特許第6862758号(P6862758)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6862758
(24)【登録日】2021年4月5日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】精算機
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/12 20190101AFI20210412BHJP
   B65H 29/70 20060101ALI20210412BHJP
   B65H 31/10 20060101ALI20210412BHJP
   B65H 31/06 20060101ALI20210412BHJP
【FI】
   G07D11/12
   B65H29/70
   B65H31/10
   B65H31/06
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-209204(P2016-209204)
(22)【出願日】2016年10月26日
(65)【公開番号】特開2018-72970(P2018-72970A)
(43)【公開日】2018年5月10日
【審査請求日】2019年9月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110928
【弁理士】
【氏名又は名称】速水 進治
(72)【発明者】
【氏名】西尾 順
【審査官】 毛利 太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−026976(JP,A)
【文献】 実開昭59−165852(JP,U)
【文献】 特開2009−251643(JP,A)
【文献】 特開2001−067515(JP,A)
【文献】 特開平09−040262(JP,A)
【文献】 特開2005−193923(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 1/00−13/00
B65H 29/00−31/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙幣を収納可能な収納庫と、
前記収納庫に収納された紙幣を圧縮し、かつ加熱する熱プレス部と、を備え
前記熱プレス部は、
前記収納庫に紙幣が導入される第1モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を第1の力で圧縮し、
前記収納庫から紙幣が引き出される第2モード及び前記収納庫に紙幣が導入されず前記収納庫から紙幣が引き出されない第3モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を圧縮しない、又は前記第1の力よりも弱い力で前記収納庫内の紙幣を圧縮する精算機。
【請求項2】
請求項に記載の精算機において、
前記熱プレス部は、
前記第1モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を第1の温度に加熱し、
前記第2モード及び前記第3モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を加熱しない、又は前記第1の温度よりも低い温度に前記収納庫内の紙幣を加熱する精算機。
【請求項3】
紙幣を収納可能な収納庫と、
前記収納庫に収納された紙幣を圧縮し、かつ加熱する熱プレス部と、を備え
前記熱プレス部は、第1部材及び第2部材を有し、
前記収納庫では、前記第1部材と前記第2部材の間に紙幣が収納され、
前記熱プレス部は、
前記第1部材と前記第2部材とで紙幣を挟むことで紙幣を圧縮し、
前記第1部材を加熱することで紙幣を加熱し、
前記収納庫に新たに収納される紙幣は、前記収納庫に既に収納されている紙幣よりも前記第1部材側に収納される精算機。
【請求項4】
請求項に記載の精算機において、
前記第1部材は、前記収納庫に固定されており、
前記第2部材は、前記第1部材に対して移動可能である精算機。
【請求項5】
請求項4に記載の精算機において、
前記第1部材は、該精算機の高さ方向において前記第2部材よりも高い位置に設けられ、
前記第1部材と前記第2部材とで挟まれた紙幣は該精算機の高さ方向に積層している精算機。
【請求項6】
請求項4に記載の精算機において、
前記第1部材と前記第2部材とで挟まれた紙幣は該精算機の高さ方向に垂直な方向に積層している精算機。
【請求項7】
請求項に記載の精算機において、
前記熱プレス部は、
前記収納庫に紙幣が導入される第1モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を第1の力で圧縮し、
前記収納庫から紙幣が引き出される第2モード及び前記収納庫に紙幣が導入されず前記収納庫から紙幣が引き出されない第3モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を圧縮しない、又は前記第1の力よりも弱い力で前記収納庫内の紙幣を圧縮する精算機。
【請求項8】
請求項7に記載の精算機において、
前記熱プレス部は、
前記第1モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を第1の温度に加熱し、
前記第2モード及び前記第3モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を加熱しない、又は前記第1の温度よりも低い温度に前記収納庫内の紙幣を加熱する精算機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精算機に関する。
【背景技術】
【0002】
紙幣を取り扱う精算機は、紙幣を収納するための収納庫を有している。精算機は、精算機に投入された紙幣を収納庫に収納し、必要に応じて、収納庫から紙幣を払い出す。精算機の一部のユーザにとっては、しわのほとんどない紙幣を顧客にお釣りとして渡すことが必要になる場合ある。このような場合、精算機は、しわのほとんどない紙幣を払い出すことが望まれる。
【0003】
特許文献1には、紙葉類を搬送する搬送路上で該紙葉類のしわ伸ばし又は殺菌処理を行なうクリーン化機構部を有する紙葉類取扱装置が開示されている。クリーン化機構部内の加熱加圧部は、加熱ローラと、該加熱ローラに押し付けられ巻きつくように接触して回転する無端ベルトとからなる。紙幣が該加熱ローラと無端ベルトとの間を通過することにより、紙幣に対してしわ伸ばし又は殺菌処理が施される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−091838号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の紙葉類取扱装置では、紙幣が該加熱ローラと無端ベルトとの間を通過することにより、紙幣に対してしわ伸ばし又は殺菌処理が施される。このため、加熱ローラと無端ベルトとの間を通過した紙幣がカールしてしまうという問題があった。このようにカールした紙幣は、お釣りとしては不適当である。また、精算機内で紙幣がカールしてしまうと、つまりの原因となるおそれがある。
【0006】
本発明の目的は、紙幣をカールさせることなく、紙幣のしわを伸ばすことにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、
紙幣を収納可能な収納庫と、
前記収納庫に収納された紙幣を圧縮し、かつ加熱する熱プレス部と、を備え
前記熱プレス部は、
前記収納庫に紙幣が導入される第1モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を第1の力で圧縮し、
前記収納庫から紙幣が引き出される第2モード及び前記収納庫に紙幣が導入されず前記収納庫から紙幣が引き出されない第3モードにおいて、前記収納庫内の紙幣を圧縮しない、又は前記第1の力よりも弱い力で前記収納庫内の紙幣を圧縮する精算機が提供される。
また、本発明によれば、
紙幣を収納可能な収納庫と、
前記収納庫に収納された紙幣を圧縮し、かつ加熱する熱プレス部と、を備え、
前記熱プレス部は、第1部材及び第2部材を有し、
前記収納庫では、前記第1部材と前記第2部材の間に紙幣が収納され、
前記熱プレス部は、
前記第1部材と前記第2部材とで紙幣を挟むことで紙幣を圧縮し、
前記第1部材を加熱することで紙幣を加熱し、
前記収納庫に新たに収納される紙幣は、前記収納庫に既に収納されている紙幣よりも前記第1部材側に収納される精算機が提供される。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、紙幣をカールさせることなく、紙幣のしわを伸ばすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1の実施形態に係る精算機を示す図である。
図2】第2の実施形態に係る精算機を示す図である。
図3】第3の実施形態に係る精算機を示す図である。
図4図3に示した熱プレス部の詳細を説明するための図である。
図5図4に示した熱プレス部の動作の一例を説明するための図である。
図6図4の変形例を示す図である。
図7】第4の実施形態に係る精算機に用いられる熱プレス部の詳細を説明するための図である。
図8図7に示した熱プレス部の動作の一例を説明するための図である。
図9図7の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて説明する。尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
【0011】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る精算機10を示す図である。
【0012】
精算機10は、筐体100、収納庫130及び熱プレス部200を備えている。収納庫130は、筐体100の内部にあり、熱プレス部200は、収納庫130の内部にある。収納庫130は、紙幣を収容可能である。図1に示す例では、収納庫130は、複数の紙幣Bを収容している。熱プレス部200は、収納庫130に収納された紙幣を圧縮し、かつ加熱する。図1に示す例では、熱プレス部200は、複数の紙幣Bを圧縮し、かつ加熱している。熱プレス部200は、例えば加熱されたプレート(板)である。
【0013】
本実施形態によれば、紙幣をカールさせることなく、紙幣のしわを伸ばすことができる。具体的には、本実施形態においては、紙幣は、収納庫130内に置かれた状態で熱プレス部200によって圧縮され、かつ加熱される。そのため、特許文献1に記載の、加熱ローラ及び無端ベルトを用いた紙葉類取扱装置を用いて紙幣のしわを伸ばす場合とは異なり、紙幣がカールすることがない。
【0014】
さらに、本実施形態によれば、精算機10のサイズが大きくなることを抑制することができる。具体的には、上述したように、熱プレス部200は、収納庫130に収容された紙幣を圧縮し、かつ加熱する。言い換えると、紙幣の圧縮及び加熱は、収納庫130の内部の空間を用いて行われている。このため、本実施形態では、特許文献1におけるクリーン化機構部のような、紙幣の圧縮及び加熱を行うための空間を収納庫130とは別に設ける必要がない。このため、本実施形態によれば、精算機10のサイズが大きくなることを抑制することができる。
【0015】
図1に示す例では、収納庫130には、紙幣Bが収納庫130の高さ方向に積層されて収納されている。熱プレス部200は、収納庫130の高さ方向に紙幣を圧縮可能である。
【0016】
(第2の実施形態)
図2は、第2の実施形態に係る精算機10を示す図であり、第1の実施形態の変形例である。図2に示す例では、収納庫130には、紙幣Bが収納庫の高さ方向に垂直な方向に積層されて収納されている。熱プレス部200は、収納庫130の高さ方向に垂直な方向に紙幣を圧縮可能である。その他の構成については、第1の実施形態で説明した通りである。
【0017】
本実施形態によれば、第1の実施形態と同様にして、紙幣をカールさせることなく、紙幣のしわを伸ばすことができる。
【0018】
さらに、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様にして、精算機10のサイズが大きくなることを抑制することができる。
【0019】
(第3の実施形態)
図3は、第3の実施形態に係る精算機10を示す図である。本実施形態に係る精算機10は、以下の点を除いて、第1の実施形態に係る精算機10と同様である。
【0020】
精算機10は、筐体100、開口110、搬送路120、複数の収納庫130、識別部142、識別部144及び排出口150を備えている。
【0021】
紙幣は、開口110を通過することができる。これにより、精算機10のユーザ(例えば、精算機10が設置されている店の顧客又は店員)は、開口110から紙幣を投入することができる。さらに、精算機10は、開口110から紙幣を払い出すことができる。
【0022】
搬送路120は、開口110に投入された紙幣を収納庫130に搬送し、かつ収納庫130に収納された紙幣を開口110に搬送する。一例において、搬送路120は、搬送ローラ(不図示)を用いて紙幣を搬送する。
【0023】
複数の収納庫130は、互いに異なる種類の紙幣を収納可能である。例えば日本国で使用される精算機である場合、図3に示すように、3つの収納庫130、すなわち、1000円札用の収納庫130、5000円札用の収納庫130及び10000円札用の収納庫130を備えている。図3に示す例では、3つの収納庫130は、開口110側から、10000円札用の収納庫130、5000円札用の収納庫130及び1000円札用の収納庫130の順で並んでいる。さらに、図3に示す例では、1000円札用の収納庫130の容積は、3つの収納庫130の容積の中で最大となっている。なお、収納庫130の数及び各収納庫130に収納される紙幣の種類は、図3に示す例に限定されない。
【0024】
識別部142は、開口110に投入された紙幣を識別する。精算機10は、識別部142の識別結果に基づいて、開口110に投入された紙幣の種類及び開口110に投入された紙幣の枚数を判断することができる。
【0025】
識別部144は、複数の収納庫130から引き出された紙幣を識別する。精算機10は、識別部144の識別結果に基づいて、複数の収納庫130から引き出された紙幣の種類及び複数の収納庫130から引き出された紙幣の枚数を判断することができる。なお、図3に示す例では、識別部144は、搬送路120に沿って識別部142よりも奥にある。
【0026】
排出口150は、不適当な紙幣(例えば、偽札又は著しく折れ曲がった紙幣)を排出するために用いられる。具体的には、開口110に不適当な紙幣が投入された場合、精算機10は、識別部142の識別結果に基づいて、開口110に投入された紙幣が不適当な紙幣であると判断することができる。この場合、精算機10は、収納庫130にこの紙幣を搬送することなく、排出口150からこの紙幣を排出する。なお、開口110に投入された紙幣が不適当な紙幣であると判断された場合に、精算機10は、排出口150からこの紙幣を排出する前に、リジェクト庫(不図示)に収納することもできる。ここで、リジェクト庫は、不適当な紙幣を収納するための空間である。
【0027】
図4は、図3に示した熱プレス部200の詳細を説明するための図である。熱プレス部200は、第1部材210及び第2部材220を有している。収納庫130には、複数の紙幣Bが第1部材210と第2部材220の間に収納されている。第1部材210及び第2部材220は、収納庫130の高さ方向に並んで設けられており、第1部材210は、第2部材220よりも高い位置にある。第1部材210と第2部材220の間には、複数の紙幣Bが収納庫130の高さ方向に積層されている。
【0028】
熱プレス部200は、第1部材210と第2部材220で紙幣を挟むことで紙幣を圧縮しており、特に図4に示す例では、第1部材210と第2部材220で複数の紙幣Bを挟むことで複数の紙幣Bを圧縮している。具体的には、第1部材210は、収納庫130に固定されており、第2部材220は、第1部材210に対して移動可能になっている。第2部材220の位置(高さ)は、圧縮制御器310によって制御されている。圧縮制御器310は、第1部材210と第2部材220の間の紙幣を圧縮するための力を制御している。紙幣を圧縮する場合、圧縮制御器310は、駆動器、例えばモータを用いて、第2部材220を第1部材210に向けて移動させる。これにより、第1部材210と第2部材220で紙幣を圧縮することができる。
【0029】
なお、第2部材220は、弾性部材230(図4に示す例では、バネ)を介して収納庫130に取り付けられている。第1部材210と第2部材220によって紙幣を圧縮する場合、第2部材220には、上述したように第1部材210に向けて力が加えられており、この場合、弾性部材230の長さは弾性部材230の自然長よりも長くなっている。このため、第2部材220への力を解除すると、弾性部材230の弾性力によって、第2部材220は、第1部材210から離れる方向に向けて移動する。
【0030】
紙幣を圧縮する力は、精算機10の動作モードに応じて変えることができる。これにより、紙幣を圧縮する必要のないタイミングで紙幣が圧縮されることがなくなり、熱プレス部200を効率的に動作させることができる。一例において、収納庫130に紙幣が導入される第1モードにおいて、圧縮制御器310は、第2部材220の位置(高さ)を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を第1の力で圧縮することができる。ただし、熱プレス部200は、収納庫130に紙幣が導入されている最中は紙幣を圧縮しない。第1モードに対して、収納庫130から紙幣が引き出される第2モード及び収納庫130に紙幣が導入されず収納庫130から紙幣が引き出されない第3モード(例えば、待機モード)において、圧縮制御器310は、第2部材220の位置(高さ)を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を圧縮しないこと、又は上述した第1の力よりも弱い力で紙幣を圧縮することができる。
【0031】
熱プレス部200は、第1部材210を加熱する(すなわち第1部材210から熱を放出させる)ことで紙幣を加熱している。具体的には、加熱制御器320が、第1部材210への加熱を制御している。より具体的には、第1部材210は抵抗を有しており、加熱制御器320は、抵抗に流れる電流を制御することで、第1部材210への加熱を制御することができる。
【0032】
第1部材を加熱する際の温度は、精算機10の動作モードに応じて変えることができる。これにより、紙幣を加熱する必要のないタイミングで紙幣が加熱されることがなくなり、熱プレス部200を効率的に動作させることができる。一例において、収納庫130に紙幣が導入される第1モードにおいて、加熱制御器320は、第1部材210への加熱を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を第1の温度で加熱することができる。これに対して、収納庫130から紙幣が引き出される第2モード及び収納庫130に紙幣が導入されず収納庫130から紙幣が引き出されない第3モード(例えば、待機モード)において、加熱制御器320は、第1部材210への加熱を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を加熱しないこと、又は上述した第1の温度よりも低い温度で紙幣を加熱することができる。
【0033】
一例において、熱プレス部200は、第1部材210に接する紙幣の温度が80℃以上120℃以下になるよう紙幣を加熱する。すなわち、加熱制御器320は、第1部材210に接する紙幣の温度が80℃以上120℃以下になるよう第1部材210への加熱を制御する。紙幣のしわを取り除く観点からすると、第1部材210に接する紙幣の温度は、80℃以上であることが好ましい。これに対して、精算機10の温度が過剰に上昇することを防止する観点からすると、第1部材210に接する紙幣の温度は、120℃以下であることが好ましい。
【0034】
図5は、図4に示した熱プレス部200の動作の一例を説明するための図である。図5に示す例では、複数の紙幣Bが既に収納庫130に収納されており、紙幣B1が新たに収納庫130に収納されている。
【0035】
図5に示すように、紙幣B1は、複数の紙幣Bよりも第1部材210側に収納される。上述したように、第1部材210は、熱を放出可能である。
【0036】
上記構成によれば、紙幣B1を加熱するためのエネルギーを小さくすることができる。具体的には、上記構成においては、紙幣B1は、収納庫130(第1部材210と第2部材220の間)に収納された後、第1部材210の近傍に位置するようになる。このため、第1部材210からの熱が紙幣B1に容易に伝わることになる。この場合、第2部材220から熱を放出しなくても紙幣B1を十分に高い温度に加熱することができる。このため、上記構成においては、第2部材220から熱を放出させるためのエネルギーが不要になる。このようにして、上記構成によれば、紙幣B1を加熱するためのエネルギーを小さくすることができる。
【0037】
図6は、図4の変形例を示す図である。図6に示す例では、第1部材210だけでなく第2部材220も加熱される。加熱制御器320は、第1部材210への加熱だけでなく、第2部材220への加熱も制御する。この場合、第1部材210と第2部材220の間の複数の紙幣Bは、第1部材210及び第2部材220の双方から熱を受けることができる。このため、複数の紙幣Bを短時間で加熱することができる。
【0038】
(第4の実施形態)
【0039】
図7は、第4の実施形態に係る精算機10に用いられる熱プレス部200の詳細を説明するための図であり、第3の実施形態の図4に対応する。本実施形態に係る精算機10は、以下の点を除いて、第3の実施形態に係る精算機10と同様である。
【0040】
第1部材210及び第2部材220は、収納庫130の高さ方向に垂直な方向に並んで設けられている。第1部材210と第2部材220の間には、複数の紙幣Bが収納庫130の高さ方向に垂直な方向に積層されている。
【0041】
熱プレス部200は、第1部材210と第2部材220で紙幣を挟むことで紙幣を圧縮しており、特に図7に示す例では、第1部材210と第2部材220で複数の紙幣Bを挟むことで複数の紙幣Bを圧縮している。具体的には、第1部材210は、収納庫130に固定されており、第2部材220は、第1部材210に対して移動可能になっている。第2部材220の位置は、圧縮制御器310によって制御されている。圧縮制御器310は、第1部材210と第2部材220の間の紙幣を圧縮するための力を制御している。紙幣を圧縮する場合、圧縮制御器310は、駆動器、例えばモータを用いて、第2部材220を第1部材210に向けて移動させる。これにより、第1部材210と第2部材220で紙幣を圧縮することができる。
【0042】
なお、第2部材220は、弾性部材230(図7に示す例では、バネ)を介して収納庫130に取り付けられている。第1部材210と第2部材220によって紙幣を圧縮する場合、第2部材220には、上述したように第1部材210に向けて力が加えられており、この場合、弾性部材230の長さは弾性部材230の自然長よりも長くなっている。このため、第2部材220への力を解除すると、弾性部材230の弾性力によって、第2部材220は、第1部材210から離れる方向に向けて移動する。
【0043】
紙幣を圧縮する力は、精算機10の動作モードに応じて変えることができる。これにより、紙幣を圧縮する必要のないタイミングで紙幣が圧縮されることがなくなり、熱プレス部200を効率的に動作させることができる。一例において、収納庫130に紙幣が導入される第1モードにおいて、圧縮制御器310は、第2部材220の位置を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を第1の力で圧縮することができる。これに対して、収納庫130から紙幣が引き出される第2モード及び収納庫130に紙幣が導入されず収納庫130から紙幣が引き出されない第3モード(例えば、待機モード)において、圧縮制御器310は、第2部材220の位置を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を圧縮しないこと、又は上述した第1の力よりも弱い力で紙幣を圧縮することができる。
【0044】
熱プレス部200は、第1部材210を加熱する(すなわち第1部材210から熱を放出させる)ことで紙幣を加熱している。具体的には、加熱制御器320が、第1部材210への加熱を制御している。具体的には、第1部材210は抵抗を有しており、加熱制御器320は、抵抗に流れる電流を制御することで、第1部材210への加熱を制御することができる。
【0045】
紙幣の温度は、精算機10の動作モードに応じて変えることができる。これにより、紙幣を加熱する必要のないタイミングで紙幣が加熱されることがなくなり、熱プレス部200を効率的に動作させることができる。一例において、収納庫130に紙幣が導入される第1モードにおいて、加熱制御器320は、第1部材210から放出される熱を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を第1の温度に加熱することができる。これに対して、収納庫130から紙幣が引き出される第2モード及び収納庫130に紙幣が導入されず収納庫130から紙幣が引き出されない第3モード(例えば、待機モード)において、加熱制御器320は、第1部材210から放出される熱を制御し、これにより、熱プレス部200は、紙幣を加熱しないこと、又は上述した第1の温度よりも低い温度に紙幣を加熱することができる。
【0046】
図8は、図7に示した熱プレス部200の動作の一例を説明するための図であり、第3の実施形態の図5に対応する。図8に示す例では、複数の紙幣Bが既に収納庫130に収納されており、紙幣B1が新たに収納庫130に収納されている。
【0047】
図8に示すように、紙幣B1は、複数の紙幣Bよりも第1部材210側に収納される。上述したように、第1部材210は、熱を放出可能である。
【0048】
上記構成によれば、紙幣B1を加熱するためのエネルギーを小さくすることができる。具体的には、上記構成においては、紙幣B1は、収納庫130(第1部材210と第2部材220の間)に収納された後、第1部材210の近傍に位置するようになる。このため、第1部材210からの熱が紙幣B1に容易に伝わることになる。この場合、第2部材220から熱を放出しなくても紙幣B1を十分に高い温度に加熱することができる。このため、上記構成においては、第2部材220から熱を放出させるためのエネルギーが不要になる。このようにして、上記構成によれば、紙幣B1を加熱するためのエネルギーを小さくすることができる。
【0049】
図9は、図7の変形例を示す図である。図9に示す例では、第1部材210だけでなく、第2部材220も加熱される。加熱制御器320は、第1部材210への加熱だけでなく、第2部材220への加熱も制御する。この場合、第1部材210と第2部材220の間の複数の紙幣Bは、第1部材210及び第2部材220の双方から熱を受けることができる。このため、複数の紙幣Bを短時間で加熱することができる。
【0050】
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
【符号の説明】
【0051】
10 精算機
100 筐体
130 収納庫
200 熱プレス部
210 第1部材
220 第2部材
230 弾性部材
310 圧縮制御器
320 加熱制御器
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9