特許第6910706号(P6910706)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6910706
(24)【登録日】2021年7月9日
(45)【発行日】2021年7月28日
(54)【発明の名称】電気電子機器収納用キャビネット
(51)【国際特許分類】
   H05K 7/18 20060101AFI20210715BHJP
【FI】
   H05K7/18 D
   H05K7/18 C
【請求項の数】1
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-21264(P2017-21264)
(22)【出願日】2017年2月8日
(65)【公開番号】特開2018-129384(P2018-129384A)
(43)【公開日】2018年8月16日
【審査請求日】2019年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】特許業務法人なじま特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】三田村 恵介
【審査官】 ▲高▼橋 真之
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−093170(JP,A)
【文献】 特開2002−368460(JP,A)
【文献】 特開2008−177189(JP,A)
【文献】 特開2002−278198(JP,A)
【文献】 特開平07−122866(JP,A)
【文献】 特開2003−318560(JP,A)
【文献】 特開2016−219645(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 7/18
H05K 5/00−5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
縦フレームと深さフレームとを有する側面枠体と、天板と、底板を備える電気電子機器収納用キャビネットであって、
深さフレームのキャビネット内側端部に立設した内側立設部は、縦フレームのキャビネット内側端部に形成した内側垂直面部よりもキャビネットの内側に位置し、
深さフレームの内側立設部に、マウント部材の固定部を設け、
天板若しくは底板の前後方向の端部を折り曲げて形成した立設面が、縦フレームの垂直面よりも筐体外側に突出し、
側面枠体のコーナー部に設けられたコーナーカバーが縦フレームの垂直面よりも筐体外側に向けて突出する突出部を有し、
前記突出部には、扉を筐体に取り付ける際に、突起部が嵌め込まれる取付穴が設けられた電気電子機器収納用キャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気電子機器収納用キャビネットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載されているように、板材同士を組み合わせて設けたキャビネットが知られている。特許文献1に記載の構造では、外装パネルの内側に設けた取付孔を利用してレール部材を取り付けることができる構造となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−032838号公報
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構造では、板材を組み合わせたものであるため、左右に位置する外装パネルが天板や底板に固定された状態である。したがって、機器の実装や配線作業が行い難いという問題があった。また、左右に位置する外装パネルの端部を折り曲げることで形成された第2折曲部に対して、レール部材を取り付けていたが、外装パネルとレール部材との間に十分な空間を確保できず、配線空間を十分に確保することができなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより、解決を試みた。本発明の課題は、配線空間を十分に確保可能な電気電子機器収納用キャビネットを設けることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、次のような手段を採用する。第一の手段は、縦フレームと深さフレームとを有する側面枠体と、天板と、底板を備える電気電子機器収納用キャビネットであって、深さフレームのキャビネット内側端部に立設した内側立設部は、縦フレームのキャビネット内側端部に形成した内側垂直面部よりもキャビネットの内側に位置し、深さフレームの内側立設部に、マウント部材の固定部を設けた電気電子機器収納用キャビネットである。
【0007】
第一の手段において、縦フレームと深さフレームを固定する固定部材が、側面枠体と天板又は底板との接続箇所に設けられるとともに、深さフレームの水平面に固定された構成とすることが好ましい。
【0008】
第一の手段において、天板若しくは底板の前後方向の端部を折り曲げて形成した立設面が、縦フレームの垂直面よりも筐体外側に突出し、側面枠体のコーナー部に設けられたコーナーカバーが縦フレームの垂直面よりも筐体外側に向けて突出する突出部を有し、前記突出部には、扉を筐体に取り付ける際に、突起部が嵌め込まれる取付穴が設けられた構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、配線空間を十分に確保可能な電気電子機器収納用キャビネットを設けることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】キャビネットの斜視図である。
図2】キャビネットから外装パネルを外した状態を示した斜視図である。
図3】天板と底板と側面枠体とを組み合わせる前の状態を示す斜視図である。
図4】側面枠体の斜視図である。
図5】マウント部材を取り付けた側面枠体の正面図である。
図6】側面枠体の組立に用いられる縦フレームと深さフレームの斜視図である。
図7】側面枠体のコーナー部周りの分解斜視図である。
図8】底板周りの斜視図である。
図9】深さフレームの斜視図である。
図10】縦フレームの斜視図である。
図11】固定部材の斜視図である。
図12】コーナーカバーが取り付けられていない状態の固定部材周りの部分拡大図である。
図13】固定部材周りと扉の部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に発明を実施するための形態を示す。本実施形態のキャビネット1は電気電子機器収納用であり、図1乃至図4に示したことから理解されるように、縦フレーム2と深さフレーム3とを有する側面枠体11と、天板4と、底板5を備えている。また、図1及び図5に示したことから理解されるように、深さフレーム3のキャビネット内側端部に立設した内側立設部31は、縦フレーム2のキャビネット内側端部に形成した内側垂直面部21よりもキャビネット1の内側に位置している。更には、深さフレーム3の内側立設部31に、マウント部材12の固定に利用される固定部34を設けている。したがって、配線空間を十分に確保可能な電気電子機器収納用キャビネット1を設けることが可能となる。
【0012】
本実施形態のキャビネット1は、電源やサーバーなどの電気機器を搭載するものであり、側面枠体11と、天板4と、底板5とを組み合わせることにより、筐体としての骨格を形成している。側面枠体11と天板4の連結固定や、側面枠体11と底板5の連結固定には、固定部材6が利用されている。固定部材6は矩形状に構成される側面枠体11のコーナー部に配置されており、一つの側面枠体11において4つの固定部材6が用いられている。
【0013】
側面枠体11と、天板4と、底板5とを組み合わせることにより構成された構造体の前面及び背面には、扉13若しくはプレート14が取り付けられる。また、キャビネット1の内部には、電源やサーバーなどの電気機器が取り付けられるマウント部材12が取り付けられる。これにより、電気機器を整理して保管可能とするとともに、外部環境から保護する構成としている。
【0014】
側面枠体11と連結される天板4には、キャビネット1内の配線を外へ出すことが可能な開口41が設けられている。なお、この開口41からキャビネット1内部の熱を外に排出するために、ファンやルーバなどの熱対策機器を開口41周りなどに取り付けることも可能である。
【0015】
天板4と連結される側面枠体11は、図4及び図6に示すことから理解されるように、縦フレーム2と深さフレーム3を組み合わせることにより構成される。また、図4及び図6乃至図8に示すことから理解されるように、縦フレーム2と深さフレーム3は、固定部材6により固定される。側面枠体11の中央部には、開口部81が設けられているが、この開口部81は着脱可能な外装パネル15により覆われる。この外装パネル15には複数のスリット82が設けられており、筐体内の温度上昇を抑制している。なお、外装パネル15はねじやラッチなどで側面枠体に固定される。
【0016】
側面枠体11の構成要素である深さフレーム3は、天板4又は底板5と接するように配置される。図9に示すことから理解されるように、深さフレーム3は、水平方向に延びる水平面32と、水平面32よりキャビネット1の内部側に位置する内側立設部31と、水平面32よりキャビネット1の外部側に位置する外側立設部33と、を備えている。深さフレーム3の内側立設部31には、マウント部材12の取り付けに利用される固定部34として、複数の穴が設けられている。マウント部材12はキャビネット1の上部及び下部に位置する深さフレーム3の間をわたすように取り付けられる。深さフレーム3の外側立設部33は、キャビネット1の外形を構成する。また、外側立設部33の端部は水平面32と対向するように折り曲げられており、外装パネル15を着脱するときに外装パネル15を載置可能なパネル載置面35を形成している。
【0017】
側面枠体11の構成要素である縦フレーム2は、扉13又はプレート14と接し、垂直方向に延びる垂直面22と、垂直面22よりキャビネット1の内部側に位置する内側垂直面部21と、垂直面22よりキャビネット1の外部側に位置する外側垂直面部23と、を備えている。図10に示すことから理解されるように、内側垂直面部21には、複数の穴24が設けられている。この穴24にケーブルを結束するための配線固定部材を通せば、内側垂直面部21にケーブルを固定することができる。また、内側垂直面部21の中央には、扉13に設けられた鎖錠手段16を挿入可能な係止部位25が設けられており、鎖錠手段16と係止部位25が係止することにより、扉13が閉じた状態を維持することができる。
【0018】
縦フレーム2の外側垂直面部23はキャビネット1の外形を形成している。また、外側垂直面部23の端部を屈曲させることで、縦フレーム2の端部に配線部材取付面を形成している。配線部材取付面には、配線部材取付穴26が設けられており、この配線部材取付穴26を用いて、キャビネット1内の電気機器に電源を供給するコンセント部材や、電気機器の配線を固定するために利用される配線固定部材などを取り付けることができる。
【0019】
図5及び図8に示すことから理解されるように、深さフレーム3の内側立設部31は、縦フレーム2の内側垂直面部21よりも筐体内側に位置している。したがって、外装パネル15に隣接した空間を配線空間として十分に確保可能となる。また、本実施形態の深さフレーム3の水平面32の幅は、縦フレーム2の垂直面22の幅よりも大きく形成されている。また、内側立設部31と外側立設部33との距離は、内側垂直面部21と外側垂直面部23との距離よりも大きく形成されている。深さフレーム3の水平面32を幅広に設けることで、上下に位置する深さフレーム3の水平面32どうしの間の空間を配線空間として利用することができる。
【0020】
図1及び図8に示すことから理解されるように、本実施形態では、深さフレーム3の内側立設部31に取り付けられるマウント部材12は、上下に位置する深さフレーム3の水平面32間の空間にマウント部材12を幅広に形成することができ、機器取付面に電気機器などをマウントする機器取付穴17だけでなく、同一面上に配線部材取付用穴18を設けることで、この配線部材取付用穴18に配線固定部材などを取り付けて電気機器の配線を固定することができる。このため、マウント部材と側板との間の空間が十分に確保されていなかった従来の構成に比べ、機器取付穴17と外装パネル15間の空間を配線空間として利用することができる。
【0021】
本実施形態の固定部材6は、深さフレーム3の水平面32に固定部材6を取り付けている。したがって、固定部材6と天板4、若しくは固定部材6と底板5は、その間に深さフレーム3が介在していることになる。従来技術においては、天板4若しくは底板5に固定部材6を取り付けた構成であったが、その間に深さフレーム3が位置する本実施形態は、従来技術よりも強度を増すことができる。
【0022】
また、本実施形態においては、縦フレーム2と深さフレーム3を固定する固定部材6が、側面枠体11と天板4又は底板5との接続箇所に設けられるとともに、深さフレーム3の水平面32に固定されている。このため、強度を増すことができる。より具体的には、本実施形態の固定部材6は、図4図7及び図11に示すことから理解されるように、深さフレーム3と溶接固定される第一固定面61と、縦フレーム2と溶接固定される第二固定面62と、縦フレーム2と天板4、若しくは縦フレーム2と底板5とを溶接固定される第三固定面63とを備える。従来技術においては、底板に固定部材を固定し、固定部材に設けた挿入片を側板のスリットに挿入し、側板と固定部材とを溶接固定する構成であったため、固定部材の溶接固定面が二面となり固定強度は十分ではなかったが、本実施形態では、固定部材6が縦フレーム2の垂直面22および外側垂直面部23と、深さフレーム3の水平面32と、天板4若しくは底板5の第二立設面53と溶接固定されているため、固定部材6の溶接固定面が三面となり、固定強度を増すことができる。なお、本実施形態の固定部材6は、深さフレーム3の内側立設部31に設けられた固定部34に隣接した部分で固定されているため、マウント部材12の支持強度を増すことができる。
【0023】
なお、深さフレーム3の水平面32に溶接固定される第一固定面61には、複数の穴83が設けられている。この穴は、底板5及び深さフレーム3に設けられた穴部(図示せず)と隣り合うように設けられているため、底板5と深さフレーム3と固定部材6を貫通するように部材を配置することができる。したがって、例えば、キャビネット1を設置する際のアンカーボルトを当該穴83に挿通させることができる。また、当該穴83にナットを固定すれば、キャビネット1の底面に対してキャスターやレベルフットなどを取り付ける際に、取り付け作業を容易なものとすることができる。
【0024】
本実施形態では、天板4若しくは底板5の前後方向の端部を折り曲げて形成した立設面51が、図12に示すように、縦フレーム2の垂直面22よりも筐体外側に向けて突出している。また、図13に示すことから理解されるように、側面枠体11のコーナー部に設けられたコーナーカバー7が縦フレーム2の垂直面22よりも筐体外側に向けて突出する突出部71を有している。この突出部71には、扉13を筐体に取り付ける際に、突起部19が嵌め込まれる取付穴72が設けられている。このため、扉13の上面及び/又は下面から突出した突起部19を取付穴72に嵌め込むことで、扉13を回動可能に支持させることが可能となる。従来技術においては、天板や底板の前面側の部位と、側板の前面側の部位とが面上に並ぶように設けられており、天板および底面の前面側に取り付けたヒンジに対して螺旋などで扉を固定していたため、扉の回動方向を変更する際など扉の取付けや取外しとする場合に部品の脱着が必要となり作業性が良くなかったが、上記構成であれば、扉13の取付けや取外しの作業性を良くすることができる。なお、突起部19は、移動可能に構成されており、扉13の取り付けや取り外しの際に一時的に、扉13からの突出が抑制された状態とすることができるように構成されている。
【0025】
本実施形態のキャビネット1は、取付穴72をキャビネット1の左右両側の上下双方の位置に設ける構成としている。このようにすることで、右側の上下に位置する取付穴72を使用して扉13を支持させるか、左側の上下に位置する取付穴72を使用して扉13を支持させるかを、選択することで扉の回動方向を変更することが可能となる。
【0026】
本実施形態においては、底板5の設置面54から立ち上がるように折り曲げ形成した立設面51の端部を折り曲げることで載置面52を構成している。本実施形態の載置面52は、立設面51の端部を設置面54と平行となるように折り曲げて形成され、載置面52と、設置面54でコ字状の中空形状を形成し、その空間にコーナーカバー7を挿通固定することで、コーナーカバー7による扉13の保持力を高めることができる。また、更に載置面52から立ち上がるように折り曲げることで第二立設面53を設けている。第二立設面53は、固定部材6の第三固定面63と溶接固定されるとともに、上下の載置面52と扉13との間に生じる隙間を遮蔽することができ、その隙間から筐体内部を見ることを妨げることができる。
【0027】
載置面52の前後方向の長さは扉13の前後方向の長さと略一致させることで、扉13の表面と立設面51をフラットな状態とすることが好ましい。また、コーナーカバー7の突出量を立設面51と揃えることで、キャビネット1の前面側全体をフラットとすることが更に好ましい。なお、第二立設面53が縦フレーム2の垂直面22とフラットな位置関係となる構成にすると、扉13の閉鎖時にガタツキが発生することを抑制することができる。
【0028】
以上、いくつかの実施形態を中心に説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。例えば、マウント部材を複数の穴を備えた平板状の部材とすることも可能である。このような形態とすれば、マウント部材の厚みを抑制することができるため、配線スペースを十分に確保可能となる。
【符号の説明】
【0029】
1 キャビネット
2 縦フレーム
3 深さフレーム
4 天板
5 底板
6 固定部材
7 コーナーカバー
11 側面枠体
12 マウント部材
13 扉
19 突起部
21 内側垂直面部
22 垂直面
23 外側垂直面部
31 内側立設部
32 水平面
34 固定部
51 立設面
71 突出部
72 取付穴
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13