(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6984950
(24)【登録日】2021年11月29日
(45)【発行日】2021年12月22日
(54)【発明の名称】生検デバイスの音プロファイルを低減させるための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
A61B 10/02 20060101AFI20211213BHJP
【FI】
A61B10/02 110J
A61B10/02 110Z
【請求項の数】14
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2019-507807(P2019-507807)
(86)(22)【出願日】2017年8月17日
(65)【公表番号】特表2019-528109(P2019-528109A)
(43)【公表日】2019年10月10日
(86)【国際出願番号】US2017047387
(87)【国際公開番号】WO2018039040
(87)【国際公開日】20180301
【審査請求日】2020年6月12日
(31)【優先権主張番号】15/244,872
(32)【優先日】2016年8月23日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】399125104
【氏名又は名称】メリット・メディカル・システムズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Merit Medical Systems,Inc.
(74)【代理人】
【識別番号】100177426
【弁理士】
【氏名又は名称】粟野 晴夫
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(72)【発明者】
【氏名】ジョン クルーガー
(72)【発明者】
【氏名】マイケル プリーシュカ
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン レッツラフ
【審査官】
岡▲さき▼ 潤
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2004/0097831(US,A1)
【文献】
米国特許第05195533(US,A)
【文献】
米国特許第05951489(US,A)
【文献】
米国特許出願公開第2015/0148704(US,A1)
【文献】
特開2009−039156(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 10/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生検デバイスから発する音を減衰させるための弾性スリーブであって、
厚さを有する弾性材料を含む外側本体部分であって、前記生検デバイスを少なくとも部分的に囲むように成形されており、
第1の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有し、前記生検デバイスの針が通過することを可能にするための開口部を有する、第1の壁部分と、
第2の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有する第2の壁部分であって、前記第2の平面が、前記第1の平面にほぼ垂直であり、前記第2の壁部分が、前記生検デバイスの第1の負荷デバイスがそこを通過することを可能にするための開口部を有する、第2の壁部分と、
第3の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有する第3の壁部分であって、前記第3の平面が、前記第1の平面にほぼ垂直であり、かつ前記第2の平面にほぼ平行である、第3の壁部分と、を含む、前記外側本体部分を備え、
前記外側本体部分が引裂開放領域を更に備え、
前記引裂開放領域が、
前記第2又は第3の壁部分のうちの1つの上に位置するタブ部分と、
減少した厚さの境界を有し、前記第2又は第3の壁部分から第1の壁開口部まで延在する引裂開放部分と、を備え、前記引裂開放領域は、力が前記タブ部分によって受けられると開放するように構成されている、弾性スリーブ。
【請求項2】
前記第3の壁部分が、前記生検デバイスの第2の負荷デバイスが通過することを可能にするための開口部を更に有する、請求項1に記載の弾性スリーブ。
【請求項3】
前記外側本体部分が、
第4の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有する第4の壁部分であって、前記第4の平面が、前記第1の平面、前記第2の平面、及び前記第3の平面の各々1つにほぼ垂直である、第4の壁部分と、
第5の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有する第5の壁部分であって、前記第5の平面が、前記第1の平面、前記第2の平面、及び前記第3の平面の各々1つに垂直であり、前記第5の平面が、前記第4の平面にほぼ平行である、第5の壁部分と、を更に備える、請求項1に記載の弾性スリーブ。
【請求項4】
前記外側本体部分が、
第6の壁部分を更に備え、前記第6の壁部分が、第6の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有し、前記第6の平面が、前記第2の平面、前記第3の平面、前記第4の平面、及び前記第5の平面の各々1つにほぼ垂直であり、前記第6の平面が、前記第1の平面にほぼ平行である、請求項3に記載の弾性スリーブ。
【請求項5】
前記第6の壁部分が、開口部を有する、請求項4に記載の弾性スリーブ。
【請求項6】
前記第4の壁部分が、複数のリッジを含む、請求項3に記載の弾性スリーブ。
【請求項7】
前記第5の壁部分が、複数のリッジを含む、請求項3に記載の弾性スリーブ。
【請求項8】
前記第1の壁部分、前記第2の壁部分、前記第3の壁部分、前記第4の壁部分、及び前記第5の壁部分のうちの任意の1つが、テクスチャ加工部分を含む、請求項3に記載の弾性スリーブ。
【請求項9】
前記第3の壁部分の開口部が、前記生検デバイスの少なくとも1つのトリガが通過することを可能にするための細長い長方形の開口部を含む、請求項1に記載の弾性スリーブ。
【請求項10】
前記第2及び第3の壁部分のうちの少なくとも1つが、複数のリッジを含む、請求項1に記載の弾性スリーブ。
【請求項11】
前記弾性スリーブが、3,000〜4,000Hzの範囲の前記生検デバイスから発する振動を減衰させるように構成されている、請求項1に記載の弾性スリーブ。
【請求項12】
生検デバイスのための弾性スリーブであって、
厚さを有する弾性材料を含む外側本体部分を含み、前記外側本体部分が、前記生検デバイスを少なくとも部分的に囲むように成形され、前記外側本体部分が、前記生検デバイスの針がそこを通って通過することを可能にするための第1の開口部を含み、
それによって、前記外側本体部分が、前記生検デバイスから発する音を減衰させ、
前記外側本体部分が引裂開放領域を更に備え、
前記引裂開放領域が、
前記第2又は第3の壁部分のうちの1つの上に位置するタブ部分と、
減少した厚さの境界を有し、前記第2又は第3の壁部分から第1の壁開口部まで延在する引裂開放部分と、を備え、前記引裂開放領域は、力が前記タブ部分によって受けられると開放するように構成されている、弾性スリーブ。
【請求項13】
前記外側本体部分が、
前記開口部を囲む第1の壁部分であって、第1の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有する、第1の壁部分と、
第2の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有する第2の壁部分であって、前記第2の平面が、前記第1の壁部分にほぼ垂直であり、前記生検デバイスの第1の負荷デバイス延長部が通過することを可能にするための開口部を有する、第2の壁部分と、
第3の平面内に少なくとも部分的に延在する面を有する第3の壁部分であって、
前記第3の平面が、前記第1の平面にほぼ垂直であり、かつ前記第2の平面にほぼ平行である、第3の壁部分と、を更に備える、請求項12に記載の弾性スリーブ。
【請求項14】
前記弾性スリーブが、3,000〜4,000Hzの前記生検デバイスから発する振動を減衰させるように構成されている、請求項12に記載の弾性スリーブ。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本出願は、2016年8月23日に出願された米国仮特許出願第15/244,872号に対する優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
本開示の態様は、概して生検デバイスの分野に関し、特に生検デバイスから発する雑音を減衰させる及び/又は低減することに関する。
【背景技術】
【0003】
生検は、一般に、吸引又はバネ若しくは同様の付勢部材によって供給される力を使用する生検デバイスを用いて行われる。軟部組織生検は一般に、バネ負荷式生検デバイスを用いて行われる。バネ負荷式生検デバイスは、典型的に、スタイレットとカニューレとを含む針を含む。スタイレットは、側方ノッチを含み得、カニューレは、切断部分を含み得る。スタイレット及びカニューレは、同軸に配置され、長手方向軸に沿って軸方向に延在することができ、生検領域に挿入されるように設計された自由端を有する。反対側の端は、ハンドピースに接続されている。ハンドピースは、スタイレット及びカニューレのうちの一方又は両方を装着するための装着部分を含み得る。ハンドピースは、カニューレ又はスタイレットのいずれか一方又は両方の解放をトリガするための単一又は複数のボタンを更に含み得る。内部的には、ハンドピースは、ハンドピースの内側で長手方向に案内され、スタイレットに接続されたスタイレットスライダーを含むことができる。カニューレスライダーは、ハンドピースの内側で長手方向に案内されてもよく、カニューレに接続されてもよい。付勢部分は、スタイレット及び/又はカニューレに弾性的に負荷をかけ得る。カニューレ及び/又はスタイレットは、使用者がレバー又はハンドル部分を引っ張るか又は押すか、又は上記弾性付勢部分のうちのいずれか1つを圧縮する装着部分の回転可能部分を回転させることによって装着され得る。ハンドピースは更に、スタイレットスライダー及びカニューレスライダーを負荷がかかった位置に保持し、かつ/又は使用者によってボタンが押されたときにカニューレ及び/又はスタイレットを自動的に連続及び/又は個別に解放するために設けられた保持解放部分を含むことができる。使用者がトリガボタンを押すと、デバイスは発射され、バネの張力が解放され、上述のスタイレット及び/又は切断カニューレを前進させる。
【0004】
典型的な生検デバイスに関連する一般的な問題は、それらが過度に騒々しいと知覚されることがあるということである。例えば、生検処置中に患者が感じる不安、生検デバイスから発する音の周波数、及び/又は処置が患者の耳に比較的近いことなどの組み合わせは、しばしば、生検の発射が患者を驚かし得る。生検手順は、特定の疑わしい組織量又は病変を厳密に標的とすることを目的としているため、精度がしばしば最優先であり、装置から発するノイズに反応する患者の動きは不十分な試料又は追加の生検を必要とする見逃した標的をもたらし得る。したがって、生検デバイスから発する騒音を減衰させる及び/又は低減する必要がある。
【0005】
更に、例えば、乳房生検などの生検処置中に、針、カニューレ、及び/又はスタイレットを超音波の使用と共に位置決めすることができる。したがって、超音波ゲルを使用して超音波プローブからの任意の音波を皮膚に移行させることができる。多くの場合、上述のゲルは、使用者(例えば、臨床医)の手又は生検デバイスに運ばれ、生検デバイスの使用者が生検デバイスのハンドルを適切に把持することを困難又は面倒にする潤滑剤として作用し得る。したがって、生検デバイスが乾式使用のための触感品質を改善すること、及び生検デバイスが上述の超音波ゲルのような流体と接触する可能性があるときの使用者の把持を改善することの必要性がある。
【発明の概要】
【0006】
本開示の一態様によれば、生検デバイスを外部から減衰させるためのデバイス及び方法が使用される。減衰デバイス及び方法は、生検デバイスの外面を覆うように設けられた可撓性スリーブを含み得る。減衰デバイスはまた、デバイス全体を外側から実質的に又はそのハウジングの実質的に全てを覆うためのデバイスを含むことができ、例えば、針部分及び/又は任意の移動する外部部品のみが露出される。本開示の別の態様では、生検デバイスに使用されるバネのバネ定数又はバネ特性が、デバイスが発射されるときに加えられる力を減少させるように変更されてもよい。力の減少が、例えば、バネの解放中に提供されてもよく、又は力が、バネによって移動又は駆動される部品のストロークの開始又は終了部分で徐々に減少してもよい。本開示の別の態様によれば、生検デバイスにおいて使用され得る任意のバネの端部又は生検デバイスの内側の任意の可動部分のストロークの端部分に弾性ダンパを内部的に使用して、生検デバイスを減衰させるためのデバイス及び方法が開示される。
【0007】
これらの態様の更なる利点及び新規な特徴は、以下の説明に部分的に示され、そして以下の検討の際又は本開示の実施による習得の際に部分的に当業者に更に明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書に組み込まれ、その一部を構成する添付の図面は、本開示の1つ以上の例示的な態様を示し、詳細な説明と共に、それらの原理及び実装形態を説明するのに役立つ。
【
図1】本開示の一態様による、減衰機能と共に使用するための生検デバイスの一例を描写する斜視図である。
【
図2】本開示の一態様により設置された、減衰デバイスを有する生検デバイスの一例を描写する斜視図である。
【
図3】本開示の一態様により設置された、減衰デバイスを有する生検デバイスの一例を描写する底面図(デバイスが水平方向で使用されるために配向されている場合)である。
【
図4】本開示の一態様により設置された、減衰デバイスを有する
図3の生検デバイスの一例を描写する側面図である。
【
図5】本開示の一態様により設置された、減衰デバイスを有する
図3の生検デバイスの一例を描写する上面図である。
【
図6】本開示の一態様により設置された、例示減衰デバイスを有する
図4の生検デバイスの一例を描写する対向側面図である。
【
図7】本開示の一態様により設置された、組み立てられていない生検デバイス及び減衰デバイスを有する生検デバイスを描写する側面図(デバイスが水平方向で使用されるために配向されている場合)である。
【
図8】本開示の一態様による、
図7の組み立てられていない生検デバイス及び減衰デバイス並びに設置されていない減衰デバイスを描写する底面図である。
【
図9】本開示の一態様による、
図7の組み立てられていない生検デバイス及び減衰デバイスを描写する上面図である。
【
図10】本開示の一態様による、
図4の生検デバイス及び減衰デバイスを描写する背面図である。
【
図11】本開示の一態様により設置された減衰デバイスを有する生検デバイスの一例を描写し、延長されたタブ部分を示す斜視図である。
【
図12】本開示の一態様により設置された、
図11の減衰デバイスを有する例示生検デバイスを描写する上面図である。
【
図13】本開示の一態様により設置された、
図11の減衰デバイスを有する例示生検デバイスを描写する別の斜視図である。
【
図14】本開示の一態様により設置された、
図11の減衰デバイスを有する生検デバイスの例を描写する別の図である。
【
図15】本開示の一態様による、タブ部分を有する例示減衰デバイスを描写する底面図である。
【
図16】本開示の一態様による、参考のための等ラウドネス輪郭を示すチャートである。
【
図17】本開示の一態様により設置された、例示減衰デバイスを描写する別の斜視図である。
【
図18】本開示の一態様により設置された、減衰デバイスを有する生検デバイスの一例の特定の輪郭特徴部を描写する予想される拡大図である。
【
図19】本開示の一態様により設置された、減衰デバイスを有する例示生検デバイスの展開図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1〜17の図及び例に関連して、同様の番号は、対応する要素を示す。
図1は、本発明の態様に従って使用するための一例の生検デバイス100の図を示す。
【0010】
図1の生検デバイス100は、針8を含むことができ、針8は、例えば同軸に配置されたカニューレ80及びスタイレット68を含むことができる。針という用語は、カニューレ及びスタイレットに限定されず、代替として、又はカニューレ及び/又はスタイレットと組み合わせて、針は、流体の皮下送達のための延長部、皮下マーカー送達延長部及び/又は皮下組織を除去するための任意の同様の公知の生検デバイスを含むことができることに留意されたい。針、スタイレット、カニューレ、生検延長部又は送達延長部という用語は、本明細書では互換的に使用される。
図1の向きに示すように、生検デバイス100は、第1の壁22、第2の壁25、第3の壁21、第4の壁24、第5の壁27、及び第6の壁23を含むことができる。第1の壁22は、上述の針8の通過のための開口部を含み得る。第2の壁25は、デバイス100用の装着部分の一部として負荷デバイス延長部50bを通過させるための摺動チャネル(
図1には図示せず)を含むことができる。
図1に示される負荷デバイス延長部50bは、示されるものに限定されず、例えば、凹んだ負荷部分、回転可能負荷部分又はコッキング引き戻し部分を含み得る。負荷デバイス延長部、回転可能負荷部分、凹んだ負荷部分及び/又はコッキング引き戻し部分という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。第3の壁21は、それを通って負荷デバイス延長部50aが延在することができる摺動チャネル90を含むことができる。第3の壁21はまた、例えば、上述のカニューレ80及び/又はスタイレット68を解放するための第1のトリガ110及び第2のトリガ111を含むことができる。第1のトリガ110及び/又は第2のトリガ111は、負荷デバイス延長部50a及び/又は50bを介して使用者によって与えられた付勢力を解放することができる。生検デバイス100の内部の単一又は複数の付勢部材(図示せず)をカニューレ80及び/又はスタイレット68に接続することができる。上述の1つ又は複数の付勢部材は、例えば、上述の摺動チャネル90内の負荷デバイス延長部50a及び50bを第6の壁23に向かって摺動させることによって、生検デバイスの使用者によって圧縮されてもよい。付勢装置が圧縮状態に保持されると、負荷デバイス延長部50a及び50bは、第1の壁22に最も近い摺動チャネルの部分に戻ることができる。トリガ110及び/又は111は、圧縮付勢デバイスを解放して、組織サンプルを採取するために組織を貫通するのに十分な力でカニューレ80及び/又はスタイレットを開放させることができる。米国特許第5,951,489号は、生検器具の操作の一例を開示しており、参照により本明細書に組み込まれる。
【0011】
バネ負荷式生検デバイスからの騒音障害は、とりわけ、人間の耳の固有の感度に起因し得、上述の付勢デバイスの解放力及び/又は生検デバイスの内部構成要素が他の内部構成要素及び/又は生検デバイスの外側ケースに接触すると、特に問題となる範囲の騒音が発生する可能性がある。生検デバイスの外側ケースと接触する内部構成要素からのエネルギーは、長手方向及び/又は横方向の波としての振動の伝播を介して散逸され得、これは生検デバイスの共振を引き起こし得る。そのように限定されないが、生検デバイスの共振周波数は、以下の式(式1)によって見いだすことができる。
【数1】
式中v
aは、空気中の音速であり、nは、振動モードであり、Lは、生検デバイスの長さである。一般に、人間の聴覚は、音圧の変化の検出に基づいている。しかしながら、人間の耳は一般に、周波数対振幅に線形的に関連する周波数応答を持たない。国際規格ISO226:2003は、人間が知覚する音の大きさに対する周波数の影響を考慮に入れて、大きさの単位としてフォンを規定している。
図16に示すように、ISO226−2003は、等ラウドネス輪郭を規定しており、各々の輪郭は、人間が一般的に一定のラウドネスを知覚するであろう周波数スペクトルにわたる音圧を表す。フォン曲線400の落ち込みは、特定の周波数範囲に対する人間の耳の感度の増加を示す。
図16に示すように、人間の耳は、影付き領域407内の周波数、より具体的には3,000〜4,000Hzの範囲の周波数に特に敏感である。3,000〜4,000Hzの周波数範囲では、人は、他の周波数より10〜20dB大きい音として知覚することがある。したがって、生検デバイスの共振周波数で生検デバイスから発する振動を、特に人間の耳が最も敏感である上記の周波数の範囲外になるように、減衰させることが有利であり得る。
【0012】
一態様によれば、生検デバイスを外部から減衰させるためのデバイス及び方法を使用することができる。減衰デバイス及び方法は、例えば、生検デバイス100の外面を覆うために、別個の部品としてか又はデバイスの外面に成形されてのいずれかで提供される可撓性スリーブを含み得る。
図2〜10の図及び実施例に関連して、同様の番号は同じ又は対応する要素を示す。
図1及び7〜9は、例示的な側面負荷生検デバイス100及び例示的な減衰装置101の図を示す。
【0013】
ここで
図2〜9を参照すると、例示の生検デバイス100の減衰は、生検デバイス100の外面を少なくとも部分的に覆う例示の減衰デバイス101の使用を含み得る。例示的な減衰デバイス101は、厚さ117を有する弾性材料を含み得る。例示的な実施形態と共に使用するための弾性材料は、限定されないが、以下のものを含み得るシリコーンゴム及び/又は熱可塑性エラストマーのうちのいずれか1つ又はそれらの組み合わせを含み得る。スチレン系ブロックコポリマー、熱可塑性オレフィン、熱可塑性ポリウレタン、熱可塑性コポリエステル、及び/又は熱可塑性ポリアミド。一態様では、特定の用途のために最適化された又はほぼ最適化されたデュロメータなど、様々な又は変化するデュロメータを有する材料を提供することが有利であり得る。例えば、生検デバイスが超音波ゲルと共に頻繁に使用される状況では、より低いデュロメータを有する材料を使用して使用者(例えば臨床医)にデバイス上の改善された把持を提供することができる。更に、減衰デバイスのデュロメータが例えば好ましい又は理想的な値を下回ると、減衰デバイスは、減衰デバイスに接触する他の材料(たとえば臨床医用手袋)に固着する可能性があることにも留意されたい。他の態様では、減衰デバイスは、例えば、ASTM D2240タイプAスケールで測定したとき、約25〜55ショア(例えば、+/−5%)の範囲のデュロメータを有する材料で形成されてもよい。別の態様では、減衰デバイスは、約35〜45ショアA455(例えば、+/−5%)の範囲のデュロメータを有する材料で形成されてもよい。
【0014】
前述の材料又は類似の品質を有する材料は、1つ以上の上記材料の多層を有する基板として提供されてもよい。更に、減衰デバイスの一部は、生検デバイスの外面の一部に対応する複数の層を有するように形成されてもよく、この場合、複数の層は最も大きい振動が発すると判断される、生検デバイスの部分にのみ使用され、あるいは、生検デバイスの外面の一部の特定の周波数を減衰させるように層を最適化することができる。更に、減衰デバイスの一部は、例えば、材料が接触する生検デバイスの一部に基づいて、異なる材料又は異なる材料特性(例えば、異なるデュロメータ)を有する材料で形成されてもよい。更に、材料又は材料の層における上述の変形は、使用者にとって望ましい触感品質に対応するために好ましい又は最適化された特性を有するように選択されてもよい(例えば、臨床医が生検処置中に直接接触する部分)。弾性材料は、生検デバイスとは別に成型されてもよく、生検デバイスの外面に直接成型されてもよい。減衰デバイスはいくつかの層を含んでもよく、基材として形成されてもよい。前述の減衰基材は、生検デバイスの1つ又は複数の外面に恒久的に接着されてもよく、又は以下に記載されるように取り外し可能な方法で外面に接着されてもよい。
【0015】
図2及び3を参照すると、減衰装置は、生検針8がそこを通過することを可能にするための開口部107を有する第1の壁部分102を含み得る。減衰装置101は、その長手方向延在面Bの少なくとも一部が第1の壁部分102の長手方向延在面Aに対して実質的に垂直であり得る平面内にある第2の壁125を更に含み得る。第2の壁125は、生検デバイス50bの負荷デバイス延長部を通過させるための開口部118を更に含み得る。
図4及び5を参照すると、減衰デバイス101は、第2の壁125の長手方向延在面Bと実質的に平行でありかつ第1の壁102の長手方向延在面Aに対して垂直である平面内に延在する少なくとも1つの長手方向延在面Dを有する第3の壁部分106、第3の壁106の部分を含み得る。第3の壁は、生検デバイスの負荷デバイス延長部50aを通過させるための開口部116を含み得る。
図2〜4を参照すると、減衰装置は、第4の壁部分120を更に含み得、第4の壁部分120の面は、第1の壁部分102、第2の壁部分125、及び第3の壁部分106の長手方向延在面にある平面にほぼ垂直な平面にある長手方向に延在面Eの少なくとも一部を有する。
図4に示すように、減衰装置101は、第1の壁部分102、第2の壁部分125及び第3の壁部分106の長手方向延在面にある平面とほぼ垂直な平面内に少なくとも部分的にある長手方向延在面Cを有する第5の壁部分124を含み得る。
図5に示されるように、長手方向に延びる第5の壁部分124にある平面はまた、第4の壁部分120の面にある長手方向延在平面とほぼ平行であり得る。
図4、6及び10に示すように、第6の壁部分104は、第2の壁部分125、第3の壁部分106、第4の壁部分120、及び第5の壁部分124の長手方向延在面にある平面とほぼ垂直な平面にある長手方向延在面Fを有し得る。第6の壁部分104の長手方向延在面Fもまた、第1の壁部分102の長手方向延在面Aとほぼ平行な平面内にあり得る。
【0016】
図3に示されるように、第2の壁部分125は、生検デバイス100の摺動チャネル(
図3には示されていない。
図8に示される側面25上のチャネル95を参照のこと)に対応する開口部118を含み得る。開口部118の短軸幅は、負荷デバイス延長部50bの幅より大きくても、わずかに小さくてもよい。したがって、減衰デバイス101が生検デバイス100に設置されるとき、開口部118の側面は、負荷デバイス延長部50bの側面から離間していてもよいし、又はそれと接触していてもよい。第2の壁部分125は、タブ部分150で終わる引裂開放部分152を更に含み得る。タブ部分150は、第2の壁125と共に滑らかな面を形成するように、第2の壁125の長手方向延在平面とほぼ平行な平面内に延びる面を有することができる。代替的に、タブ部分150は、タブ部分150が第2の壁125の面から突出するように、壁125の長手方向延在面内にある平面に対して角度を成す平面内に延在する面を有してもよい。引裂開放部分152は、
図8に示すように、厚さを薄くすることができ、及び/又はミシン目を含むことができる。更に、タブ部分150は、引き裂きを開始するなどのために使用者がタブ部分150を握るのを助けるためにテクスチャ加工面を含むことができる。
図6に示すように、第2の壁125は、追加的又は代替的に、複数のリッジ130を含んでもよい。突条130の各々は、第2の壁125の面から突出してもよい。
【0017】
図2及び5に示すように、第3の壁部分106は、
図9に示すように、生検デバイス100の摺動チャネル90に対応する開口部116を含み得る。開口部116の短軸幅は、負荷デバイス延長部50aの幅より大きくても、わずかに小さくてもよい。したがって、減衰デバイス101が生検デバイス100に設置されるとき、開口部116の側面は、負荷デバイス延長部50aの側面から離間していてもよいし、又はそれと接触していてもよい。第3の壁部分106は、開口部116と連通する第2の開口部114を更に含むことができる(又はそうでなければ開口部116の一部を構成することができる)。第2の開口部/部分114は、生検デバイスの使用者が第1のトリガ110及び/又は第2のトリガ111と係合することを可能にするように寸法決めされてもよい。第2の開口部/部分114は、トリガ110及び/又は111の輪郭に対応する幅狭部分112を更に含み得る。更に、第2の開口部/部分114は、例えば開口部114及び116を介して生検デバイスから減衰デバイスを取り外すことができるように寸法決めされてもよい。開口部/部分114及び/又は112の短軸幅は、トリガ110及び/又は111の幅よりも大きくても、わずかに小さくてもよい。したがって、減衰デバイス101が生検デバイス100に設置されるとき、開口部/部分114及び/又は112は、上記の鳥が110、111の側面から離間していてもよいし、又はそれと接触していてもよい。上述の開口部116、開口部/部分114及び/又は112の寸法は、生検デバイス100を上述の開口部を介して減衰デバイス101内に設置することを可能にし得る。第3の壁106は又、リッジ127又は130と同様の複数のリッジ(図示せず)を任意選択で含み得る。各々のリッジは、第3の壁106の面から突出していてもよい。そのようなリッジに代わるものとして、又はそのようなリッジと組み合わせて使用するために、第3の壁106は、テクスチャ加工領域を含んでもよい。
【0018】
ここで
図2、4及び6を参照すると、第2の壁部分125及び/又は第3の壁部分106は、例えば、第2の及び/又は第3の壁部分125、106の厚さが第1の壁部分102により近い減衰デバイスの領域内で減少するステップダウン部分121を含み得る。
図10の端図も同様である。
【0019】
第4及び/又は第5の壁部分120、124は又、第4及び/又は第5の壁部分120、124の厚さが増加するステップアップ部分134(
図3、5、8、9、及び10)を含み得る。第4及び/又は第5の壁120、124は又、複数のリッジ122、127を含み得る。各々のリッジは、対応する壁120、124の面から突出していてもよい。代替として、又はそのようなリッジと組み合わせて使用するために、第3及び/又は第4の壁120、124は、テクスチャ加工領域(図示せず)を含み得る。
【0020】
ここで
図10を参照すると、第6の壁部分104は、第2の壁部分125、第3の壁部分106、第4の壁部分120、及び第5の壁部分124の長手方向延在面にある平面とほぼ垂直な平面に少なくとも部分的に長手方向に延在する面を有し得る。第6の壁部分104はまた、第1の壁部分102の長手方向延在面にある平面とほぼ平行な平面において長手方向に延在する面を有することができる。第6の壁部分104は、減衰デバイス101が生検デバイス100に設置されたときに生検デバイス100の後端が覆われる開口部105を任意選択で含むことができる。使用者は、例えば、負荷デバイス延長部50a及び/又は50bを(例えば、使用者の指で)引くためのてこ作用を提供するために、生検デバイスの第6の壁部分23を使用者の親指を置く部分として使用することを望む場合があるので、開口部105は、例えば、減衰デバイスが使用者の手によって操作されるとき、負荷デバイス延長部50a及び/又は50bと生検デバイスの第6の壁部分23との間の直線距離を過度に増加させないようにするために減衰デバイスに設けることができる。
【0021】
ここで
図11〜15を参照すると、開口部を介して生検デバイスを減衰デバイスから取り外すことの代替として、減衰デバイスは、生検デバイスの使用者が生検デバイス100の外面から減衰装置101を迅速に取り外すことを可能にするための引き裂き開口部152を含んでもよい。引裂開放部分152は、可撓性スリーブの領域を破壊的に引き裂き開放することによって、使用者が減衰デバイスを取り外すことを可能にし得る。引裂開放部分は、減衰デバイス101の上述の壁部102、104、106、120、124、125のいずれかに配置されてもよい。一例では、第2の壁部分125は、タブ部分150で終わる引裂開放部分152を含み得る。タブ部分150は、未使用状態にあるときに第2の壁125と共に平滑面を形成するように、第2の壁125の長手方向延在面内に入る平面に対してほぼ垂直な平面内で長手方向に延在する面を有し得る。代替として、タブ部分150は、未使用状態にあるときに使用者がタブ部分150を握る能力を向上させるために第2の壁125の面から突出するように壁125の長手方向延在面内に入る面と角度を成す方向(図示せず)において面内で長手方向に延在する面を有することができる。更に、タブ部分150は、例えば、使用者がタブ部分150を握るのを助けるために、テクスチャ加工面を含むことができる。引裂開放部分152は、減少した厚さを有してもよく、及び/又はタブ部150の境界に沿って経路を形成するためのミシン目を含んでもよく、それに沿って減衰デバイスの可撓性スリーブがより簡単に引き裂かれる。引裂開放部分152は、使用者がタブ150から開口部107までの領域を引き裂き開放することができるように、領域153を介して第1の壁部分102の開口部107に接続することができる。
【0022】
ここで
図17を参照すると、一例として、生検デバイスに負荷をかけるためにR方向に回転することができる回転可能負荷部分50を有する生検デバイスに対応するように上述の減衰デバイスを形成することができる。生検デバイスは、(例えば、
図1〜15に関連して説明したように)生検デバイスの上述の機能のいずれかをトリガするためのボタン110を含み得る。減衰デバイスは、生検針8をそこに通過させるための開口部107を有する第1の壁部分102を含み得る。減衰デバイスは、上述の第1の壁部分102から延在する壁部分128を含むことができ、壁部分128は、生検デバイスハウジングの対応する外面を囲むためのほぼ円錐形の形状を有する。代替的に、例えば、湾曲した壁部分128は、ほぼ円筒形状であり得、針8の延長軸と平行又は同軸の延長軸を有し得る。ほぼ円筒形又は円錐形の湾曲した壁部128は、生検デバイスを少なくとも部分的に囲むように、及び/又は第1の壁部分128から回転可能負荷部分50まで延在するように更に形成されてもよい。
【0023】
上述の減衰デバイスのいずれも、例えば生検デバイスの外面に成形又は接合された別個のスリーブとして、上述の壁部分の選択された部分を含み得、必要に応じて生検デバイスの一部を選択的に露出させるための選択された開口部又は他の特徴を有し得る。例えば、減衰デバイスは、視覚的な印(例えば、生検デバイス内のバネに負荷がかけられていることを示す部分)に対応するか、生検デバイス上の任意のラベル又は指示に対応する任意の数の開口部を含み得る。
【0024】
上述の減衰デバイスは、上述の構造及びその中の開口部と共に使用することに限定されないことに留意されたい。したがって、上述の減衰デバイスは、様々な種類及び形状の生検デバイスの外面の任意の選択された特徴に形状を一致させ、かつ少なくとも部分的に囲むように形成することができる。例えば、減衰デバイスは、
図1に示される生検デバイス100の特定の部分だけをカプセル化するように形成されてもよい。減衰デバイスによって覆われた生検デバイス100の部分は、例えば、生検デバイス100の面21及び25の全部又はほとんどを覆わずに残して、面22、23、及び24のみを含むことができる。この部分的被覆方法は、生検デバイス100の操作を過度に妨げることなく、雑音を十分に減衰させることができる。
【0025】
ここで
図18を参照すると、本開示の別の局面において、減衰デバイス201は、外面205と内面206とを有する弾性本体部分を含み得る。減衰デバイス201は、生検針8を通過させるための開口部207を更に含み得る。減衰デバイスは、使用者の手の一部などの物体を減衰デバイスに嵌め込むための開口部208を含むことができる。減衰デバイス201の弾性本体部分は、使用者が負荷デバイス延長部、凹んだ負荷部分、回転可能負荷部分、コッキング引き戻し部分、又は任意のトリガ及び/又は減衰デバイス201内の生検デバイスに関連する制御のうちのいずれかを操作できるように十分な大きさにすることができる。更に、使用者が弾性本体の外面205から生検デバイスの上述の規定うちのいずれかを操作することができるように、弾性本体部分は生検デバイスの上に緩く嵌合するように設けられてもよい。前述の弾性本体部分は更に、開口部208を閉じ込めて実質的に密閉するために、結束部分を結ぶか又は結束部分を備えることができる。
【0026】
本明細書に記載の他の態様と共に、又はそれらに代えて使用可能な本開示の別の態様では、生検デバイスに使用されるバネのバネ定数又はバネ特性を変更してデバイスの発射時に加えられる力を減少させることができる。力の減少は、位置エネルギーが減少した付勢部材を使用することによってもたらされ得る。非限定的な例として、上述の米国特許第5,951,489号(US’489)では、バネ64、45、55、及び/又は70のいずれかを、バネ定数が減少したバネで置き換えることができる。US’489、
図7〜16を参照のこと。バネ定数及びバネの位置エネルギーの減少は、生検デバイスから発する振動及び音の減少をもたらし得る。一般に、バネの位置エネルギーは、次の式(式2)において、Uで表すことができる。
【数2】
式中、kは、バネ力定数、xは、平衡からの距離である。バネ力定数を減少させることによって、位置エネルギーの減少、したがって減少した解放力に関連して生検デバイスによって発する振動及び音の減少が生じ得る。しかしながら、バネ力が過度に減少すると、スタイレット及び/又はカニューレが組織を貫通する能力が低下する可能性がある。そのように、最も大きな振動を引き起こすことが知られているストロークの部分で解放力を遅くするために、プログレッシブバネを使用することができる。例えば、力は、ストロークの始め、終わり、又は中央部分に沿って減少させることができる。
【0027】
本明細書に記載の他の態様と共に、又は代替的に使用可能な本開示の別の態様によれば、弾性ダンパを使用して内部で生検デバイスを減衰デさせるためのデバイス及び方法を使用することができる。生検デバイスに使用することができる任意の付勢部材の端部分に弾性ダンパを追加することができる。1つの非限定的な例では、上述の米国特許第5,951,489号では、バネ64、45、55、及び/又は70のいずれかが、一方又は両方の端部分に弾性ダンパを含み得る。US’489、
図7〜16を参照のこと。ここで
図19を参照すると、例示的な生検デバイス300の内部構成要素は、カニューレ(図示せず)を取り付けるための開口部(図示せず)を含み得るカニューレスライダーヘッド部分339を含み得る。カニューレバンパー又は弾性部分402を追加して、カニューレ及び/又はカニューレヘッド部分339と生検デバイスの第1の壁322との間の接触を減衰及び/又は防止することができる。更に、1つ又は複数の壁バンパー404を生検デバイスの前壁部分322の内面に取り付けるか置くことができる。針開口部バンパー部分406は、生検デバイスの針開口307bに置かれてもよい。針開口部バンパー部分406は、生検針をそこに通過させるための開口部307bに近接した開口部を含むことができる。付勢部材バンパー又は複数のバンパー408は、例えば、付勢部材344又は364のいずれかの端の一方又は両方に位置してもよい。更に、弾性ダンパを、上記のダンパの代わりに、又はこれらのバネのうちのいずれか1つ又は全てと組み合わせてコイルの間に加えることができる。弾性ダンパは更に、手術中に生検デバイスの他の部分と接触するようになることが知られている生検デバイスの任意の可動部分に追加されてもよい。例えば、’489特許におけるカニューレスライダー31又はスタイレットスライダー33は、生検デバイスの操作中に任意の内部構成要素と接触する面に弾性ダンパを含み得る。US’489、
図1Aを参照のこと。このような弾性ダンパの構成材料は、
図1〜15に関連して説明した減衰装置101を形成するために使用される材料と同様であり得る。上述のバンパー又は弾性ダンパは、例えば、ポリエチレン発泡体、網状ポリウレタン発泡体、メラミン発泡体、ビニルスポンジ、ネオプレンスポンジ、スポンジゴム、ビニルニトリル及び粘弾性体などの発泡体を更に含み得るか、あるいは代替として発泡体から形成されてもよい。上述のバンパー又は弾性部材は、更に、又は代替として、ゴム又は他の振動低減材料から形成されてもよい。上述のバンパー及び弾性ダンパは、上述の外部弾性減衰スリーブ又は部分のいずれかと組み合わせて、又はそれらの代わりに使用することができることに留意されたい。
【0028】
更に別の変形例では、
図1のデバイス100の壁22、23、24、及び25の内面など、生検デバイスの内部の他の面に弾性材料を定位置に設置又は形成して、それによってデバイス100の操作によって発生する雑音を減衰させることができる。上述の弾性材料、発泡体及び/又はスポンジは、生検デバイスの内面のいずれか1つの上にバッフルを形成して生検デバイス内の定在波を乱すか又は振動の周波数プロファイルを調整するために使用されてもよい。
【0029】
本明細書で説明される態様は、上で概説された例示的な態様と併せて説明されてきたが、知られているか又は現在予想されないかにかかわらず、様々な代替、修正、変形、改良、及び/又は実質的な均等物は、当該技術を少なくとも有する当業者には明らかになり得る。したがって、上記の例示的な態様は例示的であり、限定的ではない。本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、様々な変更を加えることができる。したがって、本開示は、全ての既知の又は将来開発される代替物、修正物、変形物、改良物、及び/又は実質的な均等物を包含することを意図している。
図の要点