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特許6860017作業支援システム、作業支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6860017
(24)【登録日】2021年3月30日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】作業支援システム、作業支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20210405BHJP
【FI】
   G06Q30/06
【請求項の数】11
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2018-541729(P2018-541729)
(86)(22)【出願日】2016年9月29日
(86)【国際出願番号】JP2016004389
(87)【国際公開番号】WO2018061057
(87)【国際公開日】20180405
【審査請求日】2019年3月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】中台 慎二
(72)【発明者】
【氏名】坂本 潤弥
【審査官】 阿部 潤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−031492(JP,A)
【文献】 特開2002−334229(JP,A)
【文献】 特開2004−277062(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G16H 10/00 − 80/00
G16Y 10/00 − 40/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の装置と第2の装置とを備え、
前記第1の装置は、
前記第1の装置のある場所に配置された複数の商品を前記第2の装置に移送する移送手段を備え、
前記第2の装置は、
移送された前記複数の商品を一列に並べて載置する載置手段と、
前記複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別する識別手段と、
識別された前記時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報と前記時刻情報とに基づいて、前記載置手段に一列に並べられた前記複数の商品の並びを変更することで、前記複数の商品の配置を変更する変更手段と、を備える、
作業支援システム。
【請求項2】
第1の装置と第2の装置とを備え、
前記第1の装置は、
複数の商品が配置される棚と、
前記棚に配置された前記複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別する識別手段と、
前記棚に配置された前記複数の商品を前記第2の装置に移送する第1の移送手段と、を備え、
前記第2の装置は、
移送された前記複数の商品を一列に並べて載置する載置手段と、
識別された前記時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報と前記時刻情報とに基づいて、前記載置手段に一列に並べられた前記複数の商品の並びを変更することで、前記複数の商品の配置を変更する変更手段と、
前記変更手段により配置が変更された前記複数の商品の少なくとも一部を前記第1の装置に移送する第2の移送手段と、を備える、
作業支援システム。
【請求項3】
前記変更手段は、前記時刻情報により示される時刻が昇順又は降順になるように前記複数の商品の配置を変更する
請求項1または2に記載の作業支援システム。
【請求項4】
前記変更手段は、
前記時刻情報が示す時刻が所定の条件を満たす商品と他の商品とを分類して配置する
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の作業支援システム。
【請求項5】
前記識別手段は、前記時刻情報と、前記複数の商品を識別する商品情報とを識別し、
前記変更手段は、識別された前記商品情報に応じた前記ルール情報に基づいて、前記複数の商品の配置を変更する
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の作業支援システム。
【請求項6】
第1の装置が、
前記第1の装置のある場所に配置された複数の商品を第2の装置に移送する、
処理を実行し、
前記第2の装置が、
移送された前記複数の商品を、前記第2の装置が有するケーシングに一列に並べて載置し、
前記複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別し、
識別された前記時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報と前記時刻情報とに基づいて、前記ケーシングに一列に並べられた前記複数の商品の並びを変更することで、前記複数の商品の配置を変更する
処理を実行する、
作業支援方法。
【請求項7】
第1の装置が、
前記第1の装置が有する棚に配置された複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別し、
前記棚に配置された前記複数の商品を第2の装置に移送する、
処理を実行し、
前記第2の装置が、
移送された前記複数の商品を、前記第2の装置が有するケーシングに一列に並べて載置し、
識別された前記時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報と前記時刻情報とに基づいて、前記ケーシングに一列に並べられた前記複数の商品の並びを変更することで、前記複数の商品の配置を変更し、
配置が変更された前記複数の商品の少なくとも一部を前記第1の装置に移送する
処理を実行する、
作業支援方法。
【請求項8】
前記変更は、前記時刻情報により示される時刻が昇順又は降順になるように前記複数の商品の配置を変更することを含む
請求項6または7に記載の作業支援方法。
【請求項9】
第1の装置に、
前記第1の装置のある場所に配置された複数の商品を第2の装置に移送する処理、
を実行させ、
前記第2の装置に、
移送された前記複数の商品を、前記第2の装置が有するケーシングに一列に並べて載置する処理と、
前記複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別する処理と、
識別された前記時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報と前記時刻情報とに基づいて、前記ケーシングに一列に並べられた前記複数の商品の並びを変更することで、前記複数の商品の配置を変更する処理と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項10】
第1の装置に、
前記第1の装置が有する棚に配置された複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別する処理と、
前記棚に配置された前記複数の商品を第2の装置に移送する処理と、
を実行させ、
前記第2の装置に、
移送された前記複数の商品を、前記第2の装置が有するケーシングに一列に並べて載置する処理と、
識別された前記時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報と前記時刻情報とに基づいて、前記ケーシングに一列に並べられた前記複数の商品の並びを変更することで、前記複数の商品の配置を変更する処理と、
配置が変更された前記複数の商品の少なくとも一部を前記第1の装置に移送する処理と、
を実行させるためのプログラム。
【請求項11】
前記変更する処理は、前記時刻情報により示される時刻が昇順又は降順になるように前記複数の商品の配置を変更する処理を含む
請求項9または10に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、作業支援システム、作業支援方法及びプログラム記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
店舗における作業の一つに品出し作業がある。品出し作業は、一般に、商品を倉庫等から店頭に搬出し、店頭の商品棚に陳列する作業である。このような品出し作業は、店舗の従業員及び運営に一定の負担を生じさせている。例えば、日本国のコンビニエンスストアにおいては、従業員の作業のうちの15%程度が品出し作業に費やされているという調査結果がある。
【0003】
店舗における従業員の作業を支援するための技術として、例えば、特許文献1に記載された技術がある。特許文献1は、在庫補充ステーションにある在庫品目で陳列棚を補充するように動作可能なシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特表2015−533749号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
商品の一部には、その販売に時期的な制限を伴うものがある。例えば、食品や飲料には、一般に、消費期限や賞味期限がある。特に、青果、鮮魚、精肉などの生鮮食品や、調理済みの加工食品(おにぎり、弁当、サンドウィッチなど)は、消費期限の早いものほど先に販売しなければ、期限切れの商品がより多く発生することになる。そのため、従業員は、品出し作業の際などに、単に商品を並べるだけでなく、消費期限をチェックして適切な順序に並び替える作業も要求される。しかし、特許文献1に開示された技術は、商品の補充に際し、このような時期的制限について何らかの対処をするものではない。
【0006】
本開示の例示的な目的は、店舗における従業員の作業を効率的に支援するための技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
一の態様において、ある場所に配置される複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別する識別手段と、前記識別された時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報に基づいて、前記複数の商品の配置を変更する変更手段とを含む作業支援システムが提供される。
【0008】
別の態様において、ある場所に配置される複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別し、前記識別された時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報に基づいて、前記複数の商品の配置を変更する作業支援方法が提供される。
【0009】
さらに別の態様において、コンピュータに、ある場所に配置される複数の商品のそれぞれに基づいて、当該商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別する処理と、前記識別された時刻情報が示す時刻に応じた配置の条件を少なくとも含むルール情報に基づいて、前記複数の商品の配置を変更する処理とを実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能なプログラム記録媒体が提供される。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、店舗における従業員の作業が効率的に支援される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、作業支援システムの構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、作業支援方法の一例を示すフローチャートである。
図3図3は、作業支援システムの構成の別の例を示すブロック図である。
図4図4は、移動ロボットの構成例を示す図である。
図5A図5Aは、棚ロボットの構成例を示す図である。
図5B図5Bは、棚ロボットの構成例を示す斜視図である。
図6図6は、移動ロボット及び棚ロボットの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
図7図7は、並び替え処理の一例を示すフローチャートである。
図8A図8Aは、並び替え処理の具体例(処理前)を説明するための図である。
図8B図8Bは、並び替え処理の具体例(処理後)を説明するための図である。
図9図9は、作業支援システムの構成のさらに別の例を示すブロック図である。
図10図10は、運搬ロボットの構成例を示す図である。
図11図11は、並び替えロボットの構成例を示す斜視図である。
図12図12は、制御装置により実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図13図13は、コンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図14図14は、作業支援システムの構成のさらに別の例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
[第1実施形態]
図1は、一の実施形態に係る作業支援システム100の全体構成を示すブロック図である。作業支援システム100は、店舗における従業員の作業を支援するためのシステムである。作業支援システム100は、識別部110と、変更部120とを少なくとも含む。
【0013】
作業支援システム100は、1又は複数の装置により構成される。例えば、作業支援システム100は、識別部110を含む装置と、変更部120を含む別の装置とを含んでもよい。あるいは、作業支援システム100は、識別部110及び変更部120を含む装置と、他の構成要素を含む別の装置とを含んでもよい。
【0014】
識別部110は、商品に基づいて当該商品に対応付けられた情報を識別する。例えば、識別部110は、商品の表面にある文字やバーコードを光学的に認識し、その認識結果に基づいて情報を識別する。あるいは、識別部110は、商品の外観上の特徴(形状、色彩等)を認識することにより情報を識別してもよい。例えば、識別部110は、いわゆる物体指紋、すなわち物体表面の微細な紋様の相違を認識することによって個々の物体(すなわち商品)を識別することにより、それぞれの商品に対応付けられた情報を特定することも可能である。
【0015】
なお、識別部110は、商品に対応付けられた情報を光学的な方法によらずに識別してもよい。例えば、識別部110は、RF(radio frequency)タグに記録された情報を電磁的に読み出すように構成されてもよい。また、識別部110は、複数の方法を組み合わせて商品に関連する情報を識別してもよい。識別部110の具体的なハードウェア構成は、店舗で販売される商品に応じた周知の構成であればよく、特定の構成に限定されない。
【0016】
識別部110は、複数の商品のそれぞれから情報を識別できるように構成される。例えば、識別部110は、それ自体が移動可能に構成され、ある場所に配置された複数の商品から文字やバーコードを認識してもよい。あるいは、識別部110は、識別部110自体ではなく、商品を移動させることにより、当該商品から文字やバーコードを認識してもよい。
【0017】
識別部110により識別される情報は、時刻情報を含む。時刻情報は、例えば、商品に対応付けられた時刻を示す情報である。ここでいう商品に対応付けられた時刻は、例えば、商品の製造日、製造時刻、賞味期限、消費期限などである。識別部110により情報が識別される商品の時刻情報は、商品毎に異なり得る。例えば、店舗において陳列されている商品は、消費期限の異なるものが混在している。
【0018】
なお、識別部110により識別される情報は、時刻情報以外の情報を含み得る。例えば、識別部110により識別される情報は、商品を識別する商品情報を含み得る。商品情報は、例えば、商品の品名、メーカ名、製造番号などである。ここでいう商品情報は、商品毎に(すなわち1点ずつ)異なる情報であってもよく、同種の商品間で共通の情報であってもよい。
【0019】
変更部120は、商品の配置を変更する。ここでいう配置の変更は、既に配置されている商品の配置を変更することと、既に配置されている商品に対し新たな商品を追加することにより配置を変更することとを含む。変更部120は、例えば、マニピュレータ(いわゆるロボットアーム)によって商品を把持することで商品を移動させる。あるいは、変更部120は、ベルト又はローラによって商品を移動させてもよい。変更部120の具体的なハードウェア構成は、店舗で販売される商品に応じた周知の構成であればよく、特定の構成に限定されない。
【0020】
変更部120は、識別部110により識別された情報に基づいて商品の配置を変更する。例えば、変更部120は、あらかじめ定義されたルール情報に基づいて商品の配置を変更する。ルール情報は、商品の配置に関するルールが記述された情報である。ルール情報は、商品の配置に関する1又は複数の条件を含む。ここでいう条件は、識別部110により識別された情報に応じた条件を含む。例えば、ルール情報は、時刻情報又は商品情報に応じた配置の条件を含み得る。
【0021】
いくつかの態様において、変更部120は、識別部110により複数の商品から識別された時刻情報が示す時刻に基づいて、当該複数の商品の配置を変更する。例えば、変更部120は、時刻情報が消費期限を示す場合に、消費期限が昇順(早い順)又は降順(遅い順)に並ぶように複数の商品を並び替える。
【0022】
なお、変更部120は、識別部110により情報が識別された商品の配置を変更する必要があるかを判断してもよい。例えば、変更部120は、識別部110により識別された情報に基づき、商品の配置を変更前に決定してもよい。変更部120は、このように決定された商品の配置が元の配置と同じである場合には、商品の配置を変更しなくてもよい。
【0023】
図2は、作業支援システム100による作業支援方法を示すフローチャートである。ステップ210において、識別部110は、ある場所に配置された複数の商品のそれぞれに基づいて、それぞれの商品に対応付けられた時刻を示す時刻情報を識別する。ステップ220において、変更部120は、ステップ210において識別された時刻情報と、ルール情報とに基づいて、複数の商品の配置を変更する。具体的には、変更部120は、ルール情報に記述された条件に従って、時刻情報が識別された商品の配置を変更する。
【0024】
以上のとおり、本実施形態の作業支援システム100は、複数の商品から時刻情報を識別し、当該複数の商品の配置を時刻情報及びルール情報に基づいて変更する構成を有する。この構成は、複数の商品の配置を、ルール情報に含まれる条件に従って変更する(すなわち並び替える)ことを可能にする。
【0025】
したがって、作業支援システム100によれば、店舗における従業員の作業を効率的に支援することが可能である。例えば、作業支援システム100は、複数の商品を消費期限が近いものほど顧客が手に取りやすい位置(例えば、顧客にとって手前側)に配置することにより、このように配置しない場合に比べ、消費期限がより近い商品が先に販売される機会を増大させることができる。これにより、店舗の従業員は、商品を消費期限順に自ら並び替えたり、期限切れの商品を探して廃棄したりする作業の負担を軽減することが可能である。
【0026】
[第2実施形態]
図3は、別の実施形態に係る作業支援システム300の構成を示すブロック図である。作業支援システム300は、移動ロボット310と棚ロボット320とを含む。作業支援システム300は、コンビニエンスストア等の店舗に設置される。作業支援システム300は、第1実施形態の作業支援システム100の一例に相当する。なお、本実施形態において、第1実施形態と共通する事項の説明は、適宜省略される。
【0027】
移動ロボット310及び棚ロボット320は、互いに通信可能に構成された装置である。例えば、移動ロボット310及び棚ロボット320は、無線LAN(Local Area Network)などの所定の通信方式によって無線でデータを送受信する。なお、移動ロボット310及び棚ロボット320は、他の装置(例えばサーバ装置)を介してデータを送受信してもよい。また、棚ロボット320は、店舗の特定の位置に設置される。一方、移動ロボット310は、ある場所から別の場所へと移動可能である。なお、移動ロボット310及び棚ロボット320は、店舗内に複数台あってもよい。
【0028】
移動ロボット310は、制御部311と、通信部312と、マニピュレータ部313と、駆動部314とを含む。マニピュレータ部313は、第1実施形態の変更部120の一例に相当する。より詳細には、マニピュレータ部313は、制御部311と協働することにより、第1実施形態の変更部120に相当する機能を実現することができる。
【0029】
制御部311は、移動ロボット310の各部の動作を制御する。制御部311は、CPU(Central Processing Unit)等の演算処理装置とメモリとを含む。制御部311は、プログラムを実行することによって移動ロボット310の各部の動作を制御することができる。例えば、制御部311は、マニピュレータ部313による商品の移動を制御することが可能である。
【0030】
制御部311のメモリには、商品毎のルール情報及びサイズ情報が記憶される。ルール情報及びサイズ情報は、商品情報と関連付けられて記憶される。ルール情報は、商品の配置に関するルールを記述した情報である。サイズ情報は、商品のサイズ、すなわち幅、高さ及び奥行きの寸法を記述した情報である。本実施形態においては、商品IDが共通する商品のサイズは同一(すなわち定形)であるとする。なお、サイズ情報は、他の情報(例えば商品の重量)をさらに含んでもよい。
【0031】
通信部312は、棚ロボット320との間でデータをやり取りする。例えば、通信部312は、所定の通信方式に対応した無線通信チップやアンテナを含む。通信部312は、後述される期限情報及び商品情報を棚ロボット320から受信することができる。期限情報は、時刻情報の一例に相当する。
【0032】
マニピュレータ部313は、商品を移動させる。マニピュレータ部313は、商品を把持し、移動させることによって複数の商品の配置を変更することができる。例えば、マニピュレータ部313は、商品を把持する機能と、商品を縦方向及び横方向に移動させる機能を有する。
【0033】
駆動部314は、移動ロボット310を移動させる。駆動部314は、タイヤ(又はクローラ)とこれを駆動するモータとを含む。あるいは、駆動部314は、多方向に移動可能なメカナムホイール又はオムニホイールを有してもよい。なお、駆動部314は、ユーザ(オペレータ)の操縦によって動作してもよい。
【0034】
図4は、移動ロボット310の構成例を示す図(正面図、側面図及び底面図)である。移動ロボット310は、メカナムホイール401、402、403、404と、モータ411、412、413、414と、ケーシング421と、マニピュレータ422と、コンベア423と、リフト424と、ボックス425とを有する。
【0035】
メカナムホイール401〜404及びモータ411〜414は、駆動部314の一例に相当する。メカナムホイール401〜404及びモータ411〜414は、制御部311による制御に従って駆動されることにより、移動ロボット310を移動させる。
【0036】
ケーシング421、マニピュレータ422、コンベア423、リフト424及びボックス425は、マニピュレータ部313の一例に相当する。ケーシング421は、商品を載置するとともに、上面において支持したマニピュレータ422を図中のx、y、z軸方向(すなわち3方向)に移動させる。マニピュレータ422は、手先効果器などにより商品を把持する。マニピュレータ422の具体的な構成は、特に限定されないが、例えば、手先効果器に設けられた真空パッドにより商品を吸着して保持するように構成されてもよい。コンベア423は、商品を図中のy軸方向に移動させる。コンベア423は、例えば、ベルトコンベアである。コンベア423は、商品を図中のy軸の負の向きに移動させることにより、商品を移動ロボット310から棚ロボット320に移送することができる。また、コンベア423は、商品を棚ロボット320から移動ロボット310に移送する場合には、商品を図中のy軸の正の向きに移動させる。リフト424は、モータ、ベルト及びプーリによりケーシング421をz軸方向(すなわち上下方向)に移動させる。ボックス425は、ケーシング421に収容された商品の一部(例えば、消費期限切れの商品)を収容する。
【0037】
棚ロボット320は、制御部321と、通信部322と、撮影部323と、商品移送部324とを含む。制御部321は、第1実施形態の識別部110の一例に相当する。より詳細には、制御部321は、撮影部323と協働することにより、第1実施形態の識別部110に相当する機能を実現することができる。
【0038】
制御部321は、CPU等の演算処理装置とメモリとを含む。制御部321は、プログラムを実行することによって棚ロボット320の各部の動作を制御することができる。例えば、制御部321は、撮影部323から供給された画像データに基づいて期限情報及び商品情報を識別し、期限情報及び商品情報を、移動ロボット310に通信部322を介して送信することが可能である。この場合、制御部321は、撮影部323による商品の撮影と、通信部322によるデータ通信とを制御する。
【0039】
通信部322は、移動ロボット310との間でデータをやり取りする。例えば、通信部322は、移動ロボット310の通信部312と同様の無線通信チップやアンテナを含む。通信部322は、期限情報及び商品情報を移動ロボット310に送信することができる。
【0040】
撮影部323は、商品を撮影する。撮影部323は、CCD(Charge Coupled Device)等の撮像素子により構成されるイメージセンサと、イメージセンサを移動させる駆動部とを含む。撮影部323は、イメージセンサにより撮影された画像を表す画像データを生成し、制御部321に供給する。
【0041】
本実施形態において、撮影部323は、商品又はその包装に印刷又は貼付されたコード情報を撮影する。コード情報は、例えば、QRコード(登録商標)等の2次元コードか、あるいはバーコードである。本実施形態のコード情報は、商品ID(identification data)及び消費期限を少なくとも含む。商品IDは、商品(商品名)を識別するための情報である。商品IDは、商品情報の一例に相当する。消費期限は、期限情報の一例に相当する。
【0042】
なお、撮影部323は、コード情報に代えて、OCR(Optical Character Recognition)により認識可能な文字を撮影してもよい。この場合、商品には、商品ID及び消費期限がそのまま(すなわち文字によって)印字されていればよい。
【0043】
撮影部323は、複数の商品のそれぞれのコード情報を撮影可能である。具体的には、撮影部323は、駆動部がイメージセンサを移動させることによって、配置されている位置が異なる複数の商品それぞれのコード情報を撮影できるように構成されている。ただし、イメージセンサを移動させる具体的な方法は、特に限定されない。
【0044】
商品移送部324は、商品を移送する。すなわち、商品移送部324は、商品をある場所から別の場所へと移動させる。商品移送部324は、棚ロボット320に陳列されている商品を移動ロボット310に移動させる。加えて、本実施形態の商品移送部324は、いわゆる前出し作業、すなわち棚の手前側の空きスペースに奥側の商品を移動させる(前に詰める)作業を実行することも可能である。この場合、商品移送部324は、フォトインタラプタなどによって空きスペースを検知し、空きスペースが生じた場合に前出し作業を実行してもよい。
【0045】
図5Aは、棚ロボット320の構成例を示す図(正面図、側面図及び平面図)である。また、図5Bは、棚ロボット320の同構成例を示す斜視図である。なお、図5A、5Bに示された直交座標系の座標軸(x,y,z)は、説明の便宜上、図4に示された直交座標系の座標軸(x,y,z)と一致していない。具体的には、図5A、5Bの直交座標系が右手系である一方で、図4の直交座標系は左手系である。また、棚ロボット320は、図5A、5Bに例示された構成をz軸方向に複数段有してもよい。
【0046】
棚ロボット320は、商品棚500と、仕切り板511、512、513、514、515、516、517、518と、ストッパ521、522、523、524、525、526、527、528と、移動カメラ530とを有する。なお、図5A、5Bに示される構成例は、商品が8列に陳列される場合の構成例である。仕切り板511〜518及びストッパ521〜528の数は、この構成例に限定されない。また、この例において、各商品は、底面(商品棚500と接する面)にコード情報があるものとする。
【0047】
商品棚500は、商品が載置される板状の部材である。本実施形態において、商品棚500は、移動カメラ531によるコード情報の撮影を妨げないように、透明な部材を含んで構成される。ただし、商品棚500は、その全体が透明である必要はない。また、商品棚500は、水平でもよいが、手前側、すなわちストッパ521〜528がある側が高くなる(又は低くなる)ように傾斜していてもよい。
【0048】
仕切り板511〜518及びストッパ521〜528は、商品移送部324の一例に相当する。仕切り板511〜518は、商品が倒れないようにこれを支持する。また、仕切り板511〜518は、図中のy軸の負の向きにスライドすることにより、商品を前方に押し出すことができる。
【0049】
ストッパ521〜528は、商品が商品棚500から落下することを防止するための部材である。ただし、ストッパ521〜528は、商品を棚ロボット320から移動ロボット310に、又は移動ロボット310から棚ロボット320に移送することを妨げない。例えば、ストッパ521〜528は、商品を棚ロボット320から移動ロボット310に移送する場合において、商品が仕切り板511〜518によって一定以上の力で押し出されるとき、商品の排出を許容するように変位又は変形する。同様に、ストッパ521〜528は、商品を移動ロボット310から棚ロボット320に移送する場合において、棚ロボット320から排出される商品の進入を許容するように変位又は変形する。例えば、ストッパ521〜528は、ばね等の弾性部材によりz軸方向に下降及び上昇できるように構成される。
【0050】
移動カメラ530は、より詳細には、イメージセンサ531と駆動機構532とを有する。イメージセンサ531は、商品棚500に載置された商品の底面を撮影する。駆動機構532は、イメージセンサ531を図中のx軸方向及びy軸方向に移動させる。イメージセンサ531は、駆動機構532によってy軸方向に移動されることにより、1列に並べられた商品のコード情報を順次撮影することが可能である。
【0051】
図6は、移動ロボット310及び棚ロボット320の動作を示すシーケンスチャートである。なお、図6において、破線の矢印は、商品の移動を表している。また、図6に示される処理の一部は、詳細は後述されるが、その実行順序が図示された順序に限定されない。
【0052】
ステップ621において、棚ロボット320は、商品のコード情報を撮影する。例えば、棚ロボット320は、商品棚500の特定の列の商品のコード情報を撮影する。あるいは、棚ロボット320は、商品棚500にある全ての商品のコード情報を撮影してもよい。なお、以下においては、商品の種類は列毎に異なり、同種の商品(すなわち商品IDが共通する商品)が同じ列に配置されているものとする。
【0053】
ステップ622において、棚ロボット320は、ステップ621において撮影されたコード情報に基づき、個々の商品の商品ID及び消費期限を識別する。ステップ623において、棚ロボット320は、ステップ622において識別された各商品の商品ID及び消費期限を移動ロボット310に送信する。
【0054】
このとき、棚ロボット320は、それぞれの商品が配置されている順序を移動ロボット310が特定できるように、商品ID及び消費期限を移動ロボット310に送信する。例えば、棚ロボット320は、商品棚500の手前側にある商品から奥側にある商品の順(又は反対順)に、商品ID及び消費期限を送信する。
【0055】
ステップ611において、移動ロボット310は、店舗内の所定の位置に移動する。具体的には、移動ロボット310は、並び替えの対象である商品の前に移動し、商品の移送が可能になる位置まで棚ロボット320に接近する。なお、移動ロボット310には、ステップ611の移動前に補充用の商品が載置されてもよい。
【0056】
移動ロボット310は、ステップ623において棚ロボット320から送信された商品IDに基づいて、並び替えの対象である商品の前に移動してもよい。この場合、店舗内の商品の位置と商品IDは、あらかじめ対応付けられている。移動ロボット310は、例えば、店舗内の商品の位置と商品IDの対応関係を記述した地図データを参照することによって店舗内を移動してもよい。
【0057】
あるいは、移動ロボット310は、オペレータの操縦によって移動してもよい。この場合、移動ロボット310の移動に商品情報は不要である。移動ロボット310は、移動に商品情報が不要である場合、ステップ621、622の処理の実行前にあらかじめ移動してもよい。
【0058】
ステップ624において、棚ロボット320は、並び替えの対象である商品を移動ロボット310に移送する。例えば、棚ロボット320は、仕切り板511〜518のいずれかをスライドさせることによって商品を移動させることにより、商品を排出する。このとき、移動ロボット310は、必要に応じてリフト424によってケーシング421の高さを調整した後、コンベア423を駆動することにより、棚ロボット320から排出された商品をケーシング421内に受け入れる。移送後の商品は、ケーシング421の所定の位置に載置される。
【0059】
移動ロボット310は、並び替えの対象である商品を収容したら、ステップ612の処理を実行する。この処理は、移動ロボット310に収容された商品の配置を変更する処理である。移動ロボット310は、ステップ623において送信された商品IDに応じたルール情報に基づいて商品の配置を変更する。ルール情報には、例えば、商品を消費期限に基づいて配置する順序(昇順又は降順など)や、消費期限に基づく商品の分類の条件が記述されている。以下においては、ステップ612の処理のことを「並び替え処理」ともいう。
【0060】
図7は、並び替え処理の一例を示すフローチャートである。ステップ710において、移動ロボット310は、ケーシング421に収容されている商品のうち、処理の実行時を基準として消費期限が最も遅い移動前の商品を特定する。ここでいう移動前の商品とは、ステップ720の処理を実行していない商品のことである。
【0061】
ステップ720において、移動ロボット310は、ステップ710において特定された商品を所定の位置に移動させる。具体的には、移動ロボット310は、ステップ710において特定された商品が顧客にとって最も奥(すなわち遠い側)に配置されるように当該商品を移動させる。移動ロボット310は、ステップ623において送信された商品IDを用いることにより、当該商品IDに関連付けられたサイズ情報を参照することができる。移動ロボット310は、このサイズ情報を用いることにより、ケーシング421に収容されている個々の商品の位置を特定する(詳細は後述)。
【0062】
ステップ730において、移動ロボット310は、ケーシング421に収容されている全ての商品を移動させたかを判断する。すなわち、移動ロボット310は、ステップ720の処理を実行していない商品があるかを判断する。移動前の商品がある場合(ステップ720:NO)、移動ロボット310は、ステップ710の処理を再度実行する。
【0063】
移動ロボット310は、このような処理を繰り返すことにより、ケーシング421に収容されている複数の商品を順次移動させることができる。そして、ケーシング421に収容されている全ての商品を移動させた場合(ステップ720:YES)、移動ロボット310は、並び替え処理を終了させる。
【0064】
なお、移動ロボット310は、消費期限が処理の実行時よりも前の商品、すなわち期限切れの商品があるかを判断してもよい。期限切れの商品がある場合、移動ロボット310は、当該商品をボックス425に移動させる。すなわち、移動ロボット310は、期限切れの商品とそうでない商品とを分類し、それぞれを異なる場所に移動させる。
【0065】
図8A及び図8Bは、本実施形態の並び替え処理の具体例を説明するための図である。図8Aは、ケーシング421における並び替え処理前の商品の配置を示す。一方、図8Bは、ケーシング421における並び替え処理後の商品の配置を示す。ここにおいて、基準位置P1、P2は、商品の配置の基準となるあらかじめ決められた位置である。
【0066】
この例において、移動ロボット310は、商品801、802、803、804、805の配置を変更する。また、商品801〜805の消費期限は、以下のとおりであるとする(いずれも同日)。移動ロボット310は、商品801〜805の消費期限を以下の順番で棚ロボット320から受信する。
【0067】
1番目:商品801(消費期限:20時00分)
2番目:商品802(消費期限:16時00分)
3番目:商品803(消費期限:18時00分)
4番目:商品804(消費期限:12時00分)
5番目:商品805(消費期限:14時00分)
【0068】
この例の場合、移動ロボット310は、消費期限が最も遅い商品801を最初に移動させる。このとき、移動ロボット310は、基準位置P1からみて1番目に商品801があると判断し、商品801を把持して基準位置P2に移動させる。
【0069】
次いで、移動ロボット310は、消費期限が商品801の次に遅い商品803を移動させる。このとき、移動ロボット310は、基準位置P1からみて3番目に商品803があると判断し、商品803を把持して商品801の隣に移動させる。また、移動ロボット310は、サイズ情報に基づいて商品803が配置される位置を決定する。具体的には、移動ロボット310は、商品801が配置される位置よりも商品1個分手前側に商品803を配置する。
【0070】
移動ロボット310は、このような動作を繰り返すことにより、商品801〜805の位置を順次変更する。その結果、商品801〜805は、図8Bに示されるように並び替えられる。図8Bにおいて、商品801〜805は、消費期限が近いものほど左側に配置されている。
【0071】
なお、上述の並び替え処理は、あくまでも一例である。移動ロボット310が商品を並び替える具体的な順序や方法は、この例に限定されない。例えば、移動ロボット310は、消費期限が最も早い商品から移動させてもよい。また、移動ロボット310は、消費期限が遅い商品ほど左側に配置してもよい。
【0072】
並び替え処理が終了したら、移動ロボット310は、ステップ613の処理を実行する。ステップ613において、移動ロボット310は、並び替えられた商品を棚ロボット320に移送する。すなわち、移動ロボット310は、商品の配置を変更し、配置が変更された商品を棚ロボット320に戻す。ステップ613における移動ロボット310から棚ロボット320への商品の移送は、ステップ624における棚ロボット320から移動ロボット310への商品の移送と逆向きの動作である。
【0073】
以上のとおり、本実施形態の作業支援システム300は、複数の商品から消費期限を識別し、当該複数の商品の配置を消費期限に基づいて変更する構成を有する。この構成は、例えば、複数の商品が消費期限順に並ぶように配置を変更することを可能にする。
【0074】
例えば、店舗において品出し作業を実施する場合、従業員は、これから商品棚に陳列される新しい商品、すなわち消費期限が商品棚に陳列済みの商品よりも遅い商品を顧客からみて商品棚の手前側から補充することがある。このような場合に、新しい商品を商品棚の手前に置いてしまうと、新しい商品が陳列済みの商品よりも先に購入されてしまう可能性が高まる。一方で、新しい商品を商品棚の奥側にあえて置こうとした場合、従業員の手間が増える。
【0075】
また、従業員が商品棚の商品を所定の順序で並べて配置したとしても、その配置が維持されるとは限らない。例えば、顧客が商品を手に取り、元の場所とは異なる場所に戻した場合には、商品の配置順が変わる可能性がある。特に、消費期限の遅い商品が商品棚の奥側にあることを経験的に知っている顧客は、商品棚の奥側から取り出した商品を商品棚の手前側に戻すことがある。したがって、従業員は、期限切れの商品の発生を抑えるためには、適当なタイミングで商品棚を確認し、商品を適切な順序に並び替える作業を要求される。
【0076】
作業支援システム300は、上述の並び替え処理を実行することにより、品出し作業や商品の並び替え作業に要する従業員の作業負担を軽減させることが可能である。したがって、作業支援システム300によれば、店舗における従業員の作業を効率的に支援することが可能である。
【0077】
[第3実施形態]
図9は、さらに別の実施形態に係る作業支援システム900の構成を示すブロック図である。作業支援システム900は、運搬ロボット910と、並び替えロボット920と、制御装置930とを含む。作業支援システム900は、第1実施形態の作業支援システム100の一例に相当する。なお、本実施形態において、第1、第2実施形態と共通する事項の説明は、適宜省略される。
【0078】
運搬ロボット910は、棚や番重(商品を載置するトレイ)を店舗内の作業場に運搬する装置である。並び替えロボット920は、作業場に設置され、棚や番重に載置された商品を並び替える装置である。制御装置930は、運搬ロボット910及び並び替えロボット920と通信可能に接続されたコンピュータ装置である。なお、制御装置930は、インターネットなどのネットワークを介して運搬ロボット910及び並び替えロボット920と接続されてもよい。したがって、サーバ装置930は、必ずしも店舗内にある必要はない。
【0079】
運搬ロボット910は、通信部911と、第1駆動部912と、第2駆動部913とを含む。通信部911は、制御装置930との間でデータをやり取りする。第1駆動部912は、運搬ロボット910を移動させる。第2駆動部913は、積載物を移動させる。ここでいう積載物は、棚又は番重である。
【0080】
図10は、運搬ロボット910の構成例を示す図(正面図、側面図及び底面図)である。運搬ロボット910は、メカナムホイール1001、1002、1003、1004と、モータ1011、1012、1013、1014と、可動台座1020とを有する。
【0081】
メカナムホイール1001〜1004及びモータ1011〜1014は、第1駆動部912の一例に相当する。メカナムホイール1001〜1004及びモータ1011〜1014は、制御装置930による制御に従って駆動されることにより、運搬ロボット910を移動させる。可動台座1020は、第2駆動部913の一例に相当する。可動台座1020は、棚又は番重が載置される台座であり、図中のy、z軸方向に移動可能である。可動台座1020は、y軸方向の移動とz軸方向の移動(すなわち上下動)の組み合わせにより、並び替えロボット920との間での棚又は番重の受け渡しが可能である。
【0082】
並び替えロボット920は、通信部921と、撮影部922と、マニピュレータ部923と、駆動部924とを含む。通信部921は、制御装置930との間でデータをやり取りする。撮影部922は、商品を撮影する。より詳細には、撮影部922は、商品に付されたコード情報を撮影し、画像データを生成する。本実施形態のコード情報は、第2実施形態のコード情報と同様である。マニピュレータ部923は、商品を移動させる。駆動部924は、撮影部922及びマニピュレータ部923を移動させる。
【0083】
図11は、並び替えロボット920の構成例を示す斜視図である。並び替えロボット920は、マニピュレータ1101と、レール1102と、カメラ1110と、ボックス1120とを有する。なお、この構成例において、商品のコード情報は、商品の上面に付されているものとする。
【0084】
マニピュレータ1101及びレール1102は、マニピュレータ部923及び駆動部924の一例に相当する。マニピュレータ1101は、番重1130又は棚1140に載置された商品を移動させる。マニピュレータ1101は、レール1102に沿って図中のy軸方向に移動可能に構成される。
【0085】
カメラ1110は、撮影部922の一例に相当する。この構成例において、カメラ1110は、マニピュレータ1101の手先効果器に搭載されている。すなわち、マニピュレータ1101は、カメラ付きのマニピュレータであるともいえる。ただし、カメラ1110は、マニピュレータ1101と独立に移動可能に構成されてもよい。
【0086】
ボックス1120は、番重1130又は棚1140に載置された商品の一部を収容する。番重1130又は棚1140に載置された商品の一部は、マニピュレータ1101及びレール1102によってボックス1120に投入される。ボックス1120に投入される商品は、例えば、消費期限切れの商品である。
【0087】
制御装置930は、制御部931と、記憶部932と、通信部933とを含む。制御部931は、CPU等の演算処理装置とメモリとを含み、プログラムを実行することによって運搬ロボット910及び並び替えロボット920の動作を制御する。記憶部932は、ハードディスク等の記憶装置を含む。記憶部932は、商品情報に関連付けられたルール情報を記憶する。ルール情報は、商品ID毎に異なっていてもよい。通信部933は、運搬ロボット910及び並び替えロボット920との間でデータをやり取りする。
【0088】
なお、記憶部932は、ルール情報に加えてサイズ情報を記憶してもよいが、必須ではない。例えば、並び替えロボット920において、撮影部922により撮影された画像に基づいて商品のサイズや形状を認識できる場合には、サイズ情報が記憶部932に記憶されていなくてもよい。
【0089】
作業支援システム900の構成は、以上のとおりである。このような構成のもと、運搬ロボット910は、品出し作業又は並べ替え作業が実行される商品の棚及び番重を作業場に運搬する。品出し作業を実行する場合には、運搬ロボット910は、棚及び番重を作業場に運搬する。一方、並べ替え作業を実行する場合には、運搬ロボット910は、棚のみを作業場に運搬すればよい。棚及び番重は、運搬ロボット910(又は作業場にいる従業員)によって並び替えロボット920の所定の位置にセットされる。
【0090】
このとき、制御装置930は、運搬ロボット910及び並び替えロボット920の動作を制御する。制御装置930は、所定のプログラムに従って自動的に(すなわちオペレータの操作によらずに)運搬ロボット910及び並び替えロボット920の動作を制御してもよいが、一部の動作をオペレータの操作に従って実行してもよい。
【0091】
図12は、棚及び番重がセットされた後に制御装置930により実行される処理を示すフローチャートである。ステップ1210において、制御部931は、商品を撮影して得られる画像データを並び替えロボット920から取得する。制御部931は、通信部933を介して画像データを取得する。並び替えロボット920は、棚及び番重に載置された複数の商品を1回又は複数回の撮影によって撮影する。
【0092】
ステップ1220において、制御部931は、複数の商品の商品ID及び消費期限を識別する。このとき、制御部931は、それぞれの商品から識別される商品IDを比較し、他の商品と商品IDが異なる商品(すなわち別種の商品)がある場合には、当該商品を棚以外の場所(番重又はボックス1120)に移動させてもよい。
【0093】
ステップ1230において、制御部931は、並び替えロボット920に商品の並び替えを実行させる。具体的には、制御部931は、ステップ1220において識別された商品IDに関連付けられたルール情報を参照し、ルール情報が示すルールに従って商品の配置を変更する。このとき、制御部931は、番重に載置されていた商品を棚に移動させたり、棚に載置されていた商品をボックス1120に移動させたりしてもよい。
【0094】
以上のとおり、本実施形態の作業支援システム900は、複数の商品から消費期限を識別し、当該複数の商品の配置を消費期限に基づいて変更する構成を有する。この構成は、第2実施形態の作業支援システム300と同様の作用効果を奏し得る。したがって、作業支援システム900によれば、店舗における従業員の作業を効率的に支援することが可能である。
【0095】
また、本実施形態の作業支援システム900は、第2実施形態の作業支援システム300と比較すると、棚が複数ある場合にも撮影部922を複数設ける必要がない、棚だけでなく番重に載置された商品も撮影できる、などの利点がある。一方、第2実施形態の作業支援システム300は、本実施形態の作業支援システム900と比較すると、棚自体を移動させる必要がない、棚を移動させずに消費期限等を確認できる、前出し作業を実行できる、などの利点がある。
【0096】
[変形例]
上述された第1〜第3実施形態は、例えば、以下のような変形を適用することができる。これらの変形例は、必要に応じて適宜組み合わせることも可能である。
【0097】
(変形例1)
第2実施形態の作業支援システム300は、制御装置をさらに含んでもよい。この制御装置は、第3実施形態の制御装置930が有する機能の一部又は全部を有してもよい。例えば、制御装置は、商品IDに関連付けられたルール情報を記憶し、必要に応じて移動ロボット310に送信するように構成されてもよい。
【0098】
(変形例2)
第3実施形態の作業支援システム900は、制御装置930を含まなくてもよい。この場合、制御装置930が有する機能は、運搬ロボット910又は並び替えロボット920が有する。例えば、ルール情報は、並び替えロボット920に記憶される。なお、運搬ロボット910及び並び替えロボット920は、互いに通信可能である必要はない。
【0099】
(変形例3)
第3実施形態の制御装置930は、ルール情報を変更してもよい。例えば、制御装置930の制御部931は、時間(朝と夜等)や日(平日と休日等)に応じてルール情報を変更してもよい。あるいは、制御部931は、AI(artificial intelligence)、例えば機械学習などを用いて、売上が最適化されるようにルール情報を更新してもよい。
【0100】
(変形例4)
第1実施形態の変更部120は、時刻情報が示す時刻が所定の条件を満たす商品と他の商品とを分類して配置してもよい。このような分類を可能にする条件は、ルール情報に記述されている。
【0101】
例えば、第3実施形態の制御装置930は、消費期限が近付いている商品(例えば、現在時刻からn時間以内に期限切れになる商品)とそうでない商品とが分類されるように並び替えロボット920に商品を配置させてもよい。具体的には、制御装置930の制御部931は、消費期限が近付いている商品を棚の右側に寄せ、それ以外の商品を棚の左側に寄せる、といったように並び替えロボット920に商品を配置させてもよい。なお、ここにおけるnの値は、正の値であれば特定の値に限定されず、また、商品の種類毎に異なってもよい。また、制御装置930は、期限切れの商品とそうでない商品とを分類することも可能である。制御装置930は、このように動作することにより、消費期限が近付いている商品や期限切れの商品を従業員が分類する作業の負担を軽減させることができる。
【0102】
(変形例5)
第3実施形態の並び替えロボット920(又は第2実施形態の移動ロボット310)は、商品にシールを貼付する機能をさらに有してもよい。この機能は、例えば、並び替えロボット920のマニピュレータ1101に設けられてもよい。ここでいうシールは、いわゆる値札に加え、商品の割引率が記載されたシールを含む。
【0103】
小売店においては、消費期限が近付いている商品を、見切り品(特価品)として、そうでない商品よりも割安に販売することがある。このような割引販売を実施しようとした場合、従業員は、通常、商品棚から消費期限が近付いている商品を探し出し、割引率や割引後の価格が記載されたシールを商品に貼付するといった作業を行う必要がある。
【0104】
並び替えロボット920がシールを貼付する機能を有する場合、制御装置930は、消費期限が所定の条件を満たす商品にシールを貼付するように並び替えロボット920を制御してもよい。例えば、制御装置930は、変形例4に記載されたように消費期限が近付いている商品とそれ以外の商品とを分類して配置する場合に、見切り品であることを示すシールを消費期限が近付いている商品のみに貼付させるように並び替えロボット920を制御する。これにより、従業員の作業の負担を軽減させることが可能である。
【0105】
(変形例6)
第2実施形態の移動ロボット310(又は第3実施形態の運搬ロボット910)は、商品の配置場所を変更してもよい。例えば、移動ロボット310は、ある場所に配置されていた商品を別の場所に配置してもよい。
【0106】
第2実施形態の作業支援システム300が変形例2に記載された制御装置を含む場合、制御装置は、商品の配置場所をリコメンド(推薦)する機能をさらに有してもよい。例えば、制御装置は、ある店舗における過去の一定期間の売上と当該期間の店舗内の商品の配置とに基づいて、当該店舗における売上を最大化する商品の配置を最適化問題等の手法を用いて予測してもよい。
【0107】
(変形例7)
本開示に係る作業支援システム(100、300又は900)は、商品以外の物品にも転用可能である。例えば、本開示に係る作業支援システムは、工場等において製品の部品又は材料の配置を変更するために利用することも可能である。
【0108】
(変形例8)
本開示に係る装置の具体的なハードウェア構成は、さまざまなバリエーションが含まれ、特定の構成に限定されない。例えば、本開示に係る装置は、ソフトウェアを用いて実現されてもよく、複数のハードウェアを用いて各種処理を分担するように構成されてもよい。
【0109】
図13は、本開示に係る装置を実現するコンピュータ装置1300のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ装置1300は、CPU(Central Processing Unit)1301と、ROM(Read Only Memory)1302と、RAM(Random Access Memory)1303と、記憶装置1304と、ドライブ装置1305と、通信インタフェース1306と、入出力インタフェース1307とを含んで構成される。本開示に係る装置は、図13に示される構成(又はその一部)によって実現され得る。
【0110】
CPU1301は、RAM1303を用いてプログラム1308を実行する。プログラム1308は、ROM1302に記憶されていてもよい。また、プログラム1308は、メモリカード等の記録媒体1309に記録され、ドライブ装置1305によって読み出されてもよいし、外部装置からネットワーク1310を介して送信されてもよい。通信インタフェース1306は、ネットワーク1310を介して外部装置とデータをやり取りする。入出力インタフェース1307は、周辺機器(入力装置、表示装置など)とデータをやり取りする。通信インタフェース1306及び入出力インタフェース1307は、データを取得又は出力するための構成要素として機能することができる。
【0111】
なお、本開示に係る装置の構成要素は、単一の回路(プロセッサ等)によって構成されてもよいし、複数の回路の組み合わせによって構成されてもよい。ここでいう回路(circuitry)は、専用又は汎用のいずれであってもよい。例えば、本開示に係る装置は、一部が専用のプロセッサによって実現され、他の部分が汎用のプロセッサによって実現されてもよい。
【0112】
図14は、本開示に係る作業支援システム1400の構成を示すブロック図である。作業支援システム1400は、第1の装置1410と第2の装置1420とを含む。作業支援システム1400は、第1実施形態の作業支援システム100を複数の装置の協働により実現する構成例の一つである。
【0113】
第1の装置1410は、識別部1411と、決定部1412とを含む。識別部1411は、商品に基づいて当該商品に対応付けられた情報を識別する。識別部1411の具体的な動作は、第1実施形態の識別部110と同様であってもよい。決定部1412は、識別部1411により識別された情報に基づいて、商品の配置を決定する。決定部1412は、例えば、識別部1411により識別された時刻情報により示される時刻が昇順又は降順になるように商品の配置を決定してもよい。また、決定部1412は、第1実施形態の変更部120と同様に、識別部1411により情報が識別された商品の配置を変更する必要があるかを判断してもよい。
【0114】
第2の装置1420は、変更部1421を含む。変更部1421は、決定部1412による決定に従って商品の配置を変更する。変更部1421は、商品の配置を変更する必要がないと決定部1412が判断した場合には、商品の配置を変更しなくてもよい。この例において、変更部1421は、第1実施形態の変更部120に相当する機能を決定部1412との協働によって実現しているともいえる。
【0115】
第1の装置1410は、本開示に係る作業支援装置の一例に相当する。本開示に係る作業支援装置は、図1の作用支援システム100の変更部120を決定部1412に置き換えた構成であるともいえる。
【0116】
上述された実施形態において単体の装置として説明された構成は、複数の装置に分散して設けられてもよい。例えば、制御装置930は、クラウドコンピューティング技術などを用いて、複数のコンピュータ装置の協働によって実現されてもよい。
【0117】
以上、本発明は、上述された実施形態及び変形例を模範的な例として説明された。しかし、本発明は、これらの実施形態及び変形例に限定されない。本発明は、本発明のスコープ内において、いわゆる当業者が把握し得るさまざまな変形又は応用を適用した実施の形態を含み得る。また、本発明は、本明細書に記載された事項を必要に応じて適宜に組み合わせ、又は置換した実施の形態を含み得る。例えば、特定の実施形態を用いて説明された事項は、矛盾を生じない範囲において、他の実施形態に対しても適用し得る。
【符号の説明】
【0118】
100、300、900、1400 作業支援システム
110 識別部
120 変更部
310 移動ロボット
320 棚ロボット
910 運搬ロボット
920 並び替えロボット
930 制御装置
1300 コンピュータ装置
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7
図8A
図8B
図9
図10
図11
図12
図13
図14