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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022129080
(43)【公開日】2022-09-05
(54)【発明の名称】情報処理装置およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20220829BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20220829BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20220829BHJP
【FI】
H04N1/00 350
B41J29/42 F
B41J29/38 203
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021027639
(22)【出願日】2021-02-24
(71)【出願人】
【識別番号】306037311
【氏名又は名称】富士フイルム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】杉林 裕太郎
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061HJ07
2C061HK11
2C061HN04
2C061HN08
2C061HN15
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB23
5C062AB41
5C062AC02
5C062AC05
5C062AC58
5C062AF02
5C062AF14
5C062AF15
(57)【要約】      (修正有)
【課題】特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更した場合に、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた共有設定の処理実行情報を生成してしまうことを防ぐ情報処理装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置において、制御部は、このようなジョブ履歴情報のうち特定のユーザのみが利用可能な個人ジョブ履歴情報を、共有ジョブ履歴情報に変更する指示を受け付けた際に、その個人ジョブ履歴情報に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれている場合、その宛先情報又は当該保存先情報が非選択の状態又は選択できない状態で個人ジョブ履歴情報の設定内容を表示部に表示する。
【選択図】図16
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
予め設定された処理を実行する処理実行情報のうち特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更する指示を受け付けた際に、当該処理実行情報に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれている場合、当該宛先情報又は当該保存先情報が非選択の状態又は選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する
情報処理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、前記宛先情報又は保存先情報が選択されていない状態で表示を行うことにより、前記宛先情報又は前記保存先情報を非選択の状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、ユーザにより前記宛先情報又は前記保存先情報を選択する操作が行われた場合、前記宛先情報又は前記保存先情報が含まれた処理実行情報を生成する請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、前記宛先情報又は前記保存先情報を表示しないことにより、前記宛先情報又は前記保存先情報が選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、前記宛先情報又は前記保存先情報を表示する際に、表示した前記宛先情報又は前記保存先情報の選択を受け付けないことにより、前記宛先情報又は前記保存先情報が選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する請求項1記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれない共有設定の処理実行情報を生成した場合、個人設定の処理実行情報を削除することなく元の状態で残す請求項4又は5記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、個人設定の処理実行情報に含まれている宛先情報が個人用の宛先一覧に含まれている場合、当該宛先情報は個人属性の宛先情報であると判定する請求項1から6のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、個人設定の処理実行情報に含まれている保存先情報により特定される保存先へのアクセスが特定のユーザのみに制限されている場合、当該保存先情報は個人属性の保存先情報であると判定する請求項1から6のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記処理実行情報が、過去に実行された処理内容の履歴情報、予め設定された一連の処理を順次実行する処理実行情報、又は予め設定された設定内容で処理を実行する処理実行情報である請求項1から8のいずれか1項記載の情報処理装置。
【請求項10】
予め設定された処理を実行する処理実行情報のうち特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更する指示を受け付けるステップと、
当該処理実行情報に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれている場合、当該宛先情報又は当該保存先情報が非選択の状態又は選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、記憶手段に記憶可能なジョブの個数に上限があり上限を超えた場合に記憶されているジョブを削除するような場合でも、ユーザにより選択されたジョブの履歴が記憶手段から削除されないようにする画像処理装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、ワンタッチアプリをアイコンに対応付ける際に、そのワンタッチアプリの作成者に、特定のユーザのみ使用権原を与える「パーソナル」および全てのユーザに使用権原を与える「パブリック」のいずれか一方をワンタッチアプリのアイコンに設定することを推奨する情報処理装置が開示されている。
【0004】
特許文献3には、全てのユーザによる利用を可能した共有の権限、及び特定のユーザによる利用を可能とした個人の権限のいずれかが設定され、かつ実行されるアプリが対応付けられた複数の選択用ボタンを表示部に表示させる制御を行う際に、選択用ボタンの利用状況に従って、選択用ボタンに設定された権限を共有及び個人の一方から他方に変更する制御を行う制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2018-125687号公報
【特許文献2】特開2020-043389号公報
【特許文献3】特開2020-042555号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更した場合に、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた共有設定の処理実行情報を生成してしまうことを防ぐことが可能な情報処理装置およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1態様の情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、予め設定された処理を実行する処理実行情報のうち特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更する指示を受け付けた際に、当該処理実行情報に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれている場合、当該宛先情報又は当該保存先情報が非選択の状態又は選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する。
【0008】
本発明の第2態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、前記宛先情報又は保存先情報が選択されていない状態で表示を行うことにより、前記宛先情報又は前記保存先情報を非選択の状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する。
【0009】
本発明の第3態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、ユーザにより前記宛先情報又は前記保存先情報を選択する操作が行われた場合、前記宛先情報又は前記保存先情報が含まれた処理実行情報を生成する。
【0010】
本発明の第4態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、前記宛先情報又は前記保存先情報を表示しないことにより、前記宛先情報又は前記保存先情報が選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する。
【0011】
本発明の第5態様の情報処理装置は、第1態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、共有設定の処理実行情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、前記宛先情報又は前記保存先情報を表示する際に、表示した前記宛先情報又は前記保存先情報の選択を受け付けないことにより、前記宛先情報又は前記保存先情報が選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示する。
【0012】
本発明の第6態様の情報処理装置は、第4態様又は第5態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれない共有設定の処理実行情報を生成した場合、個人設定の処理実行情報を削除することなく元の状態で残す。
【0013】
本発明の第7態様の情報処理装置は、第1態様から第6態様までのいずれか1つの態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、個人設定の処理実行情報に含まれている宛先情報が個人用の宛先一覧に含まれている場合、当該宛先情報は個人属性の宛先情報であると判定する。
【0014】
本発明の第8態様の情報処理装置は、第1態様から第6態様までのいずれか1つの態様の情報処理装置において、前記プロセッサは、個人設定の処理実行情報に含まれている保存先情報により特定される保存先へのアクセスが特定のユーザのみに制限されている場合、当該保存先情報は個人属性の保存先情報であると判定する。
【0015】
本発明の第9態様の情報処理装置は、第1態様から第8態様までのいずれか1つの態様の情報処理装置において、前記処理実行情報が、過去に実行された処理内容の履歴情報、予め設定された一連の処理を順次実行する処理実行情報、又は予め設定された設定内容で処理を実行する処理実行情報である。
【0016】
本発明の第10態様のプログラム情報処理装置は、予め設定された処理を実行する処理実行情報のうち特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更する指示を受け付けるステップと、
当該処理実行情報に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれている場合、当該宛先情報又は当該保存先情報が非選択の状態又は選択できない状態で前記処理実行情報の設定内容を表示するステップとをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1態様の情報処理装置によれば、特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更した場合に、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた共有設定の処理実行情報を生成してしまうことを防ぐことができる。
【0018】
本発明の第2態様の情報処理装置によれば、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が誤って含まれた状態で共有設定の処理実行情報を生成してしまうことを防ぐことができる。
【0019】
本発明の第3態様の情報処理装置によれば、ユーザが個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が共有設定の処理実行状態に含まれることを意図した場合には、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた状態の共有設定の処理実行情報を生成することができる。
【0020】
本発明の第4態様の情報処理装置によれば、特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更した場合に、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた共有設定の処理実行情報を生成してしまうことを防ぐことができる。
【0021】
本発明の第5態様の情報処理装置によれば、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報をユーザが意図的に共有設定の処理実行情報に含めることを防ぐことができる。
【0022】
本発明の第6態様の情報処理装置によれば、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた処理実行情報を利用することができなくなってしまうことを防ぐことができる。
【0023】
本発明の第7態様の情報処理装置によれば、個人設定の処理実行情報に含まれていた宛先情報が、個人属性の宛先情報なのか供給属性の保存先情報なのかを判定することができる。
【0024】
本発明の第8態様の情報処理装置によれば、個人設定の処理実行情報に含まれていた保存先情報が、個人属性の保存先情報なのか共有属性の保存先情報なのかを判定することができる。
【0025】
本発明の第9態様の情報処理装置によれば、特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更した場合に、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた共有設定の処理実行情報を生成してしまうことを防ぐことができる。
【0026】
本発明の第10態様のプログラムによれば、特定のユーザのみが利用可能な個人設定の処理実行情報を、複数のユーザが利用可能な共有設定の処理実行情報に変更した場合に、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれた共有設定の処理実行情報を生成してしまうことを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】本発明の一実施形態の画像形成システムのシステム構成を示す図である。
図2】本発明の一実施形態における画像形成装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】本発明の一実施形態における画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
図4】ジョブ履歴記憶部37に記憶されているジョブ履歴情報管理テーブルの一例を示す図である。
図5】画像形成装置10に備えられた操作パネル40の表示画面例を示す図である。
図6】ジョブ履歴の一覧を表示させるためのアイコンをユーザがタッチ操作した場合に表示されるジョブ履歴の一覧表示画面例を示す図である。
図7】個人ジョブ履歴に表示されている操作メニューボタン60をユーザが操作した場合に表示される操作メニューの一覧の例を示す図である。
図8図7に示した操作画面例においてユーザが個人ジョブ履歴情報を共有ジョブ履歴情報に変更する操作を行った場合に表示される選択画面例1を示す図である。
図9図7に示した操作画面例においてユーザが個人ジョブ履歴情報を共有ジョブ履歴情報に変更する操作を行った場合に表示される選択画面例2を示す図である。
図10図7に示した操作画面例においてユーザが個人ジョブ履歴情報を共有ジョブ履歴情報に変更する操作を行った場合に表示される選択画面例3を示す図である。
図11図8図10に示したような選択画面においてユーザが「共有」ボタンを押下して共有ジョブ履歴情報を生成した後のジョブ履歴情報管理テーブル例を示す図である。
図12】新たな共有ジョブ履歴情報が生成された後にユーザBがログインした際のジョブ履歴の一覧画面例を示す図である。
図13図12のジョブ履歴の一覧画面において、ユーザBが新たな共有ジョブ履歴情報の操作メニューボタン60を操作して「実行」という操作項目を選択する様子を示す図である。
図14図13の操作画面において、ユーザBが「実行」という操作項目を選択した場合に操作パネル40に表示される操作画面例を示す図である。
図15】個人属性の宛先情報である「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが含まれない共有ジョブ履歴情報を生成した場合、元となった個人ジョブ履歴情報を削除することなく元のままの状態で複製して残す様子を説明するための図である。
図16】本発明の一実施形態における画像形成装置10の動作を説明するためのフローチャートである。
図17】個人設定のジョブ履歴に含まれている宛先情報が個人属性のものなのか共有属性のものなのかを判定する際の具体例を説明するための図である。
図18】個人設定のジョブ履歴に含まれている保存先情報が個人属性のものなのか共有属性のものなのかを判定する際の具体例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0029】
図1は本発明の一実施形態の画像形成システムのシステム構成を示す図である。
【0030】
本発明の一実施形態の画像形成システムは、図1に示されるように、ネットワーク30により相互に接続された画像形成装置10、および端末装置20により構成される。端末装置20は、印刷データを生成して、ネットワーク30経由にて生成した印刷データを画像形成装置10に対して送信する。画像形成装置10は、端末装置20から送信された印刷データを受け付けて、印刷データに応じた画像を用紙上に出力する。なお、画像形成装置10は、印刷機能、スキャン機能、コピー機能、ファクシミリ機能等の複数の機能を有するいわゆる複合機と呼ばれる装置である。
【0031】
次に、本実施形態の画像形成システムにおける画像形成装置10のハードウェア構成を図2に示す。
【0032】
画像形成装置10は、図2に示されるように、CPU11、メモリ12、ハードディスクドライブ等の記憶装置13、ネットワーク30を介して外部の装置等との間でデータの送信及び受信を行う通信インタフェース(IFと略す。)14、タッチパネル又は液晶ディスプレイ並びにキーボードを含むユーザインタフェース(UIと略す。)装置15、スキャナ16、プリントエンジン17を有する。これらの構成要素は、制御バス18を介して互いに接続されている。
【0033】
プリントエンジン17は、帯電、露光、現像、転写、定着などの工程を経て印刷用紙等の記録媒体上に画像を印刷する。
【0034】
CPU11は、メモリ12または記憶装置13に格納された制御プログラムに基づいて所定の処理を実行して、画像形成装置10の動作を制御するプロセッサである。なお、本実施形態では、CPU11は、メモリ12または記憶装置13内に格納された制御プログラムを読み出して実行するものとして説明するが、当該プログラムをCD-ROM等の記憶媒体に格納してCPU11に提供することも可能である。
【0035】
図3は、上記の制御プログラムが実行されることにより実現される画像形成装置10の機能構成を示すブロック図である。
【0036】
本実施形態の画像形成装置10は、図3に示されるように、認証部31と、操作入力部32と、表示部33と、データ送受信部34と、制御部35と、画像読取部36と、ジョブ履歴記憶部37と、画像出力部38とを備えている。
【0037】
認証部31は、画像形成装置10を利用しようとするユーザに対する認証処理を実行する。表示部33は、制御部35により制御され、ユーザに各種情報を表示する。操作入力部32は、ユーザにより行われた各種操作情報を入力する。
【0038】
データ送受信部34は、端末装置20等の外部の装置との間でデータの送受信を行う。
【0039】
制御部35は、画像形成装置10の全体動作を制御していて、データ送受信部34を介して端末装置20から受信した印刷ジョブに基づいて印刷データを生成して、生成した印刷データを画像出力部38から出力する制御や、画像読取部36によって原稿画像を読み取る制御等を行う。ジョブ履歴記憶部37は、制御部35によって実行された、印刷ジョブ、スキャンジョブ、コピージョブ、ファックス送信ジョブ等の各種ジョブの実行履歴を示すジョブ履歴情報を記憶する。ここで、ジョブ履歴情報とは、過去に実行されたジョブの処理内容の履歴情報である。
【0040】
画像出力部38は、制御部35による制御に基づいて、印刷用紙等の記録媒体上に画像を出力する。画像読取部36は、制御部35による制御に基づいて、セットされた原稿から原稿画像を読み取る。
【0041】
ここで、ジョブ履歴記憶部37は、各ユーザがジョブを実行した際のジョブの設定内容である個人ジョブ履歴情報と、この個人ジョブ履歴情報を複数のユーザにより利用可能な状態にした共有ジョブ履歴情報を管理するためのジョブ履歴情報管理テーブルが記憶されている。
【0042】
ジョブ履歴記憶部37に記憶されているジョブ履歴情報管理テーブルの一例を図4に示す。
【0043】
図4を参照すると、ジョブ履歴情報管理テーブルでは、過去に実行された各ジョブの名称、ジョブ種類、設定内容、最終利用日時、管理ユーザ、ピン留めの有無、共有設定の有無等の情報が管理されている。
【0044】
各ユーザは、画像形成装置10を利用しようとする際に、認証部31において認証を受けてログインした場合、自分が管理ユーザとなっている個人ジョブ履歴の一覧と、共有設定となっている共有ジョブ履歴の一覧を参照することができるようになっている。そして、過去に実行したジョブと同内容のジョブを実行したい場合には、ユーザは、個人ジョブ履歴又は共有ジョブ履歴を選択して新たなジョブの実行を行うことが可能となっている。
【0045】
ここで、管理ユーザとは、そのジョブ履歴情報の所有者、オーナーであるユーザであり、そのジョブ履歴情報の削除や編集等の権限を有するユーザである。
【0046】
ここで、ジョブを実行する毎に新たなジョブ履歴が生成される。しかし、データ格納領域には制限があり、全てのジョブ履歴を記憶したのではデータ格納領域が不足する可能性がある。そのため、例えば最新の200ジョブのみジョブ履歴を残すというような上限が設定され、上限を超えたジョブ履歴については実行日時が古いものから削除されるようになっている。
【0047】
そこで、削除したくないジョブ履歴については削除対象とならないようにピン留め設定を行うことが可能となっている。ピン留め設定されたジョブ履歴については、後から実行されたジョブが上限数を超えたとしても削除されずに残すような処理が行われる。
【0048】
例えば、図4のジョブ履歴情報管理テーブルを参照すると、「Xさんに出張レポート提出」という名称のジョブ履歴はピン留め設定が行われているのが分かる。つまり、このピン留めされたジョブ履歴については後から実行されるジョブの数とは関係なく残されることになる。
【0049】
なお、このようなジョブ履歴を、管理ユーザのみではなく複数のユーザにより共有して利用したい場合がある。そのため、個人ジョブ履歴を共有設定とすることにより共有ジョブ履歴に変更することができるようになっている。共有設定となったジョブ履歴は、ログインした全てのユーザにより利用可能となっている。
【0050】
そして、制御部35は、このようなジョブ履歴情報のうち特定のユーザのみが利用可能な個人ジョブ履歴情報を、共有ジョブ履歴情報に変更する指示を受け付けた際に、その個人ジョブ履歴情報に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれている場合、その宛先情報又は当該保存先情報が非選択の状態又は選択できない状態で個人ジョブ履歴情報の設定内容を表示部33に表示する。
【0051】
具体的には、制御部35は、共有ジョブ履歴情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が選択されていない状態で表示を行うことにより、宛先情報又は保存先情報を非選択の状態で共有ジョブ履歴情報の設定内容を表示する。
【0052】
ただし、制御部35は、共有ジョブ履歴情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、ユーザにより個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報を選択する操作が行われた場合には、その宛先情報又は保存先情報が含まれた共有ジョブ履歴情報を生成する。
【0053】
ここで、宛先情報とは、例えば、電子メールアドレス、ファクシミリ番号等の電子データを送信する際に使用する各種送信先情報である。また、保存先情報とは、例えば、電子データを保存するための格納先フォルダの名称や親展ボックス番号、あるいは格納先のサーバのIPアドレス、端末装置名等のような電子データを保存する際に使用される各種情報である。
【0054】
また、制御部35は、共有ジョブ履歴情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報を表示しないことにより、その宛先情報又は保存先情報が選択できない状態で共有ジョブ履歴情報の設定内容を表示する。
【0055】
なお、制御部35は、共有ジョブ履歴情報に含める情報を選択する際の操作画面上において、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報を表示する際に、表示した宛先情報又は保存先情報の選択を受け付けないことにより、その宛先情報又は保存先情報が選択できない状態で共有ジョブ履歴情報の設定内容を表示するようにしても良い。
【0056】
なお、個人ジョブ履歴情報に含まれていた個人属性の宛先情報又は保存先情報を含めずに共有ジョブ履歴情報を生成した場合、個人ジョブ履歴情報に含まれていた個人属性の宛先情報又は保存先情報を利用したジョブの実行ができなくなってしまう。そのため、制御部35は、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれない共有ジョブ履歴情報を生成した場合、元となった個人ジョブ履歴情報を削除することなく元のままの状態で残すようにしても良い。
【0057】
なお、制御部35は、個人ジョブ履歴情報に含まれている宛先情報が、個人用のアドレス帳等の個人用の宛先一覧に含まれている場合、その宛先情報は個人属性の宛先情報であると判定する。
【0058】
また、制御部35は、個人ジョブ履歴情報に含まれている保存先情報により特定される保存先へのアクセスが特定のユーザのみに制限されている場合、例えば、パスワード等が設定されているような場合、その保存先情報は個人属性の保存先情報であると判定する。
【0059】
なお、本実施形態においては、過去に実行されたジョブの処理内容の履歴情報であるジョブ履歴を利用して新たなジョブを実行する場合について説明したが本発明はこのような場合に限定されるものではない。例えば、予め設定された一連の処理を順次実行するジョブフローや、予め設定された設定内容でジョブの処理を実行するワンタッチアプリ等のような、予め設定された処理を実行する処理実行情報を利用して各種処理を実行するような場合でも本発明を同様に適用することが可能である。
【0060】
次に、本実施形態の画像形成装置10の動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0061】
まず、画像形成装置10に備えられた操作パネル40の表示画面例を図5に示す。図5に示した表示画面例では、操作パネル40内に、ジョブ履歴の一覧を表示させるためのアイコンが設けられている。そして、ユーザがこのアイコンをタッチ操作した場合に表示されるジョブ履歴の一覧表示画面例を図6に示す。
【0062】
図6に示されたジョブ履歴の一覧表示画面では、共有ジョブ履歴の一覧と個人ジョブ履歴の一覧とがそれぞれ別に表示される。ただし、図6に示した表示画面例では、共有ジョブ履歴が1つも存在していない状態の表示となっている。
【0063】
なお、図6に示したジョブ履歴の一覧表示画面は、図4に示したジョブ履歴情報管理テーブルがジョブ履歴記憶部37に記憶されている状態において、ユーザAがログインした場合に表示される表示画面例となっている。ただし、表示スペースの関係上、ジョブ履歴の一覧表示画面に表示されるジョブ履歴の一部については省略して表示している。
【0064】
ここで、図6に示す一覧表示画面では、自分が管理ユーザとなっている共有ジョブ履歴と、他のユーザが管理ユーザとなっている共有ジョブ履歴の両方が共有ジョブ履歴一覧として表示されている。ただし、図6では、個人ジョブ履歴一覧には、ログインしているユーザAが管理ユーザとなっている個人ジョブ履歴のみが一覧表示されている。そして、ピン留め設定されている個人ジョブ履歴は、ピン留めされていない個人ジョブ履歴よりも上位に優先して表示され、ピン留めマーク50が付された状態で表示されているのが分かる。
【0065】
ユーザは、過去に実行したジョブと同内容のジョブを実行しようとする場合、このようにして表示されたジョブ一覧の中から、実行しようとするジョブと同内容のジョブ履歴を選択するだけで詳細な設定を行うことなく希望する内容のジョブを実行することができる。
【0066】
例えば、「Xさんに出張レポート提出」という名称の個人ジョブ履歴を選択するだけで、宛先情報や各種設定を入力することなくいつもと同じ宛先に同じようにファックスを送信することが可能となる。
【0067】
ここで、共有ジョブ履歴一覧に表示されている共有ジョブ履歴や個人ジョブ一覧に表示されているピン留め状態の個人ジョブ履歴は、他のジョブの実行によって削除されることはない。しかし、個人ジョブ一覧に表示されている個人ジョブ履歴のうち、ピン留め設定されていない個人ジョブ履歴については、ジョブの実行にともない記憶上限数を超えた場合に実行日時が古いものから順に削除されていく。
【0068】
そして、共有ジョブ履歴と個人ジョブ履歴のいずれにも操作メニューボタン60が表示されており、共有ジョブ履歴と個人ジョブ履歴に対する各種操作を実行できるようになっている。
【0069】
例えば、個人ジョブ履歴に表示されている操作メニューボタン60をユーザが操作した場合に表示される操作メニューの一覧の例を図7に示す。
【0070】
図7を参照すると、「削除」、「実行」、「共有」という操作項目からなる操作メニューが表示されているのが分かる。ユーザが、この操作メニューの中から「共有」という操作項目を選択すると、この個人ジョブ履歴は共有ジョブ履歴に変更される。
【0071】
また、ユーザが、図7に示されたような操作メニューの中から「削除」という操作項目を選択すると、この個人ジョブ履歴は削除され、「実行」という操作項目を選択すると、この個人ジョブ履歴を用いた処理が実行される。
【0072】
そして、ユーザが、図7に示されたような操作メニューの中から「共有」という操作項目を選択した場合の動作について以下において詳細に説明する。
【0073】
図7に示した操作画面例において示したようにユーザが個人ジョブ履歴情報を共有ジョブ履歴情報に変更する操作を行った場合、制御部35は、まず図8に示すような設定内容の選択画面を表示部33に表示する。
【0074】
図8に示した選択画面例1は、共有設定のジョブ履歴情報に含める設定内容を選択するための画面であり、元の個人設定のジョブ履歴情報に設定されていた「出力ファイル形式」、「ファイル名」という設定内容なそのまま選択された状態で表示されているのに対して、宛先情報である「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスは非選択の状態で表示されている。なお、以下の説明において、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスは個人属性の宛先情報であり、ユーザA以外の他のユーザには公開すべきものでない宛先情報であるものとして説明する。
【0075】
ここで、非選択の状態とは、具体的には、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスの横に配置されたチェックボックス70がチェックされていない状態を意味する。つまり、ユーザが共有設定に変更としようとした際の選択画面において、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが選択されていない状態が初期設定となっている。
【0076】
このような状態のままユーザが「共有」ボタンを押下すると、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが送信先として設定されていない状態で共有ジョブ履歴情報が生成されることになる。
【0077】
なお、図8に示した選択画面例1では、ユーザがチェックボックス70を意図的に選択してチェックを入れることにより、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが送信先として設定されることになる。
【0078】
また、図7に示した操作画面例においてユーザが個人ジョブ履歴情報を共有ジョブ履歴情報に変更する操作を行った場合に表示される別の選択画面例2を図9に示す。
【0079】
図9に示した選択画面例2では、個人ジョブ履歴情報に含まれていた「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスは送信先として表示されているが選択できない状態で表示されているのが分かる。ここで選択できない状態とは、ユーザが意図的に選択しようとしても選択できない状態を意味する。具体的には、図9に示した選択画面例2では、図8に選択画面例1に示したようなチェックボックス70が存在しない。そのため、ユーザが「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスを送信先に含めて共有ジョブ履歴情報を生成することはできないようになっている。なお、図9では、「個人属性の宛先のため選択できません。」という注意文が送信先の設定欄に表示され、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスを送信先として設定できない理由がユーザに分かるようになっている。
【0080】
また、図7に示した操作画面例においてユーザが個人ジョブ履歴情報を共有ジョブ履歴情報に変更する操作を行った場合に表示される別の選択画面例3を図10に示す。
【0081】
図10に示した選択画面例3では、個人ジョブ履歴情報に含まれていた「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスがそもそも送信先として表示されていないのが分かる。そのため、ユーザが「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスを送信先に含めて共有ジョブ履歴情報を生成することはできないようになっている。なお、図10においても、「個人属性の宛先のため選択できません。」という注意文が送信先の設定欄に表示され、個人ジョブ履歴情報に設定されていた電子メールアドレスを送信先として設定できない理由がユーザに分かるようになっている。
【0082】
次に、図8図10に示したような選択画面においてユーザが「共有」ボタンを押下して共有ジョブ履歴情報を生成した後のジョブ履歴情報管理テーブル例を図11に示す。
【0083】
図11を参照すると、「Xさんに出張レポート提出」という名称のジョブ履歴情報が共有設定されたことにより共有ジョブ履歴情報に変更されているのが分かる。ここで、生成された共有ジョブ履歴情報の送信先は設定されておらず、この共有ジョブ履歴情報を利用してジョブを実行しようとするユーザは、送信先をそれぞれ入力する必要がある。
【0084】
このようして新たな共有ジョブ履歴情報が生成された後にユーザBがログインした際のジョブ履歴の一覧画面例を図12に示す。図12を参照すると、生成された新たな共有ジョブ履歴情報が共有ジョブ履歴一覧に、ピン留めされた状態で表示されているのが分かる。
【0085】
次に、この図12のジョブ履歴の一覧画面において、ユーザBが新たな共有ジョブ履歴情報の操作メニューボタン60を操作して「実行」という操作項目を選択する様子を図13に示す。
【0086】
ユーザBが「実行」という操作項目を選択すると、操作パネル40には、図14に示すような操作画面が表示される。図14に示した操作画面では、「出張レポート提出」という名称の共有ジョブ履歴を実行する際の設定内容が表示されている。ただし、この設定内容における送信先は予め設定されておらず、ユーザBは、送信先を自分で入力しなければならない。図14では、ユーザBがアドレス帳から送信先を選択しようとしている様子が示されている。そして、ユーザBが送信先をアドレス帳から選択した後に「スタート」ボタンを押下すると、この共有ジョブ履歴情報を利用したジョブが実行されることになる。
【0087】
なお、上記で説明したような方法により共有ジョブ履歴情報を生成した場合、元の個人ジョブ履歴情報に含まれていた「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが削除されたことによりこの電子メールアドレスを利用したジョブの実行ができなくなってしまう。そのため、制御部35は、図15に示すように、個人属性の宛先情報である「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが含まれない共有ジョブ履歴情報を生成した場合、元となった個人ジョブ履歴情報を削除することなく元のままの状態で複製して残すようにしても良い。
【0088】
次に、本実施形態における画像形成装置10の動作について図16のフローチャートを参照して説明する。
【0089】
まず、制御部35は、ステップS101において、操作入力部32を介して個人設定のジョブ履歴を共有設定に変更する操作を受け付ける。
【0090】
すると、制御部35は、ステップS102において、共有設定に変更しようとする個人設定のジョブ履歴内に、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれるか否かを判定する。この判定方法の具体例については後述する。
【0091】
そして、ステップS103において、共有設定に変更しようとする個人設定のジョブ履歴内に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれていないと判定した場合、制御部35は、ステップS104において、個人設定のジョブ履歴における全ての設定内容を含めた共有設定のジョブ履歴を生成する。
【0092】
また、ステップS103において、共有設定に変更しようとする個人設定のジョブ履歴内に個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報が含まれていると判定した場合、制御部35は、ステップS105において、個人設定のジョブ履歴における設定内容を共有設定の設定内容として選択する際の操作画面において、個人属性の宛先情報又は個人属性の保存先情報を非選択の状態又は選択できない状態で表示する。
【0093】
最後に、制御部35は、ステップS106において、ユーザにより入力又は選択された設定内容に基づいて共有設定のジョブ履歴を生成する。
【0094】
次に、制御部35が、個人設定のジョブ履歴に含まれている宛先情報が個人属性のものなのか共有属性のものなのかを判定する際の具体例について図17を参照して説明する。
【0095】
例えば、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが個人アドレス帳、例えばユーザAが個人的に使用しているアドレス帳に含まれている場合、制御部35は、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスは個人属性の宛先情報であると判定する。
【0096】
逆に、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスが複数人のユーザにより共同使用される共有アドレス帳、例えば営業部の共有アドレス帳に含まれている場合、制御部35は、「xxx@aaa.com」という電子メールアドレスは共有属性の宛先情報であると判定する。
【0097】
次に、制御部35が、個人設定のジョブ履歴に含まれている保存先情報が個人属性のものなのか共有属性のものなのかを判定する際の具体例について図18を参照して説明する。
【0098】
例えば、「親展ボックス1」という保存先に「12345」というパスワードが設定されており、特定のユーザのみがこの「親展ボックス1」を参照可能なような場合、制御部35は、「親展ボックス1」は個人属性の保存先情報であると判定する。
【0099】
逆に、「親展ボックス1」という保存先にはパスワードが設定されており、どのユーザであっても参照可能なような場合、制御部35は、「親展ボックス1」は共有属性の保存先情報であると判定する。
【0100】
上記各実施形態において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス等)を含むものである。
【0101】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0102】
[変形例]
上記実施形態では、記録媒体に画像を形成する画像形成装置に対して本発明を適用した場合を用いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、予め設定された処理を実行する処理実行情報を記憶しておき、記憶している処理実行情報を用いて処理を実行するようなパーソナルコンピュータ、携帯端末装置等の情報処理装置であれば本発明を同様に適用することができるものである。
【符号の説明】
【0103】
10 画像形成装置
11 CPU
12 メモリ
13 記憶装置
14 通信インタフェース
15 ユーザインタフェース装置
16 スキャナ
17 プリントエンジン
18 制御バス
20 端末装置
30 ネットワーク
31 認証部
32 操作入力部
33 表示部
34 データ送受信部
35 制御部
36 画像読取部
37 ジョブ履歴記憶部
38 画像出力部
40 操作パネル
50 ピン留めマーク
60 操作メニューボタン
70 チェックボックス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18