(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022157975
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】ドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法
(51)【国際特許分類】
G03G 21/00 20060101AFI20221006BHJP
G03G 21/18 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G03G21/00 510
G03G21/18 110
G03G21/18 114
G03G21/18 178
【審査請求】未請求
【請求項の数】17
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021062544
(22)【出願日】2021-04-01
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116034
【弁理士】
【氏名又は名称】小川 啓輔
(74)【代理人】
【識別番号】100144624
【弁理士】
【氏名又は名称】稲垣 達也
(72)【発明者】
【氏名】吉元 俊二
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】徐 帆
(72)【発明者】
【氏名】三村 千栄子
【テーマコード(参考)】
2H171
2H270
【Fターム(参考)】
2H171FA02
2H171GA19
2H171GA20
2H171JA23
2H171JA27
2H171JA29
2H171JA31
2H171JA40
2H171JA50
2H171QA02
2H171QA08
2H171QA24
2H171QB03
2H171QB15
2H171QB32
2H171QC03
2H171QC05
2H171QC22
2H171QC36
2H171SA11
2H171SA12
2H171SA18
2H171SA22
2H171SA26
2H270KA09
2H270LA29
2H270LA83
2H270LA84
2H270NB09
2H270NC07
2H270NC09
2H270NC10
2H270NC12
2H270NC13
2H270NC14
2H270RA02
2H270RA11
2H270RA12
2H270RA13
2H270RC02
2H270RC03
2H270RC05
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】ドラムカートリッジに使用されている部品が再利用できるかを適切に判定する。
【解決手段】ドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法は、読出工程(S11)と、判定工程(S12~S16)とを含む。ドラムカートリッジは、画像形成装置の装置本体に装着または取り外し可能である。ドラムカートリッジは、感光体ドラムと、ドラムメモリと、を備える。ドラムカートリッジは、トナーカートリッジと共に使用される。読出工程は、ドラムメモリから部品の寿命に関する寿命情報と、ドラムカートリッジと共に使用されたトナーカートリッジの供給元に関する情報であるサプライ情報と、を読み出す工程である(S11)。判定工程は、ドラムメモリから読み出した寿命情報およびサプライ情報に基づいて、ドラムカートリッジに使用されている部品が再利用可能であるかを判定する工程である(S12~S16)。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置の装置本体に装着または取り外し可能なドラムカートリッジであって、感光体ドラムと、ドラムメモリと、を備え、トナーカートリッジと共に使用されるドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法であって、
前記ドラムメモリから前記部品の寿命に関する寿命情報と、前記ドラムカートリッジと共に使用された前記トナーカートリッジの供給元に関する情報であるサプライ情報と、を読み出す読出工程と、
前記ドラムメモリから読み出した前記寿命情報および前記サプライ情報に基づいて、前記部品が再利用可能であるかを判定する判定工程と、を含むことを特徴とするドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項2】
前記ドラムカートリッジは、前記感光体ドラムを帯電させる帯電器をさらに備え、
前記部品は、前記帯電器を含むことを特徴とする請求項1に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項3】
前記判定工程において、前記サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、前記帯電器が再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項2に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項4】
前記読出工程において、前記ドラムメモリから前記帯電器に異常放電があった回数である異常放電判定回数を読み出し、
前記判定工程において、前記ドラムメモリから読み出した前記サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、または、前記異常放電の回数が所定回数以上である場合、前記帯電器が再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項2に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項5】
前記読出工程において、前記ドラムメモリから前記帯電器が再利用された回数である再利用回数を読み出し、
前記判定工程において、前記ドラムメモリから読み出した前記再利用回数が所定回数以上である場合、前記帯電器が再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項3または請求項4に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項6】
前記帯電器は、ワイヤと、前記ワイヤをクリーニングするクリーナと、を有し、
前記読出工程において、前記ドラムメモリから、前記クリーナによって前記ワイヤがクリーニングされたクリーニング回数を読み出し、
前記判定工程において、前記ドラムメモリから読み出した前記クリーニング回数が所定回数以上の場合、前記ワイヤが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項2から請求項5のいずれか1項に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項7】
前記部品は、前記感光体ドラムを含むことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項8】
前記判定工程において、前記サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、前記感光体ドラムが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項7に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項9】
前記読出工程において、前記ドラムメモリから、過酷な環境で使用された履歴である過酷環境使用履歴を読み出し、
前記判定工程において、前記サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、または、前記ドラムメモリに前記過酷環境使用履歴が記録されていた場合、前記感光体ドラムが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項7に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項10】
前記判定工程において、前記感光体ドラムの前記寿命情報から算出した前記感光体ドラムの寿命の進行度を示す寿命進行度が閾値以上である場合、前記感光体ドラムが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項11】
前記判定工程において、前記感光体ドラムの前記寿命情報から算出した前記感光体ドラムの残りの寿命を示す残寿命が閾値以下である場合、前記感光体ドラムが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項8または請求項9に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項12】
前記ドラムカートリッジは、前記感光体ドラムと向かい合って位置し、前記感光体ドラム上のトナー像をシートに転写する転写ローラをさらに備え、
前記部品は、前記転写ローラを含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項13】
前記判定工程において、前記サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、前記転写ローラが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項12に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項14】
前記読出工程において、前記ドラムメモリから、過酷な環境で使用された履歴である過酷環境使用履歴を読み出し、
前記判定工程において、前記サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、または、前記ドラムメモリに前記過酷環境使用履歴が記録されていた場合、前記転写ローラが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項12に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項15】
前記判定工程において、前記転写ローラの前記寿命情報から算出した前記転写ローラの寿命の進行度を示す寿命進行度が閾値以上である場合、前記転写ローラが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項13または請求項14に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項16】
前記判定工程において、前記転写ローラの前記寿命情報から算出した前記転写ローラの残りの寿命を示す残寿命が閾値以下である場合、前記転写ローラが再利用可能であると判定しないことを特徴とする請求項13または請求項14に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【請求項17】
前記過酷環境使用履歴は、所定温度以上で使用したこと、所定温度以下で使用したこと、および所定湿度以上で使用したことの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項9または請求項14に記載のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置のドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法が知られている(特許文献1参照)。この再判定方法では、ドラムカートリッジのメモリに各部品の寿命情報が記憶され、メモリに記憶された情報から各部品の寿命を判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像形成装置に使用されるトナーカートリッジとドラムカートリッジが別々である場合においては、トナーカートリッジが複数の異なる供給元から供給される場合がある。トナーカートリッジの供給元が異なると、ドラムカートリッジに使用されている部品の寿命も異なる場合がある。従来の技術では、このような場合にドラムカートリッジに使用されている部品が再利用できるかを適切に判定することができなかった。
【0005】
そこで、本開示は、ドラムカートリッジに使用されている部品が再利用できるかを適切に判定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するための、ドラムカートリッジに使用されている部品の再利用判定方法は、読出工程と、判定工程と、を含む。ドラムカートリッジは、画像形成装置の装置本体に装着または取り外し可能である。ドラムカートリッジは、感光体ドラムと、ドラムメモリと、を備える。ドラムカートリッジは、トナーカートリッジと共に使用される。読出工程は、ドラムメモリから部品の寿命に関する寿命情報と、ドラムカートリッジと共に使用されたトナーカートリッジの供給元に関する情報であるサプライ情報と、を読み出す工程である。判定工程は、ドラムメモリから読み出した寿命情報およびサプライ情報に基づいて、ドラムカートリッジに使用されている部品が再利用可能であるかを判定する工程である。
【0007】
このような構成によれば、寿命情報およびトナーカートリッジの供給元に関する情報であるサプライ情報に基づいて、ドラムカートリッジに使用されている部品が再利用可能であるかを判定するため、ドラムカートリッジに使用されている部品が再利用できるかを適切に判定することができる。
【0008】
前記した構成において、ドラムカートリッジは、感光体ドラムを帯電させる帯電器をさらに備え、再利用可能であるかを判定する部品は、帯電器を含む構成としてもよい。
【0009】
前記した構成において、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、帯電器が再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0010】
これによれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、帯電器を再利用しないので、再利用した帯電器の不具合を抑制できる。
【0011】
前記した構成において、読出工程において、ドラムメモリから帯電器に異常放電があった回数である異常放電判定回数を読み出し、判定工程において、ドラムメモリから読み出したサプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、または、異常放電の回数が所定回数以上である場合、帯電器が再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0012】
これによれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、かつ、異常放電の回数が所定回数以上である場合、帯電器を再利用しないので、再利用した帯電器の不具合を抑制できる。
【0013】
前記した構成において、読出工程において、ドラムメモリから帯電器が再利用された回数である再利用回数を読み出し、判定工程において、ドラムメモリから読み出した再利用回数が所定回数以上である場合、帯電器が再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0014】
これによれば、再利用回数が所定回数以上である場合、帯電器を再利用しないので、再利用した帯電器の不具合を抑制できる。
【0015】
前記した構成において、帯電器は、ワイヤと、ワイヤをクリーニングするクリーナと、を有し、読出工程において、ドラムメモリから、クリーナによってワイヤがクリーニングされたクリーニング回数を読み出し、判定工程において、ドラムメモリから読み出したクリーニング回数が所定回数以上の場合、ワイヤが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0016】
これによれば、クリーニング回数が所定回数以上の場合、ワイヤを再利用しないので、再利用したワイヤの不具合を抑制できる。
【0017】
前記した構成において、再利用可能であるかを判定する部品は、感光体ドラムを含む構成としてもよい。
【0018】
前記した構成において、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、感光体ドラムが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0019】
これによれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、感光体ドラムを再利用しないので、再利用した感光体ドラムの不具合を抑制できる。
【0020】
前記した構成において、読出工程において、ドラムメモリから、過酷な環境で使用された履歴である過酷環境使用履歴を読み出し、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、または、ドラムメモリに過酷環境使用履歴が記録されていた場合、感光体ドラムが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0021】
これによれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、かつ、ドラムメモリに過酷環境使用履歴が記録されていた場合、感光体ドラムを再利用しないので、再利用した感光体ドラムの不具合を抑制できる。
【0022】
前記した構成において、判定工程において、感光体ドラムの寿命情報から算出した感光体ドラムの寿命進行度が閾値以上である場合、感光体ドラムが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0023】
前記した構成において、判定工程において、感光体ドラムの寿命情報から算出した感光体ドラムの残寿命が閾値以下である場合、感光体ドラムが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0024】
これによれば、感光体ドラムの寿命情報から算出した感光体ドラムの残寿命が閾値以下である場合、感光体ドラムを再利用しないので、再利用した感光体ドラムの不具合を抑制できる。
【0025】
前記した構成において、ドラムカートリッジは、感光体ドラムと向かい合って位置し、感光体ドラム上のトナー像をシートに転写する転写ローラをさらに備え、再利用可能であるかを判定する部品は、転写ローラを含む構成としてもよい。
【0026】
前記した構成において、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、転写ローラが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0027】
これによれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、転写ローラを再利用しないので、再利用した転写ローラの不具合を抑制できる。
【0028】
前記した構成において、読出工程において、ドラムメモリから、過酷な環境で使用された履歴である過酷環境使用履歴を読み出し、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、かつ、ドラムメモリに過酷環境使用履歴が記録されていた場合、転写ローラが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0029】
これによれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、または、ドラムメモリに過酷環境使用履歴が記録されていた場合、転写ローラを再利用しないので、再利用した転写ローラの不具合を抑制できる。
【0030】
前記した構成において、判定工程において、転写ローラの寿命情報から算出した転写ローラの寿命進行度が閾値以上である場合、転写ローラが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0031】
前記した構成において、判定工程において、転写ローラの寿命情報から算出した転写ローラの残寿命が閾値以下である場合、転写ローラが再利用可能であると判定しない構成としてもよい。
【0032】
これによれば、転写ローラの寿命情報から算出した転写ローラの残寿命が閾値以下である場合、転写ローラを再利用しないので、再利用した転写ローラの不具合を抑制できる。
【0033】
前記した構成において、過酷環境使用履歴は、所定温度以上で使用したこと、所定温度以下で使用したこと、および所定湿度以上で使用したことの少なくとも1つを含む構成としてもよい。
【発明の効果】
【0034】
本開示の画像形成装置によれば、ドラムカートリッジに使用されている部品が再利用できるかを適切に判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【
図1】実施形態に係る画像形成装置の断面図である。
【
図2】ドラムカートリッジの構造を示す拡大断面図である。
【
図3】帯電器の斜視図(a)と、帯電器のクリーナを示す斜視図(b)である。
【
図4】帯電器周りの回路構成を示す図(a)と、検出基板の構成を示す図(b)である。
【
図5】低湿度、中湿度、高湿度による転写ローラの回転回数と電気抵抗値の関係を示すグラフである。
【
図6】第1実施形態におけるワイヤの再利用判定方法を示すフローチャートである。
【
図7】第1実施形態における感光体ドラムの再利用判定方法を示すフローチャートである。
【
図8】第1実施形態における転写ローラの再利用判定方法を示すフローチャートである。
【
図9】第2実施形態におけるワイヤの再利用判定方法を示すフローチャートである。
【
図10】第2実施形態における感光体ドラムの再利用判定方法を示すフローチャートである。
【
図11】第2実施形態における転写ローラの再利用判定方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0036】
次に、本開示の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、画像形成装置1はモノクロ用のレーザプリンタである。画像形成装置1は、装置本体2と、フィーダ部3と、画像形成部4と、制御部100と、検出基板200とを備える。
【0037】
装置本体2は、中空のケース状である。装置本体2は、側壁21R,21Lと、側壁21Rおよび側壁21Lを繋ぐ前壁22とを有している。前壁22は、本体開口22Aを有する。前壁22には、本体開口22Aを開閉するフロントカバー23が設けられている。
【0038】
フィーダ部3は、供給トレイ31と、供給機構32とを備えている。供給トレイ31は、装置本体2の下部に着脱可能に装着される。供給機構32は、供給トレイ31と、供給トレイ31内のシートSを画像形成部4に向けて給紙する。
【0039】
画像形成部4は、スキャナユニット5と、ベルトユニット6と、定着装置7と、ドラムカートリッジ8と、トナーカートリッジ9とを備えている。
【0040】
スキャナユニット5は、装置本体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光体ドラム81の表面上に高速走査にて照射する。
【0041】
ベルトユニット6は、ベルト61と、駆動ローラ62と、従動ローラ63と、を有している。ベルトユニット6は、装置本体2に対して着脱可能である。
【0042】
ドラムカートリッジ8は、フィーダ部3とスキャナユニット5との間に配置されている。ドラムカートリッジ8は、装置本体2に対して着脱可能である。具体的に、ドラムカートリッジ8は、装置本体2のフロントカバー23で開閉される本体開口22Aを通して、装置本体2に対して着脱可能である。
【0043】
ドラムカートリッジ8は、トナーカートリッジ9と共に使用されるものである。本実施形態では、
図2に示すように、ドラムカートリッジ8は、トナーカートリッジ9が装着または取り外し可能である。トナーカートリッジ9は、ドラムカートリッジ8に組み付けられた状態で、装置本体2に装着または取り外し可能である。
【0044】
ドラムカートリッジ8は、ドラムフレーム80と、感光体ドラム81と、転写ローラ82と、帯電器83と、ドラムメモリ85とを有している。
【0045】
ドラムフレーム80は、トナーカートリッジ9を装着可能である。ドラムフレーム80は、感光体ドラム81および転写ローラ82を回転可能に支持する。感光体ドラム81は、感光体ドラム81の軸方向(以下の説明では単に「軸方向」という。)に延びる第1軸81Xについて回転する。転写ローラ82は、感光体ドラム81と向かい合って位置する。転写ローラ82は、感光体ドラム81上のトナー像をシートに転写する。
【0046】
帯電器83は、感光体ドラム81に向かい合って位置する。帯電器83は、ワイヤ831と、グリッド電極832と、帯電フレーム833と、クリーナ834(
図3参照)と、を有している。帯電器83は、ワイヤ831にワイヤ電圧が印加されることでコロナ放電を発生させ、感光体ドラム81の表面を帯電させる。
【0047】
ワイヤ831は、軸方向に沿って延びている。グリッド電極832は、ワイヤ831と感光体ドラム81との間に位置する電極である。帯電フレーム833は、帯電器83を覆うフレームである。帯電フレーム833は、ワイヤ831と、グリッド電極832とを支持している。
【0048】
図3(a),(b)に示すように、クリーナ834は、帯電フレーム833にスライド移動可能に設けられている。クリーナ834は、感光体ドラム81の軸方向にスライド移動可能である。クリーナ834は、ワイヤ831に接しながら移動することで、ワイヤ831を清掃する。具体的には、クリーナ834は、支持部材834Aと、スポンジ834Bとを有する。支持部材834Aは、スポンジ834Bを支持している。スポンジ834Bは、ワイヤ831を挟んでいる。ドラムカートリッジ8を装置本体2から外した状態で、ユーザによって支持部材834Aをスライド移動されることで、ワイヤ831が清掃される。仮に、ワイヤ831の表面に付着物がある場合には、ワイヤ831によって付着物が取り除かれる。
【0049】
図2に戻り、ドラムメモリ85は、例えば、ICチップなどの情報を記憶する媒体であり、ICチップに限られない。ドラムカートリッジ8が装置本体2に装着された状態で、制御部100は、ドラムメモリ85と電気的に接続されている(
図1参照)。本実施形態では、ドラムメモリ85は、ドラムカートリッジ8と共に使用されたトナーカートリッジ9の供給元に関する情報であるサプライ情報を記憶する記憶領域を有する。なお、ドラムカートリッジ8に共に複数のトナーカートリッジ9が使用された場合には、使用されたすべてのトナーカートリッジ9のサプライ情報がドラムメモリ85に記憶される。供給元に関する情報とは、例えば、メーカ情報、純正品または非純正品を示す情報、を示す情報である。
【0050】
トナーカートリッジ9は、筐体90と、現像ローラ91と、供給ローラ92と、ブレード93と、トナーメモリ95とを有している。筐体90は、内部にトナーを収容可能である。現像ローラ91は感光体ドラム81にトナーを供給する。現像ローラ91は、軸方向に延びる第2軸91Xについて回転する。供給ローラ92は筐体90のトナーを現像ローラ91に供給する。ブレード93は、現像ローラ91に供給されたトナーの層厚を規制する。
【0051】
トナーメモリ95は、例えば、ICチップなどの情報を記憶する媒体であり、ICチップに限られない。トナーカートリッジ9が装置本体2に装着された状態で、制御部100は、トナーメモリ95と電気的に接続されている。本実施形態では、トナーメモリ95は、トナーカートリッジ9のサプライ情報が記憶された記憶領域を有する。
【0052】
このドラムカートリッジ8では、回転する感光体ドラム81の表面が、帯電器83により一様に帯電された後、スキャナユニット5からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、感光体ドラム81の表面に画像データに基づく静電潜像が形成される。
【0053】
次いで、回転駆動される現像ローラ91によってトナーカートリッジ9内のトナーが感光体ドラム81の静電潜像に供給されて、感光体ドラム81の表面上にトナー像が形成される。その後、感光体ドラム81と転写ローラ82の間でシートSが搬送されることで、感光体ドラム81の表面に担持されているトナー像がシートS上に転写される。
【0054】
定着装置7は、加熱ローラ71と、加圧ローラ72とを備えている。加圧ローラ72は、加熱ローラ71と向かい合って位置している。加圧ローラ72は、加熱ローラ71を押圧する。定着装置7は、シートS上に転写されたトナーを、シートSが加熱ローラ71と加圧ローラ72との間を通過する間に熱定着する。
【0055】
定着装置7で熱定着されたシートSは、定着装置7の下流側に位置する排紙ローラ24に搬送され、この排紙ローラ24から排紙トレイ25上に送り出される。
【0056】
制御部100は、CPU、RAM、ROM、不揮発性メモリ、ASICおよび入出力回路などを備えている。制御部100は、印刷指令と、検出基板200から出力されてくる信号と、ROM等に記憶されたプログラムやデータに基づいて各種演算処理を行うことによって、制御を実行する。
【0057】
図4(a)に示すように、検出基板200は、帯電器83の放電状態を検出する基板である。本実施形態では、検出基板200は、異常放電、すなわち火花放電による異常放電が発生したことを検出可能な回路基板である。
【0058】
なお、本実施形態では、帯電器83は、コロナ放電を発生させるものである。このため、コロナ放電を通常の放電、または、異常放電でない放電という。これに対し、本実施形態では、コロナ放電以外の放電として火花放電がある。検出基板200は、火花放電を検出可能である。
【0059】
検出基板200は、コンデンサ15を介して、帯電器83に接続されている。また、検出基板200は、制御部100に接続されている。
【0060】
帯電器83のワイヤ831には、高圧電源部16が接続されている。高圧電源部16は、ワイヤ831に高圧のワイヤ電圧を印加する回路である。なお、
図4(a)においては、便宜上、高圧電源部16を簡略化して図示している。
【0061】
ワイヤ831に高圧のワイヤ電圧を印加すると、グリッド電極832があることで、コロナ放電が発生し、感光体ドラム81が帯電する。感光体ドラム81の電位は、グリッド電極832の電位によって決定されている。なお、コロナ放電が発生すると、グリッド電極832には、電流(以下、「グリッド電流」ともいう。)が流れる。
【0062】
各帯電器83のグリッド電極832は、直列接続された第1抵抗17および第2抵抗18を介して接地されている。グリッド電極832の電位は、グリッド電流と、第1抵抗17および第2抵抗18の抵抗値によって決定される。グリッド電極832と第1抵抗17とを繋ぐ配線と、コンデンサ15とは、第1接続点P1で接続されている。コンデンサ15は、第1接続点P1の電流の交流成分を検出基板200に流す役割をしている。
【0063】
第1抵抗17と第2抵抗18とを繋ぐ配線と、制御部100とは、第2接続点P2で接続されている。制御部100は、第2接続点P2における電位から、グリッド電極832に流れるグリッド電流を検出する。
【0064】
図4(b)に示すように、検出基板200は、複数の抵抗201、コンデンサ202、トランジスタ203、抵抗204などで構成されている。各抵抗201とコンデンサ202は、各コンデンサ15から入力される異常放電に伴う電流を所定の回路定数によって電圧に変換し、トランジスタ203のベースに印加するために設けられている。異常放電に伴う電流は瞬間的であるため、コンデンサ15を介して、グリッド電極832に流れる電流の交流成分のみが検出基板200に入力されるように構成されている。
【0065】
トランジスタ203は、エミッタがグランドに接続され、コレクタが抵抗204を介して電源に接続され、ベースが抵抗201およびコンデンサ202を介してコンデンサ15に接続されている。第3接続点P3は、トランジスタ203と抵抗204との間に設けられ、制御部100に接続されている。なお、抵抗204は、第3接続点P3の電位をプルアップするために設けられている。トランジスタ203のベースに電圧が印加されず、コレクタ・エミッタ間が非導通状態の場合は、第3接続点P3の電位は電源電圧と略同じ3.3ボルトとなり、検出基板200の出力はハイ状態となる。
【0066】
帯電器83で異常放電が発生した場合、コンデンサ15を介して異常放電に伴う電流の交流成分が検出基板200に流れる。異常放電に伴う電流は、コンデンサ15とコンデンサ202の分圧比によって決まる電圧として、トランジスタ203のベースに印加される。トランジスタ203のベースに電圧が印加され、コレクタ・エミッタ間が導通状態の場合は、第3接続点P3の電位が0Vに近くなり、検出基板200の出力はロー状態となる。
【0067】
次に、画像形成装置1がオンされてからオフされるまでに、制御部100がドラムメモリ85に書き込む情報について説明する。本実施形態では、制御部100は、画像形成装置1がオンされてからオフされるまでに、サプライ情報、感光体ドラム81の寿命情報、転写ローラ82の寿命情報、ワイヤ831のクリーニング実行回数、帯電器83の異常放電の回数、過酷環境使用履歴、をドラムメモリ85に書き込む処理を実行する。
【0068】
制御部100は、トナーカートリッジ9のトナーメモリ95に記憶されているサプライ情報を読み出して、ドラムメモリ85に書き込む。ドラムカートリッジ8に、前回使用されたトナーカートリッジ9と異なるトナーカートリッジ9が装着された場合には、今回のトナーカートリッジ9のサプライ情報がドラムメモリ85に書き込まれる。このため、ドラムメモリ85には、複数のトナーカートリッジ9のサプライ情報が記憶される場合がある。
【0069】
感光体ドラム81の寿命情報は、感光体ドラム81の回転回数および感光体ドラム81を使用して印刷した印刷枚数の少なくとも一方を含む。本実施形態では、感光体ドラム81の寿命情報は、感光体ドラム81の回転回数と、累積ドットカウントと、現像ローラ91の回転回数である。制御部100は、例えば、所定時間ごとや印刷ジョブごとに感光体ドラム81の回転回数、感光体ドラム81を使用して印刷した印刷枚数、累積ドットカウントおよび現像ローラ91の回転回数をドラムメモリ85に書き込む。本実施形態では、制御部100は、印刷ジョブごとに感光体ドラム81の回転回数、累積ドットカウントおよび現像ローラ91の回転回数をドラムメモリ85に書き込む。
【0070】
本実施形態では、制御部100は、現像ローラ91が停止していた場合の感光体ドラム81の回転回数Xnと、現像ローラ91が回転していた場合の感光体ドラム81の回転回数Ynと、を分けて記憶する。詳しくは、制御部100は、n回目のジョブ時において、感光体ドラム81が回転し、現像ローラ91が停止したときの感光体ドラム81の回転回数Xnをカウントし、n回目のジョブ時において、感光体ドラム81が回転し、現像ローラ91が回転したときの感光体ドラム81の回転回数Ynをカウントする。
【0071】
転写ローラ82の寿命情報は、転写ローラ82の回転回数および転写ローラ82を使用して印刷した印刷枚数の少なくとも一方を含む。本実施形態では、転写ローラ82の寿命情報は、転写ローラ82の回転回数である。制御部100は、例えば、所定時間ごとや印刷ジョブごとに転写ローラ82の回転回数や転写ローラ82を使用して印刷した印刷枚数をドラムメモリ85に書き込む。本実施形態では、制御部100は、印刷ジョブごとに転写ローラ82の回転回数をドラムメモリ85に書き込む。
【0072】
また、画像形成装置1の電源がオンされると、制御部100は、1m秒ごとにワイヤ電圧を図示せぬ本体メモリに記録する。制御部100は、画像形成装置1が電源オンされている間はずっとこのワイヤ電圧の記録を継続して行う。
【0073】
制御部100は、フロントカバー23が開けられた場合と電源がオンされた場合に、帯電器83のワイヤ831がクリーニングされたかを判定する。
制御部100は、フロントカバー23が開けられる直前のワイヤ電圧と、フロントカバー23が閉じられた直後のワイヤ電圧を比較し、閉じられた直後のワイヤ電圧が、開けられる直前のワイヤ電圧よりも所定電圧以上小さくなっていた場合、帯電器83のワイヤ831がクリーニングされたと判定する。
制御部100は、画像形成装置1の電源がオフされる直前のワイヤ電圧と、電源がオンされた直後のワイヤ電圧を比較し、電源がオンされた直後のワイヤ電圧がオフされる直前のワイヤ電圧よりも所定電圧以上小さくなっていた場合、帯電器83のワイヤ831がクリーニングされた判定する。
制御部100は、帯電器83のワイヤ831がクリーニングされたと判定した場合には、クリーニング実行回数を1加算してドラムメモリ85に書き込む。
【0074】
制御部100は、画像形成装置1が電源オンされている間、帯電器83に異常放電が発生したかを判定し続ける。制御部100は、検出基板200の出力信号により、異常放電すなわち火花放電が発生したかを判定する。
【0075】
ここで、グリッド電流は、帯電器83での放電が正常な場合には、例えば300~350μA程度であるが、帯電器83で火花放電が発生した場合には、例えば1mA程度の大きな電流値となる。
しかし、異常放電時のグリッド電流が大きな電流値となるのは、瞬間的であるため、制御部100は、印加処理のためのサンプリング周期では異常放電時のグリッド電流を正確に検出できない場合がある。そこで、制御部100は、検出基板200の出力がハイ状態である場合は、帯電器83が正常な放電、すなわち、コロナ放電を行っていると判定する。一方、制御部100は、検出基板200の出力がロー状態である場合は、火花放電が発生していると判定する。
【0076】
このようにして、制御部100は、帯電器83に異常放電があったかを判定し、異常放電の回数をドラムメモリ85に書き込む。
【0077】
また、画像形成装置1の電源がオンされると、制御部100は、所定時間ごとに、気温と湿度を本体メモリに記録する。
【0078】
制御部100は、過酷環境使用履歴をドラムメモリ85に書き込む。過酷環境使用履歴は、所定温度以上で使用したこと、所定温度以下で使用したこと、および所定湿度以上で使用したことの少なくとも1つを含む。本実施形態では、過酷環境使用履歴は、気温が50℃を超える温度での使用履歴、10℃以下の環境で累計5日間以上の使用履歴、32.5℃以上の環境で累計5日間以上の使用履歴、湿度80%以上の環境で累計5日間以上の使用履歴をいう。
【0079】
ドラムカートリッジ8に使用されている部品の再利用判定方法は、読出工程と、判定工程と、を含む。本実施形態では、再利用可能であるかを判定する部品は、帯電器83と、感光体ドラム81と、転写ローラ82とを含む。
【0080】
読出工程は、ドラムメモリ85から部品の寿命に関する寿命情報と、ドラムカートリッジ8と共に使用されたトナーカートリッジ9の供給元に関する情報であるサプライ情報と、を読み出す工程である。
【0081】
再生する部品が帯電器83の場合、寿命情報は、帯電器83の再利用回数である。ドラムメモリ85に再利用回数が記憶されていない場合には、帯電器83の再利用回数は、0回である。この帯電器83の再利用回数は、再利用された場合、1加算されてドラムメモリ85に書き込まれる。
【0082】
本実施形態では、再生する部品が感光体ドラム81の場合、寿命情報は、感光体ドラム81の回転回数である。ドラムメモリ85に記憶されている感光体ドラム81の回転回数または印刷枚数から感光体ドラム81の寿命進行度を算出する。寿命進行度は、感光体ドラム81の使用によって増え、感光体ドラム81の寿命の進行度を示すものである。算出した感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上であると判定した場合、感光体ドラム81が再利用可能であると判定しない。
この場合における閾値は、再利用するときのクリーニングによる摩耗量と、再利用した後に使用される予定の回転回数に耐えうる摩耗量と、を加算した摩耗量を考慮して決定する。
【0083】
感光体ドラム81の寿命進行度は、次のようにして算出する。
感光体ドラム81の寿命進行度は、使い始めから現在までの摩耗量を加算して算出される。感光体ドラム81の(n)回目のジョブにおける摩耗量A(n)と、(n+1)回目のジョブにおける摩耗量A(n+1)とは次式で算出される。
A(n+1)=A(n)+(p×v1×1/T×Xn+q×v2×1/T×Yn+Sc×(Xn+Yn)×r)
Xnは、n回目のジョブ時において、現像ローラが停止した状態で感光体ドラムが回転したときの感光体ドラムの回転回数である。
Ynは、n回目のジョブ時において、現像ローラが回転した状態で感光体ドラムが回転したときの感光体ドラムの回転回数である。
v1は、現像ローラが停止した状態で感光体ドラムが回転したときの現像ローラに対する感光体ドラムの相対速度である。
v2は、現像ローラが回転した状態で感光体ドラムが回転したときの現像ローラに対する感光体ドラムの相対速度である。
p,qは、感光体ドラムが回転しているときに現像ローラが停止しているか回転しているかで異なる係数である。
rは、印刷ジョブ実行時の温度、湿度によって定まる係数である。
1/Tは、累積ドットカウントと現像ローラの回転回数によって決定される、トナーの劣化による感光体ドラムの摩耗させやすさを示す係数である。
【0084】
本実施形態では、再生する部品が転写ローラ82の場合、寿命情報は、転写ローラ82の回転回数である。ドラムメモリ85に記憶されている転写ローラ82の回転回数から転写ローラ82の寿命進行度を算出する。寿命進行度は、転写ローラ82の使用によって増え、転写ローラ82の寿命の進行度を示すものである。算出した転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上であると判定した場合、転写ローラ82が再利用可能であると判定しない。この場合における閾値は、現在の寿命進行度と、再利用した後に使用される予定の回転回数による寿命進行度と、を加算した寿命進行度を考慮して決められる。
【0085】
転写ローラ82の寿命進行度は、次のようにして算出する。転写ローラ82の寿命進行度は、転写ローラ82が回転したときの環境に応じた電気抵抗値上昇を加算して算出される。転写ローラ82の電気抵抗値上昇は、次の手順で算出される。
【0086】
図5のグラフには、湿度0~20%である低湿度環境と、湿度50%付近である中湿度環境と、湿度80%以上である高湿度環境と、における転写ローラ82の回転数と電気抵抗値上昇との関係が示されている。転写ローラ82の電気抵抗値上昇は、高湿環境より低湿環境の方が早く進行する。1つの印刷ジョブにおいて、転写ローラ82の回転回数がk回からk+1回までの転写ローラ82の電気抵抗値上昇は、
図5のグラフから算出され、低湿度のときにはm1となり、中湿度のときにはm2となり、高湿度のときにはm3となる。制御部100は、印刷ジョブごとに算出された電気抵抗値上昇量を合計して転写ローラ82の抵抗値上昇量を算出する。
【0087】
判定工程は、ドラムメモリ85から読み出した寿命情報およびサプライ情報に基づいて、ドラムカートリッジ8に使用されている部品が再利用可能であるかを判定する工程である。本実施形態では、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、帯電器83、感光体ドラム81および転写ローラ82が再利用可能であると判定しない。
【0088】
また、読出工程において、ドラムメモリ85から帯電器83が再利用された回数である再利用回数を読み出した場合であって、読出工程において、ドラムメモリ85から読み出した再利用回数が所定回数以上である場合、帯電器83が再利用可能であると判定しない。
【0089】
また、読出工程において、ドラムメモリ85から、クリーナ834によってワイヤ831がクリーニングされたクリーニング回数を読み出した場合であって、判定工程において、ドラムメモリ85から読み出したクリーニング回数が所定回数以上の場合、ワイヤ831が再利用可能であると判定しない。
【0090】
また、読出工程において、ドラムメモリ85から、感光体ドラム81の寿命情報を読み出した場合であって、判定工程において、感光体ドラム81の寿命情報から算出した感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上である場合、感光体ドラム81が再利用可能であると判定しない。
【0091】
また、読出工程において、ドラムメモリ85から、転写ローラ82の寿命情報を読み出した場合であって、判定工程において、転写ローラ82の寿命情報から算出した転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上である場合、転写ローラ82が再利用可能であると判定しない。
【0092】
次に、
図6のフローチャートを参照して、第1実施形態における帯電器83のワイヤ831の再利用判定方法の一例について説明する。ここでは、一例として、帯電器83を構成する部品であるワイヤ831の再利用方法を説明しているが、ワイヤ831に限られず、帯電器83、グリッド電極832、帯電フレーム833、クリーナ834など、帯電器83を構成する他の部品に適用してもよい。
【0093】
図6に示すように、ワイヤ831の再利用判定方法は、まず、ドラムメモリ85から、サプライ情報と、ワイヤ831の再利用回数と、ワイヤ831のクリーニング実行回数と、を読み出す(S11)。
【0094】
ステップS11の後、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないかを判定する(S12)
【0095】
ステップS12において、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないと判定した場合(S12,Yes)、ワイヤ831の再利用が可能でないと判断する(S16)。
【0096】
ステップS12において、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないと判定しなかった場合(S12,No)、ワイヤ831の再利用回数が、所定の閾値をaとして、a回以上であるかを判定する(S13)。
【0097】
ステップS13において、ワイヤ831の再利用回数がa回以上であると判定した場合(S13,Yes)、ワイヤ831の再利用が可能でないと判断する(S16)。
【0098】
ステップS13において、ワイヤ831の再利用回数がa回以上であると判定しなかった場合(S13,No)、ワイヤ831のクリーニング実行回数が、所定の閾値をbとして、b回以上であるかを判定する(S14)。
【0099】
ステップS14において、ワイヤ831のクリーニング実行回数がb回以上であると判定した場合(S14,Yes)、ワイヤ831の再利用が可能でないと判断する(S16)。
【0100】
ステップS14において、ワイヤ831のクリーニング実行回数がb回以上であると判定しなかった場合(S14,No)、ワイヤ831の再利用が可能であると判断する(S15)。
【0101】
次に、
図7のフローチャートを参照して、第1実施形態における感光体ドラム81の再利用判定方法の一例について説明する。
【0102】
図7に示すように、感光体ドラム81の再利用判定方法は、まず、ドラムメモリ85から、感光体ドラム81の寿命情報と、サプライ情報と、過酷環境使用履歴と、を読み出し(S21)、感光体ドラム81の寿命進行度を算出する(S22)。
【0103】
ステップS22の後、感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上であるかを判定する(S23)。
【0104】
ステップS23において、感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上であると判定した場合(S23,Yes)、感光体ドラム81の再利用が可能でないと判断する(S27)。
【0105】
ステップS23において、感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上であると判定しなかった場合(S23,No)、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないかを判定する(S24)。
【0106】
ステップS24において、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないと判定した場合(S24,Yes)、感光体ドラム81の再利用が可能でないと判断する(S27)。
【0107】
ステップS24において、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないと判定しなかった場合(S24,No)、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されているかを判定する(S25)
【0108】
ステップS25において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定した場合(S25,Yes)、感光体ドラム81の再利用が可能でないと判断する(S27)。
【0109】
ステップS25において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定しなかった場合(S25,No)、感光体ドラム81の再利用が可能であると判断する(S26)。
【0110】
次に、
図8のフローチャートを参照して、第1実施形態における転写ローラ82の再利用判定方法の一例について説明する。
【0111】
図7に示すように、転写ローラ82の再利用判定方法は、まず、ドラムメモリ85から、転写ローラ82の寿命情報と、サプライ情報と、過酷環境使用履歴と、を読み出し(S31)、感光体ドラム81の寿命進行度を算出する(S32)。
【0112】
ステップS32の後、転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上であるかを判定する(S33)。
【0113】
ステップS33において、転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上であると判定した場合(S33,Yes)、転写ローラ82の再利用が可能でないと判断する(S37)。
【0114】
ステップS33において、転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上であると判定しなかった場合(S33,No)、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないかを判定する(S34)。
【0115】
ステップS34において、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないと判定した場合(S34,Yes)、転写ローラ82の再利用が可能でないと判断する(S37)。
【0116】
ステップS34において、サプライ情報の少なくとも1つが特定の供給元でないと判定しなかった場合(S34,No)、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されているかを判定する(S35)
【0117】
ステップS35において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定した場合(S35,Yes)、転写ローラ82の再利用が可能でないと判断する(S37)。
【0118】
ステップS35において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定しなかった場合(S35,No)、転写ローラ82の再利用が可能であると判断する(S36)。
【0119】
上述した第1実施形態の画像形成装置1によれば、次のような効果を奏することができる。
【0120】
このような構成によれば、寿命情報およびトナーカートリッジ9の供給元に関する情報であるサプライ情報に基づいて、ドラムカートリッジ8に使用されている部品が再利用可能であるかを判定するため、ドラムカートリッジ8に使用されている部品が再利用できるかを適切に判定することができる。
【0121】
また、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、帯電器83が再利用可能であると判定しない。このため、再利用した帯電器83の不具合を抑制できる。
【0122】
また、判定工程において、ドラムメモリ85から読み出した再利用回数が所定回数以上である場合、帯電器83が再利用可能であると判定しない。このため、再利用した帯電器83の不具合を抑制できる。
【0123】
また、判定工程において、ドラムメモリ85から読み出したクリーニング回数が所定回数以上の場合、ワイヤ831が再利用可能であると判定しない。このため、再利用したワイヤ831の不具合を抑制できる。
【0124】
また、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、感光体ドラム81を再利用しない。このため、再利用した感光体ドラム81の不具合を抑制できる。
【0125】
また、判定工程において、感光体ドラム81の寿命情報から算出した感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上である場合、感光体ドラム81が再利用可能であると判定しない。このため、再利用した感光体ドラム81の不具合を抑制できる。
【0126】
また、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、転写ローラが再利用可能であると判定しない。このため、再利用した転写ローラ82の不具合を抑制できる。
【0127】
また、判定工程において、転写ローラ82の寿命情報から算出した転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上である場合、転写ローラ82が再利用可能であると判定しない。このため、再利用した転写ローラ82の不具合を抑制できる。
【0128】
次に、第2実施形態における、ドラムカートリッジ8に使用されている帯電器83の再利用判定方法について説明する。第2実施形態の具体的な説明については、
図9のフローチャートを参照して説明する。
図9のフローチャートについては、
図6のフローチャートと異なる部分のみ説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0129】
第2実施形態においては、判定工程において、ドラムメモリ85から読み出したサプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、かつ、異常放電の回数が所定回数以上である場合、帯電器83が再利用可能であると判定しない。
【0130】
図9に示すように、ステップS11の後、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でないかを判定する(S121)。
【0131】
ステップS121において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でないと判定した場合(S121,Yes)、ワイヤ831の再利用が可能でないと判断する(S16)。
【0132】
ステップS121において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でないと判定しなかった場合(S121,No)、異常放電の回数が、所定の閾値をcとして、c回以上であるかを確認する(S122)。
【0133】
ステップS122において、異常放電の回数がc回以上であると判定した場合(S122,Yes)、ワイヤ831の再利用が可能でないと判断する(S16)。
【0134】
ステップS122において、異常放電の回数がc回以上であると判定しない場合(S122,No)、ステップS13に移行する。ステップS13からは第1実施形態と同じであるため説明を省略する。
【0135】
この実施形態の帯電器83に関する再利用判定方法によれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でない場合、かつ、異常放電の回数が所定回数以上である場合、帯電器83を再利用しないので、再利用した帯電器83の不具合を抑制できる。
【0136】
次に、第2実施形態における、ドラムカートリッジ8に使用されている感光体ドラム81の再利用判定方法について説明する。第2実施形態の具体的な説明については、
図10のフローチャートを参照して説明する。
図10のフローチャートについては、
図7のフローチャートと異なる部分のみ説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0137】
また、第2実施形態においては、読出工程において、ドラムメモリ85から、過酷な環境で使用された履歴である過酷環境使用履歴を読み出し、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、かつ、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていた場合、感光体ドラム81が再利用可能であると判定しない。
【0138】
図10に示すように、ステップS23において、感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上であると判定しなかった場合(S23,No)、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されているかを判定する(S241)。
【0139】
ステップS241において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定しない場合(S241,No)、感光体ドラム81の再利用が可能であると判断する(S26)。
【0140】
ステップS241において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定した場合(S241,Yes)、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元でないかを判定する(S242)。
【0141】
ステップS242において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元でないと判定しなかった場合(S242,No)、感光体ドラム81の再利用が可能であると判断する(S26)。
【0142】
ステップS242において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元でないと判定した場合(S242,Yes)、感光体ドラム81の再利用が可能でないと判断する(S27)。
【0143】
この実施形態の感光体ドラム81に関する再利用判定方法によれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、かつ、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていた場合、感光体ドラム81を再利用しないので、再利用した感光体ドラム81の不具合を抑制できる。
【0144】
次に、第2実施形態における、ドラムカートリッジ8に使用されている転写ローラ82の再利用判定方法について説明する。第2実施形態の具体的な説明については、
図11のフローチャートを参照して説明する。
図11のフローチャートについては、
図8のフローチャートと異なる部分のみ説明し、共通する部分の説明は省略する。
【0145】
また、第2実施形態においては、読出工程において、ドラムメモリ85から、過酷な環境で使用された履歴である過酷環境使用履歴を読み出し、判定工程において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、かつ、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていた場合、転写ローラ82が再利用可能であると判定しない。
【0146】
図11に示すように、ステップS33において、転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上であると判定しなかった場合(S33,No)、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されているかを判定する(S341)。
【0147】
ステップS341において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定しない場合(S341,No)、転写ローラ82の再利用が可能であると判断する(S36)。
【0148】
ステップS341において、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていると判定した場合(S341,Yes)、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元でないかを判定する(S342)。
【0149】
ステップS342において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元でないと判定しなかった場合(S342,No)、転写ローラ82の再利用が可能であると判断する(S36)。
【0150】
ステップS342において、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元でないと判定した場合(S342,Yes)、転写ローラ82の再利用が可能でないと判断する(S37)。
【0151】
この実施形態の転写ローラ82に関する再利用判定方法によれば、サプライ情報の少なくとも1つが所定の供給元に関する情報でなく、かつ、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴が記録されていた場合、転写ローラ82を再利用しないので、再利用した転写ローラ82の不具合を抑制できる。
【0152】
なお、本開示は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
【0153】
上述した実施形態においては、判定工程において、感光体ドラム81の寿命情報から算出した感光体ドラム81の寿命進行度が閾値以上である場合、感光体ドラム81が再利用可能であると判定しない構成であったが、この構成に限られず、判定工程において、感光体ドラム81の寿命情報から算出した感光体ドラム81の残寿命が閾値以下である場合、感光体ドラム81が再利用可能であると判定しない構成であってもよい。残寿命は、感光体ドラム81の使用によって減り、感光体ドラム81の残りの寿命を示すものである。
【0154】
上述した実施形態においては、判定工程において、転写ローラ82の寿命情報から算出した転写ローラ82の寿命進行度が閾値以上である場合、転写ローラ82が再利用可能であると判定しない構成であったが、この構成に限られず、判定工程において、転写ローラ82の寿命情報から算出した転写ローラ82の残寿命が閾値以下である場合、転写ローラ82が再利用可能であると判定しない構成であってもよい。残寿命は、感光体ドラム81の使用によって減り、感光体ドラム81の残りの寿命を示すものである。
【0155】
上述した実施形態においては、再利用可能であるかを判定する部品は、帯電器83と、感光体ドラム81と、転写ローラ82とを含む構成であったが、その他の部品が再利用可能であるかを判定してもよい。
【0156】
上述した実施形態においては、過酷環境使用履歴は、気温が50℃を超える温度での使用履歴などであったが、過酷環境の温度、湿度は、適宜変更できる。
【0157】
上述した実施形態においては、制御部100は、過酷環境における使用があったと判定した場合に、ドラムメモリ85に過酷環境使用履歴を書き込む構成であったが、過酷環境の種類と、過酷環境での使用回数をドラムメモリ85に書き込んでもよい。この場合、過酷環境の種類と、過酷環境での使用回数に応じて、再利用可能かの判定をしてもよい。
【0158】
上述した実施形態においては、制御部100は、感光体ドラム81および転写ローラ82の寿命進行度を、印刷ジョブ実行時の環境(温度、湿度)を考慮して算出し、寿命進行度が閾値以上であると判定した場合に再利用可能であると判定しない構成であったが、この構成に限定されない。
例えば、制御部100は、感光体ドラム81および転写ローラ82の寿命進行度を、印刷ジョブ実行時の環境(温度、湿度)を考慮せずに算出し、寿命進行度が、印刷ジョブ実行時の環境(温度、湿度)を考慮して算出された閾値以上であると判定した場合に再利用可能であると判定しない構成であってもよい。
【0159】
上述した実施形態においては、スコロトロン型の帯電器83によって感光体ドラム81の表面を帯電させていたが、感光体ドラムは、帯電ローラによって帯電させる構成であってもよい。
【0160】
上述した実施形態においては、トナーカートリッジ9はドラムカートリッジ8に組み付けられた状態で装置本体2に対して着脱可能であったが、トナーカートリッジおよびドラムカートリッジがそれぞれ単体で装置本体に対して装着可能であってもよい。
【0161】
上述した実施形態においては、トナーカートリッジは現像ローラ、供給ローラおよび層厚規制ブレードを有していたが、トナーカートリッジは現像ローラ、供給ローラおよび層厚規制ブレードを有していない構成であってもよい。
【0162】
上述した実施形態では、異常放電検出部として
図4(a)に示すような検出基板200がグリッド電極に接続されたものを例示したが、本発明はこれに限定されず、ワイヤに電圧を印加する高圧電源部に検出基板が接続されていてもよい。
【0163】
上述した実施形態では、画像形成装置1がモノクロ用のレーザプリンタであったが、これに限定されず、カラープリンタ、その他の画像形成装置、例えば複写機や複合機などに適用してもよい。
【0164】
上述した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施することもできる。
【符号の説明】
【0165】
1 画像形成装置
2 装置本体
8 ドラムカートリッジ
9 トナーカートリッジ
81 感光体ドラム
82 転写ローラ
83 帯電器
85 ドラムメモリ
91 現像ローラ
95 トナーメモリ
100 制御部
831 ワイヤ
832 グリッド電極
834 クリーナ