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▶ 楠亀 茂史の特許一覧

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  • 特開-ドローン支持台 図1
  • 特開-ドローン支持台 図2
  • 特開-ドローン支持台 図3
  • 特開-ドローン支持台 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022127111
(43)【公開日】2022-08-31
(54)【発明の名称】ドローン支持台
(51)【国際特許分類】
   B64F 1/16 20060101AFI20220824BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20220824BHJP
   B64C 27/08 20060101ALI20220824BHJP
【FI】
B64F1/16
B64C39/02
B64C27/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021025064
(22)【出願日】2021-02-19
(71)【出願人】
【識別番号】500341207
【氏名又は名称】楠亀 茂史
(74)【代理人】
【識別番号】100092727
【弁理士】
【氏名又は名称】岸本 忠昭
(74)【代理人】
【識別番号】100146891
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 ひろ美
(72)【発明者】
【氏名】楠亀 茂史
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スキッド式着陸脚を備えたドローンを支持し、またドローン用のバッテリを冷却して保管できるドローン支持台を提供する。
【解決手段】ドローン支持台1は、スキッド式着陸脚を備えるドローンを支持するためのものであって、本体2と、本体2に対して前後方向D1へスライド移動自在に装着されたスライド部3と、を備える。スライド部3は、ドローンのスキッドF31が載置される載置面51を有する載置部5を備え、本体2は、載置面51と上下方向に間隔を空けて対向配置された第1規制手段を備える。スライド部3が閉位置に位置するとき、載置面51は第1規制手段と上下方向において対向し、第1規制手段は、載置面51に載置されたスキッドF3の後端部の上方に位置して当該後端部の上方への移動を規制し、スライド部3が開位置に位置するとき、載置面51は第1規制手段と上下方向において非対向となる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スキッド式着陸脚を備えるドローンを支持するためのドローン支持台であって、
本体と、
閉位置と開位置の間を前記本体に対して第1方向へスライド移動自在に装着されたスライド部と、を備え、
前記スライド部は、前記ドローンのスキッドが載置される載置面を有する載置部を備え、
前記本体は、前記載置面と上下方向に間隔を空けて対向配置された第1規制手段を備え、
前記スキッドは前記第1方向に延びて第1端部と第2端部を有し、
前記スライド部が前記閉位置に位置するとき、前記載置面は前記第1規制手段と上下方向において対向し、前記第1規制手段は、前記載置面に載置された前記スキッドの前記第1端部の上方に位置して前記第1端部の上方への移動を規制し、
前記スライド部が前記開位置に位置するとき、前記載置面は前記第1規制手段と上下方向において非対向となるドローン支持台。
【請求項2】
前記スライド部は、前記載置部に対して規制位置と解除位置の間で変位可能とされた第2規制手段を更に備え、
前記第2規制手段は、前記規制位置において前記載置面に載置された前記スキッドの前記第2端部に上方及び前記第1方向から対向して前記第2端部の上方への移動及び前記スキッドの前記第1方向への移動を規制し、前記解除位置において前記第2端部の上方への移動規制及び前記スキッドの前記第1方向への移動規制を解除する請求項1に記載のドローン支持台。
【請求項3】
前記スライド部は支持部を更に備え、
前記支持部の上縁には、前記載置部に対応する位置に切欠き部が設けられ、前記切欠き部は前記支持部を前記第1方向に貫通し、
前記第2規制手段は、前記規制位置において前記切欠き部を閉塞して上下方向に延びる第1規制部と、前記第1規制部から前記第1方向に延びて前記載置面と上下方向に間隔を空けて対向する第2規制部と、を備え、
前記第2規制手段は、第2方向に延びる軸線を中心に前記支持部に対して揺動変位自在であり、前記第2方向は前記第1方向と垂直な水平方向である請求項2に記載のドローン支持台。
【請求項4】
前記スライド部は、前記載置部を一対備え、
前記本体には、前記一対の載置部の各々が挿入された一対の挿入口と、収容室と、が設けられ、前記収容室は前記一対の挿入口の間に設けられている請求項1~3の何れかに記載のドローン支持台。
【請求項5】
前記本体には、上部開口を有し前記ドローン用のバッテリを保管するためのバッテリ保管部と、外部のエアコンプレッサーからの圧縮空気を噴射するエアチューブを収納するためのチューブ収納室と、が設けられ、
前記バッテリ保管部と前記チューブ収納室との間には、複数個の第1貫通孔が設けられた仕切り壁が介在し、
前記バッテリ保管部は、前記仕切り壁に設けられた前記第1貫通孔を介して前記チューブ収納室と連通し、
前記バッテリ保管部は、水平方向において前記仕切り壁と対向する側壁に設けられた複数個の第2貫通孔を介して外部と連通し、
前記チューブ収納室に収納された前記エアチューブから噴射された圧縮空気が前記第1貫通孔を介して前記バッテリ保管部に流入した後に前記第2貫通孔を介して外部へ流出する過程において、前記バッテリ保管部に保管された前記バッテリを冷却するように構成された請求項1~4の何れかに記載のドローン支持台。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドローンを運搬する際に使用されるドローン支持台に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ドローンと呼ばれる無人飛行体が様々な分野において活用されており、例えば農業分野においてはドローンを用いた農薬の散布が行われている。このようなドローンは、車両の荷台に載せられてロープ等で固定され、農場等の作業場まで運搬されるのが一般的であった。
【0003】
一方、特許文献1には、車両の荷台に装着される無人飛行体発着台が開示されており、この無人飛行体発着台が備える天板には4個の脚台が設けられ、無人飛行体の着陸脚が脚台に着陸および固定可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開第2020-147077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
荷台への人力によるドローンの積み卸しは重労働であった。また、従来の様にドローンを荷台にロープ等で固定する作業は繁雑であり、作業効率が悪いという問題があった。特許文献1には、ドローン(無人飛行体)の着陸脚を脚台に固定可能であるとの記載があるものの、着陸脚がどのようにして脚台に固定されるのかについての記載は一切なく、その構成が不明である。更に、ドローンが備える着陸脚は、特許文献1に開示のものに限定されず、例えばスキッド式の着陸脚など、様々な種類がある。
【0006】
また、ドローン用の予備バッテリを作業場まで持参することが多いが、バッテリは熱に弱いため、バッテリを冷却して保管しておく必要がある。
【0007】
本発明は、スキッド式着陸脚を備えたドローンを支持するためのドローン支持台の提供を目的とする。
本発明は、ドローン用のバッテリを冷却して保管できるドローン支持台の提供を他の目的とする。
【0008】
本発明は、ドローンの積み卸しを容易に行うことのできるドローン支持台の提供を更に他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るドローン支持台は、スキッド式着陸脚を備えるドローンを支持するためのドローン支持台であって、本体と、閉位置と開位置の間を前記本体に対して第1方向へスライド移動自在に装着されたスライド部と、を備え、前記スライド部は、前記ドローンのスキッドが載置される載置面を有する載置部を備え、前記本体は、前記載置面と上下方向に間隔を空けて対向配置された第1規制手段を備え、前記スキッドは前記第1方向に延びて第1端部と第2端部を有し、前記スライド部が前記閉位置に位置するとき、前記載置面は前記第1規制手段と上下方向において対向し、前記第1規制手段は、前記載置面に載置された前記スキッドの前記第1端部の上方に位置して前記第1端部の上方への移動を規制し、前記スライド部が前記開位置に位置するとき、前記載置面は前記第1規制手段と上下方向において非対向となる。
【0010】
前記ドローン支持台は前記ドローンを搬送する際に車両に搭載されて用いられ、前記ドローン支持台の自重による前記車両の床面との摩擦力によって前記床面に対する前記ドローン支持台の移動が規制されるのが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るドローン支持台によれば、ドローンが載置される載置部を備えるスライド部を本体に対して引き出すことができるので、ドローン支持台へのドローンの積み卸し作業を容易に行うことができる。また、スライド部を本体に対して引き出すことにより、第1規制手段によるドローンのスキッドに対する規制を解除することができ、使い勝手を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の実施形態に係るドローン支持台を示す外観斜視図。
図2図1に示すドローン支持台において、スライド部を引き出した状態を示す外観斜視図。
図3図2に示すドローン支持台の分解斜視図。
図4図1のIV―IV線断面図であって、ドローン支持台に対するドローンの着脱手順を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態に係るドローン支持台について説明する。図1及び図2に示す様に、本実施形態に係るドローン支持台1は、ドローンFを支持するものであって、図示しない車両の荷台等に搭載されて使用される。
【0014】
ドローンFは、ドローン本体F1と、ドローン本体F1に接続された複数個の回転翼F2と、ドローン本体F1に接続された1対の着陸脚(ランディングギア)F3と、を備える。着陸脚F3はスキッド式着陸脚と呼ばれるものであって、ドローン本体F1から下方に向かって延びるクロスチューブF31と、クロスチューブF31の下端に装着されたスキッドF32と、を有する。スキッドF32はクロスチューブF31の下端から前後方向D1(第1方向)両側に向かって水平に延びている。なお、図1,2に示す例では、各着陸脚F3は一対のクロスチューブF31を備えるが、クロスチューブF31の本数は2本に限定されず、例えば1本であっても構わない。また、ドローンFにはバッテリBが搭載される他、用途に応じて液タンクやカメラ等が搭載される。
【0015】
ドローン支持台1は、本体2と、本体2に前後方向D1にスライド自在に装着された引き出し式のスライド部3と、を備える。図2及び図3に示すように、スライド部3は、支持部4と、幅方向D2(左右方向/第2方向)に間隔を空けて設けられた一対の載置部5と、支持部4に変位可能に装着された一対の規制片(第2規制手段)6と、を備える。支持部4は幅方向D2に延びる平板状であり、その前面には取っ手4aが設けられている。各載置部5は支持部4から後方に向かって延び、各載置部5の上面である載置面51には一対のストッパー52(図2には片方のストッパー52のみ示す)が前後方向D1に間隔を空けて設けられている。
【0016】
図3に示すように、支持部4の上縁41には一対の載置部5に対応する位置に一対の切欠き部42が設けられている。規制片6は支持部4に装着されており、図2に示すように切欠き部42を閉塞する規制位置と、図3に示すように切欠き部42を開放する解除位置と、の間で支持部4及び載置部5に対して揺動変位可能とされている。また、規制片6は、規制位置において切欠き部42を閉塞して上下方向に延びる第1規制部61と、規制位置において第1規制部61の上端から後方に向かって延びる第2規制部62と、を有し、全体的にL字形状を有している。そして、規制片6が規制位置にあるとき、第1規制部61の前面は支持部4の前面と面一となり、第2規制部62は上下方向に間隔を空けて載置部5と対向する。スライド部3は更に、各規制片6を規制位置にロックするための第1ロック手段L1を備える。第1ロック手段L1としては、例えばスライドラッチ等のロック金具を用いることができる。
【0017】
本体2は略直方体形状を有する。本体2には一対の挿入口21が設けられ、これら一対の挿入口21に一対の載置部5が各々挿入されている。各挿入口21は上方及び前方に開口し、挿入口21を規定する側壁21bにはスライド部3に設けられた被ガイド部(図示せず)を案内するためのガイドレール(図示せず)が設けられている。また、挿入口21の後端上方部位には内側(前方)に延出する内向きフランジ22(図4参照)が形成されている。
【0018】
かかる構成において、スライド部3は、載置部5が本体2の挿入口21に前方から挿入された状態で、図1に示す閉位置と図2に示す開位置の間を本体2に対してスライド自在とされている。そして、スライド部3を図2に示す開位置から図1に示す閉位置へスライドさせると、スライド部3の支持部4は本体2の前面23と当接し、規制片6の第2規制部62は挿入口21に収容され、第2規制部62の上面は本体2の上面と面一となる。また、ドローン支持台1はスライド部3を閉位置にロックするための第2ロック手段L2を更に備える。第2ロック手段L2としては、例えばパッチン錠などのロック金具を用いることができる。
【0019】
かかる構成において、ドローン支持台1にドローンFを支持させるには、まず第1及び第2ロック手段L1,L2を解除して、図4(a)に示すようにスライド部3を開位置へ引き出すと共に規制片6を解除位置に位置づける。次に、ドローンFの着陸脚F3(より具体的に、着陸脚F3のスキッドF32)を載置部5の載置面51に載置する。これにより、各スキッドF32はストッパー52(図2)に幅方向D2内側から当接し、ドローンFの幅方向D2への移動が規制される。
【0020】
次に、図4(b)に示すように規制片6を閉じて規制位置へ位置づけ、第1ロック手段L1(図3)をロックする。これにより、規制片6はスキッドF32の前側端部Faに上方及び前方から対向する。そして、図4(c)に示すようにスライド部3を閉位置までスライドさせ、第2ロック手段L2(図2)をロックする。これにより、スキッドF32の後方側端部Fbは本体2のフランジ22(第1規制手段)の下方に位置づけられる。
【0021】
よって、図4(c)に示す状態において、着陸脚F3のスキッドF32は、載置部5と規制片6の第2規制部62及びフランジ22により上下方向における移動が規制され、規制片6の第1規制部61及び挿入口21の後面21aにより前後方向D1における移動が規制され、ストッパー52により幅方向D2における移動が規制される。
【0022】
なお、ドローン支持台1は重量物であり、ドローン支持台1の自重によるドローン支持台1の下面と荷台等の床面との摩擦力によって、ドローン支持台1の床面に対する移動が規制される。ドローン支持台1の材質に制限はないが、例えばジュラコン製等とすることができる。
【0023】
一方、ドローン支持台1からドローンFを取り出すには、上述の手順と逆に、第2ロック手段L2を解除してスライド部3を図4(c)に示す位置から図4(b)に示す位置まで引き出し、第1ロック手段L1を解除して規制片6を図4(a)に示す位置へ旋回させればよい。このように、スライド部3を図4(b)に示す位置まで引き出すことでスキッドF32の後側端部Fbの上方が開放され、また規制片6を図4(a)に示す解除位置へ旋回させることで、前側端部Faの上方及び前方が開放されるので、ドローンFを上方に持ち上げて(或いは前方へスライドさせて持ち上げることで)ドローンFをドローン支持台1から降ろすことができる。
【0024】
図1及び図3を参照して、本体2の上面には更に、収納室24と、複数個(図1の例では4個)のバッテリ保管部25と、相互に連通するチューブ収納室26,27が設けられている。収納室24は一対の挿入口21の間に設けられ、収納室24の上部開口は蓋7により開閉可能に覆われている。収納室24には例えばドローンFのプロポ(図示せず)等が収納される。バッテリ保管部25は幅方向D2に並列配置されており、各バッテリ保管部25に予備のバッテリB1を保管できるようになっている。チューブ収納室26,27はエアコンプレッサーAから延びるエアチューブAtを収容するものであり、チューブ収納室26,27の上部開口はそれぞれ蓋8,9により開閉可能に覆われている。
【0025】
チューブ収納室27と複数のバッテリ保管部25との間には仕切壁28が介在している。仕切壁28には複数個の貫通孔28aが設けられ、チューブ収納室27と各バッテリ保管部25とは貫通孔28aを介して連通している。また、本体2の後壁29(バッテリ保管部25の側壁として機能する)には複数個の貫通孔29aが設けられ、各バッテリ保管部25は貫通孔29aを介して外部と連通している。
【0026】
エアコンプレッサーAから延びるエアチューブAtは、チューブ収納室26,27に収容される。チューブ収納室27に収容されたエアチューブAtの先端部分には複数個のエア吐出口(図示せず)が設けられており、コンプレッサーAからの圧縮空気はエアチューブAtのエア吐出口から後方(バッテリ保管部25)に向けて噴射される。このようにして噴射された圧縮空気は貫通孔28aを介して各バッテリ保管部25に流入し、貫通孔29aを介して外部へ流出する。よって、バッテリ保管部25に収容保持されたバッテリB1は、バッテリ保管部25を通過する空気流によって冷却される。
【0027】
このように、本実施形態に係るドローン支持台1は、ドローンFの着陸脚F1を確実に支持できるので、ドローン支持台1を例えば車両の荷台(図示せず)に搭載してドローンFを上述の様にして支持させることにより、ロープ等を用いてドローンFを車両に固定することなくドローンFを目的地まで安全に運搬することができる。
【0028】
また、ドローンFが載置される載置部5は本体2から引き出し可能であることから、ドローンFのドローン支持台1への着脱を容易にできる。
【0029】
更に、本実施形態におけるドローン支持台1においては、第1及び第2ロック手段L1,L2は支持部4及びその近傍に設けられており、規制片6を揺動変位させことによりスキッドF32の前方への移動規制とスキッドF32の前側端部Faの上方への移動規制が解除され、更にスライド部3を前方へスライドさせことによりスキッドF32の後側端部Fbの上方への移動規制を解除できる。よって、作業者はドローン支持台1からドローンFを降ろす際におけるこれらの一連の作業(即ち、第1及び第2ロック手段L1,L2の解除、規制片6の揺動変位、及びスライド部3のスライド移動)を動き回ることなく行え、使い勝手を向上できる。
【0030】
ここで、ドローン支持台1をトラックの荷台に搭載する場合には、ドローン支持台1の支持部4が荷台のあおり板(側アオリや後アオリ)と対向するように搭載するのが好ましい。このように搭載すれば、荷台のあおり板を開けることでドローン支持台1及びドローンFへ容易にアクセスでき、また荷台の側縁を超えてスライド部3を引き出すことによって、ドローンFを荷台奥まで持ち上げることなく、ドローン支持台1に容易に搭載できる。
【0031】
なお、ドローン支持台1は、スライド部3が所定の開位置を超えて更に前方へスライドするのを防止するためのストッパー機構を備えるのが好ましく、またスライド部3を全開,全閉した状態を簡易的に保持するためのホールド機構(開状態ホールド機構及び閉状態ホールド機構)を更に備えるのが好ましい。このようなホールド機構のうち、開状態ホールド機構としては、例えば上述のガイドレール(図示せず)に係合部(係合突部や係合凹部)を設け、スライド部3の被スライド部(図示せず)に被係合部を設け、スライド部3が開位置に位置づけられた状態において係合部が被係合部に係合し、後方に向かう一定以上の力がスライド部3に加わった場合にのみ被係合部が係合部を乗り越えるようにして係合部と被係合部の係合が解除されるように構成することが考えられる。
【0032】
このような開状態ホールド機構を設けることにより、例えば坂道等において荷台が傾いた状態でドローンFをドローン支持台1に搭載しようとした際に、スライド部3の自重によりスライド部3が意図せず閉じてしまうのを防止できる。また、このようなホールド機構においては、後方に向けてスライド部3を押すだけでホールド状態が解除されるため、余計な動作が不要であり、使い勝手を向上できる。
【0033】
閉状態ホールド機構についても上述の開状態ホールド機構と実質同一の構成とすることができ、前方に向かう一定以上の力がスライド部3に加わった場合に被係合部が係合部を乗り越えるようにして係合状態が解除されるように構成すればよい。このような閉状態ホールド機構を設けることにより、第2ロック手段L2を解除した途端にスライド部3が自重によって開いてしまうのを防止できる。
【0034】
なお、このようなホールド機構はスライド部3の開状態や閉状態を簡易的に保持できるものであればよく、その構成に制限はない。
【0035】
以上、本発明の実施形態に係るドローン支持台について添付の図面を参照して説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されず、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形、修正が可能である。
【0036】
例えば、上記実施形態においては、ドローン支持台1は自重によるドローン支持台1の下面と床面との摩擦力によって床面に対する移動が防止されているが、ドローン支持台1は、床面に対してより確実に固定されるための固定手段を備えてもよい。このような固定手段としては、例えば図1に示す様に本体2に一体に設けられたフランジ部10に装着した強力磁石Mを用いることができる。この場合には強力磁石Mの磁力によって荷台の床面を構成する金属板にドローン支持台1が強固に固定される。
【0037】
また、上記実施形態においては、第1規制部61と第2規制部62とを一体に形成したが、これらを別体として形成することもでき、この場合には第1規制部61と第2規制部62の各々が支持部4に対して変位可能とすれば良い。
【0038】
更に、上記実施形態においては第1規制手段として内向きフランジ22を採用したが、第1規制手段はこれに制限されず、スキッドF32の後側端部Fbの上方への移動を規制できるものであればどのような形態のものであっても構わない。
【符号の説明】
【0039】
1 ドローン支持台
2 本体
3 スライド部
4 支持部
5 載置部
6 規制片 (第2規制手段)
21 挿入口
22 フランジ(第1規制手段)
26,27 チューブ収納室
25 バッテリ保管部
42 切欠き部
61 第1規制部
62 第2規制部
51 載置面
A エアコンプレッサー
B,B1 バッテリ
F ドローン
F3 着陸脚
F32 スキッド
図1
図2
図3
図4