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特開2022-176024情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2022176024
(43)【公開日】2022-11-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20221117BHJP
【FI】
G06Q30/06 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021135889
(22)【出願日】2021-08-23
(62)【分割の表示】P 2021082004の分割
【原出願日】2021-05-13
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.THUNDERBOLT
(71)【出願人】
【識別番号】521206442
【氏名又は名称】株式会社Musubime
(74)【代理人】
【識別番号】100218970
【弁理士】
【氏名又は名称】大杉 肇
(72)【発明者】
【氏名】青柳 佑弥
(72)【発明者】
【氏名】志田 駿弥
(72)【発明者】
【氏名】染谷 明美
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB66
(57)【要約】      (修正有)
【課題】オンライン上でより円滑な問い合わせ対応を可能とする情報処理装置を提供する。
【解決手段】ユーザ端末、情報処理装置及びオペレータ端末が、通信回線を通して通信可能な情報処理システムにおいて、情報処理装置の制御部33は、ユーザ端末から呼出情報及びユーザ端末の表示情報を受け付ける受付部331と、呼出情報に基づき、オペレータ端末とユーザ端末を接続することで、オペレータとユーザの対話環境を提供する対話接続部332と、表示情報に基づき、ユーザ端末に表示されたウェブサイトを、その表示態様を再現してオペレータ端末に表示させるとともに、対話環境において、ウェブサイト上に、オペレータ端末を操作するオペレータの画像又はこれと同期されたアバター画像を表示させ、オペレータの操作に基づいて、ウェブサイト上の移動又は画面遷移を誘導するためのガイド情報をウェブサイト上に表示させる表示制御部333と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
受付ステップと、対話接続ステップと、第1表示制御ステップと、第2表示制御ステップとを実行するように構成され、
前記受付ステップでは、ユーザ端末から呼出情報と、前記ユーザ端末の表示情報とを受け付け、
前記対話接続ステップでは、前記呼出情報に基づき、オペレータ端末と、前記ユーザ端末とを接続することで、オペレータとユーザとの対話環境を提供し、
前記第1表示制御ステップでは、
前記表示情報に基づき、前記ユーザ端末に表示されたウェブサイトを、その表示態様を再現して前記オペレータ端末に表示させるとともに、
前記対話環境において、前記ウェブサイト上に、前記オペレータ端末を操作する前記オペレータの画像又はこれと同期されたアバター画像を表示させ、
前記第2表示制御ステップでは、前記オペレータの操作に基づいて、前記ウェブサイト上の移動又は画面遷移を誘導するためのガイド情報を前記ウェブサイト上に表示させる、
もの。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記ガイド情報は、前記オペレータ端末に表示されるカーソルの座標を示す情報である、
もの。
【請求項3】
請求項2に記載の情報処理装置において、
前記ガイド情報は、前記座標に基づき動作可能なアバター画像である、
もの。
【請求項4】
請求項1~請求項3の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記表示情報は、前記ユーザの動作に関する動作情報を含み、
前記ガイド情報は、前記動作情報に基づき動作可能なアバター画像である、
もの。
【請求項5】
請求項1~請求項4の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記第2表示制御ステップでは、前記画面遷移の前後で前記ガイド情報を途切れなく表示させる、
もの。
【請求項6】
請求項1~請求項5の何れか1つに記載の情報処理装置において、
前記表示情報は、前記ユーザ端末に表示される前記ウェブサイトのURLと、ウィンドウサイズと、カーソルの座標情報とを含み、
前記第1表示制御ステップでは、前記URLに基づいて前記ウィンドウサイズに応じた画像を表示させることで、前記表示態様を再現して前記オペレータ端末に表示させる、
もの。
【請求項7】
請求項1~請求項6の何れか1つに記載の情報処理装置において、
管理ステップと、推定ステップと、選択ステップとをさらに実行するように構成され、
前記管理ステップでは、前記オペレータと、前記オペレータの専門分野情報とを紐付けて管理し、
前記推定ステップでは、前記表示情報に基づき、前記ユーザの相談内容を推定し、
前記選択ステップでは、前記相談内容の相談に最適な前記オペレータを、前記専門分野情報を参照して選択し、
前記対話接続ステップでは、選択した前記オペレータの前記オペレータ端末と、前記ユーザ端末とを接続する、
もの。
【請求項8】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1~請求項7の何れか1つに記載の情報処理装置の各ステップを実行させる、
もの。
【請求項9】
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
請求項1~請求項8の何れか1つに記載の情報処理システムの各ステップを備える、
方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ショッピングサイト等で、ユーザがショップや商品に関する相談をしたい場合、ショップへ電話を掛けたり、チャットを用いるのが一般的である。特許文献1には、ユーザとストアとの間でのチャットサービスを提供する情報処理装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-86677号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の方法では、オペレータとユーザが直接対面して案内する場合に比べて意思疎通がしにくく、ユーザに十分な説明をすることが困難であるという問題がある。
【0005】
本発明では上記事情を鑑み、オンライン上でより円滑な問い合わせ対応を可能とする技術を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報処理装置が提供される。この情報処理装置は、受付ステップと、対話接続ステップと、第1表示制御ステップと、第2表示制御ステップとを実行するように構成される。受付ステップでは、ユーザ端末から呼出情報と、ユーザ端末の表示情報とを受け付ける。対話接続ステップでは、呼出情報に基づき、オペレータ端末と、ユーザ端末とを接続することで、オペレータとユーザとの対話環境を提供する。第1表示制御ステップでは、表示情報に基づき、ユーザ端末に表示されたウェブサイトを、その表示態様を再現してオペレータ端末に表示させるとともに、対話環境において、ウェブサイト上に、オペレータ端末を操作するオペレータの画像又はこれと同期されたアバター画像を表示させる。第2表示制御ステップでは、オペレータの操作に基づいて、ウェブサイト上の移動又は画面遷移を誘導するためのガイド情報をウェブサイト上に表示させる。
【0007】
これにより、オンライン上でより円滑な問い合わせ対応を可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る情報処理システム1の構成概要を示す図である。
図2】情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】情報処理装置3の機能を示す機能ブロック図である。
図4】情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。
図5】ユーザ端末2に表示される画面の一例を示す図である。
図6】ユーザ端末2に表示される画面の一例を示す図である。
図7】オペレータ端末4に表示される画面の一例を示す図である。
図8】オペレータ端末4に表示された画面の一例を示す図である。
図9】ユーザ端末2に表示されるウェブサイト画面の一例を示す図である。
図10】専門分野情報9の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、本実施形態のハードウェア構成について説明する。図1は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成概要を示す図である。
【0014】
1.1 情報処理システム1
情報処理システム1は、ユーザ端末2と、情報処理装置3と、オペレータ端末4とを備え、これらが電気通信回線を通じて通信可能に構成される。
【0015】
1.2 ユーザ端末2
ユーザ端末2は、ウェブサイトを閲覧するユーザが操作するものであり、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じて情報処理装置3及びオペレータ端末4にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0016】
ユーザ端末2は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素がユーザ端末2の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。
【0017】
表示部及び入力部は、例えば、ユーザ端末2の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。表示部は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。入力部は、表示部と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。タッチパネルであれば、ユーザは、タップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。もちろん、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、QWERTYキーボード等を採用してもよい。
【0018】
通信部、記憶部及び制御部の具体的な説明については、次に説明する情報処理装置3における通信部31、記憶部32及び制御部33の記載を参照されたい。
【0019】
1.3 情報処理装置3
図2は、情報処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置3は、通信部31と、記憶部32と、制御部33とを有し、これらの構成要素が情報処理装置3の内部において通信バス30を介して電気的に接続されている。各構成要素についてさらに説明する。
【0020】
(通信部31)
通信部31は、USB、IEEE1394、Thunderbolt、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、LTE/3G等のモバイル通信、Bluetooth(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。
【0021】
(記憶部32)
記憶部32は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部33によって実行される情報処理装置3に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。また、これらの組合せであってもよい。
【0022】
(制御部33)
制御部33は、情報処理装置3に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部33は、例えば不図示の中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部33は、記憶部32に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、情報処理装置3に係る種々の機能を実現する。すなわち、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部(図3参照)として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部33は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部33を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0023】
1.4 オペレータ端末4
オペレータ端末4は、ユーザからウェブサイトに関する問い合わせがあった場合に対応するオペレータが操作するものである。オペレータ端末4は、スマートフォン、タブレット端末、コンピュータ、その他電気通信回線を通じてユーザ端末2及び情報処理装置3にアクセス可能なものであれば、その形態は問わない。
【0024】
オペレータ端末4は、表示部と、入力部と、通信部と、記憶部と、制御部とを有し、これらの構成要素が外部のオペレータ端末4の内部において通信バスを介して電気的に接続されている。各構成要素の説明はユーザ端末2及び情報処理装置3の記載を参照されたい。
【0025】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。図3は、情報処理装置3の機能を示す機能ブロック図である。前述の通り、ソフトウェア(記憶部32に記憶されている)による情報処理がハードウェア(制御部33)によって具体的に実現されることで、制御部33に含まれる各機能部として実行されうる。
【0026】
具体的には、情報処理装置3(制御部33)は、各機能部として受付部331と、対話接続部332と、表示制御部333と、管理部334と、推定部335と、選択部336とを備える。
【0027】
(受付部331)
受付部331は、受付ステップを実行可能に構成される。受付ステップにおいて、受付部331は、通信部31又は記憶部32を介して情報を受け付け、これを作業メモリに読出可能に構成される。特に、受付部331は、ユーザ端末2及びオペレータ端末4からネットワーク及び通信部31を介して種々の情報を受け付けるように構成される。本実施形態では、受付部331が受け付けた種々の情報は、記憶部32に記憶されるものとして説明する。
【0028】
(対話接続部332)
対話接続部332は、対話接続ステップを実行する。対話接続ステップにおいて、対話接続部332は、オペレータ端末4と、ユーザ端末2とを接続することで、オペレータとユーザとの対話環境を提供する。詳細は次節で詳述する。
【0029】
(表示制御部333)
表示制御部333は、表示制御ステップを実行可能に構成される。表示制御ステップにおいて、表示制御部333は、表示制御ステップを実行可能に構成される。表示制御部333は、記憶部32に記憶された種々の情報又はこれらを含む画面等を、ユーザ端末2で視認可能な態様で表示させる。具体的には、表示制御部333は、画面、画像、アイコン、メッセージ等の視覚情報を、ユーザ端末2の表示部に表示させるように制御する。表示制御部333は、視覚情報をユーザ端末2に表示させるためのレンダリング情報だけを生成してもよい。
【0030】
(管理部334)
管理部334は、管理ステップを実行する。管理ステップにおいて、管理部334は、受付部331が受け付けた種々の情報を管理する。例えば、管理部334は、異なる種類の複数の情報を、定められたルールに基づいて紐付けて管理する。かかるルールは特に限定されないが、具体的な例については、次節でさらに詳述する。
【0031】
(推定部335)
推定部335は、推定ステップを実行する。推定部335は、表示情報6に基づき、ユーザの相談内容を推定可能に構成される。例えば、推定部335は、ユーザが相談したいと商品や、問い合わせカテゴリーを推定する。詳細は次節でさらに詳述する。
【0032】
(選択部336)
選択部336は、選択ステップを実行する。選択部336は、相談内容の相談に最適なオペレータを、専門分野情報9を参照して選択する。詳細は次節でさらに詳述する。
【0033】
3.情報処理の詳細
第3節では、アクティビティ図を参照しながら、前述した情報処理装置3の情報処理について説明する。図4は、情報処理装置3による情報処理の一例を示すアクティビティ図である。なお、以下の処理の順番を適宜入れ替えることができ、複数の処理が同時に実行されてもよいし、その全ての処理を実行しなくてもよい。図5は、ユーザ端末2に表示される画面の一例を示す図である。
【0034】
以下、本実施形態では、ブラウザ上でウェブサイト画面を表示させる場合を例に説明する。また、ウェブサイト画面には、下記に説明する機能を実現可能なスクリプト等が導入されているものとする。図5に示されるように、ユーザ端末2の表示部には、ブラウザ上にショッピングサイト画面が表示される。ショッピングサイト画面には、ショッピングサイトの名称及びかかるショッピングサイトで購入された商品が表示される。また、かかる画面には、ユーザが購入可能な現在表示されている画面のURL61と、ユーザの操作に基づき表示位置が移動するカーソル63と、呼出ボタン5とが表示される。特に、図5の例では、ユーザが購入可能な商品として、複数のDVDプレイヤー等が表示されている。
【0035】
ここで、ユーザが商品に関することや、ショッピングサイトの利用方法に関することについて相談したい場合、ユーザは呼出ボタン5を押下することで、オペレータを呼び出して相談することが可能である。ユーザ端末2は、呼出ボタン5が押下されると、接続確認画面51が表示される。図6は、ユーザ端末2に表示される画面の一例を示す図である。図6の例では、接続確認画面51において、ユーザは、「はい」を選択することでオペレータ端末4と接続開始を行う要求を行うと、オペレータの呼出要求を示す呼出情報と、ユーザ端末2に表示されているショッピング画面に関する表示情報6とを送信する。ここで、表示情報6は、ユーザ端末2に表示されるウェブサイトのURL61と、ウィンドウサイズ62と、カーソル63の座標情報とを含む。より具体的には、URL61とは、ユーザが購入可能な現在表示されている画面のURL61であり、カーソル63の座標情報とは、カーソル63の座標位置を示す情報である。また好ましくは、表示情報6は、ユーザの動作に関する動作情報を含む。
【0036】
続いて、情報処理装置3の受付部331は、通信部31およびネットワークを介してユーザ端末2から呼出情報と、ユーザ端末2の表示情報6とを受け付ける(A101)。図7は、オペレータ端末4に表示される画面の一例を示す図である。図7に示されるように、受付部331が呼出情報等を受け付けると、表示制御部333は、オペレータ端末4に接続開始画面52を表示する。接続開始画面52では、接続を開始するか否かの選択が可能である。なお、好ましくは、接続開始画面52において、ユーザ端末2に表示されたブラウザに関する表示情報6をオペレータ端末4に送信する際の利用規約が表示される。オペレータが接続開始を選択すると、接続開始要求が情報処理装置3に送信される。
【0037】
受付部331が接続開始要求を受け付けると、対話接続部332は、呼出情報に基づき、オペレータ端末4と、ユーザ端末2とを接続することで、オペレータとユーザとの対話環境を提供する(A102)。対話環境とは、ユーザ端末2に表示されたブラウザに関する表示情報6をオペレータ端末4に送信可能であるとともに、オペレータ端末4からオペレータの画像71、ガイド情報8等を送信可能である状態をいう。すなわち、対話環境は、オペレータ端末4と、ユーザ端末2との間で双方向に情報の送受信が可能な状態をいう。
【0038】
対話接続部332により、ユーザ端末2と、オペレータ端末4との接続が開始されると、表示制御部333は、表示情報6に基づき、ユーザ端末2に表示されたウェブサイトを、その表示態様を再現してオペレータ端末4に表示させる(A103)。具体的には、表示制御部333は、URL61に基づいてウィンドウサイズ62に応じた画像を表示させることで、ユーザ端末2に表示されたウェブサイト画面の表示態様を再現してオペレータ端末4に表示させる。
【0039】
図8は、オペレータ端末4に表示された画面の一例を示す図である。図8で示されるように、表示制御部333は、オペレータ端末4に、ユーザ端末2に表示されたウェブサイト画面の表示態様を擬似的に再現して表示させる。ここで、カーソル63は、ユーザ端末2のマウスカーソルを示し、カーソル64は、オペレータ端末4のマウスカーソルを示す。このとき、カーソル63の表示位置は、ユーザによるカーソル63の移動操作に応じて継続的に変更されることが好ましい。また、カーソル63の移動操作に伴う表示態様の変更と同様、ユーザ端末2においてウェブサイト画面がスクロールされた場合、オペレータ端末4においても、画面がスクロールされたことで表示画面が変化して見えることが好ましい。ただし、これに限らず、オペレータ端末4には接続開始時にユーザ端末2で表示されていたウェブサイト画面全体が表示可能であり、オペレータ端末4で任意にスクロール可能でもよい。
【0040】
なお、本実施形態においては、オペレータ端末4がユーザ端末2をハッキングして、ユーザ端末2に表示された画面をオペレータ端末4で表示及び遠隔操作可能とするものではない。すなわち、ユーザ端末2に表示された画面そのものを共有するものではないため、ショッピングサイト画面以外のウェブサイト画面や、他の個人情報など、ユーザが意図しない画面がオペレータ端末4に映り込むことがない。これにより、セキュリティやプライバシー保護を考慮した上で、特定のウェブサイト画面に関する情報のみをオペレータ端末4に表示させることができる。
【0041】
また、表示制御部333は、対話環境において、ユーザ端末2で表示されているウェブサイト上に、オペレータ端末4を操作するオペレータの画像71又はこれと同期されたアバター画像72を表示させる。このような態様により、ユーザはブラウザ上にオペレータの画像71が表示され、オペレータはユーザに対して身振り手振りを用いながら接客することが可能となる。また、表示制御部333は、オペレータの操作に基づいて、ウェブサイト上の移動又は画面遷移を誘導するためのガイド情報8をウェブサイト上に表示させる(A104)。図9は、ユーザ端末2に表示されるウェブサイト画面の一例を示す図である。図9に示されるように、ユーザ端末2に表示されたショッピング画面に、ガイド情報8を表示させる。図9の例では、ガイド情報8は、オペレータ端末4に表示されるカーソル63の座標を示す情報である。このような態様により、ユーザにウェブサイト画面の特定の箇所を注目して閲覧してほしい場合や、オペレータがユーザに対してウェブサイト画面の画面遷移を誘導したい場合に、円滑に誘導することが可能となる。このとき、表示制御部333は、画面遷移の前後でガイド情報8を途切れなく表示させることが好ましい。この場合、オペレータは、商品説明から商品購入までの一連の流れの中で、途切れずにユーザを接客することが可能となる。
【0042】
以上をまとめると、本実施形態に係る情報処理方法は、次の各ステップを備える。情報処理装置3が実行する情報処理方法は、受付ステップと、対話接続ステップと、第1表示制御ステップと、第2表示制御ステップとを備える。受付ステップでは、ユーザ端末2から呼出情報と、ユーザ端末2の表示情報6とを受け付ける。対話接続ステップでは、呼出情報に基づき、オペレータ端末4と、ユーザ端末2とを接続することで、オペレータとユーザとの対話環境を提供する。第1表示制御ステップでは、表示情報6に基づき、ユーザ端末2に表示されたウェブサイトを、その表示態様を再現してオペレータ端末4に表示させるとともに、対話環境において、ウェブサイト上に、オペレータ端末4を操作するオペレータの画像71又はこれと同期されたアバターを表示させる。第2表示制御ステップでは、オペレータの操作に基づいて、ウェブサイト上の移動又は画面遷移を誘導するためのガイド情報8をウェブサイト上に表示させる。
【0043】
このような態様により、ユーザには、アプリのインストロールなどの環境準備をユーザに強いることなく、オペレータは、実店舗で顧客に接客するかのようにブラウザ上でユーザに対して接客することが可能となる。
【0044】
4.オペレータの選択処理
A102において、対話接続部332は、オペレータの専門分野に関わらず、問い合わせ対応が可能なオペレータのオペレータ端末4と、ユーザ端末2とを接続し、例を示したが、ユーザの相談内容に応じて、相談内容の相談に最適なオペレータが選択されてもよい。この場合、管理部334は、オペレータと、オペレータの専門分野情報9とを紐付けて管理する。以下、具体例を挙げながらさらに説明する。
【0045】
A101において、受付部331が呼出情報及び表示情報6を受け付けると、推定部335は、表示情報6に基づき、ユーザの相談内容を推定する。例えば、推定部335は、予め記憶部32に記憶された参照情報と、表示情報6とに基づき、ユーザの相談内容を推定する。ここで、参照情報はウェブサイト画面のURL61と、商品の種類とが対応付けられた情報である。換言すると、推定部335は、受付部331が受け付けたURL61に基づき、ユーザが閲覧しているウェブサイト画面に表示されている商品又は商品カテゴリを、ユーザの相談内容と推定する。
【0046】
なおこのとき、推定部335は、ユーザ端末2のウェブサイト内の閲覧履歴に基づき、ユーザの相談内容を推定してもよい。この場合、表示情報6は、ウェブサイト内の閲覧履歴、すなわち現在表示されているURL61だけでなく、一定期間内にユーザ端末2において表示された該当ウェブサイトのURL61を含む。これにより、推定部335は、過去に閲覧されたURL61をも考慮して、より正確にユーザの相談内容を推定することが可能となる。
【0047】
続いて、A102において、選択部336は、推定部335によって推定された相談内容の相談に最適なオペレータを、専門分野情報9を参照して選択する。その後、対話接続部332は、選択したオペレータのオペレータ端末4と、ユーザ端末2とを接続する。図10は、専門分野情報9の一例を示す図である。図10に示されるように、専門分野情報9は、オペレータと、オペレータが担当する商品カテゴリ、商品の種類等が対応付けられた情報であり、オペレータの得意分野が示されるものである。
【0048】
5.その他
本実施形態に係る情報処理システム1に関して、以下のような態様を採用してもよい。
(1)本実施形態の態様は、プログラムであってもよい。プログラムは、コンピュータに、情報処理装置3の各ステップを実行させる。
(2)本実施形態では、ガイド情報8は、カーソル64である場合を例に説明したが、ガイド情報8は、オペレータ端末4から受け付けた動作情報に基づき動作可能なアバター画像72や、ガイド情報8は、カーソル64の座標に基づき動作可能なアバター画像72であってもよい。
(3)本実施形態では、専門分野情報9がルックアップテーブル等のデータベースであるものとし、それに含まれる詳細な項目を説明したが、あくまでも一例でありこの限りではない。さらに、専門分野情報9は、そもそもルックアップテーブル等のデータベースに限定されず、複数の情報を数学的に関係づけた数理モデルでもよいし、さらに好ましくは、複数の情報の相関性を予め機械学習させた学習済みモデルであってもよい。
(4)対話環境において、表示制御部333は、ユーザ端末2に表示されたウェブサイトを、その表示態様を再現してオペレータ端末4に表示させる例を示したが、これに加え、表示制御部333は、
受付部331が受け付けた閲覧履歴に基づき、ユーザ端末2で最も閲覧回数の多い商品カテゴリーや、閲覧されていないページを示す情報をオペレータ端末4に表示させてもよい。これにより、オペレータは、ユーザが既に閲覧しているウェブサイトのページや、まだ閲覧していないページ、ユーザが潜在的に興味を持っている商品等を把握することが可能となり、より円滑な問い合わせ対応をすることができる。
(5)ウェブサイト画面は、専用アプリで表示されるものであってもよい。
(6)対話環境において、オペレータ端末4のブラウザ上に、ユーザ端末2を操作するユーザの画像又はこれと同期されたアバター画像を表示させてもよい。
【0049】
さらに、次に記載の各態様で提供されてもよい。
前記情報処理装置において、前記ガイド情報は、前記オペレータ端末に表示されるカーソルの座標を示す情報である、もの。
前記情報処理装置において、前記ガイド情報は、前記座標に基づき動作可能なアバター画像である、もの。
前記情報処理装置において、前記表示情報は、前記ユーザの動作に関する動作情報を含み、前記ガイド情報は、前記動作情報に基づき動作可能なアバター画像である、もの。
前記情報処理装置において、前記第2表示制御ステップでは、前記画面遷移の前後で前記ガイド情報を途切れなく表示させる、もの。
前記情報処理装置において、前記表示情報は、前記ユーザ端末に表示される前記ウェブサイトのURLと、ウィンドウサイズと、カーソルの座標情報とを含み、前記第1表示制御ステップでは、前記URLに基づいて前記ウィンドウサイズに応じた画像を表示させることで、前記表示態様を再現して前記オペレータ端末に表示させる、もの。
前記情報処理装置において、管理ステップと、推定ステップと、選択ステップとをさらに実行するように構成され、前記管理ステップでは、前記オペレータと、前記オペレータの専門分野情報とを紐付けて管理し、前記推定ステップでは、前記表示情報に基づき、前記ユーザの相談内容を推定し、前記選択ステップでは、前記相談内容の相談に最適な前記オペレータを、前記専門分野情報を参照して選択し、前記対話接続ステップでは、選択した前記オペレータの前記オペレータ端末と、前記ユーザ端末とを接続する、もの。
プログラムであって、コンピュータに、前記情報処理装置の各ステップを実行させる、もの。
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、前記情報処理システムの各ステップを備える、方法。
もちろん、この限りではない。
【0050】
最後に、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0051】
1 :情報処理システム
2 :ユーザ端末
3 :情報処理装置
30 :通信バス
31 :通信部
32 :記憶部
33 :制御部
331 :受付部
332 :対話接続部
333 :表示制御部
334 :管理部
335 :推定部
336 :選択部
4 :オペレータ端末
5 :呼出ボタン
51 :接続確認画面
52 :接続開始画面
6 :表示情報
61 :URL
62 :ウィンドウサイズ
63 :カーソル
64 :カーソル
71 :画像
72 :アバター画像
8 :ガイド情報
9 :専門分野情報
図1
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