特許第6859635号(P6859635)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6859635
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】マイクロ波加熱装置
(51)【国際特許分類】
   H05B 6/72 20060101AFI20210405BHJP
   H05B 6/64 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   H05B6/72 Z
   H05B6/64 G
   H05B6/64 H
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-178429(P2016-178429)
(22)【出願日】2016年9月13日
(65)【公開番号】特開2018-45813(P2018-45813A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2019年6月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100192636
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】細田 雅之
(72)【発明者】
【氏名】川野 陽一
(72)【発明者】
【氏名】岩井 大介
【審査官】 西村 賢
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2015/0351164(US,A1)
【文献】 実開昭52−022948(JP,U)
【文献】 特開2008−108491(JP,A)
【文献】 特開平10−172750(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 6/46− 6/80
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被加熱物が載置される加熱室と、
前記加熱室に設けられた第1の凹部及び第2の凹部と、
前記第1の凹部の中に入れられた第1の放射アンテナと、
前記第2の凹部の中に入れられた第2の放射アンテナと、
前記第1の放射アンテナに接続された第1のマイクロ波発生部と、
前記第2の放射アンテナに接続された第2のマイクロ波発生部と、
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部を制御する制御部と、
を有し、
前記第1の凹部は、前記第1の放射アンテナより放射されたマイクロ波を反射し、
前記第2の凹部は、前記第2の放射アンテナより放射されたマイクロ波を反射し、
前記第1の凹部と前記第2の凹部は、前記第1の放射アンテナと前記第2の放射アンテナを隔てる側面を有し、前記第1の放射アンテナと前記第2の放射アンテナの一方から放射されたマイクロ波が他方の放射アンテナに入射することを防止することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
【請求項2】
被加熱物が載置される加熱室と、
前記加熱室の中に設けられた第1の放射アンテナ及び第2の放射アンテナと、
前記第1の放射アンテナに接続された第1のマイクロ波発生部と、
前記第2の放射アンテナに接続された第2のマイクロ波発生部と、
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部を制御する制御部と、
前記第1の放射アンテナと前記第2の放射アンテナとの間に設けられたマイクロ波を反射する材料により形成された隔壁部と、
を有し、
前記第1の放射アンテナと前記第2の放射アンテナは、前記加熱室の同一面に設けられた凹部に配置され、前記隔壁部は前記凹部の中で前記第1の放射アンテナと前記第2の放射アンテナを隔てて、前記第1の放射アンテナと前記第2の放射アンテナの一方から放射されたマイクロ波が他方の放射アンテナに入射することを防止することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
【請求項3】
前記被加熱物は、前記第1の放射アンテナ及び前記第2の放射アンテナの直上の位置に載置されており、
前記制御部は、前記被加熱物の第1の領域を加熱する場合には、前記第1のマイクロ波発生部よりマイクロ波を発生させ、前記第1の放射アンテナよりマイクロ波を放射して、前記被加熱物の第1の領域を加熱し、
前記被加熱物の第2の領域を加熱する場合には、前記第2のマイクロ波発生部よりマイクロ波を発生させ、前記第2の放射アンテナよりマイクロ波を放射して、前記被加熱物の第2の領域を加熱することを特徴とする請求項1または2に記載のマイクロ波加熱装置。
【請求項4】
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部は、窒化物半導体により形成された半導体素子を含むものであることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
【請求項5】
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部には、直流電源が接続されており、前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部において、前記半導体素子をスイッチングさせることによりマイクロ波を発生させることを特徴とする請求項4に記載のマイクロ波加熱装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ波加熱装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波加熱装置は、加熱対象となる被加熱物を加熱室内に載置し、マイクロ波発生源において発生させたマイクロ波を被加熱物に照射して、吸収させることにより、被加熱物を加熱する装置である(例えば、特許文献1)。このようなマイクロ波加熱装置においては、加熱室内に放射されたマイクロ波は、加熱室の壁面等において反射を繰り返し、被加熱物に照射される。
【0003】
一般的には、マイクロ波加熱装置には、マイクロ波発生源として真空管の一種であるマグネトロンが用いられているが、マグネトロンの代わりに半導体素子を用いることにより、マイクロ波加熱装置を小型軽量化することができ、出力制御性を向上させることができる。このような半導体素子としては、例えば、高周波領域においても高耐圧で大電流を流すことが可能な窒化ガリウム等を用いた半導体素子が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−16149号公報
【特許文献2】特開平10−172750号公報
【特許文献3】特開2007−280971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
マイクロ波加熱装置においては、通常、被加熱物を均一に加熱することを目的としているが、被加熱物の一部だけを加熱したい場合がある。例えば、食品であるサラダ、ご飯、肉等が入った弁当を暖める場合、ご飯と肉は暖めたいが、サラダは暖めたくない場合等がある。この場合、マイクロ波加熱装置において弁当全体を均一に加熱すると、暖めたくないサラダまで温まってしまう。
【0006】
よって、被加熱物を加熱する際、被加熱物の一部を部分的に加熱することのできるマイクロ波加熱装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、マイクロ波加熱装置は、被加熱物が載置される加熱室と、前記加熱室に設けられた第1の凹部及び第2の凹部と、前記第1の凹部の中に入れられた第1のアンテナと、前記第2の凹部の中に入れられた第2のアンテナと、前記第1のアンテナに接続された第1のマイクロ波発生部と、前記第2のアンテナに接続された第2のマイクロ波発生部と、前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部を制御する制御部と、を有し、前記第1の凹部は、前記第1のアンテナより放射されたマイクロ波を反射し、前記第2の凹部は、前記第2のアンテナより放射されたマイクロ波を反射することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
1つの側面として、マイクロ波加熱装置において、被加熱物を加熱する際、被加熱物の一部を部分的に加熱することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の構造図
図2】マイクロ波加熱装置に用いられる半導体装置の構造図
図3】第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の変形例1の構造図
図4】第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の変形例2の説明図
図5】第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置のマイクロ波発生部の説明図
図6】第2の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の構造図
図7】第2の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置の変形例の構造図
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0011】
〔第1の実施の形態〕
第1の実施の形態におけるマイクロ波加熱装置について、図1に基づき説明する。本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置は、被加熱物100が入れられる加熱室110、第1のマイクロ波発生部121、第2のマイクロ波発生部122、第1のアンテナ131、第2のアンテナ132、制御部140等を有している。第1のアンテナ131は、第1のマイクロ波発生部121に接続されており、第2のアンテナ132は、第2のマイクロ波発生部122に接続されており、第1のマイクロ波発生部121及び第2のマイクロ波発生部122は、制御部140に接続されている。尚、本実施の形態においては、第1のマイクロ波発生部121及び第2のマイクロ波発生部122等のマイクロ波発生部において発生させるマイクロ波の周波数は、2.45GHzである。
【0012】
本実施の形態においては、加熱室110の底面110aには、第1の凹部111と、第2の凹部112が形成されており、第1のアンテナ131は第1の凹部111の中に入れられており、第2のアンテナ132は第2の凹部112の中に入れられている。
【0013】
第1の凹部111及び第2の凹部112はマイクロ波を反射する金属等の材料により形成されている。従って、第1のアンテナ131より放射されたマイクロ波の一部は被加熱物100に直接照射されるとともに、他の一部は第1の凹部111において反射されて、被加熱物100に照射される。また、第2のアンテナ132より放射されたマイクロ波の一部は被加熱物100に直接照射されるとともに、他の一部は第2の凹部112において反射されて、被加熱物100に照射される。
【0014】
従って、第1のアンテナ131を覆う第1の凹部111は、マイクロ波を反射するミラーとして機能するものであり、第2のアンテナ132を覆う第2の凹部112は、マイクロ波を反射するミラーとして機能するものである。よって、第1の凹部111及び第2の凹部112は、マイクロ波を反射するマイクロ波反射部である。
【0015】
本実施の形態においては、被加熱物100は加熱室110の載置台150の上に載置されている。載置台150はマイクロ波を透過する誘電体により形成されており、第1の凹部111及び第2の凹部112の上を覆っている。被加熱物100は、被加熱物100の第1の領域101が、第1のアンテナ131の直上に、被加熱物100の第2の領域102が、第2のアンテナ132の直上となるように載置されている。尚、本実施の形態においては、第1のアンテナ131は、底面110aよりも奥の第1の凹部111の中に設置されており、第2のアンテナ132は、底面110aよりも奥の第2の凹部112の中に設置されている。よって、第1のアンテナ131は、第1の凹部111と載置台150により囲まれた領域に設置されており、第2のアンテナ132は、第2の凹部112と載置台150により囲まれた領域に設置されている。
【0016】
本実施の形態では、被加熱物100の第1の領域101のみを加熱し、第2の領域102は加熱したくない場合には、制御部140により、第1のアンテナ131よりマイクロ波を放射するが、第2のアンテナ132からはマイクロ波が放射されない制御を行う。これにより、被加熱物100の第2の領域102を加熱することなく、第1の領域101のみを加熱することができる。また、被加熱物100の第2の領域102のみを加熱し、第1の領域101は加熱したくない場合には、制御部140により、第2のアンテナ132よりマイクロ波を放射するが、第1のアンテナ131からはマイクロ波が放射されない制御を行う。これにより、被加熱物100の第1の領域101を加熱することなく、第2の領域102のみを加熱することができる。
【0017】
また、被加熱物100において第1の領域101と第2の領域102との双方を加熱する場合であっても、均一に加熱するのではなく、第1の領域101における温度と第2の領域における温度とが異なる温度となるように加熱したい場合がある。このような場合には、各々の領域が所望の温度となるように、制御部140の制御により、第1のアンテナ131より放射されるマイクロ波の強度と、第2のアンテナ132より放射されるマイクロ波の強度とが異なるマイクロ波を放射する。
【0018】
例えば、第1のマイクロ波発生部121で発生させるマイクロ波の強度を第2のマイクロ波発生部122で発生させるマイクロ波の強度よりも高くする。これにより、第1のマイクロ波発生部121に接続されている第1のアンテナ131から放射されるマイクロ波の強度は、第2のマイクロ波発生部122に接続されている第2のアンテナ132から放射されるマイクロ波の強度よりも高くなる。従って、被加熱物100は、第1の領域101が、第2の領域102よりも高い温度となるように加熱することができる。このように、本実施の形態においては、制御部140における制御により、被加熱物100の第1の領域101と第2の領域102の各々が所望の温度となるように加熱することができる。
【0019】
また、本実施の形態においては、第1のアンテナ131は、第1の凹部111の中に入れられており、第2のアンテナ132は第2の凹部112の中に入れられている。従って、第1のアンテナ131と第2のアンテナ132との間には、第1の凹部111の側面111aと第2の凹部112の側面112aが存在しており隔てられている。従って、第1のアンテナ131より放射されたマイクロ波は、被加熱物100の第1の領域101に照射されるため、効率よく第1の領域101を加熱することができる。同様に、第2のアンテナ132より放射されたマイクロ波は、被加熱物100の第2の領域102に照射されるため、効率よく第2の領域102を加熱することができる。
【0020】
ところで、アンテナが複数設けられている場合には、一方のアンテナから放射されたマイクロ波が、他方のアンテナに入射する場合があり、この場合、他方のアンテナに接続されているマイクロ波発生部が破壊されてしまう場合がある。しかしながら、本実施の形態においては、第1のアンテナ131と第2のアンテナ132との間には、第1の凹部111の側面111aと第2の凹部112の側面111aが存在しており隔てられている。従って、第1のアンテナ131より放射されたマイクロ波は、第1の凹部111の側面111aで反射されるため、第2のアンテナ132に入射することはない。また、第2のアンテナ132より放射されたマイクロ波は、第2の凹部112の側面112aで反射されるため、第1のアンテナ131に入射することはない。従って、一方のアンテナより放射されたマイクロ波により、他方のアンテナに接続されているマイクロ波発生部が破壊されることはない。
【0021】
本実施の形態においては、第1のマイクロ波発生部121及び第2のマイクロ波発生部122は、高い出力のマイクロ波を発生させるため、半導体素子が用いられている。具体的には、窒化物半導体を用いたHEMT(High Electron Mobility Transistor)等が用いられている。窒化物半導体を用いたHEMTは、図2に示されるように、SiC等の基板210の上に、窒化物半導体層を積層することにより形成されている。即ち、基板210の上に、AlNやGaN等により形成されたバッファ層211、電子走行層212、電子供給層213が順に積層されている。電子走行層212は、GaNにより形成されており、電子供給層213は、AlGaNまたはInAlNにより形成されている。これにより、電子走行層212において、電子供給層213との界面近傍には2DEG(two dimensional electron gas)212aが生成される。ゲート電極231、ソース電極232、ドレイン電極233は、電子供給層213の上に形成される。
【0022】
また、本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置では、アンテナが3つ以上設けられていてもよい。具体的には、図3に示されるように、加熱室110の底面110aには、第3の凹部113が形成されており、第3のアンテナ133は第3の凹部113の中に入れられている。第3のマイクロ波発生部123と第3のアンテナ133とは接続されており、第3のマイクロ波発生部123は、制御部140に接続されているものであってもよい。
【0023】
第3の凹部113もマイクロ波を反射する材料により形成されているため、第3のアンテナ133より放射されたマイクロ波の一部は被加熱物100に直接照射されるとともに、他の一部は第3の凹部113において反射されて、被加熱物100に照射される。従って、第3のアンテナ133を覆う第3の凹部113は、マイクロ波を反射するミラーとして機能するものであり、マイクロ波反射部である。
【0024】
図3に示されるマイクロ波加熱装置では、被加熱物100の第1の領域101が、第1のアンテナ131の直上に、第2の領域102が、第2のアンテナ132の直上に、第3の領域103が、第3のアンテナ133の直上となるように載置する。このマイクロ波加熱装置では、被加熱物100の第1の領域101、第2の領域102、第3の領域103のうちの加熱したい領域の直下のアンテナからはマイクロ波を放射するが、加熱したくない領域の直下のアンテナからはマイクロ波が放射されない制御を行う。これにより、被加熱物100において、第1の領域101、第2の領域102、第3の領域103のうち、所望の領域以外は加熱することなく、所望の領域のみを加熱することができる。尚、上記の制御は、制御部140において行われる。
【0025】
また、本実施の形態は、図4に示されるように、4つ以上のアンテナを設け、アンテナを2次元状に配置したものであってもよい。このマイクロ波加熱装置では、加熱室110は、底面110aとカバー110bにより形成されている。尚、図4(a)では、載置台150が点線で示されており、図4(b)では、載置台150と加熱室110のカバー110bが点線で示されている。
【0026】
具体的には、このマイクロ波加熱装置は、図4に示されるように、第1のアンテナ131、第2のアンテナ132、第3のアンテナ133、第4のアンテナ134を有しており、これら4つのアンテナが2次元的に配列されている。第1のアンテナ131には第1のマイクロ波発生部121が接続されており、第2のアンテナ132には第2のマイクロ波発生部122が接続されている。第3のアンテナ133には第3のマイクロ波発生部123が接続されており、第4のアンテナ134には第4のマイクロ波発生部124が接続されている。第1のマイクロ波発生部121、第2のマイクロ波発生部122、第3のマイクロ波発生部123、第4のマイクロ波発生部124は、制御部140に接続されている。
【0027】
このようなマイクロ波加熱装置では、載置台150の上に載置されている被加熱物100の4分割した領域のうち、加熱したくない領域を加熱することなく、加熱したい領域のみを加熱することができる。
【0028】
また、本実施の形態におけるマイクロ波発生部は、図5に示されるように、第1のマイクロ波発生部121、第2のマイクロ波発生部122、第3のマイクロ波発生部123は、直流電源170に接続されていてもよい。図5では、一例として、アンテナが3つ設けられている場合を示すが、アンテナの数は、複数であればよい。このマイクロ波発生装置では、制御部140における制御に基づき第1のマイクロ波発生部121、第2のマイクロ波発生部122、第3のマイクロ波発生部123における半導体素子をスイッチングさせることによりマイクロ波を発生させることができる。
【0029】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置は、図6に示されるように、第1のアンテナ131と第2のアンテナ132との間に、一方のアンテナより放射されたマイクロ波が他方のアンテナに入射しないように、隔壁部261を設けた構造のものである。
【0030】
本実施の形態におけるマイクロ波加熱装置は、加熱室110の底面110aには、凹部115が形成されており、第1のアンテナ131及び第2のアンテナ132は凹部115に入れられている。また、凹部115の内部には、第1のアンテナ131と第2のアンテナ132との間に、隔壁部261が設けられており、第1のアンテナ131と第2のアンテナ132とが隔てられている。
【0031】
隔壁部261はマイクロ波を反射等する材料により形成されているため、一方のアンテナより放射されたマイクロ波が他方のアンテナに入射することはなく、また、他方のアンテナより放射されたマイクロ波が一方のアンテナに入射することはない。従って、本実施の形態では、被加熱物100における第1の領域101及び第2の領域102を選択して加熱することができ、また、一方のアンテナより放射されたマイクロ波により、他方のアンテナに接続されているマイクロ波発生部が破壊されることはない。
【0032】
また、本実施の形態は、図7に示すように、アンテナを3つ以上設けてもよい。この場合、加熱室110の底面110aに設けられた凹部115に、第3のアンテナ133が入れられており、第2のアンテナ132と第3のアンテナ133との間には隔壁部262が設けられている。隔壁部262は、隔壁部261と同様の機能を有している。
【0033】
上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0034】
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
【0035】
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
被加熱物が載置される加熱室と、
前記加熱室に設けられた第1の凹部及び第2の凹部と、
前記第1の凹部の中に入れられた第1のアンテナと、
前記第2の凹部の中に入れられた第2のアンテナと、
前記第1のアンテナに接続された第1のマイクロ波発生部と、
前記第2のアンテナに接続された第2のマイクロ波発生部と、
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部を制御する制御部と、
を有し、
前記第1の凹部は、前記第1のアンテナより放射されたマイクロ波を反射し、
前記第2の凹部は、前記第2のアンテナより放射されたマイクロ波を反射することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
(付記2)
前記第1の凹部及び第2の凹部を覆う誘電体により形成された載置台が設けられており、
前記被加熱物は、前記載置台に載置されていることを特徴とする付記1に記載のマイクロ波加熱装置。
(付記3)
被加熱物が載置される加熱室と、
前記加熱室の中に設けられた第1のアンテナ及び第2のアンテナと、
前記第1のアンテナに接続された第1のマイクロ波発生部と、
前記第2のアンテナに接続された第2のマイクロ波発生部と、
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部を制御する制御部と、
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に設けられたマイクロ波を反射する材料により形成された隔壁部と、
を有することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
(付記4)
前記第1のアンテナと前記第2のアンテナは、前記加熱室に設けられた凹部の中に入れられており、
前記隔壁部は、前記凹部の中において、前記第1のアンテナと前記第2のアンテナとの間に設けられていることを特徴とする付記3に記載のマイクロ波加熱装置。
(付記5)
前記被加熱物は、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナの直上の位置に載置されており、
前記制御部は、前記被加熱物の第1の領域を加熱する場合には、前記第1のマイクロ波発生部よりマイクロ波を発生させ、前記第1のアンテナよりマイクロ波を放射して、前記被加熱物の第1の領域を加熱し、
前記被加熱物の第2の領域を加熱する場合には、前記第2のマイクロ波発生部よりマイクロ波を発生させ、前記第2のアンテナよりマイクロ波を放射して、前記被加熱物の第2の領域を加熱することを特徴とする付記1から4のいずれかに記載のマイクロ波加熱装置。
(付記6)
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部は、窒化物半導体により形成された半導体素子を含むものであることを特徴とする付記4または5に記載のマイクロ波加熱装置。
(付記7)
前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部には、直流電源が接続されており、前記第1のマイクロ波発生部及び前記第2のマイクロ波発生部において、前記半導体素子をスイッチングさせることによりマイクロ波を発生させることを特徴とする付記6に記載のマイクロ波加熱装置。
(付記8)
被加熱物が載置される加熱室と、
前記加熱室の中に設けられた第1のアンテナ及び第2のアンテナと、
前記第1のアンテナに接続された第1のマイクロ波発生部と、
前記第2のアンテナに接続された第2のマイクロ波発生部と、
を有することを特徴とするマイクロ波加熱装置。
【符号の説明】
【0036】
100 被加熱物
101 第1の領域
102 第2の領域
110 加熱室
111 第1の凹部
112 第2の凹部
115 凹部
121 第1のマイクロ波発生部
122 第2のマイクロ波発生部
131 第1のアンテナ
132 第2のアンテナ
140 制御部
150 載置台
170 直流電源
261 隔壁部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7