特許第6870215号(P6870215)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6870215
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】光源装置及びプロジェクター
(51)【国際特許分類】
   F21S 2/00 20160101AFI20210426BHJP
   G03B 21/14 20060101ALI20210426BHJP
   F21V 5/02 20060101ALI20210426BHJP
   F21V 9/35 20180101ALI20210426BHJP
【FI】
   F21S2/00 330
   G03B21/14 A
   F21V5/02
   F21V9/35
【請求項の数】8
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-105936(P2016-105936)
(22)【出願日】2016年5月27日
(65)【公開番号】特開2017-212157(P2017-212157A)
(43)【公開日】2017年11月30日
【審査請求日】2019年4月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116665
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 和昭
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(72)【発明者】
【氏名】江川 明
【審査官】 當間 庸裕
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−254889(JP,A)
【文献】 特開2013−143480(JP,A)
【文献】 特開2015−099388(JP,A)
【文献】 特開2011−109010(JP,A)
【文献】 特開2015−138168(JP,A)
【文献】 特表2012−512508(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00
F21V 5/02
F21V 9/35
G03B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の面を備える基板と、
前記第1の面の上に設けられ、前記基板とは反対側に第2の面を備える複数のサブマウントと、
前記第2の面に設けられ、前記第2の面に対して略平行に光を射出する複数の発光素子と、
前記複数の発光素子を囲むように記第1の面側に接合される接合フレームと、
記第1の面と対向するように設けられるとともに、前記接合フレームに固定される透光性部材と、
前記複数の発光素子の光の光路上に設けられたプリズムと、を具備し
前記プリズムは、前記透光性部材とは別体であり、
前記プリズムは、前記光に対して直交するとともに前記第1面に沿う方向に延在する形状を有し、前記光が入射する光入射面と、前記光入射面を透過した光の向きを前記透光性部材側に変える反射面と、を有するプリズム部を備え
前記プリズムは、前記プリズム部の前記光に対して直交するとともに前記第1の面に沿う方向両側の少なくとも一箇所に、前記第1の面の上に固定する第3の面を有する固定部を備え
前記複数の発光素子は、前記光に対して直交するとともに前記第1の面に沿う方向に沿って配置される第1の発光素子列と、前記光に対して直交するとともに前記第1の面に沿う方向に沿って配置される第2の発光素子列とを備え、
前記第1の発光素子列と前記第2の発光素子列とは、前記光および前記第1の面に沿う方向に互いに離間して配置され、
前記第1の面は、前記第1の発光素子列および前記第2の発光素子列に対向する第1領域と、前記第1の発光素子列と前記第2の発光素子列との間に位置し、前記プリズム部に対向する第2領域と、前記固定部に対向する第3領域と、を有する、光源装置。
【請求項2】
前記基板は、前記第1の面において、前記光に対して直交する方向に設けられる溝を有し、
前記プリズムの前記光入射面または前記反射面は、少なくとも一部が前記溝に設けられる、
請求項1記載の光源装置。
【請求項3】
前記プリズムは、第1のプリズムと第2のプリズムとを備え
前記第1のプリズム及び前記第2のプリズムが接続部を介して互いに接続され
前記接続部は、前記第3領域に対向して配置される、
請求項1または2記載の光源装置。
【請求項4】
前記1の面の前記第3領域前記プリズムの前記接続部との間に、空隙部が設けられる、
請求項3に記載の光源装置。
【請求項5】
前記空隙部に対向する前記1の面には、前記発光素子に電力を供給する配線が形成される、
請求項4に記載の光源装置。
【請求項6】
前記基板と、前記接合フレームと、前記透光性部材とによって囲まれた収納空間を有し、
前記収納空間は、減圧状態である、または不活性ガス若しくは乾燥空気によって満たされている、
請求項1から5のいずれか一項に記載の光源装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、
前記光変調装置によって変調された光を投写する投写光学系と、を備えたプロジェクター。
【請求項8】
前記光源装置は、前記光源装置から射出された光を蛍光光に変換する波長変換素子をさらに備える、請求項7に記載のプロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置及びプロジェクターに関するものである。
【背景技術】
【0002】
光源装置に用いられる発光ダイオードや半導体レーザーなどの発光素子は、有機物や水分が付着すると発光時に破損することがある。このことから、光源装置には、発光素子と外気とを遮断する構造が備えられている。従来、このような構造としては、基板とガラス製の蓋とを接合して、発光素子と外気とを遮断する気密封止構造が知られている(例えば、特許文献1)。
【0003】
また、発光素子から基板面と平行な方向にレーザー光が射出される場合に、既存の構造では、発光素子としてのレーザー素子から基板面に対して平行に射出された光を、プリズムを用いて基板と垂直な方向に反射させている(例えば、特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−45843号公報
【特許文献2】米国特許出願公開第2003/0043582号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
先行技術文献2に記載されているように、プリズムと板状の透光性部材とが一体化されている場合には、当該一体化された透光性部材を、発光素子または発光素子から射出される光に対して位置決めするとともに、当該一体化された透光性部材をベース基板に対して接合する必要がある。
しかしながら、発光素子に対する当該一体化された透光性部材(プリズム)の位置決めと、当該一体化された透光性部材のベース基板に対する固定とを同時に行うことは、技術的に難しい。例えば、当該一体化された透光性部材をベース基板に対して固定する際に、発光素子の光射出面と当該一体化された透光性部材(プリズム)の光入射面との位置関係、すなわち光学的な位置関係が、所望の位置関係からずれてしまう虞があった。
【0006】
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、発光素子に対するプリズムの位置決め精度を向上できるとともに、透光性部材の固定精度を向上することができる、光源装置及びプロジェクターを提供することを目的の一つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における光源装置は、第1の面を有する基板と、前記第1の面の上に設けられ、前記基板とは反対側に第2の面を有するサブマウントと、前記第2の面に設けられ、前記第2の面に対して略平行に光を射出する発光素子と、前記発光素子を囲むように前記基板の前記第1の面側に接合される接合フレームと、前記基板の前記第1の面と対向するように設けられるとともに、前記接合フレームに固定される透光性部材と、前記発光素子の光の光路上に設けられたプリズムと、を備え、前記プリズムは、前記透光性部材とは別体であり、前記光に対して直交する方向に延在する形状を有し、前記光が入射する光入射面と、前記光入射面を透過した光の向きを前記透光性部材側に変える反射面と、を有するプリズム部と、前記光に対して直交する方向の少なくとも一箇所に、前記第1の面の上に固定する第3の面を有する固定部と、を有する構成としてもよい。
【0008】
本発明によれば、プリズムと透光性部材とが別体であるため、発光素子に対するプリズムの位置決めと、透光性部材の接合フレームに対する固定と、を別々に行うことができる。このため、例えば、プリズムと一体化された透光性部材を接合フレームに固定する際に、発光素子とプリズムとの位置関係が、所望の位置関係からずれてしまうことを抑制できる。よって、発光素子に対する位置決め精度の向上と、透光性部材の接合フレームに対する固定精度の向上を図ることができる。
【0009】
本発明の一態様における光源装置において、前記基板は、前記第1の面において、前記光に対して直交する方向に設けられる溝を有し、前記プリズムの前記光入射面または反射面は、少なくとも一部が前記溝に設けられる構成としてもよい。
【0010】
本発明によれば、プリズムに対して発光素子が嵩上げされた状態になる。これにより、発光素子からの光のうち、反射面で反射した後、光入射面の裏面で反射する成分の割合を低減することができる。この結果、発光素子の光の利用効率を向上させることができる。
また、本発明によれば、基板に発光素子から射出される光に対して直交する方向に設けられる溝を有するため、光源装置の厚さ方向の寸法(発光素子から射出される光および基板の溝に直交する方向の寸法)を大きくすることなく、プリズムを大きく形成することができ、プリズムの位置決め精度をさらに向上させることができる。また、プリズムを大きく形成することにより、プリズムの製造効率または製造精度を向上させることができる。
【0011】
本発明の一態様における光源装置において、前記プリズムは、第1のプリズムと第2のプリズムとを有し、前記第1のプリズム及び前記第2のプリズムが接続部を介して互いに接続されている構成としてもよい。
【0012】
本発明によれば、第1のプリズムと第2のプリズムとが接続部を介して互いに接続されて一体化されているため、透光性部材の接合フレームに対する固定精度の向上を図りつつ、発光素子に対するプリズムの位置決め工程の効率化を図ることができる。また、プリズムの製造効率を向上させることができる。
【0013】
本発明の一態様における光源装置において、前記プリズムは、前記基板の第1の面と前記接続部との間に、空隙部を有する構成としてもよい。
【0014】
本発明によれば、空隙部に対向する基板の第1の面上に発光素子に電力を供給するための配線を設けることができる。
【0015】
本発明の一態様における光源装置において、前記空隙部に対向する前記基板の第1の面には、前記発光素子に電力を供給する配線部が形成される構成としてもよい。
【0016】
本発明によれば、空隙部に対向する基板の第1の面上に発光素子に電力を供給する配線を設けることができる。これにより、プリズムにおいて、第1のプリズムと第2のプリズムとを接続する接続部を設けたとしても、当該接続部を迂回して配線を設ける必要がなくなるため、基板の小型化を実現することができ、ひいては光源装置が小型化できる。
【0017】
本発明の一態様における光源装置において、前記基板と、前記接合フレームと、前記透光性部材とによって囲まれた収納空間を有し、前記収納空間は、減圧状態である、または不活性ガス若しくは乾燥空気によって満たされている構成としてもよい。
【0018】
本発明によれば、収納空間が上記以外の状態である光源装置と比べて、発光素子の表面に対する有機物や水分の付着が低減され、発光素子の破損が低減する。
さらに、本発明によれば、プリズムと透光性部材とが別体であるため、発光素子に対するプリズムの位置決めと、透光性部材を接合フレームに対して固定することによる収納空間の気密封止とを別々に行うことができ、発光素子に対するプリズムの位置決め精度の向上と、収納空間の気密封止精度の向上とを両立することができる。
【0019】
本発明の一態様におけるプロジェクターは、上記の光源装置と、前記光源装置から射出された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投写する投写光学系と、を備えた構成としてもよい。
【0020】
本発明によれば、信頼性および製造効率が向上されるとともに小型化が実現された光源装置を備えているため、信頼性および製造効率が向上されるとともに、小型化が実現されたプロジェクターを提供することができる。
【0021】
本発明の一態様におけるプロジェクターにおいて、前記光源装置は、前記光源装置から射出された光を蛍光光に変換する波長変換素子をさらに備える構成としてもよい。
【0022】
本発明によれば、光源装置から射出された光を蛍光光に変換でき、所望の色の画像を表示することができるプロジェクターを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】第1実施形態の光源装置の全体を示す斜視図。
図2】第1実施形態の光源装置におけるプリズムを示す斜視図。
図3図1のA−A線に沿う断面図。
図4図1のB−B線に沿う断面図。
図5】第2実施形態の光源装置におけるベース基板上の構成を示す斜視図。
図6】第2実施形態の光源装置におけるプリズムの構成を示す斜視図。
図7図5のC−C線に沿う断面図。
図8図5のD−D線に沿う断面図。
図9】第3実施形態の光源装置におけるベース基板上の構成を示す斜視図。
図10】第3実施形態の光源装置におけるプリズム部材を示す斜視図。
図11図9のF−F線に沿う断面図。
図12図9のE−E線に沿う断面図。
図13】実施形態に係るプロジェクター光学系を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照して説明する。なお、以下の説明に用いる各図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
なお、本発明は、以下に示す各実施形態に限定されない。
【0025】
[第1実施形態の光源装置]
まず、第1実施形態に係る光源装置について説明する。
図1は、第1実施形態の光源装置1の全体を示す斜視図である。
図2は、第1実施形態の光源装置1におけるプリズム25を示す斜視図である。
図3は、図1のA−A線に沿う断面図である。
図4は、図1のB−B線に沿う断面図である。
【0026】
図1に示したXYZ直交座標系に基づいて部材の位置関係を説明する。
図1に示すXYZ直交座標系において、ベース基板(基板)11の厚み方向をZ方向、ベース基板11の面方向において互いに直交する2方向をX方向及びY方向とする。複数の発光素子21は、アレイ状に配置されており、X方向、Y方向がそれぞれ発光素子21の配列方向である。
【0027】
図1及び図3に示すように、本実施形態に係る光源装置1は、ベース基板11と、複数の発光素子21と、複数のサブマウント22と、複数のプリズム25と、接合フレーム31と、複数の電極33と、透光性部材43と、を備える。
【0028】
ベース基板11は、第1の面11aと、その反対側に、例えば放熱器が取り付けられる第2の面11bと、を有する。
ベース基板11は、平面視において、例えば略正方形または略長方形などの四角形状である。発光素子21を搭載する第1の面11aは、例えば平坦面である。
ベース基板11の形成材料として、放熱性が高い材料、例えば金属材料が用いられる。このような金属材料として、銅またはアルミニウムが好ましく、銅がより好ましく用いられる。金属材料からなるベース基板11を用いることによって、従来のセラミックスを形成材料とする基板と比べて放熱性の高い基板となっている。
【0029】
発光素子21は、不図示の接合材によってベース基板11の第1の面11a側に、後述のサブマウント22を介して設けられている。本実施形態では、ベース基板11のX方向及びY方向にそれぞれ5つずつ、合計25個の発光素子21が配列されている。発光素子21は、ベース基板11の第1の面11aに沿って光を射出する。接合材として、例えば金−スズなどのはんだ材料が用いられる。
発光素子21としては、例えば発光ダイオードまたは半導体レーザーなどが用いられる。発光素子21は、用途に応じて任意の波長のものを選択することができる。例えば、波長430nm〜490nmの青色光の発光素子としては、窒化物系半導体(InAlGa1−X−YN、0≦X≦1、0≦Y≦1、X+Y≦1)を含むことができる。また、これに加えて、III族元素としてホウ素原子が一部に置換されたものや、V族元素として窒素原子の一部をリン原子、ヒ素原子で置換されたものを含むこともできる。
【0030】
サブマウント22は、図3に示すように、ベース基板11の第1の面11a上に設けられている。サブマウント22の上面22aに発光素子21が配置されている。本実施形態では、発光素子21と同じ数のサブマウント22がベース基板11上に設けられている。サブマウント22上に設けられた発光素子21からは、サブマウント22の上面22aと平行な方向にレーザー光が射出される。
サブマウント22の形成材料としては、窒化アルミやアルミナ等のセラミックスが用いられる。サブマウント22は、例えば、緩衝材としても用いられる。
【0031】
プリズム25は、ベース基板11の第1の面11a側に設けられている。本実施形態では、ベース基板11上において、ベース基板11の短手方向(Y方向)に配列された5つの発光素子21(以下、発光素子列21Aということもある。)に対して1つのプリズム25が設けられている。各発光素子列21Aは、ベース基板11の長手方向(X方向)に互いに等しい間隔をおいて設けられている。プリズム25は、発光素子列21Aをなす5つの発光素子21から射出される光の光路上に設けられ、各発光素子21からの射出光に対して直交する方向に延在する。
【0032】
本実施形態では、ベース基板11上に5列の発光素子列21Aが存在するため、合計5つのプリズム25が設けられているが、これに限らない。プリズム25の数は、ベース基板11上の発光素子列21Aの数によって設定する。また、発光素子列21Aを構成する発光素子21の数も5つに限られず、適宜変更が可能である。
【0033】
接合フレーム31は、接合材によって複数の発光素子21を囲むようにベース基板11の第1の面11a側に設けられている。接合フレーム31は、ベース基板11の第1の面11a上に接合されている。
接合材は、ベース基板11と接合フレーム31とを接合することができれば特に限定されないが、金属ろうが好ましく、銀ろうがより好ましく用いられる。
接合フレーム31の形成材料としては、ベース基板11と比べて熱伝導率が低い材料が用いられている。このような材料としては、例えば、コバールが用いられる。接合フレーム31の表面にはめっき層が形成されており、例えばニッケル−金からなるめっき層が形成されている。
【0034】
また、接合フレーム31には複数の貫通孔71が設けられている。各貫通孔71には、発光素子21へ電力を供給するための電極33が設けられている。電極33には、後述する収納空間S内において、発光素子21と電気的に接続するためのボンディングワイヤーが設けられている(図示略)。接合フレーム31と電極33との間は不図示の封止材によって封止されている。封止材として、例えば低融点ガラスなどが好ましく用いられる。
電極33の形成材料としては、例えばコバールが用いられる。また、電極33の表面にはめっき層が形成されており、例えばニッケル−金からなるめっき層が形成されている。
収納空間S内において、電極33の端部にはボンディングワイヤーが設けられており、電極33は発光素子21と電気的に接続している(図示略)。ボンディングワイヤーの形成材料としては、金が好ましく用いられる。電極33の他方の端部は、外部電気回路と接続している(図示略)。
【0035】
透光性部材43は、ベース基板11側に、第1の面11aと対向するように設けられている。すなわち、接合フレーム31のベース基板11と接合される側とは反対側に、透光性部材43は固定されている。透光性部材43は、図示しない接着材によって接合フレーム31に接合されている。接着材として、例えば低融点ガラスなどが好ましく用いられる。
なお、透光性部材43と接合フレーム31との間に別の部材(中間部材)が介在していてもよい。中間部材を用いる場合は、透光性部材43と中間部材とが例えば、低融点ガラスにより接合され、接合フレーム31と中間部材とが例えば、低融点ガラスにより接合される。
透光性部材43は、発光素子21から射出された光を透過することができる限り、特に限定されない。透光性部材43の形成材料としては、ホウケイ酸ガラス、石英ガラス、合成石英ガラスなどのガラス、水晶、またはサファイアなどが挙げられる。
透光性部材43は、ベース基板11とは反対側に、例えばレンズ機能を有する光学素子が一体成形されていてもよい(図示略)。このような光学素子としては、例えば集光レンズが挙げられる。上記構成によれば、透光性部材43の光射出側に設けられる光学素子と発光素子21との間隔を小さくすることができる。そのため、発光素子21から射出された光、つまり透光性部材43を透過した光を効率的に利用することができる。
【0036】
光源装置1は、ベース基板11と、接合フレーム31と、透光性部材43と、によって囲まれた収納空間Sを有する。すなわち、複数の発光素子21は収納空間S内に設けられている。
本実施形態において収納空間Sは、発光素子21の表面に対する有機物や水分の付着を低減するために、密閉空間である。このとき、収納空間Sは、減圧状態であることが好ましい。また、収納空間Sが減圧状態でない場合には、窒素ガスなどの不活性ガスまたは乾燥空気で満たされていることが好ましい。不活性ガスは、工業用の高純度のものを使用するとよい。なお、本明細書において、減圧状態とは、通常の大気圧より低い圧力の気体で満たされた空間の状態をいう。この定義において、その気体は不活性ガスまたは乾燥空気であってもよい。これにより、収納空間Sが上記以外の状態である光源装置と比べて、発光素子21の表面に対する有機物や水分の付着が低減され、発光素子21の破損が低減する。
【0037】
以下、図2図3及び図4を基に、各部の構成について詳細に説明する。
【0038】
プリズム25は、透光性部材43とは別体であり、発光素子21から射出される光に対して直交する方向(Y方向)に延在する形状を有する(図1図3参照)。プリズム25は、図2に示すように、長手方向中央領域に位置するプリズム部26と、長手方向両端側であってプリズム部26の両側に位置する固定部27と、を有している。
【0039】
プリズム部26は、図2及び図3に示すように、延在方向に交差する断面形状、すなわち、XZ面に沿う断面形状が、略直角三角形状を呈する部分であって、発光素子21から射出された光が入射する光入射面28と、光入射面28を透過した光の向きを透光性部材43側に変える反射面29と、反射面29において反射した光を射出する光射出面30と、を有している。なお、光入射面28と光射出面30とは略直交している。
なお、プリズム部26の断面形状は直角三角形状に限られず、適宜変更が可能である。
【0040】
固定部27は、図2及び図4に示すように、プリズム25のうち、上記XZ面に沿う断面形状が略正方形状をなす部分である。各固定部27は、プリズム25の長手方向両側における光射出面30とは反対側に位置する固定面(第3の面)32をそれぞれ有し、光射出面30及び固定面32が互いに略平行している。本実施形態のプリズム25は、一対の固定部27の各固定面32,32を介して、ベース基板11の第1の面11a上に固定されている。
【0041】
本実施形態においては、発光素子21からの射出光に対して直交する方向の両端に固定部27(固定面32)を設けた構成となっているが、これに限らない。例えば、発光素子21からの射出光に対して直交する方向の少なくとも一箇所に、固定面32を有する固定部27が設けられた構成としてもよい。
【0042】
なお、固定部27の断面形状は、ベース基板11の第1の面11aに当接する固定面32を有していれば特に制限はなく、正方形状に限られず、矩形状など適宜変更が可能である。
【0043】
本実施形態の光源装置1では、上述したように、各プリズム25が透光性部材43とは別体とされているため、発光素子21に対するプリズム25の位置決めと、透光性部材43による収納空間Sの気密封止と、を別々に行うことができる。このため、例えば、透光性部材43を固定するための材料が硬化する際に、発光素子21とプリズム25との位置関係が、所望の位置関係からずれてしまうことを抑制することができる。
本実施形態では、ベース基板11上でY方向に列をなす5つの発光素子21(発光素子列21A)に対して、それぞれ1つずつプリズム25が設けられている。そのため、プリズムが透光性部材と一体とされた従来の構成よりも、発光素子21(発光素子列21A)に対するプリズム25の位置決めが容易になり、アライメント精度を高めることができる。
また、透光性部材43を接合フレーム31に固定する際は、プリズム25と発光素子21との位置関係に関わらず、透光性部材43を接合フレーム31に固定することができるので、透光性部材43の接合フレーム31に対する固定精度の向上を図ることができるとともに、透光性部材43による収納空間Sの気密封止精度の向上とを両立させることができる。
さらに、本実施形態においては、プリズム25の長手方向両端側に一対の固定部27,27が設けられている。固定面32は平面であり、プリズム25の固定作業が容易になるとともに、ベース基板11の第1の面11aに安定して固定される。よって、信頼性の高い光源装置1を得ることができる。
【0044】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態の光源装置について説明する。
以下に示す本実施形態の光源装置の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、ベース基板及びプリズムの構成において異なる。よって、以下の説明では、上記第1実施形態と異なる点について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1図4と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
【0045】
図5は、第2実施形態の光源装置12におけるベース基板44上の構成を示す斜視図である。
図6は、第2実施形態の光源装置12におけるプリズム45の構成を示す斜視図である。
図7は、図5のC−C線に沿う断面図である。
図8は、図5のD−D線に沿う断面図である。
【0046】
図5に示すように、本実施形態の光源装置12は、上述した複数の発光素子21(複数の発光素子列21A)、複数の溝49が形成されたベース基板44と、複数のプリズム45と、を備えている。なお、図5において、複数のサブマウント、接合フレーム、複数の電極及び透光性部材については記載を省略している。
【0047】
プリズム45は、透光性部材とは別体であり、図5図6図7に示すように、発光素子21から射出される光に対して直交する方向に延在する形状である。図6に示すように、プリズム45は、長手方向中央領域に位置するプリズム部46と、長手方向両端側であってプリズム部46の両側に位置する固定部47と、を有している。
【0048】
プリズム部46は、図6及び図7に示すように、延在方向に交差する断面形状が略直角三角形状を呈する部分であって、発光素子21からの光を入射させる光入射面28と、光入射面28から入射した光を透光性部材側へと反射する反射面29と、反射面29において反射された光を射出する光射出面30と、を有する。なお、光入射面28と光射出面30とは略直交している。
【0049】
固定部47は、プリズム45のうち、図6及び図8に示すように、上記断面形状が略台形状をなす部分である。固定部47は、プリズム25の長手方向両側における光射出面30とは反対側に位置する固定面(第3の面)48を有し、光射出面30及び固定面48が互いに平行している。プリズム部46の頂部46aは、光射出面30とは反対側において両側の固定面48,48よりも突出している。
【0050】
ベース基板44は、図5図8に示すように、第1の面44aに開口する5つの溝49を有している。溝49は、発光素子21から射出される光の射出方向(X方向)に交差するY方向に延在し、当該Y方向に交差する断面形状、すなわち、XZ面に沿う断面形状が、略矩形状をなす。溝49の断面形状は、矩形状に限られず、例えば、プリズム45におけるプリズム部46の横断面形状に倣って形成してもよい。溝49の延在方向長さは、プリズム部46の長手方向長さと略一致している。
【0051】
本実施形態のプリズム45は、長手方向両端側の各固定部47が、プリズム部46の頂部46aを切り落としたような形状とされており、これら各固定部47の固定面48,48を介してベース基板44の第1の面44a上に固定されている。このとき、プリズム部46の一部、少なくともプリズム部46の頂部46aが溝49内に挿入された状態でベース基板44上にプリズム45が固定されている。図8に示すように、溝49の底面49bを基準面Nとすると、プリズム部46の頂部46aと基準面Nとの距離L1は、ベース基板44の第1の面44aと基準面Nとの距離L2に比べて短い(L1<L2)。
【0052】
発光素子21がレーザー素子の場合、射出されるレーザー光は発散光であるため、ベース基板の法線方向におけるレーザー光の発散角によっては、レーザー光のうち一部の成分はプリズムに入射できないことがある。また、レーザー光のうち、ベース基板側に向かう光成分は、プリズムの反射面で反射した後にプリズムの光入射面の裏面側で反射されて、所望とする射出方向とは異なる方向に射出されてしまうことがある。このような場合、後段の光学系で利用することができず、光の利用効率が低下してしまう。
【0053】
これに対し、本実施形態の構成によれば、複数のプリズム45における各プリズム部46の頂部46aが、ベース基板44に形成された溝49内にそれぞれ入り込んだ状態となっている。具体的には、プリズム部46のうち光入射面28及び反射面29の少なくとも一部を含む頂部46a側が溝49内に挿入されている。
【0054】
これにより、プリズム45に対して発光素子21が嵩上げされた状態になり、プリズム45に対して発光素子21の発光点を高くしたのと同じ状態となる。その結果、発光素子21から射出された光のうち多くの光成分をプリズム45に入射させることができる。また、発光素子21から射出された光のうち、反射面29で反射した後、光入射面28の裏面で反射する成分の割合が低減する。したがって、発光素子21から射出された光の利用効率を高めることができる。
【0055】
また、本実施形態では、プリズム45の頂部46a側が溝49内に挿入される構成となっているため、プリズム部46を大型化することができる。言い換えれば、発光素子21からの射出光の全てを入射させるためにプリズム45を大型化した場合でも、頂部46aを溝49内に挿入させる構成とすることで、発光素子21の発光点に対してプリズム45を適切な位置に配置することができる。
また、ベース基板44上に溝49が形成してあるので、プリズム45の位置決め精度をより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、溝49を有するため、光源装置12の厚さ方向の寸法(発光素子21から射出される光および溝49に直交する方向の寸法)を大きくすることなく、プリズム45のプリズム部46を大きく形成することができ、プリズム45の位置決め精度をさらに向上させることができる。また、プリズム部46を大きく形成することにより、プリズム45の製造効率または製造精度を向上させることができる。
【0056】
なお、プリズム部46の頂部46aが溝49の底面49bから離れているが、プリズム部46の頂部46aが溝49の底面49bに当接した状態であってもよい。
【0057】
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態の光源装置について説明する。
以下に示す本実施形態の光源装置の基本構成は、上記第1実施形態と略同様であるが、複数のプリズムが互いに一体化されている点において異なる。よって、以下の説明では、上記第1実施形態と異なる点について詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1図4と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
【0058】
図9は、第3実施形態の光源装置13におけるベース基板11上の構成を示す斜視図である。
図10は、第3実施形態の光源装置13におけるプリズム部材52を示す斜視図である。
図11は、図9のF−F線に沿う断面図である。
図12は、図9のE−E線に沿う断面図である。
【0059】
本実施形態の光源装置13は、図9及び図10に示すように、複数のプリズム55と、複数のプリズム55の配列方向に延在する接続部56A,56Bと、を有するプリズム部材52を備えている。プリズム部材(プリズム)52は、一例として、5つのプリズム55を有し、延在方向に交差する方向において、隣り合う一方のプリズム(第1のプリズム)55と他方のプリズム(第2のプリズム)55と、が互いに接続部56A,56Bを介して接続されて一体化されている。
【0060】
図10示すように、プリズム55の形状は、先に述べた第1実施形態のプリズム25と同様のプリズム形状を採用しており、延在方向中央領域の断面形状が三角形状をなすプリズム部26と、該プリズム部26の延在方向両側に位置し、断面形状が矩形状をなす固定部27A,27Bと、を有する。プリズム55は、固定部27A,27Bの各固定面32,32を介してベース基板11上に固定されている。
【0061】
複数のプリズム55は、図10及び図11に示すように、プリズム55の配列方向に延在する接続部56A,56Bを介して互いに接続されており、延在方向に交差する方向において互いに等しい間隔で配置されている。具体的に各プリズム55の配列間隔は、第1実施形態と同様、各プリズム55の光入射面28に、各発光素子列21Aにおける発光素子21からの射出光が入射する配列間隔となっている(図12)。
【0062】
接続部56Aは、図10及び図11に示すように、延在方向一端側の固定部27A同士を接続しており、接続部56Bは、延在方向他端側の固定部27B同士を接続している。接続部56A,56Bは、各プリズム55の固定面32側ではなく、光射出面30側を接続しており、光射出面30と接続面56cとが面一になっている。
【0063】
本実施形態のプリズム部材52は、図11に示すように、ベース基板11の第1の面11aと接続部56A,56Bとの間に、空隙部57を有している。
空隙部57に対向するベース基板11の第1の面11aには、当該第1の面11a上に設けられた複数の発光素子21に電力を供給するための配線60が形成されている。配線60は、複数の発光素子21を電気的に接続する。空隙部57の大きさは、接続部56A,56Bの厚さtによる。
【0064】
本実施形態によれば、複数のプリズム55が互いに一体化されたプリズム部材52を有する構成のため一度に製造することができ、個別にプリズム55を形成する場合よりも製造効率を向上させることができる。また、ベース基板11上にプリズムを1つずつ位置決めする場合に比べると、一度の位置決めで済むため作業効率が良く、プリズム55間で配置誤差を低減することができ、位置決め精度をより一層向上させることができる。
【0065】
また、ベース基板11とプリズム部材52との間に複数の空隙部57を設けることによって、これら空隙部57に対向するベース基板11上に、発光素子21の配線60を引き回すことができるため、例えば、ベース基板11の周縁に配線を引き回すスペースを確保する必要がなくなる。本実施形態のように、隣り合うプリズム55どうしを接続する接続部56A,56Bを設けたとしても、当該接続部56A,56Bを迂回して配線60を設ける必要がなくなる。これにより、ベース基板11の小型化が可能となり、従来よりも小型化された光源装置13を提供することが可能である。
【0066】
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。各実施形態の構成を適宜組み合わせてもよい。
【0067】
次に、各実施形態に係る光源装置を備えたプロジェクター1000の構成を説明する。
【0068】
[プロジェクター]
以下に、本実施形態に係るプロジェクターの一例について説明するが、本実施形態に係るプロジェクターはこれに限定されない。
【0069】
図13は、本実施形態に係るプロジェクター1000の光学系を示す概略図である。
図13に示すように、本実施形態に係るプロジェクター1000は、照明装置100、色分離導光光学系200、光変調装置としての3つの液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、液晶光変調装置400B、クロスダイクロイックプリズム500および投写光学系600を備える。
【0070】
照明装置100は、光源装置111、集光光学系80、波長変換素子90、コリメート光学系110、第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130、偏光変換素子140及び重畳レンズ150を備える。
【0071】
光源装置111は、上述の光源装置1、12、13を用いることができる。光源装置111は、例えば青色光Bを集光光学系80に向けて射出する。
【0072】
集光光学系80は、第1レンズ82及び第2レンズ84を備える。集光光学系80は、光源装置111から波長変換素子90までの光路中に配置され、全体として青色光Bを略集光した状態で後述する波長変換層92に入射させる。第1レンズ82及び第2レンズ84は、凸レンズからなる。
【0073】
波長変換素子90はいわゆる透過型の波長変換素子であり、モーター98により回転可能な円板96の一部に、単一の波長変換層92が円板96の周方向に沿って連続して形成されてなる。波長変換素子90は、青色光Bを赤色光R及び緑色光Gを含む蛍光光に変換し、この光を青色光Bが入射する側とは反対の側に向けて射出するように構成されている。
【0074】
円板96は、青色光Bを透過する材料からなる。円板96の材料としては、例えば、石英ガラス、水晶、サファイア、光学ガラス、透明樹脂等を用いることができる。
【0075】
光源装置111からの青色光Bは、円板96側から波長変換素子90に入射する。
波長変換層92は、青色光Bを透過し赤色光R及び緑色光Gを反射するダイクロイック膜94を介して円板96上に形成されている。ダイクロイック膜94は、例えば、誘電体多層膜からなる。
【0076】
波長変換層92は、光源装置111からの波長が約445nmの青色光Bの一部を蛍光光に変換して射出し、かつ、青色光Bの残りの一部を変換せずに通過させる。このように、励起光を射出する光源装置111と波長変換層92とを用いて所望の色光を得ることができる。波長変換層92は、例えばYAG系蛍光体である(Y、Gd)(Al、Ga)12:Ceと有機バインダーを含有する層からなる。
【0077】
コリメート光学系110は、各々が凸レンズからなる第1レンズ112と第2レンズ114を備え、波長変換素子90からの光を略平行化する。
【0078】
第1レンズアレイ120は、コリメート光学系110からの光を複数の部分光束に分割するための複数の第1小レンズ122を有する。第1レンズアレイ120は、照明光軸100axと直交する面内にマトリクス状に配列された複数の第1小レンズ122を有する。
【0079】
第2レンズアレイ130は、照明光軸100axに直交する面内にマトリクス状に配列された複数の第2小レンズ132を有する。複数の第2小レンズ132は第1レンズアレイ120の複数の第1小レンズ122に対応して設けられている。第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150とともに、第1レンズアレイ120の各第1小レンズ122の像を液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、液晶光変調装置400Bの画像形成領域近傍に結像させる機能を有する。
【0080】
偏光変換素子140は、第1レンズアレイ120により分割された各部分光束の偏光方向を、偏光方向の揃った略1種類の直線偏光光として射出する偏光変換素子である。
偏光変換素子140は、波長変換素子90からの光に含まれる偏光成分のうち一方の直線偏光成分をそのまま透過し、他方の直線偏光成分を照明光軸100axに垂直な方向に反射する偏光分離層と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を照明光軸100axに平行な方向に反射する反射層と、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する位相差板とを有している。
【0081】
重畳レンズ150は、偏光変換素子140からの各部分光束を集光して液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、液晶光変調装置400Bの画像形成領域近傍に重畳させる。
【0082】
第1レンズアレイ120、第2レンズアレイ130及び重畳レンズ150は、波長変換素子90からの光の面内光強度分布を均一にするインテグレーター光学系を構成する。
【0083】
色分離導光光学系200は、ダイクロイックミラー210、ダイクロイックミラー220、反射ミラー230、反射ミラー240、反射ミラー250およびリレーレンズ260、リレーレンズ270を備える。色分離導光光学系200は、照明装置100からの光を赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bに分離し、赤色光R、緑色光Gおよび青色光Bのそれぞれの色光を照明対象となる液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、液晶光変調装置400Bに導光する機能を有する。
【0084】
色分離導光光学系200と、液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、液晶光変調装置400Bとの間には、フィールドレンズ300R、フィールドレンズ300G、フィールドレンズ300Bが配置されている。
【0085】
ダイクロイックミラー210は、赤色光R成分を通過させ、ダイクロイックミラー220に向けて、緑色光G成分及び青色光B成分を反射する。
ダイクロイックミラー220は、フィールドレンズ300Gに向けて緑色光G成分を反射して、青色光B成分を通過させる。
【0086】
ダイクロイックミラー210を通過した赤色光Rは、反射ミラー230で反射され、フィールドレンズ300Rを通過して赤色光R用の液晶光変調装置400Rの画像形成領域に入射する。
【0087】
ダイクロイックミラー210で反射された緑色光Gは、ダイクロイックミラー220でさらに反射され、フィールドレンズ300Gを通過して緑色光G用の液晶光変調装置400Gの画像形成領域に入射する。
【0088】
ダイクロイックミラー220を通過した青色光Bは、リレーレンズ260、入射側の反射ミラー240、リレーレンズ270、出射側の反射ミラー250、フィールドレンズ300Bを経て青色光B用の液晶光変調装置400Bの画像形成領域に入射する。
【0089】
液晶光変調装置(光変調装置)400R、液晶光変調装置(光変調装置)400G、液晶光変調装置(光変調装置)400Bは、光源装置111から射出された光を変調する。これらは、入射された色光を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、照明装置100の照明対象となる。
【0090】
なお、図示は省略したが、液晶光変調装置400Rの光入射側と光射出側にはそれぞれ、入射側偏光板と射出側偏光板が設けられている。液晶光変調装置400G、液晶光変調装置400Bに関しても同様である。
【0091】
クロスダイクロイックプリズム500は、液晶光変調装置400R,液晶光変調装置400G,液晶光変調装置400B各々から射出された画像光を合成してカラー画像を形成する。このクロスダイクロイックプリズム500は、4つの直角プリズムを貼り合わせた平面視略正方形状をなし、直角プリズム同士を貼り合わせた略X字状の界面には、誘電体多層膜が形成されている。
【0092】
投写光学系600は、液晶光変調装置400R、液晶光変調装置400G、液晶光変調装置400Bによって形成されたカラー画像をスクリーンSCR上に投射する。
【0093】
本実施形態に係るプロジェクター1000は、先の実施形態で述べた光源装置を備えるため、信頼性および製造効率が向上し、小型化されたプロジェクター1000を提供することができる。また、本実施形態に係るプロジェクター1000は波長変換素子90をさらに備えるため、所望の色の画像を表示することができる。なお、蛍光体として、黄色以外の蛍光光を発する蛍光体を用いてもよい。例えば、赤色の蛍光光を発する蛍光体を用いてもよい。緑色の蛍光光を発する蛍光体を用いてもよい。プロジェクターの用途に応じて任意の色の蛍光光を発する波長変換素子を選択することができる。
【符号の説明】
【0094】
1,111…光源装置、11…ベース基板(基板)、11a,44a…第1の面、11b…第2の面、21…発光素子、22…サブマウント、25,45,55…プリズム、26,46…プリズム部、27,27A,27B,47…固定部、32,48…固定面(第3の面)、28…光入射面、29…反射面、31…接合フレーム、43…透光性部材、52…プリズム部材(プリズム)、56A,56B…接続部、57…空隙部、60…配線、90…波長変換素子、400B,400G,400R…液晶光変調装置(光変調装置)、600…投写光学系、1000…プロジェクター、S…収納空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13