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特開2022-155334方法、第1画像形成装置、および情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022155334
(43)【公開日】2022-10-13
(54)【発明の名称】方法、第1画像形成装置、および情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20221005BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20221005BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20221005BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20221005BHJP
【FI】
G06F3/12 329
G06F3/12 310
G06F3/12 303
G06F3/12 338
G06F3/12 324
G06F3/12 336
B41J2/01 451
B41J2/01 401
B41J29/38 204
B41J29/38 102
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021058775
(22)【出願日】2021-03-30
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】山田 享嗣
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
5L049
【Fターム(参考)】
2C056EB20
2C056EB44
2C056EC26
2C056KC02
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061HK11
2C061HN15
5L049CC16
(57)【要約】
【課題】契約を解除させるためのユーザの手間を軽減する。
【解決手段】サーバ(8)がプリンタ(P1)から第1通知を受信する第1受信工程(S232)と、サーバ(8)が第1通知を受信した場合、サーバ(8)がプリンタ(P1)についての契約の解除処理を実行する解除処理実行工程(S235)と、サーバ(8)が第1通知を受信した場合、サーバ(8)がプリンタ(P1)と対応付けられたプリンタ(P2)に対して契約カートリッジの使用を許可する許可工程(S236)と、を実行する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
締結された契約に基づいて使用可能な契約カートリッジの使用を許可された第1画像形成装置に通常カートリッジが装着されたことを示す第1通知を、情報処理装置が前記第1画像形成装置から受信する第1受信工程と、
前記情報処理装置が前記第1通知を受信した場合、前記情報処理装置が、前記第1画像形成装置についての前記契約の解除処理を実行する解除処理実行工程と、
前記情報処理装置が前記第1通知を受信した場合、前記情報処理装置が、前記第1画像形成装置と対応付けられた第2画像形成装置に対して前記契約カートリッジの使用を許可する許可工程と、を含む、方法。
【請求項2】
前記通常カートリッジは、前記契約の締結に関わらず使用可能なカートリッジである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記解除処理は、前記情報処理装置が前記第1画像形成装置の契約を解除する処理である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記解除処理は、前記情報処理装置が前記情報処理装置と異なる他の情報処理装置に前記第1画像形成装置の契約の解除を指示する処理であって、
前記方法は、
前記他の情報処理装置が前記第1画像形成装置の前記契約を解除する解除工程を含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記第1画像形成装置と、前記第2画像形成装置とを対応付けた情報である契約関連情報を記憶部に記憶させる記憶工程を含み、
前記許可工程では、前記記憶部に記憶された前記契約関連情報が示す前記第2画像形成装置に対して前記契約カートリッジの使用を許可する、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記許可工程の後に、前記第2画像形成装置に前記契約カートリッジが装着されたことを示す第2通知を前記情報処理装置が、前記第2画像形成装置から受信する第2受信工程と、
前記情報処理装置が前記第2通知を受信した場合、前記情報処理装置が、前記第2画像形成装置についての前記契約の開始処理を実行する開始処理実行工程と、を含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記開始処理は、前記情報処理装置が前記第2画像形成装置の契約を開始する処理である、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記開始処理は、前記情報処理装置が前記情報処理装置と異なる他の情報処理装置に前記第2画像形成装置の契約の開始を指示する処理であって、
前記方法は、
前記他の情報処理装置が前記第2画像形成装置の前記契約を開始する開始工程を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記第1画像形成装置は、ある1色のトナーまたはインクが収容されたカートリッジを1個装着可能なモノクロプリンタであって、
前記方法は、
前記第1画像形成装置に装着された前記カートリッジが前記通常カートリッジである場合、前記第1画像形成装置が前記情報処理装置に前記第1通知を送信する送信工程を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第1画像形成装置は、ある1色のトナーまたはインクが収容されたカートリッジを複数個装着可能なカラープリンタであって、
前記方法は、
前記第1画像形成装置に装着された複数の前記カートリッジの全てが通常カートリッジである場合、前記第1画像形成装置が前記情報処理装置に前記第1通知を送信する送信工程を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記第1画像形成装置は、前記第1画像形成装置の本体筐体が有する開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーを備え、
前記方法は、
前記第1画像形成装置が、前記第1画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーにより前記開口が閉じられたことをトリガとして前記本体筐体への前記カートリッジの装着を検出する装着検出工程を含む、請求項9または10に記載の方法。
【請求項12】
締結された契約に基づいて使用可能な契約カートリッジの使用を許可された第1画像形成装置であって、
本体筐体と、コントローラと、を備え、
前記コントローラは、
前記本体筐体に装着されたカートリッジが通常カートリッジであるかを判定する判定処理と、
前記判定処理において、前記本体筐体に装着されたカートリッジが通常カートリッジであると判定された場合、情報処理装置に、前記通常カートリッジの装着と、前記第1画像形成装置と対応付けられた第2画像形成装置における前記契約カートリッジの使用の許諾とを示す通知を送信する送信処理と、
前記通知への応答として、前記第1画像形成装置の契約解除を示す解除通知を前記情報処理装置から受信する受信処理と、
前記解除通知を受信した場合、前記第1画像形成装置において、前記契約カートリッジの使用を禁止する禁止処理と、を実行する、第1画像形成装置。
【請求項13】
締結された契約に基づいて使用可能な契約カートリッジの使用を許可された第1画像形成装置、および、前記第1画像形成装置と対応付けられた第2画像形成装置と通信する情報処理装置であって、
前記情報処理装置の制御部は、
通常カートリッジが装着されたことを示す第1通知を受信する第1受信処理と、
前記第1通知を受信した場合、前記第1画像形成装置についての前記契約の解除処理を実行する解除処理実行処理と、
前記第1通知を受信した場合、前記第2画像形成装置に対して前記契約カートリッジの使用を許可する許可処理と、を実行する、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は方法、画像形成装置、および情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像形成装置を利用するユーザに対して定額印刷サービスが広く提供されている。定額印刷サービスは、サブスクリプションサービスとも呼ばれ、画像形成装置ごとに加入できるサービスである。例えば、定額印刷サービスの利用に関する契約が締結された契約機である画像形成装置において、予め定められた期間中、予め設定された枚数までなら、一定の利用料金で印刷が許可されるというものである。
【0003】
一般に、定額印刷サービスの利用にあたっては、契約が締結された画像形成装置において、定額印刷サービス専用の契約消耗品を使用するように、サービス提供事業者が指定することが多い。この場合、契約機における契約消耗品の使用が適正であることを保証する仕組みが必要である。
【0004】
契約消耗品の適正な使用を保証するために、例えば、特許文献1には、契約消耗品か、サービスの加入に関係なく使用できる通常の消耗品かを区別する技術が開示されている。また、契約消耗品が特定の契約機において使用されるように、契約消耗品と契約機とを対応付けて管理する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開2018/0131831号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、ユーザは、様々な事情により契約機を変更することができる。従来、契約機の変更は、以下の手順で完了していた。例えば、第1に、変更前の画像形成装置(以下、変更前装置)について契約解除の手続が実行される。第2に、別の画像形成装置(以下、変更後装置)がユーザの元に納入される。第3に、変更後装置について契約手続が締結される。第4に、変更後装置の契約締結に基づいて、サービス提供事業者が変更後装置のための契約消耗品をユーザに供給する。つまり、変更前装置の契約を解除するためには、ユーザは自分で手続を行う必要があり手間がかかっていた。
【0007】
本開示は、契約を解除させるためのユーザの手間を軽減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述の課題を解決するために、本開示の第1態様の方法は、締結された契約に基づいて使用可能な契約カートリッジの使用を許可された第1画像形成装置に通常カートリッジが装着されたことを示す第1通知を、情報処理装置が前記第1画像形成装置から受信する第1受信工程と、前記情報処理装置が前記第1通知を受信した場合、前記情報処理装置が、前記第1画像形成装置についての前記契約の解除処理を実行する解除処理実行工程と、前記情報処理装置が前記第1通知を受信した場合、前記情報処理装置が、前記第1画像形成装置と対応付けられた第2画像形成装置に対して前記契約カートリッジの使用を許可する許可工程と、を含む。
【0009】
第2態様は、第1態様の方法であって、前記通常カートリッジは、前記契約の締結に関わらず使用可能なカートリッジであってよい。
【0010】
第3態様は、第1態様または第2態様の方法であって、前記解除処理は、前記情報処理装置が前記第1画像形成装置の契約を解除する処理であってよい。
【0011】
第4態様は、第1態様または第2態様の方法であって、前記解除処理は、前記情報処理装置が前記情報処理装置と異なる他の情報処理装置に前記第1画像形成装置の契約の解除を指示する処理であって、前記方法は、前記他の情報処理装置が前記第1画像形成装置の前記契約を解除する解除工程を含む。
【0012】
第5態様は、第1態様から第4態様のいずれか1つの方法であって、前記方法は、前記第1画像形成装置と、前記第2画像形成装置とを対応付けた情報である契約関連情報を記憶部に記憶させる記憶工程を含み、前記許可工程では、前記記憶部に記憶された前記契約関連情報が示す前記第2画像形成装置に対して前記契約カートリッジの使用を許可してもよい。
【0013】
第6態様は、第1態様から第5態様のいずれか1つの方法であって、前記方法は、前記許可工程の後に、前記第2画像形成装置に前記契約カートリッジが装着されたことを示す第2通知を前記情報処理装置が、前記第2画像形成装置から受信する第2受信工程と、前記情報処理装置が前記第2通知を受信した場合、前記情報処理装置が、前記第2画像形成装置についての前記契約の開始処理を実行する開始処理実行工程と、を含んでもよい。
【0014】
第7態様は、第6態様の方法であって、前記開始処理は、前記情報処理装置が前記第2画像形成装置の契約を開始する処理であってよい。
【0015】
第8態様は、第6態様の方法であって、前記開始処理は、前記情報処理装置が前記情報処理装置と異なる他の情報処理装置に前記第2画像形成装置の契約の開始を指示する処理であって、前記方法は、前記他の情報処理装置が前記第2画像形成装置の前記契約を開始する開始工程を含んでもよい。
【0016】
第9態様は、第1態様から第8態様のいずれか1つの方法であって、前記第1画像形成装置は、ある1色のトナーまたはインクが収容されたカートリッジを1個装着可能なモノクロプリンタであって、前記方法は、前記第1画像形成装置に装着された前記カートリッジが前記通常カートリッジである場合、前記第1画像形成装置が前記情報処理装置に前記第1通知を送信する送信工程を含んでもよい。
【0017】
第10態様は、第1態様から第8態様のいずれか1つの方法であって、前記第1画像形成装置は、ある1色のトナーまたはインクが収容されたカートリッジを複数個装着可能なカラープリンタであって、前記方法は、前記第1画像形成装置に装着された複数の前記カートリッジの全てが通常カートリッジである場合、前記第1画像形成装置が前記情報処理装置に前記第1通知を送信する送信工程を含んでもよい。
【0018】
第11態様は、第9態様または第10態様の方法であって、前記第1画像形成装置は、前記第1画像形成装置の本体筐体が有する開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能なカバーを備え、前記方法は、前記第1画像形成装置が、前記第1画像形成装置の電源がオンされた、または、前記カバーにより前記開口が閉じられたことをトリガとして前記本体筐体への前記カートリッジの装着を検出する装着検出工程を含んでもよい。
【0019】
上述の課題を解決するために、本開示の第12態様の第1画像形成装置は、締結された契約に基づいて使用可能な契約カートリッジの使用を許可された第1画像形成装置であって、本体筐体と、コントローラと、を備え、前記コントローラは、前記本体筐体に装着されたカートリッジが通常カートリッジであるかを判定する判定処理と、前記判定処理において、前記本体筐体に装着されたカートリッジが通常カートリッジであると判定された場合、情報処理装置に、前記通常カートリッジの装着と、前記第1画像形成装置と対応付けられた第2画像形成装置における前記契約カートリッジの使用の許諾とを示す通知を送信する送信処理と、前記通知への応答として、前記第1画像形成装置の契約解除を示す解除通知を前記情報処理装置から受信する受信処理と、前記解除通知を受信した場合、前記第1画像形成装置において、前記契約カートリッジの使用を禁止する禁止処理と、を実行する。
【0020】
上述の課題を解決するために、本開示の第13態様の情報処理装置は、締結された契約に基づいて使用可能な契約カートリッジの使用を許可された第1画像形成装置、および、前記第1画像形成装置と対応付けられた第2画像形成装置と通信する情報処理装置であって、前記情報処理装置の制御部は、通常カートリッジが装着されたことを示す第1通知を受信する第1受信工程と、前記第1通知を受信した場合、前記第1画像形成装置についての前記契約の解除処理を実行する解除処理実行処理と、前記第1通知を受信した場合、前記第2画像形成装置に対して前記契約カートリッジの使用を許可する許可処理と、を実行する。
【発明の効果】
【0021】
第1態様の方法によれば、第1画像形成装置に通常カートリッジが装着されると、第1画像形成装置の契約が解除されるとともに、第2画像形成装置における契約カートリッジの使用が許可される。そのため、契約の解除に関する手間を軽減することができる。
【0022】
第2態様の方法によれば、契約の締結に関わらず使用可能な通常カートリッジが第1画像形成装置に装着されると、第1画像形成装置の契約が解除される。換言すると、第2の方法によれば、第1画像形成装置が契約に依らない印刷が可能な状態になってから、第1画像形成装置の契約を解除する。したがって、第1画像形成装置において画像形成ができない期間が生じることを防止できる。
【0023】
第3態様の方法によれば、第1通知を受けた情報処理装置自身が第1画像形成装置の契約を解除することができる。
【0024】
第4態様の方法によれば、第1通知を受けた情報処理装置とは異なる他の情報処理装置によって第1画像形成装置の契約を解除させることができる。例えば、契約を管理する専用のサーバ等に契約を解除させることができる。
【0025】
第5態様の方法によれば、記憶工程で予め第1画像形成装置に対応付けられた第2画像形成装置について、許可工程において契約カートリッジの使用を許可することができる。
【0026】
第6態様の方法によれば、第2画像形成装置に実際に契約カートリッジが装着された場合に契約が開始される。これにより、第2画像形成装置において契約カートリッジを実際に使用可能になってから契約を開始させることができる。
【0027】
第7態様の方法によれば、第2通知を受けた情報処理装置自身が第2画像形成装置の契約を開始することができる。
【0028】
第8態様の方法によれば、第2通知を受けた情報処理装置とは異なる他の情報処理装置によって第2画像形成装置の契約を開始させることができる。例えば、契約を管理する専用のサーバ等に契約を開始させることができる。
【0029】
第9態様の方法によれば、第1画像形成装置は、通常カートリッジが1個装着された場合に第1通知を送信する。ここで、第1画像形成装置は1個の通常カートリッジで印刷である。したがって、第9態様の方法によれば、第1画像形成装置の契約が解除されたときに、第1画像形成装置で印刷が出来なくなることを防止できる。
【0030】
第10態様の方法によれば、第1画像形成装置は、通常カートリッジを用いたカラー印刷が可能になったタイミングで第1通知を送信することができる。これにより、第1画像形成装置の契約が解除されたときに、第1画像形成装置で印刷が出来なくなることを防止できる。
【0031】
第11態様の方法によれば、第1画像形成装置は、電源オン、またはカートリッジの装着が完了するときのカバーを閉じる動作に基づいて、本体筐体にカートリッジが装着されているか検出する。これにより、カートリッジが装着されたことを遅滞なく検出することができる。
【0032】
第12態様の第1画像形成装置によれば、通常カートリッジが第1画像形成装置に装着されると、第1画像形成装置の契約が解除され、第2画像形成装置での契約カートリッジの使用が可能になり、それから画像形成装置における契約カートリッジの使用が禁止される。これにより、契約の解除に関する手間を軽減することができる。
【0033】
第13態様の情報処理装置によれば、第1態様の方法と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】実施形態1の画像形成システムの概要を示す図である。
図2】実施形態1の画像形成装置の構造の概要を示す図である。
図3】実施形態1の画像形成システムに含まれる装置の要部構成を示すブロック図である。
図4】実施形態1の登録テーブルのデータ構造の一例を示す図である。
図5】実施形態1の画像形成システムにおける、新規契約の場合の各種装置の動作例を示すシーケンス図である。
図6図5における登録テーブルの情報の推移を示す図である。
図7】実施形態1の画像形成システムにおいて、契約変更が行われる場合の処理の概要を示す図である。
図8】実施形態1の画像形成システムにおける、契約変更の場合の各種装置の動作例を示すシーケンス図である。
図9図8における登録テーブルの情報の推移を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
〔実施形態1〕
以下、本開示の実施形態について図1図9を参照しつつ説明する。なお、本実施形態では一例として、画像形成装置がインクジェットプリンタである場合について説明する。
【0036】
<画像形成システムの概要>
図1は、実施形態1の画像形成システム100の概要を示す図である。画像形成システム100では、事業者とユーザとの間で締結された契約に基づいて、事業者からユーザの画像形成装置1に対し、印刷サービスが提供される。以下では、契約に基づいて提供される定額印刷サービスを契約サービスと称する。そして、提供された契約サービスを利用して画像形成装置1が実行する印刷を、契約と無関係に実行される通常の印刷と区別して、契約印刷と称する。契約と無関係に実行される通常の印刷は、以下では、通常印刷と称する。
【0037】
図1に示すように、画像形成システム100は、複数の画像形成装置1と、サーバ(情報処理装置)8と、ユーザ端末9とを含んで構成される。ユーザが利用する画像形成装置1は、契約サービスを利用して印刷を実行する装置である。事業者が利用するサーバ8は、契約が締結されて、契約サービスの利用が許可された画像形成装置1を管理するための装置である。以下では、契約が締結されて、契約サービスの利用が許可された画像形成装置1を契約機と称する。ユーザが利用するユーザ端末9は、サーバ8と通信して、契約の締結、解除、および、その他の手続を実行するための装置である。ユーザ端末9としては、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン等、標準的な通信機能を備えた情報処理端末が採用され得る。画像形成システム100を構成する各装置は、インターネットなどの通信ネットワークを介して、互いに通信することができる。
【0038】
図1に示す複数の画像形成装置は、同一のユーザによって購入された画像形成装置1を表している。しかし、画像形成システム100は、図示されていないが、他のユーザによって購入されたさらに他の画像形成装置を含んで構成されていてもよい。
【0039】
複数の画像形成装置1のそれぞれは、ユーザが事業者と契約することによって、契約専用の消耗品または交換品を使用することができる画像形成装置である。契約とは、一例として、契約サービスを提供する事業者と、ユーザとの間で、契約サービスの利用期間、利用料金、上限枚数などが取り決められた上で、事業者がユーザに契約サービスを提供することを双方が了承することである。すなわち、本実施形態の画像形成装置1は、契約サービスの契約が締結された後、契約サービスの契約の内容に基づく印刷である契約印刷を実行することが可能になる画像形成装置である。
【0040】
本実施形態の画像形成システム100では、事業者からユーザに提供される契約サービスにおいて、下記(1)および(2)のタイミングは異なることとする。
【0041】
(1)サーバ8が、画像形成装置1を契約機として認識するタイミング
(2)サーバ8が、画像形成装置1についての契約サービスが開始されたとみなすタイミング
すなわち、本実施形態の契約サービスでは、サーバ8が画像形成装置1を「契約機ではあるが、まだ契約サービスの利用は開始されていない」と認識することがあることとする。
【0042】
なお、(2)において「契約サービスが開始されたとみなす」ことは、あくまで、「契約サービスの提供を某日時より開始した」とサーバ8が認識することを意味する。したがって、サーバ8が画像形成装置1についての契約サービスが開始されたとみなすタイミングは、画像形成装置1が実際に契約印刷を実行したタイミングと一致しなくてもよい。
【0043】
以下では、特段の記載が無い限り、契約サービスは有料のサービスであることとする。そして、(1)のタイミングは、画像形成装置1について締結された契約の課金開始のトリガとはならず、(2)のタイミングが、課金開始のタイミングであることとする。
【0044】
以下では、契約印刷に使用される契約サービス専用のインクカートリッジを契約カートリッジと称する。換言すると、契約カートリッジとは、締結された契約に基づいて使用可能なインクカートリッジ4であるといえる。
【0045】
本実施形態では一例として、画像形成装置1が、インク(印刷材)を吐出することによって、データを印刷用紙に印刷するインクジェットプリンタである場合について説明する。画像形成装置1の本体筐体には、1つ以上のインクカートリッジが装着される。本実施形態では、画像形成装置1はある1色のインクが収容されたカートリッジを複数個装着可能なカラープリンタであることとする。より具体的には、本実施形態では、画像形成装置1には、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(BK)の4色のインクカートリッジがそれぞれ装着されるものとする。なお、画像形成装置1には、図示されていないが、液晶ディスプレイやランプなどの表示部と、ボタンなどの入力部とが設けられていてもよい。また、液晶ディスプレイは、タッチパネルと一体に構成されることにより、入力部として機能するように構成されてもよい。
【0046】
詳しくは後述するが、画像形成システム100を利用するユーザは、契約変更をすることができる。本実施形態における「契約変更」とは、ある画像形成装置1について締結された契約を解除するとともに、他の画像形成装置1と契約を締結することを示す。なお、本実施形態における「契約の解除」とは、サーバ8が画像形成装置1を契約機として認識しなくなることを示す。
【0047】
すなわち、契約変更とは、ある画像形成装置1から他の画像形成装置1へと契約機を変更しているとも言える。以降、現行の契約機である画像形成装置1のことを「変更前の画像形成装置1(第1画像形成装置)」とも称する。また、変更前の画像形成装置1に代えて新たに契約が締結された他の画像形成装置1のことを「変更後の画像形成装置1(第2画像形成装置)」とも称する。
【0048】
また、ユーザは、新規契約を締結することができる。本実施形態における「新規契約」とは、ある画像形成装置1について、変更後の画像形成装置1を設定せずに、契約を締結することを示す。すなわち、新規契約とは、サーバ8に登録されている契約機を増やすことを意味する。また、ユーザは、ある画像形成装置1に対し、変更後の画像形成装置1を設定せずに契約を解除することもできる。
【0049】
<画像形成装置1の構造>
図2は、本実施形態の画像形成装置1の構造の概要を示す図である。便宜上、以降の説明では、図2の上側を画像形成装置1の上側、図2の下側を画像形成装置1の下側とし、図2の左側を画像形成装置1の後側、図2の右側を画像形成装置1の前側とする。
【0050】
画像形成装置1は、インクを吐出することによって、データを印刷用紙Pに印刷するインクジェットプリンタである。画像形成装置1の本体筐体には、1つ以上のインクカートリッジが装着される。図2の例では、画像形成装置1は、4つのインクカートリッジ4が装着されると印刷が可能になる。
【0051】
画像形成装置1は、画像形成装置1の本体筐体にインクカートリッジ4を装着するための開口を有していてもよい。また、画像形成装置1は、インクカートリッジ4を装着するための開口を閉じるためのカバーを備えていてもよい。カバーは、開口を開ける開位置と、前記開口を閉じる閉位置との間を移動可能に構成される。
【0052】
なお、図2に示す部材の他にも、画像形成装置1には、液晶ディスプレイやランプなどの表示部と、ボタンなどの入力部とが設けられていてもよい。また、液晶ディスプレイは、タッチパネルと一体に構成されることにより、入力部として機能するように構成されてもよい。
【0053】
図2の例では、画像形成装置1は、給紙トレイ20、給紙部2、搬送ローラ70、記録部3、排出ローラ72、及び排出トレイ30を備えている。画像形成装置1の前面には、開口が形成されている。開口には、給紙トレイ20が、前後方向に移動可能に配置されている。給紙トレイ20には、積層された複数の印刷用紙Pが収容される。印刷用紙Pは、例えば所定の大きさの用紙である。
【0054】
給紙部2は、給紙ローラ21と、給紙アーム22と、軸23とを有する。給紙部2は、給紙ローラ21の正回転によって、給紙トレイ20に収容された印刷用紙Pを搬送路Rへ給送する。給紙ローラ21は、給紙アーム22の先端部に回転可能に設けられている。給紙アーム22は、画像形成装置1のフレームに支持された軸23に回動可能に設けられている。給紙アーム22は、自重又はバネ等による弾性力によって、給紙トレイ20へ向けて回動付勢されている。画像形成装置1に設けられたモータ(図示せず)の逆回転による駆動力が給紙ローラ21に伝達されることで、給紙ローラ21が正回転する。
【0055】
搬送路Rは、ガイド部材51、ガイド部材52、記録部3、ガイド部材53、及びガイド部材54等によって形成される空間である。
【0056】
搬送方向における記録部3よりも上流側には、搬送ローラ70が配置されている。搬送ローラ70の下部と向かい合うように、ピンチローラ71が配置されている。搬送ローラ70は、画像形成装置1が有するモータの動力で回転する。ピンチローラ71は、搬送ローラ70の回転に伴って回転する。搬送ローラ70及びピンチローラ71が正回転することにより、印刷用紙Pは、搬送ローラ70及びピンチローラ71に挟持された状態で、搬送路Rの画像記録位置Xまで搬送される。画像記録位置Xは、記録ヘッド32により印刷用紙Pへの画像の記録が行われる位置である。画像形成装置1のモータの正回転による駆動力が搬送ローラ70に伝達されると、搬送ローラ70は正回転する。また、モータの逆回転による駆動力が搬送ローラ70に伝達されると、搬送ローラ70は逆回転する。なお、画像形成装置1に設けられたモータの正回転は第1方向への回転に相当し、モータの逆回転は第2方向への回転に相当する。
【0057】
記録部3は、搬送路Rの搬送ローラ70と排出ローラ72との間に配置される。記録部3は、キャリッジ31と、記録ヘッド32と、複数のノズル33と、プラテン34とを有する。また、ノズル33は、それぞれインクカートリッジ4と接続されている。なお、ノズル33およびインクカートリッジ4の個数は特に限定されない。
【0058】
インクカートリッジ4は、カートリッジ筐体を有する。カートリッジ筐体は、画像形成装置1の本体筐体に装着可能である。インクカートリッジ4は、画像形成を行うために使用される材料として、互いに異なる色(例えば、シアン、マゼンタ、イエロー、およびブラックの各色)のインクを収容する。インクは、印刷の度に消費される消耗品である。
【0059】
キャリッジ31は、搬送方向に対して直交する方向、即ち、印刷用紙Pの幅方向に往復移動する。印刷用紙Pへの画像記録において、画像形成装置1は、記録処理として、印刷用紙Pの搬送が停止している状態でキャリッジ31を印刷用紙Pの幅方向に移動させながら、記録ヘッド32のノズル33からインクを吐出させることで、1行分の画像を印刷用紙Pに記録させる。また、画像形成装置1は、改行処理として、搬送ローラ70及び排出ローラ72を駆動させて印刷用紙Pを所定の改行量だけ搬送する。画像形成装置1は、この記録処理と改行処理とを繰り返す。
【0060】
図2に示すように、キャリッジ31には、記録ヘッド32が搭載されている。記録ヘッド32の下面には、複数のノズル33が設けられている。記録ヘッド32はノズル33からインク滴を吐出する。プラテン34は、印刷用紙Pが載置される矩形板状の部材である。プラテン34に支持された印刷用紙Pに対して、キャリッジ31が移動する過程において、記録ヘッド32がインク滴を選択的に吐出することによって、印刷用紙Pに画像が記録される。
【0061】
搬送方向における記録部3よりも下流側には、排出ローラ72が配置されている。排出ローラ72の上部と対向する位置には、拍車73が配置されている。排出ローラ72は、画像形成装置1に設けられたモータによって駆動される。拍車73は、排出ローラ72の回転に伴って回転する。排出ローラ72及び拍車73が正回転することにより、印刷用紙Pは、排出ローラ72及び拍車73に挟まれて、排出トレイ30へ排出される。
【0062】
給紙トレイ20の上方には、排出トレイ30が配置されている。排出トレイ30は、排出ローラ72によって排出された印刷用紙Pを支持する。
【0063】
<画像形成システムに含まれる装置の要部構成>
図3は、画像形成システム100に含まれる装置の要部構成を示すブロック図である。なお、図3では便宜上、1台の画像形成装置1のみ要部構成を示している。しかしながら、画像形成システム100に含まれる画像形成装置1は、いずれも、以下で説明する構成を有する。
【0064】
(インクカートリッジ4)
インクカートリッジ4は、カートリッジメモリ42を有する。カートリッジメモリ42は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。カートリッジメモリ42は例えば、フラッシュROM(Read Only Memory)またはEEPROM(登録商標)(Electrically Erasable Programmable ROM)である。
【0065】
カートリッジメモリ42は、インクカートリッジ4に関する種々の情報を記憶する。カートリッジメモリ42は、一例として、カートリッジID421、カートリッジ種別422、およびインク残量情報423を記憶している。
【0066】
カートリッジID421は、インクカートリッジ4を一意に識別するための識別情報である。一例として、カートリッジID421は、個々のインクカートリッジ4に割当てられたシリアルナンバーである。カートリッジID421はインクカートリッジ4の色、型番、製造メーカおよび製造ロットなどを示す情報を含んでいてもよい。
【0067】
カートリッジ種別422は、インクカートリッジ4の種別を示す情報である。本実施形態では、インクカートリッジ4の種別として、少なくとも、「契約」および「通常」の2種類が設定され得る。
【0068】
カートリッジ種別422が「契約」を示しているインクカートリッジ4は、契約サービス専用のインクカートリッジ、すなわち、「契約カートリッジ」である。画像形成装置1は、契約カートリッジを装着している間、契約印刷を実行することができる。契約カートリッジは、事業者から、画像形成装置1について契約を結んだユーザに対して供給される。
【0069】
カートリッジ種別422が「通常」を示しているインクカートリッジ4は、通常印刷で使用可能なインクカートリッジ4である。上述のように、通常印刷とは、契約とは無関係に実行される印刷である。したがって、カートリッジ種別422が「通常」を示しているインクカートリッジ4は、契約の締結に関わらず使用可能なカートリッジである。以降、種別が「通常」であるインクカートリッジ4を、通常カートリッジと称する。
【0070】
通常カートリッジは、家電量販店または通販サイトなどから購入可能な市販のインクカートリッジ4であってもよい。また、通常カートリッジは、画像形成装置1のメーカによって製造された、いわゆる純正品であってもよいし、メーカ以外の第3者パーティによって製造された、いわゆるサード品であってもよい。
【0071】
インク残量情報423は、インクカートリッジ4のインクの残量を示す情報である。インク残量情報423は、例えば、満杯から空までの複数の段階に対応する値として記憶されている。インク残量の各段階は、上述の値に基づいて、「FULL」~「EMPTY」などのように言葉でユーザに通知されてもよいし、「100%」~「0%」などの数値でユーザに通知されてもよいし、これらを組み合わせた表現によってユーザに通知されてもよい。
【0072】
なお、カートリッジメモリ42は、上述した各種情報に加えて、インクカートリッジ4が新品であるか旧品であるかを示す状態情報を記憶していてもよい。また、カートリッジメモリ42は、自身を収容しているインクカートリッジ4の装着先である画像形成装置1の装置IDを記憶していてもよい。
【0073】
(画像形成装置1)
画像形成装置1はコントローラ61と、本体メモリ62と、通信部63とを有する。コントローラ61は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit:特定用途向け集積回路)を有する。コントローラ61は、画像形成装置1の本体筐体に設けられた本体メモリ62および通信部63と電気的に接続されている。コントローラ61は、種々の動作を実行することによって、画像形成装置1に印刷に関連する各種処理を行わせる。
【0074】
なお、コントローラ61は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサを備えてもよい。この場合、本体メモリ62に、画像形成装置の制御方法を実現する制御プログラムが保存され、プロセッサが制御プログラムにしたがって動作することによって、コントローラ61が画像形成装置1に各種処理を行わせてもよい。
【0075】
また、コントローラ61は、制御プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な、本体メモリ62などの記録媒体を備えていてもよい。記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、制御プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを利用してもよい。また、制御プログラムは、制御プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本開示の一態様は、制御プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0076】
画像形成装置1の本体筐体は、コネクタ101を有する。インクカートリッジ4が画像形成装置1の本体筐体に装着されると、コネクタ101がカートリッジメモリ42と電気的に接続される。これにより、画像形成装置1のコントローラ61は、インクカートリッジ4のカートリッジメモリ42と通信可能になる。これにより、コントローラ61は、カートリッジメモリ42からの情報の読出処理と、カートリッジメモリ42への情報の書込処理(書き換え処理を含む)とを実行することが可能となる。
【0077】
本体メモリ62は、情報の読み出しおよび書き込みが可能なメモリである。本体メモリ62は、例えばフラッシュROMまたはEEPROM(登録商標)である。本体メモリ62は、1つ以上の記憶領域を有し、各領域には、一例として、以下の各種情報が記憶されている。
【0078】
カートリッジ情報621は、画像形成装置1に装着される各色のインクカートリッジ4に関する情報である。具体的には、カートリッジ情報621は、各インクカートリッジ4のカートリッジメモリ42から読み出されるインクカートリッジ4に関連する情報を、インクカートリッジ4ごとに対応付けた情報を含む。インクカートリッジ4に関連する情報は、一例として、図示のように、カートリッジID、カートリッジ種別およびインク残量情報などである。
【0079】
本実施形態では、コントローラ61が、カートリッジメモリ42から所定のタイミングでカートリッジID421、カートリッジ種別422、およびインク残量情報423を読み出す。そして、コントローラ61は、これら3つの情報をインクカートリッジ4ごとにまとめて、本体メモリ62にカートリッジ情報621として記憶させる。
【0080】
本実施形態では、カートリッジ情報621は、画像形成装置1におけるインクカートリッジ4の装着状況に応じて、コントローラ61が画像形成装置1のモードの移行の適否を判定するために参照されてもよい。「画像形成装置1のモード」とは、画像形成装置1の動作モードであり、例えば画像形成装置1において実行可能な印刷の種類等を規定するものである。
【0081】
装置ID622は、画像形成装置1を識別するための識別情報である。装置ID622とは、例えば画像形成装置のシリアルナンバーである。
【0082】
モード情報623は、画像形成装置1のモードを示す情報である。本実施形態では、一例として、「契約モード」と、「非契約モード」との2種類のモードが定義される。
【0083】
「契約モード」は、画像形成装置1がサーバ8に契約機として認識されている状態で動作するモードである。契約モードの画像形成装置1は、契約印刷および通常印刷が可能である。すなわち、契約モードの画像形成装置1は、契約カートリッジと通常カートリッジとの両方を用いることができる。換言すると、契約モードの画像形成装置1とは、契約カートリッジの使用を許可された画像形成装置1であるともいえる。
【0084】
一方、「非契約モード」は、画像形成装置1がサーバ8に契約機として認識されておらず、契約が締結されていない状態で動作するモードである。非契約モードの画像形成装置1は、契約印刷は出来ないが通常印刷は可能である。すなわち、非契約モードの画像形成装置1は、契約カートリッジは使用不可能だが、通常カートリッジは使用可能である。換言すると、非契約モードの画像形成装置1とは、契約カートリッジの使用を許可されていない画像形成装置1であるともいえる。
【0085】
画像形成装置1の出荷時において、本体メモリ62には初期値として、非契約モードに対応する値を示すモード情報623が記憶されている。サーバ8は、契約を結んだユーザの画像形成装置1に、契約モードへの移行を指示する。コントローラ61は、サーバ8からの指示にしたがって、モード情報623を、非契約モードから契約モードへと変更する。本実施形態では一例として、コントローラ61がモード情報623の値を変更することを、「画像形成装置1のモードを移行させる」と称する。
【0086】
第1枚数カウンタ625は、画像形成装置1における印刷枚数の累計である。第2枚数カウンタ626は、画像形成装置1において契約印刷した印刷物の枚数を示す。第2枚数カウンタ626は、画像形成装置1が非契約モードから契約モードに移行する度に0にカウントリセットされてもよいし、今まで画像形成装置1において契約印刷した印刷物の累計枚数であってもよい。以降、特段の記載がない限り、第2枚数カウンタ626の値は、今まで画像形成装置1において契約印刷した印刷物の累計枚数であることとする。
【0087】
通信部63は、画像形成装置1とサーバ8との通信を行う通信インタフェースである。通信部63は、例えばインターネットなどのネットワークを介してサーバ8と接続して通信する。通信部63は、サーバ8から受信した各種のリクエスト、指示、および問合せをコントローラ61に出力する。コントローラ61は、これらのリクエスト、指示、および問合せに対する応答を作成して通信部63に出力する。通信部63は入力された応答をサーバ8に送信する。
【0088】
なお、コントローラ61は、リクエスト、指示、および問合せの内容によっては、サーバ8へ応答を送信しなくてもよい。例えば、サーバ8からのリクエストが、画像形成装置1内の各種の設定を変更する指示であると仮定する。この場合、コントローラ61は指示にしたがって画像形成装置1内の各種の設定を変更するが、設定を変更した旨はサーバ8に返信してもよいし、返信しなくてもよい。
【0089】
(サーバ8)
サーバ8は、画像形成装置1の稼働状態を管理する管理装置である。サーバ8は、サーバ通信部83と、サーバメモリ(記憶部)82と、サーバ制御部81を備えている。
【0090】
サーバメモリ82は、サーバ8の動作に必要なデータを記憶する記憶装置である。サーバメモリ82は、一例として、装置情報821と、登録テーブル(契約関連情報)822とを記憶している。装置情報821は、画像形成装置1に関する種々の情報をまとめたデータである。装置情報は、画像形成装置1の1台ごとに分けて記憶される。装置情報821は少なくとも、各画像形成装置1の装置ID622を含んでいる。他にも、装置情報は、第1枚数カウンタ625の値および/または第2枚数カウンタ626の値を含んでいてもよい。
【0091】
サーバ通信部83は、サーバ8と画像形成装置1との通信を行う通信インタフェースである。サーバ通信部83は、画像形成装置1から受信した各種データ、通知、および要求をサーバ制御部81に出力する。サーバ通信部83は、サーバ制御部81から入力された各種データ、通知、および要求を、画像形成装置1へ送信する。例えば、サーバ通信部83は、画像形成装置1から、装置IDと、第1枚数カウンタの値および/または第2枚数カウンタの値を受信してサーバ制御部81に出力してもよい。
【0092】
サーバ制御部81は、サーバ8を統括的に制御するCPU(Central Processing Unit)である。サーバ制御部81は、画像形成装置1から受信した通知またはリクエスト等に応じて各種処理を実行する。例えば、サーバ制御部81は、サーバメモリ82が記憶している登録テーブル822を更新する。「登録テーブル」とは、ユーザにより契約機に指定された画像形成装置1を登録したデータテーブルである。また、「登録テーブル」とは、各契約機についての契約サービスの適用状態を示すデータでもある。登録テーブル822の具体的な構成については、後で詳述する。
【0093】
なお、登録テーブル822は、サーバメモリ82ではなく、例えばデータサーバ等、サーバ8とは異なる装置に記憶されていてもよい。この場合、サーバ8はサーバ通信部83を介して登録テーブル822が記憶されている装置と通信することで、登録テーブル822にアクセス可能であってよい。もしくは、この場合、サーバ8は他の情報処理装置に対し、登録テーブル822に対するデータ操作を指示することで、間接的に登録テーブル822の情報を更新してもよい。
【0094】
また、サーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して入力された装置IDと、第1枚数カウンタの値および/または第2枚数カウンタの値とを対応付けて、画像形成装置1の装置情報としてサーバメモリ82に記憶させてもよい。
【0095】
(ユーザ端末9)
ユーザ端末9は、ユーザの各種入力操作を受け付けるための入力インタフェースと、サーバ8と通信するための通信インタフェースと、を有している。
【0096】
ユーザ端末9は、新規契約を締結するための入力操作を受け付ける。例えば、ユーザはユーザ端末9の入力インタフェースを介して、自分の識別情報(ユーザID)と、契約機としたい画像形成装置1の識別情報とを指定または入力する。ユーザ端末9は入力を受け付けると、入力された情報を含む新規契約の指示をサーバ8に送信する。
【0097】
また、ユーザ端末9は、契約変更のための入力操作を受け付ける。例えばユーザは、ユーザ端末9の入力インタフェースを介して、自分の識別情報と、変更前の画像形成装置1の識別情報と、変更後の画像形成装置1の識別情報と、を指定または入力する。ユーザ端末9は入力を受け付けると、入力された情報を含む契約変更の指示をサーバ8に送信する。
【0098】
なお、ユーザ端末9はこの他にも、契約解除のための入力操作を受け付けてもよい。契約解除のための入力操作には、ユーザの識別情報と、契約を解除したい画像形成装置1の識別情報とを入力する操作が含まれる。ユーザ端末9は契約解除のための入力操作を受け付けた場合、入力された情報を含む契約解除の指示をサーバ8に送信する。サーバ制御部81は契約解除の指示に従って登録テーブル822を更新することで、画像形成装置1の契約を解除する。
【0099】
(登録テーブル)
図4は、登録テーブル822のデータ構造の一例を示す図である。登録テーブル822は、以下に示す(1)~(4)の情報を対応付けたデータを1レコードとして格納している。なお、新規契約された画像形成装置1についてのレコードには、(4)の情報は含まれていなくてよい。
【0100】
(1)ユーザの識別情報
(2)(1)が示すユーザが、契約機として登録した画像形成装置1の識別情報
(3)(2)の識別情報が示す画像形成装置1についての契約サービスの適用状態
(4)(2)の識別情報が示す画像形成装置1を契約機にする場合に、契約を解除される画像形成装置1の識別情報(すなわち、変更前の画像形成装置1)
本実施形態では「契約サービスの適用状態」は、契約サービスが開始前の状態、契約サービスが開始後の状態、および契約サービスが無効の状態、の3つの状態に分類される。「契約サービスが開始前の状態」とは、登録テーブル822に登録されてはいるが、契約サービスが開始されていない状態、すなわち課金前の状態を示す。「契約サービスが開始後の状態」とは、契約サービスが開始されている状態、すなわち課金後の状態を示す。「契約サービスが無効の状態」とは、契約が解除された状態を示す。
【0101】
図4の例では、(1)として「ユーザ名」列にユーザ名を示す情報が格納されている。また、図4の例では、(2)として「装置ID」列に画像形成装置1の装置IDが格納されている。また、図4の例では、(3)として「契約」列に、「開始前」、「開始後」、または「無効」の3種類いずれかを示す情報が含まれる。「開始前」は、画像形成装置1の契約サービスが開始前の状態であることを示す。「開始後」は、画像形成装置1の契約サービスが開始後の状態であることを示す。「無効」は、画像形成装置1の契約サービスが無効な状態であることを示す。なお、便宜上図4では「契約」列の情報は文字列としているが、「契約」列の情報は数値であってもよい。また、図4の例では、(4)として「変更前」列に変更前の画像形成装置1の装置IDが格納されている。
【0102】
このように、登録テーブル822は、新規契約および契約変更により登録された契約機を管理するためのデータテーブルである。特に、契約変更により登録されたレコードは、変更前の画像形成装置1と、変更後の画像形成装置1とを対応付けた情報であるといえる。
【0103】
<処理の流れ>
(1:新規登録の場合の契約処理)
図5は、画像形成システム100における、新規契約の場合の各種装置の動作例を示すシーケンス図である。図5では、ユーザが、画像形成装置1の一例であるプリンタP1を契約機として新規契約する場合の動作例を説明する。なお、以降の説明および図5以降の図面において、プリンタP1の装置IDは「00000001」であることとする。また、ユーザ端末9を操作するユーザのユーザ名は「ユーザA」であることとする。
【0104】
ユーザAはユーザ端末9に対して、プリンタP1を契約機として新規契約するための入力操作を行う。ユーザ端末9は入力操作を受け付けると、サーバ8に対してプリンタP1を登録テーブルに新規登録するよう指示する(S101)。なお、この新規登録の指示には、ユーザが入力したユーザ名と、ユーザが入力した、またはユーザ端末9がプリンタP1から取得したプリンタP1の装置IDとが含まれている。
【0105】
サーバ8のサーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して新規登録の指示を受信する。サーバ制御部81は新規登録の指示を受信すると、サーバメモリ82の登録テーブル822にプリンタP1を新規登録する(S131)。具体的には、サーバ制御部81は、登録テーブル822に対し以下の(1)~(4)の操作を行う。
【0106】
(1)レコードを1つ追加する。
【0107】
(2)追加したレコードの「ユーザ名」列に、新規登録の指示に含まれていたユーザ名を格納する。図5の場合は、「ユーザA」をユーザ名として格納する。
【0108】
(3)追加したレコードの「装置ID」列に、プリンタP1の装置IDを格納する。図5の場合は、「00000001」を装置IDとして格納する。
【0109】
(4)追加したレコードの「契約」列に「開始前」を示す情報を格納する。
【0110】
図6は、図5における、登録テーブル822の情報の推移を示す図である。S131の処理の後、図6に示すように、登録テーブル822の先頭に1行レコードが追加される。なお、図6は見易さのためにユーザ名でソートしたレコードを示しているが、レコードの追加位置は特に限定されない。後述する図9においても同様である。
【0111】
再び図5に戻り説明する。サーバ制御部81は、登録テーブル822へのプリンタP1の新規登録を完了すると、サーバ通信部83を介してプリンタP1に、契約モードへの移行を指示する(S132)。プリンタP1のコントローラ61は、通信部63を介し契約モードへの移行の指示を受信する。コントローラ61は契約モードへの移行の指示を受信すると、プリンタP1の状態を非契約モードから契約モードへと移行させる(S111)。すなわち、コントローラ61は、本体メモリ62のモード情報を、「非契約モード」から「契約モード」に書き替える。以上の処理により、プリンタP1は契約機として動作可能な状態になる。
【0112】
サーバ8のサーバ制御部81は、プリンタP1に契約モードへの状態移行を指示した後(S132の後)、プリンタP1が契約モードに移行したかチェックしてもよい(S133)。より具体的には、例えばサーバ制御部81は、S132の後一定時間待機してからプリンタP1と通信して、プリンタP1のモード情報623を取得してもよい。そして、サーバ制御部81はモード情報623を参照することで、プリンタP1が契約モードに移行できたか否かを判定してよい。
【0113】
S133の処理のタイミングはS135の処理までの間であれば、適宜定められてよい。S133の処理を実行した場合であって、プリンタP1が契約モードに移行できたと判定した場合、サーバ制御部81はプリンタP1のユーザの住所宛てに、契約カートリッジを送付するように手配してもよい。
【0114】
もしくは、プリンタP1が契約モードに移行した後(S111の後)、プリンタP1のコントローラ61は、サーバ8に契約モードへ移行したことを通知してもよい。また、サーバ8のサーバ制御部81は、プリンタP1から契約モードへ移行したことを通知された場合に、プリンタP1が契約モードに移行したと判定して、プリンタP1のユーザの住所宛てに、契約カートリッジを送付するように手配してもよい。
【0115】
いずれの場合も、サーバ制御部81による契約カートリッジの手配方法は特に限定されない。例えば、サーバ制御部81は、契約カートリッジの配送についての処理を実行する配送サーバに、ユーザAの識別情報を付した契約カートリッジの配送指示を送信してもよい。
【0116】
その後、プリンタP1のコントローラ61は所定のタイミングで、本体筐体に装着されているインクカートリッジ4をその種別とともに検出する。例えば、プリンタP1のコントローラ61は、本体筐体のカバーが閉じられたこと、または、プリンタP1の電源がオンされたことをトリガとしてインクカートリッジ4の検出処理を実行してよい。なお、コントローラ61は、インクカートリッジ4の装着をまず検出し、各インクカートリッジ4のカートリッジメモリ42のカートリッジ種別422を参照することにより、インクカートリッジ4の種別を特定することができる。
【0117】
コントローラ61が検出したインクカートリッジ4が契約カートリッジであった場合、コントローラ61は、サーバ8に契約カートリッジの装着を通知する。図5の例では、契約カートリッジがユーザによってプリンタP1に装着される。この場合、コントローラ61は、装着された契約カートリッジを検出する(S112)。そして、コントローラ61は、サーバ8に契約カートリッジの装着を通知する(S113)。S113でコントローラ61が送信する通知には、プリンタP1の装置IDが含まれている。
【0118】
サーバ8のサーバ制御部81は、サーバ通信部83を介してプリンタP1からの通知を受信する(S134)。サーバ制御部81は、通知に含まれていたプリンタP1の装置IDをキーとして登録テーブル822のレコードを検索することにより、登録テーブル822においてプリンタP1に変更前の画像形成装置1が設定されているか確認する。
【0119】
図5の例ではプリンタP1は新規契約であるため、登録テーブル822において、プリンタP1に対応する「変更前の画像形成装置1」は設定されていない。この場合、サーバ制御部81は、図6の2番目のテーブルに示す通り、登録テーブル822におけるプリンタP1を示すレコードの「契約」列を「開始後」を示す情報に書き替える。レコードの書き替えにより、サーバ制御部81はサーバ8上でプリンタP1の契約を開始することができる(S135)。
【0120】
なお、プリンタP1は4つのインクカートリッジ4が装着可能である。コントローラ61は、1つでも契約カートリッジを検出した場合に、S113の処理を実行してもよい。この条件とする場合、コントローラ61は、4つのインクカートリッジ4が全て通常カートリッジである場合は、サーバ8にS113の通知は送信しない。
【0121】
また、コントローラ61は、4つのインクカートリッジ4が全て契約カートリッジである場合にS113の処理を実行してもよい。この条件とする場合、コントローラ61は1つでも通常カートリッジを検出した場合、サーバ8にS113の通知は送信しない。
【0122】
(2:契約変更前の画像形成装置が設定されている場合の処理)
次に、プリンタP1とは異なる他の画像形成装置1であるプリンタP2を契約機として登録する際に、プリンタP1を変更前の画像形成装置1として設定する場合について図7図9を用いて説明する。すなわち、図7図9の例では、プリンタP1が変更前の画像形成装置1であり、プリンタP2が変更後の画像形成装置1である。
【0123】
図7は、画像形成システム100において契約変更が行われる場合の処理の概要を示す図である。図8は、画像形成システム100における、契約変更の場合の各種装置の動作例を示すシーケンス図である。なお、図8は、図5の一連の処理が終了後の動作例を示している。すなわち、図8におけるユーザ端末9、プリンタP1、およびサーバ8は、図5に示す一連の処理を終えた状態であることとする。なお、プリンタP2の装置IDは「00000002」とする。図9は、図8における登録テーブルの情報の推移を示す図である。
【0124】
ユーザ(本例では、ユーザA)はユーザ端末9に対して、プリンタP1の契約変更のための入力操作を行う。契約変更のための入力操作は、例えば、変更前の画像形成装置1を指定するための入力操作と、変更後の画像形成装置1を指定するための入力操作と、ユーザ名などのユーザの識別情報の入力操作と、を含み得る。
【0125】
図7の(A)は、ユーザ端末9が上述のユーザの入力操作を受け付けたときの画像形成システム100の動作例を示している。ユーザ端末9は受け付けた入力操作に応じて、サーバ8に対し契約変更登録の指示を送信する(図8のS201)。契約変更登録の指示には、変更前の画像形成装置1の識別情報、変更後の画像形成装置1の識別情報、および、ユーザの識別情報が含まれる。
【0126】
サーバ8のサーバ制御部81は、契約変更登録の指示を受けると、登録テーブル822にプリンタP2を登録する。ユーザ端末9は入力操作を受け付けると、サーバ8に対してプリンタP2の新規登録、およびプリンタP1の変更前の画像形成装置1としての設定登録を指示する(S201)。この新規登録の指示には、ユーザ名とプリンタP2の装置IDと、プリンタP1の装置IDも含まれている。また、プリンタP1が変更前の画像形成装置1であることを示す情報も含まれている。サーバ8のサーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して新規登録の指示を受信する。
【0127】
図7の(B)は、サーバ8が契約変更登録の指示を受け付けた後の画像形成システム100の動作例を示している。サーバ制御部81は新規登録の指示を受信すると、サーバメモリ82の登録テーブルにプリンタP2を登録する(図8のS231)。S231は契約関連情報を記憶部に記憶させる記憶工程の一例である。具体的には、サーバ制御部81は、登録テーブルに対し以下の(1)~(5)の操作を行う。
【0128】
(1)レコードを1つ追加する
(2)追加したレコードの「ユーザ名」列に、契約変更登録の指示に含まれていたユーザ名を格納する
(3)追加したレコードの「装置ID」列に、プリンタP2の装置IDを格納する
(4)追加したレコードの「契約」列に「開始前」を示す情報を格納する
(5)追加したレコードの「変更前」列に、プリンタP1の装置IDを格納する
(1)~(5)の情報が登録テーブルに格納されることにより、登録テーブルにプリンタP2と、プリンタP2の変更前の画像形成装置1であるプリンタP1と、が対応付けられた状態で登録される。S231の処理の後、図9の1つ目の登録テーブル822に示すように、登録テーブル822に1行レコードが追加される。
【0129】
S201およびS231の処理は、ユーザはユーザ端末9への入力操作の後、任意のタイミングで、変更前の画像形成装置1であるプリンタP1に、通常カートリッジを装着する。プリンタP1は所定のタイミングで、プリンタP1の本体筐体へのカートリッジの装着を検出する装着検出工程を実行する。プリンタP1はさらに、検出したカートリッジの種別を判定する判定処理を実行する(図8のS211)。例えば、プリンタP1のコントローラ61は、本体筐体のカバーが閉じられたこと、または、プリンタP1の電源がオンされたことをトリガとしてインクカートリッジ4の検出処理を実行してよい。
【0130】
プリンタP1は、通常カートリッジを検出した場合、プリンタP1に通常カートリッジが装着されたことを示す通知(第1通知)をサーバ8へと送信する(図8のS212)。S212は送信工程および送信処理の一例である。
【0131】
後述するが、この第1通知をトリガとして、サーバ8はプリンタP2における契約カートリッジの使用を許可する。したがって、プリンタP1が送信するこの第1通知は、登録テーブル822においてプリンタP1に対応付けられたプリンタP2での、契約カートリッジの使用を許諾する通知であるともいえる。
【0132】
図7の(C)は、サーバ8が第1通知を受信した後の画像形成システム100の動作例を示している。サーバ8は第1通知を受信すると(図8のS232)。S232は第1受信工程および第1受信処理の一例である。変更前の画像形成装置1であるプリンタP1を特定し、プリンタP1についての契約の解除処理を実行する(図8のS235)。ここで、解除処理とは、サーバ8が直接的または間接的に、プリンタP1の契約を解除する処理を示す。S235は解除処理実行工程および解除処理実行処理の一例である。
【0133】
例えば、サーバ8のサーバ制御部81は、登録テーブル822において、「装置ID」列に第1通知の送信元であるプリンタP1の装置IDが格納されているレコードを検索する。該当するレコードが見つかると、サーバ制御部81は該当するレコードの「契約」列を「無効」に変更する。これにより、図9の2つ目の登録テーブル822に示すように、プリンタP1において契約サービスが解除される。
【0134】
S235の処理の前または後に、サーバ制御部81はプリンタP1に対して非契約モードへの移行を指示する(図8のS233)。非契約モードへの移行の指示とは、プリンタP1の契約解除を示す解除通知であるともいえる。プリンタP1のコントローラ61は非契約モードへの移行の指示を受信する。これは受信処理の一例である。コントローラ61はプリンタP1を非契約モードに移行させる(図8のS213)。S213は禁止処理の一例である。これにより、プリンタP1のコントローラ61は、プリンタP1における契約カートリッジの使用を禁止する。
【0135】
サーバ8のサーバ制御部81は、プリンタP1に非契約モードへの状態移行を指示した後(S233の後)、プリンタP1が非契約モードに移行したかを、図5のS133と同様の方法でチェックしてもよい(図8のS234)。なお、S233、S213、およびS234の処理は、S235の解除処理の前に行われてもよいし、後に行われてもよい。
【0136】
以上の処理が完了すると、サーバ8のサーバ制御部81は、プリンタP2に対して契約モードへの移行を指示する(図8のS236)。契約モードへの移行の指示は、許可工程および許可処理の一例である。画像形成装置1は契約モードに移行することで契約カートリッジが使用可能になる。したがって、プリンタP2のモードを非契約モードから契約モードに移行させる指示は、サーバ8がプリンタP2に対して、契約カートリッジの使用を許可する指示であるとも言える。
【0137】
プリンタP2のコントローラ61は指示を受けるとプリンタP2を契約モードに移行させる(図8のS221)。サーバ8のサーバ制御部81は、プリンタP2に契約モードへの状態移行を指示した後(S236の後)、プリンタP2が契約モードに移行したかを図5のS133と同様の方法でチェックしてもよい(図8のS237)。S237の処理を実行した場合であって、プリンタP2が契約モードに移行できたと判定した場合、サーバ制御部81はプリンタP2のユーザの住所宛てに、契約カートリッジを送付するように手配してもよい。
【0138】
もしくは、プリンタP2が契約モードに移行した後(S221の後)、プリンタP2のコントローラ61は、サーバ8に契約モードへ移行したことを通知してもよい。また、サーバ8のサーバ制御部81は、プリンタP2から契約モードへ移行したことを通知された場合に、プリンタP2が契約モードに移行したと判定して、プリンタP2のユーザの住所宛てに、契約カートリッジを送付するように手配してもよい。いずれの場合も、サーバ制御部81による契約カートリッジの手配方法は特に限定されない。
【0139】
その後、プリンタP2のコントローラ61は所定のタイミングで、本体筐体に装着されているインクカートリッジ4の検出処理を実行する(図8のS222)。例えば、プリンタP2のコントローラ61は、本体筐体のカバーが閉じられたこと、または、プリンタP2の電源がオンされたことをトリガとしてインクカートリッジ4の検出処理を実行してよい。
【0140】
コントローラ61がインクカートリッジ4を検出した場合、コントローラ61はさらに、検出したインクカートリッジ4の種別を特定する。例えば、コントローラ61は検出したインクカートリッジ4のカートリッジメモリ42にアクセスし、検出したインクカートリッジ4のカートリッジ種別422を参照する。これにより、コントローラ61は検出したインクカートリッジ4の種別を特定することができる。
【0141】
コントローラ61が検出したインクカートリッジ4が契約カートリッジであった場合、コントローラ61は、契約カートリッジが装着されたことを示す第2通知をサーバ8に送信する(図8のS223)。第2通知には、プリンタP2の装置IDが含まれている。
【0142】
サーバ8のサーバ制御部81は、サーバ通信部83を介して第2通知を受信する(図8のS238)。S238は第2受信工程の一例である。サーバ8が第2通知を受信した場合、サーバ制御部81はプリンタP2についての契約の開始処理を実行する。開始処理とは、サーバ8が直接的または間接的に、プリンタP2の契約を開始する処理を示す。
【0143】
例えば、サーバ制御部81は、第2通知に含まれていたプリンタP2の装置IDをキーとして登録テーブル822のレコードを検索する。そして、該当するレコードの「契約」列を「有効」に書き替える。これにより、図9の3つ目の登録テーブル822に示すように、サーバ制御部81はプリンタP2の契約を開始することができる(図8のS239)。S239は開始処理実行工程の一例である。
【0144】
図7~9の例では、サーバ8が自身が登録テーブル822を書き替えてプリンタP1の契約を解除した。しかしながら、本実施形態では、サーバ8がサーバ8と異なる他の情報処理装置にプリンタP1の契約の解除を指示してもよい。そして、指示された他の情報処理装置が、登録テーブル822を書き替えることで、プリンタP1の契約を解除してもよい。他の情報処理装置がプリンタP1の契約を解除する処理は、本実施形態における解除工程の一例である。他の情報処理装置とは、例えば、契約を管理する専用のサーバ等である。
【0145】
また、図7~9の例では、サーバ8が自身が登録テーブル822を書き替えてプリンタP2の契約を開始した。しかしながら、本実施形態では、サーバ8がサーバ8と異なる他の情報処理装置にプリンタP2の契約の開始を指示してもよい。そして、指示された他の情報処理装置が、登録テーブル822を書き替えることで、プリンタP2の契約を開始してもよい。他の情報処理装置がプリンタP2の契約を開始させる処理は、本実施形態における開始工程の一例である。
【0146】
図7図9に示す画像形成システム100の動作によれば、プリンタP1に通常カートリッジが装着されたことをトリガとして、プリンタP1の契約が解除される。また、プリンタP1に通常カートリッジが装着されたことをトリガとして、プリンタP2において契約カートリッジの使用が許可される。そのため、契約を解除させるためのユーザの手間を軽減することができる。また、プリンタP1とプリンタP2との両方で契約カートリッジが使用可能である期間、すなわち、2重契約の期間が生じることを防止できる。
【0147】
なお、プリンタP1は、プリンタP1に印刷が可能な分、すなわち4色4つのインクカートリッジ4が装着されている場合であって、かつ、これら4つのカートリッジが全て通常カートリッジである場合に、第1通知を送信することが望ましい。これにより、プリンタP1の契約が解除されたときには、プリンタP1において通常印刷が可能になっているので、契約解除によってプリンタP1で印刷が出来なくなることを防止できる。また、プリンタP1もプリンタP2も印刷ができない期間が生じることを防止できる。
【0148】
なお、プリンタP1が、ある1色のトナーまたはインクが収容されたインクカートリッジ4を1個装着可能なモノクロプリンタである場合は、1個のインクカートリッジ4が通常カートリッジであることが検出された場合に、第1通知を送信してよい。モノクロプリンタの場合は1個の通常カートリッジの装着によって通常印刷を行うことができるため、上述のタイミングで第1通知を送信することで、プリンタP1の契約が解除されたときに、プリンタP1で印刷が出来なくなることを防止できる。
【0149】
画像形成装置1の本体メモリ62に記憶されたモード情報623は、画像形成装置1に対する課金が開始されているか否かを示す情報を含んでいてもよい。例えば、モード情報623は、画像形成装置1が(1)非契約モード、(2)契約モードかつ契約の開始前、(3)契約モードかつ契約の開始後、の3つの状態のうちいずれの状態にあるのかを示してもよい。モード情報623が課金が開始されているか否かを示す情報を含む場合、コントローラ61は、通信部63を介し、適宜サーバ8から画像形成装置1の契約の適用状態を示す情報を取得し、モード情報623に反映させてよい。
【0150】
〔実施形態2〕
本発明の他の実施形態について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、上記実施形態にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
【0151】
実施形態1に示した画像形成システム100において契約変更を行う場合、変更前の画像形成装置1の契約解除を行うための一連の処理と、変更後の画像形成装置1の契約を開始させるための一連の処理とは、順不同または並行して行われてよい。具体的には、図8のS233~S235およびS213の処理と、図8のS236~S239およびS221~S223の処理と、は順不同または並行して行われてよい。
【0152】
以下、図7~9と同様に、変更前の画像形成装置1をプリンタP1、変更後の画像形成装置1をプリンタP2として説明する。また、本実施形態では、プリンタP2の契約を開始させるための一連の処理が、プリンタP1の契約解除を行うための一連の処理より先に行われる場合について説明する。
【0153】
サーバ8は、プリンタP2から第2通知を受信したときに、プリンタP1に対して装着されているインクカートリッジ4(まだ契約解除前なので、契約カートリッジが装着されている)のインク残量を調べるよう要求する。プリンタP1のコントローラ61は、インク残量を調べるよう要求されると、契約カートリッジそれぞれのカートリッジメモリ42のインク残量情報423を参照することで、各契約カートリッジのインク残量を特定する。コントローラ61はさらに、インク残量が全てエンプティであるか否かを判定する。
【0154】
全ての契約カートリッジがエンプティである場合、プリンタP1のコントローラ61はサーバ8に、契約カートリッジを使い切った旨の通知である使い切り通知を送信する。サーバ8は使い切り通知を受信すると、プリンタP1に対する解除処理を開始する。その後、プリンタP2およびサーバ8において、プリンタP2の契約を開始させるための一連の処理が実行される。
【0155】
一方、プリンタP1に装着されている契約カートリッジのうち、1つでもエンプティでない契約カートリッジが存在する場合、プリンタP1のコントローラ61は、ユーザに対し、インクを使い切るよう推奨する。推奨の方法は特に限定しないが、例えば表示部に、インクを使い切るよう促す画像を表示してもよい。なお、このとき、プリンタP1は、ユーザが入力部を介してインクを使い切るか否か選択できるようにしてもよい。そして、ユーザがインクを使い切らないことを選択した場合は、前述の、インクを使い切ったときと同じように、プリンタP1からサーバ8に使い切り通知を送信してもよい。以降の処理は、全ての契約カートリッジがエンプティになった場合と同様である。
【0156】
一方、ユーザがインクを使い切ることを選択した場合は、プリンタP1はプリンタP2ではまだ契約カートリッジを装着できないことをユーザに通知した後、契約カートリッジのインク残量の監視を行ってもよい。そして、監視中に全ての契約カートリッジがエンプティになった場合に、プリンタP1からサーバ8に使い切り通知を送信してもよい。以降の処理は、全ての契約カートリッジがエンプティになった場合と同様である。
【0157】
なお、プリンタP1の利用料金と、プリンタP2の利用料金とに着目して、プリンタP1で使われていたインクカートリッジ4を使い切らせる方法を用いてもよい。例えば、プリンタP1の1カ月の利用料金よりもプリンタP2の1カ月の利用料金が高い場合、プリンタP2の使用が開始されるまでの間、プリンタP1の1カ月の利用料金にてプリンタP1の使用が許可されてもよい。一方、プリンタP1の1カ月の利用料金よりもプリンタP2の1カ月の利用料金が低い場合、プリンタP2の使用が開始されるまでの間、プリンタP2の1カ月の利用料金にてプリンタP1の使用が許可されてもよい。
【0158】
〔変形例〕
(変形例1:画像形成装置の種類)
画像形成装置1は、トナーカートリッジおよびドラムカートリッジ、またはトナーカートリッジとドラムカートリッジが一体となった複合カートリッジを装着可能なレーザープリンタであってもよい。画像形成装置1がレーザープリンタである場合、画像形成装置1にはインクカートリッジ4ではなく、トナーカートリッジおよびドラムカートリッジが装着される。なお、画像形成装置1に装着されるトナーカートリッジの個数、およびドラムカートリッジの個数は、特に限定されない。例えば、画像形成装置1がモノクロプリンタの場合は1個のトナーカートリッジと1個のドラムカートリッジが画像形成装置1に装着される。また例えば、画像形成装置1がカラープリンタの場合は、複数のトナーカートリッジと、複数のトナーカートリッジに対応する個数のドラムカートリッジとが画像形成装置1に装着される。
【0159】
画像形成装置1は、実施形態1において説明したインクカートリッジ4と同様の情報を、トナーカートリッジおよび/またはドラムカートリッジに格納しておく。そして、画像形成装置1のコントローラ61は、これらトナーカートリッジおよび/またはドラムカートリッジからカートリッジ種別を読み取ることで、トナーカートリッジおよび/またはドラムカートリッジが、契約カートリッジであるか通常カートリッジであるかを特定してよい。
【0160】
また、画像形成装置1は、スキャナまたはファクシミリなどの他の機能を併せて備えるMFP(Multi Function Printer)であってもよい。画像形成装置1がMFPである場合でも、画像形成装置1は、実施形態1および2で説明した各種処理を実施形態1および2の画像形成装置1と同様に実行してよい。
【0161】
(変形例2:印刷基材の種類)
実施形態1および2において、印刷用紙Pは紙媒体であることとした。しかしながら、画像形成装置1の印刷機材は紙に限られない。例えば、印刷基材はOHPシートのような樹脂素材であってもよい。また例えば、印刷基材はテープであってもよい。印刷基材がテープである場合、画像形成装置1にはテープを供給するテープカセットが装着される。画像形成装置1は、テープカセットから搬送されるテープに対し印刷を行う。なお、この場合、画像形成装置1はレーザープリンタであってもよいし、インクジェットプリンタであってもよい。
【0162】
(変形例3:契約の種類)
以上の説明では、画像形成装置1のモードが契約モードと非契約モードの2種類である場合について説明した。しかしながら、画像形成装置1のモードの数および種類は実施形態1およびお2で説明した一例に限られない。例えば、画像形成装置1について2種類の契約が可能であるとする。この場合、画像形成装置1のモードは、いずれの契約に対応しているモードも有効化されていない「非契約モード」と、1つ目の契約に対応している契約印刷が可能な「第1契約モード」と、2つ目の契約に対応している契約印刷が可能な「第2契約モード」と、の3種類であってもよい。同様に、契約の種類が増加した場合、その分だけ契約モードの種類が増加してもよい。このように、契約が複数種類ある場合は、実施形態1および2における「契約解除」とは、いずれかの契約を解除することを示す。また、「契約変更」は、いずれかの契約により契約機となっている画像形成装置1の契約を解除し、他の画像形成装置1を、解除した契約と同種類の契約における契約機とすることを示す。また、この場合、実施形態1および2の説明における「契約モード」は、上記第1契約モードおよび上記第2契約モードなど、複数の契約モードのいずれかのことを示してよい。
【0163】
また、契約印刷の種類も定額印刷に限定されない。例えば、モードが第1契約モード、かつステータスが課金後の場合は定額印刷が可能であり、モードが第2契約モード、かつステータスが課金後の場合は、一定の印刷量まで印刷を許可する定量印刷が可能であってもよい。このように、契約印刷が複数種類存在する場合、コントローラ61は有効化した契約モードに応じた種類の契約印刷を可能にすることが望ましい。なお、いずれの契約印刷を可能にした場合であっても、通常カートリッジのみを画像形成装置1に装着した場合は、都度、通常印刷を実行可能としてもよい。
【0164】
〔ソフトウェアによる実現例〕
画像形成装置1(以下、「装置」と呼ぶ)の機能は、装置としてコンピュータを機能させるためのプログラムであって、装置の各制御ブロックとしてコンピュータを機能させるためのプログラムにより実現することができる。
【0165】
この場合、上記装置は、上記プログラムを実行するためのハードウェアとして、少なくとも1つの制御装置(例えばプロセッサ)と少なくとも1つの記憶装置(例えばメモリ)を有するコンピュータを備えている。この制御装置と記憶装置により上記プログラムを実行することにより、上記各実施形態で説明した各機能が実現される。
【0166】
上記プログラムは、一時的ではなく、コンピュータ読み取り可能な、1または複数の記録媒体に記録されていてもよい。この記録媒体は、上記装置が備えていてもよいし、備えていなくてもよい。後者の場合、上記プログラムは、有線または無線の任意の伝送媒体を介して上記装置に供給されてもよい。
【0167】
また、上記各制御ブロックの機能の一部または全部は、論理回路により実現することも可能である。例えば、上記各制御ブロックとして機能する論理回路が形成された集積回路も本発明の範疇に含まれる。この他にも、例えば量子コンピュータにより上記各制御ブロックの機能を実現することも可能である。
【0168】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0169】
1 画像形成装置、4 インクカートリッジ、8 サーバ、9 ユーザ端末、42 カートリッジメモリ、61 コントローラ、62 本体メモリ、63 通信部、81 サーバ制御部、82 サーバメモリ、83 サーバ通信部、100 画像形成システム、101 コネクタ、421 カートリッジID、422 カートリッジ種別、423 インク残量情報、621 カートリッジ情報、622 装置ID、623 モード情報、625 第1枚数カウンタ、626 第2枚数カウンタ、821 装置情報、822 登録テーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9