたパターンを繰り返す。
【0030】
図1から図2に関して上記したように、スイッチ駆動回路110は、スイッチ30と同期的に動作するように整流スイッチ102を駆動し、スイッチ32と同期的に動作するように整流スイッチ100を駆動するよう構成される。言い換えると、整流スイッチ102は、スイッチ30がオンに切り替えられた場合にのみオンに切り替えられ、整流スイッチ100は、スイッチ32がオンに切り替えられた場合にのみオンに切り替えられる。同期整流のためのスイッチ駆動回路110の動作は、整流スイッチ100、102が同時にオンに切り替わることを防止するよう設計される。
【0031】
図4を参照すると、本発明の別の実施形態による、CSRC186を含む電力変換回路184が示される。CSRC186は、図1のCSRC12および図2のCSRC88の構成要素と同様の多くの構成要素を含み、したがって、図1および図2で構成要素を示すために使用される番号はまた、図4で同様の構成要素を示すために使用される。DC電源90は、CSRC186に結合されるDCリンク92に、DC電圧VDCをもたらす。CSRC186の出力は、電圧安定化コンデンサ94に結合され、電圧安定化コンデンサ94は、負荷96と並列に結合される。
【0032】
CSRC186は、CSRC12(図1)およびCSRC88(図2)のハーフブリッジ回路28を含み、ハーフブリッジ回路28は、制御システム46に結合されたスイッチ30、32を含む。スイッチ30、32のそれぞれは、図2に関して説明したように単一のスイッチ部品として示される。CSRC186はまた、クランプダイオード48、50と、共振コンデンサ54、共振インダクタ56、および磁化インダクタ60を含む共振回路52と、一次コイル64および二次コイル66を含む変圧器62とを含む。いくつかの実施形態において、共振コンデンサ54は、図2のCSRC88に関して上記した分割構成にある。二次コイル66は、第1のコイル部分68、第2のコイル部分70、および出力72、74、76を含む。CSRC88のように、CSRC186は、整流スイッチ100、102を含む同期整流器回路98を介して同期整流するよう構成される。整流スイッチ100、102は、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)などの、任意の適切な電子スイッチとすることができる。整流スイッチ100は、ノード104および出力72に結合される。整流スイッチ102は、ノード104および出力74に結合される。同期整流器回路98は、制御システム188によって制御される。一実施形態によれば、制御システム188は、例えば、IR1168S集積回路などの集積回路を含むことができる。制御システム188はまた、整流スイッチ100、102を通る電流をそれぞれ感知する2つの電流センサ190、192を含む。制御システム188は、ZCSを取得するため、ゼロ電流遷移付近で整流スイッチ100、102をオンに切り替えるよう構成される。
【0033】
CSRC186の動作を、図5と共に説明する。図5は、図4のCSRC186の同期整流器回路98の整流スイッチ100の動作についての図194を示す。整流スイッチ100は、CSRC186のハーフブリッジ回路28のスイッチ32を用いて同期的にオンとオフとを切り替えられる。図194は、整流スイッチ100の動作のみを表しているが、図194はまた、整流スイッチ102に適用され、整流スイッチ102は、CSRC186のハーフブリッジ回路28のスイッチ30を用いて同期的にオンとオフとを切り替えられる。電流波形196は、整流スイッチ100を通って流れる電流iDSに対応する。電圧波形198は、整流スイッチ100にかかる電圧VDSに対応する。スイッチング波形200は、整流スイッチ100の動作に対応する。スイッチング波形202は、最小時間の間、整流スイッチ100をオンに切り替えたままにするために使用されるブランキング期間に対応する。
【0034】
整流スイッチ100の伝導相が開始された場合、電流iDSは、整流スイッチ100のボディダイオード(図示せず)を通って流れ始め、整流スイッチ100にかかる負の電圧VDSを生成する。ボディダイオードは、一般に、抵抗で整流スイッチ100に起因する電圧降下よりもかなり高い電圧降下を有し、したがって、ターンオン閾値電圧VTH2をトリガする。ターンオン閾値電圧VTH2がトリガされた場合、制御システム188は、整流スイッチ100をオンに切り替え、電圧VDSをID×RDSONに降下させ、ここで、RDSONは、整流スイッチ100がオンに切り替えられた場合の整流スイッチ100の抵抗である。電圧VDSの電圧降下は、通常、入力コンパレータをターンオフする可能性のある、ある程度のリンギングを伴う。したがって、最小時間の間、パワーMOSFETをオンに維持する、固定最小オン時間(MOT)ブランキング期間が使用される。固定MOTは、整流スイッチ100の最小伝導時間を、したがって、CSRC186の最大スイッチング周波数を制限する。
【0035】
整流スイッチ100がオンに切り替えられると、整流スイッチ100は、電圧VDSがターンオフ閾値電圧VTH1を横切る場所に整流電流が減衰するまでオンのままである。デバイス電流はここでは正弦波であるので、電圧VDSは、比較的低いdV/dtでターンオフ閾値電圧VTH1を横切る。ターンオフ閾値電圧VTH1が横切られると、電流は、ボディダイオードを通って再び流れ始め、電圧VDSを負に急変化させる。残余電流の量に応じて、電圧VDSは、再びターンオン閾値電圧VTH2をトリガすることができ、したがって、ターンオン閾値電圧VTH2は、ターンオフ閾値電圧VTH1がトリガされた後、期間tBLANKの間、ブランキングされる。電圧VDSが正のリセット閾値VTH3を横切った場合、tBLANKが終了し、制御システム188は、次の伝導サイクルの準備ができている。
【0036】
したがって、有利には、本発明の実施形態は、共振変換器に同期整流をもたらす。同期整流は、整流スイッチおよびスイッチ駆動回路によってもたらされる。第1の実施形態において、スイッチ駆動回路は、スイッチング電圧を整流スイッチにもたらして、電圧フォロア回路を通じてオンまたはオフに切り替える変流器と、反転増幅器回路と、各整流スイッチに対するコンパレータ回路とを含む。スイッチ駆動回路は、スイッチング信号を整流スイッチにもたらし、整流スイッチがAC電力からDC電力に同期的に整流するよう構成される。第2の実施形態において、スイッチ駆動回路は、各整流スイッチに対する電流センサを含む制御システムを含む。制御システムは、電流センサによって感知された電流に基づいて、整流スイッチのオンとオフとを切り替える。共振変換器の第1の実施形態は、第2の実施形態よりも高速な、同期整流の方法を提供することができるが、第1の実施形態は、よりコストがかかる可能性がある。第2の実施形態は、第1の実施形態よりも動作が遅い可能性があるが、第2の実施形態は、第1の実施形態よりもより効率的である可能性がある。しかしながら、同期整流を用いる共振変換器の第1および第2の実施形態はどちらも、同期整流を用いる以前の共振変換器より単純で小型の構造を提供する。したがって、同期整流を用いる共振変換器の実施形態は、製造コスト、および共振変換器において同期整流を実現することと関連したエネルギ消費を削減する。
【0037】
したがって、本発明の一実施形態によれば、共振変換器は、第1のスイッチ、第1のスイッチと直列に結合される第2のスイッチ、第1のスイッチおよび第2のスイッチに結合されて第1のスイッチおよび第2のスイッチの動作を制御するようプログラムされる制御器、第1のスイッチおよび第2のスイッチの間のノードに結合される一次コイルを備える第1の変圧器、ならびに第1の変圧器の一次コイルに結合される共振インダクタを有する共振変換器一次段階を含む。共振変換器はまた、共振インダクタに結合される一次コイルと第1のコイル部分および第1のコイル部分に結合される第2のコイル部分を備える二次コイルとで形成される第2の変圧器、第2の変圧器の二次コイルの第1のコイル部分に結合される第3のスイッチ、ならびに二次変圧器の二次コイルの第2のコイル部分に結合される第4のスイッチを有する共振変換器二次段階を含む。共振変換器は、同期整流のために第3のスイッチおよび第4のスイッチを駆動するよう構成されるスイッチ駆動回路をさらに含み、スイッチ駆動回路は、第1の変圧器の二次コイルを備える。
【0038】
本発明の別の実施形態によれば、共振変換器において同期整流するための方法は、スイッチの一次ペアを設けることによって共振変換器一次段階を提供すること、スイッチの一次ペアの動作を制御するよう構成される制御器をスイッチの一次ペアに結合すること、スイッチの一次ペアに変流器の一次コイルを結合すること、および変流器に計器用変圧器の一次コイルを結合すること、を含む。本方法はまた、計器用変圧器の二次コイルを設けて、変圧器の二次コイルに二次スイッチのペアを結合することによって、共振変換器二次段階を提供することを含む。本方法は、変流器の二次コイルを備えるスイッチ駆動回路を二次スイッチペアに結合すること、共振変換器に電力をもたらすこと、ならびに変流器の一次コイルおよび計器用変圧器の一次コイルを電力が通るよう制御器でスイッチの一次ペアを制御することをさらに含み、計器用変圧器の一次コイルを通って流れる電力により、電力が、計器用変圧器の二次コイルを通って流れ、変流器の一次コイルを通って流れる電力により、電力が、変流器の二次コイルを通って流れ、変流器の二次コイルを通って流れる電流により、スイッチ駆動回路が、二次スイッチのペアを駆動して、計器用変圧器の二次コイルを通って流れる電力を負荷に導く。
【0039】
本発明のさらに別の実施形態によれば、クランプ直列共振変換器は、第1のスイッチおよび第1のスイッチと直列に結合される第2のスイッチを備えるハーフブリッジ回路、ハーフブリッジ回路に結合されてハーフブリッジ回路を制御するようプログラムされる第1の制御器、ならびにハーフブリッジ回路と並列に結合されるダイオードのペアを含み、ダイオードのペアは、第2のダイオードと直列の第1のダイオードを備える。クランプ直列共振変換器はまた、ダイオードのペアの第2のダイオードと並列に結合されるコンデンサと、ハーフブリッジ回路の第1のスイッチおよびハーフブリッジ回路の第2のスイッチの間のノードに結合されるインダクタと、インダクタに結合され、さらに第1のダイオードおよび第2のダイオードの間のノードに結合される一次コイルならびに第1のコイル部分および第1のコイル部分に結合される第2のコイル部分を備える二次コイルを備える変圧器とを含む。クランプ直列共振変換器は、変圧器の二次コイルの第1のコイル部分に結合される第3のスイッチおよび変圧器の二次コイルの第2のコイル部分に結合される第4のスイッチと、第3のスイッチを通る電流を感知するために第3のスイッチに結合される第1の電流センサと、第4のスイッチを通る電流を感知するために第4のスイッチに結合される第2の電流センサと、第1の電流センサ、第2の電流センサ、およびスイッチのペアに結合されて、第1の電流センサおよび第2の電流センサによって感知された電流に基づいてハーフブリッジ回路で同期的にスイッチのペアを制御するようプログラムされる第2の制御器とをさらに含む。
【0040】
本発明は、好適な実施形態の観点から説明されており、明示されたものとは別に、同等例、代替例、および変形例が可能であり、添付の特許請求の範囲内である。
【符号の説明】
【0041】
10 電力変換回路
12 CSRC
14 AC電源
16 電磁妨害(EMI)フィルタ
18 4ダイオード全波ブリッジ整流器(ダイオードブリッジ)
20 DCリンク
22 コンデンサバンク
24 フィルタコンデンサ
26 負荷
28 ハーフブリッジ回路
30 スイッチ
32 スイッチ
34 スイッチ本体
36 ボディダイオード
38 寄生接合コンデンサ
40 スイッチ本体
42 ボディダイオード
44 寄生接合コンデンサ
46 制御システム
48 クランプダイオード
50 クランプダイオード
52 共振回路
54 共振コンデンサ
56 共振インダクタ
58 ノード
60 磁化インダクタ
62 計器用変圧器
64 一次コイル
66 二次コイル
68 第1のコイル部分
70 第2のコイル部分
72 出力
74 出力
76 出力
78 全波整流器回路
80 整流ダイオード
82 ノード
84 整流ダイオード
86 電力変換回路
87 一次段階
88 CSRC
89 二次段階
90 DC電源
92 DCリンク
94 電圧安定化コンデンサ
96 負荷
98 同期整流器回路
100 整流スイッチ
102 整流スイッチ
104 ノード
110 スイッチ駆動回路
112 変流器
114 一次コイル
116 二次コイル
118 抵抗器
120 電圧フォロア回路
122 演算増幅器(op−amp)
124 非反転入力
126 反転入力
128 出力
129 出力
130 反転増幅器回路
134 op−amp
136 非反転入力
138 接地
140 反転入力
142 出力
146 出力
148 コンパレータ回路
150 コンパレータ回路
152 op−amp
154 反転入力
158 非反転入力
160 出力
162 op−amp
164 非反転入力
168 反転入力
170 出力
184 電力変換回路
186 CSRC
188 制御システム
図1
図2
図3
図4
図5