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特開2022-175122通信開始時のコントロールプレーンの処理時間を削減する移動通信システム、中継サーバ及び方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175122
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】通信開始時のコントロールプレーンの処理時間を削減する移動通信システム、中継サーバ及び方法
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/15 20180101AFI20221117BHJP
   H04W 76/25 20180101ALI20221117BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20221117BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20221117BHJP
【FI】
H04W76/15
H04W76/25
H04W72/04 111
H04W88/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021081286
(22)【出願日】2021-05-12
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100135068
【弁理士】
【氏名又は名称】早原 茂樹
(72)【発明者】
【氏名】長野 知幸
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD11
5K067EE04
5K067EE10
5K067EE16
5K067EE24
(57)【要約】
【課題】セッションが切断状態にあっても、通信開始時にコントロールプレーンのセッション確立シーケンスに要する時間を削減する移動通信システム等を提案する。
【解決手段】端末と、当該端末と通信する通常接続局とを有する移動通信システムにおいて、端末と通信する常時接続局と、通常接続局及び常時接続局の両方とデータネットワークとの間に接続される中継サーバとを更に有する。端末は、通常接続局を介して通常セッションを確立すると共に、常時接続局を介して常時セッションを確立するものである。中継サーバは、常時セッションが接続状態(CONNECTED)から無通信時の切断状態(IDLE)へ移行しないように管理すると共に、通常セッションにおける切断状態から接続状態への移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御する。
【選択図】図2


【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末と、当該端末と通信する通常接続局とを有する移動通信システムにおいて、
端末と通信する常時接続局と、
通常接続局及び常時接続局の両方とデータネットワークとの間に接続される中継サーバと
を更に有し、
端末は、通常接続局を介して通常セッションを確立すると共に、常時接続局を介して常時セッションを確立するものであり、
中継サーバは、
常時セッションが接続状態(CONNECTED)から無通信時の切断状態(IDLE)へ移行しないように管理すると共に、
通常セッションにおける切断状態から接続状態への移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御する
を有することを特徴とする移動通信システム。
【請求項2】
常時セッションが接続状態から切断状態へ移行しないように、
中継サーバが、常時セッションを介して端末へ定期的に制御信号を送信するか、又は、
端末が、常時セッションを介して中継サーバへ定期的に制御信号を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の移動通信システム。
【請求項3】
通常接続局は、セル毎に滞在する複数の端末をカバーするべく配置されたものであり、
常時接続局は、複数のセルをカバーするべく配置されたものであり、
常時接続局の配置数は、通常接続局の配置数よりも少ない
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の移動通信システム。
【請求項4】
端末は、通常セッションが切断状態である場合、
送信すべきユーザデータが発生した際に、ユーザデータを常時接続局へ送信すると共に、セッション確立要求を通常接続局へ送信し、
通常接続局を介して通常セッションが確立された後、通常セッションを介してユーザデータを送受信する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の移動通信システム。
【請求項5】
中継サーバは、通常セッションが切断状態である場合、
データネットワークから端末へ転送すべきユーザデータを受信した際に、常時セッションを介して端末へユーザデータを転送すると共に、コピーしたユーザデータを通常セッションへ転送し、
端末は、通常接続局からのページングを受信した際に、セッション確立要求を通常接続局へ送信し、通常接続局を介して通常セッションが確立された後、通常セッションを介してユーザデータを送受信する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の移動通信システム。
【請求項6】
端末のIP(Internet Protocol)アドレスは、通常セッションと常時セッションとで同一又は異なるものであり、
IPアドレスが異なる場合、常時セッションのIPアドレスは、通常セッションのIPアドレスを変換したものか、又は、通常セッションのIPアドレスを含むデータパケットを異なるIPアドレスでカプセル化したものである
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の移動通信システム。
【請求項7】
移動通信システムが、5G規格に基づくものである場合、
通常接続局及び常時接続局は、RAN(Radio Access Network)に基づくものであり、
通常セッション及び常時セッションは、端末とUPF(User Plane Function)との間で確立されるものであり、
中継サーバは、ユーザプレーンセッション制御サーバである
ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の移動通信システム。
【請求項8】
通常セッション及び常時セッションの状態は、SMF(Session Management Function)によって管理されており、
NEF(Network Exposure Function)は、SMFから通常セッション及び常時セッションの状態を取得し、
中継サーバは、
NEFへ、通常セッション及び常時セッションの状態の通知を予約することによって、NEFから通常セッション及び常時セッションの状態を取得するか、又は、
端末が、通信可能な通常セッション又は常時セッションを介して、中継サーバへ通常セッション及び常時セッションの状態を送信する
ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の移動通信システム。
【請求項9】
端末と通信する通常接続局及び常時接続局の両方と、データネットワークとの間に接続される中継サーバであって、
端末と、通常接続局を経由する通常セッションを介して通信する通常セッション通信手段と、
端末と、常時接続局を経由する常時セッションを介して通信する常時セッション通信手段と、
常時セッションが接続状態(CONNECTED)から無通信時の切断状態(IDLE)へ移行しないように管理する常時セッション管理手段と、
通常セッションにおける切断状態から接続状態への移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御するセッション制御手段と
を有することを特徴とする中継サーバ。
【請求項10】
端末と、当該端末と通信する通常接続局とを有する移動通信システムの通信方法において、
移動通信システムは、
端末と通信する常時接続局と、
通常接続局及び常時接続局の両方とデータネットワークとの間に接続される中継サーバと
を更に有し、
端末は、通常接続局を介して通常セッションを確立すると共に、常時接続局を介して常時セッションを確立する第1のステップと、
中継サーバは、常時セッションが接続状態(CONNECTED)から無通信時の切断状態(IDLE)へ移行しないように管理する第2のステップと、
中継サーバは、通常セッションにおける切断状態から接続状態への移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御する第3のステップと
を実行することを特徴とする通信方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信開始時におけるコントロールプレーンのセッション確立シーケンスの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
5Gの移動通信システムによれば、端末(User Equipment)を、RAN(Radio Access Network)を介して収容するコアシステムは、コントロールプレーンとユーザプレーンとから構成される。
コントロールプレーンは、通信確立などの制御信号を送受信するネットワーク装置群であって、以下のようなネットワーク装置群を有する。
AMF(Access and Mobility Management Function)
SMF(Session Management Function)
NEF(Network Exposure Function)
AMFは、端末に対する一元的に登録管理、接続管理及び移動管理を担う。
SMFは、端末に対するIP(Internet Protocol)アドレスの割り当てや、UPFに対するセッション管理を担う。
NEFは、サービス機能についてイベントが発生した際へ、そのイベントを通知する機能を有する。
【0003】
ユーザプレーンは、ユーザデータを送受信するために、UPF(User Plane Function)を有する。
UPFは、端末との間でセッションを確立し、ユーザデータのルーティング及び転送処理を担う。
【0004】
5Gによれば、端末とUPFとの間で確立されたセッションは、一定期間、無通信となった場合、接続状態(CM(Connection Management)-CONNECTED)から切断状態(CM-IDLE)へ移行する。これば、端末や基地局のリソースの消費を削減するためである。切断状態に移行すると、ユーザデータの送受信を開始するためには、再度、接続状態へ移行する必要がある。
【0005】
図1は、従来技術におけるシーケンス図である。
【0006】
図1(a)によれば、端末2に、送信すべきユーザデータ(1)が発生した場合を表す。
(S11)端末2は、ユーザデータ(1)を、RANの通常接続局31へ送信しようとするが、通常セッションが切断状態にある。
(S12)このとき、端末2は、通常接続局31へセッション確立要求を送信する。これは一般的なService Request手順(UE Triggered Service Request procedure)に従って実行される。
セッション確立要求は、5GコアシステムのAMF5及びSMF61を介してUPF41へ転送される。UPF41は、ユーザプレーンに通常セッションを確立するべく、セッション確立応答を、SMF61、AMF5及び通常接続局31を介して、端末2へ応答する。また、SMF61は、NEF7へ、通常セッションが接続状態に移行した旨のイベントを通知する。
これによって、端末2は、通常接続局31を介してUPF41との間で、通常セッションを接続状態とする。
(S13)そして、端末2は、S11で発生したユーザデータ(1)を、接続状態の通常セッションを介して送信する。
(S14)端末2は、その後に発生したユーザデータ(2)も、接続状態の通常セッションを介して送信する。
尚、LTE(Long Term Evolution)によれば、Service Request手順の短縮化(低遅延化)のための他の複数の技術もある。しかしながら、いずれにせよ、端末2は、セッションの接続状態への移行が完了しない限り、ユーザデータを送信することができない。
【0007】
図1(b)によれば、端末2へ送信すべきユーザデータ(1)が、UPF41に発生した場合を表す。
(S21)UPF41は、ユーザデータ(1)を端末2へ送信しようとするが、通常セッションが切断状態にある。
(S22)このとき、UPF41は、端末2へ向けてページングを送信する。これは一般的なPaging手順(Network Triggered Service Request)に従って実行される。
ページングは、5GコアシステムのSMF61及びAMF5、通常接続局31を介して、端末2へ送信される。
(S23)端末2は、ページングを受信した際に、ユーザプレーンに通常セッションを確立するべく、通常接続局31へセッション確立要求を送信する。セッション確立要求は、5GコアシステムのAMF5及びSMF61を介してUPF41へ転送される。UPF41は、ユーザプレーンに通常セッションを確立するべく、セッション確立応答を、SMF61、AMF5及び通常接続局31を介して、端末2へ応答する。また、SMF61は、NEF7へ、通常セッションが接続状態に移行した旨のイベントを通知する。
これによって、端末2は、通常接続局31を介してUPF41との間で、通常セッションを接続状態とする。
(S24)そして、UPF41は、S21で受信したユーザデータ(1)を、接続状態の通常セッションを介して端末2へ送信する。
(S25)UPF41は、その後に発生したユーザデータ(2)も、接続状態の通常セッションを介して端末2へ送信する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】3GPP TS 23.501 System architecture for the 5G System (5GS)
【非特許文献2】3GPP TS 23.502 Procedures for the 5G System (5GS)
【非特許文献3】3GPP TS 23.503 Policy and charging control framework for the 5G System (5GS)
【非特許文献4】3GPP TS 37.340 Evolved Universal Terrestrial Radio Access (E-UTRA) and NR;Multi-connectivity;Stage 2
【非特許文献5】3GPP TS 29.122 T8 reference point for Northbound APIs
【非特許文献6】3GPP TS 29.522 5G System; Network Exposure Function Northbound APIs;Stage 3
【非特許文献7】Yuanjie Li, Zengwen Yuan, and Chunyi Peng. 2017. A Control-Plane Perspective on Reducing Data Access Latency in LTE Networks. In MobiCom’17.
【非特許文献8】Ryan Junguk Cho and Z. Jacobus Van. 2018. MobileStream: A Scalable, Pro- grammable and Evolvable Mobile Core Control Plane Platform. In MobiCom’18.
【非特許文献9】Ali Mohammadkhan, KK Ramakrishnan, Fellow, IEEE, ACM, and Vivek A. Jain. CleanG?Improving the Architecture and Protocols for Future Cellular Networks With NFV. In IEEE/ACM Transactions on Networking ( Volume: 28, Issue: 6, Dec. 2020)
【非特許文献10】Mukhtiar Ahmad, Syed Usman Jafri, Azam Ikram, Wasiq Noor Ahmad Qasmi, Muhammad Ali Nawazish, Zartash Afzal Uzmi, Zafar Ayyub Qazi. A Low Latency and Consistent Cellular Control Plane. In SIGCOMM '20.
【非特許文献11】Rinku Shah, Vikas Kumar, Mythili Vutukuru, Purushottam Kulkarni. TurboEPC: Leveraging Dataplane Programmability to Accelerate the Mobile Packet Core. In SOSR '20.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述したように、既存技術によれば、端末がUPFとの間に確立したセッションが切断状態である場合、接続状態へ移行しないと、ユーザデータの送受信を開始することができない。そのために、低遅延が要求されるサービスについては、セッションの切断状態から接続状態への移行時間がボトルネックとなる。
勿論、既存のプロトコルによれば、セッションの接続状態から切断状態へ移行する無通信期間を長く設定することは可能である。しかしながら、セッションが切断状態へ移行しないようにすることはできない。なぜなら、セッションの接続状態を維持することは、端末のみならず、RANの通信リソースを無駄に消費することとなるためである。
【0010】
そこで、本発明は、セッションが切断状態にあっても、通信開始時にコントロールプレーンのセッション確立シーケンスに要する時間を削減することができる移動通信システム、中継サーバ及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、端末と、当該端末と通信する通常接続局とを有する移動通信システムにおいて、
端末と通信する常時接続局と、
通常接続局及び常時接続局の両方とデータネットワークとの間に接続される中継サーバと
を更に有し、
端末は、通常接続局を介して通常セッションを確立すると共に、常時接続局を介して常時セッションを確立するものであり、
中継サーバは、
常時セッションが接続状態(CONNECTED)から無通信時の切断状態(IDLE)へ移行しないように管理すると共に、
通常セッションにおける切断状態から接続状態への移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御する
を有することを特徴とする。
【0012】
本発明の移動通信システムにおける他の実施形態によれば、
常時セッションが接続状態から切断状態へ移行しないように、
中継サーバが、常時セッションを介して端末へ定期的に制御信号を送信するか、又は、
端末が、常時セッションを介して中継サーバへ定期的に制御信号を送信する
ことも好ましい。
【0013】
本発明の移動通信システムにおける他の実施形態によれば、
通常接続局は、セル毎に滞在する複数の端末をカバーするべく配置されたものであり、
常時接続局は、複数のセルをカバーするべく配置されたものであり、
常時接続局の配置数は、通常接続局の配置数よりも少ない
ことも好ましい。
【0014】
本発明の移動通信システムにおける他の実施形態によれば、
端末は、通常セッションが切断状態である場合、
送信すべきユーザデータが発生した際に、ユーザデータを常時接続局へ送信すると共に、セッション確立要求を通常接続局へ送信し、
通常接続局を介して通常セッションが確立された後、通常セッションを介してユーザデータを送受信する
ことも好ましい。
【0015】
本発明の移動通信システムにおける他の実施形態によれば、
中継サーバは、通常セッションが切断状態である場合、
データネットワークから端末へ転送すべきユーザデータを受信した際に、常時セッションを介して端末へユーザデータを転送すると共に、コピーしたユーザデータを通常セッションへ転送し、
端末は、通常接続局からのページングを受信した際に、セッション確立要求を通常接続局へ送信し、通常接続局を介して通常セッションが確立された後、通常セッションを介してユーザデータを送受信する
ことも好ましい。
【0016】
本発明の移動通信システムにおける他の実施形態によれば、
端末のIP(Internet Protocol)アドレスは、通常セッションと常時セッションとで同一又は異なるものであり、
IPアドレスが異なる場合、常時セッションのIPアドレスは、通常セッションのIPアドレスを変換したものか、又は、通常セッションのIPアドレスを含むデータパケットを異なるIPアドレスでカプセル化したものである
ことも好ましい。
【0017】
本発明の移動通信システムにおける他の実施形態によれば、
移動通信システムが、5G規格に基づくものである場合、
通常接続局及び常時接続局は、RAN(Radio Access Network)に基づくものであり、
通常セッション及び常時セッションは、端末とUPF(User Plane Function)との間で確立されるものであり、
中継サーバは、ユーザプレーンセッション制御サーバである
ことも好ましい。
【0018】
本発明の移動通信システムにおける他の実施形態によれば、
通常セッション及び常時セッションの状態は、SMF(Session Management Function)によって管理されており、
NEF(Network Exposure Function)は、SMFから通常セッション及び常時セッションの状態を取得し、
中継サーバは、
NEFへ、通常セッション及び常時セッションの状態の通知を予約することによって、NEFから通常セッション及び常時セッションの状態を取得するか、又は、
端末が、通信可能な通常セッション又は常時セッションを介して、中継サーバへ通常セッション及び常時セッションの状態を送信する
ことも好ましい。
【0019】
本発明によれば、端末と通信する通常接続局及び常時接続局の両方と、データネットワークとの間に接続される中継サーバであって、
端末と、通常接続局を経由する通常セッションを介して通信する通常セッション通信手段と、
端末と、常時接続局を経由する常時セッションを介して通信する常時セッション通信手段と、
常時セッションが接続状態(CONNECTED)から無通信時の切断状態(IDLE)へ移行しないように管理する常時セッション管理手段と、
通常セッションにおける切断状態から接続状態への移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御するセッション制御手段と
を有することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、端末と、当該端末と通信する通常接続局とを有する移動通信システムの通信方法において、
移動通信システムは、
端末と通信する常時接続局と、
通常接続局及び常時接続局の両方とデータネットワークとの間に接続される中継サーバと
を更に有し、
端末は、通常接続局を介して通常セッションを確立すると共に、常時接続局を介して常時セッションを確立する第1のステップと、
中継サーバは、常時セッションが接続状態(CONNECTED)から無通信時の切断状態(IDLE)へ移行しないように管理する第2のステップと、
中継サーバは、通常セッションにおける切断状態から接続状態への移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御する第3のステップと
を実行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明の移動通信システム、中継サーバ及び方法によれば、セッションが切断状態にあっても、通信開始時にコントロールプレーンのセッション確立シーケンスに要する時間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来技術におけるシーケンス図である。
図2】本発明におけるシステム構成図である。
図3】本発明における中継サーバの機能構成図である。
図4】本発明における第1のシーケンス図である。
図5】本発明における第2のシーケンス図である。
図6】本発明における第3のシーケンス図である。
図7】本発明の端末におけるIPアドレスの構成を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下では、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0024】
図2は、本発明におけるシステム構成図である。
【0025】
図2によれば、5G規格に基づく移動通信システムであって、図1と比較して、常時接続局32と、UPF42と、SMF62と、中継サーバ1とを更に有する。
【0026】
[常時接続局32]
常時接続局32は、通常接続局31と同様に、RANに基づくものである。常時接続局32は、基地局として物理的に別途に存在するものであってもよいし、例えば仮想化技術やスライス技術によって、RAN内で論理的に分割されたものであってもよい。端末2からみて、通常接続局31及び常時接続局32は、異なるエリアタイプのIDとして識別されるものである。例えば異なるPLMN-ID(Public Land Mobile Networks - IDentifier)を用いたり、S-NSSAI(Sub - Network Slice Selection Assist Information)を利用することによって識別可能とする。
尚、端末2がハンドオーバする場合を想定すると、通常接続局31と常時接続局32との間では実行されない。必ず、通常接続局31同士の間、及び、常時接続局32同士の間でのみ、ハンドオーバが実行される。
【0027】
ここで、通常接続局31は、一般的な所定範囲に滞在する複数の端末2をカバーするべくセル毎に配置されたものである。基本的に、その所定範囲に滞在する端末2は、通常接続局31を介してユーザデータを送受信する。
これに対し、常時接続局32は、複数のセルをカバーするべく配置されたものである。そのために、常時接続局32の配置数は、通常接続局31の配置数よりも少ない。
【0028】
また、通常接続局31を介する通常セッションの通信速度は、端末2からみてサービス条件を満たす高速性が求められる。
これに対し、常時接続局32を介する常時セッションの通信速度は、端末2からみて最初のユーザデータを即時に転送できればよく、通常接続局31のように高速性が求められるものではない。
【0029】
[UPF42]
UPF42は、端末2との間で、常時接続局32を介してユーザデータを送受信する。
【0030】
[中継サーバ1]
中継サーバ1は、ユーザプレーンセッション制御サーバであって、端末2との間で、通常接続局31及びUPF41を介した「通常セッション」と、常時接続局32及びUPF42を介した「常時セッション」との両方を確立する。そして、通常セッション及び常時セッションと、データネットワークとの間で、ユーザデータを中継する。
【0031】
[端末2]
端末2は、通常接続局又は常時接続局かを識別する。そして、通常接続局31及びUPF41を介して中継サーバ1との間で「通常セッション」を確立すると共に、常時接続局32及びUPF42を介して「常時セッション」を確立する。尚、2本の通常セッションを確立したり、2本の常時セッションを確立するものではない。
【0032】
図3は、本発明における中継サーバの機能構成図である。
【0033】
図3によれば、中継サーバ1は、通常セッション通信部11と、常時セッション通信部12と、常時セッション管理部13と、セッション制御部14とを有する。これら機能構成部は、中継サーバに搭載されたコンピュータを機能させるプログラムを実行することによって実現される。また、これら機能構成部の処理の流れは、中継サーバのユーザプレーン制御方法としても理解できる。
【0034】
[通常セッション通信部11]
通常セッション通信部11は、端末2とUPF41との間の「通常セッション」介して通信する。通常セッションは、一定期間、無通信となることによって、接続状態(CM-CONNECTED)から切断状態(CM-IDLE)へ移行するものである。
【0035】
[常時セッション通信部12]
常時セッション通信部12は、端末2とUPF42との間の「常時セッション」を介して通信する。
【0036】
[常時セッション管理部13]
常時セッション管理部13は、常時セッションが接続状態(CM-CONNECTED)から無通信時の切断状態(CM-IDLE)へ移行しないように管理する。即ち、常時セッションの接続状態を維持する。
【0037】
常時セッション管理部13は、常時セッション通信部12によって確立された常時セッションを介して、端末2へ向けて定期的に制御信号を送信する。具体的には、制御信号として、定期的にpingを送信する。
pingとは、発信元ホストから宛先ホストにメッセージを送信し、宛先ホストから応答パケットが返信されることを確認するものである。具体的には、ICMP(Internet Control Message Protocol)の"echo request"パケットを宛先ホストに送信し、宛先ホストから"echo reply"が返信されることによって到達性を確認する。
即ち、常時セッションも、通常セッションと同様に、ユーザプレーンのセッションに過ぎないが、接続状態から切断状態へ移行する無通信期間よりも短い時間間隔で、pingを送受信することよって、切断状態へ移行しないようにする。
尚、常時セッション管理部13は、常時セッションへpingを常に送信するものであってもよいし、端末2に対する通常セッションが切断状態にある場合にのみ、常時セッションへpingを送信するように制御するものであってもよい。
【0038】
[セッション制御部14]
セッション制御部14は、通常セッションが切断状態から接続状態へ移行するセッション確立シーケンスの移行期間に、常時セッションを介してユーザデータを送受信するように制御する。これによって、通常セッションのコントロールプレーンにおけるセッション確立シーケンス中であっても、常時セッションを介してユーザデータを送受信することができる。即ち、ユーザプレーンにおける無通信期間経過後の切断状態にあっても、最初のユーザデータの転送遅延をなくすように機能する。
【0039】
尚、中継サーバ1のセッション制御部14は、NEF7から、端末2おける通常セッション及び常時セッションのイベント(例えばセッションの確立/解放や、端末ID、セッション状態、端末IPアドレスなど)を常に収集する。
【0040】
図4は、本発明における第1のシーケンス図である。
【0041】
(S41)端末2は、通常接続局31へセッション確立要求を送信する。これは一般的なSession Establishment手順(UE requested PDU Session Establishment)に従って実行される。セッション確立要求は、通常接続局31、AMF5及びSMF61を介してUPF41へ転送される。UPF41は、ユーザプレーンに通常セッションを確立するべく、セッション確立応答を、SMF61、AMF5及び通常接続局31を介して、端末2へ応答する。また、SMF61は、NEF7へ、通常セッションが接続状態に移行した旨のイベントを通知する。
これによって、端末2は、UPF41との間で通常セッションを接続状態とし、中継サーバ1との間で通信可能とする。
【0042】
(S42)S41と同様に、端末2は、常時接続局32へセッション確立要求を送信する。セッション確立要求は、常時接続局32、AMF5及びSMF62を介してUPF42へ転送される。UPF42は、ユーザプレーンに常時セッションを確立するべく、セッション確立応答を、SMF62、AMF5及び常時接続局32を介して、端末2へ応答する。また、SMF62は、NEF7へ、常時セッションが接続状態に移行した旨のイベントを通知する。
これによって、端末2は、UPF42との間で常時セッションを接続状態とし、中継サーバ1との間で通信可能とする。
【0043】
S41及びS42によって、端末2は、通常セッションと常時セッションとの2本のセッションを確立する。尚、Dual Connectivity based end to end Redundant User Plane Paths(3GPP)によれば、5Gについて、URLLC(Ultra Reliable Low Latency Communication)を実現するために、UE(端末)が2本のセッションを確立することが規定されている。
【0044】
(S43)その後、中継サーバ1は、常時セッションを介してpingを定期的に端末2へ送信する。逆に、端末2が、常時セッションを介してpingを定期的に送信するものであってもよい。
【0045】
(S44)通常セッションは、所定の無通信期間が経過した際に、接続状態から切断状態へ移行する。
一方で、常時セッションは、S43の挙動によって、接続状態が維持される。
【0046】
図5は、本発明における第2のシーケンス図である。
【0047】
図5によれば、通常セッションは切断状態にあり、常時セッションは接続状態が維持されているとする。
(S51)端末2に、送信すべきユーザデータ(1)が発生したとする。このとき、通常セッションが切断状態であるために、端末2は、ユーザデータ(1)を、常時セッションを介して中継サーバ1へ送信する。中継サーバ1は、そのユーザデータ(1)を、データネットワークへ転送する。
【0048】
(S52)端末2は、S51と同時に、セッション確立要求を通常接続局31へ送信する。セッション確立要求は、通常接続局31、AMF5及びSMF61を介してUPF41へ転送される。UPF41は、通常セッションを接続状態にするべく、セッション確立応答を、SMF61、AMF5及び通常接続局31を介して、端末2へ応答する。これは一般的なService Request手順(UE Triggered Service Request procedure)に従って実行される。また、SMF61は、NEF7へ、通常セッションが接続状態に移行した旨のイベントを通知する。
これによって、端末2は、通常接続局31を介してUPF41との間で、通常セッションを接続状態とする。
即ち、常時接続局32を介した常時セッションは、端末2における通常セッションが切断状態にある際に、接続状態への移行期間、ユーザデータの送受信を担うものである。
【0049】
(S53)その後、端末2に、送信すべきユーザデータ(2)が発生した場合、通常セッションを介して、ユーザデータ(2)を中継サーバ1へ送信する。
同様に、端末2に、送信すべきユーザデータ(3)が発生した場合、通常セッションを介して、ユーザデータ(3)を中継サーバ1へ送信する。
また、中継サーバ1は、端末2へ送信すべきユーザデータ(4)が発生した場合、通常セッションを介して、ユーザデータ(3)を端末2へ送信する。
【0050】
図6は、本発明における第3のシーケンス図である。
【0051】
図6も、図5と同様に、通常セッションは切断状態にあり、常時セッションは接続状態が維持されているとする。
【0052】
(S61)中継サーバ1は、端末2へ送信すべきユーザデータ(1)を、データネットワークから受信したとする。このとき、中継サーバ1は、通常セッションが切断状態であるために、ユーザデータ(1)を常時セッションを介して端末2へ送信する。
ユーザデータ(1)は、UPF42及び常時接続局32を介して端末2へ送信される。
【0053】
(S62)中継サーバ1は、S61と同時に、ユーザデータ(1)をコピーして通常セッションへも送信する。ユーザデータ(1)を受信したUPF41は、通常セッションを接続状態へ移行するべく、ページングを端末2へ向けて送信する。ページングは、SMF61及びAMF5を介して通常接続局31へ送信され、通常接続局31は、そのページングを端末2へ送信する。
【0054】
(S63)端末2は、通常接続局31からのページングを受信した際に、セッション確立要求を通常接続局31へ送信する。セッション確立要求は、AMF5及びSMF61を介してUPF41へ転送される。UPF41は、通常セッションを接続状態にするべく、セッション確立応答を、SMF61、AMF5及び通常接続局31を介して、端末2へ応答する。また、SMF61は、NEF7へ、通常セッションが接続状態に移行した旨のイベントを通知する。
これによって、端末2は、通常接続局31を介してUPF41との間で、通常セッションを接続状態とする。
【0055】
(S64)その後、中継サーバ1は、データネットワークからユーザデータ(2)を受信すると、通常セッションを介してそのユーザデータ(2)を端末2へ送信する。
同様に、中継サーバ1は、データネットワークからユーザデータ(3)を受信すると、通常セッションを介してそのユーザデータ(3)を端末2へ送信する。
また、中継サーバ1は、端末2から通常セッションを介してユーザデータ(4)を受信した場合、そのユーザデータ(4)をデータネットワークへ送信する。
【0056】
図5及び図6によれば、通常セッションが切断状態にある際に、ユーザプレーンにおける最初のユーザデータのみを常時セッションを介して転送する。通常セッションが接続状態となるまでの移行期間、ユーザプレーンのユーザデータは常時セッションを介して転送される。そして、通常セッションが接続状態となった後、ユーザプレーンのユーザデータは通常セッションを介して転送される。
【0057】
<中継サーバ1におけるセッションの状態を表すイベントの受信について>
中継サーバ1は、通常セッション及び常時セッションの状態を表すイベントを受信するために、以下の2つの方法がある。
(方法1)NEF7へ、通常セッション及び常時セッションの状態の通知を予約することによって、NEFから通常セッション及び常時セッションの状態を取得する。
前述した図2のように、中継サーバ1は、NEF7から、端末2によって確立されたセッションの状態を、イベントとして収集する。
通常セッション及び常時セッションの状態(接続状態/切断状態)は、SMF61及び62によって管理されている。そのために、NEF7は、SMF61及び62から、端末2における通常セッション及び常時セッションの状態を収集する。
NEF7は、例えばNF registration/status notification and Exposure with bulk subscriptionの手順に基づいて、イベントの通知を予約するAPI(Application Programming Interface)を備える。これに対して、ユーザプレーンセッション制御サーバとしての中継サーバ1は、NEF7に対して、端末2における通常セッション及び常時セッションの状態のイベントを受信するべく予約する。具体的には、中継サーバ1は、NEF7へ、Subscribeを送信しておく。これによって、端末2のセッションに状態変更が発生する毎に、中継サーバ1は、NEF7からPublish(イベント)を受信することができる。
(方法2)端末2が、通信可能な通常セッション又は常時セッションを介して、中継サーバ1へ通常セッション及び常時セッションの状態を送信する。
端末2は自ら、通常セッション又は常時セッションのセッション確立要求を5Gコアシステムへ向けて送信すると共に、ユーザプレーンを介して中継サーバ1へ、セッション状態を送信する。
これら方法1又は2によって、中継サーバ1は、通常セッション及び常時セッションの状態を表すイベントを受信することができる。
【0058】
<端末2における通常接続局31及び常時接続局32の選択について>
AMF5は、端末2からセッション確立要求を受信した際に、そのセッション状態を、PDUSession_CreateSmContext Requestに載せて、SMF61及び62へ送信する。
これに対し、SMF61及び62は、そのセッション状態をPCF(Policy Control Function)へ送信する(図示なし)。PCFは、現在の通常接続局31及び常時接続局32の状態から、URSP(UE Route Selection Policy)を生成する。URSPは、端末2が送信トラフィックをいずれのセッションにルーティングするかを指示するものである。そのURSPは、端末2へ送信される。
これによって、端末2は、URSPに従って、通常接続局31及び常時接続局32を特定し、選択することができる。
【0059】
図7は、本発明の端末におけるIPアドレスの構成を表す説明図である。
【0060】
端末2とデータネットワークとの間で通常セッション又は常時セッションのいずれを経由しても、アプリケーションに影響を及ぼさないようにするために、シームレスに使用可能なIPアドレスを付与する必要がある。
【0061】
[同一IPアドレスを付与する場合]
端末のIPアドレスは、通常セッションと常時セッションとで同一のものであってもよい。
端末2とデータネットワークとの間の通信には、通常セッションで付与されるIPアドレスを使用する。端末2は、起動時に最初に、通常セッションを確立するべく、セッション確立要求を通常接続局31へ送信する。即ち、端末2は、通常セッションでIPアドレスが付与されない限り、常時接続局32へセッション確立要求を送信しない。そして、端末2が常時接続局32へセッション確立要求を送信し、常時セッションを確立した際に、通常セッションで付与されたIPアドレスを更に付与する。
【0062】
[異なるIPアドレスを付与する場合]
端末のIPアドレスは、通常セッションと常時セッションとで異なるものであってもよい。この場合、以下の2つのパターンによって、IPアドレスをシームレスに使用可能とする。
(パターン1)端末2は、常時セッションのIPアドレスと、通常セッションのIPアドレスとを使い分ける。また、中継サーバ1は、データネットワークとの間では、通常セッションのIPアドレスを使用する。そのために、中継サーバ1は、常時セッションとデータネットワークとの間では、常時セッションのIPアドレスと、通常セッションのIPアドレスとを相互に変換する。
【0063】
(パターン2)端末2は、通常セッションのIPアドレスを含むデータパケットを、常時セッションのIPアドレスでカプセル化して、常時セッションとの間で送受信する。また、中継サーバは、常時セッションとデータネットワークとの間では、常時セッションのIPアドレスを除去又は付加して、ユーザデータを送受信する。
【0064】
以上、詳細に説明したように、本発明の移動通信システム、中継サーバ及び方法によれば、セッションが切断状態にあっても、通信開始時にコントロールプレーンのセッション確立シーケンスに要する時間を削減することができる。
【0065】
尚、これにより、例えば「セッションが切断状態にあっても、通信開始時にコントロールプレーンのセッション確立シーケンスに要する時間を削減することができる」ことから、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「レジリエントなインフラを整備し、持続可能な産業化を推進するとともに、イノベーションの拡大を図る」に貢献することが可能となる。
【0066】
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
【符号の説明】
【0067】
1 中継サーバ
11 通常セッション通信部
12 常時セッション通信部
13 常時セッション管理部
14 セッション制御部
2 端末
31 通常接続局
32 常時接続局
41 UPF#1
42 UPF#2
5 AMF
61 SMF#1
62 SMF#2
7 NEF

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7