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特開2022-121308情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022121308
(43)【公開日】2022-08-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20220812BHJP
【FI】
G06Q50/06
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021018582
(22)【出願日】2021-02-08
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】516140214
【氏名又は名称】booost technologies株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青井 宏憲
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】顧客のエネルギー消費を抑制するメッセージを出力する情報出力装置、情報出力方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】情報出力装置100は、顧客の識別情報、属性情報及び定められた期間の単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照し、定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客から、定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客とする第1特定部と、定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客から、基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下か又は基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を候補顧客とする第2特定部と、基準顧客よりエネルギ消費量が大きい候補顧客の単位時間帯を特定する第3特定部と、特定された単位時間帯を示すメッセージを候補顧客に向けて出力する出力部106とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する第1特定部と、
前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する第2特定部と、
前記基準顧客よりエネルギ消費量が大きい前記候補顧客の単位時間帯を特定する第3特定部と、
特定された単位時間帯を示すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する出力部と
を備える情報出力装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記特定された単位時間帯でのエネルギ消費の抑制を促すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項3】
前記出力部は、前記特定された単位時間帯に外出を促すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項4】
前記データベースは、顧客の使用している電気機器、同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値、及び前記予め定められた期間における前記電気機器の単位時時間帯ごとの電力消費量をさらに格納し、
前記第3特定部は、前記特定された単位時間帯において、前記基準顧客が使用している電気機器のうち、同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値より定格消費電力が低い電気機器を特定し、
前記出力部は、特定された前記電気機器をさらに示す前記メッセージを前記候補顧客に向けて出力する、請求項1から3の何れか1つに記載の情報出力装置。
【請求項5】
前記顧客の属性情報は、単位時間ごとのエネルギ消費の傾向に基づき予め分類された消費タイプを示し、
前記予め定められた条件は、顧客の消費タイプを含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記予め定められた条件に含まれる消費タイプと同一の消費タイプで、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する、請求項1から4の何れか1つに記載の情報出力装置。
【請求項6】
前記顧客は、店舗であり、
前記顧客の属性情報は、店舗の種別、及び延床面積を含み、
前記予め定められた条件は、対象の店舗の種別を含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、前記予め定められた期間あたり、かつ単位床面積あたりのエネルギ消費量が最も低い店舗を基準店舗として特定し、
前記第2特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、前記基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの店舗を、候補店舗として特定し、
前記第3特定部は、前記基準店舗より単位床面積あたりのエネルギ消費量が大きい前記候補店舗の単位時間帯を特定し、
前記出力部は、特定された単位時間帯を示すメッセージを前記候補店舗に向けて出力する、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項7】
前記顧客の属性情報は、店舗の所在地を含み、
前記予め定められた条件は、対象の店舗の所在地域を含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記予め定められた条件に含まれる所在地域と同一の所在地域で、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する、請求項6に記載の情報出力装置。
【請求項8】
前記データベースは、天候種別ごとにそれぞれの顧客のエネルギ消費パターンを格納し、
前記予め定められた条件は、天候種別を含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記予め定められた条件に含まれる天候種別と同一の天候種別で、前記予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する、請求項1から7の何れか1つに記載の情報出力装置。
【請求項9】
顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する段階と、
前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する段階と、
前記基準顧客よりエネルギ消費量が大きい前記候補顧客の単位時間帯を特定する段階と、
特定された単位時間帯を示すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する段階と
を備える情報出力方法。
【請求項10】
顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する段階と、
前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する段階と、
前記基準顧客よりエネルギ消費量が大きい前記候補顧客の単位時間帯を特定する段階と、
特定された単位時間帯を示すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する段階と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、DR要求の時間帯に応じた優先度が加味されたデータ項目に基づいて、DR要求の割当対象となる電力設備の組み合わせを決定することが記載されている。特許文献2には、会員と他の会員間の日常的な生活パターンの適合度を事前に確認できるマッチングシステムが記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2020-78158号公報
[特許文献2] 特開2020-166518号公報
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様に係る情報出力装置は、顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する第1特定部を備えてよい。情報出力装置は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する第2特定部を備えてよい。情報出力装置は、基準顧客よりエネルギ消費量が大きい候補顧客の単位時間帯を特定する第3特定部を備えてよい。情報出力装置は、特定された単位時間帯を示すメッセージを候補顧客に向けて出力する出力部を備えてよい。
【0004】
出力部は、特定された単位時間帯でのエネルギ消費の抑制を促すメッセージを候補顧客に向けて出力してよい。
【0005】
出力部は、特定された単位時間帯に外出を促すメッセージを候補顧客に向けて出力してよい。
【0006】
データベースは、顧客の使用している電気機器、同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値、及び予め定められた期間における電気機器の単位時時間帯ごとの電力消費量をさらに格納してよい。第3特定部は、特定された単位時間帯において、基準顧客が使用している電気機器のうち、同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値より定格消費電力が低い電気機器を特定してよい。出力部は、特定された電気機器をさらに示すメッセージを候補顧客に向けて出力してよい。
【0007】
顧客の属性情報は、単位時間ごとのエネルギ消費の傾向に基づき予め分類された消費タイプを示してよい。予め定められた条件は、顧客の消費タイプを含んでよい。第1特定部は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた条件に含まれる消費タイプと同一の消費タイプで、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定してよい。
【0008】
顧客は、店舗でよい。顧客の属性情報は、店舗の種別、及び延床面積を含んでよい。予め定められた条件は、対象の店舗の種別を含んでよい。第1特定部は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、予め定められた期間あたり、かつ単位床面積あたりのエネルギ消費量が最も低い店舗を基準店舗として特定してよい。第2特定部は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの店舗を、候補店舗として特定してよい。第3特定部は、基準店舗より単位床面積あたりのエネルギ消費量が大きい候補店舗の単位時間帯を特定してよい。出力部は、特定された単位時間帯を示すメッセージを候補店舗に向けて出力してよい。
【0009】
顧客の属性情報は、店舗の所在地を含んでよい。予め定められた条件は、対象の店舗の所在地域を含んでよい。第1特定部は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた条件に含まれる所在地域と同一の所在地域で、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定してよい。
【0010】
データベースは、天候種別ごとにそれぞれの顧客のエネルギ消費パターンを格納してよい。予め定められた条件は、天候種別を含んでよい。第1特定部は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた条件に含まれる天候種別と同一の天候種別で、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定してよい。
【0011】
本発明の一態様に係る情報出力方法は、顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する段階を備えてよい。情報出力方法は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する段階を備えてよい。情報出力方法は、基準顧客よりエネルギ消費量が大きい候補顧客の単位時間帯を特定する段階を備えてよい。情報出力方法は、特定された単位時間帯を示すメッセージを候補顧客に向けて出力する段階を備えてよい。
【0012】
本発明の一態様に係るプログラムは、顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する段階をコンピュータに実行させてよい。プログラムは、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する段階をコンピュータに実行させてよい。プログラムは、基準顧客よりエネルギ消費量が大きい候補顧客の単位時間帯を特定する段階をコンピュータに実行させてよい。プログラムは、特定された単位時間帯を示すメッセージを候補顧客に向けて出力する段階をコンピュータに実行させてよい。
【0013】
なお、上記の発明の概要は、本発明の特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】情報出力システムの全体構成の一例を示す図である。
図2】エネルギ消費パターンの一例を示す図である。
図3】エネルギ消費パターンの一例を示す図である。
図4】顧客が家庭の場合の電力消費量の削減の促進処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図5】顧客が店舗の場合の電力消費量の削減の促進処理の手順の一例を示すフローチャートである。
図6】ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0016】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよい。その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0017】
コンピュータ可読命令は、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードの何れかを含んでよい。ソースコードまたはオブジェクトコードは、従来の手続型プログラミング言語を含む。従来の手続型プログラミング言語は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語でよい。コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供されてよい。プロセッサまたはプログラマブル回路は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0018】
図1は、本実施形態に係る情報出力システム10の全体構成の一例を示す図である。情報出力システム10は、情報出力装置100、表示端末200、スマートメータ20、HEMS機器30、及びスマートメータ管理サーバ50を備える。情報出力装置100、表示端末200、スマートメータ20、HEMS機器30、及びスマートメータ管理サーバ50は、互いにインターネットなどのネットワークを介して接続される。HEMS機器30は、家庭で用いられるEMS(エネルギーマネジメントシステム)機器である。情報出力システム10は、EMS機器として、集合住宅(マンション)に用いられるManstion EMS(MEMS)機器、業務用オフィスビルに用いられるBuilding EMS(BEMS)など、顧客の建物に応じた選択された各種EMS機器を備えてよい。
【0019】
スマートメータ20は、単位時間(例えば、30分または1時間)ごとの消費電力量(kWh)及びガス消費量(m)などの顧客のエネルギ消費量を計測する。スマートメータ20は、計測された単位時間ごとのエネルギ消費量のデータを、顧客の宅内などに設置されるHEMS機器30、または電力またはガスなどのエネルギを供給する小売電力業者などで管理されるスマートメータ管理サーバ50に送信する。スマートメータ20は、顧客の管理する電気機器ごとにエネルギ消費量を単位時間ごとに計測してよい。顧客の電気機器ごとの電力消費量の計測は、スマートメータ20以外に、分電盤に設置された電力計、ディスアグリゲーションによる推定により行ってもよい。顧客の電気機器ごとの電力消費量の計測は、各電気機器に直接または間接に設置されて電力消費量を測定等するセンサにより行われてよい。例えば、電力消費量の計測は、各電気機器の電源とコンセント等の配線用差込接続器との間、各電気機器の本体もしくは電源コード上、または各電気機器の近くに設置されて、電圧、電流または温度などを測定することにより各電気機器の電力消費量を測定または推定するセンサにより行われてよい。
【0020】
情報出力装置100は、HEMS機器30またはスマートメータ管理サーバ50を介して顧客のスマートメータ20で計測された単位時間ごとのエネルギ消費量を収集して管理する。表示端末200は、情報出力装置100から提供される各種情報を表示する。表示端末200は、顧客が所有するスマートフォン、タブレットなどの携帯端末、パーソナルコンピュータなどでよい。
【0021】
情報出力装置100は、顧客から収集されたエネルギ消費量を分析して、エネルギ消費を効率的に抑制できるように顧客に適した情報を表示端末200に提供する。
【0022】
情報出力装置100は、エネルギ消費量管理DB102、特定部104、出力部106、及び顧客情報管理DB110を備える。エネルギ消費量管理DB102、及び顧客情報管理DB110の少なくとも一方は、情報出力装置100以外の他のサーバなどの装置が備えてよい。エネルギ消費量管理DB102、及び顧客情報管理DB110は、一つのデータベースで構成されてもよい。
【0023】
顧客情報管理DB110は、顧客のエネルギ消費に関する各種情報を管理する。顧客情報管理DB110は、顧客の住所、顧客の属性、顧客の使用している電気機器の定格消費電力及び同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値などを格納してよい。顧客が一般消費者(家庭)であれば、顧客の属性として、顧客情報管理DB110は、世帯構成員数を格納してよい。顧客情報管理DB110は、顧客のオンライン購買履歴を格納してもよい。
【0024】
顧客が店舗であれば、顧客情報管理DB110は、顧客の属性として、店舗の種別(大型百貨店、総合スーパー、専門スーパー、コンビニエンスストア、衣類品専門店、食料品専門店など)を格納してよい。顧客情報管理DB110は、顧客の属性情報として、店舗の延床面積を格納してよい。顧客情報管理DB110は、顧客の使用している電気機器の種類及び数を格納してよい。顧客情報管理DB110は、屋内外照明の種類及び数、冷蔵・冷凍ショーケースの種類及び数、並びに空調設備の種類及び数を格納してよい。
【0025】
特定部104は、第1特定部、第2特定部、及び第3特定部の一例である。特定部104は、エネルギ消費量管理DB102及び顧客情報管理DB110を参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する。特定部104は、エネルギ消費量管理DB102及び顧客情報管理DB110を参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、例えば1年間、3カ月間、または1カ月間における平均のエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する。
【0026】
特定部104は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下のエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定してよい。特定部104は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定してよい。
【0027】
エネルギ消費パターンは、例えば、図2に示すように、1日における1時間ごとの電力消費量を示す時系列データでよい。特定部104は、図3に示すように、基準顧客の1時間ごとの電力消費量と、比較対象の顧客の1時間ごとの電力消費量との差の合計を算出し、差の合計が最も大きい顧客を、候補顧客として特定してよい。特定部104は、差の合計が閾値以上である顧客を候補顧客として特定してよい。
【0028】
特定部104は、基準顧客よりエネルギ消費量が大きい候補顧客の単位時間帯を特定する。出力部106は、特定された単位時間帯を示すメッセージを候補顧客に向けて出力してよい。出力部106は、候補顧客の識別情報と、特定された単位時間帯とを示すメッセージを出力してよい。出力部106は、候補顧客の表示端末200に、基準顧客よりも電力消費が大きい時間帯をメッセージとして通知してよい。出力部106は、基準顧客よりも電力消費が大きい時間帯をメッセージとして通知することで、候補顧客に該当時間帯での電力消費量の削減を促す。
【0029】
顧客が、一般消費者(家庭)の場合、分析対象の顧客を絞り込むための予め定められた条件は、世帯構成員数を含んでよい。また、予め定められた条件は、単位時間あたりの電力消費の傾向を示す消費タイプを含んでよい。消費タイプは、時間帯ごとの電力消費の傾向により予め分類されてよい。消費タイプは、家庭の生活様式により予め分類されてよい。消費タイプは、一日での電力消費量のピークが朝にくる朝ピーク型、一日での電力消費量のピークが夜にくる夜ピーク型、朝から夜まである程度一定に電力を消費する一定消費型、深夜に比較的多くの電力を消費する深夜消費型などを含んでよい。さらに、予め定められた条件は、居住地域を含んでよい。例えば、予め定められた条件は、世帯構成員数が「1」、生活様式が「夜ピーク型」、及び居住市域が「東京都」などを含んでよい。
【0030】
図4は、顧客が家庭の場合の電力消費量の削減の促進処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0031】
特定部104は、予め定められた条件として、分析対象の顧客の属性、及び生活様式(消費タイプ)の種類を特定する(S100)。予め定められた条件は、ユーザが端末を介して入力してよい。ユーザが、所望の条件を項目ごとに選択することで、予め定められた条件を入力してよい。ユーザは、例えば、小売電気事業者に登録した企業の担当者でよい。顧客の属性は、居住地域、及び世帯構成員の数でよい。
【0032】
特定部104は、エネルギ消費量管理DB102及び顧客情報管理DB110を参照して、分析対象の顧客のうち、平日一日あたりの電力消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する(S102)。平日一日あたりの電力消費量は、予め定められた期間、例えば、季節ごとに、3カ月の平均の電力消費量でよい。
【0033】
次いで、特定部104は、分析対象の顧客のうち、基準顧客の電力消費パターンと最も一致度が低い電力消費パターンの候補顧客を特定する(S104)。次いで、特定部104は、基準顧客より電力消費量が大きい候補顧客の時間帯を特定する(S106)。出力部106は、候補顧客に基準顧客より電力消費量が大きい時間帯を通知することで、候補顧客に対して該当時間帯の電力消費量の削減の促進処理を実行する(S108)。
【0034】
これにより、例えば、同一地域で同一の世帯構成員の数の顧客の中から、電力消費量の最も少ない基準顧客を特定する。さらに、その基準顧客の電力消費パターンと一致度が最も少ない電力消費パターンの候補顧客を特定する。そして、その候補顧客の電力消費の時間帯のうち、基準顧客の電力消費の時間帯よりも電力消費量が大きい時間帯を特定し、候補顧客に通知する。この時間帯の電力消費を抑えることができれば、候補顧客の電力消費を効果的に抑制できる。
【0035】
出力部106は、例えば、該当する時間帯での電気機器の使用を抑制することを勧めるメッセージを候補顧客に通知する。出力部106は、該当する時間帯での電気機器の使用を抑制させるべく、候補顧客にその時間帯の外出を促すメッセージを送信してよい。
【0036】
出力部106は、該当する時間帯に、顧客の住所の半径3km以内、または電車またはバスなどの公共交通機関で最寄り駅または最寄りバス停から2つ以内の駅またはバス停から半径0.5km以内にある店舗に来店し、商品を購入した場合、顧客にポイントを1.5倍付与するキャンペーンを実施することを伝えるメッセージを顧客に送信してよい。
【0037】
また、出力部106は、さらに、該当時間帯に、異なる種類の複数の店舗(例えば、食料品展店、衣料品店、ドラッグストアなど)に来店して購入した場合、候補顧客に2種類目の店舗ではポイントを2倍、3種類目の店舗ではポイントを2.5倍付与するキャンペーンを実施することを伝えるメッセージを候補顧客に送信してよい。
【0038】
また、出力部106は、該当時間帯に、候補顧客の住所と最寄り駅または最寄りのバス停との間のルートにはなく、候補顧客の住所から予め定められた距離以上離れた店舗(例えば、候補顧客の住所から最寄り駅または最寄りのバス停の方向とは逆方向に予め定められた距離以上離れた店舗)に来店して商品を購入した場合、候補顧客に10ポイントを追加で付与するキャンペーンを実施することを伝えるメッセージを候補顧客に送信してよい。
【0039】
出力部106は、該当時間帯に、オンライン購買履歴のある同一カテゴリの商品を上記のいずれかに該当する店舗に来店して購入した場合、当該商品の購入分については10ポイントを追加で付与するキャンペーンを実施することを伝えるメッセージを候補顧客に送信してよい。
【0040】
なお、出力部106は、該当時間帯以外でも、気温が一定の閾値以上、または閾値以下で、かつ天気予報が雨でない時間帯に、上記のいずれかに該当する店舗に来店して商品を購入した場合、候補顧客に10ポイントを付与するキャンペーンを実施することを伝えるメッセージを候補顧客に送信してもよい。
【0041】
出力部106のメッセージの送信は、メールまたはアプリによる配信、または顧客が閲覧可能なウェブサイトへの掲載などで行われてよい。
【0042】
出力部106は、候補顧客の電力消費を抑制することを促すべく、基準顧客が使用している電気機器のうち、定格消費電力が同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値を下回る電気機器を伝えるメッセージを候補顧客に送信してもよい。出力部106は、候補顧客だけでなく、同一地域の同一世帯構成員の数のそれぞれの顧客に、基準顧客が使用している電気機器のうち、定格消費電力が定格消費電力の平均値を下回る電気機器を伝えるメッセージを送信してもよい。
【0043】
次いで、顧客が店舗の例について説明する。
【0044】
顧客が、店舗の場合、分析対象の顧客を絞り込むための予め定められた条件は、顧客の属性として、店舗の種別、店舗の所在地域、及び延床面積を含んでよい。店舗の種別は、例えば、所望の地域に存在するコンビニエンスストア、小売電気事業者に登録された企業が運営する複数の大型施設(モール、またはショッピングセンサなど)に入居する各テナントでよい。
【0045】
特定部104は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、予め定められた期間あたり、かつ単位床面積あたりのエネルギ消費量が最も低い店舗を基準店舗として特定してよい。特定部104は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下であるエネルギ消費パターンの店舗を、候補店舗として特定してよい。特定部104は、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの店舗を、候補店舗として特定してよい。特定部104は、基準店舗より単位床面積あたりのエネルギ消費量が大きい候補店舗の単位時間帯を特定してよい。出力部106は、特定された単位時間帯を示すメッセージを候補店舗に向けて出力してよい。出力部106は、候補店舗の識別情報と、特定された単位時間帯とを示すメッセージを候補店舗に向けて出力してよい。
【0046】
図5は、顧客が店舗の場合の電力消費量の削減の促進処理の手順の一例を示すフローチャートである。
【0047】
特定部104は、予め定められた条件として、分析対象の店舗の地域、及び店舗の種別を特定する(S200)。予め定められた条件は、ユーザが端末を介して入力してよい。ユーザが、所望の条件を項目ごとに選択することで、予め定められた条件を入力してよい。ユーザは、例えば、小売電気事業者に登録した企業の担当者でよい。
【0048】
特定部104は、エネルギ消費量管理DB102及び顧客情報管理DB110を参照して、分析対象の店舗のうち、一日あたり、かつ単位床面積あたりの電力消費量が最も低い店舗を基準店舗として特定する(S202)。次いで、特定部104は、分析対象の店舗のうち、基準店舗の電力消費パターンと最も一致度が低い電力消費パターンの候補店舗を特定する(S204)。
【0049】
特定部104は、基準店舗より電力消費量が大きい候補店舗の時間帯を特定する(S206)。出力部106は、基準店舗より電力消費量が大きい時間帯を候補店舗に通知することで、候補店舗に対して該当時間帯の電力消費量の削減の促進処理を実行する(S208)。
【0050】
これにより、例えば、同一地域で同一の種別の店舗の中から、電力消費量の最も少ない基準店舗を特定する。さらに、その基準店舗の電力消費パターンと一致度が最も少ない電力消費パターンの候補店舗を特定する。そして、その候補店舗の電力消費の時間帯のうち、基準店舗の電力消費の時間帯よりも電力消費が大きい時間帯を特定し、候補店舗に通知する。この時間帯の電力消費を抑えることができれば、候補店舗の電力消費を効果的に抑制できる。
【0051】
特定部104は、基準店舗の該当時間帯での各電気機器の電力消費パターンと、候補店舗の該当時間帯での各電気機器の電力消費パターンとを比較して、基準店舗よりも電力消費量が大きい電気機器を特定してよい。出力部106は、基準店舗よりも電力消費量が大きい電気機器を示すメッセージを候補店舗に送信してよい。出力部106は、基準店舗よりも電力消費量が大きい電気機器を消費電力が少ない新たな電気機器に交換することを促すメッセージを候補店舗に送信してよい。
【0052】
出力部106は、該当時間帯における電力消費を抑えることを促すメッセージを候補店舗に送信してよい。出力部106は、該当時間帯において、商品の入れ替え作業によるショーケースの開閉を減らす、店舗の出入りを減らす、または電気機器の使用を減らすことを促すメッセージを、候補店舗に送信してよい。出力部106は、当該時間帯において、空調などの気候で電力の消費が変動する電気機器の使用を抑えることを促すメッセージを候補店舗に送信してよい。
【0053】
エネルギ消費パターンは、天候にも左右される。そこで、エネルギ消費量管理DB102は、それぞれの顧客のエネルギ消費パターンを天候種別ごとに格納してよい。天候種別は、例えば、晴れ、曇り、雨、雪、晴れのち曇り、晴れときどき曇りなどでよい。
【0054】
特定部104は、同一地域で同一の種別の顧客の中から、同一の天候種別での電力消費量の最も少ない基準店舗を特定してよい。さらに、その基準店舗の電力消費パターンと一致度が最も少ない電力消費パターンの候補店舗を特定してよい。
【0055】
出力部106は、予め定められた条件を満たす属性を有する各店舗の電力消費パターン、及び同一の天候種別で、単位床面積あたりの電力消費量が最も少ない店舗の電力消費パターンを比較可能に各店舗に通知してもよい。
【0056】
特定部104は、同一地域で同一の種別の顧客の中から、照明、冷蔵庫、冷蔵ショーケース、及び冷凍ショーケースなど一定期間継続的に電力を消費する電気機器を示すベースロード負荷の電力消費量が最も少ない顧客を、基準顧客として特定してよい。
【0057】
特定部104は、同一地域で同一の種別の顧客の中から、曜日別、または時間帯別に、基準顧客を特定してよい。
【0058】
図6は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化してよいコンピュータ1200の一例を示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーションまたは当該装置の1または複数の「部」として機能させることができる。または、当該プログラムは、コンピュータ1200に当該オペレーションまたは当該1または複数の「部」を実行させることができる。当該プログラムは、コンピュータ1200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0059】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、及びRAM1214を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、入力/出力ユニットを含み、それらは入力/出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。コンピュータ1200はまた、ROM1230を含む。CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。
【0060】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブが、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納してよい。ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/またはコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。プログラムが、CR-ROM、USBメモリまたはICカードのようなコンピュータ可読記録媒体またはネットワークを介して提供される。プログラムは、コンピュータ可読記録媒体の例でもあるRAM1214、またはROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーションまたは処理を実現することによって構成されてよい。
【0061】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、またはUSBメモリのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0062】
また、CPU1212は、USBメモリ等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0063】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0064】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ1200上またはコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0065】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【0066】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0067】
10 情報出力システム
20 スマートメータ
30 HEMS機器
50 スマートメータ管理サーバ
100 情報出力装置
102 エネルギ消費量管理DB
104 特定部
106 出力部
110 顧客情報管理DB
200 表示端末
1200 コンピュータ
1210 ホストコントローラ
1212 CPU
1214 RAM
1220 入力/出力コントローラ
1222 通信インタフェース
1230 ROM
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2022-03-07
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する第1特定部と、
前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する第2特定部と、
前記基準顧客よりエネルギ消費量が大きい前記候補顧客の単位時間帯を特定する第3特定部と、
特定された単位時間帯を示すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する出力部と
を備える情報出力装置。
【請求項2】
前記出力部は、前記特定された単位時間帯でのエネルギ消費の抑制を促すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項3】
前記出力部は、前記特定された単位時間帯に外出を促すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項4】
前記データベースは、顧客の使用している電気機器、同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値、及び前記予め定められた期間における前記電気機器の単位時時間帯ごとの電力消費量をさらに格納し、
前記第3特定部は、前記特定された単位時間帯において、前記基準顧客が使用している電気機器のうち、同一機能の電気機器の定格消費電力の平均値より定格消費電力が低い電気機器を特定し、
前記出力部は、特定された前記電気機器をさらに示す前記メッセージを前記候補顧客に向けて出力する、請求項1から3の何れか1つに記載の情報出力装置。
【請求項5】
前記顧客の属性情報は、単位時間ごとのエネルギ消費の傾向に基づき予め分類された消費タイプを示し、
前記予め定められた条件は、顧客の消費タイプを含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記予め定められた条件に含まれる消費タイプと同一の消費タイプで、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する、請求項1から4の何れか1つに記載の情報出力装置。
【請求項6】
前記顧客は、店舗であり、
前記顧客の属性情報は、店舗の種別、及び延床面積を含み、
前記予め定められた条件は、対象の店舗の種別を含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、前記予め定められた期間あたり、かつ単位床面積あたりのエネルギ消費量が最も低い店舗を基準店舗として特定し、
前記第2特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の店舗のうち、前記基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準店舗のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの店舗を、候補店舗として特定し、
前記第3特定部は、前記基準店舗より単位床面積あたりのエネルギ消費量が大きい前記候補店舗の単位時間帯を特定し、
前記出力部は、特定された単位時間帯を示すメッセージを前記候補店舗に向けて出力する、請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項7】
前記顧客の属性情報は、店舗の所在地を含み、
前記予め定められた条件は、対象の店舗の所在地域を含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記予め定められた条件に含まれる所在地域と同一の所在地域で、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する、請求項6に記載の情報出力装置。
【請求項8】
前記データベースは、天候種別ごとにそれぞれの顧客のエネルギ消費パターンを格納し、
前記予め定められた条件は、天候種別を含み、
前記第1特定部は、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記予め定められた条件に含まれる天候種別と同一の天候種別で、前記予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する、請求項1から7の何れか1つに記載の情報出力装置。
【請求項9】
第1特定部が、顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する段階と、
第2特定部が、前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する段階と、
第3特定部が、前記基準顧客よりエネルギ消費量が大きい前記候補顧客の単位時間帯を特定する段階と、
出力部が、特定された単位時間帯を示すメッセージを、ネットワークを介して前記候補顧客に向けて出力する段階と
を備える情報出力方法。
【請求項10】
顧客ごとに、顧客の識別情報、顧客の属性情報、及び予め定められた期間における単位時間帯ごとの顧客のエネルギ消費量を示すエネルギ消費パターンを格納するデータベースを参照して、予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、予め定められた期間におけるエネルギ消費量が最も低い顧客を基準顧客として特定する段階と、
前記予め定められた条件を満たす属性を有する複数の顧客のうち、前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が閾値以下、または前記基準顧客のエネルギ消費パターンとの一致度が最も低いエネルギ消費パターンの顧客を、候補顧客として特定する段階と、
前記基準顧客よりエネルギ消費量が大きい前記候補顧客の単位時間帯を特定する段階と、
特定された単位時間帯を示すメッセージを前記候補顧客に向けて出力する段階と
をコンピュータに実行させるためのプログラム。