特許第6862784号(P6862784)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6862784
(24)【登録日】2021年4月5日
(45)【発行日】2021年4月21日
(54)【発明の名称】固形滑剤塗布装置および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/00 20060101AFI20210412BHJP
【FI】
   G03G21/00 314
   G03G21/00 318
【請求項の数】8
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2016-225195(P2016-225195)
(22)【出願日】2016年11月18日
(65)【公開番号】特開2018-81274(P2018-81274A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年8月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青木 慎吾
【審査官】 市川 勝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−204663(JP,A)
【文献】 特開2011−197123(JP,A)
【文献】 特開2000−172118(JP,A)
【文献】 特開2008−139798(JP,A)
【文献】 特開2014−178658(JP,A)
【文献】 特開2012−027135(JP,A)
【文献】 特開2014−238437(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転軸回りに回転する回転体と、
前記回転体の周面に当接することで前記回転体に塗布される固形滑剤と、
前記固形滑剤を前記回転体の周面に向けて当接させる弾性付勢部材と、
前記回転体に塗布されることで生じる形状変化に伴う前記固形滑剤の移動を案内するガイド機構と、を備え、
前記回転体に対する前記固形滑剤の当接方向に平行な直線を第1直線とし、前記弾性付勢部材と前記固形滑剤との接続方向に平行な直線を第2直線とした場合に、前記回転体に塗布されることで生じる前記固形滑剤の形状変化に伴って前記第1直線と前記第2直線とが成す角度のうちの小さい方の角度である交差角が減少することとなるように、前記ガイド機構が、前記固形滑剤の移動を案内し、
前記固形滑剤を支持する支持部材をさらに備え、
前記ガイド機構は、前記支持部材に設けられた第1被ガイド部および第2被ガイド部と、前記第1被ガイド部および前記第2被ガイド部を案内するガイド経路が設けられたガイド部材とを含み、
前記第1被ガイド部および前記第2被ガイド部を結ぶ仮想直線が、前記回転体に塗布されることで生じる前記固形滑剤の形状変化に伴って前記回転軸と平行な軸回りに回転するように、前記第1被ガイド部および前記第2被ガイド部が前記ガイド経路に案内されることにより、前記交差角が減少する、固形滑剤塗布装置。
【請求項2】
前記ガイド経路は、前記交差角が相対的に大きい状態となるように、前記第1被ガイド部および前記第2被ガイド部を案内する第1経路と、前記第1経路に接続され、前記第1経路と異なる方向に沿って延在し、前記交差角が相対的に小さい状態となるように前記第1被ガイド部および前記第2被ガイド部を案内する第2経路と、を含む、請求項に記載の固形滑剤塗布装置。
【請求項3】
前記第1被ガイド部は、前記第2被ガイド部よりも前記回転体寄りに位置し、
前記ガイド経路は、前記回転体側に向けて延在し互いに並設された第1経路および第2経路と、前記第1経路および前記第2経路が合流する合流部と、前記合流部から前記第1経路および前記第2経路の延在方向に沿って延在する第3経路と、を有し、
前記第1経路および前記第2経路は、前記交差角が相対的に大きい状態となるように、前記第1被ガイド部および前記第2被ガイド部をそれぞれ案内し、
前記合流部は、前記第1経路側および前記第2経路側から前記第3経路側に向かうにつれて狭くなり、
前記第3経路は、前記交差角が相対的に小さい状態となるように、前記第1被ガイド部および前記第2被ガイド部を案内する、請求項に記載の固形滑剤塗布装置。
【請求項4】
前記第1被ガイド部は、前記第2被ガイド部よりも前記回転体側に位置し、
前記ガイド経路は、前記第2被ガイド部を前記ガイド経路の外部に移動させるための開口部を途中位置に有し、
前記ガイド機構は、前記回転体の前記回転軸と平行な軸回りのモーメントを発生するように前記支持部材に突き当たることにより、前記第2被ガイド部を前記開口部の外部に移動させて前記交差角が小さくなるように前記支持部材を回転させる突き当り部をさらに含む、請求項に記載の固形滑剤塗布装置。
【請求項5】
前記ガイド機構は、前記交差角が相対的に大きい状態となるように、前記固形滑剤の姿勢を規制する第1規制部と、前記回転体に塗布されることで生じる前記固形滑剤の形状変化に伴って前記第1規制部による規制が解除された場合に、前記交差角が小さくなるように、前記固形滑剤を移動させる弾性部材と、前記交差角が相対的に小さい状態が維持されるように前記固形滑剤の姿勢を規制する第2規制部と、を含む、請求項1に記載の固形滑剤塗布装置。
【請求項6】
前記交差角が相対的に大きい状態における前記回転体に接触する前記固形滑剤の接触面積と、前記交差角が相対的に小さい状態における前記回転体に接触する前記固形滑剤の接触面積とが異なる、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の固形滑剤塗布装置。
【請求項7】
前記交差角が相対的に大きい状態における前記接触面積が、前記交差角が相対的に小さい状態における前記接触面積よりも小さい、請求項に記載の固形滑剤塗布装置。
【請求項8】
画像を担持する像担持体と、
前記像担持体に滑剤を塗布する請求項1からのいずれか1項に記載の固形滑剤塗布装置と、を備えた画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固形滑剤塗布装置およびこれを備えた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置が開示された文献として、たとえば、特開2012−27135号公報(特許文献1)、特開2014−238437号公報(特許文献2)、および特開2000−172118号公報(特許文献3)が挙げられる。
【0003】
特許文献1に開示の画像形成装置にあっては、一端側を回動中心として回動可能に構成されたアーム部の他端側に滑剤を固定し、アーム部の他端側がブラシローラーに近づく方向に付勢する付勢手段を用いる。アーム部の他端側がブラシローラーに近づくように回動させつつ、固形滑剤をブラシローラーに押し付ける。これにより、固形滑剤が傾斜して偏摩耗することを防止することができる。
【0004】
特許文献2に開示の画像形成装置にあっては、像担持体の表面上の滑剤の付着量に起因する物理量変化を利用して、滑剤供給部による滑剤の供給力あるいは滑剤除去部による固形滑剤の除去力を機械的に調整する。これにより、ソフトウェアによる制御を必要とせずに、像担持体の表面上における固形滑剤の付着量を低コストで調製することができる。
【0005】
特許文献3に開示の画像形成装置は、固形滑剤と塗布ブラシとの接線上で、塗布ブラシの回転によって生じる滑剤の接線方向の動きを規制する規制部材と、固形滑剤と塗布ブラシとの接触部より塗布ブラシの回転方向の後方側を作用点として固形滑剤を塗布ブラシの方向に付勢する付勢手段とを備える。このような構成とすることにより、規制部材と付勢手段とによって、塗布ブラシの回転によって生じる固形滑剤の浮き上がりを抑圧して固形滑剤を所定の位置に保持することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2012−27135号公報
【特許文献2】特開2014−238437号公報
【特許文献3】特開2000−172118号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示の構成にあっては、ブラシローラーの回転軸方向における固形滑剤の偏摩耗を抑制することができるものの、固形滑剤が相当程度消費された末期状態においては、固形滑剤が設置された初期状態と比較して、固形滑剤がブラシローラーを押圧する押圧力が相当程度小さくなる。
【0008】
このため、末期状態においては、感光体への滑剤の供給量が低下し、感光体に付着したトナー外添剤がクリーニングブレードからすり抜ける。これにより、ブラシローラー、ひいてはこれに当接する固形滑剤が汚染される。また、固形滑剤の不足により、画像にスジが形成され、画像不良が発生する。
【0009】
一方、この現象を回避するために、初期状態における押圧力を強くした場合には、感光体への固形滑剤の供給量が多くなり、クリーニングブレードからトナーがすり抜ける。これにより、ブラシローラーが汚染される。また、画像にスジが形成され、画像不良が発生する。このように、上記初期状態と上記末期状態において、固形滑剤がブラシローラーを押圧する押圧力の差が大きくなると画像不良が発生する。
【0010】
特許文献2に開示の構成にあっては、微小振動および摺接摩耗における固形滑剤の塗布ムラを抑制するものであり、上記初期状態と上記末期状態における固形滑剤がブラシローラーを押圧する押圧力の差を抑制することについては十分考慮されていない。
【0011】
特許文献3に開示の構成にあっては、固形滑剤の浮き上がりを抑制するものであり、上記初期状態と上記末期状態における固形滑剤がブラシローラーを押圧する押圧力の差を抑制することについては十分考慮されていない。
【0012】
本発明は、上記のような問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、固形滑剤が設置された初期状態から固形滑剤が相当程度消費された末期状態にかけて変動するブラシローラーに対する固形滑剤の押圧力の変動量を抑制することができる固形滑剤塗布装置およびこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に基づく固形滑剤塗布装置は、回転軸回りに回転する回転体と、上記回転体の周面に当接することで上記回転体に塗布される固形滑剤と、上記固形滑剤を上記回転体の周面に向けて当接させる弾性付勢部材と、上記回転体に塗布されることで生じる形状変化に伴う上記固形滑剤の移動を案内するガイド機構と、を備え、上記回転体に対する上記固形滑剤の当接方向に平行な直線を第1直線とし、上記弾性付勢部材と上記固形滑剤との接続方向に平行な直線を第2直線とした場合に、上記回転体に塗布されることで生じる上記固形滑剤の形状変化に伴って上記第1直線と上記第2直線とが成す角度のうちの小さい方の角度である交差角が減少することとなるように、上記ガイド機構が、上記固形滑剤の移動を案内する。そして上記固形滑剤を支持する支持部材をさらに備える。この場合には、上記ガイド機構は、上記支持部材に設けられた第1被ガイド部および第2被ガイド部と、上記第1被ガイド部および上記第2被ガイド部を案内するガイド経路が設けられたガイド部材とによって構成されることが好ましい。さらに、上記第1被ガイド部および上記第2被ガイド部を結ぶ仮想直線が、上記回転体に塗布されることで生じる上記固形滑剤の形状変化に伴って上記回転軸と平行な軸回りに回転するように、上記第1被ガイド部および上記第2被ガイド部が上記ガイド経路に案内されることにより、上記交差角が減少することが好ましい。
【0015】
上記本発明に基づく固形滑剤塗布装置にあっては、上記ガイド経路は、上記交差角が相対的に大きい状態となるように、上記第1被ガイド部および上記第2被ガイド部を案内する第1経路と、上記第1経路に接続され、上記第1経路と異なる方向に沿って延在し、上記交差角が相対的に小さい状態となるように上記第1被ガイド部および上記第2被ガイド部を案内する第2経路と、を含んでいてもよい。
【0016】
上記本発明に基づく固形滑剤塗布装置にあっては、上記第1被ガイド部は、上記第2被ガイド部よりも上記回転体寄りに位置することが好ましい。上記ガイド経路は、上記回転体側に向けて延在し互いに並設された第1経路および第2経路と、上記第1経路および上記第2経路が合流する合流部と、上記合流部から上記第1経路および上記第2経路の延在方向に沿って延在する第3経路と、を有していてもよい。この場合には、上記第1経路および上記第2経路は、上記交差角が相対的に大きい状態となるように、上記第1被ガイド部および上記第2被ガイド部をそれぞれ案内することが好ましく、上記合流部は、上記第1経路側および上記第2経路側から上記第3経路側に向かうにつれて狭くなることが好ましい。また、上記第3経路は、上記交差角が相対的に小さい状態となるように、上記第1被ガイド部および上記第2被ガイド部を案内することが好ましい。
【0017】
上記本発明に基づく固形滑剤塗布装置にあっては、上記第1被ガイド部は、上記第2被ガイド部よりも上記回転体側に位置することが好ましい。上記ガイド経路は、上記第2被ガイド部を上記ガイド経路の外部に移動させるための開口部を途中位置に有していてもよい。この場合には、上記ガイド機構は、上記回転体の上記回転軸と平行な軸回りのモーメントを発生するように上記支持部材に突き当たることにより、上記第2被ガイド部を上記開口部の外部に移動させて上記交差角が小さくなるように上記支持部材を回転させる突き当り部を有することが好ましい。
【0018】
上記本発明に基づく固形滑剤塗布装置にあっては、上記ガイド機構は、上記交差角が相対的に大きい状態となるように、上記固形滑剤の姿勢を規制する第1規制部と、上記回転体に塗布されることで生じる上記固形滑剤の形状変化に伴って上記第1規制部による規制が解除された場合に、上記交差角が小さくなるように、上記固形滑剤を上記回転体の上記回転軸に平行な軸回りに回転させる弾性部材と、上記交差角が相対的に小さい状態が維持されるように上記固形滑剤の姿勢を規制する第2規制部と、を含んでいてもよい。
【0019】
上記本発明に基づく固形滑剤塗布装置にあっては、上記交差角が相対的に大きい状態における上記回転体に接触する上記固形滑剤の接触面積と、上記交差角が相対的に小さい状態における上記回転体に接触する上記固形滑剤の接触面積とが異なっていてもよい。
【0020】
上記本発明に基づく固形滑剤塗布装置にあっては、上記交差角が相対的に大きい状態における上記接触面積が、上記交差角が相対的に小さい状態における上記接触面積よりも小さいことが好ましい。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、滑剤が設置された初期状態から固形滑剤が相当程度消費された末期状態にかけて変動するブラシローラーに対する固形滑剤の押圧力の変動量を抑制することができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】実施の形態1に係る画像形成装置を示す概略図である。
図2】実施の形態1に係る画像形成ユニットを示す概略図である。
図3】実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置の初期状態を示す概略斜視図である。
図4】実施の形態1に係る初期状態において固形滑剤およびブラシローラーに作用する力を説明する図である。
図5】実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置の末期状態を示す概略斜視図である。
図6】実施の形態1に係る末期状態において固形滑剤およびブラシローラーに作用する力を説明する図である。
図7】実施の形態1に係る固形滑剤の減少する様子を説明する図である。
図8】比較例に係る固形滑剤塗布装置の初期状態を示す概略斜視図である。
図9】比較例に係る初期状態における固形滑剤およびブラシローラーに作用する力を説明する図である。
図10】比較例に係る固形滑剤塗布装置の末期状態を示す概略斜視図である。
図11】比較例に係る末期状態において固形滑剤およびブラシローラーに作用する力を説明する図である。
図12】実施の形態1および比較例において、初期状態から末期状態にかけて固形滑剤がブラシローラーを押圧する押圧力の変動を示す図である。
図13】実施の形態1において、初期状態から末期状態にかけてブラシローラーと固形滑剤との接触面積の変化を示す図である。
図14】実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置の第1状態を示す側面図である。
図15】実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置の第2状態を示す側面図である。
図16】実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置の第3状態を示す側面図である。
図17】実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置の第1状態を示す側面図である。
図18】実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置の第2状態を示す側面図である。
図19】実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置の第3状態を示す側面図である。
図20】実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置の第1状態を示す側面図である。
図21】実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置の第2状態を示す側面図である。
図22】実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置の第3状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
【0024】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る画像形成装置を示す概略図である。図1を参照して、実施の形態1に係る画像形成装置100について説明する。
【0025】
図1に示すように、実施の形態1に係る画像形成装置100は、プリントエンジン110と、原稿読取部120と、給紙部130とを含む。
【0026】
プリントエンジン110は、電子写真方式の画像形成プロセスを実行する。図1に示す構成においては、フルカラーの印刷出力が可能である。印刷出力された媒体Sは、下流工程へ排出される。
【0027】
原稿読取部120は、原稿を読み取って、その読み取り結果をプリントエンジン110に対する入力画像として出力する。より具体的には、原稿読取部120は、イメージスキャナー122と、原稿給紙台124と、原稿自動送り装置126と、原稿排紙台128とを含む。
【0028】
イメージスキャナー122は、プラテンガラス上に配置された原稿をスキャンする。イメージスキャナー122は、主要な構成要素として、原稿に対して光を照射する光源と、光源から照射された光が原稿で反射して生じる画像を取得するイメージセンサーと、イメージセンサーから画像信号を出力するためのAD(Analog to Digital:アナログデジタル)変換器と、イメージセンサーの前段に配置された結像光学系とを含む。
【0029】
原稿自動送り装置126は、原稿給紙台124に配置された原稿を連続的にスキャンする。原稿給紙台124上に配置された原稿は、図示しない送出ローラーにより1枚ずつ送り出され、イメージスキャナー122または原稿自動送り装置126内に配置されたイメージセンサーによって順次スキャンされる。スキャン後の原稿は、原稿排紙台128へ排出される。
【0030】
原稿自動送り装置126は、原稿給紙台124に配置された原稿を連続的にスキャンする。原稿給紙台124上に配置された原稿は、図示しない送出ローラーにより1枚ずつ送り出され、イメージスキャナー122または原稿自動送り装置126内に配置されたイメージセンサーによって順次スキャンされる。スキャン後の原稿は、原稿排紙台128へ排出される。
【0031】
給紙部130は、媒体Sをプリントエンジン110へ順次供給する。具体的には、給紙部130は、保持している媒体Sを送出ローラー30によって順次送り出すとともに、この送り出される媒体Sを搬送経路32に沿ってプリントエンジン110へ搬送する。
【0032】
プリントエンジン110では、給紙部130から供給された媒体Sが搬送経路34に沿って排出口まで搬送される。媒体Sが搬送経路34に沿って搬送される過程において、定着装置20がトナー像を媒体Sへ転写および定着させる。定着装置20は、加圧ローラー22および加熱ローラー24を含み、中間転写体6上に形成されたトナー像を媒体Sへ転写する。
【0033】
プリントエンジン110は、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)のそれぞれのトナー像を形成する画像形成ユニット10C,10M,10Y,10K(以下、「画像形成ユニット10」と総称することもある。)を含む。
【0034】
図1には、それぞれの画像形成ユニット10が形成したトナー像を、中間転写体を介して被転写部材である媒体Sに転写する構成を例示する。画像形成装置100は、中間転写体として、中間転写体駆動ローラー14,15,16により張架された中間転写体6を含む。中間転写体6は、中間転写体駆動ローラー14,15,16の回転駆動により、所定方向に回動される。中間転写体6としては、図1に示す中間転写ベルトに代えて、中間転写ローラーを採用してもよい。なお、図1には、トナー像を中間転写体に一旦転写した後、定着装置20によって媒体Sへ転写する構成について例示するが、感光体1上のトナー像を媒体Sに直接転写するようにしてもよい。
【0035】
画像形成ユニット10C,10M,10Y,10Kは、プリントエンジン110内に張架されて回転駆動される中間転写体6に沿って、その順序に配置される。画像形成ユニット10の各々は、感光体1および中間転写装置5を含む。感光体1および中間転写装置5は、中間転写体6を挟んで対向配置される。
【0036】
プリントエンジン110は、画像形成装置100の全体制御を司る制御部49を含む。制御部49は、主たる構成要素として、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性メモリー、HDD(Hard Disk Drive)等の不揮発性メモリー、および、各種インターフェイスを含む。典型的には、プリントエンジン110では、プロセッサが不揮発性メモリーに格納されている各種プログラムを実行することで、画像形成装置100における画像形成に係る処理等が実行される。
【0037】
制御部49としては、プロセッサがプログラムを実行することで実現されるが、これに代えて、その処理の全部または一部を専用のハードウェアを用いて実現してもよい。また、プロセッサがプログラムを実行する場合には、そのプログラムは、各種の記録媒体を介して不揮発性メモリーにインストールされ、あるいは、通信回線を介して図示しないサーバー装置等からダウンロードされてもよい。
【0038】
図2は、実施の形態1に係る画像形成ユニットを示す概略図である。図2を参照して、画像形成ユニット10について説明する。
【0039】
図2に示すように、画像形成ユニット10は、感光体1、中間転写装置5、滑剤塗布調整ユニット7、帯電装置2、および現像装置4を含む。感光体1の周囲には、帯電装置2と、露光装置3と、現像装置4と、後述のクリーニング装置8とが配置されている。
【0040】
感光体1は、トナー像を担持する像担持体であり、その表面に感光層が形成された感光体ローラーが用いられる。感光体1は、その表面にトナー像が形成されるように配置されるとともに、中間転写体6の回転方向に対応する方向に回転する。なお、像担持体としては、感光体ローラーに代えて、感光体ベルトを採用してもよい。感光体1には、露光装置3により静電潜像が形成されるとともに、現像装置4によって静電潜像が現像されてトナー像が形成される。
【0041】
帯電装置2は、帯電チャージャなどを含み、感光体1の表面を所定電位に一様に帯電する。
【0042】
露光装置3は、レーザー書き込み等により、指定された画像パターンに従って感光体1の表面を露光することで、その表面上に静電潜像を形成する。典型的には、露光装置3は、レーザー光を発生するレーザダイオードと、主走査方向に沿ってレーザー光を感光体1の表面を露光させるポリゴンミラーとを含む。
【0043】
現像装置4は、感光体1と現像領域を介して対向するように配置された現像スリーブ42を有しており、現像スリーブ42を用いて、感光体1上に形成された静電潜像をトナー像として現像する。現像スリーブ42には、例えば、帯電装置2の帯電極性と同極性の直流電圧に対して交流電圧を重畳した現像バイアスが印加されており、この現像バイアスによって、露光装置3によって形成された静電潜像にトナーが付着する。
【0044】
現像装置4において用いられる現像剤としては、典型的には、トナーとトナーを帯電するためのキャリアとを含む二成分系の現像剤を用いることができる。トナーとしては、特に限定されることはなく、公知のトナーを用いることができる。例えば、バインダー樹脂中に着色剤、および、必要に応じて荷電制御剤および離型剤等を含有させた上で、外添剤を付加したものをトナーとして使用してもよい。外添剤としては、シリカやチタンといった微粒子の金属酸化物を使用でき、30nmといった小粒径のものから、100nmといった比較的大きな粒径のものを使用してもよい。トナー粒径としては、特に限定されることなく、例えば、3〜15μm程度が好ましい。キャリアとしては、特に限定されることなく、公知のキャリアを用いることができる。例えば、バインダー型キャリア、コート型キャリア等を使用できる。キャリア粒径としては、特に限定されることはなく、例えば、15〜100μmが好ましい。なお、二成分系の現像剤に限らず、一成分系の現像剤(トナー)を用いてもよい。
【0045】
現像装置4により感光体1上に形成されたトナー像は、感光体1と中間転写装置5との間に形成される転写領域に運ばれる。中間転写装置5にはトナーの帯電極性とは逆極性の転写バイアスが印加されており、この転写バイアスによって、転写領域において、感光体1上のトナー像は中間転写体6へ転写される。このように、中間転写装置5は、トナー像を被転写媒体である中間転写体6に転写する。
【0046】
転写領域において中間転写体6へ転写されずに感光体1上に残ったトナーは、クリーニング装置8に搬送されて、クリーニング装置8で除去される。クリーニング装置8は、転写後に感光体1上に残留するトナーを回収する。さらに、クリーニング装置8により表面のトナーが除去された感光体1は、再び帯電装置2により帯電され、次の静電潜像およびトナー像が形成される。このような一連の画像形成動作が繰返される。
【0047】
クリーニング装置8としては、一般的には、弾性体からなる平板状のクリーニングブレードを感光体1の表面に当接し、これにより感光体1上の残留トナーをするブレードクリーニング方式が採用される。
【0048】
滑剤塗布調整ユニット7は、感光体1上に滑材を供給するとともに、感光体1上のトナー量を調整することで、感光体1表面に形成される滑材被膜層の厚み(あるいは、感光体1表面に存在する滑材量)を安定化する。すなわち、滑剤塗布調整ユニット7は、感光体1上に滑材を塗布するとともに、クリーニング装置8の上流側において感光体1上に存在するトナーを回収する。
【0049】
滑剤塗布調整ユニット7は、回収ブラシ70、クリーニング装置8、固形滑剤塗布装置9、および固定化ブレード98を含む。
【0050】
クリーニング装置8は、クリーニングブレード82と、トナーを搬送する搬送スクリュー84とを含む。クリーニングブレード82は、典型的には、シート状に加工されたポリウレタンゴムなどから構成される。搬送スクリュー84が回転駆動することで、クリーニングブレード82で回収したトナーを図示しない図示しないトナー収容部へ搬送する。
【0051】
固形滑剤塗布装置9は、クリーニング装置8の下流側に配置される。固形滑剤塗布装置9は、感光体1に後述する固形滑剤91を塗布する。固形滑剤塗布装置9は、固形滑剤91および支持部材92を有する塗布部90と、ブラシローラー96と、弾性付勢部材99とを含む。
【0052】
ブラシローラー96は、ロール状のブラシ部材であり、感光体1と逆方向に回転するように構成されている。ブラシローラー96は、感光体1に当接して回転する。ブラシローラー96の周面には、固形滑剤91が当接する。固形滑剤91は、弾性付勢部材99によってブラシローラー96の周面に向けて押圧される。弾性付勢部材99としては、たとえばバネを採用することができる。
【0053】
ブラシローラー96が回転して、固形滑剤91の一部を削り取るとともに、固形滑剤91から削り取られた滑材粉を感光体1に搬送することで、感光体1表面に供給する。感光体1に搬送された滑剤粉は、通常、その下流側に配置された固定化機構(固定化ブレード98)により、感光体1上で引き伸ばされて製膜されることで、感光体1表面に滑材被膜層が形成される。
【0054】
固定化ブレード98は、クリーニングブレード82と同様に、シート状に加工されたポリウレタンゴムなどから構成される。固定化ブレード98の当接方向としては、感光体1に対して引きずる方向に当接(トレーリング当接)することが好ましい。
【0055】
感光体1上に存在する残留トナーは、クリーニングブレード82によって回収されることになる。また、感光体1上に存在する滑材の一部は、固形滑剤塗布装置9のブラシローラー96によって回収されるとともに、固形滑剤91から削り取られた滑材粉と混ざって、再度、感光体1へ塗布されることになる。
【0056】
回収ブラシ70は、トナー回収機能を有する。回収ブラシ70は、クリーニング装置8の上流側に配置される。回収ブラシ70は、ロール状の導電性ブラシ部材であり、感光体1と同方向に回転するように構成される。回収ブラシ70の回転によって感光体1上に存在する残留トナーの一部を回収し、回収されたトナーは、フリッカ部材(不図示)により回収ブラシ70から掻き落とされて、収容部に回収される。
【0057】
図3は、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置の初期状態を示す概略斜視図である。図4は、実施の形態1に係る初期状態においてブラシローラーに作用する力を説明する図である。図3および図4を参照して、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9の詳細な構成および固形滑剤塗布装置9の初期状態について説明する。なお、固形滑剤塗布装置9の初期状態とは、弾性付勢部材99が圧縮されて未使用状態にある固形滑剤91がブラシローラー96に当接する状態を指す。
【0058】
固形滑剤塗布装置9は、上述の固形滑剤91、支持部材92、ブラシローラー96、および弾性付勢部材99に加えて、ガイド機構60をさらに備える。
【0059】
ブラシローラー96は、ブラシ部961と軸芯部962とを有する。軸芯部962は、円柱形状を有する。ブラシ部961は、軸芯部962の周面にブラシ毛を植立することにより構成される。軸芯部962は、回転軸C1を有し、この回転軸C1回りに回転する。
【0060】
固形滑剤91は、ブラシローラー96の回転軸C1に平行な方向を長手方向とする略直方体形状を有する。
【0061】
固形滑剤91は、典型的には、金属石鹸の粉体を溶融整形したものを用いることができる。例えば、固形滑剤91は、ステアリン酸亜鉛などの金属石鹸を用いることができる。ステアリン酸亜鉛で形成された皮膜は離型性が高く(すなわち、純水接触角が高く)、摩擦係数が小さいことが特徴であり、転写性およびクリーニング性がよく、また感光体1の減耗も抑制されて長寿命化が達成できる。
【0062】
支持部材92は、固形滑剤91を支持する。支持部材92は、固形滑剤91に対してブラシローラー96が位置する側とは反対側から固形滑剤91を支持する。支持部材92は、回転軸C1方向に平行な方向に延在する長手形状を有する。
【0063】
支持部材92は、収容部93、第1被ガイド部94、および第2被ガイド部95を有する。収容部93は、回転軸C1に平行な方向における支持部材92の両端側に設けられている。収容部93は、ブラシローラー96および固形滑剤91が並ぶ方向と平行な方向において、ブラシローラー96が位置する側とは反対側における一端側が開口した有底筒形状を有する。収容部93は、内部に弾性付勢部材99を収容する。
【0064】
第1被ガイド部94および第2被ガイド部95は、収容部93の外周面から回転軸C1に平行な方向に突出する。第1被ガイド部94および第2被ガイド部95は、略円柱形状を有する。
【0065】
ガイド機構60は、ブラシローラー96に塗布されることで生じる固形滑剤91の形状変化に伴う固形滑剤91の移動を案内する。ガイド機構60は、上記第1被ガイド部94、第2被ガイド部95、およびガイド部材50を含む。
【0066】
ガイド部材50は、滑剤塗布調整ユニット7は底部から起立するように設けられている。ガイド部材50は、ガイド経路50aを有する。ガイド経路50aは、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95を案内する。
【0067】
ガイド経路50aは、第1経路51および第2経路52を有する。第1経路51は、後述する交差角θ1(図4参照)が相対的に大きい状態となるように、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95の移動を案内する。第2経路52は、上記交差角θ1が相対的に小さい状態となるように、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95の移動を案内する。
【0068】
第1経路51は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向(図4中DR1方向)に対して傾斜している。第2経路52は、第1経路51と異なる方向に沿って延在しており、たとえば、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向に平行な方向に延在する。
【0069】
図4に示すように、初期状態においては、弾性付勢部材99は、中心軸が湾曲するように圧縮されている。初期状態において固形滑剤91側に位置する弾性付勢部材99の端部は、ブラシローラー96の回転軸よりも前方側(図4中左側)を向く。これにより、弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)に対して傾斜する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤91との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向に対して傾斜する。
【0070】
一方、ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、図4中に示すように、上記DR1方向と平行な方向となる。なお、ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向とは、固形滑剤91がブラシローラー96を押圧する方向である。
【0071】
ここで、上記第1直線L1と上記第2直線L2とが成す角度のうち小さい方向の角度を交差角θ1とする。初期状態における交差角θ1は、固形滑剤91が相当程度消費された末期状態と比較して、相対的に大きな状態となっている。
【0072】
この交差角θ1によって、弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F1をFとした場合には、固形滑剤91がブラシローラー96を押圧する力F2は、Fcosθとなる。
【0073】
第1被ガイド部94および第2被ガイド部95が、第1経路51を移動している場合には、交差角θ1が相対的に大きな状態となる。固形滑剤91がブラシローラー96に塗布されて、固形滑剤91の形状が変化してくことにより、第1被ガイド部94が第1経路51を移動し、第2被ガイド部95が第2経路52を移動する。この状態において、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95を結ぶ仮想直線VLが、ブラシローラー96の回転軸C1と平行な軸回りに回転していく。これに伴って、上記の交差角θ1が減少していくこととなる。
【0074】
すわなち、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95を結ぶ仮想直線Vlが、回転体に塗布されることで生じる固形滑剤91の形状変化に伴って回転軸C1と平行な軸回りに回転するように、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95がガイド経路50aに案内される。
【0075】
図5は、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置の末期状態を示す概略斜視図である。図6は、実施の形態1に係る末期状態において固形滑剤およびブラシローラーに作用する力を説明する図である。図5および図6を参照して、固形滑剤塗布装置9の末期状態について説明する。なお、固形滑剤塗布装置9の末期状態とは、固形滑剤91が相当程度消費された状態を指す。
【0076】
図5および図6に示すように、末期状態においては、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95は、第2経路52に案内されており、初期状態と比較して、固形滑剤91の姿勢が変更されている。また、弾性付勢部材99は、中心軸が直線状に延在するように圧縮されている。末期状態において固形滑剤91側に位置する弾性付勢部材99の端部は、ブラシローラー96の回転軸C1を向く。これにより、弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向DR1と一致する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向と一致する。
【0077】
ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、上記DR1方向と平行な方向となる。これにより、第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、略0度となり、初期状態と比較して、相対的に小さい状態となっている。
【0078】
このため、末期状態においては、弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F3が、直接ブラシローラー96に伝達されることとなる。この結果、弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F3は、固形滑剤91がブラシローラー96を押圧する力F4と等しくなる。
【0079】
末期状態においては、弾性付勢部材99が初期状態と比較して伸長した状態にある。これにより、末期状態における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F3は、初期状態における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F1よりも小さく、F−α1で表される。固形滑剤91がブラシローラー96を押圧する力F4は、上記末期状態における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F3と同じF−α1となる。
【0080】
図7は、実施の形態1に係る固形滑剤の減少する様子を説明する図である。図7を参照して、実施の形態1に係る固形滑剤の減少する様子について説明する。なお、図7においては、便宜上のため、固形滑剤91の姿勢は一定の状態に図示し、各状態において、ブラシローラー96に接触する固形滑剤91の接触面を破線にて示している。
【0081】
図7に示すように、初期状態においては、固形滑剤91の角部近傍が、ブラシローラー96に当接し、末期状態においては、固形滑剤91の中央部が、ブラシローラー96に当接する。このように固形滑剤91の姿勢が変更されていくことにより、初期状態から末期状態にかけて、ブラシローラー96と固形滑剤91との接触面積が増加していく。
【0082】
(比較例)
図8は、比較例に係る固形滑剤塗布装置の初期状態を示す概略斜視図である。図9は、比較例に係る初期状態における固形滑剤およびブラシローラーに作用する力を説明する図である。図8および図9を参照して、比較例に係る固形滑剤塗布装置9Xおよび固形滑剤塗布装置9Xの初期状態について説明する。
【0083】
図8に示すように、比較例に係る固形滑剤塗布装置9Xは、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9と比較した場合に、ガイド機構60Xの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様の構成である。
【0084】
ガイド機構60Xは、ガイド部材50Xおよび第1被ガイド部94Xを含む。ガイド部材50Xは、ガイド経路51Xを有する。ガイド経路51Xは、直線状に設けられている。ガイド経路51Xは、非圧縮状態にある弾性付勢部材99の中心軸に平行な方向に沿って延在する。支持部材92の収容部93には、第1被ガイド部94Xのみが設けられている。ガイド経路51Xによって第1被ガイド部94Xの移動が案内される。
【0085】
図9に示すように、初期状態において、弾性付勢部材99は、中心軸が直線状となるように圧縮されており、弾性付勢部材99が固形滑剤91に接続される接続方向が、弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)と一致する。また、ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向は、弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)と一致する。
【0086】
すなわち、ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)と弾性付勢部材99と固形滑剤との接続方向に平行な直線(第2直線L2)とは一致し、第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、略0度である。
【0087】
このため、初期状態においては、弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F5が、直接ブラシローラー96に伝達されることとなる。この結果、弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F5は、固形滑剤91がブラシローラー96を押圧する力F6と等しくなる。この場合において、F5およびF6をFと表すことができる。
【0088】
固形滑剤91がブラシローラー96に塗布されて、固形滑剤91の形状が変化してくことにより、第1被ガイド部94がガイド経路51Xを移動する。上述にように、ガイド経路51Xは、弾性付勢部材99の中心軸方向に平行な方向に延在するため、支持部材92は、ブラシローラー96の回転軸C1と平行な軸回りに回転することなく、移動する。これにより、固形滑剤91は、姿勢を一定に維持した状態で移動する。
【0089】
図10は、比較例に係る固形滑剤塗布装置の末期状態を示す概略斜視図である。図11は、比較例に係る末期状態において固形滑剤およびブラシローラーに作用する力を説明する図である。図10および図11を参照して、比較例に係る固形滑剤塗布装置9Xの末期状態について説明する。
【0090】
図10および図11に示すように、末期状態においても、弾性付勢部材99が固形滑剤91に接続される接続方向が、弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)と一致する。また、ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向は、弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)と一致する。
【0091】
すなわち、ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)と弾性付勢部材99と固形滑剤との接続方向に平行な直線(第2直線L2)とは一致し、第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、略0度である。
【0092】
このため、末期状態においても、弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F7が、直接ブラシローラー96に伝達されることとなる。この結果、弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F7は、固形滑剤91がブラシローラー96を押圧する力F8と等しくなる。
【0093】
末期状態においては、弾性付勢部材99が初期状態と比較して伸長した状態にある。これにより、末期状態における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F7は、初期状態における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F5よりも小さく、F−α2で表される。固形滑剤91がブラシローラー96を押圧する力F8は、上記末期状態における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F7と同じF−α2となる。
【0094】
(比較例と比較した実施の形態1の効果)
図12は、実施の形態1および比較例において、初期状態から末期状態にかけて固形滑剤がブラシローラーを押圧する押圧力の変動を示す図である。図12を参照して、初期状態から末期状態にかけて固形滑剤がブラシローラーを押圧する押圧力の変動について説明する。
【0095】
図12に示すように、初期状態においては、実施の形態1における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力(押圧力)は、ほぼ同程度である。実施の形態1においては、初期状態においては、固形滑剤91の角部近傍が、ブラシローラー96に当接し、末期状態においては、固形滑剤91の中央部が、ブラシローラー96に当接する。このように固形滑剤91の姿勢が変更しつつ、弾性付勢部材99が復帰するため、初期状態から末期状態にかけて弾性付勢部材99が伸長する量は、固形滑剤91の姿勢が一定である比較例と比較して短くなる。
【0096】
このため、実施の形態1においては、弾性付勢部材99の変動量に伴う押圧力の変化が、比較例と比較して抑制されることとなる。すなわち、上述のα1<α2となり、末期状態においては、実施の形態1における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F3(F−α1)は、比較例における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F7(F−α2)よりも大きくなる。
【0097】
図13は、実施の形態1において、初期状態から末期状態にかけてブラシローラーと固形滑剤との接触面積の変化を示す図である。図13を参照して、初期状態から末期状態にかけてブラシローラーと固形滑剤との接触面積の変化について説明する。
【0098】
実施の形態1においては、上述のように固形滑剤91の姿勢が変更されていくことにより、初期状態から末期状態にかけて、ブラシローラーと固形滑剤との接触面積が増加していく。すなわち、交差角θ1が相対的に大きい状態における接触面積が、交差角θ1が相対的に小さい状態における接触面積よりも小さくなっている。
【0099】
以上のように、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9にあっては、ブラシローラーに塗布されることで生じる固形滑剤の形状変化に伴って上記交差角θ1が減少することとなるように、ガイド機構60が固形滑剤91の移動を案内する。
【0100】
これにより、初期状態から末期状態にかけて弾性付勢部材99が伸長する量を、固形滑剤91の姿勢が一定である比較例と比較して短くすることができる。このため、末期状態において、実施の形態1における弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F3が、固形滑剤91の姿勢が一定である比較例において弾性付勢部材99が固形滑剤91を押圧する力F7よりも大きくすることができる。この結果、固形滑剤91が設置された初期状態から固形滑剤91が相当程度消費された末期状態にかけて変動するブラシローラー96に対する固形滑剤91の押圧力の変動量を抑制することができる。
【0101】
(実施の形態2)
図14は、実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置の第1状態を示す側面図である。図15は、実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置の第2状態を示す側面図である。図16は、実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置の第3状態を示す側面図である。なお、第1状態は、実施の形態1に係る初期状態に近い状態であり、第3状態は、実施の形態1に係る末期状態に近い状態であり、第2状態は、第1状態と第3状態との中間の状態である。図14から図16を参照して、実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置9Aについて説明する。
【0102】
図14から図16に示すように、実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置9Aは、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9と比較した場合に、ガイド機構60Aの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0103】
ガイド機構60Aは、ガイド部材50A、第1被ガイド部94、および第2被ガイド部95を含む。第1被ガイド部94は、第2被ガイド部95よりもブラシローラー96側に位置する。
【0104】
ガイド部材50Aは、第1経路51、第2経路52、合流部54、および第3経路53を有する。第1経路51および第2経路52は、互いに並設されている。第1経路51および第2経路52は、ブラシローラー96に向けて延在する。具体的には、第1経路51および第2経路52は、弾性付勢部材99が非圧縮状態における中心軸DR1方向に延在する。
【0105】
合流部54は、第1経路51および第2経路52が合流する部分である。合流部54は、第1経路51および第2経路52と、第3経路53とを接続する。合流部54は、第1経路51側および第2経路52側から第3経路53側に向うにつれて狭くなる。
【0106】
第3経路53は、合流部54から第1経路51および第2経路52の延在方向に沿って延在する。第3経路53は、第1経路51および第2経路52よりもブラシローラー96側に位置する。
【0107】
図14に示すように、第1状態においては、第1被ガイド部94は、第1経路51内に位置し、第2被ガイド部95は、第2経路52に位置する。弾性付勢部材99は、中心軸が湾曲するように圧縮されている。
【0108】
これにより、弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向DR1方向に対して傾斜する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤91との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向に対して傾斜する。
【0109】
一方、ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、図14中に示すように、上記DR1方向と平行な方向となる。
【0110】
第1状態における交差角θ1は、固形滑剤91が相当程度消費された第3状態と比較して、相対的に大きな状態となっている。
【0111】
第1経路51および第2経路52は、交差角θ1が相対的に大きい状態となるように第1被ガイド部94および第2被ガイド部95をそれぞれ案内する。第1被ガイド部94は、第2被ガイド部95よりも先に合流部54内に到達する。
【0112】
図15に示すように、第2状態においては、第1被ガイド部94は、合流部54に位置し、第2被ガイド部95は、第2経路52内に位置する。この状態においては、第2被ガイド部95の移動方向は第2経路52によって決定される。一方、第1被ガイド部94は、合流部54の傾斜壁に誘導されつつ、弾性付勢部材99の復帰状態に応じて合流部54内を移動する。
【0113】
具体的には、第2被ガイド部95は、第2経路52によって移動を案内されつつ、第1被ガイド部94が、第2被ガイド部95を中心に、ブラシローラー96の回転軸C1と平行な軸回りに回転する。
【0114】
すなわち、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95を結ぶ仮想直線VLが、回転体に塗布されることで生じる固形滑剤91の形状変化に伴って回転軸C1と平行な軸回りに回転するように、第1被ガイド部94および第2被ガイド部95がガイド経路50aに案内される。これに伴って、上記の交差角θ1が減少していくこととなる。また、固形滑剤91の姿勢も変更されていく。
【0115】
図16に示すように、第3状態においては、第1被ガイド部94が第3経路53内に位置し、第2被ガイド部95は合流部54内に位置する。第1被ガイド部94および第2被ガイド部95は、非圧縮状態にある弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)に並んでいる。
【0116】
この状態においては、弾性付勢部材99の中心軸が直線状に延在するように、弾性付勢部材99が圧縮されている。弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向DR1と一致する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向と一致する。
【0117】
ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、上記DR1方向と平行な方向となる。これにより、第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、略0度となり、第1状態と比較して、相対的に小さい状態となっている。
【0118】
以上のように構成されることにより、実施の形態2に係る固形滑剤塗布装置9Aは、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9とほぼ同様の効果が得られる。
【0119】
(実施の形態3)
図17は、実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置の第1状態を示す側面図である。図18は、実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置の第2状態を示す側面図である。図19は実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置の第3状態を示す側面図である。なお、第1状態は、実施の形態1に係る初期状態に近い状態であり、第3状態は、実施の形態1に係る末期状態に近い状態であり、第2状態は、第1状態と第3状態との中間の状態である。図17から図19を参照して、実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置9Bについて説明する。
【0120】
図17から図19に示すように、実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置9Bは、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9と比較した場合に、ガイド機構60Bの構成が相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0121】
ガイド機構60Bは、ガイド部材50B、第1被ガイド部94、および第2被ガイド部95に加えて、突き当り部97を含む。第1被ガイド部94は、第2被ガイド部95よりもブラシローラー96側に位置する。
【0122】
ガイド部材50Bは、ガイド経路50aを有する。ガイド経路50aは、第2被ガイド部95をガイド経路50aの外部に移動させるための開口部55を途中位置に有する。
【0123】
突き当り部97は、後述するように、ブラシローラー96の回転軸C1と平行な軸回りのモーメントを発生するように支持部材92に突き当たることにより、第2被ガイド部95を上記開口部55の外部に移動させて交差角が小さくなるように支持部材92を回転させる。
【0124】
図17に示すように、第1状態においては、第1被ガイド部94は、開口部55よりもブラシローラー96側に位置するガイド経路50a内に位置する。第2被ガイド部95は、開口部55よりも弾性付勢部材99側に位置する。弾性付勢部材99は、中心軸が湾曲するように圧縮されている。
【0125】
これにより、弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向DR1方向に対して傾斜する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤91との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向に対して傾斜する。
【0126】
ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、図17中に示すように、上記DR1方向と平行な方向となる。
【0127】
第1状態における第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、固形滑剤91が相当程度消費された第3状態と比較して、相対的に大きな状態となっている。
【0128】
ガイド経路50aは、第2被ガイド部95が開口部55に到達するまでは、交差角θ1が相対的に大きい状態となるように第1被ガイド部94および第2被ガイド部95を案内する。
【0129】
図18に示すように、第2被ガイド部95が開口部55に到達すると、上記突き当り部97に支持部材92が当接する。この状態から弾性付勢部材99の復帰状態に応じて第1被ガイド部94がガイド経路50aに案内されていくことにより、突き当り部97によって支持部材92が押圧される。この際、ブラシローラー96の回転軸C1に平行な軸回りのモーメントM1が支持部材92に作用する。これにより、支持部材92が上記回転軸C11に平行な軸回りに回転する。この結果、第2被ガイド部95が開口部55の外部に移動して、上記交差角θ1が小さくなる。
【0130】
図19に示すように、第3状態においては、第1被ガイド部94は、ガイド経路50a内に位置し、第2被ガイド部95は、ガイド部材50Bの外部に位置する。
【0131】
この状態においては、弾性付勢部材99の中心軸が直線状に延在するように、弾性付勢部材99が圧縮されている。弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向DR1と一致する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向と一致する。
【0132】
ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、上記DR1方向と平行な方向となる。これにより、第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、略0度となり、第1状態と比較して、相対的に小さい状態となっている。
【0133】
以上のように構成されることにより、実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置9Bは、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9とほぼ同様の効果が得られる。
【0134】
(実施の形態4)
図20は、実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置の第1状態を示す側面図である。図21は、実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置の第2状態を示す側面図である。図22は、実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置の第3状態を示す側面図である。図20から図22は、実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置9Cについて説明する。
【0135】
図20から図22に示すように、実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置9Cは、実施の形態3に係る固形滑剤塗布装置9と比較した場合に、ガイド機構60Cが相違する。その他の構成については、ほぼ同様である。
【0136】
ガイド機構60Cは、第1規制部61と、第2規制部62と、弾性部材63とを含む。第1規制部61は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)に対して傾斜する平面を有するブロック形状を有する。第1規制部61は、当該平面によって交差角θ1が大きい状態となるように、固形滑剤91の姿勢を規制する。
【0137】
第2規制部62は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向(DR1方向)に対して平行な平面を有するブロック形状を有する。第2規制部62は、当該平面によって交差角θ1が小さい状態となるように、固形滑剤91の姿勢を規制する。
【0138】
弾性部材63は、ブラシローラー96の回転軸C1方向から見た場合に、第1規制部61と第2規制部62との間を通るように設けられている。弾性部材63の一端側は、支持部材92の収容部93の外周面に設けられた突出部94Cに固定されている。弾性部材63の他端側は、固定部64に固定されている。弾性部材63は、固定部64に向けて付勢されている。
【0139】
弾性部材63は、ブラシローラー96に塗布されることで生じる固形滑剤91の形状変化に伴って第1規制部61による規制が解除された場合に、交差角θ1が小さくなるように固形滑剤91を移動させる。
【0140】
図20に示すように、第1状態においては、弾性付勢部材99は、中心軸が湾曲するように圧縮されており、支持部材92の収容部93が第1規制部61に当接する。
【0141】
弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向DR1方向に対して傾斜する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤91との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向に対して傾斜する。
【0142】
ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、図20中に示すように、上記DR1方向と平行な方向となる。
【0143】
第1状態における第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、固形滑剤91が相当程度消費された第3状態と比較して、相対的に大きな状態となっている。
【0144】
図21に示すように、ブラシローラー96に塗布されることで生じる固形滑剤91の形状変化に伴って弾性付勢部材99が復帰していき、固形滑剤91が第1規制部61から離間した場合には、第1規制部61による規制が解除される。これにより、固形滑剤91は、弾性部材63によって引っ張られ、固定部64側に移動する。この結果、固形滑剤91は、交差角θ1が小さくなる。
【0145】
図22に示すように、第3状態においては、弾性付勢部材99の中心軸が直線状に延在するように、弾性付勢部材99が圧縮されており、支持部材92の収容部93が第2規制部62に当接している。
【0146】
これにより、弾性付勢部材99と固形滑剤91とを接続する接続方向は、非圧縮状態における弾性付勢部材99の中心軸方向DR1と一致する。すなわち、弾性付勢部材99と固形滑剤との接続方向に平行な直線(第2直線L2)は、上記DR1方向と一致する。
【0147】
ブラシローラー96に対する固形滑剤91の当接方向に平行な直線(第1直線L1)は、上記DR1方向と平行な方向となる。これにより、第1直線L1と第2直線L2との交差角θ1は、略0度となり、第1状態と比較して、相対的に小さい状態となっている。
【0148】
以上のように構成されることにより、実施の形態4に係る固形滑剤塗布装置9Cは、実施の形態1に係る固形滑剤塗布装置9とほぼ同様の効果が得られる。
【0149】
以上、今回発明された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0150】
1 感光体、2 帯電装置、3 露光装置、4 現像装置、5 中間転写装置、6 中間転写体、7 滑剤塗布調整ユニット、8 クリーニング装置、9,9A,9B,9C,9X 固形滑剤塗布装置、10,10C,10K,10M,10Y 画像形成ユニット、14,15,16 中間転写体駆動ローラー、20 定着装置、22 加圧ローラー、24 加熱ローラー、30 送出ローラー、32,34 搬送経路、42 現像スリーブ、49 制御部、50,50A,50B,50X ガイド部材、50a,51X ガイド経路、51 第1経路、52 第2経路、53 第3経路、54 合流部、55 開口部、60,60A,60B,60C,60X ガイド機構、61 第1規制部、62 第2規制部、63 弾性部材、64 固定部、70 回収ブラシ、82 クリーニングブレード、84 搬送スクリュー、90 塗布部、91 固形滑剤、92 支持部材、93 収容部、94,94X 第1被ガイド部、94C 突出部、95 第2被ガイド部、96 ブラシローラー、97 突き当り部、98 固定化ブレード、99 弾性付勢部材、100 画像形成装置、110 プリントエンジン、120 原稿読取部、122 イメージスキャナー、124 原稿給紙台、126 原稿自動送り装置、128 原稿排紙台、130 給紙部、961 ブラシ部、962 軸芯部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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