(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022175382
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理方法及び飛行装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20221117BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021081729
(22)【出願日】2021-05-13
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】高橋 弘志
(72)【発明者】
【氏名】川名 弘志
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】飛行装置が複数の目的に関する解析を行うことを容易にする。
【解決手段】本発明の一実施形態に係る情報処理装置1は、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する取得部121と、画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する選択部122と、選択学習モデルを飛行装置に送信する送信部123と、飛行装置が撮像した撮像画像を選択学習モデルに入力することによって出力された解析結果を、飛行装置から受信する受信部124と、受信部が受信した解析結果を、ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部125と、を有する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する取得部と、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する選択部と、
前記選択学習モデルを飛行装置に送信する送信部と、
前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
を有する、情報処理装置。
【請求項2】
前記選択部が前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記飛行装置において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルを含む、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記飛行装置において更新された機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に当該飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報と関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
第1ユーザが使用する飛行装置において更新された前記選択学習モデルを、第2ユーザが使用する飛行装置が使用する場合に、前記第1ユーザに提供する料金を前記第2ユーザから徴収するための課金情報を生成する課金部をさらに有する、
請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記ユーザによって入力又は選択された、前記目的と、前記飛行装置の特性と、を示す情報を取得し、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的及び前記特性に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記飛行装置が飛行する予定の予定期間又は予定位置と、前記目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得し、
前記送信部は、現在時刻が前記予定期間に対して所定条件を満たした場合、又は前記飛行装置の位置が前記予定位置に対して所定条件を満たした場合に、当該予定期間又は当該予定位置に関連付けられた前記目的に基づいて選択された前記選択学習モデルを前記飛行装置に送信する、
請求項1から5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記撮像画像を前記複数の機械学習モデルのいずれかに入力することによって出力された前記解析結果を取得する解析部をさらに有し、
前記記憶制御部は、前記受信部が受信した前記解析結果と、前記解析部が取得した前記解析結果と、を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる、
請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記飛行装置が前記選択学習モデルを利用した利用状況に応じて、前記ユーザから料金を徴収するための課金情報を生成する課金部をさらに有する、
請求項1から3のいずれか一項委記載の情報処理装置。
【請求項9】
プロセッサに、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
前記選択学習モデルを飛行装置に送信するステップと、
前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信するステップと、
前記受信するステップにおいて受信された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
を実行させる、情報処理プログラム。
【請求項10】
プロセッサが実行する、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
前記選択学習モデルを飛行装置に送信するステップと、
前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信するステップと、
前記受信するステップにおいて受信された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
を有する、情報処理方法。
【請求項11】
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する取得部と、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する選択部と、
撮像画像を生成する撮像部と、
前記撮像部が生成した前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得する解析部と、
前記解析部が取得した前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信する送信部と、
を有する、飛行装置。
【請求項12】
前記選択部が前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記解析部が機械学習処理を実行することによって更新した機械学習モデルを含む、
請求項11に記載の飛行装置。
【請求項13】
前記解析部が更新した機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に前記飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報と関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
請求項12に記載の飛行装置。
【請求項14】
前記取得部は、前記ユーザによって入力又は選択された、前記目的と、前記飛行装置の特性と、を示す情報を取得し、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的及び前記特性に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
請求項11から13のいずれか一項に記載の飛行装置。
【請求項15】
前記取得部は、前記飛行装置が飛行する予定の予定期間又は予定位置と、前記目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得し、
前記解析部は、現在時刻が前記予定期間に対して所定条件を満たした場合、又は前記飛行装置の位置が前記予定位置に対して所定条件を満たした場合に、当該予定期間又は当該予定位置に関連付けられた前記目的に基づいて選択された前記選択学習モデルを用いて解析を行う、
請求項11から14のいずれか一項に記載の飛行装置。
【請求項16】
プロセッサに、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
撮像画像を生成するステップと、
前記生成するステップにおいて生成された前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信するステップと、
を実行させる、情報処理プログラム。
【請求項17】
プロセッサが実行する、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
撮像画像を生成するステップと、
前記生成するステップにおいて生成された前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信するステップと、
を有する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飛行装置に関する情報を処理するための情報処理装置、情報処理プログラム、情報処理方法及び飛行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ドローンが撮影した画像において、検出対象の対象物が存在するか否かを認識し、認識結果に基づいて対象物に関して分析をする装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ドローン等の飛行装置が、飛行装置自体に設けられた撮像装置を用いて撮像をし、生成された撮像画像に対して解析をすることが考えられる。一方、飛行装置は、人物や動物の検知、建物や鉄塔の点検、植物の生育状況の解析等、様々な目的で利用され得る。飛行装置が有する記憶装置等のリソースには限りがあるため、1つの飛行装置が複数の目的に関する解析を行えるようにするのは容易でないという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、飛行装置が複数の目的に関する解析を行うことを容易にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様の情報処理装置は、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する取得部と、画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する選択部と、前記選択学習モデルを飛行装置に送信する送信部と、前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信する受信部と、前記受信部が受信した前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、を有する。
【0007】
前記選択部が前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記飛行装置において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルを含んでもよい。
【0008】
前記飛行装置において更新された機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に当該飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報と関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択してもよい。
【0009】
前記情報処理装置は、第1ユーザが使用する飛行装置において更新された前記選択学習モデルを、第2ユーザが使用する飛行装置が使用する場合に、前記第1ユーザに提供する料金を前記第2ユーザから徴収するための課金情報を生成する課金部をさらに有してもよい。
【0010】
前記取得部は、前記ユーザによって入力又は選択された、前記目的と、前記飛行装置の特性と、を示す情報を取得し、前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的及び前記特性に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択してもよい。
【0011】
前記取得部は、前記飛行装置が飛行する予定の予定期間又は予定位置と、前記目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得し、前記送信部は、現在時刻が前記予定期間に対して所定条件を満たした場合、又は前記飛行装置の位置が前記予定位置に対して所定条件を満たした場合に、当該予定期間又は当該予定位置に関連付けられた前記目的に基づいて選択された前記選択学習モデルを前記飛行装置に送信してもよい。
【0012】
前記情報処理装置は、前記撮像画像を前記複数の機械学習モデルのいずれかに入力することによって出力された前記解析結果を取得する解析部をさらに有し、前記記憶制御部は、前記受信部が受信した前記解析結果と、前記解析部が取得した前記解析結果と、を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させてもよい。
【0013】
前記情報処理装置は、前記飛行装置が前記選択学習モデルを利用した利用状況に応じて、前記ユーザから料金を徴収するための課金情報を生成する課金部をさらに有してもよい。
【0014】
本発明の第2の態様の情報処理プログラムは、プロセッサに、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、前記選択学習モデルを飛行装置に送信するステップと、前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信するステップと、前記受信するステップにおいて受信された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、を実行させる。
【0015】
本発明の第3の態様の情報処理方法は、プロセッサが実行する、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、前記選択学習モデルを飛行装置に送信するステップと、前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信するステップと、前記受信するステップにおいて受信された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、を有する。
【0016】
本発明の第4の態様の飛行装置は、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する取得部と、画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する選択部と、撮像画像を生成する撮像部と、前記撮像部が生成した前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得する解析部と、前記解析部が取得した前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信する送信部と、を有する。
【0017】
前記選択部が前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記解析部が機械学習処理を実行することによって更新した機械学習モデルを含んでもよい。
【0018】
前記解析部が更新した機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に前記飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報と関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択してもよい。
【0019】
前記取得部は、前記ユーザによって入力又は選択された、前記目的と、前記飛行装置の特性と、を示す情報を取得し、前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的及び前記特性に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択してもよい。
【0020】
前記取得部は、前記飛行装置が飛行する予定の予定期間又は予定位置と、前記目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得し、前記解析部は、現在時刻が前記予定期間に対して所定条件を満たした場合、又は前記飛行装置の位置が前記予定位置に対して所定条件を満たした場合に、当該予定期間又は当該予定位置に関連付けられた前記目的に基づいて選択された前記選択学習モデルを用いて解析を行ってもよい。
【0021】
本発明の第5の態様の情報処理プログラムは、プロセッサに、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、撮像画像を生成するステップと、前記生成するステップにおいて生成された前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得するステップと、前記取得するステップにおいて取得された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信するステップと、を実行させる。
【0022】
本発明の第6の態様の情報処理方法は、プロセッサが実行する、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、撮像画像を生成するステップと、前記生成するステップにおいて生成された前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得するステップと、前記取得するステップにおいて取得された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、飛行装置が複数の目的に関する解析を行うことを容易にすることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】実施形態に係る情報処理システムの模式図である。
【
図2】実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。
【
図3】記憶部が記憶する例示的なモデル情報の模式図である。
【
図4】更新後の選択学習モデルをユーザ全員で共有する方法及びユーザごとに管理する方法を説明するための模式図である。
【
図5】実施形態に係る情報処理システムが実行する情報処理方法のシーケンスを示す図である。
【
図6】飛行装置が飛行中に解析に用いる機械学習モデルを切り替える方法を説明するための模式図である。
【
図7】変形例に係る情報処理システムのブロック図である。
【
図8】変形例に係る情報処理システムが実行する情報処理方法のシーケンスを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は、本実施形態に係る情報処理システムの模式図である。情報処理システムは、情報処理装置1と、ユーザ端末2と、飛行装置3と、を含む。情報処理システムは、その他の端末、装置等を含んでもよい。
【0026】
情報処理装置1は、複数の機械学習モデルを記憶し、ユーザによって指定された解析の目的に対応する機械学習モデルを選択して飛行装置3に送信するコンピュータである。情報処理装置1は、単一の装置、又は複数の装置である。また、情報処理装置1は、コンピュータ資源の集合であるクラウド上で動作する一又は複数の仮想的なサーバであってもよい。
【0027】
ユーザ端末2は、ユーザが使用するコンピュータである。ユーザ端末2は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ等の情報端末である。ユーザは、例えば、飛行装置3を操縦し、管理し、又は所有する人である。ユーザ端末2は、情報を表示するための液晶ディスプレイ等の表示部と、ユーザによる操作を受け付けるためのタッチパネル等の操作部と、を有する。ユーザ端末2は、無線通信又は有線通信によって情報処理装置1との間で情報を送受信する。
【0028】
飛行装置3は、ユーザによって指定された飛行経路を飛行するドローン等の無人飛行装置である。また、飛行装置3は、航空機や飛行可能車両等の有人飛行装置であってもよい。飛行装置3は、飛行装置3の周辺を撮像して撮像画像を生成するデジタルカメラ等の撮像部31を有する。飛行装置3は、撮像部31を用いて飛行中に撮像をし、生成された撮像画像に対して、情報処理装置1から受信した機械学習モデルを用いて解析を行う。飛行装置3は、無線通信によって情報処理装置1との間で情報を送受信する。
【0029】
本実施形態に係る情報処理装置1が実行する処理の概要を以下に説明する。情報処理装置は、複数の解析の目的と、複数の解析の目的それぞれに対応する解析を行うための機械学習モデルと、を予め記憶している。解析の目的は、例えば、人物、鳥獣、鉄塔のさび、壁面のひび等の対象物の検知である。また、解析の目的は、例えば、植物や構造物等の対象物の変化(生育や劣化)の解析であってもよい。
【0030】
機械学習モデルは、画像を入力することによって解析結果を出力するモデルであり、解析の目的に合致した複数の画像に対して既知の機械学習処理を行うことによって予め生成され、情報処理装置1の記憶部に記憶される。
【0031】
ユーザ端末2は、飛行装置3を飛行させるユーザから、飛行装置3を用いて行う解析の目的の入力又は選択を受け付ける。情報処理装置1は、ユーザ端末2から、ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する(
図1の(1))。
【0032】
情報処理装置1は、予め記憶している複数の機械学習モデルの中から、解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する(
図1の(2))。情報処理装置1は、選択学習モデルを、飛行装置3に送信する(
図1の(3))。
【0033】
飛行装置3は、飛行中に撮像部31を用いて撮像した撮像画像を、情報処理装置1から受信した選択学習モデルに入力することによって、当該選択学習モデルから出力される解析結果を取得する。飛行装置3は、解析結果を情報処理装置1に送信する(
図1の(4))。情報処理装置1は、飛行装置3から受信した解析結果を、ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる。
【0034】
このような構成により、情報処理装置1は、飛行装置3が実行可能な解析を、ユーザにより指定された解析の目的に応じて切り替える。これにより、情報処理装置1は、飛行装置3が有する記憶装置等のリソースに限りがある状況であっても、飛行装置3が複数の目的に関する解析を行うことを容易にすることができる。また、飛行装置3が機械学習モデルを用いて解析を行うため、飛行装置3から情報処理装置1に撮像画像を送信するために掛かる時間を削減でき、素早く解析結果を得ることができる。
【0035】
[情報処理システムの構成]
図2は、本実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。
図2において、矢印は主なデータの流れを示しており、
図2に示したもの以外のデータの流れがあってもよい。
図2において、各ブロックはハードウェア(装置)単位の構成ではなく、機能単位の構成を示している。そのため、
図2に示すブロックは単一の装置内に実装されてもよく、あるいは複数の装置内に分かれて実装されてもよい。ブロック間のデータの授受は、データバス、ネットワーク、可搬記憶媒体等、任意の手段を介して行われてもよい。
【0036】
情報処理装置1は、記憶部11と、制御部12とを有する。記憶部11は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部11は、情報処理装置1の外部に設けられてもよく、その場合にネットワークを介して制御部12との間でデータの授受を行ってもよい。記憶部11は、制御部12が実行するプログラムを予め記憶している。また、記憶部11は、複数の解析の目的と、複数の解析の目的それぞれに対応する解析を行うための機械学習モデルと、を関連付けたモデル情報を予め記憶している。
【0037】
図3は、記憶部11が記憶する例示的なモデル情報の模式図である。モデル情報は、解析の目的と、機体特性と、機械学習モデルと、を関連付けた情報である。解析の目的は、飛行装置3が撮像画像に対して行う解析の種類を識別するための情報である。解析の目的は、例えば、人物、鳥獣、鉄塔のさび、壁面のひび等の対象物の検知、又は植物や構造物等の対象物の変化の解析である。また、解析の目的は、飛行経路(高度や地域)によって示されてもよい。
【0038】
機体特性は、機械学習モデルによる解析結果に影響を与え得る、飛行装置3の特性である。機体特性は、例えば、飛行装置3の機種、飛行速度、プロセッサ、飛行装置3が備える撮像部31の特性(例えば、センサ種類、解像度又はレンズ特性)等である。機械学習モデルは、例えば、当該機械学習モデルを生成する際に用いられた撮像画像を撮像した飛行装置3の機種、飛行速度、プロセッサ又は撮像部31の特性を示す機体特性に関連付けられる。機械学習モデルによる解析結果は、学習時の飛行装置3の機体特性に影響を受ける可能性がある。そこで情報処理装置1は、機体特性ごとに定義された機械学習モデルを飛行装置3に提供することによって、解析の精度を向上できる。
【0039】
また、機械学習モデルは、機体特性に関連付けられなくてもよい。また、1つの解析の目的は、複数の機械学習モデルに関連付けられてもよい。
【0040】
機械学習モデルは、画像を入力することによって解析の目的に沿った解析結果を出力するモデルであり、例えば、数式及びパラメータによって表される。解析の目的が対象物の検知(例えば、人物の検知)である場合に、機械学習モデルは、入力された画像の中に対象物(例えば、人物)が存在するか否かを、解析結果として出力する。解析の目的が対象物の変化の解析(例えば、植物の生育状況の解析)である場合に、機械学習モデルは、入力された画像の中で対象物(例えば、植物)が変化したか否か又は対象物の変化の程度を、解析結果として出力する。また、機械学習モデルは、画像の中で、対象物が存在する位置又は対象物の変化が発生した位置を、解析結果として出力してもよい。
【0041】
図3において、モデル情報は、機械学習モデルを識別するための識別情報(以下、モデルID)を含んでおり、機械学習モデル自体は、モデルIDに関連付けられて記憶部11に記憶されている。また、モデル情報は、機械学習モデル自体を含んでもよい。
【0042】
図2に戻り、情報処理装置1の制御部12の構成を以下に説明する。制御部12は、取得部121と、選択部122と、送信部123と、受信部124と、記憶制御部125と、解析部126と、課金部127と、を有する。制御部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のプロセッサであり、記憶部11に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部121、選択部122、送信部123、受信部124、記憶制御部125、解析部126及び課金部127として機能する。
【0043】
取得部121は、ユーザ端末2においてユーザによって入力又は選択された、ユーザが飛行させる飛行装置3が実行する解析の目的と、ユーザが飛行させる飛行装置3の機体特性と、を示す情報を取得する。ユーザ端末2は、例えば、解析の目的及び機体特性を入力又は選択するための画面を表示部上に表示し、ユーザによって入力又は選択された解析の目的及び機体特性を示す情報を情報処理装置1に送信する。また、ユーザ端末2は、地図上で飛行経路の指定を受け付け、指定された飛行経路を解析の目的として情報処理装置1に送信してもよい。情報処理装置1において、取得部121は、ユーザ端末2から、解析の目的及び機体特性を示す情報を、ユーザ端末2において解析の目的を入力又は選択したユーザを識別するためのユーザ識別情報(以下、ユーザID)と関連付けて取得する。
【0044】
また、取得部121は、機体特性が入力又は選択されない場合に、機体特性を示さず解析の目的のみを示す情報を取得してもよい。また、取得部121は、飛行装置3に複数の種類の解析を並行して実行させる場合に、ユーザによって入力又は選択された複数の解析の目的を示す情報を取得してもよい。また、取得部121は、複数の解析の目的がある場合に、ユーザによって設定された、複数の解析の目的のいずれを優先的に処理するかを示す情報を取得してもよい。
【0045】
選択部122は、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。1つの解析の目的が複数の機械学習モデルに関連付けられている場合に、選択部122は、1つの解析の目的に対応する複数の選択学習モデルを選択してもよい。また、1つの解析の目的が複数の機械学習モデルに関連付けられている場合に、選択部122は、複数の機械学習モデルをユーザ端末2に表示させ、ユーザ端末2においてユーザによって選択されたいずれかの機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択してもよい。
【0046】
複数の解析の目的が入力又は選択された場合に、選択部122は、複数の解析の目的それぞれに関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。機体特性が入力又は選択された場合に、選択部122は、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。
【0047】
また、選択部122は、解析の目的及び機体特性に関連付けられた一又は複数の機械学習モデルのうち、当該目的における解析の実績に基づいてユーザによって設定された基準に合致する機械学習モデルを、選択学習モデルとして優先的に選択してもよい。この場合に、取得部121は、ユーザ端末2において設定された、機械学習モデルを優先的に選択する基準(条件)を示す優先基準を取得する。優先基準は、例えば、(1)過去の全期間又は所定期間における利用頻度が最も高い又は所定値以上であること、(2)過去のユーザの評価を示すスコアが最も高い又は所定値以上であること、(3)解析に掛かる消費電力(エネルギー)が所定値以下であること、(4)解析の処理速度(単位時間あたりに処理できる撮像画像数等)が所定値以上であること等である。
【0048】
また、選択部122は、ユーザによって入力又は選択された解析の目的に限られず、取得部121が自動的に決定した解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを選択してもよい。この場合に、取得部121は、解析の目的を自動的に決定するために用いる情報を取得し、取得した情報に基づいて解析の目的を決定する。選択部122は、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、取得部121が自動的に決定した解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。
【0049】
一例として、取得部121は、外部の天気情報提供サーバから、飛行経路周辺における天気(現在の天気又は天気予報)を示す天気情報を取得する。取得部121は、飛行経路周辺における天気が雨天である場合に、雨天時の対象物の検知を、解析の目的として決定する。選択部122は、「雨天時の対象物の検知」の目的に関連付けられた、雨天用の機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。これにより、情報処理システムは、ユーザによる解析の目的を指定する操作を必要とせずに、自動的に機械学習モデルを選択し、飛行装置3に送信することができる。
【0050】
送信部123は、選択部122が選択した選択学習モデルを、飛行装置3に送信する。送信部123は、ユーザ端末2において送信先の飛行装置3の指定を受け付けてもよく、自動的に送信先の飛行装置3を選択してもよい。また、送信部123は、複数の飛行装置3を選択し、複数の飛行装置3に選択学習モデルを送信してもよい。選択部122が複数の選択学習モデルを選択した場合に、送信部123は、複数の選択学習モデルを、飛行装置3に送信する。記憶制御部125は、送信部123が送信した選択学習モデルを、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと関連付けて記憶部11に記憶させる。
【0051】
飛行装置3は、情報処理装置1から選択学習モデルを受信し、飛行装置3の記憶部に記憶させる。飛行装置3は、撮像部31が飛行装置3の飛行中に撮像することによって生成した撮像画像を選択学習モデルに入力し、選択学習モデルから出力された解析結果を取得する。飛行装置3は、取得した撮像画像及び解析結果を、情報処理装置1に送信する。また、飛行装置3は、撮像画像を送信せず、解析結果のみを送信してもよい。
【0052】
解析の目的が対象物の検知である場合に、飛行装置3は、撮像画像の中に対象物が存在するか否かを、解析結果として取得する。解析の目的が対象物の変化の解析である場合に、飛行装置3は、撮像画像の中で対象物が変化したか否か又は対象物の変化の程度を、解析結果として取得する。また、飛行装置3は、撮像画像の中で、対象物が存在する位置又は対象物の変化が発生した位置を、解析結果として取得してもよい。
【0053】
飛行装置3は、情報処理装置1から複数の選択学習モデルを受信した場合に、撮像画像を複数の選択学習モデルそれぞれに入力し、複数の選択学習モデルから出力された複数の解析結果を取得する。これにより、情報処理システムは、複数の種類の解析を飛行装置3上で並行して実行できる。また、飛行装置3は、複数の解析の目的に対応する複数の選択学習モデルを受信した場合に、ユーザによる複数の解析の目的のいずれを優先的に処理するかの設定に応じて、いずれかの選択学習モデルに撮像画像を入力して解析結果を取得してもよい。
【0054】
また、飛行装置3は、同じ目的に関連付けられた複数の選択学習モデルから複数の解析結果を取得した場合に、複数の解析結果の中から予め定められた基準に従っていずれかの解析結果(例えば、最も精度の高い機械学習モデルによる解析結果等)を選択し、選択した解析結果のみを情報処理装置1に送信してもよい。
【0055】
飛行装置3は、選択学習モデルによる解析結果が撮影画像に対象物が含まれていることを示す場合に、対象物を追随して撮影を継続してもよい。その場合に、飛行装置3は、解析モードから追随モードに変更し、追随モードに変更したことを示す情報を情報処理装置1に通知する。飛行装置3は、追随モード中も、選択学習モデルを用いて対象物であるか否かの解析を継続してもよい。また、飛行装置3は、選択学習モデルによる解析結果が撮影画像に対象物が含まれていることを示す場合に、飛行の停止、ブザーの鳴動、飛行装置3が搭載する物体の放出等、その他の動作を行ってもよい。
【0056】
また、飛行装置3は、解析が完了した後(例えば、飛行を終了した後、又は解析対象の期間又は位置を過ぎた後)、選択学習モデルを飛行装置3の記憶部から消去してもよい。これにより、情報処理システムは、飛行装置3が備える記憶部の領域が限られている場合であっても、飛行装置3に様々な解析を行わせることができる。
【0057】
情報処理装置1において、受信部124は、飛行装置3が撮像した撮像画像を選択学習モデルに入力することによって出力された解析結果を、撮像画像とともに、飛行装置3から受信する。記憶制御部125は、受信部124が受信した撮像画像及び解析結果を、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと関連付けて記憶部11に記憶させる。このように、情報処理システムは、ユーザによって指定された解析の目的に対応する機械学習モデルを選択して飛行装置3に送信することによって、複数の目的に関する解析を切り替えて飛行装置3に行わせることができる。
【0058】
飛行装置3は、撮像画像を用いてさらに機械学習をすることによって、選択学習モデルを更新してもよい。この場合に、飛行装置3は、撮像画像と、当該撮像画像に対する解析結果と、を関連付けてユーザ端末2に送信する。飛行装置3は、撮像画像及び解析結果を、ユーザ端末2に直接送信してもよく、情報処理装置1を介して送信してもよい。飛行装置3は、選択学習モデルによる解析が行われる度に撮像画像及び解析結果を送信してもよく、所定期間(例えば、飛行の開始からから終了までの期間)の撮像画像及び解析結果をまとめて送信してもよい。
【0059】
ユーザ端末2は、撮像画像と、当該撮像画像に対する解析結果と、を関連付けて表示部上に表示する。ユーザ端末2は、表示した撮像画像に対する解析結果が正しいか否かの選択をユーザから受け付ける。ユーザは、例えば、解析結果が撮像画像の中に対象物が存在することを示す場合であって、撮像画像の中に実際に対象物が視認できた場合に解析結果が正しいと選択し、撮像画像の中に実際に対象物が視認できなかった場合に解析結果が正しくないと選択する。
【0060】
一方、ユーザは、例えば、解析結果が撮像画像の中に対象物が存在しないことを示す場合であって、撮像画像の中に実際に対象物が視認できなかった場合に解析結果が正しいと選択し、撮像画像の中に実際に対象物が視認できた場合に解析結果が正しくないと選択する。ユーザ端末2は、ユーザによって選択された解析結果が正しいか否かを示す正解データを、飛行装置3に送信する。ユーザ端末2は、正解データを飛行装置3に直接送信してもよく、情報処理装置1を介して送信してもよい。
【0061】
飛行装置3は、選択学習モデルに対して、撮像画像と、解析結果と、ユーザ端末2から受信した正解データと、を用いて既知の機械学習処理を実行することによって、選択学習モデルを更新する。飛行装置3は、例えば、選択学習モデルが含むパラメータを撮像画像、解析結果及び正解データに合わせて変更することによって、選択学習モデルを更新する。飛行装置3は、更新後の選択学習モデルを、情報処理装置1に送信する。これにより、例えば情報処理装置1が複数の飛行装置3を管理する状況において、複数の飛行装置3それぞれの計算リソースを利用して機械学習モデルを更新できるため、情報処理装置1の計算負荷を低減できる。
【0062】
飛行装置3は、情報処理装置1において選択学習モデルが生成された際に用いられた機械学習処理とは異なる機械学習処理を用いて、選択学習モデルを更新してもよい。例えば、飛行装置3は、情報処理装置1において選択学習モデルが生成された際に用いられた機械学習処理よりも小さい計算量で実行される機械学習処理(例えば、Few-shot学習)を実行する。これにより、情報処理システムは、飛行装置3のプロセッサの計算速度が情報処理装置1のプロセッサの計算速度よりも低い場合であっても、飛行装置3上で機械学習モデルを更新し、機械学習モデルによる解析の精度を向上できる。
【0063】
更新後の選択学習モデルは、ユーザ全員で共有されてもよく、ユーザごとに管理されてもよい。
図4(a)は、更新後の選択学習モデルをユーザ全員で共有する方法を説明するための模式図である。
図4(a)の例では、この場合に、複数のユーザに対応する複数の飛行装置3は、共通の更新前の選択学習モデルに基づいて、共通の更新後の選択学習モデルを生成する。
図4(a)は、複数の飛行装置3-1~3-nのいずれかが、選択学習モデルαに基づいて更新後の選択学習モデルα’を生成する例を表している。
【0064】
情報処理装置1において、受信部124は、飛行装置3(すなわち、飛行装置3-1~3-nのいずれか)から、選択学習モデルに基づいて生成された更新後の選択学習モデル(すなわち、更新後の選択学習モデルα’)を受信する。記憶制御部125は、更新後の選択学習モデルと、解析の目的及び機体特性と、を関連付けたモデル情報を、記憶部11に記憶させる。更新後の選択学習モデルは、特定のユーザに関連付けられない。
【0065】
以降の処理において、選択部122が選択学習モデルを選択するときに参照する複数の機械学習モデルは、飛行装置3において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルを含む。すなわち、選択部122は、更新後の選択学習モデル(更新後の選択学習モデルα’)を含む複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。これにより、情報処理システムは、飛行装置3によって機械学習モデルを複数のユーザによって更新し、機械学習モデルによる解析の精度を向上できる。
【0066】
図4(b)は、更新後の選択学習モデルをユーザごとに管理する方法を説明するための模式図である。この場合に、複数のユーザに対応する複数の飛行装置3は、共通の更新前の選択学習モデルに基づいて、それぞれ異なる更新後の選択学習モデルを生成する。
図4(b)は、飛行装置3-1が選択学習モデルαに基づいて更新後の選択学習モデルα-1を生成し、飛行装置3-nが選択学習モデルαに基づいて更新後の選択学習モデルα-nを生成する例を表している。
【0067】
情報処理装置1において、受信部124は、飛行装置3(すなわち、飛行装置3-1~3-nのいずれか)から、選択学習モデルに基づいて生成された更新後の選択学習モデル(すなわち、更新後の選択学習モデルα-1~α-nのいずれか)を受信する。記憶制御部125は、更新後の選択学習モデルと、解析の目的及び機体特性と、飛行装置3を使用したユーザ(すなわち、解析の目的を入力又は選択したユーザ)のユーザIDと、を関連付けたモデル情報を、記憶部11に記憶させる。
【0068】
以降の処理において、選択部122が選択学習モデルを選択するときに参照する複数の機械学習モデルは、飛行装置3において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルであって、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDに関連付けられた機械学習モデルを含む。すなわち、選択部122は、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDに関連付けられた選択学習モデル(更新後の選択学習モデルα-1~α-nのいずれか)を含む複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。これにより、情報処理システムは、飛行装置3によって機械学習モデルをユーザに関連付けて更新し、機械学習モデルをユーザごとに適合させることができる。
【0069】
受信部124は、ユーザ端末2から、選択学習モデルを更新したユーザによって設定された、更新後の選択学習モデルを公開するか否かを示す公開可否情報を受信してもよい。また、受信部124は、ユーザ端末2から、更新後の選択学習モデルを公開する場合に、公開先の範囲又は目的(例えば、非営利であれば利用可等)、公開期間、公開開始日時等を示す公開可否情報を受信してもよい。記憶制御部125は、更新後の選択学習モデルと、公開可否情報と、を関連付けて記憶部11に記憶させる。以降の処理において、選択部122は、機械学習モデルを使用しようとする飛行装置3が、当該機械学習モデルに関連付けられた公開可否情報に合致することを条件として、当該機械学習モデルを当該ユーザに提供してもよい。これにより、情報処理装置1は、ユーザが更新した選択学習モデルを提供する相手をユーザによる設定に応じて制御できる。
【0070】
また、情報処理装置1の制御部12は、機械学習モデルを使用する飛行装置3が、当該機械学習モデルに関連付けられた公開可否情報が示す目的や条件を超えているか否かを判定してもよい。制御部12は、例えば、解析結果(警備目的に限定された機械学習モデルを人物観察目的に利用していること等)に基づいて、公開可否情報が示す目的や条件を超えているか否かを判定する。このように情報処理装置1は、機械学習モデルを使用する目的や条件の監視機能を持つことで、ユーザが更新した機械学習モデルを安心して第三者に利用させることができるプラットフォームとしての信頼性が向上する。
【0071】
さらに飛行装置3に加えて、情報処理装置1において撮像画像を解析してもよい。この場合に、飛行装置3は、取得した解析結果に加えて、当該解析結果を生成するために用いた撮像画像を、情報処理装置1に送信する。情報処理装置1において、受信部124は、解析結果及び撮像画像を、飛行装置3から受信する。
【0072】
解析部126は、受信部124が受信した撮像画像を記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルのいずれかに入力し、当該機械学習モデルから出力された解析結果を取得する。解析部126は、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルのうち、解析の目的に関連付けられた機械学習モデルであって、飛行装置3に送信された選択学習モデルとは異なる機械学習モデルを用いて解析を行う。解析部126が用いる機械学習モデルは、例えば、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルのうち、飛行装置3に送信された選択学習モデルよりも大きい計算量で実行される機械学習モデルである。また、解析部126、解析に用いた機械学習モデルに対して、撮像画像と、解析結果と、ユーザ端末2から受信した正解データと、を用いて既知の機械学習処理を実行することによって、当該機械学習モデルを更新してもよい。
【0073】
記憶制御部125は、受信部124が受信した解析結果と、解析部126が取得した解析結果と、を解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと関連付けて記憶部11に記憶させる。これにより、飛行装置3が解析を行うことによって迅速に撮像画像に対する解析結果を得るとともに、情報処理装置1が解析を行うことによって当該撮像画像に対するより詳細な解析結果を得ることができる。また、記憶制御部125は、受信部124が受信した解析結果を、ユーザが指定した、タスクを識別するためのタスクIDと関連付けて記憶部11に記憶させてもよい。次回以降、選択部122は、ユーザ端末2において入力又は選択されたタスクIDに基づいて、当該タスクIDに関連付けられた解析結果を生成する際に用いられた機器学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。また、選択部122は、ユーザ端末2において入力又は選択されたタスクIDと機体特性との組み合わせを用いて、選択学習モデルを選択してもよい。これにより、ユーザは、例えば、タスクIDを指定することによって、同じ所属の他のユーザが過去に解析を行った際の情報を用いて同様の解析を行うことができる。
【0074】
さらに、送信部123は、解析部126が取得した解析結果を、正解データとして飛行装置3に送信してもよい。飛行装置3は、選択学習モデルに対して、撮像画像と、解析結果と、情報処理装置1から受信した正解データと、を用いて、上述の方法によって、選択学習モデルを更新する。これにより、情報処理システムは、ユーザ端末2におけるユーザによる正解データの入力を必要とせずに、飛行装置3において機械学習モデルを更新し、機械学習モデルによる解析の精度を向上できる。
【0075】
課金部127は、飛行装置3が選択学習モデルを利用した利用状況に応じて、飛行装置3を使用していたユーザ(すなわち、解析の目的を入力又は選択したユーザ)から料金を徴収するための課金情報を生成する。課金部127は、例えば、ユーザが飛行装置3を使用した時間に、選択学習モデルに予め関連付けられた単位時間あたりの料金を乗算することによって、料金を算出する。単位時間あたりの料金は、解析の目的に予め関連付けられた値であってもよい。また、課金部127は、使用時間によらず、利用された選択学習モデルに予め関連付けられた料金を示す課金情報を生成してもよい。課金部127は、生成した課金情報を、記憶部11に記憶させ、又は課金に関する処理を実行する課金サーバに送信する。
【0076】
また、
図4(b)のように更新後の選択学習モデルをユーザごとに管理する場合に、課金部127は、選択学習モデルを更新したユーザに対して利益を与えてもよい。この場合に、課金部127は、第1ユーザが使用する飛行装置3において更新された選択学習モデルを、第2ユーザが使用する飛行装置3が使用する場合に、第1ユーザに提供する料金を第2ユーザから徴収するための課金情報を生成する。課金部127は、例えば、第2ユーザが選択学習モデルを使用した時間に対応する料金に、第1ユーザが選択学習モデルを更新するための行動(例えば、更新に掛かった時間や、更新に用いた撮像画像の数等)に対応する割合を乗算することによって、第1ユーザに提供する料金を算出する。これにより、情報処理システムは、例えば正解データを入力したユーザに利益を与えることができるため、ユーザが機械学習モデルを更新するモチベーションを与えることができる。
【0077】
[情報処理方法のシーケンス]
図5は、本実施形態に係る情報処理システムが実行する情報処理方法のシーケンスを示す図である。ユーザ端末2は、解析の目的及び機体特性の入力又は選択をユーザから受け付け、ユーザによって入力又は選択された解析の目的及び機体特性を示す情報を情報処理装置1に送信する(S11)。情報処理装置1において、取得部121は、ユーザ端末2においてユーザによって入力又は選択された、ユーザが飛行させる飛行装置3が実行する解析の目的と、ユーザが飛行させる飛行装置3の機体特性と、を示す情報を取得する(S12)。
【0078】
選択部122は、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する(S13)。機体特性が入力又は選択された場合に、選択部122は、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。1つの解析の目的が複数の機械学習モデルが関連付けられている場合に、選択部122は、複数の機械学習モデルをユーザ端末2に表示させ、ユーザ端末2において選択されたいずれかの機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択してもよい。送信部123は、選択部122が選択した選択学習モデルを、飛行装置3に送信する。
【0079】
飛行装置3は、撮像部31が飛行装置3の飛行中に撮像することによって生成した撮像画像を選択学習モデルに入力し、選択学習モデルから出力された解析結果を取得する(S14)。飛行装置3は、取得した撮像画像及び解析結果を、情報処理装置1に送信する。また、飛行装置3は、取得した撮像画像及び解析結果を、ユーザ端末2に送信する。
【0080】
情報処理装置1において、受信部124は、飛行装置3が撮像した撮像画像を選択学習モデルに入力することによって出力された解析結果を、撮像画像とともに、飛行装置3から受信する。記憶制御部125は、受信部124が受信した撮像画像及び解析結果を、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと関連付けて記憶部11に記憶させる(S15)。また、記憶制御部125は、受信部124が受信した解析結果を、ユーザが指定したタスクIDと関連付けて記憶部11に記憶させてもよい。
【0081】
ここで解析部126は、受信部124が受信した撮像画像を記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルのいずれかに入力し、当該機械学習モデルから出力された解析結果を取得してもよい。記憶制御部125は、受信部124が受信した解析結果と、解析部126が取得した解析結果と、を解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと関連付けて記憶部11に記憶させる。
【0082】
ユーザ端末2は、撮像画像と、当該撮像画像に対する解析結果と、を関連付けて表示部上に表示する。ユーザ端末2は、表示した撮像画像に対する解析結果が正しいか否かの選択をユーザから受け付ける(S16)。ユーザ端末2は、ユーザによって選択された解析結果が正しいか否かを示す正解データを、飛行装置3に送信する。
【0083】
飛行装置3は、選択学習モデルに対して、撮像画像と、解析結果と、ユーザ端末2から受信した正解データと、を用いて既知の機械学習処理を実行することによって、選択学習モデルを更新する(S17)。飛行装置3は、更新後の選択学習モデルを、情報処理装置1に送信する。
【0084】
情報処理装置1において、受信部124は、飛行装置3から、選択学習モデルに基づいて生成された更新後の選択学習モデルを受信する。記憶制御部125は、更新後の選択学習モデルと、解析の目的及び機体特性と、を関連付けたモデル情報を、記憶部11に記憶させる(S18)。
【0085】
課金部127は、飛行装置3が選択学習モデルを利用した利用状況に応じて、飛行装置3を使用していたユーザ(すなわち、解析の目的を入力又は選択したユーザ)から料金を徴収するための課金情報を生成する(S19)。課金部127は、生成した課金情報を、記憶部11に記憶させ、又は課金に関する処理を実行する課金サーバに送信する。
【0086】
[実施形態の効果]
本実施形態に係る情報処理装置1システムによれば、情報処理装置1は、飛行装置3が実行可能な解析を、ユーザにより指定された解析の目的に応じて切り替える。これにより、情報処理装置1は、飛行装置3が有する記憶装置等のリソースに限りがある状況であっても、飛行装置3が複数の目的に関する解析を行うことを容易にすることができる。また、飛行装置3が機械学習モデルを用いて解析を行うため、飛行装置3から情報処理装置1に撮像画像を送信するために掛かる時間を削減でき、素早く解析結果を得ることができる。
【0087】
[第1変形例]
ユーザは、飛行装置3が飛行する飛行経路における異なる場所において、飛行装置3に異なる複数の解析を行わせる場合がある。本変形例では、飛行装置3が飛行途中に解析に用いる機械学習モデルを切り替える処理について説明する。
【0088】
ユーザ端末2は、例えば、飛行装置3の飛行予定情報の設定を受け付けるための画面を表示部上に表示する。ユーザ端末2は、飛行装置3が飛行する予定の予定期間又は予定位置の少なくとも一方の設定を、ユーザから受け付ける。予定期間は、飛行装置3が飛行する予定の時間の範囲である。予定位置は、飛行装置3が飛行する予定の位置の範囲である。予定位置は、地図上の経路によって表されてもよく、地図上の領域によって表されてもよい。
【0089】
そしてユーザ端末2は、予定期間又は予定位置に関連付けて、解析の目的の入力又は選択をユーザから受け付ける。ユーザ端末2は、例えば、複数の予定期間それぞれに対して、又は複数の予定位置それぞれに対して、解析の目的の入力又は選択をユーザから受け付ける。複数の予定期間に対して互いに異なる解析の目的が指定されてもよく、複数の予定期間に対して同じ解析の目的が指定されてもよい。さらにユーザ端末2は、機体特性の入力又は選択をユーザから受け付ける。
【0090】
ユーザ端末2は、ユーザによって入力された予定期間又は予定位置と、ユーザによって入力又は選択された解析の目的及び機体特性と、を関連付けた飛行予定情報を情報処理装置1に送信する。取得部121は、ユーザ端末2から、予定期間又は予定位置と、解析の目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得する。
【0091】
選択部122は、予定期間又は予定位置に関連付けられた解析の目的を取得し、記憶部11に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、取得した解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、予定期間又は予定位置に対応する選択学習モデルとして選択する。選択部122は、複数の予定期間それぞれに対して、又は複数の予定位置それぞれに対して、選択学習モデルを選択する。
【0092】
送信部123は、現在時刻が予定期間に対して所定条件を満たした場合(例えば、現在時刻が予定期間の10分前になった場合等)に、当該予定期間に対応する選択学習モデルを、当該予定期間を示す情報とともに飛行装置3に送信する。また、送信部123は、飛行装置3の位置が予定位置に対して所定条件を満たした場合(例えば、飛行装置3の位置が予定位置から100m以内になった場合等)に、当該予定位置に対応する選択学習モデルを、当該予定位置を示す情報とともに飛行装置3に送信する。また、送信部123は、ユーザ端末2においてユーザが所定操作をしたことに応じて、選択学習モデルを飛行装置3に送信してもよい。
【0093】
飛行装置3は、現在時刻が予定期間に含まれている場合に、当該予定期間に対応する選択学習モデルを用いて解析を行う。また、飛行装置3は、飛行装置3の位置が予定位置に含まれている場合に、当該予定位置に対応する選択学習モデルを用いて解析を行う。
【0094】
図6は、飛行装置3が飛行中に解析に用いる機械学習モデルを切り替える方法を説明するための模式図である。
図6は、選択学習モデルαが地点P1から地点P2までの予定位置に対応し、選択学習モデルγが地点P2から地点P3までの予定位置に対応する例を表している。情報処理装置1の送信部123は、飛行装置3の位置が地点P1に対して所定条件を満たした場合(例えば、飛行装置3が地点P1の100m以内に近づいた場合)に、選択学習モデルαを飛行装置3に送信する。飛行装置3は、地点P1から地点P2までの経路において、選択学習モデルαを用いて解析を行う。
【0095】
情報処理装置1の送信部123は、飛行装置3の位置が地点P2に対して所定条件を満たした場合(例えば、飛行装置3が地点P2の100m以内に近づいた場合)に、選択学習モデルγを飛行装置3に送信する。飛行装置3は、地点P2から地点P3までの経路において、選択学習モデルγを用いて解析を行う。
図6は予定位置に基づいて機械学習モデルを切り替える場合について説明したが、予定期間に基づいて機械学習モデルを切り替える場合についても同様である。
【0096】
このように、情報処理システムは、飛行装置3の飛行途中に解析に用いる機械学習モデルを切り替えることができ、飛行装置3が機械学習モデルを記憶するために必要な記憶部の容量を削減できる。
【0097】
以上、1つの飛行装置3において機械学習モデルを切り替えることを説明したが、飛行経路の途中で機械学習モデルを用いて解析を行う飛行装置3を切り替えてもよい。情報処理装置1の送信部123は、例えば、飛行中の第1の飛行装置3が電池切れや事故等により飛行を継続できなくなった場合に、ユーザ端末2にその旨を通知する。受信部124は、ユーザ端末2から、ユーザによる操作に応じて、解析を継続するための継続指示を受信する。
【0098】
受信部124が継続指示を受信した場合に、送信部123は、選択部122が選択した選択学習モデルを、第1の飛行装置3とは異なる第2の飛行装置3に送信する。送信部123は、ユーザ端末2において第2の飛行装置3の指定を受け付けてもよく、自動的に第2の飛行装置3を選択してもよい。また、送信部123は、複数の第2の飛行装置3を選択し、複数の第2の飛行装置3に選択学習モデルを送信してもよい。
【0099】
第2の飛行装置3は、情報処理装置1から選択学習モデルを受信し、受信した選択学習モデルを用いて解析を行う。情報処理装置1において、受信部124は、第1の飛行装置3及び第2飛行装置3それぞれから受信した撮像画像及び解析結果を、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと関連付けて記憶部11に記憶させる。これにより、情報処理システムは、飛行経路の途中で機械学習モデルを用いて解析を行う飛行装置3を切り替えて解析を継続できる。
【0100】
[第2変形例]
上述の実施形態では情報処理装置1が解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを選択するのに対して、本変形例では飛行装置3が解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを選択する。以下、上述の実施形態とは異なる点を主に説明する。
【0101】
図7は、本変形例に係る情報処理システムのブロック図である。飛行装置3は、上述の撮像部31に加えて、記憶部32と、制御部33とを有する。記憶部32は、ROM、RAM、ハードディスクドライブ等を含む記憶媒体である。記憶部32は、制御部33が実行するプログラムを予め記憶している。また、記憶部32は、情報処理装置1から受信した、
図3に例示したモデル情報を予め記憶している。
【0102】
制御部33は、取得部331と、選択部332と、解析部333と、送信部334と、を有する。制御部33は、例えばCPU等のプロセッサであり、記憶部32に記憶されたプログラムを実行することにより、取得部331、選択部332、解析部333及び送信部334として機能する。
【0103】
取得部331は、ユーザ端末2においてユーザによって入力又は選択された、ユーザが飛行させる飛行装置3が実行する解析の目的と、ユーザが飛行させる飛行装置3の機体特性と、を示す情報を取得する。取得部331は、解析の目的及び機体特性を示す情報を、ユーザ端末2から直接受信してもよく、情報処理装置1を介して受信してもよい。
【0104】
選択部332は、記憶部32に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。機体特性が入力又は選択された場合に、選択部332は、記憶部32に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択してもよい。また、選択部332は、外部の記憶装置(例えば、情報処理装置1の記憶部11)に記憶された複数の機械学習モデルの中から選択学習モデルを選択し、選択した選択学習モデルを当該記憶装置から逐次受信してもよい。
【0105】
解析部333は、撮像部31が飛行装置3の飛行中に撮像することによって生成した撮像画像を、選択部332が選択した選択学習モデルに入力し、選択学習モデルから出力された解析結果を取得する。
【0106】
送信部334は、解析部333が取得した解析結果と、解析に用いた撮像画像と、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと、を関連付けて情報処理装置1に送信する。情報処理装置1の記憶制御部125は、飛行装置3から受信した解析結果、撮像画像及びユーザIDを関連付けて記憶部11に記憶させる。このように、情報処理システムは、ユーザによって指定された解析の目的に対応する機械学習モデルを飛行装置3が選択することによって、飛行装置3が複数の目的に関する解析を切り替えて行うことができる。
【0107】
飛行装置3は、撮像画像を用いてさらに機械学習をすることによって、選択学習モデルを更新してもよい。この場合に、送信部334は、撮像画像と、当該撮像画像に対する解析結果と、を関連付けてユーザ端末2に送信する。送信部334は、撮像画像及び解析結果を、ユーザ端末2に直接送信してもよく、情報処理装置1を介して送信してもよい。ユーザ端末2は、上述の実施形態と同様に、ユーザによって選択された解析結果が正しいか否かを示す正解データを、飛行装置3に送信する。ユーザ端末2は、正解データを、飛行装置3に直接送信してもよく、情報処理装置1を介して送信してもよい。
【0108】
飛行装置3において、解析部333は、選択学習モデルに対して、撮像画像と、解析結果と、ユーザ端末2から受信した正解データと、を用いて既知の機械学習処理を実行することによって、選択学習モデルを更新する。飛行装置3は、例えば、選択学習モデルが含むパラメータを撮像画像、解析結果及び正解データに合わせて変更することによって、選択学習モデルを更新する。これにより、情報処理システムは、飛行装置3上で機械学習モデルを更新し、機械学習モデルによる解析の精度を向上できる。
【0109】
上述の実施形態と同様に、更新後の選択学習モデルは、ユーザ全員で共有されてもよく、ユーザごとに管理されてもよい。更新後の選択学習モデルをユーザ全員で共有する場合に、解析部333は、更新後の選択学習モデルと、解析の目的及び機体特性と、を関連付けたモデル情報を、記憶部32に記憶させる。解析部333は、外部の記憶装置(例えば、情報処理装置1の記憶部11)に、モデル情報を記憶させてもよい。更新後の選択学習モデルは、特定のユーザに関連付けられない。
【0110】
以降の処理において、選択部332が選択学習モデルを選択するときに参照する複数の機械学習モデルは、飛行装置3において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルを含む。すなわち、選択部332は、更新後の選択学習モデルを含む複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。これにより、情報処理システムは、飛行装置3によって機械学習モデルを複数のユーザによって更新し、機械学習モデルによる解析の精度を向上できる。
【0111】
更新後の選択学習モデルをユーザごとに管理する場合に、解析部333は、更新後の選択学習モデルと、解析の目的及び機体特性と、飛行装置3を使用したユーザ(すなわち、解析の目的を入力又は選択したユーザ)のユーザIDと、を関連付けたモデル情報を、記憶部32に記憶させる。解析部333は、外部の記憶装置(例えば、情報処理装置1の記憶部11)に、モデル情報を記憶させてもよい。
【0112】
以降の処理において、選択部332が選択学習モデルを選択するときに参照する複数の機械学習モデルは、飛行装置3において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルであって、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDに関連付けられた機械学習モデルを含む。すなわち、選択部332は、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDに関連付けられた選択学習モデルを含む複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。これにより、情報処理システムは、飛行装置3によって機械学習モデルをユーザに関連付けて更新し、機械学習モデルをユーザごとに適合させることができる。
【0113】
第1変形例と同様に、飛行装置3は、飛行中に解析に用いる機械学習モデルを切り替えてもよい。この場合に、取得部331は、ユーザ端末2から、予定期間又は予定位置と、解析の目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得する。
【0114】
選択部332は、予定期間又は予定位置に関連付けられた解析の目的を取得し、記憶部32に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、取得した解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、予定期間又は予定位置に対応する選択学習モデルとして選択する。また、選択部332は、外部の記憶装置(例えば、情報処理装置1の記憶部11)に記憶された複数の機械学習モデルの中から予定期間又は予定位置に対応する選択学習モデルを選択し、選択した選択学習モデルを当該記憶装置から逐次受信してもよい。
【0115】
飛行装置3は、現在時刻が予定期間に対して所定条件を満たした場合(例えば、現在時刻が予定期間に含まれている場合)に、当該予定期間に対応する選択学習モデルを用いて解析を行う。また、飛行装置3は、飛行装置の位置が予定位置に対して所定条件を満たした場合(例えば、飛行装置3の位置が予定位置に含まれている場合)に、当該予定位置に対応する選択学習モデルを用いて解析を行う。これにより、情報処理システムは、飛行装置3の飛行途中に解析に用いる機械学習モデルを切り替えることができる。
【0116】
図8は、本変形例に係る情報処理システムが実行する情報処理方法のシーケンスを示す図である。ユーザ端末2は、解析の目的及び機体特性の入力又は選択をユーザから受け付け、ユーザによって入力又は選択された解析の目的及び機体特性を示す情報を情報処理装置1に送信する(S21)。飛行装置3において、取得部331は、ユーザ端末2においてユーザによって入力又は選択された、ユーザが飛行させる飛行装置3が実行する解析の目的と、ユーザが飛行させる飛行装置3の機体特性と、を示す情報を取得する(S22)。
【0117】
選択部332は、記憶部32に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する(S23)。機体特性が入力又は選択された場合に、選択部332は、記憶部32に記憶されている複数の機械学習モデルの中から、解析の目的及び機体特性に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する。また、選択部332は、外部の記憶装置に記憶された複数の機械学習モデルの中から選択学習モデルを選択し、選択した選択学習モデルを当該記憶装置から逐次受信してもよい。
【0118】
解析部333は、撮像部31が飛行装置3の飛行中に撮像することによって生成した撮像画像を選択学習モデルに入力し、選択学習モデルから出力された解析結果を取得する(S24)。送信部334は、解析部333が取得した解析結果と、解析に用いた撮像画像と、解析の目的を入力又は選択したユーザのユーザIDと、を関連付けて情報処理装置1に送信する(S25)。情報処理装置1の記憶制御部125は、飛行装置3から受信した解析結果、撮像画像及びユーザIDを関連付けて記憶部11に記憶させる。さらに情報処理装置1は、上述の実施形態と同様に、選択学習モデルの利用状況に応じて課金情報を生成してもよい。
【0119】
また、送信部334は、取得した撮像画像及び解析結果を、ユーザ端末2に送信する。ユーザ端末2は、撮像画像と、当該撮像画像に対する解析結果と、を関連付けて表示部上に表示する。ユーザ端末2は、表示した撮像画像に対する解析結果が正しいか否かの選択をユーザから受け付ける(S26)。ユーザ端末2は、ユーザによって選択された解析結果が正しいか否かを示す正解データを、飛行装置3に送信する。
【0120】
解析部333は、選択学習モデルに対して、撮像画像と、解析結果と、ユーザ端末2から受信した正解データと、を用いて既知の機械学習処理を実行することによって、選択学習モデルを更新する(S27)。解析部333は、更新後の選択学習モデルと、解析の目的及び機体特性と、を関連付けたモデル情報を、記憶部32に記憶させる(S28)。
【0121】
本変形例に係る情報処理システムによれば、飛行装置3は、実行可能な解析を、ユーザにより指定された解析の目的に応じて切り替える。これにより、飛行装置3は、複数の目的に関する解析を容易に行うことができる。また、飛行装置3が機械学習モデルを用いて解析を行うため、飛行装置3から情報処理装置1に撮像画像を送信するために掛かる時間を削減でき、素早く解析結果を得ることができる。
【0122】
なお、本発明により、国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」に貢献することが可能となる。
【0123】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の全部又は一部は、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を併せ持つ。
【0124】
情報処理装置1、ユーザ端末2及び飛行装置3のプロセッサは、
図5及び
図8に示す情報処理方法に含まれる各ステップ(工程)の主体となる。すなわち、情報処理装置1、ユーザ端末2及び飛行装置3のプロセッサは、
図5及び
図8に示す情報処理方法を実行するためのプログラムを実行することによって、
図5及び
図8に示す情報処理方法を実行する。
図5及び
図8に示す情報処理方法に含まれるステップは一部省略されてもよく、ステップ間の順番が変更されてもよく、複数のステップが並行して行われてもよい。
【符号の説明】
【0125】
1 情報処理装置
11 記憶部
12 制御部
121 取得部
122 選択部
123 送信部
124 受信部
125 記憶制御部
126 解析部
127 課金部
2 ユーザ端末
3 飛行装置
31 撮像部
32 記憶部
33 制御部
331 取得部
332 選択部
333 解析部
334 送信部
【手続補正書】
【提出日】2021-12-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する取得部と、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する選択部と、
前記選択学習モデルを飛行装置に送信する送信部と、
前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信する受信部と、
前記受信部が受信した前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる記憶制御部と、
を有し、
前記選択部が前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記飛行装置において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルを含み、
前記飛行装置において更新された機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に当該飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報及び前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
情報処理装置。
【請求項2】
第1ユーザが使用する飛行装置において更新された前記選択学習モデルを、第2ユーザが使用する飛行装置が使用する場合に、前記第1ユーザに提供する料金を前記第2ユーザから徴収するための課金情報を生成する課金部をさらに有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記ユーザによって入力又は選択された、前記目的と、前記飛行装置の特性と、を示す情報を取得し、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的及び前記特性に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記取得部は、前記飛行装置が飛行する予定の予定期間又は予定位置と、前記目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得し、
前記送信部は、現在時刻が前記予定期間に対して所定条件を満たした場合、又は前記飛行装置の位置が前記予定位置に対して所定条件を満たした場合に、当該予定期間又は当該予定位置に関連付けられた前記目的に基づいて選択された前記選択学習モデルを前記飛行装置に送信する、
請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記撮像画像を前記複数の機械学習モデルのいずれかに入力することによって出力された前記解析結果を取得する解析部をさらに有し、
前記記憶制御部は、前記受信部が受信した前記解析結果と、前記解析部が取得した前記解析結果と、を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させる、
請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記飛行装置が前記選択学習モデルを利用した利用状況に応じて、前記ユーザから料金を徴収するための課金情報を生成する課金部をさらに有する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
プロセッサに、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
前記選択学習モデルを飛行装置に送信するステップと、
前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信するステップと、
前記受信するステップにおいて受信された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
を実行させ、
前記選択するステップで前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記飛行装置において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルを含み、
前記飛行装置において更新された機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に当該飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択するステップでは、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報及び前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
情報処理プログラム。
【請求項8】
プロセッサが実行する、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
前記選択学習モデルを飛行装置に送信するステップと、
前記飛行装置が撮像した撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を、前記飛行装置から受信するステップと、
前記受信するステップにおいて受信された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて記憶部に記憶させるステップと、
を有し、
前記選択するステップで前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記飛行装置において機械学習処理が実行されることによって更新された機械学習モデルを含み、
前記飛行装置において更新された機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に当該飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択するステップでは、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報及び前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
情報処理方法。
【請求項9】
飛行装置であって、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得する取得部と、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択する選択部と、
撮像画像を生成する撮像部と、
前記撮像部が生成した前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得する解析部と、
前記解析部が取得した前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信する送信部と、
を有し、
前記選択部が前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記解析部が機械学習処理を実行することによって更新した機械学習モデルを含み、
前記解析部が更新した機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に前記飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報及び前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
飛行装置。
【請求項10】
前記取得部は、前記ユーザによって入力又は選択された、前記目的と、前記飛行装置の特性と、を示す情報を取得し、
前記選択部は、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的及び前記特性に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
請求項9に記載の飛行装置。
【請求項11】
前記取得部は、前記飛行装置が飛行する予定の予定期間又は予定位置と、前記目的と、を関連付けた飛行予定情報を取得し、
前記解析部は、現在時刻が前記予定期間に対して所定条件を満たした場合、又は前記飛行装置の位置が前記予定位置に対して所定条件を満たした場合に、当該予定期間又は当該予定位置に関連付けられた前記目的に基づいて選択された前記選択学習モデルを用いて解析を行う、
請求項9又は10に記載の飛行装置。
【請求項12】
飛行装置のプロセッサに、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
撮像画像を生成するステップと、
前記生成するステップにおいて生成された前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信するステップと、
機械学習処理を実行することによって前記選択学習モデルを更新するステップと、
を実行させ、
前記選択するステップで前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記更新するステップにおいて更新された機械学習モデルを含み、
前記更新するステップにおいて更新された機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に前記飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択するステップでは、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報及び前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
情報処理プログラム。
【請求項13】
飛行装置のプロセッサが実行する、
ユーザによって入力又は選択された解析の目的を示す情報を取得するステップと、
画像を入力することによって解析結果を出力する複数の機械学習モデルの中から、前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、選択学習モデルとして選択するステップと、
撮像画像を生成するステップと、
前記生成するステップにおいて生成された前記撮像画像を前記選択学習モデルに入力することによって出力された前記解析結果を取得するステップと、
前記取得するステップにおいて取得された前記解析結果を、前記ユーザを識別するためのユーザ識別情報と関連付けて送信するステップと、
機械学習処理を実行することによって前記選択学習モデルを更新するステップと、
を有し、
前記選択するステップで前記選択学習モデルを選択するときに参照する前記複数の機械学習モデルは、前記更新するステップにおいて更新された機械学習モデルを含み、
前記更新するステップにおいて更新された機械学習モデルは、当該機械学習モデルの更新時に前記飛行装置を使用していたユーザのユーザ識別情報と関連付けられており、
前記選択するステップでは、前記複数の機械学習モデルの中から、前記目的を入力又は選択したユーザのユーザ識別情報及び前記目的に関連付けられた機械学習モデルを、前記選択学習モデルとして選択する、
情報処理方法。