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特開2022-158078推定プログラム、推定方法、情報処理装置、および推定システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158078
(43)【公開日】2022-10-14
(54)【発明の名称】推定プログラム、推定方法、情報処理装置、および推定システム
(51)【国際特許分類】
   H02J 13/00 20060101AFI20221006BHJP
   H02G 7/00 20060101ALI20221006BHJP
   H02G 1/02 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
H02J13/00 311U
H02G7/00
H02G1/02
H02J13/00 311R
H02J13/00 301B
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021062719
(22)【出願日】2021-04-01
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLU―RAY DISC
(71)【出願人】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100074099
【弁理士】
【氏名又は名称】大菅 義之
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼須 庸一
(72)【発明者】
【氏名】笠嶋 丈夫
(72)【発明者】
【氏名】有岡 孝祐
(72)【発明者】
【氏名】宇野 和史
【テーマコード(参考)】
5G064
5G352
5G367
【Fターム(参考)】
5G064AA05
5G064AC09
5G064BA01
5G064CB12
5G064DA03
5G352AL01
5G352AL05
5G352AM02
5G367BB13
(57)【要約】
【課題】送電線の弛度を高精度に推定することができる。
【解決手段】一実施形態に係る情報処理装置は、送電線に沿って配備された光ファイバを通る光に基づき検出された対象地点における光ファイバの振動に基づき推定される対象地点における風速と、対象地点における温度と、対象地点の送電線を流れる電流による発熱量とに基づいて、対象地点の送電線を支持する支持物間の区間での送電線の弛度を推定する制御部、を含む。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送電線に沿って配備された光ファイバを通る光に基づき検出された対象地点における前記光ファイバの振動に基づき推定される前記対象地点における風速と、前記対象地点における温度と、前記対象地点の前記送電線を流れる電流による発熱量とに基づいて、前記対象地点の前記送電線を支持する支持物間の区間での前記送電線の弛度を推定する、
処理を、コンピュータに実行させる推定プログラム。
【請求項2】
前記対象地点における温度は、前記光ファイバを通る光に基づき検出された温度である、請求項1に記載の推定プログラム。
【請求項3】
前記対象地点の前記送電線を支持する前記支持物の高さと、前記支持物間の区間にある障害物の高さとに基づき設定される許容値と、前記弛度との比較に基づいて、前記送電線の前記弛度が危険かを判定する、請求項1または請求項2に記載の推定プログラム。
【請求項4】
前記許容値と、前記弛度との比較に基づいて、前記対象地点における前記送電線の弛度に対する警告を通知する、請求項3に記載の推定プログラム。
【請求項5】
前記許容値と、前記弛度との比較に基づいて、前記対象地点における前記送電線の送電量を制御する、請求項3に記載の推定プログラム。
【請求項6】
送電線に沿って配備された光ファイバを通る光に基づき検出された対象地点における前記光ファイバの振動に基づき推定される前記対象地点における風速と、前記対象地点における温度と、前記対象地点の前記送電線を流れる電流による発熱量とに基づいて、前記対象地点の前記送電線を支持する支持物間の区間での前記送電線の弛度を推定する、
ことを含む、コンピュータが実行する推定方法。
【請求項7】
送電線に沿って配備された光ファイバを通る光に基づき検出された対象地点における前記光ファイバの振動に基づき推定される前記対象地点における風速と、前記対象地点における温度と、前記対象地点の前記送電線を流れる電流による発熱量とに基づいて、前記対象地点の前記送電線を支持する支持物間の区間での前記送電線の弛度を推定する制御部、
を含む、情報処理装置。
【請求項8】
送電線に沿って配備された光ファイバを通る光に基づき前記光ファイバの振動の情報を取得する計測装置と、
前記振動の情報に基づく対象地点における前記光ファイバの振動に基づき推定される前記対象地点における風速と、前記対象地点における温度と、前記対象地点の前記送電線を流れる電流による発熱量とに基づいて、前記対象地点の前記送電線を支持する支持物間の区間での前記送電線の弛度を推定する情報処理装置と
を含む推定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、推定プログラム、推定方法、情報処理装置、および推定システムに関する。
【背景技術】
【0002】
送電線は、電流が流れると、温度上昇により送電線の弛度(たるみ)が大きくなる。垂れた送電線の下に森林などの障害物があると、送電線と障害物との接触により火災などの重大事故につながることがある。そのため、安全マージンを大きく見積もり、過酷な自然条件下でも使用される電線の温度定格を超えないように許容電流が計算されている。
【0003】
これに関し、送電線の温度に関連する技術が知られている(例えば、特許文献1)。また、例えば、架空地線の温度や弛度に関連する技術が知られている(例えば、特許文献2および特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2016-013038号公報
【特許文献2】特開平03-257381号公報
【特許文献3】特開2016-201267号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、国内の再生可能エネルギーの割合は年々増加している。既存の電力網は計画的に建設された発電所と需要地を結ぶように設計されており、分散的に作られる再生可能エネルギーの発電電力を送電するように設計されてはいない。そのため、再生可能エネルギー拡大に伴う、送電容量の不足が懸念されている。送電量に対する送電線の弛度を高精度に推定することができれば、送電量の安全マージンをより小さくすることができ、送電量を増やすことが可能である。そのため、送電線の弛度を高精度に推定することのできる技術の提供が望まれている。
【0006】
1つの側面では、本発明は、送電線の弛度を高精度に推定することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの態様の情報処理装置は、送電線に沿って配備された光ファイバを通る光に基づき検出された対象地点における光ファイバの振動に基づき推定される対象地点における風速と、対象地点における温度と、対象地点の送電線を流れる電流による発熱量とに基づいて、対象地点の送電線を支持する支持物間の区間での送電線の弛度を推定する制御部、を含む。
【発明の効果】
【0008】
送電線の弛度を高精度に推定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態に係る推定システムを例示する図である。
図2】実施形態に係るサーバのブロック構成を例示する図である。
図3】振動と風速との関係を示すグラフを例示する図である。
図4】実施形態に係る係数情報を例示する図である。
図5】熱伝達率と風速との関係を表すグラフを例示する図である。
図6】実施形態に係る送電線情報を例示する図である。
図7】支持物間距離と送電線の長さと弛度との関係を例示する図である。
図8】実施形態に係る許容弛度情報を例示する図である。
図9】例示的な判定結果を示す図である。
図10】実施形態に係る弛度の推定処理の動作フローを例示する図である。
図11】実施形態に係るサーバを実現するためのコンピュータのハードウェア構成を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら、本発明のいくつかの実施形態について詳細に説明する。なお、複数の図面において対応する要素には同一の符号を付す。
【0011】
上述のように、過酷な自然条件下でも使用される電線の温度定格を超えないように、安全マージンを大きく見積もり許容電流が計算されている。しかしながら、近年、再生可能エネルギーの割合が増加しており、送電容量の不足が懸念されている。
【0012】
送電量に対する送電線の弛度を高精度に推定することができれば、送電量の安全マージンをより小さくすることができ、送電量を増やすことが可能である。そのため、送電線の弛度を高精度に推定することのできる技術の提供が望まれている。
【0013】
送電線の許容電流をより正確に見積もるために、一例として、温度センサなどのセンサを送電線の各地点に設置して、センサにより送電線の温度を計測することが考えられる。しかしながら、送電線が設置された広範な地域において網羅的に送電線の温度を把握するためには、非常に多くのセンサを設置することになる。また公衆回線網のサービスエリア外になるような山間部にも送電線は設置されているため、温度の情報を収集するためには、センサが無線中継の機能を備えることが求められる。
【0014】
また、送電線の温度を計測する場合、センサは高電圧の送電線に直接装着されるため、外部から絶縁されることが求められる。そのため電源を外部から供給することが困難であり、センサには発電システムが備えられることが望まれる。
【0015】
更には、センサは送電線に装着されると、送電線の運用が停止されるまで取り外しが難しく、屋外で使用される機器であるため、風雨にさらされる中、高信頼かつメンテナンスフリーであることが望まれる。
【0016】
従って、センサを送電線の各地点に設置して、送電線の温度を把握しようとすると非常にコストがかかる。そのため、センサにより送電線の温度を収集することは難しい。
【0017】
以下で述べる実施形態では、例えば、OPGW(光ファイバ複合架空地線)などの送電線と併設された光ファイバで測定した温度および振動から、局所的な送電線の温度を推定し、その温度に基づいて送電線の弛度を推定する。なお、OPGWは、例えば、内部に光ファイバケーブルが実装された架空地線である。架空地線は、例えば、高圧送電線を主に雷から保護するために設置される。
【0018】
OPGWなどの送電線と併設された光ファイバを利用することで、例えば、多くのセンサを設置しなくても、送電網の温度を監視することが可能になり、その温度から送電線の弛度を推定することができる。そのため、許容電流をより正確に見積もることができる。更には、送電容量の不足を改善することも可能になる。以下、実施形態を更に詳細に説明する。
【0019】
図1は、実施形態に係る推定システム100を例示する図である。推定システム100は、例えば、サーバ101および計測装置102を含む。サーバ101および計測装置102は、例えば、公衆回線網およびインターネットなどのネットワーク105を介して接続されていてよい。サーバ101は、例えば、サーバコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、モバイルPCなどの演算機能を備える情報処理装置であってよい。また、計測装置102は、例えば、送電線を支える鉄塔などの支持物110においてOPGWなどを通る光ファイバに接続されるように設置されているDTSおよびDASなどの装置を含んでよい。なお、DTSは、Distributed Temperature Sensing systemの略称であり、例えば、光ファイバを通る光に基づいて温度を計測する装置である。また、DASは、Distributed Acoustic Sensing systemの略称であり、例えば、光ファイバを通る光に基づいて振動を計測する装置である。
【0020】
サーバ101は、計測装置102から収集した計測値に基づいて、送電線の設置された各地点での送電線の温度を推定し、推定した送電線の温度に基づいて送電線の弛度を推定する。また、一例では、サーバ101は、例えば、推定した弛度に基づいて、送電線に流す送電量を制御してよい。
【0021】
図2は、実施形態に係るサーバ101のブロック構成を例示する図である。サーバ101は、例えば、制御部201、記憶部202、および通信部203を含む。制御部201は、サーバ101の各部を制御してよい。サーバ101の記憶部202は、例えば、後述する係数情報400、送電線情報600、許容弛度情報800などの情報を記憶している。通信部203は、例えば、制御部201の指示に従って計測装置102と通信する。これらの各部の詳細および記憶部202に格納されている情報の詳細については後述する。
【0022】
以下、計測装置102で計測された計測値に基づく、送電線の温度の推定について説明する。
【0023】
サーバ101の制御部201は、例えば、温度を推定する対象地点の送電線を流れる電流による発熱量Qを算出する。送電線の発熱量Qは、例えば、電流Iと電気抵抗Rとから以下の式1で算出することができる。
Q=I×R ・・・式1
【0024】
ここで、電流Iは、例えば、送電線に流している電流であり、既知の値である。また、電気抵抗は、例えば、送電線の径と長さから見積もることが可能な既知の値である。そのため、制御部201は、対象地点の送電線の発熱量Qを取得することができる。
【0025】
続いて、制御部201は、例えば、対象地点における風速を推定する。対象地点における風速は、例えば、送電線とともに設置されている架空地線の振動から推定することができる。架空地線の振動は、例えば、架空地線の光ファイバを通る光から推定することができる。
【0026】
例えば、光ファイバにパルス光を入射させると、各部で散乱しながら光が伝搬する。散乱光にはいくつか種類がある。例えば、散乱光の中でもレイリー散乱光は光ファイバの不均一性に依存しており、その一部は入射端に戻ってくる後方レイリー散乱光となる。そして、例えば、光ファイバにパルス光を入射し、後方レイリー散乱光が戻ってくるまでの時間から距離を計算し、また、位相から振動を計算することで光ファイバに沿った振動分布を算出することができる。
【0027】
一例では、架空地線を通る光ファイバの対象地点における振動は、DASなどの計測装置102を用いて取得されてよい。
【0028】
続いて、制御部201は、対象地点における架空地線を通る光ファイバの振動から、その対象地点における風速を推定する。
【0029】
例えば、複数の異なる風速において、設置した架空地線を通る光ファイバからDASで振動の強度を計測し、振動の強度と風速との関係をプロットすることで、振動の強度と風速との関係を示すグラフ300を得ることができる。
【0030】
図3は、振動と風速との関係を示すグラフ300を例示する図である。図3では、4点の風速と、その風速における架空地線の振動強度とを示すデータ点が示されている。例えば、データ点に対して直線などの関数でフィッティングを行うことで、振動強度と風速との関係を示す関数301を得ることができる。
【0031】
そして、制御部201は、例えば、DASなどの計測装置102を用いて取得された架空地線を通る光ファイバの対象地点における振動から、関数301により、その対象地点における風速を取得することができる。
【0032】
続いて、制御部201は、得られた風速および送電線の形状などの設計パラメータから、風速と対応する送電線の空気に対する熱伝達率を求める。
【0033】
例えば、送電線と空気との間の熱伝達率hは、以下の式2で表すことができる。
h=Nu・λ/d ・・・式2
【0034】
ここで、Nuは、ヌセルト数である。λは、送電線の熱伝導率である。dは、送電線の直径である。送電線の熱伝導率λと、送電線の直径dとは、送電線の設計パラメータであり、既知の値である。
【0035】
また、ヌセルト数Nuは、例えば、以下の式3で表される値である。
Nu=C・Re・Pr1/3 ・・・式3
【0036】
ここで、Reは、レイノルズ数である。Prは、プラントル数である。Cおよびmは、係数である。なお、係数Cおよび係数mは、例えば、レイノルズ数Reに応じて定まる値であってよく、一例では図4の関係を有していてよい。
【0037】
図4は、実施形態に係るレイノルズ数Reと、係数Cおよび係数mとの関係を示す係数情報400を例示する図である。図4の係数情報400には、レイノルズ数Reの範囲と、その範囲における係数Cおよび係数mの値とが対応づけられたレコードが登録されている。そのため、制御部201は、係数情報400を参照することで、レイノルズ数Reから係数Cおよび係数mを決定することができる。
【0038】
また、レイノルズ数は、例えば、以下の式4で表されてよい。
Re=ρ・v・d/μ ・・・式4
【0039】
ここで、ρは、流体の密度である。また、vは、流体の流速である。μは、流体の粘度である。
【0040】
また、プラントル数は、例えば、以下の式5で表されてよい。
Pr=μ・Cp/λ ・・・式5
【0041】
ここで、Cpは、例えば、流体の比熱である。
【0042】
なお、上記において流体は、例えば、空気であってよく、流体の流速vには、振動から推定した風速を用いることができる。また、空気の密度ρ、粘度μ、比熱Cpは既知の値である。従って、例えば、以上の式により、送電線と空気との間の熱伝達率hを風速と関係づける関係式を得ることができる。
【0043】
図5は、熱伝達率hと風速との関係を表すグラフ500を例示する図である。例えば、図5に示すように、風速から上記の式に従って送電線と空気との間の熱伝達率hを求めることができる。
【0044】
また、環境温度Taと送電線の温度Twとの温度差ΔTは、例えば、以下の式6で表すことができる。
ΔT=Tw-Ta=Q/(h×A) ・・・式6
【0045】
式6を変形することで、送電線の温度Twを求める式7を得ることができる。
Tw=Q/(h×A)+Ta ・・・式7
【0046】
ここで、Taは、環境温度(K)である。また、Qは、発熱量(W)であり、hは、熱伝達率(W/mK)であり、これらの取得については上述されている。Aは、送電線の放熱面積(m)であり、設置されている送電線の径および長さなどの形状から推定可能な既知の値である。
【0047】
続いて、制御部201は、例えば、対象地点における温度を推定する。対象地点における温度は、例えば、送電線とともに設置されている架空地線などを通る光ファイバの光から推定することができる。
【0048】
例えば、散乱光の中でもラマン散乱光は光ファイバの温度に依存しており、その一部は入射端に戻ってくる後方ラマン散乱光となる。そのため、例えば、光ファイバにパルス光を入射し、後方ラマン散乱光が戻ってくるまでの時間から距離を計算し、また、強度から温度を計算することで光ファイバに沿った温度分布を算出することができる。
【0049】
一例では、対象地点における温度は、例えば、DTSなどの計測装置102を用いて架空地線の光ファイバを通る光から取得されてよい。架空地線は、送電線に沿って設置されているため、架空地線の光ファイバから推定された対象地点の温度は、その対象地点の送電線に対する環境温度Ta(K)として用いることができる。
【0050】
そして、制御部201は、以上で得られた対象地点の温度を式7の環境温度Taとして代入することで、送電線の温度Twを計算することができる。
【0051】
また、送電線の温度に応じて変化する送電線の長さlは、以下の式8で求めることができる。
l=l{1+α(T-T)} ・・・式8
【0052】
ここで、lは、温度変化後の送電線長さ(m)である。lは、温度変化前の送電線の基準となる長さ(m)である。Tは、lの長さと対応する送電線の温度変化後の温度(K)である。Tは、lの長さと対応する送電線の温度変化前の基準となる温度(K)である。αは、送電線の線膨張係数であり、送電線の材質などに応じて定まる既知の値である。
【0053】
なお、例えば、lおよびlの長さの特定する対象となる送電線の区間は、任意の長さに設定することができる。例えば、支持物110が200mおきに設置されているとする。そして、例えば、設置間隔の200mを20分割し、10mおきに送電線の長さを推定するとする。この場合、2つの支持物110の間の送電線の区間を20分割し、分割された区間においてlの長さと、その時の温度Tとを予め計測などにより取得して記憶部202に記憶しておく。なお、lの長さと、その時の温度Tは、一例では、送電線の設置時などに取得されてよい。
【0054】
図6は、実施形態に係る送電線情報600を例示する図である。送電線情報600には、例えば、区間、lの長さ、およびTの温度を対応づけるレコードが登録されている。送電線情報600の区間は、例えば、送電線の区間を示す情報である。例えば、上述のように、2つの支持物110の間の送電線の区間を20分割し、分割された区間においてlの長さを取得する場合、送電線情報600の区間には、分割された区間の両端の地点を識別する地点番号などの識別情報が登録されていてよい。また、送電線情報600のlの長さは、レコードの区間における送電線の長さである。送電線情報600のTの温度は、レコードの区間における送電線の長さlが取得された際の送電線の温度である。
【0055】
制御部201は、例えば、送電線情報600の情報に基づいて上述の式8により、変化後の送電線の温度Tと対応する分割された区間の送電線の長さlを求めることができる。
【0056】
続いて、制御部201は、例えば、弛度を求めたい2つの支持物110間の送電線の長さLを、2つの支持物110間に含まれる分割された区間の長さlを足し合わせることで求める。なお、このように、弛度を求める対象区間における送電線の長さLを、複数の分割された区間における送電線の長さの足し合わせで求めることで、温度に応じて変化する送電線の長さをより正確に推定することができる。
【0057】
また、送電線を支持する2つの支持物110間の区間での送電線の長さLと、弛度(たるみ)Dとの間の関係は、例えば、以下の式9で表すことができる。
L=S+8D/3S ・・・式9
【0058】
式9の左辺を弛度Dとして変換することで、式10を得ることができる。
【数1】
【0059】
ここで、Lは、送電線の長さ(m)である。Sは、支持物110間の距離(m)である。Dは、弛度(m)である。
【0060】
図7は、弛度の推定対象の送電線を支持する支持物110間の距離S、送電線の長さL、および弛度Dの関係を例示する図である。制御部201は、例えば、式10により2つの支持物110で支持される送電線の変化後の温度(例えば、現在の温度)における弛度Dを推定することができる。
【0061】
そして、例えば、支持物110の高さ、および支持物110間に生えている森林などの障害物の高さの情報を予め取得し、記憶部202に記憶しておくことで、推定した送電線の弛度Dにより、送電線が森林などの障害物に接触するか否かを判定することが可能になる。
【0062】
図8は、実施形態に係る許容弛度情報800を例示する図である。図8の例では許容弛度情報800には、例えば、区間ごとに、支持物110の高さ(m)、障害物の高さ(m)、および弛度の許容値(m)が対応づけて登録されている。区間には、例えば、2つの支持物110で支持される送電線の区間を識別する識別情報が登録されている。図8の例では、2つの支持物110の設置地点を示す地点番号が登録されている。また、許容弛度情報800の支持物110の高さには、例えば、レコードの区間の送電線を支持する2つの支持物110の高さを示す情報が登録されていてよい。許容弛度情報800の障害物の高さには、例えば、レコードの区間に生えている森林などの障害物の高さを示す情報が登録されていてよく、一例では区間に生えている森林の最大の高さが登録されていてよい。許容弛度情報800の弛度の許容値には、例えば、レコードの支持物110の高さと、森林などの障害物の高さとから見積もられた弛度の許容値が登録されていてよい。一例では、許容弛度情報800の弛度の許容値には、レコードの支持物110の高さと、障害物の高さとの差分から所定値(例えば、3m~10mであり、一例では5mなど)をマージンとして引いた長さが登録されていてよい。
【0063】
そして、制御部201は、例えば、区間に対して推定した弛度が、許容弛度情報800の弛度の許容値を超えるか否かにより、送電線の弛度が危険か否かを判定してよい。
【0064】
図9は、例示的な判定結果900を示す図である。判定結果900には、許容弛度情報800の区間に対する判定結果が示されている。図9の例では、区間:0021-0040においては、推定された弛度Dが23mであり、弛度の許容値25mよりも短いため、弛度は許容範囲内にある。この場合に、制御部201は、危険性を問題無しと判定してよい。また、この場合、制御部201は、送電線に流す電流を小さくするなどの制御を実行しなくてもよい。一例では、制御部201は、送電線に流す電流を大きくするなどの送電量の制御を実行してもよい。一方、区間:0041-0060においては、推定された弛度が28mであり、弛度の許容値が25mを上回っている。この場合に、制御部201は、危険性をアラートと判定してよい。また、この場合、制御部201は、対象の区間:0021-0040の送電線に流す電流を小さくするなどの送電量の制御を実行してよい。
【0065】
それにより、制御部201は、例えば、送電線の送電量が許容範囲内であるか否かを高い精度で判定することができる。送電量の安全マージンを、小さくしても弛度を高精度に推定することで、安全に送電することができる。また、例えば、制御部201は、例えば、弛度に余裕がある場合には、送電量を増加させるなどの制御を実行してもよい。従って、実施形態によれば、送電容量の不足を改善することが可能である。一方で、制御部201は、送電線の弛度が許容される弛度を超えており、森林などの障害物に接触する危険性が高まっている場合には、送電線の管理者の端末などに警告(アラート)を通知することで、弛度が危険な長さになっていることを通知することができる。また更に、一例では、制御部201は、送電線の弛度が許容される弛度を超えている場合には、電流を小さくするなどして送電量が少なくなるように制御してよい。それにより、森林火災などの事故の発生を抑制することができる。
【0066】
続いて、実施形態に係る弛度の推定処理の動作フローを説明する。図10は、実施形態に係る弛度の推定処理の動作フローを例示する図である。サーバ101の制御部201は、例えば、弛度の推定処理の実行指示が入力されると、図10の動作フローを開始してよい。
【0067】
S1001においてサーバ101の制御部201は、弛度推定の対象区間における振動の情報を取得する。例えば、制御部201は、対象区間の振動を計測可能な位置に設置されている計測装置102に指示して、計測装置102から振動の情報を収集してよい。一例では、計測装置102は、DASを含んでよく、サーバ101から指示を受けると、架空地線に含まれる光ファイバを通る光の後方レイリー散乱光から距離を計算し、位相から振動を計算することで光ファイバに沿った振動分布を算出する。そして、計測装置102は、得られた振動分布をサーバ101に送信してよい。サーバ101の制御部201は、計測装置102から受信した振動分布から、対象区間における光ファイバの振動の情報を取得してよい。
【0068】
S1002において制御部201は、対象区間における光ファイバの振動の情報から、風速推定の対象地点における風速を推定する。一例では、制御部201は、図3の振動と風速との関係を示す関数301に基づいて、対象地点の振動と対応する風速を取得してよい。
【0069】
S1003において制御部201は、対象地点の風速から、対象地点の熱伝達率を推定する。例えば、制御部201は、上述の式2に基づいて、対象地点の熱伝達率を取得してよい。
【0070】
S1004において制御部201は、対象地点における温度の情報を取得する。例えば、制御部201は、対象地点の温度を計測可能な位置に設置されている計測装置102に指示して、計測装置102から温度の情報を収集してよい。一例では、計測装置102は、DTSを含んでよく、サーバ101から指示を受けると、架空地線に含まれる光ファイバを通る光の後方ラマン散乱光から距離を計算し、強度から温度を計算することで光ファイバに沿った温度分布を算出する。そして、計測装置102は、得られた温度分布をサーバ101に送信してよい。サーバ101の制御部201は、計測装置102から受信した温度分布から、対象地点における光ファイバの温度の情報を取得してよい。なお、別の実施形態では制御部201は、S1001の処理において振動の情報とともに、温度の情報を計測装置102から収集してもよい。
【0071】
S1005において制御部201は、対象地点の送電線の発熱量を取得する。例えば、制御部201は、対象地点の送電線を流れる電流と、送電線の抵抗とから、以下の式1により発熱量Qを求めてよい。
Q=I×R ・・・式1
【0072】
S1006において制御部201は、S1003で得た熱伝達率と、S1004で得た温度と、S1005で得た送電線の発熱量とに基づいて送電線の温度を取得する。例えば、制御部201は、上述の式7により対象地点における送電線の温度Twを求めてよい。
Tw=Q/(h×A)+Ta ・・・式7
【0073】
S1007において制御部201は、弛度の推定対象の2つの支持物110間の送電線の長さを推定する。例えば、制御部201は、送電線の温度Twに基づいて、上記の式8により、分割された区間の送電線の長さlを求めてよい。そして、制御部201は、弛度を推定する対象の2つの支持物110間における分割された区間の送電線の長さlを足し合わせることで、支持物110が支持する送電線の長さLを推定してよい。なお、2つの支持物は、例えば、弛度の推定対象の送電線を挟むように設置された送電線を支持する前後の2つの支持物であってよい。2つの支持物110は、例えば、送電線に沿って連続して設置される複数の支持物のうちで隣り合っている支持物110であってよい。
【0074】
S1008において制御部201は、弛度の推定対象の2つの支持物110間における送電線の弛度を取得する。例えば、制御部201は、2つの支持物110間における送電線の長さLから式10により弛度Dを推定してよい。
【0075】
S1009において制御部201は、弛度が危険か否かを判定する。例えば、制御部201は、許容弛度情報800から弛度を推定した送電線の区間と対応する弛度の許容値を取得し、弛度が許容値以内であるか否かを判定してよい。弛度が許容値以内である場合、制御部201は、弛度が危険ではないと判定してよく(S1009がNO)、本動作フローは終了する。一方、弛度が許容値を超える場合、制御部201は、弛度が危険であると判定してよく(S1009がYES)、フローはS1010に進む。
【0076】
S1010において制御部201は、危険と判定された2つの支持物110間の弛度の推定区間について制御を実行し、本動作フローは終了する。一例では、制御部201は、弛度の推定区間の弛度が危険な長さであることを示す警告(アラート)などの情報を、送電線の管理者などが利用する端末に通知してよい。別の例では、制御部201は、対象区間の送電線に流れる電流を小さくするなどして送電量が少なくするように制御する指示を、対象区間の送電線を管理する端末に通知してよい。この場合、対象区間の送電線を管理する端末は、対象区間の送電線を流れる電流が小さくなるように制御を実行してよい。
【0077】
なお、図10の動作フローでは、弛度が危険ではないと判定された場合(S1009がNO)に、動作フローが終了する例を述べているが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、別の実施形態では、制御部201は、弛度が危険ではないと判定された場合(S1009がNO)に、対象区間の送電線に流れる電流を大きくするなどして送電量を多くするように制御する指示を、対象区間の送電線を管理する端末に通知してよい。この場合、対象区間の送電線を管理する端末は、対象区間の送電線の送電量が多くなるように制御を実行してよい。また、更に別の実施形態では、制御部201は、弛度が危険ではないと判定された場合(S1009がNO)に、弛度の許容値に対する現在の弛度の余裕を表す情報を対象区間の送電線を管理する端末に通知してもよい。それにより、例えば、送電線を管理する端末のユーザは、送電線の送電容量にどれくらい余裕があるのかを推定することが可能になる。
【0078】
以上の図10の動作フローによれば、送電線の弛度を高い精度で推定することができる。それにより、例えば、送電線の送電量が許容範囲内であるか否かを高い精度で判定することができる。また、例えば、制御部201は、弛度に余裕がある場合には、弛度に余裕の程度を示す情報を通知したり、送電量を増加させるなどの制御を実行したりすることもできる。そのため、送電容量の不足を改善することが可能である。一方で、例えば、送電線の弛度が許容される弛度を超えており、森林などの障害物に接触する危険性が高まっている場合には、送電線の管理者の端末などに警告(アラート)などの情報を通知する。また更に、一例では、制御部201は、送電線の弛度が許容される弛度を超えている場合には、送電量を少なくするように制御してよい。それにより、森林火災などの事故の発生を抑制することができる。
【0079】
また、上述の実施形態では、架空地線を通る光ファイバを用いて温度および風速の情報を取得している。そのため、例えば、数メートルから数キロメートルまでの広範囲にわたる送電線に沿った温度および風速の情報を、DASおよびDTSなどの計測装置102を用いて高精度に取得することができる。それにより、例えば、温度および風速の取得対象の各地点に、温度センサおよび風速センサなどのセンサを設置しなくてもよく、コストを抑えて弛度の推定精度を高めることができる。
【0080】
なお、上述の実施形態では、光ファイバを用いて対象地点の温度および風速の情報を取得する例を述べているが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、別の実施形態では、対象地点の温度および風速の少なくとも一方は、気象予報などのその他のデータから取得されてもよい。
【0081】
また、上述の実施形態において、いくつかの数式を例示しているが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の送電線の温度の推定の式7、および弛度の推定の式8に、さらに、送電線の材質などのその他のパラメータや気象データなどの更なるパラメータを含めて、精度の向上が図られてもよい。
【0082】
以上において、実施形態を例示したが、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の動作フローは例示であり、実施形態はこれに限定されるものではない。可能な場合には、動作フローは、処理の順番を変更して実行されてもよく、別に更なる処理を含んでもよく、または、一部の処理が省略されてもよい。例えば、弛度を推定するために実施形態が利用される場合には、図10のS1009とS1010の処理は実行されなくてもよい。
【0083】
図11は、実施形態に係るサーバ101を実現するためのコンピュータ1100のハードウェア構成を例示する図である。図11のサーバ101を実現するためのハードウェア構成は、例えば、プロセッサ1101、メモリ1102、記憶装置1103、読取装置1104、通信インタフェース1106、および入出力インタフェース1107を備える。なお、プロセッサ1101、メモリ1102、記憶装置1103、読取装置1104、通信インタフェース1106、入出力インタフェース1107は、例えば、バス1108を介して互いに接続されている。
【0084】
プロセッサ1101は、例えば、シングルプロセッサであっても、マルチプロセッサやマルチコアであってもよい。プロセッサ1101は、メモリ1102を利用して例えば上述の動作フローの手順を記述したプログラムを実行することにより、上述した制御部201の一部または全部の機能を提供する。
【0085】
メモリ1102は、例えば半導体メモリであり、RAM領域およびROM領域を含んでよい。記憶装置1103は、例えばハードディスク、フラッシュメモリ等の半導体メモリ、または外部記憶装置である。なお、RAMは、Random Access Memoryの略称である。また、ROMは、Read Only Memoryの略称である。
【0086】
読取装置1104は、プロセッサ1101の指示に従って着脱可能記憶媒体1105にアクセスする。着脱可能記憶媒体1105は、例えば、半導体デバイス、磁気的作用により情報が入出力される媒体、光学的作用により情報が入出力される媒体などにより実現される。なお、半導体デバイスは、例えば、USB(Universal Serial Bus)メモリである。また、磁気的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、磁気ディスクである。光学的作用により情報が入出力される媒体は、例えば、CD-ROM、DVD、Blu-ray Disc等(Blu-rayは登録商標)である。CDは、Compact Discの略称である。DVDは、Digital Versatile Diskの略称である。
【0087】
記憶部202は、例えばメモリ1102、記憶装置1103、および着脱可能記憶媒体1105を含んでいる。例えば、サーバ101の記憶装置1103には、係数情報400、送電線情報600、許容弛度情報800などの情報が格納されている。
【0088】
通信インタフェース1106は、プロセッサ1101の指示に従って、他の装置と通信する。例えば、サーバ101は、通信インタフェース1106を介して計測装置102と通信してよい。通信インタフェース1106は、上述の通信部203の一例である。
【0089】
入出力インタフェース1107は、例えば、入力装置および出力装置との間のインタフェースであってよい。入力装置は、例えばユーザからの指示を受け付けるキーボード、マウス、タッチパネルなどのデバイスである。出力装置は、例えばディスプレーなどの表示装置、およびスピーカなどの音声装置である。
【0090】
実施形態に係る各プログラムは、例えば、下記の形態でサーバ101に提供される。
(1)記憶装置1103に予めインストールされている。
(2)着脱可能記憶媒体1105により提供される。
(3)プログラムサーバなどのサーバから提供される。
【0091】
なお、図11を参照して述べたサーバ101を実現するためのコンピュータ1100のハードウェア構成は、例示であり、実施形態はこれに限定されるものではない。例えば、上述の構成の一部が、削除されてもよく、また、新たな構成が追加されてもよい。また、別の実施形態では、例えば、上述の制御部201の一部または全部の機能がFPGA、SoC、ASIC、およびPLDなどによるハードウェアとして実装されてもよい。なお、FPGAは、Field Programmable Gate Arrayの略称である。SoCは、System-on-a-chipの略称である。ASICは、Application Specific Integrated Circuitの略称である。PLDは、Programmable Logic Deviceの略称である。
【0092】
以上において、いくつかの実施形態が説明される。しかしながら、実施形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、上述の実施形態の各種変形形態および代替形態を包含するものとして理解されるべきである。例えば、各種実施形態は、その趣旨および範囲を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できることが理解されよう。また、前述した実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより、種々の実施形態が実施され得ることが理解されよう。更には、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除して、または実施形態に示される構成要素にいくつかの構成要素を追加して種々の実施形態が実施され得ることが当業者には理解されよう。
【符号の説明】
【0093】
100 システム
101 サーバ
102 計測装置
105 ネットワーク
110 支持物
201 制御部
202 記憶部
203 通信部
1100 コンピュータ
1101 プロセッサ
1102 メモリ
1103 記憶装置
1104 読取装置
1105 着脱可能記憶媒体
1106 通信インタフェース
1107 入出力インタフェース
1108 バス
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11