【文献】
Nokia, Alcatel-Lucent Shanghai Bell,Uplink contention-based access in 5G New Radio,3GPP TSG-RAN WG1#84b R1-162892,2016年04月14日
【文献】
Huawei, HiSilicon, Neul,Motivation for new WI: Enhancement of NB-IoT,3GPP TSG-RAN#71 RP-160297,2016年03月10日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
既存のLTEシステム(例えば、LTE Rel.8−13)では、UL同期を確立するためのランダムアクセス手順がサポートされている。ランダムアクセス手順には、衝突型ランダムアクセス(CBRA:Contention-Based Random Access等ともいう)と非衝突型ランダムアクセス(Non−CBRA、コンテンションフリーランダムアクセス(CFRA:Contention-Free Random Access)等ともいう)とが含まれる。
【0015】
衝突型ランダムアクセス(CBRA)では、ユーザ端末は、各セルに定められる複数のプリアンブル(ランダムアクセスプリアンブル、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)、RACHプリアンブル等ともいう)からランダムに選択したプリアンブルを送信する。また、衝突型ランダムアクセスは、ユーザ端末主導のランダムアクセス手順であり、例えば、初期アクセス時、UL送信の開始又は再開時などに用いることができる。
【0016】
一方、非衝突型ランダムアクセス(Non−CBRA、CFRA)では、無線基地局は、下りリンク(DL)制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel、EPDCCH:Enhanced PDCCHなど)によりプリアンブルをユーザ端末固有に割り当て、ユーザ端末は、無線基地局から割り当てられたプリアンブルを送信する。非衝突型ランダムアクセスは、ネットワーク主導のランダムアクセス手順であり、例えば、ハンドオーバ時、DL送信の開始又は再開時(DL用再送指示情報のULにおける送信の開始又は再開時)などに用いることができる。
【0017】
図1は、衝突型ランダムアクセスの一例を示す図である。
図1において、ユーザ端末は、システム情報(例えば、MIB:Mater Information Block及び/又はSIB:System Information Block)や上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング)により、ランダムアクセスチャネル(PRACH)の構成(PRACH configuration、RACH configuration)を示す情報(PRACH構成情報)を予め受信する。
【0018】
当該PRACH構成情報は、例えば、各セルに定められる複数のプリアンブル(例えば、プリアンブルフォーマット)、PRACH送信に用いられる時間リソース(例えば、システムフレーム番号、サブフレーム番号)及び周波数リソース(例えば、6リソースブロック(PRB:Physical Resource Block)の開始位置を示すオフセット(prach-FrequencyOffset))などを示すことができる。
【0019】
図1に示すように、ユーザ端末は、アイドル(RRC_IDLE)状態からRRC接続(RRC_CONNECTED)状態に遷移する場合(例えば、初期アクセス時)、RRC接続状態であるがUL同期が確立されていない場合(例えば、UL送信の開始又は再開時)などにおいて、PRACH構成情報が示す複数のプリアンブルの一つをランダムに選択し、選択されたプリアンブルをPRACHにより送信する(メッセージ1)。
【0020】
無線基地局は、プリアンブルを検出すると、その応答としてランダムアクセスレスポンス(RAR:Random Access Response)を送信する(メッセージ2)。ユーザ端末は、プリアンブルの送信後、所定期間(RAR window)内にRARの受信に失敗する場合、PRACHの送信電力を上げてプリアンブルを再度送信(再送)する。なお、再送時に送信電力を増加させることは、パワーランピングとも呼ばれる。
【0021】
RARを受信したユーザ端末は、RARに含まれるタイミングアドバンス(TA)に基づいて、ULの送信タイミングを調整し、ULの同期を確立する。また、ユーザ端末は、RARに含まれるULグラントが指定するULリソースで、上位レイヤ(L2/L3:Layer 2/Layer 3)の制御メッセージを送信する(メッセージ3)。当該制御メッセージには、ユーザ端末の識別子(UE−ID)が含まれる。当該ユーザ端末の識別子は、例えば、RRC接続状態であればC−RNTI(Cell-Radio Network Temporary Identifier)であってもよいし、又は、アイドル状態であればS−TMSI(System Architecture Evolution-Temporary Mobile Subscriber Identity)など上位レイヤのUE−IDであってもよい。
【0022】
無線基地局は、上位レイヤの制御メッセージに応じて、衝突解決用メッセージを送信する(メッセージ4)。当該衝突解決用メッセージは、上記制御メッセージに含まれるユーザ端末の識別子宛に基づいて送信される。衝突解決用メッセージの検出に成功したユーザ端末は、HARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)における肯定応答(ACK:Acknowledge)を無線基地局に送信する。これにより、アイドル状態のユーザ端末はRRC接続状態に遷移する。
【0023】
一方、当該衝突解決用メッセージの検出に失敗したユーザ端末は、衝突が発生したと判断し、プリアンブルを再選択し、メッセージ1から4のランダムアクセス手順を繰り返す。
【0024】
無線基地局は、ユーザ端末からのACKにより衝突が解決されたことを検出すると、当該ユーザ端末に対して、ULグラントを送信する。ユーザ端末は、ULグラントにより割り当てられるULリソースを用いてULデータを開始する。
【0025】
以上のような衝突型ランダムアクセスでは、ユーザ端末が、ULデータの送信を望む場合に、自発的(autonomous)にランダムアクセス手順を開始できる。また、UL同期が確立されてから、ULグラントによりユーザ端末固有に割り当てられるULリソースを用いてULデータが送信されるため、信頼性の高いUL送信が可能となる。
【0026】
ところで、将来の無線通信システム(例えば、5G、NRなど)では、高速で大容量の通信(eMBB)、IoTやMTCなどの機器間通信(M2M)用のデバイス(ユーザ端末)からの大量接続(mMTC)、低遅延で高信頼の通信(URLLC)など、多様なサービスを単一のフレームワークで収容することが望まれている。
【0027】
このような将来の無線通信システムにおいて、ULデータを送信する前に既存のLTEシステムと同様の衝突型ランダムアクセスを行う場合、ULデータの送信を開始するまでの遅延時間が問題となることが想定される。また、将来の無線通信システムにおいて、ULデータを送信する前に、ユーザ端末からのULリソースの割り当て要求(スケジューリング要求(SR))や無線基地局からの当該ULリソースの割り当て(ULグラント)を必要とする場合、オーバヘッドの増大が問題となることが想定される。
【0028】
例えば、mMTCなどの大量接続では、ULデータの送信頻度の低下によりULデータの送信機会毎に上述の衝突型ランダムアクセスが必要となることが想定される。この場合、ユーザ端末間でのプリアンブルの衝突頻度が増加し、ULデータの送信を開始するまでの遅延時間が増大する恐れがある。上述の衝突型ランダムアクセスでは、複数のユーザ端末間でプリアンブルの衝突が発生すると、当該複数のユーザ端末の少なくとも一つでランダムアクセス手順を再度行う必要があるためである。このような衝突型ランダムアクセスによるユーザ端末のバッテリー消費も問題となる恐れがある。
【0029】
また、mMTCなどの大量接続において、各ユーザ端末からのスケジューリング要求や無線基地局からの各ユーザ端末に対するULグラントが大量に送信される場合、実際に送信されるULデータに対するオーバヘッドの割合が相対的に増加する。このため、mMTCでは、周波数利用効率が低下する恐れがある。
【0030】
また、URLLCのように遅延時間に対する要求の厳しいサービスにおいて、ユーザ端末からスケジューリング要求を送信し、無線基地局が当該スケジューリング要求に応じてULグラントを送信し、ユーザ端末が当該ULグラントに基づいてULデータを送信するとする場合、遅延時間の要求を満たすことができない恐れがある。
【0031】
そこで、将来の無線通信システムでは、ULデータの送信を開始するまでの遅延時間を短縮するとともにオーバヘッドの増大を抑制するため、複数のユーザ端末のUL送信の衝突を許容して無線基地局からのULグラントなしにULデータを送信する衝突型UL送信が検討されている。
【0032】
図2は、衝突型UL送信の一例を示す図である。
図2に示すように、ユーザ端末は、システム情報(例えば、MIB及び/又はSIB)や上位レイヤシグナリング(例えば、RRCシグナリング)により、衝突型UL(CBUL)送信に関する構成(configuration)情報(CBUL構成情報)を予め受信してもよい。
【0033】
図2に示すように、ユーザ端末は、無線基地局からのULグラントの受信なしに、ULデータの送信を開始する。具体的には、ユーザ端末は、新たなUL送信の契機においてULデータを送信する場合、プリアンブルと、当該ULデータの制御情報とをULデータと合わせて送信してもよい。また、ユーザ端末は、プリアンブルに対する無線基地局からの応答なしに、上記制御情報及びULデータを送信してもよい。
【0034】
ここで、プリアンブルは、無線基地局でのUL送信の検出に用いられる。ULデータとともに(好ましくは、ULデータよりも前の時間リソースで)プリアンブルを送信することで、無線基地局は、新たなULデータの送信契機において、当該UL送信を検出できる。当該プリアンブルの系列は、上記CBUL構成情報が示す複数の系列の中からランダムに選択されもよい。また、プリアンブルは、チャネル推定やビームサーチに用いられてもよい。
【0035】
また、ULデータの制御情報は、例えば、ULデータを送信するユーザ端末の識別情報(例えば、C−RNTI、S−TMSIなど)、当該ULデータに関する情報(例えば、ULデータのデータ量(BSR:Buffer Status Report)、変調方式、トランスポートブロックサイズ(TBS)、符号化率など)、当該ユーザ端末の能力に関する情報、当該ULデータの送信リソースに関する情報(例えば、時間及び周波数リソースのインデックスやオフセットなど)、当該ULデータの再送制御に関する情報(例えば、HARQプロセス番号(HPN:HARQ Process Number)、冗長バージョン(RV:Redundancy Version)、新規データ識別子(NDI:New Data Indicator)など)、当該ULデータの繰り返しに関する情報(例えば、繰り返し回数、ホッピングパターン、ホッピングの適用有無)の少なくとも一つを含んでもよい。
【0036】
上記プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つを送信する送信リソースは、上記CBUL構成情報に基づいて決定されてもよい。当該送信リソースは、周波数リソース、時間リソース、符号リソース、電力リソース、空間リソースの少なくとも一つである。プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つは、他のユーザ端末との間で、直交多重(例えば、符号分割多重)及び/又は非直交多重(例えば、電力多重又は空間多重)されてもよい。
【0037】
図2に示す衝突型UL送信では、複数のユーザ端末からのULデータの衝突を許容することで、上述の衝突型ランダムアクセスにおけるメッセージ2−4(
図1参照)を省略できるため、ULデータの送信を開始するまでの遅延時間を短縮できる。また、無線基地局からのULグラントなしにULデータを送信することで、オーバヘッドを軽減できる。また、ユーザ端末からのスケジューリング要求、無線基地局によるスケジューリング、ULグラントのプロセスを省略できるので遅延時間も短縮できる。
【0038】
なお、後続のULデータは、プリアンブル及び制御情報とともに送信されてもよいし、プリアンブル及び/又は制御情報を省略して送信されてもよい。
【0039】
このような衝突型UL送信では、周波数利用効率を向上させるため、MAC(Medium Access Control)レイヤにおける再送制御(HARQ)方式を実施することが望まれる。一方で、既存のLTEシステムのHARQ方式をそのまま衝突型UL送信に適用する場合、効率的な再送制御を行うことができない恐れがある。
【0040】
例えば、既存のLTEシステム(LTE Rel.8−13)では、再送指示及び再送のタイミングが予め定められる同期HARQがサポートされる。同期HARQでは、ULデータから固定期間後に再送指示情報がユーザ端末に送信され、当該再送指示情報から固定期間後に当該ULデータの再送が行われる。
【0041】
同期HARQでは、どのタイミングでどのULデータを再送するかなど、再送制御に関するシグナリングを軽減できる。なお、同期HARQでは、再送制御チャネル(PHICH:Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)によるNACKにより非適応的(non-adaptive)に再送が指示されてもよいし、PHICHによるACKと下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)(ULグラント)とにより適応的(adaptive)に再送が指示されてもよい。
【0042】
また、アンライセンスバンド(送信前にリスニングを実施するキャリア(セル))におけるUL送信をサポートするLTE Rel.14のeLAA(enhanced License-Assisted Access)では、再送指示及び再送のタイミングが予め定められない非同期HARQのサポートも検討されている。非同期HARQでは、HARQプロセス番号(HPN)、ULデータの冗長バージョン(RV)、ULデータの再送又は初回送信を示す新規データ識別子(NDI)の少なくとも一つをDCI(ULグラント)内に含めることで、再送すべきULデータが示されてもよい。
【0043】
以上のような既存のLTEシステムのHARQ方式では、ユーザ端末単位での再送指示が行われる。一方、上述の衝突型UL送信では、複数のユーザ端末からのULデータが同一のULリソースで送信されること(複数のユーザ端末の衝突が発生すること)が想定される。この場合、ユーザ端末単位で再送指示を行うと、同じULリソースを利用した複数のユーザ端末に対してそれぞれ再送指示情報を送信することになり、オーバヘッドが増加する恐れがある。
【0044】
また、既存のLTEシステムのHARQ方式を上述の衝突型UL送信に適用すると、無線基地局から再送指示情報が送信されるまでの遅延時間が問題となることが想定される。既存のLTEシステムの時間分割複信(TDD:Time Division Duplex)や周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)の半二重送信(Half-duplex)では、ULとDLとを1msの送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval、サブフレーム等ともいう)単位でしか切り替えることができず、再送指示情報の送信までに少なくとも1ms以上が費やされることになるためである。
【0045】
そこで、本発明者等は、衝突型UL送信に適する再送制御方式を検討し、本発明に至った。具体的には、ユーザ端末単位とは異なる単位で再送指示を行うことにより、再送指示に伴うオーバヘッドを削減することを着想した。また、ULデータを送信するUL期間と再送指示情報を送信するDL期間とUL期間とDL期間とを切り替えるガード期間とを含んで構成されるTTI構成を用いることで、無線基地局から再送指示情報が送信されるまでの遅延時間を短縮することを着想した。
【0046】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態に係る衝突型UL送信では、ULデータとともにプリアンブル及び/又は当該ULデータの制御情報が送信されてもよいし、ULデータだけが送信されてもよい(
図2参照)。
【0047】
また、本実施の形態に係るULデータの送信リソースは、時間リソース及び/又は周波数リソースで構成される。時間リソースは所定数の時間単位で構成され、周波数リソースは所定数の周波数単位で構成される。時間リソースを構成する時間単位は、例えば、シンボル、又は、サブフレーム間隔、又は、サブフレーム、又は、伝送時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)、スケジューリングユニット等と呼ばれてもよい。また、周波数リソースを構成する周波数単位は、例えば、リソースブロック(PRB)、リソースブロックグループ(RBG)等と呼ばれてもよい。
【0048】
(第1の態様)
第1の態様では、衝突型UL送信におけるULデータの再送指示を行う単位について説明する。第1の態様において、ULデータの再送指示(例えば、ACK:Acknowledge又はNACK:Non-ACK)は、ULデータが送信される周波数リソース単位で行われてもよいし(第1の再送指示例)、上記周波数リソースを含むリソースグループ単位で行われてもよい(第2の再送指示例)。また、当該再送指示は、一以上の時間リソース単位で行われてもよい(第3の再送指示例)。また、当該再送指示は、一以上のユーザ端末が属する端末グループ単位で行われてもよい(第4の再送指示例)。以下では、第1〜第4の再送指示例について詳細に説明する。
【0049】
<第1の再送指示例>
第1の再送指示例では、ULデータを送信する周波数リソース単位での再送指示を示す再送指示情報が送信される。当該再送指示情報は、当該周波数リソースに個別の個別リソースを用いてユーザ端末に送信されてもよいし、当該周波数リソースに共通の共通リソースを用いてユーザ端末に送信されてもよい。
【0050】
図3は、第1の態様に係る第1の再送指示例を示す図である。なお、
図3では、衝突型UL送信に利用可能な周波数リソース(例えば、
図3では、周波数リソース#1〜#6)は、上述のCBUL構成情報により予め各ユーザ端末に設定されるものとする。
【0051】
図3Aでは、個別リソースを用いた再送指示情報の送信例が示される。なお、
図3Aでは、個別リソースとして、ULデータと同一の周波数リソースが用いられるが(例えば、TDDの場合など)、異なる周波数リソースが用いられてもよい(例えば、FDDの場合など)。例えば、
図3Aでは、ユーザ端末#1及び#3が同一の周波数リソース#4を用いて衝突型UL送信を行い、ユーザ端末#2及び#4はそれぞれ異なる周波数リソース#1及び#5を用いて衝突型UL送信を行うものとする。
【0052】
図3Aにおいて、無線基地局は、周波数リソース#1で送信されるULデータの受信に成功するため、周波数リソース#1を用いてACKを送信する。ユーザ端末#2は、ユーザ端末#2からのULデータと同一の周波数リソース#1で送信されるACKを検出し、当該ULデータが無線基地局で受信されたことを認識する。同様に、ユーザ端末#4は、ユーザ端末#4からのULデータと同一の周波数リソース#5で送信されるACKを検出し、当該ULデータが無線基地局で受信されたことを認識する。
【0053】
一方、無線基地局は、ユーザ端末#1及び#3の衝突により周波数リソース#4で送信されるULデータの受信に失敗するため、周波数リソース#4を用いてNACKを送信する。ユーザ端末#1及び#3は、それぞれ、ULデータと同じ周波数リソース#4で送信されるNACKを検出し、ULデータを再送する。
【0054】
図3Aにおいて、ACK又はNACKを示す再送指示情報は、メッセージベースであってもよいし、既知のパターンの系列ベースであってもよい。再送指示情報として異なるパターンの系列を用いることにより、ユーザ端末におけるACK又はNACKの検出負荷を軽減しながら精度を向上させることができる。
【0055】
図3Aに示すように、個別リソースを用いて周波数リソース単位での再送指示が行われる場合、同一の周波数リソース#2でユーザ端末#1及び#3が衝突する場合であっても、周波数リソース#2で単一のNACKを送信すればよく、ユーザ端末#1及び#3に対して2つのNACKを送信しなくともよい。このため、再送指示に係るオーバヘッドを削減できる。また、個別リソースを用いることで、どの周波数リソースで送信したULデータに対する再送指示であるかを黙示的(implicit)に通知できる。
【0056】
図3Bでは、共通リソースを用いた再送指示情報の送信例が示される。なお、
図3Bでは、共通リソースとして、ULデータと同一のキャリア(CC、セル)の特定の周波数リソース(#3及び#4)が用いられる(例えば、TDDの場合など)が、ULデータとは異なるキャリアの特定の周波数リソースが用いられてもよい(例えば、FDDの場合など)。例えば、
図3Bでは、ユーザ端末#2及び#3が同一の周波数リソース#2を用いて衝突型UL送信を行い、ユーザ端末#1及び#4はそれぞれ異なる周波数リソース#3及び#5を用いて衝突型UL送信を行うものとする。
【0057】
図3Bにおいて、無線基地局は、周波数リソース#2で送信されるULデータの受信に失敗し、周波数リソース#3及び#5で送信されるULデータの受信に成功する。このため、無線基地局は、周波数リソース#2及びNACK、周波数リソース#3及びACK、周波数リソース#5及びACKをそれぞれ関連付けて示す再送指示情報を、共通リソースを用いて送信する。
【0058】
ユーザ端末#1及び#4は、それぞれ、共通リソースで上記再送指示情報を受信し、周波数リソース#3及び#5に関連付けられるACKを検出する。また、ユーザ端末#2及び#3は、共通リソースで上記再送指示情報を受信し、周波数リソース#4に関連付けられるNACKを検出する。ユーザ端末#2及び#3は、検出されたNACKに基づいてULデータを再送する。
【0059】
このように、共通リソースで送信される再送指示情報は、周波数リソース(インデックス)と関連付けて再送指示(ACK又はNACK)を示してもよい。また、当該再送指示情報は、例えば、DL制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel、又は、EPDCCH:Enhanced Physical Downlink Control Channel)の共通サーチスペースで検出(ブラインド復号)される共通制御情報として送信されてもよい。
【0060】
図3Bに示すように、周波数リソースに関連付けた再送指示を示す再送指示情報が共通リソースを用いて送信される場合、ユーザ端末単位で再送指示を行う場合と比較して、オーバヘッドを削減できる。また、ユーザ端末は、ULデータを送信した周波数リソースに関係なく、特定の周波数リソースで再送指示情報の検出処理を行えばよいため、ユーザ端末における再送指示の検出負荷を軽減できる。
【0061】
なお、
図3A及び3Bにおいて、ULデータの再送に用いる周波数リソース及び/又は時間リソースは、ユーザ端末側で自律的に選択されてもよいし、無線基地局からの再送指示情報により示されてもよい。また、当該ULデータの再送に用いる変調方式、符号化方式、トランスポートブロックサイズ、冗長バージョン、送信電力の少なくとも一つは、ユーザ端末側で自律的に制御されてもよいし、無線基地局からの再送指示情報に基づいて制御されてもよい。
【0062】
<第2の再送指示例>
第2の再送指示例では、ULデータを送信する周波数リソースを含むリソースグループ単位での再送指示を示す再送指示情報が送信される。当該再送指示情報は、当該リソースグループに個別の個別リソースを用いてユーザ端末に送信されてもよいし、当該リソースグループに共通の共通リソースを用いてユーザ端末に送信されてもよい。
【0063】
図4は、第1の態様に係る第2の再送指示例を示す図である。なお、第2の再送指示例は、第1の再送指示例との相違点を中心に説明する。
図4では、衝突型UL送信に利用可能なリソースグループ(例えば、
図4では、リソースグループ#1〜#3)は、上述のCBUL構成情報により予め各ユーザ端末に設定されるものとする。各リソースグループは、所定数の周波数リソースを含んで構成される。
【0064】
図4Aでは、個別リソースを用いた再送指示情報の送信例が示される。なお、
図4Aでは、個別リソースとして、ULデータを送信する周波数リソースを含むリソースグループと同一のリソースグループが用いられるが(例えば、TDDの場合など)、異なる周波数リソースが用いられてもよい(例えば、FDDの場合など)。
【0065】
例えば、
図4Aでは、ユーザ端末#1及び#3が、リソースグループ#2の同一の周波数リソースを用いて衝突型UL送信を行い、ユーザ端末#2は、リソースグループ#1の周波数リソースを用いて衝突型UL送信を行い、ユーザ端末#4及び#5は、リソースグループ#3の異なる周波数リソースを用いて衝突型UL送信を行うものとする。
【0066】
図4Aにおいて、無線基地局は、リソースグループ#1の周波数リソースで送信されるULデータの受信に成功するため、リソースグループ#1を用いてACKを送信する。ユーザ端末#2は、リソースグループ#1で送信されるACKを検出し、ユーザ端末#2からのULデータが無線基地局で受信されたことを認識する。
【0067】
一方、無線基地局は、ユーザ端末#1及び#3の衝突によりリソースグループ#2で送信されるULデータの受信に失敗するため、リソースグループ#2を用いてNACKを送信する。ユーザ端末#1及び#3は、それぞれ、リソースグループ#2で送信されるNACKを検出し、ULデータを再送する。
【0068】
また、無線基地局は、リソースグループ#3の異なる周波数リソースで送信されるULデータの受信に成功するため、リソースグループ#3を用いてACKを送信する。ユーザ端末#4及び#5は、リソースグループ#3で送信されるACKを検出し、ユーザ端末#4及び#5からのULデータが無線基地局で受信されたことを認識する。
【0069】
図4Aにおいて、ACK又はNACKを示す再送指示情報は、メッセージベースであってもよいし、既知のパターンの系列ベースであってもよい。再送指示情報として異なるパターンの系列を用いることにより、ユーザ端末におけるACK又はNACKの検出負荷を軽減しながら精度を向上させることができる。
【0070】
図4Aに示すように、個別リソースを用いてリソースグループ単位で再送指示を行う場合、周波数リソース単位で再送指示を行う場合と比較して、再送指示に係るオーバヘッドを削減できる。また、個別リソースを用いることで、どのリソースグループで送信したULデータに対する再送指示であるかを黙示的(implicit)に通知できる。
【0071】
図4Bでは、共通リソースを用いた再送指示情報の送信例が示される。なお、
図4Bでは、共通リソースとして、ULデータと同一のキャリア(CC、セル)の特定のリソースグループ(#2)が用いられる(例えば、TDDの場合など)が、ULデータとは異なるキャリアの特定のリソースグループが用いられてもよい(例えば、FDDの場合など)。また、共通リソースとして、特定のリソースグループ内の全ての周波数リソースが用いられてもよいし、一部の周波数リソースが用いられてもよい。
【0072】
例えば、
図4Bでは、ユーザ端末#2及び#3がリソースグループ#1内の同一の周波数リソースを用いて衝突型UL送信を行い、ユーザ端末#1はリソースグループ#2内の周波数リソースを用いて衝突型UL送信を行い、ユーザ端末#4及び#5は、リソースグループ#3の異なる周波数リソースを用いて衝突型UL送信を行うものとする。
【0073】
図4Bにおいて、無線基地局は、リソースグループ#1で送信されるULデータの受信に失敗し、リソースグループ#2及び#3で送信されるULデータの受信に成功する。このため、無線基地局は、リソースグループ#1及びNACK、リソースグループ#2及びACK、リソースグループ#3及びACKをそれぞれ関連付けて示す再送指示情報を、共通リソースを用いて送信する。
【0074】
ユーザ端末#1は、共通リソースで上記再送指示情報を受信し、ULデータを送信したリソースグループ#2に関連付けられるACKを検出する。同様に、ユーザ端末4及び#5は、それぞれ、共通リソースで上記再送指示情報を受信し、ULデータを送信したリソースグループ#3に関連付けられるACKを検出する。一方、ユーザ端末#2及び#3は、共通リソースで上記再送指示情報を受信し、ULデータを送信したリソースグループ#1に関連付けられるNACKを検出する。ユーザ端末#2及び#3は、当該NACKに基づいてULデータを再送する。
【0075】
このように、共通リソースで送信される再送指示情報は、リソースグループ(インデックス)と関連付けて再送指示(ACK又はNACK)を示してもよい。また、当該再送指示情報は、例えば、DL制御チャネル(PDCCH、又は、EPDCCH)の共通サーチスペースで検出(ブラインド復号)される共通制御情報として送信されてもよい。
【0076】
図4Bに示すように、リソースグループに関連付けた再送指示を示す再送指示情報が共通リソースを用いて送信される場合、ユーザ端末単位や周波数リソース単位で再送指示を行う場合と比較して、オーバヘッドを削減できる。また、ユーザ端末は、ULデータを送信したリソースグループに関係なく、特定のリソースグループの少なくとも一部の周波数リソースで再送指示情報の検出処理を行えばよいため、ユーザ端末における再送指示の検出負荷を軽減できる。
【0077】
なお、
図4A及び4Bにおいて、ULデータの再送に用いるリソースグループ及び/又は時間リソースは、ユーザ端末側で自律的に選択されてもよいし、無線基地局からの再送指示情報により示されてもよい。また、当該ULデータの再送に用いる変調方式、符号化方式、トランスポートブロックサイズ、冗長バージョン、送信電力の少なくとも一つは、ユーザ端末側で自律的に制御されてもよいし、無線基地局からの再送指示情報に基づいて制御されてもよい。
【0078】
<第3の再送指示例>
第1及び第2の再送指示例では、周波数方向における再送指示の単位について説明した。第3の再送指示例では、時間方向における再送指示の単位について説明する。第3の再送指示例では、一以上の時間リソース単位での再送指示を示す再送指示情報が送信される。当該再送指示情報では、再送指示の対象となる一以上の時間リソースが黙示的に通知されてもよいし、明示的に通知されてもよい。
【0079】
図5は、第1の態様に係る第3の再送指示例を示す図である。なお、以下では、
図3との相違点を中心に説明するが、以下で説明する時間方向における再送指示の制御は、周波数リソース単位での再送指示(第1の再送指示例)又はリソースブロック単位での再送指示(第2の再送指示例)とのいずれとも組み合わせることが可能である。また、
図5Aでは、一時間リソース(#0)を再送指示の対象とする場合を示すが、複数の時間リソースを再送指示の対象としてもよい。
【0080】
図5Aでは、時間リソースの黙示的な通知の一例が示される。
図5Aに示すように、時間リソース#0の所定時間後の時間リソース#1(例えば、所定のDLシンボル)で再送指示情報を送信することで、時間リソース#0で送信されたULデータが再送指示の対象であることを黙示的に通知してもよい。なお、
図5Aでは、ULデータと同一の周波数リソースで再送指示が送信されるが、これに限られない。
【0081】
また、
図5Aにおいて、時間リソース#0で送信されたULデータが再送指示の対象であることは、時間リソース#1の代わりに、再送指示情報の系列パターンにより黙示的に通知されてもよい。例えば、再送指示の対象となる時間リソース毎に、再送指示情報の系列パターンが変更されてもよい。
【0082】
図5Bでは、時間リソースの明示的な通知の一例が示される。
図5Bに示すように、周波数リソース(インデックス)と時間リソース(インデックス)とに関連付けた再送指示を示す再送指示情報が送信されてもよい。なお、
図5Bでは、単一の時間リソース#0だけが示されるが、再送指示の対象として複数の時間リソースが指定されてもよい。再送指示の対象となる時間リソースを明示的に通知することにより、一以上の時間リソースの再送指示をより適切に行うことができる。
【0083】
また、
図5Bでは、時間リソース(インデックス)に関連づけた再送指示が示されるが、時間リソース(インデックス)に対するオフセット(例えば、時間リソース#0及び#1とのオフセット)に関連づけた再送指示を示す再送指示情報が用いられてもよい。
【0084】
図5A及び
図5Bに示すように、周波数方向だけでなく時間方向においても再送指示の単位を制御可能とすることにより、衝突型UL送信用の時間リソースが連続的又は不連続に割り当てられる場合のいずれにおいても、適切に再送指示を行うことができる。
【0085】
<第4の再送指示例>
第4の再送指示例では、一以上のユーザ端末が属する端末グループ単位での再送指示について説明する。第4の再送指示例は、第1〜第3の再送指示例の少なくとも一つと組み合わせられてもよいし、単独で用いられてもよい。
【0086】
図6は、第1の態様に係る第4の再送指示例を示す図である。なお、以下では、
図1との相違点を中心に説明するが、以下で説明する端末グループ単位での再送指示の制御は、周波数リソース単位での再送指示(第1の再送指示例)に限らず、リソースブロック単位での再送指示(第2の再送指示例)と組み合わせることが可能であり、一以上の時間リソース単位での再送指示(第3の再送指示例)とも組み合わせることが可能である。
【0087】
図6Aでは、端末グループ(UEグループ、UEGといもいう)単位での再送指示の一例が示される。
図6Aでは、端末グループ#1のユーザ端末#1と端末グループ#2のユーザ端末#3は、同一の周波数リソース#2を用いて、端末グループ固有のプリアンブルとともにULデータを送信し、無線基地局は、複数のプリアンブルが衝突してもそれぞれのプリアンブルを十分検出できるものとする。
【0088】
図6Aにおいて、無線基地局は、周波数リソース#2においてユーザ端末グループ#1のプリアンブルを検出して、ユーザ端末グループ#1のULデータを受信するものとする。この場合、無線基地局は、ULデータを受信できなかったユーザ端末グループ#2に関連付けたNACKを周波数リソース#2を用いて送信してもよい。
【0089】
周波数リソース#2を用いてULデータを送信したユーザ端末#3は、自身の属する端末グループ#2に関連付けたNACKを検出し、当該NACKに基づいてULデータを再送する。一方、周波数リソース#2を用いてULデータを送信したユーザ端末#1は、自身の属するユーザ端末グループ#1に関連付けたNACKを検出しないので、ULデータが無線基地局で受信されたことを認識できる。
【0090】
なお、
図6Aにおいて、ユーザ端末グループと関連付けたACKが送信されてもよい。例えば、ユーザ端末#4が周波数リソース#1を用いて端末グループ#2のプリアンブルとともにULデータを送信する場合、無線基地局は、周波数リソース#1で送信されるACKに端末グループ#2を関連付けて送信してもよい。
【0091】
また、
図6Aにおいて、ACK又はNACKには、端末グループ毎に異なるパターンの系列が用いられてもよい。これにより、ユーザ端末における端末グループの検出精度を向上させることができる。
【0092】
図6Bでは、端末グループ単位での再送指示の他の例が示される。
図6Bに示すように、共通リソースを用いて再送指示情報が送信される場合、当該再送指示情報は、周波数リソース(インデックス)と端末グループ(インデックス)と再送指示とを関連付けて示してもよい。
【0093】
図6Bにおいて、無線基地局が周波数リソース#4におけるULデータの受信に失敗する場合、無線基地局は、周波数リソース#4及び全ての端末グループ及びNACKを関連付ける再送指示情報を送信してもよい。これにより、無線基地局が周波数リソース#4においてプリアンブルの検出に失敗した場合にも、適切に再送を指示することができる。
【0094】
第4の再送指示例では、端末グループ単位で再送指示が行われるため、ユーザ端末単位で再送指示を行う場合と比較して、オーバヘッドを削減できる。また、第1の再送実施例における周波数方向の再送指示と組み合わせることにより、衝突したULデータのうち、無線基地局が受信に失敗した端末グループのULデータだけを再送すればよいため、周波数利用効率を向上させることができる。
【0095】
(第2の態様)
第2の態様では、衝突型UL送信用のTTIの構成について説明する。第2の態様は、第1の態様と組み合わせてもよいし、単独で用いられてもよい。ここで、TTIは、スケジューリングの単位となる時間単位であってもよく、例えば、サブフレーム、サブフレーム間隔、スケジューリングユニット等とも呼ばれてもよい。
【0096】
第2の態様において、衝突型UL送信用のTTIは、ULデータの送信に用いられるUL期間と、再送指示情報に用いられるDL期間と、当該UL期間と当該DL期間との切り替えに用いられるガード期間とを含んで構成される。
【0097】
図7は、第2の態様に係る衝突型UL送信用の第1のTTI構成例を示す図である。
図7に示すように、衝突型UL送信用のTTIは、ULデータ用のUL期間に続いてガード期間が設けられ、ガード期間に続いて再送指示情報用のDL期間が設けられてもよい。当該UL期間では、ULデータチャネル(例えば、PUSCH:Physical Uplink Shared Channel)を介してULデータが送信される。また、当該UL期間では、当該ULデータに加えて、アクセスチャネルを介したプリアンブルの送信及び/又はUL制御チャネル(例えば、PUCCH:Physical Uplink Control Channel)を介したULデータの制御情報の送信が行われてもよい。
【0098】
例えば、
図7では、TTIの末尾の2シンボルがガード期間及びDL期間として設定される。当該ガード期間及びDL期間では、ULデータの送信を行うことができない(ULデータがブランキングされる)。このため、当該ガード期間及びDL期間は、ブランキング期間とも呼ばれる。
【0099】
図8は、第2の態様に係る衝突型UL送信用の第2のTTI構成例を示す図である。
図8に示すように、衝突型UL送信用のTTIは、再送指示情報用のDL期間に続いてULデータ用のUL期間が設けられ、当該UL期間に続いてガード期間が設けられてもよい。上述のように、当該UL期間では、ULデータに加えて、プリアンブル及び/又はULデータの制御情報が送信されてもよい。
【0100】
例えば、
図8では、TTIの最初の1シンボルが、前のTTIで送信されたULデータの再送指示情報用のDL期間として設定される。また、TTIの末尾の1シンボルが、ガード期間として設定される。
【0101】
なお、
図7及び8では、再送指示情報用のDL期間に連続してULデータ用のUL期間が設けられるが、当該DL期間とUL期間との間には、DLとULとを切り替えるガード期間が設けられてもよい。また、ガード期間は、1シンボルに限られず、所定時間であればよい。
【0102】
図7及び8において、再送指示情報は、ULデータと同一のキャリア(CC、セル)上で送信されてもよいし(例えば、TDD、又は、FDDのFlexible Duplexの場合)、異なるキャリア上で送信されてもよい(例えば、Flexible Duplexが適用されないFDDの場合)。なお、MTC端末などFDDのHalf Duplexが適用される場合、DL受信時にUL送信を行われないように、ブランキング期間が設定されてもよい。
【0103】
また、
図7及び8において、ガード期間及びDL期間(ブランキング期間)におけるULデータのブランキングは、レートマッチング(Rate matching)により行われてもよいし、パンクチャ(Puncturing)により行われてもよい。レートマッチングでは、TTI内のULデータ用のリソース量に応じてトランスポートブロックサイズ(TBS)が変更される。一方、パンクチャでは、TBSは変更されない。
【0104】
第2の態様では、衝突型UL送信用のTTIが、ULデータ用のUL期間と再送指示情報用のDL期間とガード期間とを含んで構成されるため、再送指示情報を送信するまでの遅延時間を短縮できる。また、再送指示情報用のDL期間を短縮する(例えば、1シンボルとする)ことで、オーバヘッドを削減できる。また、第2の態様では、第1の態様で述べた再送指示情報が送信されてもよい。この場合、DL期間を短縮してもロバストな再送指示を行うことができる。
【0105】
なお、第2の態様において、ULデータ用のUL期間と再送指示情報用のDL期間とガード期間とを含むTTI構成を適用するか否かは、システム情報又は上位レイヤシグナリングによりユーザ端末に設定されてもよい。
【0106】
また、再送指示情報用のDL期間を示す情報(例えば、TTI長に対するDL期間の割合、又は、DL期間用のシンボル数など)は、システム情報又は上位レイヤシグナリングによりユーザ端末に設定されてもよい。混雑度又は衝突頻度などに応じて、再送指示情報に必要なビット数及び/又はリソース量が異なるためである。
【0107】
なお、再送指示情報用のDL期間を示す情報は、上記割合やDL期間用のシンボル数に限られず、ブランキング期間のシンボル数であってもよい。ブランキング期間のシンボル数がシステム情報又は上位レイヤシグナリングにより設定される場合、再送指示情報用のDL期間は、固定長のガード期間に基づいて決定(算出)されてもよいし、システム情報又は上位レイヤシグナリングにより設定されるガード期間に基づいて決定(算出)されてもよい。
【0108】
(第3の態様)
第3の態様では、デフォルトの再送指示について説明する。第3の態様は、第1及び第2の態様の少なくとも一つと組み合わせて用いられてもよいし、単独で用いられてもよい。
【0109】
衝突型UL送信では、無線基地局からのULグラントなしにULデータが送信されるため、当該ULグラントの検出ミス(DTX)が想定されない。したがって、ユーザ端末は、無線基地局がULデータを受信できたか否か(例えば、ACK又はNACK)を検出できればよい。このため、第3の態様では、デフォルトの再送指示を規定し、デフォルトの再送指示を示す再送指示情報の送信を省略することで、再送指示に伴うオーバヘッドと遅延時間を軽減する。
【0110】
第3の態様では、ACK又はNACKのいずれかにデフォルトの再送指示が定められる。第1及び第2の態様で説明した再送指示情報は、デフォルトの再送指示とは異なる再送指示を示す場合に、ユーザ端末に送信されてもよい。
【0111】
図9は、第3の態様に係る再送指示例を示す図である。なお、以下では、
図3との相違点を中心に説明するが、以下で説明するデフォルトの再送指示に係る制御は、周波数リソース単位での再送指示(第1の再送指示例)又はリソースブロック単位での再送指示(第2の再送指示例)とのいずれとも組み合わせることが可能である。また、一以上の時間リソース単位での再送指示(第3の再送指示例)及び/又は端末グループ単位での再送指示(第4の再送指示例)とも組み合わせることが可能である。
【0112】
図9Aでは、デフォルトの再送指示がNACKである場合の一例が示される。
図9Aに示すように、デフォルトの再送指示がNACKである場合、ACKを示す再送指示情報が、所定のリソース(上述の個別リソース又は共通リソース)を用いてユーザ端末に送信されてもよい。この場合、NACKを示す再送指示情報は送信されない。
【0113】
図9Bでは、デフォルトの再送指示がACKである場合の一例が示される。
図9Bに示すように、デフォルトの再送指示がACKである場合、NACKを示す再送指示情報が、所定のリソース(上述の個別リソース又は共通リソース)を用いてユーザ端末に送信されてもよい。この場合、ACKを示す再送指示情報は送信されない。
【0114】
なお、第3の態様において、デフォルトの再送指示(ACK又はNACK)は、システム情報又は上位レイヤシグナリングによりユーザ端末に設定されてもよい。混雑度又は衝突頻度などに応じて、再送指示に伴うオーバヘッドを軽減するためである。
【0115】
また、第3の態様において、デフォルトの再送指示が適用されるか否かは、システム情報又は上位レイヤシグナリングによりユーザ端末に設定されてもよい。デフォルトの再送指示を適用しない(すなわち、ACK又はNACKを検出してからしか、次のULデータの初回送信、又は、ULデータの再送を行うことができないとする)と設定する場合、ACK又はNACKの検出ミスによるULデータの誤送信(誤再送)を防止できるためである。
【0116】
また、第3の態様において、デフォルトの再送指示(ACK又はNACK)を適用する場合、ユーザ端末は、ULデータの制御情報として、新規データ又は再送データであるかを示す情報(例えば、NDI)を送信してもよい。これにより、デフォルトの再送指示を示す再送指示情報の送信を省略する場合にも、無線基地局とユーザ端末との間の認識誤りの発生確率を軽減できる。
【0117】
また、ユーザ端末は、ULデータの制御情報として、冗長バージョン(RV:Redundancy Version)、変調方式、符号化率、トランスポートブロックサイズ、ULデータを送信するリソース、空間多重に関する情報(例えば、MIMO(Multiple-Input and Multiple-Output)のレイヤ数)、電力多重に関する情報(例えば、送信電力)の少なくとも一つなど、ULグラントに含まれる少なくとも一つの情報を送信してもよい。
【0118】
また、以上のULデータの制御情報は、UL制御チャネル(PUCCH)を介して送信されてもよいし、UL共有チャネル(PUSCH)を介して送信されてもよい。具体的には、当該制御情報は、衝突型UL送信の送信フォーマットを構成するPUCCHを用いて送信されてもよいし、当該送信フォーマットを構成するPUSCHを用いてULデータと多重されて送信されてもよい。
【0119】
第3の態様では、デフォルトの再送指示を示す再送指示情報の送信が省略されるので、再送指示に伴うオーバヘッドを削減できる。また、再送指示による遅延時間を軽減できる。また、ユーザ端末は、デフォルトの再送指示を検出しなくともよいので、検出負荷を軽減できる。
【0120】
(第4の態様)
第4の態様では、再送指示情報に基づいて再送されるULデータに適用される冗長バージョン(RV)について説明する。第4の態様は、第1から第3の態様の少なくとも一つと組み合わせて用いられてもよいし、単独で用いられてもよい。
【0121】
図10は、第4の態様に係る冗長バージョンの適用例を示す図である。
図10Aに示すように、ユーザ端末は、同一のHPNのULデータを再送する場合、所定のルールに従って、冗長バージョンを切り替えてもよい。例えば、
図10Aでは、同一のHPNのULデータの再送ごとに、冗長バージョンが0、2、3、1の順番で切り替えられる。
図10Aに示すように、所定のルールに従って冗長バージョンを切り替える場合、増加的冗長性(IR:Incremental Redundancy)ゲインを得ることができる。
【0122】
或いは、
図10Bに示すように、ユーザ端末は、同一のHPNのULデータを再送する場合、固定の冗長バージョンを適用してもよい。例えば、
図10Bでは、同一のHPNのULデータの再送ごとに、同一の冗長バージョン2が適用される。
図10Bに示すように固定の冗長バージョンを用いる場合、無線基地局における冗長バージョンのブラインド検出の発生を防止できる。
【0123】
或いは、ユーザ端末は、同一のHPNのULデータの再送ごとに、冗長バージョンを選択し、選択した冗長バージョンを無線基地局に通知してもよい。当該冗長バージョンは、(1)明示的に通知されてもよいし、(2)黙示的に通知されてもよい。
【0124】
(1)明示的に通知する場合、
図10Cに示すように、ユーザ端末は、当選択した冗長バージョンを示す情報を、ULデータの制御情報として無線基地局に送信してもよい。この場合、IRゲインを得ながら、無線基地局における冗長バージョンのブラインド検出の発生を防止できる。当該制御情報は、衝突型UL送信の送信フォーマットを構成するPUCCHを用いて送信されてもよいし、当該送信フォーマットを構成するPUSCHを用いてULデータと多重されて送信されてもよい。
【0125】
(2)黙示的に通知する場合、ユーザ端末は、冗長バージョンごとに異なる参照信号系列(例えば、復調用参照信号(DM−RS:Demodulation Reference Signal)系列)又は、冗長バージョンごとに異なる巡回シフト(CS:Cyclic Shift)パターンを用いて、ULデータの再送を行ってもよい。この場合、冗長バージョンの通知に伴うオーバヘッドの増加を防止できる。
【0126】
(無線通信システム)
以下、本実施の形態に係る無線通信システムの構成について説明する。この無線通信システムでは、上記各態様に係る無線通信方法が適用される。なお、上記各態様に係る無線通信方法は、それぞれ単独で適用されてもよいし、組み合わせて適用されてもよい。
【0127】
図11は、本実施の形態に係る無線通信システムの概略構成の一例を示す図である。無線通信システム1では、LTEシステムのシステム帯域幅(例えば、20MHz)を1単位とする複数の基本周波数ブロック(コンポーネントキャリア)を一体としたキャリアアグリゲーション(CA)及び/又はデュアルコネクティビティ(DC)を適用することができる。なお、無線通信システム1は、SUPER 3G、LTE−A(LTE−Advanced)、IMT−Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、NR(New Rat)などと呼ばれても良い。
【0128】
図11に示す無線通信システム1は、マクロセルC1を形成する無線基地局11と、マクロセルC1内に配置され、マクロセルC1よりも狭いスモールセルC2を形成する無線基地局12a〜12cとを備えている。また、マクロセルC1及び各スモールセルC2には、ユーザ端末20が配置されている。セル間で異なるニューメロロジーが適用される構成としてもよい。なお、ニューメロロジーとは、あるRATにおける信号のデザインや、RATのデザインを特徴付ける通信パラメータのセットのことをいう。
【0129】
ユーザ端末20は、無線基地局11及び無線基地局12の双方に接続することができる。ユーザ端末20は、異なる周波数を用いるマクロセルC1とスモールセルC2を、CA又はDCにより同時に使用することが想定される。また、ユーザ端末20は、複数のセル(CC)(例えば、2個以上のCC)を用いてCA又はDCを適用することができる。また、ユーザ端末は、複数のセルとしてライセンスバンドCCとアンライセンスバンドCCを利用することができる。なお、複数のセルのいずれかに短縮TTIを適用するTDDキャリアが含まれる構成とすることができる。
【0130】
ユーザ端末20と無線基地局11との間は、相対的に低い周波数帯域(例えば、2GHz)で帯域幅が狭いキャリア(既存キャリア、Legacy carrierなどと呼ばれる)を用いて通信を行うことができる。一方、ユーザ端末20と無線基地局12との間は、相対的に高い周波数帯域(例えば、3.5GHz、5GHz、30〜70GHzなど)で帯域幅が広いキャリアが用いられてもよいし、無線基地局11との間と同じキャリアが用いられてもよい。なお、各無線基地局が利用する周波数帯域の構成はこれに限られない。
【0131】
無線基地局11と無線基地局12との間(又は、2つの無線基地局12間)は、有線接続(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェースなど)又は無線接続する構成とすることができる。
【0132】
無線基地局11及び各無線基地局12は、それぞれ上位局装置30に接続され、上位局装置30を介してコアネットワーク40に接続される。なお、上位局装置30には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)などが含まれるが、これに限定されるものではない。また、各無線基地局12は、無線基地局11を介して上位局装置30に接続されてもよい。
【0133】
なお、無線基地局11は、相対的に広いカバレッジを有する無線基地局であり、マクロ基地局、集約ノード、eNB(eNodeB)、送受信ポイント、などと呼ばれてもよい。また、無線基地局12は、局所的なカバレッジを有する無線基地局であり、スモール基地局、マイクロ基地局、ピコ基地局、フェムト基地局、HeNB(Home eNodeB)、RRH(Remote Radio Head)、送受信ポイントなどと呼ばれてもよい。以下、無線基地局11及び12を区別しない場合は、無線基地局10と総称する。
【0134】
各ユーザ端末20は、LTE、LTE−Aなどの各種通信方式に対応した端末であり、移動通信端末だけでなく固定通信端末を含んでもよい。
【0135】
無線通信システム1においては、無線アクセス方式として、下りリンク(DL)にOFDMA(直交周波数分割多元接続)が適用でき、上りリンク(UL)にSC−FDMA(シングルキャリア−周波数分割多元接続)が適用できる。OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、システム帯域幅を端末毎に1つ又は連続したリソースブロックからなる帯域に分割し、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、端末間の干渉を低減するシングルキャリア伝送方式である。なお、上り及び下りの無線アクセス方式は、これらの組み合わせに限られず、ULでOFDMAが用いられてもよい。
【0136】
無線通信システム1では、DLチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるDLデータチャネル(PDSCH:Physical Downlink Shared Channel、DL共有チャネル等ともいう)、ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast Channel)、L1/L2制御チャネルなどが用いられる。PDSCHにより、ユーザデータや上位レイヤ制御情報、SIB(System Information Block)などが伝送される。また、PBCHにより、MIB(Master Information Block)が伝送される。
【0137】
L1/L2制御チャネルは、DL制御チャネル(PDCCH(Physical Downlink Control Channel)、EPDCCH(Enhanced Physical Downlink Control Channel))、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator Channel)などを含む。PDCCHにより、PDSCH及びPUSCHのスケジューリング情報を含む下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)などが伝送される。PCFICHにより、PDCCHに用いるOFDMシンボル数が伝送される。EPDCCHは、PDSCHと周波数分割多重され、PDCCHと同様にDCIなどの伝送に用いられる。PHICH、PDCCH、EPDCCHの少なくとも一つにより、PUSCHに対するHARQの再送指示情報(ACK/NACK)を伝送できる。
【0138】
無線通信システム1では、ULチャネルとして、各ユーザ端末20で共有されるULデータチャネル(PUSCH:Physical Uplink Shared Channel、UL共有チャネル等ともいう)、UL制御チャネル(PUCCH:Physical Uplink Control Channel)、ランダムアクセスチャネル(PRACH:Physical Random Access Channel)などが用いられる。PUSCHにより、ユーザデータ、上位レイヤ制御情報が伝送される。再送指示情報(ACK/NACK)やチャネル状態情報(CSI)などの少なくとも一つを含む上り制御情報(UCI:Uplink Control Information)は、PUSCH又はPUCCHにより、伝送される。PRACHにより、セルとの接続確立のためのランダムアクセスプリアンブルを伝送できる。
【0139】
<無線基地局>
図12は、本実施の形態に係る無線基地局の全体構成の一例を示す図である。無線基地局10は、複数の送受信アンテナ101と、アンプ部102と、送受信部103と、ベースバンド信号処理部104と、呼処理部105と、伝送路インターフェース106と、を備えている。なお、送受信アンテナ101、アンプ部102、送受信部103は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0140】
無線基地局10からユーザ端末20に送信されるDLデータは、上位局装置30から伝送路インターフェース106を介してベースバンド信号処理部104に入力される。
【0141】
ベースバンド信号処理部104では、DLデータに関して、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤの処理、ユーザデータの分割・結合、RLC(Radio Link Control)再送制御などのRLCレイヤの送信処理、MAC(Medium Access Control)再送制御(例えば、HARQの送信処理)、スケジューリング、伝送フォーマット選択、チャネル符号化、逆高速フーリエ変換(IFFT:Inverse Fast Fourier Transform)処理、プリコーディング処理などの送信処理が行われて送受信部103に転送される。また、DL制御信号に関しても、チャネル符号化や逆高速フーリエ変換などの送信処理が行われて、送受信部103に転送される。
【0142】
送受信部103は、ベースバンド信号処理部104からアンテナ毎にプリコーディングして出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部103で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部102により増幅され、送受信アンテナ101から送信される。送受信部103は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部103は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0143】
一方、UL信号については、送受信アンテナ101で受信された無線周波数信号がアンプ部102で増幅される。送受信部103はアンプ部102で増幅されたUL信号を受信する。送受信部103は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部104に出力する。
【0144】
ベースバンド信号処理部104では、入力されたUL信号に含まれるユーザデータに対して、高速フーリエ変換(FFT:Fast Fourier Transform)処理、逆離散フーリエ変換(IDFT:Inverse Discrete Fourier Transform)処理、誤り訂正復号、MAC再送制御の受信処理、RLCレイヤ及びPDCPレイヤの受信処理がなされ、伝送路インターフェース106を介して上位局装置30に転送される。呼処理部105は、通信チャネルの設定や解放などの呼処理や、無線基地局10の状態管理や、無線リソースの管理を行う。
【0145】
伝送路インターフェース106は、所定のインターフェースを介して、上位局装置30と信号を送受信する。また、伝送路インターフェース106は、基地局間インターフェース(例えば、CPRI(Common Public Radio Interface)に準拠した光ファイバ、X2インターフェース)を介して他の無線基地局10と信号を送受信(バックホールシグナリング)してもよい。
【0146】
なお、送受信部103は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、ブロードキャスト信号など)を送信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を受信する。
【0147】
具体的には、送受信部103は、システム情報又は上位レイヤシグナリングにより衝突型UL送信に関する構成情報(CBUL構成情報)を送信する。また、送受信部103は、ユーザ端末20から衝突型UL送信されるUL信号(プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つ)を受信する。また、送受信部103は、当該UL信号に対する再送指示情報を送信する。
【0148】
本発明の送信部及び受信部は、送受信部103及び/又は伝送路インターフェース106により構成される。
【0149】
図13は、本実施の形態に係る無線基地局の機能構成の一例を示す図である。なお、
図13では、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、無線基地局10は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図13に示すように、ベースバンド信号処理部104は、制御部301と、送信信号生成部302と、マッピング部303と、受信信号処理部304と、測定部305と、を少なくとも備えている。
【0150】
制御部301は、無線基地局10全体の制御を実施する。制御部301は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0151】
制御部301は、例えば、送信信号生成部302による信号の生成や、マッピング部303による信号の割り当てを制御する。また、制御部301は、受信信号処理部304による信号の受信処理や、測定部305による信号の測定を制御する。
【0152】
制御部301は、DL信号及び/又はUL信号のスケジューリング(例えば、リソース割り当て)を制御する。具体的には、制御部301は、DLデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(DLアサインメント)、ULデータチャネルのスケジューリング情報を含むDCI(ULグラント)を生成及び送信するように、送信信号生成部302、マッピング部303、送受信部103を制御する。
【0153】
また、制御部301は、ULグラントなしにユーザ端末20からULデータが送信される衝突型UL(CBUL)送信を制御してもよい。例えば、制御部301は、衝突型UL送信に利用可能なULリソースなど、上述のCBUL構成情報を決定してもよい。
【0154】
また、制御部301は、衝突型UL送信用の送信フォーマットに従って、ULデータの受信を制御してもよい。ここで、当該送信フォーマットは、ランダムに選択されるプリアンブルを送信するアクセスチャネルと、ULデータの制御情報を送信する制御チャネルと、ULデータを送信するデータチャネルと、を含んで構成されてもよい。
【0155】
例えば、制御部301は、上記プリアンブルによりUL送信を検出してもよい。また、制御部301は、UL制御チャネルをブラインド復号し、検出された制御情報によりユーザ端末20を識別してもよい。また、制御部301は、上記制御情報により、ユーザ端末20からのULデータの受信処理(復調、復号など)を制御してもよい。また、制御部301は、上記プリアンブルに基づいて行われるビームサーチ及び/又はチャネル推定を制御してもよい。
【0156】
また、制御部301は、ULデータの再送指示(ACK又はNACK)を周波数リソース単位で示す再送指示情報の生成及び送信を制御してもよい(第1の態様、第1の再送指示例)。また、制御部301は、ULデータの再送指示(ACK又はNACK)を、周波数リソースを含むリソースグループ単位で示す再送指示情報の生成及び送信を制御してもよい(第1の態様、第2の再送指示例)。
【0157】
当該再送指示情報は、一以上の時間リソース単位での再送指示を示すこともできる(第1の態様、第3の再送指示例)。当該再送指示情報は、一以上のユーザ端末が属する端末グループ単位での再送指示を示すこともできる(第1の態様、第4の再送指示例)。当該再送指示情報は、例えば、DL制御チャネル又は再送制御チャネルで送信できる。
【0158】
また、制御部301は、周波数リソース又はリソースグループに個別の個別リソースを用いた上記再送指示情報の送信を制御してもよい(
図3A、4A、5A及び6A)。また、制御部301は、周波数リソース又はリソースグループに共通の共通リソースを用いた上記再送指示情報の送信を制御してもよい(
図3B、4B、5B及び6B)。
【0159】
また、制御部301は、ULデータの送信に用いられるUL期間と、再送指示情報の送信に用いられるDL期間と、UL期間と前記DL期間との切り替えに用いられるガード期間とを含んで構成される送信時間間隔(TTI)を用いて、上記ULデータの受信と上記再送指示情報の送信を制御してもよい(第2の態様)。
【0160】
また、制御部301は、ACK又はNACKのいずれかにデフォルトの再送指示が定められる場合、デフォルトの再送指示とは異なる再送指示を示す再送指示情報だけを生成及び送信するよう制御してもよい(第3の態様)。
【0161】
また、制御部301は、再送データに適用される冗長バージョンを、所定のルール、固定的、ユーザ端末20からの明示的又は黙示的な通知のいずれかにより検出してもよい(第4の態様)。
【0162】
送信信号生成部302は、制御部301からの指示に基づいて、DL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DM−RSなどのDL参照信号など)を生成して、マッピング部303に出力する。送信信号生成部302は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0163】
マッピング部303は、制御部301からの指示に基づいて、送信信号生成部302で生成されたDL信号を、所定の無線リソースにマッピングして、送受信部103に出力する。マッピング部303は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0164】
受信信号処理部304は、送受信部103から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、ユーザ端末20から送信されるUL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)である。受信信号処理部304は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。
【0165】
受信信号処理部304は、受信処理により復号された情報を制御部301に出力する。例えば、受信処理部304は、プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つを制御部301に出力する。また、受信信号処理部304は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部305に出力する。
【0166】
測定部305は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部305は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0167】
測定部305は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、受信品質(例えば、RSRQ(Reference Signal Received Quality))やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部301に出力されてもよい。
【0168】
<ユーザ端末>
図14は、本実施の形態に係るユーザ端末の全体構成の一例を示す図である。ユーザ端末20は、複数の送受信アンテナ201と、アンプ部202と、送受信部203と、ベースバンド信号処理部204と、アプリケーション部205と、を備えている。なお、送受信アンテナ201、アンプ部202、送受信部203は、それぞれ1つ以上を含むように構成されればよい。
【0169】
送受信アンテナ201で受信された無線周波数信号は、アンプ部202で増幅される。送受信部203は、アンプ部202で増幅されたDL信号を受信する。送受信部203は、受信信号をベースバンド信号に周波数変換して、ベースバンド信号処理部204に出力する。送受信部203は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置から構成することができる。なお、送受信部203は、一体の送受信部として構成されてもよいし、送信部及び受信部から構成されてもよい。
【0170】
ベースバンド信号処理部204は、入力されたベースバンド信号に対して、FFT処理や、誤り訂正復号、再送制御の受信処理などを行う。DLデータは、アプリケーション部205に転送される。アプリケーション部205は、物理レイヤやMACレイヤより上位のレイヤに関する処理などを行う。また、DLデータのうち、システム情報や上位レイヤ制御情報もアプリケーション部205に転送される。
【0171】
一方、ULデータについては、アプリケーション部205からベースバンド信号処理部204に入力される。ベースバンド信号処理部204では、再送制御の送信処理(例えば、HARQの送信処理)や、チャネル符号化、プリコーディング、離散フーリエ変換(DFT:Discrete Fourier Transform)処理、IFFT処理などが行われて送受信部203に転送される。送受信部203は、ベースバンド信号処理部204から出力されたベースバンド信号を無線周波数帯に変換して送信する。送受信部203で周波数変換された無線周波数信号は、アンプ部202により増幅され、送受信アンテナ201から送信される。
【0172】
なお、送受信部203は、DL信号(例えば、DL制御信号(DL制御チャネル)、DLデータ信号(DLデータチャネル、DL共有チャネル)、DL参照信号(DM−RS、CSI−RSなど)、ディスカバリ信号、同期信号、報知信号など)を受信し、UL信号(例えば、UL制御信号(UL制御チャネル)、ULデータ信号(ULデータチャネル、UL共有チャネル)、UL参照信号など)を送信する。
【0173】
具体的には、送受信部203は、システム情報又は上位レイヤシグナリングにより衝突型UL送信に関する構成情報(CBUL構成情報)を受信する。また、送受信部203は、衝突型UL送信の送信フォーマットに基づくUL信号(プリアンブル、制御情報、ULデータの少なくとも一つ)を送信する。また、送受信部203は、当該UL信号に対する再送指示情報を受信する。
【0174】
図15は、本実施の形態に係るユーザ端末の機能構成の一例を示す図である。なお、
図15においては、本実施の形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、ユーザ端末20は、無線通信に必要な他の機能ブロックも有しているものとする。
図15に示すように、ユーザ端末20が有するベースバンド信号処理部204は、制御部401と、送信信号生成部402と、マッピング部403と、受信信号処理部404と、測定部405と、を少なくとも備えている。
【0175】
制御部401は、ユーザ端末20全体の制御を実施する。制御部401は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置から構成することができる。
【0176】
制御部401は、例えば、送信信号生成部402による信号の生成や、マッピング部403による信号の割り当てを制御する。また、制御部401は、受信信号処理部404による信号の受信処理や、測定部405による信号の測定を制御する。
【0177】
制御部401は、無線基地局10から送信されたDL制御チャネル及びDLデータチャネルを、受信信号処理部404から取得する。具体的には、制御部401は、DL制御チャネルをブラインド復号してDCIを検出し、DCIに基づいてDLデータチャネルを受信するよう、送受信部203及び受信信号処理部404を制御する。また、制御部401は、DL参照信号に基づいてチャネル利得を推定し、推定されたチャネル利得に基づいて、DLデータチャネルを復調する。
【0178】
制御部401は、DLデータチャネルに対する再送制御の要否を判定した結果などに基づいて、UL制御チャネル又はULデータチャネルで送信される再送制御情報(例えば、HARQ−ACKなど)の送信を制御してもよい。また、制御部401は、DL参照信号に基づいて生成されるチャネル状態情報(CSI:Channel State Information)の送信を制御してもよい。
【0179】
また、制御部401は、衝突型UL(CBUL)送信を制御する。具体的には、制御部401は、衝突型UL送信用の送信フォーマットに従って、ULグラントなしでのULデータの送信を制御してもよい。
【0180】
また、制御部401は、上記CBUL構成情報に基づいて、衝突型UL送信に用いるULリソースを決定してもよい。当該ULリソースは、時間リソース、周波数リソース、リソースグループ、符号リソース、電力リソース、空間リソースの少なくとも一つであってもよい。また、制御部401は、上記CBUL構成情報が示す複数のプリアンブルからランダムにプリアンブルを選択してもよい。
【0181】
また、制御部401は、ULデータの再送指示(ACK又はNACK)を周波数リソース単位で示す再送指示情報に基づいて、ULデータの再送を制御してもよい(第1の態様、第1の再送指示例)。また、制御部301は、ULデータの再送指示(ACK又はNACK)を、周波数リソースを含むリソースグループ単位で示す再送指示情報に基づいて、ULデータの再送を制御してもよい(第1の態様、第2の再送指示例)。
【0182】
当該再送指示情報は、一以上の時間リソース単位での再送指示を示すこともできる(第1の態様、第3の再送指示例)。当該再送指示情報は、一以上のユーザ端末が属する端末グループ単位での再送指示を示すこともできる(第1の態様、第4の再送指示例)。当該再送指示情報は、例えば、DL制御チャネル又は再送制御チャネルで送信できる。
【0183】
また、制御部401は、周波数リソース又はリソースグループに個別の個別リソースを用いた上記再送指示情報の受信及び検出を制御してもよい(
図3A、4A、5A及び6A)。また、制御部301は、周波数リソース又はリソースグループに共通の共通リソースを用いた上記再送指示情報の受信及び検出を制御してもよい(
図3B、4B、5B及び6B)。
【0184】
また、制御部401は、ULデータの送信に用いられるUL期間と、再送指示情報の送信に用いられるDL期間と、UL期間と前記DL期間との切り替えに用いられるガード期間とを含んで構成される送信時間間隔(TTI)を用いて、上記ULデータの受信と上記再送指示情報の受信を制御してもよい(第2の態様)。
【0185】
また、制御部401は、ACK又はNACKのいずれかにデフォルトの再送指示が定められる場合で、無線基地局10からの再送指示情報を所定期間内に受信しない場合、デフォルトの再送指示の検出動作を行ってもよい(第3の態様)。
【0186】
また、制御部401は、再送データに適用される冗長バージョンを制御してもよい(第4の態様)。例えば、制御部401は、所定のルールに従って又は固定的に冗長バージョンを決定してもよいし、再送データに適用される冗長バージョンを明示的又は黙示的に無線基地局10に通知してもよい(第4の態様)。
【0187】
送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいて、UL信号(UL制御チャネル、ULデータチャネル、UL参照信号など)を生成して、マッピング部403に出力する。送信信号生成部402は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号生成器、信号生成回路又は信号生成装置から構成することができる。
【0188】
送信信号生成部402は、例えば、制御部401からの指示に基づいて、TPCコマンドを生成する。また、送信信号生成部402は、制御部401からの指示に基づいてULデータチャネルを生成する。例えば、送信信号生成部402は、無線基地局10から通知されるDL制御チャネルにULグラントが含まれている場合に、制御部401からULデータチャネルの生成を指示される。
【0189】
マッピング部403は、制御部401からの指示に基づいて、送信信号生成部402で生成されたUL信号を無線リソースにマッピングして、送受信部203へ出力する。マッピング部403は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるマッパー、マッピング回路又はマッピング装置から構成することができる。
【0190】
受信信号処理部404は、送受信部203から入力された受信信号に対して、受信処理(例えば、デマッピング、復調、復号など)を行う。ここで、受信信号は、例えば、無線基地局10から送信されるDL信号(DL制御チャネル、DLデータチャネル、DL参照信号など)である。受信信号処理部404は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される信号処理器、信号処理回路又は信号処理装置から構成することができる。また、受信信号処理部404は、本発明に係る受信部を構成することができる。
【0191】
受信信号処理部404は、制御部401の指示に基づいて、DLデータチャネルの送信及び/又は受信をスケジューリングするDL制御チャネルをブラインド復号し、当該DCIに基づいてDLデータチャネルの受信処理を行う。また、受信信号処理部404は、DM−RS又はCRSに基づいてチャネル利得を推定し、推定されたチャネル利得に基づいて、DLデータチャネルを復調する。
【0192】
受信信号処理部404は、受信処理により復号された情報を制御部401に出力する。受信信号処理部404は、例えば、報知情報、システム情報、RRCシグナリング、DCIなどを、制御部401に出力する。受信信号処理部404は、データの復号結果を制御部401に出力してもよい。また、受信信号処理部404は、受信信号や、受信処理後の信号を、測定部405に出力する。
【0193】
測定部405は、受信した信号に関する測定を実施する。測定部405は、本発明に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
【0194】
測定部405は、例えば、受信した信号の受信電力(例えば、RSRP)、DL受信品質(例えば、RSRQ)やチャネル状態などについて測定してもよい。測定結果は、制御部401に出力されてもよい。
【0195】
<ハードウェア構成>
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及び/又はソフトウェアの任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現手段は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的及び/又は論理的に結合した1つの装置により実現されてもよいし、物理的及び/又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的及び/又は間接的に(例えば、有線及び/又は無線)で接続し、これら複数の装置により実現されてもよい。
【0196】
例えば、本実施の形態における無線基地局、ユーザ端末などは、本発明の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。
図16は、本実施の形態に係る無線基地局及びユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図である。上述の無線基地局10及びユーザ端末20は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0197】
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。無線基地局10及びユーザ端末20のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0198】
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサで実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法で、1以上のプロセッサで実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップで実装されてもよい。
【0199】
無線基地局10及びユーザ端末20における各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることで、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信や、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することで実現される。
【0200】
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。例えば、上述のベースバンド信号処理部104(204)、呼処理部105などは、プロセッサ1001で実現されてもよい。
【0201】
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び/又は通信装置1004からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、ユーザ端末20の制御部401は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001で動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
【0202】
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本発明の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0203】
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD−ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。
【0204】
通信装置1004は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び/又は時分割複信(TDD:Time Division Duplex)を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述の送受信アンテナ101(201)、アンプ部102(202)、送受信部103(203)、伝送路インターフェース106などは、通信装置1004で実現されてもよい。
【0205】
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0206】
また、プロセッサ1001やメモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007で接続される。バス1007は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0207】
また、無線基地局10及びユーザ端末20は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0208】
(変形例)
なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及び/又はシンボルは信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。参照信号は、RS(Reference Signal)と略称することもでき、適用される標準によってパイロット(Pilot)、パイロット信号などと呼ばれてもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、セル、周波数キャリア、キャリア周波数などと呼ばれてもよい。
【0209】
また、無線フレームは、時間領域において1つ又は複数の期間(フレーム)で構成されてもよい。無線フレームを構成する当該1つ又は複数の各期間(フレーム)は、サブフレームと呼ばれてもよい。さらに、サブフレームは、時間領域において1つ又は複数のスロットで構成されてもよい。さらに、スロットは、時間領域において1つ又は複数のシンボル(OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)シンボル、SC−FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)シンボルなど)で構成されてもよい。
【0210】
無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、いずれも信号を伝送する際の時間単位を表す。無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルは、それぞれに対応する別の呼称が用いられてもよい。例えば、1サブフレームは送信時間間隔(TTI:Transmission Time Interval)と呼ばれてもよいし、複数の連続したサブフレームがTTIと呼ばれてよいし、1スロットがTTIと呼ばれてもよい。つまり、サブフレームやTTIは、既存のLTEにおけるサブフレーム(1ms)であってもよいし、1msより短い期間(例えば、1−13シンボル)であってもよいし、1msより長い期間であってもよい。
【0211】
ここで、TTIは、例えば、無線通信におけるスケジューリングの最小時間単位のことをいう。例えば、LTEシステムでは、無線基地局が各ユーザ端末に対して、無線リソース(各ユーザ端末において使用することが可能な周波数帯域幅や送信電力など)を、TTI単位で割り当てるスケジューリングを行う。なお、TTIの定義はこれに限られない。TTIは、チャネル符号化されたデータパケット(トランスポートブロック)の送信時間単位であってもよいし、スケジューリングやリンクアダプテーションなどの処理単位となってもよい。
【0212】
1msの時間長を有するTTIは、通常TTI(LTE Rel.8−12におけるTTI)、ノーマルTTI、ロングTTI、通常サブフレーム、ノーマルサブフレーム、又はロングサブフレームなどと呼ばれてもよい。通常TTIより短いTTIは、短縮TTI、ショートTTI、短縮サブフレーム、又はショートサブフレームなどと呼ばれてもよい。
【0213】
リソースブロック(RB:Resource Block)は、時間領域及び周波数領域のリソース割当単位であり、周波数領域において、1つ又は複数個の連続した副搬送波(サブキャリア(subcarrier))を含んでもよい。また、RBは、時間領域において、1つ又は複数個のシンボルを含んでもよく、1スロット、1サブフレーム又は1TTIの長さであってもよい。1TTI、1サブフレームは、それぞれ1つ又は複数のリソースブロックで構成されてもよい。なお、RBは、物理リソースブロック(PRB:Physical RB)、PRBペア、RBペアなどと呼ばれてもよい。
【0214】
また、リソースブロックは、1つ又は複数のリソースエレメント(RE:Resource Element)で構成されてもよい。例えば、1REは、1サブキャリア及び1シンボルの無線リソース領域であってもよい。
【0215】
なお、上述した無線フレーム、サブフレーム、スロット及びシンボルなどの構造は例示に過ぎない。例えば、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、スロットに含まれるシンボル及びRBの数、RBに含まれるサブキャリアの数、並びにTTI内のシンボル数、シンボル長、サイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長などの構成は、様々に変更することができる。
【0216】
また、本明細書で説明した情報、パラメータなどは、絶対値で表されてもよいし、所定の値からの相対値で表されてもよいし、対応する別の情報で表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスで指示されるものであってもよい。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本明細書で明示的に開示したものと異なってもよい。
【0217】
本明細書においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的なものではない。例えば、様々なチャネル(PUCCH(Physical Uplink Control Channel)、PDCCH(Physical Downlink Control Channel)など)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的なものではない。
【0218】
本明細書で説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0219】
また、情報、信号などは、上位レイヤから下位レイヤ、及び/又は下位レイヤから上位レイヤへ出力され得る。情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0220】
入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
【0221】
情報の通知は、本明細書で説明した態様/実施形態に限られず、他の方法で行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、下り制御情報(DCI:Downlink Control Information)、上り制御情報(UCI:Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、ブロードキャスト情報(マスタ情報ブロック(MIB:Master Information Block)、システム情報ブロック(SIB:System Information Block)など)、MAC(Medium Access Control)シグナリング)、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。
【0222】
なお、物理レイヤシグナリングは、L1/L2(Layer 1/Layer 2)制御情報(L1/L2制御信号)、L1制御情報(L1制御信号)などと呼ばれてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRCConnectionSetup)メッセージ、RRC接続再構成(RRCConnectionReconfiguration)メッセージなどであってもよい。また、MACシグナリングは、例えば、MAC制御要素(MAC CE(Control Element))で通知されてもよい。
【0223】
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
【0224】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0225】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0226】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び/又は無線技術(赤外線、マイクロ波など)を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0227】
本明細書で使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0228】
本明細書では、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「eNB」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」及び「コンポーネントキャリア」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0229】
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び/又は基地局サブシステムのカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
【0230】
本明細書では、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」及び「端末」という用語は、互換的に使用され得る。基地局は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(access point)、送信ポイント、受信ポイント、フェムトセル、スモールセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
【0231】
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0232】
また、本明細書における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間(D2D:Device-to-Device)の通信に置き換えた構成について、本発明の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、上述の無線基地局10が有する機能をユーザ端末20が有する構成としてもよい。また、「上り」や「下り」などの文言は、「サイド」と読み替えられてもよい。例えば、上りチャネルは、サイドチャネルと読み替えられてもよい。
【0233】
同様に、本明細書におけるユーザ端末は、無線基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末20が有する機能を無線基地局10が有する構成としてもよい。
【0234】
本明細書において、基地局によって行われるとした特定動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)から成るネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S−GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
【0235】
本明細書で説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本明細書で説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本明細書で説明した方法については、例示的な順序で様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0236】
本明細書で説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、LTE−B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New−RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0237】
本明細書で使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0238】
本明細書で使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
【0239】
本明細書で使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
【0240】
本明細書で使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0241】
本明細書又は特許請求の範囲で「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0242】
以上、本発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本発明は、特許請求の範囲の記載により定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本発明に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0243】
本出願は、2016年5月6日出願の特願2016−093482に基づく。この内容は、全てここに含めておく。