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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157108
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】制御盤及び工作機械
(51)【国際特許分類】
   B23Q 11/12 20060101AFI20221006BHJP
   B23Q 1/00 20060101ALN20221006BHJP
【FI】
B23Q11/12 A
B23Q1/00 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021061149
(22)【出願日】2021-03-31
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104178
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 尚
(72)【発明者】
【氏名】千村 栄治郎
【テーマコード(参考)】
3C048
【Fターム(参考)】
3C048AA05
(57)【要約】
【課題】電装部品を十分に冷却できる制御盤及び工作機械を提供する。
【解決手段】制御盤は収納箱を備える。収納箱は内部に工作機械を制御する電装部品を収納する。収納箱は外側に放熱機構、筐体40、送風機を配置する。放熱機構の一部は収納箱内側に配置し、電装部品と接続する。筐体40は収納箱外側で放熱機構の下側に並べて配置する。筐体40は壁部401を含む複数の壁部と、複数の壁部で囲んだ内部に中空部43と、上端に中空部43と連通して筐体40の放熱機構側を開口する第二開口部42とを有する。壁部401は中央部を開口し、中空部43と連通する第一開口部41を有する。壁部401は第一開口部41を覆うようにして送風機を固定する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
工作機械を制御する電装部品と、
前記電装部品を収納する収納箱と、
前記電装部品に連結し、一部を前記収納箱の所定壁の外側に配置する放熱機構と、
前記所定壁の外側にて、前記収納箱の外側に在る前記放熱機構と並べて設け、且つ複数の壁部と、前記複数の壁部が囲んだ内部に中空部を有する筐体と、
前記筐体の外側且つ前記複数の壁部の第一壁部に固定する送風機とを備え、
前記筐体は、
前記第一壁部を開口し、前記中空部と連通する第一開口部と、
前記放熱機構側を開口し、前記中空部と連通する第二開口部とを有することを特徴とする制御盤。
【請求項2】
前記第二開口部は、前記放熱機構の一部を通過することを特徴とする請求項1に記載の制御盤。
【請求項3】
前記筐体は、前記第一壁部における前記送風機よりも前記放熱機構側にて前記第一壁部から前記筐体の外側に向かって突出し、前記送風機と前記放熱機構とが並ぶ所定方向と交差する交差方向に延びる交差壁部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の制御盤。
【請求項4】
前記筐体は、前記放熱機構よりも下側に配置し、前記筐体の下端部を構成する第二壁部が閉塞していることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の制御盤。
【請求項5】
前記筐体は、
前記第二壁部を開口し、前記中空部と連通する孔と、
前記孔を閉塞する栓とを有することを特徴とする請求項4に記載の制御盤。
【請求項6】
請求項1~5の何れかに記載の制御盤を備えたことを特徴とする工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御盤及び工作機械に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の工作機械は制御箱を備える。制御箱は電装部品を収納する。冷却フィン部は制御箱左側面に設け、制御箱内に収納する電装部品を冷却する。フィン囲い部は冷却フィン部を覆う。ファンは冷却フィン部の下方に設け、複数の支柱を介して制御箱左側面に固定する。ファンはフィン囲い部内に空気を取込み、制御箱左側面に向けて送風する。
【0003】
ファンが送風する風は制御箱左側面からフィン囲い部内側全体に拡がる。フィン囲い部内側全体に拡がった風の一部は冷却フィン部を通過することで冷却フィン部の熱を放熱し、電装部品を冷却する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-221609号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ファンが送風する風は一部が冷却フィン部を通過しないので、上記工作機械の制御箱は電装部品を十分に冷却できない時がある。
【0006】
本発明の目的は、電装部品を十分に冷却できる制御盤及び工作機械を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第一態様に係る制御盤は、工作機械を制御する電装部品と、前記電装部品を収納する収納箱と、前記電装部品に連結し、一部を前記収納箱の所定壁の外側に配置し、前記電装部品の熱を前記収納箱の外側に放出する放熱機構と、前記所定壁の外側にて、前記収納箱の外側に在る前記放熱機構と並べて設け、且つ複数の壁部と、前記複数の壁部が囲んだ内部に中空部を有する筐体と、前記筐体の外側且つ前記複数の壁部の第一壁部に固定し、前記筐体に向けて送風する送風機とを備え、前記筐体は、前記第一壁部を前記送風機に向けて開口し、前記中空部と連通する第一開口部と、前記放熱機構側に開口し、前記中空部と連通する第二開口部とを有することを特徴とする。
【0008】
第一態様の制御盤において、送風機が送る風は第一開口部から筐体内に入り、第二開口部を経て放熱機構へと流れる。制御盤は送風機が送る風が拡がることなく放熱機構に流れるので、放熱機構が効果的に電装部品の熱を放出し、電装部品を十分に冷却できる。
【0009】
第一態様において、前記第二開口部は、前記放熱機構の一部を覆ってもよい。制御盤は送風機が送る風が更に拡がることなく放熱機構に流れるので、電装部品を十分に冷却できる。
【0010】
第一態様において、前記筐体は、前記第一壁部における前記送風機よりも前記放熱機構側にて前記第一壁部から前記筐体の外側に向かって立設し、前記送風機と前記放熱機構とが並ぶ所定方向と交差する交差方向に延びる交差壁部を有してもよい。制御盤は交差壁部により放熱機構を流れる風が送風機に戻ることを抑制するので、電装部品をより十分に冷却できる。
【0011】
第一態様において、前記筐体は、前記筐体の下端部を構成する第二壁部が閉塞してもよい。筐体の第二壁部が収納箱等から飛散する霧状の液体(例えば工作機械の切削剤)を受けるので、制御盤の利便性は向上する。
【0012】
第一態様において、前記筐体は、前記第二壁部を開口し、前記中空部と連通する孔と、前記孔を閉塞する栓とを有してもよい。孔から栓を抜くことで第二壁部が受けた液体を孔から抜くことができるので、制御盤の利便性は更に向上する。
【0013】
本発明の第二態様に係る工作機械は、請求項1~5の何れかに記載の制御盤を備えたことを特徴とする。第二態様の工作機械は第一態様と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】工作機械1の斜視図。
図2】制御盤20の斜視図。
図3】制御盤20の左側面図。
図4】カバー30を取り外した制御盤20の左側面図。
図5図3に示すI-I線矢視方向断面図。
図6図5に示す筐体40周囲の部分拡大図。
図7】筐体40の左斜め下方からの斜視図。
図8】筐体40の左斜め上方からの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態を説明する。以下説明は図中に矢印で示す左右、前後、上下を使用する。工作機械1の左右方向、前後方向、上下方向は、夫々、工作機械1のX軸方向、Y軸方向、Z軸方向である。
【0016】
図1を参照し工作機械1の構造を説明する。工作機械1は主軸(図示略)がZ軸方向に延びる立型工作機械である。工作機械1は基台2、コラム5、主軸ヘッド7、本体カバー3、制御盤20を備える。基台2は鉄製土台である。コラム5は基台2上部後方に立設する。コラム5は前面にZ軸移動機構(図示略)を配置する。主軸ヘッド7はZ軸移動機構前方に配置する。主軸ヘッド7はZ軸移動機構によりZ軸方向に移動できる。
【0017】
主軸ヘッド7は主軸をZ軸方向に平行な回転軸線を中心に回転可能に支持する。主軸は工具(図示略)を装着し、工作台(図示略)上面に固定する被削材(図示略)の切削加工等を行う。工作台は基台2上部前方に配置する。本体カバー3は基台2上部に固定し、主軸、工作台の周囲を取り囲む。
【0018】
図2図8を参照し制御盤20の構造を説明する。制御盤20は収納箱21を備える。収納箱21は前壁201、左壁202を備える略直方体状である。収納箱21は前壁201外側に右側取付部22、左側取付部23を備える。右側取付部22は前壁201右側、左側取付部23は前壁201左側に配置する。右側取付部22、左側取付部23は上下方向に延び且つ前壁201から前方に突出する。収納箱21は右側取付部22、左側取付部23をコラム5後方に取付けて固定する。収納箱21は工作機械1を制御する各種電装部品を収納する。各種電装部品は、例えば入出力基板93(図5参照)、制御基板94(図5参照)、DCスイッチング電源、ブレーカ、インバータ、配線ダクト、サーボアンプ等である。
【0019】
収納箱21はコラム5とは反対側に扉203を備える。作業者は例えば制御盤20の点検時、扉203を開き、収納箱21内に収納する各種電装部品の点検、交換、修理等を行う。扉203は左下部に扉203の施錠と解錠とを切替え、扉203を開く時に作業者が把持する把持部24を備える。
【0020】
図2図4の如く制御盤20は左壁202にカバー30、放熱機構90、筐体40、上カバー60、電線挿入部70を備える。カバー30は収納箱21外側で放熱機構90、筐体40、送風機50の周囲を覆う(図3図4参照)。
【0021】
カバー30は平板状の左壁301、後壁302、前壁303、固定部304、305を有する。左壁301は上下方向且つ前後方向に延びる。後壁302は左壁301後端部から右方に突出し、前壁303は左壁301前端部から右方に突出する。固定部304は後壁302右端部から後方に突出し、固定部305は前壁303右端部から前方に突出する。カバー30は固定部304、305を収納箱21の左壁202中央部に取付けて固定する。
【0022】
カバー30は左壁301下部に上下方向に延び且つ左右方向に貫通する複数の開口部31を有する。複数の開口部31は後述する送風機50が空気を取り込む為の給気口である。開口部31は左壁301下部の内、送風機50と対向する対向部310の周囲に位置する(図3図6参照)。本実施形態では、複数の開口部31は対向部310の前側、後側に夫々位置する。対向部310後側に位置する開口部31を後開口部311、対向部310前側に位置する開口部31を前開口部312という。
【0023】
左壁301上部は前後方向に延び且つ左右方向に貫通する複数の排出口321を有する。後壁302、前壁303上部は左右方向に延び且つ前後方向に貫通する複数の排出口322、323(図5参照)を有する。複数の排出口321~323は後述する盤外放熱機構901よりも上側に位置する。
【0024】
図4図5の如く放熱機構90は左壁202中央部に配置する。放熱機構90は上下方向且つ左右方向に延びる複数の冷却フィンを備えるヒートシンクである。放熱機構90は左壁202中央部を左右方向に貫通して配置する。放熱機構90は盤外放熱機構901、盤内放熱機構902を有する。盤外放熱機構901は収納箱21外側に配置し、盤内放熱機構902は収納箱21内側に配置する。盤内放熱機構902は収納箱21に収納する電装部品と接続する。
【0025】
図4図6図8の如く筐体40は収納箱21外側で盤外放熱機構901の下側に並べて配置する略直方体状である。筐体40は壁部401、403~405、固定部406~408、中空部43、第一開口部41、第二開口部42、交差壁部44、栓46を有する。
【0026】
壁部401、403~405、固定部406~408は平板状である。中空部43は壁部401、403~405が囲んだ内部に配置する。壁部401は上下方向且つ前後方向に延びる。左右方向において盤外放熱機構901よりも左側に配置する(図6参照)。第一開口部41は壁部401中央部を左右方向に開口し、中空部43と連通する。壁部401は第一開口部41を覆うように左側に後述する送風機50を固定する。
【0027】
壁部403は壁部401後端部から右方に突出し、壁部404は壁部401前端部から右方に突出、壁部405は壁部401下端部から右方に突出する。第二開口部42は壁部401、403、404上端部が囲んだ内側に配置する。第二開口部42は筐体40の放熱機構90側を開口し、中空部43と連通する。第二開口部42は盤外放熱機構901下端部よりも上側に在り、盤外放熱機構901下端部を通過する。
【0028】
固定部406は壁部403右端部から後方に突出し、固定部407は壁部404右端部から前方に突出し、固定部408は壁部405前端部から下方に突出する。筐体40は固定部406~408を収納箱21の左壁202に取付けて固定する。
【0029】
交差壁部44は壁部401上端部から左側に突出し、且つ前後方向に延びる平板状である。交差壁部44はカバー30の左壁301近傍まで左方に延びる(図6参照)。交差壁部44後端は壁部401後端よりも後側に、交差壁部44前端は壁部401前端よりも前側に配置する。壁部405は後部を上下方向に開口し、中空部43と連通する孔45を有する。孔45の内壁はねじ山を形成する。栓46は雄ねじであって孔45のねじ山と螺合し、孔45を閉塞する。
【0030】
送風機50は例えば軸流ファンである。送風機50は左端部に保護金網51を配置する。保護金網51は比較的大きい異物を送風機50内部に入ることを防止する。送風機50は周囲の空気を取り込み、右方へ送風する。
【0031】
上カバー60はカバー30上側を覆うように配置する。上下方向において上カバー60とカバー30との間には隙間が在る。上カバー60は収納箱21の左壁202から左右方向に突出した後、上下方向に屈折して延び、且つ前後方向に延びる板状である。電線挿入部70は左壁202を左右方向に貫通する非図示の挿通孔を有し、収納箱21内部の電装部品と外部のデバイスと電気的に接続する電線を挿通して保持する。上カバー60は前記電線を支持する。
【0032】
カバー30における空気の流れを説明する。工作機械1が稼働すると、収納箱21内部の各種電装部品が発熱するので、送風機50を駆動して放熱機構90は熱を放出させることで電装部品を冷却する。送風機50はカバー30の複数の開口部31等を介してカバー30外部から空気を取り込み、右方へ送風する。送風機50が送風した風は第一開口部41を介して中空部43に流れ、第二開口部42から筐体40外側へと流れる。
【0033】
筐体40外側に流れた風は上方へ流れ、盤外放熱機構901内部を通過する。該時、送風機50が送風した風により放熱機構90は熱を放出し、放熱機構90と接続する収納箱21内部の電装部品を冷却する。盤外放熱機構901内部を通過した風は複数の排出口321~323、上カバー60とカバー30との間の隙間からカバー30外側に流れる。筐体40外側に流れた風の一部は筐体40側に巻戻る時があるが、交差壁部44が筐体40側に巻戻った風を送風機50が再度取込むことを防止する。
【0034】
以上の如く、制御盤20は工作機械1においてコラム5後方に配置する。制御盤20は収納箱21を備える。収納箱21は内部に工作機械1を制御する入出力基板93、制御基板94等の電装部品を収納する。制御盤20は収納箱21の左壁202に放熱機構90、筐体40、送風機50を設ける。放熱機構90は収納箱21外側に盤外放熱機構901を、収納箱21内側に盤内放熱機構902を配置する。盤内放熱機構902は電装部品と接続する。筐体40は収納箱21外側で盤外放熱機構901の下側に並べて配置する。筐体40は壁部401を含む複数の壁部と、複数の壁部で囲んだ内部に中空部43と、上端に中空部43と連通して筐体40の放熱機構90側を開口する第二開口部42とを有する。壁部401は中央部を開口し、中空部43と連通する第一開口部41を有する。壁部401は第一開口部41を覆うようにして送風機50を固定する。送風機50が送風する風は第一開口部41を介して中空部43に流れ、第二開口部42を経て放熱機構90へと流れる。送風機50が送風する風が拡がることなく放熱機構90に流れるので、放熱機構90は効果的に電装部品の熱を放出する。故に制御盤20は放熱機構90により電装部品を十分に冷却できる。
【0035】
第二開口部42は盤外放熱機構901下端部よりも上側に在り、盤外放熱機構901下端部を覆う。送風機50が送る風が更に拡がることなく放熱機構90に流れるので、制御盤20は放熱機構90により電装部品を十分に冷却できる。
【0036】
筐体40は壁部401上端部に交差壁部44を設ける。交差壁部44は壁部401上端部から左側に突出し、且つ前後方向に延びる平板状である。送風機50が送風して筐体40外側に流れた風の一部は筐体40側に巻戻る時がある。該時、交差壁部44が筐体40側に巻戻った風を送風機50が再度取込むことを防止するので、制御盤20は放熱機構90により電装部品を十分に冷却できる。
【0037】
筐体40は壁部405により下端部が閉塞している。壁部405は工作機械1が切削加工を行う時に飛散する切削剤等の霧状の液体を受けることができる。故に制御盤20の利便性は向上する。
【0038】
筐体40は壁部405後部を上下方向に開口し、中空部43と連通する孔45と、孔45を閉塞する栓46とを有する。孔45から栓46を抜くことで、筐体40は孔45を介して壁部405が受けた切削剤等の液体を抜くことができる。故に制御盤20の利便性は更に向上する。
【0039】
上記実施形態において、入出力基板93、制御基板94は本発明の電装部品の一例である。左壁202は所定壁の一例である。壁部401は第一壁部の一例である。上下方向は所定方向の一例である。前後方向は交差方向の一例である。壁部405は第二壁部の一例である。
【0040】
本発明は上記実施形態から種々変更できる。以下説明する各種変形例は、矛盾が生じない限り夫々組合わせ可能である。例えば、本発明は上記実施形態の工作機械1は主軸がZ軸方向に延びる立型工作機械であるが、主軸が水平方向に延びる横型工作機械にも適用できる。
【0041】
放熱機構90、送風機50、カバー30は収納箱21の左壁202以外の外壁に配置してもよい。送風機50と放熱機構90とは互いに異なる収納箱21の外壁に配置してもよい。該時、制御盤20は送風機50が送風する風が放熱機構90へと流れるダクトを備えてもよい。カバー30は送風機50を覆えばよく、放熱機構90を覆わなくてもよい。
【0042】
開口部31は左壁301における対向部310の周囲に配置すればよく、配置する位置を種々変更できる。例えば、開口部31は上下方向において送風機50と放熱機構90との間の位置である挟込位置(対向部310上側)を除く位置に配置してもよい。即ち、開口部31は対向部310下側に配置してもよい。カバー30が開口部31を挟込位置に配置しない場合、制御盤20は開口部31を介して送風機50が取込む風と、送風機50から放熱機構90に向けて送る風とが干渉することを抑制できる。故に制御盤20は送風機50が送風する風により電装部品の熱を放熱機構90から効果的に放出できる。
【0043】
上記実施形態では、カバー30は対向部310後側に後開口部311、対向部310前側に前開口部312を夫々配置したが、後開口部311及び前開口部312の少なくとも一方だけ設けてもよい。カバー30は送風機50の給気口を左壁301の開口部31以外に配置してもよい。例えば、カバー30は後壁302、前壁303下部に送風機50の給気口を配置してもよい。
【0044】
カバー30は複数の排出口321~323を設けなくてもよい。該時、上カバー60とカバー30との間の隙間等から送風機50が送風する風がカバー30の外側に排出されればよい。上記実施形態のカバー30は上下方向に開口するが、上端及び下端の何れか一方を閉塞してもよい。カバー30下端を閉塞する場合、カバー30下端部は工作機械1が切削加工を行う時に飛散する切削剤等の霧状の液体を受けることができる。故に制御盤20の利便性は向上する。
【0045】
筐体40は送風機50を固定でき、且つ送風機50が送風した風を内部に取込んだ後、放熱機構90へと排出する構成であればよく、上記実施形態に限定しない。例えば、筐体40は略八面体状であってもよい。筐体40は一部を曲面で構成してもよい。
【0046】
筐体40は壁部403~405に送風機50を固定してもよい。該時、第一開口部41は送風機50を固定する壁部403~405に配置する。筐体40は第一開口部41、第二開口部42、孔45以外に中空部43と連通する開口を有してもよい。
【0047】
筐体40は第二開口部42が放熱機構90下端部を覆わなくてもよい。筐体40と放熱機構90とを離れて配置する場合、制御盤20は第二開口部42から排出する風がカバー30内部に拡がって流れることを防止する為の上下方向に延びる整流板を左壁202における筐体40と放熱機構90との間に設けてもよい。筐体40は放熱機構90下側以外の位置に設けてもよい。該時、第二開口部42から排出する風が放熱機構90内部を通過できる方向に放熱機構90の冷却フィンが延びることが望ましい。
【0048】
筐体40は交差壁部44を備えなくてもよい。該時、交差壁部44に替わり、放熱機構90は下部から左側に突出し、且つ前後方向に延びる平板状の壁を設けてもよい。カバー30は放熱機構90下部に向かって内側(右側)に突出し、且つ前後方向に延びる平板状の壁を設けてもよい。壁部405は孔45を有さなくてもよい。栓46は孔45を塞ぐ一例であり、壁部405外側をスライドする扉が孔45を塞いでもよい。壁部405に雌螺子を形成したナットを固着し、雄螺子を形成したボルトを栓として代用してもよい。
【符号の説明】
【0049】
1 工作機械
20 制御盤
21 収納箱
30 カバー
31 開口部
40 筐体
41 第一開口部
42 第二開口部
43 中空部
44 交差壁部
45 孔
46 栓
50 送風機
90 放熱機構
93 入出力基盤
94 制御基板
202、301 左壁
301 対向部
311 後開口部
312 前開口部
321~323 排出口
401、405 壁部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8