(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022148496
(43)【公開日】2022-10-06
(54)【発明の名称】報知装置、および報知方法
(51)【国際特許分類】
G01C 21/26 20060101AFI20220929BHJP
G01C 21/36 20060101ALI20220929BHJP
G08G 1/005 20060101ALI20220929BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20220929BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20220929BHJP
G08B 31/00 20060101ALI20220929BHJP
G08B 27/00 20060101ALI20220929BHJP
G16Y 10/40 20200101ALI20220929BHJP
G16Y 40/50 20200101ALI20220929BHJP
G16Y 40/60 20200101ALI20220929BHJP
【FI】
G01C21/26 P
G01C21/36
G08G1/005
G08G1/0969
G09B29/10 A
G08B31/00 Z
G08B27/00 C
G16Y10/40
G16Y40/50
G16Y40/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021050207
(22)【出願日】2021-03-24
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】林 瞬
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
5C087
5H181
【Fターム(参考)】
2C032HB22
2C032HC08
2F129AA02
2F129BB03
2F129CC25
2F129DD13
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2F129FF02
2F129FF12
2F129FF20
2F129FF59
2F129FF62
2F129FF72
2F129GG17
2F129HH02
2F129HH12
5C087AA10
5C087AA37
5C087DD02
5C087DD14
5C087EE18
5C087GG08
5C087GG14
5C087GG35
5C087GG66
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5C087GG82
5H181AA21
5H181BB04
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5H181FF13
5H181FF14
5H181FF22
5H181FF33
5H181MA44
(57)【要約】
【課題】通常時にハザード地域および避難場所に関する情報を把握すること。
【解決手段】報知装置は、ユーザの現在位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を取得するハザード情報取得部と、ユーザの現在位置とハザード地域または避難場所との間の距離が所定距離未満となったか否かを判定する判定部と、自然災害が発生していない通常時において、ユーザの現在位置とハザード地域または避難場所との間の距離が所定距離未満と判定された場合に表示部または音声出力部を制御して報知を行い、かつ一度報知した後、所定期間を経過するまでの間は再報知を行わない報知部と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの現在位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、
自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を取得するハザード情報取得部と、
前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満となったか否かを判定する判定部と、
前記自然災害が発生していない通常時において、前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満と判定された場合に表示部または音声出力部を制御して報知を行い、かつ一度報知した後、所定期間を経過するまでの間は再報知を行わない報知部と、
を備える、報知装置。
【請求項2】
現在の日時に関する日時情報を取得する日時情報取得部を備え、
前記報知部は、現在の日時が、前記自然災害が発生しやすい時期である場合には、前記所定期間を経過する前であっても、再報知を行う、
請求項1に記載の報知装置。
【請求項3】
前記報知部は、前記ユーザの現在位置が、前記ユーザの生活区域でない場合には、前記所定期間を経過する前であっても、再報知を行う、
請求項1または2に記載の報知装置。
【請求項4】
前記判定部は、前記ユーザの移動手段が車両である場合と徒歩である場合とで、報知を行うと判定される前記所定距離を変更する、
請求項1から3のいずれか1項に記載の報知装置。
【請求項5】
ユーザの現在位置の位置情報を取得するステップと、
自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を取得するステップと、
前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満となったか否かを判定するステップと、
前記自然災害が発生していない通常時において、前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満と判定された場合に表示部または音声出力部を制御して報知を行い、かつ一度報知した後、所定期間を経過するまでの間は再報知を行わないステップと、
を含む、報知方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、報知装置、および報知方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自治体などが提供しているハザードマップを車両に搭載されている車載装置のナビゲーション画面に表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自治体などは地域内の自然災害が発生した際のハザード地域、避難地域、避難場所などを設定している。しかしながら、自然災害が発生する前には、生活区域内に設定されたハザード地域などを意識することは少ない。自然災害が発生したときに備え、自然災害が発生していない通常時に、生活区域内に設定されているハザード地域などを意識することは重要である。
【0005】
本発明は、通常時にハザード地域および避難場所に関する情報を把握することのできる報知装置、および報知方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る報知装置は、ユーザの現在位置の位置情報を取得する位置情報取得部と、自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を取得するハザード情報取得部と、前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満となったか否かを判定する判定部と、前記自然災害が発生していない通常時において、前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満と判定された場合に表示部または音声出力部を制御して報知を行い、かつ一度報知した後、所定期間を経過するまでの間は再報知を行わない報知部と、を備える。
【0007】
本発明に係る報知方法は、ユーザの現在位置の位置情報を取得するステップと、自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を取得するステップと、前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満となったか否かを判定するステップと、前記自然災害が発生していない通常時において、前記ユーザの現在位置と前記ハザード地域または前記避難場所との間の距離が所定距離未満と判定された場合に表示部または音声出力部を制御して報知を行い、かつ一度報知した後、所定期間を経過するまでの間は再報知を行わないステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、通常時にハザード地域および避難場所に関する情報を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係る案内装置の構成例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、第2実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図4】
図4は、第3実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、第4実施形態に係る案内装置の構成例を示すブロック図である。
【
図6】
図6は、第4実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。なお、この実施形態により本発明が限定されるものではなく、また、以下の実施形態において、同一の部位には同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0011】
[第1実施形態]
図1を用いて、第1実施形態に係る案内装置の構成について説明する。
図1は、第1実施形態に係る案内装置の構成例を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、案内装置10は、入力部12と、表示部14と、音声出力部16と、記憶部18と、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信部20と、通信部22と、制御部24と、を備える。案内装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット端末などの携帯型の通信装置、または車載に搭載されるナビゲーション装置などで実現される。
【0013】
入力部12は、案内装置10に対する各種の操作を受け付ける入力装置である。入力部12は、例えば、ボタン、スイッチ、およびタッチパネルなどで構成されている。
【0014】
表示部14は、各種映像を表示する。表示部14は、例えば、ハザード地域または避難場所を示す情報を表示する。表示部14は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)または有機EL(Organic Electro-Luminescence)ディスプレイなどのディスプレイを含む。表示部14は、例えば、入力部12がタッチパネルである場合には、入力部12と一体に構成されている。
【0015】
音声出力部16は、各種音声を出力する。音声出力部16は、例えば、ハザード地域または避難場所を示す報知音声を出力する。音声出力部16は、例えば、スピーカで実現される。
【0016】
記憶部18は、各種の情報を記憶するメモリである。記憶部18は、例えば、制御部24の演算内容、およびプログラムなどの情報を記憶する。記憶部18は、例えば、RAM(Random Access Memory)と、ROM(Read Only Memory)のような主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)などの外部記憶装置とのうち、少なくとも1つ含む。
【0017】
記憶部18は、例えば、地図情報を記憶している。記憶部18は、例えば、自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を記憶している。
【0018】
GNSS受信部20は、図示しないGNSS衛星から、位置情報を特定するための情報を含むGNSS信号を受信する。GNSS受信部20は、例えば、GNSS受信回路またはGNSS受信装置で実現することができる。
【0019】
通信部22は、案内装置10と、外部装置との間で各種の情報を無線で送受信を行う通信装置である。通信部22は、例えば、案内装置10と、自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を記憶するサーバ装置との間で各種の情報の送受信を行う。
【0020】
制御部24は、案内装置10の各部の動作を制御する。制御部24は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、記憶部18などに記憶されたプログラムがRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。制御部24は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現されてもよい。制御部24は、ハードウェアと、ソフトウェアとの組み合わせで実現されてもよい。
【0021】
制御部24は、ハザード情報取得部30と、位置情報取得部32と、日時情報取得部34と、判定部36と、報知部38と、を備える。
【0022】
ハザード情報取得部30は、自然災害が発生した際のハザード地域および避難場所の少なくとも一方を含むハザード情報を取得する。ハザード情報取得部30は、例えば、記憶部18からハザード情報を取得する。ハザード情報取得部30は、例えば、通信部22を介して、サーバ装置などからハザード情報を取得する。
【0023】
位置情報取得部32は、GNSS受信部20からGNSS信号を取得する。位置情報取得部32は、GNSS信号に基づいて、案内装置10の現在の位置情報を算出する。位置情報取得部32は、例えば、案内装置10の現在の位置を地球座標で算出する。
【0024】
日時情報取得部34は、現在の日時に関する日時情報を取得する。日時情報取得部34は、例えば、通信部22を介して、サーバ装置などから日時情報を取得する。
【0025】
判定部36は、ユーザ(案内装置10)の現在位置が所定の条件を満たすか否かを判定する。判定部36は、例えば、ユーザの現在位置と、ハザード地域または避難場所との間の距離が所定距離未満であるか否かを判定する。
【0026】
報知部38は、例えば、表示部14または音声出力部16を制御して、報知を行う。報知部38は、例えば、自然災害が発生していない通常時などに、ユーザの防災意識を高めたり、身近にあるハザード地域または避難場所を意識させたりするために報知を行う。具体的には、報知部38は、例えば、自然災害が発生していない通常時などにユーザの現在位置と、ハザード地域または避難場所との間の距離が所定距離未満であると判定された場合、表示部14または音声出力部16を制御して、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知する。
【0027】
[処理内容]
図2を用いて、第1実施形態に係る案内装置の処理内容について説明する。
図2は、第1実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0028】
制御部24は、現在が、自然災害が発生していない通常時であるか否かを判定する(ステップS10)。具体的には、制御部24は、自然災害が発生した際に自治体などが発する避難情報や、緊急災害放送を受信した場合には自然災害が発生していると判定する。通常時であると判定された場合(ステップS10;Yes)、ステップS12に進む。通常時であると判定されない場合(ステップS10;No)、
図2の処理を終了する。すなわち、
図2に示す処理は、自然災害が発生していない通常時に実行される処理である。そして、ステップS12に進む。
【0029】
ハザード情報取得部30は、ハザード情報を取得する(ステップS12)。具体的には、ハザード情報取得部30は、記憶部18、または通信部22を介して外部のサーバ装置などからハザード情報を取得する。そして、ステップS14に進む。
【0030】
位置情報取得部32は、現在の位置情報を取得する(ステップS14)。具体的には、位置情報取得部32は、GNSS受信部20が受信したGNSS信号に基づいて、現在位置の位置情報を地球座標などで算出する。そして、ステップS16に進む。
【0031】
判定部36は、現在位置はハザード地域周辺であるか否かを判定する(ステップS16)。具体的には、判定部36は、ハザード情報取得部30が取得したハザード情報と、位置情報取得部32が取得した現在の位置情報とに基づいて、ユーザの現在位置がハザード地域または避難場所から所定距離未満であるか否かを判定する。所定距離は、例えば、数百メートルであるが、これに限定されない。所定距離は、ユーザの移動手段が徒歩である場合と、車両である場合とで変更してもよい。例えば、ユーザの移動手段が徒歩である場合、避難場所までの所定距離を短くするようにしてもよい。現在位置がハザード地域周辺であると判定された場合(ステップS16;Yes)、ステップS18に進む。現在位置がハザード地域周辺であると判定されない場合(ステップS16;No)、ステップS22に進む。
【0032】
ステップS16でYesと判定された場合、報知部38は、所定期間内に報知したか否かを判定する(ステップS18)。具体的には、報知部38は、例えば、記憶部18に記憶された報知履歴に基づいて、所定期間内にハザード地域または避難場所について報知したか否かを判定する。所定期間は、例えば、1カ月、3カ月、および6カ月などユーザが任意に設定してよい。報知したと判定された場合(ステップS18;Yes)、ステップS22に進む。報知したと判定されない場合(ステップS18;No)、ステップS20に進む。
【0033】
ステップS18でNoと判定された場合(ステップS18;No)、報知部38は、ハザード地域を報知する(ステップS20)。報知部38は、表示部14または音声出力部16を制御して、現在位置周辺のハザード地域または避難場所について、報知を行う。具体的には、報知部38は、例えば、表示部14を制御して、大雨などで川が氾濫した際の浸水区域内をコーション表示で示す。報知部38は、例えば、表示部14に表示されている地図において、ハザード地域または避難場所に該当する場所をハイライトで強調するように表示させてもよい。報知部38は、例えば、音声出力部16を制御して、「現在位置の周辺は浸水区域内に指定されています。」といった音声や、「A小学校は避難場所に指定されています。」といった音声を出力する。報知部38は、報知した際には、報知した日時を含む報知履歴を記憶部18に記憶する。そして、ステップS22に進む。
【0034】
ステップS16でNo、ステップS18でNo、またはステップS20の後、制御部24は、処理を終了するか否かを判定する(ステップS22)。具体的には、制御部24は、処理を終了する旨の操作を受け付けた場合などに、処理を終了すると判定する。処理を終了すると判定された場合(ステップS22;Yes)、
図2の処理を終了する。処理を終了すると判定されない場合(ステップS22;No)、ステップS10に進む。
【0035】
上述のとおり、第1実施形態は、通常時において、ハザード地域または避難場所の周辺に位置したときに、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知する。これにより、通常時にハザード地域および避難場所に関する情報を把握することができる。
【0036】
また、第1実施形態は、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知した後、所定期間が経過するまでは、そのハザード地域または避難場所についての再報知は行わない。これにより、第1実施形態は、煩わしくなくなる。
【0037】
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る案内装置の構成は、
図1に示す案内装置10と同一の構成なので、説明を省略する。
【0038】
[処理内容]
図3を用いて、第2実施形態に係る案内装置の処理内容について説明する。
図3は、第2実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0039】
ステップS30からステップS38の処理は、それぞれ、
図2に示すステップS10からステップS18に示す処理と同一なので、説明を省略する。
【0040】
ステップS38でYesと判定された場合、日時情報取得部34は、現在の日時情報を取得する(ステップS42)。具体的には、日時情報取得部34は、外部のサーバ装置などから現在の日時に関する日時情報を取得する。そして、ステップS44に進む。
【0041】
判定部36は、現在日時が自然災害の発生しやすい時期であるか否かを判定する(ステップS44)。具体的には、判定部36は、例えば、現在日時が台風シーズンの初頭である場合などに、自然災害の発生しやすい時期であると判定する。より具体的には、第2実施形態では、ハザード情報取得部30は、例えば、台風などの自然災害が発生しやすい時期に関する情報を取得する。判定部36は、ハザード情報取得部30が取得した自然災害が発生しやすい時期に関する情報と、日時情報取得部34が取得した現在の日時情報とを比較して、現在日時が自然災害の発生しやすい時期であるか否かを判定する。判定部36は、ハザード情報取得部30が取得した自然災害が発生しやすい時期に関する情報と、日時情報取得部34が取得した現在の日時情報とを比較して、現在日時が自然災害の多発する時期であるか否かを判定してもよい。すなわち、判定部36は、自然災害が発生しやすい時期の初頭である場合、および自然災害が多発する時期である場合などに、自然災害の発生しやすい時期であると判定する。現在日時が自然災害の発生しやすい時期であると判定された場合(ステップS44;Yes)、ステップS40に進む。現在日時が自然災害の発生しやすい時期であると判定されない場合(ステップS44;No)、ステップS46に進む。
【0042】
ステップS40およびステップS46の処理は、それぞれ、
図2に示すステップS20およびステップS22の処理と同一なので、説明を省略する。
【0043】
上述のとおり、第2実施形態は、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知した後、所定期間が経過する前であっても、自然災害が発生しやすい時期である場合には、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知する。これにより、第2実施形態は、自然災害が発生しやすい時期の通常時において、ハザード地域および避難場所に関する情報を把握することができるので、自然災害が発生した場合に適切に避難することができるようになる。
【0044】
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る案内装置の構成は、
図1に示す案内装置10と同一の構成なので、説明を省略する。
【0045】
[処理内容]
図4を用いて、第3実施形態に係る案内装置の処理内容について説明する。
図4は、第3実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0046】
ステップS50からステップS56の処理は、それぞれ、
図2に示すステップS10からステップS16の処理と同一なので、説明を省略する。
【0047】
ステップS56でYesと判定された場合、判定部36は、現在位置がユーザの生活区域内であるか否かを判定する(ステップS58)。具体的には、判定部36は、現在位置が自宅から所定距離以上離れている場合や、初めて訪れている場所である場合に、ユーザの生活区域内でないと判定する。例えば、判定部36は、ユーザが旅行中である場合などに、現在位置は生活区域でないと判定する。現在位置が生活区域内であると判定された場合(ステップS58;Yes)、ステップS60に進む。現在位置が生活区域であると判定されない場合(ステップS58;No)、ステップS62に進む。
【0048】
ステップS60からステップS64の処理は、それぞれ、
図2に示すステップS18からステップS22の処理と同一なので、説明を省略する。
【0049】
上述のとおり、第3実施形態は、現在位置が生活区域内でない場合には、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知した後、所定期間が経過する前であっても、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知する。これにより、第3実施形態は、生活区域でない地域において、ハザード地域および避難場所に関する情報を適切に把握することができるので、自然災害が発生した場合に適切に避難することができるようになる。
【0050】
また、第3実施形態では、例えば、案内装置10がレンタカーに搭載されている場合には、レンタカーが通常走行する経路が、運転者の生活区域とは異なる可能性がある。第3実施形態では、案内装置10がレンタカーに搭載されている場合には、所定期間が経過する前であっても、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知するようにしてもよい。
【0051】
[第4実施形態]
図5を用いて、第4実施形態に係る案内装置の構成例について説明する。
図5は、第4実施形態に係る案内装置の構成例を示すブロック図である。
【0052】
図5に示すように、案内装置10Aは、撮像部26を備える点と、制御部24Aが人物認識部40を備える点で、
図1に示す案内装置10とは異なっている。
【0053】
撮像部26は、案内装置10Aの周辺を撮像するカメラである。撮像部26は、案内装置10Aが車両に設けられている場合には、運転者などを撮像するように設けられている。撮像部26は、撮影した映像データを人物認識部40に出力する。
【0054】
人物認識部40は、撮像部26から取得した映像データに含まれる人物を認識する。人物認識部40は、例えば、記憶部18に記憶された人物認識辞書を用いて、撮像部26から取得した映像データに含まれる人物を認識する。
【0055】
[処理内容]
図6を用いて、第4実施形態に係る案内装置の処理内容について説明する。
図6は、第4実施形態に係る案内装置の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0056】
ステップS70の処理は、
図2に示すステップS10の処理と同一なので、説明を省略する。
【0057】
ステップS70でYesと判定された場合、人物認識部40は、映像データを取得する(ステップS72)。具体的には、人物認識部40は、撮像部26からユーザの映像データを取得する。そして、ステップS74に進む。
【0058】
ステップS74からステップS80の処理は、それぞれ、
図2に示すステップS12からステップS18の処理と同一なので、説明を省略する。
【0059】
ステップS80でYesと判定された場合、人物認識部40は、映像データに含まれるユーザは、所定期間内に報知したユーザであるか否かを判定する(ステップS82)。具体的には、人物認識部40は、報知履歴に含まれる映像データに基づいて、所定期間内に報知したユーザであるか否かを判定する。所定期間内に報知したユーザであると判定された場合(ステップS82;Yes)、ステップS86に進む。所定期間内に報知したユーザであると判定されなかった場合(ステップS82;No)、ステップS84に進む。
【0060】
ステップS80でNoまたはステップS82でNoと判定された場合、報知部38は、ハザード地域を報知する(ステップS84)。報知部38は、表示部14または音声出力部16を制御して、現在位置周辺のハザード地域または避難場所について、報知を行う。報知部38は、報知した際には、報知した日時を含む報知履歴にステップS72で取得した映像データを記憶部18に記憶する。そして、ステップS86に進む。
【0061】
ステップS86の処理は、
図2に示すステップS22の処理と同一なので、説明を省略する。
【0062】
上述のとおり、第4実施形態は、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知した後、所定期間が経過する前であっても、前回に報知したユーザと今回のユーザとが異なっていれば、ハザード地域または避難場所に関する情報を報知する。これにより、第4実施形態は、所定期間前に他のユーザにハザード地域または避難場所に関する情報が報知された場合であっても、所定期間前に報知をされていないユーザがハザード地域および避難場所に関する情報を適切に把握することができる。
【0063】
以上、本発明の実施形態を説明したが、これら実施形態の内容により本発明が限定されるものではない。また、前述した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、前述した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。さらに、前述した実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成要素の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【符号の説明】
【0064】
10 案内装置
12 入力部
14 表示部
16 音声出力部
18 記憶部
20 GNSS受信部
22 通信部
24 制御部
26 撮像部
30 ハザード情報取得部
32 位置情報取得部
34 日時情報取得部
36 判定部
38 報知部
40 人物認識部