特許第6859776号(P6859776)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6859776
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】無線アクセスネットワーク装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 28/06 20090101AFI20210405BHJP
   H04W 80/06 20090101ALI20210405BHJP
   H04W 80/08 20090101ALI20210405BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20210405BHJP
【FI】
   H04W28/06 110
   H04W80/06
   H04W80/08
   H04W72/04 150
【請求項の数】9
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-51528(P2017-51528)
(22)【出願日】2017年3月16日
(65)【公開番号】特開2018-157325(P2018-157325A)
(43)【公開日】2018年10月4日
【審査請求日】2020年2月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】古市 英之
【審査官】 石田 信行
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0036893(US,A1)
【文献】 特表2008−536356(JP,A)
【文献】 特表2014−529974(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0089230(US,A1)
【文献】 特開2003−348642(JP,A)
【文献】 特開2003−274445(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 − 99/00
H04B 7/24 − 7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線アクセスネットワーク装置であって、
送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて、前記受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定を行うよう構成された制御部と、
端末装置と通信する通信部と、を有し、
前記制御部は、前記トランスポート層におけるTCPの接続確立を検知し、
前記TCPが接続している時間を計測し、
前記TCPが接続している時間が閾値を超えた場合に前記パラメータの設定を行うよう構成された、無線アクセスネットワーク装置。
【請求項2】
無線アクセスネットワーク装置であって、
送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて、前記受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定を行うよう構成された制御部と、
端末装置と通信する通信部と、を有し、
前記制御部は、前記トランスポート層におけるUDPパケットを検知し、
前記UDPパケットのヘッダが示すポート番号を認識し、
前記ポート番号が一定である時間を計測し、
前記ポート番号が一定である時間が閾値を超えた場合に前記パラメータの設定を行うよう構成された、無線アクセスネットワーク装置。
【請求項3】
無線アクセスネットワーク装置であって、
送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて、前記受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定を行うよう構成された制御部と、
端末装置と通信する通信部と、を有し、
前記制御部は、インターネット層におけるIPパケットを検知し、
前記IPパケットのヘッダが示す送信元アドレスおよび送信先アドレスの少なくとも一方を認識し、
前記送信元アドレスおよび送信先アドレスの少なくとも一方が一定である時間が閾値を超えた場合に前記パラメータの設定を行うよう構成された、無線アクセスネットワーク装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記端末装置に割り当てられた無線リソースの大きさを監視し、
前記無線リソースの大きさに基づいて前記パラメータの設定を行うよう構成された、請求項1乃至3のいずれかに記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項5】
前記制御部は、設定した前記パラメータに基づいて、前記端末装置に割り当てる無線リソースを制御する、請求項1乃至3のいずれかに記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項6】
前記送信装置が前記端末装置であり、前記受信装置がサーバ装置であるか、あるいは、
前記受信装置が前記端末装置であり、前記送信装置がサーバ装置である、請求項1乃至のいずれかに記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項7】
前記パラメータの設定は、前記パラメータの値を減らすよう設定する、請求項1乃至のいずれかに記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記トランスポート層におけるTCPの接続確立を検知し、
前記TCPの接続をしている端末装置の数を計測し、
前記TCPの接続をしている端末装置の数が閾値を超えた場合に前記パラメータの設定を行うよう構成された、請求項1乃至のいずれかに記載の無線アクセスネットワーク装置。
【請求項9】
前記制御部は、設定した前記データ量を表すパラメータに基づいて、前記ヘッダにおけるチェックサムの値を計算して設定するよう構成された、
請求項1乃至のいずれかに記載の無線アクセスネットワーク装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線アクセスネットワーク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
端末装置が基地局およびネットワークを経由して通信する際の各装置間におけるプロトコルは、図1に示すように、階層に分けることができる。階層モデルとしては、TCP(Transmission Control Protocol)/IP(Internet Protocol)階層モデルや国際標準化機構(International Organization for Standardization)により策定されたOSI(Open SYSTEMs Interconnection)参照モデルがある。図1においては階層モデルの一例として、TCP/IP階層モデルに基づく階層を示している。
【0003】
TCP/IP階層モデルでは、階層は上位の層からアプリケーション層、トランスポート層、インターネット層、およびネットワークインターフェース層がある。トランスポート層よりも上位の層であるアプリケーション層は、トランスポート層のプロトコルを利用するアプリケーションが位置する層である。
【0004】
このアプリケーション層は、OSI参照モデルに基づくアプリケーション層、プレゼンテーション層、セッション層に相当する。またインターネット層は、OSI参照モデルに基づくネットワーク層に相当する。
【0005】
各階層のうち、端末装置と基地局との間における通信データの伝送はPDCP(Packet Data Convergence Protocol)が制御する。また、基地局とゲートウェイ装置との間における通信データの伝送をGTP−U(General Packet Radio Service Tunneling Protocol for User Plane)が制御する。
【0006】
トランスポート層のプロトコルとしては、例えばTCPおよびUDP(User Datagram Protocol)がある。またインターネット層のプロトコルとしては、IPがある。IPは、PDCPおよびGTP−Uを使用して、端末装置とサーバ装置との間における通信データの伝送を制御する。
【0007】
TCPはIPを利用して、端末装置とサーバ装置との間における通信データの伝送を制御する。つまり、トランスポート層およびインターネット層における通信データの終端点は、端末装置とゲートウェイ装置またはサーバ装置となる。
【0008】
ここで、トランスポート層におけるTCPの処理を取り上げて説明する。TCPは、通信データの先頭にヘッダをつけて伝送するプロトコルである。ヘッダを構成するフィールドのうちウィンドウサイズは、受信側が一度に受信することができるデータ量を送信側に通知するために使用されるパラメータである。言い換えるとウィンドウサイズは、送信側が受信確認をせずに一度に送信することができる通信データのサイズである。端末装置とサーバ装置との間では、このウィンドウサイズに基づく通信データが送信される。
【0009】
ウィンドウサイズの制御については例えば特許文献1および特許文献2で、ゲートウェイ装置やサーバ装置が、バッファ容量や端末へ配信するコンテンツに基づいてウィンドウサイズを設定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2004−193841
【特許文献2】特開2016−174287
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
ところで無線基地局は、無線状況に基づいて端末装置に無線リソースを割り当てる。ここで無線基地局によって端末装置に割り当てられた無線リソースの量が、例えばサーバ装置から端末装置へ送信されるデータのウィンドウサイズと相違するおそれがある。そうすると、端末装置およびサーバ装置との間で送受信されるデータ量が無線基地局を経由する前後で変化し、輻輳が発生し得る。
【課題を解決するための手段】
【0012】
そこで本発明における無線アクセスネットワーク装置では、送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて、前記受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定を行うよう構成された制御部と、端末装置と通信する通信部と、を有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0013】
本発明の側面によれば、ネットワークの輻輳を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】一般的な通信システムにおける層構成を示すブロック図
図2】本発明の実施形態に係る端末装置を示すシーケンス図
図3】本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置を示すシーケンス図
図4】本発明の実施形態に係るサーバ装置を示すシーケンス図
図5】本発明の実施形態に係るデータベースが記憶するデータの一例を示すデータテーブル
図6】本発明の実施形態に係る動作を示す、フローチャート
図7】本発明の実施形態に係る動作を示す、フローチャート
図8】本発明の実施形態に係る動作を示す、フローチャート
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
(第1の実施形態)
本実施形態における各装置は、図1で示した通信システムに適用される。
【0017】
図2は、本発明の実施形態に係る端末装置1を示すブロック図である。端末装置1は受信部11、送信部12、制御部13、記憶部14を有している。端末装置1は受信部11および送信部12を用いて無線アクセスネットワーク装置2と通信する。
【0018】
図3は、本発明の実施形態に係る無線アクセスネットワーク装置2を示すブロック図である。無線アクセスネットワーク装置2は受信部21、送信部22、制御部23、記憶部24、バックホールインターフェース25を有している。無線アクセスネットワーク装置2は受信部21および送信部22を用いて端末装置1と通信する。また無線アクセスネットワーク装置2はバックホールインターフェース25を介してゲートウェイ装置3と接続する。
【0019】
無線アクセスネットワーク装置2は基地局であってもよい。基地局は、NB(Node B)、eNB(eNode B)、HNB(Home Node B)やHeNB(Home eNode B)であってもよい。この中でもeNodeBは、Centralized Radio Access Network(C−RAN)アーキテクチャで使用されるBaseband Unit(BBU)であってもよい。言い換えると、eNodeBは、1又は複数のRemote Radio Head(RRH)に接続されるRAN(Radio Access Network)ノードであってもよい。
【0020】
無線アクセスネットワーク装置2は更に、公衆無線LAN(Local Access Network)や、社屋や家庭などで用いられる無線LANのルーターであってもよい。
【0021】
図4は、本発明の実施形態に係るゲートウェイ装置3を示すブロック図である。ゲートウェイ装置3は通信インターフェース部31、記憶部32、制御部33を有している。
【0022】
図5は、本発明の実施形態に係るサーバ4を示すブロック図である。サーバ装置4は通信インターフェース部41、記憶部42、制御部43を有している。
【0023】
本実施形態に係る動作について、図6を用いて説明する。
【0024】
無線アクセスネットワーク装置2の制御部23は、端末装置に割り当てられた無線リソースの大きさを監視する(ステップS11)。無線リソースの大きさとは例えば、端末装置1やその他の端末装置に割り当てられている単位時間あたりのリソースブロック数、無線周波数帯域幅などである。
【0025】
次に制御部23は、監視した無線リソースの大きさに基づいて、送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて、受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定を行う(ステップS12)。
【0026】
トランスポート層のプロトコルは、例えばTCPであってもよい。またトランスポート層よりも上位の層のプロトコルは、例えばサーバ装置とWebブラウザが利用するHTTP(Hyper Text Transfer Protocol)、電子メールの送受信を行うためのSMTP(Simple Mail Transfer Protocol)、POP3(Post Office Protocol)、ファイルを転送するために用いられるFTP(File Transfer Protocol)などであってもよい。
【0027】
制御部23がパラメータを設定するプロトコルは、端末装置1からサーバ装置4へ送信されるアップリンクのPDU(Protocol Data Unit)におけるものであってもよいし、サーバ装置4から端末装置1へ送信されるダウンリンクのPDUにおけるものであってもよい。
【0028】
このプロトコルとは、例えばUDPを介して端末装置1とサーバ装置4との間でデータが伝送される際に用いられるプロトコルであってもよい。このようなプロトコルは、例えば輻輳回避、フロー制御や再送処理の機能を持つものであってもよい。
【0029】
ここで送信装置が端末装置であり、受信装置がサーバ装置であってもよい。また受信装置が端末装置であり、送信装置がサーバ装置であってもよい。
【0030】
またデータ量を示すパラメータとは例えば、ウィンドウサイズであってもよい。上記パラメータの設定とは、例えばウィンドウサイズの値を減らす動作であってもよい。
【0031】
制御部23は例えば、実際に端末装置1に割り当てられている無線リソースの大きさが、上記のプロトコルのヘッダのパラメータで設定されている受信装置が受信可能なデータ量よりも小さいと判断した場合、当該パラメータで設定される受信装置が受信可能なデータ量を減らすように動作することができる。こうすることで制御部23は、トランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルでサーバ装置4と端末装置1との間で送受信されるデータ量を、端末装置1に実際に割り当てられている無線リソースの大きさに対応させることができる。
【0032】
(第2の実施形態)
本実施形態に係る動作について、図7を用いて説明する。
【0033】
まず制御部23は、PDCPやGTP−Uを介して送受信されるTCPやIPのPDUを読み取ることにより、TCPの接続確立を検知する(ステップS21)。
【0034】
次に制御部23は、TCP接続が継続している接続時間を計測し(ステップS22)、この接続時間が予め設定された閾値を超えたか否かを判定する(ステップS23)。
【0035】
接続時間が閾値を超えるまで、制御部23はこの接続時間の計測を継続してもよい(ステップS22)。
【0036】
接続時間が閾値を超えた場合、制御部23は送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて、受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定を行う(ステップS24)。
【0037】
トランスポート層のプロトコルは、例えばTCPであってもよい。またトランスポート層よりも上位の層のプロトコルは、例えばHTTP、SMTP、POP3、FTPなどであってもよい。
【0038】
制御部23がパラメータを設定するプロトコルは、端末装置1からサーバ装置4へ送信されるアップリンクのPDUにおけるものであってもよいし、サーバ装置4から端末装置1へ送信されるダウンリンクのPDUにおけるものであってもよい。
【0039】
このプロトコルとは、例えばUDPを介して端末装置1とサーバ装置4との間でデータが伝送される際に用いられるプロトコルであってもよい。このようなプロトコルは、例えば輻輳回避、フロー制御や再送処理の機能を持つものであってもよい。
【0040】
ここで送信装置が端末装置であり、受信装置がサーバ装置であってもよい。また受信装置が端末装置であり、送信装置がサーバ装置であってもよい。
【0041】
またデータ量を示すパラメータとは例えば、ウィンドウサイズであってもよい。上記パラメータの設定とは、例えばウィンドウサイズの値を減らす動作であってもよい。
【0042】
制御部23は、TCPヘッダとデータ部分のエラーチェックを行うために使用されるチェックサムの値を設定してもよい。つまり制御部23は、ステップS24で設定したデータ量を表すパラメータの値に基づいて、チェックサムの値を計算して書き換えてもよい。
【0043】
制御部23は、設定したデータ量を表すパラメータとチェックサムの値を有するヘッダが付与されたパケットを、端末装置1またはサーバ装置4へ送信する。制御部23は、TCP接続が切断されたことを検知するまでこの動作を継続してもよい。
【0044】
次に、制御部23は端末装置1に対する無線リソースの割り当て量を調整する(ステップS24)。無線リソースの割り当て量の調整とは例えば、無線周波数の帯域幅を狭く、または広くする動作である。
【0045】
上述した受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定や無線リソースの割り当て量の調整は、例えば端末装置1に対して予め設定された優先度に応じて決定されてもよい。
【0046】
本実施形態によれば、長時間TCP接続をしている端末装置1に対し、トランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータを効率的に設定することが可能となる。さらに、設定したパラメータに基づいて無線リソースの制御を行うことも可能となる。
【0047】
(第3の実施形態)
本実施形態に係る動作について、図8を用いて説明する。
【0048】
制御部23は、まずトランスポート層におけるUDPパケットを検知し(ステップS31)、UDPのプロトコルのヘッダにおけるポート番号を認識する(ステップS32)。
【0049】
次に制御部23は、ステップS32で認識したポート番号が一定である時間を継続し(ステップS33)、ポート番号が一定である時間が閾値を超えたか否かを判定する(ステップS34)。
【0050】
この時間が閾値を超えるまで、制御部23はこの時間の計測を継続してもよい(ステップS33)。
【0051】
ポート番号が一定である時間が閾値を超えた場合、制御部23は送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて、受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータの設定を行う(ステップS35)。
【0052】
トランスポート層のプロトコルは、例えばTCPであってもよい。またトランスポート層よりも上位の層のプロトコルは、例えばHTTP、SMTP、POP3、FTPなどであってもよい。
【0053】
制御部23がパラメータを設定するプロトコルは、端末装置1からサーバ装置4へ送信されるアップリンクのPDUにおけるものであってもよいし、サーバ装置4から端末装置1へ送信されるダウンリンクのPDUにおけるものであってもよい。
【0054】
このプロトコルとは、例えばUDPを介して端末装置1とサーバ装置4との間でデータが伝送される際に用いられるプロトコルであってもよい。このようなプロトコルは、例えば輻輳回避、フロー制御や再送処理の機能を持つものであってもよい。
【0055】
ここで送信装置が端末装置であり、受信装置がサーバ装置であってもよい。また受信装置が端末装置であり、送信装置がサーバ装置であってもよい。
【0056】
またデータ量を示すパラメータとは例えば、ウィンドウサイズであってもよい。上記パラメータの設定とは、例えばウィンドウサイズの値を減らす動作であってもよい。
【0057】
また制御部23は設定したパラメータに基づいて無線リソースの割り当て量を調整してもよい(ステップS36)。ステップS35およびステップS36は、第2の実施形態で説明したステップS24およびステップS25と同様に行われてもよい。
【0058】
なお本実施形態では制御部23が、UDPパケットのポート番号が一定である時間を計測する形態について説明したが、UDPパケットポート番号の代わりにインターネット層におけるIPパケットが示す送信先および送信元のアドレスを用いてもよい。
【0059】
本実施形態によれば、長時間UDP通信をしている端末装置1に対し、送信装置から受信装置へデータが伝送される際に用いられるトランスポート層およびトランスポート層よりも上位の層の少なくともいずれかのプロトコルのヘッダにおいて受信装置が受信可能なデータ量を表すパラメータを効率的に設定することが可能となる。さらに、設定したパラメータに基づいて無線リソースの制御を行うことも可能となる。
【0060】
以上、本発明の実施形態を説明した。本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々に変形して実施をすることが可能である。上述した実施形態は例示であり、実施形態の組合せやそれらの各構成要素や各処理プロセスの組合せに様々な変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは、当業者に理解されるところである。
【0061】
例えば、本明細書に記載されている処理におけるステップは、必ずしもシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、処理におけるステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。
【0062】
また、本明細書において説明した基地局は、例えば、通信処理部、要求部、情報取得部、及び/又は報告部等の構成要素を備えるものであってもよい。さらに、これらの構成要素を備えるモジュール(例えば、基地局装置、又は基地局装置のためのモジュール)が提供されてもよい。また、当該構成要素の処理を含む方法が提供されてもよく、当該構成要素の処理をプロセッサに実行させるためのプログラムが提供されてもよい。また、当該プログラムを記録した記録媒体が提供されてもよい。当然ながら、このようなモジュール、方法、プログラム及び記録媒体も本発明に含まれる。
【0063】
また、本明細書において説明した端末装置は、例えば、RF(Radio Frequency)トランシーバ、アンテナ、ベースバンドプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、およびメモリ等の構成要素を有するものであってもよい。
【0064】
RFトランシーバ(RF)トランシーバは、基地局と通信するためにアナログRF信号処理を行う。RFトランシーバにより行われるアナログRF信号処理は、周波数アップコンバージョン、周波数ダウンコンバージョン、及び増幅を含むものであってもよい。RFトランシーバは、アンテナ及びベースバンドプロセッサと結合されるものであってもよい。すなわち、RFトランシーバは、変調シンボルデータ(又はOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボルデータ)をベースバンドプロセッサから受信し、送信RF信号を生成し、送信RF信号をアンテナに供給してもよい。また、RFトランシーバは、アンテナによって受信された受信RF信号に基づいてベースバンド受信信号を生成し、これをベースバンドプロセッサに供給してもよい。
【0065】
ベースバンドプロセッサは、無線通信のためのデジタルベースバンド信号処理(データプレーン処理)とコントロールプレーン処理を行う。デジタルベースバンド信号処理は、(a) データ圧縮/復元、(b)データのセグメンテーション/コンカテネーション、(c)伝送フォーマット(伝送フレーム)の生成/分解、(d)伝送路符号化/復号化、(e)変調(シンボルマッピング)/復調、及び(f)Inverse Fast Fourier Transform(IFFT)によるOFDMシンボルデータ(ベースバンドOFDM信号)の生成等を含むものであってもよい。一方、コントロールプレーン処理は、レイヤ1(e.g.,送信電力制御)、レイヤ2(e.g.,無線リソース管理、及びhybrid automatic repeat request(HARQ)処理)、及びレイヤ3(e.g.,アタッチ、モビリティ、及び通話管理に関するシグナリング)の通信管理を含でもよい。
【0066】
例えば、LTE及びLTE−Advancedの場合、ベースバンドプロセッサによるデジタルベースバンド信号処理は、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤ、RLC(Radio Link Control)レイヤ、MAC(Medium Access Control)レイヤ、およびPHY(Physical)レイヤの信号処理を含んでもよい。また、ベースバンドプロセッサ2003によるコントロールプレーン処理は、NAS(Non−Access Stratum)プロトコル、RRC(Radio Resource Control)プロトコル、及びMAC CE(MAC Control Element)の処理を含んでもよい。
【0067】
ベースバンドプロセッサは、デジタルベースバンド信号処理を行うモデム・プロセッサ(e.g.,DSP(Digital Signal Processor))とコントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサ(e.g.,CPU(Central Processing Unit)、またはMPU(Micro Processing Unit))を含んでもよい。この場合、コントロールプレーン処理を行うプロトコルスタック・プロセッサは、後述するアプリケーションプロセッサと共通化されてもよい。
【0068】
アプリケーションプロセッサは、CPU、MPU、マイクロプロセッサ、又はプロセッサコアとも呼ばれる。アプリケーションプロセッサは、複数のプロセッサ(複数のプロセッサコア)を含んでもよい。アプリケーションプロセッサは、メモリ又は図示されていないメモリから読み出されたシステムソフトウェアプログラム(OS(Operating System))及び様々なアプリケーションプログラム(例えば、通話アプリケーション、WEBブラウザ、メーラ、カメラ操作アプリケーション、音楽再生アプリケーション)を実行することによって、端末装置の各種機能を実現する。
【0069】
いくつかの実装において、ベースバンドプロセッサ及びアプリケーションプロセッサは、1つのチップ上に集積されてもよい。言い換えると、ベースバンドプロセッサ及びアプリケーションプロセッサは、1つのSoC(System on Chip)デバイスとして実装されてもよい。SoCデバイスは、システムLSI(Large Scale Integration)またはチップセットと呼ばれることもある。
【0070】
メモリは、揮発性メモリ若しくは不揮発性メモリ又はこれらの組合せである。メモリは、物理的に独立した複数のメモリデバイスを含んでもよい。揮発性メモリは、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)若しくはDRAM(Dynamic RAM)又はこれらの組み合わせである。不揮発性メモリは、マスクMROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、フラッシュメモリ、若しくはハードディスクドライブ、又はこれらの任意の組合せである。例えば、メモリは、ベースバンドプロセッサ、アプリケーションプロセッサ、及びSoCからアクセス可能な外部メモリデバイスを含んでもよい。メモリは、ベースバンドプロセッサ内、アプリケーションプロセッサ内、又はSoC内に集積された内蔵メモリデバイスを含んでもよい。さらに、メモリは、UICC(Universal Integrated Circuit Card)内のメモリを含んでもよい。
【0071】
メモリは、上述の複数の実施形態で説明された端末装置による処理を行うための命令群およびデータを含むソフトウェアモジュール(コンピュータプログラム)を格納してもよい。いくつかの実装において、ベースバンドプロセッサ又はアプリケーションプロセッサは、当該ソフトウェアモジュールをメモリから読み出して実行することで、上述の実施形態で説明された端末装置の処理を行うよう構成されてもよい。
【符号の説明】
【0072】
1 端末装置
11 受信部
12 送信部
13 制御部
14 記憶部
2 無線アクセスネットワーク装置
21 受信部
22 送信部
23 制御部
24 記憶部
25 バックホールインターフェース
3 ゲートウェイ装置
31 通信インターフェース部
32 記憶部
33 制御部
4 サーバ装置
41 通信インターフェース部
42 記憶部
43 制御部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8