特許第6870291号(P6870291)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6870291発振回路、回路装置、発振器、電子機器及び移動体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6870291
(24)【登録日】2021年4月19日
(45)【発行日】2021年5月12日
(54)【発明の名称】発振回路、回路装置、発振器、電子機器及び移動体
(51)【国際特許分類】
   H03B 5/32 20060101AFI20210426BHJP
【FI】
   H03B5/32 E
【請求項の数】15
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2016-224883(P2016-224883)
(22)【出願日】2016年11月18日
(65)【公開番号】特開2018-82379(P2018-82379A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104710
【弁理士】
【氏名又は名称】竹腰 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100090479
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 一
(74)【代理人】
【識別番号】100124682
【弁理士】
【氏名又は名称】黒田 泰
(72)【発明者】
【氏名】山本 壮洋
(72)【発明者】
【氏名】石川 匡亨
【審査官】 ▲高▼橋 徳浩
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/182363(WO,A1)
【文献】 特開2014−072644(JP,A)
【文献】 特開2015−104074(JP,A)
【文献】 特開2005−123426(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03B5/30−H03B5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
発振子を発振させる増幅回路と、
制御電圧に基づいて容量値が制御される可変容量回路と、
を含み、
前記可変容量回路は、
前記制御電圧に対する容量値の変化特性の2次導関数の符号が変わる変曲点電圧が第1の電圧である第1の可変容量素子と、
前記変曲点電圧が前記第1の電圧より高い第2の電圧である第2の可変容量素子と、
を有し、
前記第1の可変容量素子は、
第1の閾値電圧のトランジスターにより構成され、
前記第2の可変容量素子は、
前記第1の閾値電圧とは異なる第2の閾値電圧のトランジスターにより構成され、
前記変化特性の傾きは負であり、前記制御電圧が前記第1の電圧であるときの前記第1の可変容量素子の容量値は、前記制御電圧が前記第2の電圧であるときの前記第2の可変容量素子の容量値より大きい、又は、前記変化特性の傾きは正であり、前記制御電圧が前記第2の電圧であるときの前記第2の可変容量素子の容量値は、前記制御電圧が前記第1の電圧であるときの前記第1の可変容量素子の容量値より大きいことを特徴とする発振回路。
【請求項2】
請求項1に記載の発振回路において、
前記第1の可変容量素子は、
n個(nは2以上の整数)のユニットトランジスターで構成され、
前記第2の可変容量素子は、
m個(mは2以上で、nとは異なる整数)のユニットトランジスターで構成されることを特徴とする発振回路。
【請求項3】
請求項1に記載の発振回路において、
前記第1の可変容量素子は、
第1のトランジスターサイズのトランジスターによって構成され、
前記第2の可変容量素子は、
前記第1のトランジスターサイズとは異なる第2のトランジスターサイズのトランジスターによって構成されることを特徴とする発振回路。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発振回路において、
前記第1の可変容量素子と前記第2の可変容量素子は、
ゲートノードである第1のノードと、ソース及びドレインのノードである第2のノードのうち一方のノードに前記制御電圧が供給され、前記第1のノードと前記第2のノードの他方のノードに基準電圧が供給されることを特徴とする発振回路。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発振回路において、
前記第1の可変容量素子は、
一端に前記制御電圧が供給され、他端に第1の基準電圧が供給される容量素子であり、
前記第2の可変容量素子は、
一端に前記制御電圧が供給され、他端に前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧が供給される容量素子であることを特徴とする発振回路。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発振回路において、
前記第1の可変容量素子は、
一端と他端との間の電位差に対する容量値の変化特性である電位差−容量値特性が、第1の特性である容量素子であり、
前記第2の可変容量素子は、
前記電位差−容量値特性が、前記第1の特性とは異なる第2の特性である容量素子であることを特徴とする発振回路。
【請求項7】
請求項1乃至のいずれか一項に記載の発振回路において、
前記可変容量回路は、
前記制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が前記第1の電圧及び前記第2の電圧とは異なる第3の電圧である第3の可変容量素子を含むことを特徴とする発振回路。
【請求項8】
請求項に記載の発振回路において、
前記第1の可変容量素子は、
前記増幅回路の入力ノードに設けられ、
前記第2の可変容量素子は、
前記増幅回路の出力ノードに設けられ、
前記第3の可変容量素子は、
前記増幅回路の前記入力ノードと前記出力ノードのうちの一方のノードに設けられることを特徴とする発振回路。
【請求項9】
請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発振回路において、
前記可変容量回路は、
前記制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が前記第1の電圧及び前記第2の電圧とは異なる第3の電圧である第3の可変容量素子を含み、
前記第1の可変容量素子と前記第2の可変容量素子は、
一端と他端との間の電位差に対する容量値の変化特性である電位差−容量値特性が、第1の特性である容量素子であり、
前記第1の可変容量素子は、
第1の基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御され、
前記第2の可変容量素子は、
前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御され、
前記第3の可変容量素子は、
前記電位差−容量値特性が、前記第1の特性とは異なる第2の特性である容量素子であることを特徴とする発振回路。
【請求項10】
請求項乃至のいずれか一項に記載の発振回路において、
前記可変容量回路は、
前記制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が前記第1の電圧、前記第2の電圧及び前記第3の電圧とは異なる第4の電圧である第4の可変容量素子を含むことを特徴とする発振回路。
【請求項11】
発振子の発振回路であって、
前記発振子を発振させる増幅回路と、
可変容量回路と、
を含み、
前記可変容量回路は、
第1の電位差−容量値特性を有し、前記増幅回路の入力ノードに設けられ、第1の基準電圧と可変の制御電圧との電位差によって容量値が制御される第1の可変容量素子と、
前記第1の電位差−容量値特性を有し、前記増幅回路の出力ノードに設けられ、前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御される第2の可変容量素子と、
前記第1の電位差−容量値特性とは異なる第2の電位差−容量値特性を有し、前記増幅回路の前記入力ノードと前記出力ノードのうち一方のノードに設けられ、前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧のうち前記一方のノードに対応する基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御される第3の可変容量素子と、
を有し、
前記第1の可変容量素子と前記第2の可変容量素子の各々は、
第1の閾値電圧のトランジスターにより構成され、
前記第3の可変容量素子は、
前記第1の閾値電圧とは異なる第2の閾値電圧のトランジスターにより構成され、
前記第1の可変容量素子は、前記制御電圧に対する容量値の変化特性の2次導関数の符号が変わる変曲点電圧V1であり記第2の可変容量素子は、前記変曲点電圧V2であり記第3の可変容量素子は、前記変曲点電圧V3であるとした場合に、V1<V2<V3且つ前記変化特性の傾きは負である、又は、V1>V2>V3且つ前記変化特性の傾きは正であり、
前記制御電圧が前記V1であるときの前記第1の可変容量素子の容量値は、前記制御電圧が前記V3であるときの前記第3の可変容量素子の容量値より大きいことを特徴とする発振回路。
【請求項12】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発振回路を含むことを特徴とする回路装置。
【請求項13】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発振回路と、
前記発振子と、
を含むことを特徴とする発振器。
【請求項14】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発振回路を含むことを特徴とする電子機器。
【請求項15】
請求項1乃至11のいずれか一項に記載の発振回路を含むことを特徴とする移動体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発振回路、回路装置、発振器、電子機器及び移動体等に関する。
【背景技術】
【0002】
TCXO(Temperature Compensated crystal Oscillator)等の発振器では、発振子の発振周波数の温度特性を補償する温度補償を行う。即ち、発振子の発振周波数は温度に応じて変化するが、その発振周波数の変化を低減するように発振回路の制御電圧を変化させる。このとき、例えば仕様等に規定される温度範囲に対して発振周波数(発振周波数偏差)の変化範囲が決まり、その変化範囲において、制御電圧に対して発振周波数(発振周波数偏差)が所定の感度で線形に変化することが望ましい。
【0003】
このような温度補償の従来技術として例えば特許文献1、2に開示される技術がある。特許文献1、2では、制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせた複数の可変容量素子を発振回路に設け、その複数の可変容量素子の合成容量を用いて、発振周波数の温度特性を補償している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015−104074号公報
【特許文献2】特開2014−072623号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような発振器では、制御電圧に対して発振周波数が線形に変化する範囲を確保したいという課題がある。例えば、車載用途等において広い温度範囲に対応する必要がある場合、一般的な電子機器等における温度範囲に対応する場合よりも、発振子の発振周波数の変化範囲が広くなる。そのため、その発振周波数の変化範囲をカバーできるように、制御電圧に対して発振周波数が線形に変化する範囲を確保する必要がある。
【0006】
上述した特許文献1、2では、変曲点電圧における各可変容量素子の容量値が同じであるため、制御電圧に対して発振周波数が線形に変化する範囲を十分に確保できないおそれがある。例えば、合成容量の容量値が大きい側において、制御電圧に対する容量値変化の感度が小さくなり、それによって制御電圧に対する発振周波数変化の感度が低くなる可能性がある。そうすると、合成容量の容量値が大きい側において、制御電圧に対する発振周波数変化の線形性を確保できない可能性がある。
【0007】
本発明の幾つかの態様によれば、制御電圧に対して発振周波数が線形に変化する範囲を確保できる発振回路、回路装置、発振器、電子機器及び移動体等を提供できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は態様として実現することが可能である。
【0009】
本発明の一態様は、発振子を発振させる増幅回路と、制御電圧に基づいて容量値が制御される可変容量回路と、を含み、前記可変容量回路は、前記制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が第1の電圧である第1の可変容量素子と、前記制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が前記第1の電圧とは異なる第2の電圧である第2の可変容量素子と、を有し、前記制御電圧が前記第1の電圧であるときの前記第1の可変容量素子の容量値と、前記制御電圧が前記第2の電圧であるときの前記第2の可変容量素子の容量値とは異なる発振回路に関係する。
【0010】
本発明の一態様によれば、制御電圧に基づいて第1、第2の可変容量素子の容量値が制御されることにより、発振回路の発振周波数が制御される。そして、制御電圧が第1の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧(第1の電圧)であるときの第1の可変容量素子の容量値と、制御電圧が第2の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧(第2の電圧)であるときの第2の可変容量素子の容量値とが異なっている。これにより、変曲点電圧における第1、第2の可変容量素子の容量値が同じ場合よりも、制御電圧に対して発振周波数が線形に変化する範囲を確保することが可能となる。
【0011】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子は、n個(nは2以上の整数)のユニットトランジスターで構成され、前記第2の可変容量素子は、m個(mは2以上で、nとは異なる整数)のユニットトランジスターで構成されてもよい。
【0012】
このように第1、第2の可変容量素子を異なる個数のユニットトランジスターで構成することで、制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧における第1、第2の可変容量素子の容量値を異ならせることができる。
【0013】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子は、第1のトランジスターサイズのトランジスターによって構成され、前記第2の可変容量素子は、前記第1のトランジスターサイズとは異なる第2のトランジスターサイズのトランジスターによって構成されてもよい。
【0014】
このように第1、第2の可変容量素子を異なるトランジスターサイズのトランジスターで構成することでも、制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧における第1、第2の可変容量素子の容量値を異ならせることができる。
【0015】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子と前記第2の可変容量素子は、ゲートノードである第1のノードと、ソース及びドレインのノードである第2のノードのうち一方のノードに前記制御電圧が供給され、前記第1のノードと前記第2のノードの他方のノードに基準電圧が供給されてもよい。
【0016】
第1、第2の可変容量素子の容量値は、ゲートノードとソース及びドレインのノードとの間の電位差に応じて変化する。即ち、ゲートノードとソース及びドレインのノードの一方のノードに基準電圧を供給し、他方のノードに制御電圧を供給することで、基準電圧と制御電圧の電位差により第1、第2の可変容量素子の容量値を可変に制御できる。
【0017】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子は、一端に前記制御電圧が供給され、他端に第1の基準電圧が供給される容量素子であり、前記第2の可変容量素子は、一端に前記制御電圧が供給され、他端に前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧が供給される容量素子であってもよい。
【0018】
このようにすれば、第1の可変容量素子の両端の電位差である第1の基準電圧と制御電圧の電位差と、第2の可変容量素子の両端の電位差である第2の基準電圧と制御電圧の電位差とを異ならせることができる。これにより、第1、第2の可変容量素子で、制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせることができる。
【0019】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子は、一端と他端との間の電位差に対する容量値の変化特性である電位差−容量値特性が、第1の特性である容量素子であり、前記第2の可変容量素子は、前記電位差−容量値特性が、前記第1の特性とは異なる第2の特性である容量素子であってもよい。
【0020】
このように、第1、第2の可変容量素子の電位差−容量値特性を異ならせることで、第1、第2の可変容量素子の電位差−容量値特性の変極点電圧を異ならせることができる。これにより、第1、第2の可変容量素子で、制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせることができる。
【0021】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子は、第1の閾値電圧のトランジスターにより構成され、前記第2の可変容量素子は、前記第1の閾値電圧とは異なる第2の閾値電圧のトランジスターにより構成されてもよい。
【0022】
第1、第2の可変容量素子を構成するトランジスターは、チャネル(半導体基板)に空乏層が形成されることによって容量値が変化する。そのため、閾値電圧が異なるトランジスターは、可変容量素子の両端の電位差に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が異なる。即ち、第1、第2の可変容量素子を、閾値電圧が異なるトランジスターにより構成することで、第1、第2の可変容量素子の電位差−容量値特性の変曲点電圧を異ならせることができる。
【0023】
また本発明の一態様では、前記可変容量回路は、前記制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が前記第1の電圧及び前記第2の電圧とは異なる第3の電圧である第3の可変容量素子を含んでもよい。
【0024】
このように、制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が互いに異なる第1、第2、第3の可変容量素子を用いることで、制御電圧に対して合成容量が変化する電圧範囲を更に広げることが可能となる。これにより、2つの可変容量素子を設けた場合よりも、周波数偏差が線形に変化する範囲を広くすることが可能となる。
【0025】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子は、前記増幅回路の入力ノードに設けられ、前記第2の可変容量素子は、前記増幅回路の出力ノードに設けられ、前記第3の可変容量素子は、前記増幅回路の前記入力ノードと前記出力ノードのうちの一方のノードに設けられてもよい。
【0026】
このようにすれば、制御電圧に対する第3の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧を、第1の電圧及び第2の電圧とは異なる第3の電圧にすることが可能となる。即ち、第3の可変容量素子が増幅回路の入力ノードに設けられる場合には、増幅回路の入力ノードと出力ノードに供給される基準電圧の違いにより、第2、第3の電圧を異ならせることが可能になる。また、第1、第3の可変容量素子の電位差−容量値特性を異ならせることにより、第1、第3の電圧を異ならせることが可能になる。一方、第3の可変容量素子が増幅回路の出力ノードに設けられる場合には、増幅回路の入力ノードと出力ノードに供給される基準電圧の違いにより、第1、第3の電圧を異ならせることが可能になる。また、第2、第3の可変容量素子の電位差−容量値特性を異ならせることにより、第2、第3の電圧を異ならせることが可能になる。
【0027】
また本発明の一態様では、前記第1の可変容量素子と前記第2の可変容量素子は、一端と他端との間の電位差に対する容量値の変化特性である電位差−容量値特性が、第1の特性である容量素子であり、前記第1の可変容量素子は、第1の基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御され、前記第2の可変容量素子は、前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御され、前記第3の可変容量素子は、前記電位差−容量値特性が、前記第1の特性とは異なる第2の特性である容量素子であってもよい。
【0028】
このように、第1の基準電圧と制御電圧との電位差によって第1の可変容量素子の容量値が制御され、第2の基準電圧と制御電圧との電位差によって第2の可変容量素子の容量値が制御されることで、制御電圧に対する第1、第2の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせることができる。また、第1、第2の可変容量素子の電位差−容量値特性が第1の特性であり、第3の可変容量素子の電位差−容量値特性が第2の特性であることで、制御電圧に対する第1、第2、第3の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせることができる。
【0029】
また本発明の一態様では、前記可変容量回路は、前記制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が前記第1の電圧、前記第2の電圧及び前記第3の電圧とは異なる第4の電圧である第4の可変容量素子を含んでもよい。
【0030】
このように、制御電圧に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が互いに異なる第1、第2、第3、第4の可変容量素子を用いることで、制御電圧に対して合成容量が変化する電圧範囲を更に広げることが可能となる。これにより、2つ又は3つの可変容量素子を設けた場合よりも、周波数偏差が線形に変化する範囲を広くすることが可能となる。
【0031】
また本発明の一態様では、発振子の発振回路であって、前記発振子を発振させる増幅回路と、可変容量回路と、を含み、前記可変容量回路は、第1の電位差−容量値特性を有し、前記増幅回路の入力ノードに設けられ、第1の基準電圧と可変の制御電圧との電位差によって容量値が制御される第1の可変容量素子と、前記第1の電位差−容量値特性を有し、前記増幅回路の出力ノードに設けられ、前記第1の基準電圧とは異なる第2の基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御される第2の可変容量素子と、前記第1の電位差−容量値特性とは異なる第2の電位差−容量値特性を有し、前記増幅回路の前記入力ノードと前記出力ノードのうち一方のノードに設けられ、前記第1の基準電圧と前記第2の基準電圧のうち前記一方のノードに対応する基準電圧と前記制御電圧との電位差によって容量値が制御される第3の可変容量素子と、を有し、前記制御電圧に対する前記第1の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧をV1とし、前記制御電圧に対する前記第2の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧をV2とし、前記制御電圧に対する前記第3の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧をV3とした場合に、V1<V2<V3又はV1>V2>V3であってもよい。
【0032】
本発明の一態様によれば、V1とV2は、第1、第2の基準電圧の差分だけ異なっており、V1とV3は、第1、第3の可変容量素子の電位差−容量値特性における変曲点電圧の差分だけ異なっている。即ち、第1、第2の基準電圧の差分よりも、第1、第3の可変容量素子の電位差−容量値特性における変曲点電圧の差分の方が大きくなっている。例えば電源電圧の低電圧化等によって第1、第2の基準電圧の差分を確保できなくなるおそれがある。この点、本発明の一態様によれば、第1、第3の可変容量素子の電位差−容量値特性における変曲点電圧の差分によって、制御電圧に対する第1、第3の可変容量素子の容量値の変化特性の変曲点電圧V1、V3の差分を確保できる。これにより、制御電圧に対して周波数偏差が線形に変化する範囲を確保することが可能となる。
【0033】
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載の発振回路を含む回路装置に関係する。
【0034】
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の発振回路と、前記発振子と、を含む発振器に関係する。
【0035】
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の発振回路を含む電子機器に関係する。
【0036】
また本発明の更に他の態様は、上記のいずれかに記載の発振回路を含む移動体に関係する。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】本実施形態の発振回路の第1の構成例。
図2】発振子の発振周波数が有する温度特性の一例。
図3】制御電圧に対する可変容量素子の容量値の変化特性の比較例。
図4】制御電圧に対する発振周波数の周波数偏差の変化特性の比較例。
図5】制御電圧に対する周波数偏差の電圧感度の変化特性の比較例。
図6】本実施形態における制御電圧に対する可変容量素子の容量値の変化特性。
図7】本実施形態における制御電圧に対する発振周波数の周波数偏差の変化特性。
図8】本実施形態における制御電圧に対する周波数偏差の電圧感度の変化特性。
図9】本実施形態の発振回路の第2の構成例。
図10】可変容量素子の一端と他端との間の電位差に対する可変容量素子の容量値の変化特性。
図11】第2の構成例における制御電圧に対する可変容量素子の容量値の変化特性。
図12】本実施形態の発振回路の第3の構成例。
図13】第3の構成例における制御電圧に対する可変容量素子の容量値の変化特性。
図14】第3の構成例における制御電圧に対する発振周波数の周波数偏差の変化特性。
図15】第3の構成例における制御電圧に対する周波数偏差の電圧感度の変化特性。
図16】本実施形態の発振回路の第4の構成例。
図17】第4の構成例における制御電圧に対する可変容量素子の容量値の変化特性。
図18】可変容量素子をユニットトランジスターで構成した場合における可変容量回路の詳細な構成例。
図19】本実施形態の発振回路を含む回路装置の構成例。
図20】本実施形態の発振回路を含む発振器の構成例。
図21】本実施形態の発振回路を含む電子機器の構成例。
図22】本実施形態の発振回路を含む移動体の構成例。
【発明を実施するための形態】
【0038】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0039】
1.発振回路の第1の構成例
図1は、本実施形態の発振回路10の第1の構成例である。発振回路10は、発振子XTALの発振回路である。即ち発振子XTALを発振させるための回路である。発振回路10は、発振子XTALを発振させる増幅回路12と、制御電圧VCOMPに基づいて容量値が制御される(可変される)可変容量回路14と、を含む。また発振回路10は、キャパシターCA3、抵抗素子RA2〜RA4、電流源ISA1(バイアス電流生成回路)を含むことができる。なお、本実施形態は図1の構成に限定されず、その構成要素の一部を省略したり、他の構成要素を追加したりする等の種々の変形実施が可能である。
【0040】
増幅回路12は、バイポーラートランジスターTRA1(例えばNPN型)と、抵抗素子RA1と、キャパシターCA1、CA2とを含み、負帰還の増幅回路になっている。具体的には、抵抗素子RA1の一端は、バイポーラートランジスターTRA1のベースノードNA3に接続され、他端はバイポーラートランジスターTRA1のコレクターノードNA4に接続される。コレクターノードNA4には電流源ISA1からバイアス電流が供給される。電流源ISA1は例えばカレントミラー回路である。バイポーラートランジスターTRA1のエミッターノードは低電位側電源VSSのノードに接続される。
【0041】
ベースノードNA3にはキャパシターCA1の一端が接続され、キャパシターCA1の他端には発振子XTALの一端のノードNA1(増幅回路12の入力ノード)が接続される。またコレクターノードNA4にはキャパシターCA2の一端が接続され、キャパシターCA2の他端には発振子XTALの他端のノードNA2(増幅回路12の出力ノード)が接続される。即ち、負帰還の増幅回路12がキャパシターCA1、CA2を介して発振子XTALに接続され、発振子XTALの発振信号を増幅することで発振子XTALを発振させる。
【0042】
キャパシターCA1、CA2はDCカット用のキャパシターであり、ノードNA1、NA2を基準電圧VREFA1、VREFA2に設定するために設けられている。具体的には、ノードNA1には抵抗素子RA2の一端が接続され、抵抗素子RA2の他端には基準電圧VREFA1のノードが接続される。ノードNA2には抵抗素子RA3の一端が接続され、抵抗素子RA3の他端には基準電圧VREFA2のノードが接続される。即ち、基準電圧VREFA1、VREFA2は抵抗素子RA2、RA3を介して供給される。
【0043】
可変容量回路14は、可変容量素子VCA1(第1の可変容量素子)、可変容量素子VCA2(第2の可変容量素子)を含む。可変容量素子VCA1の一端はノードNA5に接続され、他端はノードNA1に接続される。可変容量素子VCA2の一端はノードNA5に接続され、他端はノードNA2に接続される。ノードNA5には、抵抗素子RA4の一端とキャパシターCA3の一端が接続される。抵抗素子RA4の他端は制御電圧VCOMPのノードに接続される。キャパシターCA3の他端は低電位側電源VSSのノードに接続される。可変容量素子VCA1、VCA2は、例えばMOSキャパシター(MOSトランジスター)である。MOSキャパシターでは、ゲートノードと、ソース及びドレインのノード(ソースとドレインを短絡したノード)とを両端のノードとし、その両端の間の容量が両端の電位差に応じて変化する。なお、可変容量素子を示すシンボルにおいて、直線の電極がゲートノードに対応し、曲線の電極がソース及びドレインのノードに対応する。
【0044】
本実施形態では、可変容量素子VCA1、VCA2の一端に供給される制御電圧VCOMPが変化することで、可変容量素子VCA1、VCA2(可変容量回路14)の容量値が変化する。そして、可変容量素子VCA1、VCA2の容量値が変化することで、発振回路10の発振周波数が変化する。制御電圧VCOMPは、発振回路10の発振周波数を制御するための電圧であり、例えば発振回路10を含む回路装置に内蔵された温度補償回路から供給されてもよいし、発振回路10を含む回路装置の外部から供給されてもよい。
【0045】
図2は、発振子XTALの発振周波数が有する温度特性の一例である。図2に示すように、発振子XTALの温度が変化すると発振周波数の周波数偏差が変化する。周波数偏差は、基準周波数(例えば公称発振周波数)と発振周波数の差分の、基準周波数に対する商である。TCXO等の温度補償を行う発振器では、このような周波数偏差の温度特性に対して逆側に周波数を制御する制御電圧VCOMPを発生させ、その制御電圧VCOMPにより可変容量回路14の容量値を変化させることにより、周波数偏差の温度特性を低減(キャンセル)する。
【0046】
例えば、t1〜t2の温度範囲では周波数偏差がHR1の範囲で変化するので、t1〜t2の温度範囲で温度補償を行うためには、制御電圧VCOMPにより周波数偏差をHR1の範囲(よりも広い範囲)で変化させることができる必要がある。この温度範囲をt1〜t3(t3>t2)に広げた場合、周波数偏差の変化範囲はHR2に広がる。即ち、より広い温度範囲において温度補償を行うためには、より広い範囲で制御電圧VCOMPにより周波数偏差を変化させることができる必要がある。例えば、車載用途等では車載用途以外の用途よりも環境温度の変化範囲が広い場合が多い。
【0047】
本実施形態では、可変容量素子VCA1、VCA2の容量値の変化特性の変曲点電圧における容量値を異ならせることで、周波数偏差の変化範囲を十分に確保することが可能になる。以下では、まず比較例を用いて課題を説明し、次に本実施形態の構成について説明する。
【0048】
図3は、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCA1、VCA2の容量値の変化特性の比較例である。なお、以下ではMOSキャパシターのソース及びドレインのノードに制御電圧VCOMPを供給する場合の容量値の変化特性を例に説明するが、MOSキャパシターのゲートノードに制御電圧VCOMPを供給する場合にも本発明を適用可能である。
【0049】
図3の例では、可変容量素子VCA1、VCA2の容量値は、両端の電位差がゼロのときに変曲点となる変化特性となっている。即ち、制御電圧VCOMPに対する変化特性においては、可変容量素子VCA1の容量値の変化特性の変曲点電圧は基準電圧VREFA1であり、可変容量素子VCA2の容量値の変化特性の変曲点電圧は基準電圧VREFA2である。このように、可変容量素子VCA1、VCA2の他端に供給される基準電圧VREFA1、VREFA2を異ならせることによって、一端に供給される制御電圧VCOMPに対する変化特性をシフトさせることができる。なお、変曲点電圧とは、変化特性の曲線の曲がる方向(上に凸、下に凸)が変わる電圧であり、変化特性の2次導関数の符号が変わる電圧である。
【0050】
図3のCTAは、可変容量素子VCA1、VCA2の容量値を加算した合成容量の変化特性である。変化特性をシフトさせた2つの可変容量素子の容量を合成することで、1つの可変容量素子を用いた場合より広い電圧範囲で可変容量回路の容量値を変化させることができる。そして、容量値の変化範囲が広がったことにともなって、周波数偏差の変化範囲を広げることができる。
【0051】
比較例では、変曲点電圧における容量値が2つの可変容量素子VCA1、VCA2で同じ(略同一を含む)容量値HCAになっている。即ち、変曲点電圧における変化特性の傾きが2つの可変容量素子VCA1、VCA2で同じであるということである。そのため、制御電圧VCOMPが基準電圧VREFA1であるときと、制御電圧VCOMPが基準電圧VREFA2であるときとで、合成容量の変化特性CTAの傾きが同じになる。
【0052】
図4は、制御電圧VCOMPに対する発振周波数の周波数偏差の変化特性の比較例である。即ち、図3の容量値の変化特性を図1の発振回路10に適用した場合の周波数偏差の変化特性である。また図5は、制御電圧VCOMPに対する周波数偏差の電圧感度の変化特性の比較例である。即ち、図4の周波数偏差の変化特性の傾き(1次導関数)である。
【0053】
図4図5に示すように、制御電圧VCOMPの範囲VHAにおいて周波数偏差の変化特性の傾きがほぼ一定(電圧感度KDA)となっている。温度補償に必要な周波数偏差の変化範囲において電圧感度が一定であることが望ましいので、制御電圧VCOMPの範囲VHAに対応した周波数偏差の変化範囲HRAを温度補償に用いることになる。比較例では、図3で説明したように制御電圧VCOMPが基準電圧VREFA1、VREFA2のときの合成容量の変化特性CTAの傾きが、ほぼ同じである。合成容量が大きい場合には、周波数偏差を変化させるためにより大きな容量変化を必要とするが、容量変化の傾きが一定であるために、合成容量が大きい側(基準電圧VREFA1側)で周波数偏差の電圧感度が確保しにくくなっている。そのため、車載用途等の広い温度範囲に対応しようとした場合に、比較例では周波数偏差の変化特性が線形(電圧感度が一定)な範囲を十分に確保できないおそれがある。
【0054】
以下、このような課題を解決できる本実施形態の構成を説明する。図6は、本実施形態における制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCA1、VCA2の容量値の変化特性である。
【0055】
図6に示すように、可変容量素子VCA1(第1の可変容量素子)は、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧が第1の電圧である。可変容量素子VCA2(第2の可変容量素子)は、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧が第1の電圧とは異なる第2の電圧である。そして、制御電圧VCOMPが第1の電圧であるときの可変容量素子VCA1の容量値HCB1と、制御電圧VCOMPが第2の電圧であるときの可変容量素子VCA2の容量値HCB2とは異なる。
【0056】
図6の例では、第1の電圧は基準電圧VREFA1であり、第2の電圧は基準電圧VREFA2である。但し、これに限定されず、可変容量素子VCA1、VCA2の容量値の変化特性の変曲点電圧が互いに異なっていればよい。例えば、可変容量素子VCA1、VCA2を構成するMOSキャパシター(MOSトランジスター)の閾値電圧をVTHとした場合に、可変容量素子VCA1の変曲点電圧である第1の電圧がVREFA1+VTHであり、可変容量素子VCA2の変曲点電圧である第2の電圧がVREFA2+VTHであってもよい。或いは、図9図11で後述するように、可変容量素子VCA1、VCA2の閾値電圧を互いに異ならせることによって、変曲点電圧である第1、第2の電圧を異ならせてもよい。
【0057】
図6に示すように、容量値の変化特性が右下がり(傾きが負)である場合、制御電圧VCOMPが第1の電圧(VREFA1)であるときの可変容量素子VCA1の容量値HCB1の方が、制御電圧VCOMPが第2の電圧(VREFA2)であるときの可変容量素子VCA2の容量値HCB2よりも大きい。なお、容量値の変化特性が左下がり(傾きが正)である場合には、制御電圧VCOMPが第2の電圧であるときの可変容量素子VCA2の容量値の方が、制御電圧VCOMPが第1の電圧であるときの可変容量素子VCA1の容量値よりも大きくなるようにする。
【0058】
このように本実施形態では、合成容量が大きい(図6の例では制御電圧VCOMPが低い)側の可変容量素子VCA1の変化特性の方が、変曲点電圧における容量値HCB1が大きくなっている。これにより、合成容量の変化特性CTBにおいて、合成容量が小さい側(VREFA2付近)よりも合成容量が大きい側(VREFA1付近)で変化特性の傾きを大きくできる。そして、それによって周波数偏差の変化特性の傾きが線形な電圧範囲を比較例よりも広げることが可能となる。
【0059】
図7は、本実施形態における制御電圧VCOMPに対する発振周波数の周波数偏差の変化特性である。即ち、図6の容量値の変化特性を図1の発振回路10に適用した場合の周波数偏差の変化特性である。また図8は、本実施形態における制御電圧VCOMPに対する周波数偏差の電圧感度の変化特性である。即ち、図7の周波数偏差の変化特性の傾き(1次導関数)である。
【0060】
本実施形態では合成容量が大きい側で大きな容量変化が得られるので、合成容量が大きい側において周波数偏差の電圧感度を確保しやすくなっている。そのため、周波数偏差の変化特性が線形(電圧感度が一定)な制御電圧VCOMPの範囲VHB、及び周波数偏差の変化範囲HRBを、比較例に比べて広くすることが可能となる。これにより、車載用途等の広い温度範囲に対応しようとした場合に、周波数偏差の変化特性が線形(電圧感度が一定)な範囲を十分に確保することが可能となる。図8において、制御電圧VCOMPの範囲VHBにおける周波数偏差の電圧感度KDBは、例えば図5の比較例におけるKDAと同じにすることが可能である。即ち、電圧感度を高感度に維持したまま、周波数偏差の変化特性が線形な範囲を確保することが可能となっている。
【0061】
また本実施形態では、可変容量素子VCA1(第1の可変容量素子)は、n個のユニットトランジスターで構成される。nは2以上の整数である。可変容量素子VCA2(第2の可変容量素子)は、m個のユニットトランジスターで構成される。mは2以上で、nとは異なる整数である。例えば図6の例ではn>mである。但し、これに限定されず、例えば容量値の変化特性が右上がり(傾きが正)の場合にはn<mであってもよい。ここで、可変容量素子VCA1、VCA2を構成するユニットトランジスターは同じトランジスターサイズのトランジスターである。トランジスターサイズは、MOSトランジスターのゲートサイズ(チャネル幅とチャネル長)である。
【0062】
このように可変容量素子VCA1、VCA2を異なる個数のユニットトランジスターで構成することで、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧における可変容量素子VCA1、VCA2の容量値を異ならせることができる。また、ユニットトランジスターを用いることで、正確な比で可変容量素子VCA1、VCA2の容量値を設定でき、周波数偏差の変化特性を向上(例えばプロセスばらつきによる線形性のばらつきを低減)できる。
【0063】
また本実施形態では、可変容量素子VCA1(第1の可変容量素子)は、第1のトランジスターサイズのトランジスター(第1のトランジスター)によって構成されてもよく、可変容量素子VCA2(第2の可変容量素子)は、第1のトランジスターサイズとは異なる第2のトランジスターサイズのトランジスター(第2のトランジスター)によって構成されてもよい。
【0064】
このように可変容量素子VCA1、VCA2を異なるトランジスターサイズのトランジスターで構成することでも、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧における可変容量素子VCA1、VCA2の容量値を異ならせることができる。
【0065】
また本実施形態では、可変容量素子VCA1と可変容量素子VCA2は、ゲートノードである第1のノードと、ソース及びドレインのノードである第2のノードのうち一方のノードに制御電圧VCOMPが供給され、第1のノードと第2のノードの他方のノードに基準電圧が供給される。
【0066】
図1の構成例では、可変容量素子VCA1、VCA2(第1、第2の可変容量素子)のゲートノードに基準電圧VREFA1、VREFA2が供給され、ソース及びドレインのノードに制御電圧VCOMPが供給される。なお、これに限定されず、図16で後述するように可変容量素子VCC1、VCC2(第1、第2の可変容量素子)のゲートノードに制御電圧VCOMPが供給され、ソース及びドレインのノードに基準電圧VREFC1、VREFC2が供給されてもよい。また、上記では第1、第2の可変容量素子のゲートノード又はソース及びドレインのノードに対して異なる基準電圧が供給されているが、これに限定されず、第1、第2の可変容量素子のゲートノード又はソース及びドレインのノードに対して同じ基準電圧が供給されてもよい。
【0067】
このように、本実施形態では可変容量回路14に含まれる可変容量素子がMOSキャパシター(MOSトランジスター)で構成されている。このような可変容量素子のゲートノードとソース及びドレインのノードとの間の容量は、その電位差に応じて変化する。具体的には、可変容量素子の両端の電位差がMOSトランジスターの閾値電圧(ゲートソース間電圧に対するドレイン電流特性の閾値電圧)となる付近において容量値が変化する。ゲートノードの電位からソース及びドレインのノードの電位を引いた電位差に対する容量値の特性では、電位差が閾値電圧より高い場合よりも電位差が閾値電圧より低い場合の方が、容量値が大きくなる。このようなMOSキャパシターの容量値特性を用いることによって、制御電圧VCOMPに基づいて容量値が制御される可変容量回路14を実現できる。
【0068】
また本実施形態では、可変容量素子VCA1(第1の可変容量素子)は、一端に制御電圧VCOMPが供給され、他端に基準電圧VREFA1(第1の基準電圧)が供給される容量素子である。可変容量素子VCA2(第2の可変容量素子)は、一端に制御電圧VCOMPが供給され、他端に基準電圧VREFA1とは異なる基準電圧VREFA2(第2の基準電圧)が供給される容量素子である。
【0069】
例えば図6で説明したように、可変容量素子VCA1、VCA2の両端の電位差に対する容量値の変化特性の変曲点電圧は同じである。この場合、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性で見ると、基準電圧VREFA1、VREFA2の差分だけ変曲点電圧が異なることになる。このように、可変容量素子VCA1、VCA2の他端に供給される基準電圧を異ならせることで、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCA1、VCA2の容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせることができる。これにより、制御電圧VCOMPに対して可変容量回路14の容量値(変化特性CTB)が変化する範囲を広げることができる。
【0070】
2.発振回路の第2の構成例
図9は、本実施形態の発振回路10の第2の構成例である。第2の構成例では、可変容量回路14が可変容量素子VCB1と可変容量素子VCB2とを含む。また発振子XTALの一端のノードNA1には基準電圧VREFB1が供給され、発振子XTALの他端のノードNA2には基準電圧VREFB2が供給される。
【0071】
具体的には、可変容量素子VCB1、VCB2は共に、一端がノードNA5に接続され、他端がノードNA1に接続される。即ち、可変容量素子VCB1、VCB2は共に、一端に制御電圧VCOMPが供給され、他端に基準電圧VREFB1が供給される。基準電圧VREFB1、VREFB2は、例えば図1の基準電圧VREFA1、VREFA2と同じ電圧であるが、これに限定されず、基準電圧VREFA1、VREFA2と異なる電圧であってもよい。
【0072】
図10は、可変容量素子の一端と他端との間の電位差に対する可変容量素子の容量値の変化特性(電位差−容量値特性)である。
【0073】
第1の構成例の可変容量素子VCA1、VCA2は、容量値の大きさの違いを除いて電位差−容量値特性が同じである。即ち、電位差に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が同じであり、変曲点電圧における容量値が異なっている(可変容量素子VCA1の変化特性は可変容量素子VCA2の変化特性を所定倍したものになっている)。
【0074】
一方、第2の構成例の可変容量素子VCB1(第1の可変容量素子)は、電位差−容量値特性が第1の特性である容量素子である。可変容量素子VCB2(第2の可変容量素子)は、電位差−容量値特性が、第1の特性とは異なる第2の特性である容量素子である。第1、第2の特性は、電位差−容量値特性の変曲点電圧が異なる特性である。図10に示すように、可変容量素子VCB1、VCB2の電位差−容量値特性の変曲点電圧をVTH1、VTH2とし、その差分をDTH=|VTH1−VTH2|とする。
【0075】
図11は、第2の構成例における制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCB1、VCB2の容量値の変化特性である。図11ではVHT2=0の場合を図示するが、VTH2=0に限定されない。
【0076】
図9で説明したように、可変容量素子VCB1、VCB2の他端には共通の基準電圧VREFB1が供給される。しかし、図10で説明したように電位差−容量値特性の変曲点電圧がDTHだけ異なっている。これにより、図11に示すように、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCB1、VCB2の容量値の変化特性の変曲点電圧は、DTHだけ異なる。即ち、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCB1、VCB2の容量値の変化特性の変曲点電圧は、VREFB1、VREFB1−DTHとなる。
【0077】
変曲点電圧における可変容量素子VCB1、VCB2の容量値はHCC1、HCC2(例えばHCC1>HCC2)である。可変容量素子VCB1、VCB2の合成容量の変化特性CTCは、容量値が大きい側で傾きが大きくなる。即ち、変曲点電圧(VREFB1)における変化特性CTCの傾きよりも、変曲点電圧(VREFB1−DTH)における変化特性CTCの傾きの方が大きい。これにより、第1の構成例と同様に、電圧感度を高感度に維持したまま、周波数偏差の変化特性が線形な範囲を確保することが可能となる。
【0078】
以上のように、第2の構成例によれば、電位差に対する可変容量素子VCB1、VCB2の容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせることで、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCB1、VCB2の容量値の変化特性の変曲点電圧を異ならせることができる。これにより、周波数偏差の変化特性が線形な範囲を確保することが可能となる。
【0079】
また、例えば電源電圧を低電圧化した場合等において、基準電圧VREFB1、VREFB2の電位差を確保することが難しい場合がある。この場合、基準電圧VREFB1、VREFB2の電位差で、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子の容量値の変化特性をシフトさせると、周波数偏差の変化特性が線形な範囲を十分に確保できないおそれがある。この点、本実施形態では電位差に対する可変容量素子VCB1、VCB2の容量値の変化特性を異ならせているので、基準電圧VREFB1、VREFB2の電位差に影響されずに周波数偏差の変化特性が線形な範囲を十分に確保することが可能となる。
【0080】
また本実施形態では、可変容量素子VCB1(第1の可変容量素子)は、第1の閾値電圧のトランジスター(第1のトランジスター)により構成される。可変容量素子VCB2(第2の可変容量素子)は、第1の閾値電圧とは異なる第2の閾値電圧のトランジスター(第2のトランジスター)により構成される。閾値電圧は、ゲートソース間電圧に対するドレイン電流特性の閾値電圧である。例えば、ゲート(ポリシリコン)に対する不純物の打ち込み濃度を異ならせることによって、閾値電圧を異ならせることが可能である。なお、第1、第2の閾値電圧のトランジスターは、第1、第2のトランジスターサイズのトランジスターであってもよいし、n個、m個のユニットトランジスターで構成されてもよい。
【0081】
MOSキャパシターは、チャネル(半導体基板)に空乏層が形成されることによって容量値が変化する。そのため、閾値電圧が異なるトランジスターは、可変容量素子の両端の電位差に対する容量値の変化特性の変曲点電圧が異なる。即ち、可変容量素子VCB1、VCB2を、閾値電圧が異なるトランジスターにより構成することで、可変容量素子VCB1、VCB2の電位差−容量値特性の変曲点電圧を異ならせることができる。
【0082】
3.発振回路の第3の構成例
図12は、本実施形態の発振回路10の第3の構成例である。第3の構成例では、可変容量回路14が可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4を含む。また発振回路10がキャパシターCA4、抵抗素子RA5を更に含む。また発振子XTALの一端のノードNA1には基準電圧VREFC1が供給され、発振子XTALの他端のノードNA2には基準電圧VREFC2が供給される。
【0083】
具体的には、可変容量素子VCC1は、一端がノードNA6に接続され、他端がノードNA1に接続される。可変容量素子VCC2は、一端がノードNA6に接続され、他端がノードNA2に接続される。可変容量素子VCC3は、一端がノードNA5に接続され、他端がノードNA1に接続される。可変容量素子VCC4は、一端がノードNA5に接続され、他端がノードNA2に接続される。ノードNA6には抵抗素子RA5の一端とキャパシターCA4の一端が接続され、抵抗素子RA5の他端は制御電圧VCOMPのノードに接続され、キャパシターCA4の他端は低電位側電源VSSのノードに接続される。ノードNA5には抵抗素子RA4の一端とキャパシターCA3の一端が接続され、抵抗素子RA4の他端は制御電圧VCOMPのノードに接続され、キャパシターCA3の他端は低電位側電源VSSのノードに接続される。
【0084】
図13は、第3の構成例における制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4の容量値の変化特性である。
【0085】
制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2(第1、第2の可変容量素子)の容量値の変化特性の変曲点電圧は、第1の電圧(VREFC1−DTH)、第2の電圧(VREFC2−DTH)である。制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC3(第3の可変容量素子)の容量値の変化特性の変曲点電圧は、第1の電圧及び第2の電圧とは異なる第3の電圧(VREFC1)である。図13の例では、第1の電圧(VREFC1−DTH)<第2の電圧(VREFC2−DTH)<第3の電圧(VREFC1)である。また、第1の電圧における可変容量素子VCC1の容量値>第2の電圧における可変容量素子VCC2の容量値>第3の電圧における可変容量素子VCC3の容量値である。
【0086】
このように、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧が異なる3つの可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3を用いることで、制御電圧VCOMPに対して合成容量が変化する電圧範囲を更に広げることが可能となる。これにより、可変容量素子が2つである場合よりも、周波数偏差が線形に変化する範囲を広くできる。
【0087】
また本実施形態では、可変容量素子VCC1(第1の可変容量素子)は、増幅回路12の入力ノードNA1に設けられる。可変容量素子VCC2(第2の可変容量素子)は、増幅回路12の出力ノードNA2に設けられる。可変容量素子VCC3(第3の可変容量素子)は、増幅回路12の入力ノードNA1に設けられる。
【0088】
増幅回路12の入力ノードNA1には基準電圧VREFC1が供給され、増幅回路12の出力ノードNA2には基準電圧VREFC2が供給される。即ち、可変容量素子VCC1、VCC3と可変容量素子VCC2とは、異なる基準電圧のノードに設けられている。これにより、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC3の容量値の変化特性と、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC2の容量値の変化特性とが、基準電圧の差の分だけシフトする。また、同じ基準電圧のノードに設けられた可変容量素子VCC1、VCC3については、電圧差に対する変化特性の変曲点電圧を異ならせることで、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性をシフトさせることができる。このようにして、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3の容量値の変化特性の変曲点電圧を、異ならせることができる。
【0089】
なお、第3の可変容量素子は、増幅回路12の入力ノードNA1と出力ノードNA2のうちの一方のノードに設けられていればよい。例えば、図12の構成例において、増幅回路12の出力ノードNA2に設けられた可変容量素子VCC4が第3の可変容量素子であってもよい。この場合、可変容量素子VCC1と可変容量素子VCC2、VCC4とが、異なる基準電圧のノードに設けられることになる。
【0090】
また本実施形態では、可変容量素子VCC1、VCC2は、電位差−容量値特性が第1の特性である容量素子である。即ち、可変容量素子VCC1、VCC2は電位差−容量値特性の変曲点電圧が同じである。そして、可変容量素子VCC1は、基準電圧VREFC1(第1の基準電圧)と制御電圧VCOMPとの電位差によって容量値が制御される。可変容量素子VCC2は、基準電圧VREFC1とは異なる基準電圧VREFC2(第2の基準電圧)と制御電圧VCOMPとの電位差によって容量値が制御される。これにより、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2の容量値の変化特性の変曲点電圧を、基準電圧VREFC1、VREFC2の差分だけ異ならせることができる。図13の例では、変曲点電圧はVREFC1−DTH、VREFC2−DTHである。
【0091】
また本実施形態では、可変容量素子VCC3(第3の可変容量素子)は、電位差−容量値特性が第2の特性である容量素子である。即ち、可変容量素子VCC3の電位差−容量値特性と可変容量素子VCC1、VCC2の電位差−容量値特性とは変曲点電圧が異なっている。これにより、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2の容量値の変化特性の変曲点電圧と、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC3の容量値の変化特性の変曲点電圧とを、異ならせることができる。例えば図13の例では、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3の容量値の変化特性の変曲点電圧は、VREFC1−DTH、VREFC2−DTH、VREFC1である。なお、図10で説明したように、DTHは第1の特性の変曲点電圧と第2の特性の変曲点電圧の差分である。
【0092】
また本実施形態では、可変容量素子VCC4(第4の可変容量素子)は、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧が、第1の電圧(VREFC1−DTH)、第2の電圧(VREFC2−DTH)及び第3の電圧(VREFC1)とは異なる第4の電圧(VREFC2)である。図13の例では、第1の電圧(VREFC1−DTH)<第2の電圧(VREFC2−DTH)<第3の電圧(VREFC1)<第4の電圧(VREFC2)である。また、第1の電圧における可変容量素子VCC1の容量値>第2の電圧における可変容量素子VCC2の容量値>第3の電圧における可変容量素子VCC3の容量値>第4の電圧における可変容量素子VCC4の容量値である。
【0093】
このように、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧が異なる4つの可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4を用いることで、制御電圧VCOMPに対して合成容量が変化する電圧範囲を更に広げることが可能となる。これにより、可変容量素子が2つ又は3つである場合よりも、周波数偏差が線形に変化する範囲を広くできる。また、可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4の変曲点電圧における容量値を異ならせることで、合成容量の容量値の変化特性CTDを、容量値が大きいほど傾きが大きい特性にできる。これにより、周波数偏差が線形に変化する範囲を確保できる。
【0094】
また本実施形態では、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1(第1の可変容量素子)の容量値の変化特性の変曲点電圧をV1とし、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC2(第2の可変容量素子)の容量値の変化特性の変曲点電圧をV2とし、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC3(第3の可変容量素子)の容量値の変化特性の変曲点電圧をV3とした場合に、V1<V2<V3又はV1>V2>V3である。例えば図13の例では、V1=VREFC1−DTH、V2=VREFC2−DTH、V3=VREFC1であり、V1<V2<V3である。或いは図17で後述する例では、V1=VREFD1+DTH、V2=VREFD2+DTH、V3=VREFD1であり、V1>V2>V3である。
【0095】
図13を例にとると、V1とV2は、基準電圧VREFC1、VREFC2の差分だけ異なっており、V1とV3は、可変容量素子VCC1、VCC3の電位差−容量値特性における変曲点電圧の差分だけ異なっている。即ち、基準電圧VREFC1、VREFC2の差分よりも、可変容量素子VCC1、VCC3の電位差−容量値特性における変曲点電圧の差分の方が大きくなっている。
【0096】
例えば電源電圧の低電圧化等によって基準電圧VREFC1、VREFC2の差分を確保できなくなるおそれがある。この点、本実施形態によれば、可変容量素子VCC1、VCC3の電位差−容量値特性における変曲点電圧の差分によって、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC3の容量値の変化特性の変曲点電圧V1、V3の差分を確保できる。これにより、基準電圧VREFC1、VREFC2の差分を確保できない場合であっても、制御電圧VCOMPに対して周波数偏差が線形に変化する範囲を確保することが可能となる。
【0097】
図14は、第3の構成例における制御電圧VCOMPに対する発振周波数の周波数偏差の変化特性である。即ち、図13の容量値の変化特性を図12の発振回路10に適用した場合の周波数偏差の変化特性である。また図15は、第3の構成例における制御電圧VCOMPに対する周波数偏差の電圧感度の変化特性である。即ち、図14の周波数偏差の変化特性の傾き(1次導関数)である。
【0098】
本実施形態では、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧が異なる4つの可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4を用いているので、周波数偏差の変化特性が線形(電圧感度が一定)な制御電圧VCOMPの範囲VHCを十分に確保できる。即ち、周波数偏差の変化特性が線形(電圧感度が一定)な周波数偏差の変化範囲HRCを十分に確保できる。図15において、制御電圧VCOMPの範囲VHCにおける周波数偏差の電圧感度KDCは、例えば図5のKDAや図8のKDBと同じにすることが可能である。即ち、電圧感度を高感度に維持したまま、周波数偏差の変化特性が線形な範囲を確保することが可能となっている。
【0099】
4.発振回路の第4の構成例
図16は、本実施形態の発振回路10の第4の構成例である。第4の構成例では、発振子XTALの一端のノードNA1と他端のノードNA2(可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4の一端)に制御電圧VCOMPが供給される。また、可変容量素子VCC1、VCC3の他端に基準電圧VREFC1が供給され、可変容量素子VCC2、VCC4の他端に基準電圧VREFC2が供給される。
【0100】
具体的には、可変容量素子VCC1は、一端がノードNA8に接続され、他端がノードNA1に接続される。可変容量素子VCC2は、一端がノードNA7に接続され、他端がノードNA2に接続される。可変容量素子VCC3は、一端がノードNA8に接続され、他端がノードNA1に接続される。可変容量素子VCC4は、一端がノードNA7に接続され、他端がノードNA2に接続される。ノードNA8には抵抗素子RA5の一端とキャパシターCA4の一端が接続され、抵抗素子RA5の他端は基準電圧VREFC1のノードに接続され、キャパシターCA4の他端は低電位側電源VSSのノードに接続される。ノードNA7には抵抗素子RA4の一端とキャパシターCA3の一端が接続され、抵抗素子RA4の他端は基準電圧VREFC2のノードに接続され、キャパシターCA3の他端は低電位側電源VSSのノードに接続される。
【0101】
図17は、第4の構成例における制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4の容量値の変化特性である。
【0102】
図17に示すように、第4の構成例では、制御電圧VCOMPに対する可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4の容量値の変化特性が、第3の構成例とは逆特性になる。具体的には、制御電圧VCOMPに対する容量値の変化特性の変曲点電圧は、第1の電圧(V1=VREFC1+DTH)>第2の電圧(V2=VREFC2+DTH)>第3の電圧(V3=VREFC1)>第4の電圧(VREFC2)である。また、第1の電圧における可変容量素子VCC1の容量値>第2の電圧における可変容量素子VCC2の容量値>第3の電圧における可変容量素子VCC3の容量値>第4の電圧における可変容量素子VCC4の容量値である。
【0103】
このように、可変容量素子(MOSキャパシター)の接続を第3の構成例とは逆にした場合であっても、本発明の手法を適用できる。即ち、制御電圧VCOMPに対して周波数偏差が線形に変化する範囲を十分に確保できる。
【0104】
5.可変容量回路
図18は、可変容量素子をユニットトランジスターで構成した場合における可変容量回路14の詳細な構成例である。この詳細な構成例では、可変容量素子VCC1はユニットトランジスターUT1〜UT4を含み、可変容量素子VCC2はユニットトランジスターUT5〜UT7を含み、可変容量素子VCC3はユニットトランジスターUT8、UT9を含み、可変容量素子VCC4はユニットトランジスターUT10を含む。
【0105】
ユニットトランジスターUT1〜UT10は、トランジスターサイズ(ゲートサイズ)が同じMOSトランジスターである。また、ユニットトランジスターUT1〜UT7の閾値電圧とユニットトランジスターUT8〜UT10の閾値電圧は異なっており、例えば図10等で上述した差分DTHだけ異なっている。各ユニットトランジスターは可変容量素子として機能し、両端の電位差に対する容量値の変化特性の変曲点電圧での容量値が同一(略同一を含む)である。即ち、図18の例では、変曲点電圧における可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4の容量値の比が、4:3:2:1となる。
【0106】
なお、可変容量素子はユニットトランジスターで構成される場合に限定されず、可変容量素子は1つのトランジスターで構成されてもよい。即ち、可変容量素子VCC1、VCC2、VCC3、VCC4は、互いにトランジスターサイズが異なるトランジスターで構成されてもよい。
【0107】
6.回路装置の構成例
図19は、本実施形態の発振回路10を含む回路装置100の構成例である。回路装置100は、温度センサー40、温度補償部150(温度補償回路)、制御回路130、記憶部140(不揮発性メモリー)、発振回路10、クロック信号出力回路20、基準電圧生成回路160を含む。なお回路装置の構成は図19の構成には限定されず、その一部の構成要素を省略したり(例えば温度センサー40等)、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0108】
発振回路10は、発振子XTALを用いて発振信号を生成する回路である。具体的には、発振回路10は、第1、第2の振動子用端子(振動子用パッド)を介して発振子XTALに接続される。そして発振回路10は、発振子XTALを発振させることで、発振信号を生成する。TCXOやOCXO(Oven Controlled crystal Oscillator)等の発振器では、検出温度に応じた制御電圧VCOMP(温度補償電圧)が発振回路10に入力され、発振回路10は、その制御電圧に対応する発振周波数で発振子XTALを発振させる。
【0109】
発振子XTALは、例えば水晶振動子等の圧電振動子である。発振子XTALは恒温槽内に設けられるオーブン型振動子(OCXOにおける振動子)であってもよい。或いは発振子XTALは共振器(電気機械的な共振子又は電気的な共振回路)であってもよい。発振子XTALとしては、圧電振動子、SAW(Surface Acoustic Wave)共振子、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)振動子等を採用できる。発振子XTALの基板材料としては、水晶、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウム等の圧電単結晶や、ジルコン酸チタン酸鉛等の圧電セラミックス等の圧電材料、又はシリコン半導体材料等を用いることができる。発振子XTALの励振手段としては、圧電効果によるものを用いてもよいし、クーロン力による静電駆動を用いてもよい。
【0110】
クロック信号出力回路20は、発振回路10の出力信号OSQに基づいてクロック信号CLKOを出力する。具体的には、出力信号OSQ或いは出力信号OSQを分周した信号をバッファリング(外部負荷を駆動するための増幅)し、そのバッファリングした信号をクロック信号CLKOとして出力する。
【0111】
制御回路130は、回路装置100の各部の制御を行う。また制御回路130は、回路装置100の外部(例えばCPU等)とのインターフェース処理なども行う。制御回路130は、例えばゲートアレイ等のロジック回路により実現される。
【0112】
記憶部140は、回路装置100の動作に必要な各種の情報を記憶する。例えば温度補償部150が温度補償処理を行うために必要な情報(温度補償用の多項式の係数)等を記憶する。この情報は、例えば回路装置100の製造時や、回路装置100と発振子XTALをパッケージした発振器の製造時等において、外部(例えばテスト装置)から書き込まれる。
【0113】
温度補償部150は、温度センサー40からの温度検出信号VT(温度検出電圧)に基づいて、発振回路10の発振周波数の温度補償を実現するための制御電圧VCOMP(温度補償電圧)を発生して、その制御電圧VCOMPを発振回路10に出力する。例えば発振子XTALが有する発振周波数の温度特性をテスト装置で測定し、その温度特性をキャンセルする(温度特性による発振周波数の変動を抑制する)3次又は5次の多項式(近似式)を求める。そして、その多項式の係数を記憶部140に書き込んでおく。温度補償部150が温度補償を行う際には、制御回路130が多項式の係数を記憶部140から読み出して温度補償部150に出力し、その係数に基づいて温度補償部150が、発振周波数の温度特性をキャンセルする(温度特性による発振周波数の変動を抑制する)制御電圧VCOMPを発生させる。例えば、3次の多項式を例にとると、温度補償部150は、1次の成分を発生させる1次成分発生回路と、3次の成分を発生させる3次成分発生回路と、1次発生回路の出力を増幅する1次成分増幅回路と、3次成分発生回路の出力を増幅する3次成分増幅回路と、1次、3次成分増幅回路の出力を加算して制御電圧VCOMPを出力する加算回路と、を含む。
【0114】
温度センサー40は、回路装置100(半導体チップ)の温度を検出するセンサーである。例えば、温度センサー40は、ダイオード(PN接合)等で構成できる。この場合、ダイオードの順方向電圧の温度依存性を用いて温度検出を行う。即ち、ダイオードの順方向電圧に基づいて温度検出信号VTを出力する。なお、温度センサー40はこれに限定されず、サーミスター等の種々の温度センサーを採用できる。また、周波数温度特性が異なる2つの発振回路を用い、発振周波数の差分に基づいて温度を検出する構成も本発明に包含される。この場合、発振回路は発振子を用いた発振回路であってもよく、リングオシレータやRC発振回路などでもよい。また、発振回路の一方として、発振信号を生成するための発振回路10を利用してもよい。
【0115】
基準電圧生成回路160は、回路装置100の外部から供給される電源電圧に基づいて、回路装置100の各部に供給される種々の電圧(電源電圧、基準電圧)を生成する回路である。例えば、基準電圧生成回路160は、発振子XTALに基準電圧(例えば図1のVREFA1、VREFA2等)を供給する。基準電圧生成回路160は、例えばバンドギャップリファレンス回路や、レギュレーター等を含む。
【0116】
なお、以上ではアナログ温度補償方式の回路装置を例に説明したが、本発明はデジタル温度補償方式の回路装置にも適用できる。例えば、デジタル温度補償方式の回路装置は、温度センサーと、温度センサーからの温度検出信号を温度検出データにA/D変換するA/D変換回路と、温度検出データに基づくデジタル信号処理により制御データ(温度補償データ)を演算する処理回路と、制御データを制御電圧にD/A変換するD/A変換回路と、制御電圧に対応する発振周波数で発振子を発振させて発振信号を生成する発振回路(本実施形態の発振回路10)と、発振信号をバッファリングしてクロック信号を出力するクロック信号出力回路と、を含む。
【0117】
7.発振器、電子機器、移動体
図20は、本実施形態の発振回路10を含む発振器400の構成例である。発振器400は、回路装置500(例えば図19の回路装置100)と、発振子XTAL(振動子、振動片)と、を含む。また発振器400は、回路装置500、発振子XTALが収容されるパッケージ410を含むことができる。回路装置500は、本実施形態の発振回路10(不図示)を含む。なお発振器は図20の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0118】
パッケージ410は、例えばベース部412とリッド部414により構成される。ベース部412は、セラミック等の絶縁材料からなる例えば箱型等の部材であり、リッド部414は、ベース部412に接合される例えば平板状等の部材である。ベース部412の例えば底面には外部機器と接続するための外部接続端子(外部電極)が設けられている。ベース部412とリッド部414により形成される内部空間(キャビティー)に、回路装置500、発振子XTALが収容される。そしてリッド部414により密閉することで、回路装置500、発振子XTALがパッケージ410内に気密に封止される。回路装置500と発振子XTALは、パッケージ410内に実装される。そして発振子XTALの端子と、回路装置500(IC)の端子(パッド)は、パッケージ410の内部配線により電気的に接続される。
【0119】
図21は、本実施形態の発振回路10を含む電子機器300の構成例である。この電子機器300は、回路装置500、水晶振動子等の発振子XTAL、アンテナANT、通信部510(通信装置)、処理部520(処理装置)を含む。また操作部530(操作装置)、表示部540(表示装置)、記憶部550(メモリー)を含むことができる。発振子XTALと回路装置500により発振器400が構成される。回路装置500は本実施形態の発振回路10を含む。なお電子機器300は図21の構成に限定されず、これらの一部の構成要素を省略したり、他の構成要素を追加するなどの種々の変形実施が可能である。
【0120】
図21の電子機器300としては、例えばGPS内蔵時計、生体情報測定機器(脈波計、歩数計等)又は頭部装着型表示装置等のウェアラブル機器や、スマートフォン、携帯電話機、携帯型ゲーム装置、ノートPC又はタブレットPC等の携帯情報端末(移動端末)や、コンテンツを配信するコンテンツ提供端末や、デジタルカメラ又はビデオカメラ等の映像機器や、或いは基地局又はルーター等のネットワーク関連機器などの種々の機器を想定できる。
【0121】
通信部510(無線回路)は、アンテナANTを介して外部からデータを受信したり、外部にデータを送信する処理を行う。処理部520は、電子機器300の制御処理や、通信部510を介して送受信されるデータの種々のデジタル処理などを行う。この処理部520の機能は、例えばマイクロコンピューターなどのプロセッサーにより実現できる。操作部530は、ユーザーが入力操作を行うためのものであり、操作ボタンやタッチパネルディスプレイをなどにより実現できる。表示部540は、各種の情報を表示するものであり、液晶や有機ELなどのディスプレイにより実現できる。なお操作部530としてタッチパネルディスプレイを用いる場合には、このタッチパネルディスプレイが操作部530及び表示部540の機能を兼ねることになる。記憶部550は、データを記憶するものであり、その機能はRAMやROMなどの半導体メモリーやHDD(ハードディスクドライブ)などにより実現できる。
【0122】
図22は、本実施形態の発振回路10を含む移動体の例を示す。本実施形態の発振回路10を含む回路装置500(発振器)は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器(車載機器)を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。図22は移動体の具体例としての自動車206を概略的に示している。自動車206には、本実施形態の回路装置と振動子を有する発振器(不図示)が組み込まれる。制御装置208は、この発振器により生成されたクロック信号により動作する。制御装置208は、例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり、個々の車輪209のブレーキを制御する。例えば制御装置208により、自動車206の自動運転を実現してもよい。なお本実施形態の回路装置や発振器が組み込まれる機器は、このような制御装置208には限定されず、自動車206等の移動体に設けられる種々の機器(車載機器)に組み込むことが可能である。
【0123】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。また発振回路、回路装置、発振器、電子機器、移動体等の構成・動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
【符号の説明】
【0124】
10…発振回路、12…増幅回路、14…可変容量回路、
20…クロック信号出力回路、40…温度センサー、100…回路装置、
130…制御回路、140…記憶部、150…温度補償部、
160…基準電圧生成回路、206…自動車(移動体)、207…車体、
208…制御装置、209…車輪、300…電子機器、400…発振器、
410…パッケージ、412…ベース部、414…リッド部、500…回路装置、
510…通信部、520…処理部、530…操作部、540…表示部、550…記憶部、
NA1…増幅回路の入力ノード、NA2…増幅回路の出力ノード、
UT1〜UT10…ユニットトランジスター、V1〜V3…変曲点電圧、
VCA1,VCA2…可変容量素子、VCB1,VCB2…可変容量素子、
VCC1〜…VCC4…可変容量素子、VCOMP…制御電圧、
VREFA1,VREFA2…基準電圧、VREFB1,VREFB2…基準電圧、
VREFC1,VREFC2…基準電圧、XTAL…発振子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22