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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022104853
(43)【公開日】2022-07-12
(54)【発明の名称】水発色シート反復使用装置
(51)【国際特許分類】
   B43L 5/00 20060101AFI20220705BHJP
   B43L 1/00 20060101ALI20220705BHJP
【FI】
B43L5/00 F
B43L1/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027324
(22)【出願日】2021-02-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-11
(31)【優先権主張番号】109146916
(32)【優先日】2020-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】516032540
【氏名又は名称】胡 厚 飛
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】胡 厚 飛
(57)【要約】
【課題】書写する時、循環機構によって水発色シートを書写エリアに継続供給することで反復使用できる水発色シートを書写エリアに提供できる水発色シート反復使用装置を提供する。
【解決手段】水発色シート反復使用装置は、基台10および循環機構20を含む。基台10は異なる両端に第一端11と第二端12を有し、且つ書写エリア200は第一端11と第二端12の間に有し、循環機構20は基台10の書写エリア200周辺位置に設置する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水発色シート反復使用装置において、
異なる両端に位置する第一端と第二端を有し、且つ前記第一端と前記第二端の間に書写エリアを有する基台と、
前記基台に設置し、且つ前記書写エリアの周辺側に位置し、水発色シートを継続的に供給して前記書写エリアでの反復使用を達成する循環機構と、を含むことを特徴とする、
水発色シート反復使用装置。
【請求項2】
前記循環機構は、シート給付ユニットとシート保存ユニットを含み、前記シート給付ユニットは第一ロール部材を含み、前記シート保存ユニットは第二ロール部材を含み、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材はそれぞれロールとし、且つ前記第一ロール部材と前記第二ロール部材にはそれぞれ両端に第一軸設部を有し、前記基台の前記第一端と前記第二端には予備エリアをそれぞれ有し、前記書写エリア両サイドに位置する前記二つの予備エリアは相互に離れ、前記基台の各前記予備エリアには第一ロール部材と前記第二ロール部材両端に対応する二つの軸受けを有し、各前記軸受けの最上端は第二軸設部を有し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材はそれぞれ両端の第一軸設部で対応する軸受けの第二軸設部に枢設して前記二つの予備エリアに回転可能に設置し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材は平行且つ対称に設置し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材の外周囲はすべて巻取り空間を形成し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材が水発色シートを巻き取る時の直径厚みは各前記巻取り空間の納置範囲内にあり、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材はそれぞれ長シート状の水発色シートの二つの短辺をロールして固定し、前記第一ロール部材は水発色シートを前記書写エリアへ移送し、且つ前記第二ロール部材で水発色シートを回収することを特徴とする請求項1記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項3】
前記各軸受けは、底端に差込部を有し、且つ前記差込部近くに停止部を有し、前記基台の各前記軸受けに対応する箇所にそれぞれ差込孔を設け、各前記軸受けは前記差込部を対応する差込孔に取外しできるように差込設置し、且つ前記停止部の停止に依って前記基台に直立定位し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材の第一軸設部は両端が凸延長した軸心で、各前記軸受け最上端の第二軸設部は軸溝であり、各前記軸溝は開放状で、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材両端の軸心は対応する軸溝の中に設置するか、または対応する軸溝の中から外し、前記基台はほぼ長方形であり、長軸方向と短軸方向が互いに垂直であり、前記基台は前記短軸方向に沿って互いに離れる二つの第一長側面を有し、且つ前記基台の前記第一端と前記第二端は前記長軸方向に沿って互いに離れる第一短側面をそれぞれ有することを特徴とする請求項2記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項4】
前記二つの第一長側面は第一長度を有し、且前記二つの第一短側面は第一幅を有し、前記書写エリアは長方形であり、前記書写エリアは前記短軸方向に沿って互いに離れる二つの第二長側面を有し、且つ前記書写エリアは前記長軸方向に沿って互いに離れる二つの第二短側面を有し、前記二つの第二長側面はほぼ同じ長さで第二長度を有し、且つ前記二つの第二短側面はほぼ同じ長さで第二幅を有し、前記第二長度は前記第一長度より短く、且つ前記第二幅は前記第一幅より短く、前記第一長度は少なくとも前記第一幅の2倍であり、且つ前記第二長度は少なくとも前記第二幅の1.5倍であることを特徴とする請求項3記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項5】
前記基台は、一体で長板状であり、前記基台は木製板材であるか、またはプラスチック板材であり、前記基台の前記第一端と前記第二端にはそれぞれ持ち手を設けることを特徴とする請求項3記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項6】
前記基台は、二つの台座体を有し、前記二つの台座体は間隔を開けて設置し且つ両側は二つの連接部材で相互に連接し、前記二つの台座体と前記二つの連接部材の間は中空状で前記書写エリアを形成し、各前記台座体は前記書写エリアの一側向きに傾斜状となり、その台座体には前記第一ロール部材を設け、別の台座体には前記第二ロール部材を設け、各前記連接部材は二つの杆段を有し、前記二つの杆段の一端は第一穿孔をそれぞれ穿設し、且つ前記二つの杆段の別一端はそれぞれほぞ部材を有し、各前記台座体の両側はそれぞれ第二穿孔を有し、前記二つの杆段のほぞ部材は対応して接続し且つそれぞれ第三穿孔を有し互いに合わせピン部材を差し込み、連接して長杆に成形し、前記二つの杆段の第一穿孔は前記二つの台座体に位置する同側の第二穿孔とそれぞれ合わせ、別のピン部材を合わせた前記第一穿孔と第二穿孔に挿入し、着脱可能で組み立て、前記基台は木製板材であるか、またはプラスチック板材であり、前記基台の前記第一端と前記第二端にはそれぞれ持ち手を設けることを特徴とする請求項3記載の水発色シート反復使用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水発色シート反復使用装置に関し、特に水発色シートを書写エリアへ継続移送することで使用者が継続的に書写できる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
公知の水発色シートで書写する時、使用者は毛筆の筆を水に濡らすだけで、水発色シート上で字を書くことができ、且つ濡れた筆で水発色シート上に書いた水跡が黒くなる。これにより毛筆を墨に浸してシート上に書いたかのような状況となる。更に水発色シートを一定時間置いて乾燥させると、黒くなっていた水跡が消え、水発色シートは原状回復する。これによって、繰返し書写でき、墨を擦ったり、墨汁につけたりする必要なく、書道の書写ができる。
【0003】
しかしながら、公知の水発色シートの欠点は、書写時に、シートをデスク上に完全に平らにしなければならず、水発色シートに書くところがなくなった場合、乾燥するのを待つ時間が必要となり、水発色シートが現状を完全回復した後、初めて再度書くことができ、完全に消えるのを待たずに新しい字を書くと、新旧の字が重なってしまうという点である。従って、仮に継続して書写する必要がある場合、水発色シートが乾燥する速度が書く速度に追いつかないため、使用者は切れ目なく書きたいと思っても、やむなく水発色シートが乾燥するのを待たなければならない。
このように、水発色シート乾燥時間の問題により、従来の水発色シートでは継続書写の機能を提供できないため、本発明で解決する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の課題を解決するため、水発色シートを書写エリアで書写する過程において、循環移送して書写する時に水発色シート上で継続書写できる水発色シート反復使用装置を提供することを本発明の課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一実施例は、水発色シート反復使用装置を提供する。それは基台および循環機構を含む。基台は異なる両端に第一端と第二端を有し、且つ書写エリアは第一端と第二端の間で形成し、循環機構は基台の書写エリア周辺位置に設置する。循環機構によって、水発色シートを書写エリアで継続的に供給することで反復使用できる。
【0006】
書写エリアにある水発色シートをすべて書き終わった時、循環機構によって水発色シートを書写エリアで循環移送する。つまり水発色シート上の乾燥部分を書写エリアへ継続して移送し、書いて濡れた部分と取り替えることで、書写エリアにおいて乾燥した水発色シートを継続して書写でき、書写して濡れた部分は、端側に置いて乾燥するのを待つ。
【発明の効果】
【0007】
本発明の水発色シート反復使用装置は、簡単な循環移送動作により、公知の水発色シートが乾燥するまで次に書くことができないという問題を解決することができ、水発色シートによる書写の便利性を達成する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の第一実施例の水発色シート反復使用装置の立体外観図である。
図2】本発明の第一実施例の水発色シート反復使用装置の立体分解図である。
図3】本発明の第一実施例の水発色シート反復使用装置の俯瞰図である。
図4】本発明の第一実施例の水発色シート反復使用装置の側視図である。
図5】本発明の第一実施例の水発色シート反復使用装置の使用状態指示図であり、図には書写エリアの水発色シートで書写され、黒色筆跡が表示されている。
図6図5の続きであり、乾燥した水発色シートを書写エリアへ移動させる動作指示図である。
図7】本発明の第二実施例の水発色シート反復使用装置の立体外観図である。
図8】本発明の第二実施例の水発色シート反復使用装置の立体分解図である。
図9】本発明の第二実施例の水発色シート反復使用装置の使用状態指示図であり、図には書写エリアの水発色シートで書写され、黒色筆跡が表示されている。
図10図9の続きであり、乾燥した水発色シートを書写エリアへ移動させる動作指示図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
上述の発明内容に表示された中心的思想を説明するため、具体的な実施例で開示する。実施例において、各種異なる部材は説明のための比例であり、実際の部材の比例を表したものではないことを先に述べておく。
【0010】
図1から図10に示すとおり、本発明は水発色シート反復使用装置100を提供し、それは基台10および循環機構20を含む。基台10は異なる両端に第一端11と第二端12を有する。更に第一端11と第二端12には書写エリア200を有し、循環機構20は基台10の書写エリア200周辺位置に設置する。循環機構20が書写エリア200を循環させて水発色シート300を継続供給できることで、使用者は乾燥した水発色シート300上で継続して書写でき、継続的書写の効果を達成する。
【0011】
良好な実施例において、循環機構20はシート給付ユニット21とシート保存ユニット22を含み、それぞれ水発色シート300と連接する。シート給付ユニット21で水発色シート300を書写エリア200へ移送し、継続的書写できる乾燥した水発色シート300を使用者に提供する。水発色シート300はシート保存ユニット22で保存のシートを回収し、水発色シート300はシート給付ユニット21とシート保存ユニット22の間で書写エリア200を経由し循環移送する。
図1から図6に示すとおり、本発明の水発色シート反復使用装置100の第一実施例を以下のとおり説明する。
【0012】
(第一実施形態)
該基台10は、本実施例では一体の長板状とし、且つ全体として長方形とする。これを平面上に置く。ここで、平面とは通常、デスク面400(図5参照)を指す。基台10は第一端11と第二端12にそれぞれ予備エリア13を有し、二つの予備エリア13は書写エリア200の両サイドに位置し、相互に離れている。その他、基台10は本実施例では木製板材であるが、これに制限されず、異なる実施例では、例えばプラスチック板材のようなその他の材質でもよい。
【0013】
本実施例において、基台10は互いに垂直の長軸方向Xと短軸方向Yとして定義し、基台10は短軸方向Yに沿って互いに離れる二つの第一長側面14を有し、且つ基台10は第一端11と第二端12において長軸方向Xに沿って互いに離れる第一短側面15をそれぞれ有する。
図3に示すとおり、二つの第一長側面14はやや長い第一長度L1を有し、且つ二つの第一短側面15はやや長い第一幅W1を有し、第一長度L1は第一幅W1より長い。
【0014】
該書写エリア200は、本実施例において基台10に沿う長方形であり、図3に示すとおり、書写エリア200は二つの第二長側面201および二つの第二短側面202を有する。二つの第二長側面201は短軸方向Yに沿って互いに離れ、且つ二つの第二長側面201はほぼ同じ長さで第二長度L2を有する。
二つの第二短側面202は長軸方向Xに沿って互いに離れ、且つ二つの第二短側面202はほぼ同じ長さで第二幅W2を有し、第二長度L2は第二幅W2より長く、第二長度L2は第一長度L1より短く、更に第二幅W2は第一幅W1より短い。良好には、第一長度L1は少なくとも第一幅W1の2倍であり、且つ第二長度L2は少なくとも第二幅W2の1.5倍である。
【0015】
該シート給付ユニット21は、第一ロール部材211を含む。第一ロール部材211は第一端11の予備エリア13で回転設置する。本実施例において、第一ロール部材211はロールであり、第一ロール部材211両端にはそれぞれ第一軸設部を有し、それは突出した軸心212であり、基台10の第一端11の予備エリア13には第一ロール部材211両端に対応するための二つの軸受け16を有する。
【0016】
該シート保存ユニット22は第二ロール部材221を含む。第二ロール部材221は第二端12の予備エリア13で回転設置する。第二ロール部材221と第一ロール部材211は平行で且つ対称となる。第二ロール部材221は本実施例ではロールであり、第二ロール部材221の両端はそれぞれが突出して延びた第一軸設部と同じ軸心222であり、基台10の第二端12の予備エリア13には第二ロール部材221両端に対応するための別の二つの軸受け16を有する。
【0017】
本実施例において、前述の各軸受け16の最上端は第二軸設部を有し、この第二軸設部は本実施例において軸溝161とする。第一ロール部材211と第二ロール部材221両端の軸心212、222は対応する軸溝161の中に設置でき、第一ロール部材211と第二ロール部材221を両端の軸心212、222を対応する軸溝161に枢設させて回転できるようにする。
【0018】
上述のとおり、本実施例の各軸受け16は底端に差込部162を有し、且つ差込部162に近い位置に停止部163を有する。基台10の各軸受け16に対応する位置には差込孔17をそれぞれ穿設し、各軸受け16は差込部162によって対応する差込孔17に着脱できるように差込設置し、且つ停止部163の停止によって基台10に直立定位する。
【0019】
良好なものとして、各軸溝161は開放状で、第一ロール部材211と第二ロール部材221両端の軸心212、222は対応する軸溝161の中に設置でき、または対応する軸溝161の中から外すことで、使用者によって第一ロール部材211と第二ロール部材221を基台10から取り外す。その他、本実施例の基台10の第一端11と第二端12において、それぞれ持ち手18を設けることで、使用者が水発色シート反復使用装置100全体を持ち上げたり、移動させたりしやすくなる。
【0020】
本実施例で使用される水発色シート300は長シート状で二つの短辺(図未提示)を有し固定手段で第一ロール部材211と第二ロール部材221上でそれぞれ巻き取る。第一ロール部材211から水発色シート300を書写エリア200へ移送し、且つ第二ロール部材221で水発色シート300を回収する。該固定の手段は、例えば、水発色シート300の該短辺を粘着、挟持固定または同じ効果の方式で第一ロール部材211と第二ロール部材221に固定する。
【0021】
図4に示すとおり、第一ロール部材211の外周囲には巻取り空間213を形成し、第二ロール部材221の外周囲にも巻取り空間223を形成する。この巻取り空間213、223は該水発色シート300を第一ロール部材211と第二ロール部材221に巻き取った後、水発色シート300の直径の厚みの納置範囲となる。巻取り空間213、223が巻き取れる水発色シート300の長さは数メートルから場合によっては十メートルの長さとできる。
【0022】
上述実施例の水発色シート反復使用装置100を実際に使用する時、図5に示すとおり、基台10を放置在デスク面400に置いて書写する。この時、水発色シート300は書写過程において両端は第一ロール部材211と第二ロール部材221がロールセットされた状態であり、第一ロール部材211にロールセットされ書写エリア200まで引き伸ばされた水発色シート300は乾燥部分である。一方、第二ロール部材221にロールセットされた水発色シート300は湿潤した部分であり、毛筆(図未提示)を水に浸して書写エリア200に対して書写して黒色筆跡302が形成され、書写の動作を進める。
【0023】
書写エリア200の水発色シート300が書写によって湿潤し、書写エリア200の水発色シート300を乾燥部分に交換したい場合、図6に示すとおり、第一ロール部材211と第二ロール部材221を同一方向へ回転させ、水発色シート300の元ロールから書写エリア200で濡れた部分を第二ロール部材221へ巻き取る。
第一ロール部材211にロールセットした水発色シート300の乾燥部分は書写エリア200へ移送されて継続書写され、第二ロール部材221へ巻き上げられ湿潤した部分は端側に置かれて自然乾燥を待つ。水発色シート300がすべて書写され全部が第一ロール部材211から完全に第二ロール部材221へ巻き取られた後、第一ロール部材211と第二ロール部材221を逆回転させ、第二ロール部材221の乾燥させた後の水発色シート300を再度第一ロール部材211へ戻す。
このように、上述の動作を再度繰返し、乾燥した水発色シート300を継続書写することで、水発色シートを反復使用して書写する。
【0024】
上述の第一実施例の説明から本発明の特徴を説明すると、本発明の水発色シート反復使用装置100は、水発色シート300をロールセットして書写する時、仮に書写エリア200にある水発色シート300の書写される面積がすでに濡れていて交換の必要がある場合、シート給付ユニット21から水発色シート300の乾燥部分を書写エリア200を経てシート保存ユニット22へ供給し、更にシート保存ユニット22によってすでに湿潤した水発色シート300の回収を行う。
前述の実施例で第一ロール部材211と第二ロール部材221の回転に従い、乾燥部分を書写エリア200へ移送しすでに濡れた部分を取り替えて継続書写できるようにし、すでに濡れた部分を第二ロール部材221に置き乾燥を待つ。これによって、公知の水発色シートが完全乾燥を待ってやっと再度書写できる問題を解決し、水発色シート300の継続書写の便利性を達成した。
【0025】
更に、上述の実施例の第一ロール部材211と第二ロール部材221を平行且つ対称に設置することで、水発色シート300が第一ロール部材211と第二ロール部材221の回転により、水発色シート300がスムーズに巻き取られ、水発色シート300の巻取り過程で歪む問題が発生しない。
【0026】
(第二実施形態)
図7から図10に示すのは、本発明の第二実施例であり、第一実施例と主に異なる点は、本実施例の基台10Aは二つの台座体30を有し、二つの台座体30は間隔を開けて設置し、その間を中空状にすることで書写エリア200を形成する点である。
台座体30には第一ロール部材211を設け、別の台座体30には第二ロール部材221を設ける。該二つの台座体30は本実施例では一定の距離を開け設置し、二つの台座体30の両側は二つの連接部材31で相互に接続し、且つ中空状の書写エリア200は二つの台座体30および二つの連接部材31間で形成される。基台10Aの各台座体30には書写エリア200側に形成する予備エリア13を有する。
本実施例の二つの台座体30は、第一実施例のように軸受け16をそれぞれ設け、且つ二つの台座体30にそれぞれ設ける軸受け16には第一ロール部材211と第二ロール部材221を設置する。
【0027】
本実施例において、各連接部材31は長杆であり、各連接部材31の両端は、本実施例において、並列の第一穿孔311二つをそれぞれ有する。
各台座体30の両側にはそれぞれ二つの第二穿孔32を有し、各連接部材31両端の第一穿孔311を同側に位置する二つの台座体30の同側の第二穿孔32とそれぞれ合わせ、ピン部材33を合わせた第一穿孔311と第二穿孔32に挿入して連接する。このように本実施例の二つの台座体30と二つの連接部材31はピン部材33を挿入することで組み立てが完成する。更に各ピン部材33を対応する第一穿孔311と第二穿孔32から外すことで二つの台座体30と二つの連接部材31を分解できるので、収納および携帯に便利である。
【0028】
良好には、本実施例の各連接部材31は二つの杆段312を有する。二つの杆段312の一端にはそれぞれ第一穿孔311を有し、且つ二つの杆段312の別一端にはそれぞれほぞ部材313を有する。二つのほぞ部材313は対応接続でき、且つ二つのほぞ部材313は合わせるための第三穿孔314をそれぞれ有し二つの杆段312を連接するため、ピン部材34を差込接続する。他に、本実施例において、二つの台座体30が書写エリア200の一側向きに傾斜状となっていてもよい。
【0029】
本実施を実際に使用する時、同様に水発色シート300が乾燥部分の第一ロール部材211をロールセットし、他に水発色シート300が湿潤部分の第二ロール部材221をロールセットする(例として図9参照)。水発色シート300は本実施例において、台座体30一側の傾斜状に合わせて書写エリア200を平らに設置する。次に毛筆(図未提示)を水に浸して揮毫し黒色筆跡302を形成し、書写動作を行う。更に、第一実施例と同じく、第一ロール部材211と第二ロール部材221の回転によって、同様に乾燥部分を書写エリア200へ移送し湿潤部分を入れ替えることで、継続書写でき(図10参照)、湿潤部分を第二ロール部材221に置いて乾燥を待つ。
水発色シート300全部を第一ロール部材211から第二ロール部材221へ移送を終えると、第一ロール部材211と第二ロール部材221を逆回転させ、第二ロール部材221で乾燥した水発色シート300を第一ロール部材211へ改めて送ることで、再度上述の動作を繰返し、乾燥した水発色シート300に対して継続書写できる。これらにより、第一実施例と同じく、反復使用できる水発色シート300は継続書写できる効果を達成する。
【0030】
本実施例の第一実施例と異なる点について、本実施例は第一ロール部材211と第二ロール部材221を二つの台座体30から外すことができ、且つ軸受け16も台座体30から外すことができ、且つ本実施例の二つの台座体30も二つの連接部材31を組立後に分解できる他に、更に二つの連接部材31は二つの杆段312を分解できる。これらの部材すべてを外すことができるため、水発色シート反復使用装置100が占める体積を大幅に縮小でき、且つ簡単に組み立てた後、再び書写でき、水発色シート反復使用装置100の収納と携帯が便利になる。
【0031】
以上提示した実施例は、本発明を説明するためだけのものであり、本発明の請求範囲を制限するものではない。本発明の精神に基づく様々な修正または変化はすべて本発明の請求範囲に属する。
【符号の説明】
【0032】
10 基台
10A 基台
100 水発色シート反復使用装置
11 第一端
12 第二端
13 予備エリア
14 第一長側面
15 第一短側面
16 軸受け
161 軸溝
162 差込部
163 停止部
17 差込孔
18 持ち手
20 循環機構
200 書写エリア
201 第二長側面
202 第二短側面
21 シート給付ユニット
211 第一ロール部材
212 軸心
213 巻取り空間
22 シート保存ユニット
221 第二ロール部材
222 軸心
223 巻取り空間
30 台座体
300 水発色シート
302 黒色筆跡
31 連接部材
311 第一穿孔
312 杆段
313 ほぞ部材
314 第三穿孔
32 第二穿孔
33 ピン部材
34 ピン部材
400 平台
L1 第一長度
L2 第二長度
W1 第一幅
W2 第二幅
X 長軸方向
Y 短軸方向
Z 垂直軸向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
【手続補正書】
【提出日】2021-12-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水発色シート反復使用装置において、
異なる両端に位置する第一端と第二端を有し、且つ前記第一端と前記第二端の間に書写エリアを有する基台と、
前記基台に設置し、且つ前記書写エリアの周辺側に位置し、水発色シートを継続的に供給して前記書写エリアでの反復使用を達成する循環機構と、を含むことを特徴とする、
水発色シート反復使用装置。
【請求項2】
前記循環機構は、シート給付ユニットとシート保存ユニットを含み、前記シート給付ユニットは第一ロール部材を含み、前記シート保存ユニットは第二ロール部材を含み、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材はそれぞれロールとし、且つ前記第一ロール部材と前記第二ロール部材にはそれぞれ両端に第一軸設部を有し、前記基台の前記第一端と前記第二端には予備エリアをそれぞれ有し、前記書写エリア両サイドに位置する前記二つの予備エリアは相互に離れ、前記基台の各前記予備エリアには第一ロール部材と前記第二ロール部材両端に対応する二つの軸受けを有し、各前記軸受けの最上端は第二軸設部を有し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材はそれぞれ両端の第一軸設部で対応する軸受けの第二軸設部に枢設して前記二つの予備エリアに回転可能に設置し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材は平行且つ対称に設置し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材の外周囲はすべて巻取り空間を形成し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材が水発色シートを巻き取る時の直径厚みは各前記巻取り空間の納置範囲内にあり、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材はそれぞれ長シート状の水発色シートの二つの短辺をロールして固定し、前記第一ロール部材は水発色シートを前記書写エリアへ移送し、且つ前記第二ロール部材で水発色シートを回収することを特徴とする請求項1記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項3】
前記各軸受けは、底端に差込部を有し、且つ前記差込部近くに停止部を有し、前記基台の各前記軸受けに対応する箇所にそれぞれ差込孔を設け、各前記軸受けは前記差込部を対応する差込孔に取外しできるように差込設置し、且つ前記停止部の停止に依って前記基台に直立定位し、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材の第一軸設部は両端が凸延長した軸心で、各前記軸受け最上端の第二軸設部は軸溝であり、各前記軸溝は開放状で、前記第一ロール部材と前記第二ロール部材両端の軸心は対応する軸溝の中に設置し、前記基台は平面視における外形がほぼ長方形であり、長軸方向と短軸方向が互いに垂直であり、前記基台は前記短軸方向に沿って互いに離れる二つの第一長側面を有し、且つ前記基台の前記第一端と前記第二端は前記長軸方向に沿って互いに離れる第一短側面をそれぞれ有することを特徴とする請求項2記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項4】
前記二つの第一長側面は第一長度を有し、且前記二つの第一短側面は第一幅を有し、前記書写エリアは長方形であり、前記書写エリアは前記短軸方向に沿って互いに離れる二つの第二長側面を有し、且つ前記書写エリアは前記長軸方向に沿って互いに離れる二つの第二短側面を有し、前記二つの第二長側面はほぼ同じ長さで第二長度を有し、且つ前記二つの第二短側面はほぼ同じ長さで第二幅を有し、前記第二長度は前記第一長度より短く、且つ前記第二幅は前記第一幅より短く、前記第一長度は少なくとも前記第一幅の2倍であり、且つ前記第二長度は少なくとも前記第二幅の1.5倍であることを特徴とする請求項3記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項5】
前記基台は、一体で長板状であり、前記基台は木製板材であるか、またはプラスチック板材であり、前記基台の前記第一端と前記第二端にはそれぞれ持ち手を設けることを特徴とする請求項3記載の水発色シート反復使用装置。
【請求項6】
前記基台は、間隔を開けて設置した二つの台座体、前記二つの台座体の両端を相互に連接した二つの連接部材、前記二つの台座体と前記二つの連接部材の間に画設した中空状の空間と、を有し、前記書写エリアは前記中空状の空間内に位置し、各前記台座体は前記書写エリアの一側向きに傾斜状となり、その台座体には前記第一ロール部材を設け、別の台座体には前記第二ロール部材を設け、各前記連接部材は二つの杆段を有し、前記二つの杆段の一端は第一穿孔をそれぞれ穿設し、且つ前記二つの杆段の別一端はそれぞれほぞ部材を有し、各前記台座体の両側はそれぞれ第二穿孔を有し、前記二つの杆段のほぞ部材は対応して接続し且つそれぞれ第三穿孔を有し互いに合わせピン部材を差し込み、連接して長杆に成形し、前記二つの杆段の第一穿孔は前記二つの台座体に位置する同側の第二穿孔とそれぞれ合わせ、別のピン部材を合わせた前記第一穿孔と第二穿孔に挿入し、着脱可能で組み立て、前記基台は木製板材であるか、またはプラスチック板材であり、前記基台の前記第一端と前記第二端にはそれぞれ持ち手を設けることを特徴とする請求項3記載の水発色シート反復使用装置。