(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022145987
(43)【公開日】2022-10-05
(54)【発明の名称】レンズ鏡筒
(51)【国際特許分類】
G02B 7/04 20210101AFI20220928BHJP
【FI】
G02B7/04 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021046749
(22)【出願日】2021-03-22
(71)【出願人】
【識別番号】000004112
【氏名又は名称】株式会社ニコン
(74)【代理人】
【識別番号】100145713
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 竜太
(74)【代理人】
【識別番号】100142147
【弁理士】
【氏名又は名称】本木 久美子
(72)【発明者】
【氏名】玉木 翔
(72)【発明者】
【氏名】松川 英二
(72)【発明者】
【氏名】吹野 邦博
(72)【発明者】
【氏名】山口 悟史
(72)【発明者】
【氏名】蛯原 明光
【テーマコード(参考)】
2H044
【Fターム(参考)】
2H044BD11
2H044BD16
(57)【要約】
【課題】ガタが防止されたレンズ鏡筒を提供する。
【解決手段】レンズ鏡筒は、第1案内軸14Aと、第2案内軸14Bと、第1案内軸14Aと接触する第1接触部3AF及び第2接触部3ABと、第2案内軸14Bと接触する第3接触部3BB及び第4接触部3BFと、を有し、光軸方向に移動可能な第1筒13と、を備え、第1接触部3AFが第1案内軸14Aに接触する第1位置P1と、第3接触部3BBが第2案内軸14Bに接触する第3位置P2と、は第1案内軸14Aと第2案内軸14Bとを含む平面の一方の面下面側に配置され、第2接触部3ABが第1案内軸14Aに接触する第2位置R1と、第4接触部3BFが第2案内軸14Bに接触する第4位置R2と、は平面の他方の面上面側に配置される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1案内軸と、
第2案内軸と、
前記第1案内軸と接触する第1接触部及び第2接触部と、前記第2案内軸と接触する第3接触部及び第4接触部と、を有し、光軸方向に移動可能な第1筒と、を備え、
前記第1接触部が前記第1案内軸に接触する第1位置と、前記第3接触部が前記第2案内軸に接触する第3位置と、は前記第1案内軸と前記第2案内軸とを含む平面の一方の面側に配置され、
前記第2接触部が前記第1案内軸に接触する第2位置と、前記第4接触部が前記第2案内軸に接触する第4位置と、は前記平面の他方の面側に配置される
レンズ鏡筒。
【請求項2】
前記第1位置と前記第2位置とは、光軸方向において異なる位置である
請求項1に記載のレンズ鏡筒。
【請求項3】
前記第3位置と前記第4位置とは、光軸方向において異なる位置である
請求項1又は請求項2に記載のレンズ鏡筒。
【請求項4】
前記第1位置と前記第3位置とを結ぶ線と、前記第2位置と前記第4位置とを結ぶ線と、は交差する
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
【請求項5】
前記第1案内軸に対して前記第1接触部が及ぼす力の第1方向と前記第2接触部が及ぼす力の第2方向とは、前記平面に対して傾いており、
前記第2案内軸に対して前記第3接触部が及ぼす力の第3方向と前記第4接触部が及ぼす力の第4方向とは、前記平面に対して傾いている
請求項1から請求項4の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
【請求項6】
光軸方向から見た場合に、前記第1方向に延びる直線と前記第2方向に延びる直線とは、前記第1案内軸の範囲内において交わる
請求項5に記載のレンズ鏡筒。
【請求項7】
光軸方向から見た場合に、前記第1案内軸及び前記第2案内軸の範囲外において、前記第1方向に延びる直線は前記第3方向に延びる直線又は前記第4方向に延びる直線と交わる
請求項5又は6に記載のレンズ鏡筒。
【請求項8】
光軸方向から見た場合に、前記第3方向に延びる直線と前記第4方向に延びる直線とは、前記第2案内軸の範囲内において交わる
請求項5から請求項7の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
【請求項9】
光軸方向から見た場合に、前記第1案内軸及び前記第2案内軸の範囲外において、前記第2方向に延びる直線は前記第3方向に延びる直線又は前記第4方向に延びる直線と交わる
請求項5から請求項8の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
【請求項10】
前記第1接触部と前記第2接触部と前記第3接触部と前記第4接触部とのうち少なくとも1つは、光軸を中心とする円の径方向において移動可能である
請求項1から9の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
【請求項11】
第1接触部、第2接触部、第3接触部及び第4接触部の少なくとも1つを、前記第1案内軸又は前記第2案内軸側に押圧する付勢部材を備える
請求項1から請求項10の何れか1項に記載のレンズ鏡筒。
【請求項12】
光軸方向に延びる一対のガイドバーと、
レンズを保持し、前記一対のガイドバーに沿って光軸方向に移動可能なレンズ保持筒と、
前記レンズ保持筒に備えられ、前記一対のガイドバーと接触する6つの接触部と、を備え、
前記レンズ保持筒は、前記6つの接触部により、光軸方向以外の方向への移動を規制される
レンズ鏡筒。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレンズ鏡筒に関する。
【背景技術】
【0002】
レンズ鏡筒は、ガタを防止する必要がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【0004】
第1の態様のレンズ鏡筒は、第1案内軸と、第2案内軸と、前記第1案内軸と接触する第1接触部及び第2接触部と、前記第2案内軸と接触する第3接触部及び第4接触部と、を有し、光軸方向に移動可能な第1筒と、を備え、前記第1接触部が前記第1案内軸に接触する第1位置と、前記第3接触部が前記第2案内軸に接触する第3位置と、は前記第1案内軸と前記第2案内軸とを含む平面の一方の面側に配置され、前記第2接触部が前記第1案内軸に接触する第2位置と、前記第4接触部が前記第2案内軸に接触する第4位置と、は前記平面の他方の面側に配置される構成とした。
【0005】
第2の態様のレンズ鏡筒は、光軸方向に延びる一対のガイドバーと、レンズを保持し、前記一対のガイドバーに沿って光軸方向に移動可能なレンズ保持筒と、前記レンズ保持筒に備えられ、前記一対のガイドバーと接触する6つの接触部と、を備え、前記レンズ保持筒は、前記6つの接触部により、光軸方向以外の方向への移動を規制される構成とした。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】第1実施形態のレンズ鏡筒1の光軸zに沿った断面図である。
【
図3】第1実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図4】第1実施形態~4実施形態におけるx軸方向,y軸方向,z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向の拘束状態を示す表である。
【
図5】6方向のうちの3方向拘束時の接触点を説明する図であり、(a)は平面における3方向拘束状態、(b)は2本のガイドバー構造における3方向拘束状態を示す。
【
図6】第2実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図7】第3実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図8】第4実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図9】第5実施形態のレンズ鏡筒1のxy断面図であり、(a)は
図10のA-A断面図、(b)は
図10のB-B断面図である。
【
図10】レンズ保持筒13より内周側を示す図であり、(a)は
図9で矢印Cで示す方向から見た図、(b)は
図9で矢印Dで示す方向から見た図である。
【
図11】第5実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図12】第6実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図13】第7実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図14】第8実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図15】第9実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図16】第10実施形態のレンズ鏡筒1を示す図であり、(a)は
図9(b)に相当する
図10のB-B断面図、(b)は
図10(b)に相当する図である。
【
図17】第11実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図18】第12実施形態の図で、(a)はベアリング3とガイドバー14との接触点の光軸方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示す図である。
【
図19】第13実施形態の図で、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の法線方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1実施形態)
以下、図面等を参照して、第1実施形態について説明する。
図1は第1実施形態のレンズ鏡筒1の光軸zに沿った断面図である。図示するように、光軸zと直交する平面内にxy軸を設定する。2本のガイドバー14を結ぶ方向がx軸である。
図2は
図1のI-I線に沿った断面図である。
【0008】
レンズ鏡筒1は、カメラボディ2に対して着脱可能である。なお、本実施形態は、カメラボディ2に対して着脱可能なレンズ鏡筒1について説明するが、これに限定されず、本実施形態はレンズ鏡筒1とカメラボディ2とが一体となったカメラに適用することもできる。
【0009】
レンズ鏡筒1は、カム筒11と、カム筒11の内周側に配置された固定筒12と、固定筒12の内周側に配置されたレンズ保持筒13とを備える。なお、実施形態においてカム筒11の回転によってレンズ保持筒13は光軸z方向に駆動されるが、これに限らず、レンズ保持筒13はモータによって光軸z方向に駆動されてもよい。また、固定筒12は、光軸z方向に移動可能な移動筒であってもよい。
【0010】
(固定筒12)
固定筒12には直進溝12a(逃げ溝)が設けられている。レンズ保持筒13の外周にはカムフォロア13aが設けられている。カムフォロア13aは直進溝12aを貫通してカム筒11に設けられたカム溝11aと係合している。
【0011】
固定筒12の内部には光軸z方向に主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとの2本のガイドバー14が延びている。主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとは、光軸zを挟んだ略対称位置に配置されている。なお、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとは必ずしも光軸Zを挟んだ対称位置ではなくてもよく、光軸Zを基準に略120度の位置や、略90度の位置等でもよい。
【0012】
(レンズ保持筒13)
レンズ保持筒13は、内周側にレンズLを保持している。レンズ保持筒13の外周には、上述したように、カム筒11に設けられたカム溝11aと係合するカムフォロア13aが設けられている。さらに、レンズ保持筒13の外周には、光軸zに沿った方向に延びる2つの凹部13A,13Bが設けられている。2つの凹部13A,13Bは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとにそれぞれ対応する位置に配置されている。
【0013】
凹部13Aの内部を、主ガイドバー14Aが延びている。凹部13Bの内部を、副ガイドバー14Bが延びている。凹部13Aの内部には2つのベアリング3(3AF,3AB)が配置され、凹部13B内には2つのベアリング3(3BF,3BB)が配置され、合計4つのベアリング3(3AF,3AB,3BF,3BB)が配置されている。
【0014】
第1実施形態から第4実施形態は、4つのベアリング3(3AF,3AB,3BF,3BB)で2本のガイドバー14(主ガイドバー14A,副ガイドバー14B)に対するレンズ保持筒13のガタを防止する4点接触構造である。
凹部13Aの内部の2つのベアリング3AF,3ABは接触点P1及び接触点R1で主ガイドバー14Aと接触している。凹部13Bの内部の2つのベアリング3BF,3BBは接触点R2及び接触点P2で副ガイドバー14Bと接触している。
なお、
図3、
図5~
図8、
図11~
図15、
図17~
図19においては、接触点を接触方向も示す矢印で表示する。接触点は矢印の先端である。接触方向は、レンズ保持筒13のベアリング3が固定筒12のガイドバー14に対して及ぼす力の方向でもある。よって、固定筒12を基準とすると、レンズ保持筒13には、接触点の矢印の逆方法の反力が生じる。
図3、
図5~
図8、
図11~
図15、
図17~
図19においては、レンズ保持筒13を基準として、レンズ保持筒13に対する固定筒12の拘束状態を説明する。
【0015】
図3は第1実施形態におけるベアリング3(3AF,3AB,3BF,3BB)とガイドバー14(主ガイドバー14A,副ガイドバー14B)との接触点R1,R2,P1,P2の位置及び接触方向を説明する図で、(a)は接触点R1,R2,P1,P2の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点R1,R2,P1,P2の接触方向を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0016】
図3に示すように、第1実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2は以下のような関係を有する。
【0017】
(1)ベアリング3AF(第1接触部)が主ガイドバー14Aに接触する接触点P1(第1位置)と、ベアリング3BB(第3接触部)が副ガイドバー14Bに接触する接触点P2(第3位置)とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。(
図3(b)参照)
ベアリング3AB(第2接触部)が主ガイドバー14Aに接触する接触点R1(第2位置)と、ベアリング3BF(第4接触部)が副ガイドバー14Bに接触する接触点R2(第4位置)とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。(
図3(b)参照)
【0018】
(2)接触点P1と接触点R1とは光軸z方向において異なる位置で主ガイドバー
Aと接触している。(
図3(a)参照)
【0019】
(3)接触点R2と接触点P2とは光軸z方向において異なる位置で副ガイドバー14Bと接触している。(
図3(a)参照)
すなわち、接触点P1は接触点R1よりもzプラス(前)側にあり、接触点R2は接触点P2よりもzプラス(前)側にある。
【0020】
(4)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1と接触点R2とを結ぶ線L1と、接触点P1と接触点P2とを結ぶ線L2とは交差している。
【0021】
図4は、第1実施形態~第4実施形態におけるx軸方向,y軸方向,z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向の拘束状態を示す表である。第2実施形態~第4実施形態については後述する。
図4において、Sは「拘束」状態を示し、該当する方向の変位を妨げる力やモーメントが相殺するように掛かり、該当する方向に移動できない状態を示す。
Fは「非拘束(フリー)」状態を示し、該当する方向の変位を妨げる力やモーメントが無く、該当する方向に自由に動くことができる状態を示す。
dは、微小変位で運動できる状態で、該当する方向に変位しないとその変位を妨げる力やモーメントは掛からないが、変位が生じると、その変位を妨げる方向の力やモーメントが発生して元の状態に戻そうとする状態を示す。
(S)は、単独では拘束されているが、ある条件で運動自由となる状態を示す。
(F)は、一方向は自由運動で、逆方向は拘束されている状態を示す。
「関連して動く」とは、該当する少なくとも2つの方向の変位が、それぞれ個々に変異することはできないが、同時に発生する場合に変位することができる状態を示す。
第1実施形態では、y軸方向,θx方向,θz方向の3方向が拘束されている。
【0022】
図5は従来のx軸方向,y軸方向,z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向のうちの3方向の拘束を説明する図であり、(a)は平面Hにおける3方向拘束状態、(b)は2本のガイドバー構造における3方向拘束状態を示す。
任意の平面Hは、
図5(a)に示すように4つの接触点R0,P1,P2,P3でy軸方向,θx方向,θz方向の3方向を拘束することができる。しかし、
図5(b)に示すような2本のガイドバー構造の場合、2本のガイドバー14A,14Bの中心に接触点が構成できない。すなわち理想的には(a)に示すように、接触点P1,P2,P3の力の合力と釣り合うR0の位置に力をかけたいが、その位置に接触点を設けることができない。
このため、接触点R0にかかる力を、2本のガイドバー14A,14B上の2つの接触点R1,R2に加わる分力にする必要がある。ゆえに、
図5(a)と同様の拘束をするためには5つの接触点が必要となる。なお、同様の拘束とは、対向する力で付勢する拘束をいう。
【0023】
しかし、本実施形態によると、2本のガイドバー14A,14Bを用いる構造において、上述したように従来の5点より少ない4つの接触点R1,R2,P1,P2による接触で、
図4の表に示すようにy軸方向,θx方向,θz方向の3方向を拘束することができる。
【0024】
第1実施形態によると以下の通りである。
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに接触点P1でベアリング3AFを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
副ガイドバー14Bに接触点P2でベアリング3BBを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに接触点R1でベアリング3ABを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
副ガイドバー14Bに接触点R2でベアリング3BFを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、y軸マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0025】
(θx方向の拘束)
(プラス側)
副ガイドバー14Bに接触点R2でベアリング3AFを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθxプラス方向の力(モーメント)を発生させる。
副ガイドバー14Bに接触点P2でベアリング3ABを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθxプラス方向の力(モーメント)を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに接触点P1でベアリング3AFを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθxマイナス方向の力(モーメント)を発生させる。
主ガイドバー14Aに接触点R1でベアリング3ABを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθxマイナス方向の力(モーメント)を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、θxマイナス方向に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx方向に拘束される。
【0026】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに接触点R1でベアリング3ABを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθxプラス方向の力(モーメント)を発生させる。
副ガイドバー14Bに接触点P2でベアリング3BBを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθxプラス方向の力(モーメント)を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに接触点P1でベアリング3AFを接触させることによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθzプラス方向の力(モーメント)を発生させる。
副ガイドバー14Bに接触点R2でベアリング3BFを接触させことによって、レンズ保持筒13に対して固定筒12にθxプラス方向の力(モーメント)を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0027】
第1実施形態においては、
図4の表に示すように、4つの接触点R1,P1,R2,P2でx軸方向,y軸方向,z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向のうちの、y軸方向,θx方向,θz方向の3方向のレンズ保持筒13に対して固定筒12の動きを拘束することができ、固定筒12に対して、レンズ保持筒13のy軸方向,θx方向,θz方向の3方向のガタ取りをすることができる。
なお、光軸z方向は非拘束状態であるため、レンズL及びレンズ保持筒13は、光軸z方向にスムーズに移動することができる。
【0028】
(第2実施形態)
次に、第1実施形態と同様に、2本のガイドバー14A,14Bを用いる構造において、4つの接触点R1,P1,R2,P2でガタ取りをする第2実施形態について説明する。なお、以下の実施形態の説明は第1実施形態と同一の符号を用いる。
図6は第2実施形態におけるベアリング(図示せず)とガイドバー14との接触点R1,R2,P1,P2の位置及び接触方向を説明する図で、(a)は接触点R1,R2,P1,P2の光軸z方向の位置を示す斜視図で、(b)は接触点R1,R2,P1,P2の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
第2実施形態が第1実施形態と異なる点は、ベアリングのガイドバー14との接触点R1,R2,P1,P2のz軸上の位置と、接触方向の角度である。
【0029】
図6に示すように、第2実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2は以下のような関係を有する。
【0030】
主ガイドバー14Aと接触する接触点P1と接触点R1とはz軸上において同じ位置であり、副ガイドバー14Bと接触する接触点R2と接触点P2とはz軸上において同じ位置である。
【0031】
(1)接触点P1と接触点P2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。接触点R1と接触点R2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0032】
(2)主ガイドバー14Aに対してベアリングが及ぼす力の第1方向(接触点P1の矢印の方向)とベアリングが及ぼす力の第2方向(接触点R1の矢印の方向)とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
副ガイドバー14Bに対してベアリングが及ぼす力の第3方向(接触点P2の矢印の方向)とベアリングが及ぼす力の第4方向(接触点R2の矢印の方向)とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0033】
(3)光軸z方向から見た場合に第1方向(接触点P1の矢印の方向)に延びる直線と第2方向(接触点R1の矢印の方向)に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
光軸z方向から見た場合に第3方向(接触点P2の矢印の方向)に延びる直線と第4方向(接触点R2の矢印の方向)に延びる直線とは、副ガイドバー14Bの範囲内において交わっている。
すなわち、第1方向(接触点P1の矢印の方向)に延びる直線と第2方向(接触点R1の矢印の方向)に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの断面内に交点を有する。また、第3方向(接触点P2の矢印の方向)に延びる直線と第4方向(接触点R2の矢印の方向)に延びる直線とは、副ガイドバー14Bの断面内に交点を有する。
【0034】
(4)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、第1方向(接触点P1の矢印の方向)に延びる直線は第3方向((接触点P2の矢印の方向)に延びる直線と交っている。
光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、第2方向(接触点R1の矢印の方向)に延びる直線は第4方向(接触点R2の矢印の方向)に延びる直線と交っている。
すなわち、接触点P1の矢印の方向に延びる直線は、接触点P2の矢印の方向に延びる直線と、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの断面上以外の位置で、交っている。接触点R1の矢印の方向に延びる直線は、接触点R2の矢印の方向に延びる直線と、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの断面上以外の位置で、交っている。
【0035】
第2実施形態においては、上述の
図4の表に示すように、4つの接触点R1,P1,R2,P2でx軸方向,y軸方向,z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向のうちの、x軸方向,y軸方向,θz方向の3方向を拘束し、これらの方向のガタ取りをすることができる。
【0036】
第2実施形態によると以下の通りである。
(x軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのx軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、x軸マイナス方向に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0037】
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのyマイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、y軸マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0038】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθzプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθzマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθzマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、θzマイナス方向に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0039】
第2実施形態においても、2本のガイドバー14(主ガイドバー14A,副ガイドバー14B)を用いる構造において、4つの接触点R1,P1,R2,P2で3方向に対するレンズ保持筒13の動きを拘束することができ、ガタを抑制できる。
【0040】
(第3実施形態)
次に、第1実施形態と同様に、2本のガイドバー14を用いる構造において、4つの接触点R1,P1,R2,P2でガタ取りをする第3実施形態について説明する。
図7は第3実施形態におけるベアリング(図示せず)とガイドバー14との接触点R1,P1,R2,P2の位置及び接触方向を説明する図で、(a)は接触点R1,P1,R2,P2の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点R1,P1,R2,P2の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0041】
第3実施形態は、
図7(b)に示すように、
図6(b)で示す第2実施形態と接触点R1,R2,P1,P2の接触方向の角度は等しいが、
図7(a)に示すように、
図6(a)で示す第2実施形態と接触点R1,R2,P1,P2の光軸z方向の位置が異なる。
【0042】
すなわち、
図7に示すように、第3実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2は以下のような関係を有する。
【0043】
(1)接触点P1と接触点P2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。接触点R1と接触点R2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0044】
(2)接触点P1と接触点R1とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0045】
(3)接触点R2と接触点P2とは光軸z方向において異なる位置にある。
すなわち、接触点P1は接触点R1よりもzプラス(前)側にあり、接触点R2は接触点P2よりもzプラス(前)側にある。
【0046】
(4)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1と接触点R2とを結ぶ線L1と、接触点P1と接触点P2とを結ぶ線L2とは交差している。
【0047】
(5)接触点P1の矢印方向と、接触点R1の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
接触点R2の矢印方向と、接触点P2の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0048】
(6)光軸z方向から見た場合に接触点P1の矢印方向に延びる直線と接触点R1の矢印方向に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
光軸z方向から見た場合に接触点P2の矢印方向に延びる直線と接触点R2の矢印方向に延びる直線とは、副ガイドバー14Bの範囲内において交わっている。
【0049】
(7)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、第1方向(接触点P1の矢印方向)に延びる直線は第3方向(接触点P2の矢印の方向)に延びる直線と交っている。
光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、第2方向(接触点R1の矢印方向)に延びる直線は第4方向(接触点R2の矢印の方向)に延びる直線と交っている。
【0050】
第3実施形態においては、上述の
図4の表に示すように、4つの接触点R1,P1,R2,P2でx軸方向,y軸方向,z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向のうちの、x軸方向,y軸方向,θx方向,θy方向,θz方向を略拘束することができ、1方向毎の変位に注目すると、それぞれの方向の動きは拘束され、ガタ取りをすることができる。
【0051】
第3実施形態によると以下の通りである。
(x軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのx軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、x軸マイナス方向に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0052】
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのy軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、y軸マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0053】
(θx方向の拘束)
(プラス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθxプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθxプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθxマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθxマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx方向に拘束される。
【0054】
(θy方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθyプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθyプラス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθyマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθyマイナス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθy方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθy方向に拘束される。
【0055】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθzプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθzマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθzマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0056】
(第4実施形態)
次に、2本のガイドバー14を用いる構造において、4つの接触点R1,P1,R2,P2でガタ取りをする第4実施形態について説明する。
図8は第4実施形態におけるベアリング(図示せず)とガイドバー14との接触点R1,P1,R2,P2の位置及び接触方向を説明する図で、(a)は接触点R1,P1,R2,P2の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点R1,P1,R2,P2の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0057】
第4実施形態は、
図8(a)に示すように、
図7(a)で示す第3実施形態と、接触点R1,R2,P1,P2の光軸z方向の位置は等しいが、
図8(b)に示すように、
図7(b)で示す第3実施形態と接触点R1,R2の接触方向の角度が異なる。
【0058】
すなわち、
図8に示すように、第4実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2は以下のような関係を有する。
【0059】
(1)接触点P1と接触点P2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。接触点R1と接触点R2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0060】
(2)接触点P1と接触点R1とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0061】
(3)接触点R2と接触点P2とは光軸z方向において異なる位置にある。
すなわち、接触点P1は接触点R1よりもzプラス(前)側にあり、接触点R2は接触点P2よりもzプラス(前)側にある。
【0062】
(4)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1と接触点R2とを結ぶ線L1と、接触点P1と接触点P2とを結ぶ線L2とは交差している。
【0063】
(5)接触点P1の矢印方向、と接触点R1の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
接触点R2の矢印方向と、接触点P2の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0064】
(6)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点P1の矢印方向に延びる直線は接触点P2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点R1の矢印方向に延びる直線は接触点R2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
【0065】
第4実施形態においては、上述の
図4の表に示すように、4つの接触点R1,P1,R2,P2でx軸方向,y軸方向,z軸方向,θx方向,θy方向,θz方向のうちの、x軸方向,y軸方向,θx方向,θz方向の動きを拘束することができ、各方向の拘束状態はθy方向により決定される。
【0066】
第4実施形態によると以下の通りである。
(x軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2に加わるx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのx軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0067】
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのy軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0068】
(θx方向の拘束)
(プラス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθxプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθxプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθxマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθxマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx方向に拘束される。
【0069】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθzプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθzマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθzマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0070】
(第5実施形態)
次に、図面等を参照して、第5実施形態について説明する。
図9は第5実施形態のレンズ鏡筒1のxy断面図であり、
図10はレンズ保持筒13より内周側を示す図である。
図9(a)は
図10のA-A断面図、
図9(b)は
図10のB-B断面図である。
図10(a)は
図9において矢印Cで示すxマイナス側から見た図、
図10(b)は
図9において矢印Dで示すxプラス側から見た図である。
図9(a)はZプラス側から見た図で、
図9(b)はZマイナス側から見た図である。
【0071】
第5実施形態~第11実施形態のレンズ鏡筒1が、第1~第4実施形態のレンズ鏡筒1と異なる主な点は、ベアリング3が6つ設けられており、6つの接触点で2本のガイドバー14に対するレンズ保持筒13のガタを抑制する5軸拘束構造である点である。
なお、フォロア構造はx軸マイナス方向に設けられている。そしてz軸は、第1~第4実施形態のレンズ鏡筒1と同様に拘束されていない。
【0072】
第5実施形態では、ベアリング3AF1,3AF2,3AB1,3AB2が主ガイドバー14Aと接触し、ベアリング3BF,3BBが副ガイドバー14Bと接触する。
【0073】
主ガイドバー14Aと接触するベアリング3AF1,3AF2,3AB1,AB2が配置される凹部13Aは、z方向プラス側におけるxマイナス側の側面に設けられた凹部13A1と、z方向マイナス側におけるxマイナス側の側面に設けられた凹部13A2を備える。凹部13Aは、第1~第4実施形態と異なり、z方向に延びずに、レンズ保持筒13の外周において周方向に設けられている。
【0074】
副ガイドバー14Bと接触するベアリング3BF,3BBが配置される凹部13Bは、z方向プラス側におけるxプラス側の側面に設けられた凹部13B1と、z方向マイナス側におけるxプラス側の側面に設けられた凹部13B2を備える。凹部13Bは、第1~第4実施形態と異なり、z方向に延びずに、レンズ保持筒13の外周において円形の穴として設けられている。
【0075】
第5~第9実施形態は、6つの接触点で、z軸方向を除くx軸方向、y軸方向、θx方向、θy方向、θz方向の5方向のガタを抑制する。
【0076】
図11は第5実施形態におけるベアリング3とガイドバー14との接触点位置及び接触方向を説明する図であり、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0077】
図11に示すように、第5実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2及びR3,P3は以下のような関係を有する。
【0078】
(1)接触点P1と、接触点P2と、接触点P3とは主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。接触点R1と、接触点R2と、接触点R3とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0079】
(2)接触点P1及び接触点P3と、接触点R1及び接触点R3とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0080】
(3)接触点R2と接触点P2とは光軸z方向において異なる位置にある。
すなわち、接触点P1及び接触点P3は接触点R1及び接触点R3よりもzプラス(前)側にあり、接触点R2は接触点P2よりもzプラス(前)側にある。
【0081】
(4)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1又は接触点R3と接触点R2とを結ぶ線L1と、接触点P1又は接触点P3と接触点P2とを結ぶ線L2とは交差している。
【0082】
(5)接触点P1の矢印方向と、接触点P3の矢印の方向と、接触点R1の矢印方向と、接触点R3の矢印の方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0083】
(6)光軸z方向から見た場合に第1方向(接触点P1の矢印の方向)に延びる直線と、接触点R3又は接触点P3の矢印の方向に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
光軸z方向から見た場合に第2方向(接触点R1の矢印の方向)に延びる直線と、接触点R3又は接触点P3の矢印の方向に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
【0084】
(7)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点P1,R1,P3,R3の矢印方向に延びる直線は第3方向(接触点R2の矢印の方向)又は接触点P2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
【0085】
第5実施形態によると、6個の接触点でz軸方向以外のx軸方向,y軸方向,θx方向,θy方向,θz方向の5方向を拘束することができる。
すなわち、レンズ保持筒13は、6個のベアリング3により、光軸z方向以外の方向への移動が規制し、ガタを抑制できる。
【0086】
(x軸方向の拘束)
副ガイドバー14Bに加わる接触点P2での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸方向に移動させる力に寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸マイナス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのx軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、x軸マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0087】
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのy軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、y軸マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0088】
(θx方向の拘束)
(プラス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθxプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθxプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθxマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのθxマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθxマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのθxマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx方向に拘束される。
【0089】
(θy方向の拘束)
副ガイドバー14Bに加わる接触点R2での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をθy方向に回転させるモーメントに寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθyプラス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθyプラス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのθyマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのθyマイナス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθy方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθy方向に拘束される。
【0090】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθzプラス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθzプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθzマイナス方向のモーメントと、
主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのθzマイナス方向のモーメントと、
副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθzマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、θzマイナス方向に回転させるモーメントとが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0091】
(第6実施形態)
次に、図面等を参照して、第6実施形態について説明する。
図12は第6実施形態におけるベアリング(図示せず)とガイドバー14との接触点位置及び接触方向を説明する図であり、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0092】
第6実施形態は、
図6に示す第2実施形態の4点接触を6点接触にし、5方向拘束構造に展開したものである。
【0093】
第6実施形態は、
図12に示すように、
図6に示す第2実施形態から、主ガイドバー14A上において接触点P1,R1をz軸プラス側にずらし、z軸マイナス側に追加のベアリングを配置して接触点P4を追加する。
副ガイドバー14B上において接触点P2,R2をz軸マイナス側にずらし、z軸プラス側に追加のベアリングを配置して接触点P3を追加する。
【0094】
すなわち、
図12に示すように、第6実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2及びR3,P3は以下のような関係を有する。
(1)接触点P1と、接触点P4と、接触点P2と、接触点P3とは主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。接触点R1と、接触点R2とは主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0095】
(2)接触点P1及びR1と、接触点P4とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0096】
(3)接触点R2及び接触点P2と、接触点P3とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0097】
(4)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1及び接触点P1と、接触点R2及び接触点P2とを結ぶ線L1と、接触点P4と接触点P3とを結ぶ線L2とは交差している。
【0098】
(5)接触点P1の矢印方向と、接触点R1の矢印方向と、接触点P4の矢印の方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
接触点R2の矢印方向と、接触点P2の矢印方向と、接触点P3の矢印の方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0099】
(6)光軸z方向から見た場合に接触点P1及び接触点P4の矢印方向に延びる直線と接触点R1の矢印方向に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
光軸z方向から見た場合に接触点P2及び接触点P3の矢印方向に延びる直線と接触点R2の矢印方向に延びる直線とは、副ガイドバー14Bの範囲内において交わっている。
【0100】
(7)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点P1及びP4の矢印方向に延びる直線は、接触点P2及び接触点P3の矢印の方向に延びる直線と交っている。
光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点R1の矢印方向に延びる直線は、接触点R2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
【0101】
第6実施形態においても、z軸方向を除くx軸方向、y軸方向、θx方向、θy方向、θz方向の5軸を拘束することができる。すなわち、レンズ保持筒13は、6個のベアリング3により、光軸z方向以外の方向への移動が規制し、ガタを抑制できる。
【0102】
(x軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのx軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0103】
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのy軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0104】
(θx方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθxプラス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのθxプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθxプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθxマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのθxマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθxマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx方向に拘束される。
【0105】
(θy方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθyプラス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθyプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθyプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθyプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのθyマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのθyマイナス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθy方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθy方向に拘束される。
【0106】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのθzプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθzマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのθzマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθzマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0107】
(第7実施形態)
次に、図面等を参照して、第7実施形態について説明する。
図13は第7実施形態におけるベアリング(図示せず)とガイドバー14との接触点位置及び接触方向を説明する図であり、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0108】
第7実施形態も、
図6に示す第2実施形態の4点接触の構造を6点接触の5軸拘束構造に展開したものである。第7実施形態は、
図13に示すように、
図6に示す第2実施形態から、接触点R1,P1を、接触点R2,P2に対してz軸マイナス側にずらし、zプラス側に追加のベアリング(図示せず)を2つ配置して接触点P3,R3を追加する。
【0109】
すなわち、
図13に示すように、第7実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2及びR3,P3は以下のような関係を有する。
【0110】
(1)接触点P1と、接触点P3と、接触点P2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。接触点R1と、接触点R3と、接触点R2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0111】
(2)接触点P1及び接触点R1と、接触点R3及び接触点P3とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0112】
(3)接触点P1の矢印方向と、接触点R1の矢印方向と、接触点P3の矢印の方向と、接触点R3の矢印の方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
接触点R2の矢印方向と接触点P2の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0113】
(4)光軸z方向から見た場合に接触点P1及び接触点P3の矢印方向に延びる直線と、接触点R1及び接触点R3の矢印方向に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
光軸z方向から見た場合に接触点P2の矢印方向に延びる直線と、接触点R2の矢印方向に延びる直線とは、副ガイドバー14Bの範囲内において交わっている。
【0114】
(5)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点P1及び接触点P3の矢印方向に延びる直線は接触点P2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点R1及び接触点R3の矢印方向に延びる直線は、接触点R2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
【0115】
第7実施形態においても、z軸方向を除くx軸方向、y軸方向、θx方向、θy方向、θz方向の5軸を拘束することができる。
【0116】
(x軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのx軸マイナス方向の力と、よって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0117】
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0118】
(θx方向の拘束)
副ガイドバー14Bに加わる接触点R2での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12のθx方向に回転させるモーメントに寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのθxプラス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθxプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθxマイナス方向のモーメントと、
主ガイドバー14Aに加わる接触点P3でのθxマイナス方向のモーメントと、
によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx方向に拘束される。
【0119】
(θy方向の拘束)
副ガイドバー14Bに加わる接触点P2での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をθx方向に回転させるモーメントに寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P3での力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3での力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1での力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1での力と、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθy方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθy方向に拘束される。
【0120】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1での力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2での力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1での力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P3での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2での力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、θzマイナス方向に回転させるモーメントとが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0121】
(第8実施形態)
次に、図面等を参照して、第8実施形態について説明する。
図14は第8実施形態におけるベアリング(図示せず)とガイドバー14との接触点位置及び接触方向を説明する図であり、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0122】
第8実施形態は、
図7に示す第3実施形態の4点接触の構造を6点接触の5軸拘束構造に展開したものである。第8実施形態は、
図14に示すように、
図7に示す第3実施形態に対して、接触点R1をzプラス方向にずらし、zマイナス側に追加のベアリング(図示せず)を配置して接触点P4を追加し、接触点P2と接触点R2とをzマイナス方向にずらし、zプラス方向に追加のベアリングを配置して接触点P3を追加する。
【0123】
すなわち、
図14に示すように、第8実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2及びP3,P4は以下のような関係を有する。
(1)接触点P1と、接触点P4と、接触点P2と、接触点P3とは主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。
接触点R1と、接触点R2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0124】
(2)接触点P1と、接触点R1と、接触点P4とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0125】
(3)接触点P3と、接触点R2と、接触点P2とは光軸z方向において異なる位置にある。
すなわち、接触点P1は接触点R1及び接触点P4よりもzプラス(前)側にあり、接触点P3は接触点R2及びP2よりもzプラス(前)側にある。また、接触点R1は、光軸方向において接触点P1と接触点P4の間にある。接触点R2は、光軸方向において接触点P3と接触点P2の間にある。
【0126】
(4)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1と接触点R2とを結ぶ線L1と、接触点P1と接触点P2とを結ぶ線L2とは交差している。
【0127】
(5)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1と接触点R2を結ぶ線L1と、接触点P3と接触点P4を結ぶ線L3とは交差している。
【0128】
(6)接触点P1の矢印方向と、接触点P4の矢印の方向と、接触点R1の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
接触点R2の矢印方向と、接触点P2の矢印方向と、接触点P3の矢印の方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0129】
(7)光軸z方向から見た場合に、接触点P1及び接触点P4の矢印方向に延びる直線と、接触点R1の矢印方向に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
光軸z方向から見た場合に、接触点P2及び接触点P3の矢印方向に延びる直線と、接触点R2の矢印方向に延びる直線とは、副ガイドバー14Bの範囲内において交わっている。
【0130】
(8)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点P1及び接触点P4の矢印方向に延びる直線は接触点P2及び接触点P3の矢印の方向に延びる直線と交っている。
光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点R1の矢印方向に延びる直線は、接触点R2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
【0131】
第8実施形態においても、z軸方向を除くx軸方向、y軸方向、θx方向、θy方向、θz方向の5軸を拘束することができる。
【0132】
(x軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのx軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0133】
(y軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのy軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0134】
(θx方向の拘束)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントに寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのθxプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθxプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθxマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのθxマイナス方向のモーメントと、
によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx方向に拘束される。
【0135】
(θy方向の拘束)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントに寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθyプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθyプラス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのθyマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのθyマイナス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθy方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθy方向に拘束される。
【0136】
(θz方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのθzプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθzマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点P4でのθzマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθzマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz方向に拘束される。
【0137】
(第9実施形態)
次に、図面等を参照して、第9実施形態について説明する。
図15は第9実施形態におけるベアリング(図示せず)とガイドバー14との接触点位置及び接触方向を説明する図であり、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
【0138】
第9実施形態は、
図8に示す第4実施形態の4点接触の構造を6点接触の5軸拘束構造に展開したものである。第9実施形態は、
図15に示すように、
図8に示す第4実施形態から、接触点R1とz軸上の同じ位置にxマイナス側から接触点R3を追加し、接触点R2とz軸上の同じ位置にxプラス側から接触点P3を追加する。
【0139】
すなわち、
図15に示すように、第9実施形態では、接触点R1,R2,P1,P2及びR3,P3は以下のような関係を有する。
(1)接触点P1と、接触点P2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyマイナス側に配置されている。接触点R1と、接触点R2とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面よりyプラス側に配置されている。
【0140】
(2)接触点P1と、接触点R1及び接触点R3とは光軸z方向において異なる位置にある。
【0141】
(3)接触点P3及び接触点R2と、接触点P2とは光軸z方向において異なる位置にある。
すなわち、接触点P1は接触点R1及び接触点R3よりもzプラス(前)側にあり、接触点R2及び接触点P3は接触点P2よりもzプラス(前)側にある。
【0142】
(4)主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bを線として考えたときに、接触点R1及び接触点R3と、接触点R2及び接触点P3とを結ぶ線L1と、接触点P1と接触点P2とを結ぶ線L2とは交差している。
【0143】
(5)接触点P1の矢印方向と、接触点R1の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
接触点R2の矢印方向と、接触点P2の矢印方向とは、主ガイドバー14Aと副ガイドバー14Bとを含む平面に対して傾いている。
【0144】
(6)光軸z方向から見た場合に接触点P1又はR1の矢印方向に延びる直線と接触点R3の矢印方向に延びる直線とは、主ガイドバー14Aの範囲内において交わっている。
光軸z方向から見た場合に接触点P2又はR2の矢印方向に延びる直線と接触点P3の矢印方向に延びる直線とは、副ガイドバー14Bの範囲内において交わっている。
【0145】
(7)光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点P1の矢印方向に延びる直線は接触点P2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
光軸z方向から見た場合に、主ガイドバー14A及び副ガイドバー14Bの範囲外において、接触点R1の矢印方向に延びる直線は接触点R2の矢印の方向に延びる直線と交っている。
【0146】
第9実施形態においても、z軸方向を除くx軸方向、y軸方向、θx方向、θy方向、θz方向の5軸を拘束することができる。
【0147】
(x軸方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのx軸プラス方向の力と、主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのx軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのx軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのx軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのx軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をx軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がx軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がx軸方向に拘束される。
【0148】
(y軸方向の拘束)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R3での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸方向に移動させる力に寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのy軸プラス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのy軸プラス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力を発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのy軸マイナス方向の力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのy軸マイナス方向の力と、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸マイナス方向に移動させる力を発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をy軸プラス方向に移動させる力と、マイナス側に移動させる力と、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がy軸方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がy軸方向に拘束される。
【0149】
(θx方向の拘束)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R3での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をθx方向に回転させるモーメントに寄与しない。
(プラス側)
副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθxプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθxプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθxマイナス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθxマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθxプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントと、が互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθx方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθx軸方向に拘束される。
【0150】
(θy方向の拘束)
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθyプラス方向のモーメントと、主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθyプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθyプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθyプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R3でのθyマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3でのθyマイナス方向のモーメントと、によってレンズ保持筒13に対して固定筒12をθyマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθyプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθy方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθy軸方向に拘束される。
【0151】
(θz方向の拘束)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R3での力と、副ガイドバー14Bに加わる接触点P3での力と、はレンズ保持筒13に対して固定筒12をθz方向に回転させるモーメントに寄与しない。
(プラス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点R1でのθzプラス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点P2でのθzプラス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントを発生させる。
(マイナス側)
主ガイドバー14Aに加わる接触点P1でのθzマイナス方向のモーメントと、副ガイドバー14Bに加わる接触点R2でのθzマイナス方向のモーメントと、によって、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzマイナス方向に回転させるモーメントを発生させる。
これらの、レンズ保持筒13に対して固定筒12をθzプラス方向に回転させるモーメントと、マイナス側に回転させるモーメントが互いに相殺し合うことにより、レンズ保持筒13に対して固定筒12がθz方向に拘束される。すなわち、固定筒12に対してレンズ保持筒13がθz軸方向に拘束される。
【0152】
(第10実施形態)
以下、図面等を参照して、第10実施形態について説明する。
図16は第10実施形態のレンズ鏡筒1を示す図であり、(a)は
図9(b)に相当する
図10のB-B断面図であり、(b)はレンズ保持筒13より内周側を示す図で、
図10(b)に相当するxプラス側から見た図である。
【0153】
第10実施形態は、第5実施形態と略同様であるが、副ガイドバー14Bと接触する、x軸マイナス方向に設けられているベアリング3BBが、副ガイドバー14B側に板バネ20によってバネ付勢されている点が異なる。また、z方向マイナス側に設けられた凹部13B2は、第5実施形態と異なり、略矩形に設けられている。
【0154】
板バネ20は、副ガイドバー14Bと平行に延びている。板バネ20のzプラス側は、レンズ保持筒13の凹部13B2における副ガイドバー14Bと平行な副ガイドバー14B側を向いた側面に固定されている。
板バネ20のzマイナス側は、副ガイドバー14Bのyマイナス(下)側に配置されたベアリング3BBを、yマイナス(下)側から副ガイドバー14B側に押圧する。
【0155】
第10実施形態によると、副ガイドバー14Bと接触している2個のベアリング3B(3BB、3BF)のうちzマイナス方向のベアリング3BBが、板バネ20によって副ガイドバー14B側に付勢されている。したがって第5実施形態と同様の効果に加えて、ベアリング3B(3BB、3BF)の副ガイドバー14Bに対する接触を確実にし、ガタ取りすることができる。
【0156】
(第11実施形態)
以上、好適な実施形態について説明したが、上述の実施形態に対して、接触点を、ガイドバー14に対して回転対称の位置に設けてもよい。例えば、
図17は、
図14に示した第8実施形態と回転対称の位置に接触点が設けられた第11実施形態におけるベアリング3とガイドバー14との接触点位置及び接触方向を説明する図であり、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
このように、前述の実施形態と、ガイドバー14に対して回転対称の位置に接触点を設けても、上述の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0157】
(第12実施形態)
上述の第1~第11実施形態はガイドバー14が2本の形態であるが、これに限らずガイドバーは3本であってもよい。
図18は第12実施形態におけるベアリングとガイドバー14との接触点位置及び接触方向を説明する図であり、(a)は接触点の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
第12実施形態は、ガイドバー14が3本設けられている。この場合、図示するように、接触点P1,P2,P3,P4,P5,P6を配置することでガイドバー14に加わるモーメントを相殺し、ガタを抑制することができる。
【0158】
(第13実施形態)
レンズ保持筒13の駆動はガイドバーに限らない。レンズ保持筒の外周に設けられた筒部材30に、直進溝31を設け、レンズ保持筒の外周に設けられたベアリングを、直進溝31に接触させる形態であってもよい。
図19はガイドバーを備えない第13実施形態を説明する図であり、(a)は接触点P1~P6の光軸z方向の位置を示す斜視図、(b)は接触点P1~P6の接触方向の角度を示すzプラス(前)方向から見た正面図である。
この場合も、図示するように、レンズ保持筒13に加わる力とモーメントを相殺するように接触点P1,P2,P3,P4,P5,P6を配置する。これにより、ガタを抑制することができる。
【0159】
(変形例)
ベアリングの何れか1つは、光軸zを中心とする円の径方向において移動可能としてもよい。その場合、その移動可能なベアリグを径方向に動かすことにより、レンズLの調心も可能である。
例えば、接触点P1のベアリング3AFで調芯するためには、少なくとも別の1個のベアリングが動く必要がある。つまり、2個のベアリングを押し引きして調芯する。そのために2個のうちの1個のベアリングにばねで付勢することにより、もう1個のベアリングを動かすことで調芯可能である。
【0160】
2本のガイドバー14は、円柱に限らず角柱や楕円柱であってもよい。また、2本のガイドバー14でなくガイドレールであってもよい。さらに、2本のガイドバー14はそれぞれ別体でなくてもよく、一体となっていてもよい。ベアリング3ではなく突部が2本のガイドバー14と接触する構造であってもよい。
【0161】
なお、上述した実施形態及び変形例は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、以上説明した実施形態によって限定されることはない。
【符号の説明】
【0162】
1:レンズ鏡筒,2:カメラボディ,3:ベアリング,3A:ベアリング,3AB:ベアリング,3AB1:ベアリング,3AB2:ベアリング,3AF:ベアリング,3AF1:ベアリング,3AF2:ベアリング,3B:ベアリング,3BB:ベアリング,3BF:ベアリング,11:カム筒,11a:カム溝,12:固定筒,12a:直進溝,13:レンズ保持筒,13A:凹部,13A1:凹部,13A2:凹部,13B:凹部,13B1:凹部,13B2:凹部,13a:カムフォロア,14:ガイドバー,14A:主ガイドバー,14B:副ガイドバー,20:板バネ,30:筒部材,31:直進溝