特許第6859872号(P6859872)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6859872
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】監視装置
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/48 20060101AFI20210405BHJP
   H01M 50/20 20210101ALI20210405BHJP
   H01M 50/50 20210101ALI20210405BHJP
【FI】
   H01M10/48 P
   H01M2/10 S
   H01M2/10 M
   H01M2/20 Z
【請求項の数】9
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2017-127862(P2017-127862)
(22)【出願日】2017年6月29日
(65)【公開番号】特開2019-12614(P2019-12614A)
(43)【公開日】2019年1月24日
【審査請求日】2020年5月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【識別番号】100106149
【弁理士】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】幸田 真和
【審査官】 辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−220157(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0335378(US,A1)
【文献】 特開2015−028868(JP,A)
【文献】 特開平08−069822(JP,A)
【文献】 特開2004−185861(JP,A)
【文献】 特開2017−027831(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2018/0219204(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/42−10/48
H02J 7/00− 7/12
7/34− 7/36
H01M 50/20
H01M 50/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
直列接続された複数の電池セル(220)の電圧を監視する監視部(10)と、
前記監視部と前記電池セルの電極端子(221,222)とを電気的に接続する配線部(30)と、
前記監視部および前記配線部の少なくとも一方に設けられるノイズ除去素子(12,60)と、を有し、
前記配線部は、可撓性を有する可撓基板(40)と、前記可撓基板に形成された配線パターン(50)と、を有し、
前記配線パターンは、前記電池セルと前記監視部とを接続する接続パターン(51)と、ノイズ対策用のベタパターン(52)と、を有し、
前記可撓基板は、前記接続パターンの形成される接続領域(44)と、前記ベタパターンの形成されるベタ領域(45)と、を有し、
前記可撓基板は、前記接続領域および前記監視部の少なくとも一方が前記ベタ領域によって覆われるように、前記接続領域および前記監視部の少なくとも一方に対して湾曲可能である監視装置。
【請求項2】
前記電池セルに機械的に連結されることで、前記可撓基板の湾曲状態を保持する連結端子(80)を有する請求項1に記載の監視装置。
【請求項3】
前記連結端子は、前記ノイズ除去素子と前記ベタパターンとの離間距離が前記可撓基板の厚みよりも長くなるように前記可撓基板を湾曲する請求項2に記載の監視装置。
【請求項4】
前記連結端子は前記ベタ領域に連結されている請求項2または請求項3に記載の監視装置。
【請求項5】
前記連結端子は前記ベタパターンと前記電極端子との電気的な接続も担う請求項4に記載の監視装置。
【請求項6】
前記可撓基板における前記接続領域と前記ベタ領域との境に断続的な切れ目(40d)が形成されている請求項1〜5いずれか1項に記載の監視装置。
【請求項7】
前記接続領域と前記ベタ領域との境に、前記監視部と前記ベタパターンとを電気的に接続するためのグランドパターン(54)が形成されており、
前記グランドパターンにおける前記接続領域と前記ベタ領域との境に形成された部位の前記切れ目の形成方向の幅は、断続的に並ぶ1つの前記切れ目よりも長い請求項6に記載の監視装置。
【請求項8】
前記接続領域と前記ベタ領域との境に、前記接続パターンと前記ベタパターンとを電気的に接続するための中継パターン(55)が形成されており、
前記中継パターンにおける前記接続領域と前記ベタ領域との境に形成された部位の前記切れ目の形成方向の幅は、断続的に並ぶ1つの前記切れ目よりも長い請求項6または請求項7に記載の監視装置。
【請求項9】
前記配線パターンは前記ベタパターンを複数有し、
前記配線パターンは、前記接続パターンと前記ベタパターンの他に、複数の前記ベタパターンを電気的に接続する連結パターン(53)を有する請求項1〜8いずれか1項に記載の監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の開示は、電池セルの監視装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示されるように、複数の単電池が並べて配された単電池群と、単電池群に取り付けられた電池配線モジュールと、を備える電池モジュールが知られている。
【0003】
電池配線モジュールは、複数のバスバーと、フレキシブルプリント基板と、コネクタと、を含んでいる。フレキシブルプリント基板は、各単電池の電圧を検知する複数の電圧検知線を含んでいる。これら複数の電圧検知線はバスバーとコネクタとを接続している。コネクタは電池ECUと接続される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2017−27831号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記したように電池配線モジュールはバスバー、電圧検知線、および、コネクタを介して、単電池群の単電池それぞれの電圧を電池ECUに出力している。したがって、例えば電圧検知線などにノイズが入力されると、それによって電圧の検出精度が低下する虞がある。これに対して、ノイズ対策用のシールド部材を別途用意し、それによってノイズの入力を抑制することも考えられる。しかしながらこの場合、部品点数の増大、という問題が生じる。
【0006】
そこで本明細書の開示物は、部品点数の増大の抑制された監視装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示の1つは、直列接続された複数の電池セル(220)の電圧を監視する監視部(10)と、
監視部と電池セルの電極端子(221,222)とを電気的に接続する配線部(30)と、
監視部および配線部の少なくとも一方に設けられるノイズ除去素子(12,60)と、を有し、
配線部は、可撓性を有する可撓基板(40)と、可撓基板に形成された配線パターン(50)と、を有し、
配線パターンは、電池セルと監視部とを接続する接続パターン(51)と、ノイズ対策用のベタパターン(52)と、を有し、
可撓基板は、接続パターンの形成される接続領域(44)と、ベタパターンの形成されるベタ領域(45)と、を有し、
可撓基板は、接続領域および監視部の少なくとも一方がベタ領域によって覆われるように、接続領域および監視部の少なくとも一方に対して湾曲可能である。
【0008】
これによればシールド部材を別途用意しなくとも良くなる。したがって部品点数の増大が抑制される。
【0009】
なお、特許請求の範囲に記載の請求項、および、課題を解決するための手段それぞれに記載の要素に括弧付きで符号をつけている。この括弧付きの符号は実施形態に記載の各構成要素との対応関係を簡易的に示すためのものであり、実施形態に記載の要素そのものを必ずしも示しているわけではない。括弧付きの符号の記載は、いたずらに特許請求の範囲を狭めるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】電池パックの回路図である。
図2】電池スタックを示す上面図である。
図3】第1実施形態の監視装置を示す上面図である。
図4】監視装置が電池スタックに設けられた状態を示す上面図である。
図5】監視装置が電池スタックに連結された状態を示す上面図である。
図6図3のVI−VI線に沿う断面図である。
図7図5のVII−VII線に沿う断面図である。
図8】第2実施形態の監視装置を示す上面図である。
図9】監視装置が電池スタックに連結された状態を示す上面図である。
図10】第3実施形態の監視装置を示す上面図である。
図11】監視装置が電池スタックに連結された状態を示す上面図である。
図12】第4実施形態の監視装置を示す上面図である。
図13】監視装置が電池スタックに連結された状態を示す上面図である。
図14】監視装置の変形例を示す上面図である。
図15】ベタパターンの変形例を説明するための断面図である。
図16】ベタパターンとノイズ除去素子との離間距離を説明するための断面図である。
図17】電池モジュールの変形例を示す上面図である。
図18図17に示す電池モジュールに監視装置が設けられた状態を示す上面図である。
図19図17に示す電池モジュールに監視装置が連結された状態を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、実施形態を図に基づいて説明する。
【0012】
(第1実施形態)
図1図7に基づいて本実施形態にかかる電池パックを説明する。本実施形態の電池パックはハイブリッド自動車に適用されている。以下においては互いに直交の関係にある3方向を、横方向、縦方向、および、高さ方向と示す。本実施形態では横方向はハイブリッド自動車の進退方向に沿っている。縦方向はハイブリッド自動車の左右方向に沿っている。高さ方向はハイブリッド自動車の天地方向に沿っている。
【0013】
(電池パックの概要)
電池パック400はハイブリッド自動車の電気負荷に電力供給する機能を果たす。この電気負荷には、動力供給源および発電源としての機能を果たすモータジェネレータが含まれている。例えばモータジェネレータが力行する場合、電池パック400は放電してモータジェネレータに電力供給を行う。モータジェネレータが発電する場合、電池パック400は発電によって生じた発電電力を充電する。
【0014】
電池パック400は電池ECU300を有する。この電池ECU300はハイブリッド自動車に搭載された各種ECU(車載ECU)と電気的に接続される。電池ECU300と車載ECUは相互に信号を送受信し、ハイブリッド自動車を協調制御する。
【0015】
電池パック400は電池モジュール200を有する。図2に示すように電池モジュール200は複数の電池セル220が電気的および機械的に直列接続された電池スタック210を有する。
【0016】
電池パック400は監視装置100を有する。監視装置100は電池スタック210を構成する各電池セル220の電圧を監視する。
【0017】
以上に示すように電池パック400は、監視装置100、電池モジュール200、および、電池ECU300を有する。この他に電池パック400は、電池モジュール200を冷却する送風ファンを有してもよい。この送風ファンの駆動は電池ECU300によって制御される。
【0018】
電池パック400はハイブリッド自動車の例えば座席下の配置空間に設けられる。この配置空間は、前部座席下よりも後部座席下のほうが広い。本実施形態の電池パック400は後部座席下の配置空間に設けられる。以下、電池モジュール200と監視装置100を説明する。
【0019】
(電池モジュールの概要)
図2に示すように、電池モジュール200は電池スタック210を有する。また図示しないが電池モジュール200は電池スタック210を収納する筐体を有する。この筐体はアルミダイカストで形成されている。筐体は高さ方向に開口するとともに底を有する箱形状を成している。筐体の開口は蓋によって覆われる。筐体の内部には風の流通する流通経路が構成されている。筐体と蓋の少なくとも一方には外部雰囲気と連通経路とを連通するための連通孔が構成されている。
【0020】
電池スタック210は複数の電池セル220を有する。これら複数の電池セル220は縦方向に並んでいる。複数の電池セル220は電気的および機械的に直列接続されている。そのために電池モジュール200の出力電圧は複数の電池セル220の出力電圧を総和した電圧になっている。
【0021】
(監視装置の概要)
図1に示すように監視装置100は、複数の電池セル220それぞれの電圧を監視する監視部10、および、監視部10と複数の電池セル220それぞれとを電気的に接続する配線部30を有する。監視部10と配線部30それぞれは電池モジュール200に設けられる。具体的に言えば、監視部10は電池スタック210の上方、若しくは、側方に設けられる。配線部30は電池スタック210の上方に設けられる。配線部30は、電池スタック210の有する複数の電池セル220の正極端子221と負極端子222の少なくとも一方を監視部10に接続する。
【0022】
(電池スタックの構成)
次に、図2に基づいて電池スタック210を詳説する。上記したように電池スタック210は複数の電池セル220を有する。電池セル220は四角柱形状を成す。そのために電池セル220は6面を有する。
【0023】
電池セル220は高さ方向に面する上端面220aを有する。また図示しないが電池セル220は高さ方向に面する下端面を有する。電池セル220は横方向に面する第1側面220cと第2側面220dを有する。電池セル220は縦方向に面する第1主面220eと第2主面220fを有する。これら6面のうち第1主面220eと第2主面220fは他面よりも面積が大きくなっている。
【0024】
電池セル220は二次電池である。具体的には電池セル220はリチウムイオン電池である。リチウムイオン電池は化学反応によって起電圧を生成する。起電圧の生成により電池セル220に電流が流れる。これにより電池セル220は発熱する。電池セル220は膨張する。
【0025】
上記したように電池セル220の第1主面220eと第2主面220fは他面よりも面積が大きくなっている。そのために電池セル220では第1主面220eと第2主面220fとが膨張しやすくなっている。これにより電池セル220は縦方向に膨張する。すなわち電池セル220は複数の電池セル220の並ぶ方向に膨張する。
【0026】
電池スタック210は図示しない拘束具を有する。この拘束具により、複数の電池セル220は機械的に縦方向に直列接続されている。またこの拘束具により複数の電池セル220それぞれの膨張による電池スタック210の体格の増大が抑制されている。なお、隣接する電池セル220の間には空隙が構成されている。この空隙を空気が通ることで各電池セル220の放熱が促される。
【0027】
電池セル220の上端面220aに正極端子221と負極端子222が形成されている。正極端子221と負極端子222は横方向に並んでいる。正極端子221は第1側面220c側に位置する。負極端子222は第2側面220d側に位置する。正極端子221と負極端子222が電極端子に相当する。
【0028】
図2に示すように隣接して並ぶ2つの電池セル220は互いに第1主面220e同士、第2主面220f同士で対向している。これにより隣接して並ぶ2つの電池セル220のうちの一方の正極端子221と他方の負極端子222とが縦方向に並んでいる。この結果、電池スタック210では、正極端子221と負極端子222とが縦方向で交互に並んでいる。
【0029】
電池スタック210では、縦方向に正極端子221と負極端子222とが交互に並ぶ第1電極端子群211と、縦方向に負極端子222と正極端子221とが交互に並ぶ第2電極端子群212と、が構成されている。第1電極端子群211と第2電極端子群212とでは正極端子221と負極端子222の並びが反対である。この第1電極端子群211と第2電極端子群212とが横方向で並んでいる。
【0030】
上記した第1電極端子群211と第2電極端子群212を構成する電極端子のうち、縦方向に並んで隣り合う1つの正極端子221と1つの負極端子222とが縦方向に延びる直列端子223を介して電気的に接続されている。これにより電池スタック210を構成する複数の電池セル220が電気的に直列接続されている。
【0031】
本実施形態の電池スタック210は16個の電池セル220を有する。これら16個の電池セル220が直列接続されている。このために正極端子221と負極端子222の総数は32個となっている。図1および図2に示すように、これら32個の電極端子に、最低電位から最高電位に向かうにしたがって数が大きくなるナンバーを付与している。図に示すナンバー(No)の数が増大するにしたがって、その電極端子の電位(電圧)が高くなる。
【0032】
図2においてNo.0と記載されている電池セル220の負極端子222はグランド電位(最低電位)になる。No.31と記載されている電池セル220の正極端子221は各電池セル220の出力を総和した電位(最高電位)になる。この最低電位の負極端子222と最高電位の正極端子221が電気負荷に接続される。この結果、最低電位と最高電位との電位差が、電池モジュール200の出力電圧として電気負荷に出力される。
【0033】
(監視装置の構成)
次に、図1図7に基づいて監視装置100を詳説する。上記したように監視装置100は監視部10と配線部30を有する。なお図3図5では、構成を明りょうとするために、ベタパターン52、連結パターン53、および、グランドパターン54それぞれにハッチングを施している。
【0034】
図1示すように監視部10はプリント基板11、第1電子素子12、および、監視ICチップ13を有する。プリント基板11に第1電子素子12と監視ICチップ13が搭載されている。第1電子素子12と監視ICチップ13はプリント基板11の基板配線14を介して電気的に接続されている。
【0035】
監視部10のプリント基板11に配線部30が接続される。これにより電池スタック210と監視部10とが配線部30を介して電気的に接続されている。なお、監視部10のプリント基板11には図示しないコネクタが設けられている。このコネクタにワイヤ301が接続される。このワイヤ301が電池ECU300と接続される。これにより監視部10が電池ECU300と接続されている。
【0036】
図3に示すように配線部30は、可撓性を有するフレキシブル基板40、フレキシブル基板40に形成された配線パターン50、および、配線パターン50に形成された第2電子素子60を有する。図6に示すように配線パターン50と第2電子素子60それぞれはフレキシブル基板40の表面40aに形成されている。フレキシブル基板40の表面40aと裏面40bそれぞれは被覆樹脂70で覆われている。この被覆樹脂70によって第2電子素子60の少なくとも一部と配線パターン50が覆われている。フレキシブル基板40が可撓基板に相当する。なお図6では後述の第2切れ目40dの形成位置を破線によって概略的に示している。
【0037】
フレキシブル基板40はプリント基板11よりも撓みやすい材料から成る。フレキシブル基板40はプリント基板11よりも厚みが薄くなっている。そのためにフレキシブル基板40は湾曲可能となっている。すなわちフレキシブル基板40は弾性変形可能となっている。
【0038】
フレキシブル基板40は縦方向に延びた矩形を成している。フレキシブル基板40の縦方向の一端に監視部10が連結される。図4に示すようにフレキシブル基板40は電池スタック210の第1電極端子群211と第2電極端子群212との間に設けられる。
【0039】
フレキシブル基板40には第1切れ目40cが形成されている。図3および図4において第1切れ目40cを一点鎖線で示す。第1切れ目40cはフレキシブル基板40の表面40aと裏面40bとを貫通している。第1切れ目40cは、フレキシブル基板40の中央において、縦方向に沿って一端側から他端に向かって間断なく形成されている。また第1切れ目40cは、一端側において横方向に沿って間断なく形成されている。これにより第1切れ目40cはT字を成している。第1切れ目40cによって、フレキシブル基板40は第1電極端子群211側と第2電極端子群212側とに区画されている。
【0040】
第1切れ目40cはフレキシブル基板40の他端を切り開いている。しかしながら第1切れ目40cはフレキシブル基板40の一端は切り開いていない。そのため、フレキシブル基板40の第1電極端子群211側の部位と第2電極端子群212側の部位とは、一端側の部位を介して機械的に連結されている。
【0041】
以下においては表記を簡便とするため、フレキシブル基板40における第1電極端子群211側の部位を第1FPC41と示す。フレキシブル基板40における第2電極端子群212側の部位を第2FPC42と示す。フレキシブル基板40における一端側の部位を第3FPC43と示す。
【0042】
この第3FPC43は横方向において第1FPC41と第2FPC42との間に位置している。図3図5において、第3FPC43と第1FPC41の境界、および、第3FPC43と第2FPC42の境界それぞれを明りょうとするために、それぞれの境界を二点鎖線で示す。
【0043】
第1FPC41と第2FPC42それぞれは、後述の接続パターン51の形成される接続領域44と、ベタパターン52の形成されるベタ領域45と、を有する。図4に示すように監視装置100が電池スタック210に単に設けられた状態において、第1FPC41の接続領域44は第1電極端子群211側に位置している。第1FPC41のベタ領域45は電池スタック210の中央側に位置している。これに対して第2FPC42の接続領域44は第2電極端子群212側に位置している。第2FPC42のベタ領域45は電池スタック210の中央側に位置している。第1FPC41のベタ領域45と第2FPC42のベタ領域45とが上記の第1切れ目40cによって分断されている。また第1FPC41のベタ領域45と第3FPC43とが第1切れ目40cによって分断されている。第2FPC42のベタ領域45と第3FPC43とが第1切れ目40cによって分断されている。
【0044】
しかしながら第1FPC41の接続領域44と第2FPC42の接続領域44は第3FPC43を介して機械的に連結されている。第1FPC41と第2FPC42それぞれの接続領域44の第3FPC43側の部位、および、第3FPC43それぞれには後述の連結パターン53が形成されている。第3FPC43には後述のグランドパターン54も形成されている。
【0045】
第1FPC41と第2FPC42それぞれにおける接続領域44とベタ領域45との境には、第1FPC41と第2FPC42それぞれの湾曲を容易とするための第2切れ目40d(ミシン目)が形成されている。図3および図4において第2切れ目40dを破線で示している。第2切れ目40dは接続領域44とベタ領域45との境において縦方向に沿って形成されている。この第2切れ目40dはフレキシブル基板40の表面40aと裏面40bとを貫通する断続的な複数の切欠きから成る。このため接続領域44とベタ領域45とは第2切れ目40dの有する複数の切欠きの間の部位を介して機械的に連結されている。なお、第2切れ目40dは、厚さが局所的に薄い部位と厚い部位とが交互に並ぶことで形成されてもよい。
【0046】
図5および図7に示すようにこの第2切れ目40dを中心として、第1FPC41と第2FPC42それぞれを湾曲させる。接続領域44の表面40aとベタ領域45の表面40aとを高さ方向で対向させる。こうすることでベタ領域45と接続領域44とが対向配置される。この対向配置は、図7に示すようにベタパターン52と第2電子素子60との離間距離L2が、フレキシブル基板40の厚みL1よりも長くなるように設定される。この離間距離L2は、ベタパターン52と第2電子素子60との容量結合が避けられるように設定される。なお図7に明示されるように、ベタ領域45のベタパターン52と接続領域44の接続パターン51との離間距離は離間距離L2よりも長くなっている。図7では第2切れ目40dの形成位置を破線によって概略的に示している。
【0047】
配線パターン50は、監視部10と電池セル220の電極端子とを電気的に接続する接続パターン51と、電子素子へのノイズの入力を抑制するノイズ対策用のベタパターン52と、を有する。また配線パターン50は、複数のベタパターン52を連結する連結パターン53と、ベタパターン52を監視部10に接続するグランドパターン54と、を有する。
【0048】
図1および図4に示すように、接続パターン51の一端が電極端子に接続され、他端が監視部10に接続される。配線パターン50は17本の接続パターン51を有する。これら17本の接続パターン51それぞれの一端側の末端に接続端子51aが連結されている。そして接続パターン51それぞれの中央側若しくは端側に第2電子素子60が設けられている。
【0049】
17本の接続パターン51のうちの8本が第1FPC41の接続領域44に形成されている。これら8本の接続パターン51は、No.1,No.5,No.9,No.13,No17,No.21,No.25,No.29の正極端子221に対応している。第1FPC41の接続領域44の第1電極端子群211側の縦方向に沿う側辺に8個の接続端子51aが設けられている。
【0050】
また残り9本の接続パターン51が第2FPC42の接続領域44に形成されている。これら9本の接続パターン51は、No.0の負極端子222、No.3,No.7,No.11,No.15,No19,No.23,No.27,No.31の正極端子221に対応している。第2FPC42の接続領域44の第2電極端子群212側の縦方向に沿う側辺に9個の接続端子51aが設けられている。
【0051】
図4に示すように17個の接続端子51aは、No.0の負極端子222、および、全ての正極端子221に電気的に接続される。これにより配線部30と電池スタック210とは図1に示す電気的な接続構成となっている。なお、これら17本の接続端子51aは、No.31の正極端子221、および、全ての負極端子222に電気的に接続されてもよい。さらに言えば、17本の接続端子51aは、No.0の負極端子222、No.31の正極端子221、および、全ての直列端子223に電気的に接続されてもよい。いずれの接続構成であっても、図1に示す電気的な接続構成となる。
【0052】
図3および図4に示すように第1FPC41と第2FPC42それぞれのベタ領域45にベタパターン52が形成されている。ベタパターン52はベタ領域45の表面40aの全面にわたって形成されている。ただし、ベタ領域45の表面40aにはベタ領域45を電池スタック210に連結するための連結端子80が連結されている。このベタ領域45の表面40aにおける連結端子80との連結部位を避ける態様で、ベタ領域45の表面40aにベタパターン52が形成されている。これにより連結端子80とベタパターン52とは電気的に非接続となっている。なお、連結端子80の連結面とベタパターン52の形成面とは同一でなくともよい。例えば連結端子80が表面40aに連結され、ベタパターン52が裏面40bに形成されてもよい。ただし、連結端子80とベタパターン52との容量結合を避けるために、連結端子80とベタパターン52とを非対向とするとよい。
【0053】
4個の連結端子80がベタ領域45に連結されている。4個のうちの2個の連結端子80が第1FPC41のベタ領域45に連結されている。これら2個の連結端子80は、第1FPC41のベタ領域45における第1切れ目40c側に連結されている。これら2個の連結端子80は、No.10,No.26の負極端子222に対応している。
【0054】
また残り2個の連結端子80が第2FPC42のベタ領域45に連結されている。これら2個の連結端子80は、第2FPC42のベタ領域45における第1切れ目40c側に連結されている。これら2個の連結端子80は、No.4,No.20の負極端子222に対応している。
【0055】
図4に示すように、フレキシブル基板40の裏面40bが電池セル220の上端面220aと対向する態様で、監視装置100を電池スタック210に搭載する。その後、図5に示すように、第1FPC41の第2切れ目40dを中心として、接続領域44の表面40aとベタ領域45の表面40aとが高さ方向で対向するように第1FPC41を湾曲させる。この状態で、第1FPC41のベタ領域45に連結された2個の連結端子80をNo.10,No.26の負極端子222に溶接などで固定する。これよりフレキシブル基板40の湾曲状態が保持される。その結果、第1FPC41のベタ領域45と接続領域44とが対向配置される。ベタ領域45によって接続領域44が覆われる。
【0056】
同様にして、第2FPC42の第2切れ目40dを中心として、接続領域44の表面40aとベタ領域45の表面40aとが高さ方向で対向するように第2FPC42を湾曲させる。この状態で、第2FPC42のベタ領域45に連結された2個の連結端子80をNo.5,No.21の負極端子222に溶接などで固定する。これより第2FPC42のベタ領域45と接続領域44とが対向配置される。ベタ領域45によって接続領域44が覆われる。
【0057】
図3および図4に示すように第1FPC41と第2FPC42それぞれの接続領域44および第3FPC43それぞれに連結パターン53が形成されている。第1FPC41に形成された連結パターン53は、第1FPC41の第2切れ目40dを介して、第1FPC41のベタパターン52から第3FPC43へと延びている。同じく第2FPC42に形成された連結パターン53は、第2FPC42の第2切れ目40dを介して、第2FPC42のベタパターン52から第3FPC43へと延びている。第3FPC43に形成された連結パターン53は、第1FPC41の連結パターン53と第2FPC42の連結パターン53とを連結している。以上により、第1FPC41のベタパターン52と第2FPC42のベタパターン52とが連結パターン53を介して電気的に接続されている。
【0058】
なお、連結パターン53における第2切れ目40dに形成された部位の縦方向の長さ(幅)は、第2切れ目40dを構成する断続的な切欠きの縦方向の長さよりも長くなっている。そのため、連結パターン53は第2切れ目40dの有する複数の切欠きの間の部位に形成されている。縦方向が形成方向に相当する。
【0059】
第3FPC43にはグランドパターン54が形成されている。このグランドパターン54の一端が連結パターン53と電気的に接続され、他端は監視部10と電気的に接続されている。以上により、第1FPC41と第2FPC42それぞれのベタパターン52は、連結パターン53とグランドパターン54とを介して監視部10と電気的に接続されている。このグランドパターン54は、その名の通り、監視部10においてグランド電位に接続される。これにより第1FPC41と第2FPC42それぞれのベタパターン52はグランド電位になっている。
【0060】
上記したようにベタ領域45によって接続領域44が覆われている。これにより、接続領域44に形成された接続パターン51と第2電子素子60それぞれは、ベタパターン52によってシールドされている。図1においては接続パターン51と第2電子素子60それぞれがベタパターン52によってシールドされていることを示すために、接続パターン51と第2電子素子60を破線で示すベタパターン52によって囲って示している。
【0061】
第2電子素子60は、図1に示すようにヒューズ61とインダクタ62を有する。また監視部10は第1電子素子12としてツェナーダイオード15、並列コンデンサ16、および、抵抗17を有する。第2電子素子60と第1電子素子12がノイズ除去素子に相当する。
【0062】
以下においては、説明を簡便とするために、直列接続された隣接する電池セル220間を接続する接続パターン51と基板配線14とによって構成される配線を電圧検出配線と示す。この電圧検出配線は電極端子と同数形成されている。
【0063】
この電圧検出線それぞれにヒューズ61、インダクタ62、および、抵抗17が設けられている。電池セル220から監視ICチップ13へと向かって、ヒューズ61、インダクタ62、および、抵抗17が順に直列接続されている。
【0064】
ツェナーダイオード15と並列コンデンサ16それぞれは、隣り合う2つの電圧検出線の間で並列接続されている。詳しく言えば電圧検出線におけるインダクタ62と抵抗17との間に、ツェナーダイオード15と並列コンデンサ16が接続されている。ツェナーダイオード15のアノード電極は低電位側に接続されている。ツェナーダイオード15のカソード電極は高電位側に接続されている。ツェナーダイオード15と並列コンデンサ16はプリント基板11に搭載されている。
【0065】
このツェナーダイオード15は、電池モジュール200から過電圧が印加された際に、短絡故障(ショート故障)する構造を有している。具体的に言えば、ツェナーダイオード15は一対のリードにてPN接合型のICチップが直接狭持された構造となっている。これにより、ICチップとリードとがワイヤを介して接続された構成とは異なり、過電圧の印加によってワイヤが破断し、それによってツェナーダイオード15がオープン故障することが避けられている。
【0066】
ヒューズ61は、過電圧にてツェナーダイオード15が短絡故障した際に、電圧検出配線に流れる大電流によって破断するように構成されている。ヒューズ61の定格電流は、過電圧にてツェナーダイオード15が短絡故障した際の電圧検出配線に流れる大電流を基準に設定されている。
【0067】
また上記の抵抗17と並列コンデンサ16とによってRC回路が構成されている。このRC回路とインダクタ62は、電圧検出の際にノイズを除去するフィルタとしての機能を果たす。またRC回路を構成する抵抗17は、後述する均等化処理の際に電流制限抵抗としての機能を果たす。
【0068】
図示しないが、監視ICチップ13はマイコンと、複数の電池セル220それぞれに対応するスイッチと、を有する。このスイッチは2つの電圧検出線間の接続を制御する。そのため、このスイッチの開閉制御により、対応する電圧検出線に電気的に接続された電池セル220の充放電が制御される。
【0069】
各電池セル220の性能と特性は製品バラツキのために互いに異なる。そのために充放電を繰り返すと、各電池セル220それぞれの充電状態(SOC)が異なってくる。SOCはstate of chargeの略である。このSOCは電池セル220の起電圧と相関関係を有する。
【0070】
電池セル220は、性質上、過放電と過充電の発生を抑制しなくてはならない。過放電と過充電は、換言すれば、SOCの極端な低下と極端な上昇である。各電池セル220のSOCがバラツクということは、各電池セル220の過放電と過充電に至る度合いについてもバラツクということである。したがって、電池スタック210のSOCが過放電と過充電とにならないように精度良く制御するためには、電池スタック210を構成する複数の電池セル220のSOCを均等化する必要がある。換言すれば、複数の電池セル220それぞれのSOCを、これらの総和平均である、電池スタック210のSOCと一致させる必要がある。
【0071】
このような要請があるため、監視ICチップ13のマイコンは複数の電池セル220それぞれの出力電圧(起電圧)を検出して監視する。この出力電圧が電池ECU300に入力される。
【0072】
電池ECU300はSOCと起電圧の相関関係を記憶している。電池ECU300は入力された出力電圧(起電圧)と記憶している相関関係とに基づいて、複数の電池セル220それぞれのSOCを検出する。電池ECU300はこの検出したSOCに基づいて、複数の電池セル220のSOCの均等化処理を判断する。そして電池ECU300はその判断に基づく均等化処理の指示を監視ICチップ13のマイコンに出力する。マイコンは均等化処理の指示に基づいて複数の電池セル220それぞれに対応するスイッチを開閉制御する。これにより均等化処理が実施される。
【0073】
なお、電池ECU300は入力された電圧などに基づいて電池スタック210の充電状態も検出する。電池ECU300は検出した電池スタック210の充電状態を車載ECUに出力する。車載ECUはこの充電状態、車両に搭載された各種センサから入力されるアクセルペダルの踏み込み量やスロットルバルブ開度などの車両情報、そしてイグニッションスイッチなどに基づいて、電池ECU300に指令信号を出力する。電池ECU300はこの指令信号に基づいて電池パック400と電気負荷との接続を制御する。
【0074】
図示しないが、電池スタック210と電池パック400との間にはシステムメインリレーが設けられている。このシステムメインリレーは磁界の発生によって電池スタック210と電池パック400との電気的な接続を制御する。電池ECU300はこのシステムメインリレーの磁界の発生を制御することで、電池パック400と電気負荷との接続を制御する。
【0075】
このシステムメインリレーにて発生した磁界は、監視装置100を通過しようとする。しかしながらその磁界が接続パターン51と第2電子素子60に入力されることは、ベタパターン52によって抑制されている。
【0076】
(作用効果)
次に、電池パック400の監視装置100の作用効果を説明する。上記したようにフレキシブル基板40が湾曲することで、接続領域44の表面40aとベタ領域45の表面40aとが高さ方向で対向される。これにより、接続領域44に形成された接続パターン51と第2電子素子60それぞれが、ベタ領域45に形成されたベタパターン52によってシールドされる。このため、シールド部材を別途用意しなくとも良くなる。部品点数の増大が抑制される。
【0077】
フレキシブル基板40は可撓性を確保するために厚みが薄くなっている。そのために例えばベタパターン52をフレキシブル基板40の裏面40bに形成すると、そのベタパターン52と第2電子素子60、および、ベタパターン52と接続パターン51が容量結合する虞がある。しかしながら上記したようにベタパターン52と第2電子素子60との離間距離L2を、フレキシブル基板40の厚みL1よりも長くしている。これによりベタパターン52との容量結合が生じることが抑制される。なおもちろんではあるが、可撓性を確保しつつ、なおかつ、容量結合が生じない程度の厚みがフレキシブル基板40にある場合、フレキシブル基板40の裏面40bにベタパターン52を形成してもよい。
【0078】
第1FPC41と第2FPC42それぞれにおける接続領域44とベタ領域45との境には、第1FPC41と第2FPC42それぞれの湾曲を容易とするための第2切れ目40dが形成されている。これによりフレキシブル基板40の湾曲が容易となる。
【0079】
第1FPC41のベタパターン52と第2FPC42のベタパターン52とが連結パターン53を介して電気的に接続されている。連結パターン53はグランドパターン54を介して監視部10のグランド電位と接続されている。これにより、複数のベタパターン52それぞれをグランド電位にすることができる。
【0080】
連結パターン53における第2切れ目40dに形成された部位の縦方向の幅は、第2切れ目40dを構成する断続的な切欠きの縦方向の長さよりも長くなっている。これによれば、第2切れ目40dの有する複数の切欠きの間の部位に必ず連結パターン53が形成される。このため、第2切れ目40dによって連結パターン53とベタパターン52との電気的な接続不良が生じることが抑制される。
【0081】
フレキシブル基板40は第1切れ目40cによって第1電極端子群211側(第1FPC41)と第2電極端子群212側(第2FPC42)とに区画されている。しかしながら第1FPC41と第2FPC42とは第3FPC43を介して機械的に連結されている。これによれば、第1FPC41と第2FPC42とが別体の構成と比べて、監視装置100の電池スタック210への連結が煩雑となることが抑制される。
【0082】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態を図8および図9に基づいて説明する。以下に示す各実施形態の監視装置は上記した実施形態によるものと共通点が多い。そのため以下においては共通部分の説明を省略し、異なる部分を重点的に説明する。また以下においては上記した実施形態で示した要素と同一の要素には同一の符号を付与する。
【0083】
第1実施形態では、第1FPC41と第2FPC42それぞれのベタパターン52が、連結パターン53とグランドパターン54とを介して監視部10に接続される例を示した。これに対して本実施形態では、第1FPC41と第2FPC42それぞれのベタパターン52が、連結パターン53と中継パターン55とを介して電池スタック210に接続される。
【0084】
図8および図9に示すように第2FPC42の接続領域44には、No.0の負極端子222に対応する接続パターン51が形成されている。すなわち第2FPC42の接続領域44には、グランド電位の負極端子222に対応する接続パターン51が形成されている。さらに言いかえれば、第2FPC42の接続領域44にはグランド電位に対応する接続パターン51が形成されている。
【0085】
本実施形態では、このグランド電位に対応する接続パターン51とベタパターン52とを電気的に接続する中継パターン55が第2FPC42に形成されている。図8に示すように中継パターン55は第2FPC42の接続領域44とベタ領域45に形成されている。中継パターン55は第2FPC42の第2切れ目40dを介して、ベタパターン52からグランド電位に対応する接続パターン51へと延びている。そして本実施形態においても第1FPC41のベタパターン52と第2FPC42のベタパターン52とは連結パターン53を介して電気的に接続されている。
【0086】
以上の電気的な接続構成により、複数のベタパターン52それぞれをグランド電位にすることができる。また、監視部10の接続端子数の増大が抑制される。
【0087】
なお、中継パターン55における第2切れ目40dに形成された部位の縦方向の長さ(幅)は、第2切れ目40dを構成する断続的な切欠きの縦方向の長さよりも長くなっている。これによれば、第2切れ目40dの有する複数の切欠きの間の部位に必ず中継パターン55が形成される。このため、第2切れ目40dによって接続パターン51とベタパターン52との電気的な接続不良が生じることが抑制される。
【0088】
本実施形態にかかる監視装置100には、第1実施形態に記載の監視装置100と同等の構成要素が含まれている。そのため同等の作用効果を奏することは言うまでもない。
【0089】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態を図10および図11に基づいて説明する。第1実施形態では、No.4,No.20の負極端子222に対応する連結端子80が第2FPC42のベタ領域45に連結される例を示した。これに対して本実施形態では、No.0,No.20の負極端子222に対応する連結端子80が第2FPC42のベタ領域45に連結されている。そしてNo.0の負極端子222に対応する連結端子80は第2FPC42のベタパターン52と電気的に接続されている。この連結端子80がNo.0の負極端子222と機械的および電気的に接続される。また、本実施形態においても第1FPC41のベタパターン52と第2FPC42のベタパターン52とは連結パターン53を介して電気的に接続されている。
【0090】
以上の電気的な接続構成により、第2実施形態と同様にして、複数のベタパターン52それぞれをグランド電位にすることができる。また、監視部10の接続端子数の増大が抑制される。
【0091】
本実施形態にかかる監視装置100においても、第1実施形態に記載の監視装置100と同等の作用効果を奏することは言うまでもない。
【0092】
(第4実施形態)
次に、第4実施形態を図12および図13に基づいて説明する。第1実施形態では、ベタ領域45によって接続領域44が覆われることで、接続パターン51と第2電子素子60がベタパターン52によってシールドされる例を示した。これに対して本実施形態では、ベタ領域45によって監視部10が覆われることで、監視ICチップ13、第1電子素子12、および、基板配線14がベタパターン52によってシールドされる。
【0093】
第1実施形態では第1FPC41と第2FPC42それぞれが接続領域44とベタ領域45を有する例を示した。これに対して本実施形態では第1FPC41と第2FPC42それぞれが接続領域44を有し、第3FPC43がベタ領域45を有する。
【0094】
第3FPC43における監視部10との連結端とは反対側にベタ領域45が位置している。ベタ領域45は、図12において一点鎖線で示す縦方向に形成された第1切れ目40cと、図12において破線で示す横方向に形成された第2切れ目40dとによって区画されている。ベタ領域45は第1切れ目40cによって第1FPC41と第2FPC42それぞれと分けられている。
【0095】
図13に示すように第3FPC43の第2切れ目40dを中心として監視部10の表面とベタ領域45の表面40aとが高さ方向で対向するように第3FPC43を湾曲させる。この状態で、第3FPC43が接着剤や溶接などによって監視部10のプリント基板11に固定される。この際、ベタパターン52は監視部10のグランド電位と接続される。これよりベタ領域45と監視部10とが対向配置されるとともに、ベタパターン52によって監視部10がシールドされる。本実施形態では、第1電子素子12の設けられた基板配線14が第2切れ目40dと監視ICチップ13との間に位置するように、基板配線14のレイアウトが決定されている。そのため、上記の第3FPC43の湾曲により、ベタパターン52によって監視ICチップ13、第1電子素子12、および、基板配線14それぞれがシールドされる。
【0096】
この実施形態にかかる監視装置100においても、第1実施形態に記載の監視装置100と同等の作用効果を奏することは言うまでもない。
【0097】
以上、本開示物の好ましい実施形態について説明したが、本開示物は上記した実施形態になんら制限されることなく、本開示物の主旨を逸脱しない範囲において、種々変形して実施することが可能である。
【0098】
(第1の変形例)
第1実施形態、第2実施形態、および、第3実施形態では、第1FPC41のベタパターン52と第2FPC42のベタパターン52が連結パターン53を介して電気的に接続される例を示した。しかしながら第1FPC41のベタパターン52と第2FPC42のベタパターン52を電気的に接続しなくともよい。例えば図14に示す構成を採用することで、第1FPC41のベタパターン52と第2FPC42のベタパターン52それぞれをグランド電位にすることができる。
【0099】
図14に示す変形例では、第1FPC41の接続領域44にグランドパターン54が形成されている。このグランドパターン54は第1FPC41のベタパターン52と監視部10とを電気的に接続している。また第2FPC42の接続領域44に中継パターン55が形成されている。この中継パターン55は、第2実施形態と同様にしてグランド電位に対応する接続パターン51と第2FPC42のベタパターン52とを電気的に接続している。これにより、第1FPC41と第2FPC42それぞれのベタパターン52をグランド電位にすることができる。
【0100】
なお、グランドパターン54における第2切れ目40dに形成された部位の縦方向の幅は、第2切れ目40dを構成する断続的な切欠きの縦方向の長さよりも長くなっている。これによれば、第2切れ目40dの有する複数の切欠きの間の部位に必ずグランドパターン54が形成される。このため、第2切れ目40dによってグランドパターン54とベタパターン52との電気的な接続不良が生じることが抑制される。
【0101】
(第2の変形例)
第1実施形態では、図6に示すように接続パターン51とベタパターン52それぞれがフレキシブル基板40の表面40aに形成される例を示した。しかしながら例えば図15に示すように接続パターン51がフレキシブル基板40の表面40aに形成され、ベタパターン52がフレキシブル基板40の裏面40bに形成される構成を採用することもできる。
【0102】
これによれば、図16に示すように、ベタパターン52と第2電子素子60との離間距離L3を、フレキシブル基板40の厚みL1よりも必ず長くすることができる。これにより第2電子素子60とベタパターン52との容量結合が生じることが抑制される。なお図16に明示されるように、ベタ領域45のベタパターン52と接続領域44の接続パターン51との離間距離は離間距離L3よりも長くなっている。
【0103】
(第3の変形例)
本実施形態では電池モジュール200が1つの電池スタック210を有する例を示した。しかしながら電池モジュール200は複数の電池スタック210を有してもよい。この場合、電池モジュール200の筐体には各電池スタック210に対応する収納空間が構成される。これら複数の収納空間は横方向に並んで設けられる。
【0104】
例えば2つの電池スタック210の電池セル220が直列接続される形態を図17図19に示す。図17に示す2つの電池スタック210は偶数個の電池セル220を同数有する。2つの電池スタック210のうちの一方の一端側に位置する電池セル220の負極端子222と、2つの電池スタック210のうちの他方の一端側に位置する電池セル220の正極端子221とが、横方向に延びる直列端子224を介して電気的に接続される。これにより2つの電池スタック210のうちの一方の他端側に位置する電池セル220の正極端子221が最高電位、他方の他端側に位置する電池セル220の負極端子222が最低電位になる。最高電位の正極端子221と最低電位の負極端子222は横方向に並んで配置される。図17においては、最高電位の正極端子221と最低電位の負極端子222を破線で示す。
【0105】
このような形態においても、図18および図19に示すように例えば第1実施形態に記載の監視装置100を各電池スタック210に用いることで、各監視装置100のベタパターン52をグランド電位に接続することができる。なお、2つの電池スタック210の電気的な連結は、直列端子224ではなく、ワイヤなどによって行ってもよい。
【0106】
(その他の変形例)
各実施形態では電池パック400をハイブリッド自動車に適用した例を示した。しかしながら電池パック400は例えばプラグインハイブリッド自動車や電気自動車に適用することもできる。
【0107】
各実施形態では、接続領域44と監視部10の一方をベタパターン52によってシールドする例を示した。図示しないが、接続領域44と監視部10の両方をベタパターン52によってシールドしてもよい。これにより、接続パターン51、第2電子素子60、監視ICチップ13、第1電子素子12、および、基板配線14それぞれをベタパターン52によってシールドしてもよい。
【0108】
各実施形態では第1FPC41と第2FPC42とが第3FPC43を介して機械的に連結される例を示した。しかしながらベタパターン52のグランド電位の電気的な接続が確保されるのであれば、第1FPC41、第2FPC42、および、第3FPC43それぞれは機械的に連結されていなくともよい。そして接続領域44と監視部10の少なくとも一方をベタパターン52によってシールドすることができるのであれば、第3FPC43はなくともよい。
【0109】
各実施形態では連結端子80が電池セル220の電極端子に直接接続されることで、連結端子80が電池セル220に機械的に連結される例を示した。しかしながら連結端子80は、第1実施形態で説明した拘束具や筐体、および、接続端子51aに連結されることで、電池セル220と間接的に連結される構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0110】
10…監視部、12…電子素子、30…配線部、40…フレキシブル基板、40a…表面、40b…裏面、40c…第1切れ目、40d…第2切れ目、41…第1FPC、42…第2FPC、43…第3FPC、44…接続領域、45…ベタ領域、50…配線パターン、51…接続パターン、52…ベタパターン、53…連結パターン、54…グランドパターン、55…中継パターン、60…電子素子、80…連結端子、210…電池スタック、211…第1電極端子群、212…第2電極端子群、220…電池セル、221…正極端子、222…負極端子
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