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特開2022-138735弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法
<図1>
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図1
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図2
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図3
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図4
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図5
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図6
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図7
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図8
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図9
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図10
  • 特開-弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法 図11
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022138735
(43)【公開日】2022-09-26
(54)【発明の名称】弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H03H 9/25 20060101AFI20220915BHJP
   H03H 3/08 20060101ALI20220915BHJP
   H03H 9/17 20060101ALI20220915BHJP
【FI】
H03H9/25 A
H03H3/08
H03H9/17 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021038787
(22)【出願日】2021-03-10
(71)【出願人】
【識別番号】518453730
【氏名又は名称】三安ジャパンテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100171077
【弁理士】
【氏名又は名称】佐々木 健
(72)【発明者】
【氏名】古藤 祐喜
【テーマコード(参考)】
5J097
5J108
【Fターム(参考)】
5J097AA29
5J097BB15
5J097JJ03
5J097KK10
5J108AA07
5J108EE03
5J108GG03
(57)【要約】      (修正有)
【課題】実装面積を小さくすることができる弾性波デバイス、弾性波デバイスを備えるモジュール及び弾性波デバイスの製造方法を提供する。
【解決手段】弾性波デバイス1は、配線基板3と、配線基板と第1導電性部材15(バンプ)を介して電気的に接続された第1デバイスチップ5aと、配線基板と第2導電性部材16(ピラー)を介して電気的に接続された第2デバイスチップ5bと、を備える。第2導電性部材は、第1導電性部材と第1デバイスチップとの積層高さよりも高い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線基板と、
前記配線基板と第1導電性部材を介して電気的に接続された第1デバイスチップと、
前記配線基板と第2導電性部材を介して電気的に接続された第2デバイスチップとを備える弾性波デバイスであって、
前記第2導電性部材は、前記第1導電性部材と前記第1デバイスチップとの積層高さよりも高く形成された弾性波デバイス。
【請求項2】
前記第1デバイスチップは、前記配線基板と前記第2デバイスチップに挟まれた領域に形成された請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項3】
前記第1デバイスチップは受信フィルタであり、前記第2デバイスチップは送信フィルタである請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項4】
前記第1デバイスチップは、前記第2デバイスチップよりも薄く形成された請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項5】
前記第1導電性部材はバンプであり、前記第2導電性部材はピラーである請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項6】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップとは、前記配線基板と樹脂層と金属層とにより封止された請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項7】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップとの間に、非導電性部材が配置された請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項8】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップの少なくとも一つは、弾性表面波フィルタが形成された請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項9】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップの少なくとも一つは、音響薄膜共振器からなるバンドパスフィルタが形成された請求項1に記載の弾性波デバイス。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の弾性波デバイスを備えるモジュール。
【請求項11】
配線基板に第1導電性部材を介して第1デバイスチップを実装する第1工程と、
前記配線基板上に第2導電性部材を前記第1デバイスチップよりも高く形成する第2工程と、
前記配線基板に前記第2導電性部材を介して第2デバイスチップを実装する第3工程を含む、弾性波デバイスの製造方法。
【請求項12】
前記第2工程の前に、前記第1デバイスチップを封止する工程を含む請求項11に記載の弾性波デバイスの製造方法。
【請求項13】
前記前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップの間に、非導電性部材を配置する工程を含む請求項10に記載の弾性波デバイスの製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、弾性波デバイスを開示する。当該弾性波デバイスは、配線間隔を狭くすることで実装面積が小さくなり得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2016-208413号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の弾性波デバイスにおいて、配線間隔を限界まで狭めても、ある程度の実装面積が必要となる。このため、弾性波デバイスを小型にすることができない。
【0005】
本開示は、上述の課題を解決するためになされた。本開示の目的は、実装面積を小さくすることができる弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる弾性波デバイスは、
配線基板と、
前記配線基板と第1導電性部材を介して電気的に接続された第1デバイスチップと、
前記配線基板と第2導電性部材を介して電気的に接続された第2デバイスチップとを備える弾性波デバイスであって、
前記第2導電性部材は、前記第1導電性部材と前記第1デバイスチップとの積層高さよりも高く形成された弾性波デバイスとした。
【0007】
前記第1デバイスチップは、前記配線基板と前記第2デバイスチップに挟まれた領域に形成されたことが、本開示の一形態とされる。
【0008】
前記第1デバイスチップは受信フィルタであり、前記第2デバイスチップは送信フィルタであることが、本開示の一形態とされる。
【0009】
前記第1デバイスチップは、前記第2デバイスチップよりも薄く形成されたことが、本開示の一形態とされる。
【0010】
前記第1導電性部材はバンプであり、前記第2導電性部材はピラーであることが、本発明の一形態とされる。
【0011】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップとは、前記配線基板と樹脂層と金属層とにより封止されたことが、本発明の一形態とされる。
【0012】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップとの間に、非導電性部材が配置されたことが、本開示の一形態とされる。
【0013】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップの少なくとも一つは、弾性表面波フィルタが形成されたことが、本開示の一形態とされる。
【0014】
前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップの少なくとも一つは、音響薄膜共振器からなるバンドパスフィルタが形成されたことが、本開示の一形態とされる。
【0015】
前記弾性波デバイスを備えるモジュールが、本発明の一形態とされる。
【0016】
本開示にかかる弾性波デバイスの製造方法は、
配線基板に第1導電性部材を介して第1デバイスチップを実装する第1工程と、
前記配線基板上に第2導電性部材を前記第1デバイスチップよりも高く形成する第2工程と、
前記配線基板に前記第2導電性部材を介して第2デバイスチップを実装する第3工程を含む、弾性波デバイスの製造方法とした。
【0017】
前記第2工程の前に、前記第1デバイスチップを封止する工程を含むことが、本発明の一形態とされる。
【0018】
前記前記第1デバイスチップと前記第2デバイスチップの間に、非導電性部材を配置する工程を含むことが、本発明の一形態とされる。
【発明の効果】
【0019】
本開示によれば、実装面積を小さくすることができる弾性波デバイス、その弾性波デバイスを備えるモジュール、およびその弾性波デバイスの製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】実施の形態1における弾性波デバイスの縦断面図である。
図2】実施の形態1における弾性波デバイスの平面図である。
図3】実施の形態1における弾性波デバイスの弾性波素子の例を示す図である。
図4】実施の形態1における弾性波デバイスの弾性波素子が音響薄膜共振器である例を示す図である。
図5】実施の形態2における弾性波デバイスの縦断面図である。
図6】実施の形態2における弾性波デバイスの平面図である。
図7】実施の形態3における弾性波デバイスの縦断面図である。
図8】実施の形態3における弾性波デバイスの平面図である。
図9】実施の形態4における弾性波デバイスの縦断面図である。
図10】実施の形態4における弾性波デバイスの平面図である。
図11】実施の形態5における弾性波デバイスが適用されるモジュールの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
実施の形態について添付の図面に従って説明する。なお、各図中、同一または相当する部分には同一の符号が付される。当該部分の重複説明は適宜に簡略化ないし省略される。
【0022】
実施の形態1.
図1は実施の形態1における弾性波デバイスの縦断面図である。図2は実施の形態1における弾性波デバイスの平面図である。
【0023】
図1は、弾性波デバイス1として、デュプレクサである弾性波デバイスの例を示す。
【0024】
図1に示されるように、弾性波デバイス1は、配線基板3と複数のバンプ15と第1デバイスチップ5aと複数のピラー16と第2デバイスチップ5bと封止部17とを備える。
【0025】
例えば、配線基板3は、樹脂からなる多層基板である。例えば、配線基板3は、複数の誘電体層からなる低温同時焼成セラミックス(Low Temperature Co-fired Ceramics:LTCC)多層基板である。
【0026】
複数のバンプ15は、第1導電性部材として、配線基板3の上面に形成される。例えば、バンプ15は、金バンプである。例えば、バンプ15の高さは、10μmから50μmである。
【0027】
例えば、第1デバイスチップ5aは、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムまたは水晶などの圧電単結晶で形成された基板である。例えば、第1デバイスチップ5aは、圧電セラミックスで形成された基板である。例えば、第1デバイスチップ5aは、圧電基板と支持基板とが接合された基板である。例えば、支持基板は、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスで形成された基板である。
【0028】
第1デバイスチップ5aは、複数のバンプ15を介して、配線基板3にフリップチップボンディングにより実装される。第1デバイスチップ5aは、複数のバンプ15を介して配線基板3と電気的に接続される。
【0029】
第1デバイスチップ5aは、機能素子が形成される基板である。例えば、第1デバイスチップ5aの主面(図1の下面)において、受信フィルタが形成される。
【0030】
受信フィルタは、所望の周波数帯域の電気信号が通過し得るように形成される。例えば、受信フィルタは、複数の直列共振器と複数の並列共振器からなるラダー型フィルタである。
【0031】
複数のピラー16は、第2導電性部材として、配線基板3の上面に形成される。ピラー16は、バンプ15と第1デバイスチップ5aとの積層高さよりも高く形成される。
【0032】
例えば、第2デバイスチップ5bは、タンタル酸リチウム、ニオブ酸リチウムまたは水晶などの圧電単結晶で形成された基板である。例えば、第2デバイスチップ5bは、圧電セラミックスで形成された基板である。例えば、第2デバイスチップ5bは、圧電基板と支持基板とが接合された基板である。例えば、支持基板は、サファイア、シリコン、アルミナ、スピネル、水晶またはガラスで形成された基板である。
【0033】
第2デバイスチップ5bは、複数のピラー16を介して、配線基板3にフリップチップボンディングにより実装される。第2デバイスチップ5bは、複数のピラー16を介して配線基板3と電気的に接続される。
【0034】
第2デバイスチップ5bは、機能素子が形成される基板である。例えば、第2デバイスチップ5bの主面(図1の下面)において、送信フィルタが形成される。
【0035】
送信フィルタは、所望の周波数帯域の電気信号が通過し得るように形成される。例えば、送信フィルタは、複数の直列共振器と複数の並列共振器からなるラダー型フィルタである。
【0036】
封止部17は、デバイスチップ5を覆うように形成される。例えば、封止部17は、合成樹脂等の絶縁体により形成される。例えば、封止部17は、金属で形成される。例えば、封止部17は、樹脂層と金属層とで形成される。
【0037】
封止部17が合成樹脂で形成される場合、当該合成樹脂は、エポキシ樹脂、ポリイミドなどである。好ましくは、封止部17は、エポキシ樹脂を用い、低温硬化プロセスを用いてエポキシ樹脂で形成される。
【0038】
本開示において、第1デバイスチップ5aは、配線基板3と第2デバイスチップ5bに挟まれた領域に形成される。第1デバイスチップ5aは、第2デバイスチップ5bよりも薄く形成される。
【0039】
次に、図3を用いて、弾性波素子52の例を説明する。
図3は実施の形態1における弾性波デバイスの弾性波素子の例を示す図である。
【0040】
図3に示されるように、IDT(Interdigital Transducer)52aと一対の反射器52bとは、デバイスチップ5の主面に形成される。IDT52aと一対の反射器52bとは、弾性表面波を励振し得るように設けられる。
【0041】
例えば、IDT52aと一対の反射器52bとは、アルミニウムと銅の合金で形成される。例えば、IDT52aと一対の反射器52bとは、チタン、パラジウム、銀などの適宜の金属もしくはこれらの合金で形成される。例えば、IDT52aと一対の反射器52bとは、複数の金属層が積層した積層金属膜により形成される。例えば、IDT52aと一対の反射器52bとの厚みは、150nmから400nmである。
【0042】
IDT52aは、一対の櫛形電極52cを備える。一対の櫛形電極52cは、互いに対向する。櫛形電極52cは、複数の電極指52dとバスバー52eとを備える。複数の電極指52dは、長手方向を合わせて配置される。バスバー52eは、複数の電極指52dを接続する。
【0043】
一対の反射器52bの一方は、IDT52aの一側に隣接する。一対の反射器52bの他方は、IDT52aの他側に隣接する。
【0044】
次に、図4を用いて、弾性波素子52が音響薄膜共振器である例を説明する。
図4は実施の形態1における弾性波デバイスの弾性波素子が音響薄膜共振器である例を示す図である。
【0045】
図4において、チップ基板60は、デバイスチップ5として機能する。例えば、チップ基板60は、シリコン等の半導体基板、または、サファイア、アルミナ、スピネルもしくはガラス等の絶縁基板である。
【0046】
圧電膜62は、チップ基板60上に設けられる。例えば、圧電膜62は、窒化アルミニウムで形成される。
【0047】
下部電極64と上部電極66とは、圧電膜62を挟むように設けられる。例えば、下部電極64と上部電極66とは、ルテニウム等の金属で形成される。
【0048】
空隙68は、下部電極64とチップ基板60との間に形成される。
【0049】
音響薄膜共振器において、下部電極64と上部電極66とは、圧電膜62の内部に厚み縦振動モードの弾性波を励振する。
【0050】
以上で説明された実施の形態1によれば、第2導電性部材は、第1導電性部材と第1デバイスチップ5aとの積層高さよりも高く形成される。このため、弾性波デバイス1の実装面積を小さくすることができる。
【0051】
また、第1デバイスチップ5aは、配線基板3と第2デバイスチップ5bに挟まれた領域に形成される。このため、弾性波デバイス1の実装面積をより小さくすることができる。
【0052】
また、第1デバイスチップ5aは受信フィルタであり、第2デバイスチップ5bは送信フィルタである。このため、送信フィルタからの熱を封止部17を介して放散させることができる。
【0053】
また、第1デバイスチップ5aは、第2デバイスチップ5bよりも薄く形成される。このため、弾性波デバイス1の高さを低くすることができる。
【0054】
また、第1導電性部材はバンプ15であり、第2導電性部材はピラー16である。このため、簡単な構成で弾性波デバイス1の実装面積を小さくすることができる。
【0055】
また、第1デバイスチップ5aと第2デバイスチップ5bとは、配線基板3と樹脂層と金属層とにより封止されている。このため、弾性波デバイス1をより確実に封止することができる。
【0056】
また、第1デバイスチップ5aと第2デバイスチップ5bの少なくとも一つは、弾性表面波フィルタが形成される。このため、簡単な構成で弾性波デバイス1の実装面積を小さくすることができる。
【0057】
また、第1デバイスチップ5aと第2デバイスチップ5bの少なくとも一つは、音響薄膜共振器からなるバンドパスフィルタが形成される。このため、簡単な構成で弾性波デバイス1の実装面積を小さくすることができる。
【0058】
なお、弾性波デバイス1の製造方法においては、第1工程と第2工程と第3工程とを含めばよい。第1工程においては、配線基板3に第1導電性部材を介して第1デバイスチップ5aを実装すればよい。第2工程においては、配線基板3上に第2導電性部材を第1デバイスチップ5aよりも高く形成すればよい。第3工程においては、配線基板3に第2導電性部材を介して第2デバイスチップ5bを実装すればよい。当該製造方法によれば、簡単な方法で弾性波デバイス1の実装面積を小さくすることができる。
【0059】
また、第2工程の前に、第1デバイスチップ5aを封止する工程を含んでもよい。この場合、弾性波デバイス1をより確実に封止することができる。また、第2デバイスチップ5bを実装する前に、第1デバイスチップ5a上に非導電性部材18を配置する工程を含んでもよい。この場合、弾性波デバイス1の剛性が向上する。
【0060】
なお、本開示においては、第1デバイスチップ5aの機能素子と第2デバイスチップ5bの機能素子とは、配線基板3の側を向く。このため、第1デバイスチップ5aと第2デバイスチップ5bとの間の距離をより短くすることができる。その結果、弾性波デバイスの高さをより低くすることができる。
【0061】
実施の形態2.
図5は実施の形態2における弾性波デバイスの縦断面図である。図6は実施の形態2における弾性波デバイスの平面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
【0062】
図5図6とに示されるように、実施の形態2においては、複数のピラー16の代わりに、複数の多段バンプ16aが第2導電性部材として形成される。
【0063】
以上で説明された実施の形態2によれば、実施の形態1と同様に、弾性波デバイス1の実装面積を小さくすることができる。
【0064】
実施の形態3.
図7は実施の形態3における弾性波デバイスの縦断面図である。図8は実施の形態3における弾性波デバイスの平面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
【0065】
図7図8とに示されるように、実施の形態3においては、複数のピラー16の代わりに、複数の複合部材16bが第2導電性部材として形成される。複合部材16bの下段は、ピラーである。複合部材16bの上段は、バンプである。
【0066】
以上で説明された実施の形態3によれば、実施の形態1と同様に、弾性波デバイス1の実装面積を小さくすることができる。
【0067】
実施の形態4.
図9は実施の形態4における弾性波デバイスの縦断面図である。図10は実施の形態4における弾性波デバイスの平面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
【0068】
図9図10とに示されるように、複数の非導電性部材18は、第1デバイスチップ5aと第2デバイスチップ5bとの間に配置される。非導電性部材18の高さは、第1デバイスチップ5aの主面に形成された機能素子の高さよりも高い。
【0069】
以上で説明された実施の形態4によれば、複数の非導電性部材18は、第1デバイスチップ5aと第2デバイスチップ5bとの間に配置される。このため、第1デバイスチップ5aに実装された機能素子と第2デバイスチップ5bとの接触を抑制することができる。
【0070】
実施の形態5.
図11は実施の形態5における弾性波デバイスが適用されるモジュールの縦断面図である。なお、実施の形態1の部分と同一又は相当部分には同一符号が付される。当該部分の説明は省略される。
【0071】
図11において、モジュール100は、配線基板130と集積回路部品ICと弾性波デバイス1とインダクタ11と封止部117とを備える。
【0072】
配線基板130は、実施の形態1の配線基板3と同等である。
【0073】
図示されないが、集積回路部品ICは、配線基板130の内部に実装される。集積回路部品ICは、スイッチング回路とローノイズアンプとを含む。
【0074】
弾性波デバイス1は、配線基板130の主面に実装される。
【0075】
インダクタ11は、配線基板130の主面に実装される。インダクタ11は、インピーダンスマッチングのために実装される。例えば、インダクタ111は、Integrated Passive Device(IPD)である。
【0076】
封止部117は、弾性波デバイス1を含む複数の電子部品を封止する。
【0077】
以上で説明された実施の形態5によれば、モジュール100は、弾性波デバイス1を備える。このため、実装面積の小さいモジュール100を提供することができる。
【0078】
少なくとも一つの実施形態のいくつかの側面が説明されたが、様々な改変、修正および改善が当業者にとって容易に想起されることを理解されたい。かかる改変、修正および改善は、本開示の一部となることが意図され、かつ、本開示の範囲内にあることが意図される。
【0079】
理解するべきことだが、ここで述べられた方法および装置の実施形態は、上記説明に記載され又は添付図面に例示された構成要素の構造および配列の詳細への適用に限られない。方法および装置は、他の実施形態で実装し、様々な態様で実施又は実行することができる。
【0080】
特定の実装例は、例示のみを目的としてここに与えられ、限定されることを意図しない。
【0081】
本開示で使用される表現および用語は、説明目的であって、限定としてみなすべきではない。ここでの「含む」、「備える」、「有する」、「包含する」およびこれらの変形の使用は、以降に列挙される項目およびその均等物並びに付加項目の包括を意味する。
【0082】
「又は(若しくは)」の言及は、「又は(若しくは)」を使用して記載される任意の用語が、当該記載の用語の一つの、一つを超える、およびすべてのものを示すように解釈され得る。
【0083】
前後左右、頂底上下、横縦、表裏への言及は、いずれも、記載の便宜を意図する。当該言及は、本開示の構成要素がいずれか一つの位置的又は空間的配向に限られるものではない。したがって、上記説明および図面は、例示にすぎない。
【符号の説明】
【0084】
1 弾性波デバイス、 3 配線基板、 5a 第1デバイスチップ、 5b 第2デバイスチップ、 15 バンプ、 16 ピラー、 16a 多段バンプ、 16b 複合部材、 17 封止部、 18 非導電性部材、 52 弾性波素子、 52a IDT、 52b 反射器、 52c 櫛形電極、 52d 電極指、 100 モジュール、 105 デバイスチップ、 111 インダクタ、 117 封止部、 130 配線基板


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11