特許第6973955号(P6973955)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6973955
(24)【登録日】2021年11月8日
(45)【発行日】2021年12月1日
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20211118BHJP
【FI】
   A63F7/02 315A
   A63F7/02 316A
【請求項の数】1
【全頁数】261
(21)【出願番号】特願2019-5526(P2019-5526)
(22)【出願日】2019年1月16日
(62)【分割の表示】特願2014-135292(P2014-135292)の分割
【原出願日】2014年6月30日
(65)【公開番号】特開2019-55316(P2019-55316A)
(43)【公開日】2019年4月11日
【審査請求日】2019年2月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000148922
【氏名又は名称】株式会社大一商会
(72)【発明者】
【氏名】市原 高明
(72)【発明者】
【氏名】成吉 明彦
(72)【発明者】
【氏名】森下 孝行
【審査官】 永田 美佐
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−202238(JP,A)
【文献】 特開2005−245689(JP,A)
【文献】 特開2011−050652(JP,A)
【文献】 特開2014−079497(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定条件の成立に基づき抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の結果が特定結果であることに基づき、遊技媒体を受け入れ不能な状態から遊技媒体を受け入れ可能な状態へと複数回切り替えて遊技者に利益を付与する第1特別遊技を実行可能な第1特別遊技実行手段と、
前記第1特別遊技において受け入れられた遊技媒体が特定領域を通過したことに基づき出力される特定検出信号に応じて特別実行条件が満たされると、遊技媒体を受け入れ不能な状態から遊技媒体を受け入れ可能な状態へと切り替えて遊技者に利益を付与する第2特別遊技を実行可能な第2特別遊技実行手段と、を備え、
前記第1特別遊技では、特定の入賞数まで遊技媒体の受け入れが可能とされるが、複数回実行される遊技媒体を受け入れ可能な状態の1回あたりの遊技媒体を受け入れ可能な状態は前記第2特別遊技において実行される遊技媒体を受け入れ可能な状態よりも短い時間だけ切り替えられるものであり、前記第1特別遊技における特定の入賞数の数まで遊技媒体を受け入れる際の遊技媒体を受け入れ可能な状態には、受け入れた遊技媒体によって必ず前記特定検出信号が出力されて前記特別実行条件が満たされることとなる第1受入可能状態と、遊技媒体が受け入れられたとしても前記第1受入可能状態と異なり前記特別実行条件が満たされることがない第2受入可能状態が含まれ
前記第2特別遊技において実行される遊技媒体を受け入れ可能な状態においても、特定の入賞数の数まで遊技媒体の受け入れが可能とされている
ことを特徴とする遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ぱちんこ遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する)等の遊技機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の条件が満たされたとき、賞球が払い出される当り遊技が行われる遊技機が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の遊技機では、始動口への遊技球の入球があったとき、予め定められた当選確率をもって当り遊技の実行契機となる当りについての判定処理を行う。またこの際、所定の表示装置において特別図柄を所定の変動時間だけ変動表示させる。そして、所定の変動時間が経過した時点で、当りに当選されたことが示される表示態様にて上記特別図柄が停止表示されたときには、遊技者に多くの賞が獲得可能とされる当り遊技を行う。
【0004】
また、このような当り遊技が行われる期間では、液晶表示装置において所定の表示演出が行われるようにすることで、当り遊技が行われる期間における遊技興趣の向上を図るようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−022870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ただし、上記従来の遊技機にあって、当り遊技が行われる期間では、大入賞口が開状態とされるだけで特に代わり映えのない遊技となっており、遊技興趣の低下を招くおそれがあった。
【0007】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、遊技興趣の低下が抑制されうる遊技機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、請求項1の発明では、
所定条件の成立に基づき抽選を行う抽選手段と、
前記抽選手段の結果が特定結果であることに基づき、遊技媒体を受け入れ不能な状態から遊技媒体を受け入れ可能な状態へと複数回切り替えて遊技者に利益を付与する第1特別遊技を実行可能な第1特別遊技実行手段と、
前記第1特別遊技において受け入れられた遊技媒体が特定領域を通過したことに基づき出力される特定検出信号に応じて特別実行条件が満たされると、遊技媒体を受け入れ不能な状態から遊技媒体を受け入れ可能な状態へと切り替えて遊技者に利益を付与する第2特別遊技を実行可能な第2特別遊技実行手段と、を備え、
前記第1特別遊技では、特定の入賞数まで遊技媒体の受け入れが可能とされるが、複数回実行される遊技媒体を受け入れ可能な状態の1回あたりの遊技媒体を受け入れ可能な状態は前記第2特別遊技において実行される遊技媒体を受け入れ可能な状態よりも短い時間だけ切り替えられるものであり、前記第1特別遊技における特定の入賞数の数まで遊技媒体を受け入れる際の遊技媒体を受け入れ可能な状態には、受け入れた遊技媒体によって必ず前記特定検出信号が出力されて前記特別実行条件が満たされることとなる第1受入可能状態と、遊技媒体が受け入れられたとしても前記第1受入可能状態と異なり前記特別実行条件が満たされることがない第2受入可能状態が含まれ
前記第2特別遊技において実行される遊技媒体を受け入れ可能な状態においても、特定の入賞数の数まで遊技媒体の受け入れが可能とされている
ことを特徴とする。
また、以下のような手段を採用してもよい。
手段1:遊技領域に対して遊技媒体が順次に発射される発射手段と、
閉状態と開状態との間で動作可能な開閉部材を有し、該開閉部材が開状態にあるとき、前記遊技領域のうちの特定の転動領域内にある遊技媒体を内部領域へと進入させる入賞口手段と、
所定の遊技条件が満たされたとき、前記開閉部材による動作にかかる制御を行う開閉制御手段と
を備え、
前記入賞口手段は、
前記開閉部材が閉状態にあるときに前記発射手段による遊技媒体の発射が継続される場合、前記特定の転動領域内において前記入賞口手段の内部領域への進入待ち状態とされる遊技媒体の数を1個以上にて維持可能とする媒体維持手段、及び前記媒体維持手段により進入待ち状態とされる遊技媒体があるなかで前記開閉部材が開状態にされる場合、前記進入待ち状態とされる遊技媒体を前記入賞口手段の内部領域へと進入させる維持媒体進入許容手段
を有しており、
前記開閉制御手段は、
前記入賞口手段の内部領域への進入待ち状態とされる遊技媒体の数が前記媒体維持手段によって1個以上にて維持可能とされるのに要する特殊閉鎖インターバルにわたって前記開閉部材を閉状態にて維持した後に、該特殊閉鎖インターバルよりも短い開放時間でありながらも該特殊閉鎖インターバルの間に前記進入待ち状態にされた遊技媒体の前記入賞口手段の内部領域への進入が許容される短開放動作を出現させる制御を実行可能な短開放長閉鎖遊技実現手段
を有しており、
前記特殊閉鎖インターバルにわたって前記開閉部材が閉状態にされる閉鎖長期間と、該特殊閉鎖インターバルよりも短い開放時間だけ前記開閉部材が開状態にされる開放短期間とが繰り返し現れるなかで演出が行われるようにした
ことを特徴とする遊技機。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、遊技興趣の低下が抑制されうる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施形態に係るパチンコ機の外枠に対して本体枠を開放し、本体枠に対して扉枠を開放した状態を示す斜視図である。
図2】パチンコ機の正面図である。
図3】パチンコ機の右側面図である。
図4】パチンコ機の平面図である。
図5】パチンコ機の背面図である。
図6】パチンコ機を構成する外枠、本体枠、遊技盤、扉枠の後方から見た分解斜視図である。
図7】パチンコ機を構成する外枠、本体枠、遊技盤、扉枠の前方から見た分解斜視図である。
図8】外枠の正面斜視図である。
図9】外枠の正面から見た分解斜視図である。
図10】外枠の正面図である。
図11】外枠の背面斜視図である。
図12】外枠の右側面図である。
図13】本体枠の上軸支金具と外枠の上支持金具との脱着構造を説明するための斜視図である。
図14】(A)は外枠の上支持金具の裏面に設けられるロック部材の取付状態を示す分解斜視図であり、(B)は(A)の図を下方から見た斜視図である。
図15】軸支ピンとロック部材との関係を説明するための上支持金具部分の裏面図である。
図16】ロック部材の作用を説明するための上支持金具部分の裏面図である。
図17】扉枠の正面図である。
図18】扉枠の背面図である。
図19】扉枠を右前方から見た斜視図である。
図20】扉枠を左前方から見た斜視図である。
図21】扉枠の右後方から見た斜視図である。
図22】扉枠を正面から見た分解斜視図である。
図23】扉枠を背面から見た分解斜視図である。
図24】(A)は扉枠における扉枠ベースユニットの正面斜視図であり、(B)は扉枠における扉枠ベースユニットの背面斜視図である。
図25】扉枠ベースユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図26】扉枠ベースユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。
図27】扉枠ベースユニットにおける扉枠ベース基板カバーと配線保持部材とを後から見た斜視図である。
図28】扉枠と本体枠とを電気的に接続する配線の様子を拡大して示す斜視図である。
図29】(A)は扉枠における右サイド装飾ユニットの正面斜視図であり、(B)は扉枠における右サイド装飾ユニットの背面斜視図である。
図30】右サイド装飾ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図31】右サイド装飾ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図32】(A)は扉枠における左サイド装飾ユニットの正面斜視図であり、(B)は扉枠における左サイド装飾ユニットの背面斜視図である。
図33】左サイド装飾ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図34】左サイド装飾ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図35】左サイド装飾ユニットの断面図である。
図36】左サイド装飾ユニットの発光態様を写真で示す説明図である。
図37】扉枠における上部装飾ユニットの正面斜視図である。
図38】扉枠における上部装飾ユニットの背面斜視図である。
図39】上部装飾ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図40】上部装飾ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図41】扉枠における皿ユニットの正面斜視図である。
図42】扉枠における皿ユニットの背面斜視図である。
図43】皿ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図44】皿ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図45】扉枠における皿ユニットの貸球ユニットの部位で切断した断面図である。
図46】(A)は扉枠における操作ユニットの正面斜視図であり、(B)は扉枠における操作ユニットの背面斜視図である。
図47】操作ユニットを分解して右前上方から見た分解斜視図である。
図48】操作ユニットを分解して右前下方から見た分解斜視図である。
図49】操作ユニットの断面図である。
図50】操作ユニットにおける押圧操作部押した状態で示す断面図である。
図51】(A)は扉枠におけるハンドル装置を分解して前から見た分解斜視図であり、(B)はハンドル装置を分解して後から見た分解斜視図である。
図52】(A)扉枠におけるファールカバーユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(B)はファールカバーユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図53】ファールカバーユニットの前カバーを外した状態で示す正面図である。
図54】(A)は扉枠における球送りユニットの正面斜視図であり、(B)は球送りユニットの背面斜視図である。
図55】球送りユニットの背面図である。
図56】(A)は球送りユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(B)は球送りユニットの後ケースを外して後から見た分解斜視図である。
図57】(A)は球送りユニットにおける不正防止部材の平面図であり、(B)は不正防止部材の正面図であり、(C)は不正防止部材を前から見た斜視図であり、(D)は不正防止部材の作用を示す説明図である。
図58】扉枠を上下方向略中央で切断して示す断面図である。
図59】扉枠における発光装飾用のLEDの配置を示す正面図である。
図60】扉枠における発光装飾用のLEDの系統を示す正面図である。
図61】本体枠の正面図である。
図62】本体枠の背面図である。
図63】本体枠の正面斜視図である。
図64】本体枠の背面斜視図である。
図65】本体枠の左側面図である。
図66】本体枠を分解して前から見た分解斜視図である。
図67】本体枠を分解して後から見た斜視図である。
図68】本体枠における本体枠ベースの正面斜視図である。
図69】本体枠における本体枠ベースの背面斜視図である。
図70】本体枠における打球発射装置の正面斜視図である。
図71】本体枠における打球発射装置の背面斜視図である。
図72】本体枠における賞球ユニットの正面斜視図である。
図73】本体枠における賞球ユニットの背面斜視図である。
図74】賞球ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図75】賞球ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図76】賞球ユニットにおける賞球タンクとタンクレールユニットとの関係を分解して後方から示す分解斜視図である。
図77】賞球ユニットにおける賞球装置を分解して後から見た分解斜視図である。
図78】賞球装置における払出通路と払出モータと払出回転体との関係を示す背面図である。
図79】賞球ユニットにおける球の流通通路を示す断面図である。
図80】本体枠における球出口開閉ユニットの正面斜視図である。
図81】本体枠における球出口開閉ユニットの背面斜視図である。
図82】本体枠における球出口開閉ユニットと扉枠におけるファールカバーユニットとの関係を示す説明図である。
図83】本体枠における基板ユニットの正面斜視図である。
図84】本体枠における基板ユニットの背面斜視図である。
図85】基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図86】基板ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図87】基板ユニットにおける電源基板ボックスの立壁部の作用を説明する斜視図である。
図88】(A)は基板ユニットにおける端子基板ボックスの断面図であり、(B)は基板ユニットにおける端子基板ボックスを分解して前から見た分解斜視図である。
図89】(A)は発射電源基板ボックスの正面図であり、(B)は(A)に示すA−A線の断面図である。
図90】(A)は本体枠における裏カバーの正面斜視図であり、(B)は本体枠における裏カバーの背面斜視図である。
図91】裏カバーにおける締結機構の部位を拡大して示す断面図である。
図92】裏カバーにおける締結機構を分解して後側から見た分解斜視図である。
図93】(A)は本体枠における錠装置の左側面図であり、(B)は本体枠における錠装置を前から見た斜視図である。
図94】(A)は錠装置の背面斜視図であり、(B)は錠装置のコ字状基体の内部に摺動自在に設けられるガラス扉用摺動杆と本体枠用摺動杆を示す背面斜視図であり、(C)は(B)の正面斜視図である。
図95】錠装置を分解して後から見た分解斜視図である。
図96】錠装置におけるガラス扉用摺動杆と本体枠用摺動杆の動作を示す説明図である。
図97】錠装置における不正防止部材の動作を示す説明図である。
図98】本実施形態のパチンコ機における遊技盤の正面図である。
図99】遊技盤の要部を拡大して示す正面図である。
図100】遊技盤における入賞口ユニットを前から見た斜視図である。
図101】入賞口ユニットを後から見た斜視図である。
図102】入賞口ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。
図103】入賞口ユニットを主な構成毎に分解して後から見た分解斜視図である。
図104】入賞口ユニットのアタッカユニットを前から見た斜視図である。
図105】アタッカユニットを後から見た斜視図である。
図106】アタッカユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図107】アタッカユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図108】入賞口ユニットの可変始動口ユニットを前から見た斜視図である。
図109】可変始動口ユニットを後から見た斜視図である。
図110】可変始動口ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図111】可変始動口ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図112】可変始動口ユニットの始動口扉部材が後退した状態を上側から示す説明図である。
図113】可変始動口ユニットの始動口扉部材が前進した状態を上側から示す説明図である。
図114】(a)は入賞口ユニットの役物ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は役物ユニットを後から見た斜視図である。
図115】(a)は役物ユニットの正面図であり、(b)は(a)におけるA−A断面図である。
図116】役物ユニットの役物入賞口ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図117】役物入賞口ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図118】役物ユニットのV入賞口ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。
図119】V入賞口ユニットを分解して後から見た分解斜視図である。
図120】(a)はV入賞口ユニットの回転体の受部が受入側を向いた状態を正面側から示す説明図であり、(b)は回転体の受部がV入賞口側を向いた状態を正面側から示す説明図である。
図121】遊技盤において右側の遊技球の流れを示す説明図である。
図122】(a)は可変始動口ユニットにおいて始動口扉部材が後退した状態での遊技球の流れを正面側から示す説明図であり、(b)は始動口扉部材が前進した状態での遊技球の流れを正面側から示す説明図である。
図123】(a)は可変始動口ユニットにおいて始動口扉部材が後退した状態での遊技球の流れを左前方から示す説明図であり、(b)は始動口扉部材が前進した状態での遊技球の流れを左前方から示す説明図であり、(c)は始動口扉部材が後退中の状態での遊技球の流れを左前方から示す説明図である。
図124】(a)は役物ユニットにおいて役物入賞口が受入可能な時の遊技球の流れを正面側から示す説明図であり、(b)はV入賞口ユニットにおいて回転体の受部がV入賞口側を向いた時の遊技球の流れを正面側から示す説明図である。
図125】役物入賞口開閉部材を上から見た図である。
図126】パチンコ機の制御構成を概略的に示すブロック図である。
図127】扉枠ベース基板、周辺側中継端子板、異常音声信号遮断基板及び下部スピーカのブロック図である。
図128】異常音声信号遮断基板の回路を示す回路図である。
図129】主制御MPUによって実行されるメイン処理の一例を示すフローチャートである。
図130】電源断発生時処理の一例を示すフローチャートである。
図131】タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。
図132】特別図柄の制御処理の手順を示すフローチャートである。
図133】始動口入賞処理を示すフローチャートである。
図134】特別図柄の変動開始処理を示すフローチャートである。
図135】特別図柄の変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
図136】特別図柄の変動中処理の一例を示すフローチャートである。
図137】特別図柄の小当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。
図138】特別図柄の小当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。
図139】特別図柄の大当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。
図140】特別図柄の大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。
図141】特別図柄抽選に供される各種乱数の振り分けテーブルを示す図である。
図142】小当たり遊技(不利小当たり、有利小当たり)が行われるときの役物入賞口の開放状態と回転体(振分装置)の動作状態との関係について、その一例を示すタイムチャートである。
図143】主制御MPUによって実行される普通制御処理の一例についてその手順を示すフローチャートである。
図144】主制御MPUによって実行されるゲート部通過処理の一例についてその手順を示すフローチャートである。
図145】主制御MPUによって実行される普通図柄通常処理の一例についてその手順を示すフローチャートである。
図146】周辺制御MPUによって行われる処理の一例についてその処理手順を示すフローチャートである。
図147】サブメイン処理にて16ms毎に実行される16ms定常処理の一例を示すフローチャートである。
図148】パチンコ機1の遊技性をもとに遊技を進行させていくときの遊技の流れと、それに合わせた演出の流れについて、その一例を示すタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[1.パチンコ機の全体構造]
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。まず、図1乃至図7を参照して実施形態に係るパチンコ機の全体について説明する。図1乃至図7において、本実施形態に係るパチンコ機1は、遊技ホールの島設備(図示しない)に設置される外枠2と、外枠2に開閉自在に軸支され前側が開放された箱枠状の本体枠3と、本体枠3に前側から装着固定され遊技媒体としての遊技球Tが打ち込まれる遊技領域1100を有した遊技盤4と、本体枠3及び遊技盤4の前面を遊技者側から閉鎖するように本体枠3に対して開閉自在に軸支された扉枠5とを備えている。このパチンコ機1の扉枠5には、遊技盤4の遊技領域1100が遊技者側から視認可能となるように形成された遊技窓101と、遊技窓101の下方に配置され遊技球Tを貯留する皿状の上皿301及び下皿302と、上皿301に貯留された遊技球Tを遊技盤5の遊技領域1100内へ打ち込むために遊技者が操作するハンドル装置500と、を備えている。
【0015】
本例のパチンコ機1は、図示するように、正面視において、外枠2、本体枠3、及び扉枠5が夫々上下方向へ延びた縦長の矩形状に形成されており、夫々の左右方向の横幅が略同じ寸法とされていると共に、上下方向の縦幅の寸法が、外枠2に対して本体枠3及び扉枠5の寸法が若干短く形成されている。そして、本体枠3及び扉枠5よりも下側の位置において、外枠2の前面に装飾カバー23が取付けられており、扉枠5及び装飾カバー23によって外枠2の前面が完全に閉鎖されるようになっている。また、外枠2、本体枠3、及び扉枠5は、上端が略揃うように夫々が配置されると共に、外枠2の左端前側の位置で本体枠3及び扉枠5が回転可能に軸支されており、外枠2に対して本体枠3及び扉枠5の右端が前側へ移動することで開状態となるようになっている。
【0016】
このパチンコ機1は、正面視において、略円形状の遊技窓101を介して遊技球Tが打ち込まれる遊技領域1100が望むようになっており、その遊技窓101の下側に前方へ突出するように二つの上皿301及び下皿302が上下に配置されている。また、扉枠5の前面右下隅部には、遊技者が操作するためのハンドル装置500が配置されており、上皿301内に遊技球Tが貯留されている状態で遊技者がハンドル装置500を回転操作すると、その回転角度に応じた打球強さで上皿301内の遊技球Tが遊技盤4の遊技領域1100内へ打ち込まれて、遊技をすることができるようになっている。
【0017】
なお、詳細は後述するが、扉枠5の遊技窓101は、透明なガラスユニット590によって閉鎖されており、遊技者から遊技領域1100内を視認することができるものの、遊技者が遊技領域1100内へ手等を挿入して遊技領域1100内の遊技球Tや障害釘G(図98を参照)、各種入賞口や役物等に触ることができないようになっている。また、本体枠3の後側には、各種の制御基板が備えられていると共に、遊技盤4の後方を覆うように閉鎖するカバー体1250備えられている。
【0018】
[1−1.外枠]
外枠2について、主として図8乃至図16を参照して説明する。図8及び図9に示すように、本実施形態のパチンコ機1における外枠2は、横方向へ延びる上下の上枠板10及び下枠板11と、縦(上下)方向へ延びる左右の側枠板12,13と、夫々の枠板10,11,12,13の端部を連結する四つの連結部材14と、を備えており、連結部材14で各枠板10,11,12,13同士を連結することで縦長の矩形状(方形状)に組立てられている。本例の外枠2における上枠板10及び下枠板11は、所定厚さの無垢材(例えば、木材、合板、等)により形成されており、左右両端の前後方向の略中央に、上下に貫通し左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部15が備えられている。なお、上枠板10における左側端部の上面及び前面には、その他の一般面よりも窪んだ取付段部10aが形成されており、この取付段部10aに後述する上支持金具20が取付けられるようになっている。
【0019】
一方、側枠板12,13は、一定断面形状の軽量金属型材(例えば、アルミ合金)とされており、外側側面は略平坦面とされていると共に、内側側面は後端部に内側へ突出し上下方向(押出方向)に貫通する空洞を有した突出部16を備えており、強度剛性が高められている(図9及び図108を参照)。なお、側枠板12,13の外側側面及び内側側面には、上下方向へ延びた複数の溝が形成されており、パチンコ機1を遊技ホールの島設備に設置する際等に、作業者の指掛りとなってパチンコ機1を保持し易くすることができるようにっていると共に、外観の意匠性を高められるようになっている。なお、便宜上、側枠板12,13の側面に形成された複数の溝を省略して示した図面もある。
【0020】
本例の外枠2における連結部材14は、所定厚さの金属板をプレス成型等によって屈曲塑性変形させることで形成されたものであり、上枠板10又は下枠板11に固定され左右方向へ延びた板状の水平片17と、水平片17の外側端部から上下方向の一方側へ延び側枠板12,13に固定される板状の垂直片18と、垂直片18とは反対方向へ延び上枠板10又は下枠板11の係合切欠部15内に挿入係合可能な板状の係合片19と、を有している。なお、本例では、上枠板10と左側の側枠板12とを連結する連結部材14と、上枠板10と右側の側枠板13とを連結する連結部材14とは、夫々左右非対称の形状に形成されていると共に、垂直片18が前後に分かれて形成されている。一方、下枠板11と左側の側枠板12とを連結する連結部材14と、下枠板11と右側の側枠板13とを連結する連結部材14とは、夫々左右対称の形状に形成されている。
【0021】
この連結部材14は、水平片17の上面及び下面が上枠板10及び下枠板11の下面及び上面と当接すると共に、係合片19が上枠板10及び下枠板11の係合切欠部15内に挿入係合された状態で、水平片17及び係合片19を貫通して所定のビスが上枠板10及び下枠板11にねじ込まれることで、上枠板10及び下枠板11に固定されるようになっている。また、上枠板10に固定された連結部材14は、その垂直片18が側枠体12,13の上端内側側面に当接した状態で、側枠体12,13を貫通して所定のビスが垂直片18へねじ込まれることで、上枠板10と側枠板12,13とを連結することができるようになっている。なお、上枠板10に固定された連結部材14における後側の垂直片18は、側枠板12,13の突出部16内に挿入された状態で、側枠板12,13へ固定されるようになっている。更に、下枠板11に固定された連結部材14は、その垂直片18が側枠体12,13の下端内側側面に当接した状態で、側枠体12,13を貫通して所定のビスが垂直片18へねじ込まれることで、下枠板11と側枠板12,13とを連結することができるようになっており、四つの連結部材14により、上枠板10、下枠板11、及び側枠板12,13を枠状に組立てることができるようになっている。
【0022】
本例の外枠2は、上枠板10の左端上面に固定される上支持金具20と、上支持金具20と対向するように配置され左側の側枠板12における下部内側の所定位置に固定される下支持金具21と、下支持金具21の下面を支持するように配置され左右の側枠板12,13を連結するように固定される補強金具22と、補強金具22の前面に固定される装飾カバー23と、を備えている。この上支持金具20及び下支持金具21は、本体枠3及び扉枠5を開閉可能に軸支するためのものである。
【0023】
まず、上支持金具20は、上枠板10に固定される板状の固定片20aと、固定片20aの前端から上枠板10の前端よりも前方へ突出する支持突出片20bと、支持突出片20bにおける前端付近の右側端から先端中央部へ向かって屈曲するように切欠かれて形成された支持鉤穴20cと、固定片20及び支持突出片20bの左端から下方へ垂下し左側の側枠板12における外側側面と当接する板状の垂下固定片20d(図14(A)を参照)と、垂下固定片20dと連続し支持突出片20bの外側縁に沿って垂下する垂下壁20e(図14を参照)と、垂下壁20eと連続し支持鉤穴20cの入口端部で内側へ向って傾斜した停止垂下部20f(図15を参照)と、を備えている。この上支持金具20における支持鉤穴20cには、後述する本体枠3における上軸支金具630の軸支ピン633(図63を参照)が着脱自在に係合されるようになっている。また、上支持金具20は、固定片20aと垂下固定片20dとによって、上枠板10と左側の側枠板12とを連結することができるようになっている。
【0024】
この上支持金具20は、支持突出片20bの外側縁から垂下する垂下壁20eによって、支持突出片20bの強度が高められていると共に、詳細は後述するが、正面から見た時に支持突出片20bの裏面に配置されるロック部材27が遊技者側から視認できないように隠蔽することができ、外観の見栄えを良くすることができるようになっている。また、支持突出片20bに形成された支持鉤穴20cは、垂下壁20eが形成されない反対側(右側)の側方から先端中央部に向かって傾斜状となるようにく字状に屈曲した形状とされていると共に、支持鉤穴20cの傾斜状穴部の幅寸法は、軸支ピン633の直径よりもやや大きな寸法とされている。
【0025】
一方、下支持金具21は、補強金具22上に載置固定される水平固定片21aと、水平固定片21aの左端から上方へ立上がり左側の側枠板12の内側側面に固定される垂直固定片21bと、水平固定片21aの前端から上枠板10及び下枠板11よりも前方へ突出する板状の支持突出片21cと、支持突出片21cの前端付近から上向きに突設されたピン状の支持突起21dと、を備えている。この下支持金具21における支持突起21dには、後述する本体枠3の本体枠軸支金具644(図66等を参照)に形成された本体枠軸支が挿入されるようになっており、下支持金具21の支持突起21dを、本体枠3における本体枠軸支金具644の支持穴に挿入した後に、本体枠3の上軸支金具630の軸支ピン633を支持鉤穴20cに係止することにより簡単に本体枠3を開閉自在に軸支することができるようになっている。
【0026】
また、本例の外枠2は、図示するように、右側の側枠板13の内側に、上下方向に所定距離離反して配置される二つの閉鎖板24,25が取付固定されている。これら閉鎖板24,25は、平面視で略L字状に形成されており、下側に配置される閉鎖板25には、前後方向に貫通する矩形状の開口25aを有している(図9を参照)。この閉鎖板24,25は、外枠2に対して本体枠3を閉じる際に、本体枠3の開放側辺に沿って取付けられる錠装置1000のフック部1054,1065(図93を参照)と係合するものであり、詳細は後述するが、錠装置1000のシリンダ錠1010に鍵を差し込んで一方に回動することにより、フック部1054,1065と閉鎖板24,25との係合が外れて本体枠3を外枠2に対して開放することができるものである。
【0027】
更に、本例の外枠2は、補強金具22の右端上面に固定される案内板26を更に備えている。この案内板26は、外枠2に対して本体枠3を閉止する際に、本体枠3をスムーズに案内するためのものであり、交換可能に装着固定されている。
【0028】
また、本例の外枠2は、図14等に示すように、上支持金具20における支持突出片20bの裏面に支持されたロック部材27を更に備えており、リベット28によって支持突出片20bに対して回動可能に軸支されている。このロック部材27は、合成樹脂により形成されており、リベット28により軸支される位置から前方へ突出するストッパ部27aと、リベット28により軸支される位置から右方向へストッパ部27aよりも短く突出する操作部27bと、操作部27bに対してリベット28により軸支される位置とは反対側から突出する弾性片27cと、ストッパ部27aの先端に前方側へ膨出するように形成された円弧状の先端面27dと、を備えている。このロック部材27は、図示するように、ストッパ部27aと操作部27bとで、略L字状に形成されている。また、ロック部材27の弾性部27cは、ストッパ部27aや操作部27bよりも狭い幅に形成されていると共に、ストッパ部27aから左方へ遠ざかるに従って前方へ延びだすように形成されている。
【0029】
このロック部材27は、図14(B)や図15に示すように、上支持金具20の支持突出片20bに支持した状態(通常の状態)では、弾性片27cの先端当接部が垂下壁20eの内側面と当接しており、ストッパ部27aが支持鉤穴20cの傾斜状穴部を閉塞するようになっていると共に、ストッパ部27aの先端部分が、支持鉤穴20cの傾斜状穴部の先頭空間部分を閉塞した状態とはならず、支持鉤穴20cの先頭空間部分に本体枠3の上軸支金具630の軸支ピン633を挿入可能な空間が形成された状態となっている。
【0030】
本例の上支持金具20とロック部材27とを用いた軸支ピン633の支持機構は、軸支ピン633が支持鉤穴20cの傾斜状穴部の先端空間部分に挿入されてストッパ部27aの先端側方が入口端部の停止垂下部20fに対向している状態(この状態ではストッパ部27aの先端側方と停止垂下部20fとの間に僅かな隙間があり当接した状態となっていない)である通常の軸支状態においては、屈曲して形成される支持鉤穴20cの傾斜状穴部の先端空間部分に位置する軸支ピン633とストッパ部27aの先端面27dとの夫々の中心が斜め方向にずれて対向した状態となっている。そして、この通常の軸支状態においては、重量のある本体枠3を軸支している軸支ピン633が支持鉤穴20cの先端部分に当接した状態となっているので、軸支ピン633からストッパ部27aの先端面27dへの負荷がほとんどかかっていないため、ロック部材27の弾性片27cに対し負荷がかかっていない状態となっている。なお、ストッパ部27aの先端に円弧状の先端面27dを備えているので、ロック部材27を回動させるために操作部27bを回動操作した時に、ロック部材27がスムーズに回動するようになっている。また、図示では、先端面27dの円弧中心が、リベット28の中心(ロック部材27の回転中心)とされている。
【0031】
従って、軸支ピン633が支持鉤穴20cの傾斜状穴部の傾斜に沿って抜ける方向に作用力Fがかかって円弧状の先端面27dに当接したとき、その作用力Fを、軸支ピン633と円弧状の先端面27dとの当接部分に作用する分力F1(先端面27dの円弧の法線方向)と、軸支ピン633と支持鉤穴20cの傾斜状穴部の一側内面との当接部分に作用する分力F2と、に分けたときに、分力F1の方向がリベット28の中心(ロック部材27の回転中心)を向くため、ロック部材27のストッパ部27aの先端部が支持突出片20bから外れる方向(図示の時計方向)に回転させるモーメントが働かず、軸支ピン633がロック部材27のストッパ部27aの先端部と支持鉤穴20cの傾斜状穴部の一側内面との間に挟持された状態を保持する。このため、通常の軸支状態でもあるいは軸支ピン633の作用力がロック部材27にかかった状態でも、ロック部材27の弾性片27cに常時負荷がかからず、合成樹脂で一体形成される弾性片27cのクリープによる塑性変形を防止し、長期間に亘って軸支ピン633の支持鉤穴20cからの脱落を防止することができる。なお、仮に無理な力がかかってロック部材27のストッパ部27aの先端部が支持突出片20bから外れる方向(図示の時計方向)に回転させられても、ストッパ部27aの先端部の一側方が停止垂下部20fに当接してそれ以上外れる方向に回転しないので、ロック部材27が支持突出片20bの外側にはみ出ないようになっている。
【0032】
なお、ストッパ部27aの先端面27dの形状は円弧状でなくても、上記した分力F1の作用により回転モーメントが生じない位置又はロック部材27をその先端部が支持突出片20bの外側に向って回転させる回転モーメントが生ずる位置にロック部材27の回転中心(リベット28により固定される軸)を位置させることにより、常時ロック部材27の弾性片27cに対しても負荷がかかることはないし、ロック部材27が回転してもストッパ部27aの先端一側方が停止垂下部20fに当接するだけであるため、ロック部材27が支持突出片20bの外側にはみ出ることもないという点を本出願人は確認している。
【0033】
本例のロック部材27の作用について図16を参照して具体的に説明する。外枠2に本体枠3を開閉自在に軸支する前提として、本体枠3の本体枠軸支金具644(図63を参照)に形成される本体枠軸支穴(図示しない)に下支持金具21の支持突起21dが挿通されていることが必要である。そのような前提において、図16(A)に示すように、本体枠3の上軸支金具630の軸支ピン633をロック部材27のストッパ部27aの側面に当接させて押し込むことにより、図16(B)に示すように、ロック部材27が弾性片27cを変形させながら反時計方向に回動させるので、軸支ピン633を支持鉤穴20cに挿入することができる。そして、軸支ピン633が支持鉤穴20cの傾斜状穴部の先頭空間部分に到達すると、図16(C)に示すように、軸支ピン633とストッパ部27aの先端側面とが当接しなくなるためロック部材27が弾性片27cの弾性力に付勢されて時計方向に回動し、ロック部材27のストッパ部27aが再度通常の状態に戻って支持鉤穴20cの入口部分を閉塞すると同時に、ストッパ部27aの先端部分が軸支ピン633と対向して軸支ピン633が支持鉤穴20cから抜け落ちないようになっている。
【0034】
そして、この状態は、図16(D)に示すように、本体枠3が完全に閉じられた状態でもあるいは本体枠3の通常の開閉動作中も保持される。次いで、軸支ピン633を支持鉤穴20cから取外すためには、図16(E)に示すように、指を支持突出片20bの裏面に差し入れてロック部材27の操作部27bを反時計方向に回動することにより、ロック部材27が弾性片27cの弾性力に抗して回動し、ストッパ部27aの先端部分が支持鉤穴20cから退避した状態となるため、軸支ピン633を支持鉤穴20cから取り出すことができる。その後、本体枠3を持ち上げて、本体枠軸支金具644に形成される本体枠軸支穴と下支持金具21の支持突起21dとの係合を解除することにより、本体枠3を外枠2から取外すことができるようになっている。
【0035】
上述したように、本例の外枠2は、外枠2の外郭を構成する上枠板10と下枠板11とを従来と同じく木製とすると共に、側枠板12,13を軽量金属(例えば、アルミ合金)の押出型材としているので、パチンコ機1を遊技場に列設される島設備に設置する場合に、島の垂直面に対し所定の角度をつけて固定する作業を行う必要があるが、そのような作業は上枠板10及び下枠板11と島とに釘を打ち付けて行われるため、釘を打ち易くすることができ、既存の島設備に本パチンコ機1を問題なく設置することができるようになっている。また、側枠板12,13を軽量金属(例えば、アルミ合金)の押出型材としているので、従来の木製の外枠と比較して強度を維持しつつ肉厚を薄く形成することが可能となり、側枠板12,13の内側に隣接する本体枠3の周壁部605(図63等を参照)の正面から見たときの左右幅を広くすることができ、左右方向の寸法の大きな遊技盤4を本体枠3に装着することができると同時に、遊技盤4の遊技領域1100を大きく形成することができるようになっている。
【0036】
また、外枠2の外郭を構成する上枠板10、下枠板11、及び側枠板12,13を連結部材14で連結するようにしており、連結部材14が側枠板12,13の内面に密着して止着されると共に連結部材14と上枠板10及び下枠板11が係合した状態で止着されるので、外枠2の組付け強度を高くすることができ、頑丈な方形状の枠組みとすることができるようになっている。また、連結部材14によって上枠板10、下枠板11、及び側枠板12,13を連結した後、上支持金具20を所定の位置に取付けたときに、図10に示すように、各枠板10,11,12,13の外側面(外周面)から外側に突出する部材が存在しないので、パチンコ機1を図示しない遊技ホールの島設備に設置する際に、隣接する装置(例えば、隣接する玉貸機)と密着して取付けることができるようになっている。
【0037】
[1−2.扉枠の全体構成]
次に、上記した本体枠3の前面側に開閉自在に設けられる扉枠5について、図17乃至図23を参照して説明する。本実施形態のパチンコ機1における扉枠5は、図示するように、外形が縦長の矩形状に形成され内周形状がやや縦長の円形状(楕円形状)とされた遊技窓101を有する扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の右外周に取付けられる右サイド装飾ユニット200と、右サイド装飾ユニット200と対向し扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の左外周に取付けられる左サイド装飾ユニット240と、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の上部外周に取付けられる上部装飾ユニット280と、を備えている。
【0038】
また、扉枠5は、扉枠ベースユニット100の前面で遊技窓101の下部に取付けられる皿ユニット300と、皿ユニット300の上部中央に取付けられる操作ユニット400と、皿ユニット300を貫通して扉枠ベースユニット100の右下隅部に取付けられ遊技球Tの打込操作をするためのハンドル装置500と、扉枠ベースユニット100を挟んで皿ユニット300の後側に配置され扉枠ベースユニット100の後面に取付けられるファールカバーユニット540と、ファールカバーユニット540の右側で扉枠ベースユニット100の後面に取付けられる球送りユニット580と、扉枠ベースユニット100の後側に遊技窓101を閉鎖するように取付けられるガラスユニット590と、を備えている。
【0039】
[1−2A.扉枠ベースユニット]
続いて、扉枠5における扉枠ベースユニット100について、主に図24乃至図28を参照して説明する。本例の扉枠ベースユニット100は、図示するように、外形が縦長の矩形状に形成されると共に、前後方向に貫通し内周が縦長の略楕円形状に形成された遊技窓101を有する扉枠ベース本体110と、扉枠ベース本体110の前面で遊技窓101の下端左右両外側に配置される一対のサイドスピーカ130と、サイドスピーカ130を扉枠べース本体110へ固定するためのスピーカブラケット132と、扉枠ベース本体110の前面で正面視右下隅部に取付けられハンドル装置500を支持するためのハンドルブラケット140と、を備えている。
【0040】
なお、扉枠ベースユニット100は、正面視で右側のサイドスピーカ130の外側には、サイドスピーカ130の側面と、右サイド装飾ユニット200等へ接続される配線(図示は省略)の前側とを覆い扉枠ベース本体110の前面に取付けられるカバー部材134を更に備えている。このカバー部材134は、配線をスピーカ取付部111の外周に沿って案内させることができると共に、サイドスピーカ130を取付ける際や取外す際に、配線が邪魔にならないように配線を保持することができるようになっている。
【0041】
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース本体110の後側に固定される金属製で枠状の補強ユニット150と、扉枠ベース本体110の後面で遊技窓101の下部を被覆するように取付けられる防犯カバー180と、扉枠ベース本体110の後面で遊技窓101の外周の所定位置に回動可能に取付けられるガラスユニット係止部材190と、背面視で左右方向の中央より左側(開放側)に配置され遊技窓101の下端に沿って扉枠ベース本体110の後面に取付けられる発射カバー191と、発射カバー191の下側で扉枠ベース本体110の後面に取付けられハンドル装置500の回転位置検知センサ512と主制御基板4100との接続を中継するハンドル装置中継基板192と、ハンドル装置中継基板192の後側を被覆するハンドル装置中継基板カバー193と、左右方向の中央を挟んで発射カバー191やハンドル装置中継基板192等とは反対側(背面視で左右方向中央よりも右側(軸支側))に配置され扉枠ベース本体110の後面に取付けられる扉枠ベース基板194と、扉枠ベース基板194の後側を被覆する扉枠ベース基板カバー195と、扉枠ベース基板カバー195の後面に回動可能に軸支され扉枠5側と本体枠3側とを接続する配線コード196(図28を参照)の一部を保持する配線保持部材197と、を備えている。
【0042】
本例の扉枠ベースユニット100は、合成樹脂からなる矩形状の扉枠ベース本体110の後側に、金属板金をリベット等で組立てた補強ユニット150が固定されることで、全体の剛性が高められていると共に、各装飾ユニット200,240,280や皿ユニット300等を充分に支持することができる強度を有している。
【0043】
この扉枠ベースユニット100における扉枠ベース基板194は、サイドスピーカ130や左右のサイド装飾ユニット200,240の上部スピーカ222,262と接続されると共に、後述する遊技盤4に備えられた周辺制御基板4010と接続されており、周辺制御基板4010から送られた音響信号を増幅して各スピーカ130へ出力する増幅回路を備えている。なお、本例では、各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板430,432、操作ユニット400に備えられたダイヤル駆動モータ414やセンサ432a,432b,432c、ハンドル装置中継基板192、皿ユニット300の貸球ユニット360等と、払出制御基板4110や周辺制御基板4010等とを接続する配線コード196が、扉枠ベース基板194の背面視で右側(軸支側)の位置に集約して束ねられた上で、詳細は後述するが、配線保持部材197に保持されて後方へ延出し、本体枠3の主側中継端子板880や周辺側中継端子板882に接続されるようになっている(図1及び図28を参照)。
【0044】
本例の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース本体110は、図25及び図26等に示すように、合成樹脂によって縦長の額縁状に形成されており、前後方向に貫通し内形が縦長で略楕円形状の遊技窓101が全体的に上方へオフセットするような形態で形成されている。この遊技窓101は、図示するように、左右側及び上側の内周縁が連続した滑らかな曲線状に形成されているのに対して、下側の内周縁は左右へ延びた直線状に形成されている。また、扉枠ベース本体110における遊技窓101の下側の内周縁には、軸支側(正面視で左側)にファールカバーユニット540の第一球出口544aを挿通可能な方形状の切欠部101aが形成されている。この扉枠ベース本体110は、遊技窓101によって形成される上辺、及び左右の側辺の幅が、後述する補強ユニット150の上側補強板金151、軸支側補強板金152、及び開放側補強板金153の幅と略同じ幅とされており、正面視における扉枠ベース本体110の大きさに対して、遊技窓101が可及的に大きく形成されている。従って、扉枠5の後側に配置される遊技盤4のより広い範囲を遊技者側から視認できるようになっており、従来のパチンコ機よりも広い遊技領域1100を容易に形成することができるようになっている。
【0045】
この扉枠ベース本体110は、遊技窓101の他に、遊技窓101の下辺の左右両外側に配置されサイドスピーカ130を取付固定するためのスピーカ取付部111と、球送りユニット580を取付固定するための球送りユニット取付凹部112(図26を参照)と、球送りユニット取付凹部112の所定位置で前後方向に貫通し皿ユニット300の上皿301に貯留された遊技球Tを球送りユニット580へ供給するための球送り開口113と、正面視で右下隅部に配置され前方へ膨出した前面の右側(開放側)端が後退するように斜めに傾斜しハンドルブラケット140を取付けるためのハンドル取付部114と、ハンドル取付部114の所定位置で前後方向へ貫通しハンドル装置500からの配線が通過可能な配線通過口115と、ハンドル取付部114の上側で前方へ向かって短く延びた筒状に形成され後述するシリンダ錠1010が挿通可能な錠穴116と、を備えている。
【0046】
また、扉枠ベース本体110は、図26に示すように、球送りユニット取付凹部112に下側にハンドル装置中継基板192を取付けるための中継基板取付部117と、背面視で扉枠ベース本体の下部右側(軸支側)に配置され扉枠ベース基板194を取付けるための基板取付部118と、遊技窓101の下端の背面視左側(開放側)でスピーカ取付部111よりも中央寄りの配置から後方へ突出し防犯カバー180の装着弾性片185を装着するための防犯カバー装着部119と、扉枠ベース本体110は、その後側に、遊技窓101の内周に略沿って前側へ凹みガラスユニット590の前面外周縁が当接可能なガラスユニット支持段部110aと、遊技窓101の外周の所定位置から後方へ突出しガラスユニット係止部材190を回動可能に支持するための二つの係止部材取付部110bと、を更に備えている。
【0047】
更に、扉枠ベース本体110の後側には、その下辺から後方へ所定量突出する扉枠突片110cを備えており、この扉枠突片110cは、後述する本体枠3の係合溝603内に挿入されるようになっている。これにより、扉枠5が本体枠3に対して位置決め係止することができると共に、扉枠5と本体枠3との下辺の隙間からピアノ線等の不正な工具をパチンコ機1内に挿入しようとしても、係合溝603と係合した扉枠突片110cによって工具の侵入を阻止することができ、パチンコ機1の防犯機能が高められている。また、扉枠ベース本体110の後側には、背面視で錠穴116よりもやや右下の位置から後方へ突出し本体枠3の嵌合溝612と嵌合する位置決め突起110dを、備えており、この位置決め突起110dが嵌合溝612と嵌合することで、扉枠5と本体枠3とが正しい位置に位置決めされるようになっている。
【0048】
また、扉枠ベース本体110は、図25に示すように、その前面に、装飾ユニット200,240,280や皿ユニット300等を固定するための前方へ突出した複数の取付ボス110eが備えられていると共に、ハンドルブラケット140等を取付けるための取付穴が適宜位置に多数形成されている。また、扉枠ベース本体110は、サイドスピーカ130を取付けるスピーカブラケット132を取付けるための取付部110gや、サイドスピーカカバー338を取付けるための取付孔110h(図18等を参照)が、適宜位置に夫々形成されている。
【0049】
また、扉枠ベース本体110には、球送りユニット取付凹部112と基板取付部118との間で、後述する皿ユニット300の皿ユニットベース310における下皿球供給口310g及びファールカバーユニット540の第二球出口544bと対応する位置に、前後方向に貫通する矩形状の球通過口110fを備えている。
【0050】
更に、扉枠ベース本体110は、その前面側で左右のスピーカ取付部111の上側に形成され、略三角形状に後方へ窪んだ浅い皿状の防犯凹部120を備えている。この防犯凹部120内には、前側から浅い箱状に形成された防犯部材121が挿入されるようになっている。防犯部材121は、金属板を屈曲させて前側が開放された浅い箱状に形成されている。これにより、パチンコ機1の内部に対して不正行為を行うために、例えば、サイド装飾ユニット200,240と皿ユニット300との接合部位から細いドリル等により穴を開けられてしまうのを金属製の防犯部材121によって阻止することができ、不正行為が行われるのを防止することができるようになっている。
【0051】
また、扉枠ベースユニット100における一対のサイドスピーカ130は、詳細な図示は省略するが、その中心軸の交点が正面視で遊技領域1100の中央から前方へ所定距離(例えば、0.2m〜1.5m)の位置となるように斜めに固定されており、パチンコ機1の前に着座した遊技者に対して最も効率良く音が届くようになっている。また、このサイドスピーカ130は、主に中高音域の音を出力するようになっていると共に、パチンコ機1に対して、可及的に左右方向へ離反した位置に配置されており、左右のサイドスピーカ130から関連した異なる音を出力させることで、ステレオ感の高い音を出力することができるようになっている。
【0052】
これらサイドスピーカ130は、その外周が、前側に配置された略円環状のスピーカブラケット132と、後側に配置された扉枠ベース本体110のスピーカ取付部111とによって挟持されることで、扉枠ベース本体110に取付けられるようになっている。なお、スピーカブラケット132は、所定のビスによって、前側から扉枠ベース本体110の取付部110gに取付けられるようになっている。
【0053】
また、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース基板カバー195は、図25乃至図27等に示すように、前側が開放された薄い箱状に形成されていると共に、後側の後面に、上下方向の中央よりもやや下寄りの位置で前方へ窪んだ段部195aを備えている。この扉枠ベース基板カバー195の段部195aに、配線保持部材197が回動可能に取付けられている。
【0054】
一方、扉枠ベースユニット100における配線保持部材197は、図27及び図28等に示すように、横方向へ長く延びた板状に形成されていると共に、断面がI字状に形成されており、比較的、硬質の合成樹脂によって形成されている。また、配線保持部材197は、図示するように、上下両端に長手方向へ沿って所定間隔で複数(本例では、上下に夫々三つずつ)の保持孔197aを備えている。この配線保持部材197は、扉枠5を組立てた状態で扉枠5が本体枠3に軸支される側の端部が、扉枠ベース基板カバー195における後面の段部195aに、上下方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支されており、詳細な図示は省略するが、配線保持部材197の自由端側が扉枠ベース基板カバー195側へ回動することで、配線保持部材197が扉枠ベース基板カバー195の段部195a内へ収容することができるようになっている。
【0055】
この配線保持部材197は、その後面側に扉枠5と本体枠3とを電気的に接続するための配線コード196を沿わせた状態で、上下で対になった保持孔197aに所定の結束バンド198を挿通させて、その結束バンド198により配線保持部材197ごと配線コード196を締付けることで、配線コード196を保持することができるようになっている(図1及び図28を参照)。
【0056】
本例の配線保持部材197は、本体枠3に対して扉枠5を閉じる方向へ回動させると、配線保持部材197の自由端側が、配線コード196における自由端側から本体枠3へ延びた部分により前方へ押されて扉枠ベース基板カバー195側へ近付く方向へ回動することとなる。これにより、扉枠5が閉まるに従って、配線保持部材197の自由端側が扉枠ベース基板カバー195へ接近すると共に、配線保持部材197の自由端から本体枠3側へ延びだした配線コード196が自由端付近で折れ曲りが大きく(鋭く)なる。そして、本体枠3に対して扉枠5が閉じられた状態となると、配線コード196が配線保持部材197の自由端側で横方向へ二つに折り畳まれたような状態となる。
【0057】
一方、本体枠3に対して閉じられた扉枠5を開ける場合では、本体枠3と扉枠5とが相対的に遠ざかることとなるので、本体枠3側に接続された配線コード196によって配線保持部材197の自由端側が後方へ引っ張られることとなり、自由端側が扉枠ベース基板カバー195から遠ざかる方向(本体枠3の方向)へ移動するように配線保持部材197がスムーズに回動する。これにより、配線保持部材197の自由端側で折り畳まれた配線コード196が真直ぐに延びるように展開し、配線コード196によって阻害されること無く扉枠5を開くことができるようになっている。
【0058】
このように、本例によると、配線保持部材197における扉枠5が軸支された側と同じ側の端部を、自由端側が本体枠3側へ移動するように扉枠ベース基板カバー195の後面に回動可能に軸支させると共に、扉枠5と本体枠3とを電気的に接続する配線コード196の一部が上下方向へ移動しないように保持するようにしているので、本体枠3に対して扉枠5を開閉させる際に、配線保持部材197の自由端側で配線コード196を横方向へ折り畳んだり、展開したりすることができ、扉枠5の開閉時に配線コード196が引っ掛かったり挟まれたりして不具合(配線コード196の断線、接続コネクタの外れ、等)が発生するのを防止することができるようになっている。
【0059】
また、本例によると、配線保持部材197を比較的硬質で剛性の高い合成樹脂によって形成するようにしているので、扉枠5の開閉時に、配線コード196を介して力が作用しても、上下方向へブレ難くすることができ、配線コード196を確実に横方向へ折り畳んで不具合の発生を防止することができるようになっている。
【0060】
更に、上述したように、本体枠3に対して扉枠5を開閉させると、配線保持部材197によって本体枠3と扉枠5との間に橋が掛けられたような状態となり、配線196の一部が配線保持部材197によって架橋された状態となるので、扉枠5を開閉させても配線196が垂れ下がるのを防止することが可能となり、配線196が垂れ下がることで他の部材に引っ掛かって断線したり扉枠5を閉じることができなくなったりする不具合が発生するのを防止することができ、本体側電気機器としての主制御基板4100、周辺制御基板4010、払出制御基板4110等、と扉側電気機器としての各装飾基板214,216,254,256,288,290,322,430,432、スピーカ130,222,262、貸球ユニット360、ハンドル装置500等、とを接続する配線196に不具合が発生するのを可及的に低減させることが可能なパチンコ機1を提供することができる。
【0061】
また、配線196の一部を回動可能な配線保持部材197で保持するようにしており、扉枠5を開ける時に、配線196が無理に引っ張られても、配線保持部材197が回動することでその力を逃がすことができるので、配線196が引っ張られるのを防止することができ、配線196が引っ張られて断線したり接続コネクタが外れたりするような不具合が発生するのを防止することができる。また、配線保持部材197によって配線196の一部を保持しており、配線196は配線保持部材197の回動に伴って単に部分的に曲がるだけなので、従来のもの(例えば、特開2009−213675)のように配線196が摺動することは無く、配線196が擦れて漏電や断線等の不具合が発生するのを防止することができる。
【0062】
更に、配線保持部材197では、長手方向へ所定間隔で複数配置された貫通する保持孔197aに結束バンド198を挿通し、その結束バンド198によって配線196を保持するようにしているので、配線196を保持した結束バンド198が保持孔197aによって配線保持部材197の長手方向へ移動(スライド)するのを防止することができ、配線保持部材197から結束バンド198ごと配線196が脱落するのを確実に防止することができる。
【0063】
また、本体枠3や扉枠5から配線196が延びだす位置を、扉枠5を軸支した側辺から離れた位置に配置しても、上述したように、配線保持部材197によって配線196をガイド(案内)して扉枠5を開閉する際に配線196が垂れ下がるのを良好に防止することができるので、扉枠5おける軸支された側辺側の強度・剛性を高めた本体枠3や扉枠5とすることができ、不正行為に対する防犯性の高いパチンコ機1とすることができる。
【0064】
更に、配線保持部材197に、長手方向に対して直角方向両端から少なくとも配線196が沿う側へ突出した突条を備えるようにしているので、一対の突条と配線保持部材197の板面によって配線196の三方を囲むことができ、配線保持部材197に沿って配線196を保持し易くすることができる。また、配線保持部材197に突条を備えているので、板状の配線保持部材197の曲げ剛性を高めることができ、扉枠5を開閉する際に配線保持部材197が撓むのを防止して、良好な状態で扉枠5を開閉させることができる。
【0065】
また、配線保持部材197の基端から先端までの長さを、扉枠5の軸心から基端の軸心までの距離と略同じ長さとすると共に、配線196における本体枠3の延出した所定位置を、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態で、配線保持部材197の先端よりも扉枠5の軸心側の位置としており、扉枠5の軸心と、配線保持部材197の軸心と、配線保持部材197の先端と、本体枠3における配線196が延出した位置とで、パンタグラフ状のリンクが形成されることとなるので、扉枠5を開閉する時の配線保持部材197や配線196等の動きをスムーズにすることができ、開閉作業を行い易くすることができると共に、配線196等に無理な力が作用するのを低減させて断線等の不具合が発生するのを防止することができる。また、パンタグラフ状のリンクを形成するようにしており、扉枠5を閉じる時に、配線196における配線保持部材197の先端から延出した部位が、配線保持部材197と沿うように先端側で折返されるので、扉枠5を閉じた状態では配線196を折り畳んでコンパクトに纏めることができ、配線保持部材197や配線196に係るスペースを小さくすることができる。
【0066】
また、配線保持部材197を軸支した扉枠5の扉枠ベース基板カバー195に、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態で、本体枠3側へ向かって開口するように凹み、配線保持部材197を収納可能な段部195aを備えるようにしており、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とすると、配線保持部材197が扉枠ベース基板カバー195に備えられた段部195a内へ収納されるので、扉枠5側から本体枠3側への配線保持部材197の突出を殆ど無くすことができ、扉枠5を閉じ易くすることができると共に、配線保持部材197や配線196をコンパクトに纏めることができ、配線196が他の部材に引っ掛かるのを抑制して不具合が発生するのを防止することができる。
【0067】
更に、配線196を、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態で、配線保持部材197における本体枠3側を向いた面に沿って保持させるようにしており、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とした時に、配線保持部材197を扉枠5側(扉枠ベース基板カバー195側)へ可及的に近づけることができるので、これによっても、扉枠5からの配線保持部材197の突出を少なくすることができ、扉枠5を閉じ易くすることができると共に、配線保持部材197や配線196に係るスペースを可及的に小さくすることができる。
【0068】
また、配線保持部材197を移動(開閉)する扉枠5側に備えているので、扉枠5を開閉させる慣性力や衝撃力等によって配線保持部材197を回動させ易くすることができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。また、配線保持部材197を扉枠5に備えており、本体枠3に配線保持部材197を備えるためのスペースを確保する必要が無いので、相対的に本体枠3における遊技盤4を保持するスペースを大きくしてより大きな遊技領域1100を有した遊技盤4を保持させることができ、大型の遊技盤4を有して遊技者の関心を強く引付けることが可能なパチンコ機1とすることができる。
【0069】
更に、扉枠ベースユニット100におけるハンドルブラケット140は、図25及び図26等に示すように、前後方向へ延びた円筒状の筒部141と、筒部141の後端から筒部141の軸に対して直角方向外方へ延びた円環状のフランジ部142と、筒部141内に突出し筒部141の周方向に対して不等間隔に配置された複数(本例では三つ)の突条143と、筒部141の外周面とフランジ部142の前面とを繋ぎ筒部141の周方向に対して複数配置された補強リブ144と、を備えている。このハンドルブラケット140は、フランジ部142の後面を、扉枠ベース本体110におけるハンドル取付部114の前面に当接させた状態で、所定のビスによってハンドル取付部114に取付けられるようになっており、図示は省略するが、ハンドル取付部114に取付けた状態で、筒部141の軸が配線通過口115と略一致するようになっている。
【0070】
このハンドルブラケット140は、筒部141内の上側に一つ、下側に二つの突条143が備えられており、これら突条143はハンドル装置500におけるハンドルベース502の円筒部の外周に形成された三つの溝部502aと対応する位置に配置形成されている。そして、ハンドルブラケット140の三つの突条143と、ハンドル装置500の三つの溝部502aとが一致した状態でのみ、筒部141内にハンドル装置500の円筒部を挿入させることができるようになっている。従って、ハンドルブラケット140に挿入支持されたハンドル装置500のハンドルベース502は、ハンドルブラケット140に対して相対回転不能の状態に支持されるようになっている。
【0071】
なお、このハンドルブラケット140は、斜めに傾斜したハンドル取付部114に取付けることで、筒部141の軸が正面視で前方へ向かうに従って右側(開放側)へ向かうように延びるように取付けられ、この状態でハンドルブラケット140に支持されたハンドル装置500の軸も、同様に斜めに傾いた状態となるようになっている。
【0072】
続いて、扉枠ベースユニット100における補強ユニット150は、主に図25及び図26に示すように、扉枠ベース本体110の上辺部裏面に沿って取付けられる上側補強板金151と、扉枠ベース本体110の軸支側辺部裏面に沿って取付けられる軸支側補強板金152と、扉枠ベース本体110の開放側辺部裏面に沿って取付けられる開放側補強板金153と、扉枠ベース本体110の遊技窓101の下辺裏面に沿って取付けられる下側補強板金154と、を備えており、それらが相互にビスやリベット等で締着されて方形状に形成されている。
【0073】
この補強ユニット150は、図25に示すように、軸支側補強板金152の上下端部に、その上面に上下方向に摺動自在に設けられる軸ピン155を有する上軸支部156と、その下面に軸ピン157(図18を参照)を有する下軸支部158と、を一体的に備えている。そして、上下の軸ピン155,157が本体枠3の軸支側上下に形成される上軸支金具630及び下軸支金具640に軸支されることにより、扉枠5が本体枠3に対して開閉自在に軸支されるようになっている。
【0074】
また、補強ユニット150の下側補強板金154は、所定幅を有して扉枠ベース本体110の横幅寸法と略同じ長さに形成され、その長辺の両端縁のうち下方長辺端縁に前方へ向って折曲した下折曲突片159と(図25を参照)、上方長辺端縁の正面視右側(開放側)部に前方へ向って折曲した上折曲突片160と、上方長辺端縁の中央部分に後方へ折曲した上で垂直方向に延設された垂直折曲突片161と、を備えている。この下側補強板金154は、下折曲突片159や上折曲突片160等によって強度が高められている。また、この下側補強板金154の垂直折曲突片161は、後述するガラスユニット590のユニット枠592の下端に形成された係止片592bと係合係止するように形成されており、ガラスユニット590を扉枠5の裏面側に固定した時に、垂直折曲突片161がガラスユニット590におけるユニット枠592の係止片592bが係止されることで、ガラスユニット590の下端が左右方向及び後方へ移動するのを規制することができるようになっている。なお、下側補強板金154には、扉枠ベース本体110の切欠部101aと略対応した切欠部162が形成されている。
【0075】
また、補強ユニット150の開放側補強板金153は、上側補強板金151と下側補強板金154との間の長辺の両側に、後方へ向かって屈曲された開放側外折曲突片163と、開放側内折曲突片164とを備えており、図示するように、開放側外折曲突片163よりも開放側内折曲突片164の方が後方へ長く延び出したように形成されている。また、開放側補強板金153の後側下部には、後述する錠装置1000の扉枠用フック部1041と当接するフックカバー165が備えられている。更に、軸支側補強板金152には、その長辺の外側端に後方へ延び出すと共に軸支側の外側に開口したコ字状の軸支側コ字状突片166を備えている(図108を参照)。また、上側補強板金151は、その長辺の両側に後方へ向かって屈曲された屈曲突片167を夫々備えている。
【0076】
この補強ユニット150の軸支側補強板金152は、本体枠3に対して上軸支部156と下軸支部158の上下の二点でのみ取付支持されるようになっているので、軸支側の扉枠5と本体枠3との間にドライバーやバール等の不正な工具が差込まれると、軸支側補強板金152が変形して扉枠5と本体枠3との隙間が大きくなって不正行為を行い易くなる虞があるが、本例の軸支側補強板金152では、軸支側コ字状突片166を備えているので、軸支側補強板金152の強度がより高められており、軸支側補強板金152が曲がり難くなっている。また、軸支側補強板金152の軸支側コ字状突片166は、そのコ字内に後述する本体枠3における側面防犯板950における前端片952bが挿入されるようになっており(図108を参照)、工具の挿入を阻止することができると共に、軸支側補強板金152のみが曲がるのを防止することができ、パチンコ機1の防犯機能を高めることができるようになっている。
【0077】
次に、扉枠5における扉枠ベースユニット100の防犯カバー180について、主に図25及び図26を参照して説明する。この防犯カバー180は、上記したガラスユニット590の下部裏面を被覆して遊技盤4への不正具の侵入を防ぐ防犯機能が付与されたものであり、図示するように、透明な合成樹脂によって左右の補強板金152,153の間に配されるガラスユニット590の下方部を覆うような平板状に形成され、その上辺部にて円弧状に形成された当接凹部181と、当接凹部181の上端に沿って後方に向って突出する防犯後突片182と、を備えている。また、防犯カバー180の左右両端には、その端部形状に沿って後方へ突出する防犯後端部突片183が夫々備えられている。なお、背面視で右側(軸支側)の防犯後端部突片183は、反対側(開放側)の防犯後端部突片183よりも後方へ長く延びだした形態となっている。一方、防犯カバー180の前面には、防犯カバー180を取付けた状態でガラスユニット590におけるユニット枠592の下方形状に沿って突設する防犯前突片184と、防犯前突片184の外側で左右の下部端に前方へ突出するU字状の装着弾性片185と、を備えている。
【0078】
この防犯カバー180は、正面視で右側(開放側)の装着弾性片185を扉枠ベースユニット100の防犯カバー装着部119に装着すると共に、反対側(軸支側)の装着弾性片185を皿ユニット300の防犯カバー装着部364に装着することで、扉枠5の裏面側に着脱自在に取付けられるようになっている。この防犯カバー180を、扉枠5に取付けた状態では、詳細な図示は省略するが、防犯前突片184がガラスユニット590のユニット枠592の下部外周と嵌合するようになっていると共に、ユニット枠592の下端部後面が垂直折曲突片161と当接するようになっている。また、後方へ突出した防犯後突片182は、扉枠5を閉じた時に、軸支側の半分が遊技盤4に固定された内レールの下側面に挿入され、開放側の半分が前構成部材1110における内レールのレール防犯溝1118に挿入された状態となるようになっている。これにより、遊技盤4の遊技領域1100に不正な工具を侵入させようとしても、内レールの下側に挿入された防犯後突片182によりその侵入を阻止することができるようになっている。
【0079】
なお、防犯カバー180は、その裏面によって、扉枠5を閉じた状態で外レールと内レールとで形成される打球の誘導通路の前面下方部分を覆うことができるようになっているので、誘導通路部分を飛送若しくは逆送する打球のガラス板594への衝突を防止することができるようになっている。
【0080】
これにより、本例では、防犯カバー180で扉枠5におけるガラスユニット590(遊技窓101)の後側下部外周を覆うようにしているので、扉枠5の前側から遊技窓101とガラスユニット590との間に可撓性の高い工具を挿入してパチンコ機1内(遊技領域1100内)に対して不正行為を行おうとしても、防犯カバー180によって工具の侵入を阻止することができ、不正行為等に対してより安全性の高いパチンコ機1とすることができるようになっている。
【0081】
続いて、扉枠ベースユニット100における四つのガラスユニット係止部材190は、扉枠ベース本体110から後方へ突出する係止部材取付部110bに対して回動可能に嵌合する嵌合部190aと、嵌合部190aの軸方向に対して直角方向へ延出しガラスユニット590の係止突片451fを係止する係止片190bと、を備えている。このガラスユニット係止部材190は、嵌合部190aに対して扉枠ベース本体110の係止部材取付部110bが貫通した状態で、係止部材取付部110bの先端に抜止め用のビスを固定することで、係止部材取付部110bに対して回転可能に軸支されるようになっている。
【0082】
このガラスユニット係止部材190の係止片190bは、詳細な図示は省略するが、後側に後方へ突出した突条を有しており、この突条がガラスユニット590の着脱時において、回転操作する際の指掛りとなっている。
【0083】
また、扉枠ベースユニット100における発射カバー191は、補強ユニット150における下側補強板金154の後側に固定されるようになっている。また、ハンドル装置中継基板カバー193及び扉枠ベース基板カバー195は、夫々扉枠ベース110の後側の所定位置に固定されるようになっている。なお、扉枠ユニットベース100に対して発射カバー191、ハンドル装置中継基板カバー193、及び球送りユニット580を取付けた状態では、それらの後面が略同一面状となるようになっており、それらによって本体枠3に取付けられる打球発射装置650の前面を被覆することができるようになっている。
【0084】
[1−2B.右サイド装飾ユニット]
続いて、扉枠5における右サイド装飾ユニット200について、主に図29乃至図31を参照して説明する。本実施形態における扉枠5の右サイド装飾ユニット200は、図示するように、遊技窓101の前側外周のうち、正面視で下部を除く右側半分を装飾するものであり、内側が遊技窓101に沿って円弧状に形成されていると共に、外側が扉枠ベースユニット100の外周に沿って直線状に形成されている。この右サイド装飾ユニット200は、右サイド装飾ユニット200の外面を形成し略紡錘状の複数の湾曲面を有したサイドレンズ210と、サイドレンズ210の後側に配置されるサイドインナーレンズ212と、サイドインナーレンズ212の後側で上下方向の略中央から上側に配置され表面に複数のLED214a(フルカラーLED),214b(白色LED)が実装された右サイド上装飾基板214と、下側でサイドインナーレンズ212の上下方向の略中央から下側に配置され表面に複数のLED216a(フルカラーLED),216b(白色LED)が実装された右サイド下装飾基板216と、右サイド上装飾基板214の後側を覆い右サイド上装飾基板214を挟むようにサイドインナーレンズ212に取付けられる右サイド上装飾基板カバー218と、右サイド下装飾基板216の後側を覆い右サイド下装飾基板216を挟むようにサイドレンズ210及びサイド装飾フレーム202に取付けられる右サイド下装飾基板カバー220と、を備えている。
【0085】
また、右サイド装飾ユニット200は、サイドレンズ210の右上隅に取付けられるサイドアウターカバー202と、サイドレンズ210の前面で且つ遊技窓101の周方向に所定間隔で配置されると共に遊技窓101の略中央を中心として放射状に延びた複数のサイド閃光レンズ204と、サイドインナーレンズ212における左上部とサイドレンズ210との間に配置されるサイド上部インナーレンズ206と、サイド上部インナーレンズ206をサイドインナーレンズ212に取付けるためのインナーレンズブラケット208と、サイド上部インナーレンズ206に取付けられる右上部スピーカ222と、を備えている。
【0086】
この右サイド装飾ユニット200は、サイドアウターカバー202、サイド閃光レンズ204、サイド上部インナーレンズ205、インナーレンズブラケット208、サイドレンズ210、及びサイドインナーレンズ212が、透光性の部材によって形成されており、サイドアウターカバー202、サイド上部インナーレンズ205、インナーレンズブラケット208、サイドレンズ210、及びサイドインナーレンズ212が略無色透明に、サイド閃光レンズ204が有色透明(本例では赤色)とされている。
【0087】
なお、詳細な図示は省略するが、サイドインナーレンズ212及びサイド上部インナーレンズ206の表面には、複数の小径レンズが形成されており、光を乱屈折させることができるようになっている。そのため、サイドレンズ210、サイドインナーレンズ212、及びサイド上部インナーレンズ206の後側に配置された右サイド上装飾基板214や右サイド下装飾基板216の表面(前面)に実装されたLED214a,214b,216a,216b等が、遊技者側から明確に視認することができないようになっている。また、右サイド上装飾基板214や右サイド下装飾基板216の前面は、白色とされており、実装されたLED214a,214b,216a,216b等の光によって右サイド装飾ユニット200を効率良く発光装飾させることができるようになっていると共に、LED214a,214b,216a,216bが非点灯時に各装飾基板214,216が目立たないようになっている。なお、右サイド上装飾基板214及び右サイド下装飾基板216は、夫々周辺制御基板4010と接続されており、周辺制御基板4010からの駆動信号(発光駆動信号)により各LED214a,214b,214c,216a,216bを適宜発光させて、右サイド装飾ユニット200を発光装飾させることができるようになっている。
【0088】
本例の右サイド装飾ユニット200におけるサイドレンズ210は、図示するように、正面視で右端及び上端が扉枠ベース本体110の外周に沿った直線状に形成されていると共に、左端が遊技窓101の右側外周に沿った湾曲状に形成されている。このサイドレンズ210は、略紡錘状の複数の湾曲面からなる周レンズ部210aと、周レンズ部210aを遊技窓101の周方向へ複数に分割すると共に遊技窓101と略同心円状に延びた複数のプリズム面からなる放射レンズ部210bと、を備えている。このサイドレンズ210における複数の放射レンズ部210bは、図示するように、正面視で遊技窓101の中央下部を中心とした放射線上に延びるように形成されていると共に、周レンズ部210aの前面よりも後方へ窪んだ状態に形成されており、その窪みにサイド閃光レンズ204が挿入されるようになっている。
【0089】
また、サイドレンズ210は、右側面に、前後方向へ延びると共に上下方向へ列設されたサイド拡散レンズ部210cを備えている。このサイド拡散レンズ部210cにより、右サイド上装飾基板214及び右サイド下装飾基板216からの光をパチンコ機1の右方向及び上下方向へ広く拡散させることができるようになっている。なお、詳細な図示は省略するが、サイドレンズ210における右上部スピーカの下側に該当する部位には、複数の貫通孔が形成されており、右上部スピーカからのサウンドを遊技者側へ良好に伝達させることができるようになっている。
【0090】
サイドインナーレンズ212は、略無色透明でサイドレンズ210の内部に後側から挿入嵌合されるものであり、図示するように、サイドレンズ210における周レンズ部210aと対応した部位がシワ状に形成されていると共に、放射レンズ部210bと対応した部位が平坦面状に形成されている。また、詳細な図示は省略するが、サイドインナーレンズ212は、サイドレンズ210の周レンズ部210aに対応したシワ状の部位における前方へ突出した山部に複数の小径レンズが形成されている。このサイドインナーレンズ212は、シワ状の部位と複数の小径レンズとによって光を乱屈折及び乱反射させることができ、前側に配置されるサイドレンズ210と協同して右サイド装飾ユニット200の外観をキラキラさせると共に遠近感が不明瞭な不思議な感じに見せることができるようになっている。
【0091】
右サイド装飾ユニット200の右サイド上装飾基板214及び右サイド下装飾基板216は、表面に高輝度のカラーLEDが複数実装されており、サイドレンズ210の周レンズ部210aと対応する位置に配置されたLED214a,216aは比較的照射角度の広いもの(例えば、60゜〜180゜)が用いられており、サイドレンズ210の放射レンズ部210bと対応する位置に配置されたLED214b,216bは比較的照射角度の狭いもの(例えば、15゜〜60゜)が用いられている。なお、右サイド上装飾基板214のLED214cは、本例では、赤色と緑色のLEDとされている。
【0092】
右サイド装飾ユニット200の右上部スピーカ222は、サイドスピーカ130と同様に、中高音域の音を出力するものであり、サイド上部インナーレンズ206により所定位置に所定方向へ向けて取付けられるようになっている。この右上部スピーカ222を支持するサイド上部インナーレンズ206は、正面視でパチンコ機1の左右中央で斜め前下方に向かって延びた円筒状のホーン部を備えており、ホーン部の上端裏側に、右上部スピーカ222が固定されて正面視では右上部スピーカ222が遊技者側から見えないようになっている。
【0093】
本例の右上部スピーカ222は、サイド上部インナーレンズ206のホーン部によって、パチンコ機1の上部から下方の遊技者へ向かって発せられるようになっており、他のパチンコ機に対して騒音に為り難いようになっている。なお、このサイド上部インナーレンズ206もまた、サイドインナーレンズ212と同様に、その前面がシワ状に形成されていると共に、シワ状の部位における前方へ突出した山部に複数の小径レンズが形成されており、シワ状の部位と複数の小径レンズとによって光を乱屈折及び乱反射させることができるようになっている。
【0094】
右サイド装飾ユニット200のサイド閃光レンズ204は、サイドレンズ210の後方へ窪んだ放射レンズ部210bの前側に挿入配置されるようになっており、紡錘状の複数の湾曲面によりゴツゴツした岩場を模したサイドレンズ210にアクセントを付けることができるようになっている。また、サイド閃光レンズ204は、後側に配置される右サイド上装飾基板214及び右サイド下装飾基板216のLED214b,216aの発光により、放射状の発光演出を行うことができると共に、周レンズ部210aを遊技窓101の周方向へ分割させて夫々を強調させることができるようになっている。
【0095】
[1−2C.左サイド装飾ユニット]
続いて、扉枠5における左サイド装飾ユニット240について、主に図32乃至図36を参照して説明する。本実施形態における扉枠5の左サイド装飾ユニット240は、図示するように、遊技窓101の前側外周のうち、正面視で下部を除く左側半分を装飾するものであり、右側が遊技窓101に沿って円弧状に形成されていると共に、左側及び上側が扉枠ベースユニット100の外周に沿って直線状に形成されており、右サイド装飾ユニット200とは非対称に形成されている。この左サイド装飾ユニット240は、右サイド装飾ユニット200の幅と略同じ幅で遊技窓101の周方向へ延びた複数の大窓枠242a、及び大窓枠242a同士の間に配置される楕円状の小窓枠242bを有した枠状のサイド下装飾フレーム242と、サイド下装飾フレーム242の上側に連続し遊技窓101の周方向へ延びると共に列設された二つの大窓枠244a、及び大窓枠244a同士の間に配置される一つの楕円状の小窓枠244bを有した枠状のサイド上装飾フレーム244と、を備えている。
【0096】
また、左サイド装飾ユニット240は、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244の各小窓枠242a,244aに対して後側から嵌込まれるサイド閃光レンズ246と、サイド閃光レンズ246を後側から支持すると共にサイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244の大窓枠242a,244aに対して後側から嵌込まれる周レンズ部250aを複数有した透明なサイドレンズ250と、サイドレンズ250における周レンズ部250aの後側に配置され遊技窓101の周方向に延びた複数のスリット251aが形成され表面に金属光沢を有するメッキ層を備えたインナー装飾部材251と、インナー装飾部材251の後側に配置され遊技窓101の左右中央下部を中心とした放射状に延びる複数の帯状レンズにより形成された拡散部252aを有するサイドインナーレンズ252と、を備えている。
【0097】
また、左サイド装飾ユニット240は、サイドインナーレンズ252の後側で上下方向の略中央から上側に配置され表面に複数のLED254a(フルカラーLED),254b(白色LED)が実装された左サイド上装飾基板254と、下側でサイドインナーレンズ252の上下方向の略中央から下側に配置され表面に複数のLED256a(フルカラーLED),256b(白色LED)が実装された左サイド下装飾基板256と、左サイド上装飾基板254の後側を覆い左サイド上装飾基板254を挟むようにサイドインナーレンズ252に取付けられる左サイド上装飾基板カバー258と、左サイド下装飾基板256の後側を覆い左サイド下装飾基板256を挟むようにサイドレンズ250に取付けられる左サイド下装飾基板カバー260と、を備えている。
【0098】
更に、左サイド装飾ユニット240は、サイドインナーレンズ252の前側且つ正面視右上部に配置される左上部スピーカ262と、左上部スピーカ262を支持しサイドインナーレンズ252の前面右上部に取付けられる透明な上部スピーカブラケット264と、上部スピーカブラケット264の前面に取付けられ正面視右上のインナー装飾部材251内に後側から挿入され左右中央下部を中心とした放射状に延びる複数の帯状レンズにより形成された拡散部266aを有する右上インナーレンズ266と、を備えている。なお、左上部スピーカ262は、サウンドを透過可能な金属板からなる保護板268を挟むように上部スピーカブラケット264に取付けられている。
【0099】
この左サイド装飾ユニット240は、サイド下装飾フレーム242、サイド上装飾フレーム244、左サイド上装飾基板カバー258、及び左サイド下装飾基板カバー260が不透光性の部材によって形成されており、インナー装飾部材251の表面には所定色(本例では、銀色)のメッキ層が備えられている。また、サイド閃光レンズ246は、透光性を有し全体が乳白色の合成樹脂により形成されている。また、サイドレンズ250、サイドインナーレンズ252、上部スピーカブラケット264、及び右上インナーレンズ266は、略無色透明の合成樹脂によって形成されている。
【0100】
なお、本例では、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244における夫々の小窓枠242b,244bの両側(遊技窓101の左右中央下部を中心とした放射線状の軸線方向に対して小窓枠242b,244bを挟んだ両側)には、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244の側面まで切欠いた状態で貫通する開口枠242c,244cが形成されており、小窓枠242b,244b及び両側の開口枠242c,244cが後側からサイド閃光レンズ246によって閉鎖されるようになっている。従って、遊技者側からは、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244における小窓枠242b,244b及び開口枠242c,244cの後側が、乳白色のサイド閃光レンズ246によって視認できないようになっている。
【0101】
一方、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244における大窓枠242a,244aには、後側から透明なサイドレンズ250における周レンズ部250aが挿入されて閉鎖されており、透明な周レンズ部250aを通して後側に配置されたインナー装飾部材251が遊技者側から視認できるようになっている。このインナー装飾部材251の後側には、サイドインナーレンズ252の拡散部252aが位置しており、拡散部252aで光が乱屈折することでインナー装飾部材251のスリット251aを通してサイドインナーレンズ252の後側を明確に視認することができないようになっている。つまり、インナー装飾部材251のスリット251aを通してサイドインナーレンズ252の後側に配置された左サイド上装飾基板254や左サイド下装飾基板256の表面(前面)に実装されたLED254a,254b,256a,256b等が、遊技者側から明確に視認することができないようになっている。
【0102】
また、左サイド上装飾基板254や左サイド下装飾基板256の前面は、白色とされており、実装されたLED254a,254b,256a,256b等の光によって左サイド装飾ユニット240を効率良く発光装飾させることができるようになっていると共に、LED254a,254b,256a,256bが非点灯時に各装飾基板254,256が目立たないようになっている。なお、左サイド上装飾基板254及び左サイド下装飾基板256は、夫々周辺制御基板4010と接続されており、周辺制御基板4010からの駆動信号(発光駆動信号)により各LED254a,254b,256a,256bを適宜発光させて、左サイド装飾ユニット240を発光装飾させることができるようになっている。
【0103】
本例の左サイド装飾ユニット240におけるサイド下装飾フレーム242は、遊技窓101の左側外周に沿って上下方向へ延びた形態とされ、後側が開放された断面コ字状に形成されている。このサイド下装飾フレーム242は、遊技窓101の外周に沿って延び前後方向に貫通した複数の大窓枠242aと、大窓枠242a同士の間に配置され前後方向へ貫通した略楕円形状の小窓枠242bと、小窓枠242bの両側(遊技窓101側及びパチンコ機1の外側)に配置され前後方向に貫通すると共に側面まで切欠かれた開口枠242cと、を備えており、合成樹脂により形成されている。
【0104】
サイド下装飾フレーム242は、大窓枠242aにサイドレンズ250の対応する周レンズ部250aが後側から嵌め込まれるようになっていると共に、小窓枠242b及び開口枠242cに対応するサイド閃光レンズ246が後側から嵌め込まれるようになっている。つまり、サイド下装飾フレーム242は、夫々対応するサイドレンズ250の周レンズ部250aとサイド閃光レンズ246の外周枠を形成することができるようになっている。
【0105】
また、左サイド装飾ユニット240におけるサイド上装飾フレーム244は、サイド下装飾フレーム242の上端に連続し遊技窓101の左上側外周から上側外周にかけて延びた正面視が略三角形状の形態とされ、後側が開放された断面コ字状に形成されている。このサイド上装飾フレーム244は、遊技窓101に沿って延び前後方向に貫通した二つの大窓枠244aと、大窓枠244a同士の間に配置され前後方向に貫通した略楕円形状の小窓枠244bと、小窓枠244bの両側(遊技窓101側及びパチンコ機1の外側)に配置され前後方向に貫通すると共に側面まで切欠かれた開口枠244cと、を備えており、合成樹脂によって形成されている。
【0106】
このサイド上装飾フレーム244は、大窓枠244aにサイドレンズ250の対応する周レンズ部250aが後側から嵌め込まれるようになっていると共に、小窓枠244b及び開口枠244cに対応するサイド閃光レンズ246が後側から嵌め込まれるようになっている。つまり、サイド上装飾フレーム244は、夫々対応するサイドレンズ250の周レンズ部250aとサイド閃光レンズ246の外周枠を形成することができるようになっている。サイド上装飾フレーム244は、左サイド装飾ユニット240として組立てた状態では、サイド下装飾フレーム242と連続した意匠を形成するようになっている。
【0107】
なお、本例では、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244は、黒色に着色されており、大窓枠242a,244a、小窓枠242b,244b、及び開口枠242c,244cから臨むサイドレンズ250やサイド閃光レンズ246が強調されて見えるようになっている。
【0108】
また、左サイド装飾ユニット240におけるサイドレンズ250は、サイド下装飾フレーム242とサイド上装飾フレーム244とを組合せた大きさとされ、遊技窓101の左側及び上側で中央よりも左側に亘る大きさとされている。このサイドレンズ250は、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244の大窓枠242a,244aに後側から嵌め込まれる周レンズ部250aと、周レンズ部250a同士の間で後側へ窪んだ形態に形成され前側にサイド閃光レンズ246が配置される放射レンズ部250bと、を備えている。サイドレンズ250は、周レンズ部250aが夫々滑らかに湾曲した一つの曲面により形成されており、放射レンズ部250bが略平坦な面により形成されている。また、サイドレンズ250は、透明な合成樹脂により形成されており、後側が視認できるようになっている。
【0109】
更に、左サイド装飾ユニット240におけるインナー装飾部材251は、サイドレンズ250における各周レンズ部250aの後側に配置され、遊技窓101の外周に沿って延び前後方向に貫通した複数のスリット251aを備えている。インナー装飾部材251は、図示するように、複数のスリット251aが、遊技窓101の外周に沿って延びると共に、遊技窓101の中央を中心として同心円状となるように、その幅方向に対しても複数備えられている。また、インナー装飾部材251は、複数のスリット251aが形成された前面が、サイドレンズ250の周レンズ部250aの内面に略沿った湾曲状に形成されている。なお、本例のインナー装飾部材251は、表面に銀色の金属光沢を有したメッキ層を有しており、透明なサイドレンズ250の周レンズ部250aを通して遊技者側から視認できるようになっている。
【0110】
また、左サイド装飾ユニット240におけるサイドインナーレンズ252は、インナー装飾部材251の後側に配置されると共にサイドレンズ250と略同じ大きさ且つ外形形状とされ、略無色透明な合成樹脂により形成されている。サイドインナーレンズ252は、インナー装飾部材251と対応する部位が各インナー装飾部材251の内部へ後側から挿入されるように前方へ膨出した拡散部252aが形成されている。このサイドインナーレンズ252の拡散部252aは、前面に遊技窓101の左右方向中央下部を中心とした放射状に延びる複数の帯状レンズが形成されており、帯状レンズの延びる方向が前側に配置されるインナー装飾部材251のスリット251aの延びる方向に対して交差(略直交)するようになっている。
【0111】
サイドインナーレンズ252は、インナー装飾部材251のスリット251aを通して拡散部252aが遊技者側から見えるようになっているが、拡散部252aに形成された複数の帯状レンズにより光が乱屈折するため、拡散部252aを通しては後側が明確には見えないようになっている。また、サイドインナーレンズ252は、図示するように、拡散部252a同士の間が略平坦面となっており、後側に配置される左サイド上装飾基板254や左サイド下装飾基板256からの光を、拡散させたり屈折させたりすることなく前方へ透過させることができるようになっている。
【0112】
また、左サイド装飾ユニット240の左サイド上装飾基板254及び左サイド下装飾基板256は、表面に高輝度のカラーLEDが複数実装されており、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244の大窓枠242a,244a(サイドレンズ250の周レンズ部250a)と対応する位置に配置されたLED254a,256aは比較的照射角度の広いもの(例えば、60゜〜180゜)が用いられており、サイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244の小窓枠242b,244b及び開口枠242c,244c(サイドレンズ250の放射レンズ部250b、つまり、サイド閃光レンズ246)と対応する位置に配置されたLED254b,256bは比較的照射角度の狭いもの(例えば、15゜〜60゜)が用いられている。
【0113】
左サイド装飾ユニット240の左上部スピーカ262は、サイドスピーカ130と同様に、中高音域の音を出力するものであり、上部スピーカブラケット264により所定位置に所定方向へ向けて取付けられるようになっている。この左上部スピーカ262を支持する上部スピーカブラケット264は、正面視でパチンコ機1の左右中央で斜め前下方に向かって突出する円筒状のホーン部(図示は省略)を備えている。そして、上部スピーカブラケット264におけるホーン部の上端裏側に、左上部スピーカ262が保護板268を介して固定されるようになっており、正面視では、左上部スピーカ262が遊技者側から見えないようになっている。また、金属板からなる保護板268により、左上部スピーカ262にイタズラされたり、左上部スピーカ262のコーンを破ってパチンコ機1内に不正工具が挿入されたりするのを防止することができるようになっている。本例の左上部スピーカ262は、パチンコ機1の上部から下方の遊技者へ向かって発せられるようになっており、他のパチンコ機に対して騒音に為り難いようになっている。
【0114】
次に、本例の左サイド装飾ユニット240における特徴的な発光演出について説明する。左サイド装飾ユニット240は、上述したように、左サイド装飾ユニット240の外面を形成し湾曲した透明な周レンズ部250aを備えたサイドレンズ250と、周レンズ部250aの後側に配置され表面に金属光沢のメッキ層を有し前後方向に貫通した複数のスリット251aを備えたインナー装飾部材251と、インナー装飾部材251の後側に配置されスリット251aの延びる方向に対して交差する方向へ延びた複数の帯状レンズからなる拡散部252aを備えたサイドインナーレンズ252と、サイドインナーレンズ252の後側に配置され複数のLED254a,256aが実装された左サイド上装飾基板254及び左サイド下装飾基板256と、を備えている(図35等を参照)。これにより、左サイド装飾ユニット240では、LED254a,256aを発光させると、前方へ照射された光が、サイドインナーレンズ252の拡散部252aで拡散された上でインナー装飾部材251のスリット251aを通り、サイドレンズ250の周レンズ部250aから遊技者側へと照射され、左サイド装飾ユニット240の周レンズ部250aを発光装飾させることができるようになっている。
【0115】
ところで、インナー装飾部材251のスリット251aを通って前方(サイドレンズ250側)へ照射された光は、その一部が透明なサイドレンズ250の周レンズ部250aを透過して遊技者側へ照射されると共に、残りの光が周レンズ部250aの内面で反射してインナー装飾部材251の前面を照射することとなる。そして、インナー装飾部材251に表面には銀色の金属光沢を有したメッキ層が備えられているので、周レンズ部250aの内面でインナー装飾部材251側へ反射した光が、インナー装飾部材251の表面(前面)で周レンズ部250a側へ反射することとなり、インナー装飾部材251の表面で反射した光の一部が周レンズ部250aを透過して遊技者側へ照射されることとなる。
【0116】
この際に、本例では、図35に示すように、周レンズ部250a、インナー装飾部材251の前面、及びサイドインナーレンズ252の拡散部252aが、夫々滑らかに湾曲しているので、内面側(後面側)で反射した光は収束し外面側(前面側)で反射した光は拡散することとなり、周レンズ部250aには、インナー装飾部材251のスリット251aを通した直接的な光と、周レンズ部250a及びインナー装飾部材251の前面で反射した間接的な光とが、夫々ずれた位置に照射されることとなる。また、インナー装飾部材251のスリット251aを通過する光は、サイドインナーレンズ252における複数の帯状レンズにより形成された拡散部252aによって、スリット251aの延びた方向に対して縞状に拡散されると共に交差(略直交)する方向へ拡散される。従って、サイドレンズ250における周レンズ部250aには、スリット251aの幅よりも長くスリット251aの延びた方向に対して交差する方向へ延び、濃淡の異なる複数の縞状の光が照射(投影)されることとなり、遠近感のある幻想的な発光装飾をすることができるようになっている(図36を参照)。
【0117】
[1−2D.上部装飾ユニット]
続いて、扉枠5における上部装飾ユニット280について、主に図37乃至図40を参照して説明する。本実施形態の扉枠5における上部装飾ユニット280は、図17等に示すように、扉枠5の前面中央上部で、右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240における中央側の上端縁同士の間に取付けられ、それらの間を装飾するものである。上部装飾ユニット280は、図示するように、前後方向に貫通した円環状の中央枠281a、中央枠281aの上部から左右に細長く延出し先端に向かうに従って細くなる枠状の上部延出枠281b、及び中央枠281aの下部から左右に延出し先端に向かうに従って細くなる枠状の下部延出枠281cを備えた前面装飾部材281と、前面装飾部材281の後側に配置され上部延出枠281b及び下部延出枠281cの枠内を閉鎖すると共に中央枠281aの内径よりも小径の貫通孔282aを備えた透光性を有する上部レンズ282と、上部レンズ282の貫通孔282aに挿入される筒状の中央スリーブ283と、中央スリーブ283内に挿入され前方へ膨出した上部中央レンズ284と、上部中央レンズ284の後側に配置され表面に微細なプリズムが複数形成された板状の拡散レンズ285と、拡散レンズ285の外周を保持すると共に上部レンズ282の後側に支持される環状のレンズ支持部材286と、レンズ支持部材286の後側に配置されレンズ支持部材286の内径と略同径の筒部287aを有した遮光部材287と、遮光部材287の後側に配置され遮光部材287の筒部287aの内側と対応した位置に配置された複数のLED288a、及び筒部287aの外側と対応した位置に配置された複数のLED288bが前面に実装された上部中央装飾基板288と、を備えている。
【0118】
また、上部装飾ユニット280は、前面装飾部材281、上部レンズ282、遮光部材287、及び上部中央装飾基板288を後側から支持するユニットベース289と、ユニットベース289の後側に配置され前面に複数のLED290aが実装された上部サイド装飾基板290と、上部サイド装飾基板290の後面を覆いユニットベース289の後側に取付けられる基板カバー291と、基板カバー291の後面下部に取付けられ後方に延出した取付ブラケット292と、取付ブラケット292の下側に取付けられ前面装飾部材281の下部後端から後方へ延出した上部下カバー293と、上部下カバー293の下側を多い透光性を有すると共に所定形状に造形された上部下装飾カバー294と、を備えている。
【0119】
更に、上部装飾ユニット280は、基板カバー291に取付けられると共に前面装飾部材281の上部後端から後方へ板状に延出し、左右方向中央に後端側が開放された切欠き部295aを有する上部上カバー295と、上部上カバー295の切欠き部295aを閉鎖する板状の蓋部材296と、ユニットベース289の正面視右側面に取付けられ所定形状に造形された飾り部材297と、を備えている。
【0120】
本例の上部装飾ユニット280は、前面装飾部材281の表面に、銀色の金属光沢を有したメッキ層が形成されており、前面装飾部材281が外部からの光によってキラキラ光るようになっている。また、上部レンズ282は、無色透明な合成樹脂により形成されており、貫通孔282aの外周で前面装飾部材281の中央枠281a内に臨む中央環レンズ部282bと、前面装飾部材281における上部延出枠281b及び下部延出枠281cの枠内に臨む延出枠レンズ部282cと、を備えている。上部レンズ282は、中央環レンズ部282bの後面に放射状に延びた複数の帯状レンズが周方向に列設されていると共に、延出枠レンズ部282cの前面に貫通孔282aの軸芯を中心とした同心円状に延びた複数のプリズムが形成されている。これにより、上部レンズ282の複数のプリズムや帯状レンズにより、光を乱屈折させることができ、上部レンズ282の後側が明確には見えないようになっている。
【0121】
また、上部装飾ユニット280の上部中央レンズ284は、無色透明な合成樹脂により形成されている。この上部中央レンズ284は、前面側が滑らかな紡錘形状に形成されているのに対して、後面側が同心円状の複数のレンズが形成されており、光を乱屈折させることができるので、後側が明確には見えないようになっている。
【0122】
また、上部装飾ユニット280の上部中央装飾基板288は、前面に実装された複数のLED288a,288bが夫々フルカラーLEDとされており、上部中央レンズ284と前面装飾部材281における中央枠281aの枠内で上部中央レンズ284の外周とを夫々別々に発光装飾させることができるようになっている。更に、上部装飾ユニット280の上部サイド装飾基板290は、前面に実装された複数のLED290aが夫々フルカラーLEDとされており、それらLED290aが前面装飾部材281における上部延出枠281b及び下部延出枠281cの夫々枠内と対応した位置に配置されている。この上部サイド装飾基板290は、LED290aを適宜発光させることで、前面装飾部材281の上部延出枠281bや下部延出枠281cを発光装飾させることができるようになっている。
【0123】
[1−2E.皿ユニット]
続いて、扉枠5における皿ユニット300について、主に図41乃至図45を参照して説明する。本実施形態の扉枠5における皿ユニット300は、後述する賞球装置740から払出された遊技球Tを貯留するための上皿301及び下皿302を備えていると共に、上皿301に貯留した遊技球Tを球送りユニット580を介して後述する打球発射装置650へ供給することができるものである。本例の皿ユニット300は、図43及び図44等に示すように、扉枠ベースユニット100の下部前面に固定される左右方向延びた略板状の皿ユニットベース310と、皿ユニットベース310の前面略中央に固定され上方及び後方が開放され正面視左側(軸支側)が大きく前方へ膨出した皿状の上皿本体312と、上皿本体312の上部外周を覆うと共前端が正面視で左右方向中央が前方へ突出するように湾曲状に形成された上皿上部パネル314と、上皿上部パネル314の上側前端縁に取付けられる上皿前部装飾部材316と、上皿前部装飾部材316と上皿上部パネル314との間に配置される上皿上部インナー装飾部材318と、上皿前部装飾部材316における右側の部位と連続すると共に上皿上部パネル314における右側上部を覆う上皿上部右装飾部材319と、を備えている。
【0124】
また、皿ユニット300は、上皿上部パネル314における左右中央から右側の下面に取付けられ表面に微細なプリズムが複数形成された板状の基板取付ベース320と、基板取付ベース320の下側に取付けられ上面に複数のLED322aが実装された上皿装飾基板322と、を備えている。この上皿装飾基板322のLED322aを適宜発光させることで、上皿前部装飾部材316の一部と上皿上部右装飾部材319を発光装飾させることができるようになっている。
【0125】
更に、皿ユニット300には、上皿本体312の下側で皿ユニットベース310の前面に固定され上方及び後方が開放されると共に正面視で左右方向中央が前方へ膨出し前端が左右方向中央へ向かうに従って低くなるように形成された皿状の下皿本体324と、下皿本体324の上部に固定され正面視で左右方向中央が下皿本体324と略同様に前方へ膨出し前端が左右方向中央へ向かうに従って高くなるように湾曲した板状の下皿天板326と、下皿本体324の下辺前端を被覆し正面視で右側へ延出した部位に後述する錠装置1000のシリンダ錠1010が臨む錠孔328aを有した下皿カバー328と、下皿カバー328下端の左右中央左寄りの位置から右側を装飾し下皿カバー328の錠孔328aと同軸上の上開口部330a及び上開口部330aの下側に開口し前方からハンドル装置500が挿入される下開口部330bを備えた下皿右サイドカバー330と、を備えている。
【0126】
また、皿ユニット300には、下皿本体324の左辺前端及び下皿天板326の左側前端を覆う斜めに延びた下皿左上サイドカバー332と、下皿左上サイドカバー332の下端に配置され前後方向に貫通した開口部334aを有する下皿左下サイドカバー334と、下皿左下サイドカバー334の開口部334aを後側から閉鎖しサウンドが透過可能とされた金属板からなる保護カバー336と、保護カバー336の外周を保持し下皿左下サイドカバー334の後面に取付けられる枠状の保持部材337と、を備えている。なお、下皿天板326の右側前端は、上皿前部装飾部材316によって覆われるようになっている。
【0127】
また、皿ユニット300は、皿ユニットベース310の左右両端上部に取付けられ右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240の下端と下皿サイドカバー330及び下皿左上カバー332の上端とがデザイン的に連続するような形状に形成されると共に扉枠ベースユニット100に取付けられたサイドスピーカ130と対応する位置に前後方向に貫通した開口部338aを有するサイドスピーカカバー338と、サイドスピーカカバー338の開口部338aを後側から閉鎖し前側へ膨出するように緩く湾曲した円盤状で複数の孔を有したカバー体339と、を備えている。
【0128】
なお、本例では、カバー体339が、所定のパンチングメタルによって形成されているので、表側から押されたり、叩かれたりしても、変形し難いようになっており、サイドスピーカ130を可能な限り保護することができるようになっている。また、サイドスピーカカバー338は、表面に銀色の金属光沢を有したメッキ層が形成されている。カバー体339は、黒色に着色されている。
【0129】
更に、皿ユニット300には、皿ユニットベース310及び上皿本体312に取付けられ上皿301に貯留された遊技球Tを下皿302へ抜くための上皿球抜き機構340と、下皿本体324の下面に取付けられ下皿302に貯留された遊技球Tを下方へ抜くための下皿球抜き機構350と、皿ユニットベース310の正面視で左側上部に取付けられパチンコ機1に隣接して設置された球貸し機(CRユニット6とも称す、図示は省略)を作動させる貸球ユニット360と、を備えている。
【0130】
本例の皿ユニット300は、皿ユニットベース310の一部、上皿本体312、及び上皿上部パネル314等によって遊技球Tを貯留可能な上皿301を構成している。また、皿ユニット300は、皿ユニットベース310の一部、下皿本体324、下皿天板326、及び下皿カバー328等によって遊技球Tを貯留可能な下皿302を構成している。
【0131】
この皿ユニット300における皿ユニットベース310は、図43に示すように、左右方向へ延びた略板状に形成されており、左右へ延びた上端縁には所定形状の形成された装飾部310aが備えられている。この装飾部310aの左端に前後方向へ貫通し貸球ユニット360を取付けるための貸球ユニット取付部310bが形成されている。この皿ユニットベース310は、貸球ユニット取付部310bの下側(正面視で左上隅部近傍)に配置され横長の矩形状で前後方向に貫通する上皿球供給口310cと、上皿球供給口310cよりも下側(皿ユニットベース310の高さ方向の略中間)で装飾部310aの右端近傍の下側に前後方向へ貫通し上下方向へ延びた上皿球排出口310dと、上皿球排出口310d及び上皿球供給口310cの直下に配置され前方へ突出すると共に上面が同じ高さとされた一対の下皿支持部310eと、を備えている。なお、上皿球排出口310dは、直下に配置された下皿支持部310eの上面の前後方向中間位置まで連続して形成されている。
【0132】
また、皿ユニット300は、一対の下皿支持部310eの間に配置され下皿本体324及び下皿天板326の後端と嵌合し正面視で横長の矩形環状に形成された下皿支持溝310fと、下皿支持溝310fによって囲まれた部位の中央右寄りの下部に配置され前後方向に貫通する矩形状の下皿球供給口310gと、を備えている。更に、皿ユニットベース310は、図44に示すように、下皿球供給口310gと連続するように後方へ筒状に延びた下皿球供給樋310hと、下皿球供給樋310hの開放側側面に形成され遊技球Tが通過可能な大きさの切欠部310iと、を備えている。
【0133】
この皿ユニットベース310の上皿球供給口310cは、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース本体110及び補強ユニット150の切欠部101a,162を介して扉枠ベースユニットの後側に取付けられるファールカバーユニット540の第一球出口544aと連通するようになっている。この上皿球供給口310cの前端には、正面視右方向へ長く延び後方へ窪んだ誘導凹部310jを備えている。この誘導凹部310jは、左右方向に対しては正面視右端側が若干低くなるように傾斜していると共に、前後方向に対しては前端側が低くなるように傾斜している。これにより、誘導凹部310jの前端と上皿本体312の底面との高低差は、誘導凹部310j右端へ向かうほど高くなるようになっており、誘導凹部310jの右端では、上皿本体312の底面との高低差が遊技球Tの外径よりも若干高くなるようになっている。
【0134】
従って、本例では、上皿301内に貯留された遊技球Tによって上皿球供給口310cの前側が閉鎖された場合、ファールカバーユニット540を介して賞球装置740から払出された遊技球Tが、上皿球供給口310cから直線的に前方の上皿301内に出ることができなくなるので、払出された遊技球Tは上皿球供給口310cの前側を閉鎖した遊技球Tに当接してその転動方向が変化し、誘導凹部310j内を正面視右方向へと転動するように誘導され、誘導凹部310jの右端付近から上皿301内に貯留された遊技球Tの上側へと放出されることとなる。これにより、上皿301内において遊技球Tを自動的に上下二段に貯留させることができるので、上皿球供給口310cの前を遊技球Tが塞いだ時に遊技者が手で遊技球Tを寄せなくても払出された遊技球Tを上皿301内に供給(放出)し続けることが可能となり、上皿301への遊技球Tの貯留に対して遊技者が煩わしく感じてしまうのを抑制することができ、遊技者を遊技球Tの打込操作や打ち込まれた遊技球Tによる遊技に専念させて遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができると共に、上皿301における遊技球Tの貯留量を多くすることができるようになっている。
【0135】
皿ユニットベース310の上皿球排出口310dは、上皿球抜き機構340における上皿球抜きベース344の開口部344a、及び扉枠ベースユニット100における扉枠ベース本体110の球送り開口113、を介して扉枠ベースユニット100の後側に取付けられる球送りユニット580の進入口581aと連通するようになっている。更に、下皿球供給口310gは、その後側から後方へ延びた下皿球供給樋310hが、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース本体110の球通過口110fを貫通して後方へ延出した上で、扉枠ベースユニット100の後側に取付けられるファールカバーユニット540の第二球出口544bに接続されていると共に、下皿球供給樋310hの切欠部310iが、上皿球抜き機構340における上皿球抜きベース344の球抜き流路344cと接続されている。
【0136】
なお、本例では、図示するように、下皿球供給口310gの前端には、正面視で左方向へ広がった拡口部310kを備えており、この拡口部310kによって下皿球供給口310gの前端が左右方向へ広がった状態となっている。これにより、下皿球供給口310gの前側に溜まった下皿302内の遊技球Tにより下皿球供給口310gにおいて早期に球詰りが発生してしまうのを抑制することができ、より多くの遊技球Tを下皿302内へ供給することができるようになっている。
【0137】
皿ユニット300の上皿本体312は、正面視で中央よりも左側(軸支側)が前方へ膨出し、底面が全体的に左端側(開放側)及び後端側が低くなるように形成されている。この上皿本体312の底面は、軸支側の後端が皿ユニットベース310における上皿球供給口310cの底辺付近に、開放側の後端が皿ユニットベース310における上皿球排出口310dの上下方向中間位置付近に、夫々位置するように形成されており、上皿球供給口310cから上皿本体312(上皿301)に供給された遊技球Tが、上皿球排出口310dへ誘導されるようになっている。
【0138】
なお、上皿本体312は、底面の後端で左右方向中央から開放側に遊技球Tと接触可能な金属製の上皿レール313が取付けられている。この上皿レール313は、図示は省略するが、電気的に接地(アース)されており、遊技球Tに帯電した静電気を除去することができるようになっている。
【0139】
皿ユニット300の上皿上部パネル314は、上皿本体312の上端から扉枠5の左右方向中央が前方へ突出するように湾曲状に延びだしており、上皿本体312の開放側よりも外側に上下方向へ貫通し後述する上皿球抜き機構340の上皿球抜きボタン341が取付けられる取付孔314aが形成されている。この上皿上部パネル314は、前端に上皿本体312の上部前端よりも一段下がった段状に形成され上皿前部装飾部材316及び上皿上部インナー装飾部材318を取付けるための装飾取付部314bと、左右方向の中央で上皿本体312よりも前側の位置で装飾取付部314bよりも更に下がった段状に形成され後述する操作ユニット400を取付けるための操作ユニット取付部314cと、を備えている。
【0140】
上皿前部装飾部材316は、無色透明な合成樹脂により、上皿上部パネル314の前端に沿って左右方向へ湾曲状に延びた形状に形成されている。この上皿前部装飾部材316は、左右方向中央右寄りの位置から左側が滑らかな形状に形成されているのに対して、右側が紡錘状に湾曲した複数の湾曲面により形成されており岩場のようなゴツゴツした形状に形成されている。また、上皿前部装飾部材316は、詳細な図示は省略するが、複数の湾曲面により形成された右側の後面に複数の小径レンズが形成されており、光を乱屈折させることができると共に遊技者側から後側が明確に見えないようになっている。上皿上部インナー装飾部材318は、上皿前部装飾部材316における左側の滑らかに形成された部位の後側に配置されるものであり、表面に銀色の金属光沢を有したメッキ層が備えられている。これにより、上皿上部インナー装飾部材318は、組立てた状態では上皿前部装飾部材316の左側を通して見える部位が遊技者側から明確に見えるのに対して、上皿前部装飾部材316の右側を通して見える部位は遊技者側から不明確で距離感の定まらない感じに見えるようになっている。
【0141】
また、上皿上部右装飾部材319は、無色透明な合成樹脂により形成されている。この上皿上部右装飾部材319は、表面が上皿前部装飾部材316の右側の部位と同様に、紡錘状に湾曲した複数の湾曲面により形成されており、上皿前部装飾部材316の右側の部位と一体的な形状に形成されている共に、上部右端側が後述する上皿球抜き機構340の上皿球抜きボタン341の外周を装飾するように形成されている。また、上皿上部右装飾部材319は、裏面(下面)に複数の小径レンズが形成されており、光を乱屈折させることができると共に、遊技者側から下側が明確に見えないようになっている。なお、上皿前部装飾部材316における右側の部位の後側と、上皿上部右装飾部材319の下側には、上皿装飾基板322が配置されており、上皿装飾基板322のLED322aを適宜発光させることで、上皿前部装飾部材316及び上皿上部右装飾部材319を適宜発光させることができるようになっている。
【0142】
皿ユニット300の下皿本体324は、平面視で前方へ扇状に広がり後端が左右方向へ直線状に形成され上面の略中央が最も低くなるように形成された底板324aと、底板324aの中央に上下方向へ貫通するように形成された下皿球抜き孔324bと、底板324aの後端を除く前端及び側端から上方へ立上る側板324cと、を備えている。この下皿本体324の側板324cは、底板324aの側端から上方へ立上った上端が、前側が最も低く後側へ向かうに従って高くなるように曲線状に形成されていると共に、底板324aの側端から上方へ立上った上端が直線状に形成されており、上端の直線状の部分に下皿天板326の左右両端が載置接続されるようになっている。
【0143】
この下皿本体324は、底板324a及び側板324cの後端が、皿ユニットベース310の前面に形成された下皿支持溝310f内に挿入支持されるようになっている。また、下皿本体324の下皿球抜き孔324bは、底板324aの裏面側に配置される下皿球抜き機構350の開閉シャッター352によって閉鎖されるようになっている。
【0144】
下皿カバー328は、黒色の合成樹脂で形成されている。一方、下皿サイドカバー330は、所定の合成樹脂により形成されていると共に表面に銀色で金属感(鏡面ではなくサンドブラスト処理をしたような艶消しの状態)のあるメッキ層が備えられている。この下皿サイドカバー330は、下端から後方へ延出し皿ユニット300の底面の一部を形成する板状の部位を備えている。下皿カバー328の錠孔328aと下皿サイドカバー330の上開口部330aとは、本体枠3に取付けられた錠装置1000のシリンダ錠1010と対応した位置に形成されており、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とすると、この錠孔328a及び上開口部330aからシリンダ錠1010の錠穴が臨むようになっている。
【0145】
また、下皿左上カバー332は、所定の合成樹脂により形成されていると共に表面に銀色の金属光沢を有したメッキ層が備えられている。また、下皿左下カバー334は、所定の合成樹脂により形成されていると共に表面に赤色の金属光沢を有したメッキ層が備えられており、下端から後方へ延出し皿ユニット300の底面の一部を形成する板状の部位を備えている。下皿左下カバー334の開口部334aは、後述する本体枠3に備えられたスピーカ821の前面に相当する位置に形成されており、スピーカ821からのサウンドを遊技者側へ透過させることができるようになっている。この下皿左下カバー334の開口部334aを閉鎖する保護カバー336は、金属板に複数の孔を穿設したパンチングメタルとされており、内部に不正工具が挿入されるのを防止している。
【0146】
本例の皿ユニット300は、下皿サイドカバー330と下皿左下カバー334とによって左右方向中央を除いた底面が閉鎖されるようになっており、下皿サイドカバー330と下皿左下カバー334との間の底面が後述する下皿球抜き機構340によって閉鎖されるようになっている。
【0147】
皿ユニット300における上皿球抜き機構340は、上皿上部パネル314の取付孔314aに対して上下方向へ進退可能に取付けられる上皿球抜きボタン341と、上皿球抜きボタン341の操作に対して上皿球抜きボタン341の上下動よりも大きく上下動し皿ユニットベース310の前面側に支持される作動片342と、作動片342を作動(回動)可能に支持すると共に皿ユニットベース310の前面に取付けられる取付ベース346と、取付ベース346に支持された作動片342の上下動によって上下方向へスライドし後述する球送りユニット580における球抜き部材583の作動棹583cと当接する当接片343aを備え皿ユニットベース310の後側に配置される上皿球抜きスライダ343と、上皿球抜きスライダ343を上下方向へスライド可能に支持し皿ユニットベース310の後側に取付けられる上皿球抜きベース344と、を備えている。
【0148】
この上皿球抜き機構340は、詳細な図示は省略するが、上皿球抜きボタン341が上側の移動端に位置するように、上皿球抜きボタン341と伴に上下動する作動片342がコイルバネによって上方側へ付勢されている。また、上皿球抜きスライダ343は、上皿球抜きベース344との間に備えられたコイルバネによって上方側へ付勢された状態となっている。
【0149】
上皿球抜き機構340の上皿球抜きベース344は、皿ユニットベース310の上皿球排出口310dを閉鎖すると同時に上皿球排出口310dと連絡し前方へ向かって開口する開口部344a(図43を参照)と、上皿球抜きベース344の裏面側で開口部344aと連通し開口部344aを通過した遊技球Tを下方へ誘導した後に後方へ誘導する球誘導流路344b(図42及び図44を参照)と、球誘導流路344bの下側から下方へ延出した後に上皿球抜きベース344の下辺に略沿って背面視で右側(軸支側)の端部へ向かって延出し遊技球Tが流通可能とされた球抜き流路344cと、を備えている。
【0150】
上皿球抜きベース344は、開口部344aが上皿球排出口310dと連通すると共に、開口部344aと連通する球誘導流路344bの下端が扉枠ベースユニット100における扉枠ベース本体110の球送り開口113を介して扉枠ベース本体110の後側に取付けられる球送りユニット580の進入口581aと連通するようになっており、上皿301内に貯留された遊技球Tを、球送りユニット580へ供給することができるようになっている。
【0151】
また、上皿球抜きベース344の球抜き流路344cは、球誘導流路344bと隣接した上端が扉枠ベース本体110の球送り開口113を介して球送りユニット580の球抜口581bと連通していると共に、軸支側へ延びた下端が皿ユニットベース310における下皿球供給樋310hの切欠部310iと連通しており、球送りユニット580の球抜口581bから排出された遊技球Tを下皿302へ誘導することができるようになっている。なお、球抜き流路344cの後端下部は上皿球抜き流路カバー345によって閉鎖されている。
【0152】
この上皿球抜き機構340は、コイルバネの付勢力に抗して上皿球抜きボタン341を下方へ押圧すると、上皿球抜きスライダ343が下方へスライドすると共に後方へ突出した当接片343aも下方へ移動する。そして、当接片343aの上面と当接する球送りユニット580における球抜き部材583の作動棹583cは、当接片343aが下方へ移動することで球抜き部材583の仕切部583aが所定方向へ回動し、仕切部583aによって仕切られた進入口581aと球抜口581bとの仕切りが解除されて進入口581aと球抜口581bとが連通した状態となる。これにより、上皿301に貯留された遊技球Tは、上皿球排出口310dから上皿球抜きベース344の開口部344a及び球誘導路344bを介して、球送りユニット580の進入口581aへ進入した上で球抜口581bから上皿球抜きベース344の球抜き流路344cへと排出され、皿ユニットベース310の下皿球供給樋310hを介して下皿球供給口310gから下皿302へ排出することができるようになっている。
【0153】
なお、球送りユニット580の球抜き部材583は、その作動棹583cがコイルバネによって上方へ付勢された上皿球抜きスライダ343における当接片343aの上面と当接しているので、球抜き部材583の仕切部581a上に遊技球Tが勢い良く供給されても、その衝撃を、作動棹583cを介して上皿球抜きスライダ343を付勢するコイルバネによって吸収させることができ、球抜き部材583等が破損するのを防止することができると共に、遊技球Tが仕切部583aで跳ね返るのを防止することができるようになっている。
【0154】
皿ユニット300における下皿球抜き機構350は、下皿本体324の下側で下皿サイドカバー330と下皿左下カバー334との間に配置され皿ユニット300の底面中央部を形成する下皿球抜きベース351と、下皿球抜きベース351の上面に回動可能に軸支され下皿本体324の下皿球抜き孔324bを開閉可能な板状の開閉シャッター352と、開閉シャッター352を回動させると共に下皿球抜きベース351の上面に前後方向へスライド可能に支持された下皿球抜きスライダ353と、下皿球抜きスライダ353の前端に取付けられる下皿球抜きボタン354と、を備えている。
【0155】
この下皿球抜きベース351は、下皿本体324の下皿球抜き孔324bと対向する位置に上下方向に貫通したベース球抜き孔351aを備えている。また、開閉シャッター352は、下皿球抜き孔324bを閉鎖可能な閉鎖部352aと、閉鎖部352aの前側に配置され下皿球抜き孔324bと略一致可能な上下方向に貫通したシャッター球抜き孔352bと、を備えており、下皿球抜きベース351との間でコイルバネ356によって閉鎖部352aが下皿球抜き孔324b及びベース球抜き孔351aを閉鎖する位置となるように付勢されている。
【0156】
なお、詳細な図示は省略するが、開閉シャッター352は、下皿球抜きスライダ353と当接可能な当接ピンを備えており、この当接ピンが下皿球抜きスライダ353と当接することで、下皿球抜きスライダ353によって閉鎖部352a及びシャッター球抜き孔352bが後方へ移動するように回動させられたり、コイルバネ356の付勢力により下皿球抜きスライダ353を前方側へスライドさせたりすることができるようになっている。
【0157】
また、下皿球抜き機構350は、開閉シャッター352のシャッター球抜き孔352bが、下皿本体324の下皿球抜き孔324b及び下皿球抜きベース351のベース球抜き孔351aと略一致した回動位置に保持するために、下皿球抜きスライダ353を所定位置に保持する保持機構355を、更に備えている。
【0158】
この下皿球抜き機構350は、下皿球抜きボタン354の表面形状が下皿カバー328等の表面形状と連続したような状態では、下皿球抜きボタン354が前方端へ移動した閉状態であり、開閉シャッター352の閉鎖部352aによって下皿本体324の下皿球抜き孔324bが閉鎖された状態となっている。この状態で、下皿本体324(下皿302)内に遊技球Tを貯留することができるようになっている。閉状態の下皿球抜きボタン354を、後方へ押圧しすると、下皿球抜きボタン354と下皿球抜きスライダ353とが後方へスライドすると共に、下皿球抜きスライダ353の後方へのスライドによって開閉シャッター352がコイルバネ356の付勢力に抗してその閉鎖部352a及びシャッター球抜き孔352bが後方へ移動するように回動することとなる。
【0159】
そして、開閉シャッター352が後方へ回動することでシャッター球抜き孔352bが下皿球抜き孔324b及びベース球抜き孔351aと重なるようになり、やがて、シャッター球抜き孔352bと下皿球抜き孔324bとが一致し、下皿302に貯留された遊技球Tを下皿球抜き孔324bを介して皿ユニット300の下方へ排出することができる。なお、シャッター球抜き孔352bと下皿球抜き孔324bとが略一致する位置へ下皿球抜きスライダ353が後方へ移動すると、下皿球抜きスライダ353が保持機構355によってスライドが保持されるようになっており、下皿球抜きスライダ353のスライドがロック(保持)されることで下皿球抜きボタン354が後方へ後退した開状態のままとなると共に、シャッター球抜き孔352bが下皿球抜き孔3324bと一致した状態で保持され、下皿球抜きボタン354を押し続けていなくても、下皿302に貯留された遊技球Tを下方へ排出することができるようになっている。
【0160】
一方、下皿球抜き孔324bを閉鎖する場合、後退した開状態の下皿球抜きボタン354を更に後方へ押圧すると、保持機構355による下皿球抜きスライド353の保持が解除されて、下皿球抜きスライド353がスライドすることができるようになり、コイルバネによって閉鎖部352aが下皿球抜き孔324bを閉鎖する方向へ付勢された開閉シャッター352が、その付勢力によって閉鎖部352aが下皿球抜き孔324bの方向(前方)へ移動する方向へ回動することとなる。そして、開閉シャッター352の前方への回動に伴って下皿球抜きスライド353が前方へスライドし、閉鎖部352aによって下皿球抜き孔324bが閉鎖されると共に、下皿球抜きボタン354が下皿カバー328等の前面と略一致した閉状態の位置に復帰し、下皿302内に遊技球Tを貯留することができるようになる。
【0161】
なお、下皿球抜き機構350の保持機構355は、上記の機能を有した公知の技術を用いており、その詳細な機構については、説明を省略する。
【0162】
皿ユニット300における貸球ユニット360は、後方へ押圧可能な貸球ボタン361及び返却ボタン362を備えていると共に、貸球ボタン361と返却ボタン362の間に貸出残表示部363を備えている。この貸球ユニット360は、パチンコ機1に隣接して設けられた球貸し機に対して現金やプリペイドカードを投入した上で、貸球ボタン361を押すと、所定数の遊技球Tを皿ユニット300の上皿301内へ貸出す(払出す)ことができると共に、返却ボタン362を押すと貸出された分の残りを引いた上で投入した現金の残金やプリペイドカードが返却されるようになっている。また、貸出残表示部363には、球貸し機に投入した現金やプリペイドカードの残数が表示されるようになっている。
【0163】
この貸球ユニット360は、皿ユニットベース310における上端の装飾部310aに形成された球貸ユニット取付部310bに対して、後側から取付けられるようになっている。また、球貸ユニット360には、後面から後方へ突出し防犯カバー180における軸支側(正面視で左側)の装着弾性片185を装着係止する防犯カバー装着部364を備えている。
【0164】
更に詳述すると、貸球ユニット360は、貸出残表示部363の前面側を覆う透明な前カバー365と、前カバー365の後側に配置され貸出残表示部363が取付けられると共に貸球ボタン361及び返却ボタン362の操作により作動するスイッチが取付けられる貸球ユニット基板366(図45を参照)と、貸球ユニット基板366の後側を覆い皿ユニットベース310の貸球ユニット取付部310bの後側に取付けられる後カバー367と、を備えている。なお、防犯カバー装着部364は、後カバー364の後面に備えられている。
【0165】
この貸球ユニット360が取付けられる皿ユニットベース310の貸球ユニット取付部310bには、貸球ボタン361及び返却ボタン362が臨む円形状のボタン開口310mと、ボタン開口310m同士の間に形成され前カバー365によって閉鎖される矩形状の表示開口310nと、二つのボタン開口310mの外周に夫々形成され前方へ突出した突出部310oと、を備えており、表示開口310nを閉鎖する透明な前カバー365を通して後側に配置された貸出残表示部363が遊技者側から見えるようになっている。また、皿ユニットベース310の突出部310oは、図45に示すように、前端が丸く形成されている。
【0166】
本例の貸球ユニット360は、図示するように、皿ユニットベース310の貸球ユニット取付部310bが、上皿301よりも上側で上皿球供給口310cの直上に配置されていると共に、正面を向くように配置されている。また、貸球ユニット360は、返却ボタン362が貸球ボタン361よりも左右方向中央寄りの位置に配置されている。なお、本例では、貸球ボタン361及び返却ボタン362が、皿ユニットベース310(貸球ユニット取付部310b)とは異なる色に着色されている。これにより、遊技者に対して貸球ボタン361や返却ボタン362が認識し易くなっている。
【0167】
また、貸球ユニット360は、貸球ボタン361及び返却ボタン362の外周から前方(遊技者側)へ突出した突出部310oを備えており、遊技者が上皿301内に手を挿入した際に、手が貸球ボタン361や返却ボタン362に触れる前に突出部310oに触れることとなるので、遊技者に対して貸球ボタン361や返却ボタン362の存在に気付かせることができ、貸球ボタン361や返却ボタン362等を誤操作してしまうのを防止することができるようになっている。
【0168】
本例の皿ユニット300は、上皿301と下皿302とを備えており、貯留皿を二つ備えた従前のパチンコ機と同様な感じのパチンコ機1とすることができるので、昔ながらのパチンコ機を髣髴とさせることができ、新しいパチンコ機1(新機種のパチンコ機)でも遊技者に与える不安感等を低減させて遊技するパチンコ機として選択し易いパチンコ機1とすることができるようになっている。
【0169】
[1−2F.操作ユニット]
次に、扉枠5における操作ユニット400について、主に図46乃至図50を参照して説明する。本実施形態の扉枠5における操作ユニット400は、正面視左右方向の略中央で上皿301の前面に配置され、遊技者が回転操作可能なダイヤル操作部401と、遊技者が押圧可能な押圧操作部405と、を備えており、遊技状態に応じて遊技者の操作を受付けたり、ダイヤル操作部401が可動したりすることができ、遊技者に対して遊技球Tの打込操作だけでなく、遊技中の演出にも参加することができるようにするものである。
【0170】
この操作ユニット400は、円環状のダイヤル操作部401と、ダイヤル操作部401の円環内に挿入される円柱状の押圧操作部405と、ダイヤル操作部405の下端と連結される円環状の従動ギア410と、従動ギア410と噛合する円盤状の駆動ギア412と、駆動ギア412が回転軸に固定されるダイヤル駆動モータ414と、従動ギア410を回転可能に支持する円環状のギアレール416a、及び押圧操作部405を上下方向へ摺動可能に支持する円筒状のボタン支持筒416bを有した操作部保持部材416と、操作部保持部材416のボタン支持筒416b内に配置され押圧操作部405を上方へ付勢するバネ418と、操作部保持部材416のギアレール416a及びボタン支持筒416bが通過可能な開口420aを有し操作部保持部材416とダイヤル駆動モータ414とが下面に固定されるベース部材420と、ベース部材420の上面を覆いダイヤル操作部401の内筒部401aが通過可能な開口422aを有した上カバー422と、上カバー422の下側にベース部材420を挟むように取付けられベース部材420及びダイヤル駆動モータ414の下面を覆う下カバー424と、を主に備えている。
【0171】
また、操作ユニット400は、上カバー422の上側を覆うようにベース部材420に固定されダイヤル操作部401の内筒部401aが通過可能な開口426a、及び開口426aの左右両側から外方へ延出し皿ユニット300における操作ユニット取付部314cへ固定するための固定部426bを有したカバー本体426と、カバー本体426の上側に配置され所定形状に形成されると共に表面に銀色の金属光沢を有したメッキ層が備えられたインナーカバー427と、インナーカバー427の上面を覆う透明な表面カバー428と、を備えている。インナーカバー427及び表面カバー428には、ダイヤル操作部401の外筒部401cが通過可能な円形の開口が形成されている。
【0172】
更に、操作ユニット400は、ベース部材420の上面に取付けられ操作部保持部材416のボタン支持筒416b及びダイヤル操作部401の内筒部401aが通過可能な開口430aを有し上面におけるダイヤル操作部401の円環と対応した位置に複数のカラーLED430bが実装されたダイヤル装飾基板430と、操作部保持部材416の下側に固定され、ダイヤル操作部401の回転を検知する一対の回転検知センサ432a,432b、押圧操作部405の操作を検知する押圧検知センサ432c、及び押圧操作部405の直下の上面に実装されたカラーLED432dを有したボタン装飾基板432と、を備えている。このボタン装飾基板432は、操作部保持部材416の基板保持爪416gによって操作部保持部材416の下面に係止保持されるようになっている。
【0173】
本例の操作ユニット400におけるダイヤル操作部401は、透光性を有した素材により形成されており、上下方向へ延びた筒状の内筒部401aと、内筒部401aの上端から外方へ延出し表面に所定の装飾が施された円環状の天板部401bと、天板部401bの外周端から下方へ筒状に延出し内筒部401aよりも短い外筒部401cと、外筒部401cの下端から外側へ環状に延出する鍔部401dと、を主に備えている。このダイヤル操作部401における鍔部401dの外径は、上カバー422における開口422aの内径よりも大径とされている。また、ダイヤル操作部401は、内筒部401aの下端に連結係止部(図48を参照)を備えており、従動ギア410の連結係止爪410bが係止されることで、ダイヤル操作部401と従動ギア410とを連結することができるようになっている。
【0174】
更に、ダイヤル操作部401は、上端から所定距離下がった位置に内筒部401aの内壁から中心方向へ突出した突出部401fを更に備えている。ダイヤル操作部401の突出部401fは、内筒部401aの内周に沿って環状に形成されている。この突出部401fは、詳細は後述するが、押圧操作部405におけるボタンキャップ407の段部407aと当接することができるようになっており、ボタンキャップ407の段部407aがダイヤル操作部401の突出部401fと当接することで、ボタンキャップ407(押圧操作部405)がこれ以上内筒部401e内へ没入するのを防止することができるようになっている(図50を参照)。
【0175】
なお、図示するように、ダイヤル操作部401の突出部401fと、押圧操作部405におけるボタンキャップ407の段部407aは、互いの当接面が、ダイヤル操作部401の中心へ向かうに従って低くなるような傾斜面とされており、互いが当接した時の接触面積が大きくなるようになっている。これにより、押圧操作部405からの荷重をダイヤル操作部401側へより多く分散させる(逃がす)ことができると共に、ダイヤル操作部401からの振動を押圧操作部405側へ伝え易くすることができるようになっている。
【0176】
また、操作ユニット400における押圧操作部405は、上端が閉鎖された円筒状に形成されており、有底筒状のボタン本体406と、ボタン本体406の上端を閉鎖するボタンキャップ407と、ボタンキャップ407の内側に配置されボタン本体406の上端とボタンキャップ407の間に挟持されるキャップインナ408と、を備えている。この押圧操作部405のボタン本体406は、底部下面が下方へ向かうに従って窄まる円錐台形状とされており、この円錐台形状の下面にコイル状のバネ418の上端が挿入されるようになっていると共に、円錐台形状の下端面中央に上下方向に貫通する貫通孔406aを備えており、この貫通孔406aを通してボタン装飾基板432のLED432dからの光がボタンキャップ407及びボタンインナ408へ照射されるようになっている。
【0177】
また、ボタン本体406は、外周下部から下方へ向かって延出し下端が軸直角方向外方へ突出した一対の係止爪406bを有しており、この係止爪406bが操作部保持部材416のボタン支持筒416b内に形成された係止凸部416f(図49及び図50を参照)と係止することで、ボタン本体406がボタン支持部416bから抜けないように、上方への移動端を規制することができるようになっている。また、詳細な図示は省略するが、操作部保持部材416におけるボタン支持筒416b内には、ボタン本体406の係止爪406bが周方向へ移動するのを阻止する当接部を備えており、ボタン本体406(押圧操作部405)が、ボタン支持筒416b内で回転しないようになっている。なお、ボタン本体406の係止爪406bと、ボタン支持筒416b内の当接部との間には、周方向へ所定量の隙間が形成されており、その隙間によって、ボタン本体406が所定角度範囲内で回動することができるようになっている。
【0178】
また、ボタン本体406は、係止爪406bとは外周下部の異なる位置から下方へ延出しボタン装飾基板432の押圧検知センサ432cによって検知可能な押圧検知片406cを備えている。この押圧検知片406cは、バネ418の付勢力に抗してボタン本体406(押圧操作部405)が下方へ移動すると、押圧検知センサ432cによって検知されるようになっている。
【0179】
更に、押圧操作部405のボタンキャップ407は、図示するように、上下方向の略中央よりも下側の外径が上側よりも小径とされており、上側と下側との間に段部407aが形成されている。このボタンキャップ407(押圧操作部405)は、段部407aよりも下側が、ダイヤル操作部401における突出部401fの内径よりも小径とされていると共に、段部407aよりも上側が、ダイヤル操作部401の内筒部401aの内径よりも小径で突出部401fの内径よりも大径とされている。これにより、ボタンキャップ407(押圧操作部405)を、ダイヤル操作部401の上側から内筒部401a内へ挿入すると、ボタンキャップ407の段部407aがダイヤル操作部401の突出部401fに当接して、ボタンキャップ407(押圧操作部405)がこれ以上内筒部401e内へ没入することができないようになっている(図50を参照)。
【0180】
更に、押圧操作部405のボタンキャップ407及びキャップインナ408は、透光性環有した素材によって形成されている。キャップインナ408の上面には「Push」の文字が表示されており、その文字がボタンキャップ407を通して外側から視認することができるようになっている。
【0181】
操作ユニット400における従動ギア410は、円環状の外周に駆動ギア412と噛合する複数のギア歯を備えている。この従動ギア410は、その内径が操作部保持部材416におけるボタン支持筒416bの外径よりも若干大径とされていると共に、下面に操作部保持部材416のギアレール416aと当接する円環状の摺動面410aを備えている。この摺動ギア410をボタン支持筒416bへ挿入すると共に、摺動面410aをギアレール416a上に当接させることで、摺動ギア410がボタン支持筒416bと略同心状に摺動回転することができるようになっている。
【0182】
また、従動ギア410は、上端の対向する位置から上方へ延出した上で内側へ向かって突出する一対の連結係止爪410bを備えており、この連結係止爪410bがダイヤル操作部401における内筒部401aの連結係止部401eと係止することで、従動ギア410とダイヤル操作部401とが一体回転可能に連結されるようになっている。
【0183】
また、従動ギア410は、下端から下方へ突出し周方向に一定間隔で列設された複数の回転検知片410cを備えている。これら回転検知片410cは、ボタン装飾基板432に取付けられた一対の回転検知センサ432a,432bによって検知されるようになっており、詳細は後述するが、回転検知片410cと回転検知片410c同士の間に形成されたスリット410dとにより、回転検知片410cに対する各回転検知センサ432a,432bの検知パターンによって従動ギア410すなわちダイヤル操作部401の回転方向を検知することができるようになっている。なお、本例では、回転検知片410cとスリット410dにおける周方向の長さが、略同じ長さとされている。
【0184】
また、操作ユニット400における駆動ギア412は、図示するように、従動ギア410と噛合する平歯車とされており、ダイヤル駆動モータ414の回転軸と一体回転可能に固定されている。また、ダイヤル駆動モータ414は、回転方向、回転速度、及び回転角度を任意に制御可能な公知のステッピングモータとされており、ダイヤル駆動モータ414によって回転軸を介して駆動ギア412を回転駆動させることで、従動ギア410を介してダイヤル操作部401を回転させることができるようになっている。また、ダイヤル駆動モータ414によって駆動ギア412(回転軸)を小刻みに正転・逆転を繰返させることで、ダイヤル操作部401を振動させるようにすることができる。また、回転検知センサ432a,342bからの検知信号等に基づいて所定回転角度毎にダイヤル駆動モータ414の回転を短時間停止させるようにすることで、ダイヤル操作部401の回転操作に対して、クリック感を付与することができるようになっている。
【0185】
更に、操作ユニット400における操作部保持部材416は、従動ギア410を回転可能に支持する円環状のギアレール416aと、ギアレール416aの内側から上方へ筒状に突出し内部に押圧操作部405のボタン本体406を上下方向へ摺動可能に支持するボタン支持筒416bと、ボタン支持筒416b内の底部近傍の内周面に形成されボタン本体406の係止爪406bと係止可能な係止凸部416f(図49及び図50を参照)と、ボタン支持筒416b内の底部中央を貫通しボタン装飾基板432に実装されたLED432dからの光をボタン支持筒416b内(押圧操作部405)へ送る貫通孔416cと、ボタン支持筒416bよりも外側の底部を上下方向に貫通しボタン装飾基板432に取付けられた回転検知センサ432a,432bが通過可能な開口部416dと、ボタン支持筒416b内の底部を上下方向に貫通しボタン装飾基板432に取付けられた押圧検知センサ432cが上側から望む開口部416eと、下面から下方へ延出しボタン装飾基板432を係止保持するための一対の基板保持爪416gと、を備えている。
【0186】
また、操作部保持部材416は、詳細な図示は省略するが、ボタン支持筒416b内に配置され、ボタン本体406の係止爪406bに対して周方向へ所定量の隙間を形成すると共に係止爪406bと当接可能とされた複数の当接部を更に備えている。この当接部によって、ボタン本体406(押圧操作部405)が、所定角度範囲内で回動することができると共に、ボタン支持筒416b内でグルグルと回転しないようになっている。更に、操作部保持部材416は、詳細な説明は省略するが、ベース部材420へ固定するためのビス孔や、ベース部材420やボタン装飾基板432との位置決めをするための位置決めボス等が適宜位置に備えられている。
【0187】
この操作部保持部材416は、ボタン支持筒416bの外周に従動ギア410を挿通させてギアレール416a上に載置することで、従動ギア410(ダイヤル操作部401)を所定の回転軸を中心として摺動回転可能に支持することができるようになっている。また、ボタン支持筒416b内に押圧操作部405のボタン本体406を挿入することで、ボタン本体406を介して押圧操作部405を上下方向へ摺動可能に支持することができるようになっている。なお、ボタン支持筒416b内の底部とボタン本体406の円錐台状の下面と間に、コイル状のバネ418が配置されるようになっており、このバネ418によって、ボタン本体406(押圧操作部405)が上方へ向かって付勢された状態となっている。
【0188】
操作ユニット400におけるベース部材420は、アルミ合金等の金属により形成されており、ダイヤル操作部401や押圧操作部405を強く叩いても操作ユニット400が破損し難いようになっている。このベース部材420は、操作保持部材416の外周が嵌合可能とされ上方へ向かって窪んだ下部凹部420bと、下部凹部420bの底部(天井部)を上下方向に貫通し操作部保持部材416のギアレール416aが通過可能な内形とされた開口420aと、開口420aを挟んで下部凹部420bとは反対側に配置され少なくとも従動ギア410を収容可能な下方へ向かって窪んだ上部凹部420cと、を備えている。また、ベース部材420は、図48に示すように、下部凹部420bの外側に下方へ向かって開放されダイヤル駆動モータ414を取付けるためのモータ取付部420dと、下部凹部420bの外側から下方へ向かって所定量突出する複数(本例では四つ)の脚部420eと、各脚部420eの下端に下方へ向かって開口する位置決め孔420fと、を備えている。
【0189】
また、ベース部材420は、上部凹部420cの外側に上方に配置されるカバー本体426を固定するための複数のカバー固定部420gと、カバー固定部420gとは上部凹部420cの外側の異なる位置から上方へ突出しダイヤル装飾基板430を取付けるための複数の基板取付ボス420hと、を備えている。更に、ベース部材420は、詳細な説明は省略するが、その上面及び下面の適宜位置に、各部材の位置決めをするための位置決めボスや、取付孔等が形成されている。
【0190】
このベース部材420は、中央の開口420aに対して、下側からボタン支持筒416b及びギアレール416aが通過するように下部凹部420b内に操作部保持部材416を嵌合挿入した上で、所定のビスを上側から下部凹部420bの天井部を通して操作部保持部材416にねじ込むことで、操作部保持部材416を支持することができるようになっている。ベース部材420は、詳細な図示は省略するが、操作部保持部材416を支持した状態では、ギアレール416aの上端が下部凹部420bの天井部の上面、つまり、上部凹部420cの底面よりも僅かに上方へ突出した状態となるようになっており、ギアレール416a上に載置される従動ギア410が、上部凹部420c内で問題なく摺動回転することができるようになっている。
【0191】
また、ベース部材420の脚部420eは、その下端に形成された位置決め孔420fが、後述する下カバー424における底部の上面に形成された位置決め突起424aと嵌合するようになっており、ベース部材420と下カバー424とが互いに決められた位置に位置決めすることができるようになっている。また、ベース部材420の基板取付ボス420hは、上部凹部420c内に収容配置された従動ギア410よりも上方の位置まで突出しており、基板取付ボス420h上に取付けられたダイヤル装飾基板430が、従動ギア410と接触しないようになっている。
【0192】
更に、ベース部材420は、モータ取付部420dにダイヤル駆動モータ414を取付けることで、ダイヤル駆動モータ414の上面と面で接触するようになっており、ダイヤル駆動モータ414からの熱をベース部材420側へ充分に伝達させることができ、ダイヤル駆動モータ414の熱を、ベース部材420によって放熱させることができるようになっている。これにより、ダイヤル駆動モータ414の過熱を抑制させることができ、過熱によりダイヤル駆動モータ414等に不具合が発生するのを防止することができるようになっている。
【0193】
操作ユニット400の上カバー422は、下方が開放された箱状で、その天板にダイヤル操作部401の外筒部401cが通過可能で鍔部401dが通過不能とされた内径の開口422aを備えている。この上カバー422は、平面視で、押圧操作部405(従動ギア410)の軸心と、ダイヤル駆動モータ414(駆動ギア412)の軸心とを結ぶ方向(パチンコ機1における左右方向)が長く延びたように形成されており、その長軸方向両端に下方へ突出した係合爪422bを備えており、この係合爪422bを下カバー424の係合部424bに係合させることで、上カバー422と下カバー424とを組立てることができるようになっている。
【0194】
また、上カバー422は、短軸方向(パチンコ機1における前後方向)の一方(パタンコ1における前側)の外周から下方へ延出した上で下端が外側へ突出した爪状の係止片422cを備えている。この係止片422cは、皿ユニット300における上皿前部装飾部材316と係止することができるようになっており、係止片422cを上皿前部装飾部材316に係止させることで、操作ユニット400が操作ユニット取付部314cから上方へ抜けるのを阻止することができるようになっている。
【0195】
この上カバー422は、ベース部材420に、操作部保持部材416、従動ギア410、ダイヤル装飾基板430、及びダイヤル部材401等を取付けた状態で、開口422aに対して下側からダイヤル操作部401が通るようにベース部材420の上方を覆うことで、開口422aによってダイヤル操作部401が上方へ抜けるのを防止することができるようになっている。
【0196】
一方、操作ユニット400の下カバー424は、上方が開放された箱状で、外周形状が上カバー422の外周と略一致した形状とされており、底部上面の所定位置にベース部材420における脚部420d下端の位置決め孔420fと嵌合可能な位置決め突起424aを備えている。この下カバー424は、長軸方向(パチンコ機1における左右方向)両端の上部に、上カバー422の係合爪422bと係合可能な係合部424bを備えており、この係合部424bに係合爪422bを係合させることで、下カバー424に上カバー422を取付けることができるようになっている。
【0197】
操作ユニット400におけるカバー本体426は、図示するように、中央に上下方向に貫通し上カバー422が通過可能な開口426aと、開口426aの左右両側から外方へ延出し皿ユニット300の操作ユニット取付部314cに固定される固定部426bと、開口426aの外周下面から下方へ延出しベース部材420のカバー固定部420gに固定される固定ボス426cと、を備えている。
【0198】
本例の操作ユニット400は、カバー本体426の固定部426bを介して皿ユニット300に取付けられるようになっており、詳細な図示は省略するが、皿ユニット300の操作ユニット取付部314cに取付けた状態では、操作ユニット400(下カバー424)の下面が操作ユニット取付部314cの上面よりも若干浮いた状態(例えば、0.5mm〜2.0mm)で取付けられるようになっており、操作ユニット400を押圧操作した場合や叩いた場合に、カバー本体426が弾性変形して衝撃を緩和させることができるようになっている。
【0199】
なお、この操作ユニット400は、インナーカバー427及び表面カバー428を外した状態で、皿ユニット300の操作ユニット取付部314cに対して、カバー本体426の固定部426bを所定のビスで取付け、その後、カバー本体426の上面にインナーカバー427及び表面カバー428を取付けるような構造となっている。
【0200】
本実施形態の操作ユニット400は、ダイヤル操作部401と共に回転する従動ギア410の回転検知片410cが、隣接する回転検知片410c同士の間のスリットにおける周方向の長さと、回転検知片410cの周方向の長さが同じ長さとされている。また、ボタン装飾基板432に取付けられた一対の回転検知センサ432a,432bは、ダイヤル操作部401に対応した周方向の間隔が、回転検知片410の周方向における長さの2.5倍の間隔とされている。これにより、詳細は後述するが、遊技者がダイヤル操作部401を回転操作することで、一対の回転検知センサ432a,432bによる回転検知片410cの検知・非検知にタイムラグが発生し、各回転検知センサ432a,432bによる回転検知片410cの検知パターンから、ダイヤル操作部401が何れの方向に回転しているのかを検知することができるようになっている。
【0201】
また、本例の操作ユニット400は、詳細は後述するが、ダイヤル駆動モータ414の駆動力によって、ダイヤル操作部401を時計回りや、反時計周りの方向へ回転させることができるようになっている。また、操作ユニット400は、ステッピングモータを用いたダイヤル駆動モータ414の駆動力によって、ダイヤル操作部401を、カクカクと段階的に回転させたり、遊技者がダイヤル操作部401を回転操作した時に、その回転を補助したり、わざと回らないようにしたり、回転にクリック感を付与したりすることができるようになっている。更に、操作ユニット400は、ダイヤル駆動モータ414を小刻みに正転・逆転を繰返させることで、ダイヤル操作部401を振動させるようにすることができるようになっている。
【0202】
また、本例の操作ユニット400は、図50に示すように、押圧操作部405を下方へ押圧すると、ボタンキャップ407の段部407aがダイヤル操作部401の突出部401fへ当接して、ボタンキャップ407(押圧操作部405)がこれ以上内筒部401e内へ没入することができないようになっているので、押圧操作部405へ加えられた荷重を、段部407a及び突出部401fを介してダイヤル操作部401側へ分散させることができ、押圧操作部405(操作ユニット400)が壊れ難いようになっている。
【0203】
更に、本例の操作ユニット400は、押圧操作部405を押圧してボタンキャップ407の段部407aとダイヤル操作部401の突出部401fとが当接した状態で、ダイヤル駆動モータ414を小刻みに正転・逆転を繰返させることで、ダイヤル操作部401と共に押圧操作部405も振動させるようにすることができ、押圧操作部405の振動によって遊技者を驚かせて遊技や演出を楽しませることができるようになっている。
【0204】
本例の操作ユニット400によると、遊技者が回転操作可能なダイヤル操作部401と押圧操作可能な押圧操作部405とを、金属製のベース部材420によって支持するようにしており、操作ユニット400の強度を高めることができるので、遊技者等が操作部401,405を強く叩いても、操作ユニット400が破損するのを防止することができ、遊技者に対して操作部401,405を自由に操作させることができると共に、操作部401,405の操作性を向上させることができ、操作部401,405を用いた演出を楽しませて遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
【0205】
また、円環状のダイヤル操作部401の中心に押圧操作部405を配置するようにしており、押圧操作部405を強く叩こうとすると、蓋然的に、ダイヤル操作部401も叩くこととなり、操作部401,405を叩く力をダイヤル操作部401と押圧操作部405とに分散させることができ、叩いた衝撃が集中するのを抑制して、操作ユニット400や皿ユニット300が破損するのを防止することができるので、操作ユニット400の操作部401,405を強打に耐え得るものとすることが可能となり、遊技者に対して操作部401,405を自由に操作させることができ、操作部401,405の操作性を向上させることができると共に、操作部401,405を用いた演出を楽しませて、遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
【0206】
また、操作ユニット400のベース部材420等を皿ユニット300の凹んだ操作ユニット取付部内314cに収容すると共にベース部材420の下端と操作ユニット取付部314cの底面との間で所定量の隙間が形成されるように、ベース部材420に取付けられたカバー本体426を皿ユニット300の上面に固定しており、操作ユニット400の操作部401,405を叩いて衝撃をかけたり、荷重をかけたりした場合、操作ユニット400の下端が操作ユニット取付部314cの底面と当接するまでは、カバー本体426の弾性変形によって衝撃や荷重を吸収することができ、操作ユニット400の下端が操作ユニット取付部314cの底面と当接した後には、操作ユニット取付部314cの底部(皿ユニット300)によって衝撃や荷重を受けることができるので、操作部401,405からの衝撃等を分散させて衝撃等が集中するのを回避させることができ、操作ユニット400及び皿ユニット300による耐衝撃性や耐荷重性を高めることができる。
【0207】
更に、操作部401,405を支持する位置から離れた位置に下方へ突出した複数の脚部420eをベース部材420に備えるようにしており、ベース部材420の脚部420eが皿ユニット300における操作ユニット取付部314cの底面と当接して、操作部401,405からの衝撃がベース部材420にかかっても、衝撃の直下に脚部420eが配置されていないので、ベース部材420における操作部401,405を支持した部位が衝撃によって撓むこととなり、ベース部材420が撓む(弾性変形する)ことで操作部401,405からの衝撃をある程度吸収することができ、ベース部材420から皿ユニット300へかかる衝撃を減少させて皿ユニット300が破損するのを防止することができる。
【0208】
また、ベース部材420に下側から取付けられる操作部保持部材416によって、ダイヤル操作部401の一部が平面視でベース部材420と重なるようにダイヤル操作部401を保持するようにしているので、ダイヤル操作部401を上側から強打した時に、ダイヤル操作部401を保持する操作部保持部材416がベース部材420から外れて下方へ移動しても、ベース部材420の上面にダイヤル操作部401が当接してベース部材420によりダイヤル操作部401の下方への移動を規制することができ、ダイヤル操作部401が落ち込んでしまうのを良好に防止することができる。
【0209】
更に、中心に押圧操作部405を配置したダイヤル操作部401を、遊技状態に応じてダイヤル駆動モータ414により回転させるようにしているので、勝手に回転(振動も含む回転駆動)するダイヤル操作部401によって、遊技者を驚かせて操作部401,405による演出に注目させることができ、遊技者を楽しませることができると共に、ダイヤル操作部401をダイヤル駆動モータ414によって適宜駆動させることで、ダイヤル操作部401(押圧操作部405)を用いた演出をより多様なものとして飽き難くすることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
【0210】
また、ダイヤル操作部401を従動ギア410及び駆動ギア412を介してダイヤル駆動モータ414によって回転させるようにしており、蓋然的に、ダイヤル駆動モータ414の回転軸の位置をダイヤル操作部401(従動ギア410)の回転軸の位置に対して偏芯した位置とすることができるので、ダイヤル操作部401や押圧操作部405が強く叩かれても、その衝撃がダイヤル操作部401の回転軸を介して直接ダイヤル駆動モータ414にかかるのを回避させることができ、ダイヤル駆動モータ414(操作ユニット400)が破損するのを防止することができる。
【0211】
更に、ベース部材420の開口420aをダイヤル操作部401よりも小径とした上で、その開口420aを通して操作部保持部材416のギアレール416aによりダイヤル操作部401を支持するようにしているので、ダイヤル操作部401からの衝撃や荷重によってギアレール416a(操作部保持部材416)が下方へ移動しても、ダイヤル操作部401がベース部材420の開口420a上面に当接することができ、ダイヤル操作部401がベース部材420よりも落ち込んでしまうのを確実に防止することができる。また、ダイヤル操作部401を円環状のギアレール416aによって支持するようにしているので、ダイヤル操作部401と操作部保持部材416(ギアレール416a)との接触面積を増加させることができ、ダイヤル操作部401からの衝撃や荷重を分散させて操作部保持部材416が破損するのを防止することができる。
【0212】
また、ダイヤル操作部401を回転駆動させるダイヤル駆動モータ414を金属製のベース部材420に取付けるようにしているので、ダイヤル駆動モータ414によりダイヤル操作部401を頻繁に回転駆動させたり、ダイヤル駆動モータ414により回転駆動させられているにも関わらず遊技者によってダイヤル操作部401の回転が強制的に停止させられていたりすることで、ダイヤル駆動モータ414に対する過度の負荷により発熱量が多くなっても、ダイヤル駆動モータ414から発生する熱を、ベース部材420を介して良好に発散・放熱させることができ、過熱によってダイヤル駆動手段414に不具合が発生するの防止することができると共に、ダイヤル駆動手段414を高い負荷に耐えられるようにすることが可能となり、上述したようなダイヤル駆動手段414を用いたダイヤル操作部401の演出を十分に具現化することができ、遊技者を楽しませられるパチンコ機1とすることができる。
【0213】
更に、ダイヤル操作部401の回転を検知する回転検知センサ432a,432bと、押圧操作部405の押圧を検知する押圧検知センサ432cと、を備えるようにしており、ダイヤル操作部401や押圧操作部405の回転操作や押圧操作を検知することができるので、その検知信号に基いて遊技者の操作に応じた演出を行うことが可能となり、操作部401,405を操作する遊技者に対してより一体感の有る演出を提供することができ、遊技者を楽しませて遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。また、操作部401,405を発光装飾させるためのダイヤル装飾基板430やボタン装飾基板432を備えるようにしており、操作部401,405を発光装飾させることができるので、操作部401,405を発光させることで、遊技者の関心を操作部401,405に引付けることができ、遊技者に対して操作部401,405を操作させ易くすることができる。
【0214】
また、操作ユニット400における押圧操作部405を押圧した時に、押圧操作部405の段部407aとダイヤル操作部401の突出部401fとが互いに接触するようにしているので、遊技者が押圧操作部405を押圧した時に、ダイヤル駆動モータ414によりダイヤル操作部401を所定角度範囲内で正転・逆転を繰返させて振動させることで、ダイヤル操作部401の突出部401fと接触した段部407aを介して押圧操作部405も振動させるができる。従って、押圧操作部405を振動させるためのバイブレータ等を別途備えなくても、遊技者に対して押圧操作405に対する操作感を付与することができるので、操作ユニット400を用いた演出を楽しませて遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。また、押圧操作部405を押圧操作した時に押圧操作部405が振動するので、勝手には動かないと思っていた押圧操作部405が動くことで遊技者を大きく驚かせることができ、何か良いことがあるのではないかと思わせることが可能となり、遊技に対する期待感を高めて興趣が低下するのを抑制することができる。従って、従来の操作部と違ってダイヤル操作部401や押圧操作部405が勝手に動くことで遊技者の関心を操作ユニット400へ強く引付けることができ、操作ユニット400を用いた演出へ参加させ易くすることができると共に、遊技者に対して操作ユニット400を積極的に操作させることができ、操作ユニット400のダイヤル操作部401や押圧操作部405の操作を楽しませて遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
【0215】
更に、押圧操作部405を押圧操作した時に、押圧操作部405とダイヤル操作部401とが互いに接触するようにしているので、押圧操作部405からの力をダイヤル操作部401側へ伝達させることが可能となり、押圧操作部405を強打された場合でも、押圧操作部405にかかった荷重や衝撃をダイヤル操作部401側にも分散させることができ、押圧操作部405に対する耐荷重性や耐衝撃性を高めることができる。従って、押圧操作部405を強打しても、押圧操作部405が破損するのを防止することができるので、押圧操作部405(操作ユニット400)の破損によって遊技が中断してしまうのを回避させることができ、遊技の中断によって遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを防止することができる。
【0216】
また、押圧操作部405を、上下方向へ延びた軸心周りに対して所定角度範囲内のみ回動可能に支持するようにしており、遊技者が押圧操作部405を押圧操作した時に、ダイヤル駆動モータ414によってダイヤル操作部401を回転駆動させても、押圧操作部405がダイヤル操作部401と一緒に回転しようとするのを防止することができるので、遊技者に対して操作ユニット400におけるダイヤル操作部401と押圧操作部405の夫々の役割を確実に認識させることができ、遊技者に対して操作ユニット400を用いた演出を楽しませ易くすることができると共に、押圧操作部405の上面に案内された「PUSH」の文字が回ったり大きく傾いたりすることがなく遊技者側から読み易くすることができ、遊技者に対して押圧操作部405が押圧操作するものであることを確実に認識させることができる。
【0217】
また、ダイヤル操作部401における内筒部401aの内周から軸心側へ突出した突出部401fを備えると共に、押圧操作部405の外周面に上下方向の所定位置よりも下側を小径とすることで形成する段部407aを備えるようにしているので、操作ユニット400の上端ではダイヤル操作部401の内筒部401aの内周面と押圧操作部405の外周面とを可及的に近付けることができ、ダイヤル操作部401と押圧操作部405との隙間を可及的に小さくして見栄えを良くすることができると共に、ダイヤル操作部401と押圧操作部405との隙間を介して操作ユニット400内へゴミや埃等の異物の侵入をし難くすることができ、異物の侵入によってダイヤル操作部401が回動し難くなったり、押圧操作部405を押圧し難くなったりする不具合の発生を防止することができる。
【0218】
更に、操作ユニット400における押圧操作部405とダイヤル操作部401との接触部位を円環状に形成しており、押圧操作部405を押圧操作した際に、ダイヤル操作部401に対して周方向のどの位置でも接触することができるので、押圧操作部405が傾くような感じで押圧(押圧操作部405の中心よりも外周へ偏った位置を押圧)されても、確実にダイヤル操作部401と接触させることができ、ダイヤル操作部401を介してダイヤル駆動モータ414からの回動駆動を押圧操作部405へ確実に伝達させることができる。また、ダイヤル操作部401と押圧操作部405とが円環状に接触するので、押圧操作部405からの荷重を広くダイヤル操作部401側へ分散させることができ、押圧操作部405に対する耐荷重性や耐衝撃性をより高めることができる。
【0219】
また、操作ユニット400における押圧操作部405とダイヤル操作部401との接触部位を、ダイヤル操作部401の回転軸心の方向へ向かって低くなるように傾斜させているので、傾斜していない場合と比較して相対的に接触面積を増やすことができ、ダイヤル操作部401を介してダイヤル駆動モータ414からの駆動力を押圧操作部405側へ伝達させ易くすることができる。また、押圧操作部405からの荷重を、回転軸心の延びた方向に対して直角方向の外側方向へ放射状に分散させることができ、荷重が集中するのを防止して、操作ユニット400における耐荷重性や耐衝撃性を確実に高めることができると共に、操作ユニット400の耐久性を高めることができ、遊技中に不具合が発生するのを可及的に低減させて遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。
【0220】
更に、操作ユニット400のダイヤル駆動モータ414を、正転・逆転可能なステッピングモータとしているので、ダイヤル操作部401を単に回転させるだけでなく、簡単に所定位置で停止させたり、正転、逆転の繰返しにより簡単に振動させたりすることができ、上記の作用効果を奏する操作ユニット400(パチンコ機1)を確実に具現化することができる。
【0221】
また、遊技球Tを貯留する上皿301を備えた皿ユニット300に操作ユニット400を支持させるようにしているので、蓋然的に、多数の遊技球Tを貯留するために皿ユニット300の強度剛性が高くなっており、操作ユニット400(押圧操作部405)への強打に対しても充分に対応することができ、操作ユニット400を用いた演出を楽しませ易くすることができる。
【0222】
[1−2G.ハンドル装置]
次に、扉枠5におけるハンドル装置500について、主に図51を参照して説明する。本実施形態のハンドル装置500は、図示するように、皿ユニット300における皿サイド外カバー334のハンドル挿通孔334aを通して扉枠ベースユニット100における扉枠ベース本体110の前面に取付けられたハンドルブラケット140に固定され円筒状で前端が軸直角方向へ丸く膨出したハンドルベース502と、ハンドルベース502に対して相対回転可能にハンドルベース502の前側に配置されるハンドル本体504と、ハンドル本体504の前面に配置されると共にハンドルベース502に固定されハンドルベース502と協働してハンドル本体後504を回転可能に支持する前端カバー506と、を備えている。
【0223】
また、ハンドル装置500は、ハンドル本体504の後側でハンドルベース502の前面に取付けられるインナーベース508と、インナーベース508及び前端カバー506とによって後端及び前端が回転可能に支持されると共にハンドル本体504と一体回転可能とされ外周に駆動ギア部510aを有した軸部材510と、軸部材510の駆動ギア部510aと噛合する伝達ギア511と、伝達ギア511と一体回転可能な検知軸部512aを有しインナーベース508とハンドルベース502との間に挟持される回転位置検知センサ512と、を備えている。
【0224】
更に、ハンドル装置500は、一端側がインナーベース508に取付けられると共に他端側が伝達ギア511に取付けられ伝達ギア511を介して回転位置検知センサ512の検知軸部512aを正面視で時計回りの方向へ付勢する補助バネ514と、インナーベース508の後側に取付けられるタッチセンサ516と、タッチセンサ516とはインナーベース508の後面の異なる位置に取付けられる発射停止スイッチ518と、インナーベース508に対して回転可能に軸支され発射停止スイッチ518を作動させる単発ボタン520と、一端側がハンドルベース502に取付けられると共に他端側がハンドル本体504に取付けられハンドル本体504を初期回転位置(正面視で反時計周りの方向への回転端)へ復帰させるように付勢するハンドル復帰バネ522と、を備えている。
【0225】
本例のハンドル装置500のハンドルベース502は、図示するように、前側が開放され後方へ丸く膨出した前端部から後方へ円筒状に延びた後端部を有した形態とされ、後端部の円筒状の外周に軸方向へ延びた三つの溝部502aが形成されている。ハンドルベース502の三つの溝部502aは、ハンドルブラケット140における筒部141内の三つの突条143と対応するように、上側に一つ、下側に二つ、周方向に対して不等間隔に配置されている。このハンドルベース502は、溝部502aが突条143と嵌合するように、ハンドルブラケット140の筒部141内に挿入することで、回転不能な状態で支持されるようになっている。
【0226】
ハンドル装置500は、ハンドル本体504に、その回転軸と同心円状に配置された円弧状のスリット504aが形成されていると共に、前端カバー506に、後方へ突出する三つの取付ボス506aが形成されており、これら取付ボス506aがハンドル本体504のスリット504aを通してハンドルベース502の前面に固定されるようになっている。これにより、ハンドル本体504におけるスリット504aの周方向端部が、前端カバー506の取付ボス506aに当接することで、ハンドル本体504の回転範囲が規制されるようになっている。
【0227】
また、ハンドル装置500は、ハンドル本体504に、後方へ突出する係止突部504bが形成されており、この係止突部504bにコイル状のハンドル復帰バネ522の他端側(前端側)が係止されることで、一端側がハンドルベース502に取付けられたハンドル復帰バネ522によってハンドル本体504が正面視で反時計周りの方向へ回動するように付勢されている。
【0228】
本例のハンドル装置500は、扉枠ベース本体110のハンドル取付部114に対して、ハンドルブラケット140を介して取付けられるようになっている。この扉枠ベース本体110のハンドル取付部114は、上方から見た平面視において、その取付面が、外側(開放側)を向くように傾斜しているので、ハンドルブラケット140を介して取付けられるハンドル装置500も平面視で外側に傾斜(換言すると、パチンコ機1の前面垂直面に直交する線に対してその先端部がパチンコ機1の外側に向かうように傾斜している。)して扉枠5に取付固定されるようになっている。これにより、遊技者がハンドル装置500を握り易く、回動動作に違和感がなく回動操作が行い易いようになっている。
【0229】
また、ハンドル装置500は、回転位置検知センサ512が可変抵抗器とされており、ハンドル本体504(ハンドル装置500)を回転させると、軸部材510及び伝達ギア511を介して回転位置検知センサ512の検知軸部512aが回転することとなる。そして、検知軸部512aの回転角度に応じて回転位置検知センサ512の内部抵抗が変化し、回位置検知センサ512の内部抵抗に応じて後述する打球発射装置650における発射ソレノイド654の駆動力が変化して、ハンドル装置500の回転角度に応じた強さで遊技球Tが遊技領域1100内へ打ち込まれるようになっている。
【0230】
なお、ハンドル本体504や前端カバー508の外周表面は、導電性のメッキが施されており、遊技者がハンドル本体504等に接触することでタッチセンサ516が接触を検出するようになっている。そして、タッチセンサ516が遊技者の接触を検出している時に、ハンドル本体504が回動すると、その回動に応じた強さで発射ソレノイド654の回転駆動が制御されて、遊技球Tを打ち込むことができるようになっている。つまり、遊技者がハンドル装置500を触らずに、何らかの方法でハンドル装置500を回転させて遊技球Tの打ち込みを行おうとしても、発射ソレノイド654は駆動されず、遊技球Tを打ち込むことができず、遊技者が本来とは異なる遊技をすることを防止してパチンコ機1を設置する遊技ホールに係る負荷(負担)を軽減させることができるようになっている。
【0231】
また、遊技者がハンドル装置500を回転操作中に、単発ボタン520を押圧すると、発射停止スイッチ518が単発ボタン520の操作を検知し、発射電源基板831によって発射ソレノイド654の回転駆動が停止させられるようになっている。これにより、ハンドル装置500の回転操作を戻さなくても、遊技球Tの発射を一時的に停止させることができると共に、単発ボタン520の押圧操作を解除することで、単発ボタン520を操作する前の打込強さで遊技球Tを発射することができるようになっている。
【0232】
本例のハンドル装置500は、ハンドル本体504の回転操作を回転位置検知センサ512によって電気的に検知した上で、その回転位置検知センサ512からの回転位置の検知に基いて、発射電源基板831で発射ソレノイド654の回転駆動強さを制御するようにしているので、従来のパチンコ機のように、扉枠5に備えられるハンドル装置500と、本体枠3に備えられる打球発射装置650とを、扉枠5の閉鎖時には互いに連係し、扉枠5の開放時には連係が解除されるように機械的(例えば、ジョイントユニット)な機構を備える必要が無く、パチンコ機1に係る構成を簡略化することができると共に、ジョイントユニットでの不具合の発生をなくすことができ、遊技球Tの打込不具合によって遊技者の興趣が低下するのを抑制することができるようになっている。
【0233】
[1−2H.ファールカバーユニット]
次に、扉枠5におけるファールカバーユニット540について、主に図52及び図53を参照して説明する。扉枠5におけるファールカバーユニット540は、扉枠ベースユニット100における遊技窓101よりも下側の後面に取付けられ、後述する賞球ユニット700から払出された遊技球Tや、打球発射装置650により発射されにも関わらず遊技領域1100内へ到達しなかった遊技球T(ファール球)を、皿ユニット300の上皿301や下皿302へ誘導するものである。本例のファールカバーユニット540は、前側が開放され複数の遊技球Tの流路を内部に有したカバーベース542と、カバーベース542の前端を閉鎖する前カバー544と、を備えている。
【0234】
このファールカバーユニット540のカバーベース542は、図52(B)に示すように、背面視で右上隅に配置され前後方向に貫通する第一球入口542aと、第一球入口と連通しカバーベース542の前端に向かうに従って正面視右側へ広がる第一球通路542bと、第一球入口542aの外側(背面視でで右側)に配置され第一球入口542aよりも大口の第二球入口542cと、第二球通路542dと連通しカバーベース542の内部で、下方へ延びた上で正面視右下隅へ向かって低くなるように傾斜した第二球入口542cと、を備えている。この第一球入口542a及び第二球入口542cは、扉枠5を本体枠3に対して閉じた状態で、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770の通常球出口774及び満タン球出口776と夫々対向する位置に形成されている。なお、カバーベース542における第二球通路542dは、図示するように、下端に沿って左右方向へ延びた部分の高さが、遊技球Tの外径に対して約3倍の高さとされており、所定量の遊技球Tを収容可能な収容空間546が形成されている。
【0235】
また、カバーベース542は、左右方向の略中央上部に配置され上方に開口したファール球入口542eと、ファール球入口542eと連通し第二球通路542dの下流付近の上部へ遊技球Tを誘導可能なファール球通路542fと、を備えている。また、カバーベース542は、第二球入口542cの下側の後面に球出口開閉ユニット790の開閉シャッター792を作動させるための開閉作動片542gを、備えている。この開閉作動片542gは、扉枠5を本体枠3に対して閉じた時に、球出口開閉ユニット790における開閉クランク793の球状の当接部793dと当接することで、開閉クランク793を回転させて開閉シャッター792を開状態とすることができるものである。
【0236】
ファールカバーユニット540の前カバー544は、カバーベース540の前面を閉鎖する略板状に形成されており、正面視左上隅に配置されカバーベース540の第一球通路542bと連通し前後方向に貫通した第一球出口544aと、正面視右下隅に配置されカバーベース540の第二球通路の下流端と連通し前後方向に貫通した第二球出口544bと、を備えている。前カバー544の第一球出口544aは、扉枠ベースユニット100の切欠部101aを通して皿ユニット300の上皿球供給口310cと接続されるようになっている。また、第二球出口544bは、扉枠ベース本体110の球通過口110fを通して皿ユニット300における下皿球供給樋310hの後端が接続されるようになっている。
【0237】
本例のファールカバーユニット540は、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770の通常球出口774から第一球入口542aへ供給された遊技球Tを、第一球通路542bを通って第一球出口544aから皿ユニット300の上皿球供給口310cを介して上皿301へ供給することができるようになっている。また、ファールカバーユニット540は、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770の満タン球出口776から第二球入口542cへ供給された遊技球Tを、第二球通路542dを通って第二球出口544bから皿ユニット300の下皿球供給樋310h及び下皿球供給口310gを介して下皿302へ供給することができるようになっている。
【0238】
更に、ファールカバーユニット540は、詳細は後述するが、扉枠5を本体枠3に対して閉じた状態とすると、ファール球入口542eが本体枠3のファール空間626の下部に位置するようになっており、打球発射装置650により発射された遊技球Tが遊技領域1100内へ到達せずにファール球となってファール空間626を落下すると、ファール球入口542eによって受けられるようになっている。そして、ファールカバーユニット540は、ファール球入口542eに受けられた遊技球Tを、ファール球通路542f及び第二球通路542dを通って第二球出口544bから皿ユニット300の下皿302へ排出(供給)することができるようになっている。
【0239】
また、本例のファールカバーユニット540は、第二球通路542dにおける収容空間546の上流側(正面視左側)側面を形成し収容空間546内に貯留された遊技球Tによって揺動可能にカバーベース542に軸支された揺動部材548と、揺動部材548の揺動を検知する満タン検知センサ550と、揺動部材548が満タン検知センサ550によって非検知状態となる方向へ付勢するバネ552と、を備えている。この揺動部材548は、図53に示すように、カバーベース542に対して下端が回動可能に軸支されていると共に、上端が正面視左側へ回動するようになっており、略垂直な状態で収容空間546の左側側壁を形成するようになっている。また、揺動部材548は、バネ552によって略垂直状態となる位置へ付勢されている。また、動揺部材548は、収容空間546側とは反対側の側面に外側へ突出する検知片548aが形成されており、この検知片548aが満タン検知センサ550よって検知されるようになっている。
【0240】
更に、ファールカバーユニット540は、第二球通路542dにおける収容空間546の底部に配置されるアースレール554と、カバーベース542の背面視で右端と、左端を夫々被覆する板状のアース金具556と、を備えており、遊技球Tの流通による転動抵抗によって発生する静電気を除去することができるようになっている。
【0241】
本例では、賞球ユニット700から払出された遊技球Tが満タン分岐ユニット770の通常球出口774からファールカバーユニット540を介して皿ユニット300の上皿301へ供給されるようになっており、上皿301内が満杯となっても更に遊技球Tが賞球ユニット700から払出されると、ファールカバーユニット540の第一球通路542b内で滞り、更に満タン分岐ユニット770における通常球出口774の上流の通常通路773内も一杯になると、満タン分岐ユニット770の分岐空間772を介して満タン通路775側へ遊技球Tが流通するようになり(図79を参照)、満タン分岐ユニット770の満タン球出口776からファールカバーユニット540の第二球入口542c、第二球通路542d、及び第二球出口544bを介して皿ユニット300の下皿302へ供給されるようになる。
【0242】
そして、皿ユニット300の下皿302内が遊技球Tで一杯になると、ファールカバーユニット540の第二球出口544bから遊技球Tが出られなくなり、第二球通路542d内の収容空間546内に滞った遊技球Tが貯留されることとなる。更に、賞球ユニット700から遊技球Tが払出されて収容空間546内に遊技球Tが多く貯留されるにつれて、遊技球Tの貯留圧が揺動部材548に作用し、バネ552の付勢力に抗して揺動部材548の上端が左方へと移動することとなる。そして、揺動部材548の検知片548aが、満タン検知センサ550によって検知されると、払出制御基板4110(図126を参照)において賞球ユニット700から遊技球Tの払出しが停止されると共に、遊技者に対して皿ユニット300内の遊技球Tを外部へ排出するのを促す通知を行うようになっている。
【0243】
なお、収容空間546(下皿302)内の遊技球Tが排出されて、揺動部材548がバネ552の付勢力によって略垂直な状態に復帰すると、満タン検知センサ550による検知片548aの検知が非検知となり、賞球ユニット700からの遊技球Tの払出しが再開されるようになっている。
【0244】
[1−2I.球送りユニット]
続いて、扉枠5における球送りユニット580について、主に図54乃至図57を参照して説明する。扉枠5における球送りユニット580は、皿ユニット300における上皿301から供給される遊技球Tを一つずつ打球発射装置650へ供給することができると共に、上皿301内に貯留された遊技球Tを、上皿球抜き機構340の上皿球抜きボタン341の操作によって下皿302へ抜くことができるものである。
【0245】
この球送りユニット580は、皿ユニット300の上皿301に貯留された遊技球Tが、皿ユニットベース310の上皿球排出口310d、扉枠ベース本体110の球送り開口113を通して供給され前後方向に貫通した進入口581a、及び進入口581aの下側に開口する球抜口581bを有し後方が開放された箱状の前カバー581と、前カバー581の後端を閉鎖すると共に前方が開放された箱状で、前後方向に貫通し前カバー581の進入口581aから進入した遊技球Tを打球発射装置650へ供給するための打球供給口582aを有した後カバー582と、後カバー582及び前カバー581の間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支され前カバー581の後側で進入口581aと球抜口581bとの間を仕切る仕切部583aを有した球抜き部材583と、球抜き部材583の仕切部583a上の遊技球Tを一つずつ後カバーの打球供給口582aへ送り前カバー581と後カバー582との間で上下方向へ延びた軸周りに回動可能に支持された球送り部材584と、球送り部材584を回動させる球送ソレノイド585と、を備えている。本例では、図示するように、正面視で、球送り部材584が進入口581aの右側に配置されており、この球送り部材584の左側に球抜き部材583が右側に球送ソレノイド585が夫々配置されている。
【0246】
この球送りユニット580の前カバー581は、正面視で球抜口581bの左側に、球抜き部材583の回転中心に対して同心円状に形成された円弧状のスリット581cを備えており、このスリット581cから後述する球抜き部材583の作動棹583cが前方へ延びだすようになっている。また、前カバー581は、進入口581aの上縁から上側が上方へ延びだしており、扉枠ベースユニット100へ組立てた際に、上皿球抜きベース344における球誘導流路344bの後端開口を閉鎖するように形成されている。
【0247】
また、球抜き部材583は、進入口581aよりも下側で進入口581aと球抜口581bと間を仕切り上面が球送り部材584の方向へ向かって低くなる仕切部583aと、仕切部583aの球送り部材584とは反対側の端部から下方へ延出すると共に上下方向の中間付近から球抜口581bの下側中央へ向かってく字状に屈曲し下端が前後方向へ延びた軸周りに回動可能に支持される回動棹部583bと、回動棹部583bの上端から前方へ向かって突出する棒状の作動棹583cと、作動棹583cよりも下側で回動棹部583bの側面から仕切部583aとは反対側へ突出した錘部583dと、を備えている。この球抜き部材583の作動棹583cは、前カバー581に形成された円弧状のスリット581cを通して前方へ突出するように形成されており(図54を参照)、扉枠ベース本体110の球送り開口113を介して皿ユニット300の上皿球抜き機構340における上皿球抜きスライダ343の当接片343aの上端と当接するようになっている。
【0248】
更に、球送り部材584は、進入口581a及び球抜き部材583の仕切部583aの方向を向き上下方向へ延びた回転軸芯を中心とした平面視が扇状の遮断部584aと、遮断部584aの後端から回転軸芯側へ円弧状に窪んだ球保持部584bと、球保持部584bの後端から下方へ延出する棒状の棹部584cと、を備えている。この球送り部材54における遮断部584aと球保持部584bは、夫々回転軸芯を中心とした約90゜の角度範囲内に夫々形成されている。また、球送り部材584の球保持部584bは、一つの遊技球Tを保持可能な大きさとされている。この球送り部材584は、球送ソレノイド585の駆動によって回転軸芯と偏芯した位置に配置された棹部584cが左右方向へ移動させられることで、回転軸芯周りに回動するようになっている。
【0249】
球送り部材584は、遮断部584aが仕切部583aの方向を向くと同時に球保持部584bが打球供給口582aと連通した方向を供給位置と、球保持部584bが仕切部583aの方向へ向いた保持位置との間で回動するようになっている。この球送り部材584が供給位置の時には、球保持部584bに保持された遊技球Tが、打球供給口582aから打球発射装置650へ供給されると共に、進入口581aから仕切部583a上に進入した遊技球Tが、遮断部584aによって球保持部584b(打球供給口582a)側への移動が遮断されて仕切部583a上に留まった状態となる。一方、球送り部材584が保持位置へ回動すると、球保持部584bが仕切部583aの方向を向くと共に、球保持部584bの棹部584c側の端部が打球供給口582aを閉鎖した状態となり、仕切部583a上の遊技球Tが一つだけ球保持部584b内に保持されるようになっている。
【0250】
また、球送りユニット580は、球送ソレノイド585の駆動(通電)によって先端が上下方向へ揺動する球送り作動桿586と、球送り作動桿586における上下方向へ揺動する先端の動きによって前後方向へ延びた軸周りに回動すると共に、球送り部材584を上下方向へ延びた軸周りに回動させる球送りクランク587と、を備えている。この球送りクランク587は、球送り作動桿586の上下動する先端と係合可能とされ左右方向へ延びた係合部587aと、係合部587aの球送り作動桿586と係合する側とは反対側に配置され前カバー581と後カバー582との間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支される軸部587bと、軸部587bから上方へ延出し球送り部材584における回動中心に対して偏芯した位置から下方へ突出する棒状の棹部584c(図56を参照)と係合する伝達部587cと、を備えている。
【0251】
本例の球送りユニット580は、球送り作動桿586及び球送りクランク587によって、上下方向へ進退する球送ソレノイド585の駆動により揺動する球送り作動桿586の動きを伝達させて球送り部材584を回動させることができるようになっている。なお、球送ソレノイド585の非駆動時(通常時)では、球送り作動桿586が球送ソレノイド585の下端から離れて揺動する先端が下方へ位置した状態となるようになっており、この状態では球送り部材584が供給位置に位置した状態となる。また、球送ソレノイド585の駆動時では、球送り作動桿586が球送ソレノイド585の下端に吸引され揺動する先端が上方へ位置した状態となり、球送り部材584が保持位置へ回動するようになっている。つまり、球送ソレノイド585が駆動される(ONの状態)と球送り部材584が遊技球Tを一つ受け入れ、球送ソレノイド585の駆動が解除される(OFFの状態)と球送り部材584が受け入れた遊技球Tを打球発射装置650側へ送る(供給する)ようになっている。この球送りユニット580における球送ソレノイド585の駆動は、発射電源基板831により発射ソレノイド654の駆動制御と同期して制御されるようになっている。
【0252】
また、本例の球送りユニット580における回動可能に軸支された球抜き部材583は、錘部583cによって正面視反時計周りの方向へ回転するようなモーメントがかかるようになっているが、前方へ突出した作動棹583cが皿ユニット300の上皿球抜き機構340における上皿球抜きスライダ343の当接片343aの上端と当接することで、その回動が規制されるようになっており、通常時では、球抜き部材583の仕切部583aが進入口581aと球抜口581bとの間を仕切って、球抜口581b側へ遊技球Tが侵入しないようになっている。そして、遊技者が、皿ユニット300における上皿球抜き機構340の上皿球抜きボタン341を下方へ押圧操作すると、上皿球抜きスライダ343が当接片343aと共に下方へスライドして、当接片343aの下方への移動に伴って作動棹583cも相対的に下方へ移動することとなる。
【0253】
このように、上皿球抜き機構340の当接片343aと共に作動棹583cが下方へ移動することで、球抜き部材583が正面視反時計周りの方向へ回動して仕切部583aによる進入口381aと球抜口381bとの間の仕切りが解除され、進入口381aから進入した遊技球Tが、球抜口381bから皿ユニット300の上皿球抜きベース344の球抜き流路344cへと排出され、下皿302へ排出(供給)されるようになっている。
【0254】
なお、球抜き部材583の作動棹583cが当接する上皿球抜きスライダ343の当接片343aは、コイルバネによって上方へ付勢されているので、仕切部581a上に遊技球Tが勢い良く供給されても、その衝撃を、作動棹583cを介して上皿球抜きスライダ343を付勢するコイルバネによって吸収させることができ、球抜き部材583等が破損するのを防止することができると共に、遊技球Tが仕切部583aで跳ね返るのを防止することができるようになっている。
【0255】
また、本例の球送りユニット580は、後カバー582における打球供給口582aの背面視で右上に前方へ窪んだ矩形状の取付凹部582b(図56(B)等を参照)が形成されていると共に、その取付凹部582b内に不正防止部材588が取付けられている。球送りユニット580の不正防止部材588は、工具鋼やステンレス等の硬質の金属板により形成されており、後カバー582の取付凹部582a内に対して後側から脱着可能に取付けられている。この不正防止部材588は、図55等に示すように、背面視における全体の外径が横長の矩形状に形成されており、背面視で左辺側となる先端における上下方向の略中央から反対側の基端側(右辺側)へ向かって所定長さ伸びた分割線588aを境界として上下に分断された上片部588b及び下片部588cと、上片部588b及び下片部588cの先端が互いに遠ざかるように上片部588bの基端側を不正防止部材588の一般面に対して垂直方向(後方)へ屈曲させることで上片部588bと下片部588cとの間に形成されるV字状の切断部588dと、上片部588b及び下片部588cの先端に形成され切断部588dへ向かって傾斜した傾斜部588eと、を備えている。
【0256】
この不正防止部材588は、図示するように、上片部588bの先端(背面視で左端側)が後方へ移動するように上片部588bの基端側が屈曲されることで、切断部588dが平面視でV字状に形成されており、V字状の内部に不正な遊技球Iに付けられた線材Iwが挿入されるようになっている。この不正防止部材588の切断部588dは、上片部588bの下辺と下片部588cの上辺とが平面視において所定角度で交差した状態となっており、基端側へ向かうに従って隙間が狭くなるように形成されている。
【0257】
また、不正防止部材588の傾斜部588eは、切断部588dの先端に形成されており、傾斜部588eによって不正な遊技球Iに付けられた線材Iwを切断部588d内へ誘導案内することができるようになっている。本例の球送りユニット580は、不正防止部材588が、図示するように、後カバー582の取付凹部582b内に後側から取付けられていると共に、後カバー582における取付凹部582b内の切断部588dが形成された部位と対応した部位が前後方向に貫通すると同時に打球供給口582aと連通した形態に形成されている。換言すると、後カバー582は、打球供給口582aが取付凹部582b内まで延びだした形状に形成されている。
【0258】
この不正防止部材588によると、線材Iwが付けられた不正な遊技球Iを球送りユニット580から打球発射装置650へ供給し、打球発射装置650によって不正な遊技球Iを遊技盤4の遊技領域1100内へ向かって打込むと、打球発射装置650によって発射された不正な遊技球Iが発射レール660に沿って正面視で斜め左上へと移動し、外レールと内レールとの間を通って遊技領域1100内に侵入しようとする。この際に、不正な遊技球Iに付けられた線材Iwは、打撃された遊技球Iの勢いによって引張られることとなり、線材Iwは不正な遊技球Iの移動軌跡とは異なり、遊技球Tの通路内において最短距離で結ぶルート上に沿うように移動することとなる。従って、皿ユニット300から球送りユニット580の打球供給口582aを通って打球発射装置650側へ延びた線材Iwは、遊技球Iが正面視で左上方向(背面視で右上方向)へ移動することで、最短ルート上へ移動しようと打球供給口582aの背面視右上隅の方へと引張られ、打球供給口582aの背面視右上に形成された取付凹部582b内へと移動することとなる。そして、打球供給口582aの背面視で右方へ延出した部位(取付凹部582b内)へ移動した線材Iwは、当該位置に配置された不正防止部材588の一対の傾斜部588eによって、切断部588d内へと案内された上で、更に、不正な遊技球Iの勢いによって背面視右方へと引張られる。
【0259】
これにより、不正な遊技球Iに付いた線材Iwが、不正な遊技球Iの勢いにより、不正防止部材588の切断部588dで、その隙間が狭くなる方向(正面視で左方向)へ引張られた状態となり、切断部588dにより摩擦や剪断力が作用して、線材Iwが切断されることとなる(図57(D)を参照)。この際に、線材Iwが付いた不正な遊技球Iは、線材Iwに作用する摩擦等によりその勢いが減衰するので、遊技領域1100内へ侵入することなく外レール1111aと発射レール660との間を通って排出されることとなる。
【0260】
従って、不正防止部材588の切断部588dによって、不正な遊技球Iに付いた線材Iwを切断することができるので、遊技領域605内において線材Iwの付いた不正な遊技球Iで不正行為が行われるのを防止することができるようになっている。なお、仮に不正な遊技球Iが遊技領域1100内へ侵入した場合でも、上述したように、不正防止部材588により線材Iwを切断することができるので、不正行為を行うことができない状態となる。また、仮に不正防止部材588により線材Iwを切断することができなかった場合でも、線材IwがV字状の切断部588dに食込むことで不正な遊技球Iの勢いを減衰させて遊技領域1100内に侵入するのを阻止することができるので、不正行為が行われるのを防止することができるようになっている。
【0261】
上述したように、本例によると、上皿301内に遊技球Tを貯留させて球送りユニット580へ遊技球Tを供給した上で、扉枠5の前面に備えられたハンドル装置500を遊技者が操作すると、球送りユニット580の球送ソレノイド585の駆動によって遊技球Tが打球発射装置650へ送られ、打球発射装置650によって遊技球Tが遊技領域1100へ打ち込まれることで、扉枠5の遊技窓101を介して視認可能とされた遊技領域1100内で遊技が行われることとなり、遊技者を楽しませることができると共に、扉枠ベースユニット100の後面に送り機構(球送り部材584や球送ソレノイド585等)と排出機構(球抜き部材583)とを備えた球送りユニット580を配置しているので、球送り部材584と球抜き部材583だけでなく球送り部材584と打球発射装置650も可及的に接近した状態となり、上皿球抜きボタン341の操作によって上皿301内の遊技球Tを排出させた時に、球送り部材584側に残存する遊技球Tの数を可及的に低減させることができ、遊技者が損した気分となるのを回避させて興趣が低下するのを抑制することができる。
【0262】
また、球抜き部材583を備えた球送りユニット580を扉枠ベースユニット100の後面に配置しているので、皿ユニット300における上皿301の容量を大きくすることが可能となり、遊技球Tの打込操作によって上皿301内の遊技球Tが早期になくなったり、上皿301内が遊技球Tで早期に満タンとなってしまったりするのを抑制することができ、上皿301内の遊技球Tに対して遊技者が煩わしく感じるのを低減させて興趣が低下するのを抑制することができると共に、上皿301の容量を維持した状態で皿ユニット300を小型化することができるので、相対的に遊技領域1100を大きく(広く)して遊技者の関心を強く引付けられるパチンコ機1とすることができる。
【0263】
また、球送りユニット580に球抜き部材583を備えるようにしているので、球送り部材584と球抜き部材583とを別々にしたものと比較して、球送りユニット580を取付けるだけで球送り部材584と球抜き部材583を取付けることができ、組立てに係る手間を簡略化することができると遊技球T共に、送りユニット580を容易に交換することができ、球送り部材584や球抜き部材583に不具合が発生しても、球送りユニット580を交換することで簡単に不具合を解消させることができる。
【0264】
更に、扉枠5における扉枠ベースユニット100の後面に球送りユニット580を配置するようにしているので、球送りユニット580を本体枠3側に備えるようにしたものと比較して、上皿球抜きボタン341の操作を球送りユニット580の球抜き部材584へ伝達させる伝達機構(上皿球抜き機構340)を開閉可能な扉枠5と本体枠3とに跨るように構成する必要がなく、伝達機構にかかる構成を簡略化することができる。また、球送りユニット580を扉枠5側に備えるようにしているので、球送りユニット580を本体枠3側に備えるようにした場合と比較して、扉枠5を開放する度に伝達機構(上皿球抜き機構340)が遮断されることで伝達機構が早期に消耗して誤作動したり破損したりする虞を回避させることができ、伝達機構や球送りユニット580等の作動に対する信頼性や耐久性を高めることができる。
【0265】
また、上皿球抜きボタン341を下方へ押圧操作するものとしているので、上皿球抜きボタン341を下方へ押圧するだけで上皿301から遊技球Tを下皿302へ排出させたり、上皿301からの遊技球Tの排出を停止させたりすることができ、遊技者に対して上皿球抜きボタン341による上皿301内の球抜き操作を楽に操作させることができる。
【0266】
また、上皿球抜きボタン341の操作に応じて上下方向へスライドする上皿球抜きスライダ343の動きによって、球抜き部材583の仕切部583aを可動させるようにしており、上皿球抜きスライダ343と共に仕切部583aも上下方向へ可動するので、上皿球抜きスライダ343や仕切部583aに係る水平方向の移動範囲を可及的に小さくすることが可能となり、上皿球抜き機構340や球送りユニット580を小型化することができ、上述した作用効果を確実に奏することが可能なパチンコ機1とすることができる。
【0267】
更に、上皿球抜きスライダ343を上方へ付勢すると共に、上皿球抜きスライダ343が上昇位置の時に球抜き部材583の仕切部583aが進入口581aと打球供給口582aとを連通させるようにしているので、上皿301から遊技球Tが勢い良く仕切部583aに当接しても、その衝撃を上皿球抜きスライダ343に作用する付勢力によって緩和させることができ、仕切部583a(球抜き部材583)の耐久性を高めることができる。また、上皿球抜きスライダ343に作用する付勢力によって仕切部583aに係る衝撃を緩和させることができるので、遊技球Tが仕切部583aに衝突しても撥ね難くすることができ、遊技球Tの撥ねにより球送りユニット580等が破損して不具合が発生するのを抑制することができる。
【0268】
また、仕切部583aを回動させるようにしているので、仕切部583aをスライドさせるようにした場合と比較して、仕切部583aに遊技球Tの荷重がかかった時の仕切部583aの移動に係るフリクションロスを低減させることができ、上皿球抜きボタン341の操作を軽くして操作性を向上させることができると共に、平面投影において仕切部583aの移動範囲を小さくすることができ、上記と同様の作用効果を奏することができる。
【0269】
また、仕切部583aを、自重によって進入口581aと球抜口581bを連通する方向へ回動させるようにしているので、仕切部583aや上皿球抜き機構340に不具合が発生した場合、仕切部が自重によって回動することで進入口と排出口とを連通させた状態となり、排出操作部を操作していないのにも関わらず貯留皿内の遊技媒体が送り機構(投入装置)側へ送られずに遊技者側へ排出されることとなるため、遊技者に対してパチンコ機1に不具合が発生していることを認識させることができ、不具合の無いパチンコ機1へ移動させて興趣が低下するのを抑制することができる。
【0270】
更に、球抜き部材583において仕切部583aを屈曲した回動棹部583bを介して回動させるようにしているので、遊技球Tが仕切部583aに衝突した場合、その衝撃を屈曲した回動棹部583bによって分散させたり、回動棹部583bの撓りによって吸収させたりすることで、回動軸へ直線的に衝撃が伝達されるのを防止することができ、球抜き部材583の耐久性を高めることができる。
【0271】
また、上皿301側と連通する進入口581aの直下に球抜口581bを配置しているので、上皿301内の遊技球Tを排出させる際に、球送りユニット580内での遊技球Tの左右方向の動きを最小限とすることができ、球送りユニット580内での遊技球Tの通りを良くして遊技球Tを良好に排出させることができる。また、進入口581aの直下に球抜口581bを配置しているので、球送りユニット580内における遊技球Tの排出経路を可及的に短くすることができ、球送りユニット580に排出機構としての球抜き部材583を備えても、球送りユニット580が不必要に大型化するのを抑制することができる。
【0272】
更に、不正防止部材588を、後カバー582の後側の取付凹部582bに取付けるようにしており、不正防止部材588(切断部588d)を打球発射装置650に対して可及的に近い位置に配置することができるので、打球発射装置650によって発射された直後の最も速度の速い(勢いのある)状態の不正な遊技球Iに付着した線材Iwが切断部588dに接触することとなり、切断部588dに対して線材Iwが速く(強く)引張られることで、線材Iwを確実に切断することができると共に、不正な遊技球Iの勢いを減衰させて遊技領域1100内に侵入するのを阻止することができ、不正な遊技球Iによって不正行為が行われるのを確実に防止することができる。
【0273】
また、切断部588dを備えた不正防止部材588を、後カバー582の後面から前方へ向かって窪んだ取付凹部582b内に取付けるようにしているので、V字状の切断部588dを形成するために後方へ折曲げられた上片部588bが後カバー582の後端面から後方へ突出しない状態とすることができ、不正防止部材588の上片部588bによって組立て等の際に作業者が怪我をしてしまうのを防止することができる。
【0274】
また、不正な遊技球Iに付けられた線材Iwを切断することが可能な不正防止部材588において、金属板材の右端から伸びた分割線588aを挟んで上側の上片部588bを後方へ屈曲させることで、V字状の切断部588dを形成するようにしているので、剪断力を発揮することが可能な切断部588dを簡単に形成(加工)することができ、パチンコ機1に係るコストが増加するのを抑制することができる。
【0275】
[1−2J.ガラスユニット]
次に、扉枠5におけるガラスユニット590について、主に図22及び図23を参照して説明する。このガラスユニット590は、遊技窓101と略同じ大きさの開口を有し合成樹脂で成型した環状で縦長八角形状のユニット枠592と、ユニット枠592の開口の前後端を夫々閉鎖する二枚の透明なガラス板594と、を備えている。このガラスユニット590のユニット枠592は、左右両辺の上部に配置され外方へ板状に延出した二つの止め片592aと、下端に沿って左右方向へ延び下方へ延出した板状の係止片592bと、を備えている。
【0276】
このガラスユニット590は、下端の係止片592bを、扉枠ベースユニット100の補強ユニット150における下側補強板金154の垂直折曲突片161に対して後上方から係合するように係止させた上で、ユニット枠592の外周縁を扉枠ベース本体110のガラスユニット支持段部110a内に嵌め込み、ガラスユニット係止部材190によってユニット枠592の止め片592aを係止させることで、扉枠ベースユニット100に対して脱着可能に取付けられるようになっている(図21等を参照)。
【0277】
[1−2K.扉枠における造形装飾]
次に、扉枠5における造形装飾、つまり、形状的な装飾について主に図17図19図20、及び図58を参照して説明する。本実施形態のパチンコ機1における扉枠5は、図示するように、縦長楕円形状の遊技窓101の下側に、遊技球Tを貯留するための上皿301と下皿302とが上下に並ぶと共に、下皿302の正面視右側に、上皿301に貯留された遊技球Tを遊技窓101を閉鎖する透明なガラスユニット590の後側に配置された遊技盤4の遊技領域1100内へ打ち込むためのハンドル装置500が配置されている。また、扉枠5は、遊技窓101の左右及び上側を囲むように右サイド装飾ユニット200、左サイド装飾ユニット2200、及び上部装飾ユニット280が配置されていると共に、遊技窓101の下側を囲むように皿ユニット300が配置されている。
【0278】
扉枠5は、遊技窓101を挟んで両側の外観が大きく異なっており、右側が右サイド装飾ユニット200の外面を形成するサイドレンズ210によりゴツゴツした自然の岩のような感じの外観となっているの対して、左側が左サイド装飾ユニット240の透明なサイドレンズ250の周レンズ部250aから見えるサイド下装飾フレーム242及びサイド上装飾フレーム244により金属質のシャープで人工的な感じの外観となっている。
【0279】
また、扉枠5は、図58に示すように、右サイド装飾ユニット200と左サイド装飾ユニット240とでは、前方への突出量が異なっており、右サイド装飾ユニット200の方が左サイド装飾ユニット240よりも大きく前方へ突出している。また、右サイド装飾ユニット200の前端は前方へ尖ったような形状に形成されているのに対して、左サイド装飾ユニット240の前端は緩く湾曲した平面状に形成されている。
【0280】
これにより、本例の扉枠5は、右前方から見た時には右サイド装飾ユニット200と左サイド装飾ユニット240とが互いに同じようなボリュウムに見える(図19を参照)のに対して、左前方から見た時には右サイド装飾ユニット200が左サイド装飾ユニット240よりも大きく見える上に左サイド装飾ユニット240の装飾が殆ど見えなくなり、パチンコ機1に対する遊技者の立ち位置によって異なる印象を与えることができるようになっている。つまり、本パチンコ機1に対する遊技者の位置によって本パチンコ機1の外観が変化して見えて機種の異なるパチンコ機のように錯覚させることができるので、遊技するパチンコ機を選択中の遊技者等に対する訴求力を高くすることができ、遊技者の関心を強く引付けられるパチンコ機1とすることができる。
【0281】
また、扉枠5の前面外観を左右非対称としているので、例えば、遊技ホールの島設備等で本パチンコ機1を左右方向へ複数列設した場合、島設備全体の外観がのっぺりとしたベタな感じになってしまうのを抑制し異なる形態の右サイド装飾ユニット200と左サイド装飾ユニット240とが交互に配置されることでリズミカルな印象を与えて遊技者をワクワクさせられる外観(雰囲気)とすることができ、遊技者に対する訴求力を高くして遊技者の関心を強く引付けることができる。
【0282】
また、扉枠5は、各ユニット200,220,280,300に備えられた装飾基板214,216,254,256,288,290,322等に実装されたLEDを発光させることで、遊技窓101を囲むように任意の発光色で発光装飾させることができるようになっている。また、右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット220に備えられた装飾基板214,216,254,256に実装されたLEDのうち、サイド閃光レンズ204,246の後側に配置されたLED214b,216b,254b,256を点灯したり消灯したりすることで、遊技窓101を囲んだ発光装飾の態様を変化させることができるようになっている。
【0283】
[1−2L.扉枠における発光装飾]
続いて、扉枠5における発光装飾について、主に図59及び図60を参照して説明する。本実施形態の扉枠5は、右サイド装飾ユニット200、左サイド装飾ユニット240、上部装飾ユニット280、及び皿ユニット300によって遊技盤4の遊技領域1100と略対応した遊技窓101の外周を略環状に囲うように形成されている。これら各ユニット200,240,280,300には、LEDが実装された装飾基板214,216,254,256,288,290,322を備えており、各LEDを適宜発光させることで、遊技窓101の外周を発光装飾させることができるようになっている。
【0284】
扉枠5の右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240は、上述したように、遊技窓101の下辺を除く外周の殆どを囲うように形成されており、サイドレンズ210,250における複数の周レンズ部210a,250aが遊技窓101の外周に沿うように配置されていると共に、サイド閃光レンズ204,246が遊技窓101の左右方向中央の下部付近を中心とした放射状の軸線に沿って延びるように隣接した周レンズ部210a,250a同士の間に配置されている。
【0285】
本例の扉枠5は、右サイド装飾ユニット200におけるサイドレンズ210の周レンズ部210aが略紡錘状の複数の湾曲面により形成されているのに対して、左サイド装飾ユニット240におけるサイドレンズ250の周レンズ部250aが一つの滑らかな緩い湾曲面により形成されている。また、扉枠5は、右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240におけるサイドレンズ210,250の後側に、光を拡散させることが可能なサイドインナーレンズ212,252が配置されている。なお、左サイド装飾ユニット240では、サイドレンズ250における周レンズ部250aとサイドインナーレンズ252との間に複数のスリット251aを有したインナー装飾部材251が配置されている。
【0286】
また、扉枠5は、右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240におけるサイドインナーレンズ212,252の後側に、右サイド上装飾基板214、右サイド下装飾基板216、左サイド上装飾基板254、及び左サイド下装飾基板256が配置されており、各装飾基板214,216,254,256の前面には複数のLED214a,214b,214c,216a,216b,254a,254b,256a,256bが実装されている。
【0287】
サイドインナーレンズ212,252の後側に配置される右サイド上装飾基板214、右サイド下装飾基板216、左サイド上装飾基板254、左サイド下装飾基板256には、周レンズ部210a,250aと対応する位置に配置されたLED214a,216a,254a,256aと、放射レンズ部210b,250b(サイド閃光レンズ204,246)と対応する位置に配置されたLED214b,216b,254b,256bとを備えている。本例では、周レンズ部210a,250aと対応したLED214a,216a,254a,256aがフルカラーLEDとされており、放射レンズ部210b,250bと対応したLED214b,216b,254b,256bが比較的高輝度のLEDとされている。また、右サイド上装飾基板214における上部右端に配置された二つのLED214cは、緑色LEDと赤色LEDとされている。
【0288】
なお、本例では、右サイド上装飾基板214、右サイド下装飾基板216、左サイド上装飾基板254、及び左サイド下装飾基板256の表面が、白色のフォトレジスト、白色印刷(例えば、シルク印刷)、白色塗装、等によって白色とされている。これにより、装飾基板214,216,254,256での反射率を高めることができるので、各LED210a,210b等が非点灯時に遊技者側からの光を装飾基板214,216,254,256によって反射させることで、サイドレンズ210,250が暗くなりすぎて見栄えが悪くなるのを防止することができると共に、発光する各LED210a,210b等からの光を基板によって遊技者側へ反射させることで、サイドレンズ210,250をより明るく発光装飾させることができるようになっている。
【0289】
扉枠5の上部装飾ユニット280は、上述したように、右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240の上部における扉枠5の左右方向中央側を向いた端部同士の間を接続するように形成されており、遊技窓101の上部中央を装飾するものである。この上部装飾ユニット280は、左右方向中央に配置される上部中央レンズ284と、上部中央レンズ284の外周に配置される環状の中央環レンズ部282bと、中央環レンズ部282bよりも外側で外方へ延びた四つの延出枠レンズ部282cと、を備えている。なお、正面視右下側の延出枠レンズ部282cは前面が上部下装飾カバー294によって被覆されている。
【0290】
この上部装飾ユニット280は、上部中央レンズ284及び上部レンズ282における中央環レンズ部282bの後側に配置される上部中央装飾基板288と、上部中央装飾基板288よりも左右方向へ延出し上部レンズ282における延出枠レンズ部282c及び上部中央装飾基板288の後側に配置される上部サイド装飾基板290と、を備えている。上部中央装飾基板288には、上部中央レンズ284と対応した複数のLED288aと、中央環レンズ部282bと対応した複数のLED288bとが前面に実装されており、上部中央レンズ284と中央環レンズ部282bとを夫々別々に発光装飾させることができるようになっている。また、上部サイド装飾基板290には、延出枠レンズ部282cと対応した複数のLED290aが前面に実装されており、各延出枠レンズ部282cを夫々発光装飾させることができるようになっている。なお、上部中央装飾基板288及び上部サイド装飾基板290の各LED288a,288b,290aは、フルカラーLEDとされている。
【0291】
続いて、皿ユニット300では、外側表面が略紡錘状の複数の湾曲面によって形成されており、右サイド装飾ユニット200の外観と連続した外観となっている。この皿ユニット300は、上皿前部装飾部材316の後側に上皿装飾基板322が配置されており、上皿装飾基板322に実装された複数のLED322aによって、上皿前部装飾部材316における右側の部位と、上皿球抜きボタン341の前側外周を装飾する上皿上右装飾部材319を発光装飾させることができるようになっている。なお、本例では、上皿装飾基板322のLED322aは、フルカラーLEDとされている。
【0292】
次に、皿ユニット300に取付けられる操作ユニット400は、透光性を有した環状のダイヤル操作部401と、ダイヤル操作部401の内側に配置された透光性を有した円柱状の押圧操作部405とを備えており、ダイヤル操作部401及び押圧操作部405の下側にはダイヤル装飾基板430及びボタン装飾基板432が夫々配置されている。ダイヤル装飾基板430には、ダイヤル操作部401と対応するように周方向へ複数(本例では、四つ)配置されたLED430bが備えられている。また、ボタン装飾基板432には、押圧操作部405と対応するように一つのLED432dが備えられている。本例では、ダイヤル装飾基板430のLED430bが高輝度の白色LEDとされており、ボタン装飾基板432のLED432dがフルカラーLEDとされている。また、ダイヤル装飾基板430及びボタン装飾基板432の表面(上面)もまた、白色とされており、上記と同様の作用効果を奏することができるようになっている。
【0293】
ところで、本例の扉枠5では、遊技窓101の下辺よりも上側の外周を覆う右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240におけるサイドレンズ210,250の各周レンズ部210a,250aと対応したLED214a,216a,254a,256aが、遊技窓101に近い第一環状グループ102(図59及び図60においてハッチの範囲内)と、第一環状グループ102よりも外側に配置された第二環状グループ103(図59及び図60においてクロスハッチの範囲内)とに分けられており、第一環状グループ102と第二環状グループ103のLEDを適宜発光させることで、遊技窓101を囲むように略同心円状に複数(本例では二つ)発光装飾させることができるようになっている。つまり、第一環状グループ102のLED214a,216a,254a,256aを全て発光させると、遊技窓101に近いハッチの範囲が環状に発光装飾され、第二環状グループ103のLED214a,216a,254a,256aを全て発光させると、遊技窓101から遠ざかったクロスハッチの範囲が環状に発光装飾されるようになっている。
【0294】
また、扉枠5では、右サイド装飾ユニット200及び左サイド装飾ユニット240におけるサイド閃光レンズ204,246(サイドレンズ210,250の放射レンズ部210b,250b)と対応したLED214b,216b,254b,256bが、第一環状グループ102及び第二環状グループ103を周方向へ分割するように遊技窓101(遊技領域1100)の左右方向中央下部を中心として放射状に延びた放射状グループ104(図59及び図60において網掛けの範囲内)とされている。この放射状グループ104のLED214b,216b,254b,256bを適宜発光させることで、遊技窓101の外側を放射状に発光装飾させることができる他に、第一環状グループ102や第二環状グループ103による環状の発光装飾を周方向へ分割するように発光装飾させることができるようになっている。
【0295】
また、扉枠5では、右サイド装飾ユニット200におけるサイドレンズ210の右上隅と対応した右サイド上装飾基板214のLED214cは、報知グループ105とされており、このLED214cを適宜発光させることで、遊技者やパチンコ機1を設置した遊技ホールの従業員等に対して様々な情報を報知させることができるようになっている。
【0296】
また、扉枠5では、遊技窓101の上側中央を装飾する上部装飾ユニット280における上部中央レンズ284及び中央環レンズ部282bと対応したLED288a,288bが、第一環状グループ102及び第二環状グループ103の上部中央を発光装飾する上部中央グループ106とされている。この上部中央グループ106のLED288a,288bを適宜発光させることで、遊技窓101の上部中央を発光装飾させることができる他に、第一環状グループ102や第二環状グループ103による環状の発光装飾の基準点となるような発光装飾をさせることができるようになっている。また、上部装飾ユニット280における延出枠レンズ部282cと対応したLED290aは、上部中央グループ106の左右両側を発光装飾させる上部中央サイドグループ107とされている。この上部中央サイドグループ107のLED290aを適宜発光させることで、第一環状グループ102及び第二環状グループ103と上部中央グループ106との境界を発光装飾させることができるようになっている。
【0297】
更に、扉枠5では、遊技窓101の下側に配置された皿ユニット300の上皿前部装飾部材316及び上皿上右装飾部材319と対応したLED322aは、上皿301を発光装飾させる上皿グループ108とされている。また、扉枠5では、遊技窓101の下側中央で皿ユニット300の上部中央に配置された操作ユニット400のダイヤル操作部401及び押圧操作部405と対応したLED430b,432dが、操作ユニット400を発光装飾させる操作部グループ109とされている。この操作部グループ109のLED430b,432dを適宜発光させることで、ダイヤル操作部401や押圧操作部405を発光装飾させることができ、ダイヤル操作部401や押圧操作部405の操作タイミングや操作方向等を遊技者に知らせることができるようになっている。
【0298】
本実施形態における扉枠5における発光装飾について、更に、詳述すると、本例では、扉枠5に備えられた各LED214a,214b,214c,216a,216b,254a,254b,256a,256b,288a,288b,290a,322a,430b,432dが、夫々が属するグループ102,103,104,106,107,108,109内で制御系統に対応して更に細分化されている。具体的には、図60に示すように、第一環状グループ102に属する20個のLED214a,216a,254a,256aは、サイドレンズ210,250の各周レンズ部210a,250a毎に102a〜102jの10系統に分けられており、第二環状グループ103に属する26個のLED214a,216a,254a,256aは、サイドレンズ210,250の各周レンズ部210a,250a毎に103a〜103jの10系統に分けられている。
【0299】
また、放射状グループ104に属する20個のLED214b,216b,254b,256bは、サイド閃光レンズ204,246(サイドレンズ210,250の放射レンズ部210b,250b)毎に104a〜104hの8系統に分けられている。また、報知グループ105に属する2個のLED214cは、上側105aと下側105bの2系統に分けられている。更に、上部中央グループ106に属する8個のLED288a,288bは、中央部106a、右部106b、左部106cの3系統に分けられている。また、上部中央サイドグループ107に属する7個のLED290aは、右側107aと左側107bの2系統に分けられている。
【0300】
更に、上皿グループ108に属する11個のLED322aは、前後及び左右に108a〜108dの4系統に分けられている。また、操作グループ109に属する5個のLED430b,432dは、ダイヤル操作部401と対応した4個のLED430bが押圧操作部405を挟んで対角線状に配置されたLED430bを一組として左右109aと前後109bの2系統、押圧操作部405と対応した1個のLED432cが1系統、の3系統に分けられている。このように、本例の扉枠5では、各LED214a,214b,214c,216a,216b,254a,254b,256a,256b,288a,288b,290a,322a,430b,432dが、42の系統に分けられている。
【0301】
ところで、扉枠5では、上述したように、LED214a,216a,254a,256a,288a,288b,290a,322a,432dがフルカラーLEDとされており、それらLED214a,216a,254a,256a,288a,288b,290a,322a,432dの属する28の系統102a〜102j,103a〜103j,106a〜106c,108a〜108d,109cでは、フルカラーで発光させるためにRGBの独立した3つの系統を更に備えており、実際の発光制御では3倍の84系統となっている。また、LED288a,430bは高輝度の白色LEDとされており、それらLED288a,430bが属する4つの系統107a,109a,109bでは、高輝度で発光させるために多くの電流を必要とするので、夫々2つの系統が接続されており、実際の発光制御では2倍の8系統となっている。
【0302】
なお、LED214b,216b,254b,256bは通常の輝度の白色LEDとされており、8つの系統104a〜108hに属している。また、LED214cは緑色LED及び赤色LEDとされており、2つの系統105a,105bに属している。これらLED214b,216b,254b,256b,214cによる10の系統104a〜108h,105a,105bは、各系統で充分に制御することができるので、実際の発光制御でも同数の10系統となっている。
【0303】
従って、扉枠5における発光制御での実際の系統数は、102系統となっており、各LED214a,214b,214c,216a,216b,254a,254b,256a,256b,288a,288b,290a,322a,430b,432dが属した系統毎に、点灯・点滅等がダイナミック点灯により制御されていると共に、階調(色や明るさ)がPWM制御(パルス幅変調制御)により制御されるようになっている。これにより、表情豊かな発光演出をすることができるようになっている。
【0304】
扉枠5における発光演出としては、例えば、第一環状グループ102から第二環状グループ103へ順に発光(同色、或いは、類似色で順次発光)させることで遊技窓101を中心として外側へ広がるような発光演出や、逆に、第二環状グループ103から第一環状グループ102へ順に発光(同色、或いは、類似色で順次発光)させることで遊技窓101へ向かって外側から収束するような発光演出、或いは、第一環状グループ102と第二環状グループ103とを同時に発光させることで遊技窓101の外周全体を広く発光させるような発光演出等をすることができるようになっている。
【0305】
また、遊技盤4に備えられたLED(詳細な図示は省略する)と協調することで、遊技盤4のLEDと、遊技窓101に近い第一環状グループ102のLEDと、第一環状グループ102よりも外側に配置された第二環状グループ103のLEDとによって、更に表情豊かな発光演出を行うことが可能となり、遊技者の関心を強く引付けることができると共に、遊技者を楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
【0306】
また、第一環状グループ102、第二環状グループ103や、下部グループ108において、各系統102a〜102j,103a〜103jを適宜発光させることで、遊技窓101の外周に沿って上部装飾ユニット280の上部中央レンズ284へ向かって光が移動するような、或いは、上部中央レンズ284から光が遊技窓101の外周に沿って移動するような発光演出をしたりすることができる。なお、本例では、第一環状グループ102や第二環状グループ103を周方向へ10系統102a〜102j,103a〜103jに分割(10分割)したものを示したが、これに限定するものではなく、8系統程に分割(8分割程)されていれば遊技窓101の外周を光が周回するような発光演出を良好に行うことができる。
【0307】
更に、放射状グループ104のみを発光させることで遊技窓101を中心に放射状に発光する発光演出をしたり、放射状グループ104と同時に第一環状グループ102、第二環状グループ103、及び下部グループ108を発光させることで遊技窓101の外周全体を略均一に発光させる発光演出をしたり、第一環状グループ102や第二環状グループ103の発光中に放射状グループ104を発光(点灯・点滅)させることで環状の発光装飾に対してアクセントを付与する発光演出をしたりすることができる。また、放射状グループ104の各系統104a〜104hを夫々個々に発光させることで、サイド閃光レンズ204,246(放射レンズ部210b,250b)が周回するような発光演出もすることができる。
【0308】
また、上部中央グループ106や上部中央サイドグループ105を発光させることで、遊技者に対してチャンスの到来や特定の遊技状態(例えば、大当り遊技状態、確変遊技状態、時短遊技状態、確変時短遊技状態、等)を示唆する発光演出を行うことができる。
【0309】
更に、下部グループ108の各系統108a〜108dを適宜発光させることで、上皿301を発光装飾させる発光演出をしたり、操作グループ109と関連させて発光させることで、ダイヤル操作部401や押圧操作部405の操作を促す発光演出をしたりすることができる。また、操作グループ109におけるダイヤル操作部401と対応した系統109a,109bを適宜発光させることで、ダイヤル操作部401の操作を促したり、ダイヤル操作部401の回転操作方向を案内したりする発光演出をすることができる。更に、操作グループ109における押圧操作部405と対応した系統109cを発光させることで、押圧操作部405の操作を促す発光演出をすることができる。
【0310】
なお、第一環状グループ102、第二環状グループ103、上部中央グループ106、下部グループ108、及び操作グループ109の系統109cは、フルカラーLEDとされているので、各グループ102,103,106,108,109毎や、各系統102a〜102j,103a〜103j,106a〜106c,108a〜108d,109c毎に、発光色や明るさ等の階調を異ならせた発光演出を行うことができ、多彩で表情豊かな発光演出を行うことができる。
【0311】
[1−3.本体枠の全体構成]
次に、パチンコ機1における本体枠3について、図61乃至図67を参照して説明する。本実施形態の本体枠3は、外枠2に対して正面視左辺が軸支されており、扉枠5の後側で外枠2の前面を開閉するように扉状に支持されていると共に、前側が扉枠5によって開閉させられるようになっている。また、本体枠3は、扉枠5の遊技窓101と対応した位置に前側から遊技盤4を着脱自在に保持することができるようになっている。
【0312】
本例の本体枠3は、本体枠3の骨格を形成すると共に前後方向に貫通し遊技盤4を保持するための矩形状の遊技盤保持口601を有した本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側端部の上端及び下端に夫々取付けられ外枠2に軸支されると共に扉枠5を軸支するための上軸支金具630及び下軸支金具640と、本体枠ベース600の下部前面に取付けられ遊技盤4の遊技領域1100内へ遊技球Tを打ち込むための打球発射装置650と、本体枠ベース600の後側に取付けられ皿ユニット300の上皿301へ遊技球Tを払出すための賞球ユニット700と、本体枠ベース600の前面に取付けられ本体枠3に対して扉枠5が開いた時に賞球ユニット700から扉枠5の皿ユニット300への遊技球Tの流れを遮断する球出口開閉ユニット790と、を備えている。
【0313】
また、本体枠3は、本体枠ベース600の下部後面に取付けられ遊技盤4を除く扉枠5や本体枠3に備えられた電気的部品を制御するための各種の制御基板や電源基板851等を一纏めにしてユニット化した基板ユニット800と、本体枠ベース600における遊技盤保持口601の後側開口を覆う裏カバー900と、本体枠ベース600の正面視左側端部を被覆する側面防犯板950と、本体枠ベースの正面視右側端部に取付けられ外枠2に対する本体枠3の開閉施錠、及び本体枠3に対する扉枠5の開閉施錠をする錠装置1000と、を主に備えている。
【0314】
[1−3A.本体枠ベース]
次に、本体枠3における本体枠ベース600について、主に図68及び図69を参照して説明する。本実施形態の本体枠3における本体枠ベース600は、合成樹脂によって一体成形されており、正面視の外形が扉枠5の外形と沿った縦長の矩形状とされていると共に、前後方向へ略一定の奥行きDを有するように形成されている(図65を参照)。これにより、本体枠ベース600に対して、その後側に賞球ユニット700、基板ユニット800、裏カバー900、及び錠装置1000等の取付作業時において、本体枠ベース600を伏せた状態で作業する際に、本体枠ベース600の後面が本体枠ベース600における奥行きDの高さで略平らな状態となり、賞球ユニット700等を容易に載置することができ、本体枠3の組立てに係る作業性を良くすることができるようになっている。
【0315】
本体枠ベース600は、図示するように、上部から下部へ向かって全体の約3/4の範囲内が前後方向へ矩形状に貫通し遊技盤4の外周を嵌合保持可能な遊技盤保持口601と、本体枠ベース600の正面視左辺を除く前端外周を形成するコ字状の前端枠部602と、前端枠部602の前面から後方へ向かって窪み、扉枠5における扉枠ベース本体110の下端から後方へ突出した扉枠突片110c、扉枠5の補強ユニット150における上側補強板金151の後方へ突出した上側の屈曲突片167及び開放側補強板金153の後方へ突出した開放側外折曲突片163が挿入係合される係合溝603と、を備えている。
【0316】
また、本体枠ベース600は、遊技盤保持口601の下側から本体枠ベース600下端まで延出し前端枠部602の前端から所定量後側へ窪み左右方向へ板状に広がった下部後壁部604と、前端枠部601よりも内側で後方へ突出し遊技盤保持口601の内周壁を形成する周壁部605と、を備えている。この周壁部605によって、コ字状の前端枠部602の自由端部(正面視で上下の左側端部)同士が連結されるようになっており、本体枠ベース600の外形が枠状となるようになっている。
【0317】
また、本体枠ベース600は、下部後壁部604の上端に遊技盤保持口601の下辺を形成すると共に遊技盤4が載置される遊技盤載置部606と、遊技盤載置部606の左右方向略中央から上方へ突出し遊技盤4における遊技パネル1112のアウト球排出溝1156と係合する位置決め突起607と、周壁部605における正面視右側内壁の所定位置に形成され遊技盤4の遊技盤止め具1120が止め付けられる遊技盤係止部608(図61を参照)と、周壁部605の上側内壁から下方へ垂下し下端が遊技盤4の上端と当接可能な板状で左右方向に複数配置された上端規制リブ609と、を備えている。本体枠ベース600の位置決め突起607は、遊技盤4のアウト球排出溝1156と嵌合することで、遊技盤4の下端が左右方向及び後方向へ移動するのを規制することができるようになっている。また、遊技盤係止部608は、遊技盤4の遊技盤止め具1120が係止されることで遊技盤4の正面視右辺が前後方向へ移動するのを規制することができるようになっている。なお、遊技盤4の正面視左辺は、詳細は後述するが、側面防犯板950の位置決め部材956によって前後方向への移動が規制されるようになっている。
【0318】
更に、本体枠ベース600は、コ字状の前端枠部602の自由端部(正面視で上下の左側端部)の後面に上軸支金具630及び下軸支金具640を取付けるための金具取付部610を備えている(図69を参照)。この金具取付部610は、図68等示すように、その前側が上下及び左右に延びた複数のリブによって補強されており、充分な強度で上軸支金具630及び下軸支金具640を取付けることができるようになっている。また、本体枠ベース600は、正面視で下部後壁部604の右端上部に前後方向に貫通した略円形のシリンダ錠貫通穴611と、シリンダ錠貫通穴611の正面視左下に形成され扉枠5における扉枠ベース本体110から後方へ突出する位置決め突起110dと嵌合するU字状の嵌合溝612と、嵌合溝612の正面視左下に形成され打球発射装置650の発射ソレノイド654を収容するソレノイド収容凹部613と、を備えている。
【0319】
本例の本体枠ベース600は、上述したように、下部後壁部604が前端枠部602の前面よりも後側へ一段窪んだ位置に形成されており、下部後壁部604の正面視右側前面に、打球発射装置650の発射ソレノイド654がソレノイド収容凹部613内に収容されるように前側から打球発射装置650が取付けられるようになっている。この下部後壁部604の前面に打球発射装置650を取付けた状態では、図63図98等に示すように、打球発射装置650における発射レール660の上端よりも正面視左側に、左方向及び下方へ広がったファール空間626が形成されるようになっている。本例では、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とすると、ファール空間626の下部にファールカバーユニット540におけるファール球入口542eが位置するようになっており、ファール空間626を下降した遊技球Tが、ファールカバーユニット540のファール球入口542eに受けられて、皿ユニット300における下皿302へ排出されるようになっている。
【0320】
また、本体枠ベース600は、正面視で下部後壁部604の左右中央よりも左側に前後方向へ矩形状に貫通する開口部614と、開口部614の上側及び正面視左右両側に複数形成され前後方向に貫通した透孔615と、を備えている。この本体枠ベース600の開口部614は、前側から中継端子板カバー692(図66等を参照)によって閉鎖されるようになっており、中継端子板カバー692の開口692aを通して、下部後壁部604の後面に取付けられた基板ユニット800の主側中継端子板880と周辺側中継端子板882とが前側へ臨むようになっている。また、複数の透孔615は、基板ユニット800のスピーカボックス820からの音を、本体枠ベース600の前側へ伝達させるためのものである。なお、開口部614の左右両側に配置された透孔615は、前側に衝壁を有したベンチレーション型の孔とされている。
【0321】
また、本体枠ベース600は、開口部614の上側で下部後壁部604の前面上端付近に遊技盤4を脱着可能に固定するための遊技盤固定具690を回転可能に支持する固定具支持部616と、固定具支持部616の正面視右下から前方へ突出し遊技盤固定具690の回転位置を規制するストッパ617と、を備えている。
【0322】
ここで、遊技盤固定具690は、図61等に示すように、本体枠ベース600の固定具支持部616に軸支される軸心を中心に扇状に広がる固定片690aと、固定片690aにおける周方向一端側(正面視で時計回りの方向へ回転させた時に後端となる側)から外方へ延出する操作片690bと、を備えている。この遊技盤固定具690は、本体枠ベース600の固定具支持部616に軸支させた上で、操作片690bを操作して遊技盤固定具690を正面視で時計回りの方向へ回動させると、固定片690aが遊技盤載置部606よりも上方へ突出し、遊技盤載置部606に載置された遊技盤4の固定凹部1121内に挿入されるようになっており、遊技盤4が前側へ移動するのを阻止することができるようになっている。また、遊技盤固定具690は、操作片690bがストッパ617と当接するようになっており、ストッパ617と当接することで、正面視反時計周りの方向への回動端が規制されるようになっている。
【0323】
更に、本体枠ベース600は、シリンダ錠貫通穴611の下側前面に、本体枠3に対する扉枠5の開放を検知するための扉枠開放スイッチ618が取付けられており、本体枠3に対して扉枠5が開かれる(開放される)と、その押圧が解除されて扉枠5の開放を検知することができるようになっている。また、本体枠ベース600は、扉枠開放スイッチ618が取付けられた位置よりも下側後面に、外枠2に対する本体枠3の開放を検知するための本体枠開放スイッチ619が取付けられており(図69を参照)、外枠2に対して本体枠3が開かれる(開放される)と、その押圧が解除されて本体枠3の開放を検知することができるようになっている。
【0324】
また、本体枠ベース600は、コ字状の前端枠部602における正面視で右側(開放側)辺の係合溝603よりも内側(軸支側)に、前後方向へ縦長に貫通する三つの扉用フック穴620と、下端の扉用フック穴620の下側に前後方向へ貫通し左右方向に二つ並んだ錠係止穴621と、を備えている。これら三つの扉用フック穴620は、上下方向の上下両端付近と、上下方向の略中央に夫々形成されている。この上側と中央の扉用フック穴620と錠係止穴621には、錠装置1000の上下両端に備えられた係止突起1004が係合係止されるようになっており、前端枠部602における正面視右辺の後側で周壁部605の外壁に沿って錠装置1000が本体枠ベース600に取付けられるようになっている。そして、本体枠ベース600に錠装置1000を取付けた状態では、錠装置1000の三つの扉枠用フック部1041が、三つの扉用フック穴620から前方へ突出すると共に、錠装置1000のシリンダ錠1010がシリンダ錠貫通穴611から前方へ突出した状態となるようになっている(図63を参照)。
【0325】
更に、本体枠ベース600は、下部後壁部604の後面に、背面視で、右側上端から左右方向略中央へ向かって緩く斜めに下降した上で、左右方向の略中央で下部後壁部604における上下方向の中間からやや上寄りの位置まで垂下し遊技球Tが流通可能とされた本体枠ベース球抜通路622を備えている。この本体枠ベース球抜通路622は、基板ユニット800における基板ユニットベース810によって後側が閉鎖されようになっており、詳細は後述するが、賞球装置740における球抜通路741dを流通した遊技球Tが流通するようになっている。
【0326】
また、本体枠ベース600は、周壁部605における背面視左辺の後端に、上下方向へ所定間隔で複数配置され裏カバー900の軸支ピン906を回動可能に軸支する裏カバー軸支部623と、下部後壁部604の前面で開口部614の正面視斜め左上に球出口開閉ユニット790を取付けるための取付部624と、周壁部605の正面視右側(開放側)側面に錠装置1000を取付固定するための錠取付部625と、を備えている。
【0327】
なお、詳細な説明は省略するが、本体枠ベース600には、上記の他に、打球発射装置650、賞球ユニット700、及び基板ユニット800等を取付けるための取付ボスや取付孔等が適宜位置に形成されている。
【0328】
[1−3B.上軸支金具及び下軸支金具]
次に、本体枠3における上軸支金具630及び下軸支金具640について、主に図66及び図67を参照して説明する。本体枠3における上軸支金具630及び下軸支金具640は、本体枠ベース600の正面視左端上下後面の金具取付部610に、所定のビスを用いて夫々取付けることで、本体枠3に対して扉枠5を開閉可能に軸支することができると共に、外枠2に対して本体枠3を開閉可能に軸支させることができるものである。
【0329】
まず、上軸支金具630は、本体枠ベース600の上側の金具取付部610に取付けられ上下左右方向へ広がる板状の取付部631と、取付部631の上端から前方へ延出する板状の前方延出部632と、前方延出部632の前端付近から上方へ延びだすように突設された軸支ピン633と、軸支ピン633の正面視左側に配置され扉枠5の軸ピン155が挿入される上下方向に貫通した扉枠軸支穴634(図63等を参照)と、前方延出部632の正面視左側端部から下方へ垂下し扉枠5の開放側への回動端を規制するストッパ635(図65及び図109を参照)と、を備えている。この上軸支金具630は、取付部631、前方延出部632、及びストッパ635が、一枚の金属板を屈曲成形することで一体的に形成されている。
【0330】
一方、下軸支金具640は、扉枠5を軸支するための扉枠軸支金具642と、扉枠軸支金具642の下側に配置され外枠2に対して本体枠3を軸支するための本体枠軸支金具644と、を備えている。下軸支金具640における扉枠軸支金具642は、本体枠ベース600の下側の金具取付部610に取付けられ上下左右方向へ広がる板状の取付部642aと、取付部642aの下端から前方へ延出する板状の前方延出部642bと、前方延出部642bの前端付近に上下方向へ貫通し扉枠5の軸ピン157が挿入される扉枠軸支穴642cと、前方延出部642aの正面視左側端部から上方へ立設され扉枠5の開放側への回動端を規制するストッパ642dと、を備えている。この扉枠軸支金具642は、取付部642a、前方延出部642b、及びストッパ642dが、一枚の金属板を屈曲成形することで一体的に形成されている。
【0331】
また、下軸支金具640における本体枠軸支金具644は、本体枠ベース600の下側の金具取付部610に取付けられ上下左右方向へ広がる板状の取付部644aと、取付部644aの下端から前方へ延出する前方延出部644bと、前方延出部644b前端付近に上下方向へ貫通した本体枠軸支穴(図示は省略する)と、を備えている。この本体枠軸支金具644もまた、取付部644a、及び前方延出部644bが、一枚の金属板を屈曲成形することで一体的に形成されている。
【0332】
本例の下軸支金具640は、扉枠軸支金具642の取付部642aと本体枠軸支金具644の取付部644aとが前後方向に重なった(接した)状態とされると共に、扉枠軸支金具642の前方延出部642bと本体枠軸支金具644の前方延出部644bとが上下方向に所定距離離間した状態で、本体枠ベース600における下側の金具取付部610に取付けられるようになっている。
【0333】
この上軸支金具630及び下軸支金具640は、本体枠ベース600に取付けた状態で、上軸支金具630の軸支ピン633と、下軸支金具640の図示しない本体枠軸支穴とが同軸上に位置するようになっており、下軸支金具640における本体枠軸支金具644の本体枠軸支穴が、外枠2における下支持金具21の支持突起21dに嵌合挿入されるように、本体枠軸支金具644の前方延出部644bを、下支持金具21の支持突出片21c上に載置した上で、上軸支金具630の軸支ピン633を、外枠2における上支持金具20の支持鉤穴20c内に挿入することで、本体枠3を外枠2に対して開閉可能に軸支させることができるようになっている。
【0334】
また、この上軸支金具630及び下軸支金具640は、本体枠ベース600に取付けた状態で、上軸支金具630の扉枠軸支穴634と、下軸支金具640の扉枠軸支金具642cとが同軸上に位置するようになっており、下軸支金具640における扉枠軸支金具642の扉枠軸支穴642cに、扉枠5の軸ピン157が挿入されるように扉枠5の下軸支部158を扉枠軸支金具642の前方延出部642b上に載置した上で、扉枠5の軸ピン155を、上軸支金具630の扉枠軸支穴634に挿入することで、本体枠3に対して扉枠5を開閉可能に軸支することができるようになっている。なお、本例では、扉枠5の上側の軸ピン155は、上下方向へ摺動可能とされており、上軸支金具630の扉枠軸支穴634へ挿入させる際に、軸ピン155を一旦、下方へスライドさせて、扉枠5の上軸支部156と上軸支金具630の前方延出部632とが上下に重なるようにした上で、軸ピン155を上方へスライドさせることで扉枠軸支穴634へ挿入することができるようになっている。
【0335】
[1−3C.打球発射装置]
次に、本体枠3における打球発射装置650について、主に図70及び図71を参照して説明する。この打球発射装置650は、扉枠5の球送りユニット580から供給された遊技球Tを、ハンドル装置500の回転操作に応じた強さで遊技盤4の遊技領域1100内へ打ち込むことができるものである。
【0336】
本実施形態の打球発射装置650は、本体枠ベース600における下部後壁部604の前面所定位置に取付けられる金属板の発射ベース652と、発射ベース652の下部後面に前側へ回転駆動軸654aが突出するように取付けられる発射ソレノイド654と、発射ソレノイド654の駆動軸654aに一体回転可能に固定される打球槌656と、打球槌656の先端に固定される槌先658と、槌先658の移動軌跡上における所定位置を基端として正面視斜め左上へ延出し発射ベース652の前面に取付けられる発射レール660と、発射レール660の基端上部に発射レール660との間で打球槌656先端の槌先658が通過可能とされると同時に遊技球Tが通過不能な隙間を形成し発射レール660の基端に遊技球Tを保持する球止め片662と、球止め片662によって発射レール660の基端に保持された遊技球Tを打球可能な打球位置よりも打球槌656(槌先658)が発射レール660側へ回動するのを規制するストッパ664と、を備えている。
【0337】
この打球発射装置650における発射ソレノイド654は、詳細な図示は省略するが、駆動軸654aがハンドル装置500の回転操作角度に応じた強さ(速さ)で往復回動するようになっている。また、打球発射装置650の打球槌656は、発射ソレノイド654の駆動軸654aに固定される固定部656aと、固定部656aから緩やかな円弧状に延出し先端が駆動軸654aの軸心に対して法線方向を向き先端に槌先658が固定される棹部656bと、棹部656bに対して固定部656aを挟んで反対側へ延出しストッパ664と当接可能なストッパ部656cと、を備えている。打球槌656のストッパ部656cがストッパ664と当接することで、先端の槌先658が打球位置(正面視で反時計周りの方向の回動端)よりも発射レール660側へ回動するのが規制されるようになっている。
【0338】
また、打球発射装置650の発射レール660は、遊技盤4の外レール1111aの下端延長線上と略沿うように下方が窪んだ緩い円弧状とされている(図98を参照)と共に、前後方向に対して中央がV字状に窪んだ形状とされており、打球槌656によって打球された遊技球Tを発射レール660に沿って滑らかに遊技盤4側へ誘導させることができるようになっている。この発射レール660は、金属板を屈曲成形することで形成されている。
【0339】
また、打球発射装置650は、打球槌656における打球位置側への回動端を規制可能なストッパ664の前面を被覆するストッパカバー666と、打球槌656における打球位置とは離れた位置の回動端(正面視で時計回りの方向の回動端)を規制するストッパ668と、を備えている。本例の打球発射装置650は、ストッパ664,668の表面がゴムで覆われており、打球槌656が当接した時の衝撃を吸収することができると共に、当接による騒音の発生を抑制することができるようになっている。
【0340】
本例の打球発射装置650は、図63図98等に示すように、本体枠ベース600の下部後壁部604に取付けた状態とすると、発射レール660の上端が左右方向の略中央で下部後壁部604の上端、つまり、遊技盤載置部606(遊技盤保持口601の下辺)よりも下方に位置するようになっており、遊技盤保持口601に保持された遊技盤4における外レール1111aの下端との間で、左右方向に所定幅で下方へ広がったファール空間626が形成されるようになっている。そして、本例の打球発射装置650は、発射レール660よりも正面視左側のファール空間626を飛び越えるようにして遊技球Tを発射することで、遊技盤4の遊技領域1100内へ遊技球Tを打ち込むことができるようになっている。なお、上述したように、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とすると、ファール空間626の下部にファールカバーユニット540のファール球入口542eが位置するようになっており、遊技領域1100内へ打ち込まれずにファール球となった遊技球Tが、ファール空間626を落下してファール球入口542eへ受け入れられて、下皿302へ排出されるようになっている。
【0341】
また、打球発射装置650は、発射ソレノイド654が、発射電源基板831によりハンドル装置500の回転操作に応じた駆動強さで駆動させられるようになっていると共に、球送りユニット580の球送ソレノイド585の駆動と同期するように駆動させられるようになっている。具体的には、打球発射装置650へ遊技球Tを供給する球送りユニット580では、球送ソレノイド585が駆動(ON)すると球送り部材584が遊技球Tを受け入れ、その状態から球送ソレノイド585の駆動が解除(OFF)されると球送り部材584が受け入れた遊技球Tを打球発射装置650側へ送るようになっているので、この球送りユニット580の球送ソレノイド585と略同時に発射ソレノイド654を駆動(ON)することで、球送りユニット580から発射レール660の後端へ遊技球Tを円滑に供給することができ、打球槌656の回動により遊技球Tを確実に発射することができるようになっている。
【0342】
[1−3D.賞球ユニット]
次に、本体枠3における賞球ユニット700について、主に図72乃至図79を参照して説明する。本実施形態の本体枠3における賞球ユニット700は、パチンコ機1を設置する遊技ホールにおける島設備において、島設備側からパチンコ機1へ供給された遊技球Tを貯留した上で、所定の払出指示に基いてパチンコ機1の上皿301へ払出すものである。この賞球ユニット700は、本体枠ベース600の後面に取付けられる賞球ベース710と、賞球ベース710の後面上部に取付けられ島設備側から供給される遊技球Tを受けると共に貯留する賞球タンク720と、賞球タンク720の下側に配置され賞球タンク720に貯留された遊技球Tを整列させて下流側へ送るタンクレールユニット730と、タンクレールユニット730によって整列された遊技球Tを所定の払出指示に基いて払出す賞球装置740と、賞球装置740によって払出された遊技球Tを皿ユニットの上皿301へ誘導することができると共に上皿301が遊技球Tで満タンになると払出された遊技球Tを下皿302側へ分岐誘導することができる満タン分岐ユニット770と、を主に備えている。
【0343】
また、賞球ユニット700は、賞球ベース710に形成された賞球通路715の後側開口を閉鎖する賞球通路蓋780と、タンクレールユニット730や賞球装置740を接地するためのアース金具782と、賞球ベース710の後面に取付けられる外部端子板784と、外部端子板784の後側を覆う外部端子板カバー786と、を備えている。賞球ユニット700における賞球通路蓋780は、その後面に裏カバー900を固定するための裏カバー係合溝780aと、裏カバー係合溝780aの背面視左側に裏カバー900を締結固定するための裏カバー締結孔780bとが形成されている(図73及び図75等を参照)。
【0344】
この賞球ユニット700は、賞球ベース710が、正面視で本体枠ベース600の上辺と左辺に沿うような逆L字状に形成されており、上辺に賞球タンク720及びタンクレールユニット730が配置されていると共に、左辺に縦長の賞球装置740が配置されており、賞球装置740の下側に満タン分岐ユニット770が配置されている。また、賞球装置740の直上でタンクレールユニット730よりも上側に賞球タンク720と隣接するように外部端子板784及び外部端子板カバー786が配置されている。
【0345】
次に、賞球ユニット700における賞球ベース710は、図示するように、本体枠ベース600の上辺と正面視で遊技盤保持口601の左辺と略対応するような正面視逆L字状に形成されており、透明な合成樹脂によって一体的に成形されている。この賞球ベース710は、逆L字状の外側外周に略沿って後方へ延出した周壁部710aと、周壁部710aの後端から内側へ所定幅で延出し略同一面状に配置された後壁部710bと、を備えている。本例では、図75に示すように、周壁部710aの上辺側が、賞球ベース710の上端よりも一段下がった位置から後方へ延出するように形成されている。この賞球ベース710は、後壁部710bが前端よりも奥まった位置に位置しており、本体枠ベース600に取付けた時に、遊技盤4を収容可能な空間を形成することができるようになっている。
【0346】
また、賞球ベース710は、周壁部710aの上辺上側に賞球タンク720を取付けるタンク取付部711と、タンク取付部711の横(背面視で右側)に配置され外部端子板784及び外部端子板カバー786を取付けるための外部端子板取付部712と、後壁部710bの上辺下端後側にタンクレールユニット730を取付けるための複数の取付係止部713と、後壁部710bの垂直辺後側に賞球装置740を取付けるための賞球装置取付部714と、賞球装置取付部714に隣接して賞球装置740から払出された遊技球Tを下方へ誘導する賞球通路715と、後壁部710bの下端に満タン分岐ユニット770を取付けるための取付係止部716と、を備えている。
【0347】
更に、賞球ベース710は、後壁部710bの賞球装置取付部714の位置に前後方向へ貫通し賞球装置740から前方へ突出した払出モータ744等を逃がすための逃し穴717と、裏カバー900を固定するための裏カバー係合溝718と、を備えている。また、賞球ベース710には、詳細な説明は省略するが、賞球タンク720や賞球装置740等を取付けたり、本体枠ベース600に取付けたりするための取付孔や取付ボス等が適宜位置に形成されている。
【0348】
続いて、賞球ユニット700における賞球タンク720は、図76にも示すように、上方が開放された横長箱状に形成されており、平面視が横長の略矩形状とされた底壁部721と、底壁部721の外周から上方へ立上ると共に平面視で右側後部(開放側の後部)のみが矩形状に底壁部710よりも後方へ突出した外周壁部722と、外周壁部722における右側後部の底壁部721よりも後方へ突出した部位によって形成され下方へ開口した排出口723と、排出口723の平面視左側(軸支側)から賞球タンク720の左端まで板状に延びた庇部724と、庇部724の平面視左端下側から後方へ延出する棒状の軸部725と、軸部725の基端付近及び外周壁722の前側両端に形成され賞球タンク720を賞球ベース710における賞球タンク取付部711へ取付けるための取付部726と、を備えている。
【0349】
この賞球タンク720は、底壁部721の外周が外周壁部722で囲まれており、底壁部721上に所定量の遊技球Tを貯留することができるようになっている。また、賞球タンク720は、底壁部721の上面が、排出口723へ向かって低くなるように傾斜しており、底壁部721上の遊技球Tが排出口723へ向かって転動するようになっている。
【0350】
また、賞球タンク720は、軸部725に回動自在に軸支される二つの球ならし部材727を備えている。この球ならし部材727は、図示するように、一端側が軸部725に軸支されるようになっていると共に内部に錘を保持しており、自重によって他端側が垂下するようになっている。この球ならし部材727は、後述するタンクレールユニット730内に垂下するようになっており、タンクレールユニット730内を流通する遊技球Tをならして整列させることができるものである。また、賞球タンク720の庇部724は、タンクレールユニット730の上側の略半分を覆うように形成されており、タンクレールユニット730内から遊技球Tが溢れるのを防止することができると共に、タンクレールユニット730内に埃等が侵入するのを防止することができるようになっている。
【0351】
なお、詳細な図示は省略するが、賞球タンク720の底壁部721の上面は、平面視で左側(排出口723から遠い側)が右側へ向かって低くなるように傾斜していると共に、平面視で右側(排出口723に近い側)が後側の排出口723へ向かって傾斜するように形成されている。これにより、遊技球Tの流れをスムーズにすることができ、賞球タンク720内で球詰まりが発生するのを抑制することができるようになっていると共に、排出口723からタンクレールユニット730側へ遊技球Tをスムーズに排出することができるようになっている。
【0352】
次に、賞球ユニット700におけるタンクレールユニット730は、図76にも示すように、賞球タンク720の下側に配置され左右方向へ長く延びたタンクレール731を備えている。このタンクレール731は、上方が開放された所定深さの樋状で前後方向に遊技球Tが二列で整列することが可能な幅(奥行)とされ、正面視左側(軸支側)端部が低くなるように底部が傾斜している。このタンクレール731は、左側(軸支側)端部に下方へ開口する排出口731a(図79を参照)と、前後方向の略中央で底部から上方へ延出した仕切壁731bと、前端下面より下方へ突出し賞球ベース710の取付係止部713に上側から係止される複数の係止突片731c(図74を参照)と、を備えている。
【0353】
このタンクレール731は、正面視右側(開放側)端部が賞球タンク720における排出口723の直下に位置するようになっており、賞球タンク720の排出口723から排出された遊技球Tを受取った後に左方向へ転動させて排出口731aから賞球装置740側へ受け渡すことができるようになっている。また、タンクレール731の係止突片731cを賞球ベース710の取付係止部713に係止させることで、タンクレール731つまりタンクレールユニット730を賞球ベース710に取付けることができるようになっている。
【0354】
また、タンクレールユニット730は、タンクレール731の排出口731a上部に回転可能に支持される整列歯車732と、整列歯車732の上部を覆う歯車カバー733と、歯車カバー733の正面視右端と連続しタンクレール731の上部を閉鎖する球押え板734と、タンクレール731内に進退可能とされタンクレール731内の遊技球Tが排出口731a側へ転動するのを停止させることが可能な球止片735と、タンクレール731内に配置されタンクレール731内の遊技球Tと接触可能とされたアース板736と、を備えている。整列歯車732は、図示するように、タンクレール731の仕切壁731bによって二列に仕切られた遊技球Tの二つの流路と対応するように、前後方向に並んで二つ備えられている。また、球押え板734は、上部に球止片735が取付けられる取付部734aと、上下方向に貫通し球止片735の突片735aが挿通可能な二つのスリット734bと、を備えている。
【0355】
このタンクレールユニット730内には、賞球タンク720に軸支された二つの球ならし部材727が上方から球押え板734の上流側(開放側)に挿入されるようになっており、この球ならし部材727によって賞球タンク720の排出口723からタンクレール731内に排出された遊技球Tが、一段となるようにならすと共に、仕切壁731bに沿って二列に整列させるようにすることができるようになっている。また、球押え板734は、球ならし部材727によって一段とならなかった遊技球Tを強制的に一段とするためのものであり、排出口731a側へ向かうに従ってタンクレール731の底部との隙間が狭くなるようにタンクレール731に取付けられている。
【0356】
タンクレールユニット730の整列歯車732は、図示するように、外周に複数の歯が形成されており、一対の整列歯車732における歯のピッチが半ピッチずつ、ずれるように軸支されている。これにより、タンクレール731を流下してきた遊技球Tの上部が整列歯車732の歯と噛み合いながら下流側の排出口732へ流下する時に、二列に整列された遊技球Tが交互に一つずつ賞球装置740へ送られるようになっている。
【0357】
なお、タンクレール731の底部には、上下に貫通する細溝が形成されており、タンクレール731内を遊技球Tと一緒に転動する埃等の異物がその細溝から下方に落下するようになっている。また、タンクレール731の内壁に配置されたアース板736は、詳細な図示は省略するが、アース金具782を介して電源基板851のアース用コネクタを経由して外部に接地されるようになっており、タンクレール731内で遊技球Tがアース板736と接触することで、帯電した静電気を除去することができるようになっている。
【0358】
また、タンクレールユニット730は、球押え板734の取付部734aに回動可能に取付けられた球止片735を回動させて、球止片735の突片735aをスリット734aを通してタンクレール730内へ挿入することで、突片735aによってタンクレール731内の二列の流路を閉止することができ、賞球装置740側へ遊技球Tが供給されるのを停止させることができるようになっている。
【0359】
更に、タンクレールユニット730は、タンクレール731が透明な合成樹脂によって形成されており、外部からタンクレール731内の遊技球T等の状態を視認することができるようになっている。
【0360】
続いて、賞球ユニット700における賞球装置740は、タンクレールユニット730の排出口731aから排出供給された遊技球Tを、所定の払出指示に基いて皿ユニット300の上皿301へ払出すためのものである。この賞球装置740は、図77乃至図79等に示すように、賞球ベース710における賞球装置取付部714に取付けられる上下方向へ延びたユニットベース741を備えている。賞球装置740におけるユニットベース741は、図示するように、後面側に、上端に開口し遊技球Tの外形よりも若干広い幅で上下方向の中央よりもやや下側の位置まで延出する供給通路741aと、供給通路741aの下端と連通し所定広さの空間を有した振分空間741bと、振分空間741bの背面視左側(開放側)下端と連通し略く字状に曲がって背面視左側面に開口する賞球通路741cと、振分空間741bの背面視右側(軸支側)下端と連通し下方へ延出して下端に開口する球抜通路741dと、を備えている。このユニットベース741の供給通路741a、振分空間741b、賞球通路741c、及び球抜通路741dは、後方へ開放された状態で形成されている。
【0361】
本例の賞球装置740は、ユニットベース741の後側に取付けられユニットベース741よりも上下方向の長さが短い裏蓋742と、裏蓋742の下側に配置される板状のモータ支持板743と、モータ支持板743の前側に配置され回転軸744aがモータ支持板743よりも後方へ突出するようにユニットベース741に固定される払出モータ744と、払出モータ744の回転軸744aに一体回転可能に固定されモータ支持板743の後側に配置される第一ギア745と、第一ギア745と噛合しユニットベース741に軸支される第二ギア746と、第二ギア746と噛合しユニットベース741に軸支される第三ギア747と、第三ギア747と共に一体回転しユニットベース741の振分空間741c内に配置される払出回転体748と、払出回転体748とは第三ギア747を挟んで反対側に一体回転可能に固定され周方向に等間隔で複数(本例では三つ)の検出スリット749aを有した回転検出盤749と、を備えている。
【0362】
また、賞球装置740は、ユニットベース741に取付けられ供給通路741a内の遊技球Tの有無を検出する球切れスイッチ750と、ユニットベース741に取付けられ賞球通路741c内を流通する遊技球Tの数を計測するための計数センサ751と、払出回転体748と一体回転する回転検出盤749の検出スリット749aを検出する回転角センサ752と、回転角センサ752を保持し裏蓋742の後面に取付けられるセンサ基板753と、払出モータ744、球切れスイッチ750、計数センサ751、及び回転角センサ752と払出制御基板4110との接続を中継し裏蓋742の後面に取付けられる賞球中継基板754と、を備えている。
【0363】
更に、賞球装置740は、賞球中継基板754を後側から覆い裏蓋742の後面に取付けられる基板カバー755と、第一ギア745、第二ギア746、第三ギア747(回転検出盤749)、及びセンサ基板753を後側から覆い裏蓋742を挟んでユニットベース741の後面に取付けられるギアカバー756と、ユニットベース741の供給通路741a内を流通する遊技球Tと接触可能な供給通路アース金具757と、モータ支持板743を挟んで払出モータ744をユニットベース741へ固定すると共に払出モータ744をアース接続するためのビス758と、裏蓋742をユニットベース741に対して着脱可能に支持する着脱ボタン759と、を備えている。
【0364】
本例の賞球装置740は、ユニットベース741の後側に裏蓋742が取付けられることで、供給通路741a、振分空間741b、賞球通路741c、及び球抜通路741dの開放された後端が閉鎖されるようになっている。また、ユニットベース741は、供給通路741aにおける上端よりも下の位置が、一旦、後方へ膨出した形状とされており、タンクレールユニット730から排出落下してきた遊技球Tの勢いを緩和させることができるようになっている。また、ユニットベース741は、供給通路741aにおける後方へ膨出した位置よりも下側の一方(背面視左側)の側面が部分的に切欠かれていると共に供給通路741aの切欠かれた位置の外側に球切れスイッチ750を取付けるためのスイッチ取付部741eと、賞球通路741cの途中に計数センサ751を取付けるためのセンサ取付部741fと、賞球通路741aよりも下側で前後方向へ貫通するように形成され払出モータ744を挿通可能なモータ挿通孔741gと、を備えている。
【0365】
このユニットベース741のスイッチ取付部741eに球切れスイッチ750を取付けることで、球切れスイッチ741eの作動片が供給通路741aの側壁の一部を形成するようになっており、供給通路741a内に存在する遊技球Tによって作動片が押圧されることで球切れスイッチ741eによって供給通路741a内の遊技球Tの有無を検知することができるようになっている。この球切れスイッチ741eにより供給通路741e内の遊技球Tが検知されていない状態(球切れの状態)では、払出モータ744が回転しないようになっていると共に、球切れであることが遊技者やホール側に報知されるようになっている。
【0366】
また、ユニットベース741は、第二ギア746、及び第三ギア747(払出回転体748)を軸支するための軸受部741hと、供給通路741aにおけるスイッチ取付部741eと振分空間741bとの間に配置され供給通路アース金具757を取付けるためのアース金具取付部741iと、ユニットベース741の上部に配置され裏蓋742を着脱支持するための着脱ボタン759が支持されるボタン支持孔741jと、を備えている。このユニットベース741は、アース金具取付部741iに供給通路アース金具757を取付けることで、供給通路アース金具757の後面が供給通路741a内の遊技球Tと接触することができるようになっていると共に、供給通路アース金具757の前面がコ字状のアース金具782の下端後面と接触するようになっており、供給通路アース金具757を介して供給通路741a内を流通する遊技球Tの静電気を除去することができるようになっている。
【0367】
賞球装置740の裏蓋742は、全体が縦長の板状とされ上端が後方へ膨出した形態とされている。裏蓋742の上部には、着脱ボタン759を挿通させるボタン挿通穴742aと、上下方向の略中央後面に賞球中継基板754及び基板カバー755を取付けるための中継基板取付部742bと、中継基板取付部742bの下側に配置されセンサ基板753を取付けるためのセンサ基板取付部742cと、払出回転体748が通過可能な貫通孔742dと、を備えている。裏蓋742の中継基板取付部742bは、ユニットベース741のアース金具取付部741iの後側に位置するように形成されている。
【0368】
また、賞球装置740のモータ支持板743は、本例では、アルミ板とされており、払出モータ744の金属製のモータハウジングと接触するようになっており、払出モータ744で発生する熱を放熱し易くすることができるようになっている。
【0369】
また、賞球装置740の払出回転体748は、図78に示すように、周方向に等間隔で夫々一つの遊技球Tを収容可能な大きさの三つの凹部748aを備えており、払出回転体748が回転することで、供給通路741aから供給された遊技球Tが一つずつ凹部748aに収容されて、賞球通路741c又は球抜通路741d側へ払出すことができるようになってい。また、払出回転体748と一体回転する回転検出盤749の三つの検出スリット749aは、払出回転体748の凹部748a間と対応する位置に夫々形成されており、検出スリット749aを回転角センサ752によって検出することで、払出回転体748の回転位置を検出することができるようになっている。
【0370】
本例の賞球装置740は、払出制御基板4110に、主制御基板4100からの払出コマンドやCRユニット6からの貸出コマンド等が入力されたり、球抜スイッチ860bが操作されたりすることで払出モータ744が回転して、所定数の遊技球Tを遊技者側(上皿301)へ払出したり、遊技ホール側(パチンコ機1の後側)へ排出したりすることができるようになっている。この払出モータ744の回転軸744aを回転駆動させると、回転軸744aに固定された第一ギア745を回転すると同時に、第一ギア745と噛合する第二ギア746が回転し、更に第二ギア746と噛合する第三ギア747が回転するようになっている。この第三ギア747には、前側に払出回転体748が、後側に回転検出盤749が、夫々一体回転可能に固定されており、第三ギア747と共に払出回転体748及び回転検出盤749が回転するようになっている。
【0371】
この賞球装置740は、図78に示すように、振分空間741bの略中央に払出回転体748が回転可能に軸支されている。そして、払出モータ744によって払出回転体748が背面視反時計周りの方向へ回転させられると、供給通路741a内の遊技球Tが、賞球通路741c側へ払出されるようになっており、払出回転体748の回転によって賞球通路741c側へ払出された遊技球Tは、計数センサ751によって一つずつ数えられた上で賞球ベース710の賞球通路715へ受け渡されるようになっている。一方、払出モータ744によって払出回転体748が背面視時計回りの方向へ回転させられると、供給通路741a内の遊技球Tが球抜通路741d側へ払出されるようになっており、払出回転体748によって球抜通路741d側へ払出された遊技球Tは、球抜通路741dの下端から後述する満タン振分ユニット770の球抜通路778、本体枠ベース600の本体枠ベース球抜通路622、基板ユニット800における基板ユニットベース810の開口部812、及び電源基板ボックスホルダ840の排出通路842を介してパチンコ機1の後側外部へと排出することができるようになっている。
【0372】
なお、本例の賞球装置740におけるユニットベース741は、透明な合成樹脂によって形成されており、本体枠3に組立てられた状態でも、透明な賞球ベース710を通して本体枠3の前側から、賞球装置740の供給通路741a、振分空間741b、賞球通路741c、球抜通路741d等の内部を視認することができ、球詰り等の不具合を簡単に発見することができるようになっている。
【0373】
次に、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770について、主に図74図75及び図79を参照して説明する。賞球ユニット700における満タン振分ユニット770は、賞球ベース710の下端に取付けられるものであり、賞球ユニット740の賞球通路741c側へ払出された遊技球Tを、皿ユニット300へ誘導することができると共に、皿ユニット300の上皿301において遊技球Tが満タンになると、皿ユニット300の下皿302に対して遊技球Tを払出すように振分けることができるものである。
【0374】
この満タン分岐ユニット770は、前後方向の略中央上部に賞球ベース710の取付係止部716に係止される係止部770aと、後端上部に賞球ベース710の下端裏面に固定される固定部770bと、を備えている。満タン分岐ユニット770は、係止部770aを賞球ベース710の取付係止部716に、後側から係止させることで取付係止部716に対して吊持ちされた状態となり、賞球ベース710に対して固定部770bを所定のビスで固定することで、満タン分岐ユニット770を賞球ベース710の下端に取付固定することができるようになっている。
【0375】
また、満タン分岐ユニット770は、図示するように、全体が後端から前端へ向かうに従って低くなるような箱状に形成されており、後端上部における左右方向の略中央に上方へ向かって開口し賞球ベース710の賞球通路715を流下してきた遊技球Tを受ける賞球受口771と、賞球受口771の下側に配置され左右方向へ広がった分岐空間772(図79を参照)と、分岐空間772における賞球受口771の直下から前側へ向かって遊技球Tを誘導する通常通路773(図79を参照)と、通常通路773を流通した遊技球Tを前方へ放出し前端の正面視右端に開口した通常球出口774と、分岐空間772における賞球受口771の直下よりも背面視右側へ離れた位置から前側へ向かって遊技球Tを誘導する満タン通路775(図79を参照)と、満タン通路775を流通した遊技球Tを前方へ放出し通常球出口774の正面視左側に開口した満タン球出口776と、を備えている。
【0376】
更に、満タン分岐ユニット770は、後端上部の正面視左側端部に上方へ向かって開口し賞球装置740の球抜通路741dを流下してきた遊技球Tを受ける球抜受口777と、球抜受口777に受けられた遊技球Tを前側へ誘導する球抜通路778(図79を参照)と、球抜通路778を流通した遊技球Tを前方へ放出し正面視左端で通常球出口774及び満タン球出口776よりも後方の位置で開口した球抜出口779と、を備えている。
【0377】
本例の満タン分岐ユニット770は、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態とすると、通常球出口774及び満タン球出口776が、夫々扉枠5におけるファールカバーユニット540の第一球入口542a及び第二球入口542cと対向して連通するようになっており、通常球出口774から放出された遊技球Tは、ファールカバーユニット540の第一球入口542aを通って皿ユニット300の上皿301へ供給され、満タン球出口776から放出された遊技球Tは、ファールカバーユニット540の第二球入口542cを通って皿ユニット300の下皿302へ供給されるようになっている。また、球抜出口779は、本体枠ベース600における本体枠ベース球抜通路622の背面視右側上端と連通するように形成されており、球抜出口779から放出された遊技球Tが本体枠ベース600の本体枠ベース球抜通路622へ受け渡されるようになっている。
【0378】
この満タン分岐ユニット770は、賞球装置740の賞球通路741c側へ払出された遊技球Tが、賞球ベース710の賞球通路715を介して賞球受口771で受取られるようになっており、賞球受口771へ進入した遊技球Tは、通常の状態では、分岐空間772を垂下して賞球受口771の直下に配置された通常通路773内へと流下する。そして、通常通路773内へ流下した遊技球Tは、通常出口774からファールカバーユニット540の第一球入口542aに進入し、第一球通路542bを通って第一球出口544aから皿ユニット300の上皿301へ供給されることとなる。
【0379】
ところで、皿ユニット300の上皿301が遊技球Tで満タンとなった状態で、更に賞球ユニット700(賞球装置740)から遊技球Tが払出されると、ファールカバーユニット540の第一球出口544aから上皿301側へ出られなくなった遊技球Tが、ファールカバーユニット540の第一球通路542b内で滞り、やがて、満タン分岐ユニット770における通常球出口774を通して上流の通常通路773内も一杯になる。この状態で、賞球受口771から分岐空間772内へ進入した遊技球Tは、通常通路773内へ進入することができず、分岐空間772内で横方向へ移動し始め、横方向へ移動した遊技球Tが満タン通路775内へ進入して、満タン球出口776からファールカバーユニット540の第二球入口542c、第二球通路542d、及び第二球出口544bを介して皿ユニット300の下皿302へ供給されるようになっている。
【0380】
なお、本例の満タン分岐ユニット770は、全体が透明な合成樹脂によって形成されており、外部から内部を視認することができるようになっている。これにより、満タン分岐ユニット770内に侵入した埃やゴミ等の異物や、球詰りの発生等を、満タン分岐ユニット7700を分解しなくても簡単に発見することができるようになっている。
【0381】
このように、本例の満タン分岐ユニット770は、上皿301内で遊技球Tが満タンとなると、その満タンが解消されるまでは、賞球装置740から払出された遊技球Tを、自動的に下皿302へ供給させることができるので、従来のパチンコ機のように上皿が満タンとなって上皿の球抜ボタンを操作することで遊技球Tが打球発射装置に供給されなくなって遊技球Tの打込が中断してしまうのを回避させることができ、遊技中の煩わしさを解消させて遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができるようになっている。
【0382】
また、本例の満タン分岐ユニット770は、上述したように、上皿301が満タンとなると、賞球装置740の直下、つまり、パチンコ機1の後部で払出される遊技球Tの通路を分岐させるようにしており、満タン分岐ユニット770の通常通路773内で滞留した遊技球Tは上皿301へ払出されるので、上皿301内の遊技球Tと通常通路773内の遊技球Tが打球発射装置650によって直接打ち込むことができる遊技球Tとなり、上皿301における遊技球Tの貯留量は、実質的には、上皿301の容量と通常通路773の容量とを合わせた量となる。つまり、上皿301の容量を、従来のパチンコ機における上皿の容量よりも小さくしても、通常通路773の容量が加えられるので、従来と同等量の遊技球Tを上皿301で貯留することができる。従って、上皿301を小さくすることで相対的に扉枠5における遊技窓101を大きく(広く)することが可能となり、より広い遊技領域1100を備えたパチンコ機1とすることができ、遊技する遊技者に対して訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、広い遊技領域1100により遊技者を楽しませることができるようになっている。
【0383】
更に、満タン分岐ユニット770の二つの通常球出口774と満タン球出口776とを左右に並べて配置しているので、扉枠5に貯留皿を一つのみ備えるようにして受入口(第一球入口542a及び第二球入口542c)を一つのみとした場合でも、本体枠3側(満タン分岐ユニット770)を変更することなく、扉枠5側へ遊技球Tを送ることができる。従って、本体枠3における遊技球Tの流路(満タン分岐ユニット770)を変更しなくても、貯留皿の数が異なる扉枠5に対応させることが可能なパチンコ機1とすることができると共に、貯留皿の数が異なる扉枠5を備えたパチンコ機1のラインナップにかかるコストが増加するのを抑制することができる。
【0384】
また、上述したように、扉枠5に備えられた貯留皿の数を変更しても、本体枠3を変更することなく対応させることができるので、扉枠5の変更にかかるパチンコ機1全体のコストを低減させることができ、多様なパチンコ機1を低コストで提供することができるようになっている。
【0385】
更に、通常通路773を通って通常球出口774から扉枠5側へ送られる遊技球Tが、優先的に遊技領域1100内へ打ち込まれるようにしており、貯留皿を一つのみ備えた扉枠5に交換しても、賞球装置740から払出された遊技球Tを通常通路773及び通常球出口774を介して直ちに貯留皿へ送ることができるので、払出しから貯留までのタイムラグを少なくすることができ、打ち込むための遊技球Tが不足して遊技者の興趣が低下するのを抑制することができると共に、貯留皿の数が異なる扉枠5に対して充分に対応することができるようになっている。
【0386】
また、上皿301が満タンでない限りは、賞球装置740から払出された遊技球Tが上皿301へ送られるので、下皿302に貯留された遊技球Tを上皿301へ移す頻度を低減させることが可能となり、遊技球Tの打込操作等に遊技者を専念させることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
【0387】
また、満タン分岐ユニット770の通常球出口774と満タン球出口776とを、左右に並んで配置しており、扉枠5に貯留皿を一つのみ備えるようにした場合でも、第一球入口542a等に相当する受入口の下端の位置を、貯留皿を二つ備えた扉枠5の上皿301と対応した第一球入口542a等と同じ高さとすることができるので、貯留皿の深さが浅くなるのを回避させることが可能となり、貯留皿を深くして充分な遊技球Tの貯留量を確保することができ、遊技者に対して頻繁に貯留量を気にさせることなく遊技を行わせることができると共に、本体枠3側を変更することなく、異なる数の貯留皿を備えた扉枠5に対応させることができ、パチンコ機1の機種変更等にかかるコストが増加するのを抑制することができる。
【0388】
更に、満タン分岐ユニット770における満タン通路775が通常通路773から分岐する位置を、賞球装置740に可及的に近い位置で分岐させるようにしており、上皿301が遊技球Tで満タンとなり通常球出口774から遊技球Tが出られなくなっても、通常球出口774から満タン通路775の分岐位置までの間の通常通路773内に貯留される遊技球Tの量を可及的に多くすることができ、上皿301に貯留される実質的な遊技球Tの貯留量を可及的に多くすることができる。なお、扉枠5に一つのみ貯留皿を備えるようにした場合では、貯留皿が遊技球Tで満タンとなって通常球出口773や満タン球出口776から遊技球Tが出られなくなっても、通常通路773から満タン通路775が分岐する位置を、賞球装置740に対して可及的に近い位置に配置しているので、通常通路773だけでなく満タン通路775にも多くの遊技球Tを貯留させることができ、貯留皿に貯留される実質的な遊技球Tの貯留量を可及的に多くすることができる。従って、扉枠5側に備えられた貯留皿の数が異なっていても、本体枠3側(満タン分岐ユニット770)を変更することなく、夫々の扉枠5における遊技球Tの貯留量を最大限に多くすることができ、異なる扉枠5に対して充分に対応することが可能なパチンコ機1とすることができる。
【0389】
また、満タン分岐ユニット770における通常通路773及び満タン通路775を、複数列で遊技球Tを流通可能な広さとしており、満タン分岐ユニット770内での遊技球Tの停留量(貯留量)をより多くすることができるので、扉枠5に備えられた貯留皿の数が異なっていても、満タン分岐ユニット770内の遊技球Tを合わせた実質的な貯留量が少なくなるのを回避させることができ、本体枠3における遊技球Tの流路を変更することなく、貯留皿の数が異なる扉枠5に対応させることが可能なパチンコ機1とすることができる。
【0390】
また、満タン分岐ユニット770を透明樹脂で形成することで通常通路773及び満タン通路775の内部を、外部から視認可能としているので、満タン分岐ユニット770内で遊技球Tが詰まって不具合が発生した際に、満タン分岐ユニット770の外部から球詰りの箇所を容易に発見することができ、不具合を早期に解消させてパチンコ機1の稼働率を高めることができる。
【0391】
[1−3E.球出口開閉ユニット]
次に、本体枠3における球出口開閉ユニット790について、主に図80乃至図82を参照して説明する。本実施形態の本体枠3における球出口開閉ユニット790は、本体枠ベース600の下部後壁部604における正面視左上端付近に形成された取付部624に取付けられるものであり、本体枠3に対して扉枠5が開いた時に、賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770前端の通常球出口774と満タン球出口776とを閉鎖して、賞球ユニット700から扉枠5の皿ユニット300への遊技球Tの流れを遮断することができるものである。
【0392】
この球出口開閉ユニット790は、本体枠ベース600の下部後壁部604における正面視左上端付近に形成された取付部624に下部後壁部604の上端よりも突出しないように取付けられるシャッターベース791と、シャッターベース791に上下方向へスライド可能に保持される板状の開閉シャッター792と、開閉シャッター792を上下方向へスライドさせる開閉クランク793と、開閉クランク793を介して開閉シャッター792が上昇するように付勢する開閉バネ794と、を備えている。
【0393】
球出口開閉ユニット790のシャッターベース791は、開閉シャッター792がシャッターベース791の上端よりも上方へ突出するように上下方向へスライド可能に保持するための上下方向へ延びた一対のスライド溝791aと、一対のスライド溝791aの間で前後方向に貫通した矩形状の開口部791bと、正面視で左側端部前面に配置され開閉クランク793を前後方向へ延びた軸周りに回動可能に支持するクランク支持部791cと、開閉バネ794の一端(上端)を係止するバネ係止部791dと、を備えている。シャッターベース791のクランク支持部791cは、開口部791bの正面視左側に配置されていると共に、バネ係止部791dは、正面視で左右方向中央から左寄りの上部付近に配置されている。
【0394】
また、球出口開閉ユニット790の開閉シャッター792は、平板状のシャッター本体792aと、シャッター本体792aの前面から突出しシャッターベース791のスライド溝791a内を摺動する一対の摺動突部(図示は省略)と、一対の摺動突部の間でシャッターベース791の開口部791bから臨む位置に配置され前後方向へ貫通した横長矩形状の駆動孔792bと、を備えている。
【0395】
更に、球出口開閉ユニット790の開閉クランク793は、シャッターベース791のクランク支持部791cにより前後方向へ延びた軸周りに回動可能に支持される軸部793aと、軸部793aの正面視右側外周から右外方へ延出し先端が開口部791bの左右方向中央付近まで延出した駆動棹793bと、駆動棹793bの先端から後方へ突出し開閉シャッター792の駆動孔792b内に摺動可能に挿入される駆動ピン793cと、軸部793aの正面視下側外周から下方へ延出し先端が球形状とされた当接部793dと、駆動棹793bの途中上面に形成され開閉バネ794の他端(下端)を係止するバネ係止部793eと、を備えている。
【0396】
なお、本例の球出口開閉ユニット790は、シャッターベース791及び開閉シャッター792が、透明な合成樹脂によって形成されており、開閉シャッター792が上昇した状態でも、開閉シャッター792を通して後側に配置された満タン分岐ユニット770における通常球出口774や満タン球出口776等が視認できるようになっている。
【0397】
本例の球出口開閉ユニット790は、開閉クランク793が前後方向へ延びた軸回りに回動することで、開閉クランク793の駆動ピン793cが円弧状に上下方向へ回動すると同時に、駆動ピン793cが挿入された駆動孔792bを介して開閉シャッター792が上下方向へスライドするようになっている。この球出口開閉ユニット790は、本体枠3に対して扉枠5を閉じた状態では、開閉クランク793の当接部793dが扉枠5におけるファールカバーユニット540の開閉作動片542gと当接して、当接部793dが正面視で時計回りの方向へ開閉バネ794の付勢力に抗して回動させられるようになっており、当接部793dと共に駆動ピン793cが正面視時計回りの方向へ回動することで、開閉シャッター792が下降して満タン分岐ユニット770前端の通常球出口774と満タン球出口776とを開放させることができるようになっている。
【0398】
この状態から本体枠3に対して扉枠5を開くと、開閉クランク793の当接部793cと、扉枠5におけるファールカバーユニット540の開閉作動片542gとの当接が解除され、開閉クランク793が開閉バネ794の付勢力によって正面視反時計周りの方向へ回動すると同時に、開閉シャッター792が上昇して、満タン分岐ユニット770前端の通常球出口774と満タン球出口776とを閉鎖することができるようになっている。
【0399】
このように、本体枠3に対する扉枠5の開閉に応じて、球出口開閉ユニット790により賞球ユニット700における満タン分岐ユニット770前端の通常球出口774と満タン球出口776とを自動的に開閉させることができるので、満タン分岐ユニット770内に遊技球Tが残っている状態で扉枠5を開いても、通常球出口774や満タン球出口776から遊技球Tがこぼれてしまうのを防止することができるようになっている。
【0400】
[1−3F.基板ユニット]
次に、本体枠3における基板ユニット800について、主に図83乃至図89を参照して説明する。本体枠3における基板ユニット800は、本体枠ベース600の下部後壁部604の後面に取付けられる基板ユニットベース810と、基板ユニットベース810の正面視左側後面に取付けられるスピーカボックス820と、基板ユニットベース810の正面視右端後面に取付けられる発射電源基板ボックス830と、発射電源基板ボックス830を後側から囲うように基板ユニットベース810の後面に取付けられる電源基板ボックスホルダ840と、電源基板ボックスホルダ840の後面に取付けられ後端がスピーカボックス820の後端と略同一面状となる大きさに形成された電源基板ボックス850と、電源基板ボックス850及びスピーカボックス820の後面に取付けられる払出制御基板ボックス860と、払出制御基板ボックス860の正面視左側端部を覆うようにスピーカボックス820の後面に取付けられる端子基板ボックス840と、基板ユニットベース810の前面に取付けられる主側中継端子板880及び周辺側中継端子板882と、を備えている。
【0401】
本例の基板ユニット800における基板ユニットベース810は、図示するように、左右方向へ長く延びた形態とされ、左右方向の略中央部が下方へ一段下がり左右両端へ向かうに従って緩やかに上側へ傾斜し前面から前方へ突出した壁状の遮蔽壁部811と、遮蔽壁部811における左右方向中央の一段下がった位置の上側に配置され前後方向へ貫通した開口部812と、遮蔽壁部811の下側で正面視左端近傍の前面に形成され主側中継端子板880及び周辺側中継端子板882を取付けるための基板取付部813と、基板取付部813の正面視左側で前後方向へ横長の矩形状に貫通した筒状のダクト部814と、後面に固定されるスピーカボックス820のスピーカ821と対応する位置で前後方向に貫通する縦長スリット状の複数の透孔815と、背面視左側(正面視右側)上部の後面に後方及び上方へ開放され発射電源基板ボックス830の前側を収容可能なボックス収容部816と、を備えている。
【0402】
この基板ユニットベース810は、遮蔽壁部811が、本体枠ベース600における下部後壁部604の後面に形成された本体枠ベース球抜通路622の下側に沿うように形成されており、本体枠ベース球抜通路622から遊技球Tが下方へ脱落するのを防止することができると共に、基板ユニットベース810の強度を高めることができるようになっている。また、基板ベースユニット810は、前後方向に貫通した開口部812を通して、本体枠ベース球抜通路622を流下してきた遊技球Tを基板ユニットベース810の後側に配置された電源基板ボックスホルダ840へ送ることができるようになっている。
【0403】
また、基板ユニットベース810は、主側中継端子板880及び周辺側中継端子板882を取付ける基板取付部813が、本体枠ベース600における矩形状に開口した開口部614と対応した位置に配置されており、基板取付部813に主側中継端子板880と周辺側中継端子板882を取付けた状態では、本体枠ベース600の開口部614から主側中継端子板880と周辺側中継端子板882が前側へ臨むようになっている。また、基板ユニットベース810は、ダクト部814及び複数の透孔815によってスピーカボックス820のスピーカ821からの音を前側へ良好に伝達させることができるようになっている。
【0404】
更に、基板ユニットベース810は、ボックス収容部816が後側に配置される電源基板ボックスホルダ840の前ボックス収容部843と対応した位置に形成されており、ボックス収容部816と前ボックス収容部843とで、発射電源基板ボックス830を収容する収容凹部を形成することができるようになっている。
【0405】
基板ユニット800におけるスピーカボックス820は、文字通り、前側を向いて取付けられたスピーカ821を備えている。このスピーカボックス820は、スピーカ821の後側を密閉状に覆うと同時に、正面視でスピーカ821の左側に横長矩形状の開放口822が形成されている。この開放口822は、詳細な図示は省略するが、所定の迷路状の通路を介してスピーカ821の後側の空間と連通することで、スピーカ821の後側の音の位相を反転させて前方へ放射するようにしており、スピーカ821の口径に対してより重低音を発することが可能なバスレフ型のスピーカボックスとされている。なお、基板ユニットベース810におけるダクト部814は、スピーカボックス820の開放口822と対応する位置に形成されており、開放口822から放射される音を前方へ良好に伝達させることができるようになっている。
【0406】
基板ユニット800における発射電源基板ボックス830は、後方が開放された箱状に形成されており、その後端開口を閉鎖するように取付けられた発射電源基板831を備えている。この発射電源基板ボックス830は、発射電源基板831に取付けられた各種電子部品が内部に収容されるようになっており、上面及び下面に形成されたスリット830aを介して、電子部品等からの熱を外部へ放出することができるようになっている。
【0407】
この発射電源基板ボックス830は、基板ユニットベース810のボックス収容部816と、後述する電源基板ボックスホルダ840の前ボックス収容部844とによって形成される上方へ開放された収容凹部内に、上方から脱着可能に収容されるようになっている。これにより、本体枠3を組立てた状態では、発射電源基板ボックス830に不具合が発生した場合、本体枠3の前側から発射電源基板ボックス830を簡単に脱着して交換したり修理したりすることができるようになっている(図63を参照)。
【0408】
更に、発射電源基板ボックス830を詳述すると、図89にも示すように、発射電源基板831には、DC/DCコンバータ831aと、DC/DCコンバータ831aからの電力を充電及び放電する電解コンデンサSC0と、を備えており、DC/DCコンバータ831aからの電流と電解コンデンサSC0からの放電による電流とを併合した併合電流を打球発射装置650の発射ソレノイド654に電流を流して駆動している。この発射電源基板ボックス830は、発射電源基板831に実装されるDC/DCコンバータ831a及び電解コンデンサSC0が発する熱を外部へ放出するために、その上面及び下面に放熱孔としてのスリット830aが形成されている。
【0409】
また、発射電源基板831の電解コンデンサSC0はDC/DCコンバータ831aと比べて熱によって破損しやすい電子部品であるため、電解コンデンサSC0が配置される発射電源基板ボックス830の側面には放熱孔としてのスリット830aが形成されている。また発射電源基板ボックス830には、その内部空間を、DC/DCコンバータ831aを収容するための空間と、電解コンデンサSC0を収容するための空間と、の2つの空間に仕切る仕切壁830bが上面内壁と下面内壁とを接続するように底面から端開口縁まで一体に形成されている。これにより、発射電源基板ボックス830の端開口に発射電源基板831を取付けて発射電源基板ボックス830の内部空間を閉鎖すると、発射電源基板ボックス830の内部空間が仕切壁830bによって、電解コンデンサSC0を収容するための収容空間830cと、DC/DCコンバータ831aを収容するための収容空間830dと、の2つ空間が形成されるため、仕切壁830bは、電解コンデンサSC0を収容するための収容空間830cと、DC/DCコンバータ831aを収容するための収容空間830dと、の熱の出入りを遮断する断熱壁として機能している。
【0410】
電解コンデンサSC0が収容された収容空間830c内の熱は、つまり、電解コンデンサSC0が発する熱は、収容空間830cと外気とを連通する上面、側面、及び下面にそれぞれ形成された放熱孔としてのスリット830aを介して、外部へ放出されることにより、この放出される熱をDC/DCコンバータ831aが収容される収容空間830dへ入り込ませないようにすることができる。従って、電解コンデンサSC0が発する熱をDC/DCコンバータ831aへ伝えないようにすることができる。また、DC/DCコンバータ831aが収容された収容空間830d内の熱は、つまり、DC/DCコンバータ831aが発する熱は、収容空間830dと外気とを連通する上面及び下面にそれぞれ形成された放熱孔としてのスリット830aを介して、外部へ放出されることにより、この放出される熱を電解コンデンサSC0が収容される収容空間830cへ入り込ませないようにすることができる。従って、DC/DCコンバータ831aが発する熱を電解コンデンサSC0へ伝えないようにすることができる。
【0411】
本実施形態では、打球発射装置650の発射ソレノイド654に流す併合電流を作成するためのDC/DCコンバータ831a及び電解コンデンサSC0が電源基板851に設られるのではなく、電源基板851と別体の発射電源基板831に設けられることにより発射電源基板831のサイズを電源基板851のサイズと比べて小さくすることができる。従って、発射電源基板831の小型化により取り扱え易くなって発射電源基板831の交換作業が容易となりその交換作業に費やす時間の短縮化に寄与することができる。この交換作業では、発射電源基板ボックス830の端開口に発射電源基板831が取付けたままの状態、つまり発射電源基板ボックス830ごと、交換することもできる。
【0412】
またパチンコ遊技機1が稼働されて電解コンデンサSC0がその寿命を迎え、発射ソレノイド654による駆動発射が突然発射不能となって遊技を中断せざるを得なくなっても、発射電源基板831の交換作業が容易に行えることにより遊技の中断を早い段階で解消することができる。したがって、電解コンデンサSC0の寿命による発射不能を極めて簡単に解消することができるとともに、その発射不能による遊技の中断を早い段階で解消して遊技を再開することができ、遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。
【0413】
なお、発射電源基板831の電解コンデンサSC0は、発射ソレノイド654による駆動発射が行われるごとに、例えば、1分あたりに100回という頻度において、充放電が繰り返し行われることにより劣化して寿命を迎えるのに対して、電源基板851は、遊技ホール等の島設備の交流電源から直流電源を作成するものの、発射電源基板831の電解コンデンサSC0と同様の頻度で充放電が繰り返し行わるものではないため、発射電源基板831と比べると、その寿命は極めて長い。換言すると、発射電源基板831は、電解コンデンサSC0の充放電にともなう劣化によって寿命を迎えるのに対して、電源基板851は、経年変化によって寿命を迎える。発射ソレノイド654に流す併合電流を作成するためのDC/DCコンバータ831a及び電解コンデンサSC0が電源基板851に設られるのではなく、電源基板851と別体の発射電源基板831に設けられることにより、寿命の長い経年変化にともなう電子部品を電源基板851に集中させることができる。これにより、寿命の長い経年変化にともなう電子部品が寿命の短い電解コンデンサSC0と一緒に交換されることを防止することができる。
【0414】
また、打球発射装置650を制御する電解コンデンサSC0を備えた発射電源基板831を、遊技盤4を保持する遊技盤保持口601を通して前側から脱着可能としているので、打込特性を変化させるために容量の異なる電解コンデンサSC0に変更する不正を行おうとしても、発射電源基板831を脱着させるには遊技盤保持口601に保持された遊技盤4を取外す必要があり、発射電源基板831を交換し辛くして不正を行い難くすることができ、発射電源基板831が不正改造されて最適化されている打込強さを故意に変化させる不正を抑止することができると共に、不正を行い難くすることで苛立ち等を覚えた遊技者が不正行為等の不正へ発展するのを抑止することが可能なパチンコ機1とすることができるようになっている。
【0415】
また、発射電源基板831を脱着可能として交換できるようにしているので、仮に、発射電源基板831の電解コンデンサSC0等に対して不正が行われても、発射電源基板831を直ちに交換して不正を解消させることができ、遊技の中断期間を可及的に短くすることができると共に、遊技の中断によって苛立ちを感じたり残念な気分になってしまったりするのを早期に解消させることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができるようになっている。
【0416】
更に、打球発射装置650を制御する電解コンデンサSC0を備えた発射電源基板831が、遊技盤4を保持する本体枠3の遊技盤保持口601を通して前側から脱着可能とされており、機種変更等により遊技盤4を交換する際に、発射電源基板831(発射電源基板ボックス830)も簡単に交換することができるので、交換する新機種のコンセプト等にマッチした打込特性を実現できる電解コンデンサSC0やDC/DCコンバータ831aを備えた発射電源基板831に交換することで、本体枠3に以前から備えられている打球発射装置650の打込特性を、新しい遊技盤4にマッチしたものとすることができる。従って、遊技球Tの打込特性を遊技盤4のコンセプトに簡単に合わせることができるので、新機種の遊技盤4による遊技を充分に楽しませることができ、遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。
【0417】
また、発射電源基板831を前側から脱着できるようにしているので、発射電源基板831を交換する際に、遊技ホール等の島設備に対して本体枠3を開ける必要がなく、交換にかかる手間を簡略化することができると共に、短時間で交換することができ、遊技ホール側の負担が増加するのを抑制することができる。また、発射電源基板831(発射電源基板ボックス830)を脱着可能として交換できるようにしているので、払出制御基板4110全体を交換する場合と比較して、打込特性の変更にかかるコストを低減させることができ、ホール側等の負担を軽減させることができる。
【0418】
更に、機種等を変更する際に、遊技盤4のみを交換して扉枠5や本体枠3等は以前のものをそのまま使用できるようにしているので、長期間の使用によって発射電源基板831の電解コンデンサSC0等が劣化した場合、上述したように、発射電源基板ボックス830を前側から簡単に交換することができるので、劣化によって不具合が発生して発射電源基板831を直ちに交換して不具合を解消させることができ、遊技の中断期間を可及的に短くすることができると共に、遊技の中断によって苛立ちを感じたり残念な気分になってしまったりするのを早期に解消させることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
【0419】
また、本体枠3の遊技盤保持口601を通して発射電源基板831(発射電源基板ボックス830)を支持させるようにしており、発射電源基板831を脱着させるには、遊技盤保持口601に保持された遊技盤4を取外す必要があるので、扉枠5と本体枠3との隙間から不正行為を行うための工具を侵入させても、遊技盤4によって不正な工具が発射電源基板831に到達するのを阻止することができ、発射電源基板831に対して不正行為が行われるのを防止することができると共に、不正行為に対する防御力の高いパチンコ機1とすることができる。
【0420】
更に、遊技盤保持口601を通して発射電源基板ボックス830を支持させるようにしており、蓋然的に、発射電源基板ボックス830を支持する位置が本体枠3の前面よりも後側となるので、発射電源基板ボックス830を支持するためのスペースを確保し易くすることができ、発射電源基板ボックス830を支持して上記の作用効果を奏するパチンコ機1を確実に具現化することができる。
【0421】
また、電解コンデンサSC0を発射電源基板831に備えるようにしており、発射電源基板831を本体枠3の前側から簡単に脱着することができるので、電解コンデンサSC0から発射ソレノイド654へ電源を供給することで電解コンデンサSC0にかかる負荷が大きくなって電解コンデンサSC0が劣化し易くなっても、電解コンデンサSC0(発射電源基板831)を簡単に交換することができ、不具合を早期に解消させて遊技の中断時間を可及的に短くすることができると共に、上述した作用効果を確実に奏するパチンコ機1とすることができる。
【0422】
また、基板ユニット800における電源基板ボックスホルダ840は、正面視で左右中央よりも左側前面に、上方へ開放され遊技盤4のアウト球排出部1161から排出された下方へ排出された遊技球Tを受ける排出球受部841と、排出球受部841で受けられた遊技球Tを下方へ誘導して排出する排出通路842と、排出通路842及び排出球受部841の横(正面視で右側)の前面に前方及び上方へ開放され発射電源基板ボックス830の後側を収容可能な前ボックス収容部843と、電源基板ボックスホルダ840の後面全体が前側へ窪んだように形成され電源基板ボックス850の前端を収容可能な後ボックス収容部844と、を備えている。
【0423】
この電源基板ボックスホルダ840は、排出通路842の開放された前端側が基板ユニットベース810の後面によって閉鎖されるようになっていると共に、基板ユニットベース810の開口部812が排出通路842へ望む位置に形成されており、本体枠ベース600における下部後壁部604の後面に形成された本体枠ベース球抜通路622を流通して基板ベースユニット810の開口部812を通って基板ユニットベース810の後側へ流下した遊技球Tと、詳細は後述するが遊技盤4のアウト球排出部1161から排出されて排出球受部841で受けられた遊技球Tとを、排出通路842を通してパチンコ機1の後側下方へ排出することができるようになっている。
【0424】
また、電源基板ボックスホルダ840は、基板ユニットベース810のボックス収容部816と対応した位置に形成されており、ボックス収容部816と前ボックス収容部843とで、発射電源基板ボックス830を収容する収容凹部を形成することができるようになっている。
【0425】
更に、基板ユニット800における電源基板ボックス850は、前方が開放された横長の箱状に形成されており、その前端開口を閉鎖するように取付けられた電源基板851を備えている。この電源基板ボックス850は、電源基板851に取付けられた各種電子部品が収容されるようになっており、上面及び下面に形成された複数のスリット850aを介して、電子部品等からの熱を外部へ放出することができるようになっている。なお、図86に示すように、電源基板ボックス850の後面には、電源基板851に取付けられた電源スイッチ852が臨むようになっている。
【0426】
また、電源基板ボックス850は、電源基板851における電源スイッチ852の下側に取付けられた電源端子853(図84及び図86を参照)が後側へ臨む開口の下辺に沿って後方へ突出した立壁部850bと、立壁部850bの後端の両側から後方へ突出した突起部850cと、立壁部850bよりも前側且つ下側に配置され電源基板ボックス850の外周との間で配線コード854を挿通可能な隙間を形成する配線ガイド部850dと、を備えている。なお、詳細な図示は省略するが、電源基板851に実装された電源端子853は、コネクタ端子855の係止爪と係止する係止片を有しており、それら係止爪と係止片とを係止させることで、電源端子853からコネクタ端子855が外れないようになっている。
【0427】
この電源基板ボックス850は、立壁部850bが、図87に示すように、電源基板851の電源端子853に配線コード854のコネクタ端子855を接続した状態で、コネクタ端子855の後端よりも若干後方へ突出するように形成されている。本例の電源基板ボックス850では、配線コード854が電源基板ボックス850の前方下側から立壁部850bの後端に引っ掛かるように後側へ回り込んだ状態で、電源基板851の電源端子853にコネクタ端子855が接続されるようになっている。
【0428】
ところで、基板に取付けられた接続端子に対して、配線コードが延びだしたコネクタ端子を接続した上で、その配線コードを基板側へ引っ張った状態とすると、配線コードから係る張力によってコネクタ端子が接続端子側へ押し付けられるような状態となるので、接続端子からコネクタ端子を外し難くなる問題がある。しかしながら、本例の電源基板ボックス850によると、配線コード854の先端側(電源端子853と接続されたコネクタ端子855側とは反対側)が電源基板851側(本体枠3に対して前側)へ引っ張られても、コネクタ端子855よりも後方へ突出した立壁部850bによって、配線コード854がコネクタ端子855よりも後側へ回り込む(折返す)ように取り回されているので、配線コード854からコネクタ端子855が電源端子853側へ押し付けられるような力が作用するのを防止することができ、電源端子853に接続されたコネクタ端子855を簡単に外すことができるようになっている。
【0429】
また、電源基板ボックス850は、立壁部850bの後端両側に後方へ突出した突出部850cを備えているので、配線コード854が立壁部850bの後端に沿ってスライドしても、後端の両端に備えられた突起部850cによって、それ以上外側へ配線コード854がスライドするのを阻止することができ、配線コード854が立壁部850bから外れるのを防止することができるようになっている。
【0430】
また、電源基板ボックス850の配線ガイド部850dに配線コード854を挿入させることで、立壁部850bで折返された配線コード854を立壁部850b側へ寄せることができるので、立壁部850bから配線コード854を外れ難くすることができると共に、立壁部850bで配線コード854を折返した上で、直ちに配線ガイド部850dで配線コード854を立壁部850b側へ寄せることができるので、一連の作業を連続して行わせることができ、組立てに係る作業工程を簡略化することができるようになっている。
【0431】
なお、電源基板ボックス850及び電源基板ホルダ840は、互いに組付けた状態における前後方向の寸法が、スピーカボックス820の前後方向の寸法と略同じとなるように形成されており、基板ユニットベース810に取付けると、電源基板ボックス850の後面と、スピーカボックス820の後面とが略同一面状となるようになっている。
【0432】
また、本例では、電源基板851を覆う電源基板ボックス850の開口から臨む電源端子853にコネクタ端子855を接続した上で、コネクタ端子855の後端よりも後側へ突出した立壁部850bによってコネクタ端子855の後端から延出した配線コード854を折返させるようにしているので、配線コード854が引っ張られることでコネクタ端子855に作用する張力を、係止爪等により接続が固定された電源端子853との接続を解除するような方向へ作用させることが可能となり、配線コード854によってコネクタ端子855が外せなくなるのを回避させることができ、電源基板851の電源端子853に接続されたコネクタ端子855を外し易くして基板の交換等のメンテナンスを簡単に行うことができる。
【0433】
また、電源基板ボックス850の立壁部850bによって配線コード854を折返させるようにしており、立壁部850bが無い場合と比較して、配線コード854の折曲がり具合を緩くさせることができるので、配線コード854自体に無理な力が作用するのを回避させることができ、無理な力により配線コード854が断線して不具合が発生するのを防止することができる。
【0434】
更に、電源端子853が臨む電源基板ボックス850の開口の近傍に立壁部850bを備えるようにしており、蓋然的に、立壁部850bが電源端子853と隣接した位置となるので、電源端子853に接続されたコネクタ端子855から延びた配線コード854を、コネクタ端子855に対して可及的に真直ぐ後側へ延びださせることが可能となり、コネクタ端子855と配線コード854との繋ぎ目が折れて無理な力が作用するのを防止することができ、断線等の不具合が発生するのを防止することができる。
【0435】
また、電源基板851を被覆する電源基板ボックス850に立壁部850bを備えるようにしているので、電源基板851に立壁部850bを備える必要が無く、電源基板851の組立作業を容易にすることができる。また、電源基板ボックス850で電源基板851を覆うようにしているので、電源基板851に不具合の発生原因となる埃やゴミ等が付着するのを防止することができると共に、電源基板851に実装された電子部品(例えば、抵抗器、コンデンサ、トランジスタ、IC、CPU、メモリー、等)に対して触れ難くしたり交換し難くしたりすることができ、不正行為に対する防御力を高めることができるようになっている。
【0436】
また、電源基板851における電源端子853にコネクタ端子855を接続する方向を、基板面に対して略直角方向(前後方向)としており、電源基板851に実装された電源端子853に対して、コネクタ端子855を接続したり取外したりする時にかかる力を電源基板851の面に作用させ易くすることができるので、電源端子853におけるリード部に剪断力が作用するのを防止することが可能となり、リード部が破断して通電不良が発生したり電源基板851から電源端子853が外れてしまったりするのを防止することができ、不具合が発生し難いパチンコ機1とすることができる。
【0437】
更に、コネクタ端子855と電源端子853との接続を係止爪と係止片とによる固定手段によって固定するようにしているので、配線コード854が立壁部850bによって折返されることで配線コード854を介してコネクタ端子855に電源端子853との接続を解除するような方向へ力が作用しても、コネクタ端子855と電源端子853との接続が解除されてしまうのを防止することができ、コネクタ端子855と電源端子853との接続を確実に維持して接触不良や通電不良等の不具合が発生するのを防止することができる。
【0438】
また、電源基板ボックス850の立壁部850bにおける配線コード854が折返される後端の両端に、後方へ突出する突起部850cを備えるようにしているので、配線コード854が立壁部850bにおける折返される辺に沿ってスライドしても、辺の両端に備えられた突起部850cによって、それ以上外側へ配線コード854がスライドするのを阻止することができ、配線コード854が立壁部850bから外れるのを防止して上述した作用効果を確実に奏するパチンコ機1を具現化することができる。
【0439】
また、電源基板ボックス850に備えられた配線ガイド部850dによって、立壁部850bで折返された配線コード854を立壁部850b側へ寄せるようにしているので、立壁部850bから配線コード854を外れ難くすることができ、上述した作用効果を確実に奏するようにすることができると共に、立壁部850bで配線コード854を折返した上で、直ちに配線ガイド部850dで配線コード854を立壁部850b側へ寄せることが可能となり、一連の作業を連続して行わせることができ、組立てに係る作業工程を簡略化してコストが増加するのを抑制することができる。
【0440】
また、基板ユニット800における払出制御基板ボックス860は、横長で後方が開放された薄箱状のボックスベース861と、ボックスベース861内へ後側から嵌合し前方が開放された薄箱状のカバー862と、ボックスベース861の後面に取付けられカバー862によって後面が覆われる払出制御基板4110(図126を参照)と、を備えている。また、払出制御基板ボックス860は、背面視左端から外方へ突出しボックスベース861及びカバー862の双方に形成された複数の分離切断部863を備えており、複数の分離切断部863の一箇所でボックスベース861とカバー862とがカシメ固定されている。これによってボックスベース861とカバー862とを分離するためには、分離切断部863を切断しないと分離できないようになっており、払出制御基板ボックス860を開くと、その痕跡が残るようになっている。従って、払出制御基板ボックス860が不正に開閉させられたか否かが判るようになっている。なお、本例では、検査等のために払出制御基板ボックス860を一回だけ開閉することができるようになっている。
【0441】
この払出制御基板ボックス860は、払出制御基板4110に取付けられたエラー解除スイッチ860a、球抜スイッチ860b、検査用出力端子860c、等がカバー862を通して後方へ臨むようになっている(図62を参照)。また、払出制御基板ボックス860は、主制御基板4100等と接続するための各種接続用の端子が、カバー862を通して後方へ臨むようになっている。
【0442】
更に、基板ユニット800における端子基板ボックス870は、スピーカボックス820の後面に取付けられ、背面視左側上部後面に形成された基板取付部871a、及び背面視右端後面に形成された基板カバー取付部871bを有した基板ベース871と、基板ベース871の基板取付部871aに後側から取付けられ後面に周辺パネル中継端子872aが取付けられた周辺パネル中継端子板872と、基板ベース871の基板カバー取付部871bに後側から取付けられ後壁部873aに上下方向へ延びた開口部873bを有する接続端子板カバー873と、接続端子板カバー873の開口部873aから後方へ臨むCRユニット接続端子874aが後面に取付けられた接続端子板カバー873内に支持されるCRユニット接続端子板874と、接続継端子板カバー873と共に基板ベース871の後側を覆う基板ボックスカバー875と、を備えている。
【0443】
この端子基板ボックス870における周辺パネル中継端子板872は、パチンコ機1を設置する島設備側に備えられたパチンコ機1の稼動状態等を表示するための度数表示器と本パチンコ機1とを接続するためのものであり、CRユニット接続端子板874は、パチンコ機1と隣接して設置される球貸し機(CRユニット6とも称す)と本パチンコ機1とを接続するためのものである。なお、端子基板ボックス870における基板ベース871、接続端子板カバー873、及び基板ボックスカバー875は、夫々透明な合成樹脂によって形成されており、外部から内部の周辺パネル中継端子板872やCRユニット接続端子板874等を視認することができるようになっている。また、基板ボックスカバー875の後面には、パチンコ機1において球詰り等の不具合が発生した場合に、島設備側に設置された度数表示器やCRユニット6等に表示されるエラーコードの内容が表示された状態表示シール876が貼り付けられている。
【0444】
この端子基板ボックス870における基板ベース871は、図88に示すように、基板取付部871aが、後端が開放された薄い箱状に形成されている。この基板ベース871は、基板取付部871aの内側上部に形成され周辺パネル中継端子板872の上端を固定する固定片(図示は省略する)と、基板取付部871aの内側下部に形成され周辺パネル中継端子板872の下端を係止する係止爪871cと、を備えており、固定片と係止爪871cとによって周辺パネル中継端子板872を後側から脱着可能に保持することができるようになっている。
【0445】
また、基板ベース871は、基板カバー取付部871bが、後側へ開放された薄い箱状に形成されており、その内周の大きさが接続端子板カバー873の外周が挿入可能な大きさとされていると共に、その内周壁が前後方向へ延びた外片部871cとされている。基板ベース871は、背面視右側の外片部871cを左右方向へ貫通する一対の固定孔871dと、基板カバー取付部871bの底壁から後方へ延出しCRユニット接続端子板874の前面と当接する上下方向へ延びた二つの突条871eと、基板カバー取付部871bの背面視左外側に配置され前後方向へ貫通する係止孔871fと、を備えている。この基板ベース871における突条871eは、後方への突出量が外片部871cよりもやや控えた状態となっていると共に、図示するように、CRユニット接続端子板874の両側端に可及的に近い位置となるように配置されている。
【0446】
更に、基板ベース871は、基板カバー取付部871bの背面視右側後面に上下方向へ離反して配置され基板ボックスカバー875を回動可能に軸支するための一対の軸受部871gと、背面視左端部付近の後面に配置され前後方向へ延びた角筒状の係止部871hと、を備えている。
【0447】
端子基板ボックス870における接続端子板カバー873は、CRユニット接続端子板872の外周を囲うと共に基板ベース871の外片部871cで囲まれた基板カバー取付部871b内へ挿入可能とされた外壁部873cと、外壁部873cの後端を閉鎖する後壁部873aと、後壁部873aを貫通し上下方向へ延びた矩形状の開口部873bと、開口部873bの内周に略沿って後壁部873aから前方(基板ベース871側)へ延出する内壁部873dと、内壁部873dの前端がCRユニット接続端子板874の前面と当接するようにCRユニット接続端子板874を保持し上下の外壁部873cに形成された鉤爪状の一対の基板保持部873eと、を備えている。
【0448】
また、接続端子板カバー873は、CRユニット接続端子板874に取付けられた複数の内部接続端子874bと対応する位置に配置され後壁部873aを貫通した複数の開口部873fと、上下方向の略中央に配置された開口部873fの後側を覆い背面視左側が開放された箱状の保護部873gと、外壁部873cにおける背面視右側端部から外方(右方向)へ延出し基板ベース871の固定孔871d内へ挿通可能とされた一対の固定片873hと、外壁部873cにおける背面視左側端部に形成され基板ベース871の係止孔871fへ係止可能とされた弾性爪状の係止爪片873iと、を備えている。なお、図示は省略するが、保護部873gを備えた中央の開口部873fにおける内周の上下にも前方へ延出した内壁部873dが形成されている。
【0449】
この接続端子板カバー873は、外壁部873cと後壁部873aとによって、前側が開放された薄い箱状となっている。また、接続端子板カバー873は、開口した前側からCRユニット接続端子板874を内部へ挿入することで、内壁部873dの前端によってCRユニット接続端子板874が後方へ移動するのを規制することができると共に、一対の基板保持部873eによってCRユニット接続端子板874が前方へ移動するのを規制することができ、而して、CRユニット接続端子板874を脱着可能に保持することができるようになっている。更に、接続端子板カバー873は、その固定片873hを基板ベース871の固定孔871d内へ挿入した上で、係止爪片873iを基板ベース871の係止孔871fへ係止させることで、基板ベース871の基板カバー取付部871bへ脱着可能に取付けることができるようになっている。
【0450】
端子基板ボックス870におけるCRユニット接続端子板874は、その表面側(後面側)に、パチンコ機1と遊技ホールの島設備側に設置されたCRユニット6とを接続するためのCRユニット接続端子874aの他に、払出制御基板4110や、貸球ユニット360等と接続するための複数の内部接続端子874bが備えられている。なお、本例のCRユニット接続端子板874では、図示するように、CRユニット接続端子874aが係止機能を有したD−subコネクタとされており、内部接続端子874bが角形ツーピースコネクタとされている。
【0451】
また、端子基板ボックス870における基板ボックスカバー875は、基板ベース871の後面全体を略覆う大きさで全体が前側へ開放された薄い箱状に形成され、背面視右側面に配置され基板ベース871の軸受部871gに回動可能に軸支される一対の軸部875aと、接続端子板カバー873における開口部873bと対応し前後方向へ貫通した貫通口875bと、貫通口875bの左右両側端から前方へ延出する衝壁875cと、基板ベース871の係止部871hに係止される係止片875dと、を備えている。
【0452】
この基板ボックスカバー875は、一対の軸部875aを基板ベース871の軸受部871gに軸支させることで、接続端子板カバー873と共に基板ベース871の後面を開閉可能に覆うことができるようになっている。また、基板ボックスカバー875は、軸部875aに近い側(軸支された側)の衝壁875cが基板ベース871の後面まで延出する長さとされており、軸部875aから遠い側の衝壁875cが接続端子板カバー873の後面まで延出する長さとされている。つまり、本例の端子基板ボックス870では、基板ボックスカバー875を閉じた状態とすると、夫々の衝壁875cの前端が、基板ベース871や接続端子板カバー873の後面に略当接した状態となるようになっている。
【0453】
本例の端子基板ボックス870は、CRユニット接続端子板874のCRユニット接続端子874aをD−subコネクタとしているので、図88に示すように、CRユニット接続端子板874の後面に対してCRユニット接続端子874aの本体が浮いた状態となっており、CRユニット接続端子874aから延びたリード部がCRユニット接続端子板874の後面側でも外部に露出した状態となっている。また、CRユニット接続端板874の内部接続端子874bは、角形のツーピースコネクタとされており、図示するように、後方から嵌合接続できるように取付けられている。
【0454】
そして、本例の端子基板ボックス870は、図88に示すように、組立てた状態では、CRユニット接続端子板874の前面に沿った方向には接続端子板カバー873の外壁部873cと基板ベース871の突条871e及び外片部871cとが、また、CRユニット接続端子板874の後面に沿った方向には接続端子板カバー873の外壁部873cと内壁部873dと基板ボックスカバー875の軸部875a側の衝壁875cとが、夫々存在するので、幾重にもよる防壁が構築されることとなると共に、接続端子板カバー873と基板ベース871との境界の断面形状が蛇行したクランク形状となるようになっている。従って、喩え、接続端子板カバー873と基板ベース871との間(境界)に、可撓性に優れた不正な工具を侵入させようとしても、境界に沿って工具が曲がらず、CRユニット接続端子板874の面に沿った方向からの不正な工具の侵入を確実に阻止することができ、CRユニット接続端子板874に備えられたCRユニット接続端子874aに対する不正行為を確実に防ぐことができるようになっている。
【0455】
また、この端子基板ボックス870は、接続端子板カバー873における内壁部873dの前端がCRユニット接続端子板874の後面と当接するようになっているので、CRユニット接続端子874aとして取付けられたCRユニット接続端子板874との間に隙間が形成されるD−subコネクタを用いても、内壁部873dによって露出したリード部の外周を覆うことができ、不正行為が行われるのを防止することができるようになっている。
【0456】
また、端子基板ボックス870は、基板ベース871の後面に回動可能に軸支された基板ボックスカバー875に、CRユニット接続端子874aが臨む貫通口875bの軸部875a側に、一対の軸部875a間に跨る長さの衝壁875cを備えており、衝壁875cによって基板ボックスカバー875の強度・剛性を高めることができるので、基板ボックスカバー875と基板ベース871との間にドライバー等を差し込んで一対の軸部875aの間に隙間を形成させようとしても、基板ボックスカバー875が歪むのを阻止して隙間が形成されるのを防止することができ、不正行為を行い難くして抑止力の高いものとすることができるようになっている。
【0457】
更に、本例の端子基板ボックス870は、CRユニット接続端子板874の中央付近の内部接続端子874bの後側を接続端子板カバー873の保護部873gと基板ボックスカバー875とで覆うようにしているので、ツーピースコネクタとされた内部接続端子874bに配線コード側の接続端子が嵌合接続された状態で接続端子のコネクタ本体と配線コードとの隙間を通して針状の電極を挿入する不正行為を行おうとしても、保護部873gと基板ボックスカバー875とによって電極の挿入を阻止することができ、内部接続端子874bに対する不正行為も防止することができるようになっている。
【0458】
このように、本例によると、本体枠3の後面にCRユニット接続端子板874を収容した端子基板ボックス870を取付けるようにしているので、パチンコ機1の表側から外枠2と本体枠3との間等を介して不正な工具を挿入して、パチンコ機1の裏面側へ不正な工具の先端を侵入させても、端子基板ボックス870によって、収容されたCRユニット接続端子板874を保護することができ、CRユニット接続端子板874に対する不正行為を確実に防ぐことができる。
【0459】
また、端子基板ボックス870内にCRユニット接続端子板874を収容した状態では、CRユニット接続端子板874の前面(基板の裏面)に沿った方向には接続端子板カバー873の外壁部873cと基板ベース871の突条871e及び外片部と871cが、また、CRユニット接続端子板874の後面(基板の表面)に沿った方向には接続端子板カバー873の外壁部873cと内壁部873dと基板ボックスカバー875の衝壁875cとが、夫々存在するので、幾重にもよる防壁が構築されることとなると共に、接続端子板カバー873と基板ベース871との境界の断面形状が蛇行したクランク形状となり、喩え、接続端子板カバー873と基板ベース871との間(境界)に、可撓性に優れた不正な工具を侵入させようとしても、境界に沿って工具が曲がらず、CRユニット接続端子板874の面に沿った方向からの不正な工具の侵入を確実に阻止することができ、CRユニット接続端子板874に備えられたCRユニット接続端子874aや内部接続端子874bに対する不正行為を確実に防ぐことが可能なパチンコ機1とすることができる。
【0460】
また、接続端子板カバー873における内壁部873dの前端がCRユニット接続端子板874の後面と当接するようにしているので、CRユニット接続端子874aとして基板との間に各リード部が露出するようなD−subコネクタを用いても、内壁部873dによって露出したリード部の外周を覆うことができ、不正行為が行われるのを確実に防止することができる。
【0461】
更に、端子基板ボックス870に、基板ベース871の後面に一方の端部が回動可能に軸支されて接続端子板カバー873の後面を開閉可能に覆うと共に、接続端子板カバー873の開口部873bと対応した貫通口875bにおける軸支された側の側端から前方へ基板ベース871の後面まで延出する板状の衝壁875cを有した基板ボックスカバー875を更に備えるようにしているので、基板ボックスカバー875における基板ベース871に対して軸支された部位同士の間に、ドライバー等を差し込んで隙間を形成して不正な工具を侵入させようとしても、衝壁875cによって不正な工具が接続端子板カバー873(CRユニット接続端子板874)側へ到達するのを阻止することができ、不正行為が行われるのを防止することができる。
【0462】
また、端子基板ボックス870内のCRユニット接続端子板874を取出すには、基板ボックスカバー875を開けた上で接続端子板カバー873を開けなければならず、CRユニット接続端子板874を取出し難くすることができ、不正行為に対する抑止力を高めることができる。また、衝壁875cによって基板ボックスカバー875の強度・剛性を高めることができるので、基板ボックスカバー875と基板ベース871との間にドライバー等を差し込んで隙間を形成させようとしても、基板ボックスカバー875が歪むのを阻止して隙間が形成されるのを防止することができ、不正行為を行い難くして抑止力の高いものとすることができる。
【0463】
更に、CRユニット接続端子板874のC内部接続端子874bに接続された配線コード側の端子における被コネクタ本体と配線コードとの隙間を通して、針状の電極を挿入する不正行為を行おうとしても、対応した開口部873fの後側、すなわち、被コネクタ本体の配線コードと沿った隙間の開口の後側を保護部873gと基板ボックスカバー875とで覆うようにしているので、端子基板ボックス870の外側(後側)から被コネクタ本体の隙間へ針状の電極を挿入することができず、接続された配線コードの端子に対して不正行為が行われるのを防止することができ、防犯能力の高いものとすることができる。
【0464】
また、接続端子板カバー873の外壁部873cに、CRユニット接続端子板874を保持する基板保持部873eを備えると共に、外壁部873cをCRユニット接続端子板874よりも前側へ延出させているので、不正行為を行うために接続端子板カバー873と基板ベース871との間にドライバー等を差し込んで隙間を形成させても、CRユニット接続端子板874が接続端子板カバー873と共に後側へ移動するため、接続端子板カバー873における外壁部873cの前端とCRユニット接続端子板874との位置関係は変化することが無く、CRユニット接続端子板874の外周が外壁部873c(接続端子板カバー873)で保護されたままとすることができ、CRユニット接続端子板874の後面のCRユニット接続端子874a等に対して不正行為を行うことができず、CRユニット接続端子板874やCRユニット接続端子874a等を狙った不正行為を防止することができる。
【0465】
更に、端子基板ボックス870を、透明樹脂によって形成しており、外側から端子基板ボックス870内を視認することができるので、端子基板ボックス870を分解しなくても、端子基板ボックス870の外側から、内部に収容されたCRユニット接続端子板874や周辺パネル中継端子板872等に対して不正な工具が挿入されていないか、CRユニット接続端子板874等自体が不正なものに交換されていないか、或いは、CRユニット接続端子板874等に実装された電子部品(例えば、ROM、IC、抵抗器、コンデンサ、等)が不正なものと交換されていないか、等を簡単に点検することができ、不正行為を発見し易くすることができると共に、不正行為が発見し易くなるので、不正行為を行うものに対して不正行為の実行を躊躇させることができ、不正行為に対する抑止力を高めることができる。
【0466】
また、本体枠5の裏面側に、CRユニット接続端子板874等の表面が後側を向く方向となるように端子基板ボックス870を取付けているので、メンテナンス等の際に外枠2に対して本体枠5を前側へ回動させて本体枠5の後側が現れると、端子基板ボックス870に収容されたCRユニット接続端子板874等が作業者側(遊技者側)を向いた状態となり、CRユニット接続端子板874等や端子基板ボックス870を点検し易くすることができる。
【0467】
基板ユニット800における主側中継端子板880及び周辺側中継端子板882は、本体枠3に取付けられる遊技盤4に備えられた周辺制御基板4010や基板ユニット800の払出制御基板4110等と、扉枠5に備えられたハンドル装置500、各装飾基板や操作ユニット400等との接続を中継するためのものである。これら主側中継端子板880及び周辺側中継端子板882は、本体枠3側や扉枠5側へ接続するための複数の接続端子を備えており、基板ユニットベース810の前面に形成された基板取付部813に取付けることで、それら接続端子が本体枠ベース600の前面から前側を向くようになっている。
【0468】
なお、主側中継端子板880及び周辺側中継端子板882は、図61及び図63等に示すように、本体枠ベース600の前面に取付けられる中継端子板カバー692によってその前側が覆われるようになっていると共に、中継端子板カバー692の開口692aを通して、扉枠5側と接続するための接続端子のみが前側へ臨むようになっており、それらの接続端子に配線コード196が接続されるようになっている(図1及び図28を参照)。
【0469】
また、主側中継端子板880は、扉枠5側に配置される皿ユニット300における貸球ユニット360の貸球ボタン361、返却ボタン362、貸出残表示部363、ハンドル装置500の回転位置検知センサ512、タッチセンサ516、発射停止スイッチ518、及びファールカバーユニット540の満タン検知センサ550と、本体枠3側に配置される払出制御基板4110との接続を中継するためのものである。また、周辺側中継端子板882は、扉枠5側に配置される各装飾ユニット200,240,280及び皿ユニット300や操作ユニット400に備えられた各装飾基板430,432、及び操作ユニット400に備えられたダイヤル駆動モータ414やセンサ432a,432b,432cと、本体枠3側に配置される遊技盤4の周辺制御基板4010との接続を中継するためのものである。
【0470】
[1−3G.裏カバー]
続いて、本体枠3における裏カバー900について、図90乃至図92を参照して説明する。本例の裏カバー900は、透明な合成樹脂によって形成されており、パチンコ機1の後側から本体枠3内を視認することができるようになっている。
【0471】
本体枠3における裏カバー900は、本体枠3における遊技盤4を保持するための遊技盤保持口601(本体枠3に取付けられた遊技盤4)の後側を開閉可能に被覆するものである。この裏カバー900は、遊技盤保持口601の後側開口を閉鎖する板状の本体部902と、本体部902の正面視右辺から前方へ延出する側部904と、側部904の前端に上下方向へ並んで複数配置され下方へ向かって突出し本体枠ベース600の裏カバー軸支部623に軸支される軸支ピン906と、本体部902の正面視左辺上部と下部に夫々形成され賞球ベース710の裏カバー係合溝718と賞球通路蓋780の裏カバー係合溝780aとに夫々係合する係合片908と、下側の係合片908の近傍に裏カバー900を本体枠3に対して開閉不能に締結するための締結機構920とを備えている。
【0472】
裏カバー900における締結機構920は、図91及び図92等に示すように、裏カバー900の本体部902における下側の係止片908の背面視で左側に前後方向へ貫通した円形の挿通孔921と、挿通孔921の背面視で左側に所定距離はなれて配置され前後方向へ貫通した縦長矩形状の係止口922と、係止口922に対して後側から弾性係止される係止片923aを一端側に有すると共に他端側に挿通孔921と対応した横長の長孔923bを有する板状のガイド部材923と、ガイド部材923の長孔923bへ後側から挿通され本体部902の挿通孔921を介して賞球通路蓋780の裏カバー締結孔780bへ螺合される雄ねじ部924aを有した締結部材924と、締結部材924の雄ねじ部924aにガイド部材923を挟むように取付けられる保持部材925と、を備えている。なお、締結機構920におけるガイド部材923は、軟質の合成樹脂によって形成されており、曲がり易くなっている。
【0473】
また、締結機構920は、ガイド部材923の係止片923aが、本体部902の係止口922に対して遊嵌状態で係止されるようになっており、ガイド部材923が所定の範囲内で遊動することができるようになっている。また、締結機構920は、締結部材924の雄ねじ部924aに取付けられた円盤状の保持部材925によって、締結部材924が長孔923bを通してガイド部材923に支持された状態となり、長孔923bに沿って左右方向へスライドすることができると共に、長孔923bから脱落しないようになっている。この締結機構920は、本体部902の係止口922へ後側からガイド部材923の係止片923aを係止させると、ガイド部材923の長孔923bを介して前側へ突出した締結部材924の雄ねじ部924aが、本体部902の挿通孔921へ挿通された状態となるようになっている。
【0474】
本例の裏カバー900は、軸支ピン906を本体枠ベース600の裏カバー軸支部623に軸支させることで、本体枠3における遊技盤保持口601の後側開口を開閉することができ、係合片908を本体枠ベース600及び賞球通路蓋780の裏カバー係合溝718,780aに係合させることで、閉じた状態とすることができるようになっている。なお、裏カバー900を閉じた状態とすると、締結機構920における挿通孔921と賞球通路蓋780の裏カバー締結孔780bとが略一致した状態となるようになっている。
【0475】
この裏カバー900を閉じた状態では、挿通孔921へ後側から前側へ挿通された締結部材924の雄ねじ部924aが、裏カバー締結孔780b内へ自然と螺合されることがないので、裏カバー900を閉じても雄ねじ部924aの先端が裏カバー締結孔780bの後端で止まった状態となり、締結部材924が裏カバー900の本体部902から後方へ突出することとなる。ところで、本例では、締結部材924が裏カバー900の本体部902の係止されたガイド部材923の長孔923b内に支持されているので、締結部材924が裏カバー900から脱落することなく、本体部9002の後側に位置した状態が維持されるようになっている。
【0476】
そして、この状態から締結部材924の雄ねじ部924aの先端を裏カバー締結孔780bへ挿入して締結部材924を回転させることで、雄ねじ部924aが裏カバー締結孔780b内へとねじ込まれて(螺合されて)、裏カバー900を締結固定することができるようになっている。なお、本例の締結機構920は、締結部材924を裏カバー締結孔780bへねじ込む時に、締結部材924を支持するガイド部材923が本体部902に対して斜めになっていても、締結部材924を長孔923bで支持しているので、締結部材924(雄ねじ部924a)を裏カバー締結孔780bの軸心に対して真直ぐに位置させることができ、締結部材924を裏カバー締結孔780bへ良好にねじ込むことができるようになっている。
【0477】
また、本例では、裏カバー900を、一箇所の締結機構920によって本体枠3側へ締結固定するようにしているので、一箇所の締結部材924を操作するだけで簡単に締結したり締結を解除したりすることができ、裏カバー900の開閉に係る手間を簡略化してメンテナンス性を向上させることができるようになっている。
【0478】
また、裏カバー900は、本体部902の正面視右側下端で上方へ矩形状に切欠かれた接続用切欠部910と、接続用切欠部910の正面視上側で矩形状に貫通した確認用開口部912と、本体部902の正面視左下隅部に矩形状に切欠かれた確認用切欠部914と、を備えている。
【0479】
この裏カバー900は、図5に示すように、本体枠3に対して閉じた状態で、接続用切欠部910を通して遊技盤4における主制御基板ボックス1103のRAMクリアスイッチ1103aや試験用端子1103b等が後側へ臨むようになっている。また、裏カバー900は、確認用開口部912を通して、主制御基板ボックス1103の後面に貼り付けられた基板管理シール1103c(図5を参照)が後側へ臨むようになっていると共に、確認用切欠部914を通して主制御基板ボックス1103の封止部1103dが臨むようになっている。これにより、裏カバー900を本体枠3に対して開かなくても、主制御基板ボックス1103及び主制御基板4100の作動確認や外観確認、管理状態確認等を行うことができるようになっている。
【0480】
また、裏カバー900は、本体部902及び側部904に細長く貫通した複数のスリット916が形成されており、これらスリット916を通して遊技盤4等で発生した熱を本体枠3(パチンコ機1)の後側外部へ排出することができるようになっている。なお、図示するように、中央から正面視でやや左寄りの位置に、幅広で上下方向へ長く延びた左右方向へ所定間隔で列設された複数の透孔918を備えている。これら透孔918は、裏カバー900を本体枠3に対して閉じた状態とすると共に、本体枠3内に遊技盤4を収容保持させた状態で、遊技盤4における演出表示装置1115の後側に備えられた周辺制御基板4010等を冷却するための冷却ファンの後側に位置するようになっており、周辺制御基板4010等からの熱を良好に排気することができるようになっている。因みに、透孔918の幅は、遊技球Tの外径よりも小さい幅とされており、透孔918を通してパチンコ機1内へ遊技球Tが侵入しないようになっている。
【0481】
これにより、本例では、本体枠3に保持された遊技盤4の後側を閉鎖する裏カバー900を本体枠3へ締結する締結部材924を、裏カバー900に取付けられたガイド部材923に対して遊動可能に保持させているので、本体枠3に遊技盤4を保持した状態で、本体枠3の後側から裏カバー900を開いて遊技盤4の後側をメンテナンス等を行う際に、本体枠3に対して裏カバー900を締結固定している締結部材924の締結を解除して本体枠3の裏カバー締結孔780bから締結部材924を分離させても、締結部材924がガイド部材923を介して裏カバー900に保持された状態となり、締結部材924を紛失してしまったり、パチンコ機1内に取残してしまったりするのを防止することができ、裏カバー900から締結部材924が脱落するのを防止することが可能なパチンコ機1とすることができる。
【0482】
また、上述したように、開いた裏カバー900から締結部材924が脱落するのを防止することができるので、メンテナンス等の際に、締結を解除した締結部材924を所定位置に保管する必要が無く、ガイド部材923を介して裏カバー900の挿入孔921の近傍に保持することができ、メンテナンスを行い易くすることができる。
【0483】
また、ガイド部材923の長孔923bを、少なくとも係止口922側とは反対側へ延びるようにしているので、ガイド部材923が裏カバー900の面に対して傾いた状態となっていても、締結部材923の雄ねじ部924aを裏カバー900の挿通孔921を通して本体枠3の裏カバー締結孔780bへ真直ぐに位置させることができ、裏カバー締結孔780bに対して雄ねじ部924aを正しい状態で確実に締結させることができる。従って、本体枠3に裏カバー900をきちんと締結させることができ、裏カバー900による防犯効果を確実に発揮させることができる。
【0484】
更に、締結部材924の頭部と協働して締結部材924をガイド部材923に対して遊動可能に保持させる保持部材925を締結部材924の雄ねじ部924aに取付けるようにしているので、締結部材924の頭部と保持部材925とでガイド部材923が挟まれた状態となり、締結部材924の雄ねじ部924aがガイド部材923の長孔923bから抜けるのを確実に防止することができると共に、保持部材925との隙間と長孔923bによってガイド部材923に対して締結部材924を遊動可能に保持させることができる。
【0485】
また、裏カバー900における挿通孔921の周囲に保持部材を収容可能な収容凹部を備えるようにしており、締結部材924の雄ねじ部924aを、裏カバー900の挿通孔921を通して本体枠3の裏カバー締結孔780bへ締結させる際に、締結部材924の頭部とでガイド部材923を挟んだ保持部材925を、収容凹部内へ収容することができるので、裏カバー900とガイド部材923とを密着させて裏カバー900からの突出を可及的に少なくすることができ、ガイド部材923や締結部材924の突出した部位に他の部材が当接する可能性を低くして不具合が発生するのを低減させることができると共に、見栄えを良くすることができる。
【0486】
また、本体枠3の裏カバー締結孔780bを雌ねじ部として、締結部材924の雄ねじ部924aとねじ結合するようにしているので、単なる係止爪による係合と比較して、引っ張っただけでは締結を解除することができず裏カバー900を取外し難くすることができ、裏カバー900による防犯効果をより高めることができると共に、不正行為に対する抑止力の高いパチンコ機1とすることができる。
【0487】
更に、可撓性を有したガイド部材923としており、ガイド部材923が撓むことができるので、裏カバー900(挿通孔921)に対する締結部材924の動きの自由度を更に高めることが可能となり、締結部材924の雄ねじ部924aを本体枠3の裏カバー締結孔780bに対して真直ぐな位置に位置させたり、雄ねじ部924を裏カバー締結孔770bに対して真直ぐに移動させたりするのをし易くすることができ、裏カバー締結孔780bに対して雄ねじ部924aを確実に締結させることができる。
【0488】
また、ガイド部材923の係止片923aが、裏カバー900の係止口922における挿通孔921とを結んだ軸線に対して直角方向へ延びた内壁に沿って当接した状態で、係止口922へ弾性係止されるようにしているので、遊動可能に取付けられたガイド部材923の先端側(長孔923b側)を、挿通孔921とを結んだ軸線に対して直角方向へ延びた軸心周りを回動するように動かすことができ、係止口922に対して係止片923aが軸支されたようにすることができる。従って、ガイド部材923の先端側の長孔923bに保持された締結部材924を、裏カバー900の挿通孔921、すなわち、本体枠3の裏カバー締結孔780bを開閉するように回動させることができるので、挿通孔921や裏カバー締結孔780bに対して締結部材924の雄ねじ部924aを挿入し易くすることができ、締結部材924による締結作業を行い易くすることができる。
【0489】
更に、本体枠3における裏カバー締結孔780bとは異なる位置に複数の裏カバー係合溝718,780aを更に備えた上で、裏カバー900に裏カバー係合溝718,780aと夫々弾性係合する複数の係合片908を更に備えるようにしており、裏カバー900の係合片908を本体枠3の裏カバー係合溝718,780aに係合させることで、締結部材924による締結とは別に、裏カバー900を本体枠3へ固定することができるので、締結部材924を用いて締結する箇所を一箇所のみとして締結作業を可及的に少なくすることができ、組立てやメンテナンス等の作業性を高めることができる。また、上述したように、締結部材924とは別に係合片908と裏カバー係合溝718,780aとの係合によって裏カバー900を本体枠3へ固定することができるので、閉鎖範囲の広い裏カバー900でも締結部材924による締結箇所を増やすことなく良好な状態で本体枠3における遊技盤保持口601の後側(遊技盤4の後側)を閉鎖させることができる。
【0490】
また、本体枠3(本体枠ベース600)の裏カバー軸支部623に裏カバー900の軸支ピン906を軸支させることで、本体枠3に対して裏カバー900を回動可能に軸支できるようにしているので、裏カバー900を閉じる方向へ回動させて本体枠3における遊技盤保持口601の後側を閉鎖するだけで、裏カバー900の挿通孔921と本体枠3の裏カバー締結孔780bとを簡単に一致させることができ、挿通孔921を通して裏カバー900に保持された締結部材924を簡単に裏カバー締結孔780bへ締結させることができる。また、本体枠3に対して裏カバー900を回動可能に軸支するようにしているので、メンテナンス等の際に、締結部材924による締結を解除して裏カバー900を開けた場合でも、裏カバー900を本体枠3に軸支させた状態のままとすることができ、裏カバー900を本体枠3から取外す必要が無く、裏カバー900の開閉にかかる手間を簡略化することができる。
【0491】
[1−3H.錠装置]
続いて、本体枠3における錠装置1000について、主に図93乃至図97を参照して説明する。本体枠3における錠装置1000は、本体枠3の本体枠ベース600における周壁部605の開放側の外側側面に沿って本体枠3の略上端から下端にかけて取付けられるものであり、図68に示すように、本体枠ベース600における前端枠部602の正面視右側(開放側)辺の上部に形成された扉用フック穴620及び下部に形成された錠係止穴621と、本体枠ベース600における周壁部605の正面視右側側面に複数形成された錠取付部625と、に取付られるようになっている。
【0492】
図93乃至図95に示すように、錠装置1000は、断面コ字状に形成される錠基体としてのコ字状基体1001と、コ字状基体1001内に摺動自在に設けられる扉枠用摺動杆1040と、コ字状基体1001内に摺動自在に設けられる本体枠用摺動杆1050と、本体枠用摺動杆1050の摺動を不正に行うことができないようにコ字状基体1001の下部に取付けられる不正防止部材1023,1032と、を備えている。
【0493】
錠装置1000におけるコ字状基体1001は、所定の金属板を断面コ字状となるように折曲成形したものであり、その内部に扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とが摺動可能に配置されるようになっている。なお、コ字状基体1001は、その横幅寸法が従来の断面L字状に成形された基体に集約された錠装置に比べて極めて薄いものとなっている。これにより、錠装置1000の左右方向の寸法を可及的に薄くすることが可能となり、相対的に本体枠3における遊技盤保持口601の左右方向の寸法を大きくすることができ、より遊技領域1100の広い遊技盤4を備えることができるようになっている。
【0494】
このコ字状基体1001は、断面コ字状の開放側が本体枠ベース600の裏面と対面した状態で取付けられるようになっており、錠装置1000を本体枠3に取付けた状態では、コ字状基体1001の開放側が本体枠ベース600に閉鎖されるようになっている。これにより、コ字状基体1001の内部に配置された扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とが、夫々のフック部1041、1054,1065を除いてコ字状基体1001に完全に被覆された状態となり、外部から錠装置1000に対して不正行為を行い難い不正防止構造となっている。
【0495】
また、錠装置1000におけるコ字状基体1001は、その開放側(後側)と反対の閉塞側(前側)上下に本体枠用摺動杆1050のフック部1054,1065が貫通可能な長方形状のフック貫通開口1002と、前側における本体枠ベース600の周壁部605と接する側面1001b(図95を参照)の上部と中程に外方へ向かって突設されたビス止め部1003と、ビス止め部1003が突設された側面1001bとは反対側の側面1001a(図95を参照)の開放側(前側)の上端部と中間部、及び開放側の両側面1001a,1001bの下端部から前方へ突出した係止突起1004と、を備えている。
【0496】
コ字状基体1001のビス止め部1003と係止突起1004は、錠装置1000を本体枠ベース600の裏面に取付けるためのものであり、係止突起1004を本体枠ベース600の扉用フック穴620及び錠係止穴621に後側から挿入した上で、上方へ移動させると、ビス止め部1003と本体枠ベース600の錠取付部625とが一致するようになっており、ビス止め部1003を介して図示しないビスを錠取付部625へ螺着することで、錠装置1000を本体枠ベース600(本体枠3)に強固に固定することができるようになっている。
【0497】
なお、錠装置1000のビスによる取付けは、上部と中程のビス止め部1003だけではなく、後述する錠取付片1008に形成されたビス止め部1003と、シリンダ錠貫通穴611の上方近傍に形成された錠取付部625と、においても図示しないビスで本体枠ベース600に止着されるようになっており、錠装置1000の下方も取付けられるようになっている。
【0498】
また、錠装置1000の取付けに際し、コ字状基体1001の開放側(前側)の上中下の3箇所に形成された係止突起1004を、上中の扉用フック穴620と錠係止穴621とに挿入して位置決め係止すると共に、コ字状基体1001のビス止め部1003を錠取付部625にビスで固定する構造としているので、極めて簡単な構造で錠装置1000を本体枠ベース600(本体枠3)に強固に固定することができるようになっている。
【0499】
換言すると、錠装置1000を極めて横幅寸法の薄いコ字状基体1001に集約して構成した場合でも、錠装置1000の前側及び後側の係止及び固定により、錠装置1000を本体枠3に強固に固定することができるものである。特に、本実施形態の場合には、前側の係止構造(固定構造でもよい)を構成する係止突起1004がコ字状基体1001の周壁部605と接しない側面1001aに突設した上で、後側の固定構造を構成するビス止め部1003がコ字状基体1001の周壁部605と密する側面1001bから周壁部605側へ突設した構造としているので、前側の係止構造が周壁部605と密する側面1001bに形成した場合と比較して、ガタ付きが生じないように錠装置1000を本体枠3に固定することができるようになっている。
【0500】
また、コ字状基体1001は、その両側面1001a,1001bの上部、中程、下部に左右方向へ貫通した挿通穴1005を備えており、コ字状基体1001に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を収納した状態で挿通穴1005にリベット1006を差込んでかしめることで、コ字状基体1001の内部に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を上下方向へ摺動自在に取付けることができるようになっている。
【0501】
つまり、図94(C)に示すように、扉枠用摺動杆1040の上中下の3箇所に形成されたリベット用長穴1042の上端部にリベット1006が貫通していると共に、図94(B)に示すように、本体枠用摺動杆1050の上フック部材1051及び下フック部材1052に夫々一つずつ形成されたリベット用長穴1055,1061の下端部にリベット1006が貫通しており、扉枠用摺動杆1040を上方に、本体枠用摺動杆1050を下方に移動させることができるようになっている。
【0502】
更に、コ字状基体1001は、その下部の閉塞側面に形成された不正防止切欠部1007と、開放側の本体枠ベース600における周壁部605と接する側面1001bの前端から側方へ向かって突設されシリンダ錠1010を取付けるための錠取付片1008と、周壁部605と接する側面1001bに挿入縦開口1020、バネ係止片1021、及び逃げ横穴1022と、が夫々形成されている。コ字状基体1001の不正防止切欠部1007は、詳細は後述するが、第一不正防止部材1023のストッパ片部1027が進退するようになっている。また、コ字状基体1001の錠取付片1008は、錠装置1000を本体枠ベース600の裏面に取付けた状態で、遊技盤保持口601の下端辺よりも下方の位置となるように側面1001bの前端部から側方に向かって突設されており、シリンダ錠1010が貫通する錠挿通穴1009と、シリンダ錠1010の錠取付基板1011に形成された取付穴1013をビス1012で取付けるため上下2箇所に穿設された取付穴1014と、錠装置1000の下部を本体枠3の裏面に取付けるために穿設されたビス止め部1003と、が形成されている。
【0503】
また、コ字状基体1001は、シリンダ錠1010に固定される係合カム1016の第一係合突片1017及び第二係合突片1018がシリンダ錠1010の回動時に侵入する挿入縦開口1020と、第二不正防止部材1032を上方へ付勢するバネ1035を係止するためのバネ係止片1021と、連結ピン1034の移動の邪魔をしないように逃げ穴を形成する逃げ横穴1022と、を備えている。
【0504】
錠装置1000におけるシリンダ錠1010は、コ字状基体1001における錠取付片1008に取付けられるものである。このシリンダ錠1010は、円筒状のシリンダ錠本体の後端に錠取付片1008へ取付けるための錠取付基板1011が固定されており、錠取付基板1011の後面からシリンダ錠本体の錠軸1015が延びだしていると共に、錠軸1015の後端にビス1019によって係合カム1016が固定されている。この係合カム1016は、ブーメラン形状に形成され、一端辺が回動時に本体枠用摺動杆1050の下降係合穴1062に係合する第一係合突片1017とされていると共に、他端辺が回動時に扉枠用摺動杆1040の上昇係合穴1045に係合する第二係合突片1018とされている。
【0505】
このシリンダ錠1010は、円筒状のシリンダ錠本体部分を錠取付片1008に形成された錠挿通穴1009に後側から挿通した上で、錠取付基板1011の上下2箇所に形成された取付穴1013を通して錠取付片1008の取付穴1014へビス1012を螺着することで、シリンダ錠1010をコ字状基体1001に固定することができるようになっている。
【0506】
錠装置1000のコ字状基体1001に取付けられる不正防止部材1023,1032は、シリンダ錠1010を正式な鍵で回動させずに、例えばピアノ線や針金等で不正に本体枠用摺動杆1050を下降させることを防止するためのものである。この不正防止部材1023,1032は、図95に示すように、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とを連結ピン1034で連結した構造となっている。第一不正防止部材1023は、縦長の板状で上端の揺動軸穴1025を中心にしてコ字状基体1001に揺動自在に支持されるようになっている。具体的には、この第一不正防止部材1023は、その揺動軸穴1025を通して、コ字状基体1001の内部に配置される扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050と共に最下方の挿通穴1005及びリベット1006によって取付けられるようになっている。
【0507】
また、第一不正防止部材1023は、その板状面にコ字状基体1001の挿入縦開口1020と重複する位置で縦長に開口し係合カム1016の第二係合突片1018が挿入可能とされた突片挿入穴1026を備えている。この突片挿入穴1026と挿入縦開口1020とを、係合カム1016の第二係合突片1018が貫通することで、コ字状基体1001の内部に設けられた扉枠用摺動杆1040の上昇係合穴1045と第二係合突片1018とが係合するようになっている。また、第一不正防止部材1023は、突片挿入穴1026の前斜め上方の外辺に、係合カム1016の回動時に第一係合突片1017の後面側と当接可能な斜めに傾斜した傾斜部1024を備えており、この傾斜部1024が、係合カム1016の回動時に第一係合突片1017と当接することで、第一不正防止部材1023が揺動軸穴1025を中心として揺動(図97(B)において時計回転方向)するようになっている。
【0508】
更に、第一不正防止部材1023は、突片挿入穴1026の斜め後下方の外辺からコ字状基体1001側へ向かって突出したストッパ片部1027と、ストッパ片部1027が突出した位置から更に下方へ突出した規制突片1031と、規制突片1031の前側に左右方向へ貫通し上下に配置されたピン穴1029及び連結穴1030と、を備えている。この第一不正防止部材1023のストッパ片部1027は、本体枠用摺動杆1050の施錠時に、不正防止切欠部1007及び本体枠用摺動杆1050の係合切欠部1066に侵入係合させることで、本体枠用摺動杆1050が不正に摺動しないようにすることができるようになっている。また、第一不正防止部材1023の規制突片1031は、バネ1035によって上方へ付勢された第二不正防止部材1032と当接することで、第二不正防止部材1032が上方(付勢方向)へ移動するのを規制することができるようになっている。
【0509】
また、第一不正防止部材1023のピン穴1029は、ガイドピン1028が第一不正防止部材1023の裏面側から挿入固定されるようになっており、ピン穴1029に固定されたガイドピン1028を、コ字状基体1001における挿入縦開口1020の最下端部に形成された横長状開口部に係合させることで、第一不正防止部材1023をコ字状基体1001の側面1001bに沿って案内することができるようになっている。更に、第一不正防止部材1023の連結穴1030は、連結ピン1034によって、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とを回動可能に連結するためのものである。
【0510】
一方、第一不正防止部材1023に連結される第二不正防止部材1032は、逆「て」字状の板材で形成され、その上部一端に連結穴1033と、上部他端にバネ係止穴1036とが夫々穿設されていると共に、下方端部に当接部1037が備えられている。第二不正防止部材1032は、連結穴1033を第一不正防止部材1023の連結穴1030と合わせた上で連結ピン1034を挿入することで第一不正防止部材1023と相対回転可能に連結することができるようになっている。また、第二不正防止部材1032は、バネ係止穴1036に、上端(一端)がコ字状基体1001のバネ係止片1021に係止されたバネ1035の下端(他端)を係止させることで、バネ1035によって上方へ付勢されるようになっている。更に、第二不正防止部材1032は、当接部1037が、本体枠3の閉鎖時に外枠2の内側下部に固定された閉鎖板25と当接するようになっている。
【0511】
次に、錠装置1000における扉枠用摺動杆1040は、コ字状基体1001の内部に摺動自在に支持され、縦長の金属製の板状部材によって形成されている。この扉用摺動杆1040は、その一側縦辺の上中下の3箇所に前方へ向かって突出する扉枠用フック部1041を備えている。扉用摺動杆1040の扉枠用フック部1041は、コ字状基体1001内に扉用摺動杆1040を収納した状態で、コ字状基体1001の開放側から前方に突出するようになっており、錠装置1000を本体枠ベース600の裏面に固定した時に、本体枠ベース600に形成された扉用フック穴620(図63及び図68等を参照)から前方に突出して、扉枠5の裏面に形成されるフックカバー165(図18を参照)に係止することができるようになっている。なお、扉枠用フック部1041は、図示するように、下向きの係合爪形状となっており、これにより、扉枠用摺動杆1040を上昇させることで扉枠用フック部1041とフックカバー165との係止状態を解除することができるようになっている。
【0512】
また、扉枠用摺動杆1040は、上中下の側面中央に穿設されリベット1006が挿通される縦長のリベット用長穴1042と、最上部のリベット用長穴1042の下方及び扉枠用摺動杆1040の最下端に扉枠用摺動杆1040の面に対して直角方向へ突出したガイド突起1043と、を備えている。この扉用摺動杆1040のリベット用長穴1042は、コ字状基体1001の挿通穴1005に挿通されるリベット1006が挿通されるようになっていると共に、リベット1006が扉枠用摺動杆1040の上昇動作を邪魔しないように縦長に形成されている。なお、通常状態では、リベット用長穴1042の上端部に貫通したリベット1006が当接した状態となっている。また、扉枠用摺動杆1040は、ガイド突起1043が、本体枠用摺動杆1050の上フック部材1051及び下フック部材1052に形成された突片移動穴1056,1064に挿通されるようになっており、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050との相互の摺動動作を案内することができるようになっている。
【0513】
また、扉枠用摺動杆1040は、上端部にスプリング1048の一端を係止するスプリングフック部1046が形成されている。このスプリングフック部1046に係止されたスプリング1048の他端は、本体枠用摺動杆1050における上フック部材1051のスプリングフック部1057に係止されており、スプリング1048によって、扉枠用摺動杆1040が下方向に、本体枠用摺動杆1050が上方向に、夫々相互に付勢されるようになっている。また、扉枠用摺動杆1040は、上下方向の中程に凸状に形成された当接弾性片1047を備えており、扉枠用摺動杆1040の一側側面からプレス成形により打ち出して凸状に形成されている。この当接弾性片1047は、コ字状基体1001の内側面に当接するようになっており、コ字状基体1001の内部で扉枠用摺動杆1040がガタ付くのを抑制することができるようになっている。
【0514】
更に、扉枠用摺動杆1040は、下方部分の側面に縦長な遊び穴1044と、上昇係合穴1045と、を備えている。この遊び穴1044は、係合カム1016の第一係合突片1017が差し込まれて回動する時に、係合カム1016の回動動作の邪魔にならないように第一係合突片1017の先端部が移動可能な空間を構成するものである。また、上昇係合穴1045は、係合カム1016の第二係合突片1018が差し込まれて回動する時に、係合カム1016の回動動作によって扉枠用摺動杆1040が上昇するように係合するためのものである。なお、扉枠用摺動杆1040は、縦辺下部後方に、不正防止切欠部1007よりも上下方向に大きく切欠いた逃げ切欠部1049を備えている。この逃げ切欠部1049は、第一不正防止部材1023のストッパ片部1027が、確実に不正防止切欠部1007及び係合切欠部1066に係合するように、扉枠用摺動杆1040が邪魔にならないように該当部分を切欠いたものである。
【0515】
一方、本体枠用摺動杆1050は、金属板製の上フック部材1051と、金属板製の下フック部材1052と、上フック部材1051と下フック部材1052とを連結する連結線杆1052と、を備えている。つまり、本体枠用摺動杆1050は、従来のように1つの金属製の縦長板で構成されておらず、フック部1054,1065を有する上フック部材1051と下フック部材1052とを金属製の板材をプレスで形成し、その金属製の上フック部材1051と下フック部材1052とを細い金属製の連結線杆1053で連結したものである。これにより、狭いコ字状基体1001の空間に扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とを効率よく収納することができるようになっている。
【0516】
この本体枠用摺動杆1050の上フック部材1051は、上端部に後方に向かって形成されたフック部1054と、フック部1054に隣接した板面部に左右方向へ貫通したリベット用長穴1055と、リベット用長穴1055の下方に左右方向へ貫通した突片移動穴1056と、突片移動穴1056の前方の縦辺下端部に形成されたスプリングフック部1057と、スプリングフック部1057の下側に穿設された連結穴1058と、上フック部材1051の上辺及び下辺に形成された当接部1059と、を備えている。この上フック部材1051のフック部1054は、コ字状基体1001の上方のフック貫通開口1002を貫通して外枠2の開放側内側の上部に備えられた閉鎖板24に係合するようになっており、上向きに係止爪部が形成されている。
【0517】
また、上フック部材1051のこのリベット用長穴1055は、扉枠用摺動杆1040の上部に形成されたリベット用長穴1042に対応する位置に配置されており、このリベット用長穴1055にリベット1006が貫通した通常の状態では、リベット1006がリベット用長穴1055の最下端部を貫通した状態となり、上フック部材1051が下方へ向かって移動することができるようになっている。上フック部材1051の突片移動穴1056は、扉枠用摺動杆1040の上方のガイド突片1043が挿入されるようになっており、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050との相互の移動を案内することができるようになっている。
【0518】
また、上フック部材1051のスプリングフック部1057は、スプリング1048の他端が係止されるようになっている。また、上フック部材1051の連結穴1058は、連結線杆1053の上端が折り曲げられて挿入されるようになっている。更に、上フック部材1051の当接部1059は、コ字状基体1001に収納された時に、コ字状基体1001の内部側壁に当接するようになっており、上フック部材1051の摺動動作においてガタ付きがなくスムーズに摺動することができるようになっている。
【0519】
一方、本体枠用摺動杆1050の下フック部材1052は、下端部から後方に向かって突設されたフック部1065と、下フック部材1052の板面部の上端付近で左右方向へ貫通したリベット用長穴1061と、リベット用長穴1061の下側に配置された下降係合穴1062と、下降係合穴1062の下部後側から下方へ延出した遊び穴1063と、遊び穴1063の下方で下端付近に形成された突片移動穴1064と、下フック部材1052の縦辺上端部の前端側に穿設された連結穴1060と、下フック部材1052の後方の縦辺下部に形成された係合切欠部1066と、下フック部材1052の上辺及び下辺に形成された当接部1067と、を備えている。
【0520】
この下フック部材1052のフック部1065は、コ字状基体1001の下方のフック貫通開口1002を貫通して外枠2の開放側内側の下部に形成された閉鎖板25と係合するようになっており、上向きに係止爪部が形成されている。また、下フック部材1052のリベット用長穴1061は、扉枠用摺動杆1040の下部に形成されたリベット用長穴1042と対応する位置に形成されており、このリベット用長穴1061にリベット1006を貫通させた通常の状態では、リベット1006がリベット用長穴1061の最下端部を貫通した状態となるようになっている。これにより、下フック部材1052が下方に向かって移動することができるようになっている。
【0521】
また、下フック部材1052の下降係合穴1062は、係合カム1016の第一係合突片1017が差し込まれて回動する時に、その回動動作によって本体枠用摺動杆1050が下降するように係合するためのものである。また、下フック部材1052の遊び穴1063は、係合カム1016の第二係合突片1018が差し込まれて回動する時に、その回動動作の邪魔にならないように第二係合突片1018の先端部が移動可能な空間を形成することができるようになっている。また、下フック部材1052の突片移動穴1064は、扉枠用摺動杆1040の下方のガイド突片1043が挿入されるようになっており、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050との相互の移動を案内することができるようになっている。
【0522】
また、下フック部材1052の連結穴1060は、連結線杆1053の折り曲げられた下端が挿入されるようになっている。更に、下フック部材1052の当接部1067は、コ字状基体1001に収納された時に、コ字状基体1001の内部側壁に当接するようになっており、コ字状基体1001に対して下フック部材1052が摺動動作する際に、ガタ付きがなくスムーズに摺動させることができるようになっている。
【0523】
次に、本実施形態の錠装置1000の組立てについて説明する。この錠装置1000を組付けるには、本体枠用摺動杆1050の上フック部材1051と下フック部材1052とを連結線杆1053で連結し、その状態で扉枠用摺動杆1040のガイド突片1043を、上フック部材1051と下フック部材1052の突片移動穴1056,1064に挿入すると共に、相互のリベット長穴1042とリベット用長穴1055,1061を位置合わせして重ね合わせ、その重ね合わせた状態で上フック部材1051のフック部1054と下フック部材1052のフック部1065とを、コ字状基体1001のフック貫通開口1002に貫通させながら扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050をコ字状基体1001のコ字状の空間に挿入した後に、挿通穴1005からリベット1006を差し込む。
【0524】
このリベット1006を挿入する際に、リベット1006がリベット用長穴1055,1061、1042を貫通するように差し込む。なお、最下端のリベット1006を差し込む時には、第一不正防止部材1023の揺動軸穴1025にもリベット1006を差し込んで第一不正防止部材1023をコ字状基体1001に同時に取付ける必要がある。また、第一不正防止部材1023をコ字状基体1001に取付ける前に、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とを連結ピン1034で連結し、且つ、ガイドピン1028を、ピン穴1029に図示しないビスで止着してから、さらにガイドピン1028を挿入縦開口1020の最下端の開口部に挿入しておく必要がある。
【0525】
更に、リベット1006で扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050をコ字状基体1001内に収納固定した状態で、スプリング1048をスプリングフック部1046,1057相互間に掛け渡し、扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とを相互に反対方向に付勢し、さらに、バネ1035をバネ係止片1021とバネ係止穴1036とに掛け渡して第二不正防止部材1032が規制突片1031に当接した状態とする。その後、錠取付片1008の錠挿通穴1009に、シリンダ錠1010の円筒状本体部分を挿入してシリンダ錠1010をビス1012で取付穴1014に固定する。なお、この時、係合カム1016の第一係合突片1017の先端部が傾斜部1024の外側で且つ挿入縦開口1020に僅かに挿入されると共に、係合カム1016の第二係合突片1018の先端部が第一不正防止部材1023の突片挿入穴1026及び挿入縦開口1020に僅かに挿入された状態となるようにシリンダ錠1010を錠取付片1008に取付ける。
【0526】
このように、組立てた錠装置1000を本体枠ベース600の裏面に取付けるには、扉枠用摺動杆1040の扉枠用フック部1041を本体枠ベース600に形成された扉用フック穴620に差し込みながら、鉤型に突出する係止突起1004を本体枠ベース600の扉用フック穴620及び錠係止穴621に差し込んで上方に移動させ、その状態で水平方向に突出したビス止め部1003を錠取付部625に一致させ、その一致した穴に図示しないビスを螺着することにより、錠装置1000を本体枠ベース600の裏面に強固に固定することができる。特に、本実施形態の場合には、前方部の係止構造を構成する係止突起1004がコ字状基体1001の周壁部605と接しない側面1001aに突設形成される一方、後方部の固定構造を構成するビス止め部1003がコ字状基体1001の周壁部605と接する側面1001bから水平方向に突設形成される構造とされているので、前方部の係止構造が周壁部605と接する側面1001bに形成された場合と比較して、ガタ付きが生じないように錠装置1000を本体枠ベース600に固定することができるようになっている。
【0527】
次に、本実施形態の錠装置1000の作用について、図96及び図97を参照して説明する。図96に示すように、本体枠ベース600(本体枠3)が外枠2に対して閉じ且つ扉枠5が本体枠3に対して閉じている状態においては、図96(A)に示すように、外枠2の閉鎖板24,25と本体枠用摺動杆1050のフック部1054,1065とが係止し且つ扉枠用摺動杆1040の扉枠用フック部1041と扉枠5のフックカバー165とが係止した状態となっている。その状態でシリンダ錠1010に図示しない鍵を差し込んで係合カム1016の第一係合突片1017が挿入縦開口1020内に侵入する方向に回動すると、図96(B)に示すように、第一係合突片1017の先端が本体枠用摺動杆1050の下降係合穴1062に係合してスプリング1048の付勢力に抗して下フック部材1052を下方に押下げ、これと連結されている連結線杆1053と上フック部材1051も押下げられて下降する。これにより、外枠2の閉鎖板24,25と本体枠用摺動杆1050のフック部1054,1065との係止状態が解除され、本体枠3を前面側に引くことにより本体枠3を外枠2に対して開放することができる。
【0528】
なお、本体枠3を閉じる場合には、フック部1054,1065がスプリング1048の付勢力により上昇した状態(図96(A)に示す状態と同じ上昇した位置)となっているが、フック部1054,1065の上辺が外側に向かって下り傾斜しているため、強制的に本体枠3を外枠2に対して押圧することにより、フック部1054,1065の上辺傾斜部が閉鎖板24,25の下端部と当接するので、本体枠用摺動杆1050が下方に下降し、フック部1054,1065の上向き爪部と閉鎖板24,25とが再度係止した状態となって本体枠用摺動杆1050が上昇して係止状態に戻るようになっている。
【0529】
一方、シリンダ錠1010に図示しない鍵を差し込んで係合カム1016の第二係合突片1018が挿入縦開口1020内に侵入する方向に回動すると、図96(C)に示すように、第二係合突片1018の先端が扉枠用摺動杆1040の上昇係合穴1045に係合してスプリング1048の付勢力に抗して扉枠用摺動杆1040を上方に押し上げ上昇する。このため、扉枠5のフックカバー165と扉枠用摺動杆1040の扉枠用フック部1041とが係止状態が解除されるので、扉枠5を前面側に引くことにより扉枠5を本体枠3に対して開放することができる。
【0530】
なお、扉枠5を閉じる場合には、扉枠用フック部1041がスプリング1048の付勢力により下降した状態(図96(A)に示す状態と同じ下降した位置)となっているが、扉枠用フック部1041の下辺が外側に向かって上り傾斜しているので、強制的に扉枠5を本体枠3に対して押圧することにより、扉枠用フック部1041の下辺傾斜部がフックカバー165の上端部と当接して扉枠用摺動杆1040が上方に上昇し、更に、扉枠用フック部1041の下向き爪部とフックカバー165とが再度係止した状態となって扉枠用摺動杆1040が下降して係止状態に戻る。なお、本実施形態における扉枠用摺動杆1040は、コ字状基体1001の全長と略同じ長さに形成されると共に、そのコ字状基体1001が本体枠3の縦方向の側面の略全長に亘って取付けられ、しかも、扉枠5との係止部である扉枠用フック部1041が扉枠用摺動杆1040の上端部、中央部、下端部の3箇所に形成されているので、扉枠5と本体枠3の縦方向の全長における施錠を確実に行うことができ、扉枠5と本体枠3との間を無理やりこじ開けてその間からピアノ線等の不正具を挿入する不正行為を行うことができないようになっている。
【0531】
このように、本実施形態の扉枠3の錠装置1000は、シリンダ錠1010に差し込んだ鍵を一方向に回動することにより、外枠2に対する本体枠3の施錠を解除し、他方向に回動することにより、本体枠3に対する扉枠5の施錠を解除することができる。また、本例の錠装置1000は、シリンダ錠1010に鍵を差し込むことなく本体枠用摺動杆1050のフック部1054,1065にピアノ線等を引っ掛けてこれを下降させるような不正行為を行うことができないようになっている。このような不正行為を防止する構造の第一番目が第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とから構成されるロック機構であり、第二番目の不正防止構造がコ字状基体1001の閉鎖空間に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050が収納される構造である。
【0532】
まず、第一番目の不正防止構造であるロック機構の作用について図97を参照して説明する。まず、外枠2と本体枠3とが閉じている状態では、図97(A)に示すように、外枠2の閉鎖板25と第二不正防止部材1032の当接部1037とが当接した状態となっている。この状態においては、バネ1035の付勢力により第一不正防止部材1023が反時計方向に回動してストッパ片部1027が不正防止切欠部1007内に侵入し、ストッパ片部1027が不正防止切欠部1007に対応する位置にある本体枠用摺動杆1050の下フック部材1052に形成される係合切欠部1066と係合した状態となっている。これにより、本体枠用摺動杆1050にピアノ線等を引っ掛けて引き降ろそうとしても、ストッパ片部1027と係合切欠部1066とが係合しているので、本体枠用摺動杆1050を不正に下方に引き降ろすこと(解錠すること)が不能となり、本体枠3を開放するという不正行為を行うことができないようになっている。
【0533】
一方、シリンダ錠1010に鍵を差し込んで正規に本体枠3を開錠する場合には、図97(B)に示すように、鍵を回動させることにより係合カム1016の第一係合突片1017が挿入縦開口1020内に侵入するように回動される。この第一係合突片1017の回動時に、第一不正防止部材1023の傾斜部1024と第一係合突片1017の側面とが当接するため、第一不正防止部材1023が揺動軸穴1025を中心として図示の時計回転方向に回転を始め、ストッパ片部1027も不正防止切欠部1007から退避するように移動する。これにより、ストッパ片部1027と係合切欠部1066との係合が解除された状態となる。この時、第二不正防止部材1032は、バネ1035を伸ばして当接部1037が後退した位置となっている。この状態でさらに係合カム1016を回動させて第一係合突片1017も回動させると、第一係合突片1017の先端が下フック部材1052の下降係合穴1062に係合して本体枠用摺動杆1050の全体を下降させるので、フック部1054,1065と外枠2の閉鎖板24,25との係止状態が解除されて本体枠3を外枠2に対して開放することができるようになっている。
【0534】
なお、本体枠3を外枠2に対して閉じる時には、第二不正防止部材1032は、規制突片1031に当接した状態となっているので、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032との位置関係は、図97(A)に示す状態と略同じ位置関係になっている。この状態で本体枠3を閉めると、外枠2の閉鎖板25と第二不正防止部材1032の当接部1037とが正面から当接し、最終的に図97(A)に示す状態となる。これにより、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とが、本体枠3を閉じる時に邪魔にならないようになっている。また、本実施形態においては、第一不正防止部材1023と第二不正防止部材1032とが本体枠用摺動杆1050の下降動作だけが不正に行われないように防止しているのは、本体枠用摺動杆1050を不正に開放すれば、解放後に扉枠用摺動杆1040を手動で簡単に開けることができることと、ピアノ線等で摺動杆を上昇させる不正行為は事実上行い難いという理由により、本体枠用摺動杆1050に対する不正操作ができないように工夫されている。
【0535】
また、上記した第一番目の不正防止構造であるロック機構であっても、第一不正防止部材1023をピアノ線等で揺動させることにより、ロック機構の機能を無力化することも不可能ではない。そこで、万一ロック機構のロック機能が不正な行為により無力化される場合を想定すると、本実施形態においては、錠装置1000が本体枠3(本体枠ベース600)に取付けられた状態では、内部に設けられる扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とが、夫々のフック部1041、1054,1065を除いてコ字状基体1001の閉鎖空間に収納されて完全に被覆された状態となっているので、ピアノ線等を差し込んでコ字状基体1001の閉鎖空間の内部に設けられる本体枠用摺動杆1050を引き下げようとしても、コ字状基体1001の両側面1001a,1001bによって不正具の閉鎖空間への侵入が阻止されるため、不正行為を簡単に行うことができない構造となっている。
【0536】
このように、本実施形態の錠装置1000は、その横幅寸法が従来のL字状基体に集約される錠装置に比べて極めて薄いコ字状基体1001の内部に扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とを摺動可能に設け且つ錠装置1000を操作するためのシリンダ錠1010のコ字状基体1001への取付位置を遊技盤4の下端辺よりも下方となる位置としているので、遊技盤4の左右方向及び上下方向の大きさを極めて大きくすると共に、本体枠3の側面壁540〜543で囲まれる空間を大きくしても、錠装置1000を本体枠3の裏側に強固に取付けることができる。
【0537】
また、コ字状基体1001の断面コ字状の開放側が本体枠3の裏面に対面するように取付けられるので、錠装置1000が本体枠3(本体枠ベース600)に取付けられた状態では、内部に配置された扉枠用摺動杆1040と本体枠用摺動杆1050とが、夫々のフック部1041、1054,1065を除いてコ字状基体1001に完全に被覆された状態となっており、ピアノ線等を差し込んで内部に設けられる本体枠用摺動杆1050を引き下げる等の不正行為を簡単に行うことができないようになっている。
【0538】
また、錠装置1000の取付けに際し、コ字状基体1001の開放側(前方部)の上中下の3箇所に形成される係止突起1004を扉用フック穴620や錠係止穴621に差し込んで位置決め係止し、コ字状基体1001の閉塞側(後方部)の上中下の3箇所に形成されたビス止め部1003を錠取付部625にビスで固定する構造としているので、極めて簡単な構造で錠装置1000を本体枠3(本体枠ベース600)に強固に固定することができるようになっている。
【0539】
なお、本例の錠装置1000では、コ字状基体1001の下方部をビス止めする構造として錠取付片1008に形成されたビス止め部1003と本体枠3のシリンダ錠貫通穴611の上部近傍に形成した錠取付部625とを螺着する構造としたものを示しているが、これに代えて、シリンダ錠1010を錠取付片1008に取付けるビス1012を利用して、ビス1012の先端が錠取付片1008を貫通して螺着される錠取付穴をシリンダ錠貫通穴611の上下に形成する構造としても良い。また、コ字状基体1001の下方部をビス止めしなくても、錠装置1000の後方部のビス止め部1003と錠取付部625との固定だけでも、錠装置1000を本体枠3(本体枠ベース600)の裏面に、充分に強固に固定することができる。
【0540】
また、本例の錠装置1000では、扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を左右の側面1001a,1001bを有するコ字状基体1001で完全に被覆するものを示したが、例えば、扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を周壁部605に接しない反対側の側面1001aに摺動自在にリベット等で装着し、周壁部605に接する側面1001bを省略したL字状基体(錠基体)とし、そのL字状基体(錠基体)の側面1001aと第一側面壁540とによって形成される閉鎖空間に扉枠用摺動杆1040及び本体枠用摺動杆1050を収納する構造としても良く、上述した錠装置1000と同様の作用効果を奏することができる。
【0541】
上述したように、本例の本体枠3によると、本体枠ベース600の後側に後方(前後方向)へ延出した周壁部710aを有する透明な賞球ベース710と、賞球ベース710の上側に本パチンコ機1を設置する遊技ホールの島設備側から供給された遊技球Tを貯留する賞球タンク720と、賞球タンク720から排出された遊技球Tを整列させ賞球ベースの後壁部710bの後側に取付けられる透明なタンクレールユニット730と、タンクレールユニット730から放出された遊技球Tを所定の払出指示に基いて扉枠5の上皿301へ払出し賞球ベース710の後壁部710bの後側に取付けられる一部が透明の賞球装置740と、本体枠ベース600の後端へ延出した側部904を有し後面がタンクレールユニット730や賞球装置740の後面と略同一面状に配置された透明な裏カバー900とを備えているので、賞球ベース710や裏カバー900等を通して本体枠ベース600の遊技盤保持口601に保持された遊技盤4の後側と後側側面とを視認することができ、遊技盤4の後側を覆う裏カバー900を開けなくても簡単に遊技盤4の後側を点検(目視点検)することが可能なパチンコ機1とすることができる。
【0542】
また、透明な賞球ベース710や裏カバー900等を通して遊技盤4の後側(後面)だけでなく遊技盤4の後側側面も視認することができるので、本体枠ベース600の遊技盤保持口601へ前側から遊技盤4を脱着した際に、遊技盤4と裏カバー900との間にドライバーやペンチ等の工具、洗浄用のウエス、埃やゴミ、等が残留した場合でも、それらを外側からは簡単に発見することができ、残留物によって何らかの不具合が発生するのを防止することができる。
【0543】
更に、上述したように、遊技盤4の後面や後側側面を外側から視認することができるので、遊技盤4の後側や側面等に不正行為を行うための不正な装置や工具等が取付けられていても、容易に発見することができ、不正行為が行われるのを防止することができると共に、遊技盤4に取付けられた不正な装置等を外側から簡単に発見することができるので、不正な装置等の取付けを躊躇させることができ、不正行為に対する抑止力の高いパチンコ機1とすることができる。
【0544】
また、遊技盤4の後側を賞球ベース710や裏カバー900で覆うようにしているので、遊技機4を設置した島設備内の他の部材が遊技盤4と接触したり、遊技盤4の後側にゴミや埃等の異物が付着したりするのを防止することができ、遊技盤4を良好な状態に維持して不具合が発生するのを抑制することができる。
【0545】
また、賞球タンク720の後面が本体枠ベース600の奥行きDに対して、本体枠ベース600の前端から約2倍の奥行きの位置となるようにしている、つまり、本体枠ベース600の奥行きDを、本体枠3の奥行きの約半分としているので、賞球ベース710や裏カバー900等を通して遊技盤4の後側や後側側面をより見易くすることができ、上記した作用効果を確実に奏することができる。また、本体枠ベース600の奥行きDを、本体枠3の奥行きの約半分としているので、本体枠ベース600を伏せた時の高さを可及的に低くして平坦な形状とすることができ、本体枠ベース600の後側へ賞球ベース710や裏カバー900、タンクレールユニット730、賞球装置740等を取付ける取付作業を行い易くすることができる。
【0546】
更に、透明な裏カバー900の後面(本体部902)を、賞球ベース710に取付けられた賞球タンク720、タンクレールユニット730、及び賞球装置740等の後面と、略同一面状となるようにしているので、パチンコ機1の後面を略フラットな面とすることができ、後方への突起物を無くすことで設置される島設備内の他の部材に引っ掛かったり当接したりするのを防止して不具合が発生するのを防止することができる。また、パチンコ機1の後面が略フラットとなるので、パチンコ機1を搬送する際に、単純な形状の緩衝材を用いることができると共に、集積効率(収納効率)を高くすることができ、パチンコ機1に係るコストを低減させることができる。
【0547】
また、裏カバー900に、複数のスリット916や透孔918を備えるようにしており、スリット916等を介して遊技盤4の後側や後側側面等を直接視認することができるので、遊技盤4の後側等を更に見易くすることができ、上述した作用効果を確実に奏することができる。また、本体枠ベース600に保持された遊技盤4の後側を裏カバー900で覆っても、裏カバー900のスリット916等を介して遊技盤4からの熱を外部へ放出することができるので、遊技盤4からの熱が蓄積されるのを防止することができ、熱によって遊技に関する制御が不安定になったり、合成樹脂等の部材が変形したりして不具合が発生するのを抑制することができる。更に、裏カバー900のスリット916や透孔918を、遊技球Tが通過不能な大きさとしているので、例えば、島設備内でパチンコ機1の後側に遊技球Tがこぼれても、スリット916等を通して遊技球Tがパチンコ機1内へ侵入するのを阻止することができ、遊技球Tの侵入によって不具合が発生するのを防止することができる。
【0548】
[2.遊技盤の構成]
本実施形態のパチンコ機1における遊技盤4について、主に図98乃至図125を参照して詳細に説明する。本実施形態のパチンコ機1における遊技盤4は、図98に示すように、遊技領域1100の外周側を区画する枠状の前構成部材1111と、前構成部材1111の後側に取付けられており遊技領域1100の後端側を区画する平板状の遊技パネル1112と、を備えている。
【0549】
前構成部材1111は、外周形状が四角形に形成されており、内周形状が正面視左右方向中央より左側が略半円弧状で右側が略コ字状の形状に、夫々形成されている。この前構成部材1111は、内周面における半円弧状の部位の全体とコ字状の部位の上側の左右に延びている部位とで滑らかに繋がった第一内壁部(外レール)1111aを形成しており、コ字状の部位において残りの上下に延びている部位と下側の左右に延びている部位とがL字状に繋がった第二内壁部1111bを形成している。また、前構成部材1111は、第二内壁部1111bの下端(左右に延びている部位の正面視左端)から正面視左上隅付近まで第一内壁部1111aに沿って円弧状に延びている誘導壁(内レール)1111cと、誘導壁1111cの上端に回動可能に取付けられている逆止片1111dと、を備えている。
【0550】
遊技パネル1112は、正面視で左右方向の中央で前構成部材1111の内周の下端に該当する位置に、前後方向へ貫通しているアウト口1112aが形成されている。このアウト口1112aは、前構成部材1111の第二内壁部1111bの下端と誘導壁1111cの下端とが接続されている位置に形成されている。また、遊技パネル1112は、遊技領域1100の略中央に前後方向へ貫通している開口部が形成されている。
【0551】
また、遊技盤4は、遊技パネル1112の後側下部に取付けられている基板ホルダ1102(図6を参照)と、基板ホルダ1102に取付けられている主制御基板ボックス1103と、主制御基板ボックス1103内に収納されており遊技内容を制御する主制御基板4100(図126を参照)と、主制御基板4100からの制御信号に基いて遊技状態等を表示し前構成部材1111に取付けられている機能表示器1114と、を備えている。
【0552】
更に、遊技盤4は、遊技パネル1112の後側に遊技パネル1112の開口部を通して前側から視認可能に取付けられている演出表示装置1115と、演出表示装置1115の後側に取付けられており主制御基板4100からの制御信号に基いて演出表示装置1115等を制御する周辺制御基板4010と、を備えている。また、遊技盤4は、正面視遊技領域1100内で遊技パネル1112の前面に取付けられている表ユニット1120と、遊技パネル1112の後側に取付けられている裏ユニット3000(図6を参照)と、を備えている。
【0553】
表ユニット1120は、正面視において遊技領域1100内の略中央に取付けられており遊技領域1100を左右に分断しているセンター役物1130と、センター役物1130の下側に取付けられている入賞口ユニット1150とを備えている。
【0554】
[2−1.センター役物]
センター役物1130は、前後方向に貫通した枠状に形成されており、遊技パネル1112の開口部に対して前側から挿入された状態で遊技パネル1112に取付けられている。このセンター役物1130は、正面視左側の外周面に遊技球Tが進入可能なワープ入口1131と、ワープ入口1131に進入した遊技球Tを放出し正面視左右方向中央の下部に開口しているワープ出口1132と、を備えている。
【0555】
また、センター役物1130の正面視右側には、遊技球Tが流通可能な右流路1133と、右流路1133へと打ち込まれた(右打ちされた)遊技球Tが通過可能とされているゲート部材1134と、ゲート部材1134において遊技球Tの通過を検知するゲートセンサ1135とが設けられている。
【0556】
この右流路1133は、前構成部材1111において正面視右上隅の第一内壁部1111aと第二内壁部1111bとが交わっている衝止部1111eの下側で上方へ向って開口している進入口1133aと、進入口1133aから遊技球Tを下方へ誘導する進入路1133bと、進入路1133bの下端に接続されており中央にゲート部材1134が配置されている所定広さのゲート空間1133cと、ゲート空間1133cの下端から遊技球Tを前構成部材1111の第二内壁部1111bの一部に沿って下方へ誘導する誘導路1133dと、誘導路1133dの下端に開口しており遊技球Tを下方へ放出する放出口1133eと、を備えている。
【0557】
右流路1133は、進入口1133aが、遊技球Tの外径よりも大きく開口しており、進入口1133aに続く進入路1133bが、下端側が遊技球Tの外径よりも若干広い幅となるように下方へ向うに従って狭くなるように形成されている。ゲート空間1133cは、進入路1133bの下側で上下及び左右に大きく広がっており、略中央に配置されているゲート部材1134の左右両側を遊技球Tが流下可能な広さに形成されている。このゲート空間1133cにおいて、進入路1133bの直下よりも正面視やや右寄りの位置にゲート部材1134が配置されている。ゲート空間1133cは、底面が、正面視右側へ低くなるように傾斜しており、最も低くなった右端部に誘導路1133dの上端が開口している。
【0558】
誘導路1133dは、前構成部材1111の第二内壁部1111bにおける上下へ延びている部位に沿って円弧状に延びている。図98等に示すように、誘導路1133dの内壁には複数の突起が備えられており、これら突起に遊技球Tが当接することにより、遊技球Tの流下速度を抑制させることができる。この誘導路1133dは、遊技領域1100の全高に対して約半分の高さまで下方へ延びている。誘導路1133dの下端の放出口1133eは、正面視においてやや左向きに開口している。
【0559】
[2−2.入賞口ユニットの概略構成]
入賞口ユニット1150は、センター役物1130における右流路1133の放出口1133eの下側に配置されており遊技球Tを常時受入可能な一般入賞口1151と、センター役物1130のワープ出口1132の下側に配置されており遊技球Tを常時受入可能な第一始動口1152と、第一始動口1152の正面視右側に配置されており遊技領域1100内へ常時開口している第二始動口1153と、第一始動口1152の下側に配置されており遊技状態に応じて開閉することにより遊技球Tが受入可能となる大入賞口1154と、第二始動口1153の正面視右側に配置されており遊技状態に応じて開閉することにより遊技球Tが受入可能となる役物入賞口1155と、役物入賞口1155の内部領域に配置されており役物入賞口1155に受け入れられた遊技球Tを受入可能とされているV入賞口1156と、を備えている。
【0560】
また、入賞口ユニット1150は、図98乃至図103に示すように、第一始動口1152が備えており遊技パネル1112の前面に取付けられる平板状の台板1160と、台板1160の前面に取付けられていると共に一般入賞口1151が備えられており遊技球Tの流路を形成している透明な前面流路形成部材1161と、前面流路形成部材1161の前側に取付けられている透明な前面装飾板1162と、遊技領域1100内において左右方向の中央に配置されていると共に大入賞口1154が備えられており台板1160の後側に取付けられているアタッカユニット1200と、アタッカユニット1200の正面視斜め右上に配置されていると共に第二始動口1153が備えられており台板1160の後側に取付けられている可変始動口ユニット1210と、可変始動口ユニット1210の正面視右側に配置されていると共に役物入賞口1155及びV入賞口1156が備えられており台板1160の後側に取付けられている役物ユニット1220と、を備えている。
【0561】
更に、入賞口ユニット1150は、台板1160の後側に取付けられており第一始動口1152に受け入れられた遊技球Tを下方へ案内する第一始動口用案内部材1163と、第一始動口用案内部材1163に取付けられており第一始動口1152に受け入れられた遊技球Tを検知する球検知センサ1164と、第一始動口1152の後側に配置されており前面にLEDが実装されている第一始動口装飾基板1165と、第一始動口装飾基板1165を支持しており第一始動口用案内部材1163に取付けられている基板ステー1166と、アタッカユニット1200の下側の位置で台板1160の後側に取付けられており上面に複数のLEDが実装されている大入賞口装飾基板1167と、を備えている。
【0562】
また、入賞口ユニット1150は、台板1160の後側で第二始動口1153の上側に配置されており前面に複数のLEDが実装されている第二始動口装飾基板1168と、第二始動口装飾基板1168の前側を覆い可変始動口ユニット1210に取付けられている始動口リフレクタ1169と、可変始動口ユニット1210の下側の位置で台板1160の後側に取付けられており第二始動口1153に受け入れられた遊技球Tを下方へ誘導する第二始動口用案内部材1170と、第二始動口用案内部材1170に取付けられており第二始動口1153に受け入れられた遊技球Tを検知する球検知センサ(図示は省略)と、第二始動口用案内部材1170の後側に取付けられておりアタッカユニット1200のアタッカソレノイド1204及び可変始動口ユニット1210の始動口ソレノイド1215と主制御基板4100との接続を中継する第一中継基板1172と、第一中継基板1172の後側を覆い第二始動口用案内部材1170の後側に取付けられている基板カバー1173と、を備えている。
【0563】
更に、入賞口ユニット1150は、役物ユニット1220の後側に取付けられており役物ユニット1220の後側を覆う役物ユニットカバー1174と、役物入賞口1155の上側で役物ユニットカバー1174の前面上部に配置されており前面に複数のLEDが実装されている役物入賞口装飾基板1175と、役物入賞口装飾基板1175の前側を覆い役物ユニットカバー1174に取付けられている役物入賞口リフレクタ1176と、役物ユニットカバー1174の前面中央に取付けられている振動センサ1177と、役物ユニットカバー1174の前面下部に取付けられており振動センサ1177、役物ユニット1220の役物入賞ソレノイド1225及びV入賞ソレノイド1232と主制御基板4100との接続を中継する第二中継基板1178と、役物ユニットカバー1174の後側に取付けられており一般入賞口1151に受け入れられた遊技球Tを下方へ誘導する一般入賞口用案内部材1179と、一般入賞口用案内部材1179に取付けられており一般入賞口1151に受け入れられた遊技球Tを検知する一般入賞口センサ1180(図126を参照)と、を備えている。
【0564】
入賞口ユニット1150の台板1160は、正面視左部の上部に前方へ突出していると共に上方及び後方が開放されており第一始動口1152を形成している受部1160aと、受部1160aの下側で前後に貫通していると共に左右に延びており後述するアタッカユニット1200の大入賞口開閉部材1203が後側から挿入されるアタッカ開口部1160bと、正面視左右方向の中央部の上部で前後に貫通しており第二始動口1153が後側に臨む第二始動口開口部1160cと、第二始動口開口部1160cから左方向へ前後に貫通してスリット状に延びており後述する可変始動口ユニット1210の始動口扉部材1214の前側が通過可能とされている扉スリット1160d、扉スリット1160dの上側で始動口リフレクタ1169の前側となる位置に左右に列設されており第二始動口装飾基板1168のLEDによって発光装飾される第二始動口上棚発光装飾部1160eと、を備えている。
【0565】
また、台板1160は、第二始動口上棚発光装飾部1160eの正面視右側で前後に貫通しており役物ユニット1220における役物入賞口ユニット1220Aの後述する役物入賞口1155を形成している上ハウジング1222及び下ハウジング1223の前部が後側から前方へ突出するように挿入される役物入賞口開口部1160fと、役物入賞口開口部1160fの上側で役物入賞口リフレクタ1176の前側となる位置に左右に列設されており役物入賞口装飾基板1175のLEDによって発光装飾される役物入賞口発光装飾部1160gと、役物入賞口開口部1160fの下側で前後に貫通しており役物ユニット1220におけるV入賞口ユニット1220Bの後述する球誘導部材1238が後側から前方へ突出するように挿入されるV入賞口開口部1160hと、正面視右部の上部に後方へ延びだしていると共に上方が開放された樋状で前面流路形成部材1161の一般入賞口1151に受け入れられた遊技球Tを後方へ誘導して一般入賞口用案内部材1179に受渡す樋部1160iと、を備えている。
【0566】
図99及び図102に示されるように、前面流路形成部材1161は、平板状の台板1160の前面から前方の遊技領域1100内に突出しており、平板状の前板部1161aを前面とする後側が開放された浅い箱状に形成されている。この前面流路形成部材1161は、正面視右上に上方及び後方が開放されており上側から受けた遊技球Tを後方へ誘導し一般入賞口1151を形成している受部1161bと、受部1161bから遊技球Tの外径よりも若干大きい距離下側に離れており受部1161bよりも右側から受部1161bの左辺の延長線上まで左側が低くなるように延びている棚状の受部下棚部1161cと、受部下棚部1161cの左端から役物入賞口1155の上部まで下方へ延びている受部下右立壁部1161dと、受部1161bから正面視左側へ遊技球Tの外径よりも大きく離れており受部下棚部1161cよりも下側で役物入賞口1155よりも上側の位置(後述する役物入賞口ユニット1220Aの役物入賞口開閉部材1221から遊技球Tの外径よりも若干高い位置)まで垂直に延びている受部左立壁部1161eと、受部左立壁部1161eの下端から役物入賞口1155の上辺に沿って役物入賞口1155の左端よりも右側の上方まで左方へ延びている役物入賞口上天壁部1161fと、を備えている。
【0567】
また、前面流路形成部材1161は、役物入賞口上天壁部1161fの左端より左下の役物入賞口1155(役物入賞口開閉部材1221)の左端と接する位置から左方へ低くなるように短く延びている役物入賞口左棚部1161gと、役物入賞口左棚部1161gの右端から第二始動口1153よりも下側へ垂直に延びている第二始動口領域右立壁部1161hと、第二始動口領域右立壁部1161hの下端から前面流路形成部材1161の左端まで左側が低くなるように左方へ延びている第二始動口領域下棚部1161iと、を備えている。
【0568】
更に、前面流路形成部材1161は、第二始動口領域右立壁部1161hから遊技球Tの外径よりも若干大きい距離左側へ離れていると共に役物入賞口左棚部1161gの上面から遊技球Tの外径よりも大きい距離下側へ離れた位置から左側が低くなるように第二始動口領域下棚部1161iの左右方向中央よりも左側の上方の位置まで左方へ延出しており第二始動口1153の直上となる位置に配置されている第二始動口上棚部1161jと、第二始動口上棚部1161jの右端から第二始動口1153の右側を覆うように下方へ垂下している第二始動口右立壁部1161kと、第二始動口右立壁部1161kから前方へ向かうに従って左方へ突出している誘導片1161lと、第二始動口上棚部1161jの左端から遊技球Tの外径よりも若干大きく左側へ離れており第二始動口上棚部1161jよりも上側の位置から下側の位置まで垂直に延びている第二始動口領域左立壁部1161mと、を備えている。
【0569】
本実施形態の入賞口ユニット1150は、第一始動口用案内部材1163に取付けられている球検知センサ1164と、アタッカユニット1200に取付けられている後述する球検知センサ1208とで、第一始動口1152に受け入れられた遊技球Tを検知する第一始動口センサ1190を形成している。また、第二始動口用案内部材1170に取付けられている図示しない球検知センサと、可変始動口ユニット1210に取付けられている後述する球検知センサ1213とで、第二始動口1153に受け入れられた遊技球Tを検知する第二始動口センサ1191を形成している。
【0570】
また、詳細は後述するが、入賞口ユニット1150は、アタッカユニット1200の大入賞口1154に受け入れられた遊技球Tを検知する大入賞口センサ1206と、役物ユニット1220の役物入賞口1155に受け入れられた遊技球Tを検知する役物入賞口センサ1224と、役物ユニット1220のV入賞口1156に受け入れられた遊技球Tを検知する特定センサ1239と、を備えている。
【0571】
[2−2A.アタッカユニット]
入賞口ユニット1150のアタッカユニット1200は、主に図104乃至図106等に示すように、前方へ向って開口しており正面視左右方向へ延びている大入賞口1154と、大入賞口1154の下部を形成するアタッカ下ベース1201と、アタッカ下ベース1201の上側に取付けられており台板1160に取付けられると共に大入賞口1154の上部を形成するアタッカ上ベース1202と、アタッカ下ベース1201及びアタッカ上ベース1202によって左右方向へ延びた軸周りに対して回動可能に支持されており大入賞口1154を開閉させる大入賞口開閉部材1203と、アタッカ下ベース1201とアタッカ上ベース1202との間に取付けられており遊技状態に応じて進退するプランジャ1204aを有しているアタッカソレノイド1204と、アタッカソレノイド1204のプランジャ1204aの進退を伝達して大入賞口開閉部材1203を開閉させるリンク部材1205と、アタッカ下ベース1201に取付けられており大入賞口1154に受け入れられた遊技球Tを検知する大入賞口センサ1206と、アタッカ下ベース1201の下側に取付けられており大入賞口センサ1206により検知された遊技球Tを後方へ誘導する誘導部材1207と、アタッカ上ベース1202の上部に取付けられており第一始動口1152に受入られた遊技球Tを検知する球検知センサ1208と、を備えている。
【0572】
アタッカユニット1200に形成されている大入賞口1154は、正面視左右方向が遊技球Tの直径に対して4〜6倍の長さで上下方向が遊技球Tの直径よりもやや長い横長矩形状で前方へ向かって開放されており、その開放された開口が板状の大入賞口開閉部材1203によって開閉可能とされている。この大入賞口1154は、大入賞口開閉部材1203が、下辺を回転軸として回動可能とされており、大入賞口開閉部材1203が略垂直な状態となると遊技球Tの受け入れが不能となり、大入賞口開閉部材1203が略水平な状態となると遊技球Tの受け入れが可能となるようになっている所謂、可変入賞口である。
【0573】
アタッカユニット1200のアタッカ下ベース1201は、左右方向中央から左寄りに配置されており前方及び上方が開放された横長箱状の収容部下1201aと、収容部下1201aの底壁を上下に貫通しており遊技球Tが通過可能な貫通孔1201bと、貫通孔1201bの下側に形成されており後側から大入賞口センサ1206が挿入されるセンサ支持孔1201cと、収容部下1201aの左右両端の下部前側に配置されている一対の軸受部下1201dと、収容部下1201aの右部の後側に形成されているソレノイド支持部1201eと、ソレノイド支持部1201eの前側且つ収容部下1201aの右側にU字状に形成されている軸支部1201fと、左右方向の中央で収容部下1201aの後側に形成されており遊技球Tが通過可能に上下に貫通している通過孔1201gと、を備えている。
【0574】
アタッカ下ベース1201の収容部下1201aは、大入賞口1154の下半分を形成し、底壁が貫通孔1201bへ向って低くなるように傾斜している。一対の軸受部下1201dは、アタッカ上ベース1202の後述する軸受部上1202bと協働して、大入賞口開閉部材1203を回転可能に支持するためのものである。軸支部1201fは、上側からリンク部材1205の回動軸1205aが挿入されることにより、リンク部材1205を軸支することができる。通過孔1201gは、第一始動口1152に受け入れられアタッカ上ベース1202の貫通孔1202eを通った遊技球Tが通過する。
【0575】
アタッカユニット1200のアタッカ上ベース1202は、左右方向中央から左寄りに配置されており前方及び下方が開放された横長箱状の収容部上1202aと、収容部上1202aの左右両側の下部前面に配置されている一対の軸受部上1202bと、収容部上1202aの右側で前後に貫通しておりリンク部材1205の回動軸1205aが挿入される軸孔1202cと、収容部上1202aの上部後側に形成されており球検知センサ1208が上側から挿入されるセンサ支持部1202dと、センサ支持部1202d内の右部で遊技球Tが通過可能に上下に貫通している貫通孔1202eと、を備えている。
【0576】
アタッカ上ベース1202の収容部上1202aは、アタッカ下ベース1201の収容部下1201aと協働して大入賞口1154を形成する。一対の軸受部上1202bは、アタッカ下ベース1201の軸受部下1201dと協働して、大入賞口開閉部材1203を回転可能に支持するためのものである。軸孔1202cは、リンク部材1205の後述する回動軸1205aを回転可能に支持するためのものである。貫通孔1202eは、第一始動口1152に受け入れられて球検知センサ1208に検知された遊技球Tが通過する。
【0577】
アタッカユニット1200の大入賞口開閉部材1203は、左右に延びている平板状の扉部1203aと、扉部1203aの左右両端下部から外方へ延出している一対の軸ピン1203bと、扉部1203aにおける右端側の軸ピン1203bよりも斜め下後の位置から右方向へ突出している作用ピン1203cと、を備えている。
【0578】
大入賞口開閉部材1203の扉部1203aは、アタッカ下ベース1201及びアタッカ上ベース1202によって形成される大入賞口1154を塞ぐことができる大きさに形成されている。一対の軸ピン1203bは、アタッカ下ベース1201及びアタッカ上ベース1202の一対の軸受部下1201d及び一対の軸受部上1202bに、夫々回転可能に軸支される。作用ピン1203cは、リンク部材1205の後述する一対の作動ピン1205cの間に挿入される。
【0579】
アタッカユニット1200のアタッカソレノイド1204は、右端側からプランジャ1204aが進退するようにアタッカ下ベース1201のソレノイド支持部1201eに挿入された状態で、アタッカ下ベース1201とアタッカ上ベース1202の間に支持される。また、アタッカソレノイド1204のプランジャ1204aは、先端が円盤状に形成されている。このアタッカソレノイド1204は、図示しないコイルバネを備えており、通電されていない状態では、コイルバネの付勢力によってプランジャ1204aが突出した状態となる。
【0580】
アタッカユニット1200のリンク部材1205は、前後方向へ延びている回動軸1205aと、回動軸1205aの軸芯よりも偏芯した位置から後方へ突出している係合部1205bと、回動軸1205aの軸芯よりも偏芯した位置から前方へ突出している一対の作動ピン1205cと、を備えている。リンク部材1205の回動軸1205aは、アタッカ下ベース1201の軸支部1201f及びアタッカ上ベース1202の軸孔1202cによって回動可能に支持される。係合部1205bは、アタッカソレノイド1204におけるプランジャ1204aの円盤状の先端が挿入される切欠きが形成されている。一対の作動ピン1205cは、その間に大入賞口開閉部材1203の作用ピン1203cが挿入される。
【0581】
このリンク部材1205は、係合部1205bと一対の作動ピン1205cとの関係が、アタッカ下ベース1201及びアタッカ上ベース1202に取付けられた状態で、係合部1205bが主に左右方向へ移動し、一対の作動ピン1205cが主に上下方向へ移動するような関係に配置されている。そして、リンク部材1205は、アタッカソレノイド1204のプランジャ1204aが、突出している状態から没入する方向(正面視左方向)へ移動すると、正面視時計回りの方向へ回動する。
【0582】
アタッカユニット1200の誘導部材1207は、上方及び後方が開放された箱状に形成されており、アタッカ下ベース1201において貫通孔1201bの下側に取付けられている。
【0583】
本実施形態のアタッカユニット1200は、通常の状態では、図示しないコイルバネの付勢力によってプランジャ1204aが右方向へ突出している。この状態では、一対の作動ピン1205cのうち上側の作動ピン1205cが大入賞口開閉部材1203の作用ピン105cに対して上側から当接しており、平板状の扉部1203aが直立した状態となって大入賞口1154を閉鎖している。つまり、大入賞口1154に対して遊技球Tが受入不能な状態となっている。
【0584】
アタッカユニット1200は、大当り遊技等によりアタッカソレノイド1204に通電されると、プランジャ1204aが左方向へ移動して円盤状の先端を除いて没入した状態となる。このプランジャ1204aの左方向への移動により、プランジャ1204aの円盤状の先端に係合されているリンク部材1205の係合部1205bが、左方向へと移動するように公転し、リンク部材1205が回動軸1205aを中心に正面視時計回りに回動する。
【0585】
このリンク部材1205が時計回りに回動することにより、一対の作動ピン1205cが上方へ移動するように公転し、上側の作動ピン1205cが大入賞口開閉部材1203の作用ピン1203cから上側へ離れると共に、下側の作動ピン1205cが下側から作用ピン1203cに当接し、更に、作用ピン1203cを上方へ移動させる。そして、大入賞口開閉部材1203が軸ピン1203bを中心に上端が前方へ移動するように回動し、平板状の扉部1203aが略水平な状態となる。これにより、大入賞口1154が開放された状態となり、大入賞口1154への遊技球Tが受入可能な状態となる。
【0586】
[2−2B.可変始動口ユニット]
入賞口ユニット1150の可変始動口ユニット1210は、主に図108乃至図113等に示すように、正面視前面右部に前方へ向って開口している第二始動口1153を備えている。この第二始動口1153は、遊技球Tが一つのみ通過できる大きさに形成されている。この可変始動口ユニット1210は、前方及び上方が開放された浅い箱状の下ケース1211と、下ケース1211の上側に取付けられ前方の一部及び下方が開放された箱状の上ケース1212と、下ケース1211に取付けられており第二始動口1153に受け入れられた遊技球Tを検知する球検知センサ1213と、下ケース1211によって前後にスライド可能に支持される始動口扉部材1214と、下ケース1211及び上ケース1212の間に支持されており遊技状態に応じて進退するプランジャ1215aを備えた始動口ソレノイド1215と、始動口ソレノイド1215のプランジャ1215aの進退を伝達させて始動口扉部材1214を前後にスライドさせるリンク部材1216と、始動口扉部材1214のスライド位置を検知するスライド検知センサ1217と、を備えている。
【0587】
可変始動口ユニット1210の下ケース1211は、上面の右部の位置で前側から後側へ向って低くなるように傾斜した状態で形成されており遊技球Tを誘導可能な球誘導部1211aと、球誘導部1211aの後端側で上下に貫通しており遊技球Tが通過可能な通過孔1211bと、球誘導部1211aの下側で前方へ向って開口しており球検知センサ1213が挿入支持されるセンサ支持孔1211cと、左右方向の中央に形成され互いに対向していると共に前後に延びている一対のスライド溝1211dと、上面の左部から上方へ突出している円柱状の支持ピン1211eと、を備えている。
【0588】
可変始動口ユニット1210の上ケース1212は、前面における正面視右部の位置で前方及び下方が開放されていると共に上壁が後方へ向うに従って低くなるように傾斜している通路上部1212aと、上ケース1212において通路上部1212aよりも正面視左側の前端側の下面を形成している前端開口形成部1212bと、前端開口形成部1212bの上側に形成され台板1160との間で第二始動口装飾基板1168及び始動口リフレクタ1169を挟持する基板後押え部1212cと、基板後押え部1212c及び前端開口形成部1212bの後側に形成されており始動口ソレノイド1215を上側から覆うソレノイド被覆部1212dと、を備えている。
【0589】
上ケース1212の通路上部1212aは、下ケース1211における球誘導部1211a及び通過孔1211bの上側となる位置で、第二始動口1153を形成している。この通路上部1212aは、正面視の形状が、開口を下方へ向けたコ字状で、右辺が左辺よりも長く下方へ延びた形状に形成されている。また、通路上部1212aは、球誘導部1211aと協働することで、遊技球Tを後方へ誘導させることができる。
【0590】
上ケース1212の前端開口形成部1212bは、前端が、通路上部1212aの前端と前後方向が同じ位置に形成されている。また、前端開口形成部1212bは、前端から上ケース1212の前後方向の中央付近まで板状に延びている。この前端開口形成部1212bは、正面視の形状が、通路上部1212aの左辺の下端付近から左方へ水平に対して小さい角度(約5度)で通路上部1212aの左辺の高さの1/3の高さまで斜めに延びた後に、更に左方へ水平に対して大きい角度(約45度)で通路上部1212aと同じ高さまで延び、そこから更に左方へ水平に短く延びた上で、通路上部1212aの左辺の下端と右辺の下端の中間の高さまで下方へ延びた形状に形成されている。
【0591】
換言すると、前端開口形成部1212bは、正面形状が、上ケース1212の下端において左端付近から通路上部1212aと同じ高さに上方へ延び、その上端から右方へ水平に短く延びた後に、右下へ水平に対して約45度の角度で通路上部1212aの左辺の下端からその左辺の高さの約1/3の高さまで延び、更にそこから通路上部1212aの左辺の下端付近まで右側が低くなるように斜めに長く延びている。この前端開口形成部材112bと通路上部1212aの下側に始動口扉部材1214の第一案内部1214a、第二案内部1214b、及び第三案内部1214c等が配置される。
【0592】
可変始動口ユニット1210の始動口扉部材1214は、正面視右下へ向かって斜め(水平に対して約45度の角度)に延びている平板状の第一案内部1214aと、第一案内部1214aの右端から正面視右下へ第一案内部1214aよりも水平に対して小さい角度(約5度)で長く斜めに延びている平板状の第二案内部1214bと、第二案内部1214bの右端よりも右側で第二案内部1214bの右端よりも低い位置に備えられており後方へ向かって低くなるように傾斜している平板状の第三案内部1214cと、第三案内部1214cの前端から第二案内部1214bの右端と同じ高さまで延出している前壁部1214dと、第三案内部1214cの右端から前壁部1214dよりも上側へ上方に延出している平板状の立壁部1214eと、を備えている。
【0593】
また、始動口扉部材1214は、第二案内部1214bの後端から下方へ延出している垂下部1214fと、垂下部1214fの下端から後方へ延出している平板状のスライダ部1214gと、スライダ部1214gの上面から突出している円柱状の連結ピン1214hと、スライダ部1214gの後端に形成されている検知部1214iと、を備えている。
【0594】
始動口扉部材1214の第一案内部1214a、第二案内部1214b、第三案内部1214c、前壁部1214d、及び立壁部1214eは、前後方向の幅が同じ幅に形成されている。第一案内部1214a等の前後方向の幅は、遊技球Tの外径と略同じに形成されている。また、始動口扉部材1214の左右の長さ(第一案内部1214aの左端から立壁部1214eの右端までの長さ)は、遊技球Tの外径に対して約4倍の長さに形成されている。更に、第一案内部1214aの平面視の左右の長さは、遊技球Tの外径に対して約2/3倍の長さに形成されている。第一案内部1214a及び第二案内部1214bは上ケース1212の前端開口形成部1212bの下側に配置される。また、第三案内部1214c、前壁部1214d、及び立壁部1214eは、下ケース1211の球誘導部1211aと上ケース1212の通路上部1212aとの間に配置される。
【0595】
始動口扉部材1214のスライダ部1214gは、左右両端が下ケース1211の一対のスライド溝1211d内に夫々挿入される。これにより、始動口扉部材1214が、下ケース1211の一対のスライド溝1211dによって、前後にスライド可能に支持される。連結ピン1214hは、リンク部材1216の後述する連結孔1216eに摺動可能に挿入されることにより、リンク部材1216と連結され、始動口ソレノイド1215のプランジャ1215aの進退が伝達される。検知部1214iは、スライド検知センサ1217によって検知可能とされている。
【0596】
可変始動口ユニット1210の始動口ソレノイド1215は、左端側からプランジャ1215aが進退するように下ケース1211と上ケース1212との間で上ケース1212のソレノイド被覆部1212d内に支持されている。この始動口ソレノイド1215のプランジャ1215aは、先端が大径の円盤状に形成されている。また、始動口ソレノイド1215は、図示しないコイルバネを備えており、通電されていない状態ではコイルバネの付勢力にってプランジャ1215aが突出(伸長)した状態となる。
【0597】
可変始動口ユニット1210のリンク部材1216は、下ケース1211の支持ピン1211eに回動可能に上側から嵌め込まれる円筒状の本体部1216aと、本体部1216aから外方へ延出している第一片1216bと、第一片1216bの先端から上方へ突出しており始動口ソレノイド1215のプランジャ1215aの先端と係合可能な係合部1216cと、本体部1216aから第一片1216bが延出している方向に対して直角に第一片1216bよりも長く延出している第二片1216dと、第二片1216dの先端で上下に貫通していると共に第二片1216dが延出している方向と同じ方向に延びており始動口扉部材1214の連結ピン1214hが下側から摺動可能に挿入される長孔状の連結孔1216eと、を備えている。
【0598】
リンク部材1216の第一片1216bは、本体部1216aの上端から本体部1216aの中心軸に対して直角方向に延びている。第二片1216dは、本体部1216aにおいて第一片1216bよりも下側から平面視で第一片1216bに対して時計回りの方向へ直角に延びている。この第二片1216dは、本体部1216aを下ケース1211の支持ピン1211eに嵌め込んだ状態で、先端が下ケース1211の左右方向中央付近に位置する長さに形成されている。
【0599】
この可変始動口ユニット1210は、図112等に示すように、始動口扉部材1214のスライダ部1214gを第一案内部1214a、第二案内部1214b、及び第三案内部1214cよりも下側の位置で後方へ延出させていると共に、スライダ部1214gの上側で第一案内部1214a及び第二案内部1214bの後側に始動口ソレノイド1215を横長に向けて配置し、更に、始動口ソレノイド1215の下側でリンク部材1216によってプランジャ1215aの進退を始動口扉部材1214へ伝達させるようにしている。これにより、可変始動口ユニット1210の前後方向の距離(大きさ)を可及的に小さくすることができる。従って、可変始動口ユニット1210の後側のスペースを相対的に広くすることができる。
【0600】
本実施形態の可変始動口ユニット1210は、通常の状態(始動口ソレノイド1215が非通電の状態)では、図示しないコイルバネの付勢力によって始動口ソレノイド1215のプランジャ1215aが、左方向へ突出している。この状態では、図112に示すように、リンク部材1216の第一片1216bの先端の係合部1216cが下ケース1211の支持ピン1211eの中心よりも左側に位置していると共に、第一片1216bに対して時計回りの方向へ直角に延びている第二片1216dの先端の連結孔1216eが支持ピン1211eの中心よりも後側に位置している。そして、リンク部材1216の連結孔1216eに挿入されている連結ピン1214hを備えた始動口扉部材1214は、その前端が台板1160の前面と略一致している。つまり、始動口扉部材1214が遊技領域1100内から没入(後退)した状態(受入不能位置の状態)となっている。この通常の状態において、始動口扉部材1214の検知部1214iが、スライド検知センサ1217によって検知されている。
【0601】
可変始動口ユニット1210は、センター役物1130のゲート部材1134を遊技球Tが通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて始動口ソレノイド1215に通電されると、プランジャ1215aが没入する右方向へ移動する(図113を参照)。始動口ソレノイド1215のプランジャ1215aが右方向へ移動して没入すると、プランジャ1215aの先端に係合されている係合部1216cによって、リンク部材1216全体が下ケース1211の支持ピン1211eを中心に平面視時計回りの方向へ回動する。
【0602】
このリンク部材1216が時計回りの方向へ回動することによって、第二片1216dの先端の連結孔1216eが相対的に前方へ移動するような回動の動きとなり、連結孔1216eに挿入されている始動口扉部材1214の連結ピン1214hが、連結孔1216eの内面によって前方へ押され、始動口扉部材1214が全体的に前方へスライドすることとなる。これにより、始動口扉部材1214の前端が台板1160の前面よりも前方へ突出し、始動口扉部材1214の第一案内部1214a、第二案内部1214b、第三案内部1214c、前壁部1214d、及び立壁部1214eが、遊技領域1100内に出現した状態(受入可能位置の状態)となる。この始動口扉部材1214を前方へスライドさせて遊技領域1100内へ出現させた状態では、始動口扉部材1214の検知部1214iが、スライド検知センサ1217によって検知されていない状態となっている。
【0603】
始動口扉部材1214が遊技領域1100内に出現した状態で、第一案内部1214a上に遊技球Tが流下すると、第一案内部1214aの傾斜によって右方向へ転動し、第二案内部1214b上へ送られる。そして、第二案内部1214bに送られた遊技球Tは、第二案内部1214bの傾斜によって更に右方向へ転動させられ、第二案内部1214bの右側に配置された第三案内部1214cへと送られる。
【0604】
第三案内部1214cは、後端が低くなるように傾斜しているため、第三案内部1214cに送られた遊技球Tは、第三案内部1214cで転動する向きが後方へと変わり、第三案内部1214cの後端から後方の下ケース1211の球誘導部1211aと上ケース1212の通路上部1212aとの間へ送られる。つまり、第二始動口1153に遊技球Tが受け入れられる。この際に、始動口扉部材1214では、第三案内部1214cの右端に遊技球Tの外径に対して約半分の高さの立壁部1214eが備えられているため、第二案内部1214bから第三案内部1214cへ左方向から転動してきた遊技球Tが立壁部1214eに当接し、第三案内部1214cよりも右側へ転動するのが阻止される。また、前面流路形成部材1161の誘導片1161lによっても左方向から第三案内部1214cへ転動してきた遊技球Tを、後方へと転動させることができる。
【0605】
第三案内部1214cから後方へ放出された遊技球Tは、第三案内部1214cの下側に配置されている下ケース1211の球誘導部1211a上へと流下し、球誘導部1211aに誘導されて球誘導部1211aの後端に開口している通過孔1211bへと進入し、球検知センサ1213に検知されて、第二始動口用案内部材1170へと送られる。
【0606】
このような構成を有した第二始動口1153では、遊技の状況にかかわらず遊技領域1100内において前方へ向かって常時開口していることから、見かけ上は、遊技球Tを受入可能であるかのように見える。しかしながら、第二始動口1153の上側には第二始動口上棚部1161jが配置されていることから、遊技球Tが上側から流下してきても、第二始動口1153の下側に配置されている第二始動口領域下棚部1161iへ落下するときに第二始動口1153の高さまで跳ね上がりでもしない限りは、第二始動口1153に受け入れられることはない。すなわち、この実施の形態にかかる第二始動口1153は、遊技領域1100内において、遊技球Tが極めて流下し難い領域に配置されている。
【0607】
そこで、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、こうした第二始動口1153に対しては、上述したように、可変始動口ユニット1210の始動口扉部材1214が台板1160の前面から前方へ突出することによって遊技球Tが受入可能とされるようにしている。
【0608】
すなわち、通常(始動口ソレノイド1215が非通電)の状態では、図123(a)等に示すように、始動口扉部材1214の前端が、台板1160の前面よりも前方へ突出しておらず、没した位置にある状態となっている。そして、このような没した位置にある状態では、第二始動口上棚部1161jと第二始動口領域左立壁部1161mとの間を遊技球Tが流下しても、この遊技球Tは、始動口扉部材1214(第一案内部1214aなど)の上面を転動することができずにそのまま下側に配置された第二始動口領域下棚部1161i上へと流下することとなる。
【0609】
これに対し、ゲート部材1134を遊技球Tが通過することで抽選される普通抽選において普通当りが得られた場合、始動口ソレノイド1215が通電されることにより始動口扉部材1214の前端が台板1160の前面よりも前方へ突出することとなる。
【0610】
すなわち、始動口扉部材1214の前端が台板1160の前面よりも前方へ突出した状態(第二始動口1153が受入可能な状態)では、第二始動口上棚部1161jと第二始動口領域左立壁部1161mとの間を遊技球Tが流下すると、この遊技球Tは、第一案内部1214a(始動口扉部材1214)の上面(底面)に当接することとなる。この点、第一案内部1214aの底面は、左端側が高くなるように傾斜していることから、この傾斜によって第二始動口1153の設けられる右方へと遊技球Tが案内されるようになる。
【0611】
そして、第一案内部1214aによって右方へ案内された遊技球Tは、その右側の第二案内部1214bをさらに転動する。この第二案内部1214bの底面は、第一案内部1214aよりも水平からの傾斜角度が小さいため、遊技球Tの転動速度の増加は遅くなるものの、こうして第二案内部1214bを右方へ転動した遊技球Tは、その右側の第三案内部1214cへとさらに転動することとなる。
【0612】
これに対し、第三案内部1214cの底面は、第二始動口1153としての開口部の設けられる後方側へ向かって低くなっている。また、第三案内部1214cの前方には、該第三案内部1214c上にある遊技球Tが前方からこぼれ落ちることを規制する前壁部1214dが形成されるとともに、第三案内部1214cの右方には、第一案内部1214a及び第二案内部1214bからの遊技球Tがそのまま右方に流下しないようにこれと当接して規制する立壁部1214eが形成されている。
【0613】
したがって、第一案内部1214a及び第二案内部1214bからの遊技球Tが第三案内部1214cへと供給されると、該遊技球Tは、前壁部1214dや立壁部1214eと当接してその動きが規制されながら当該第三案内部1214cの底面の傾斜によって第二始動口1153としての開口部へと受け入れられるようになる。
【0614】
このような構成によれば、始動口ソレノイド1215が通電されると、始動口扉部材1214が前進し、台板1160の第二始動口開口部1160c及び扉スリット1160dを通って、第一案内部1214a、第二案内部1214b、第三案内部1214c、前壁部1214d、及び立壁部1214eが、台板1160の前面よりも前方へ突出する。この状態で第二始動口上棚部1161jの左端から遊技球Tが左方へ放出されると、第二始動口領域左立壁部1161mに当接した上で、始動口扉部材1214の第一案内部1214aに当接し、第一案内部1214aの傾斜によって流通方向が右方へ向けられる。そして、遊技球Tが第一案内部1214aから第二案内部1214bを通って第三案内部1214cへと転動し、第三案内部1214cの傾斜と前面流路形成部材1161の誘導片1161lとによって転動方向が後方へ向けられ、後方に開口している第二始動口1153に受け入れられることとなる。
【0615】
なお、遊技球Tが第二始動口1153に受け入れられて第二始動口センサ1191に検知されると、その検知信号によって主制御基板4100では払出制御基板4110に対して払出コマンドを送信し、払出制御基板4110では賞球装置740を制御して受信した払出コマンドに応じた数(例えば、1個)の遊技球Tを皿ユニット300へ払出させる。
【0616】
一方、始動口ソレノイド1215への通電が終了すると、始動口ソレノイド1215に備えられているコイルスプリングの付勢力によって没入していたプランジャ1215aが突出し、リンク部材1216を介して始動口扉部材1214は後退する。そして、こうして始動口扉部材1214が後退されると、台板1160の前面から突出している第一案内部1214a及び第二案内部1214b等の突出量が徐々に減少するようになる(始動口扉部材1214の前端と前面流路形成部材1161における前板部1161a(図102を参照)の後面との間の隙間が徐々に増加するようになる)。すなわちこの場合、始動口扉部材1214のうち、第一案内部1214aや第二案内部1214bの底面を転動している遊技球Tがあるときには、前板部1161aの後面との間の隙間が遊技球Tの直径以上に拡大した段階で、該隙間から遊技球Tがこぼれ落ちることとなる。ただしこの際、該隙間が遊技球Tの直径以上に拡大するよりも前に第三案内部1214cの底面まで辿り着いた遊技球Tがあるときには、該遊技球Tは、前壁部1214dや立壁部1214eによる案内を受けて、当該第三案内部1214c共々、第二始動口1153としての開口部へと受け入れられることとなる。
【0617】
このように、この実施の形態にかかる第二始動口1153は、遊技領域1100のうち、遊技球Tが流下しうる流下経路から離れた位置にて設けられた離島型の入賞口として設けられている。また、遊技領域1100に対して奥行き方向に往復動することにより出没可能であって、没した位置(図122(a)を参照)と出現位置(図122(b)を参照)とのうちの出現位置にあるときに、流下経路と第二始動口1153(離島型入賞口)とを繋ぐ橋渡し通路として供されて、上記流下経路上にある遊技球Tを奥行き方向とは異なる方向(右方向)に位置する第二始動口1153(離島型入賞口)へと転動させるように設けられた始動口扉部材1214(トンボロ型可動部材)を備えることとしている。
【0618】
したがって、始動口扉部材1214として、第二始動口1153(離島型入賞口)に受け入れられるまでの遊技球Tの転動距離として十分な長さを確保することができるようになることから、遊技球Tの橋渡しを許容する動作と許容しない動作とを厳格に区別して使い分けることができるようになる。これにより、動作した可動片の上面にある遊技球を慣性によってこぼす構造を採用した従来の場合とは異なり、許容しない動作であるにもかかわらず稀に入賞が発生してしまうようなことをより確実に回避することができるようになる。
【0619】
すなわち、流下経路上にある遊技球Tが上記第一案内部1214aでの転動を開始してから上記第三案内部1214cへと到達するまでに要する入賞可閾値時間よりも短い橋渡し時間だけしか上記始動口扉部材1214が突出されないように上記始動口ソレノイド1215への通電にかかる制御が行われるようにすれば、上記始動口扉部材1214を動作させるにもかかわらず第二始動口1153には遊技球Tが受け入れられないようにすることが可能である(許容しない動作、不利な遊技態様)。すなわちこの場合、上記始動口扉部材1214の出現位置への動作によって第一案内部1214aや第二案内部1214b(始動口扉部材1214)を遊技球Tが転動したとしても、この遊技球Tは、第三案内部1214cに辿り着くよりも前に後退する第一案内部1214aや第二案内部1214b(始動口扉部材1214)の前端と前面流路形成部材1161における前板部1161aの後面との間の隙間からこぼれ落ちることとなる。
【0620】
これに対し、流下経路上にある遊技球Tが上記第一案内部1214aでの転動を開始してから上記第三案内部1214cへと到達するまでに要する入賞可閾値時間よりも長い橋渡し時間にわたって上記始動口扉部材1214が突出されるように上記始動口ソレノイド1215への通電にかかる制御が行われるようにすれば、上記始動口扉部材1214を動作させたときに第二始動口1153に遊技球Tが受け入れられるようにすることが可能である(許容する動作、有利な遊技態様)。すなわちこの場合、第一案内部1214aや第二案内部1214b(始動口扉部材1214)を転動する遊技球Tは、第一案内部1214aや第二案内部1214b(始動口扉部材1214)が後退するよりも早い段階で第三案内部1214cに辿り着くことができるようになる。そして、こうして第三案内部1214cに辿り着いた遊技球は、該第三案内部1214cの底面の傾斜によって第二始動口1153としての開口部へと受け入れられるようになる。なおこの際、第三案内部1214c(始動口扉部材1214)の後退が仮に開始されたとしても、前壁部1214dとの当接によって該遊技球Tに働く慣性力は受け止められることから、上記第三案内部1214cからこぼれ落ちることなく第二始動口1153に受け入れられるようになる。
【0621】
このような始動口扉部材1214の動作時間にかかる制御だけで、始動口扉部材1214を動作させたときの上記第二始動口1153への遊技球Tのより確実な入賞と、始動口扉部材1214を動作させたときの第二始動口1153への遊技球Tのより確実な非入賞とを、遊技の状況に応じて使い分けることができるようになる。これにより、短い橋渡し時間だけしか始動口扉部材1214を出現位置にて位置させないときには入賞しないことを前提とするような大胆な遊技設計を実現することができるようになる。
【0622】
しかも、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、図122に示されるように、台板1160(遊技盤4)の表壁面のうち、始動口扉部材1214が後退するときに第一案内部1214aや第二案内部1214bが収納されていく部分は、これらが収納可能とされるだけの小さな穴としてしか形成しないこととしている。すなわちこの場合、始動口扉部材1214が後退することにより第一案内部1214a及び第二案内部1214b等の突出量が徐々に減少されるなかでは、第一案内部1214aや第二案内部1214bの上面を転動している遊技球Tも自ずと台板1160(遊技盤4)の表壁面側へと引き寄せられることとなるが、こうして引き寄せられる遊技球Tは、台板1160(遊技盤4)の表壁面側に押し付けられながら(若しくは、出現位置での静止時よりも強く押し付けられながら)右方へ転動することとなることから、台板1160(遊技盤4)の表壁面との接触に応じた所定値以上の摩擦力(若しくは、出現位置での静止時よりも強い摩擦力)によって右方へと転動する速度にブレーキをかけることができるようになる。
【0623】
このように、始動口扉部材1214の後退が開始されて第二始動口1153への入賞が好ましくない状況へと変化している段階においては、台板1160(遊技盤4)の表壁面との接触に応じた摩擦力によって第二始動口1153へと向かう速度に対して自動的にブレーキがかかるシステムが構築されていることから、始動口扉部材1214の後退(出現位置から没した位置への変位)が開始された以降に第二始動口1153にまで到達する遊技球の数を抑制することができるようになり、これによって遊技球Tの橋渡しを許容しない動作を行うときの非入賞にかかる確実性が増すようになる。
【0624】
なお、この実施の形態にかかる始動口扉部材1214は、前後に進退する構造となっていることから、遊技者(正面)側から見ると、始動口扉部材1214が前進しているのか後退しているのかを判別し難くなっている。このため、第二始動口上棚部1161jと第二始動口領域左立壁部1161mとの間で遊技球Tを実際に流下させることにより、始動口扉部材1214に当接するか否かによって始動口扉部材1214の進退を認識しなければならず、遊技者に対して第二始動口上棚部1161jと第二始動口領域左立壁部1161mとの間に遊技球Tが流通するように、右打ちを行わせて遊技球Tの動きに注目させることができ、遊技者に遊技球Tの動きを楽しませて興趣が低下するのを抑制することができる。
【0625】
また、始動口扉部材1214は、第二始動口上棚部1161jの下面との間が、遊技球Tの外径よりも若干大きい距離離れていることから、第二始動口上棚部1161j上を左方へ転動し、第二始動口上棚部1161jの左端から第二始動口領域左立壁部1161mに当接した上で、第一案内部1214aに当接して右方へ案内された遊技球Tの動きは、急激にUターンするような動きとなり、遊技者の関心を強く引き付けることができる(図122(b)及び図123(b)を参照)。
【0626】
また、この実施の形態にかかる第二始動口1153では、図121乃至図123等に示すように、遊技球Tが一つのみ受入可能な大きさで前方へ向って開口している。この第二始動口1153の直上には、前面流路形成部材1161の第二始動口上棚部1161jが配置されている。この第二始動口上棚部1161jは、遊技球Tの外径に対して約3倍の長さで左端部側が低くなるように左右に延びており、高くなっている右端部側が第二始動口1153の直上に配置されている。つまり、第二始動口上棚部1161jの左端部側は、第二始動口1153よりも左側へ延びだしている。また、第二始動口上棚部1161jは、右端部側と左端部側との高さの差が、遊技球Tの外径の約1/3とされている。
【0627】
第二始動口上棚部1161jの左端部から左外側には、遊技球Tの外径よりも若干大きい間隔を開けて上下に延びている第二始動口領域左立壁部1161mが配置されている。この第二始動口領域左立壁部1161mは、上端が第二始動口上棚部1161jの上面左端よりも遊技球Tの外径の約1/2の距離上側に位置し、下端が第二始動口上棚部1161jの上面左端よりも遊技球Tの外径と略同じ距離下側で始動口扉部材1214の第一案内部1214aの左端よりも上側に位置するように上下に延びている。
【0628】
始動口扉部材1214は、第二始動口領域左立壁部1161mの右側で、第二始動口上棚部1161jとの間に遊技球Tが一つのみ流通可能な間隔を開けて、第二始動口上棚部1161jの下側に配置されている。この始動口扉部材1214の第一案内部1214aの左端から第三案内部1214c(立壁部1214e)の右端までの長さが、遊技球Tの外径の約4倍の長さとされている。
【0629】
[2−2C.台板1160及び前面流路形成部材1161によって形成される役物入賞口1155へと通じる特別流下通路について]
上述の通り、前面流路形成部材1161は、図99及び図102に示されるように、平板状の台板1160の前面から前方の遊技領域1100内に突出しており、平板状の前板部1161aを前面とする後側が開放された浅い箱状として設けられることで、台板1160との間で役物入賞口1155へと通じる遊技球Tの特別流下通路を形成している。
【0630】
ここで、図99に示されるように、特別流下通路は、一般入賞口1151を挟むように形成された2つの通路X,Yを有しており、右打ちされた遊技球Tがこれら通路X,Yのいずれかを通った後に、役物入賞口1155への受け入れが可能とされる特定の転動領域(ここでは、閉鎖時に役物入賞口開閉部材1221の直上(上面など)となる領域)に到達するように形成されている。
【0631】
ただし、一般入賞口1151に対して左側にある通路Xでは、該通路Xを下方に流下する遊技球Tを、上記受部左立壁部1161eの肉厚部によって僅かに右方へと誘導する構造をもって形成されている。また、一般入賞口1151に対して右側にある通路Yも、該通路Yを下方に流下する遊技球Tを、上記受部下棚部1161cによって左方へと一旦は誘導するものの、上記受部1161bの下側垂直に延びるように形成される部分と当接させることによって左方向への動きを止める構造をもって形成されている。
【0632】
このような構成によれば、右打ちされた遊技球Tを、少なくとも左方向への速度を持っていない状態(若しくは、左方向への僅かながらの速度しか持っていない状態)としてから、閉鎖状態とされている役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面へと供給することができるようになる。
【0633】
この点、この実施の形態にかかる役物入賞口開閉部材1221は、後述するが、左側と奥側とがそれぞれ低くなるように傾斜している平板状の扉部1221aとして設けられている。これに対し、上記特別流下通路では、上記通路X,Yのいずれかを通った遊技球Tを、左方向への速度を持っていない状態(若しくは、左方向への僅かながらの速度しか持っていない状態)としてから、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の右側部(特定の転動領域のうちの最上流となる部分)へと供給するように設けられている。
【0634】
このような構成によれば、遊技球Tの流下速度や発射時の強度などにかかわらず、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の右側部へと到達する遊技球Tはいずれも左方向への速度(初速度)が概ね「0」とされている状態から自重によって左方向(より正確には左奥の方向)への転動をゆっくりと開始するようになる。したがって、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面に遊技球Tが留まる時間を長くすることができることはもとより、初速度のバラツキが排除されている分だけ役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球Tの速度にバラツキを生じ難くさせることができるようになる。
【0635】
そしてこの上で、この実施の形態にかかる特別流下通路では、図100に併せて示されるように、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面において自重によって左方向への転動をゆっくりと開始する遊技球Tが、該上面の傾斜によってその転動速度が所定の速度値を超えることがないようにこれを規制する構造(台板側規制部1160k,前面側規制部1161k)を有することとしている。
【0636】
すなわち、この実施の形態にかかる特別流下通路では、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面における左右方向の長さ(特定の転動領域内における遊技球の転動方向の長さ)をL(例えば、6センチ)、ハンドル装置500の操作に応じて打球発射装置650によって遊技球Tが遊技領域1100内へ連続して打ち込まれるときの発射間隔の時間をT(0.6秒)とするとき、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球Tの平均速度(好ましくは最高速度)が「L/2T」未満となるように当該通路内を転動する遊技球Tと関わり合う構造体として設けられている。
【0637】
このような構成によれば、遊技者によって右打ちが継続される限り、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面には少なくとも2つ以上(2,3個)の遊技球を存在させるようにすることができるようになる。
【0638】
より具体的には、特別流下通路は、図99図100及び図125に併せて示されるように、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)を左方向に転動する遊技球Tに対して台板1160側から関わり合ってその速度を減速させる3つの突起物として形成された台板側規制部1160kと、同遊技球Tに対して前面流路形成部材1161側から関わり合ってその速度を減速させる2つの突起物として形成された前面側規制部1161kとを備えている。
【0639】
ここで、上記台板側規制部1160k(台板1160側の3つの突起物)及び上記前面側規制部1161k(前面流路形成部材1161側の2つの突起物)は、図125に示されるように、互い違いの関係をもって、上記役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を挟んで対向するかたちで設けられている。そして、上記役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面は、左側と奥側がそれぞれ低くなるように傾斜していることは上述した通りである。
【0640】
このような構成によれば、例えば、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面において左奥の方向への転動をゆっくりと開始した遊技球T1は、まず、台板1160側の3つの突起物のうちの右側にある突起物(台板側規制部1160k)と当接することで、左方向への速度が減速されるとともに手前側へと誘導されるようになる。すなわち、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)における奥側への傾斜は、台板側規制部1160kによって遊技球Tを手前側へ誘導することができる程度の緩いものとなっている。
【0641】
こうして台板側規制部1160kによって手前側へと誘導された遊技球T1は、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)これ自体の左傾斜と相まって、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面において左前の方向への転動をゆっくりと開始することとなる。そしてこの結果、前面流路形成部材1161側の2つの突起物のうちの右側にある突起物(上記前面側規制部1161k)と当接することで、左方向への速度が再び減速されるとともに奥側へと誘導されるようになる。
【0642】
すなわち、この実施の形態にかかる上記台板側規制部1160k(台板1160側の3つの突起物)及び上記前面側規制部1161k(前面流路形成部材1161側の2つの突起物)によれば、上記役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にある遊技球T1を、台板1160側と前面流路形成部材1161側とでその都度減速させながら左方向にジグザグに転動させることができるようになることから、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球T1の最高速度が「L/2T」を超えないように管理することができるようになる。
【0643】
これにより、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面で遊技球T1が未だ転動している間に、右打ちされるかたちで次に(0.6秒後に)発射された遊技球T2(さらには、次の次に(1.2秒後に)発射された遊技球)が当該役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の右側部へと到達するようになる。したがって、遊技者によって右打ちが継続される限り、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面に少なくとも2つ以上(2,3個)の遊技球を存在させることができるようになる。
【0644】
また、こうして特定の転動領域内に少なくとも2個以上の遊技球Tを常習的に存在させるように遊技可能となることから、役物入賞口開閉部材1221が開放される都度、複数個の遊技球Tが入賞しうるといった優れた入賞性能が実現されるようになり、これによって役物入賞口1155での入賞状況にスピード感を持たせることができるようになる。
【0645】
また後述するが、この実施の形態にかかる役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)は、当該役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にある複数の遊技球Tがほぼ同時に役物入賞口1155へとこぼれ落ちるように、それら遊技球Tの進行方向(左方向)に対して垂直となる方向(奥側方向)にスライド動作するものとなっている。これにより、役物入賞口開閉部材1221が開放される都度、該役物入賞口開閉部材1221の上面にある遊技球Tについては、その数の多少にかかわらず、役物入賞口1155の内部領域へと全て一括進入させることができるようになることから、役物入賞口1155への入賞状況にさらなるスピード感を持たせることができることはもとより、一度にまとまった量の賞の獲得(払い出し)が期待できるようになる。
【0646】
なお、図示は省略するが、この実施の形態にかかる特別流下通路では、前面流路形成部材1161側の上記通路X,Yの合流地点となる部分に肉厚部が形成されており、この肉厚部によって上記通路X,Yのいずれかを流下した遊技球Tを奥側へと誘導するとともに、該遊技球Tの速度これ自体を減速させて、上記役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球Tの動きのさらなる安定化を図るようにしている。これにより、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球Tの平均速度にバラツキが生じ難くなることに加えて、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の右側部に到達した遊技球T1を、より確実に、台板1160側の3つの突起物のうちの右側にある突起物(台板側規制部1160k)と当接させることができるようになる。
【0647】
このような特別流下通路によれば、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)が閉鎖状態にあるときに打球発射装置650による発射によって順次到達する遊技球Tを当該役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)にてそれぞれ留まらせて、役物入賞口1155への入賞待ち状態とされる遊技球Tの数を時間の経過とともに増大させることができるようになる。
【0648】
なお、この実施の形態にかかる特別流下通路では、特定の転動領域へと最初に到達した遊技球Tが、上記役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)を左方向に転動し終わる頃には、2個の遊技球が特定の転動領域へと到達済みとされる関係となるように設けられている。したがって、役物入賞口1155への入賞待ち状態とされる遊技球Tの数については時間の経過とともに最大3個まで増大させることができる構造となっている。
【0649】
ちなみに、こうして役物入賞口1155への入賞待ち状態とされる遊技球T(役物入賞口開閉部材1221の上面にある遊技球T)は、上記役物入賞口開閉部材1221が開放状態とされるときに、当該役物入賞口開閉部材1221の上面からこぼれ落ちるように役物入賞口1155へと入賞するようになっている。
【0650】
このような構成によれば、役物入賞口開閉部材1221が開放状態へと動作しさえすれば、その動作時間が極めて短いような場合であっても、入賞待ち状態とされる遊技球Tを役物入賞口1155の内部領域へと進入させることができるようになる。しかも、既に発射済みとなっている遊技球T(入賞待ち状態となっている遊技球T)が役物入賞口1155の内部領域へと自動的に進入することとなることから、役物入賞口1155の内部領域への遊技球Tの進入タイミングをより正確にコントロールすることができるようになる。換言すれば、入賞待ち状態とされる遊技球があるなかでの開放制御によって役物入賞口1155への非入賞の可能性を排除することはもとより、その入賞時期を正確にコントロールすることができるようになる。
【0651】
[2−2D.役物ユニットの概略構成]
入賞口ユニット1150の役物ユニット1220は、主に図114乃至図120を参照して詳細に説明する。この役物ユニット1220は、第一始動口1152及び第二始動口1153への遊技球Tの受け入れにより抽選される特別抽選結果に応じて遊技球Tが受入可能となる役物入賞口1155を備えた役物入賞口ユニット1220Aと、役物入賞口ユニット1220Aの役物入賞口1155に受け入れられた遊技球Tがその内部領域を流下可能となるように設けられて振分けによって遊技球Tを受入可能なV入賞口1156を備えたV入賞口ユニット1220Bと、を備えている。
【0652】
[2−2D1.役物入賞口ユニット]
役物ユニット1220の役物入賞口ユニット1220Aは、役物入賞口1155を開閉する役物入賞口開閉部材1221と、役物入賞口開閉部材1221を前後方向へスライド可能に支持すると共に役物入賞口1155の左右両端を区画する上ハウジング1222と、上ハウジング1222の下側に取付けられており役物入賞口1155に受け入れられた遊技球Tを受ける下ハウジング1223と、下ハウジング1223に取付けられており役物入賞口1155に受け入れられた遊技球Tを検知する役物入賞口センサ1224と、上ハウジング1222と下ハウジング1223の間に支持されており遊技状態に応じて進退するプランジャ1225aを備えた役物入賞ソレノイド1225と、役物入賞ソレノイド1225のプランジャ1225aの進退を伝達させて役物入賞口開閉部材1221をスライドさせるリンク部材1226と、リンク部材1226の動きを検知することにより役物入賞口1155の開閉を検知する開閉検知センサ1227と、を備えている。
【0653】
役物入賞口ユニット1220Aの役物入賞口開閉部材1221は、前後方向が一定の幅で左右に延びており正面視左側が低くなるように傾斜している平板状の扉部1221aと、扉部1221aの左右方向中央の後端から後方へ延出している延出片1221bと、延出片1221bの前端付近で上下に貫通していると共に左右に延びている連結孔1221cと、を備えている。
【0654】
役物入賞口ユニット1220Aの上ハウジング1222は、上面に役物入賞口開閉部材1221が載置され下側が開放された箱状の上ハウジング本体1222aと、上ハウジング本体1222aの前端における左右両端から前方へ突出しており上下及び前後に延びている一対の平板状の区画片1222bと、上ハウジング本体1222aの上面前部の左右両端に形成されており役物入賞口開閉部材1221における扉部1221a左右両端をスライド可能に支持する溝状の一対の第一支持部1222cと、一対の第一支持部1222cの間で上ハウジング本体1222aを上下に貫通していると共に前後に延びている開口部1222dと、上ハウジング本体1222aの上面後部に形成されており役物入賞口開閉部材1221における延出片1221bの左右両端をスライド可能に支持する溝状の一対の第二支持部1222eと、を備えている。上ハウジング1222は、上ハウジング本体1222aの上面と、一対の第一支持部122bの上面とが一致している。
【0655】
役物入賞口ユニット1220Aの下ハウジング1223は、上側が開放された箱状で上ハウジング1222における上ハウジング本体1222aの前側で一対の区画片1222bの間隔と同じ長さで左右に延びており底面が左方へ向かって低くなると共に左端付近で後方へ向かって低くなる球受部1223aと、球受部1223aの左端の後部に形成され遊技球Tが通過可能な切欠部1223bと、切欠部1223bの後側且つ下側に形成されており上側が開放された浅い箱状で役物入賞口センサ1224が嵌め込まれるセンサ支持部1223cと、センサ支持部1223cの底壁で上下に貫通しており役物入賞口センサ1224によって検知された遊技球が通過可能な排出口1223dと、球受部1223aの右部後側に形成されており上側が開放された箱状で役物入賞ソレノイド1225が収容されるソレノイド収容部1223eと、ソレノイド収容部1223eの左側(球受部1223aの左右方向の中央後側)に形成されておりリンク部材1226を回動可能に収容するリンク収容部1223fと、を備えている。
【0656】
役物入賞口ユニット1220Aの役物入賞ソレノイド1225は、前端側からプランジャ1225aが進退するように下ハウジング1223のソレノイド収容部1223eに収容されて支持されている。役物入賞ソレノイド1225のプランジャ1225aは、先端が大径の円盤状に形成されている。この役物入賞ソレノイド1225は、図示しないコイルバネを備えており、通電されていない状態ではコイルバネの付勢力によってプランジャ1225aが突出(伸長)した状態となる。
【0657】
役物入賞口ユニット1220Aのリンク部材1226は、下ハウジング1223のリンク収容部1223fの底部で回動可能に支持され左右に延びている回動軸部1226aと、回動軸部1226aから上ハウジング1222の開口部1222dを通って上ハウジング本体1222aの上面よりも上側まで延びている帯板状の棹部1226bと、棹部1226bの上端で左右に延びた円柱状に形成されており役物入賞口開閉部材1221の連結孔1221cに下側から挿入される連結部1226cと、棹部1226bにおける上下中央から下寄りの位置で右方へ突出しており役物入賞ソレノイド1225のプランジャ1225aの先端と係合する係合部1226dと、棹部1226bにおける係合部1226dと回動軸部1226aとの間の位置から後方へ延出しており開閉検知センサ1227によって検知される検知片1226eと、を備えている。
【0658】
本実施形態の役物入賞口ユニット1220Aは、通常の状態(非通電時)では役物入賞ソレノイド1225のプランジャ1225aが、コイルバネの付勢力によって前方へ突出した状態となっており、プランジャ1225aの先端と係合しているリンク部材1226の係合部126eによって、リンク部材1226の棹部1226bが回動軸部1226aから略垂直に立ち上がっているような状態となっている。この状態では、リンク部材1226における棹部1226bの上端の連結部1226cが挿入されている連結孔1221cを備えた役物入賞口開閉部材1221が、連結孔1221cを介して連結部1226cによって前方へ押圧されて役物入賞口開閉部材1221が前方へスライドした状態となっている。
【0659】
これにより、役物入賞口開閉部材1221の扉部1221aが、上ハウジング1222における上ハウジング本体1222aの前端よりも前方へ突出し、扉部1221aの前端が上ハウジング1222の区画片1222bの前端と略同じ位置となっている。また、役物入賞口開閉部材1221における扉部1221aの左右両端が、上ハウジング1222における左右に離間している一対の区画片1222bの上面に当接した状態となっている。従って、上方に向かって開口している役物入賞口1155は、役物入賞口開閉部材1221の扉部1221aによって閉鎖された状態となり、遊技球Tが受入不能となっている(図124(b)等を参照)。この状態で、扉部1221a上に流下してきた遊技球Tは、左側が低くなるように傾斜している扉部1221aに従って、左方向へ転動して扉部1221aの左端から左方へ放出される。この役物入賞口1155を役物入賞口開閉部材1221によって閉鎖している状態では、リンク部材1226の検知片1226eが、開閉検知センサ1227によって検知された状態となっている。
【0660】
役物入賞口ユニット1220Aは、第一始動口1152や第二始動口1153に遊技球Tが受け入れられることで抽選される特別抽選結果に応じて役物入賞ソレノイド1225に通電されると、プランジャ1225aが没入するように後方へ移動する。この役物入賞ソレノイド1225のプランジャ1225aが後方へ移動することにより、プランジャ1225aの先端に係合しているリンク部材1226の係合部126cが後方へ移動するように引っ張られる。これにより、リンク部材1226が、回動軸部1226aを中心に棹部1226bの上端が後方へ移動する方向へ回動することとなる。そして、棹部1226bの上端の連結部1226cが後方へ移動することとなるため、連結部1226cが挿入されている連結孔1221cを介して役物入賞口開閉部材1221が後方へスライドすることとなる。
【0661】
この際に、役物入賞ソレノイド1225のプランジャ1225aの先端と係合しているリンク部材1226の係合部1226dが、回動軸部1226aから延びている棹部1226bの長さ(高さ)の中央よりも回動軸部1226aに配置されているため、プランジャ1225aの後方への移動量に対して、棹部1226b上端の連結部1226cが大きく後方へ移動することとなる。従って、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の前端が、上ハウジング1222における上ハウジング本体1222aの前端付近(一対の区画片1222bの後端付近)まで移動し、役物入賞口1155が上方へ開放されて遊技球Tを受入可能な状態となる(図124(a)を参照)。この役物入賞口1155を役物入賞口開閉部材1221によって開放している状態では、リンク部材1226の検知片1226eが、開閉検知センサ1227によって検知されていない状態となっている。
【0662】
役物入賞口開閉部材1221が後退して役物入賞口1155が開放されて受入可能な状態となっている時に、遊技球Tが役物入賞口1155に受け入れられると、遊技球Tは、上ハウジング1222の一対の区画片1222bの間を通って下ハウジング1223の球受部1223a上へと流下し、球受部1223aの底面の傾斜によって球受部1223a上を左方へ転動する。そして、球受部1223aの左端後側の切欠部1223bから後側へ放出され、切欠部1223bの後側で下側に支持されている役物入賞口センサ1224に検知された上で、下ハウジング1223の排出口1223dから下方のV入賞口ユニット1220Bの後述する球誘導部材1238の球入口1238d上へ排出される。
【0663】
ただし後述するが、この実施の形態にかかる役物入賞口ユニット1220Aでは、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)が閉鎖状態から開放状態となるときに上記役物入賞口1155への入賞待ち状態とされる全ての遊技球Tが該役物入賞口1155の内部領域へと進入するまでに要する全球進入時間よりも、内部領域に進入した遊技球Tが役物入賞口センサ1224により検出される位置に到達するまでに要する時間のほうが長くなる内部通路をもって形成されてなる。このように、内部領域に進入した遊技球Tが役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の閉鎖判断(入賞可能とされる遊技球Tの数に対する上限値判断)に供される検出箇所に到達するよりも前に、入賞待ち状態とされている全ての遊技球Tが進入し終わるようにすることで、役物入賞口1155への入賞待ち状態とされる複数の遊技球Tが常習的に生み出される上述の構成と相まって、入賞可能とされる遊技球Tの上限値に対するオーバーフロー入賞を積極的に発生させることができるようになり、設定値を超えたダイナミックな入賞性能、賞獲得性能を実現することができるようになる。
【0664】
[2−2D2.V入賞口ユニット]
役物ユニット1220のV入賞口ユニット1220Bは、役物入賞口ユニット1220Aの下側で台板1160の後側に取付けられV入賞口1156が形成されているユニット前ベース1230と、ユニット前ベース1230の後側に取付けられるユニット後ベース1231と、ユニット前ベース1230とユニット後ベース1231との間に挟持され遊技状態に応じて進退するプランジャ1232aを有したV入賞ソレノイド1232と、ユニット後ベース1231の後側でユニット前ベース1230によって回動可能に支持されV入賞ソレノイド1232のプランジャ1232aの進退によって回動する駆動ギア部材1233と、駆動ギア部材1233と噛合する従動ギア部材1234と、従動ギア部材1234の中心に後端が取付けられておりユニット前ベース1230によって回動可能に支持されると共に前端がユニット前ベース1230よりも前方へ突出している軸部材1235と、を備えている。
【0665】
また、V入賞口ユニット1220Bは、ユニット前ベース1230の前面に配置されていると共に軸部材1235の前端に取付けられており周面に遊技球Tを一つのみ受入可能な受部1236aを備えた円柱状の回転体1236と、回転体1236の前面に取付けられる円盤状の回転体前板1237と、回転体1236の外周を被覆するようにユニット前ベース1230の前面に取付けられており役物入賞口ユニット1220Aの排出口1223dから排出された遊技球Tを回転体1236の外周上部へ誘導すると共に回転体1236から遊技球TをV入賞口1156へ誘導する球誘導部材1238と、を備えている。
【0666】
更に、V入賞口ユニット1220Bは、ユニット前ベース1230の後側に取付けられておりV入賞口1156に受け入れられた遊技球Tを検知する一対の特定センサ1239と、ユニット前ベース1230の後側に取付けられており役物入賞口1155に受け入れられた後にV入賞口1156に受け入れられなかった遊技球Tを検知するVハズレセンサ1240と、ユニット後ベース1231の後側に取付けられており回転体1236の回動位置を検知する回動検知センサ1241と、を備えている。
【0667】
V入賞口ユニット1220Bのユニット前ベース1230は、上下左右に延びた平坦な面で中央よりも正面視右側でV入賞口1156が前後に貫通している前面部1230aと、前面部1230aの中央付近で前後に貫通しており軸部材1235を回動可能に支持するための軸受孔1230bと、軸受孔1230bの上側で前後に貫通し遊技球Tが通過可能なハズレ孔1230cと、を備えている。
【0668】
また、ユニット前ベース1230は、前面部1230aの後面に形成されておりV入賞口1156i受け入れられた遊技球Tを下方へ誘導し後側が開放されている第一排出路1230dと、前面部1230aの後面に形成されておりハズレ孔1230cを通過した遊技球Tを下方へ誘導し後側が開放されている第二排出路1230eと、前面部1230aの後面で第一排出路1230dの上側に形成されておりV入賞ソレノイド1232が収容されるソレノイド収容部1230fと、を備えている。第一排出路1230d内に一対の特定センサ1239が取付けられている。また、第二排出路1230e内にVハズレセンサ1240が取付けられている。第一排出路1230d、第二排出路1230e、及びソレノイド収容部1230fの開放されている後側は、ユニット後ベース1231によって閉鎖される。
【0669】
V入賞口ユニット1220BのV入賞ソレノイド1232は、プランジャ1232aが下端側から進退するように、ユニット前ベース1230のソレノイド収容部1230fに収容される。このV入賞ソレノイド1232のプランジャ1232aは、先端が大径の円盤状に形成されている。また、V入賞ソレノイド1232は、プランジャ1232aを突出する方向へ付勢する図示しないコイルバネを備えており、このコイルバネによって非通電時にプランジャ1232aが下方へ突出した状態になっている。
【0670】
V入賞口ユニット1220Bの駆動ギア部材1233は、前後に延びておりユニット前ベース1230の後側に回転可能に支持される軸部1233aと、軸部1233aから軸直角方向へ延びている平板状の延出片1233bと、延出片1233bの先端に形成されており軸部1233aの中心に対して円弧状に延びている駆動ギア1233cと、延出片1233bの前面から前方へ突出しておりV入賞ソレノイド1232のプランジャ1232aの先端と係合する係合部1233dと、を備えている。
【0671】
V入賞口ユニット1220Bの従動ギア部材1234は、軸部材1235の後端に取付けられ軸部材1235の中心に対して円弧状に延びていると共に駆動ギア部材1233の駆動ギアと噛合する従動ギア1234aと、従動ギア1234aの後面から軸芯に対して直角方向へ延出している検知片1234bと、を備えている。従動ギア部材1234における円弧状に延びている従動ギア1234aは、そのピッチ径が、駆動ギア部材1233における円弧状に延びている駆動ギア1233cのピッチ径に対して、約1/3に形成されている。
【0672】
V入賞口ユニット1220Bの回転体1236は、遊技球Tを一つのみ収容可能な受部1236aが、前方及び外周に開放された状態で形成されている。回転体1236の受部1236aは、正面視において、外周面から底辺側へ向かう二つの辺(周方向に離間している二つの辺)が、外周へ向かうに従って互いに遠ざかる方向へ延びている。具体的には、回転体1236の受部1236aが上方に開口している状態とした時に、回転体1236の中心と受部1236aの底辺の中央とを通る中央線に対して、正面視左側の辺が平行に延びているのに対して、右側の辺が底辺側から外周側へ向かうに従って離れるように延びている(図120(a)を参照)。この回転体1236の半径は、遊技球Tの外径の約1.6倍に形成されている。
【0673】
また、回転体1236の受部1236aは、外周面から底辺までが遊技球Tの外径と略等しく形成されている(図124(a)を参照)。また、受部1236aは、後側の壁が、外周面から底辺側へ切欠かれており、周方向へ離間している二つの辺よりも低く形成されている。また、受部1236aは、後側の壁の前面側(内側)に、上方へ向う(回転軸に対して遠ざかる)に従って後方へ向うように斜めに傾斜している傾斜部1236bを備えており、この傾斜部1236bに上方から流下してきた遊技球Tが当接することにより、遊技球Tを前方へ誘導して受部1236a内へ受け易くしていると共に、遊技球Tを受ける際に受部1236aの底に作用する衝撃を緩和させることができる。また、回転体1236における受部1236aの開放されている前端側は、回転体前板1237によって閉鎖される。これにより、回転体1236の受部1236aは、回転体1236の半径方向外側からのみ遊技球Tを出し入れさせることができる。
【0674】
V入賞口ユニット1220Bの球誘導部材1238は、回転体1236の外周を覆う円筒状の周壁部1238aと、周壁部1238aの上部が切欠かれることで形成されており遊技球Tが通過可能な上部口1238bと、周壁部1238aの正面視右部(上部口1238bに対して正面視時計回りに90度の角度の位置)が切欠かれることで形成されており遊技球が通過可能な右部口1238cと、周壁部1238aよりも上側で役物入賞口ユニット1220Aにおける下ハウジング1223の排出口1223dの直下に配置され上方へ向かって開口している球入口1238dと、球入口1238dから上部口1238bへ向かって低くなっていると共にクランク状に屈曲しており遊技球Tが流通可能な上誘導部1238eと、右部口1238cから正面視右下のV入賞口1156へ向かって低くなっており遊技球Tが流通可能な右誘導部1238fと、を備えている。
【0675】
球誘導部材1238は、上誘導部1238e及び右誘導部1238fの後端側が開放されており、ユニット前ベース1230に取付けられることで、前面部1230aによって開放された後端側が閉鎖される。
【0676】
本実施形態のV入賞口ユニット1220Bは、駆動ギア部材1233の軸部1233aが、ユニット前ベース1230において正面視右端付近で上下中央からやや上寄りの位置に回転可能に支持されている。一方、従動ギア部材1234及び回転体1236が取付けられる軸部材1235は、ユニット前ベース1230において正面視中央からやや左寄りの位置に回転可能に取付けられる。そして、駆動ギア部材1233の軸部1233aと軸部材1235との間で、駆動ギア部材1233の駆動ギア1233cと従動ギア部材1234の従動ギア1234aとが噛合していると共に、V入賞ソレノイド1232が配置されている。
【0677】
V入賞口ユニット1220Bは、回転体1236の中心よりも下側で、駆動ギア部材1233の軸部1233aの直下の位置にV入賞口1156が前方へ向かって開口している。
【0678】
V入賞ソレノイド1232に対して、通電・非通電が、主制御基板4100による制御によって一定の周期で行われる。そして、V入賞ソレノイド1232が非通電の状態では、図示しないコイルスプリングの付勢力によってプランジャ1232aが下方へ突出した状態となる。この状態では、下方へ突出したプランジャ1232aによって駆動ギア部材1233の係合部1233dが下方へ押され、駆動ギア部材1233が軸部1233aを中心に正面視反時計回りに回動した状態となり、駆動ギア1233cにおける正面視時計回りの方向の端部付近で、従動ギア部材1234における従動ギア1234aの反時計回りの方向の端部付近と噛合している(図120(b)を参照)。この時、従動ギア部材1234の検知片1234bは、軸部材1235の中心に対して上方へ延出した状態となっており、回動検知センサ1241に検出された状態となっている。
【0679】
そして、後端側が従動ギア部材1234に取付けられている軸部材1235によって、軸部材1235の前端側に取付けられている回転体1236が、受部1236aの開放された側を正面視右方へ向けた放出位置の状態となっている。この状態では、回転体1236の受部1236aが、球誘導部材1238の右部口1238cと一致しており、受部1236aと右誘導部1238fとが建通した状態となっている。また、球誘導部材1238の上部口1238bは、回転体1236の外周面で閉鎖された状態となっている。
【0680】
これにより、回転体1236の受部1236aに遊技球が受け入れられている時には、受部1236aから右部口1238c及び右誘導部1238fを通ってV入賞口1156へ誘導されて受け入れられる。V入賞口1156に受け入れられた遊技球Tは、ユニット前ベース1230の後側で第一排出路1230dによって下方へ誘導されると共に、一対の特定センサ1239によって検知され、第一排出路1230dの下端から下方へ排出される。
【0681】
一方、役物入賞口ユニット120Bの役物入賞口1155に受け入れられて球誘導部材1238の球入口1238d及び上誘導部1238eを通って上部口1238bに到達した遊技球Tは、回転体1236の外周面と周壁部1238aとによって受部1236aへの受け入れが阻まれ、後端側が窄まるように傾斜している回転体1236の外周面によって、上誘導部1238eの下部の後側に開口しているユニット前ベース1230における前面部1230aのハズレ孔1230cへ進入し、ユニット前ベース1230の後側で第二排出路1230eによって下方へ誘導されると共に、Vハズレセンサ1240によって検知され、第二排出路1230eの下端から下方へ排出される。
【0682】
このV入賞ソレノイド1232が通電された状態では、コイルスプリングの付勢力に抗してプランジャ1232aが没入するように上昇する。このプランジャ1232aが上昇することにより、プランジャ1232aの先端(下端)に係合されている駆動ギア部材1233の係合部1233dによって、駆動ギア部材1233が軸部1233aを中心に正面視時計回りに回動する。この駆動ギア部材1233が時計回りに回動することにより、駆動ギア1233cと噛合している従動ギア部材1234の従動ギア1234aによって従動ギア部材1234全体が軸部材1235を中心に反時計回りに90度回動する。これにより、従動ギア部材1234に後端側が取付けられている軸部材1235を介して、軸部材1235の前端側に取付けられている回転体1236も正面視反時計回りに90度回動することとなる。
【0683】
そして、回転体1236が反時計回りに90度回動することにより、受部1236aが上方へ開放された向きとなり、受部1236aの開口側が球誘導部材1238の上部口1238bと一致した収容位置の状態となる。これにより、受部1236aは、上部口1238bを介して上誘導部1238eと連通した状態となる(図120(a)を参照)。
【0684】
回転体1236の受部1236aを上方へ向けた状態で、役物入賞口ユニット1220A側から遊技球が排出されて、球誘導部材1238の球入口1238dに進入すると、上誘導部1238eを通って上部口1238bから回転体1236の受部1236aに受けられる。回転体1236の受部1236aに遊技球Tが受けられている状態で、更に、球入口138bに遊技球が進入すると、進入した遊技球Tは、上誘導部1238eを通って回転体1236の受部1236aに受けられている遊技球Tに上から当接した上で、後側に開口しているハズレ孔1230cに進入し、ユニット前ベース1230の第二排出部130eを通って下方へ排出される。
【0685】
この際に、回転体1236の受部1236aに受れられている遊技球Tでは、受部1236aの後壁によって支えられ、上から遊技球Tが当接しても、受部1236aから外れることがない。また、回転体1236の受部1236aに受け入れられている遊技球Tの中心に対して、上部口1238bの中心(上誘導部1238eの前後方向の中心)が若干後方となるように形成されており、これにより、受部1236aに受けられている遊技球Tの中心よりも若干後方の位置に、後から来た別の遊技球Tが当接することとなるため、上方から当接してきた別の遊技球Tをハズレ孔1230cのある後方へ誘導させることができ、後から来た別の遊技球Tを確実にハズレ孔1230cから第二排出路1230eを通して下方へ排出させることができる。
【0686】
このような構成によれば、図124(a)に示される動作状態にある回転体1236に対して複数の遊技球が供給された場合、まず、それら遊技球のうちの最初に供給された遊技球が受部1236aにて保持されるようになる。そして、これ以降に供給される各遊技球については、受部1236aにて保持されている遊技球との当接によって案内されるかたちでハズレ孔1230cへと進入するようになる(Vハズレセンサ1240によって検知される)。これに対し、受部1236aにて保持された遊技球は、図124(a)に示される動作状態から図124(b)に示される動作状態へと上記回転体1236が動作するときに、当該保持が解除されてV入賞口1156へと進入するようになる(特定センサ1239によって検知される)。
【0687】
一方、図124(b)に示される動作状態にある回転体1236に対して複数の遊技球が供給された場合は、それら遊技球はいずれも回転体1236との当接によって案内されるかたちでハズレ孔1230cへと進入するようになる(Vハズレセンサ1240によって検知される)。
【0688】
[遊技盤の詳細構成]
続いて、本実施形態のパチンコ機1における遊技盤4の詳細な構成について、図98乃至図125を参照して説明する。
【0689】
図98に示されるように、遊技領域1100内には、多数の障害釘が所定のゲージ配列をなして設けられているほか、その途中の所定位置に風車が設けられている。遊技領域1100のほぼ中央位置には、センター役物1130が配設されており、このセンター役物1130のデザインによってパチンコ機1の機種やゲームコンセプト等が特徴付けられている。
【0690】
また、センター役物1130の後方には、遊技者からの注目を集めるように正面視で大きな領域をもって演出表示する演出表示装置1115が設けられている。演出表示装置1115は、装飾図柄画像情報、背景画像情報、キャラクタ画像情報等を合成した画像情報を表示可能な適宜の表示装置が用いられる。本実施の形態では、演出表示装置1115として液晶表示装置が用いられている。
【0691】
一方、遊技領域1100におけるセンター役物1130の右側領域から下側領域にかけては、ゲート部材1134、一般入賞口1151、役物入賞口1155、第二始動口1153、第一始動口1152、及び大入賞口1154が設けられている。ただしこのうち、第一始動口1152は、センター役物1130の左側領域を流下した遊技球Tのみが入賞可能とされるように設けられており、大入賞口1154は、センター役物1130の左側領域と右側領域とのいずれを流下した遊技球Tであっても入賞可能とされるように設けられている。
【0692】
すなわち、本実施形態のパチンコ機1では、ハンドル装置500を遊技者が操作することによって、皿ユニット300に貯留されている遊技球Tを一つずつ(0.6秒間隔)遊技盤4の遊技領域1100内の上部に打込むことができるようになっている。遊技領域1100内に打込まれた遊技球Tは、センター役物1130の左右何れかを通るように流下する。そしてこの結果、いずれかの入賞口に入賞した場合は、受け入れられた入賞口に応じた数の遊技球Tが皿ユニット300へ払出されるのに対し、いずれの入賞口にも入賞しなかった場合は、遊技領域1100の下端に開口しているアウト口1112aから排出される。なお、アウト口1112aや、一般入賞口1151、第一始動口1152、第二始動口1153、大入賞口1154、役物入賞口1155から排出された遊技球Tは、遊技者には戻されない。
【0693】
なお、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、センター役物1130の左側の外周面に開口しているワープ入口1131に遊技球Tが進入すると、センター役物1130の左右方向中央の下部に開口しているワープ出口1132から再び遊技領域1100内に放出される。このワープ出口1132の直下には、入賞口ユニット1150における第一始動口1152が上方へ向けて常時開口しており、ワープ出口1132から放出された遊技球Tが、極めて高い確率で第一始動口1152に受け入れられるようになっている。
【0694】
ここで、第一始動口1152は、遊技領域1100の左右方向略中央であって演出表示装置1115の下方にて遊技球が常時受け入れ可能とされている。そして、第一始動口1152に遊技球が入球したときには、第一始動口センサ1190(図126)によって同遊技球の入球(入賞)が検出される。そしてこの際、主制御基板4100(図126)によって所定の特別始動条件が成立した旨判断されると、予め定められた数値範囲内で定期的(例えば4ms毎)に更新(生成)される第一特別図柄用の乱数に基づいて、役物入賞口1155や大入賞口1154の開放契機となる当り(小当り、大当り)についての第一特別図柄抽選(第1特別判定)が行われ、第一特別図柄表示器1185(図126)に動的表示される第一特別図柄が所定の時間だけ変動表示される。なお、第一特別図柄表示器1185は、例えば、機能表示器1114の一部分として設けられる。
【0695】
そしてこの結果、小当りが得られているときには、この変動表示が終了した後に、後述のアタッカ駆動機構2121(図126参照)のうちの役物入賞ソレノイド1225を小当りの種類に応じたパターンで通電させて、役物入賞口1155を開放させる(小当り遊技)。これに対し、大当りが得られているときには、この変動表示が終了した後に、後述のアタッカ駆動機構2121(図126参照)のうちのアタッカソレノイド1204を大当りの種類に応じたパターンで通電させて、大入賞口1154を開放させる(大当り遊技)。そして、大当り遊技が行われた後には、上記第二始動口1153への遊技球の受け入れ易さの向上が図られる後述の時短遊技状態に移行制御されうることとなる。
【0696】
なお後述するが、第一始動口センサ1190によって遊技球の入球(入賞)が検出された場合、主制御基板4100は、払出制御基板4110(図126)に対して払出コマンドを送信する処理も行う。すなわちこの場合、払出制御基板4110では、受信した払出コマンドに応じた数(例えば、3個)の遊技球Tを皿ユニット300へ払出させることとなる。
【0697】
一方、遊技領域1100内に打込まれた遊技球Tが、センター役物1130の上部から右方向へ流下した場合(右打ち)、センター役物1130の進入口1133aから右流路1133内に進入し、遊技領域1100の上下方向の略中央に配置された放出口1133eから遊技領域1100内へ放出される。この放出口1133eの下側には、入賞口ユニット1150の一般入賞口1151が上方へ向けて常時開口している。
【0698】
そして、一般入賞口1151に遊技球Tが受け入れられると、一般入賞口センサ1180によって検知され、その検知信号が主制御基板4100に送られる。主制御基板4100では、一般入賞口センサ1180からの検知信号により、払出制御基板4110に対して払出コマンドを送信し、払出制御基板4110では受信した払出コマンドに応じた数(例えば、10個)の遊技球Tを皿ユニット300へ払出させる。
【0699】
センター役物1130の右側を流下し一般入賞口1151に受け入れられなかった遊技球Tは、一般入賞口1151を形成している前面流路形成部材1161における受部1161bの左右何れかを通って役物ユニット1220の役物入賞口1155を閉鎖している役物入賞口開閉部材1221の扉部1221aの上面へ流下する。そして、扉部1221aの上面に流下した遊技球Tは、役物入賞口上天壁部1161fの下側で扉部1221aの上面を左方へ転動し、扉部1221aの左端から役物入賞口左棚部1161gの上面へ転動し、役物入賞口左棚部1161gの左端から左下へ放出される。
【0700】
そして、役物入賞口左棚部1161gから放出された遊技球Tは、第二始動口上棚部1161jの上面に流下し、第二始動口上棚部1161jの上面を左方へ転動し、第二始動口上棚部1161jの左端から左下へ放出される。第二始動口上棚部1161jの左端から放出された遊技球Tは、その左側にある第二始動口領域左立壁部1161mに当接し、第二始動口領域左立壁部1161mの右側に沿って下方へ流下する。この第二始動口領域左立壁部1161mの右側に沿って流下した遊技球Tは、第二始動口領域下棚部1161i上へ流下し、第二始動口領域下棚部1161iの上面を左方へ転動した後に、第二始動口領域下棚部1161iの左端から大入賞口1154の前面を通るように左下へ放出されるようになる。
【0701】
これに対し、右流路1133内にあるゲート部材1134への遊技球の受け入れ(通過)があったときには、後述のゲートセンサ1135(図126参照)によって同受け入れがあったことが検出される。そしてこの際、主制御基板4100(図126)によって所定の普通始動条件が成立した旨判断されると、予め定められた数値範囲内で定期的(例えば4ms毎)に更新(生成)される普通図柄用の乱数に基づいて、可動片としての上記始動口扉部材1214の動作契機となる普通当りについての判定処理(普通判定)が行われ、普通図柄表示器1189(図126)に動的表示される普通図柄が所定の時間だけ変動表示される。そして、普通当りに当選しているときには、この変動表示が終了した後、始動口ソレノイド1215などを有して構成される後述の普通役物駆動機構3114(図126参照)の駆動制御が行われ、これによって上記始動口扉部材1214の出現位置への動作が行われるようになる。
【0702】
ただし上述の通り、この実施の形態にかかる第二始動口1153及び始動口扉部材1214は、始動口扉部材1214による動作が行われたとしても第二始動口1153への遊技球Tの受け入れが必ずしも許容されない構造をもって設けられている(離島型の入賞口,トンボロ型可動部材)。
【0703】
すなわち、この実施の形態にかかる第二始動口1153では、普通当りの当選に応じて上記始動口扉部材1214による動作が行われたとしても、その動作が上記入賞可閾値時間よりも短い橋渡し時間だけしか行われない場合は、始動口扉部材1214の上面を遊技球が渡り切ることができずにこぼれ落ちることで、当該第二始動口1153への受け入れが生じ得ないようになっている。したがって、この実施の形態にかかる第二始動口1153は、上記始動口扉部材1214による動作が上記入賞可閾値時間よりも長い時間にわたって突出されたときにのみ始動口扉部材1214の上面を渡り切った遊技球Tが受け入れられるようにすることが可能である。
【0704】
この点、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、通常遊技状態においては、普通判定で普通当りに当選した場合であっても、上記始動口扉部材1214の動作時間として上記入賞可閾値時間よりも短い橋渡し時間しか選択されないようにしている。このように、通常遊技状態にあるときに上記始動口扉部材1214を渡り切って第二始動口1153に受け入れられる遊技球Tが生じる可能性を完全排除することで、第二始動口1153側の抽選を極めて有利な遊技条件に設定することができるようになる。
【0705】
これに対し、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、時短遊技状態において普通判定で普通当りに当選した場合は、上記始動口扉部材1214の動作時間として、上記入賞可閾値時間よりも長い橋渡し時間を必ず選択するようになっている。したがって、遊技者は、時短遊技状態においては、遊技領域1100のうち、センター役物1130の右側領域に遊技球を打ち込むことで(右打ち)、極めて有利な遊技条件とされている側の第二始動口1153への遊技球の受け入れに応じた遊技(第二特別図柄抽選)を楽しむことができるようになる。
【0706】
なお、第二始動口1153に遊技球が受け入れられたときには、後述の第二始動口センサ1191(図126参照)によって同遊技球の入球(入賞)が検出される。そしてこの際、所定の特別始動条件が成立すれば、予め定められた数値範囲内で定期的(例えば4ms毎)に更新(生成)される第二特別図柄用の乱数に基づいて、役物入賞口1155や大入賞口1154の開放契機となる当り(小当り、大当り)についての第二特別図柄抽選(第2特別判定)が行われ、第二特別図柄表示器1186(図126)に動的表示される第二特別図柄が所定の時間だけ変動表示される。第二特別図柄表示器1186は、例えば、機能表示器1114の一部分として設けられる。
【0707】
そしてこの結果、小当りが得られているときには、この変動表示が終了した後に、後述のアタッカ駆動機構2121(図126参照)のうちの役物入賞ソレノイド1225を小当りの種類に応じたパターンで通電させて、役物入賞口1155を開放させる(小当り遊技)。これに対し、大当りが得られているときには、この変動表示が終了した後に、後述のアタッカ駆動機構2121(図126参照)のうちのアタッカソレノイド1204を大当りの種類に応じたパターンで通電させて、大入賞口1154を開放させる(大当り遊技)。
【0708】
ここで、小当り遊技においては、役物入賞口1155の内部領域に進入した遊技球のいずれかが回転体1236の受部1236aに受け入れられた状態で、V入賞ソレノイド1232が非通電となって回転体1236が時計回りに回動すると、回転体1236の受部1236aに受け入れられていた遊技球がV入賞口1156へと誘導される。すなわち、この実施の形態にかかる主制御基板4100では、大当りに当選した場合のほか、V入賞口1156に遊技球が受け入れられたことが特定センサ1239によって検知された場合も、大当り遊技を開始させるべく、大入賞口1154を所定パターンで開閉する制御を行うものとなっている。
【0709】
なお、大当り遊技においては、大入賞口1154を開状態とした後に所定時間(例えば、30秒)の経過、或いは、所定数(例えば、10個)の遊技球が大入賞口1154に入賞したことに基づいて該大入賞口1154を閉状態に制御する開閉制御パターンを1ラウンドのラウンド遊技とするとき、このラウンド遊技が、「大当り」の種類に応じたラウンド数分にわたって繰り返すように実行されることとなる。
【0710】
これらの遊技が行われるなかで、大入賞口1154や役物入賞口1155に遊技球が受け入れられると、主制御基板4100では、大入賞口センサ1206や役物入賞口センサ1224による検知の結果に基づいて払出制御基板4110に対して払出コマンドを送信する。これにより、払出制御基板4110では、受信した払出コマンドに応じた数(例えば、10個)の遊技球を皿ユニット300へ払出させることとなる。
【0711】
また、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、機能表示器1114による表示に加えて、主制御基板4100からのコマンドに基づいて、周辺制御基板4010では、様々な演出画像を演出表示装置1115に表示させるようにしており、遊技者を楽しませられるようにしている。
【0712】
ところで、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、後述するが、第二始動口1153側の抽選に対して設定可能とされる上述の有利な遊技条件として、第二特別図柄抽選において大当り遊技を開始させる当り(大当り、有利小当り)の得られる確率を、第一特別図柄抽選において大当り遊技を開始させる当り(大当り、有利小当り)の得られる確率よりも10倍を超える高確率となるように設定することとしている。
【0713】
すなわちこの場合、上記始動口扉部材1214の動作時間として上記入賞可閾値時間よりも長い橋渡し時間が選択される時短遊技状態においては、大当り遊技を開始させる当り(大当り、有利小当り)についての抽選が高確率のもとで行われるようになる(第二特別図柄抽選)。
【0714】
しかも、第二始動口1153側で取得される第二特別図柄用の乱数(高確始動情報)については、上記始動口扉部材1214の動作時間として上記入賞可閾値時間よりも長い橋渡し時間が選択されるとき(時短遊技状態にあるとき)にのみ取得されて記憶可能とされるものであるにもかかわらず、これが終了した以降にもその記憶これ自体は所定数(第二特別図柄の保留数は最大4つ)まで保持されうるようにしている。
【0715】
したがって、時短遊技状態が終了するのに先立って、第二特別図柄用の乱数(高確始動情報)を所定数まで保留状態として残しておくようにすることで、その保留数分は、通常遊技状態に制御された以降にも大当り遊技を開始させる当りの得られる確率が高くされているもとで抽選を行うことができるようになることから、時短遊技状態が終了するときの遊技興趣の低下が抑制されうるようになる。
【0716】
また、後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第二特別図柄抽選の結果として小当りが得られた場合、その種別として、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)に遊技球が存在している状態(入賞待ち状態)が維持されるように遊技(右打ち遊技を継続)しさえすれば大当り遊技を開始させることのできる有利小当りが必ず選択されるものとなっている。
【0717】
この点、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、時短遊技状態において、第二特別図柄用の乱数(高確始動情報)に基づいて第二特別図柄抽選が行われた結果として小当り(有利小当り)が得られた場合は、該小当りに応じた役物入賞口1155の開放期間が終了するまでの間に第二始動口1153への遊技球の入賞を促す制御を行うこととしている。すなわちこの場合、第二特別図柄抽選の保留数をその上限値まで確保してから大当り遊技を開始させることができるようになることから、該大当り遊技が行われた後に通常遊技状態に移行制御された場合であっても、その保留数分は、通常遊技状態に制御された以降にも大当り遊技を開始させる当りの得られる確率が高くされているもとで抽選を行うことができるようになる。
【0718】
また、これも後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、時短遊技状態において、第二特別図柄抽選(大当り遊技を開始させる当りの得られる確率が高くされている側の遊技)の結果として大当り遊技が行われた後には、当該時短遊技状態を継続させることなく一旦終了させることとしている。これに対し、時短遊技状態が終了するのに先立って、第二特別図柄用の乱数(高確始動情報)を保留状態として残しておいた場合であって、通常遊技状態に移行制御された以降に既に保留状態とされている第二特別図柄抽選(大当り遊技を開始させる当りの得られる確率が高くされている側の遊技)が消化された結果として大当り遊技が行われた後には、時短遊技状態に再び移行制御されるようにしている。
【0719】
すなわちこの場合、時短遊技状態に移行制御されたとしても、比較的早い段階で第二特別図柄抽選の結果として大当り遊技が行われて、当該時短遊技状態が一旦終了とされることはほぼ確定となる(第二特別図柄抽選では、第一特別図柄抽選において大当り遊技を開始させる当りの得られる確率よりも10倍を超える高確率)。したがって、通常遊技状態にあるときに大当り遊技を開始させる当りに当選した場合は、遊技者側の感覚からすれば、該当選時の大当り遊技と、時短遊技状態に移行制御されてすぐに得られることが期待される大当り遊技との2回分の大当り遊技が1セットの大当り遊技として提供されることとなる。
【0720】
そして、こうして1セットの大当り遊技(2回分の大当り遊技)が提供される都度、通常遊技状態に戻されるものの、該通常遊技状態においては、時短遊技状態にあるときに保留状態とされた第二特別図柄抽選(大当り遊技を開始させる当りの得られる確率が高くされている側の遊技)を消化することが可能とされている。すなわち、通常遊技状態でありながらも、大当り遊技を開始させる当りの得られる確率が高くされている側の遊技(第二特別図柄抽選)をその保留数分だけ消化させることができるようになり、該保留数分の消化が終わるまでの間に大当り遊技を開始させる当りに当選して時短遊技状態に再び移行制御されるようにすることができるか(1セットの大当り遊技(2回分の大当り遊技)を再び開始させることができるか)、といった斬新な遊技性を楽しむことができるようになる。
【0721】
なお後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第二特別図柄抽選において有利小当りの得られる確率は「1/6」であり、第二特別図柄抽選の保留数の上限値は「4」であることから、上述の1セットの大当り遊技(2回分の大当り遊技)が提供される度に戻される通常遊技状態において、既に保留状態にある4つの第二特別図柄抽選が消化されていく間に大当り遊技を開始させる当りに当選する確率は、大当りの得られる確率を除いたとしても、「671/1296」(=1−(5/6)4)である。
【0722】
このように、上述の1セットの大当り遊技(2回分の大当り遊技)を50%以上の確率でループ可能ならしめる性能(基本的には、有利状態が継続される性能)を備えるようにしたことで、通常遊技状態のうちの第二特別図柄抽選の保留が消化し終わるまでの期間も含めて、時短遊技状態に移行制御された以降の期間を遊技者に有利な特別遊技状態として位置付けさせることができるようになる。このような特別遊技状態によれば、50%以上の確率で当該特別遊技状態を継続させることに成功する都度(通常遊技状態において、保留状態にある4つの第二特別図柄抽選が消化されていく間に大当り遊技を開始させる当りに当選する都度)、2回分の大当り遊技に応じた量の賞が獲得可能とされるようになることから、従来よりも賞獲得性能が大幅に優れた遊技によって遊技興趣の低下を抑制することができるようになる。
【0723】
ただし、このような1セットの大当り遊技(2回分の大当り遊技)を提供するようにしつつも、時短遊技状態にあるときに第一特別図柄抽選の結果(第一大当り、第一有利小当り)に応じた大当り遊技が開始されるようなことがあると、該大当り遊技の後に時短遊技状態に再び制御されることとなる(図141を参照)。すなわちこの場合、第一特別図柄抽選の結果に応じた大当り遊技を含めて、少なくとも3回分の大当り遊技が行われることとなり、このようなプレミアム的な遊技によって遊技興趣の低下を抑制することができるようになる。また、第一特別図柄抽選の結果(第一大当り、第一有利小当り)に応じた大当り遊技では、概ね400個の遊技球しか獲得することができないようになっていることから、このようなプレミアム的な遊技を実現しつつも、時短遊技状態にあるときに第一特別図柄抽選側の遊技をあえて進行させると遊技者側に不利となるようにされており、ホール側に負荷が生じないようになっている。
【0724】
ところで、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第二特別図柄抽選の結果として小当りが得られた場合は、その種別として、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)に遊技球が存在している状態(入賞待ち状態)が維持されるように遊技(右打ち遊技を継続)しさえすれば大当り遊技を開始させることのできる有利小当りが必ず選択されるものとなっていることは上述した通りである。
【0725】
ここで、この実施の形態にかかるパチンコ機1にあって、有利小当りが得られたときに大当り遊技を開始させることのできる原理について説明する。
すなわち上述の通り、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、まず、遊技者によって右打ちが継続される限り、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)に少なくとも1つ以上の遊技球(ここでは、2,3個)を存在させ続けることが可能とされる構造が採用されている。これに対し、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)に少なくとも1つ以上の遊技球が存在しているときに当該役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)が開放状態へと動作した場合、それら遊技球は、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面から役物入賞口1155の内部領域へとこぼれ落ちるように進入するようになっている。
【0726】
このような構成によれば、役物入賞口開閉部材1221が開放状態へと動作しさえすれば、その動作時間が極めて短いような場合であっても、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にて存在する遊技球(入賞待ち状態とされる遊技球)を役物入賞口1155の内部領域へと進入させることができるようになる。しかも、既に発射済みとなっている遊技球(入賞待ち状態となっている遊技球)が役物入賞口1155の内部領域へと自動的に進入することとなることから、役物入賞口1155の内部領域への遊技球の進入タイミングをより正確にコントロールすることが可能とされる。
【0727】
この点、役物入賞口1155の内部領域には、後述するが、特定のタイミング(ここでは、図柄停止のタイミング)から一定の振分け動作(図142(e)を参照)が現れるように動作することによって該内部領域に進入した遊技球をV入賞口1156とハズレ孔1230cとのいずれかに誘導可能な回転体(振分装置)1236が設けられている。すなわち、このような回転体(振分装置)1236の振分け動作に対し、役物入賞口1155の内部領域への遊技球による進入タイミングがより正確にコントロール可能とされているなかで、V入賞口1156へと誘導されるタイミングを狙って遊技球の入賞待ち状態が解除されるように役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を閉鎖状態から開放状態へと動作させることとしている。
【0728】
このような構成によれば、第二特別図柄抽選の結果が有利小当りである場合であっても、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)に遊技球が存在している状態(入賞待ち状態)が維持されるように遊技(右打ち遊技を継続)しさえすれば、一定の振分け動作(図142(e)を参照)を行う回転体(振分装置)1236によってV入賞口1156へと誘導される正確なタイミングで役物入賞口1155の内部領域に遊技球が進入するようになることから、V入賞口1156への受け入れに応じた大当り遊技を開始させることができるようになる(大当り化制御)。これにより、第二特別図柄抽選の結果として大当りが得られた場合はもとより、第二特別図柄抽選の結果として有利小当りが得られた場合であっても大当り遊技を開始させることが可能となることから、第二特別図柄抽選において該有利小当りの得られる確率の設定を通じて、第一特別図柄抽選に対して大当り遊技を開始させる当りの当選確率を10倍を超える高確率にまで高くすることができるようになる。
【0729】
しかも、これも後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、役物入賞口1155の内部領域に遊技球が進入するときのタイミングをより正確にコントロール可能とするべく、基本的には、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)において既に入賞待ち状態として存在している遊技球のみが役物入賞口1155の内部領域に進入しうるような短い時間(入賞待ち状態となっていない遊技球の入賞を拒むような短い時間)だけ、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を閉鎖状態から開放状態へと動作させることとしている。なお、このような時間(役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を閉鎖状態から開放状態へと動作させる時間)としては、少なくとも遊技球の発射間隔(0.6秒)よりも短くして、開放状態とされている間に新たな遊技球が供給され難くするようにすることが求められる。
【0730】
これにより、役物入賞口1155を開放させるときの遊技球の入賞タイミングにバラツキが生じ難くなることから、一定の振分け動作(図142(e)を参照)が現れる回転体(振分装置)1236によってV入賞口1156とハズレ孔1230cとのいずれに誘導させるのかを予め決定しているなかで、内部領域に遊技球を進入させることが可能とされるようになる。
【0731】
なお後述するが、この実施の形態にかかる第一特別図柄抽選において大当りが得られる確率は極めて低い確率(1/400)とされるとともに、同第一特別図柄抽選において小当りが得られる確率も同程度の低い確率(7/1200)とされている。ただし、第二特別図柄抽選では、大当りについては、第一特別図柄抽選と同様の極めて低い当選確率(いずれも、1/400)とされているものの、小当り(有利小当り)については、大当りの当選確率に対して10倍を超える高確率(例えば、1/6)で得られるようになっている。なお、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第一特別図柄抽選と第二特別図柄抽選との両方に保留があるときには、その保留順にかかわらず第二特別図柄抽選が先に消化される。
【0732】
このような構成によれば、時短遊技状態においては、第一特別図柄抽選と第二特別図柄抽選とのうち、極めて高い当選確率とされている側の第二特別図柄抽選を中心とした遊技(さらに言えば、第二特別図柄抽選側の遊技のみ)が進行されることとなり、こうした進行の結果、通常は、第二特別図柄抽選の結果として有利小当りがすぐに得られることとなる。そして、有利小当りに応じた役物入賞口1155の開放期間が終了するまでの間に第二始動口1153への遊技球の入賞が促されることによって第二特別図柄抽選の保留数がその上限値まで確保されているなかで、既に発射済みとされて入賞待ち状態となっている遊技球がV入賞口1156へと案内されるタイミングで上記役物入賞口1155を開放させることで(小当り遊技を行うことで)、これに応じた大当り遊技を発生させることができるようになる。
【0733】
なお、有利小当りが得られたときには、既に発射済みとされて入賞待ち状態となっている遊技球がV入賞口1156へと案内されるタイミングで上記役物入賞口1155を開放させる小当り遊技を発生させることで、これに応じた大当り遊技を発生させることが可能とされていることから、こうした小当り遊技とこれに応じた大当り遊技とを、多量の賞を獲得可能な一の特典遊技として遊技者に対して提供するようにしてもよい。
【0734】
しかしながら、第二特別図柄抽選にて小当り(有利小当り)が得られる都度、V入賞口1156に遊技球が受け入れられるような高いV入賞確率を単純に実現してしまうと、「役物入賞口1155の内部領域にて所定の機械抽選確率でV入賞口1156に遊技球が受け入れられるか否か、といった機械抽選に基づく遊技性を提供する」といった、V入賞口1156を備えるときの機械抽選にかかる基本的な遊技性が没却されてしまうことになりかねない。そして通常は、このような機械抽選確率としては、概ね1/10以下の低い確率にて設定することが望まれる実情にある。
【0735】
そこで、このような実情に鑑み、第二特別図柄抽選の結果として得られた小当り(有利小当り)に応じて役物入賞口1155を開放させるときには、該役物入賞口1155の内部領域に10個を超える数量の遊技球を進入させるようにして、それら遊技球のいずれか1つのみがV入賞口1156に受け入れられるようにすることが考えられる。しかしながら、第二特別図柄抽選の結果として得られる小当り(有利小当り)は、多量の賞獲得を実現することを目的とした大当りとは異なり、小当り遊技中の開放時間として設定可能とされる時間の上限値は1.8秒であり、且つ小当り遊技中に上記役物入賞口センサ1224による遊技球の検出数として設定可能とされる数の上限値は10個であるとして規制されるものとなっている。
【0736】
ここで、ハンドル装置500を遊技者が操作するときに遊技球が連続発射することのできる発射間隔が0.6秒であることに鑑みれば、小当り遊技中に入賞可能とされる遊技球の数は、通常は、「1.8秒/0.6秒」の計算式によって3個でしかないことがわかる。また、小当り遊技中に多くの遊技球を仮に入賞させることができたとしても、役物入賞口センサ1224による遊技球の検出数が10個に達した時点で役物入賞口1155が閉鎖状態とされることから、小当り遊技中に役物入賞口1155の内部領域に10個を超える数量の遊技球が安定的に進入可能とされるようにすること、ひいてはV入賞口1156へと必ず案内するにもかかわらず機械抽選確率を概ね1/10以下の確率値に設定することは困難であるといえる。
【0737】
この点、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、上述の通り、まず、
(イ)役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面における左右方向の長さ(特定の転動領域内における遊技球の転動方向の長さ)をL(例えば、6センチ)、ハンドル装置500の操作に応じて打球発射装置650によって遊技球Tが遊技領域1100内へ連続して打ち込まれるときの発射間隔の時間をT(0.6秒)とするとき、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球Tの平均速度(好ましくは最高速度)が「L/2T」未満となるように当該通路内を転動する遊技球と関わり合う構造体
といった構成(イ)を有することで、遊技者によって右打ちが継続される限り、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面には少なくとも2つ以上(2,3個)の遊技球を存在させることができるようにしている。
【0738】
またさらに、これも上述の通り、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、
(ロ)役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)が閉鎖状態から開放状態となるときに上記役物入賞口1155への入賞待ち状態とされる全ての遊技球が該役物入賞口1155の内部領域へと進入するまでに要する全球進入時間よりも、内部領域に進入した遊技球が役物入賞口センサ1224により検出される位置に到達するまでに要する時間のほうが長くなる内部通路
といった構成(ロ)を有することで、内部領域に進入した遊技球が役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の閉鎖判断(入賞可能とされる遊技球Tの数に対する上限値判断)に供される検出箇所(役物入賞口センサ1224)に到達するよりも前に、入賞待ち状態とされている全ての遊技球が進入し終わらせることができるようにしている。
【0739】
このような構成(イ)及び(ロ)によれば、入賞可能とされる遊技球の上限値(小当り遊技では最大で10個)に対するオーバーフロー入賞を積極的に発生させることができるようになる。
【0740】
しかも、これも上述の通り、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、
(ハ)役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にある複数の遊技球がほぼ同時に役物入賞口1155へとこぼれ落ちるように、それら遊技球の進行方向(左方向)に対して垂直となる方向(奥側方向)にスライド動作するように設けられた役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)
といった構成(ハ)を有することで、役物入賞口開閉部材1221が開放される都度、該役物入賞口開閉部材1221の上面にある遊技球については、その数の多少にかかわらず、役物入賞口1155の内部領域へと全て一括進入させることができるようになることから、役物入賞口1155への入賞に要する時間を極限にまで短縮させることが可能となっている。
【0741】
そして後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、さらに、
(ニ)役物入賞口1155の開放制御を所定の閉鎖インターバル時間を挟んだ複数回の短開放時間に分けて実行するにあたり、上記所定の閉鎖インターバル時間として、少なくとも2個以上の遊技球が役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の右側部へと到達するのに要する時間(発射間隔の2倍以上の時間(例えば、1.2秒以上))を採用するとともに、上記短開放時間として、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)のスライド動作によって入賞待ち状態にある遊技球が役物入賞口1155へとこぼれ落ちるために要するだけの時間(発射間隔よりも短く、例えば、0.12秒)を採用する
といった制御を行うことで、発射間隔よりも短い短開放動作(計算上では、入賞する期待値が1個未満)でありながらも、該短開放動作が現れる都度、上記所定の閉鎖インターバル時間が経過する間に入賞待ち状態とされている少なくとも2個以上の遊技球を、役物入賞口1155の内部領域へと全て一括進入させることができるようにしている。
【0742】
このような構成によれば、開放状態にあるときの単位時間当りの遊技球の入賞数を飛躍的に増大させることができるようになり、こうした優れた入賞性能によって、上述の小当り遊技に対する規制のなかでV入賞口1156へと遊技球を必ず案内するようにした場合であっても、機械抽選確率を概ね1/10以下の低い確率値にて設定することができるようになる。
【0743】
例えば、小当り遊技中の開放時間として許容される総時間が1.8秒であるときに上記短開放時間として0.12秒を採用した場合は、15回に分けて役物入賞口1155を短開放させることが可能である。そしてこの場合、該短開放が現れる都度、入賞待ち状態とされている2,3個の遊技球が役物入賞口1155の内部領域へと全て一括進入するようになることに鑑みれば、理論上では、15回に分けて役物入賞口1155を短開放させたときには少なくとも30個の遊技球が役物入賞口1155に入賞することとなる。
【0744】
ただし、上述の小当り遊技に対する規制によれば、このような開放制御が全て消化されるよりも先に、上記役物入賞口センサ1224によって10個目の遊技球が検出されることとなり、該検出に基づいて小当り遊技が終了されるようになる。この点、上記構成では、短開放が現れる都度、入賞待ち状態とされている2,3個の遊技球が役物入賞口1155の内部領域へと全て一括進入するようになっていることに鑑みれば、小当り遊技が終了されるまでに常に10個の遊技球しか入賞しないといったことは考えづらく、オーバーフロー入賞が生じて11,12個の遊技球が入賞するような場合が頻出すると考えられる。したがって、このような制御が実施される小当り遊技中では、平均して10個を超える数量の遊技球が役物入賞口1155の内部領域へと進入するようになり、これによってV入賞口1156へといずれかの遊技球を必ず案内するようにした場合であっても、機械抽選確率を概ね1/10以下の低い確率値にて設定することができるようになる。
【0745】
[各種基板]
続いて、パチンコ機1の各種制御を行う制御基板について、図126を参照して説明する。図126はパチンコ機の制御構成を概略的に示すブロック図である。パチンコ機1の制御構成は、図示するように、主基板4000のグループ及び周辺制御基板4010のグループから構成されており、これら2つのグループにより各種制御が分担されている。主基板4000のグループは、遊技動作(遊技の進行)を制御する主制御基板4100と、遊技球の払出し等を制御する払出制御基板4110と、を備えて構成されている。また、周辺制御基板4010のグループは、主制御基板4100からのコマンドに基いて遊技中の各種演出を制御する周辺制御部4140と、周辺制御部4140からのコマンドに基いて演出表示装置1115での演出画像の表示を制御する液晶制御部4150と、を備えている。
【0746】
[主制御基板]
遊技の進行を制御する主制御基板4100は、図126に示すように、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである主制御MPU4100aと、入出力デバイス(I/Oデバイス)としての主制御I/Oポート4100bと、各種検出スイッチからの検出信号が入力される主制御入力回路4100fと、各種ソレノイドを駆動するための主制御ソレノイド駆動回路4100gと、主制御MPU4100aに内蔵されているRAM4100e(以下、「主制御内蔵RAM4100e」とも記載する。)に記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリアスイッチ4100cと、を備えている。主制御MPU4100aは、その内蔵されたROM4100d(以下、「主制御内蔵ROM4100d」とも記載する。)や主制御内蔵RAM4100eのほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドックタイマや不正を防止するための機能等も内蔵されている。
【0747】
主制御基板4100の主制御MPU4100aは、第一始動口1152へ受入れられた遊技球を検出する第一始動口センサ1190、第二始動口1153へ受入れられた遊技球を検出する第二始動口センサ1191、及び一般入賞口1151へ受入れられた遊技球を検出する一般入賞口センサ1180からの検出信号が夫々主制御I/Oポート4100bを介して入力されたり、ゲートセンサ1135、大入賞口センサ1206、役物入賞センサ1224、及び特定センサ1239からの検出信号が、遊技盤4に取付けられたパネル中継基板3040、及び主制御I/Oポート4100bを介して入力されたりするようになっている。
【0748】
主制御MPU4100aは、これらの検出信号に基づいて、主制御I/Oポート4100bから主制御ソレノイド駆動回路4100gに制御信号を出力することにより、パネル中継基板3040を介して始動口ソレノイド1215を有する普通役物駆動機構3114、役物入賞ソレノイド1225やアタッカソレノイド1204を有するアタッカ駆動機構2121、V入賞ソレノイド1232に駆動信号を出力したり、主制御I/Oポート4100b、パネル中継基板3040、及び機能表示基板1114を介して第一特別図柄表示器1185、第二特別図柄表示器1186、第一特別図柄記憶表示器1184、第二特別図柄記憶表示器1187、普通図柄表示器1189、普通図柄記憶表示器1188、遊技状態表示器1183、ラウンド表示器1182に駆動信号を出力したりする。
【0749】
また、主制御MPU4100aは、遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払出しに関する各種コマンド等を払出制御基板4110に送信したり、この払出制御基板4110からのパチンコ機1の状態に関する各種コマンド等を受信したりする。更に、主制御MPU4100aは、遊技演出の制御に関する各種コマンド及びパチンコ機1の状態に関する各種コマンドを、主制御I/Oポート4100bを介して後述する周辺制御基板4010の周辺制御部4140に送信したりする(主制御基板4100と周辺制御部4140との基板間は図示しないハーネスより電気的に接続されている)。なお、主制御MPU4100aは、その詳細な説明は後述するが、払出制御基板4110からパチンコ機1の状態に関する各種コマンドを受信すると、これらの各種コマンドを整形して周辺制御部4140に送信する。
【0750】
主制御基板4100には、詳細な説明は後述するが、電源基板851から各種電圧が供給されている。この主制御基板4100に各種電圧を供給する電源基板851は、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板4100に電力を供給するためのバックアップ電源としての電気二重層キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」と記載する。)を備えている。このキャパシタにより主制御MPU4100aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を主制御内蔵RAM4100eに記憶することができるようになっている。この記憶した各種情報は、電源投入時に主制御基板4100のRAMクリアスイッチ4100cが操作されると、主制御内蔵RAM4100eから完全に消去(クリア)されるようになっている。このRAMクリアスイッチ4100cの操作信号(検出信号)は、払出制御基板4110にも出力されるようになっている。
【0751】
また、主制御基板4100には、停電監視回路が設けられている。この停電監視回路は、電源基板851から供給される各種電圧の低下を監視しており、それらの電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号を出力するようになっている。この停電予告信号は、主制御I/Oポート4100bを介して主制御MPU4100aに入力される他に図示しないハーネスを介して払出制御基板4110等にも伝達されている。
【0752】
[払出制御基板]
遊技球の払出し等を制御する払出制御基板4110は、図126に示すように、払出しに関する各種制御を行う払出制御部4111と、発射ソレノイド654による発射制御を行うとともに、球送ソレノイド585による球送制御を行う発射制御部4120と、パチンコ機1の状態を表示するエラーLED表示器4130と、エラーLED表示器4130に表示されているエラーを解除するためのエラー解除スイッチ860aと、賞球タンク720、タンクレール731、及び賞球装置740内の遊技球をパチンコ機1の外部へ排出して球抜き動作を開始するための球抜きスイッチ860bと、を備えている。
【0753】
[払出制御部]
払出制御基板4110における払出しに関する各種制御を行う払出制御部4111は、図126に示すように、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである払出制御MPU4111aと、I/Oデバイスとしての払出制御I/Oポート4111bと、払出制御MPU4111aが正常に動作しているか否かを監視するための外部ウォッチドックタイマ4111c(以下、「外部WDT4111c」と記載する。)と、賞球装置740の払出モータ744に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路4111dと、払い出しに関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される払出制御入力回路4111eと、を備えている。払出制御MPU4111aには、その内蔵されたROM(以下、「払出制御内蔵ROM」と記載する。)やRAM(以下、「払出制御内蔵RAM」と記載する。)のほかに、不正を防止するため機能等も内蔵されている。
【0754】
払出制御部4111の払出制御MPU4111aは、主制御基板4100からの遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払い出しに関する各種コマンドを払出制御I/Oポート4111bを介してシリアル方式で受信したり、主制御基板4100からのRAMクリアスイッチ4100cの操作信号(検出信号)が払出制御I/Oポート4111bを介して入力されたりする他に、満タン検知センサ550からの検出信号が入力されたり、球切れスイッチ750、計数センサ751及び回転角センサ752からの検出信号が賞球中継基板754を介して入力されたりする。
【0755】
賞球装置740のユニットベース741に形成された供給通路741a内に遊技球の有無を検出する球切れスイッチ750、及びユニットベース741に形成された賞球通路741c内を流下する遊技球を検出する計数センサ751からの検出信号は、まず賞球装置740の賞球中継基板754を介して払出制御入力回路4111eに入力され、払出制御I/Oポート4111bを介して払出制御MPU4111aに入力されている。賞球装置740の回転検出盤749に形成された検出スリット749aを検出するための回転角センサ752からの検出信号は、まず賞球装置740のセンサ基板753、そして賞球中継基板754を介して払出制御入力回路4111eに入力され、払出制御I/Oポート4111bを介して払出制御MPU4111aに入力されている。
【0756】
また、本体枠3に対する扉枠5の開放を検出する扉枠開放スイッチ618、及び外枠2に対する本体枠3の開放を検出するた本体枠開放スイッチ619からの検出信号は、まず払出制御入力回路4111eに入力され、払出制御I/Oポート4111bを介して払出制御MPU4111aに入力されている。
【0757】
また、ファールカバーユニット540の収容空間546が貯留された遊技球で満タンであるか否かを検出する満タン検知センサ550からの検出信号は、まずハンドル装置中継基板192、そして主側中継端子板880を介して払出制御入力回路4111eに入力され、払出制御I/Oポート4111bを介して払出制御MPU4111aに入力されている。
【0758】
払出制御MPU4111aは、払出モータ744を駆動するための駆動信号を、払出制御I/O4111b、そして賞球中継基板754を介して払出モータ744に出力したり、パチンコ機1の状態をエラーLED表示器4130に表示するための信号を、払出制御I/Oポート4111bを介してエラーLED表示器4130に出力したり、パチンコ遊1の状態を示すためのコマンドを、払出制御I/Oポート4111bを介して主制御基板4100にシリアル方式で送信したり、実際に払い出した遊技球の球数を払出制御I/Oポート4111bを介して外部端子板784に出力したりする。この外部端子板784は、遊技場(ホール)に設置されたホールコンピュータと電気的に接続されている。このホールコンピュータは、パチンコ機1が払い出した遊技球の球数やパチンコ機1の遊技情報等を把握することにより遊技者の遊技を監視している。
【0759】
エラーLED表示器4130は、セグメント表示器であり、英数字や図形等を表示してパチンコ機1の状態を表示している。エラーLED表示器4130が表示して報知する内容としては、次のようなものがある。例えば、図形「−」が表示されているときには「正常」である旨を報知し、数字「0」が表示されているときには「接続異常」である旨(具体的には、主制御基板4100と払出制御基板4110との基板間の電気的な接続に異常が生じている旨)を報知し、数字「1」が表示されているときには「球切れ」である旨(具体的には、球切れスイッチ750からの検出信号に基づいて賞球装置740のユニットベース741に形成された供給通路741a内に遊技球がない旨)を報知し、数字「2」が表示されているときには「球がみ」である旨(具体的には、回転角センサ752からの検出信号に基づいて賞球装置740のユニットベース741に形成された供給通路741aと連通する振分空間741bの入口において払出回転体748と遊技球とがその入口近傍でかみ合って払出回転体748が回転困難となっている旨)を報知し、数字「3」が表示されているときには「計数スイッチエラー」である旨(具体的には、計数センサ751からの検出信号に基づいて計数センサ751に不具合が生じている旨)を報知し、数字「5」が表示されているときには「リトライエラー」である旨(具体的には、払い出し動作のリトライ回数が予め設定された上限値に達した旨)を報知し、数字「6」が表示されているときには「満タン」である旨(具体的には、満タン検知センサ550からの検出信号に基づいてファールカバーユニット540の収容空間546が貯留された遊技球で満タンである旨)を報知し、数字「7」が表示されているときには「CR未接続」である旨(払出制御基板4110からCRユニット6までに亘るいずれかにおいて電気的な接続が切断されている旨)を報知し、数字「9」が表示されているときには「ストック中」である旨(具体的には、まだ払い出していない遊技球の球数が予め定めた球数に達している旨)を報知している。
【0760】
球貸スイッチ365aからの遊技球の球貸要求信号、及び返却スイッチ365bからのプリペイドカードの返却要求信号は、まず貸球ユニット基板366、主側中継端子板880、そしてCRユニット接続端子板874を介してCRユニット6に入力されるようになっている。CRユニット6は、球貸要求信号に従って貸し出す遊技球の球数を指定した信号を、CRユニット接続端子板874を介して払出制御基板4110にシリアル方式で送信し、この信号が払出制御I/Oポート4111bで受信されて払出制御MPU4111aに入力されるようになっている。またCRユニット6は、貸し出した遊技球の球数に応じて挿入されたプリペイドカードの残度を更新するとともに、その残度を残度数表示器365cに表示するための信号を、CRユニット接続端子板874、主側中継端子板880、そして貸球ユニット基板366に出力し、この信号が残度数表示器365cに入力されるようになっている。
【0761】
[発射制御部]
発射ソレノイド654による発射制御と、球送ソレノイド585による球送制御と、を行う発射制御部4120は、図126に示すように、発射に関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される発射制御入力回路4120aと、定時間毎にクロック信号を出力する発振回路4120bと、このクロック信号に基づいて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出すための発射基準パルスを出力する発射タイミング制御回路4120cと、この発射基準パルスに基づいて発射ソレノイド654に駆動信号を出力する発射ソレノイド駆動回路4120dと、発射基準パルスに基づいて球送ソレノイド585に駆動信号を出力する球送ソレノイド駆動回路4120eと、を備えている。発射タイミング制御回路4120cは、発振回路4120bからのクロック信号に基づいて、1分当り100個の遊技球が遊技領域1100に向かって打ち出されるよう発射基準パルスを生成して発射ソレノイド駆動回路4120dに出力するとともに、発射基準パルスを所定数倍した球送基準パルスを生成して球送ソレノイド駆動回路4120eに出力する。
【0762】
ハンドル本体504に手のひらや指が触れているか否かを検出するタッチセンサ516、及び遊技者の意志によって遊技球の打ち出しを強制的に停止するか否かを検出する発射停止スイッチ518からの検出信号は、まずハンドル装置中継基板192、そして主側中継端子板880を介して発射制御入力回路4120aに入力され、発射タイミング制御回路4120cに入力されている。またCRユニット6とCRユニット接続端子板874とが電気的に接続されると、CR接続信号として発射制御入力回路4120aに入力され、発射タイミング制御回路4120cに入力されるようになっている。ハンドル本体504の回転位置に応じて遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出す強度を電気的に調節する回転位置検知センサ512からの信号は、まずハンドル装置中継基板192、そして主側中継端子板880を介して発射ソレノイド駆動回路4120dに入力されている。
【0763】
この発射ソレノイド駆動回路4120dは、回転位置検知センサ512からの信号に基づいて、ハンドル本体504の回転位置に見合う打ち出し強度で遊技球を遊技領域1100に向かって打ち出すための駆動電流を、発射基準パルスが入力されたことを契機として、発射ソレノイド654に出力するようになっている。これに対して、球送ソレノイド駆動回路4120eは、球送基準パルスが入力されたことを契機として、主側中継端子板880、そしてハンドル装置中継基板192を介して球送ソレノイド585に一定電流を出力することにより球送りユニット580の球送り部材584が皿ユニット300の上皿301に貯留された遊技球を1球受入れ、その球送基準パルスの入力が終了したことを契機として、その一定電流の出力を停止することにより球送り部材584が受入れた遊技球を打球発射装置650側へ送るようになている。このように、発射ソレノイド駆動回路4120dから発射ソレノイド654に出力される駆動電流は可変に制御されるのに対して、球送ソレノイド駆動回路4120eから球送ソレノイド585に出力される駆動電流は一定に制御されている。
【0764】
なお、払出制御基板4110に各種電圧を供給する電源基板851は、電源遮断時にでも所定時間、払出制御基板4110に電力を供給するためのバックアップ電源としてのキャパシタBC1(乙169参照)を備えている。このキャパシタBC1により払出制御MPU4111aは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を払出制御内蔵RAMに記憶することができるようになっている。この記憶した各種情報は、電源投入時に主制御基板4100のRAMクリアスイッチ4100cが操作されると、払出制御内蔵RAMから完全に消去(クリア)されるようになっている。
【0765】
[周辺制御基板]
周辺制御基板4010は、図126に示すように、主制御基板4100からのコマンドに基づいて演出制御を行う周辺制御部4140と、この周辺制御部4140からの制御データに基づいて演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252の描画制御を行う液晶制御部4150と、を備えている。
【0766】
[周辺制御部]
周辺制御基板4010における演出制御を行う周辺制御部4140は、図126に示すように、マイクロプロセッサとしての周辺制御MPU4140aと、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶する周辺制御ROM4140bと、高音質の演奏を行う音源IC4140cと、この音源IC4140cが参照する音楽及び効果音等の音情報が記憶されている音ROM4140dと、を備えている。
【0767】
周辺制御MPU4140aは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、主制御基板4100から各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、遊技盤4の各装飾基板に設けられたカラーLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データをランプ駆動基板用シリアルI/Oポートからランプ駆動基板3041に送信したり、遊技盤4に設けられた各種演出ユニットを作動させる駆動モータへの駆動信号を出力するための遊技盤側駆動データを遊技盤装飾駆動基板用シリアルI/Oポートから裏箱3010の後面に取付けられたモータ駆動基板3045に送信したり、扉枠5に設けられたダイヤル駆動モータ414等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための扉側駆動データと、扉枠5の各装飾基板に設けられたカラーLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力すための扉側発光データと、から構成される扉側駆動発光データを枠装飾駆動基板用シリアルI/Oポートから周辺パネル中継端子板872、そして周辺側中継端子板882を介して扉枠ベース基板194に送信したり、演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に表示させる画面を示す制御データ(表示コマンド)を液晶制御部用シリアルI/Oポートから液晶制御部4150に送信したりするほかに、音ROM4140dから音情報を抽出するための制御信号(音コマンド)を音源IC4140cに出力したりする。
【0768】
遊技盤4に設けられた各種演出ユニットの原位置を検出するための各種原位置検出センサからの検出信号は、裏箱3010の後面に取付けられたモータ駆動基板3045を介して周辺制御MPU4140aに入力されている。扉枠5に設けられた操作ユニット400のダイヤル操作部401の回転を検出する回転検知センサ432a,432b、押圧操作部405の操作を検出する押圧検知センサ432cからの検出信号は、扉枠ベース基板194、周辺側中継端子板882、そして周辺パネル中継端子板872を介して周辺制御MPU4140aに入力されている。
【0769】
また周辺制御MPU4140aは、液晶制御部4150が正常に動作している旨を伝える信号(動作信号)が液晶制御部4150から入力されており、この動作信号に基づいて液晶制御部4150の動作を監視している。
【0770】
音源IC4140cは、周辺制御MPU4140aからの制御データ(音コマンド)に基づいて音ROM4140dから音情報を抽出し、周辺パネル中継端子板872、そして周辺側中継端子板882を介して本体枠3に設けられた下部スピーカ821から各種演出に合せた音楽及び効果音等が流れるよう制御を行うとともに、周辺パネル中継端子板872、周辺側中継端子板882、そして扉枠ベース基板194を介して扉枠5に設けられたスピーカ130,222,262や、本体枠3に備えられた下部スピーカ821から各種演出に合せた音楽及び効果音等が流れるよう制御を行っている。なお、周辺制御基板4010に実装され周辺制御基板ボックス1910から後方へ突出したボリューム1912を回転操作することで、音量を調整することができるようになっている。
【0771】
なお、周辺制御部4140は、周辺制御MPU4140aに内蔵されたウォッチドックタイマ(以下、「周辺制御内蔵WDT」と記載する。)のほかに、図示しない、外部ウォッチドックタイマ(以下、「周辺制御外部WDT」と記載する。)も備えており、周辺制御MPU4140aは、周辺制御内蔵WDTと周辺制御外部WDTとを併用して自身のシステムが暴走しているか否かを診断している。
【0772】
この周辺制御MPU4140aから液晶制御部4150に出力される表示コマンドはシリアル入出力ポートにより行われ、本実施形態では、ビットレート(単位時間あたりに送信できるデータの大きさ)として19.2キロ(k)ビーピーエス(bits per second、以下、「bps」と記載する)が設定されている。一方、周辺制御MPU4140aから裏箱3010の後面に取付けられたランプ駆動基板3041やモータ駆動基板3045に出力される、初期データ、扉枠側点灯点滅コマンド、遊技盤側点灯点滅コマンド、可動体駆動コマンド、表示コマンドと異なる複数のシリアル入出力ポートにより行われ、本実施形態では、ビットレートとして250kbpsが設定されている。
【0773】
この裏箱3010の後面に取付けられたランプ駆動基板3041やモータ駆動基板3045は、受信した扉枠側点灯点滅コマンドに基いて点灯信号又は点滅信号を、周辺側中継端子板882を介して扉枠5に備えられた各装飾基板214,216,254,256,288,290,322,430,432等のLEDに出力したり、受信した遊技盤側点灯点滅コマンドに基いて点灯信号又は点滅信号を遊技盤4に備えられた各装飾基板2116,2125,2569,3113,3114,3115,3123,3124,3266,3320,3322,3426,3536,3546等のLEDに出力したりする。また、裏箱3010の後面に取付けられたパネル中継基板3040は、受信した可動体の駆動コマンドに基いて駆動信号を、周辺側中継端子板882を介して扉枠5に備えられたダイヤル駆動モータ414や、遊技盤4に備えられた各駆動モータ3228,3234,3304,3460,3476,3508等や、各ソレノイド等に出力したりする。
【0774】
また、周辺制御MPU4140aは、液晶制御部4150が正常動作している旨を伝える信号(動作信号)が液晶制御部4150から入力されたり、扉枠5における皿ユニット300に備えられた操作ユニット400におけるダイヤル操作部401の回転操作を検知する回転検知センサ432a,432bや、操作ユニット400における押圧操作部405の操作を検知する押圧検知センサ432cからの検知信号が、周辺側中継端子板882及び裏箱3010の後面に取付けられたランプ駆動基板3041やモータ駆動基板3045を介して入力されたりする。
【0775】
音源IC4140cは、周辺制御MPU4140aから出力された音コマンドに基いて音ROM4140dから音情報を抽出し、裏箱3010の後面に取付けられたランプ駆動基板3041やモータ駆動基板3045等及び周辺側中継端子板882を介して扉枠5のサイドスピーカ130や上部スピーカ222,262から、或いは、裏箱3010の後面に取付けられたランプ駆動基板3041やモータ駆動基板3045等を介して本体枠3の下部スピーカ821から、各種演出に合せた音楽及び効果音等が流れるよう制御を行う。本例では、上述したように、遊技窓101における下辺の左右両側に配置されたサイドスピーカと、遊技窓101の上側に配置された上部スピーカ222,262と、本体枠3の下部に備えられた低音用の下部スピーカ821に、音情報としての音響信号(例えば、2chステレオ信号、4chステレオ信号、後述する下部スピーカ391を加えた2.1chサラウンド信号或いは4.1chサラウンド信号、等)を送ることで、従来よりも臨場感のある音響効果(音響演出)を提示することができるようになっている。
【0776】
[異常音発生防止対策]
扉枠5には、種々の音響設備、LED、センサなど電力を要する設備が装備されており、扉枠5の裏面には扉枠ベース基板194が取り付けられている(図25)。扉枠ベース基板194は、サイドスピーカ130、左右のサイド装飾ユニットの上部スピーカ222、262(図29図32)及び本体枠3に設けられたスピーカボックス820内(図67)の下部スピーカ821(低音用スピーカ)(図89)と接続されると共に、遊技盤4に備えられた周辺制御基板4010と接続されており、周辺制御基板4010から送られた音声信号を増幅して各スピーカへ出力する増幅回路(デジタルアンプ回路)を備えている。
【0777】
また、扉枠ベース基板194には、種々の音響設備、LED、センサなどと払出制御基板4110や周辺制御基板4010等とを接続する配線が、集約して束ねられた上で後方へ延出して本体枠3の主側中継端子板880や周辺側中継端子板882に接続されるようになっている(図67図89)。なお、扉枠ベース基板194は、後側を扉枠ベース基板カバー195によって被覆されている(図23)。
【0778】
また、扉枠ベース基板カバー195が配設されている箇所(後側)には、賞球ユニット700から払出された遊技球や、打球発射装置650により発射されにも関わらず遊技領域1100内へ到達しなかった遊技球(ファール球)を、皿ユニットの上皿301や下皿302へ誘導するファールカバーユニット540(透明ポリカーボネイトの成形品)が近接して設けられている(図23)。
【0779】
ファールカバーユニット540の球通路542bは、遊技球(金属)が通路壁面と接触しながら早いスピードで通過するので、この部分のポリカーボネイトに静電の電荷が蓄積され、10数kVにもなることがある(蓄積された静電電荷の放電で痛みを感じるような場合でもせいぜい3〜4kV)。また、金属とは異なり、樹脂に蓄積された電荷は、アースしてもそのごく周辺しか抜けず、大半が残っている。
【0780】
そして、この電荷による静電誘導で、これに近接した扉枠ベース基板194のデジタルアンプ回路(図示せず)が誤動作してしまうことがある。この場合、ある一定期間継続する異常な音声信号がスピーカのボイスコイルに入力されたり、デジタルアンプ回路による音声信号が極端に増幅されて適正増幅幅を超える(過度な交流電圧となると)といったことが起こる。そうなると、例えば、スピーカからガビガビバリバリといったような割れた音が発生したり、スピーカで再生される音が大きな不快音になってしまい(異常音が発生してしまい)、遊技者が不快な音に感じられることになる。また、スピーカが破損する虞もあり、スピーカにとってよくない。なお、デジタルアンプ回路は入力側に直流電圧カット機能があるが、出力側にはないのが通常である。
【0781】
なお、下部スピーカ821のウーファは聞こえにくいので出力を大きめに設定する傾向がある。
【0782】
以下に説明する実施形態は、扉枠ベース基板194から下部スピーカ821に対して出力される音声信号が、上述の異常な音声信号であるか否かを検知し、異常な音声信号である場合、異常な音声信号が下部スピーカ821に入力されないように遮断する異常音声信号遮断基板(後述)に関わる発明に関するものである。
【0783】
音声出力に関して、先に述べたように、周辺制御MPU4140aは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、主制御基板4100から各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、音ROM4140dから音情報を抽出するための制御信号(音コマンド)を音源IC4140cに出力する(図126)。
【0784】
音源IC4140cは、周辺制御MPU4140aからの制御データ(音コマンド)に基づいて音ROM4140dから音情報を抽出し、周辺側中継端子板882や扉枠ベース基板194等を介して本体枠3に設けた下部スピーカ821並びに扉枠5に設けたサイドスピーカ130や上部スピーカ222,262から各種演出に合わせた音楽及び効果音等が流れるよう制御を行っている(図126及び図127参照)。
【0785】
[異常音声信号遮断基板]
次に、異常音声信号遮断基板について、図127及び図128を参照して説明する。図127は、扉枠ベース基板194、周辺側中継端子板882、異常音声信号遮断基板884及び下部スピーカ821のブロック図である。図128は、異常音声信号遮断基板884の回路を示す回路図である。
【0786】
図127に示すように、扉枠5に配設された扉枠ベース基板194と本体枠3に配設された周辺側中継端子板882とは配線196で接続され、扉枠ベース基板194から周辺側中継端子板882へは、+24V電圧、扉枠ベース基板194で増幅された下部スピーカ821用の音声信号であるウーファ+信号及びウーファ−信号が出力され、配線196を通じて周辺側中継端子板882に伝送されるようになっている。
【0787】
また、図127に示すように、本体枠3において、周辺側中継端子板882とスピーカボックス820内に収納された下部スピーカ821との間に異常音声信号遮断基板884が設けられ、周辺側中継端子板882と異常音声信号遮断基板884とはスピーカ保護ハーネス883で接続され、異常音声信号遮断基板884と下部スピーカ821とは下部スピーカハーネス819で接続されている。
【0788】
図128において、周辺側中継端子板882から異常音声信号遮断基板884へは、グランドGNDと、+24V電圧、扉枠ベース基板194から出力された下部スピーカ821用の音声信号であるウーファ+信号及びウーファ−信号が中継出力され、スピーカ保護ハーネス883を通じて異常音声信号遮断基板884に伝送されるようになっている。
【0789】
また、異常音声信号遮断基板884から下部スピーカ821へは、下部スピーカ821用の音声信号であるウーファ+信号及びウーファ−信号が出力され、下部スピーカハーネス819を通じて下部スピーカ821に供給入力される構成とされている。このように、異常音声信号遮断基板884を通じて扉枠ベース基板194から出力される音声信号が下部スピーカ821に供給入力されるようになっている。
【0790】
ところで、本体枠3における異常音声信号遮断基板884の配置箇所は、静電気ノイズの影響を受け難い箇所であることが望ましい。本実施形態では、ファールカバーユニット540から遠く距離を離した箇所、例えば、図67に示したスピーカボックス820の内部に異常音声信号遮断基板884が配置されている。このように、静電気ノイズの影響を受け難い箇所に異常音声信号遮断基板884を配置することにより、下部スピーカ821に対して異常な音声信号が入力されることを安定的に抑止することができる。
【0791】
[異常音声信号遮断基板の回路]
異常音声信号遮断基板884は、スピーカ保護ハーネス883を通じて異常音声信号遮断基板884に供給された音声信号が、異常な音声信号であるか否かを検知し、異常な音声信号である場合、異常な音声信号が下部スピーカ821に入力されないように遮断するものである。
【0792】
図128に示すように、異常音声信号遮断基板884は、音声信号が異常な音声信号であることを検知して異常検知信号を出力する異常音声信号検知回路885と、異常音声信号検知回路885から出力された異常検知信号を受けると、下部スピーカ821への異常な音声信号の供給を遮断する異常音声信号遮断回路895とを備えている。
【0793】
スピーカ保護ハーネス883を通じて供給された+24V電圧は、異常音声信号遮断基板884において+24V供給ライン886を通じて異常音声信号遮断回路895に供給される。また、スピーカ保護ハーネス883を通じて供給されたグランドGNDは、異常音声信号遮断基板884においてグランドライン887を通じて異常音声信号遮断回路895に供給される。
【0794】
スピーカ保護ハーネス883を通じて供給された音声信号であるウーファ+信号は、異常音声信号遮断基板884において2つに分岐され、一方はウーファ+信号ライン888を通じて異常音声信号遮断回路895に入力され、他方は異常音声信号検知回路885に入力される。
【0795】
また、スピーカ保護ハーネス883を通じて供給された音声信号であるウーファ−信号は、異常音声信号遮断基板884において2つに分岐され、一方は、ウーファ−信号ライン889を通じて異常音声信号遮断基板884において中継されるのみで、下部スピーカハーネス819を通じて外部の下部スピーカ821に接続されている。また、他方は異常音声信号検知回路885に入力される。
【0796】
[異常音声信号検知回路]
異常音声信号検知回路885は、4つのダイオードSD1〜SD4をブリッジ型に接続してなる整流ブリッジ回路、整流ブリッジ回路の後段に配された抵抗SR1(47kΩ)及び電解コンデンサSC1(本実施形態では、静電容量47μF)、トランジスタSTR1、トランジスタSTR2、フォトカプラSPC1(赤外LEDとフォトトランジスタとが内蔵されている)の赤外LEDを主として構成されている。
【0797】
ダイオードSD4のカソード端子はダイオードSD2のアノード端子と接続され、ダイオードSD4のカソード端子とダイオードSD2のアノード端子との接続点に、2つに分岐されたうちの他方のウーファ+信号が入力されている。また、ダイオードSD3のカソード端子はダイオードSD1のアノード端子と接続され、ダイオードSD3のカソード端子とダイオードSD1のアノード端子との接続点に、2つに分岐されたうちの他方のウーファ−信号が入力されている。
【0798】
さらに、ダイオードSD1のカソード端子とダイオードSD2のカソード端子とが電気的に接続され、ダイオードSD3のアノード端子とダイオードSD4のアノード端子とが電気的に接続されて整流ブリッジ回路が構成されている。ダイオードSD2のカソード端子には、後段に対して、整流ブリッジ回路によって整流されたプラス電圧を供給する+電圧ライン890が接続される一方、ダイオードSD4のアノード端子には、後段に対して、整流ブリッジ回路によってマイナス部分がカットされて実質的に電圧が0Vとされた0Vを供給する0Vライン891が接続されている。
【0799】
そして、整流ブリッジ回路の後段において、+電圧ライン890に抵抗SR1の一端が接続され、抵抗SR1の他端が電解コンデンサSC1の+端子に接続され、さらに電解コンデンサSC1の−端子が0Vライン891に接続されている。
【0800】
すなわち、整流ブリッジ回路によって整流されたウーファ+信号及びウーファ−信号(音声信号波形の高低の山が0Vを接続点として互いに連続的に接続している+電圧の波形)が抵抗SR1を介して電解コンデンサSC1の+端子に印加されることにより、+電圧の波形の0Vから山のピーク電圧までに至る期間は電解コンデンサSC1が充電され、+電圧の波形の山のピーク電圧から0Vまで至る期間は電解コンデンサSC1が放電するようになっている。なお、抵抗SR1の抵抗値と電解コンデンサSC1の静電容量とにより、抵抗SR1と電解コンデンサSC1の直列回路(平滑回路)における充電及び放電の時定数が決められている。
【0801】
+電圧ライン890の抵抗SR1の接続点の後段において、+電圧ライン890にコンデンサSC2の一端が接続され、コンデンサSC2の他端はトランジスタSTR1のベース端子に接続されている。トランジスタSTR1のベース端子は、コンデンサSC2の他端と接続されるほかに、抵抗SR1と電解コンデンサSC1との接続点に一端が接続された抵抗SR3の他端と接続されている。つまり、電解コンデンサSC1の+端子の電圧が抵抗SR3を介してトランジスタSTR1のベース端子に印加されるようになっている。また、コンデンサSC2により、+電圧の波形のリップルが除去されて平滑化されている。
【0802】
+電圧ライン890のコンデンサSC2の接続点の後段において、+電圧ライン890にトランジスタSTR1のコレクタ端子が接続され、整流後に平滑化されたウーファ信号、つまり+電圧が印加されている。トランジスタSTR1のエミッタ端子は抵抗SR2の一端に接続され、抵抗SR2の他端は抵抗SR4の一端に接続され、抵抗SR4の他端が0Vライン891に接続されている。抵抗SR2及び抵抗SR4は、分圧抵抗である。
【0803】
抵抗SR2と抵抗SR4との接続点には、抵抗SR5の一端が接続され、抵抗SR5の他端がツェナーダイオードSZD1のカソード端子に接続され、ツェナーダイオードSZD1のアノード端子は抵抗SR6の一端に接続され、抵抗SR6の他端がトランジスタSTR2のベース端子に接続されている。また、トランジスタSTR2のベース端子には、抵抗SR7の一端が接続され、抵抗SR7の他端が0Vライン891に接続されている。
【0804】
つまり、トランジスタSTR1のエミッタの出力電圧に基づいて現れる抵抗SR7の一端の電圧がトランジスタSTR2のベース端子に印加されるようになっている。
【0805】
一方、+電圧ライン890のトランジスタSTR1のコレクタ端子との接続点の後段において、+電圧ライン890にダイオードSD5のアノード端子が接続され、ダイオードSD5のカソード端子はフォトカプラSPC1の赤外ダイオードのアノード端子に接続されている。また、フォトカプラSPC1の赤外ダイオードのカソード端子はトランジスタSTR2のコレクタ端子と接続され、トランジスタSTR2のエミッタ端子が0Vライン891に接続されている。
【0806】
つまり、トランジスタSTR2がオンすることにより、フォトカプラSPC1がオンするようになっている。
【0807】
[異常音声信号遮断回路]
異常音声信号遮断回路895は、フォトカプラSPC1のフォトトランジスタ、トランジスタSTR3、リレーSRL1を主として構成されている。つまり、フォトカプラSPC1を通じて異常音声信号検知回路885と異常音声信号遮断回路895とが接続されている。
【0808】
異常音声信号遮断回路895において、24V供給ライン886は、2つに分岐され、一方はフォトカプラSPC1のフォトトランジスタのコレクタ端子に接続され、他方はリレーSRL1の8番端子(コイル+入力)に接続されている。フォトカプラSPC1のフォトトランジスタのエミッタ端子は抵抗SR8の一端に接続され、抵抗SR8の他端は抵抗SR9の一端に接続され、抵抗SR9の他端がグランドライン887に接続されている。抵抗SR8及び抵抗SR9は、分圧抵抗である。
【0809】
抵抗SR8と抵抗SR9との接続点には、リレー動作用のトランジスタSTR3のベース端子が接続されると共に、他端をグランドライン887に接続されたコンデンサSC3の一端が接続されている。トランジスタSTR3のエミッタ端子はグランドライン887に接続され、トランジスタSTR3のコレクタ端子は、リレーSRL1の1番端子(コイル−入力)並びにリレーSRL1の3番端子(A接点の一方)に接続されている。
【0810】
また、リレーSRL1の4番端子(A接点の他方)はグランドライン887に接続されている。さらに、リレーSRL1の5番端子(B接点の一方)は、ウーファ+信号ライン888に接続され、リレーSRL1の6番端子(B接点の他方)は、ウーファ+信号の外部出力として下部スピーカハーネス819を通じて外部の下部スピーカ821に接続される。
【0811】
さらに、リレーSRL1の8番端子(コイル+入力)とリレーSRL1の1番端子(コイル−入力)との間に自己誘導作用による誘導電流バイパス用のバリスタSZNR1が並列接続され、リレーSRL1の5番端子(B接点の一方)とリレーSRL1の6番端子(B接点の他方)との間に接点保護用のバリスタSZNR2が並列接続されている。
【0812】
なお、異常音声信号検知回路885と異常音声信号遮断回路895とがフォトカプラSPC1により信号接続されていることにより、異常音声信号検知回路885から異常音声信号遮断回路895に直接電気的ノイズが入り込まないようになっている。
【0813】
次に、以上のように構成された異常音声信号遮断基板884の回路の作動について説明する。
【0814】
[正常な音声信号が入力されたときの作動]<異常音声信号検知回路885>
正常な音声信号(振幅のピークが異なる交流電圧の波形)が入力された場合、異常音声信号検知回路885の整流ブリッジ回路において、ウーファ+信号の場合には、ダイオードSD2及びダイオードSD3が導通し、図128において抵抗SR1を通じて電解コンデンサSC1に上から下へと電流が流れ、+電圧の波形の0Vから山のピーク電圧までに至る期間は電解コンデンサSC1が充電される。
【0815】
正常な音声信号(振幅のピークが異なる交流電圧の波形)が入力された場合、電解コンデンサSC1の+端子に蓄えられる電荷による電圧の上昇は、トランジスタSTR1を動作させるベース端子電圧に至らない。従って、トランジスタSTR1はオンせず、オフの状態を維持する。
【0816】
次いで、+電圧の波形の山のピーク電圧から0Vまで至る期間は電解コンデンサSC1が放電し、電解コンデンサSC1の+端子に溜った電荷は、抵抗SR1を通じてダイオードSD2のカソード端子に移動する。
【0817】
ウーファ−信号の場合には、ダイオードSD1及びダイオードSD4が導通し、図128において抵抗SR1を通じて電解コンデンサSC1に上から下へと電流が流れ、+電圧の波形の0Vから山のピーク電圧までに至る期間は電解コンデンサSC1が充電される。
【0818】
正常な音声信号(振幅ピークが異なる交流電圧の波形)が入力された場合、電解コンデンサSC1の+端子に蓄えられる電荷による電圧の上昇は、トランジスタSTR1を動作させるベース端子電圧に至らない。従って、トランジスタSTR1はオンせず、オフの状態を維持する。
【0819】
次いで、+電圧の波形の山のピーク電圧から0Vまで至る期間は電解コンデンサSC1が放電し、電解コンデンサSC1の+端子に溜った電荷は、抵抗SR1を通じてダイオードSD1のカソード端子に移動する。
【0820】
このように、正常な音声信号(振幅のピークが異なる交流電圧の波形)が入力された場合、異常音声信号検知回路885のトランジスタSTR1はオフの状態を維持する。従って、トランジスタSTR2、フォトカプラSPC1の赤外LED(フォトカプラ)もオフ状態を維持し、異常音声信号検知回路885は、実施的にオン作動しない。
【0821】
<異常音声信号遮断回路895>
一方、異常音声信号遮断回路895においては、フォトカプラSPC1がオフ状態を維持することにより、トランジスタSTR3もオフ状態を維持する。また、リレーSRL1は非作動状態にある。よって、リレーSRL1のコイルは非励磁状態にあり、リレーSRL1の5番端子と6番端子間は非作動のB接点(接点が閉じた状態)、3番端子と4番端子間は非作動のA接点(接点が開いた状態)となっている。したがって、リレーSRL1の5番端子と6番端子とが導通状態にあり、ウーファ+信号ライン888のウーファ+信号は、下部スピーカハーネス819を通じて下部スピーカ821に供給入力される。
【0822】
[ある一定期間継続する異常な音声信号が入力された場合][固定された直流電圧による異常な音声信号が入力されたときの作動]<異常音声信号検知回路885>
固定された直流電圧による異常な音声信号(例えば、+24V、+18V、+1.5V等の定電圧)が継続的に入力された場合、異常音声信号検知回路885の整流ブリッジ回路において、ダイオードSD2及びダイオードSD3が導通し、図128において抵抗SR1を通じて電解コンデンサSC1に上から下へと充電電流が流れ、電解コンデンサSC1が充電され続ける。
【0823】
固定的な定電圧による異常な音声信号が入力された場合、時間経過と共に抵抗SR1を通じて電解コンデンサSC1の+端子に蓄えられる電荷の増加による電解コンデンサSC1の+端子の電圧の上昇は、印加されている定電圧に近づくことになり、トランジスタSTR1を動作させるベース端子電圧に達する。従って、トランジスタSTR1がオンする。
【0824】
トランジスタSTR1がオンすると、トランジスタSTR1のコレクタ端子、トランジスタSTR1のエミッタ端子、抵抗SR2及び抵抗SR4に電流が流れ、抵抗SR4に印加される電圧(抵抗SR2と抵抗SR4との接続点に現れる電圧)により、抵抗SR5、ツェナーダイオードSZD1、抵抗SR6、抵抗SR7を通じて電流が流れ、抵抗SR7に印加される電圧(抵抗SR6と抵抗SR7との接続点に現れる電圧)が後段のトランジスタSTR2のベース端子に印加されることでトランジスタSTR2がオンする。
【0825】
トランジスタSTR2がオンすると、トランジスタSTR2のコレクタ電圧が0Vライン891側に引き下げられることになり、ダイオードSD5を通じてフォトカプラSPC1の赤外LEDがオンする。すなわち、フォトカプラSPC1がオンする。ここで、フォトカプラSPC1の赤外LEDがオンすることが、請求項1に記載される異常検知信号を出力することに相当する。なお、ダイオードSD5は赤外LEDに流れる電流を制限するものである。
【0826】
<異常音声信号遮断回路895>
フォトカプラSPC1がオンすると、フォトカプラSPC1のフォトトランジスタがオンし、フォトカプラSPC1のフォトトランジスタ、抵抗SR8及び抵抗SR9を通じて電流がグランドに流れる。ここで、フォトカプラSPC1のフォトトランジスタがオンするとは、異常検知信号を受けることである。抵抗SR9に印加された電圧(抵抗SR8と抵抗SR9との接続点に現れる電圧)がトランジスタSTR3のベース端子に印加され、トランジスタSTR3がオンする。なお、トランジスタSTR3のベース端子に印加される電圧は、コンデンサSC3によりノイズが除去されて平滑化されている。
【0827】
トランジスタSTR3がオンすると、トランジスタSTR3のコレクタ端子がグランド側に引き下げられ、トランジスタSTR3のコレクタ端子に接続されたリレーSRL1の1番端子がグランド側に引き下げられることにより、リレーSRL1の8番端子と1番端子との間のリレーSRL1内部のコイルが通電され、リレーSRL1が作動する。
【0828】
よって、リレーSRL1のコイルは励磁状態となり、リレーSRL1の5番端子と6番端子間は作動状態時のB接点(接点が開いた状態)、3番端子と4番端子間は作動状態時のA接点(接点が閉じた状態)となる。したがって、リレーSRL1の5番端子と6番端子とが遮断状態に移行し、ウーファ+信号ライン888のウーファ+信号は、リレーSRL1の6番端子からの出力が遮断される。これにより、異常なウーファ+信号の下部スピーカハーネス819を通じた下部スピーカ821への供給が遮断される。
【0829】
また、リレーSRL1の3番端子と4番端子とが導通状態に移行し、リレーSRL1の3番端子がグランドに引き下げられ、リレーSRL1の3番端子に接続されたトランジスタSTR3のコレクタ端子がグランドに引き下げられ、トランジスタSTR3がオフする。
【0830】
一方、リレーSRL1の3番端子に並列接続されたリレーの1番端子もグランドに引き下げられることにより、8番端子、1番端子、3番端子、4番端子、グランドライン887の経路で電流が流れる導通状態に移行してコイルの通電状態が維持される。よって、ウーファ+信号は、リレーSRL1の6番端子からの出力が遮断されたままとなる。
【0831】
このように、固定的な定電圧による異常な音声信号が入力された場合、異常音声信号検知回路885によって音声信号が異常な音声信号であることが検知されて異常検知信号を出力する(フォトカプラがオンする)。異常音声信号遮断回路895は、異常音声信号検知回路885から出力された異常検知信号を受けると(フォトカプラがオンすると)、リレーSRL1が作動することにより下部スピーカ821への異常な音声信号の供給を遮断する。従って、スピーカに固定的な直流電圧が印加され続けることによるスピーカの破損を防止することができる。
【0832】
上述の実施形態では、異常な音声が入力された場合、リレーSRL1のコイルの通電状態が維持され、ウーファ+信号は、リレーSRL1の6番端子からの出力が遮断されたままとすることで、スピーカの破損を防止することを最優先として究極的に安全対策をとっている。したがって、係員等により異常な音声信号の原因が把握できた場合、或いは音声の出力停止状態が確認された場合には、遊技機の電源を再投入することにより、リレーSRL1の作動状態を解除して正常な初期状態に戻すことが可能である。
【0833】
[過度な交流電圧による異常な音声信号が入力されたときの作動]<異常音声信号検知回路885>
過度な交流電圧による異常な音声信号が入力されたとき、即ち、音声信号が極端に増幅されて適正増幅幅を超える過度な交流電圧が入力されたとき、例えば、ウーファ+信号の場合には、ダイオードSD2及びダイオードSD3が導通し、図128において抵抗SR1を通じて電解コンデンサSC1に上から下へと充電電流が流れ、+電圧の波形の0Vから山のピーク電圧までに至る期間は電解コンデンサSC1が充電される。
【0834】
また、例えば、ウーファ−信号の場合には、ダイオードSD1及びダイオードSD4が導通し、図128において抵抗SR1を通じて電解コンデンサSC1に上から下へと充電電流が流れ、+電圧の波形の0Vから山のピーク電圧までに至る期間は電解コンデンサSC1が充電される。
【0835】
この場合、正常な音声信号によるピーク電圧に比べて異常な音声信号のピーク電圧が極端に高いため、たとえ山型波形の幅が正常な波形と異常な波形とで同じであっても、抵抗SR1を通じて急速に電解コンデンサSC1に充電電流が流れ、電解コンデンサSC1が急速に充電される。
【0836】
したがって、抵抗SR1を通じて電解コンデンサSC1の+端子に蓄えられる電荷は急速に増加する。この急速な電荷の増加により、電解コンデンサSC1の+端子の電圧は上昇し、トランジスタSTR1を動作させるベース端子電圧に達する。従って、トランジスタSTR1がオンする。
【0837】
トランジスタSTR1がオンした後の異常音声信号検知回路885の作動と異常音声信号遮断回路895の作動は、先に説明した固定された直流電圧による異常な音声信号が入力された場合の作動と同じであり、簡略して説明する。
【0838】
トランジスタSTR1がオンすることで、トランジスタSTR2がオンし、トランジスタSTR2がオンすることで、フォトカプラSPC1がオンする。異常音声信号遮断回路895では、フォトカプラSPC1がオンすることで、トランジスタSTR3がオンし、トランジスタSTR3がオンすることで、リレーSRL1が作動し、リレーSRL1の5番端子と6番端子とが遮断状態に移行し、ウーファ+信号ライン888のウーファ+信号は、リレーSRL1の6番端子からの出力が遮断される。これにより、異常なウーファ+信号の下部スピーカハーネス819を通じた下部スピーカ821への供給が遮断される。従って、極端に増幅されて適正増幅幅を超える過度な交流電圧の異常な音声信号による異常音の発生を防止することができる。したがって、不快な音を遊技者に出さないようにすることができる。
【0839】
[液晶制御部]
次に、周辺制御基板4010における演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252の描画制御を行う液晶制御部4150は、図126に示すように、マイクロプロセッサとしての液晶制御MPU4150aと、各種処理プログラム、各種コマンド及び各種データを記憶する液晶制御ROM4150bと、上述した演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252を表示制御するVDP(Video Display Processorの略)4150cと、演出表示装置1115に表示される画面の各種データを記憶するキャラROM4150dと、このキャラROM4150dに記憶されている各種データが転送されてコピーされるキャラRAM4150eと、を備えている。
【0840】
この液晶制御MPU4150aは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を内蔵しており、周辺制御部4140からの制御データ(表示コマンド)に基づいてVDP4150cを制御して演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252の描画制御を行っている。なお、液晶制御MPU4150aは、正常に動作していると、その旨を伝える動作信号を周辺制御部4140に出力する。また液晶制御MPU4150aは、VDP4150cから後述する実行中信号が入力されており、この実行中信号の出力が16msごとに停止されたことを契機として、割り込み処理を行っている。
【0841】
液晶制御ROM4150bは、演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に描画する画面を生成するための各種プログラムのほかに、周辺制御基板4010からの制御データ(表示コマンド)と対応するスケジュールデータ、その制御データ(表示コマンド)と対応する非常駐領域転送スケジュールデータ等を複数記憶している。スケジュールデータは、画面の構成を規定する画面データが時系列に配列されて構成されており、演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に描画する画面の順序が規定されている。非常駐領域転送スケジュールデータは、キャラROM4150dに記憶されている各種データをキャラRAM4150eの非常駐領域に転送する際に、その順序を規定する非常駐領域転送データが時系列に配列されて構成されている。この非常駐領域転送データは、スケジュールデータの進行に従って演出表示装置1115に描画される画面データを、前もって、キャラROM4150dからキャラRAM4150eの非常駐領域に各種データを転送する順序が規定されている。
【0842】
液晶制御MPU4150aは、周辺制御基板4010からの制御データ(表示コマンド)と対応するスケジュールデータの先頭の画面データを液晶制御ROM4150bから抽出してVDP4150cに出力した後に、先頭の画面データに続く画面データを液晶制御ROM4150bから抽出してVDP4150cに出力する。このように、液晶制御MPU4150aは、スケジュールデータに時系列に配列された画面データを、先頭の画面データから1つずつ液晶制御ROM4150bから抽出してVDP4150cに出力する。
【0843】
VDP4150cは、液晶制御MPU4150aから出力された画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいてキャラRAM4150eからスプライトデータを抽出して演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に表示する描画データを生成し、この生成した描画データを演出表示装置1115に出力する。またVDP4150cは、液晶制御MPU4150aからの画面データを受入れないときに、その旨を伝える実行中信号を液晶制御MPU4150aに出力する。なお、VDP4150cは、ラインバッファ方式が採用されている。この「ラインバッファ方式」とは、演出表示装置1115の左右方向を描画する1ライン分の描画データをラインバッファに保持し、このラインバッファに保持した1ライン分の描画データを演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に出力する方式である。
【0844】
キャラROM4150dには、極めて多くのスプライトデータが記憶されており、その容量が大きくなっている。キャラROM4150dの容量が大きくなると、つまり演出表示装置1115に描画するスプライトの数が多くなると、キャラROM4150dのアクセス速度が無視できなくなり、演出表示装置1115に描画する速度に影響することとなる。そこで、本実施形態では、アクセス速度の速いキャラRAM4150eに、キャラROM4150dに記憶されているスプライトデータを転送してコピーし、このキャラRAM4150eからスプライトデータを抽出している。なお、スプライトデータは、スプライトをビットマップ形式に展開する前のデータである基データであり、圧縮された状態でキャラROM4150dに記憶されている。
【0845】
ここで、「スプライト」について説明すると、「スプライト」とは、演出表示装置1115にまとまった単位として表示されるイメージである。例えば、演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に種々の人物を表示させる場合には夫々の人物を描くためのデータを「スプライト」と呼ぶ。これにより、演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に複数人の人物を表示させる場合には複数のスプライトを用いることとなる。また人物のほかに、背景を構成する家、山、道路等もスプライトであり、背景全体を1つのスプライトとすることもできる。これらのスプライトは、画面に配置される位置やスプライト同士が重なる場合の上下関係(以下、「スプライトの重ね合わせの順序」と記載する。)が設定されて演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252に描画される。
【0846】
なお、スプライトは縦横それぞれ64画素の矩形領域を複数張り合わせて構成されている。この矩形領域を描くためのデータを「キャラクタ」と呼ぶ。小さなスプライトの場合には1つのキャラクタを用いて表現することができるし、人物など比較的大きいスプライトの場合には、例えば横2×縦3などで配置した合計6個のキャラクタを用いて表現することができる。背景のように更に大きいスプライトの場合には更に多数のキャラクタを用いて表現することができる。このように、キャラクタの数及び配置は、スプライトごとに任意に指定することができるようになっている。
【0847】
演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252は、その正面から見て左から右に向かって順次、画素に沿った一方向に画素ごとの表示状態を設定する主走査と、その一方向と交差する方向に主走査を繰り返し行う副走査と、によって駆動されるようになっている。演出表示装置1115は、液晶制御部4150から出力された1ライン分の描画データが入力されると、主走査として演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252の正面から見て左から右に向かって順次、1ライン分の画素にそれぞれ出力する。そして1ライン分の出力が完了すると、演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252は、副走査として直下のラインに移行し、同様に次ライン分の描画データが入力されると、この次ライン分の描画データに基づいて主走査として演出表示装置1115や第二液晶表示装置3252の正面から見て左から右に向かって順次、1ライン分の画素にそれぞれ出力する。
【0848】
[主制御基板での制御処理]
次に、主制御基板4100(特に主制御MPU4100a)で実行される制御処理の例について、図129乃至図140を参照して説明する。図129は、主制御基板におけるメイン処理の一例を示すフローチャートである。図130は、電源断発生時処理の一例を示すフローチャートである。図131はタイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。なお、タイマ割込処理は、主制御基板4100に搭載される主制御MPU4100aにより所定のタイミング(本実施形態では、4ms毎)で実行される。
【0849】
図132は、特別図柄の制御処理の手順を示すフローチャートである。図133は、始動口入賞処理を示すフローチャートである。図134は、特別図柄の変動開始処理を示すフローチャートである。図135は、特別図柄の変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。図136は、特別図柄の変動中処理の一例を示すフローチャートである。図137は、特別図柄の小当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。図138は、特別図柄の小当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。図139は、特別図柄の大当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。図140は、特別図柄の大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。
【0850】
[メイン処理について]
メイン処理は、図129に示すように、パチンコ機1へ電力の供給が開始されると、主制御MPU4100aは、電源投入時処理を実行する(ステップS1)。この電源投入時処理では、主制御基板4100(主制御MPU4100a)のRAMに記憶されているバックアップデータが正常であるか(停電発生時の設定値となっているか)否かを判別し、正常であればRAMに記憶されているバックアップデータに従って停電発生時の状態に戻す処理(復電時処理)を実行し、バックアップデータが異常であればRAMをクリアしてCPU周辺のデバイス設定(通常の初期設定、割込タイミングの設定、等)を行う。
【0851】
なお、遊技途中でパチンコ機1への電力供給が停止すると、RAMに現在の遊技状態がバックアップデータとして記憶される。また、電源投入時処理にてRAMに記憶されているバックアップデータのクリアを指示するRAMクリアスイッチ624aがオンであれば、RAMをクリアし、通常の初期設定を行う。また、電源投入時処理において、主制御基板4100(主制御MPU4100a)のRAMにバックアップデータが保存されていない場合には、RAMをクリアし、通常の初期設定を行う。
【0852】
また、電源投入時処理では、通常の初期設定を実行した時に周辺制御部4140に、主制御基板4100が起動したことを示す電源投入コマンドを送信可能な状態にセットする処理も実行される。電源投入コマンドは、主制御基板4100が起動したことや電源遮断時における遊技状態などの遊技の進行状況を周辺制御部4140に通知するものである。なお、パチンコ機1を設置する遊技ホールの閉店時等にパチンコ機1への電力供給を停止した場合(電源を落とした場合)にもRAMにバックアップデータが記憶され、再びパチンコ機1への電力供給を開始した時には電源投入時処理が実行される。
【0853】
この電源投入時処理が終了すると、主制御MPU4100aは、遊技用の各処理を繰返し実行するループ処理を開始する。このループ処理の開始時には、主制御MPU4100aは、まず、停電予告信号が検知されているか否かを判定する(ステップS2)。なお、この実施の形態では、パチンコ機1にて使用する電源電圧は、電源基板によって生成される。すなわち、パチンコ機1に搭載される複数種類の装置はそれぞれ異なる電源電圧で動作するため、外部電源からパチンコ機1に供給される電源電圧を電源基板にて所定の電源電圧に変換した後、各装置に供給している。しかして、停電が発生し、外部電源から電源基板に供給される電源電圧が所定の電源電圧以下となると、電源基板から主制御基板4100に電源電圧の供給が停止することを示す停電予告信号が送信される。そして、ステップS2で主制御基板4100に搭載される主制御MPU4100aにより停電予告信号を検知すると、電源断発生時処理を実行する(ステップS4)。
【0854】
この電源断発生時処理は、停電後に電源基板に供給される電源電圧(この実施の形態では、24V)が復旧した場合に(以下、復電と呼ぶ)、遊技機の動作を停電前の状態から開始するために停電発生時の状態を主制御基板4100(主制御MPU4100a)のRAMにバックアップデータとして記憶する処理である。処理内容は後述するが、本実施例においては、図示する通り、電源断発生時処理は、割込処理ではなく、ループの開始直後に停電予告信号の検知有無に応じて実行される分岐処理としてメイン処理(主制御処理)内に組み込まれている。
【0855】
ところで、ステップS2で停電予告信号が検知されていない場合、すなわち外部電源からの電力が正常に供給されている場合には、遊技にて用いられる各種乱数を更新する乱数更新処理2を行う(ステップS3)。なお、乱数更新処理2にて更新される乱数については後述する。
【0856】
[電源断発生時処理について]
次に、電源断発生時処理は、図130に示すように、メイン処理において、停電予告信号が検出された時に実行される処理である。主制御MPU4100aは、まず、割込処理が実行されないように割込禁止設定を行う(ステップS4a)。そして、主制御基板4100(主制御MPU4100a)のRAMのチェックサムを算出し、RAMの所定領域に保存する(ステップS4b)。このチェックサムは、復電時に停電前のRAMの内容が保持されているか否かをチェックするのに使用される。
【0857】
続いて、主制御MPU4100aは、RAMの所定領域に設けられたバックアップフラグに、電源断発生時処理が行われたことを示す規定値を設定する(ステップS4c)。以上の処理を終えると、主制御MPU4100aは、RAMへのアクセスを禁止し(ステップS4d)、無限ループに入って電力供給の停止に備える。なお、この処理では、ごく短時間の停電等(以下、「瞬停」と呼ぶ)によって、電源電圧が不安定となることにより、電源断発生時処理が開始されてしまった場合、実際には電源電圧は停止されないため、上記処理では、無限ループから復帰することができなくなるおそれがある。かかる弊害を回避するため、本実施例の主制御MPU4100aには、ウォッチドックタイマが設けられており、所定時間、ウォッチドックタイマが更新されないとリセットがかかるように構成されている。ウォッチドックタイマは、正常に処理が行われている間は定期的に更新されるが、電源断発生時処理に入り、更新が行われなくなる。これにより、瞬停によって、電源断発生時処理に入り、無限ループに入った場合でも、所定期間経過後にリセットがかかり、電源投入時と同じプロセスで主制御MPU4100aが起動するようになっている。
【0858】
[タイマ割込処理について]
次に、タイマ割込処理は、メイン処理の実行中に主制御基板4100に搭載される主制御MPU4100aにより4ms毎にタイマ割込処理が実行されるものであり、図131に示すように、主制御MPU4100aは、レジスタの退避処理を実行した後(ステップS10)、ステップS11からステップS18の処理を実行する。ステップS11のスイッチ入力処理では、上述したスイッチ(ゲートスイッチ、始動口センサ、カウントセンサ、一般入賞スイッチ等)の検出信号を監視する処理を実行する。ステップS12の乱数更新処理1では、遊技にて用いられる各種乱数を更新する処理を実行する。なお、この実施の形態では、乱数更新処理1にて更新される乱数と、上述した乱数更新処理2にて更新される乱数と、は異なる。乱数については後述するが、乱数更新処理2にて更新される乱数を乱数更新処理1でも更新するようにしてもよい。ステップS13の払出動作処理では、スイッチ入力処理(ステップS11)にて検出された信号に基づいて払出制御基板4110に遊技球の払出しを指示する払出コマンドを設定する。
【0859】
また、ステップS14の特別制御処理では、遊技の進行状態に基づいて特別図柄表示器1185,1186で第一特別図柄及び第二特別図柄を変動表示させたり、特別電動役物(すなわちアタッカ駆動機構2121によって役物入賞口1155や大入賞口1154を開閉させる役物入賞口開閉部材1221や大入賞口開閉部材1203)を制御し、役物入賞口1155や大入賞口1154の開閉状態を変化させたりする処理を実行する。
【0860】
ステップS15では、始動口扉部材(可動片)1214の動作契機となる普通当りの当落にかかる抽選処理を含む普通制御処理を実行する。この普通制御処理では、基本的に、遊技の進行状況を示す普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選択的に実行されることとなる。また、主制御基板4100の主制御MPU4100aは、大当り遊技状態の終了後、特定の条件(時短フラグのON)が満たされていると、大当り遊技状態の終了後の所定期間だけ普通図柄の変動表示制御に要する時間を短縮するとともに、始動口扉部材1214の駆動態様を変化させて第二始動口1153への入賞が許容されるように当該抽選処理を実行する構成となっている(いわゆる時短遊技状態)。なお、この実施の形態では、時短遊技状態にあるか否かにかかわらず普通抽選が行われると普通当りに必ず当選するようになっているが、時短遊技状態にないときには(通常遊技状態にあるときには)、上記始動口扉部材1214の動作時間として、始動口扉部材1214の上面を遊技球Tが転動して第二始動口1153に受け入れられるまでに要する上記入賞可閾値時間よりも短い橋渡し時間しか選択されない一方で、時短遊技状態にあるときには、上記始動口扉部材1214の動作時間として上記入賞可閾値時間よりも長い橋渡し時間を必ず選択するようになっている。したがって、遊技者は、時短遊技状態にあるときに限り、遊技領域1100のうち、センター役物1130の右側領域に遊技球を打ち込むことで(右打ち)、上記始動口扉部材1214が動作する都度、第二始動口1153に遊技球Tを入球させて大当り遊技を開始させる当り(大当り、有利小当り)についての抽選を高確率のもとで行わせることができるようになる(第二特別図柄抽選)。
【0861】
続くステップS16の出力データ設定処理では、パチンコ機1の外部(例えば、管理コンピュータ等)に遊技状態を示す状態信号を出力する処理、特図始動記憶表示器(図示せず)に駆動信号を出力する処理、等を実行する。ステップS17のコマンド送信処理では、演出コマンドを周辺制御部4140に送信する処理を実行する。また、コマンド送信処理では、パチンコ機1への電力供給が開始された時に電源投入時処理(ステップS1)でセットされた電源投入コマンドを周辺制御部4140に送信する処理も行われる。ステップS11からステップS17の処理を実行すると、レジスタの復帰処理(ステップS18)を実行して、処理を終了する。
【0862】
ここで、上述した乱数更新処理1(ステップS12)および乱数更新処理2(ステップS3)で、主制御基板4100の主制御MPU4100aにより更新される各種乱数について説明する。この実施の形態では、遊技にて用いられる各種乱数として、大当り遊技状態を発生させるか否かの判定(大当り判定、大当り抽選とも呼ぶ)に用いられる大当り判定用乱数、大当り判定において大当り遊技状態を発生させると判定されたときに特別図柄の停止図柄を決定するために用いられる大当り図柄用乱数、大当り抽選にて当りでない旨判断されたときにリーチ演出などの高期待演出を行うか否かについての判定(リーチ判定)に用いられるリーチ判定乱数、特別図柄表示器1185,1186に表示されている特別図柄の変動表示パターン(変動時間など)を決定するために用いられる変動表示パターン乱数(変動時間用乱数)、大当り遊技(特別ボーナス遊技)における大入賞口1154の開放態様(ラウンド数など)を決定するために用いられるラウンド決定用乱数、第二始動口1153への入賞を許容しうる始動口扉部材(可動片)1214を出現位置(手前側位置に位置する状態)に位置させるか否かの判定(普通抽選当り判定)に用いられる普通当り判定用乱数、等がある。
【0863】
また、大当り図柄用乱数は、大当りに当選された旨判断されたときに行われる大当りの状態種別(時短機能を作動させるか否かなど)にかかる判断にも供される。
【0864】
これらの乱数のうち、乱数更新処理1では、大当り遊技状態の発生に関わる大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、ラウンド決定用乱数、および始動口扉部材1214を出現位置に位置させるか否かに関わる普通図柄当り判定用乱数の更新を行う。すなわち、大当り遊技状態の発生および始動口扉部材(可動片)1214を出現位置に位置させるか否かに関わる判定に用いられる乱数は所定のタイミングとして4ms毎に更新される。このようにすることにより、それぞれの乱数での所定期間における確率(大当り遊技状態を発生させると判定する確率、始動口扉部材(可動片)1214を出現位置に位置させると判定する確率)を一定にすることができ、遊技者が不利な状態となることを防止することができる。一方、乱数更新処理2では、大当り遊技状態の発生、及び普通抽選に関わらないリーチ判定乱数、及び変動表示パターン乱数等の更新を行う。
【0865】
[特別制御処理について]
次に、図132に基づいて特別制御処理について説明する。図132は、特別制御処理の一例を示すフローチャートである。
【0866】
この特別制御処理では、まず、第一・第二始動口入賞処理(ステップS110)を行う。この第一・第二始動口入賞処理では、第一始動口1152や第二始動口1153に遊技球が入賞したか否かについての判断などが行われる。そして、この第一・第二始動口入賞処理(ステップS110)が行われた後、図中に示す複数の処理(ステップS120〜ステップS240)のうち、処理フラグの状態に応じた処理を選択的に行うこととなる。
【0867】
より具体的には、第一・第二始動口入賞処理(ステップS110)を終えると、まず、処理フラグが0であるか否かを判断し(ステップS120)、処理フラグが0であれば(ステップS120におけるYES)、変動開始処理(ステップS130)を実行する。この変動開始処理(ステップS130)では、第一特別図柄側の遊技と第二特別図柄側の遊技とのいずれの側の遊技にかかる処理を進行させるかを決定するとともに、該決定した側の大当り抽選の結果に基づいて特別図柄の変動表示を開始するための設定などが行われた後、処理フラグが「1」に更新される。なお、こうして決定された側の遊技(第一特別図柄,第二特別図柄)にかかる処理は、該更新された処理フラグが「0」に戻されるまでの間、4ms毎のタイマ割込処理においてその都度継続的に行われることとなる。
【0868】
一方、処理フラグが0でなければ(ステップS120におけるNO)、処理フラグが1であるか否かを判断する(ステップS140)。そしてこの結果、処理フラグが1であれば(ステップS140におけるYES)、変動パターン設定処理(ステップS150)を実行する。この変動パターン設定処理では、変動開始処理(ステップS130)にて決定された側の特別図柄表示器(第一特別図柄表示器1185または第二特別図柄表示器1186)に表示される特別図柄(識別図柄)の変動パターン(第一特別図柄表示器1185または第二特別図柄表示器1186のいずれかにおいて特別図柄(識別図柄)の変動表示を開始してから停止表示するまでの変動時間など)が決定された後、処理フラグが「2」に更新される。
【0869】
また一方、処理フラグが1でなければ(ステップS140におけるNO)、処理フラグが2であるか否かを判断する(ステップS160)。そしてこの結果、処理フラグが2であれば(ステップS160におけるYES)、変動中処理(ステップS170)を実行する。この変動中処理では、変動パターン設定処理(ステップS150)にて設定された変動時間をタイマにより監視し、タイムアウトしたことに基づいて特別図柄表示器(第一特別図柄表示器1185または第二特別図柄表示器1186)における特別図柄の変動表示を停止させる。そしてこの後、変動開始処理(ステップS130)にて大当りが当選されている旨判断されているときには、処理選択フラグが「5」に更新される。これに対し、大当りには落選しているものの、特定の条件が成立されている旨判断されている(小当りに当選されている)ときには、処理選択フラグが「3」に更新される。ただし、大当りに落選しており、且つ特定条件の成立もしていないとき(純ハズレ)には、処理選択フラグは「0」に更新される。すなわちこの場合、次の割込処理では、変動開始処理(ステップS130)から再びやり直すこととなる。
【0870】
また一方、処理フラグが2でなければ(ステップS160におけるNO)、処理フラグが3であるか否かを判断する(ステップS180)。そしてこの結果、処理フラグが3であれば(ステップS180におけるYES)、小当り遊技を開始させる前のインターバル期間を創出する小当り遊技開始処理(ステップS190)を実行する。なお、小当り遊技を開始させる前のインターバル期間が経過したときには、当該小当り遊技開始処理内にて処理フラグが「4」に更新される。
【0871】
一方、ステップS180において処理フラグが3でなければ(ステップS180におけるNO)、処理フラグが4であるか否かを判断する(ステップS200)。そしてこの結果、処理フラグが4であれば(ステップS200におけるYES)、小当り遊技処理(ステップS210)を実行する。この小当り遊技処理では、小当りの種別に応じた制御態様で役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を開閉動作(スライド動作)させる小当り遊技を行うとともに、役物入賞口1155から内部領域に進入した遊技球がV入賞口(特定領域)1156に振り分けられるか否かを判断する。そしてこの結果、当該第1小当り遊技処理において、V入賞口(特定領域)1156に遊技球が振り分けられた旨判断された場合、大当り遊技を開始させるべく、第1処理フラグが「5」に更新される。ただし、予め定められた時間内でV入賞口(特定領域)1156に遊技球が振り分けられた旨判断されなかった場合は、処理フラグが「0」に更新される。すなわちこの場合、次の割込処理では、変動開始処理(ステップS130)から再びやり直すこととなる。
【0872】
また一方、処理フラグが4でなければ(ステップS200におけるNO)、処理フラグが5であるか否かを判断する(ステップS220)。そしてこの結果、処理フラグが5であれば(ステップS220におけるYES)、大当り遊技開始処理(ステップS230)を実行する。この大当り遊技開始処理においては、大当り遊技を実行するための条件の一つである条件装置を作動させたり、時短機能を停止させたりする。そして、こうして大当り遊技の開始準備が完了された後に、処理フラグを「6」に更新する。
【0873】
一方、ステップS220において処理フラグが5でなければ(ステップS220におけるNO)、処理フラグが6であるとして、大当り遊技処理(ステップS240)を実行する。この大当り遊技処理では、大入賞口1154を開閉させる大当り遊技の態様(ラウンド数や開放時間、最大入賞数など)をセットし、このセットされた大当り遊技の態様に基づいて大入賞口開閉部材1203にかかる開閉動作が制御される。また、大当り遊技が終了する場合には、条件装置の作動を停止させる処理などが行われた後、処理フラグが「0」に更新される。すなわちこの場合、次の割込処理では、変動開始処理(ステップS130)から再びやり直すこととなる。
【0874】
このように、ステップS130、ステップS150、ステップS170、ステップS190、ステップS210、ステップS230、及びステップS240の処理のいずれかが処理フラグの状態に基づいて選択的に実行された時点で、特別制御処理は終了される。
【0875】
[第一・第二始動口入賞処理について]
次に、第一・第二始動口入賞処理(ステップS110の処理)について図133に基づいて説明する。図133は、第一・第二始動口入賞処理の一例を示すフローチャートである。
【0876】
この第一・第二始動口入賞処理(ステップS110)においては、大きくは、第一始動口1152や第二始動口1153に遊技球が入球されたか否かについての判断にかかる処理と、該入球があった旨判断されたことを条件に、該当する特別図柄(第一特別図柄、もしくは第二特別図柄)の保留状態の更新にかかる処理とが行われる。
【0877】
したがって、主制御MPU4100aは、まず、第二始動口センサ1191から検出信号が出力されたか否かについての判断を行う。そしてこの結果、第二始動口センサ1191から検出信号が出力された旨判断されたときには、第二始動口1153への遊技球の入球があった旨判断し(ステップS201にてYES)、次にステップS202の処理を行う。このステップS202の処理では、第二特別図柄抽選用の各種乱数(大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数など)を取得し、主制御基板4100(主制御MPU4100a)のRAM4100eに設けられている第二保留数カウンタの値が上限値となる4未満であるか否かについての判断を行う。そしてこの結果、第二保留数カウンタが4未満であれば、第二始動保留記憶処理(ステップS203)、及び保留履歴更新処理(ステップS204)を順次に行う。
【0878】
すなわちこの場合、主制御MPU4100aは、まず、第二始動保留記憶処理(ステップS203)として、第二始動口1153に遊技球が入賞したことによって取得された各種データ(大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数など)を、特別図柄の種類や保留順に対応付けしつつ所定の記憶領域(RAM4100e)に記憶する。次いで、保留履歴更新処理(ステップS204)として、RAM4100eに設けられている第二保留数カウンタのカウンタ値に1を加算することとなる。
【0879】
なお、ステップ203の処理においては、第二始動口1153への遊技球の入球があった旨(より正確には、特別図柄の種類や保留順など)が示される入賞通知コマンドをセットし、こうしてセットされた入賞通知コマンドが上述のコマンド送信処理(ステップS17)にて周辺制御部4140に対して送信されるようにしてもよい。このような構成では、周辺制御部4140による制御を通じて、演出表示装置1115などに第二始動口1153側の保留表示をする場合にこれを迅速に更新させることができるようになる。
【0880】
一方、上記ステップS201の処理において、第二始動口センサ1191からの検出信号が出力されていない旨判断されたときや、上記ステップS202の処理において、第二保留数カウンタの値が上限値となる4である旨判断されたときは、次にステップS205の処理として、第一始動口センサ1190から検出信号が出力されたか否かについての判断を行う。そしてこの結果、第一始動口センサ1190から検出信号が出力された旨判断されたときは、第一始動口1152への遊技球の入賞があった旨判断し(ステップS205にてYES)、次にステップS206の処理を行う。このステップS206の処理では、第一大当り抽選用の各種乱数(大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数など)を取得し、主制御MPU4100aのRAM4100eに設けられている第一保留数カウンタの値が上限値となる4未満であるか否かについての判断を行う。そしてこの結果、第一保留数カウンタが4未満であれば、第一始動保留記憶処理(ステップS207)、及び保留履歴更新処理(ステップS208)を順次に行う。
【0881】
すなわちこの場合、主制御MPU4100aは、まず、第一始動保留記憶処理(ステップS207)として、第一始動口1152に遊技球が入球したことによって取得した各種データ(大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数など)を、特別図柄の種類や保留順に対応付けしつつ所定の記憶領域(RAM4100e)に記憶する。次いで、保留履歴更新処理(ステップS208)として、RAM4100eに設けられている第一保留数カウンタのカウンタ値に1を加算することとなる。
【0882】
なお、ステップ207の処理においても、第一始動口1152への遊技球の入球があった旨(より正確には、特別図柄の種類や保留順など)が示される入賞通知コマンドをセットし、こうしてセットされた入賞通知コマンドが上述のコマンド送信処理(ステップS17)にて周辺制御部4140に対して送信されるようにしてもよい。このような構成では、周辺制御部4140による制御を通じて、演出表示装置1115などに第一始動口1152側の保留表示をする場合についてもこれを迅速に更新させることができるようになる。
【0883】
他方、上記ステップS205の処理において、第一始動口1152への遊技球の入賞がなかった旨判断されたときや、上記ステップS206の処理において、第一保留数カウンタのカウンタ値が上限値となる4に達している旨判断されたときは、この時点で、当該第一・第二始動口入賞処理を終了する。
【0884】
なお、この実施の形態では、第二始動口1153への入賞処理(ステップS201〜ステップS204)を実行したのちに、第一始動口1152への入賞処理(ステップS205〜ステップS208)を実行している。ただし、これに代えて、第一始動口1152への入賞処理を実行したのちに、第二始動口1153への入賞処理を実行する態様であってもよい。
【0885】
また、主制御MPU4100aは、取得された各種乱数に基づく先行判定処理を実行し、入賞通知コマンドとして、更に先行判定処理の結果を表すコマンドを、周辺制御部4140に送信する場合がある。先行判定処理は、ステップS203、S207で記憶された乱数を用いた抽選(例えば、後述の大当り抽選、変動表示パターンの決定)に先立って行われ、その抽選結果を事前に判定する処理である。先行判定処理では、ステップS203、S207で記憶された乱数と、先行判定テーブルとを用いて行われる。先行判定テーブルは、当該乱数を用いた抽選に利用されるテーブルと同様のテーブルである。先行判定処理では、当該乱数と先行判定テーブルとを比較することによって、当該乱数を用いた抽選が行われた場合の抽選結果(大当りの当否と、大当りの種類と、変動表示パターン等)が判定される(このように抽選に先行して行われる判定は、「先読み判定」とも呼ばれる)。周辺制御部4140は、受信した入賞通知コマンド(先行判定結果)を反映した演出を、当該乱数を利用した抽選が行われるよりも前に、実現してもよい(このような演出は、「先読み演出」とも呼ばれる)。
【0886】
なお、本実施形態のパチンコ機1では、先行判定テーブルの内容は、抽選に利用されるテーブルの内容と同じである。ただし、先行判定テーブルの内容の少なくとも一部が、抽選に利用されるテーブルの内容と異なっていても良い。
【0887】
[変動開始処理について]
次に、変動開始処理について図134に基づいて説明する。図134は、変動開始処理の一例を示すフローチャートである。
【0888】
処理フラグが「0」のときに実行される変動開始処理(ステップS130)では、主制御MPU4100aは、まず、特別図柄記憶表示器1184,1187に対応する二つの保留数カウンタの値(第一始動記憶数及び第二始動記憶数)がいずれも「0」であるか否かを判断する(ステップS301)。ここで、特別図柄記憶表示器1184,1187に対応する二つの保留数カウンタにおける値とは、第一特別図柄側の遊技(抽選)の保留数と第二特別図柄側の遊技(抽選)の保留数とをそれぞれ示すものである。したがって、このステップS301において保留数カウンタの値がいずれも「0」であれば(YES)、第一大当り抽選及び第二大当り抽選に関する始動条件がいずれも成立していないと判別して当該割込処理内での変動開始処理が一旦終了される。すなわちこの場合、上述の割込処理が行われる都度、上記ステップS301の処理において、保留の状態にある第一特別図柄側の遊技(抽選)または第二特別図柄側の遊技(抽選)があるか否かが判断されるようになり、いずれかの特別図柄の抽選処理が保留の状態にある旨判断されるようになるまでの間、特別図柄の遊技の進行が実質的に待機状態とされることとなる。
【0889】
一方、第一始動記憶数及び第二始動記憶数がいずれも「0」でなければ(ステップS301におけるNO)、処理対象とされる特別図柄側の大当り抽選の実行にかかる順序を更新すべく、上記主制御MPU4100aのRAM4100eの第一特別図柄保留記憶領域や第二特別図柄保留記憶領域におけるシフト処理を行う(ステップS302〜ステップS310)。
【0890】
なお、第一特別図柄保留記憶領域には、第一特別図柄の抽選処理に関わる乱数群(例えば、第1当落判定用乱数、第1図柄乱数、第1リーチ乱数、第1変動乱数)がそれらの保留順に基づいて格納されており、第二特別図柄保留記憶領域には、第二特別図柄の抽選処理に関わる乱数群(例えば、第二当落判定用乱数、第二図柄乱数、第二リーチ乱数、第二変動乱数)がそれらの保留順に基づいて格納されている。
【0891】
主制御MPU4100aは、特別図柄の変動に際し、乱数記憶領域(特別図柄保留記憶領域)におけるシフト処理(ステップS302〜ステップS310)として、処理対象とされる側の特別図柄保留記憶領域にて記憶されている乱数を適宜操作することとなる。すなわち後述するが、こうして読み出された乱数が、大当りの抽選にかかる処理はもとより、特別図柄の変動パターンの設定にかかる処理や、役物入賞口開閉部材1221や大入賞口開閉部材1203の開閉態様の設定にかかる処理、遊技状態の設定にかかる処理、等々に供されることにより第一始動口1152や第二始動口1153への遊技球の入賞を契機とした始動遊技が進行されうるようになる。
【0892】
ただし上述の通り、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第二特別図柄側の抽選処理が行われた場合、第一特別図柄側の抽選処理が行われた場合よりも、大当り遊技を開始させる当り(大当り、有利小当り)についての抽選が10倍以上の高確率のもとで行われるようになっている。
【0893】
この点、乱数記憶領域(特別図柄保留記憶領域)におけるシフト処理(ステップS302〜ステップS310)では、第一特別図柄の抽選の実行が必ず後回しにされて、遊技者にとって高確な側とされる上記第二始動口1153への入賞に基づく抽選(第二特別図柄の抽選)がすべて先に消化されるように、上記乱数記憶領域(特別図柄保留記憶領域)にて記憶されている乱数を操作するようにしている。これにより、第二特別図柄側の抽選にかかる保留数が途切れて「0」になるまでは遊技者にとって高確な側とされる上記第二始動口1153への入賞に基づく抽選(第二特別図柄の抽選)のみを順次行わせることができるようになる。また、これも後述するが、いわゆる時短機能が作動する遊技状態においては、先に消化される側である第二特別図柄の抽選(変動)の保留状態が途切れないように、同抽選(変動)の実行契機となる上記第二始動口1153への遊技球の入賞が容易な状態へと変化させる時間が長くされる制御が行われることから、第二特別図柄側の抽選(変動)のみの連続実行によって遊技興趣の向上を図ることができるようになっている。
【0894】
したがって、同図134に示されるように、乱数記憶領域におけるシフト処理(ステップS302〜ステップS310)に際しては、まず、ステップS302の処理として、優先的に消化される側である第二特別図柄に対応する保留数カウンタの値(第二始動記憶数)が「0」であるか否かを判断する。そしてこの結果、優先的に消化される側である第二特別図柄に対応する保留数カウンタの値が「0」でない旨判断された場合は(ステップS302におけるNO)、ステップS303の処理として、上記主制御MPU4100aのRAM4100eの第二特別図柄保留記憶領域の各記憶領域のうち、最先の記憶領域に格納された乱数群(例えば、第二当落判定用乱数、第二図柄乱数、第二リーチ乱数、第二変動乱数)を同RAM4100eから読み出す。次いで、ステップS304の処理として、上記主制御MPU4100aのRAM4100eの第二特別図柄保留記憶領域の各記憶領域に格納されている第二特別図柄の抽選処理に関わる乱数群を先入れ先出し(First−In First−Out)の態様にてシフト操作する。
【0895】
より具体的には、第二特別図柄保留記憶領域は1〜4の4つの記憶領域を有し、始動入賞の発生に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1〜3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合に始動入賞が発生するとn+1番目(n=1〜3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2〜4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN−1番目(N=2〜4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、上記第二特別図柄の変動表示制御の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示制御の保留が解除されるようになる。
【0896】
そしてこの後、主制御MPU4100aは、第二特別図柄側の遊技が進行される状態にあることが示されるように、特別図柄変動フラグに「1」をセットする(ステップS305)。またさらに、第二特別図柄側の抽選(変動)にかかる保留数を更新すべく、第二特別図柄に対応する保留数カウンタを「1」減算する(ステップS306)。なお、こうして「1」にセットされた特別図柄変動フラグについては、当該変動開始処理が終了して以降、割込処理がなされる都度確認されることで処理対象とされる側の特別図柄の種類(ここでは、第二特別図柄)を認識可能とするものであり、例えば、処理フラグが「0」に更新されるときにリセットされる。
【0897】
これに対し、同図134に示されるように、上記ステップS302の処理において、優先的に消化される側である第二特別図柄に対応する保留数カウンタの値が「0」である旨判断された場合は(ステップS302におけるYES)、ステップS307の処理として、上記主制御MPU4100aのRAM4100eの第一特別図柄保留記憶領域の各記憶領域のうち、最先の記憶領域に格納された乱数群(例えば、第一当落判定用乱数、第一図柄乱数、第一リーチ乱数、第一変動乱数)を同RAM4100eから読み出す。次いで、ステップS308の処理として、上記主制御MPU4100aのRAM4100eの第一特別図柄保留記憶領域の各記憶領域に格納されている第一特別図柄の抽選処理に関わる乱数群を先入れ先出し(First−In First−Out)の態様にてシフト操作する。
【0898】
より具体的には、第一特別図柄保留記憶領域は1〜4の4つの記憶領域を有し、始動入賞の発生に応じて抽出した乱数を1番目(最先)の領域から順に記憶する。そして、n番目(n=1〜3)の記憶領域に乱数が記憶されている場合に始動入賞が発生するとn+1番目(n=1〜3)の記憶領域に抽出した乱数を記憶し、1番目の記憶領域に格納された乱数に基づく変動表示の開始条件が成立すると1番目の記憶領域に記憶されている各種乱数を読み出すとともにN番目(N=2〜4)の記憶領域に記憶されている各種乱数をN−1番目(N=2〜4)番目の記憶領域に移動させる。これにより、上記第一特別図柄の変動表示制御の保留が発生した順序を特定可能に記憶されるとともに最先の保留(最も先に発生した保留)から順に変動表示制御の保留が解除されるようになる。
【0899】
そしてこの後、主制御MPU4100aは、第一特別図柄側の遊技が進行される状態にあることが示されるように、特別図柄変動フラグに「2」をセットする(ステップS308)。またさらに、第一特別図柄側の抽選(変動)にかかる保留数を更新すべく、第一特別図柄に対応する保留数カウンタを「1」減算する(ステップS310)。なお、こうして「2」にセットされた特別図柄変動フラグについては、当該変動開始処理が終了して以降、割込処理がなされる都度確認されることで処理対象とされる側の特別図柄の種類(ここでは、第一特別図柄)を認識可能とするものであり、例えば、処理フラグが「0」に更新されるときにリセットされる。
【0900】
こうして乱数記憶領域(特別図柄保留記憶領域)におけるシフト処理(ステップS302〜ステップS310)が終了すると、次にステップS311の処理として、上記特別図柄変動フラグにより示される側の特別図柄抽選(上記取得された当落判定用乱数などに基づいて行われる当りについての抽選処理)を行う。
【0901】
ここで、この実施の形態にかかる特別図柄抽選では、図141(a)に示されるように、遊技状態(通常遊技状態、時短遊技状態)にかかわらず一の当り判定テーブルに基づいて大当りであるか、小当りであるか、リーチハズレであるか、リーチを伴わないハズレであるかについての判定処理が行われる。
【0902】
より具体的には、当落判定用乱数と比較するために参照される当り判定テーブルのうち、第一特別図柄側のテーブルでは、上記第一当落判定用乱数として取得されうる1200種類の値のうち、3種類の値が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、7種類の値が小当りに当選したことを示す小当り判定値と一致し、1190種類の値が上記ハズレであることを示すハズレ判定値と一致するように上記第一当落判定用乱数として取得されうる1200種類の値がそれぞれ関連付けされている。このような構成によれば、遊技状態(通常遊技状態、時短遊技状態)にかかわらず、第一特別図柄の抽選の結果として大当りが得られる確率は1/400として設定されることとなり、第一特別図柄の抽選の結果として小当りが得られる確率は概ね1/171として設定されることとなる。
【0903】
なお、第一当落判定用乱数として取得された値がハズレである場合は、上記取得された第一リーチ乱数の値に基づいてリーチハズレであるか、リーチを伴わないハズレであるかをさらに決定する。
【0904】
ところで、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、大当りの種別として、
・15回にわたって繰り返されるラウンド遊技のうち、実質的に、4回分のラウンド遊技でしか多量の賞が獲得することができないような特殊な開放制御のもとで大当り遊技が進行されるものの、該大当り遊技が実行された後は時短遊技状態を必ず発生させる種別である第一大当り、及び
・15回にわたって繰り返されるラウンド遊技の全てにおいて多量の賞を獲得することが可能とされる開放制御のもとで大当り遊技が進行されるものの、通常遊技状態(時短機能が作動していない遊技状態)にあるときに当選された場合に限り、該大当り遊技が実行された後に時短遊技状態を発生させる種別である第二大当り
を用意することとしている。
【0905】
また、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、小当りの種別として、
・V入賞口(特定領域)1156には振り分けられ得ない態様で役物入賞口1155を開放させる種別である不利小当りのうち、小当り遊技の実行に要する時間として、相対的に短い時間が採用される種別である第一不利小当り、
・V入賞口(特定領域)1156には振り分けられ得ない態様で役物入賞口1155を開放させる種別である不利小当りのうち、役物入賞口1155を開放させるときの遊技球の入賞タイミングにバラツキが生じ難くなる上述の構成を利用して、ハズレ孔1230cに誘導させることが予め決定されているなかで複数回にわたって役物入賞口1155を開放させる種別である第二不利小当り、
・既に発射済みとされて入賞待ち状態となっている遊技球がV入賞口1156へと案内されるタイミングで上記役物入賞口1155を開放させることがなされる種別である有利小当りのうち、図柄停止から所定時間が経過した途中段階までの間は上記第二不利小当りの場合と同様(若しくは近似して)、役物入賞口1155を開放させるときの遊技球の入賞タイミングにバラツキが生じ難くなる上述の構成を利用して、ハズレ孔1230cに誘導させることが予め決定されているなかで複数回にわたって役物入賞口1155を開放させる種別であって、図柄停止から所定時間が経過した以降にV入賞口(特定領域)1156に振り分けられたときには上記第一大当りの当選時と同じ特典を付与する種別である第一有利小当り、及び
・既に発射済みとされて入賞待ち状態となっている遊技球がV入賞口1156へと案内されるタイミングで上記役物入賞口1155を開放させることがなされる種別である有利小当りのうち、回転体1236が図124(a)に示される動作状態にて維持されているなかで、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)による短開放動作を複数回にわたって行うとともに、こうした短開放動作が行われるなかでV入賞口(特定領域)1156に振り分けられたときに上記第二大当りの当選時と同じ特典を付与する種別である第二有利小当り
を用意することとしている。
【0906】
そして、第一特別図柄抽選では、図141(b)に示されるように、その結果として大当りが得られた場合、上記取得された図柄乱数の値にかかわらず、第一大当り(大当り遊技において獲得可能とされる賞は相対的に少ないが、大当り遊技が行われた後には必ず時短遊技状態に制御される15R時短大当り)のみがその種別として決定されるようにしている。
【0907】
これに対し、図141(c)に示されるように、第一特別図柄抽選の結果として小当りが得られた場合は、上記取得された図柄乱数の値に基づいて、第一不利小当り、第二不利小当り、及び第一有利小当りのいずれかが決定されるようにしている。
【0908】
すなわち、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第一特別図柄抽選の結果として小当りが得られた場合であっても、大当りの当選確率よりもさらに低い確率((7/1200)×(20/1000))ではあるものの、その種別として有利小当りが決定される可能性が持たせられるようにしている。このため、第一特別図柄側の小当り遊技が行われる場合であっても、大当り遊技が発生しうる可能性が残されるようになることから、第一特別図柄側の小当り遊技において役物入賞口1155が開放される都度、該役物入賞口1155への入賞を遊技者に対して促すことができるとともに、大当り遊技が行われた後に時短遊技状態に移行制御されることを期待させることができるようになる。
【0909】
特に、第一不利小当りが得られたときの小当り遊技では、有利小当りが得られなかったことがすぐに認識されるようになる一方で、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技では、その開放態様によって有利小当りが得られている可能性を期待することができるようになることから、当該小当り遊技これ自体の実行処理を期待演出として機能させることができるようになる。
【0910】
また、この実施の形態にかかる第一特別図柄抽選では、有利小当りとしては上記第1有利小当りしか決定され得ないようになっている。したがって、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第一特別図柄抽選の結果として大当り(第一大当り)が得られた場合と、有利小当り(第一有利小当り)が得られたことに基づいて大当り遊技が実行された場合とのいずれであっても、大当り遊技が実行された後に所定期間(例えば、特別図柄の抽選が100回消化されるまでの期間)だけ時短遊技状態を必ず発生させることができるようになる。
【0911】
一方、第二特別図柄側のテーブルでは、図141(a)に示されるように、上記第二当落判定用乱数として取得されうる1200種類の値のうち、3種類の値が大当りに当選したことを示す大当り判定値と一致し、200種類の値が小当りに当選したことを示す小当り判定値と一致し、997種類の値が上記ハズレであることを示すハズレ判定値と一致するように上記第二当落判定用乱数として取得されうる1200種類の値がそれぞれ関連付けされている。このような構成によれば、遊技状態(通常遊技状態、時短遊技状態)にかかわらず、第二特別図柄の抽選の結果として大当りが得られる確率は1/400として設定されることとなり、第二特別図柄の抽選の結果として小当りが得られる確率は1/6として設定されることとなる。
【0912】
なお、第二当落判定用乱数として取得された値がハズレである場合は、上記取得された第二リーチ乱数の値に基づいてリーチハズレであるか、リーチを伴わないハズレであるかをさらに決定する。
【0913】
また、第二特別図柄抽選では、図141(b)に示されるように、その結果として大当りが得られた場合、上記取得された図柄乱数の値にかかわらず、第二大当り(大当り遊技において獲得可能とされる賞は相対的に多いが、通常遊技状態(時短機能が作動していない遊技状態)にあるときに当選された場合に限り、大当り遊技が行われた後に時短遊技状態に制御される条件付きの15R時短大当り)のみがその種別として決定されるようにしている。
【0914】
これに対し、図141(c)に示されるように、第二特別図柄抽選の結果として小当りが得られた場合は、上記取得された図柄乱数の値に基づいて、第二有利小当りのみがその種別として決定されるようにしている。したがって、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、第二特別図柄抽選の結果として大当り(第二大当り)が得られた場合と、有利小当り(第二有利小当り)が得られたことに基づいて大当り遊技が実行された場合とのいずれであっても、相対的に多い賞が獲得可能とされる大当り遊技が実行されるものの、通常遊技状態(時短機能が作動していない遊技状態)にあるときに当選された場合に限り、大当り遊技が行われた後に所定期間(例えば、特別図柄の抽選が100回消化されるまでの期間)だけ時短遊技状態を発生させることができるようになっている。
【0915】
なお上述の通り、小当りの種別として上記不利小当りが決定された場合は、役物入賞口1155に遊技球が入賞したとしても、それら遊技球のいずれもV入賞口(特定領域)1156に振り分けられないように上記役物入賞口開閉部材1221を開閉動作させる不利小当り遊技が行われる。これに対し、小当りの種別として上記有利小当りが決定された場合は、既に発射済みとされて入賞待ち状態となっている遊技球がV入賞口1156へと案内されるタイミングで上記役物入賞口1155を開放させることがなされる有利小当り遊技が行われるようになっている。
【0916】
したがって、小当りの種別として上記不利小当りが決定された場合は、役物入賞口1155の開放によって賞の獲得機会が付与される小当り遊技は行われるものの、V入賞口(特定領域)1156に遊技球が受け入れられて大当り遊技を発生させることはないため、広義の意味ではハズレの一種別として分別することができるものあるといえる。したがって、このような不利小当りを含めて、大当り遊技を発生させる可能性が持たされていない抽選結果(若しくは、極めて低い確率に設定される大当りの当選確率よりもさらに低い確率でしか大当り遊技を発生させることができない抽選結果)の総称を「落選」と呼称するようにしてもよい。
【0917】
これに対し、小当りの種別として上記有利小当りが決定された場合は、V入賞口(特定領域)1156と一般領域(ハズレ領域)との間での遊技球の振り分けにかかる機械抽選に基づく小当り遊技が行われるものの、実質的には、V入賞口(特定領域)1156に遊技球が振り分けられて大当り遊技を発生させることが決定済みとされている遊技として実行されるため、広義の意味では大当りの一種別として分別することができるものあるといえる。したがって、このような有利小当りを含めて、適正に遊技(例えば、1分間に100個の遊技球が順次右打ちされるなど)を進行させていれば大当り遊技を発生させることとなる抽選結果(若しくは、適正に遊技を進行させていれば1/2を超える確率(大当り遊技を発生させる確率のほうが高い)で大当り遊技を発生させることとなる抽選結果)の総称を「当選」と呼称するようにしてもよい。
【0918】
そして、こうして上記特別図柄変動フラグにより示される側の特別図柄抽選(ステップS311)が行われると、次にステップS312の処理として、該特別図柄抽選の結果が示されるフラグと当選情報コマンドとをそれぞれセットする。またこの際、特別図柄抽選の結果に応じた停止図柄も決定する。そしてその後は、ステップS313の処理として、上記変動パターン設定処理(ステップS150)にプロセス移行されるように上記処理フラグを「1」に更新した時点で、この処理を終了する。
【0919】
なお、この変動開始処理で得られた特別図柄抽選の結果(処理対象とされる特別図柄の種類も含めて)は、上記ステップS312の処理においてセットされた当選情報コマンドとして、図131に示したコマンド送信処理(ステップS17)によって周辺制御部4140に送信されることとなる。
【0920】
[変動パターン設定処理について]
次に、特別図柄抽選(ステップS311)の結果などに基づいて特別図柄の変動パターンが設定される変動パターン設定処理について説明する。図135は、変動パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。
【0921】
処理フラグが「1」のときに実行される変動パターン設定処理(ステップS150)では、同図135に示されるように、上記主制御基板4100の主制御MPU4100aは、大当りに当選したことを示すフラグがセットされていれば(ステップS401におけるYES)、遊技状態に応じた大当り時の変動パターンテーブルを選択し(ステップS402)、小当りに当選したことを示すフラグがセットされていれば(ステップS403におけるYES)、その種別及び遊技状態に応じた小当り時の変動パターンテーブルを選択し(ステップS404)、リーチフラグがセットされていれば(ステップS405におけるYES)、リーチ時の変動パターンテーブルを選択し(ステップS406)、大当りと小当りとリーチハズレとのいずれでもないハズレであることを示すフラグ状態である場合、すなわち通常のハズレ(リーチ演出を実行しないハズレ)となる場合には(ステップS405におけるNO)、ハズレ時の変動パターンテーブルを選択する(ステップS407)。
【0922】
そして、選択した変動パターンテーブルと変動開始処理(ステップS130)内で取得された側の変動乱数(第一変動乱数または第二変動乱数)を比較することによって変動パターンを決定し(ステップS408)、該決定した変動パターンを開始することを周辺制御基板4010に通知する変動パターンコマンドをセットして処理対象とされる側の特別図柄表示器(第一特別図柄表示器1185または第二特別図柄表示器1186)に表示される特別図柄の変動表示を開始する(ステップS409)。また、主制御MPU4100aは、決定した変動パターンに対応して設定されている変動時間を変動タイマに設定する(ステップS410)。これにより、こうして決定された変動時間だけ特別図柄表示器(第一特別図柄表示器1185または第二特別図柄表示器1186)及び上記演出表示装置1115にて変動制御が行われるようになる。そしてその後は、ステップS411の処理として、上記変動中処理(ステップS170a)にプロセス移行されるように上記処理フラグを「2」に更新した時点で、この処理を終了する。
【0923】
なお、この変動パターン設定処理で設定された変動パターンは、上記ステップS409の処理においてセットされた変動パターンコマンドとして、図131に示したコマンド送信処理(ステップS17)によって周辺制御部4140に送信される。これにより、演出表示装置1115においては、周辺制御部4140側による制御を通じて、上記演出コマンドにより示される変動パターンと上記当選情報コマンドにより示される情報とに基づいて、大当り抽選の結果が示されるように表示演出が行われるようになる。
【0924】
ちなみに、この実施の形態にかかる変動パターン設定処理にあって、上記ステップS402の処理にて用いられる大当り変動パターンテーブルのうち、第一特別図柄側のテーブルであって、通常遊技状態にあるときに用いられる通常時の大当り変動パターンテーブルでは、リーチハズレ変動パターンテーブルと協働して、演出表示装置1115における表示演出を盛り上げるための複数の変動パターン(変動時間)が記憶されている。すなわち、リーチハズレ変動パターンテーブルと協働して、それら変動パターンの別に上述の「当選」となる期待度をそれぞれ異ならしめるようにしており、上記ステップS408aの処理において、それら変動パターンのいずれかが選択的に決定されることとなる。
【0925】
また、この実施の形態にかかる変動パターン設定処理にあって、上記ステップS404の処理にて用いられる小当り変動パターンテーブルのうち、第一特別図柄側のテーブルであって、通常遊技状態にあるときに用いられる通常時の小当り変動パターンテーブルでは、小当りの種別(第一不利小当り、第二不利小当り、第一有利小当り)にかかわらず、第一有利小当りが得られていることを期待させる特定の演出パターンを出現させるようにしている。
【0926】
このような構成によれば、通常遊技状態にあるときに第一特別図柄の抽選の結果として小当りが得られた場合は、その種別にかかわらず、特定の演出パターンをもった表示演出が終了した後に、役物入賞口1155に遊技球が入球するように右打ちさせることを促すことができるようになる。ただし、第1不利小当りの当選に応じた小当り遊技が行われる場合は、その開放態様からすぐに「落選」であることが認識されることとなる。その一方で、第2不利小当りの当選に応じた小当り遊技が行われる場合は、図柄停止から所定時間が経過した途中段階までの間、小当り遊技これ自体の実行処理が期待演出として機能されることから、長い時間に亘って「当選」の期待感を維持することができるようになる。
【0927】
[変動中処理について]
次に、処理フラグが「2」のときに実行される変動中処理(ステップS170)について説明する。図136は、変動中処理の一例を示すフローチャートである。
【0928】
上記処理フラグが当該変動中処理(ステップS170)を行うべき旨を示しているときは、同図136に示されるように、まず、ステップS501の処理として、上記変動パターン設定処理(ステップS150)内のステップS410の処理にて設定した変動タイマが0になったか否か、すなわち、上記設定された変動時間が経過したか否かについての判断を行う。そしてこの結果、変動タイマが0でない、すなわち、上記設定された変動時間が経過していない旨判断される限りは(ステップS501におけるNO)、当該変動中処理(ステップS170)が行われる都度、ステップS531の処理として、変動タイマを1減算することとなる。
【0929】
そして、こうした処理が行われた結果、上記ステップS501の処理において、変動タイマが0になった、すなわち、上記設定された変動時間が経過した旨判断されたときに、ステップS502及びステップS503の処理として、既に決定済みとされている停止図柄(第一特別図柄抽選または第二特別図柄抽選の結果に応じた停止図柄)を処理対象とされる側の特別図柄表示器(第一特別図柄表示器1185または第二特別図柄表示器1186)に表示することにより変動表示を終了させるための表示制御を行うとともに、上記演出表示装置1115に処理対象とされる側の特別図柄の停止図柄に応じた装飾図柄の表示結果の導出表示を指示する確定停止コマンドを上記周辺制御部4140へのコマンドとしてセットする。なお、こうしてセットされた確定停止コマンドは、図131に示したコマンド送信処理(ステップS17)によって周辺制御部4140に送信されることとなる。これにより、演出表示装置1115においては、周辺制御部4140側による後述の制御を通じて、同表示演出における演出結果を確定表示させるようになる。
【0930】
こうして図柄停止にかかる処理を行った後は、特別図柄抽選の結果に応じた各種の処理を実行した時点で、この処理を終了することとなる。
【0931】
例えば、まず、特別図柄抽選の結果が大当りである場合は(ステップS504におけるYES)、大当り遊技を開始させるべく、処理フラグを「5」に更新した時点で(ステップS506)、この処理を終了する。
【0932】
一方、特別図柄抽選の結果が小当りである場合は、小当り遊技を開始させるべく、処理フラグを「3」に更新した時点で(ステップS513)、この処理を終了する。
【0933】
他方、特別図柄抽選の結果がハズレである場合は(ステップS504におけるNO、且つステップS511におけるNO)、まず、時短機能が作動中であるか否かを判断する(ステップS521)。そして、時短機能が作動中であるときには、時短機能が作動している間に消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値に達したか否かを判断する(ステップS522)。すなわち、時短機能が作動している間に消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値(100回)に達したときには、時短遊技状態を終了させるべき条件が成立したとして、時短機能を停止させることとなる(ステップS523)。そして、こうして時短機能に関する処理が行われた後は、ハズレであることが示されるように特別図柄が変動停止された処理段階にあるとして、処理フラグを「0」に更新した時点で(ステップS524)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、上記ステップS301の処理にて保留消化されることを条件に、特別図柄にかかる次変動が行われることとなる。
【0934】
ただし上述の通り、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、時短遊技状態においては、第二特別図柄側の抽選のみを連続実行することが可能とされているなかで、該抽選では1/6といった高い確率で「当選(第二有利小当り)」が得られるようになっている。したがって、通常は、「当選(第二有利小当り)」がすぐに得られて第二特別図柄側の大当り遊技が発生することにより当該時短遊技状態が終了されることなり、消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値(100回)に達することによって当該時短遊技状態が終了されるようなことはほぼ起こり得ない事象であるといえる。
【0935】
[小当り遊技開始処理について]
次に、処理フラグが「3」のときに実行される小当り遊技開始処理(ステップS190)について説明する。図137は、小当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。
【0936】
図137に示されるように、小当り遊技開始処理(ステップS190)では、主制御MPU4100aは、まず、ステップS601の処理として、小当り遊技の開始前インターバルを計時するタイマ(小当り開始インターバルタイマ)がセット済みの状態であるか否かを判断する。そしてこの結果、小当り開始インターバルタイマが未だセットされていない場合には、小当り遊技の開始前インターバルを開始させるべく、ステップS602及びS603の処理として、小当り開始インターバルタイマをセットするとともに、小当りインターバル開始コマンドをセットする。
【0937】
そして次に、ステップS604の処理として、役物入賞口1155の内部領域にて設けられる回転体1236の回動にかかる制御を行った時点で、この処理を一旦終了する。すなわち後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、特別図柄の抽選の結果として小当りが得られた場合は、特別図柄の変動が終了(停止図柄が出現)してから常に一定の動き(一定の回動態様)が上記回転体1236に現れる制御を行うこととしている。したがって、このステップS604の処理では、当該小当り遊技開始処理(ステップS190)が行われる度に実行機会が付与される制御構造とされており、該実行機会が付与される都度、特別図柄の変動が終了(停止図柄が出現)してからの経過時間(例えば、小当り開始インターバルタイマの値)に応じた動きを上記回転体1236に出現させる制御が行われることとなる。
【0938】
なお、上記ステップS603の処理にてセットされた小当りインターバル開始コマンドは、図131に示したコマンド送信処理(ステップS17)によって周辺制御部4140に送信されることとなる。これにより、演出表示装置1115においては、周辺制御部4140側による後述の制御を通じて、小当り遊技の開始前インターバル中の表示演出が現れるようになる。
【0939】
そして、こうして小当り開始インターバルタイマがセットされた以降は、割込処理が行われる都度、上記ステップS601の処理にて小当り開始インターバルタイマがセット済みであると判断されるようになり、次のステップS611の処理において当該小当り開始インターバルタイマが0、すなわち、上記小当り遊技の開始前インターバルとして設定された時間が経過したか否かについての判断を行うこととなる。そして、このステップS611の処理において、小当り開始インターバルタイマが0でない、すなわち、上記小当り遊技の開始前インターバルとして設定された時間が経過していない旨判断される限りは(ステップS611におけるNO)、当該小当り遊技開始処理(ステップS190)が行われる都度、ステップS621の処理として、小当り開始インターバルタイマを1減算することとなる。
【0940】
ただし、こうしてステップS621の処理によって小当り開始インターバルタイマが1減算されていくなかでも、上記ステップS604の処理の実行機会はその都度付与されるようになっており、これによって特別図柄の変動が終了(停止図柄が出現)してからの経過時間(例えば、小当り開始インターバルタイマの値)に応じた動きが上記回転体1236にその都度現れるようになる。なお後述するが、こうした回転体1236の動き(駆動制御)は、当該小当り遊技開始処理が終了して以降も、小当り遊技処理内において引き継がれるかたちで継続して実行されることで、特別図柄の変動が終了(停止図柄が出現)してから常に一定の動き(一定の回動態様)が上記回転体1236に現れるようにしている。
【0941】
そして、こうした処理が行われた結果、上記ステップS611の処理において、小当り開始インターバルタイマが0になった、すなわち、上記小当り遊技の開始前インターバルとして設定された時間が経過した旨判断されるようになると、小当り遊技を実行するべく、処理フラグを「4」に更新するとともに(ステップS612)、回転体1236の制御を行った時点で(ステップS604)、この処理を終了する。
【0942】
なお、小当り開始インターバルタイマについては、小当り図柄の種類(図柄乱数により決定付けされる種類)に応じて時間長さが設定可能とされている。例えば、不利小当りが得られているときには相対的に短い時間が設定される傾向(時間長さの期待値を相対的に短くする)を持たせるのに対し、有利小当りが得られているときには相対的に長い時間が設定される傾向(時間長さの期待値を相対的に長くする)を持たせるようにすれば、小当りインターバルの長さによって有利小当りが得られている期待度を示すことができるようになる。
【0943】
また、時短遊技状態において小当りが得られた場合は、このような小当りインターバルにおいても時短機能が維持されて第二始動口1153への入球が容易とされることから、小当り図柄の種類(図柄乱数により決定付けされる種類)に応じて小当り遊技前のインターバルの長さを変えるようにすれば、小当り図柄の種類によって第二特別図柄の保留の維持し易さを可変とすることも可能である。
【0944】
この点、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、時短遊技状態にあるときの少なくとも第二特別図柄側の小当たり遊技の開始前インターバル期間としては、第二始動口1153に遊技球が受け入れられるために十分な長さの長インターバル時間を常に採用することとしており、この長インターバル時間のなかで第二特別図柄抽選の保留数をその上限値まで確保することができるようにしている。すなわちこの場合、第二特別図柄抽選の保留数がその上限値(4)まで確保されているなかで第二有利小当り遊技が行われて、ひいては大当り遊技が発生することにより時短遊技状態が終了されるようになることから、保留の上限値まで確保された4回分の第二特別図柄抽選が通常遊技状態において順次消化されていくなかで、1/6といった高い確率とされている「当選(第二有利小当り、大当り)」を得ることができるか、といった保留内チャンス遊技を提供することができるようになる。
【0945】
なお後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、こうした保留内チャンス遊技を実現するべく、小当たり遊技の開始前インターバル期間においては、役物入賞口1155ではなく、第二始動口1153に遊技球を入球させることを促す演出画像を出現させる制御を行うこととしている。このような構成によれば、大当たり遊技を開始するのに先立って、第二特別図柄抽選の保留数をその上限値まで確保することができることはもとより、第二始動口1153と役物入賞口開閉部材1221との位置関係から、役物入賞口開閉部材1221の上面において入賞待ち状態とされる遊技球を確保しておくことができるようになる。
【0946】
[小当り遊技処理について]
次に、処理フラグが「4」のときに実行される小当り遊技処理(ステップS210)について説明する。図138は、小当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。
【0947】
図138に示されるように、小当り遊技処理(ステップS210)では、主制御MPU4100aは、まず、ステップS701の処理として、小当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあることを示す小当り遊技実行フラグがオン状態にあるか否かを判断する。そしてこの結果、小当り遊技実行フラグがオン状態にない場合は、小当り遊技の実行にかかる制御を開始させるべく、ステップS702の処理として、小当りの種類(第一有利小当り、第二有利小当り、第一不利小当り、第二不利小当り)に応じた開放パターンと該開放パターンにかかる制御実行に要する時間を計時する開放タイマとをそれぞれセットする。次いで、ステップS703及びステップS704の処理として、小当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあることを示す小当り遊技実行フラグをオン状態に操作するとともに、小当り開始コマンドをセットする。そして、ステップS705の処理として、上記回転体1236の駆動制御を行った時点で、この処理を一旦終了する。
【0948】
なお上述の通り、回転体1236の駆動制御(ステップS705)については、小当り遊技開始処理における制御内容(ステップS604)がそのまま引き継がれるかたちで実行されるようになっており、特別図柄の変動が終了(停止図柄が出現)してからの経過時間に基づいて上記回転体1236を動作させる制御が行われることとなる。これにより、特別図柄の変動が終了(停止図柄が出現)してから常に一定の動き(一定の回動態様)が上記回転体1236に現れるようになる。
【0949】
こうして小当り遊技実行フラグがオン状態とされた以降は、割込処理が行われる都度、上記ステップS701の処理にて小当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあると判断されるようになり、ステップS711の処理において、役物入賞口1155の閉鎖条件が成立していることを示す役物閉鎖フラグがオン状態となっているか否かを判断するとともに、役物閉鎖フラグがオン状態となっていなければ、ステップS712、S713の処理にて役物入賞口1155の閉鎖条件が成立しているか否かを判断することとなる。
【0950】
ここで、ステップS712の処理においては、上記開放タイマが0、すなわち、当該小当り遊技が開始されてからの経過時間が予め定められた上限時間に達したか否かについての判断が行われるとともに、ステップS713の処理においては、当該小当り遊技の期間中に上記役物入賞口1155に入賞した遊技球の総数が予め定められた上限値(ここでは、10個)に達したか否かについての判断が行われる。
【0951】
そして、これら処理の結果、開放タイマが未だ0ではなく、且つ入賞した総数が予め定められた上限値(ここでは、10個)に達していない旨判断されると、まず、ステップS714の処理として、上記セットした開放パターンに応じた制御を実行することとなる。これにより、役物入賞口1155の閉鎖条件が成立しない限り、上記割込処理が行われる都度(4ms毎に)、ステップS714の処理を通じて役物入賞口開閉部材1221の開閉にかかる動き(スライド動作)が更新(管理)されるようになり、ひいては小当りの種類(第一有利小当り、第二有利小当り、第一不利小当り、第二不利小当り)に応じた開放パターンをもって上記役物入賞口開閉部材1221が開閉動作する小当り遊技が実現されるようになる。なお、小当りの種類(第一有利小当り、第二有利小当り、第一不利小当り、第二不利小当り)に応じた開放パターンの詳細については後述することとする。
【0952】
こうして開放パターンに応じた制御が実行された後は、ステップS715の処理として、V入賞口(特定領域)1156に遊技球が受け入れられたことを検出する特定センサ1239がオン状態となったか否かを判断する。そしてこの結果、V入賞口(特定領域)1156に遊技球が受け入れられた旨判断された場合は(特定センサ1239がオン状態)、ステップS716の処理として、当該小当り遊技中にV入賞口(特定領域)1156への受け入れがあったことを示すV履歴フラグをオン状態に操作する。そして次に、ステップS705の処理として、上記回転体1236の駆動制御を行った時点で、この処理を一旦終了する。
【0953】
なお、上記ステップS715の処理として、特定センサ1239がオン状態となっていない旨判断した場合は、V履歴フラグをオン状態に操作することなく、ステップS705の処理として、上記回転体1236の駆動制御を行った時点で、この処理を一旦終了することとなる。
【0954】
こうした処理(ステップS714〜S716,S705)が、上記役物入賞口1155の閉鎖条件(ステップS712,S713)が成立しない限り、上記割込処理が行われる都度行われることで、役物入賞口開閉部材1221の開閉にかかる動きや回転体1236の回動にかかる動きをその都度更新(管理)しながら、特定センサ1239がオン状態になる機会を狙う遊技を提供することができるようになる。
【0955】
そして、こうした処理(ステップS714〜S716,S705)が繰り返し行われた結果、上記ステップS712の処理において、上記開放タイマが0、すなわち、当該小当り遊技が開始されてからの経過時間が予め定められた上限時間に達した旨判断されたか、若しくは上記ステップS713の処理において、当該小当り遊技の期間中に上記役物入賞口1155に入賞した遊技球の総数が予め定められた上限値(ここでは、10個)に達した旨判断されると、役物入賞口1155の閉鎖条件が成立したとして、上記役物入賞口1155を閉鎖させるための各処理(ステップS721〜ステップS723)を行うこととなる。
【0956】
すなわち、主制御MPU4100aは、まず、ステップS721の処理として、上記役物入賞口開閉部材1221を閉動作させることによって役物入賞口1155を閉鎖させる制御を行う。次いで、ステップS722及びステップS723の処理として、役物入賞口1155が閉鎖されてからの時間を計時する閉鎖後インターバルタイマをセットするとともに、役物入賞口1155の閉鎖条件が成立していることを示す役物閉鎖フラグをオン状態に操作する。これにより、当該小当り遊技処理内で役物入賞口1155の内部領域に新たな遊技球が進入することはなくなる。
【0957】
ただし後述するが、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、小当り遊技が行われているなかでV入賞口(特定領域)1156へと向かう遊技球があった場合、役物入賞口1155の閉鎖条件が成立するまでの間は該遊技球をV入賞口(特定領域)1156に受け入れられない位置にて保持しておき、役物入賞口1155の閉鎖条件が成立した以降に該保持を解除することでV入賞口(特定領域)1156に遊技球が受け入れられるようにする制御(ステップS604,705)や構造(図120を参照)を有したものとなっている。
【0958】
したがって、上記閉鎖後インターバルタイマについては、上記保持されていた遊技球がV入賞口(特定領域)1156に受け入れられるまでに要する時間よりも長い時間をもって設定されることとなり(ステップS722)、ステップS731の処理においてこれがタイムアップした旨判断されるまでの間は、割込処理が行われる都度、小当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあり(ステップS701におけるYES)、且つ役物入賞口1155の閉鎖条件が成立している状態にある旨判断されるなかで(ステップS711におけるYES)、閉鎖後インターバルタイマのタイマ値が減算される処理(ステップS732)と、V入賞口(特定領域)1156への遊技球の受け入れがあったことを条件にV履歴フラグがオン状態に操作される処理(ステップS715,S716)と、上記回転体1236の駆動制御にかかる処理とがそれぞれ順次行われることとなる(ステップS705)。
【0959】
ただしこの場合、ステップS705の処理では、特別図柄の変動が終了(停止図柄が出現)してからの経過時間に基づいて上記回転体1236に一定の動作を出現させる制御は終了されることとなり、役物入賞口1155の閉鎖条件が成立して以降の制御として、上記回転体1236を、図120(b)に示される状態(保持していた遊技球がV入賞口(特定領域)1156へと供給される状態)へと変位させる制御を行うこととなる。
【0960】
そして、こうした処理(ステップS732,S715,S716,S705)が繰り返し行われた結果、閉鎖後インターバルタイマがタイムアップすると(ステップS731におけるYES)、当該小当り遊技を終了させるための各処理(ステップS741〜ステップS746,S751)を行う。
【0961】
すなわち、主制御MPU4100aは、まず、時短機能が作動している状態であれば(ステップS741におけるYES)、時短機能が作動している間に消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値に達したか否かを判断する(ステップS742)。すなわち上述の通り、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、時短機能が作動している間に消化した特別図柄の変動回数が予め定められている上限値に達したときには、時短遊技状態を終了させるべき条件が成立したとして、時短機能を停止させることとしており、当該最終の変動が小当りに応じた図柄変動であった場合には、小当り遊技を消化し終わったタイミングで時短機能を停止させるようにしている(ステップS743)。これにより、小当り図柄が停止した以降も、小当り遊技が消化し終わるまでの間は時短機能が継続されるようになることから、時短遊技状態にあるときの特別図柄の保留状態を好適に維持することができるようになるが、これについては後述することとする。
【0962】
そしてこの後、V履歴フラグがオン状態にある旨判断したときは(ステップS744におけるYES)、当該小当り遊技処理中にV入賞口(特定領域)1156への遊技球の受け入れがあったとして、大当り遊技を開始させるべく、処理フラグを「5」に更新するとともに(ステップS745)、当該小当り遊技処理内で操作された各種フラグ(小当り遊技実行フラグ、役物閉鎖フラグ、V履歴フラグなど)をオフ状態に操作した時点で(ステップS746)、この処理を終了する。
【0963】
これに対し、V履歴フラグがオン状態にない旨判断したときは(ステップS744におけるNO)、当該小当り遊技処理中にV入賞口(特定領域)1156への遊技球の受け入れがなかったとして、処理フラグを「0」に更新するとともに(ステップS751)、当該小当り遊技処理内で操作された各種フラグ(小当り遊技実行フラグ、役物閉鎖フラグ、V履歴フラグなど)をオフ状態に操作した時点で(ステップS746)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、上記ステップS301の処理にて保留消化されることを条件に、特別図柄にかかる次変動が行われることとなる。
【0964】
[大当り遊技開始処理について]
次に、処理フラグが「5」のときに実行される大当り遊技開始処理(ステップS230)について説明する。図139は、大当り遊技開始処理の一例を示すフローチャートである。
【0965】
図139に示されるように、大当り遊技開始処理(ステップS230)では、主制御MPU4100aは、まず、ステップS801の処理として、大当り遊技の開始前インターバルを計時するタイマ(大当り開始インターバルタイマ)がセット済みの状態であるか否かを判断する。そしてこの結果、大当り開始インターバルタイマが未だセットされていない場合には、ステップS802の処理として、条件装置を作動させるとともに、ステップS803及びステップS804の処理として、時短機能が作動しているのであれば(ステップS803におけるYES)、該作動を停止させる。すなわち、こうした準備が整った後に、大当り遊技の開始前インターバルを開始させるべく、ステップS805及びS806の処理として、大当り開始インターバルタイマをセットするとともに、大当りインターバル開始コマンドをセットした時点で、この処理を一旦終了することとなる。
【0966】
なお、上記ステップS806の処理にてセットされた大当りインターバル開始コマンドは、図131に示したコマンド送信処理(ステップS17)によって周辺制御部4140に送信されることとなる。これにより、演出表示装置1115においては、周辺制御部4140側による後述の制御を通じて、大当り遊技の開始前インターバル中の表示演出が現れるようになる。
【0967】
すなわち、こうして大当り開始インターバルタイマがセットされた以降は、割込処理が行われる都度、上記ステップS801の処理にて大当り開始インターバルタイマがセット済みであると判断されるようになり、次のステップS811の処理において当該大当り開始インターバルタイマが0であるか否か、すなわち、上記大当り遊技の開始前インターバルとして設定された時間が経過したか否かについての判断を行うこととなる。そして、このステップS811の処理において、大当り開始インターバルタイマが0でない、すなわち、上記大当り遊技の開始前インターバルとして設定された時間が経過していない旨判断される限りは(ステップS811におけるNO)、当該大当り遊技開始処理(ステップS230)が行われる都度、ステップS821の処理として、大当り開始インターバルタイマを1減算することとなる。
【0968】
そして、こうした処理が行われた結果、上記ステップS811の処理において、大当り開始インターバルタイマが0になった、すなわち、上記大当り遊技の開始前インターバルとして設定された時間が経過した旨判断されたとき、大当り遊技を実行するべく、処理フラグを「6」に更新した時点で(ステップS812)、この処理を終了する。
【0969】
なお、大当り開始インターバルタイマについては、大当り図柄の種類(図柄乱数により決定付けされる種類)に応じて時間長さが設定可能とされている。
【0970】
[大当り遊技処理について]
次に、処理フラグが「6」のときに実行される大当り遊技処理(ステップS240)について説明する。図140は、大当り遊技処理の一例を示すフローチャートである。
【0971】
図140に示されるように、大当り遊技処理(ステップS240)では、主制御MPU4100aは、まず、ステップS901の処理として、大当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあることを示す大当り遊技実行フラグがオン状態にあるか否かを判断する。そしてこの結果、大当り遊技実行フラグがオン状態にない場合は、第二アタッカ装置2150を用いた大当り遊技の実行にかかる制御を開始させるべく、ステップS902の処理として、大当りの種類に応じた開放態様(ラウンド数、各ラウンドの開放時間、各ラウンドの最大入賞数)をセットする。
【0972】
なお上述の通り、この実施の形態では、大当りの種類として15R時短大当りのみが用意されていることに加えて、小当り遊技においてV入賞口(特定領域)1156に遊技球が振り分けられた場合にもラウンド遊技が15回にわたって行われる大当り遊技を発生させることとなっていることから、このステップS902の処理においては、常に、ラウンド数として「15回」がセットされることとなる。ただし、各ラウンドの開放時間や各ラウンドの最大入賞数については、第一特別図柄側の場合(第一大当りの当選に応じた大当り遊技)と第二特別図柄側との場合(第二大当りの当選に応じた大当り遊技)とで異なる態様で設定されることで、第二特別図柄側の大当り遊技(第二大当りの当選に応じた大当り遊技)のほうが多量の賞を獲得可能とされるようにしている。
【0973】
より具体的には、第一特別図柄側の抽選結果(第一大当り、第一有利小当り)に応じた大当り遊技が行われる場合は、概ね400個の遊技球を獲得することのできる賞が付与される態様をもって各ラウンドの開放時間や各ラウンドの最大入賞数が定められるのに対し、第二特別図柄側の抽選結果(第二大当り、第二有利小当り)に応じた大当り遊技が行われる場合は、概ね2000個の遊技球を獲得することのできる賞が付与される態様をもって各ラウンドの開放時間や各ラウンドの最大入賞数が定められる。
【0974】
こうして大当り遊技の実行態様がセットされた後、ステップS903及びステップS904の処理として、大当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあることを示す大当り遊技実行フラグをオン状態に操作するとともに、大当り開始コマンドをセットした時点で、この処理を一旦終了する。
【0975】
すなわち、こうして大当り遊技実行フラグがオン状態とされた以降は、割込処理が行われる都度、上記ステップS901の処理にて大当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあると判断されるようになり、次のステップS911の処理において上記セットされたラウンド数を消化したか否かについての判断を行うこととなる。そして、このステップS911の処理において、上記セットされたラウンド数を未だ消化し終わっていない、すなわち、上記大当り遊技の実行にかかる制御の中途段階である旨判断される限りは(ステップS911におけるNO)、当該大当り遊技処理(ステップS240)が行われる都度、ステップS912の処理として、上記セットした開放パターンに応じた制御を実行することとなる。これにより、上記割込処理が行われる都度(4ms毎に)、ステップS912の処理を通じて大入賞口開閉部材1203の開閉にかかる動き(ラウンド間のインターバルも含めて)が更新(管理)されるようになり、ひいては大当りの種類に応じた開放パターンをもって上記大入賞口開閉部材1203が開閉動作する大当り遊技が実現されるようになる。
【0976】
そして、こうした制御が行われているなかで、上記ステップS911の処理において、上記セットされたラウンド数を消化し終わった、すなわち、上記大当り遊技の実行にかかる制御が全て完了した旨判断された場合は(ステップS911におけるYES)、大当り遊技の終了インターバルを発生させるための各処理(ステップS921,ステップS922,ステップS931,ステップS941,ステップS942)を行う。
【0977】
すなわち、主制御MPU4100aは、まず、大当り遊技の終了インターバルを計時するタイマ(大当り終了インターバルタイマ)がセット済みの状態であるか否かを判断する(ステップS921)。そしてこの結果、大当り終了インターバルタイマが未だセットされていない場合には、大当り遊技の終了インターバルを開始させるべく、ステップS941及びS942の処理として、大当り終了インターバルタイマをセットするとともに、大当りインターバル終了コマンドをセットした時点で、この処理を一旦終了することとなる。
【0978】
なお、上記ステップS942の処理にてセットされた大当りインターバル終了コマンドは、図131に示したコマンド送信処理(ステップS17)によって周辺制御部4140に送信されることとなる。これにより、演出表示装置1115においては、周辺制御部4140側による後述の制御を通じて、大当り遊技の終了インターバル中の表示演出が現れるようになる。
【0979】
すなわち、こうして大当り終了インターバルタイマがセットされた以降は、割込処理が行われる都度、上記ステップS921の処理にて大当り終了インターバルタイマがセット済みであると判断されるようになり、次のステップS922の処理において当該大当り終了インターバルタイマが0であるか否か、すなわち、上記大当り遊技の終了インターバルとして設定された時間が経過したか否かについての判断を行うこととなる。そして、このステップS922の処理において、大当り終了インターバルタイマが0でない、すなわち、上記大当り遊技の開始前インターバルとして設定された時間が経過していない旨判断される限りは(ステップS922におけるNO)、当該大当り遊技処理(ステップS240)が行われる都度、ステップS931の処理として、大当り終了インターバルタイマを1減算することとなる。
【0980】
そして、こうした処理が行われた結果、上記ステップS922の処理において、大当り終了インターバルタイマが0になった、すなわち、上記大当り遊技の終了インターバルとして設定された時間が経過した旨判断されたときに、当該大当り遊技を終了させるための各処理(ステップS923〜ステップS928)を行うこととなる。
【0981】
すなわち、主制御MPU4100aは、まず、ステップS923の処理として、大当り遊技の実行にかかる制御が既に進行している状態にあることを示す大当り遊技実行フラグをオフ状態に操作する。そして次に、上記特別図柄抽選の結果が時短機能を作動させる条件を満たすものであれば(ステップS924におけるYES)、時短機能を作動させることにより時短遊技状態に移行制御させることとなる(ステップS925)。
【0982】
そして、こうして時短機能に関する処理が行われた後は、条件装置の作動を停止させて(ステップS926)、処理フラグを「0」に更新した時点で(ステップS927)、この処理を終了する。すなわちこの場合、次の割り込み制御が行われる際に、上記ステップS301の処理にて保留消化されることを条件に、特別図柄にかかる次変動が行われることとなる。
【0983】
このような大当り遊技処理によれば、ステップS911の処理にてラウンド遊技が最大ラウンド数に到達した旨判断されるまでの間、対応する大入賞口1154は、大当りの種別に応じた開放態様(ステップS912)をもって繰り返し開放されるようになり、ひいては大当りの種別に応じた賞が遊技者によって獲得可能とされるようになる。
【0984】
[小当り遊技について]
図142は、小当り遊技(第一不利小当り、第二不利小当り、第一有利小当り、第二有利小当り)が行われるときの役物入賞口1155の開放状態と、役物入賞口1155の内部領域にある回転体(振分装置)1236の動作状態との関係について、その一例を示すタイムチャートである。なお、図142に示される制御は、上記小当り遊技処理によって例えば4ms毎に上記主制御MPU4100aにより制御進行されるかたちで実行される(図138を参照)。
【0985】
上述の通り、この実施の形態にかかる回転体(振分装置)1236は、受部1236aが上方を向いた収容位置(図124(a))と、受部1236aが右方を向いた放出位置(図124(b))との間で回動可能とされている。そして、回転体1236が収容位置にある状態では、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球のうちの最初に供給された遊技球のみを受部1236aにて保持して、その他の遊技球については上記ハズレ孔1230cへと供給する。そして、回転体1236が放出位置へと回動するときに、上記保持した遊技球を当該回転体1236から放出することによって上記V入賞口1156へと供給する構造をもって設けられている。これに対し、この実施の形態にかかる回転体(振分装置)1236は、受部1236aが右方を向いた放出位置にあるときには、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球のいずれも受部1236aにて保持せずに上記V入賞口1156に遊技球が受け入れられないように上記ハズレ孔1230cへと供給する機能も併せ持っている。
【0986】
この点、この実施の形態にかかる回転体(振分装置)1236では、同図142(e)に示されるように、小当りの種別にかかわらず、小当り時の停止図柄が現れるタイミングt1から一定の動作が現れるように回動するものとなっている。なお、このような動作は、割込処理が行われる都度、上述のステップS604の処理やステップS705の処理が行われることによって実現されている。
【0987】
また上述の通り、この実施の形態にかかる特別流下通路では、遊技者によって右打ちが継続される限り、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面には少なくとも2つ以上(2,3個)の遊技球を役物入賞口1155への入賞待ち状態として存在させることのできる構造をもって形成されている。
【0988】
[第二有利小当りが得られたときの小当り遊技について]
図142(d)に示されるように、このような回転体(振分装置)1236及び特別流下通路の構造が実現されているなかで、第二有利小当り(第二特別図柄側の抽選)が得られたときの小当り遊技では、まず、遊技者による右打ちによって閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面に複数の遊技球が入賞待ち状態とされるまでに要する時間が到来するタイミングよりも後であって、且つ回転体(振分装置)1236が収容位置から放出位置へと回動するタイミングt2よりも若干(0.02秒)だけ早いタイミングで、役物入賞口開閉部材1221を閉状態から開状態へとスライド動作させる制御が行われる。
【0989】
ただしここでは、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が上記回転体1236の収容位置に到達するまでに要する時間よりもあえて短い時間で上記タイミングt2が到来する設定とされている。したがって、このスライド動作によれば、回転体1236が収容位置(受部1236aへの遊技球の保持が可能とされる状態)にあるなかで、役物入賞口1155には入賞待ち状態とされている複数の遊技球がすぐに一括して受け入れ可能とされるものの、それら遊技球が回転体1236に辿り着く頃には収容位置になく、上記受部1236aにて保持されずにハズレ孔1230cへと振り分けられて排出されることとなる。
【0990】
なお、このような回転体1236の高速回動が実現可能とされている理由は、モータではなく、V入賞ソレノイド1232の駆動によって当該回転体1236を回動しているからであり、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が回転体1236に辿り着くまでに要する時間よりも短い時間で、回転体1236を収容位置から放出位置へと変位可能としていることに起因している。
【0991】
また、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にある遊技球(入賞待ち状態にある遊技球)については、その数の多少にかかわらず、役物入賞口開閉部材1221が開放される都度、役物入賞口1155の内部領域へと迅速に、且つ全て一括して進入させることができる構造をもって形成されていることは上述した通りである。この点、タイミングt2においては、小当り時の停止図柄が現れるタイミングt1が到来して以降、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面に複数の遊技球が供給されるのを待ってから、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にある複数の遊技球が役物入賞口1155に一括進入するのに要する極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作(開放動作)される制御が行われるようになっている。
【0992】
このようなタイミングt2における制御によれば、極めて短い開放時間で役物入賞口1155に入賞待ち状態とされている複数の遊技球を入球させるにもかかわらず、それら遊技球の全てがハズレ孔1230cへと振り分けられて排出されることから、小当り遊技の開放時間(最大で1.8秒)を無駄に消費することなく、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が上記V入賞口1156に受け入れられる確率(機械抽選の確率)を好適に低減することが可能とされるようになる。
【0993】
しかも、このような制御によれば、基本的には、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)において既に入賞待ち状態として存在している遊技球のみが上記役物入賞口1155の開放時にのみ入賞しうるようになる。すなわちこの場合、役物入賞口1155の内部領域に遊技球が進入するときのタイミングをより正確にコントロールすることができるようになることから、V入賞口1156に受け入れられる確率(機械抽選の確率)についてもこれを好適にコントロールすることが可能とされるようになる。
【0994】
そして、こうして役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)が閉鎖状態とされて以降は、回転体(振分装置)1236が放出位置から収容位置に回動するタイミングt3が到来するのを待ってから、役物入賞口開閉部材1221を閉状態から開状態へと再び極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作させる制御を行う。
【0995】
ここで、同図142(d),(e)から明らかであるように、タイミングt3が到来する頃には、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面には少なくとも2つ以上(2,3個)の遊技球が入賞待ち状態として存在していることから、これらの遊技球は、役物入賞口開閉部材1221のスライド動作によって役物入賞口1155にすぐに一括して受け入れられることとなる。しかも、タイミングt3においては、回転体(振分装置)1236が放出位置から収容位置へと変位していることから、役物入賞口1155に一括して受け入れられた遊技球のいずれか1つは受部1236aにて必ず保持されることとなる。なお、こうして保持された遊技球は、回転体(振分装置)1236が収容位置から放出位置へと変位するタイミングt4が到来したときに、当該回転体1236から放出されることによって上記V入賞口1156へと受け入れられるようになる。
【0996】
ただし、第二有利小当りが得られたときの小当り遊技では、同図142(d)に示されるように、タイミングt1〜t4の期間内で、役物入賞口開閉部材1221に対して複数の遊技球(ここでは、3個以上)が供給されるのに要する時間だけ該役物入賞口開閉部材1221を閉鎖状態(閉鎖インターバル)にて維持する制御と、役物入賞口開閉部材1221を閉状態から開状態へと極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作させる制御とがそれぞれ5回にわたって交互に行われるようになっている。
【0997】
すなわちこの場合、タイミングt1〜t4の期間内で、役物入賞口開閉部材1221を閉状態から開状態へと極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作(開放動作)させる都度、2,3個の遊技球が役物入賞口1155に受け入れられることとなる。そして、このような受け入れ状況に鑑みれば、通常は、4回目若しくは5回目のスライド動作(0.12秒)が行われた時点で当該小当り遊技(第二有利小当りが得られたときの小当り遊技)において入賞可能とされる遊技球の上限値(最大で10個)に達することとなる(図138:ステップS713におけるYES)。
【0998】
この点、4回目若しくは5回目のスライド動作(0.12秒)が行われた時点で入賞可能とされる遊技球の上限値に達した場合は、役物入賞口開閉部材1221の開閉制御が終了されることに加えて(図138:ステップS721)、停止図柄が出現してからの経過時間(タイミングt1からの経過時間)に基づいて上記回転体1236に一定の動作を出現させる制御は終了されることとなり、これに代えて上記回転体(振分装置)1236を収容位置から放出位置へと変位させる制御が行われることとなる。これにより、図示は割愛するが、タイミングt4が到来するよりも前に小当り遊技(第二有利小当りが得られたときの小当り遊技)にかかる各種の制御は終了されることとなり、ひいてはV入賞口1156に遊技球が受け入れられたことに応じた大当り遊技が実行可能とされるようになる。
【0999】
また、収容位置にある回転体(振分装置)1236が上記受部1236aにて遊技球を保持している状態においては、該保持している遊技球をV入賞口1156へと供給することが確定されているなかで、役物入賞口1155に受け入れられる遊技球の全てをハズレ孔1230cへと振り分けて排出する構造となっている。このような構成によれば、例えば、タイミングt3〜t4の期間においては、将来的にはV入賞口1156に遊技球が必ず供給されるようにしつつも、役物入賞口1155に入球した遊技球がV入賞口1156に振り分けられる確率を(機械抽選の確率)を好適に低減することができるようになる。
【1000】
ただし、このような第二有利小当りが得られたときの小当り遊技であっても、遊技者による右打ちが継続されていない場合は、入賞可能とされる遊技球の上限値(最大で10個)に達することなくタイミングt4が到来し、小当り遊技(第二有利小当りが得られたときの小当り遊技)が開始されてからの経過時間が予め定められた上限時間に達することとなる(図138:ステップS712におけるYES)。
【1001】
すなわちこの場合、上限時間に達した時点で役物入賞口開閉部材1221の開閉制御が終了されることに加えて(図138:ステップS721)、停止図柄が出現してからの経過時間(タイミングt1からの経過時間)に基づいて上記回転体1236に一定の動作を出現させる制御は終了されることとなり、これに代えて上記回転体(振分装置)1236を収容位置から放出位置へと変位させる制御が行われることとなる。そしてこの結果、V入賞口1156へと受け入れられる遊技球があれば、大当り遊技が実行可能とされるのに対し、V入賞口1156へと受け入れられる遊技球がなければ、大当り遊技は実行されずに特別図柄の次変動が行われることとなる。
【1002】
このように、第二有利小当りが得られたときの小当り遊技では、遊技者による右打ちが継続して行われてさえいれば、短い開放時間のなかで多くの遊技球を受け入れることによって上記V入賞口1156に受け入れられる確率(機械抽選の確率)を好適に低減しつつも、多くの遊技球のいずれか1つをV入賞口1156に必ず供給することによって遊技者に有利な大当り遊技を開始させることができるようになる(「当選」に該当)。
【1003】
また、ハンドル装置500の操作に応じた打球発射装置650による遊技球の発射間隔(0.6秒)以下の短い時間(0.12秒)だけしか役物入賞口1155が開放状態とされない短開放動作(計算上では、入賞する期待値が1個未満となる短開放動作)を行うものでありながらも、該短開放動作が現れる都度、複数の遊技球を役物入賞口1155の内部領域へと進入させることができるようにしている。したがって、役物入賞口1155が開放状態とされているときの単位時間当たりの遊技球の入賞数を飛躍的に増大させることができるようになり、こうした優れた入賞性能によって遊技興趣の低下が抑制されうるようになる。
【1004】
このように、第二有利小当りが得られたときの小当り遊技では、比較的長い閉鎖インターバルの間に入賞待ち状態とされた複数の遊技球があるなかで役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)による短開放動作を複数回にわたって行うことによって、役物入賞口1155の総開放時間(0.6秒)これ自体は短いながらも多く(10個以上)の遊技球がその内部領域へと進入可能とされるようにしている。ただし、機械抽選確率を概ね1/10以下の低い確率値にて設定するべく、図142(e)に示されるように、ハズレ孔1230へと誘導されるタイミングt2を狙って遊技球の入賞待ち状態が解除されるように役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を閉鎖状態から開放状態へと短開放動作させるか、若しくは回転体1236が図124(a)に示される動作状態(収容位置)にて維持されているなかで(タイミングt3〜t4で)、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)による短開放動作が複数回にわたって行われるようにしている。
【1005】
このような構成によれば、役物入賞口1155を開放させるときに多く(10個以上)の遊技球がその内部領域へと進入可能とされるにもかかわらず、上記V入賞口1156へと誘導される遊技球は、回転体1236が図124(a)に示される動作状態(収容位置)にて維持されているなかで該回転体1236に対して最初に供給された遊技球に限られるようになる。すなわちこの場合、遊技者による遊技球の打ち出しが仮に遅れてしまったような場合であっても、タイミングt3〜t4にあるときに役物入賞口1155の内部領域に1つでも遊技球が進入すれば、最終的にはV入賞口1156へと受け入れられるようにすることが可能とされる。その一方で、回転体1236に対して最初に供給された遊技球とは異なる他の各遊技球は、ハズレ孔1230へと全て誘導されるようになることから、1回分の小当り遊技(複数回による短開放動作)が行われる間に上記V入賞口1156へと遊技球が誘導されるようにしつつも、機械抽選確率についてはこれを概ね1/10以下の低い確率値にて維持することができるようになる。
【1006】
[第一不利小当りが得られたときの小当り遊技について]
これに対し、図142(a)に示されるように、第一不利小当り(第一特別図柄側の抽選)が得られたときの小当り遊技も同様、まず、遊技者による右打ちによって閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面に複数の遊技球が供給されるまでに要する時間が到来するタイミングよりも後であって、且つ回転体(振分装置)1236が収容位置から放出位置へと回動するタイミングt2よりも若干(0.02秒)だけ早いタイミングで、役物入賞口開閉部材1221を閉状態から開状態へとスライド動作させる制御が行われる。
【1007】
また、これも同様、このスライド動作では、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が上記回転体1236の収容位置に到達するまでに要する時間よりもあえて短い時間で上記タイミングt2が到来する設定とされている。したがって、このスライド動作によれば、回転体1236が収容位置(受部1236aへの遊技球の保持が可能とされる状態)にあるなかで、役物入賞口1155には入賞待ち状態とされている複数の遊技球がすぐに一括して受け入れ可能とされるものの、それら遊技球が回転体1236に辿り着く頃には収容位置になく、上記受部1236aにて保持されずにハズレ孔1230cへと振り分けられて排出されることとなる。
【1008】
ただし、第一不利小当りが得られたときの小当り遊技では、スライド動作の時間として、スライド動作している間に新たな遊技球が供給されうる時間(発射間隔よりも若干だけ長い時間(0.62秒))を採用することとしており、これによって閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にある複数の遊技球(入賞待ち状態にある遊技球)のほか、新たに供給される遊技球も役物入賞口1155に入賞しうるようにしている。
【1009】
しかも、第一不利小当りが得られたときの小当り遊技では、このような0.62秒間のスライド動作が終了した後は、スライド動作が再び行われることがないままで当該小当り遊技(第一不利小当りが得られたときの小当り遊技)が開始されてからの経過時間が予め定められた上限時間(上述の開放タイマがタイムアップ)に達するようになっている(図138:ステップS712におけるYES)。
【1010】
このように、第一不利小当りが得られたときの小当り遊技では、役物入賞口1155に複数の遊技球を入賞させることは可能であるものの、それら遊技球のいずれも上記V入賞口1156に受け入れられることがないようになっている。したがって、この小当り遊技を起因として大当り遊技が実行可能とされるようなことはない(「落選」に該当)。
【1011】
[第二不利小当り、第一有利小当りが得られたときの各小当り遊技について]
上述の第一不利小当りが得られたときの小当り遊技では、有利小当りが得られなかったことがすぐに認識されるようになる一方で、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技では、その開放態様によって第一有利小当りが得られている可能性を期待することができるようにしており、当該小当り遊技これ自体の実行処理を期待演出として機能させうるものとなっている。
【1012】
すなわち、第二不利小当り(第一特別図柄側の抽選)や第一有利小当り(第一特別図柄側の抽選)が得られたときの各小当り遊技では、図142(b)、(c)に示されるように、タイミングt1から後述のタイミングt8が到来するまでの間、互いに同一若しくは近似した態様をもって役物入賞口開閉部材1221の閉開にかかる動作が行われることとなる。
【1013】
始めの動作は他の小当り遊技の場合と同様、まず、遊技者による右打ちによって閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面に複数の遊技球が供給されるまでに要する時間が到来するタイミングよりも後であって、且つ回転体(振分装置)1236が収容位置から放出位置へと回動するタイミングt2よりも若干(0.02秒)だけ早いタイミングで、役物入賞口開閉部材1221を極めて短い開放時間(0.12秒)だけ閉状態から開状態へとスライド動作させる制御が行われる。
【1014】
また、ここでも同様、このスライド動作が行われるタイミングについては、該スライド動作によって役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が上記回転体1236に到達するまでに要する時間よりもあえて短い時間で上記タイミングt2が到来するように設定されている。したがって、このスライド動作によれば、回転体1236が収容位置(受部1236aへの遊技球の保持が可能とされる状態)にあるなかで、役物入賞口1155には入賞待ち状態とされている複数の遊技球がすぐに一括して受け入れ可能とされるものの、それら遊技球が回転体1236に辿り着く頃には収容位置になく、上記受部1236aにて保持されずにハズレ孔1230cへと振り分けられて排出されることとなる。
【1015】
なお、このような回転体1236の高速回動が実現可能とされている理由は、モータではなく、V入賞ソレノイド1232の駆動によって当該回転体1236を回動しているからであり、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が回転体1236に辿り着くまでに要する時間よりも短い時間で、回転体1236を収容位置から放出位置へと変位可能としていることに起因している。
【1016】
ただし、第二不利小当りや第一有利小当りが得られたときの各小当り遊技においては、回転体(振分装置)1236が放出位置から収容位置へと回動するタイミングt3が到来してから、該回転体(振分装置)1236が収容位置から放出位置へと戻るように回動するタイミングt4が到来するまでの期間内で、役物入賞口開閉部材1221が閉状態から開状態へとスライド動作することはない。したがって、上記回転体(振分装置)1236の受部1236aにて遊技球が保持される機会(ひいては、V入賞口(特定領域)1156に振り分けられる機会)が未だ提供されることのないままでタイミングt4以降の動作にかかる制御が行われることとなる。
【1017】
すなわち、まず、比較的長い閉鎖インターバル(11.4秒)が経過したタイミングt4においては、入賞待ち状態とされている複数の遊技球を極めて短い開放時間(0.12秒)で役物入賞口1155へと一括して入球可能とするが、これら遊技球が回転体(振分装置)1236に辿り着く頃には、該回転体(振分装置)1236は既に放出位置にあることから、それら遊技球はハズレ孔1230cへと全て振り分けられて排出されることとなる。
【1018】
これに対し、このタイミングt4から6.5秒が経過したタイミングt5においては、回転体(振分装置)1236が放出位置から収容位置へと回動するとともに、このタイミング5から2.5秒が経過したタイミングt6においては、回転体(振分装置)1236が収容位置から放出位置へと再び回動するようになっている。
【1019】
ただし、第二不利小当りや第一有利小当りが得られたときの各小当り遊技では、タイミングt5〜t6の期間内においても、役物入賞口開閉部材1221が閉状態から開状態へとスライド動作することはない。したがって、上記回転体(振分装置)1236の受部1236aにて遊技球が保持される機会(ひいては、V入賞口(特定領域)1156に振り分けられる機会)が未だ提供されることのないままでタイミングt6以降の動作にかかる制御が行われることとなる。
【1020】
すなわち、まず、比較的長い閉鎖インターバル(8.88秒)が経過したタイミングt6においても、入賞待ち状態とされている複数の遊技球を極めて短い開放時間(0.12秒)で役物入賞口1155へと一括して入球可能とするが、これら遊技球が回転体(振分装置)1236に辿り着く頃には、該回転体(振分装置)1236は既に放出位置にあることから、それら遊技球はハズレ孔1230cへと全て振り分けられて排出されることとなる。
【1021】
これに対し、このタイミングt6から6.5秒が経過したタイミングt7においては、回転体(振分装置)1236が放出位置から収容位置へと回動するとともに、このタイミングt7から2.5秒が経過したタイミングt8においては、回転体(振分装置)1236が収容位置から放出位置へと再び回動するようになっている。
【1022】
ただし、第二不利小当りや第一有利小当りが得られたときの各小当り遊技では、タイミングt7〜t8の期間内においても、役物入賞口開閉部材1221が閉状態から開状態へとスライド動作することはない。したがって、上記回転体(振分装置)1236の受部1236aにて遊技球が保持される機会(ひいては、V入賞口(特定領域)1156に振り分けられる機会)が未だ提供されることのないままでタイミングt8以降の動作にかかる制御が行われることとなる。
【1023】
このように、第二不利小当りや第一有利小当りが得られたときの各小当り遊技では、タイミングt1において停止図柄が現れてからタイミングt8が到来するまでの間に、複数の遊技球が上記入賞待ち状態とされるのに十分な時間だけ上記役物入賞口開閉部材1221を閉鎖状態(閉鎖インターバル)にて維持する制御と、役物入賞口開閉部材1221を極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作(開動作)させる制御とが複数回にわたって繰り返し行われるようにしている。
【1024】
このような構成によれば、極めて短いスライド動作(開動作)が行われる都度、入賞待ち状態とされている複数の遊技球を役物入賞口1155に入球させることが可能とされるが、これらのスライド動作(開動作)はいずれも、タイミングt1において停止図柄が現れてから一定の動きを行う回転体(振分装置)1236の動作状況に対して、該回転体(振分装置)1236の受部1236aが収容位置にないタイミング(より正確には、役物入賞口1155の内部領域に進入した遊技球が受部1236aに辿り着く頃には該受部1236aが収容位置に位置していないタイミング)を狙って行われるものとなっている。
【1025】
すなわち、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技と第一有利小当りが得られたときの小当り遊技とでは、タイミングt1において停止図柄が現れてからタイミングt8が到来するまでの間は、役物入賞口1155に入球した遊技球の全てをハズレ孔1230cへと全て振り分けるようにしてその帰趨が定められないようにしているなかで、その開放態様としても、互いに同一(若しくは近似)の態様を持たせることとしている。これにより、当該小当り遊技これ自体の実行処理を、有利小当りが得られている可能性を意識させることのできる期待演出として機能させることができるようになる(タイミングt1〜t8)。
【1026】
また、こうしたタイミングt1〜t8の比較的長い期間では、演出表示装置1115においても有利小当りが得られている可能性を意識させることのできる期待演出が行われるようにしてもよい。
【1027】
すなわち上述の通り、タイミングt1〜t8の期間においては、役物入賞口1155に対して多くの遊技球を入賞させる遊技が提供されるにもかかわらず、比較的長い時間をもった閉鎖インターバルに対して、役物入賞口1155が開放状態とされる時間は比較的短い時間(より正確には、既に発射済みとされている遊技球が入賞しうるだけの短期間(0.12秒))として制御されるようになっている。したがって、このようなタイミングt1〜t8の期間にあるときに所定の演出(有利小当りが得られている可能性を意識させることのできる期待演出)を行うようにすれば、役物入賞口1155が比較的長い時間にわたって閉状態にされている間(閉鎖インターバル)に演出に集中させ易くなることから、遊技興趣の低下が抑制されうるようになる。
【1028】
またさらに、タイミングt1〜t8の期間においては、比較的長い時間をもった閉鎖インターバルと、比較的短い時間ではあるものの上記入賞待ち状態とされる遊技球が上記役物入賞口1155の内部領域へと進入可能とされる短開放期間とが繰り返し現れるようになっていることから、閉鎖インターバルにあるときの緊張感の低い演出(有利小当りが得られている可能性を意識させることのできる期待演出)が基本的に現れているなかで、V入賞口(特定領域)1156に遊技球が受け入れられるか否かについての緊張感の高い遊技演出を定期的に発生させることができるようになることから、これによっても遊技興趣の低下が抑制されうるようになる。
【1029】
ただし、図142(b)、(c)に示されるように、上記タイミングt8が到来した時点では、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技と第一有利小当りが得られたときの小当り遊技とのうち、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技が行われている場合に限り、役物入賞口開閉部材1221が極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作(開動作)することから、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技と第一有利小当りが得られたときの小当り遊技とのいずれが実行されているのかが認識可能とされるようになる。
【1030】
また、このタイミングt8におけるスライド動作(開動作)も、これまでの場合と同様、極めて短い開放時間(0.12秒)で役物入賞口1155に入賞待ち状態とされている複数の遊技球を一括して入球可能とするが、これら遊技球が回転体(振分装置)1236に辿り着く頃には、該回転体(振分装置)1236は既に放出位置にあることから、それら遊技球はハズレ孔1230cへと全て振り分けられて排出されることとなる。
【1031】
そして、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技では、こうしてタイミングt8において極めて短い開放時間(0.12秒)だけスライド動作(開動作)が行われたときに、入賞可能とされる遊技球の上限値(小当り遊技では最大で10個)に達するか、若しくはその後の所定のタイミングで上述の開放タイマがタイムアップすることで(図138:ステップS712におけるYES)、上記V入賞口1156に遊技球が受け入れられることがないままで終了されることとなる。したがって、第二不利小当りが得られたときの小当り遊技を起因として大当り遊技が実行可能とされるようなことはない(「落選」に該当)。
【1032】
これに対し、図142(c)に示されるように、第一有利小当りが得られたときの小当り遊技では、複数の遊技球が上記入賞待ち状態とされるのに十分な時間だけ上記役物入賞口開閉部材1221を閉鎖状態(閉鎖インターバル)にて維持しているなかで、回転体(振分装置)1236が放出位置から収容位置へと回動するタイミングt9が到来するのを待って、役物入賞口開閉部材1221を極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作(開動作)させるようにしている。
【1033】
すなわちこの場合、右打ちが継続されていれば、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面には少なくとも2つ以上(2,3個)の遊技球が入賞待ち状態として存在しているなかで、上記タイミングt9におけるスライド動作(0.12秒)が行われることとなる。これにより、入賞待ち状態とされている遊技球の数にかかわらず、それら遊技球は役物入賞口1155へとすぐに一括して受け入れられるようになり、それら遊技球のいずれかは1つは上記収容位置にある回転体(振分装置)1236の受部1236aにて必ず保持されるようになる。
【1034】
そしてこの後、タイミングt10において小当り遊技(第一有利小当りが得られたときの小当り遊技)が開始されてからの経過時間が予め定められた上限時間に達することで(図138:ステップS712におけるYES)、回転体(振分装置)1236を収容位置から放出位置へと変位させる制御が行われることとなる。これにより、V入賞口1156に遊技球が受け入れられたことに応じた大当り遊技が実行可能とされるようになる。
【1035】
ただし、第一有利小当りが得られたときの小当り遊技では、同図142(c)に示されるように、タイミングt1〜t9の期間内で、役物入賞口開閉部材1221に対して複数の遊技球(ここでは、3個以上)が供給されるのに要する時間だけ該役物入賞口開閉部材1221を閉鎖状態(閉鎖インターバル)にて維持する制御と、役物入賞口開閉部材1221を閉状態から開状態へと極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作させる制御とがそれぞれ4回にわたって交互に行われるようになっている。
【1036】
すなわちこの場合、タイミングt1〜t9の期間内で、役物入賞口開閉部材1221を閉状態から開状態へと極めて短い時間(0.12秒)だけスライド動作(開放動作)させる都度、2,3個の遊技球が役物入賞口1155に受け入れられることとなる。そして、このような受け入れ状況に鑑みれば、タイミングt9におけるスライド動作(0.12秒)が行われた時点で当該小当り遊技(第一有利小当りが得られたときの小当り遊技)において入賞可能とされる遊技球の上限値(最大で10個)に達することとなる可能性もある(図138:ステップS713におけるYES)。
【1037】
この点、タイミングt9におけるスライド動作(0.12秒)が行われた時点で入賞可能とされる遊技球の上限値に達した場合は、役物入賞口開閉部材1221の開閉制御が終了されることに加えて(図138:ステップS721)、停止図柄が出現してからの経過時間(タイミングt1からの経過時間)に基づいて上記回転体1236に一定の動作を出現させる制御は終了されることとなり、これに代えて上記回転体(振分装置)1236を収容位置から放出位置へと変位させる制御が行われることとなる。これにより、図示は割愛するが、タイミングt10が到来するよりも前に小当り遊技にかかる各種の制御は終了されることとなり、ひいてはV入賞口1156に遊技球が受け入れられたことに応じた大当り遊技が実行可能とされるようになる。
【1038】
ただし、有利小当りが得られたときの小当り遊技では、上記回転体(振分装置)1236の受部1236aにて遊技球が保持される機会(ひいては、V入賞口(特定領域)1156に振り分けられる機会)が付与されるタイミングが到来するよりも前に、該小当り遊技において入賞可能とされる遊技球の上限値(最大で10個)に達してしまい、V入賞口(特定領域)1156に振り分けられないままで該小当り遊技が終了してしまうことがないようにすることが求められる。
【1039】
例えば、第一有利小当りが得られたときの小当り遊技では、最大で3個の遊技球が入賞待ち状態とされうるなかで、3回にわたって役物入賞口1155を短い時間だけ開放状態にした以降のタイミングt9において、上記回転体(振分装置)1236の受部1236aにて遊技球が保持されるように上記役物入賞口1155を短い時間だけ開放状態にする制御が行われる。すなわちこの場合、タイミングt9が到来するまでの間に、役物入賞口1155には上限値(最大で10個)よりも少ない9個の遊技球しか入賞可能とされないことから、V入賞口(特定領域)1156に振り分けられないままで該小当り遊技が終了してしまうことはない。
【1040】
このように、第一有利小当りが得られたときの小当り遊技では、遊技者による右打ちが継続して行われてさえいれば、短い開放時間のなかで多くの遊技球を受け入れることによって上記V入賞口1156に受け入れられる確率(機械抽選の確率)を好適に低減しつつも、多くの遊技球のいずれか1つをV入賞口1156に必ず供給することによって遊技者に有利な大当り遊技を開始させることができるようになる(「当選」に該当)。
【1041】
また、第一有利小当りが得られたときの小当り遊技と第二有利小当りが得られたときの小当り遊技とのいずれにおいても、ハンドル装置500の操作に応じた打球発射装置650による遊技球の発射間隔(0.6秒)以下の短い時間(0.12秒)だけしか役物入賞口1155が開放状態とされない短開放動作(計算上では、入賞する期待値が1個未満となる短開放動作)を行うものでありながらも、該短開放動作が現れる都度、既に発射済みで入賞待ち状態とされている複数の遊技球についてはそれらを役物入賞口1155の内部領域へと進入させることができるようにしている。したがって、役物入賞口1155が開放状態とされているときの単位時間当たりの遊技球の入賞数を飛躍的に増大させることができるようになり、こうした優れた入賞性能によって遊技興趣の低下が抑制されうるようになる。
【1042】
また、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、「基本的には、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)において既に入賞待ち状態として存在している遊技球のみが上記役物入賞口1155の開放時にのみ入賞しうる」といった構成を採用することで、役物入賞口1155の内部領域に遊技球が進入するときのタイミングをより正確にコントロールすることができるようになっていることは上述した通りである。この点、上述の各小当り遊技では、こうした正確なコントロール性能を利用することで、入賞待ち状態とされている遊技球がV入賞口1156へと誘導されるタイミングで上記役物入賞口1155を開放状態にする制御と、入賞待ち状態とされている遊技球がハズレ孔1230cへと誘導されるタイミングで上記役物入賞口1155を開放状態にする制御とを使い分け可能としており、これによって各々の小当り遊技が担うべき遊技性を実現するようにしている。
【1043】
また、上述の通り、この実施の形態にかかる各小当り遊技(図142(a)〜(d)に示される小当り遊技)によれば、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球T1の最高速度が「L/2T」を超えないように管理される構造を有しているなかで、役物入賞口1155を開放させる都度、これに先立って、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)へと複数の遊技球が供給されるのに要する時間(少なくとも1.2秒以上)だけこれを閉鎖状態(閉鎖インターバル)として維持するようにしている。これにより、遊技者によって右打ちが継続される限り、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面に少なくとも2つ以上(2,3個)の遊技球を入賞待ち状態として存在させることができるようになる。
【1044】
また、こうして特定の転動領域(役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面)に少なくとも2個以上の遊技球Tを常習的に存在させるように遊技可能となることから、役物入賞口開閉部材1221が開放される都度、複数個の遊技球が入賞しうるといった優れた入賞性能が実現されるようになり、これによって役物入賞口1155での入賞状況にスピード感を持たせることができるようになる。
【1045】
また、上述の通り、この実施の形態にかかる各小当り遊技(図142(a)〜(d)に示される小当り遊技)によれば、入賞待ち状態とされる全ての遊技球が該役物入賞口1155の内部領域へと進入するまでに要する全球進入時間よりも、内部領域に進入した遊技球が役物入賞口センサ1224により検出される位置(入賞可能とされる遊技球の数に対する上限値判断に供される検出箇所)に到達するまでに要する時間のほうが長くなる内部通路が設けられているなかで、役物入賞口開閉部材1221が開放される都度、複数個の遊技球が入賞しうるようにしたことから、入賞可能とされる遊技球の上限値に対するオーバーフロー入賞を積極的に発生させることができるようになり、設定値を超えたダイナミックな入賞性能、賞獲得性能を実現することができるようになる。
【1046】
このようなオーバーフロー入賞を積極的に発生させるようにしたことで、小当り遊技において入賞可能とされる遊技球の上限値(最大で10個)を超える数量の遊技球を、役物入賞口1155の内部領域に常習的に進入させることができるようになり、こうした優れた入賞性能によって、上述の各小当り遊技に対する規制のなかでV入賞口1156へと遊技球を必ず案内するようにした場合であっても、機械抽選確率を概ね1/10よりも低く設定することができるようになる。
【1047】
しかも、上述の通り、この実施の形態にかかる各小当り遊技(図142(a)〜(d)に示される小当り遊技)によれば、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面にて入賞待ち状態とされている複数の遊技球がほぼ同時に役物入賞口1155へとこぼれ落ちるようにそれら遊技球の進行方向(左方向)に対して垂直となる方向(奥側方向)にスライド動作するものとされており、極めて短い時間で入賞待ち状態とされている遊技球の全てを受け入れ可能とされる構造が持たせられているなかで、役物入賞口開閉部材1221が開放される都度、その開放時間としては、ハンドル装置500の操作に応じた打球発射装置650による遊技球の発射間隔(0.6秒)よりも大幅に短い(半分未満の0.12秒)を採用することとしている。
【1048】
このような構成によれば、計算上では、入賞する期待値が1個未満となる短開放動作を行うものでありながら、該短開放動作が現れる都度、所定の閉鎖インターバル時間が経過する間に入賞待ち状態とされている少なくとも2個以上の遊技球Tを、役物入賞口1155の内部領域へとほぼ同時に入球させることができるようなることから、開放状態にあるときの単位時間当りの遊技球Tの入賞数を飛躍的に増大させることができるようになり、上限時間が定められている小当り遊技においてその開放時間(最大で1.8秒)を無駄に消費することなく多量の遊技球を入賞させることができるようになる
【1049】
またさらに、この実施の形態にかかる各小当り遊技(図142(a)〜(d)に示される小当り遊技)によれば、このような短開放動作を、回転体(振分装置)1236の受部1236aが収容位置にないタイミング(より正確には、役物入賞口1155の内部領域に進入した遊技球が受部1236aに辿り着く頃には該受部1236aが収容位置に位置していないタイミング)を狙って出現させることとしている。若しくは、回転体(振分装置)1236の受部1236aが収容位置にあるときに短開放動作を行った場合は、上述の開放タイマがタイムアップするか、入賞可能とされる遊技球の上限値(小当り遊技では最大で10個)に達するかのいずれかの条件が満たされない限りは、回転体(振分装置)1236の受部1236aが放出位置に変位されないようにしている。したがって、役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が上記V入賞口1156に受け入れられる確率(機械抽選の確率)を好適に低減することが可能とされるようになる。
【1050】
また、この実施の形態にかかるパチンコ機1では、モータではなく、V入賞ソレノイド1232の駆動によって回転体1236による高速回動を実現しており、これによって役物入賞口1155に受け入れられた遊技球が回転体1236に辿り着くまでに要する時間よりも短い時間で、回転体1236を収容位置から放出位置へと変位可能としている。したがって、回転体(振分装置)1236を収容位置から放出位置へと変位させるタイミング(例えば、タイミングt4,t6,t8など)で役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の短開放動作を行うようにした場合は、該短開放動作を、役物入賞口1155に入賞させない動作として位置付けることができるようになる。また、回転体(振分装置)1236を放出位置から収容位置へと変位させるタイミング(例えば、タイミングt3,t9など)で、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の短開放動作を行うようにした場合は、該短開放動作を、役物入賞口1155に入賞させる動作として位置付けることができるようになる。
【1051】
また、第二特別図柄抽選の結果として小当り(有利小当り)が得られた場合における上述の優れた入賞性能を実現する上では、要は、
・閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221の上面に入賞待ち状態として常習的に存在させることのできる遊技球の数を「N(この実施の形態では、最大で3個)」、
・役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)が開放状態にされるときに役物入賞口1155の内部領域への進入が許容される遊技球の上限入賞数設定値を「X(この実施の形態では、10個)」、及び
・遊技球の発射間隔の時間を「Y(この実施の形態では、0.6秒)」
とするとき、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)による開放状態への動作時間として許容される時間設定値を「X・Y(この実施の形態では、6秒)」よりも短い時間であるT(この実施の形態では、0.6秒)として設定する。そしてこの上で、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)による開状態への動作を「X/N(この実施の形態では、「10/3」よりも大きい最小の整数である4)」回以上のZ回(この実施の形態では、5回)に分けて実行するとともに、該Z回に分けて実行するときの各動作態様については上記入賞待ち状態とされる遊技球が維持可能とされるなかでの短開放時間とすることによりそれら短開放時間の総和が上記T時間(この実施の形態では、0.6秒)を超えないながらも上記X個(この実施の形態では、10個)の遊技球が上記役物入賞口1155の内部領域へと進入可能とされるように役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を開放状態にする開放最適化制御を実行可能とするようにすることが求められる。
【1052】
このような構成によれば、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)による開放状態への動作が短開放時間(この実施の形態では、0.12秒)でZ回(この実施の形態では、5回)に分けて行われる都度、入賞待ち状態とされている遊技球(この実施の形態では、最大で3個)が内部領域へと進入されるようになることから、それら短開放時間の総和が上記T時間(この実施の形態では、0.6秒)を超えないながらも上記「X」個(この実施の形態では、10個)の遊技球を役物入賞口1155の内部領域へと進入させることができるようになり、こうした優れた入賞性能によって遊技興趣の低下が抑制されうるようになる。
【1053】
したがって、閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221の上面に入賞待ち状態として常習的に存在させることのできる遊技球の数については、必ずしも2つ以上(2,3個)でなくてもよい。例えば、「閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221の上面に少なくとも1つ以上の遊技球が入賞待ち状態とされる」といった構成を採用した場合であっても、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)に遊技球が存在している状態(入賞待ち状態)が維持されるように遊技(右打ち遊技を継続)しさえすれば、一定の振分け動作(図142(e)を参照)を行う回転体(振分装置)1236によってV入賞口1156へと誘導される正確なタイミングで役物入賞口1155の内部領域に遊技球が進入するようになることから、V入賞口1156への受け入れに応じた大当り遊技を開始させることは可能とされる(大当り化制御)。すなわちこの場合、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面での遊技球の最高速度が「L/T」を超えないように管理される構造を有することとなる。
【1054】
また、このような構成(閉鎖状態にある役物入賞口開閉部材1221の上面に少なくとも1つ以上の遊技球が入賞待ち状態とされる)を採用した場合であっても、基本的には、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)の上面(特定の転動領域)において既に入賞待ち状態として存在している遊技球のみが役物入賞口1155の内部領域に進入しうるような短い時間(入賞待ち状態となっていない遊技球の入賞を拒むような短い時間)だけ、役物入賞口開閉部材1221(扉部1221a)を閉鎖状態から開放状態へと動作させるようにすることが、役物入賞口1155の内部領域に遊技球が進入するときのタイミングをより正確にコントロール可能とする上でより望ましい。