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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022159429
(43)【公開日】2022-10-17
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20221006BHJP
【FI】
G03G21/16 147
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129557
(22)【出願日】2022-08-16
(62)【分割の表示】P 2018125904の分割
【原出願日】2018-07-02
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(72)【発明者】
【氏名】中野 宏
(72)【発明者】
【氏名】佐伯 正仁
(72)【発明者】
【氏名】春田 晃太郎
(57)【要約】
【課題】第1現像ローラを第1感光ドラムから離間させた状態で、第1現像ローラの回転を停止することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】
画像形成装置1は、接離部材12Yと、ジョイント13Yと、クラッチ21Yと、接離カム41Yと、切替カム42Yとを備える。接離カム41Yによって接離部材12Yを接触位置に位置させるとともに、切替カム42Yによってクラッチ21Yを伝達状態にすることにより、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yと接触させた状態で、モーター11からの動力を現像ローラ10Yに伝える。また、接離カム41Yによって接離部材12Yが離間位置に位置させるとともに、切替カム42Yによってクラッチ21Yを伝達解除状態にすることにより、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間させた状態で、モーター11からの動力が現像ローラ10Yに伝わることを解除する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1感光ドラムと、
第1現像ローラと、
前記第1現像ローラを前記第1感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第1現像ローラを前記第1感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第1接離部材と、
モーターと、
前記モーターからの動力を前記第1現像ローラに伝えるための第1ジョイントであって、前記モーターからの動力を受ける第1ジョイントギアを有し、前記モーターからの動力を受けて、軸方向に延びる第1軸について回転可能な第1ジョイントと、
前記モーターから前記第1ジョイントギアに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第1ジョイントギアへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第1クラッチと、
前記第1接離部材を移動させるための第1接離カムであって、前記モーターからの動力を受けて、前記軸方向に延びる第2軸について回転可能な第1接離カムであり、前記第1接離部材を前記接触位置に位置させる第1位置と、前記第1接離部材を前記離間位置に位置させる第2位置との間で回転可能な第1接離カムと、
第1クラッチを切り替えるための第1切替カムであって、前記第1接離カムとともに前記第2軸について回転可能な第1切替カムであり、前記第1クラッチを前記伝達状態にさせる第3位置と、前記第1クラッチを前記伝達解除状態にさせる第4位置との間で回転可能な第1切替カムであり、前記第1接離カムが前記第1位置に位置する状態で前記第3位置に位置し、前記第1接離カムが前記第2位置に位置する状態で前記第4位置に位置する第1切替カムと
を備えることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、前記第1接離カムと前記第1切替カムとを一体として有するギアであって、前記モーターからの動力を受けて前記第2軸について回転可能なギアを備えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記第1接離部材は、前記接触位置に位置する場合に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムと接触することを許容し、前記離間位置に位置する場合に、前記第1現像ローラを前記第1感光ドラムから離間させ、
前記第1接離カムは、
前記第1位置から前記第2位置へ回転するときに、前記第1接離部材を押圧することにより、前記第1接離部材を前記接触位置から前記離間位置へ移動させ、
前記第2位置から前記第1位置へ回転するときに、前記第1接離部材に対する押圧を解除することにより、前記第1接離部材が前記離間位置から前記接触位置へ移動することを許容することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1接離カムが前記第1位置から前記第2位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第3位置から前記第4位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムから離間した後に、前記第1現像ローラの回転が停止し、
前記第1接離カムが前記第2位置から前記第1位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第4位置から前記第3位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが回転し始めた後に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムに接触することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1接離カムが前記第1位置から前記第2位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第3位置から前記第4位置へ回転する場合、前記第1現像ローラの回転が停止した後に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムから離間し、
前記第1接離カムが前記第2位置から前記第1位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第4位置から前記第3位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが回転し始めた後に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムに接触することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1接離カムが前記第1位置から前記第2位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第3位置から前記第4位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムから離間するときに、前記第1現像ローラの回転が停止し、
前記第1接離カムが前記第2位置から前記第1位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第4位置から前記第3位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムに接触するときに、前記第1現像ローラが回転し始めることを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1クラッチは、
前記軸方向に延びる第3軸について回転可能な太陽ギアと、前記太陽ギアと噛み合う遊星ギアと、前記遊星ギアを支持し、前記第3軸について回転可能な遊星キャリアと、前記遊星ギアと噛み合う内歯ギアであって、前記第3軸について回転可能な内歯ギアと、を備える遊星歯車機構と、
前記モーターからの動力を受けて、前記内歯ギアとともに前記第3軸について回転可能な第1ギアと、
前記遊星キャリアとともに前記第3軸について回転可能な第2ギアであって、前記第1ジョイントギアと噛み合う第2ギアと、
前記太陽ギアとともに前記第3軸について回転可能な円板であって、爪を有する円板と、を備え、
前記画像形成装置は、
前記爪に係合する係合位置と、前記爪との係合が解除される係合解除位置との間を移動可能な第1レバーであって、前記第1切替カムが前記第3位置に位置する場合に、前記係合位置に位置して、前記円板および前記太陽ギアの回転を止める第1レバーであり、前記第1切替カムが前記第4位置に位置する場合に、前記係合解除位置に位置して、前記円板および前記太陽ギアを回転可能にする第1レバーを備えることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記画像形成装置は、さらに、
第2感光ドラム、第3感光ドラムおよび第4感光ドラムと、
第2現像ローラ、第3現像ローラおよび第4現像ローラと、
前記第2現像ローラを前記第2感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第2現像ローラを前記第2感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第2接離部材と、 前記第3現像ローラを前記第3感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第3現像ローラを前記第3感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第3接離部材と、 前記第4現像ローラを前記第4感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第4現像ローラを前記第4感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第4接離部材と、 前記モーターからの動力を前記第2現像ローラに伝えるための第2ジョイントと、
前記モーターからの動力を前記第3現像ローラに伝えるための第3ジョイントと、
前記モーターからの動力を前記第4現像ローラに伝えるための第4ジョイントと、
前記モーターから前記第2ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第2ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第2クラッチと、
前記モーターから前記第3ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第3ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第3クラッチと、
前記モーターから前記第4ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第4ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第4クラッチと、
前記第2接離部材を移動させるための第2接離カムと、
前記第3接離部材を移動させるための第3接離カムと、
前記第4接離部材を移動させるための第4接離カムと、
前記第2クラッチを切り替えるための第2切替カムと、
前記第3クラッチを切り替えるための第3切替カムと、
前記第4クラッチを切り替えるための第4切替カムと、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記画像形成装置は、
前記モーターからの動力を、前記第1ジョイント、前記第2ジョイント、前記第3ジョイントおよび前記第4ジョイントに伝えるための第1ギア列と、
前記モーターからの動力を、前記第1接離カム、前記第2接離カム、前記第3接離カム、前記第4接離カム、前記第1切替カム、前記第2切替カム、前記第3切替カムおよび前記第4切替カムに伝えるための第2ギア列とを備え、
前記第1ギア列は、
前記モーターからの動力を、前記第1ジョイントおよび前記第2ジョイントに伝えるための第3ギア列と、
前記第3ギア列とは独立した第4ギア列であって、前記モーターからの動力を、前記第3ジョイントおよび前記第4ジョイントに伝えるための第4ギア列と、を含み、
前記第2ギア列は、
前記モーターからの動力を、前記第1接離カム、前記第2接離カム、前記第3接離カム、前記第1切替カム、前記第2切替カムおよび前記第3切替カムに伝えるための第5ギア列と、
前記第5ギア列とは独立した第6ギア列であって、前記モーターからの動力を、前記第4接離カムおよび前記第4切替カムに伝えるための第6ギア列と、を含むことを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第3ギア列は、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチを含み、
前記第4ギア列は、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチを含み、
前記第5ギア列は、第1電磁クラッチを含み、
前記第6ギア列は、第2電磁クラッチを含むことを特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置は、感光ドラムと、現像ローラと、カムと、モーターとを備える。
現像ローラは、感光ドラムと接触する接触位置と、感光ドラムから離れる離間位置との間を移動可能である。カムは、現像ローラを接触位置と離間位置との間で移動させる。モーターは、カムを回転させる(下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-128017号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記した特許文献1に記載の画像形成装置では、カムとモーターとによって、現像ローラを接触位置と離間位置との間で移動させることはできるが、現像ローラを離間位置に位置させたときに、現像ローラの回転を停止させることができない。
【0005】
離間位置に位置する現像ローラは、画像形成に用いられない。そのため、現像ローラの劣化を抑制するという観点から、離間位置に位置する現像ローラは、停止されることが望ましい。
【0006】
そこで、本開示の目的は、第1現像ローラを第1感光ドラムから離間させた状態で、第1現像ローラの回転を停止することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1)本開示の画像形成装置は、第1感光ドラムと、第1現像ローラと、第1接離部材と、モーターと、第1ジョイントと、第1クラッチと、第1接離カムと、第1切替カムとを備える。
【0008】
第1接離部材は、第1現像ローラを第1感光ドラムと接触させる接触位置と、第1現像ローラを第1感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能である。
【0009】
第1ジョイントは、モーターからの動力を第1現像ローラに伝える。第1ジョイントは、モーターからの動力を受ける第1ジョイントギアを有する。第1ジョイントは、モーターからの動力を受けて、軸方向に延びる第1軸について回転可能である。
【0010】
第1クラッチは、モーターから第1ジョイントギアに動力を伝達可能な伝達状態か、または、モーターから第1ジョイントギアへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能である。
【0011】
第1接離カムは、第1接離部材を移動させる。第1接離カムは、モーターからの動力を受けて、軸方向に延びる第2軸について回転可能である。第1接離カムは、第1接離部材を接触位置に位置させる第1位置と、第1接離部材を離間位置に位置させる第2位置との間で回転可能である。
【0012】
第1切替カムは、第1クラッチを切り替える。第1切替カムは、第1接離カムとともに第2軸について回転可能である。第1切替カムは、第1クラッチを伝達状態にさせる第3位置と、第1クラッチを伝達解除状態にさせる第4位置との間で回転可能である。第1切替カムは、第1接離カムが第1位置に位置する状態で第3位置に位置し、第1接離カムが第2位置に位置する状態で第4位置に位置する。
【0013】
このような構成によれば、第1接離カムが第1位置に位置し、第1切替カムが第3位置に位置する場合、第1接離部材が接触位置に位置するとともに、第1クラッチが伝達状態になる。
【0014】
これにより、第1現像ローラを第1感光ドラムと接触させた状態で、モーターからの動力を第1現像ローラに伝えることができる。
【0015】
また、第1接離カムが第2位置に位置し、第1切替カムが第4位置に位置する場合、第1接離部材が離間位置に位置するとともに、第1クラッチが伝達解除状態になる。
【0016】
これにより、第1現像ローラを第1感光ドラムから離間させた状態で、モーターからの動力が第1現像ローラに伝わることを解除できる。
【0017】
その結果、第1現像ローラを第1感光ドラムから離間させた状態で、第1現像ローラの回転を停止することができる。
【0018】
(2)画像形成装置は、第1接離カムと第1切替カムとを一体として有するギアを備えてもよい。ギアは、モーターからの動力を受けて第2軸について回転可能である。
【0019】
(3)第1接離部材は、接触位置に位置する場合に、第1現像ローラが第1感光ドラムと接触することを許容し、離間位置に位置する場合に、第1現像ローラを第1感光ドラムから離間させてもよい。第1接離カムは、第1位置から第2位置へ回転するときに、第1接離部材を押圧することにより、第1接離部材を接触位置から離間位置へ移動させる。第1接離カムは、第2位置から第1位置へ回転するときに、第1接離部材に対する押圧を解除することにより、第1接離部材が離間位置から接触位置へ移動することを許容する。
【0020】
(4)第1接離カムが第1位置から第2位置へ回転するとともに第1切替カムが第3位置から第4位置へ回転する場合、第1現像ローラが第1感光ドラムから離間した後に、第1現像ローラの回転が停止してもよい。第1接離カムが第2位置から第1位置へ回転するとともに第1切替カムが第4位置から第3位置へ回転する場合、第1現像ローラが回転し始めた後に、第1現像ローラが第1感光ドラムに接触してもよい。
【0021】
(5)第1接離カムが第1位置から第2位置へ回転するとともに第1切替カムが第3位置から第4位置へ回転する場合、第1現像ローラの回転が停止した後に、第1現像ローラが第1感光ドラムから離間してもよい。第1接離カムが第2位置から第1位置へ回転するとともに第1切替カムが第4位置から第3位置へ回転する場合、第1現像ローラが回転し始めた後に、第1現像ローラが第1感光ドラムに接触してもよい。
【0022】
(6)第1接離カムが第1位置から第2位置へ回転するとともに第1切替カムが第3位置から第4位置へ回転する場合、第1現像ローラが第1感光ドラムから離間するときに、第1現像ローラの回転が停止してもよい。第1接離カムが第2位置から第1位置へ回転するとともに第1切替カムが第4位置から第3位置へ回転する場合、第1現像ローラが第1感光ドラムに接触するときに、第1現像ローラが回転し始めてもよい。
【0023】
(7)第1クラッチは、遊星歯車機構と、第1ギアと、第2ギアと、円板とを備えてもよい。遊星歯車機構は、太陽ギアと、遊星ギアと、遊星キャリアと、内歯ギアとを備える。太陽ギアは、軸方向に延びる第3軸について回転可能である。遊星ギアは、太陽ギアと噛み合う。遊星キャリアは、遊星ギアを支持し、第3軸について回転可能である。内歯ギアは、遊星ギアと噛み合う。内歯ギアは、第3軸について回転可能である。第1ギアは、モーターからの動力を受けて、内歯ギアとともに第3軸について回転可能である。第2ギアは、遊星キャリアとともに第3軸について回転可能である。第2ギアは、第1ジョイントギアと噛み合う。円板は、太陽ギアとともに第3軸について回転可能である。円板は、爪を有する。画像形成装置は、第1レバーを備える。第1レバーは、爪に係合する係合位置と、爪との係合が解除される係合解除位置との間を移動可能である。第1レバーは、第1切替カムが第3位置に位置する場合に、係合位置に位置して、円板および太陽ギアの回転を止める。第1レバーは、第1切替カムが第4位置に位置する場合に、係合解除位置に位置して、円板および太陽ギアを回転可能にする。
【0024】
(8)画像形成装置は、さらに、第2感光ドラム、第3感光ドラムおよび第4感光ドラムと、第2現像ローラ、第3現像ローラ、第4現像ローラ、第2接離部材、第3接離部材、第4接離部材、第2ジョイント、第3ジョイント、第4ジョイント、第2クラッチ、第3クラッチ、第4クラッチ、第2接離カム、第3接離カム、第4接離カム、第2切替カム、第3切替カム、および、第4切替カムを備えてもよい。第2接離部材は、第2現像ローラを第2感光ドラムと接触させる接触位置と、第2現像ローラを第2感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能である。第3接離部材は、第3現像ローラを第3感光ドラムと接触させる接触位置と、第3現像ローラを第3感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能である。第4接離部材は、第4現像ローラを第4感光ドラムと接触させる接触位置と、第4現像ローラを第4感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能である。第2ジョイントは、モーターからの動力を第2現像ローラに伝える。第3ジョイントは、モーターからの動力を第3現像ローラに伝える。第4ジョイントは、モーターからの動力を第4現像ローラに伝える。第2クラッチは、モーターから第2ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、モーターから第2ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能である。第3クラッチは、モーターから第3ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、モーターから第3ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能である。第4クラッチは、モーターから第4ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、モーターから第4ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能である。第2接離カムは、第2接離部材を移動させる。第3接離カムは、第3接離部材を移動させる。第4接離カムは、第4接離部材を移動させる。第2切替カムは、第2クラッチを切り替える。第3切替カムは、第3クラッチを切り替える。第4切替カムは、第4クラッチを切り替える。
【0025】
(9)画像形成装置は、第1ギア列と、第2ギア列とを備えてもよい。第1ギア列は、モーターからの動力を、第1ジョイント、第2ジョイント、第3ジョイントおよび第4ジョイントに伝える。第2ギア列は、モーターからの動力を、第1接離カム、第2接離カム、第3接離カム、第4接離カム、第1切替カム、第2切替カム、第3切替カムおよび第4切替カムに伝える。第1ギア列は、第3ギア列と、第4ギア列とを含む。第3ギア列は、モーターからの動力を、第1ジョイントおよび第2ジョイントに伝える。第4ギア列は、第3ギア列とは独立している。第4ギア列は、モーターからの動力を、第3ジョイントおよび第4ジョイントに伝える。第2ギア列は、第5ギア列と、第6ギア列とを含む。第5ギア列は、モーターからの動力を、第1接離カム、第2接離カム、第3接離カム、第1切替カム、第2切替カムおよび第3切替カムに伝える。第6ギア列は、第5ギア列とは独立している。第6ギア列は、モーターからの動力を、第4接離カムおよび第4切替カムに伝える。
【0026】
(10)第3ギア列は、第1クラッチおよび第2クラッチを含んでもよい。第4ギア列は、第3クラッチおよび第4クラッチを含んでもよい。第5ギア列は、第1電磁クラッチを含んでもよい。第6ギア列は、第2電磁クラッチを含んでもよい。
【発明の効果】
【0027】
本開示の画像形成装置によれば、第1現像ローラを第1感光ドラムから離間させた状態で、第1現像ローラの回転を停止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、画像形成装置の概略構成図である。
図2図2は、感光ドラムからの現像ローラの離間を説明する説明図である。
図3図3は、モーターから4つの切替機構への動力の伝達を説明する説明図である。
図4図4は、モーターから4つのジョイントへの動力の伝達を説明する説明図である。
図5図5は、図3に示す切替機構の斜視図であって、切替機構が第1状態である場合を示す。
図6図6は、図3に示す切替機構の斜視図であって、切替機構が第2状態である場合を示す。
図7図7は、図5に示す切替機構を軸方向と直交する方向から見た側面図である。
図8図8は、図5に示すクラッチの分解斜視図である。
図9図9は、図5に示すクラッチの分解斜視図であって、図8とは異なるアングルから見た分解斜視図である。
図10図10Aは、伝達状態である場合のクラッチを説明する説明図である。なお、図10Aは、図7のA-A線に相当するクラッチの断面を示す。図10Bは、伝達解除状態である場合のクラッチを説明する説明図である。
図11図11は、図5に示す切替機構を軸方向から見た側面図である。
図12図12は、図6に示す切替機構を軸方向から見た側面図である。
図13図13Aは、接離カムと切替カムとを有するギアの斜視図である。図13Bは、図13Aに示すギアの斜視図であって、図13Aとは異なるアングルから見た斜視図である。
図14図14は、第2状態から第1状態に切り替わる途中の切替機構の斜視図であって、接離部材のリブが接離カムの平面と第2傾斜面との境界部分に接触した状態を示す。
図15図15は、現像ローラの移動と現像ローラの駆動とのタイミングを示すタイミングチャートである。
図16図16は、図4に示す第3ギア列を説明する説明図である。
図17図17は、図4に示す第4ギア列を説明する説明図である。
図18図18は、図3に示す第5ギア列を説明する説明図である。
図19図19は、図3に示す第6ギア列を説明する説明図である。
図20図20は、図1に示す画像形成装置の単色印刷モードについて説明する説明図である。
図21図21は、図1に示す画像形成装置の3色印刷モードについて説明する説明図である。
図22図22Aは、第1の変形例における現像ローラの移動と現像ローラの駆動とのタイミングを示すタイミングチャートである。図22Bは、第2の変形例における現像ローラの移動と現像ローラの駆動とのタイミングを示すタイミングチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
1.画像形成装置1の概略
図1および図2を参照して、画像形成装置1の概略について説明する。
【0030】
図1に示すように、画像形成装置1は、本体ケーシング2と、給紙トレイ3と、4つの感光ドラム4Y、4M、4C、4Kと、4つの帯電器5Y、5M、5C、5Kと、露光装置6と、4つの現像カートリッジ7Y、7M、7C、7Kと、転写装置8と、定着器9とを備える。
【0031】
1.1 本体ケーシング
本体ケーシング2は、画像形成装置1の外装を構成する。本体ケーシング2は、給紙トレイ3と、4つの感光ドラム4Y、4M、4C、4Kと、4つの帯電器5Y、5M、5C、5Kと、露光装置6と、4つの現像カートリッジ7Y、7M、7C、7Kと、転写装置8と、定着器9とを収容する。
【0032】
1.2 給紙トレイ
給紙トレイ3は、シートSを収容する。給紙トレイ3内のシートSは、感光ドラム4Yに向かって搬送される。シートSは、例えば、印刷用紙である。感光ドラム4Yについては、後で説明する。
【0033】
1.3 4つの感光ドラム
4つの感光ドラム4Y、4M、4C、4Kは、第1方向に並ぶ。感光ドラム4Yは、第2方向に延びるドラム軸について回転可能である。第2方向は、第1方向と交差する方向である。好ましくは、第2方向は、第1方向と直交する。4つの感光ドラム4Y、4M、4C、4Kのそれぞれは、第2方向に延び、円筒形状を有する。
【0034】
1.4 4つの帯電器
帯電器5Yは、感光ドラム4Yの周面を帯電させる。帯電器5Mは、感光ドラム4Mの周面を帯電させる。帯電器5Cは、感光ドラム4Cの周面を帯電させる。帯電器5Kは、感光ドラム4Kの周面を帯電させる。4つの帯電器5Y、5M、5C、5Kのそれぞれは、具体的には、スコロトロン型の帯電器である。なお、4つの帯電器5Y、5M、5C、5Kのそれぞれは、帯電ローラであってもよい。
【0035】
1.5 露光装置
露光装置6は、感光ドラム4Yを露光する。帯電器5Yが感光ドラム4Yの周面を帯電させた後、露光装置6が、帯電された感光ドラム4Yの周面に光を照射して露光することにより、感光ドラム4Yの周面に静電潜像が形成される。露光装置6は、具体的には、レーザー光で感光ドラム4Yの周面を走査するレーザースキャンユニットである。なお、露光装置6は、LEDアレイを備えるLEDユニットであってもよい。露光装置6は、感光ドラム4M、4C、4Kも露光する。
【0036】
1.6 4つの現像カートリッジ
現像カートリッジ7Yは、トナーを収容可能である。現像カートリッジ7Yは、画像形成装置1に装着可能である。現像カートリッジ7Yは、現像ローラ10Yを備える。すなわち、画像形成装置1は、現像ローラ10Yを備える。
【0037】
現像ローラ10Yは、第2方向に延びる現像ローラ軸について回転可能である。現像ローラ10Yは、第2方向に延び、円柱形状を有する。現像ローラ10Yの一部は、現像カートリッジ7Yの内部に収容される。現像ローラ10Yは、現像カートリッジ7Yが画像形成装置1に装着された状態で、感光ドラム4Yの周面に接触する。これにより、現像ローラ10Yは、現像カートリッジ7Y内のトナーを感光ドラム4Yの周面に供給可能である。現像ローラ10Yが現像カートリッジ7Y内のトナーを感光ドラム4Yの周面に供給することにより、静電潜像が現像され、感光ドラム4Yの周面に、トナー像が、形成される。
【0038】
なお、現像カートリッジ7Mは、現像ローラ10Mを備える。現像カートリッジ7Cは、現像ローラ10Cを備える。現像カートリッジ7Kは、現像ローラ10Kを備える。すなわち、画像形成装置1は、4つの現像ローラ10Y、10M、10C、10Kを備える。現像ローラ10Mは、現像カートリッジ7M内のトナーを感光ドラム4Mの周面に供給可能である。現像ローラ10Cは、現像カートリッジ7C内のトナーを感光ドラム4Cの周面に供給可能である。現像ローラ10Kは、現像カートリッジ7K内のトナーを感光ドラム4Kの周面に供給可能である。
【0039】
また、後で詳しく説明するが、現像カートリッジ7Yは、画像形成装置1に装着された状態で、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yと接触する位置(図1参照)と、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離れる位置(図2参照)との間で移動可能である。同様に、現像カートリッジ7Mは、画像形成装置1に装着された状態で、現像ローラ10Mが感光ドラム4Mと接触する位置(図1参照)と、現像ローラ10Mが感光ドラム4Mから離れる位置(図2参照)との間で移動可能である。現像カートリッジ7Cは、画像形成装置1に装着された状態で、現像ローラ10Cが感光ドラム4Cと接触する位置(図1参照)と、現像ローラ10Cが感光ドラム4Cから離れる位置(図2参照)との間で移動可能である。現像カートリッジ7Kは、画像形成装置1に装着された状態で、現像ローラ10Kが感光ドラム4Kと接触する位置(図1参照)と、現像ローラ10Kが感光ドラム4Kから離れる位置(図2参照)との間で移動可能である。
【0040】
1.7 転写装置
転写装置8は、4つの感光ドラム4Y、4M、4C、4Kに形成されたトナー像をシートSに転写する。給紙トレイ3から供給されたシートSは、転写装置8と4つの感光ドラム4Y、4M、4C、4Kとの間を通って定着器9に向かって搬送される。このとき、転写装置8は、4つの感光ドラム4Y、4M、4C、4Kのそれぞれに形成されたトナー像をシートSに転写する。
【0041】
1.8 定着器
定着器9は、トナー像が転写されたシートSを加熱および加圧して、シートSにトナー像を定着させる。定着器9を通過したシートSは、本体ケーシング2の上面に排紙される。
【0042】
2.画像形成装置1の詳細
図3に示すように、画像形成装置1は、モーター11と、4つの接離部材12Y、12M、12C、12Kと、4つのジョイント13Y、13M、13C、13Kと、4つのクラッチ21Y、21M、21C、21Kと、4つのレバー23Y、23M、23C、23Kと、4つのギア22Y、22M、22C、22Kと、第1ギア列15(図4参照)と、第2ギア列16とを備える。
【0043】
2.1 モーター
モーター11は、本体ケーシング2内に設けられる。モーター11の動力は、第2ギア列16により、切替機構14Yのギア22Y、切替機構14Mのギア22M、切替機構14Cのギア22C、切替機構14Kのギア22Kのそれぞれに伝えられる。
【0044】
また、図4に示すように、モーター11の動力は、第1ギア列15により、4つのジョイント13Y、13M、13C、13Kのそれぞれに伝えられる。
【0045】
2.2 接離部材
接離部材12Yは、図5および図6に示すように、接触位置(図5参照)と離間位置(図6参照)との間で移動可能である。本実施形態では、接離部材12Yは、接触位置と離間位置との間を、軸方向に移動可能である。軸方向は、第1軸A1が延びる方向である。
第1軸A1については、後で説明する。軸方向は、第2方向と同じ方向である。
【0046】
接離部材12Yが接触位置に位置する場合、接離部材12Yは、現像ローラ10Y(図1参照)を感光ドラム4Y(図1参照)と接触させる。詳しくは、本実施形態では、現像カートリッジ7Y(図1参照)は、画像形成装置1に装着された状態で、図示しない押圧部材によって、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに近づく方向に向かって押圧されている。そして、接離部材12Yが接触位置に位置する場合、接離部材12Yは、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yと接触することを許容する。すると、図示しない押圧部材の押圧力により、現像ローラ10Yが、感光ドラム4Yと接触する。
【0047】
また、接離部材12Yが離間位置に位置する場合、接離部材12Yは、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間させる。詳しくは、本実施形態では、現像カートリッジ7Yが画像形成装置1に装着された状態で、接離部材12Yが接触位置から離間位置に移動する場合、接離部材12Yは、図示しない押圧部材の押圧力に抗して、現像カートリッジ7Yを、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離れる方向に向かって押圧する。これにより、接離部材12Yが離間位置に位置する場合、接離部材12Yは、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間させる。
【0048】
接離部材12Yは、円筒部121Yと、リブ122Yとを有する。円筒部121Yは、軸方向に延びる。円筒部121Yは、本体ケーシング2内において、軸方向に移動可能に支持される。リブ122Yは、円筒部121Yの周面に位置する。リブ122Yは、円筒部121Yの周面から突出する。リブ122Yは、円筒部121Yの径方向に延びる。
【0049】
なお、図3に示すように、接離部材12M、12C、12Kのそれぞれは、接離部材12Yと同じ構造を有し、同様に説明できる。つまり、接離部材12Mは、現像ローラ10Mを感光ドラム4Mと接触させる接触位置と、現像ローラ10Mを感光ドラム4Mから離間させる離間位置との間で移動可能である。接離部材12Cは、現像ローラ10Cを感光ドラム4Cと接触させる接触位置と、現像ローラ10Cを感光ドラム4Cから離間させる離間位置との間で移動可能である。接離部材12Kは、現像ローラ10Kを感光ドラム4Kと接触させる接触位置と、現像ローラ10Kを感光ドラム4Kから離間させる離間位置との間で移動可能である。
【0050】
2.3 ジョイント
ジョイント13Yは、現像カートリッジ7Yが画像形成装置1に装着され、接離部材12Yが接触位置に位置する状態で、モーター11からの動力を現像ローラ10Y(図1参照)に伝える。ジョイント13Yは、モーター11からの動力を受けて、第1軸A1について回転可能である。図5および図6に示すように、第1軸A1は、軸方向に延びる。ジョイント13Yは、ジョイントギア131Yと、カップリング132Yとを有する。
【0051】
ジョイントギア131Yは、第1軸A1について回転可能である。ジョイントギア131Yは、クラッチ21Yの第2ギア33Yと噛み合う。これにより、ジョイントギア131Yは、クラッチ21Yが伝達状態である場合に、モーター11からの動力を、第2ギア33Yから受ける。
【0052】
カップリング132Yは、ジョイントギア131Yとともに、第1軸A1について回転可能である。カップリング132Yは、軸方向に延び、円柱形状を有する。カップリング132Yは、現像カートリッジ7Yが画像形成装置1に装着された状態で、現像カートリッジ7Yの現像カップリングに嵌まる。現像カップリングは、図示されていない。カップリング132Yは、現像カップリングに嵌まった状態で、現像カップリングとともに、第1軸A1について回転可能となる。これにより、カップリング132Yが現像カップリングに嵌まった状態で、ジョイント13Yは、現像ローラ10Yに動力を伝えることができる。なお、カップリング132Yは、ジョイントギア131Yに対して、軸方向に移動可能である。カップリング132Yは、現像カップリングに嵌まる位置と、現像カップリングから離れる位置との間を、軸方向に移動可能である。
【0053】
なお、図3に示すように、ジョイント13M、13C、13Kのそれぞれは、ジョイント13Yと同じ構造を有し、同様に説明できる。つまり、ジョイント13Mは、モーター11からの動力を現像ローラ10Mに伝える。ジョイント13Cは、モーター11からの動力を現像ローラ10Cに伝える。ジョイント13Kは、モーター11からの動力を現像ローラ10Kに伝える。
【0054】
2.4 クラッチ
クラッチ21Yは、図8および図9に示すように、遊星歯車機構31Yと、第1ギア32Yと、第2ギア33Yと、円板34Yとを備える。
【0055】
遊星歯車機構31Yは、太陽ギア311Yと、複数の遊星ギア312Yと、遊星キャリア313Yと、内歯ギア314Yとを備える。
【0056】
太陽ギア311Yは、軸方向に延びる第3軸A3について回転可能である。
【0057】
複数の遊星ギア312Yは、太陽ギア311Yと内歯ギア314Yとの間に位置する。
複数の遊星ギア312Yは、内歯ギア314Yの円周方向において、互いに間隔を隔てて並ぶ。複数の遊星ギア312Yのそれぞれは、太陽ギア311Yと内歯ギア314Yとに噛み合う。
【0058】
遊星キャリア313Yは、複数の遊星ギア312Yを支持する。遊星キャリア313Yは、複数の遊星ギア312Yを支持した状態で、第3軸A3について回転可能である。
【0059】
内歯ギア314Yは、太陽ギア311Yの周りに、間隔を隔てて位置する。内歯ギア314Yは、第3軸A3について回転可能である。
【0060】
第1ギア32Yは、内歯ギア314Yとともに1つの部品を構成する。これにより、第1ギア32Yは、内歯ギア314Yとともに第3軸A3について回転可能である。なお、第1ギア32Yは、内歯ギア314Yと別の部品であって、内歯ギア314Yに取り付けられてもよい。また、第1ギア32Yは、第1ギア列15のアイドルギア53(図4参照)と噛み合う。アイドルギア53については、後で説明する。これにより、第1ギア32Yは、モーター11からの動力を受けて、内歯ギア314Yとともに回転可能である。
【0061】
第2ギア33Yは、遊星キャリア313Yとともに1つの部品を構成する。これにより、第2ギア33Yは、遊星キャリア313Yとともに第3軸A3について回転可能である。なお、第2ギア33Yは、遊星キャリア313Yと別の部品であって、遊星キャリア313Yに取り付けられてもよい。第2ギア33Yは、ジョイントギア131Y(図7参照)と噛み合う。
【0062】
円板34Yは、太陽ギア311Yとともに1つの部品を構成する。これにより、円板34Yは、太陽ギア311Yとともに第3軸A3について回転可能である。なお、円板34Yは、太陽ギア311Yと別の部品であって、太陽ギア311Yに取り付けられてもよい。円板34Yは、複数の爪341Yを有する。複数の爪341Yは、円板34Yの縁に位置する。複数の爪341Yは、円板34Yの円周方向において、互いに間隔を隔てて並ぶ。複数の爪341Yの1つにレバー23Y(図5参照)が係合した状態で、円板34Yおよび太陽ギア311Yは、回転不能である。また、すべての爪341Yにレバー23Y(図6参照)が係合していない状態で、円板34Yおよび太陽ギア311Yは、ともに回転可能である。
【0063】
そして、図5に示すように、円板34Yおよび太陽ギア311Yが回転不能である状態で、クラッチ21Yは、伝達状態となる。ジョイント13Yが現像カップリングと連結し、クラッチ21Yが伝達状態である場合、第1ギア32Yにモーター11からの動力が伝わると、図10Aに示すように、太陽ギア311Yが止まった状態で内歯ギア314Yが回転する。すると、複数の遊星ギア312Yは、自転しつつ、内歯ギア314Yと同じ方向に向かって、太陽ギア311Yの周りを公転する。これにより、第1ギア32Yに伝わった動力は、内歯ギア314Yから、複数の遊星ギア312Yを介して、遊星キャリア313Yに伝わる。言い換えると、クラッチ21Yは、内歯ギア314Yからの動力を、複数の遊星ギア312Yで分担して、遊星キャリア313Yに伝達する構造である。そのため、クラッチ21Yで大きな動力を伝達するために、複数の遊星ギア312Yの個数を多くして、複数の遊星ギア312Yのそれぞれが分担する動力を小さくすることが好ましい。また、内歯ギア314Yから遊星キャリア313Yへ伝わる動力の変動を抑えるためにも、複数の遊星ギア312Yの個数を多くすることが好ましい。具体的には、遊星ギア312Yの個数は、4つかそれ以上とすることが好ましい。複数の遊星ギア312Yが内歯ギア314Yと同じ方向に向かって太陽ギア311Yの周りを公転すると、遊星キャリア313Yおよび第2ギア33Yは、内歯ギア314Yと同じ方向に回転する。つまり、クラッチ21Yが伝達状態である場合、第1ギア32Yが回転すると、第2ギア33Yは、第1ギア32Yとともに、第1ギア32Yと同じ方向に回転する。これにより、クラッチ21Yが伝達状態である場合、クラッチ21Yは、モーター11からジョイントギア131Yに動力を伝達可能である。
【0064】
一方、図6に示すように、円板34Yおよび太陽ギア311Yが回転可能である状態で、クラッチ21Yは、伝達解除状態となる。ジョイント13Yが現像カップリングと連結し、クラッチ21Yが伝達解除状態である場合、図10Bに示すように、第1ギア32Yにモーター11からの動力が伝わって内歯ギア314Yが回転すると、太陽ギア311Yが内歯ギア314Yと反対方向に回転することにより、遊星キャリア313Yおよび第2ギア33Yが止まる。より詳しくは、ジョイント13Yが現像カップリングと連結し、クラッチ21Yが伝達解除状態である場合、第1ギア32Yにモーター11からの動力が伝わると、ジョイントギア131Yのトルクにより第2ギア33Yおよび遊星キャリア313Yが止まった状態で、内歯ギア314Yが回転する。すると、複数の遊星ギア312Yが、太陽ギア311Yの周りを公転せずに自転し、太陽ギア311Yが、内歯ギア314Yと反対方向に回転する。つまり、クラッチ21Yが伝達解除状態である場合、第1ギア32Yが回転しても、第2ギア33Yは、回転しない。これにより、クラッチ21Yが伝達解除状態である場合、クラッチ21Yは、モーター11からジョイントギア131Yへの動力の伝達を解除する。
【0065】
なお、図3に示すように、クラッチ21M、21C、21Kのそれぞれは、クラッチ21Yと同じ構造を有し、同様に説明できる。つまり、クラッチ21Mは、モーター11からジョイント13Mに動力を伝達可能な伝達状態か、または、モーター11からジョイント13Mへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能である。クラッチ21Cは、モーター11からジョイント13Cに動力を伝達可能な伝達状態か、または、モーター11からジョイント13Cへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能である。クラッチ21Kは、モーター11からジョイント13Kに動力を伝達可能な伝達状態か、または、モーター11からジョイント13Kへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能である。
【0066】
2.5 レバー
レバー23Yは、図5および図6に示すように、係合位置(図5参照)と係合解除位置(図6参照)との間を移動可能である。レバー23Yは、係合位置と係合解除位置との間を、第4軸A4について回動可能である。レバー23Yは、図示しないバネにより、係合解除位置から係合位置へ向かって押圧されている。
【0067】
図11に示すように、レバー23Yは、第4軸A4と交差する方向に延びる。好ましくは、レバー23Yは、第4軸A4と直交する方向に延びる。レバー23Yは、第1端231Yと、第2端232Yとを有する。第1端231Yは、レバー23Yが係合位置に位置する状態で、第4軸A4と切替カム42Yとの間に位置する。切替カム42Yについては、後で説明する。第2端232Yは、レバー23Yの回動方向において、第1端231Yと異なる位置に位置する。第2端232Yは、フック形状を有する。
【0068】
レバー23Yが係合位置に位置する場合、第2端232Yには、クラッチ21Yの複数の爪341Yのうちの1つが引っかかる。すなわち、レバー23Yが係合位置に位置する場合、レバー23Yは、複数の爪341Yのうちの1つに係合する。これにより、レバー23Yが係合位置に位置する場合、円板34Yおよび太陽ギア311Yは、回転不能となる。つまり、レバー23Yが係合位置に位置する場合、クラッチ21Yは、伝達状態になる。
【0069】
また、図12に示すように、レバー23Yが係合解除位置に位置する場合、第2端232Yは、クラッチ21Yの全ての爪341Yから離れる。すなわち、レバー23Yが係合解除位置に位置する場合、レバー23Yは、全ての爪341Yとの係合が解除される。これにより、円板34Yおよび太陽ギア311Yは、回転可能となる。つまり、レバー23Yが係合解除位置に位置する場合、クラッチ21Yは、伝達解除状態になる。
【0070】
なお、図3に示すように、レバー23M、23C、23Kのそれぞれは、レバー23Yと同じ構造を有し、同様に説明できる。
【0071】
2.6 ギア
図3に示すように、ギア22Yは、第2ギア列16のアイドルギア75と噛み合う。アイドルギア75については、後で説明する。これにより、ギア22Yは、モーター11からの動力を受けて第2軸A2について回転可能である。第2軸A2は、軸方向に延びる。
なお、ギア22Yは、クラッチ21Yと接触しない。
【0072】
ギア22Yは、図13Aおよび図13Bに示すように、接離カム41Y(図13A参照)と切替カム42Y(図13B参照)とを有する。すなわち、画像形成装置1は、接離カム41Yと切替カム42Yとを備える。詳しくは、ギア22Yは、軸方向における一方面S1(図13A参照)と、軸方向における他方面S2(図13B参照)とを有する。他方面S2は、軸方向において一方面S1と反対側の面である。一方面S1および他方面S2のそれぞれは、第2軸A2と交差する方向に延びる。好ましくは、一方面S1および他方面S2のそれぞれは、第2軸A2と直交する方向に延びる。接離カム41Yは、ギア22Yの一方面S1に位置する。切替カム42Yは、ギア22Yの他方面S2に位置する。ギア22Yは、接離カム41Yと切替カム42Yとを一体として有する。これにより、接離カム41Yおよび切替カム42Yは、ギア22Yとともに、第2軸A2について回転可能である。すなわち、接離カム41Yは、モーター11からの動力を受けて、第2軸A2について回転可能であり、切替カム42Yは、接離カム41Yとともに第2軸A2について回転可能である。なお、接離カム41Yおよび切替カム42Yのそれぞれは、ギア22Yとは別の部品であって、ギア22Yに取り付けられてもよい。
【0073】
接離カム41Yは、図13Aに示すように、ギア22Yの一方面S1から突出する。接離カム41Yは、第2軸A2の周りに位置する。接離カム41Yは、ギア22Yの縁に位置する。接離カム41Yは、ギア22Yの円周方向に延びる。接離カム41Yは、ギア22Yの円周方向において、ギア22Yの一部に設けられる。接離カム41Yは、平面S11と、第1傾斜面S12と、第2傾斜面S13とを有する。平面S11は、軸方向において、ギア22Yの一方面S1から離れて位置する。平面S11は、ギア22Yの一方面S1と平行に延びる。第1傾斜面S12と第2傾斜面S13とは、ギア22Yの円周方向において、互いに離れて位置する。第1傾斜面S12および第2傾斜面S13は、それぞれ、ギア22Yの一方面S1と平面S11とを接続する。第1傾斜面S12および第2傾斜面S13は、それぞれ、ギア22Yの一方面S1および平面S11に対して傾斜する。
【0074】
切替カム42Yは、図13Bに示すように、ギア22Yの他方面S2から突出する。切替カム42Yは、第2軸A2の周りに位置する。切替カム42Yは、第1周面S21と第2周面S22とを有する。第1周面S21および第2周面S22は、軸方向に延びるとともに、ギア22Yの円周方向に延びる。第2周面S22は、第1周面S21よりも第2軸A2から離れて位置する。
【0075】
なお、図3に示すように、ギア22M、22C、22Kのそれぞれは、ギア22Yと同じ構造を有し、同様に説明できる。つまり、ギア22Mは、接離部材12Mを移動させるための接離カム41Mと、クラッチ21Mを切り替えるための切替カム42Mとを一体として有する。ギア22Cは、接離部材12Cを移動させるための接離カム41Cと、クラッチ21Cを切り替えるための切替カム42Cとを一体として有する。ギア22Kは、接離部材12Kを移動させるための接離カム41Kと、クラッチ21Kを切り替えるための切替カム42Kとを一体として有する。
【0076】
また、ギア22Yは、レバー23Yおよびクラッチ21Yとともに、切替機構14Yを構成する。切替機構14Yは、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yに接触させるとともに、現像ローラ10Yに動力を伝達可能な第1状態か、または、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間させるとともに、現像ローラ10Yに対する動力の伝達を解除する第2状態に切り替え可能である。
【0077】
また、ギア22Mは、レバー23Mおよびクラッチ21Mとともに、切替機構14Mを構成する。切替機構14Mは、現像ローラ10Mを感光ドラム4Mに接触させるとともに、現像ローラ10Mに動力を伝達可能な第1状態か、または、現像ローラ10Mを感光ドラム4Mから離間させるとともに、現像ローラ10Mに対する動力の伝達を解除する第2状態に切り替え可能である。
【0078】
また、ギア22Cは、レバー23Cおよびクラッチ21Cとともに、切替機構14Cを構成する。切替機構14Cは、現像ローラ10Cを感光ドラム4Cに接触させるとともに、現像ローラ10Cに動力を伝達可能な第1状態か、または、現像ローラ10Cを感光ドラム4Cから離間させるとともに、現像ローラ10Cに対する動力の伝達を解除する第2状態に切り替え可能である。
【0079】
また、ギア22Kは、レバー23Kおよびクラッチ21Kとともに、切替機構14Kを構成する。切替機構14Kは、現像ローラ10Kを感光ドラム4Kに接触させるとともに、現像ローラ10Kに動力を伝達可能な第1状態か、または、現像ローラ10Kを感光ドラム4Yから離間させるとともに、現像ローラ10Kに対する動力の伝達を解除する第2状態に切り替え可能である。
【0080】
2.7 切替機構の動作
図5および図6に示すように、接離カム41Yは、第1位置(図5参照)と第2位置(図6参照)との間で回転可能である。このとき、切替カム42Yは、接離カム41Yとともに回転し、図11および図12に示すように、第3位置(図11参照)と第4位置(図12参照)との間で回転可能である。切替カム42Yは、図11に示すように、接離カム41Yが第1位置に位置する状態で、第3位置に位置する。また、切替カム42Yは、図12に示すように、接離カム41Yが第2位置に位置する状態で、第4位置に位置する。
【0081】
詳しくは、図5に示すように、接離カム41Yが第1位置に位置する場合、接離部材12Yのリブ122Yは、接離カム41Yと接触せず、ギア22Yの一方面S1と向かい合う。これにより、接離部材12Yは、接触位置に位置する。すなわち、接離カム41Yが第1位置に位置する場合、接離カム41Yは、接離部材12Yを接触位置に位置させる。
【0082】
このとき、図11に示すように、切替カム42Yが第3位置に位置し、第1周面S21は、レバー23Yの第1端231Yと間隔を隔てて向かい合う。これにより、レバー23Yは、切替カム42Yが第3位置に位置する場合に、図示しないバネの押圧力により、係合位置に位置する。詳しくは、レバー23Yは、切替カム42Yが第3位置に位置する場合に、係合位置に位置して、円板34Yおよび太陽ギア311Yの回転を止める。つまり、切替カム42Yが第3位置に位置する場合、切替カム42Yは、クラッチ21Yを伝達状態にさせる。また、切替カム42Yが第3位置に位置する場合、切替カム42Yは、切替機構14Yを第1状態にさせる。
【0083】
次に、接離カム41Yが第1位置(図5参照)から第2位置(図6参照)に向かって回転すると、第1傾斜面S12は、接離部材12Yのリブ122Yと接触する。すると、接離部材12Yは、第1傾斜面S12の傾斜に沿って、接触位置から離間位置へ移動する。
これにより、接離カム41Yは、第1位置から第2位置へ回転するときに、接離部材12Yを押圧することにより、接離部材12Yを接触位置から離間位置へ移動させる。
【0084】
そして、図6に示すように、接離カム41Yが第2位置に位置する場合、平面S11は、接離部材12Yのリブ122Yと接触することにより、接離部材12Yを離間位置に位置させる。すなわち、接離カム41Yが第2位置に位置する場合、接離カム41Yは、接離部材12Yを離間位置に位置させる。
【0085】
このとき、図12に示すように、切替カム42Yが第4位置に位置し、レバー23Yは、係合解除位置に位置する。詳しくは、レバー23Yは、切替カム42Yが第4位置に位置する場合に、係合解除位置に位置して、円板34Yおよび太陽ギア311Yを回転可能にする。つまり、切替カム42Yが第4位置に位置する場合、切替カム42Yは、クラッチ21Yを伝達解除状態にさせる。また、切替カム42Yが第4位置に位置する場合、切替カム42Yは、切替機構14Yを第2状態にさせる。
【0086】
また、図14に示すように、接離カム41Yが第2位置(図6参照)から第1位置(図5参照)に向かって回転すると、接離部材12Yのリブ122Yは、第2傾斜面S13と接触する。すると、接離部材12Yは、第2傾斜面S13の傾斜に沿って、離間位置から接触位置へ移動する。これにより、接離カム41Yは、第2位置から第1位置へ回転するときに、接離部材12Yに対する押圧を解除することにより、接離部材12Yが離間位置から接触位置へ移動することを許容する。
【0087】
そして、図5に示すように、接離カム41Yが第1位置に位置する場合、上記したように、接離部材12Yは、接触位置に位置する。また、図11に示すように、接離カム41Yが第1位置に位置する場合、切替カム42Yが第3位置に位置し、クラッチ21Yは、伝達状態になる。すなわち、切替機構14Yは、第1状態になる。
【0088】
2.8 現像ローラの移動と現像ローラの駆動とのタイミング
次いで、図5図6図11図12および図15を参照して、現像ローラ10Yの移動と現像ローラ10Yの駆動とのタイミングについて説明する。
【0089】
接離カム41Yが第1位置(図5参照)から第2位置(図6参照)へ回転するとともに切替カム42Yが第3位置(図11参照)から第4位置(図12参照)へ回転する場合、図14に示すように、時点t1において、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離間した後に、時点t2において、現像ローラ10Yの回転が停止する。詳しくは、接離カム41Yが接離部材12Yを離間位置に位置させることにより、時点t1において、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離間し、その後、切替カム42Yが、クラッチ21Yを伝達解除状態にさせることにより、時点t2において、現像ローラ10Yの回転が停止する。
【0090】
また、接離カム41Yが第2位置(図6参照)から第1位置(図5参照)へ回転するとともに切替カム42Yが第4位置(図12参照)から第3位置(図11参照)へ回転する場合、時点t3において、現像ローラ10Yが回転し始めた後に、時点t4において、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに接触する。詳しくは、切替カム42Yがクラッチ21Yを伝達状態にさせることにより、時点t3において、現像ローラ10Yが回転し始め、その後、接離カム41Yが接離部材12Yを接触位置に位置させることにより、時点t4において、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに接触する。
【0091】
現像ローラ10Yが回転している状態で、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間、および、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yに接触させることにより、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離間したとき、および、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに接触したときの、モーター11(図3参照)に対する負荷の変動を抑制できる。そのため、例えば、現像ローラ10Kを用いて画像形成しているときに、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間し、その後、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yに接触させるなどの場合でも、バンディング等の印刷不良の発生を抑制できる。
【0092】
2.9 第1ギア列
図4に示すように、第1ギア列15は、モーター11(図3参照)からの動力を、複数のジョイント13Y、13M、13C、13Kのそれぞれに伝えるギア列である。
【0093】
第1ギア列15は、出力ギア11Aと、モーター11からの動力を、出力ギア11Aからジョイント13Y、13Mに伝える第3ギア列15A(図16参照)と、モーター11からの動力を、出力ギア11Aからジョイント13C、13Kに伝える第4ギア列15B(図17参照)とを含む。
【0094】
出力ギア11Aは、モーター11の出力シャフトに取り付けられる。出力ギア11Aは、モーター11の出力シャフトとともに回転可能である。
【0095】
第3ギア列15Aは、図16に示すように、上記したクラッチ21Y、21Mに加えて、ダブルギア51と、複数のアイドルギア52、53、54とを備える。第3ギア列15Aは、モーター11からの動力を、出力ギア11Aから、ダブルギア51、アイドルギア52、アイドルギア53およびクラッチ21Yを介して、ジョイント13Yに伝える。また、第3ギア列15Aは、モーター11からの動力を、出力ギア11Aから、ダブルギア51、アイドルギア52、アイドルギア54およびクラッチ21Mを介して、ジョイント13Mに伝える。
【0096】
第4ギア列15Bは、図17に示すように、上記したクラッチ21C、21Kに加えて、ダブルギア61と、複数のアイドルギア62、63、64、65とを備える。第4ギア列15Bは、モーター11からの動力を、出力ギア11Aから、ダブルギア61、アイドルギア62、アイドルギア63およびクラッチ21Cを介して、ジョイント13Cに伝える。また、第4ギア列15Bは、モーター11からの動力を、出力ギア11Aから、ダブルギア61、アイドルギア62、アイドルギア63、アイドルギア64、アイドルギア65およびクラッチ21Kを介して、ジョイント13Kに伝える。
【0097】
図16に示すように、ダブルギア51は、大径ギア51Aと小径ギア51Bとを一体として有する。すなわち、大径ギア51Aと小径ギア51Bとは、ともに回転可能である。
大径ギア51Aは、出力ギア11Aと噛み合う。小径ギア51Bの径は、大径ギア51Aの径よりも小さい。小径ギア51Bは、大径ギア51Aと同じ軸について回転可能である。
【0098】
アイドルギア52は、小径ギア51Bと噛み合う。アイドルギア53は、アイドルギア52と噛み合う。また、アイドルギア53は、クラッチ21Yの第1ギア32Yと噛み合う。これにより、モーター11からの動力は、出力ギア11A、ダブルギア51、アイドルギア52およびアイドルギア53を介して、クラッチ21Yの第1ギア32Yに伝わる。そして、モーター11からの動力は、クラッチ21Yが伝達状態である場合、クラッチ21Yの第2ギア33Yを介して、ジョイント13Yに伝わる。また、アイドルギア54は、アイドルギア53とは独立に、アイドルギア52と噛み合う。また、アイドルギア54は、クラッチ21Mの第1ギア32Mと噛み合う。なお、第1ギア32Mは、図示されていない。これにより、モーター11からの動力は、出力ギア11A、ダブルギア51、アイドルギア52およびアイドルギア54を介して、クラッチ21Mの第1ギア32Mに伝わる。そして、モーター11からの動力は、クラッチ21Mが伝達状態である場合、クラッチ21Mの第2ギア33Mを介して、ジョイント13Mに伝わる。
【0099】
図17に示すように、ダブルギア61は、大径ギア61Aと小径ギア61Bとを一体として有する。すなわち、大径ギア61Aと小径ギア61Bとは、ともに回転可能である。
大径ギア61Aは、ダブルギア51の大径ギア51Aとは独立に、出力ギア11Aと噛み合う。すなわち、第4ギア列15Bは、第3ギア列15A(図16参照)とは独立して、出力ギア11Aと繋がる。これにより、第4ギア列15Bは、第3ギア列15Aとは独立して、モーター11からの動力を受ける。小径ギア61Bの径は、大径ギア61Aの径よりも小さい。小径ギア61Bは、大径ギア61Aと同じ軸について回転可能である。
【0100】
アイドルギア62は、小径ギア61Bと噛み合う。アイドルギア63は、アイドルギア62と噛み合う。また、アイドルギア63は、クラッチ21Cの第1ギア32Cと噛み合う。なお、第1ギア32Cは、図示されていない。これにより、モーター11からの動力は、出力ギア11A、ダブルギア61、アイドルギア62およびアイドルギア63を介して、クラッチ21Cの第1ギア32Cに伝わる。そして、モーター11からの動力は、クラッチ21Cが伝達状態である場合、クラッチ21Cの第2ギア33Cを介して、ジョイント13Cに伝わる。また、アイドルギア64は、アイドルギア63と噛み合う。アイドルギア65は、アイドルギア64と噛み合う。また、アイドルギア65は、クラッチ21Kの第1ギア32Kと噛み合う。なお、第1ギア32Kは、図示されていない。これにより、モーター11からの動力は、出力ギア11A、ダブルギア61、アイドルギア62、アイドルギア63、アイドルギア64およびアイドルギア65を介して、クラッチ21Kの第1ギア32Kに伝わる。そして、モーター11からの動力は、クラッチ21Kが伝達状態である場合、クラッチ21Kの第2ギア33Kを介して、ジョイント13Kに伝わる。
【0101】
2.10 第2ギア列
図3に示すように、第2ギア列16は、モーター11からの動力を、複数のギア22Y、22M、22C、22Kに伝えるギア列である。つまり、第2ギア列16は、モーター11からの動力を、複数の接離カム41Y、41M、41C、41K、および、複数の切替カム42Y、42M、42C、42Kに伝える。
【0102】
第2ギア列16は、モーター11からの動力を、ダブルギア51からギア22Y、22M、22Cに伝える第5ギア列16A(図18参照)と、モーター11からの動力を、ダブルギア61からギア22Kに伝える第6ギア列16B(図19参照)とを含む。
【0103】
図18に示すように、第5ギア列16Aは、ダブルギア71、アイドルギア72、第1電磁クラッチ73、ダブルギア74、アイドルギア75、アイドルギア76およびアイドルギア77を備える。第5ギア列16Aは、モーター11からの動力を、ダブルギア51から、ダブルギア71、アイドルギア72、第1電磁クラッチ73、ダブルギア74、アイドルギア75を介して、ギア22Yに伝える。つまり、第5ギア列16Aは、モーター11からの動力を、接離カム41Yおよび切替カム42Yに伝える。また、第5ギア列16Aは、モーター11からの動力を、ギア22Yから、アイドルギア76を介して、ギア22Mに伝える。つまり、第5ギア列16Aは、モーター11からの動力を、接離カム41Mおよび切替カム42Mに伝える。また、第5ギア列16Aは、モーター11からの動力を、ギア22Mから、アイドルギア77を介して、ギア22Cに伝える。つまり、第5ギア列16Aは、モーター11からの動力を、接離カム41Cおよび切替カム42Cに伝える。
【0104】
図19に示すように、第6ギア列16Bは、ダブルギア81、アイドルギア82、第2電磁クラッチ83、ダブルギア84およびアイドルギア85を備える。第6ギア列16Bは、モーター11からの動力を、ダブルギア61から、ダブルギア81、アイドルギア82、第2電磁クラッチ83、ダブルギア84、アイドルギア85を介して、ギア22Kに伝える。つまり、第6ギア列16Bは、モーター11からの動力を、接離カム41Kおよび切替カム42Kに伝える。
【0105】
図18に示すように、ダブルギア71は、大径ギア71Aと小径ギア71Bとを一体として有する。すなわち、大径ギア71Aと小径ギア71Bとは、ともに回転可能である。
大径ギア71Aは、アイドルギア52(図4参照)とは独立に、ダブルギア51の小径ギア51B(図4参照)と噛み合う。小径ギア71Bの径は、大径ギア71Aの径よりも小さい。小径ギア71Bは、大径ギア71Aと同じ軸について回転可能である。
【0106】
アイドルギア72は、ダブルギア71の小径ギア71Bと噛み合う。
【0107】
第1電磁クラッチ73は、ギア73Aと、ギア73Bとを有する。ギア73Aは、第1電磁クラッチ73のアーマチュアに取り付けられる。ギア73Aは、アイドルギア72と噛み合う。ギア73Bは、第1電磁クラッチ73のロータに取り付けられる。第1電磁クラッチ73がオン状態である場合、ギア73Bは、ギア73Aとともに回転可能である。
また、第1電磁クラッチ73がオフ状態である場合、ギア73Bは、ギア73Aとは独立に回転可能である。すなわち、第1電磁クラッチ73がオフ状態である場合、ギア73Aが回転しても、ギア73Bは、回転しない。
【0108】
ダブルギア74は、大径ギア74Aと小径ギア74B(図4参照)とを一体として有する。すなわち、大径ギア74Aと小径ギア74Bとは、ともに回転可能である。大径ギア74Aは、第1電磁クラッチ73のギア73Bと噛み合う。小径ギア74Bの径は、大径ギア74Aの径よりも小さい。小径ギア74Bは、大径ギア74Aと同じ軸について回転可能である。
【0109】
アイドルギア75は、ダブルギア74の小径ギア74B(図4参照)と、ギア22Yとに噛み合う。これにより、モーター11からの動力は、第1電磁クラッチ73がオン状態である場合、出力ギア11A、ダブルギア51、ダブルギア71、アイドルギア72、第1電磁クラッチ73、ダブルギア74およびアイドルギア75を介して、ギア22Yに伝わる。
【0110】
アイドルギア76は、ギア22Yとギア22Mとに噛み合う。これにより、モーター11からギア22Yに伝わった動力は、アイドルギア76を介して、ギア22Mに伝わる。
【0111】
アイドルギア77は、ギア22Mとギア22Cとに噛み合う。これにより、モーター11からギア22Mに伝わった動力は、アイドルギア77を介して、ギア22Cに伝わる。
【0112】
図19に示すように、ダブルギア81は、大径ギア81Aと小径ギア81Bとを一体として有する。すなわち、大径ギア81Aと小径ギア81Bとは、ともに回転可能である。
大径ギア81Aは、アイドルギア62(図4参照)とは独立に、ダブルギア61の小径ギア61B(図4参照)と噛み合う。大径ギア81Aがダブルギア61の小径ギア61Bと噛み合うことにより、第6ギア列16Bは、第5ギア列16A(図18参照)から独立して、出力ギア11Aと繋がる。これにより、第6ギア列16Bは、第5ギア列16Aから独立して、モーター11からの動力を受ける。小径ギア81Bの径は、大径ギア81Aの径よりも小さい。小径ギア81Bは、大径ギア81Aと同じ軸について回転可能である。
【0113】
アイドルギア82は、ダブルギア81の小径ギア81Bと噛み合う。
【0114】
第2電磁クラッチ83は、ギア83Aと、ギア83Bとを有する。ギア83Aは、第2電磁クラッチ83のアーマチュアに取り付けられる。ギア83Aは、アイドルギア82と噛み合う。ギア83Bは、第2電磁クラッチ83のロータに取り付けられる。第2電磁クラッチ83がオン状態である場合、ギア83Bは、ギア83Aとともに回転可能である。
また、第2電磁クラッチ83がオフ状態である場合、ギア83Bは、ギア83Aとは独立に回転可能である。すなわち、第2電磁クラッチ83がオフ状態である場合、ギア83Aが回転しても、ギア83Bは、回転しない。
【0115】
ダブルギア84は、大径ギア84Aと小径ギア84B(図4参照)とを一体として有する。すなわち、大径ギア84Aと小径ギア84Bとは、ともに回転可能である。大径ギア84Aは、第2電磁クラッチ83のギア83Bと噛み合う。小径ギア84Bの径は、大径ギア84Aの径よりも小さい。小径ギア84Bは、大径ギア84Aと同じ軸について回転可能である。
【0116】
アイドルギア85は、ダブルギア84の小径ギア84B(図4参照)と、ギア22Kとに噛み合う。これにより、モーター11からの動力は、第2電磁クラッチ83がオン状態である場合、出力ギア11A、ダブルギア61、ダブルギア81、アイドルギア82、第2電磁クラッチ83、ダブルギア84およびアイドルギア85を介して、ギア22Kに伝わる。
【0117】
3.画像形成装置の動作
画像形成装置1は、その印刷モードを、4色印刷するための4色印刷モードか、1色印刷するための単色印刷モードか、または、3色印刷するための3色印刷モードに切り替え可能である。
【0118】
4色印刷モードは、図1に示すように、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに接触し、現像ローラ10Mが感光ドラム4Mに接触し、現像ローラ10Cが感光ドラム4Cに接触し、現像ローラ10Kが感光ドラム4Kに接触した状態で、現像カートリッジ7Y内のトナー(Yトナー)、現像カートリッジ7M内のトナー(Mトナー)、現像カートリッジ7C内のトナー(Cトナー)および現像カートリッジ7K内のトナー(Kトナー)を使って印刷する印刷モードである。
【0119】
4色印刷モードにおいては、図3に示すように、全ての切替機構14Y、14M、14C、14Kは、現像ローラ10Y、10M、10C、10Kに動力を伝達可能な第1状態となる。
【0120】
単色印刷モードは、図20に示すように、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離間し、現像ローラ10Mが感光ドラム4Mから離間し、現像ローラ10Cが感光ドラム4Cから離間し、現像ローラ10Kが感光ドラム4Kに接触した状態で、Kトナーだけを使って印刷する印刷モードである。
【0121】
単色印刷モードにおいては、切替機構14Y、14M、14Cは、現像ローラ10Y、10M、10Cに動力を伝達しない第2状態となり、切替機構14Kは、現像ローラ10Kに動力を伝達可能な第1状態となる。
【0122】
4色印刷モードから単色印刷モードに切り替える場合、画像形成装置1は、第1電磁クラッチ73(図3参照)をオン状態にする。すると、モーター11からの動力がギア22Y、22M、22Cに伝わり、切替機構14Y、14M、14Cが、第1状態から第2状態に切り替わる。その後、画像形成装置1は、第1電磁クラッチ73(図3参照)をオフ状態にする。
【0123】
これにより、4色印刷モードから単色印刷モードへの切り替えが完了する。
【0124】
3色印刷モードは、図21に示すように、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに接触し、現像ローラ10Mが感光ドラム4Mに接触し、現像ローラ10Cが感光ドラム4Cに接触し、現像ローラ10Kが感光ドラム4Kから離間した状態で、Yトナー、Mトナー、Cトナーを使って印刷する印刷モードである。
【0125】
3色印刷モードにおいては、切替機構14Y、14M、14Cは、現像ローラ10Y、10M、10Cに動力を伝達可能な第1状態となり、切替機構14Kは、現像ローラ10Kに動力を伝達しない第2状態となる。
【0126】
4色印刷モードから3色印刷モードに切り替える場合、画像形成装置1は、第2電磁クラッチ83(図3参照)をオン状態にする。すると、モーター11からの動力がギア22Kに伝わり、切替機構14Kが、第1状態から第2状態に切り替わる。その後、画像形成装置1は、第2電磁クラッチ83(図3参照)をオフ状態にする。
【0127】
これにより、4色印刷モードから3色印刷モードへの切り替えが完了する。
【0128】
4.作用効果
画像形成装置1によれば、図5および図11に示すように、接離カム41Yが第1位置に位置し、切替カム42Yが第3位置に位置する場合、接離部材12Yが接触位置に位置するとともに、クラッチ21Yが伝達状態になる。
【0129】
これにより、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yと接触させた状態で、モーター11からの動力を現像ローラ10Yに伝えることができる。
【0130】
また、図6および図12に示すように、接離カム41Yが第2位置に位置し、切替カム42Yが第4位置に位置する場合、接離部材12Yが離間位置に位置するとともに、クラッチ21Yが伝達解除状態になる。
【0131】
これにより、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間させた状態で、モーター11からの動力が現像ローラ10Yに伝わることを解除できる。
【0132】
その結果、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間させた状態で、現像ローラ10Yの回転を停止することができる。
【0133】
また、画像形成装置1によれば、図13Aおよび図13Bに示すように、接離カム41Yと切替カム42Yとを一体として有するギア22Yを備える。
【0134】
そのため、切替カム42Yの回転を、接離カム41Yの回転に、確実に連動させることができる。
【0135】
その結果、現像ローラ10Yを感光ドラム4Yから離間させるタイミングと、現像ローラ10Yの回転を停止するタイミングとを、確実にずらすことができる。
【0136】
また、画像形成装置1によれば、図3および図4に示すように、モーター11からの動力をジョイント13Yおよびジョイント13Mに伝える第3ギア列15Aと、モーター11からの動力をジョイント13Cおよびジョイント13Kに伝える第4ギア列15Bとが、互いに独立している。
【0137】
そのため、ジョイント13Yおよびジョイント13Mのトルクの変動は、第4ギア列15Bに伝わらず、現像ローラ10Cの回転および現像ローラ10Kの回転に影響しない。
【0138】
また、ジョイント13Cおよびジョイント13Kのトルクの変動も、第3ギア列15Aに伝わらず、現像ローラ10Yの回転および現像ローラ10Mの回転に影響しない。
【0139】
その結果、複数のジョイント13Y、13M、13C、13Kのそれぞれのトルクの変動に起因して、印刷画像が乱れることを抑制できる。
【0140】
また、画像形成装置1によれば、モーター11からの動力を接離カム41Y、41M、41C、切替カム42Y、42M、42Cに伝える第5ギア列16Aと、モーター11からの動力を接離カム41Kおよび切替カム42Kに伝える第6ギア列16Bとが、互いに独立している。
【0141】
そのため、画像形成装置1の印刷モードを、4色印刷モード、単色印刷モード、および、3色印刷モードのいずれかの印刷モードに切り替えることができる。
【0142】
5.変形例
次に、図22Aおよび図22Bを参照して、変形例について説明する。変形例において、上記した実施形態と同様の部材には同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0143】
現像ローラ10Yの移動と現像ローラ10Yの駆動とのタイミングは、上記した実施形態に限られない。
【0144】
例えば、接離カム41Yが第1位置(図5参照)から第2位置(図6参照)へ回転するとともに切替カム42Yが第3位置(図11参照)から第4位置(図12参照)へ回転する場合、図22Aに示すように、現像ローラ10Yの回転が停止した後に、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離間してもよい。
【0145】
また、接離カム41Yが第2位置(図6参照)から第1位置(図5参照)へ回転するとともに切替カム42Yが第4位置(図12参照)から第3位置(図11参照)へ回転する場合、現像ローラ10Yが回転し始めた後に、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに接触してもよい。
【0146】
また、接離カム41Yが第1位置(図5参照)から第2位置(図6参照)へ回転するとともに切替カム42Yが第3位置(図11参照)から第4位置(図12参照)へ回転する場合、図22Bに示すように、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yから離間するときに、現像ローラ10Yの回転が停止してもよい。
【0147】
また、接離カム41Yが第2位置(図6参照)から第1位置(図5参照)へ回転するとともに切替カム42Yが第4位置(図12参照)から第3位置(図11参照)へ回転する場合、現像ローラ10Yが感光ドラム4Yに接触するときに、現像ローラ10Yが回転し始めてもよい。
【符号の説明】
【0148】
1 画像形成装置
4Y 感光ドラム
4M 感光ドラム
4C 感光ドラム
4K 感光ドラム
10Y 現像ローラ
10M 現像ローラ
10C 現像ローラ
10K 現像ローラ
11 モーター
12Y 接離部材
12M 接離部材
12C 接離部材
12K 接離部材
13Y ジョイント
13M ジョイント
13C ジョイント
13K ジョイント
15 第1ギア列
15A 第3ギア列
15B 第4ギア列
16 第2ギア列
16A 第5ギア列
16B 第6ギア列
21Y クラッチ
21M クラッチ
21C クラッチ
21K クラッチ
22Y ギア
23Y レバー
31Y 遊星歯車機構
32Y 第1ギア
33Y 第2ギア
34Y 円板
41Y 接離カム
41M 接離カム
41C 接離カム
41K 接離カム
42Y 切替カム
42M 切替カム
42C 切替カム
42K 切替カム
73 第1電磁クラッチ
83 第2電磁クラッチ
131Y ジョイントギア
311Y 太陽ギア
312Y 遊星ギア
313Y 遊星キャリア
314Y 内歯ギア
341Y 爪
A1 第1軸
A2 第2軸
A3 第3軸
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
【手続補正書】
【提出日】2022-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モーターと、
第1感光ドラムと、
前記モーターからの動力を受けて回転可能な第1現像ローラと、
前記第1現像ローラを前記第1感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第1現像ローラを前記第1感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第1接離部材と
記モーターからの動力を前記第1現像ローラに伝えるための第1ジョイントであって、前記モーターからの動力を受ける第1ジョイントギアを有し、前記モーターからの動力を受けて、軸方向に延びる第1軸について回転可能な第1ジョイントと、
前記モーターから前記第1ジョイントギアに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第1ジョイントギアへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第1クラッチと、
前記第1接離部材を移動させるための第1接離カムであって、前記モーターからの動力を受けて、前記軸方向に延びる第2軸について回転可能な第1接離カムであり、前記第1接離部材を前記接触位置に位置させる第1位置と、前記第1接離部材を前記離間位置に位置させる第2位置との間で回転可能な第1接離カムと、
第1クラッチを切り替えるための第1切替カムであって、前記モーターからの動力を受けて、前記第1接離カムとともに前記第2軸について回転可能な第1切替カムであり、前記第1クラッチを前記伝達状態にさせる第3位置と、前記第1クラッチを前記伝達解除状態にさせる第4位置との間で回転可能な第1切替カムであり、前記第1接離カムが前記第1位置に位置する状態で前記第3位置に位置し、前記第1接離カムが前記第2位置に位置する状態で前記第4位置に位置する第1切替カムと
を備えることを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記第1接離カムは、前記第1位置から第2位置に向かって回転するときに、前記切離部材と接触することで、前記切離部材を前記接触位置から前記離間位置に移動させることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置は、前記第1接離カムと前記第1切替カムとを一体として有するギアであって、前記モーターからの動力を受けて前記第2軸について回転可能なギアを備えることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記画像形成装置は、前記モータから前記ギアに動力を伝達可能なオン状態と、前記モータから前記ギアへの動力の伝達を解除するオフ状態に切り替え可能な電磁クラッチを備えることを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記第1接離部材は、前記接触位置に位置する場合に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムと接触することを許容し、前記離間位置に位置する場合に、前記第1現像ローラを前記第1感光ドラムから離間させ、
前記第1接離カムは、
前記第1位置から前記第2位置へ回転するときに、前記第1接離部材を押圧することにより、前記第1接離部材を前記接触位置から前記離間位置へ移動させ、
前記第2位置から前記第1位置へ回転するときに、前記第1接離部材に対する押圧を解除することにより、前記第1接離部材が前記離間位置から前記接触位置へ移動することを許容することを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1接離カムが前記第1位置から前記第2位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第3位置から前記第4位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムから離間した後に、前記第1現像ローラの回転が停止し、
前記第1接離カムが前記第2位置から前記第1位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第4位置から前記第3位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが回転し始めた後に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムに接触することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1接離カムが前記第1位置から前記第2位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第3位置から前記第4位置へ回転する場合、前記第1現像ローラの回転が停止した後に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムから離間し、
前記第1接離カムが前記第2位置から前記第1位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第4位置から前記第3位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが回転し始めた後に、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムに接触することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第1接離カムが前記第1位置から前記第2位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第3位置から前記第4位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムから離間するときに、前記第1現像ローラの回転が停止し、
前記第1接離カムが前記第2位置から前記第1位置へ回転するとともに前記第1切替カムが前記第4位置から前記第3位置へ回転する場合、前記第1現像ローラが前記第1感光ドラムに接触するときに、前記第1現像ローラが回転し始めることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1クラッチは、
前記軸方向に延びる第3軸について回転可能な太陽ギアと、前記太陽ギアと噛み合う遊星ギアと、前記遊星ギアを支持し、前記第3軸について回転可能な遊星キャリアと、前記遊星ギアと噛み合う内歯ギアであって、前記第3軸について回転可能な内歯ギアと、を備える遊星歯車機構と、
前記モーターからの動力を受けて、前記内歯ギアとともに前記第3軸について回転可能な第1ギアと、
前記遊星キャリアとともに前記第3軸について回転可能な第2ギアであって、前記第1ジョイントギアと噛み合う第2ギアと、
前記太陽ギアとともに前記第3軸について回転可能な円板であって、爪を有する円板と、を備え、
前記画像形成装置は、
前記爪に係合する係合位置と、前記爪との係合が解除される係合解除位置との間を移動可能な第1レバーであって、前記第1切替カムが前記第3位置に位置する場合に、前記係合位置に位置して、前記円板および前記太陽ギアの回転を止める第1レバーであり、前記第1切替カムが前記第4位置に位置する場合に、前記係合解除位置に位置して、前記円板および前記太陽ギアを回転可能にする第1レバーを備えることを特徴とする、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記画像形成装置は、さらに、
第2感光ドラム、第3感光ドラムおよび第4感光ドラムと、
第2現像ローラ、第3現像ローラおよび第4現像ローラと、
前記第2現像ローラを前記第2感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第2現像ローラを前記第2感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第2接離部材と、
前記第3現像ローラを前記第3感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第3現像ローラを前記第3感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第3接離部材と、
前記第4現像ローラを前記第4感光ドラムと接触させる接触位置と、前記第4現像ローラを前記第4感光ドラムから離間させる離間位置との間で移動可能な第4接離部材と、
前記モーターからの動力を前記第2現像ローラに伝えるための第2ジョイントと、
前記モーターからの動力を前記第3現像ローラに伝えるための第3ジョイントと、
前記モーターからの動力を前記第4現像ローラに伝えるための第4ジョイントと、
前記モーターから前記第2ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第2ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第2クラッチと、
前記モーターから前記第3ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第3ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第3クラッチと、
前記モーターから前記第4ジョイントに動力を伝達可能な伝達状態か、または、前記モーターから前記第4ジョイントへの動力の伝達を解除する伝達解除状態に切り替え可能な第4クラッチと、
前記第2接離部材を移動させるための第2接離カムと、
前記第3接離部材を移動させるための第3接離カムと、
前記第4接離部材を移動させるための第4接離カムと、
前記第2クラッチを切り替えるための第2切替カムと、
前記第3クラッチを切り替えるための第3切替カムと、
前記第4クラッチを切り替えるための第4切替カムと、
を備えることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記画像形成装置は、
前記モーターからの動力を、前記第1ジョイント、前記第2ジョイント、前記第3ジョイントおよび前記第4ジョイントに伝えるための第1ギア列と、
前記モーターからの動力を、前記第1接離カム、前記第2接離カム、前記第3接離カム、前記第4接離カム、前記第1切替カム、前記第2切替カム、前記第3切替カムおよび前記第4切替カムに伝えるための第2ギア列とを備え、
前記第1ギア列は、
前記モーターからの動力を、前記第1ジョイントおよび前記第2ジョイントに伝えるための第3ギア列と、
前記第3ギア列とは独立した第4ギア列であって、前記モーターからの動力を、前記第3ジョイントおよび前記第4ジョイントに伝えるための第4ギア列と、を含み、
前記第2ギア列は、
前記モーターからの動力を、前記第1接離カム、前記第2接離カム、前記第3接離カム、前記第1切替カム、前記第2切替カムおよび前記第3切替カムに伝えるための第5ギア列と、
前記第5ギア列とは独立した第6ギア列であって、前記モーターからの動力を、前記第4接離カムおよび前記第4切替カムに伝えるための第6ギア列と、を含むことを特徴とする、請求項10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第3ギア列は、前記第1クラッチおよび前記第2クラッチを含み、
前記第4ギア列は、前記第3クラッチおよび前記第4クラッチを含み、
前記第5ギア列は、第1電磁クラッチを含み、
前記第6ギア列は、第2電磁クラッチを含むことを特徴とする、請求項11に記載の画像形成装置。