(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022141070
(43)【公開日】2022-09-29
(54)【発明の名称】収穫管理方法、収穫管理システム、運搬車、及び収穫管理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20220921BHJP
A01D 27/00 20060101ALI20220921BHJP
G16Y 10/05 20200101ALI20220921BHJP
【FI】
G06Q50/02
A01D27/00
G16Y10/05
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021041207
(22)【出願日】2021-03-15
(71)【出願人】
【識別番号】720001060
【氏名又は名称】ヤンマーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205350
【弁理士】
【氏名又は名称】狩野 芳正
(74)【代理人】
【識別番号】100117617
【弁理士】
【氏名又は名称】中尾 圭策
(72)【発明者】
【氏名】古市 光洋
(72)【発明者】
【氏名】久本 圭司
【テーマコード(参考)】
2B072
5L049
【Fターム(参考)】
2B072EA01
2B072EA06
2B072FA03
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】圃場内のより細かな領域での収穫量を算出する。
【解決手段】収穫管理装置100は、データ記憶部160と、分割領域算出部170と、収穫量算出部180とを備える。データ記憶部160は、圃場10を移動して作物を収穫する収穫機300の軌跡情報と、収穫機300により収穫された作物を運搬車400に載せる積載位置30と、積載位置30で運搬車400に載せられる作物の重量とを記憶する。分割領域算出部170は、軌跡情報と、積載位置30とに基づき、重量の作物を収穫した分割領域を算出する。収穫量算出部180は、分割領域と重量とに基づき、分割領域における作物の収穫量を算出する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
圃場を移動して作物を収穫する収穫機の軌跡情報と、前記収穫機により収穫された前記作物を運搬車に載せる積載位置と、前記積載位置で前記運搬車に載せられる前記作物の重量とを記憶することと、
前記軌跡情報と、前記積載位置とに基づき、前記重量の前記作物を収穫した分割領域を算出することと、
前記分割領域と、前記重量とに基づき、前記分割領域における前記作物の収穫量を算出することと、
を含む収穫管理方法。
【請求項2】
前記分割領域は、前記軌跡情報に表された前記収穫機の軌跡を前記積載位置で分割した軌跡により算出される請求項1に記載の収穫管理方法。
【請求項3】
前記積載位置は、前記収穫機が収穫した前記作物を前記圃場に排出した位置を用いて表される
請求項1または2に記載の収穫管理方法。
【請求項4】
前記積載位置は、前記収穫機から前記運搬車に収穫した前記作物を積み替える位置を用いて表される
請求項1または2に記載の収穫管理方法。
【請求項5】
前記積載位置は、前記収穫機から排出された前記作物を前記運搬車に載せた位置を用いて表される
請求項1または2に記載の収穫管理方法。
【請求項6】
圃場を移動して作物を収穫する収穫機の軌跡情報と、前記収穫機により収穫された前記作物を運搬車に載せる積載位置と、前記積載位置で前記運搬車に載せられる前記作物の重量とを記憶するデータ記憶部と、
前記軌跡情報と、前記積載位置とに基づき、前記重量の前記作物を収穫した分割領域を算出する分割領域算出部と、
前記分割領域と、前記重量とに基づき、前記分割領域における前記作物の収穫量を算出する収穫量算出部と、
を備える収穫管理システム。
【請求項7】
圃場で収穫され、積載される作物の重量を測定する重量センサと、
前記作物が積載された積載位置を測定する測位装置と、
測定された前記積載位置と、前記重量とを関連付けて表す情報を出力する通信装置と、
を備える運搬車。
【請求項8】
圃場を移動して作物を収穫する収穫機の軌跡情報と、前記収穫機により収穫された前記作物を運搬車に載せる積載位置と、前記積載位置で前記運搬車に載せられる前記作物の重量とを記憶することと、
前記軌跡情報と、前記積載位置とに基づき、前記重量の前記作物を収穫した分割領域を算出することと、
前記分割領域と、前記重量とに基づき、前記分割領域における前記作物の収穫量を算出することと、
を演算装置に実行させる収穫管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収穫管理方法、収穫管理システム、運搬車、及び収穫管理プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、栽培管理の分析に圃場における農作業に関する情報を用いることが研究されている。例えば、圃場の畝から収穫した根菜類、例えば人参などの収穫量は、選果場において、圃場で収穫された作物の重量を計測して把握される。
【0003】
特許文献1には、圃場の畝から根菜類を引き抜いて収穫して収容容器に収納し、収容容器が満杯になると、満杯になった収容容器を圃場に排出する収穫機が開示されている。収容容器は、運搬車により回収されて選果場に運ばれる。選果場に運ばれた収容容器の重量を図ることで、圃場における収穫量が計測される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、圃場における収穫量は計測できても、圃場内のより細かな領域での収穫量を計測することができない。
【0006】
上記の状況に鑑み、本開示は、圃場内のより細かな領域での収穫量を算出することを目的の1つとする。他の目的については、以下の記載及び実施の形態の説明から理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以下に、発明を実施するための形態で使用される番号・符号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、特許請求の範囲の記載と発明を実施するための形態との対応関係の一例を示すために、参考として、括弧付きで付加されたものである。よって、括弧付きの記載により、特許請求の範囲は、限定的に解釈されるべきではない。
【0008】
上記目的を達成するための一実施の形態による収穫管理方法は、圃場(10)を移動して作物を収穫する収穫機(300)の軌跡情報と、収穫機(300)により収穫された作物を運搬車(400)に載せる積載位置(30)と、積載位置(30)で運搬車(400)に載せられる作物の重量とを記憶することを含む。また、収穫管理方法は、軌跡情報と、積載位置(30)とに基づき、重量の作物を収穫した分割領域を算出することを含む。さらに、収穫管理方法は、分割領域と重量とに基づき、分割領域における作物の収穫量を算出することを含む。
【0009】
上記目的を達成するための一実施の形態による収穫管理システム(1000)は、データ記憶部(160)と、分割領域算出部(170)と、収穫量算出部(180)とを備える。データ記憶部(160)は、圃場(10)を移動して作物を収穫する収穫機(300)の軌跡情報と、収穫機(300)により収穫された作物を運搬車(400)に載せる積載位置(30)と、積載位置(30)で運搬車(400)に載せられる作物の重量とを記憶する。分割領域算出部(170)は、軌跡情報と、積載位置(30)とに基づき、重量の作物を収穫した分割領域を算出する。収穫量算出部(180)は、分割領域と重量とに基づき、分割領域における作物の収穫量を算出する。
【0010】
上記目的を達成するための一実施の形態による運搬車(400)は、重量センサ(440)と、測位装置(450)と、通信装置(430)とを備える。重量センサ(440)は、圃場(10)で収穫され、積載される作物の重量を測定する。測位装置(450)は、作物が積載された積載位置(30)を測定する。通信装置(430)は、測定された積載位置(30)と、重量とを関連付けて表す情報を出力する。
【0011】
上記目的を達成するための一実施の形態による収穫管理プログラム(500)は、圃場(10)を移動して作物を収穫する収穫機(300)の軌跡情報と、収穫機(300)により収穫された作物を運搬車(400)に載せる積載位置(30)と、積載位置(30)で運搬車(400)に載せられる作物の重量とを記憶することを演算装置(120)に実行させる。また、収穫管理プログラム(500)は、軌跡情報と、積載位置(30)とに基づき、重量の作物を収穫した分割領域を算出することを演算装置(120)に実行させる。さらに、収穫管理プログラム(500)は、分割領域と重量とに基づき、分割領域における作物の収穫量を算出することを演算装置(120)に実行させる。
【発明の効果】
【0012】
上記の形態によれば、圃場を分割した分割領域での収穫量を計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】一実施の形態における収穫管理システムの概略構成図である。
【
図2】一実施の形態において、収穫管理システムにより分割領域の収穫量を計測することを説明するための図である。
【
図3】一実施の形態における収穫機の概略構成図である。
【
図4】一実施の形態における運搬車の概略構成図である。
【
図5】一実施の形態における運搬車の構成図である。
【
図6】一実施の形態における収穫管理システムが実行する機能ブロックを表す図である。
【
図7】一実施の形態における収穫管理システムによる処理を表すフローチャートである。
【
図8】一実施の形態における収穫管理システムにより算出した収穫量を表す画面を表す図である。
【
図9】一実施の形態における収穫管理システムが栽培管理の分析のために表示する画面を表す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(実施の形態)
本発明の本実施の形態による収穫管理システム1000を、図面を参照して説明する。本実施の形態において、
図1に示すように、収穫管理システム1000は、収穫管理装置100と、端末200と、収穫機300と、運搬車400とを備える。収穫管理装置100は、ネットワーク50、例えばインターネットを介して、端末200と、収穫機300と、運搬車400と通信可能に接続されている。
【0015】
収穫機300は、
図2に示すように、圃場10内を移動して、作物、例えば畝に沿って植えられた作物を収穫する。例えば、収穫機300は、畝に沿って植えられた作物を収穫するために、入場軌跡20に沿って、作物を収穫する畝の位置まで移動する。収穫機300は、作物を収穫する畝の一端に到着すると、第1収穫軌跡21-1に沿って移動して、作物を収穫する。収穫を開始した畝の一端から他端まで移動すると、収穫機300は、旋回して第2収穫軌跡21-2に沿って移動して、作物を収穫する。さらに、収穫機300は、さらに旋回して第3収穫軌跡21-3に沿って移動し、作物を収穫する。このように、収穫機300は、圃場内を畝に沿った移動と旋回とを繰り返して、作物を収穫して、収穫した作物を収穫機300に設けられた収容容器に収容する。なお、第1収穫軌跡21-1、第2収穫軌跡21-2などを区別しないとき、収穫機300が移動した軌跡を収穫軌跡21と呼ぶ。
【0016】
例えば、収穫機300は、第3収穫軌跡21-3に沿って移動して、第1積載位置30-1に達したとき、収容容器が収穫された作物で満杯になる。満杯になった収容容器は、第1積載位置30-1において、運搬車400に積載される。運搬車400は、積載された収容容器の重量から収容容器のみの重量を減算して作物の重量を測定する。測定された作物の重量は、それまでに収穫機300が移動した第1収穫軌跡21-1と、第2収穫軌跡21-2と、第3収穫軌跡21-3とで収穫された作物の収穫量を表す。同様に、運搬車400は、第2積載位置30-2において、収容容器を積載し、積載された収容容器の重量から作物の重量を測定する。測定された作物の重量は、第4収穫軌跡21-4と、第5収穫軌跡21-5と、第6収穫軌跡21-6と、第7収穫軌跡21-7とで収穫された作物の収穫量を表す。圃場10において、作物の収穫を終了したときの収容容器の重量から測定される作物の重量は、第8収穫軌跡21-8と、第9収穫軌跡21-9と、第10収穫軌跡21-10とで収穫された作物の収穫量を表す。なお、第1積載位置30-1と、第2積載位置30-2とを区別しないとき、運搬車400が収容容器を積載した位置を積載位置30と呼ぶ。
【0017】
図1に示す収穫管理装置100は、収穫機300が移動した収穫軌跡21と、運搬車400が収容容器を積載した積載位置30と、収容容器の重量とを、収穫機300または運搬車400から取得する。収穫管理装置100は、取得された各情報に基づき、圃場10の各分割領域、例えば第1収穫軌跡21-1から第3収穫軌跡21-3までの領域で収穫された作物の収穫量を算出する。各分割領域は、例えば、収穫機300が移動した軌跡情報を積載位置30で分割した領域を表す。算出された収穫量は、端末200の入出力装置210に出力されて、ユーザ、例えば作業者、圃場10の所有者に報知される。
【0018】
このように、収穫管理システム1000は、圃場10内を分割した分割領域における作物の収穫量をユーザに報知する。
【0019】
(収穫管理システムの構成)
収穫機300は、
図3に示すように、入出力装置310と、演算装置320と、通信装置330と、センサ340と、測位装置350とを備える。入出力装置310には、演算装置320が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置310は、演算装置320が処理を実行した結果を出力する。入出力装置310は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0020】
通信装置330は、ネットワーク50に電気的に接続され、ネットワーク50を介して各々の装置との通信を行う。通信装置330は、収穫管理装置100から取得する信号を演算装置320に転送する。また、演算装置320が生成した信号を収穫管理装置100に転送する。通信装置330は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やセルラーネットワークなどの無線通信に用いられる送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0021】
センサ340は、収穫機300に設けられた収容容器に収容された作物の量を検出する。例えば、センサ340は、収容容器に収容された作物の量が閾値を超えたことを検出する。センサ340は、例えば、所定の高さに赤外線センサを備え、収容された作物の高さが赤外線センサの高さを越えたときに、作物の量が閾値を越えたと判定する。また、センサ340は、収容された作物の高さを測定し、測定された高さが閾値を越えたときに、作物の量が閾値を越えたと判定してもよい。センサ340は、収容容器に収容された作物の量が閾値を超えると、収容容器が満杯に近いことを報知する。ユーザは、センサ340からの報知に基づき、収容容器を運搬車400に移動させる。
【0022】
測位装置350は、各時刻における自機の位置、例えば緯度と、経度とを測定する。測定された位置を表す位置情報は、演算装置320に送信される。測位装置350は、収穫機300に設けられることにより、収穫機300の各時刻における位置を測定する。測位装置350は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機である。
【0023】
演算装置320は、収穫機300の稼働情報を収穫管理装置100に送信する。稼働情報は、測位装置350に測定された収穫機300の位置情報を含む。また、稼働情報は、圃場10で作業を行っているときの収穫機300の状態を表す情報を含み、例えば収穫機300の速度、操舵角、エンジン回転数、各種クラッチのON/OFF状況を含んでもよい。
【0024】
運搬車400は、
図4に示すように、入出力装置410と、演算装置420と、通信装置430と、重量センサ440と、測位装置450とを備える。入出力装置410には、演算装置420が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置410は、演算装置420が処理を実行した結果を出力する。入出力装置410は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0025】
通信装置430は、ネットワーク50に電気的に接続され、ネットワーク50を介して各々の装置との通信を行う。通信装置430は、収穫管理装置100から取得する信号を演算装置420に転送する。また、演算装置420が生成した信号を収穫管理装置100に転送する。通信装置430は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やセルラーネットワークなどの無線通信に用いられる送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0026】
重量センサ440は、運搬車400に積載された収容容器の重量から作物の重量を測定する。例えば、重量センサ440は、測定される重量が収容容器のみの重量を減算されるように0点調節され、運搬車400に積載された収容容器の重量を測定することで、収容容器に収容された作物の重量を測定する。重量センサ440は、例えば、
図5に示すように、ロードセルを含み、リアリフト445に設けられてもよい。この場合、重量センサ440は、リアリフト445の積載部447に乗せられた収容容器の重量を測定する。
【0027】
図4に示す測位装置450は、各時刻における自機の位置、例えば緯度と、経度とを測定する。測定された位置を表す位置情報は、演算装置420に送信される。測位装置450は、運搬車400に設けられることにより、運搬車400の各時刻における位置を測定する。測位装置450は、例えばGNSS(Global Navigation Satellite System)の受信機である。
【0028】
演算装置420は、運搬車400の積載量に関する情報を収穫管理装置100に送信する。積載量に関する情報は、重量センサ440で測定された重量を表す情報と、測位装置450に測定された運搬車400の位置情報とを含む。例えば、積載量に関する情報は、運搬車400に積載された作物の重量と、運搬車400に作物が積載された積載位置30とを表す。
【0029】
収穫管理装置100は、
図1に示すように、入出力装置110と、演算装置120と、通信装置130と、記憶装置140とを備える。収穫管理装置100は、収穫機300と運搬車400とから取得する情報に基づき、圃場10の分割領域における収穫量を算出する。収穫管理装置100は、例えば、コンピュータである。入出力装置110には、演算装置120が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置110は、演算装置120が処理を実行した結果を出力する。入出力装置110は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。入出力装置110は省略されてもよい。
【0030】
通信装置130は、ネットワーク50に電気的に接続され、ネットワーク50を介して各々の装置との通信を行う。通信装置130は、端末200と、収穫機300と、運搬車400とから取得する信号を演算装置120に転送する。また、演算装置120が生成した信号を端末200と、収穫機300と、運搬車400とのいずれかに転送する。通信装置130は、例えば、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0031】
記憶装置140は、分割領域における収穫量を算出するための様々なデータ、例えば収穫管理プログラム500を格納する。記憶装置140は、収穫管理プログラム500を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。収穫管理プログラム500は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体1に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。
【0032】
演算装置120は、収穫管理プログラム500を記憶装置140からに読み出し、分割領域における収穫量を算出するための様々なデータ処理を行う。例えば、演算装置120は、中央演算処理装置(CPU;Central Processing Unit)などを含む。
【0033】
演算装置120は、収穫管理プログラム500を読み出し実行することで、
図6に示すように、データ記憶部160と、分割領域算出部170と、収穫量算出部180とを実現する。データ記憶部160は、収穫機300または運搬車400から取得される情報を記憶する。分割領域算出部170は、収穫機300と運搬車400とから取得される情報に基づき、収穫量を算出するための分割領域を算出する。収穫量算出部180は、収穫機300と運搬車400とから取得される情報に基づき、各分割領域の収穫量を算出して、算出された収穫量を表す出力信号を端末200に送信する。
【0034】
図1に示す端末200は、入出力装置210と、演算装置220と、通信装置230と、記憶装置240とを備える。端末200は、例えば、コンピュータ、タブレット、携帯電話などを含む。入出力装置210には、演算装置220が処理を実行するための情報が入力される。また、入出力装置210は、演算装置220が処理を実行した結果を出力する。入出力装置210は、様々な入力装置と出力装置とを含み、例えば、キーボード、マウス、マイク、ディスプレイ、スピーカー、タッチパネルなどを含む。
【0035】
通信装置230は、ネットワーク50に電気的に接続され、ネットワーク50を介して各々の装置との通信を行う。通信装置230は、収穫管理装置100から取得する信号を演算装置220に転送する。また、演算装置220が生成した信号を収穫管理装置100に転送する。通信装置230は、例えば、無線LAN(Local Area Network)やセルラーネットワークなどの無線通信に用いられる送受信機、NIC(Network Interface Card)、USB(Universal Serial Bus)などの種々のインタフェースを含む。
【0036】
記憶装置240は、収穫管理装置100から取得された収穫量を表す情報を表示するための様々なデータ、例えば表示プログラム510を格納する。記憶装置240は、表示プログラム510を記憶する非一時的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)として用いられる。表示プログラム510は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体2に記録されたコンピュータプログラム製品(computer program product)として提供されてもよく、または、サーバからダウンロード可能なコンピュータプログラム製品として提供されてもよい。表示プログラム510は、記憶媒体1に記録されて提供されてもよい。
【0037】
演算装置220は、表示プログラム510を読み出し実行することで、
図6に示すように、入出力装置210と協働して、収穫管理装置100から取得された収穫量を表す情報を表示する表示部260を実現する。
【0038】
(収穫管理システムの動作)
図3に示す収穫機300の測位装置350は、圃場10で収穫するとき、収穫機300の各時刻における位置を表す位置情報を取得する。例えば、
図2に示すように、収穫機300が入場軌跡20と、収穫軌跡21とに沿って移動すると、測位装置350は、入場軌跡20または収穫軌跡21上の位置を測定する。収穫機300が圃場10を移動するときの各時刻における位置を表す位置情報は、測位装置350から演算装置320に伝達される。演算装置320は、取得された位置情報を収穫機300の軌跡を表す軌跡情報として、収穫管理装置100に送信する。例えば、軌跡情報は、収穫管理装置100に送信される稼働情報に含められる。
【0039】
第1積載位置30-1において、収穫された作物を収容する収容容器が、運搬車400に積載される。運搬車400の測位装置450は、収容容器が積載された第1積載位置30-1を測定する。また、運搬車400の重量センサ440は、積載された作物の重量を測定する。また、第2積載位置30-2においても同様に、第2積載位置30-2と、作物の重量とが測定される。さらに、圃場10での収穫が完了したときも、収穫が完了した位置で収容容器が運搬車400に積載されることで、測位装置450と重量センサ440とは積載位置30と、作物の重量とを測定する。演算装置420は、測定された積載位置30を測位装置450から取得して、各積載位置30における作物の重量を重量センサ440から取得する。演算装置420は、積載位置30と、作物の重量とを表す積載量に関する情報を、収穫管理装置100に送信する。
【0040】
図1に示す収穫管理装置100の演算装置120は、例えば、稼働情報と、積載量に関する情報を受信すると、収穫管理プログラム500を読み出し実行する。収穫管理プログラム500を実行することで、演算装置120は、収穫管理方法の一部である
図7に示す処理を実行する。ステップS110において、演算装置120で実現されるデータ記憶部160は、収穫機300から稼働情報を取得して、稼働情報から収穫機300の軌跡を表す軌跡情報を抽出する。
【0041】
ステップS120おいて、データ記憶部160は、運搬車400から積載量に関する情報を取得して、取得された情報から積載位置30と、各積載位置30における作物の重量とを抽出する。
【0042】
ステップS130において、分割領域算出部170は、軌跡情報と、積載位置30とに基づき、収穫量を算出するための分割領域を算出する。分割領域算出部170は、軌跡情報に表された収穫機300の軌跡を積載位置30で分割して、分割された各軌跡を含む領域を分割領域として算出する。
【0043】
例えば、
図2に示す例において、分割領域算出部170は、収穫機300が移動した軌跡を第1積載位置30-1と、第2積載位置30-2とで分割して、分割領域を算出する。具体的には、分割領域算出部170は、収穫機300が収穫を開始してから第1積載位置30-1までに移動した軌跡を表す、第1収穫軌跡21-1と、第2収穫軌跡21-2と、第3収穫軌跡21-3とを含む領域を第1分割領域として算出する。また、分割領域算出部170は、第1積載位置30-1から第2積載位置30-2までに収穫機300が移動した軌跡を表す、第4収穫軌跡21-4と、第5収穫軌跡21-5と、第6収穫軌跡21-6と、第7収穫軌跡21-7とを含む領域を第2分割領域として算出する。さらに、分割領域算出部170は、第2積載位置30-2から圃場10における収穫が完了するまでに移動した軌跡を表す、第8収穫軌跡21-8と、第9収穫軌跡21-9と、第10収穫軌跡21-10とを含む領域を第3分割領域として算出する。
【0044】
また、分割領域は、圃場10の畝に沿った軌跡を含み、収穫機300が旋回している軌跡を含まなくてもよい。例えば、分割領域算出部170には、畝の延びる畝方向が登録されている。分割領域算出部170は、畝方向に移動する軌跡情報、例えば第1収穫軌跡21-1、第2収穫軌跡21-2などを含み、畝方向に移動していない軌跡情報、例えば、第1収穫軌跡21-1の終点から第2収穫軌跡21-2の始点までの軌跡を含まないように分割領域を算出してもよい。分割領域算出部170は、畝方向と軌跡情報に表された移動方向との成す角度に基づき、畝方向に移動する軌跡情報か否かを判定する。軌跡情報により表された移動方向と畝方向との成す角度が閾値以下であるとき、分割領域算出部170は、畝方向に移動する軌跡情報であると判定する。軌跡情報に表された移動方向は、例えば、軌跡情報に含まれる時間的に隣接する複数の位置情報の変化により表される。
【0045】
分割領域は、軌跡情報に表された位置情報の集合でもよい。例えば、
図2に示す第1収穫軌跡21-1から第3収穫軌跡21-3までの第1分割領域は、
図8に示すように、第1軌跡情報40-1と、第2軌跡情報40-2と、第3軌跡情報40-3との集合を表す。ここで、第1軌跡情報40-1は第1収穫軌跡21-1を表す位置情報であり、第2軌跡情報40-2は第2収穫軌跡21-2を表す位置情報であり、第3軌跡情報40-3は第3収穫軌跡21-3を表す位置情報である。
【0046】
また、
図2に示す第4収穫軌跡21-4から第7収穫軌跡21-7までの第2分割領域は、
図8に示すように、第4軌跡情報40-4と、第5軌跡情報40-5と、第6軌跡情報40-6と、第7軌跡情報40-7との集合を表す。ここで、第4軌跡情報40-4は第4収穫軌跡21-4を表す位置情報であり、第5軌跡情報40-5は第5収穫軌跡21-5を表す位置情報であり、第6軌跡情報40-6は第6収穫軌跡21-6を表す位置情報であり、第7軌跡情報40-7は第7収穫軌跡21-7を表す位置情報である。
【0047】
また、
図2に示す第8収穫軌跡21-8から第10収穫軌跡21-10までの第3分割領域は、
図8に示すように、第8軌跡情報40-8と、第9軌跡情報40-9と、第10軌跡情報40-10との集合を表す。ここで、第8軌跡情報40-8は第8収穫軌跡21-8を表す位置情報であり、第9軌跡情報40-9は第9収穫軌跡21-9を表す位置情報であり、第10軌跡情報40-10は第10収穫軌跡21-10を表す位置情報である。
【0048】
図7に示すステップS140において、収穫量算出部180は、積載量に関する情報に基づき、各分割領域の収穫量を算出する。例えば、収穫量算出部180は、算出された分割領域で収穫された作物の収穫量を、積載量に関する情報から算出する。具体的には、
図2に示す第1収穫軌跡21-1から第3収穫軌跡21-3までの第1分割領域で収穫された作物の収穫量は、第1積載位置30-1で測定された作物の重量に対応する。このため、収穫量算出部180は、第1分割領域で収穫された作物の収穫量を、第1積載位置30-1で測定された重量により算出する。
【0049】
また、収穫量算出部180は、各分割領域において、単位面積、例えば1畝当たりの収穫量を算出する。収穫量算出部180は、分割領域に含まれる収穫軌跡21に基づき、分割領域に含まれる畝の数量を算出する。2つの収穫軌跡21により1つの畝を移動した軌跡が表されるとき、収穫量算出部180は、収穫軌跡21の長さの比率により、分割領域に含まれる畝の数量を算出する。例えば、
図2に示す第1収穫軌跡21-1は、第1収穫軌跡21-1が延在する直線上に他の収穫軌跡21が含まれないため、1つの畝全体を移動した軌跡を表す。同様に、第2収穫軌跡21-2も1つの畝全体を移動した軌跡を表す。しかし、第3収穫軌跡21-3が第4収穫軌跡21-4と同じ直線上に延在するため、第3収穫軌跡21-3と第4収穫軌跡21-4とにより1つの畝を移動した軌跡が表されている。このため、収穫量算出部180は、第3収穫軌跡21-3の長さと第4収穫軌跡21-4の長さと比率に基づき、第3収穫軌跡21-3に対応する畝の数量を算出する。例えば、収穫量算出部180は、第3収穫軌跡21-3に対応する畝の数量を0.7畝として算出する。この場合、収穫量算出部180は、第1分割領域の畝の数量を2.7畝として算出する。
【0050】
収穫量算出部180は、同様に、
図2に示す第2分割領域の畝の数量を算出する。第7収穫軌跡21-7に対応する畝の数量は、第7収穫軌跡21-7の長さと第8収穫軌跡21-8の長さとの比率に基づき、0.8畝として算出される。このため、収穫量算出部180は、第2分割領域の畝の数量を、第4収穫軌跡21-4から第7収穫軌跡21-7までに対応する畝の数量に基づき、3.1畝として算出する。同様に、収穫量算出部180は、第3分割領域の畝の数量を、第8収穫軌跡21-8から第10収穫軌跡21-10までに対応する畝の数量に基づき、2畝として算出する。
【0051】
収穫量算出部180は、各分割領域における収穫量を対応する分割領域の畝の数量で除算することで、各分割領域における1畝当たりの収穫量を算出する。収穫量算出部180は、分割領域に含まれる収穫軌跡21の長さに基づき、各分割領域において、単位長さ当たりの収穫量を算出してもよい。
【0052】
収穫量が算出されると、収穫量算出部180は、
図1に示す端末200の演算装置220に収穫量を表す出力信号を出力する。端末200の演算装置220は、出力信号を受信すると、表示プログラム510を読み出し実行する。演算装置220により実現される表示部260は、出力信号に基づき、収穫量を表す画面を入出力装置210に表示する。表示部260は、例えば、
図8に示すように、軌跡情報40と、軌跡情報40に対応する収穫量とを関連付けて表示する。これにより、ユーザは、圃場10の分割領域における収穫量を確認することができる。
【0053】
表示部260は、さらに、収穫量を表す画面に、作物の栽培に関する情報、例えば栽培中の航空写真や施肥の状況などを重ねて表示してもよい。ユーザは、栽培中における圃場10の状況と、収穫量とを比較することで、より細かな栽培管理の分析を行うことができる。例えば、ユーザは、次に作物を栽培するときに、収穫量が少ない畝への施肥量を増加する。これにより、他の畝と同様の収穫量が見込まれる。
【0054】
例えば、
図9に示すように、端末200の表示部260は、収穫量を表す画像に、圃場10で行われた農薬散布に関する情報を重ねた画面を表示してもよい。表示部260は、例えば、ブームスプレーヤ600と、ブームスプレーヤ600が移動した散布軌跡620と、ブームスプレーヤ600に接続された第1ノズル610-1から第4ノズル610-4とを表示する。
図9に示す例において、第9軌跡情報40-9に対応する畝の収穫量と、第10軌跡情報40-10に対応する畝の収穫量とが、他の畝の収穫量より少ない。一方、第9軌跡情報40-9に対応する畝と、第10軌跡情報40-10に対応する畝とへの農薬は、第4ノズル610-4から散布される。このため、ユーザは、収穫量が少ない原因を調査するために、第4ノズル610-4の点検を行う。
【0055】
また、表示部260は、収穫量を表す画像に、栽培中に雨が降ったあとの圃場10の航空写真を重ねた画像を表示してもよい。航空写真において、第9軌跡情報40-9に対応する畝と、第10軌跡情報40-10に対応する畝との外側に水たまりが写っているとき、ユーザは、圃場10の排水の向上を図る。例えば、ユーザは、次に作物を栽培するときに、第9軌跡情報40-9に対応する畝と、第10軌跡情報40-10に対応する畝との高さを高くする。
【0056】
このように、収穫管理システム1000は、圃場10の状況と、収穫量とを表示することで、ユーザにより栽培管理の分析を支援する。
【0057】
(変形例)
実施の形態において説明した構成は一例であり、機能を阻害しない範囲で構成を変更することができる。例えば、収穫機300の稼働情報は、任意の方法を用いて、収穫管理装置100に送信してもよい。例えば、稼働情報は、収穫機300から記憶媒体、例えばUSBメモリに格納され、端末200を介して収穫管理装置100に送信されてもよい。また、稼働情報は、収穫機300の通信装置330から近距離での通信が可能な無線通信を用いて運搬車400に送信し、運搬車400を介して、収穫管理装置100に送信されてもよい。
【0058】
同様に、運搬車400の積載量に関する情報は、任意の方法を用いて、収穫管理装置100に送信してもよい。例えば、積載量に関する情報は、運搬車400から記憶媒体、例えばUSBメモリに格納され、端末200を介して収穫管理装置100に送信されてもよい。また、積載量に関する情報は、運搬車400の通信装置430から近距離での通信が可能な無線通信を用いて収穫機300に送信し、収穫機300を介して、収穫管理装置100に送信されてもよい。
【0059】
積載位置30は、圃場10を測定された作物の重量に対応する分割領域に分割できれば、任意の方法を用いて、測定されてもよい。例えば、収穫機300の測位装置350が積載位置30の位置を測定してもよい。収容容器は、収穫機300と運搬車400を隣接するように停止させて、収穫機300から運搬車400に積み替えられる場合がある。この場合、例えば、収穫機300の演算装置320は、収容容器が収穫機300から運搬車400に積み替えられていることを検出し、測位装置350を用いて積み替えを検出したときの収穫機300の位置を積載位置30として測定する。収穫機300の演算装置320は、測定された積載位置30と、測定された時刻とを表す情報を収穫管理装置100に送信する。また、運搬車400の演算装置420は、測定された作物の重量と、測定された時刻とを表す情報を収穫管理装置100に送信する。収穫管理装置100の収穫量算出部180は、測定された時刻に基づき、収穫機300から取得する積載位置30を表す情報と、作物の重量とを表す情報とを関連付ける。例えば、収穫量算出部180は、積載位置30で、同じ時刻に測定された重量の作物を運搬車400に積載されたと判定する。
【0060】
また、収穫機300は、測定された積載位置30と、運搬車400の重量センサ440により測定された作物の重量とを関連付けた情報を収穫管理装置100に送信してもよい。例えば、収穫機300の演算装置320は、収容容器が収穫機300から運搬車400に積み替えられた積載位置30を測位装置350から取得する。また、積み替えが行われるときに、運搬車400の演算装置420は、重量センサ440から作物の重量を取得して、取得された重量を表す情報を収穫機300の演算装置320に送信する。収穫機300は、測位装置350から取得した積載位置30と、運搬車400の演算装置420から取得した重量とを表す情報を収穫管理装置100に送信する。
【0061】
なお、収容容器が収穫機300から運搬車400に積み替えられたことを、収穫機300のセンサ340が検出してもよい。例えば、収穫機300のセンサ340は、収容容器に収容された作物の量が閾値を超えている状態から、閾値以下の状態に変化したことを検知する。センサ340は、例えば、所定の高さに赤外線センサを備え、収容された作物の高さが赤外線センサの高さを越えている状態から、赤外線センサの高さより低くなったときに、収容容器が積み替えられたと判定する。
【0062】
収容容器は、収穫された作物で満杯になったときに収穫機300から圃場10に排出され、運搬車400により回収される場合がある。この場合、収穫機300の演算装置320は、収容容器を排出した位置を積載位置30として測位装置350から取得してもよい。例えば、収穫機300の演算装置320は、積載位置30と、収容容器を排出した順番とを関連付けた情報を収穫管理装置100に送信する。運搬車400は、収穫機300から排出された順番に収容容器を積載する。例えば、
図2に示す例では、運搬車400は、1番目に排出された第1積載位置30-1に置かれた収容容器を、最初に積載する。次に、運搬車400は、2番目に排出された第2積載位置30-2に置かれた収容容器を積載する。運搬車400の演算装置420は、積載された作物の重量と、積載された順番とを関連付けた情報を収穫管理装置100に送信する。収穫管理装置100の収穫量算出部180は、収穫機300から排出された順番と、運搬車400に積載された順番とに基づき、積載位置30と重量とを関連付ける。具体的には、収穫量算出部180は、最初に積載された作物の重量が、収穫機300から最初に排出された積載位置30で運搬車400に積載されたと判定する。
【0063】
また、運搬車400の演算装置420は、排出された収容容器を運搬車400に載せた位置を積載位置30として測定してもよい。
【0064】
収容容器に収容された作物の重量は、任意の演算装置、例えば運搬車400の演算装置420、収穫管理装置100の演算装置120などで算出されてもよい。例えば、運搬車400の重量センサ440は、積載された収容容器の重量を測定し、測定された収容容器の重量を運搬車400の演算装置420に送信する。演算装置420は、収容容器のみの重量を記憶し、収容容器の重量から作物の重量を算出してもよい。また、作物の重量は、収穫管理装置100の演算装置120により収容容器の重量から算出されてもよい。
【0065】
以上において説明した実施の形態および変形例は一例であり、各実施の形態および変形例で説明した構成は、機能を阻害しない範囲で、任意に変更してもよく、または/および、任意に組み合わせてもよい。さらに、必要となる機能を実現できれば、実施の形態および変形例で説明した一部の機能を省略してもよい。例えば、収穫機300の測位装置350が積載位置30を測定するとき、運搬車400の測位装置450は省略されてもよい。また、データ記憶部160と、分割領域算出部170と、収穫量算出部180とのすべてまたは一部は、端末200で実現されてもよい。この場合、収穫管理プログラム500のすべてまたは一部は、端末200の記憶装置240に格納される。また、収穫管理プログラム500は、表示プログラム510を含んでもよい。
【符号の説明】
【0066】
1、2 :記憶媒体
10 :圃場
20 :入場軌跡
21 :収穫軌跡
30 :積載位置
40 :軌跡情報
50 :ネットワーク
100 :収穫管理装置
110 :入出力装置
120 :演算装置
130 :通信装置
140 :記憶装置
160 :データ記憶部
170 :分割領域算出部
180 :収穫量算出部
200 :端末
210 :入出力装置
220 :演算装置
230 :通信装置
240 :記憶装置
260 :表示部
300 :収穫機
310 :入出力装置
320 :演算装置
330 :通信装置
340 :センサ
350 :測位装置
400 :運搬車
410 :入出力装置
420 :演算装置
430 :通信装置
440 :重量センサ
445 :リアリフト
447 :積載部
450 :測位装置
500 :収穫管理プログラム
510 :表示プログラム
600 :ブームスプレーヤ
610-1:第1ノズル
610-2:第2ノズル
610-3:第3ノズル
610-4:第4ノズル
620 :散布軌跡
1000 :収穫管理システム