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  • 特開-九列五段音声光点表示器二種光度型 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022158775
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】九列五段音声光点表示器二種光度型
(51)【国際特許分類】
   G10L 15/22 20060101AFI20221006BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20221006BHJP
   G09B 21/00 20060101ALI20221006BHJP
   G06F 3/16 20060101ALI20221006BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20221006BHJP
【FI】
G10L15/22 460Z
G10L15/00 200C
G09B21/00 F
G06F3/16 620
G06F3/16 650
G06F3/16 680
G06F3/01 510
【審査請求】有
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021086513
(22)【出願日】2021-04-03
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-11-05
(71)【出願人】
【識別番号】595125890
【氏名又は名称】竹本 護
(72)【発明者】
【氏名】竹本 護
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555AA76
5E555BA04
5E555BA19
5E555BB04
5E555BB19
5E555BC01
5E555BC17
5E555BE08
5E555CA47
5E555CB64
5E555DA13
5E555DB41
5E555DC36
5E555DD06
5E555EA07
5E555EA09
5E555EA23
(57)【要約】
【課題】「目が見える聴覚障害者」に話者の言葉を視覚的に理解させる。
【解決手段】「聴覚障害者が保持する携帯音声光点表示器もしくはテレビ画面等に表示される九列五段音声光点表示器」であって「話者の言葉におけるひらがなとしての1音素ごとに対応して所定の位置で所定の光度もしくは所定の色彩をもって点発光する光点をその盤面もしくは画面に配列配置した九列五段音声光点表示器」において、「音声認識装置より送信されてくる電子信号としての話者の言葉に対応して順次に発光する盤面もしくは画面の光点の点発光」を聴覚障害者が「ひらがなの連続音声すなわち言葉もしくは文章」として読み取ることにより、話者の言葉を視覚的に理解できるようにする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1、音声光点表示器として、
イ、「装置外部で発せられる話者の言葉」を音素としてのひらがな別に識別し認識し「識別し認識した当該の言葉のひらがなとしての音素」をそれぞれの音素固有の電気信号に変換して光点表示装置に発音順に従って順次に送信する音声認識装置。
ロ、「イの音声認識装置から言葉の発音順に従って順次に送信されてくる当該の言葉の電気信号に対応して所定の配列位置において一音素ごとに順次に発光位置を変えて点発光する『ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる光点』」によってその盤面が形成される光点表示装置。
の2種の装置によって構成され機能する音声光点表示器であって、
2、「当該の九列五段からなる光点において『所定のひらがなの清音・撥音』と『所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音』が光度の別として区別して表示されるように設定された光点」で相互に光度的に相違して発光表示される
イ、「所定のひらがなの清音・撥音」を表示するための光度からなる光点。
ロ、「所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音」を表示するための「イの光点の光度とは異なる光度」からなる光点。
の2種の光点によって構成されていることを特徴とする九列五段音声光点表示器。
【請求項2】
「[請求項1]の九列五段音声光点表示器」において、
1、「当該の九列五段からなる光点において『所定のひらがなの清音・撥音』と『所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音』が色彩の別として区別して表示されるように設定された光点」で相互に色彩的に相違して発光表示される
イ、「所定のひらがなの清音・撥音」を表示するための色彩からなる光点。
ロ、「所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音」を表示するための「イの光点の色彩とは異なる色彩」からなる光点。
の2種の光点によって構成されていることを特徴とする九列五段音声光点表示器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、
1、「『聴覚障害者すなわち耳のまったく聴こえない人もしくは強度に難聴である人ではあるが目の見える人』に対して『人が話す言葉をひらがなとしての音素別に区分し当該の音素に対応する所定の光点4を発音順に従って順次に発光表示させること』によって当該の言葉を視覚的に伝えること」
を目的とした発明であり、
2、音声認識装置3と光点表示装置2の2種の装置の連携的作動によって、
「『人が話す言葉のひらがなとしての音素に対応して点発光する光点であって人が話す言葉の全音素数に対応しうる45個の光点4』を『ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる配列位置』に配置し『人が話す言葉に対応して一音素ごとに発光位置を変えて所定の光度でもって発音順に従って順次に点発光させること』によって人が話す言葉を視覚的に聴覚障害者に伝えること」
を特徴とする九列五段音声光点表示器1に係る発明である。
【0002】
「九列五段音声光点表示器」とは、
1、「『聴覚障害者すなわち耳のまったく聴こえない人もしくは強度に難聴である人ではあるが目の見える人』に対して『人が話す言葉をひらがなとしての音素別に区分し当該の音素に対応する所定の光点を発音順に従って順次に発光表示させることによって当該の言葉を視覚的に伝えること』を目的とした音声光点表示器」であって、
2、音声光点表示器として、
イ、「装置外部で発せられる話者の言葉」を音素としてのひらがな別に識別し認識し「識別し認識した当該の言葉のひらがなとしての音素」をそれぞれの音素固有の電気信号に変換して光点表示装置に発音順に従って順次に送信する音声認識装置。
ロ、「イの音声認識装置から言葉の発音順に従って順次に送信されてくる当該の言葉の電気信号に対応して所定の配列位置において一音素ごとに順次に発光位置を変えて点発光する『ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる45個の光点』」によってその盤面が形成される光点表示装置。
の2種の装置によって構成され機能し、
3、「当該の九列五段からなる45個の光点において『所定のひらがなの清音・撥音』と『所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音』が光度の別として区別して表示されるように設定された光点」で相互に光度的に相違して発光表示される
イ、「所定のひらがなの清音・撥音」を表示するための光度からなる光点。
ロ、「所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音」を表示するための「イの光点の光度とは異なる光度」からなる光点。
の2種の光点によって構成されていることを特徴とする音声光点表示器。
をいう。
【0003】
「音声光点表示器」とは、
1、「音声認識装置で受信した装置外部の『言葉としての音声』を音素ごとに位置を変えて点発光する光点に変換し当該の音声を光点表示装置によって表示する機器」で、
2、構成装置としての
イ、「装置外部で発せられる話者の言葉」を音素としてのひらがな別に識別し認識し「識別し認識した当該の言葉のひらがなとしての音素」をそれぞれの音素固有の電気信号に変換して光点表示装置に発音順に従って順次に送信する音声認識装置。
ロ、「イの音声認識装置から言葉の発音順に従って順次に送信されてくる当該の言葉の電気信号に対応して所定の配列位置において一音素ごとに順次に発光位置を変えて点発光する『ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる45個の光点』」によってその盤面が形成される光点表示装置。
の2種の装置の連携的作動によって、
3、「装置外部の『言葉としての音声』」を「光点」として表示する機器。
をいう。
【0004】
「九列五段音声光点表示器における『音声認識装置』」とは、
1、「九列五段音声光点表示器」を構成するマイク(音声受信)機能を有する機器で、
2、「装置外部で発せられる話者の言葉」を音素としてのひらがな別に識別し認識し「識別し認識した当該の言葉のひらがなとしての音素」をそれぞれの音素固有の電気信号に変換し有線もしくは無線を経て言葉の発音順に従って順次に光点表示装置に送信する機器。
をいう。
【0005】
「九列五段音声光点表示器における『光点表示装置』」とは、
1、「九列五段音声光点表示器」を構成する点発光機能を有する機器で、
2、「音声認識装置から有線もしくは無線を経て言葉の発音順に従って順次に送信されてくる当該の言葉の電気信号に対応して所定の配列位置において一音素ごとに順次に発光位置を変えて点発光する『ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる45個の光点』」によってその盤面が形成される機器。
をいう。
【背景技術】
【0006】
従来においては、「聴覚障害者すなわち耳のまったく聴こえない人もしくは強度に難聴である人ではあるが目の見える人」が「話者の言葉」を知るためには、一般的には、
イ、「対面時における話者の言葉」に対しては、「同時進行の手話を読む」「読唇術で知る」。
ロ、「テレビ画面等における話者の言葉」に対しては、「字幕等の文字表記された文章を読む」「読唇術で知る」。
以外の方法はありえなかったし、これらのいずれの方法においても「話者の言葉の意味とりわけ専門用語・学術用語等からなる難解複雑な言葉の意味や話者の繊細微妙な感情」を必ずしも発音通りに正確に理解できるとは限らなかった。
また、テレビ画面等における字幕を読む作業においては、視線の頻繁な左右移動もしくは上下移動を行なわねばならないことからも、聴覚障害者に多大の視覚的心理的負担を感じさせる欠点があった。
さらに、「電話の声等の非対面もしくは目前不在の話者の言葉」「公共の場所等において実声や拡声器・スピーカー等による呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」に対しては、これを知る方法はありえなかった。
【0007】
出願人は、聴覚障害者における上記の状況を改善し「聴覚障害者ではあるが目の見える人」に対して「話者の言葉を視覚的に理解してもらうこと」を目的として、
1、2020年7月13日に「発明の名称を『九列五段音声光点表示器』とする特許出願(特願2020-133386)」を行ない、2020年11月11日を特許登録日とする「特許第6792924号」を取得したものであるが、
2、同発明においては、光点が「ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる45個の清音光点」と「清音光点の配列位置の外側の位置に配列配置された3個の濁音光点」によって構成され、
イ、「ひらがなの清音・撥音」は所定の清音光点が単独で発光することによって、
ロ、「ひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音」は所定の清音光点と濁音光点が同時発光することによって、
当該のひらがなをそれぞれに表示していた。
3、ところが、「ひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音」を表示する発光においては、発光位置が離れた所定の清音光点と濁音光点が同時発光するためにその発光を見る聴覚障害者においては「発光位置の正確な組み合わせしたがって正確な発声」を認識しづらいという欠点があった。
【0008】
そこで、出願人はこの欠点を解消するために、
1、「濁音光点」を廃止し、
2、「音声光点表示器の九列五段からなる45個の光点において『所定のひらがなの清音・撥音』と『所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音』が光度の別として区別して表示されるように設定された光点」で相互に光度的に相違して発光表示される
イ、「所定のひらがなの清音・撥音」を表示するための光度からなる光点。
ロ、「所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音」を表示するための「イの光点の光度とは異なる光度」からなる光点。
の2種の光点によって構成され機能することを特徴とする九列五段音声光点表示器である本願発明。
を着想し、このたび「本出願」を行なったものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
1、特許第6792924号。
2、出願人が「特許庁のホームページの『J-PlatPat』」において「本願発明に近似もしくは類似すると考えられる先願事案」を詳細に検索してみたが、「1の特許第6792924号」以外には該当する事案は存在しなかった。
【非特許文献】
【0010】
また、特許出願人が「本願発明に近似もしくは類似すると考えられる音声光点表示装置・音声光点表示器に関連する非特許文献」をインターネット検索によって探してみたが適当な参考文献は見つからなかった。
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従来「聴覚障害者が音声として知ることができなかった話者の言葉」としての
「対面時における話者の言葉」「テレビ画面等における話者の言葉」「電話の声等の非対面もしくは目前不在の話者の言葉」「公共の場所等において実声や拡声器・スピーカー等による呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」
に対して、「話者の言葉としてのそのひらがなの連続音としての音声」を音声認識装置3および光点表示装置2の連携的作動を介して「ひらがなとしての音素ごとに異なる位置において所定の光度でもって点発光する光点4の点発光」に変えることにより、「聴覚障害者が話者の言葉を視覚的に認識し理解できること」を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明は、
イ、「装置外部で発せられる話者の言葉」を音素としてのひらがな別に識別し認識し「識別し認識した当該の言葉のひらがなとしての音素」をそれぞれの音素固有の電気信号に変換し有線もしくは無線を経て言葉の発音順に従って順次に光点表示装置2に送信する音声認識装置3。
ロ、「音声認識装置3から有線もしくは無線を経て言葉の発音順に従って順次に送信されてくる当該の言葉の電気信号に対応して所定の配列位置において一音素ごとに順次に発光位置を変えて点発光する『ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる45個の光点4』」によってその盤面が形成される光点表示装置2。
の2種の装置の連携的作動によって、
ハ、「人が話す言葉のひらがなとしての音素に対応して点発光する光点であって人が話す言葉の全音素数に対応しうる45個の光点4」を「ひらがなの五十音配列に従って設定された九列五段からなる配列位置」に配置し「人が話す言葉に対応して一音素ごとに発光位置を変えて所定の光度でもって発音順に従って順次に点発光させること」によって「人が話す言葉を視覚的に聴覚障害者に伝えること」を特徴とする九列五段音声光点表示器1。
であって、
1、「対面時における話者の言葉」に対しては、「携帯音声光点表示器における盤面の所定の光点4」を聴覚障害者の目前において順次に発光させることによって、
2、「テレビ等における話者の言葉」に対しては、「九列五段音声光点表示器1の盤面の画面」を例えばテレビ画面の右下位置等の適宜の位置に画面表示し「所定の光点4」を順次に発光させることによって、
3、「電話等の話者の言葉」に対しては、「九列五段音声光点表示器1における光点4の盤面もしくは画面を有する機器」を電話機等に付属させ聴覚障害者の目前において「所定の光点4」を順次に発光させることによって、
4、「非対面もしくは目前不在の話者の言葉」に対しては、「携帯音声光点表示器における盤面の所定の光点4」を聴覚障害者の目前において順次に発光させることによって、
5、「公共の場所等において実声や拡声器・スピーカーによる呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」に対しては、「携帯音声光点表示器における盤面の所定の光点4」を聴覚障害者の目前において順次に発光させることによって、
それぞれ、聴覚障害者に「当該の話者の言葉」を視覚的に認識させ理解させるものであり、その詳細な光点表示方法・認識方法・理解方法については、後述の「『発明を実施するための形態』における『実施例1』『実施例2』『実施例3』」において説明するとおりである。
【0013】
ただし、「携帯音声光点表示器」とは、
「聴覚障害者における携帯に適した大きさと形状を有する九列五段音声光点表示器」
をいう。
【発明の効果】
【0014】
「本願発明すなわち九列五段音声光点表示器1の発明」により、聴覚障害者は、
1、「対面時における話者の言葉」に対しては、目前の「携帯音声光点表示器の盤面」を見ることによって、
2、「テレビ等における話者の言葉」に対しては、テレビ等の画面に表示された「九列五段音声光点表示器1の盤面の画面」を見ることによって、
3、「電話等の話者の言葉」に対しては、電話機等に付属させた機器としての「九列五段音声光点表示器1の盤面もしくは画面」を見ることによって、
4、「非対面もしくは目前不在の話者の言葉」に対しては、目前の「携帯音声光点表示器の盤面」を見ることによって、
5、「公共の場所等において実声や拡声器・スピーカー等による呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」に対しては、目前の「携帯音声光点表示器の盤面」を見ることによって、
それぞれ「当該の話者の言葉をその発音と同時に視覚的に正確に認識し理解する効果と利便性」を得ることが出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】 「図1」は、「九列五段音声光点表示器1の斜視図」である。
図2】 「図2」は、「光点4の配列図」である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
「本願発明における発明を実施するための形態としての実施例」は、以下の『実施例1』『実施例2』『実施例3』のとおりである。
【実施例0017】
「光点表示装置2の盤面における光点4の配列」に関しては、「『図2』に図示する光点名」のとおりである。
【0018】
「光点4におけるひらがなの発光表示の様相」については、以下の1~8のとおりである。
1、『清音』としての「あ・い・う・え・お・か・き・く・け・こ・さ・し・す・せ・そ・た・ち・つ・て・と・な・に・ぬ・ね・の・は・ひ・ふ・へ・ほ・ま・み・む・め・も・や・ゆ・よ・わ・ら・り・る・れ・ろ」および『撥音』としての「ん」の発光表示については、
イ、「『図2で図示する光点名』のとおりにそれぞれの光点4が単独で『Aカンデラの光度』でもって発光すること」によってそれぞれ表示される。
2、『濁音』としての「が・ぎ・ぐ・げ・ご・ざ・じ・ず・ぜ・ぞ・だ・ぢ・づ・で・ど・ば・び・ぶ・べ・ぼ」の発光表示については、
イ、「『図2で図示する光点名』としての『か・き・く・け・こ・さ・し・す・せ・そ・た・ち・つ・て・と・は・ひ・ふ・へ・ほ』のそれぞれの光点4が単独で『Bカンデラの光度』でもって発光すること」によってそれぞれ表示される。
3、『半濁音』としての「ぱ・ぴ・ぷ・ぺ・ぽ」の発光表示については、
イ、「『図2で図示する光点名』としての『な・に・ぬ・ね・の』のそれぞれの光点4が単独で『Bカンデラの光度』でもって発光すること」によってそれぞれ表示される。
4、『拗音』としての「ぁ・ぃ・ぅ・ぇ・ぉ・ゃ・ゅ・ょ」の発光表示については、
イ、「『図2で図示する光点名』としての『あ・い・う・え・お・や・ゆ・よ』のそれぞれの光点4が単独で『Bカンデラの光度』でもって発光すること」によってそれぞれ表示される。
5、『促音』としての「っ」の発光表示については、
イ、「『図2で図示する光点名』としての『ま』の光点4が単独で『Bカンデラの光度』でもって発光すること」によって表示される。
6、『長音』としての「ー」の発光表示については、
イ、「『図2で図示する光点名』としての『ら』の光点4が単独で『Bカンデラの光度』でもって発光すること」によって表示される。
【0019】
ただし、
1、「光点4における視覚的識別」を容易とするために、
イ、「第一列のあいうえお列の5種の光点」「第四列のたちつてと列の5種の光点」「第七列のまみむめも列の5種の光点」の色は、「赤色」とする。
ロ、「第二列のかきくけこ列の5種の光点」「第五列のなにぬねの列の5種の光点」「第八列のやゆよわん列の5種の光点」の色は、「黄色」とする。
ハ、「第三列のさしすせそ列の5種の光点」「第六列のはひふへほ列の5種の光点」「第九列のらりるれろ列の5種の光点」の色は、「青色」とする。
2、また、「光点4における光度としてのAカンデラの光度とBカンデラの光度」は相互に「視覚的に明瞭な光度の差異を認識し得る光度」とする。
【0020】
「話者の言葉に対応しての『九列五段音声光点表示器1の45個の光点4における点発光』の様相に関する例」としては、『図2』を参照図として、以下の「1におけるイ~ホ」および「2におけるイ~リ」のとおりである。
1、「話者における『こんにちは』という言葉」に対しては、以下のイ~ホのように「該当の光点4」が「Aカンデラの光度」でもって順次に発光する。
イ、「『こ』の発音」に対しては、「『こ』の光点」が発光する。
ロ、「『ん』の発音」に対しては、「『ん』の光点」が発光する。
ハ、「『に』の発音」に対しては、「『に』の光点」が発光する。
ニ、「『ち』の発音」に対しては、「『ち』の光点」が発光する。
ホ、「『は』の発音」に対しては、「『わ』の光点」が発光する。
2、「話者における『ピッチングフォーム』という言葉」に対しては、以下のイ~リのように「該当の光点4」が「Aカンデラの光度もしくはBカンデラの光度」でもって順次に発光する。
イ、「『ぴ』の発音」に対しては、「『に』の光点」が「Bカンデラの光度」でもって発光する。
ロ、「『っ』の発音」に対しては、「『ま』の光点」が「Bカンデラの光度」でもって発光する。
ハ、「『ち』の発音」に対しては、「『ち』の光点」が「Aカンデラの光度」でもって発光する。
ニ、「『ん』の発音」に対しては、「『ん』の光点」が「Aカンデラの光度」でもって発光する。
ホ、「『ぐ』の発音」に対しては、「『く』の光点」が「Bカンデラの光度」でもって発光する。
ヘ、「『ふ』の発音」に対しては、「『ふ』の光点」が「Aカンデラの光度」でもって発光する。
ト、「『ぉ』の発音」に対しては、「『お』の光点」が「Bカンデラの光度」でもって発光する。
チ、「『ー』の発音」に対しては、「『ら』の光点」が「Bカンデラの光度」でもって発光する。
リ、「『む』の発音」に対しては、「『む』の光点」が「Aカンデラの光度」でもって発光する。
【0021】
なお、光点4は、
イ、「Aカンデラの光度とBカンデラの光度の2種の光度を発光する1個の光源」からなる光点。
ロ、「Aカンデラの光度とBカンデラの光度を発光する複数個の光源」からなる光点。
のいずれであってもよい。
【0022】
聴覚障害者は、「目前の携帯音声光点表示器の盤面もしくはテレビ画面等に表示された九列五段音声光点表示器1の画面の光点4における上記の『1のイ~ホ』および『2のイ~リ』の連続発光」を視認することによって、話者における「『こんにちは』および『ピッチングフォーム』という言葉」をその発音と同時に視覚的に正確に認識し理解することができ、本願発明の機能と効果・利便性を得ることができる。
【0023】
昨今の音声認識機器・電子機器部品の著しい能力的進化から、音声認識装置3における音声識別精度については今後もさらに向上することは確実であり、当然、将来時点においては「本願発明における音声表現機能の精密性・正確性・高速性」もいっそう向上し「聴覚障害者に対する言葉の伝達機器としての信頼性・利便性」も十二分に確立されるはずである。
【0024】
もとより、聴覚障害者が「九列五段音声光点表示器1の盤面もしくは画面において発音順に従って順次に位置と光度を変えて発光する光点4の点発光」を見て話者の言葉を自在かつ正確に理解するためには、事前に「相応の読み取り訓練」を行なっておくことは絶対的に必要であり、「話者における早口言葉にも対応できる程度の読み取り能力」に習熟しておく必要があることは言うまでもないことである。
【実施例0025】
「九列五段音声光点表示器1の盤面もしくは画面を見つめる聴覚障害者」は「清音・撥音であるひらがなを表示するための光点4の色彩」と「濁音・半濁音・拗音・促音・長音であるひらがなを表示するための光点4の色彩」が相互に相違しておれば、「光点4が表示する清音・撥音・濁音・半濁音・拗音・促音・長音であるひらがな」をそれぞれ視覚的に誤ることなく容易に識別し認識することができることとなるものであり、
したがって、「九列五段音声光点表示器1の盤面もしくは画面における光点4の色彩」については、
イ、「所定のひらがなの清音・撥音」を表示するための光点4の色彩。
ロ、「所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音」を表示するための光点4の色彩。
が相互に相違して設定されていてもよい。
【0026】
「所定のひらがなの濁音・半濁音・拗音・促音・長音を表示するための光点4の色彩」については、
イ、「所定のひらがなの清音・撥音を表示するための光点4の色彩の光源」に他の色彩からなる光源を追加して形成される色彩。
ロ、「所定のひらがなの清音・撥音を表示するための光点4の色彩の光源とは相違する色彩からなる光源」によって形成される色彩。
のいずれの色彩であってもよい。
【実施例0027】
聴覚障害者における「本願発明の利用方法」としては、
1、「対面時における話者の言葉」「テレビ等における話者の言葉」「電話の声等の非対面もしくは目前不在の話者の言葉」「公共の場所等において実声や拡声器・スピーカー等による呼び掛けや伝達を行なう話者の言葉」に対しては、「携帯音声光点表示器」を目前に保持しその盤面を見ることによって話者の言葉を理解するものであるが、
2、「テレビにおける話者の言葉としての『アナウンサーやキャスターの言葉・出演者の言葉・セリフ・ナレーション・コマーシャル等のすべての言葉』の聴覚障害者に対する伝達」については、テレビ局において『光点放送』がなされるべきであり、
3、聴覚障害者は『光点放送』時におけるその「テレビ画面に表示される九列五段音声光点表示器1の盤面の画面における光点4の点滅」を見ることによってそれぞれの話者の言葉を視覚的に理解出来るようにすべきである。
【0028】
ただし、「光点放送」とは、
1、テレビ画面に「九列五段音声光点表示器の盤面の画面」を表示するテレビ放送で、
2、テレビ画面の一区画部分において『九列五段音声光点表示器の盤面の画面』を表示し「話者の言葉に対応して点発光する相当の光点」を順次に発光させることによって「聴覚障害者に対して『アナウンサーやキャスターの言葉・出演者の言葉・セリフ・ナレーション・コマーシャル等の放送されるすべての言葉』を視覚的に伝達すること」を目的として放送されるテレビ放送。
をいう。
【0029】
「光点放送」が行なわれることによって、
1、「健聴者」が「話者の言葉におけるすべての音素」を1音素も逃すことなく(耳で聞いて)ごく自然に『音』として認識し理解し「発音が異なるその音の連なり」を『言葉』として認識し理解しているのと同様に、
2、「聴覚障害者」もまた、「話者の言葉におけるすべての音素」を1音素も逃すことなく(目で見て)ごく自然に『光点』として認識し理解し「発光位置と光度の異なるその光点の連なり」を『言葉』として認識し理解することとなる。
なり、健聴者と聴覚障害者における「テレビの音声(言葉)に対する理解可能性すなわち理解能力すなわちまた『テレビ視聴能力』」は「まったく同一もしくはほぼ同一」となる効果と利便性がある。
【0030】
「光点放送」が行なわれるに際しての「テレビ画面に表示される『九列五段音声光点表示器1の光点画面』のテレビ画面内における表示位置と大小」については、
1、聴覚障害者が放送内容・映像に対応して「手元のリモートコントローラーによる電波送信」によって随時かつ自在に「光点画面に対する移動操作と大小変換設定操作」ができるようにするとよい。
2、例えば、
イ、画面中央や画面全体の映像の美しさや迫力等を損ないたくない場合は、「画面脇(右下位置等)の位置」を表示位置とし、光点画面の大きさを小さくする。
ロ、中央にアナウンサー・出演者等の話者が連続的に映っている場合は、「話者の顔面の直近の位置」を表示位置とし、場合によっては「話者の顔面に被せての位置」を表示位置とする。
ハ、ドラマやスポーツ中継等の場合は、「視覚的興趣を妨げない適宜任意の位置」を表示位置とし、光点画面の大きさも適宜任意に選択する。
ニ、テレビ画面が近い場合は、光点画面の大きさを小さくし、テレビ画面が遠い場合は、光点画面の大きさを大きくする。
3、聴覚障害者は、以上の「2のイ~ニ」の操作を随時かつ自在に行なうことによって、従来の字幕放送等の放送方法に比して各段にテレビ放送を楽しむことができるようになるはずである。
【0031】
「テレビ以外の画面放送機器で音声放送がなされる機器としてのパソコン・タブレットパソコン・スマートフォン」等においても、「聴覚障害者に対する『光点放送』と同様な光点表示放送」が成されるべきであることは言うまでもないことである。
【符号の説明】
【0032】
1は、九列五段音声光点表示器。2は、光点表示装置。3は、音声認識装置。4は、光点。
図1
図2