特許第6910914号(P6910914)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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  • 特許6910914-凝集沈殿装置とその運転方法 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6910914
(24)【登録日】2021年7月9日
(45)【発行日】2021年7月28日
(54)【発明の名称】凝集沈殿装置とその運転方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 21/24 20060101AFI20210715BHJP
   C02F 1/52 20060101ALI20210715BHJP
   B01D 21/08 20060101ALI20210715BHJP
   B01D 21/30 20060101ALI20210715BHJP
   B01D 21/01 20060101ALI20210715BHJP
【FI】
   B01D21/24 J
   C02F1/52 Z
   B01D21/08 C
   B01D21/24 R
   B01D21/24 S
   B01D21/30 E
   B01D21/01 B
   B01D21/01 C
   B01D21/24 G
【請求項の数】9
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-194209(P2017-194209)
(22)【出願日】2017年10月4日
(65)【公開番号】特開2019-63764(P2019-63764A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2020年7月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004400
【氏名又は名称】オルガノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】前田 臨太郎
(72)【発明者】
【氏名】檜垣 涼
【審査官】 富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】 特開平08−299705(JP,A)
【文献】 特公昭46−028950(JP,B1)
【文献】 特開2013−078715(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/141375(WO,A1)
【文献】 特開平03−275103(JP,A)
【文献】 実開昭53−021138(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 21/00−31/34
C02F 1/52− 1/56
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理水を汚泥と処理水とに分離する凝集沈殿装置の運転方法であって、
前記凝集沈殿装置は、前記汚泥と前記処理水が排出されるスラッジブランケット型の沈殿槽を有し、
a)スラッジブランケットを形成している流体を沈殿槽から抜き出し、抜き出した流体を洗浄水として用いて、前記汚泥が流通する配管である汚泥配管の少なくとも一部を洗浄する工程、
を含む、凝集沈殿装置の運転方法。
【請求項2】
b)前記沈殿槽から前記汚泥を排出している間に、前記汚泥配管における汚泥の流量を検知する流量計の測定値に基づいて、前記汚泥配管の閉塞を検知もしくは予測し、そして、
前記汚泥配管の閉塞が検知もしくは予測された場合に、前記沈殿槽からの汚泥の排出を停止して前記工程aに移る工程、
を含む、請求項1記載の運転方法。
【請求項3】
前記沈殿槽に、前記スラッジブランケットの高さ方向に相異なる位置から、前記スラッジブランケットを形成している流体を抜き出す、複数の抜き出し配管が接続され、
前記工程aにおいて、前記複数の抜き出し配管うちの一つを選び、選んだ配管から抜き出した流体を前記洗浄水として用いる
請求項1または2に記載の運転方法。
【請求項4】
前記沈殿槽が、二重筒構造を有し、
前記二重筒構造の外筒に、前記スラッジブランケットが形成され、
前記二重筒構造の内筒に、スラッジブランケットから流出した流体の凝集フロックを濃縮して前記汚泥を形成する汚泥濃縮部が設けられる
請求項1〜3のいずれか一項に記載の運転方法。
【請求項5】
被処理水を汚泥と処理水とに分離する凝集沈殿装置であって、
前記汚泥と前記処理水が排出されるスラッジブランケット型の沈殿槽と、
前記沈殿槽から排出された汚泥が流通する配管である汚泥配管と、
スラッジブランケットを形成している流体を沈殿槽から抜き出す配管であって、前記汚泥配管に接続された抜き出し配管と、
前記抜き出し配管に設けられた第1のバルブと、
前記汚泥配管に設けられ、前記汚泥配管と前記抜き出し配管が接続された箇所と前記沈殿槽との間に位置する第2のバルブと
を備える凝集沈殿装置。
【請求項6】
前記汚泥配管に、汚泥の流量を検知する流量計が設けられ、かつ、
前記沈殿槽から前記汚泥が排出されるように前記汚泥配管の第2のバルブが開き、且つ前記抜き出し配管の第1のバルブが閉じている間に、前記流量計の測定値に基づいて、前記汚泥配管の閉塞を検知もしくは予測し、そして、前記汚泥配管の閉塞が検知もしくは予測された場合に、前記汚泥配管の第2のバルブを閉じ且つ前記抜き出し配管の第1のバルブを開ける機能を有する、制御装置を含む、
請求項5に記載の凝集沈殿装置。
【請求項7】
前記沈殿槽に前記抜き出し配管が複数接続され、前記複数の抜き出し配管は、前記スラッジブランケットの高さ方向に相異なる位置に接続されている、
請求項5または6記載の凝集沈殿装置。
【請求項8】
前記制御装置が、前記沈殿槽から前記汚泥が排出されるように前記汚泥配管の第2のバルブが開いている間は、前記複数の抜き出し管にそれぞれ設けられている第1のバルブを全て閉じ、前記汚泥配管の閉塞が検知もしくは予測された場合に、前記汚泥配管の第2のバルブを閉じ且つ前記複数の抜き出し配管のうちの一つだけの抜き出し配管に設けられている第1のバルブを開ける機能を有する
請求項7に記載の凝集沈殿装置。
【請求項9】
前記沈殿槽が、二重筒構造を有し、
前記二重筒構造の外筒に、前記スラッジブランケットが形成され、
前記二重筒構造の内筒に、スラッジブランケットから流出した流体の凝集フロックを濃縮して前記汚泥を形成する汚泥濃縮部が設けられている
請求項5〜8のいずれか一項に記載の凝集沈殿装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凝集沈殿装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水処理装置のひとつである凝集沈殿装置は、排水処理などに広く利用されている。凝集沈殿装置では、凝集沈殿装置に供給される被処理水(原水)に含まれる懸濁物質を凝集させて凝集フロックを形成し、沈殿槽内で凝集フロックを沈殿させることにより、原水を汚泥と処理水とに分離する。懸濁物質の凝集は、例えば、沈殿槽より上流に設けられた反応槽や凝集槽において行うことができる。
【0003】
沈殿槽から排出された汚泥は、凝集沈殿装置の下流に設けられた汚泥処理設備(例えば汚泥脱水機、汚泥濃縮槽を含む)に送られる。また、凝集沈殿装置において、沈殿槽から排出された汚泥の一部を、反応槽に返送することが知られている。
【0004】
特許文献1には、反応槽と、沈殿槽と、沈殿槽の底部の汚泥排出ピットと、沈降汚泥の一部を反応槽に返送する返送管とを備えた凝集沈殿装置が開示される。この装置には、沈殿槽の汚泥沈降界面より上に上端が開口し、汚泥排出ピットないし返送管に下端が連通した上澄み水抜出管が設けられている。返送管からの沈降汚泥に、上澄み水抜出管からの上澄み水を混合したうえで、反応槽に返送することによって、返送管内で汚泥が詰まることを完全に防止しつつ、沈殿槽での汚泥の沈降性を高め、効率よく沈降分離を行う。
【0005】
この文献には、上澄み水を混合せずに沈降汚泥を反応槽に搬送する場合、汚泥の濃縮は進むが、一方で、返送管内で汚泥の詰まりが生じることが開示される。また、返送管内における汚泥の詰まりは、連続運転中には起こらないが、反応槽への原水の流入が停止した場合に生じると開示される。さらに、詰まりが生じたときは、返送管内を高圧水で洗浄したり、人力による物理的洗浄を行って詰まった汚泥を排除することが必要であり、復旧に多大な労力を要することが開示される。
【0006】
また、特許文献2には、反応槽と、凝集沈殿槽を備える凝集沈殿システムが開示される。凝集沈殿槽は、フロック成長ゾーンと、成長ゾーンより上方に形成される分離ゾーンと、を有するスラッジブランケット部を備える。分離ゾーンより下方から汚泥を引き抜き、引き抜いた汚泥を凝集反応槽に返送して循環させることによって、スラッジブランケット内の上昇流の線速度(LV)の増加を抑えることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平8−299705号公報
【特許文献2】特開2015−181975号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1には、返送管内における汚泥の詰まりは、連続運転中には起こらないと記載される。しかし、本発明者らの検討によれば、凝集沈殿装置の、沈殿槽から排出された汚泥が流通する配管(以下、「汚泥配管」ということがある)は、連続運転中にも詰まることがある。
【0009】
特許文献1には、汚泥の詰まりの解消方法として、高圧水洗浄や、人力による物理的洗浄が挙げられている。しかし、特許文献1にも記載されるように、これらの方法には多大な労力を要する。
【0010】
さらに、高圧水洗浄には、工業用水などの清澄水が使用される。よって汚泥配管を高圧水洗浄する場合、詰まりを解消した後に凝集沈殿装置の運転を再開する際に、汚泥配管が清澄水で満たされていることになる。したがって、運転再開時に、清澄水が汚泥処理設備に流入したり、また、沈殿槽より上流に存在する反応槽や凝集槽に流入したりすることになる。清澄水が汚泥処理設備に流入することは、汚泥処理設備(例えば汚泥脱水機、汚泥濃縮槽)の負荷が増大することを意味する。また、清澄水が反応槽や凝集槽に流入すると、これらの槽内のSS(懸濁物質)濃度が急激に変化してしまうので、凝集剤等の薬剤の添加量が、適正な範囲から外れてしまい、運転再開後凝集沈殿装置から得られる処理水の水質を低下させる可能性がある。
【0011】
仮に、特許文献1に記載されるような上澄み水を用いて汚泥配管の洗浄を行うことを考えたとしても、当該上澄み水は、汚泥沈降界面よりも上側に存在する水なので清澄水である。したがって、上記のような汚泥処理設備の負荷増大や、処理水の水質低下が生じる可能性がある。
【0012】
本発明の目的は、多大な労力を要さず、かつ清澄水を用いずに、汚泥配管を洗浄することのできる方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様により、
被処理水を汚泥と処理水とに分離する凝集沈殿装置の運転方法であって、
前記凝集沈殿装置は、前記汚泥と前記処理水が排出されるスラッジブランケット型の沈殿槽を有し、
a)スラッジブランケットを形成している流体を沈殿槽から抜き出し、抜き出した流体を洗浄水として用いて、前記汚泥が流通する配管である汚泥配管の少なくとも一部を洗浄する工程、
を含む、凝集沈殿装置の運転方法が提供される。
【0014】
本発明の別の態様により、
被処理水を汚泥と処理水とに分離する凝集沈殿装置であって、
前記汚泥と前記処理水が排出されるスラッジブランケット型の沈殿槽と、
前記沈殿槽から排出された汚泥が流通する配管である汚泥配管と、
スラッジブランケットを形成している流体を沈殿槽から抜き出す配管であって、前記汚泥配管に接続された抜き出し配管と、
前記抜き出し配管に設けられた第1のバルブと、
前記汚泥配管に設けられ、前記汚泥配管と前記抜き出し配管が接続された箇所と前記沈殿槽との間に位置する第2のバルブと
を備える凝集沈殿装置が提供される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、多大な労力を要さず、かつ清澄水を用いずに、汚泥配管を洗浄することのできる方法および装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明を実施するに好適な凝集沈殿装置の一形態の概略構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、凝集沈殿装置に供給される被処理水(原水)を汚泥と処理水とに分離する凝集沈殿装置の運転方法に関する。この凝集沈殿装置は、汚泥と処理水が排出されるスラッジブランケット型の沈殿槽を有する。そして、この運転方法は、工程aを含む。
【0018】
原水については、特に制限はなく、凝集沈殿装置の分野で公知の原水を、適宜使用できる。
【0019】
〔スラッジブランケット型沈殿槽〕
スラッジブランケット型沈殿槽は、被処理水中の凝集フロックの浮遊層であるスラッジブランケットを形成しつつ、汚泥と処理水とを排出する。この沈殿槽としては、凝集沈殿装置の分野で公知のスラッジブランケット型沈殿槽を、適宜採用することができる。
【0020】
スラッジブランケットは、凝集フロックの浮遊層である。凝集フロックは、原水中の懸濁物質を凝集させることにより、形成することができる。この凝集は、スラッジブランケット型沈殿槽より上流において、例えばこの沈殿槽より上流に設けられた反応槽において行うことができる。また、この沈殿槽より上流に、かつ反応槽より下流に、凝集槽が設けられる場合には、凝集槽において凝集を促進することができる。
【0021】
スラッジブランケットにおいては、凝集フロックを含む被処理水が上向きに流れ、凝集フロックの沈降速度と被処理水の上昇速度とが均衡し、凝集フロックが密集して浮遊する。
【0022】
スラッジブランケットの上には、清澄水の層が形成される。清澄水の層から、処理水を流出させることができる。なお、スラッジブランケットの清澄水層との界面は、超音波式界面計などによって検知することができる。
【0023】
スラッジブランケット型沈殿槽には、スラッジブランケットから流出した流体中の凝集フロックを沈殿させ、凝集フロックを濃縮して、汚泥を得る汚泥濃縮部が設けられる。
【0024】
スラッジブランケット型沈殿槽では、例えば、沈殿槽内でスラッジブランケットを撹拌して造粒を行い、スラッジブランケットに含まれる凝集フロックの粒径を増大させていわゆるペレットを形成することができる。あるいは、このような攪拌・造粒を行わないスラッジブランケット型沈殿槽を使用することもできる。
【0025】
〔汚泥の返送〕
凝集沈殿装置において、スラッジブランケット型沈殿槽から排出される汚泥を、その沈殿槽より上流に返送すること、例えば沈殿槽より上流に設けられる反応槽や凝集槽に返送することができる。
【0026】
〔工程a〕
工程aでは、スラッジブランケットを形成している流体(以下、「スラッジブランケット形成流体」ということがある)を沈殿槽から抜き出し、抜き出した流体を洗浄水として用いて、汚泥が流通する配管(すなわち汚泥配管)の少なくとも一部を洗浄する。汚泥配管は、スラッジブランケット型沈殿槽から排出される汚泥の少なくとも一部を、凝集沈殿装置より下流の汚泥処理設備に移送する配管(以下、「汚泥移送配管」ということがある)を含むことができる。また汚泥配管は、凝集沈殿装置内で、沈殿槽から排出される汚泥の一部を、沈殿槽より上流に返送する配管(以下、「汚泥返送配管」ということがある)を含むことができる。
【0027】
スラッジブランケットにおいては凝集フロックが浮遊している。一方、汚泥においては、スラッジブランケットを構成していた凝集フロックが沈降分離などにより濃縮されている。したがって、スラッジブランケットから抜き出された流体の凝集フロック濃度は、汚泥に比べて低い。また、この流体の凝集フロック濃度は、清澄水よりは高い。清澄水ではなく、このような流体を用いて汚泥配管を洗浄することによって、汚泥配管を清澄水で満たすことなく、安定して汚泥処理設備に高濃度の汚泥を送ることができ、汚泥処理設備の負荷を増大させずに済む。また、汚泥を沈殿槽より上流に返送する場合、返送する汚泥の濃度を急激に変化させることがないため、反応槽や凝集槽におけるSS濃度を急激に変化させずに済み、処理水の水質低下を防ぐことができる。また、洗浄のために多大な労力も不要である。
【0028】
スラッジブランケットから抜き出された流体を、汚泥配管の少なくとも一部に流すことによって、上記洗浄を行うことができる。汚泥配管のどの部分を洗浄するかは、適宜決めることができる。スラッジブランケット型沈殿槽の汚泥排出口近傍など、装置構成の都合上(例えば、バルブ等による縁切りの都合上)、スラッジブランケットから抜き出された流体を流すことが困難な部分が汚泥配管に存在する場合、その部分には前記流体を流さなくてもよい。洗浄に使用した後の流体は、沈殿槽より上流(例えば反応槽や凝集槽)に返送することができ、あるいは凝集沈殿装置から排出する(特には、汚泥処理設備に送る)ことができ、これら返送および排出の両方を行うこともできる。
【0029】
凝集沈殿装置では、通常、原水からの汚泥と処理水との分離を連続的に行う。このときスラッジブランケット型沈殿槽から汚泥が連続的に排出される。凝集沈殿装置のこのような連続運転中など、スラッジブランケット型沈殿槽から汚泥を排出している間に、汚泥配管が閉塞した場合、ポンプの締切運転等の問題が発生し、配管やポンプが破損する可能性がある。
【0030】
このような事態を回避するために、工程aを行う。好ましくは、後述する工程bを行う。
【0031】
工程aは、凝集沈殿装置の運転を継続したまま、行うことができる。通常処理時、つまり凝集沈殿装置に原水を供給して、沈殿槽から処理水と汚泥とを排出する際には、沈殿槽から抜き出した汚泥を汚泥配管に流す。工程aを行う際には、つまり洗浄時には、沈殿槽からの汚泥の排出を停止し、その替わりにスラッジブランケット形成流体を沈殿槽から抜き出して、汚泥配管に流すことができる。工程aを行う際にも、凝集沈殿装置への原水の供給を継続することができ、沈殿槽から処理水を得ることができる。
【0032】
なお、工程aにおいて洗浄水として沈殿槽から抜き出すスラッジブランケット形成流体の流量は、汚泥配管の汚れの度合いや、スラッジブランケット形成流体を輸送するためのポンプ(図1におけるポンプP)などの機器の仕様に依存する。当該ポンプとしてインバータ制御機能付きのポンプを用いれば、工程aにおいてインバータ出力を増加させることにより、より大きな洗浄効果を得ることもできる。
【0033】
また、工程aは、洗浄が充分になされる程度に行うことができる。例えば、汚泥配管を流れる洗浄水の流量が、通常処理時の沈殿槽からの汚泥排出流量と同程度になるまで、工程aによる洗浄を行うことができる。
【0034】
〔工程b〕
工程bでは、スラッジブランケット型沈殿槽から汚泥を排出している間に、汚泥配管における汚泥の流量を検知する流量計の測定値に基づいて、汚泥配管の閉塞を検知もしくは予測する。そして、閉塞が検知もしくは予測された場合に、スラッジブランケット型沈殿槽からの汚泥の排出を停止し、工程aに移る。工程a及び工程bは適宜の計測制御機器を利用して自動的に行うことができる。
【0035】
汚泥の流量を検知する流量計の測定値がゼロとなった場合、汚泥配管の閉塞が検知されたと判断することができる。また、この流量計の測定値が低下した場合、例えば、汚泥配管における汚泥の流量が一定となる条件で凝集沈殿装置を運転している際に当該流量計の測定値が低下した場合、汚泥配管の閉塞が予測されたと判断することができる。例えば、汚泥配管における汚泥の流量が或る値Fで一定となる条件で凝集沈殿装置を運転している際に、流量計の測定値が、その流量Fの所定の割合以下に低下した際に、汚泥配管の閉塞が予測されたと判断することができる。この所定の割合は、予備試験などにより適宜設定でき、例えば80%を採用することができる。
【0036】
流量計としては、流量計内での汚泥閉塞がないように、フロート式や羽根車式の流量計よりも、汚泥の流れに対して障害になる内部構造を持たず、実質的に圧力損失のない流量計、例えば電磁式流量計や超音波式流量計が好ましい。
【0037】
また、流量計として、測定値に応じた信号を、4−20mA出力等のアナログ出力することのできるものが好ましい。あるいは、スイッチ式の、測定流量値が所定の値以下となった場合に信号を出力でき、この信号によってバルブを開閉制御できる流量計も好ましい。
【0038】
アナログ出力の流量計を用いれば、時間の経過とともに流量が低下してきたことを知ることができるので、汚泥配管の閉塞を予測することが容易である。したがって、比較的早期に汚泥配管の洗浄を行うことができる。更には、流量低下の程度に応じて、凝集フロック濃度が相異なる洗浄水を使い分けることができる。また、流量低下が頻繁にみられる場合は、タイマと組み合わせて、洗浄時間や洗浄頻度を制御してもよい。
【0039】
出力がスイッチ式である流量計を用いる場合にも、複数点のスイッチ(信号)を用意しておき、低下流量に応じて、凝集フロック濃度が相異なる洗浄水を使い分けることができ、流量低下の頻度によってタイマと組み合わせて制御することができる。
【0040】
スラッジブランケット型沈殿槽から汚泥を排出する配管を分岐して、一方の分岐配管を、凝集沈殿装置より下流の汚泥処理設備に接続し、また、他方の分岐配管を、凝集沈殿装置内の、沈殿槽より上流に返送することができる。この場合、流量計は、その分岐箇所よりも上流側の、汚泥をスラッジブランケット型沈殿槽から排出する配管(「ヘッダー管」と呼ばれることがある)に設置することが好ましい。どちらの分岐配管に送泥している場合でも汚泥閉塞を検知もしくは予測できるからである。
【0041】
〔タイマによる制御〕
工程bとは別に、あるいは工程bに加えて、定期的に、沈殿槽からの汚泥の排出を停止して工程aを行うことができる。このような定期的操作は、頻繁に汚泥閉塞が発生する場合などに特に効果的であり、タイマを用いて実施することができる。例えば、一時間に一回程度の頻度で流量低下が起きることが想定される場合には、50分に1回程度自動的に前記定期的操作(汚泥排出停止及び工程a)が行われるよう、タイマにて制御を行うことができる。より確実に閉塞を防止する観点から、前記定期的操作は、工程bに加えて実施することが好ましい。
【0042】
〔複数箇所からの抜き出し〕
スラッジブランケットゾーンの中でも、沈降速度の低い凝集フロックはその上部で流動する。そのため、スラッジブランケット内の凝集フロック濃度は、高さ方向の位置に依存して、異なる。したがって、スラッジブランケットの高さ方向に相異なる位置から、スラッジブランケット形成流体を抜き出す複数の抜き出し配管を設けることにより、凝集フロック濃度が相異なる洗浄水を抜き出すことができる。
【0043】
このような複数の抜き出し配管のうちの一つを選び、選んだ抜き出し配管から抜き出した流体を洗浄水として用いることができる。例えば、閉塞の度合いが大きい場合など、より高い洗浄効果を得たい場合には、スラッジブランケットからの抜き出し位置がより高い抜き出し配管を選ぶこと、つまり凝集フロック濃度がより低い流体をスラッジブランケットから抜き出すことが好ましい。ただし、凝集フロック濃度の変化をより小さくし、処理水の品質を安定させる観点からは、スラッジブランケットからの抜き出し位置がより低い抜き出し配管を選ぶこと、つまり凝集フロック濃度がより高い流体をスラッジブランケットから抜き出すことが好ましい。
【0044】
また、場合によっては、スラッジブランケットより上にある清澄水を引抜いて洗浄水として用いて、汚泥配管の少なくとも一部を洗浄することもできる。そのために、一つもしくは複数の抜き出し配管に加えて、スラッジブランケットよりも上にある清澄水を引抜くための配管を設置してもよい。
【0045】
なお、凝集沈殿装置の仕様や寸法から、スラッジブランケット型沈殿槽に被処理水が流入し続けている時のブランケットの上面の高さ(清澄水層との界面位置)は、概ね推定できる。したがって、スラッジブランケット形成流体を引き抜く配管の接続位置を決めること、場合によっては清澄水を引き抜くための配管の接続位置を決めること、が可能である。
【0046】
〔凝集フロック濃度〕
凝集沈殿装置の仕様や運転条件にもよるが、スラッジブランケット型沈殿槽から排出される汚泥の濃度(凝集フロック濃度)は、例えば3〜20質量%程度である。典型的な汚泥濃度は、一般的なスラッジブランケットで3〜6質量%程度であり、スラッジブランケット型の中でも、沈殿槽内で緩やかに撹拌を行い、沈殿槽内で凝集・造粒濃縮を行うペレットブランケット型凝集沈殿装置の場合には8〜20質量%程度である。
【0047】
一方、スラッジブランケット形成流体中の凝集フロック濃度は、例えば0.2〜12質量%程度である。ただし、同一の凝集沈殿装置が、同一の運転条件で運転されている場合、スラッジブランケット形成流体中の凝集フロック濃度は、スラッジブランケット型沈殿槽から排出される汚泥の濃度よりも、低い。
【0048】
スラッジブランケットより上に形成される清澄水の層は例えばSS濃度20mg/L以下であり、非常に綺麗な状態である。
【0049】
〔凝集沈殿装置の構成〕
以下、図面を参照しつつ本発明について説明するが、本発明はこれによって限定されるものではない。図1は、本発明を実施するに好適な凝集沈殿装置の一形態の概略構成を示す図である。
【0050】
図1に示す凝集沈殿装置は、反応槽10と、沈殿槽20とを有する。
【0051】
・反応槽
ラインL1から反応槽10に原水が供給される。反応槽10に収容された被処理水には、被処理水内の懸濁物質を凝集させて凝集フロックを形成するための凝集剤と、被処理水のpHを調整するためのpH調整剤とが添加される。
【0052】
反応槽10の構成としては、凝集沈殿装置の分野で公知の構成を適宜採用できる。反応槽10は、攪拌機11を有することができる。撹拌機11は、凝集剤を添加した被処理水を急速に撹拌して、凝集フロックを形成させる。
【0053】
凝集剤やpH調整剤として、凝集沈殿装置の分野で公知のものを適宜採用できる。凝集剤として、例えば、無機凝集剤であるPAC(ポリ塩化アルミニウム)と、高分子凝集剤であるカチオンポリマーとが使用される。また、pH調整剤は、例えば、苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)である。
【0054】
さらに、配管L6を通して、沈殿槽20から排出された汚泥の一部を、反応槽10に返送することができる。
【0055】
〔沈殿槽〕
凝集フロックを含む被処理水は、配管L2を経て、スラッジブランケット型沈殿槽20に流入する。この沈殿槽20は、スラッジブランケットが形成される領域、すなわちスラッジブランケット部Z1を有し、その上に清澄水の層が形成される領域、すなわち清澄水部Z2を有する。清澄水の層から、特にはその上端部から、配管L3を経て、処理水が排出される。
【0056】
反応槽10から送られた被処理水がスラッジブランケットに到達する前に、凝集フロックの粒成長すなわち粗大化を促進する促進剤を、被処理水に添加することができる。例えば、図1に示すようにディストリビュータ21を有する沈殿槽20を用いる場合、ディストリビュータ21内で、被処理水に促進剤を添加することができる。あるいは、配管L2の途中において、促進剤を添加してもよい。促進剤としては、凝集沈殿装置の分野で公知の促進剤を適宜採用できる。促進剤は、例えば、アニオンポリマーである。
【0057】
ディストリビュータ21は、配管L2からの被処理水が供給される入口と、スラッジブランケットゾーンZ1の底部に開口する被処理水の出口とを有する。また、ディストリビュータ21に攪拌翼22が固定され、ディストリビュータ21を回転させることによってスラッジブランケットを攪拌し、凝集を促進して造粒(ペレット形成)を行うことができる。この場合、ペレットがスラッジブランケットを形成する。
【0058】
スラッジブランケット型沈殿槽20は、二重筒構造を有する。二重筒構造の外筒はスラッジブランケット部Z1として利用され、すなわち外筒にスラッジブランケットが形成される。二重筒構造の内筒には、汚泥濃縮部Z3が設けられる。スラッジブランケット部Z1と、汚泥濃縮部Z3との間は、鉛直方向に延在する筒状体23によって区画される。筒状態の上端は開口しており、スラッジブランケット部Z1を構成していたペレットが、この開口を溢流する形で流出して、汚泥濃縮部Z3に導入される。したがって、鉛直方向において、汚泥濃縮部Z3の上端の位置は、スラッジブランケット部Z1の上端の位置と同じである。
【0059】
汚泥濃縮部Z3では、スラッジブランケットから流出した流体中の凝集フロックを沈殿させて濃縮し、濃縮汚泥を形成する。なお、ディストリビュータ21は、攪拌翼22とは別の攪拌翼(汚泥濃縮部Z3に堆積した汚泥を撹拌してその固着を抑制する攪拌翼)を備えた支持部材24を有する。支持部材24は、汚泥濃縮部Z3内まで延在する。モータMによって支持部材24が回転し、その結果ディストリビュータ21が回転する。
【0060】
汚泥濃縮部Z3から、配管L4を通って、濃縮汚泥が排出される。配管L4には、バルブV4、ポンプP、流量計FIが設けられている。配管L4は、凝集沈殿装置の下流に位置する汚泥処理設備に汚泥を移送する汚泥移送配管L5と、反応槽に汚泥を返送する汚泥返送配管L6とに分岐される。配管L5及びL6にはそれぞれバルブV5及びV6が設けられている。配管L4が前述のヘッダー管に該当する。
【0061】
沈殿槽20から濃縮汚泥を排出している間に、すなわち濃縮汚泥排出時に、汚泥配管における汚泥の流量を検知する流量計の測定値に基づいて、汚泥配管の閉塞を検知もしくは予測し、汚泥配管の閉塞が検知もしくは予測された場合に、前記沈殿槽からの濃縮汚泥の排出を停止して前記工程aを行う(工程b)。
【0062】
汚泥排出時に、汚泥を上流に返送する場合と、返送しない場合がある。汚泥を返送しない場合、汚泥は配管L4及びL5を流通するが配管L6は流通しない(バルブV4及びV5が開で、V6が閉)。この場合、配管L4及びL5が汚泥配管に該当する。汚泥を上流に返送する場合、汚泥は配管L4、L5及びL6を流通する(バルブV4、V5及びV6が全て開)。この場合、配管L4、L5及びL6が汚泥配管に該当する。なお、汚泥の返送が不要な場合、配管L6及びバルブV6は不要である。
【0063】
汚泥配管の閉塞の検知もしくは予測は、流量計FIを用いて、前述のようにして行うことができる。
【0064】
スラッジブランケット型沈殿槽20には、スラッジブランケットの高さ方向に相異なる位置から、スラッジブランケット形成流体を沈殿槽から抜き出す抜き出し配管が複数設けられる(配管L11、L12及びL13)。これら複数の抜き出し配管には、それぞれバルブV1、V2及びV3が設けられる。抜き出し配管L11、L12及びL13はいずれも、汚泥配管(特には配管L4)に接続されている。ただし、抜き出し配管L11、L12及びL13は、互いに一部を共用している。
【0065】
なお、抜き出し配管(配管L11、L12及びL13)に設けられたバルブ(バルブV1、V2及びV3)を「第1のバルブ」と称することがある。一方、汚泥配管(配管L4)に設けられ、かつ、汚泥配管と抜き出し配管との接続箇所と、スラッジブランケット型沈殿槽20との間に位置するバルブ(バルブV4)を「第2のバルブ」と称することがある。
【0066】
工程aにおいて、複数の抜き出し配管L11、L12及びL13うちの一つを選び、選んだ配管から抜き出した流体を洗浄水として用いることができる。一つの配管を選ぶ手法は、前述のとおりである。
【0067】
流量計FIの出力信号が、制御装置(不図示)に送られる。この制御装置は、汚泥配管の第2のバルブV4が開き且つ抜き出し配管の第1のバルブV1、V2及びV3の全てが閉じている間に、すなわち汚泥排出時に、流量計FIの測定値に基づいて、汚泥配管の閉塞を検知もしくは予測する。そして、前記制御装置は、汚泥配管の閉塞が検知もしくは予測された場合に、汚泥配管の第2のバルブV4を閉じ、且つ複数の抜き出し配管のうちの一つだけの抜き出し配管に設けられているバルブを開ける機能(第1のバルブV1、V2及びV3のうちの一つを開け、他の二つは閉とする機能)を有する。制御装置としては、コンピュータなど、凝集沈殿装置の分野で公知のプログラミング可能な制御装置を適宜使用することができる。制御装置は、上記機能を実行するために適宜プログラミングされる。また、制御装置には、適宜、信号の入出力、例えば、流量計FIからの信号の入力、及び、各バルブを操作するための信号の出力が行われる。
【0068】
なお、バルブV1〜V6としては、閉止弁や流量調節弁を適宜選んで用いることができる。また、これまで説明した機器以外にも、凝集沈殿装置の分野で公知の機器を適宜使用することができる。例えば、汚泥返送配管の途中に、酸やアルカリの添加によりアルミニウムを再生する再生槽を設けることができる。
【実施例】
【0069】
〔実施例1〕
図1に示す構成を有する凝集沈殿装置を用いて、原水を汚泥と処理水とに分離した。主要な装置仕様は次の通りである。
スラッジブランケット型沈殿槽20の直径:1.1m。
汚泥濃縮部Z3の直径:0.25m。
汚泥濃縮部Z3高さ:0.9m。
【0070】
原水としては、地下水をろ過したろ過水に、カオリンを懸濁させたカオリン模擬排水(SS濃度:約500mg/L)を用いた。
【0071】
原水を、まず反応槽10に導入し、ここでPACとカチオンポリマーを、被処理水中の濃度が下に示す値になるように、添加した。またpH調整用の水酸化ナトリウムも添加した(pHを7に調整)。
PAC(無機凝集剤):150mg/L。
カチオンポリマー(高分子凝集剤):2.0mg/L。
【0072】
反応槽10で、繊維状の凝集フロックが形成された。凝集フロックを含む被処理水に、ディストリビュータ21の入口付近において、被処理水中の濃度が下に示す値になるように、アニオンポリマーを添加した。
アニオンポリマー(凝集促進剤):被処理水中の3.0mg/L。
【0073】
スラッジブランケット部Z1では、撹拌翼によって緩やかに撹拌が行われ、凝集フロックの機械的脱水作用、フロックの転がり運動によって沈降速度の速い球状のペレットが形成された。
【0074】
スラッジブランケット型沈殿槽20において、被処理水の通水量は18m/h(線速度LV:19m/h)であった。
【0075】
汚泥濃縮部Z3にて沈降濃縮された濃縮汚泥は、ポンプPによって沈殿槽20から配管L4に引き抜かれ、配管L6を通して上流の反応槽10に返送された(バルブV4及びV6が開、バルブV5が閉)。流量計FIで測定された汚泥流量は2m/hであった。
【0076】
上記のようにして凝集沈殿装置の定常的な連続運転を継続し、原水からの汚泥と処理水とへの分離を定常的に継続した。ただし、汚泥濃縮部Z3に濃縮汚泥が溜まった際には、一時的に、濃縮汚泥を配管L4及びL5経由で汚泥処理設備に排出した(バルブV4及びV5が開、バルブV6が閉)。
【0077】
連続運転中に、汚泥流通量を計測する流量計FIによって汚泥閉塞が検知もしくは予測された際に、汚泥の引抜バルブ(第2のバルブ)V4を閉じ、第1のバルブV1〜V3のいずれかを開けて洗浄を行い、汚泥流通量が2m/hまで回復することを確認した。
【0078】
具体的には、流量計FIの測定値が上記定常値2m/hの80%以下(1.6m/h以下)となった際に、バルブV4を閉じるとともにバルブV1を開けて、流量計FIの測定値が1.9m/h以上になるまで洗浄を続けた。そして、1.9m/h以上まで流量が回復した後、念のためその時点から更に10秒間洗浄を継続し、バルブV1を閉じV4を開けた。この操作により、汚泥流通量が2m/hまで回復することを確認した。バルブV1に替えて、バルブV2もしくはV3を操作して、同様の試験を行った。
【0079】
なお、洗浄時には、スラッジブランケットと清澄水層との界面の高さが一時的に低下することがあるが、凝集沈殿装置の運転を継続したまま洗浄することができるので、この界面の高さを、洗浄開始前の高さに戻すことができる。
【0080】
結果を表1に示す。なお、連続運転時に配管L4から排出される汚泥の性状も合わせて表1に示す。
【0081】
【表1】
【0082】
実験の結果、スラッジブランケットの引抜位置(高さ)によって汚泥濃度が異なっており、沈殿槽底面に近いほど汚泥濃度は高かった。洗浄水引き抜き場所3(配管L13によってスラッジブランケットを引き抜く位置)は、スラッジブランケットの清澄水層との界面位置であった。したがって洗浄水引き抜き場所3では、スラッジブランケットを形成している流体と、その上部の清澄水の混合液を引抜いており、汚泥濃度は0.8質量%であった。
【0083】
沈殿槽20から汚泥(汚泥濃度8〜12質量%)を排出している際に、流量計FIの流量測定値が不定期に低下した。流量低下を検知したことは、汚泥配管の閉塞を検知もしくは予測したことに相当する。流量低下を検知してすぐに、表1に示すようにバルブV1〜V3のいずれかを開け、スラッジブランケットから引き抜いた流体を用いて、閉塞が検知もしくは予測された汚泥配管を洗浄することによって、汚泥排出量(配管L4における流量)を規定流量(2m/h)まで回復させることができた。
【符号の説明】
【0084】
10 反応槽
20 スラッジブランケット型沈殿槽
Z1 スラッジブランケット部
Z2 清澄水部
Z3 汚泥濃縮部
L1 配管(原水供給用)
L2 配管(沈殿槽への被処理水供給用)
L3 配管(処理水排出用)
L4 汚泥配管のヘッダー管
L5 汚泥移送配管
L6 汚泥返送配管
L11〜L13 抜き出し配管
P ポンプ
FI 流量計
V1〜V3 抜き出し配管に設けられたバルブ(第1のバルブ)
V4 汚泥配管のヘッダー管に設けられたバルブ(第2のバルブ)
V5 汚泥移送配管に設けられたバルブ
V6 汚泥返送配管に設けられたバルブ
図1