特許第6877351号(P6877351)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6877351
(24)【登録日】2021年4月30日
(45)【発行日】2021年5月26日
(54)【発明の名称】キャンバス取付デバイス
(51)【国際特許分類】
   A47G 29/00 20060101AFI20210517BHJP
   F16B 45/00 20060101ALI20210517BHJP
【FI】
   A47G29/00 L
   F16B45/00
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-549686(P2017-549686)
(86)(22)【出願日】2016年3月15日
(65)【公表番号】特表2018-516608(P2018-516608A)
(43)【公表日】2018年6月28日
(86)【国際出願番号】US2016022405
(87)【国際公開番号】WO2016160323
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2019年3月7日
(31)【優先権主張番号】62/139,124
(32)【優先日】2015年3月27日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505005049
【氏名又は名称】スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100110803
【弁理士】
【氏名又は名称】赤澤 太朗
(74)【代理人】
【識別番号】100135909
【弁理士】
【氏名又は名称】野村 和歌子
(74)【代理人】
【識別番号】100133042
【弁理士】
【氏名又は名称】佃 誠玄
(74)【代理人】
【識別番号】100157185
【弁理士】
【氏名又は名称】吉野 亮平
(72)【発明者】
【氏名】トンプソン,クレイグ ディー.
(72)【発明者】
【氏名】プリンス,デイヴィッド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】スタンセル,アンドリュー シー.
(72)【発明者】
【氏名】エラー,マイケル エー.
【審査官】 田村 惠里加
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2005/0109910(US,A1)
【文献】 特開平08−070983(JP,A)
【文献】 特開2013−183883(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0155565(US,A1)
【文献】 実開昭63−177538(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47G 29/00
F16B 45/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の接着ストリップを用いて垂直面に装着又は取り付け可能なブラケットを有し、前記ブラケットは、
前面及び後面を有する背板と、
前記背板の前記前面から掛けられる品物側へ向かって延びるとともに面及び面を有する水平なプレートと、
記水平なプレートに掛けられた前記品物が水平に摺動して前記ブラケットから外れることを防ぐ又は最小限にする、前記水平なプレート上の1つ以上の機械的特徴と、を含み、
前記ブラケットは、前記水平なプレートを含むU字形の装置を含み、
記U字形の装置の幅が、前記背板の幅よりも小さい、取付デバイス。
【請求項2】
前記ブラケットが、
前記取付デバイスを品物に接着可能な、前記U字形の装置の最上側面にある装着部又は固定部を含む、請求項1に記載の取付デバイス。
【請求項3】
前記U字形の装置の最上側面にある装着部又は固定部を更に含み、前記装着部又は固定部が、接着ストリップ、接着剤、絵画掛けストリップ、及び/又はループ係合材料のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の取付デバイス。
【請求項4】
前記1つ以上の機械的特徴は、前記水平なプレートの前記U字形の装置の最上側面の前記表面上に1又は複数の歯を含む、請求項1に記載の取付デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、一部の実施形態において、特にキャンバスを取り付けるために有用であり得る様々な取付デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
図1A及び図1Bは、例示的な先行技術の張キャンバス(例えば、フレームに張られたキャンバス)のそれぞれ前面及び背面の写真である。張キャンバス100は、フレーム110(通常、木材又は圧縮木材)と、フレーム縁部を包み込むキャンバス120とを含む。張キャンバスを掛ける一般的な方法としては、例えば、釘、ワイヤフック、Jフック、鋸歯ブラケット、又はDリングの使用が挙げられる。
【発明の概要】
【0003】
本開示の発明者らは、張キャンバスを掛けるための既存の方法及び取付デバイスを改良できることを認識した。例えば、損傷を与えることのない取付デバイスが望ましい。そのために、本開示の発明者らは、張キャンバスを壁若しくは垂直面に掛ける又は取り付けることのできる様々な取付デバイスを発明した。
【0004】
本開示の一部の実施形態は、1つ以上の接着ストリップを用いて壁に装着又は取り付け可能なブラケットに関する。一部の実施形態において、壁に取り付けられるブラケットは、例えば張キャンバス絵画を保持することができ、キャンバスが水平に摺動してブラケットから外れることを防ぐ又は最小限にする1つ以上の機械的特徴を有する。一部の実施形態において、キャンバスが水平に摺動してブラケットから外れることを防ぐ又は最小限にする機械的特徴は、歯又は突起である。
【0005】
一部の実施形態は、1つ以上の接着ストリップを用いて垂直面に装着又は取り付け可能なブラケットと、ブラケットに掛けられた品物が水平に摺動してブラケットから外れることを防ぐ又は最小限にする1つ以上の機械的特徴とを含む取付デバイスに関する。一部の実施形態において、品物は張キャンバスである。一部の実施形態において、ブラケットは、背板及び概ね水平な板と、概ね水平な板の上の1つ以上の歯とを含む。一部の実施形態において、ブラケットは、概ね水平な板に装着された又はこれと一体の背板と、概ね水平な板に装着された又はこれと一体のリップとを含む。一部の実施形態において、リップは1つ以上の歯を含む。一部の実施形態において、ブラケットは、概ねU字形の装置に装着された又はこれと一体の板と、取付デバイスを張キャンバスに接着可能な、U字形の装置の最上側面にある装着部又は固定部とを含む。一部の実施形態において、接着ストリップは、絵画掛けストリップである。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】例示的な先行技術の張キャンバスの前面の写真である。
図1B】例示的な先行技術の張キャンバスの背面の写真である。
図2A】本明細書で概ね説明するタイプの例示的な取付デバイスの概略斜視図である。
図2B図2Aの取付デバイスの側面図である。
図3A】例示的な張キャンバスの概略破断斜視図である。
図3B】本明細書の教示による例示的な実施形態の側面である。
図4A】本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの背面図である。
図4B】本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの側面図である。
図4C】本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの概略斜視図である。
図5A】本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの正面図である。
図5B】本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの側面図である。
図5C】本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの斜視図である。
図6A】本明細書で概ね説明するタイプの取付デバイスの別の例示的な実施形態の背面の概略斜視図である。
図6B】本明細書で概ね説明するタイプの取付デバイスの別の例示的な実施形態の背面の概略斜視図である。
図6C図6A及び図6Bに概ね示すタイプの取付デバイスをどのように貼付するかを概ね示す概略側面図である。
図6D図6A及び図6Bに概ね示すタイプの取付デバイスをどのように貼付するかを概ね示す概略側面図である。
図7A】本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの概略背面斜視図である。
図7B】張キャンバスで使用されている図7Aの取付デバイスの背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図は、必ずしも一定の比率の縮尺ではない。いくつかの特徴部は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張されている又は最小化されていることがある。したがって、本明細書に開示される具体的な構造的及び機能的詳細は限定的なものとして解釈されるべきではなく、本発明の様々な方法による使用を当業者に教示するための代表的な根拠として解釈されるべきである。
【0008】
本開示について添付図面を参照して、以下により詳しく説明する。添付図面には、例示的な実施形態が示される。しかしながら、本開示の範囲は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に示される実施形態に限定されると解釈されるべきでない。
【0009】
本明細書で概ね説明するタイプの1つの例示的な取付デバイスが図2A及び図2Bに示される。取付デバイス200は、概ねU字形の装置220に装着された又はこれと一体の板210を含み、装置220と板210とは共にブラケットを形成する。歯230がU字形の装置220から上方へ延びる。一部の実施形態において、歯230は鋭い傾斜縁部(図2A及び図2Bに示す)を有する。一部の実施形態において、歯230の傾斜側はブラケットの壁側から離れている。これは、張キャンバスが壁又は垂直面から水平に摺動し始めると、鋭い傾斜縁部が張キャンバスの木製フレームに食い込むため好ましい。接着ストリップ(例えば、絵画掛け接着ストリップ)を取付デバイス200の背面に貼付して、取付デバイスを壁などの水平面に接着する又は貼付することができる。
【0010】
当業者は、図示した歯230を、例えば挿入された金属歯又は円錐ポイントなどの多くの同様の機能設計に置き換えてもよいことを理解するだろう。当業者は、取付デバイスが任意の所望のサイズであってよく、取付デバイスを任意の所望の材料で作製可能であることを理解するだろう。例えば、U字形の装置は、例えばV字形の装置、T字形の装置などを含む任意の形状であってよい。当業者は、取付デバイスを使用して、例えば張キャンバス、キャンバス、装飾品、写真、フレームなどを含む任意の所望の品物を掛ける又は取り付けることができることを理解するだろう。当業者は、本明細書の一般的な教示から逸脱することなく、特定の実施形態に多くの変更を行ってもよいことを理解するだろう。
【0011】
図3A及び図3Bは、図2A及び図2Bの取付デバイスの例示的な実施形態を例示的な張キャンバスと共にどのように使用できるかを概略的に示す。図3Aは、例示的な張キャンバスの概略破断斜視図である(張キャンバスの長側面を取り外して、キャンバスフレーム110の上縁部140が取付デバイス200上にどのように載置されるかを示している)。図3Aの張キャンバスは、図3Bにおいて取付デバイス200の上に置かれる。歯230が張キャンバスを取付デバイス200上の所定位置及び/又は適切な位置に固定し、しっかりと保持する。歯230は、張キャンバスが水平に摺動して取付デバイス200から外れることを防ぐ又は最小限にする。接着ストリップ(例えば、絵画掛け接着ストリップ)を取付デバイス400の背面に貼付して、取付デバイスを壁などの水平面に接着する又は貼付することができる。図3Bは、張キャンバスの上フレームの下に取付デバイスをどのように押し込むか、及びおおよその歯の接触点(この特定の実施形態の場合)を示す。これにより、張キャンバスを垂直面又は壁と概ね面一にすることができる(既存製品に勝る大きな利点)。当業者は、取付デバイスが任意の所望のサイズであってよく、取付デバイスを任意の所望の材料で作製可能であることを理解するだろう。当業者は、図示した特定の実施形態に多くの変更を行ってもよいことを理解するだろう。
【0012】
本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスが図4A図4Cに示される。図4A図4Cは、別の例示的な取付デバイス400の、それぞれ背面図、側面図、及び概略斜視図である。取付デバイス400は、概ねU字形の装置420に装着された又はこれと一体の板410を含み、装置420と板410とは共にブラケットを形成する。複数の歯430がブラケットから上方へ延びる。歯430がもたらす1つの利点は、キャンバス掛けが壁に水平に配置されていない場合でも、キャンバス絵画を水平に掛ける若しくは水平にすることを可能に又は容易にすることである。図4A図4Cの特定の実施形態に示すように、歯は、放射状のパターンで離間した複数の小さい歯であってよい。あるいは、歯は、一列に並んでいてもよく、かつ/又はまっすぐであってもよい。本実施形態の1つの利点は、取付デバイスを誤って斜めに壁に取り付けた場合に、複数の歯のオプションによれば、ユーザが、取付デバイスを取り外し、再配置して貼付しなおす必要なく、張キャンバスを壁にまっすぐに掛けられる歯を選択できることである。接着ストリップ(例えば、絵画掛け接着ストリップ)を取付デバイス400の背面に貼付して、取付デバイスを壁などの垂直面に接着する又は貼付することができる。当業者は、取付デバイスが任意の所望のサイズであってよく、取付デバイスを任意の所望の材料で作製可能であることを理解するだろう。当業者は、図示した特定の実施形態に多くの変更を行ってもよいことを理解するだろう。
【0013】
図5A図5Cは、本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの、それぞれ正面図、側面図、及び斜視図である。取付デバイス500は、背板510に装着された又はこれに隣接する概ね水平な板550に装着された又はこれに隣接する又はこれと一体の背板510と、概ね水平な板550と、リップ560とを含み、これらは共にブラケットを形成する。一部の実施形態において、リップ560はリップ560から上方へ延びる1つ以上の歯530を含む。本明細書で説明したように、歯は、例えばまっすぐな列及び/又は放射状のパターンであってよい。歯530がもたらす1つの利点は、キャンバス掛けが壁に水平に配置されていない場合でも、キャンバス絵画を水平に掛ける若しくは水平にすることを可能に又は容易にすることである。接着ストリップ(例えば、絵画掛け接着ストリップ)を背板510の背面に貼付して、取付デバイスを壁などの垂直面に接着する又は貼付することができる。使用時に、張キャンバスのフレームの一部が概ね水平な板550上に載置される。リップ560及び歯530は、張キャンバスが水平に摺動して取付デバイス500から外れることを防ぐ、又は最小限にする。当業者は、取付デバイスが任意の所望のサイズであってよく、取付デバイスを任意の所望の材料で作製可能であることを理解するだろう。当業者は、図示した特定の実施形態に多くの変更を行ってもよいことを理解するだろう。
【0014】
一部の実施形態において、ブラケットは薄板金から形成され、打抜き/形成プロセス中に鋭い歯がブローチ加工される。
【0015】
図6A及び図6Bは、本明細書で概ね説明するタイプの取付デバイスの例示的な実施形態の、それぞれ正面斜視図及び背面斜視図である。図6C及び図6Dは、図6A及び図6Bに概ね示すタイプの取付デバイスを張キャンバスにどのように貼付するかを概ね示す概略側面図である。取付デバイス600は、概ねU字形の装置620に装着された又はこれと一体の板610を含み、装置620と板610とは共にブラケットを形成する。ブラケットのU字形の装置の最上側面にある装着部又は固定部650(例えば、接着ストリップ、Scotchmate(商標)製品、絵画掛けストリップ、例えば3MのDual Lock(商標)などのループ係合材料)が、取付デバイス600を張キャンバスに接着する(例えば、図6C及び図6Dに示す)。一部の実施形態において、ファスナの下半部をブラケットに装着し、キャンバス絵画を掛ける前にファスナの上半部の接着ライナーを取り外す。このようにして、張キャンバスの横方向の動きを防止する又は最小限にする。接着ストリップを取付デバイス600の背面に貼付して、取付デバイスを壁などの垂直面に接着する又は貼付することができる(図6Bに示す)。
【0016】
任意の公知のループ係合材料を使用することができる。ループ係合部/材料は、任意の所望の長さ又は厚さを有することができる。市販のループ係合材料の一例は、3M(商標)のDual−Lock(商標)ファスナである。以下の参照文献(すべて本明細書に組み込まれている)、すなわち、米国特許第8,777,919号、同第4,699,622号、同第4,894,060号、同第5,077,870号、同第5,312,387号、同第5,344,691号、同第5,399,219号、同第5,487,809号、同第5,537,722号、同第5,554,146号、同第5,705,013号、同第5,759,317号、同第5,851,205号、同第5,957,908号、同第5,985,081号、同第6,030,373号、同第6,051,094号、同第6,075,179号、同第6,190,758号、同第6,406,468号、同第6,544,245号、同第6,575,953号、同第7,032,278号、同第7,125,400号、同第7,361,246号、同第7,371,302号、同第7,517,572号、同第7,578,812号、同第7,658,813号、同第3,471,903号、同第4,120,718号、同第4,223,067号、同第4,216,257号、同第4,391,687号、同第4,322,875号、同第4,415,615号、同第4,454,183号、同第4,563,388号、同第3,353,663号、同第3,408,705号、同第4,977,003号、同第4,679,851号、同第4,819,309号、同第4,776,636号、同第5,308,428号、同第5,135,598号、同第4,910,062号、同第4,887,339号、同第4,985,488号、同第5,679,302号、同第4,894,060号、同第5,145,929号、同第5,908,695号、同第5,024,880号、同第5,852,855号、同第5,040,275号、同第5,149,573号、同第4,290,832号、同第5,453,319号、同第5,614,232号、同第5,691,027号、同第5,713,111号、同第5,671,512号、同第5,625,929号、同第5,671,511号、同第5,851,663号、同第5,654,487号、同第5,602、221号、同第5,598,610号、同第5,691,021号、同第7,879,441号、同第8,277,922号、同第6,470,540号、同第6,076,238号、同第6,592,800号、同第6,630,239号、同第6,588,074号、同第7,217,455号、同第7,703,179号、同第6,874,777号、同第7,140,774号、及び米国特許出願公開第2004/0010217号のいずれかに記載された任意のループ係合材料、装置、デバイス、製造方法、又は使用方法を、本明細書に記載の実施形態のいずれかにおいて使用することができる。
【0017】
当業者は、取付デバイスが任意の所望のサイズであってよく、取付デバイスを任意の所望の材料で作製可能であることを理解するだろう。当業者は、図示した特定の実施形態に多くの変更を行ってもよいことを理解するだろう。
【0018】
図7Aは、本明細書で概ね説明するタイプの別の例示的な取付デバイスの概略斜視背面図である。図7Bは、張キャンバスで使用されている図7Aの取付デバイスの斜視背面図である。取付デバイス800は、取付デバイス及び背板が幅広で2つの接着ストリップを含むことを除いて図5A図5Bに示す取付デバイスと略同様である。取付デバイス800は、概ね水平な板850に装着された又はこれに隣接する又はこれと一体の背板810を含み、この概ね水平な板850は、この板850からわずかに上方へ延びる1つ以上の歯830に装着され又はこれに隣接する。接着ストリップ(例えば、絵画掛け接着ストリップ)を背板810の背面に貼付して、取付デバイスを壁などの垂直面に接着する又は貼付することができる。使用時に、張キャンバスのフレームの一部が概ね水平な板850上に載置される。歯830は、張キャンバスが水平に摺動して取付デバイス800から外れることを防ぐ又は最小限にする。当業者は、取付デバイスが任意の所望のサイズであってよく、取付デバイスを任意の所望の材料で作製可能であることを理解するだろう。当業者は、図示した特定の実施形態に多くの変更を行ってもよいことを理解するだろう。
【0019】
本明細書に記載の実施形態はすべて、3M(商標)のCOMMAND(商標)接着ストリップ又は絵画掛けストリップと共に使用することができる。一部の実施形態において、接着ストリップは、例えば、本明細書にその両方が組み込まれている米国特許第6,692,807号及び6,572,945号などの絵画掛けストリップである。一般に、絵画掛けストリップとは、本明細書で使用されるときには接着テープ構成を指す。この接着テープ構成は、接着テープ構成が接着される1つ以上の物体から取り外し可能であり、構成内で再利用可能に分離できるため、物体を互いに分離することができ、その後互いと再び連結することができる。接着テープ構成を使用して、絵画フレームなどの剛性物体を含む物体の他の対向面を壁に結合することができ、接着テープ構成は物体の間から突出する部分がなく、その後、物体のいずれにも損傷を与えることなく物体を容易に分離することができる。より詳細には、接着テープ構成は、再利用可能なコネクタ面と組み合わせた伸張解放接着テープ構成を含むことができる。市販の絵画掛けストリップの例としては、3M(商標)のCOMMAND(商標)絵画掛けストリップが挙げられる。
【0020】
当業者は、上記の実施形態及び実施の基礎となる原理から逸脱することなく、これらの実施形態及び実施の詳細に多くの変更を行ってもよいことを理解するだろう。更に、本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本開示の様々な修正及び改変が当業者に明らかになるだろう。したがって、本開示の範囲を以下の特許請求の範囲によってのみ決定すべきである。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6A
図6B
図6C
図6D
図7A
図7B